JP2014002506A - 認証システム、認証方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る認証システムは、カメラが撮影した顔画像と顔画像データベースが蓄積している顔画像を比較することにより人を認証する顔認証装置を備え、ユーザの識別子毎の顔画像容量が識別子毎に定められた閾値を超えると、その識別子に対応する顔画像を削除する。
【選択図】図5
Description
図1は、本発明の実施形態1に係る認証システム100の構成を示すブロック図である。認証システム100は、顔認証によってゲートを通過するユーザを認証するシステムである。認証システム100は、原則としてユーザが所持している記憶媒体を用いて認証を実施するが、他のユーザの記憶媒体を不正に入手してゲートを不正に通過しようとするようななりすましユーザを排除するため、記憶媒体と併用して顔認証を用いる。顔認証に失敗した場合、端末107上でその旨の警報が発せられる。
読取装置103は、ユーザが所持するカードに格納された識別情報(カードID)を取得し、取得したカードIDをコントローラ104に送る。コントローラ104は、読取装置103が取得したカードIDを管理サーバ105に送る。管理サーバ105は、読取装置103が取得したカードIDを顔認証装置106に送る。
図2は、管理サーバ105が備える認証結果データベース300の構成とデータ例を示す図である。認証結果データベース300は、管理サーバ105が実施した認証結果を蓄積するデータベースであり、時刻301、カードリーダID302、カードID303、判定結果304、類似度305を含む。
図4は、顔認証装置106が実施する成りすまし検出処理を説明するフローチャートである。図4に示す成りすまし検出処理は、顔認証装置106のプロセッサが、メモリに格納されたプログラムを実行することによって実行される。本フローチャートは、顔画像データベース310内に顔画像がある程度の件数蓄積された以降に実施される。以下、図4の各ステップについて説明する。
ユーザが、保持するカードを読取装置103に読み取らせると、読取装置103は、当該カードに格納されたカードIDを読み取り、管理サーバ105を経由して、読み取ったカードIDを顔認証装置106に送る。顔認証装置106は、読取装置103が読み取ったカードIDを受信すると、成りすまし検出処理を開始する。
顔認証装置106は、カードIDを読み取った読取装置103を特定し、当該読取装置103に対応するカメラ102を特定し、特定されたカメラ102に撮影指示を送る。カメラ102は、顔認証装置106から撮影指示を受信すると、読取装置103にカードを読み取らせているユーザの顔を撮影し、撮影された顔画像を顔認証装置106に送る。以上の処理により、顔認証装置106は、カメラ102が撮影した顔画像を取得する。
顔認証装置106は、両者の対応が定義されたデータベースをあらかじめ保持しており、読取装置103の識別情報(または、ネットワークアドレス)をキーとしてこのデータベースを検索することにより、カメラ102の識別情報(または、ネットワークアドレス)を取得することができる。
読取装置103は、カメラ102による撮影に必要な時間を考慮して、ユーザへ読取完了を通知するタイミングを遅らせることにより、撮影完了までユーザを読取装置103の前で立ち止まらせるようにしてもよい。
顔認証装置106は、カメラ102から取得した顔画像を本ステップの時点で顔画像データベース310に格納してもよいし、ステップS103の判定結果に応じて格納するか否かを判断してもよい。例えば認証の信頼度が高いと判定された顔画像のみを顔画像データベース310に格納するようにしてもよい。
顔認証装置106は、カメラ102が撮影した顔画像をクエリとして顔画像データベース310を検索する。顔認証装置106は、検索の結果得られた顔画像を用いて、顔認証の信頼度を判定する。判定の結果、信頼度が所定閾値以上であればステップS104へ進み、それ以外であればステップS105へ進む。
カメラ102が撮影した顔画像と、顔画像データベース310が格納している顔画像のうちこれに類似するものとの間の類似度が高い場合、当該ユーザは顔画像データベース310が格納している顔画像と同一人物である可能性が高い。この場合は当該顔認証の信頼度が高いと判定することができる。したがって顔認証装置106は、上記類似度またはこれから派生した数値を、顔認証の信頼度として用いることができる。
本ステップにおいて顔画像データベース310内の類似画像を検索する際に、必ずしも全顔画像を検索対象とする必要はない。例えば、カードIDをキーにして検索対象を絞り込むことができる。
ステップS103において認証の信頼度が高いと判定された場合、当該ユーザは他人に成りすましている可能性が低いので、顔認証装置106は、成りすまし検出「無」を表示するように端末107へ指示する(S104)。ステップS103において認証の信頼度が低いと判定された場合、当該ユーザは他人に成りすましている可能性が高いので、顔認証装置106は、成りすまし検出「有」を表示するように端末107へ指示する(S105)。その後、終了命令を待って処理を終了するが、終了命令が無ければステップS101に戻って、次のカードIDの受信を待つ。
顔画像を蓄積する適切な量は、ユーザ毎に異なっていると考えられる。そこで顔認証装置106は、ユーザが所持するカードID毎にあらかじめ閾値を定めておき、各カードIDに対応する顔画像の蓄積容量がそのカードIDの閾値を超えた時点で、そのカードIDに対応する顔画像の少なくとも一部を削除する。カードIDと顔画像の間の対応関係は、顔画像データベース310の各フィールドから得ることができる。カードID毎に閾値を定める基準としては、以下のような例が考えられる。
ゲートを通過する頻度が多いユーザについては、顔画像データベース310に格納される顔画像の量も多くなると考えられるので、そのユーザの閾値は他のユーザよりも大きく設定することが望ましい。一方、例えば定期的に訪問する来客のようにゲートを通過する頻度が少ないユーザについては、閾値を小さく設定しても支障はないと考えられる。そこで、例えば認証結果データベース300に格納されているカードID毎のレコード件数に応じて、上記閾値を設定することが考えられる。同レコード件数は、ユーザがゲートを通過する回数を表しているからである。あるいは、顔画像データベース310に格納されているカードID毎の所定期間内のレコード件数に応じて設定してもよい。
ゲートを通過する頻度は、ユーザの属性に依拠すると考えられる。例えば社内ユーザと社外ユーザ(例えば来客)は、ゲートを通過する頻度が異なると考えられる。このようにユーザの属性が異なる場合、その属性に応じて異なる種類のカードIDを発行することがある。例えば来客向けには来客用カードを発行する、などの例が考えられる。そこで顔認証装置106は、カードIDをあらかじめユーザ属性に応じて分類しておき、その分類毎に上記閾値を定めるようにしてもよい。カードIDと属性の対応関係は、例えば認証データベース300上に保持すればよい。
顔画像を削除する契機については上記閾値を用いて定めることができるが、いずれの顔画像を削除するかについては別途検討する必要がある。例えば以下のような基準に基づき削除することが考えられる。
顔認証の精度を高めるためには、ユーザの現在の顔から逸脱した顔画像を使用すべきでないと考えられる。ユーザの顔は経年変化するため(例:髪が伸びる、髭が伸びる、表情が変わる、加齢)、ある程度以上古い顔画像は顔認証に適していないと考えられる。そこで顔認証装置106は、撮影日時が所定閾値よりも前の顔画像を削除するようにしてもよい。
ユーザが他のユーザになりすまして(他のユーザのカードIDを使用して)ゲートを通過しようとした場合、本来のユーザの顔画像とはかけ離れた顔画像が顔画像データベース310に登録される可能性がある。このような顔画像は、顔認証の精度を高める観点では好ましくない。そこで顔認証装置106は、かかる顔画像を顔画像データベース310から削除するようにしてもよい。かかる顔画像は類似度316の値が極端に低いと考えられるので、これを基準にして削除すべき顔画像を定めればよい。
ステップS103において顔認証の信頼度を判定する際に、許容する類似度の値を高くし過ぎると、ユーザの顔が顔画像データベース310に登録されている顔画像と僅かに異なるのみでも認証不可となる可能性がある。かかる事態を回避するためには、顔画像データベース310に登録する画像はある程度のバリエーションがあったほうが望ましいと考えられる。そこで顔認証装置106は、類似度がやや低い顔画像は削除せずに残しておくようにしてもよい。どの程度の類似度の顔画像を削除し、あるいは削除しないかについては、運用要件などによって個別に異なるので、設計者が適宜定めればよい。
以上のように、本実施形態1に係る認証システム100は、顔画像データベース310に蓄積されたカードID毎の顔画像容量が、カードID毎に定めた閾値を超えると、そのカードIDに対応する顔画像を顔画像データベース310から削除する。これにより、顔画像データベース310の使用容量増加を抑制することができる。
実施形態1では、認証が試みられる毎にユーザの顔画像を撮影し、撮影された顔画像を顔画像データベース310に蓄積する動作例を説明した。しかし、顔画像データベース310に蓄積されている顔画像には、類似度が高いものと低いもの、撮影日時(タイムスタンプ)の新しいものと古いものなどが混在している。このように混在することによって、顔画像データベース310のデータ量が増大し、ステップS103における処理時間が増大し、成り済まし検出処理の精度が低下する。
顔認証装置106は、座標平面上の各顔画像を、類似度が高いものと低いものに2分するような線を定める。この線を閾値線と呼ぶことにする。閾値線は、最も単純には傾きaと切片bを有する1次関数(y=ax+b)として定めることができるが、これに限られるものではなく、高次関数、指数関数、三角関数などを用いてもよい。
閾値線の関数の各係数は、例えば閾値線の上下に各顔画像ができる限り均一に配置されるように定めることができる。例えば閾値線を1次関数として定めた場合、傾きaと切片bは、各顔画像の座標間距離の2乗和が最小になるように定めるとよい。
撮影日時が新しい顔画像は、ユーザの現在の顔に近いと思われるので、閾値線の上下いずれであるかによらず顔画像データベース310から削除せずに残しておくこととする。図6における日時閾値Th2(第2基準日時)以降の領域がこれに相当する。
撮影日時が日時閾値Th2より古く、基準とする顔画像との間の類似度が閾値線未満の顔画像(図6の領域A)については、削除せずに残しておく。実施形態1の(2.3)で説明したように、やや類似度が低い顔画像は保存しておくほうが望ましいと考えられるからである。ただし類似度が極端に低い顔画像については、実施形態1の(2.2)で説明したように削除してもよい。
基準とする顔画像との間の類似度が閾値線以上の顔画像は、実施形態1で説明したように、顔認証精度の観点からは原則として残しておいたほうがよいと考えられる。ただしかかる顔画像はある程度の件数があれば認証精度は十分確保されるので、それ以上に蓄積しても重複保持になってしまう。そこで顔認証装置106は、Th2よりもさらに古い日時閾値Th1(基準日時)よりも撮影日時が古い顔画像(図6の領域B)については、顔画像データベース310から削除する。
基準とする顔画像との間の類似度が閾値線以上であり、かつ撮影日時が日時閾値Th1とTh2の間にある顔画像は、ユーザの顔の経年変化(髪が伸びる、髭が伸びる、表情の変化、加齢による変化等)を表すものが含まれていると考えられる。これらの顔画像は顔画像データベース310内のバリエーションを確保する観点から必要であるため、削除せずに残しておくこととする。
以上のように、本実施形態2に係る認証システム100は、基準画像との間の類似度が閾値以上であり撮影日時がTh1より古い顔画像を、顔画像データベース310から削除する。これにより、顔画像データベース310の使用容量増加を抑制することができる。また重複している顔画像を削除することにより、顔画像データベース310内の顔画像の傾向が偏ることを避けてバリエーションを確保することができる。
実施形態2において、比較的新しい顔画像を基準として他の顔画像との間の類似度を算出し、図6のような座標平面上に各顔画像をプロットすることを説明した。これに代えて顔画像データベース310が保持している類似度316を用いて図6と同様な座標平面上に各顔画像をプロットすることもできる。この場合、実施形態2のように基準顔画像との間の類似度を改めて算出する必要がないので、簡易的な処理として有用である。
実施形態1〜3において、カメラ102は、読取装置103がカードIDを読み取る前後の適当な範囲内においてユーザの顔画像を撮影することを説明した。これに代えて、他のセンサからの情報を契機として、ユーザの顔画像を撮影してもよい。例えば、カメラ102または読取装置103の近傍に人感センサ(例えば、赤外線センサ、超音波センサなど)を配置し、この人感センサが、読取装置103の前にユーザが立った(または、カメラ102の撮影範囲にユーザが入った)ことを検出した時点で、カメラ102がユーザの顔画像を撮影するようにしてもよい。
Claims (13)
- 人の顔画像を撮影するカメラと、
前記人の顔画像を蓄積する顔画像データベースと、
前記カメラが撮影した顔画像と前記顔画像データベースが蓄積している顔画像を比較することにより前記人を認証する顔認証装置と、
を備え、
前記顔認証装置は、
前記カメラが撮影した顔画像に前記人毎の識別子を付与した上でその顔画像を前記顔画像データベース内に蓄積し、
前記画像データベース内に蓄積されている前記識別子毎の顔画像の合計容量が、前記識別子毎に設定された閾値を超えると、前記合計容量が前記閾値を超えた前記識別子に対応する顔画像のうち少なくとも一部を、前記顔画像データベースから削除する
ことを特徴とする認証システム。 - 前記認証システムは、
前記顔認証装置の認証結果の信頼度が低い旨の警報を発報する端末を備え、
前記顔認証装置は、
前記顔画像データベースが蓄積している顔画像のうち前記カメラが撮影した顔画像に類似するものを検索し、
その検索の結果得られた顔画像と前記カメラが撮影した顔画像との間の類似度に基づき前記人の顔を認証するとともに前記類似度に基づきその認証の信頼度を判定し、
前記信頼度が所定閾値未満であると判定した場合は、前記警報を発するように前記端末へ指示し、
前記端末は、その指示にしたがって前記警報を発する
ことを特徴とする請求項1記載の認証システム。 - 前記認証システムは、
前記人毎に付与された認証IDを用いて前記人を認証する管理装置を備え、
前記顔認証装置は、
前記管理装置が前記人を認証するために用いる前記認証IDを、前記顔画像データベースに格納する前記識別子として用いる
ことを特徴とする請求項2記載の認証システム。 - 前記顔認証装置は、
前記顔画像データベースが蓄積している顔画像のうちその撮影日時が現在日時から所定範囲内にあるものと、前記顔画像データベースが蓄積しているその他の顔画像との間の類似度を第2類似度として算出し、
前記その他の顔画像のうち前記第2類似度が所定の削除閾値より大きいものは、重複している顔画像であると判断して少なくともその一部を削除する
ことを特徴とする請求項2記載の認証システム。 - 前記顔認証装置は、
前記第2類似度が前記削除閾値より大きい前記その他の顔画像のうち、その撮影日時が所定の基準日時より古いものを削除する
ことを特徴とする請求項4記載の認証システム。 - 前記顔認証装置は、
前記第2類似度が前記削除閾値より大きい前記その他の顔画像のうち、その撮影日時が、前記基準日時より新しく現在日時より古い第2基準日時と前記基準日時の間にあるものについては、削除せずに保持する
ことを特徴とする請求項5記載の認証システム。 - 前記顔認証装置は、
前記第2類似度が所定の削除閾値より大きい前記その他の顔画像のうち、その撮影日時が前記第2基準日時より新しいものについては、削除せずに保持する
ことを特徴とする請求項6記載の認証システム。 - 前記顔画像データベースは、
前記類似度を前記顔画像と対応付けて蓄積し、
前記顔認証装置は、
前記顔画像データベースが蓄積している顔画像のうち、前記類似度が所定の削除閾値未満である非類似画像を特定し、
前記顔画像データベースが蓄積している顔画像のうちその撮影日時が現在日時から所定範囲内にあるものと、前記非類似画像との間の類似度を第3類似度として算出し、
前記第3類似度が所定の削除閾値より大きいものは、重複している顔画像であると判断して削除する
ことを特徴とする請求項2記載の認証システム。 - 前記顔認証装置は、
前記顔画像データベースが蓄積している各顔画像を、その撮影日時と前記第2類似度を座標軸とする平面上にプロットするとともに、前記削除閾値を表す前記平面上の関数を設定し、
前記その他の顔画像のうち前記第2類似度が前記関数の値より大きいものの少なくとも一部を削除する
ことを特徴とする請求項4記載の認証システム。 - 前記顔認証装置は、
前記平面上にプロットした前記顔画像データベース内の各顔画像のうち、前記関数の値の上下にそれぞれ配置される個数が等しくなったときを最適状態として、前記関数の係数を最適化することにより、前記関数を定める
ことを特徴とする請求項9記載の認証システム。 - 前記識別子毎に設定された閾値の大小は、前記顔認証装置が前記識別子に対応する前記人を認証する頻度の多寡に応じて設定されている
ことを特徴とする請求項1記載の認証システム。 - 前記顔画像データベースは、前記人の分類に応じて前記識別子を分類して格納し、
前記識別子毎に設定された閾値は、前記識別子の分類毎に設定されている
ことを特徴とする請求項1記載の認証システム。 - カメラを用いて人の顔画像を撮影する撮影ステップ、
前記人の顔画像を顔画像データベースに蓄積する蓄積ステップ、
前記カメラが撮影した顔画像と前記顔画像データベースが蓄積している顔画像を比較することにより前記人を認証する顔認証ステップ、
を有し、
前記顔認証ステップでは、
前記カメラが撮影した顔画像に前記人毎の識別子を付与した上でその顔画像を前記顔画像データベース内に蓄積し、
前記画像データベース内に蓄積されている前記識別子毎の顔画像の合計容量が、前記識別子毎に設定された閾値を超えると、前記合計容量が前記閾値を超えた前記識別子に対応する顔画像のうち少なくとも一部を、前記顔画像データベースから削除する
ことを特徴とする認証方法。
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