JP2014001224A - 外寄生を制御するための組成物および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】無脊椎動物のリモデリングに関与するプロセスなどの害虫の代謝プロセスを阻害することにより、害虫外寄生を処置する方法を目的とする。
【解決手段】下記の式(I)の化合物、その薬学的、獣医学的または農業的に許容される塩に害虫を外部接触させる。
Figure 2014001224

(式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;R1、R1'、R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニルなどを示す)
【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は、無脊椎動物のリモデリング事象に直接または間接的に関与する酵素の活性を阻害するための組成物および方法に関する。特に、本発明は、卵、鞘、甲皮、外骨格、嚢子、繭または卵嚢を含むが、それらに限定されるわけではない、架橋タンパク質構造を有する無脊椎多細胞生物を制御するための組成物および方法に関する。本発明は、アポリシス(apolysis)、脱皮、卵孵化、脱嚢、脱鞘、および変態などのプロセスを阻害する方法も提供する。本発明は、リモデリング事象を経験する無脊椎動物害虫の外寄生を予防、処置または制御するための方法および組成物も提供する。
発明の背景
卵孵化、脱皮および/または蛹から成虫への変態などのリモデリング事象を経験する害虫は、多様な状況において著しい問題を引き起こす。例えば、そのようなリモデリング事象を経験する害虫は、ヒトまたは動物の外部から外寄生し、悩ませ、かみつき、かつ/または特にヒトおよび家畜の感染を引き起こしうる。これらの害虫は、ヒトおよび動物の内部からも外寄生して、感染、胃腸の問題、腫脹、および/またはリンパの問題ならびに血液損失を引き起こすこともある。リモデリング事象を経験する害虫は植物に外寄生することもあり、それらの幼虫または他の生活周期段階は葉、花、根および果実を食べて商業的に重要な作物に著しい損傷を引き起こすこともある。これらのリモデリング事象を経験する他の害虫は環境に外寄生し、ヒトもしくは動物の病気または所有物の損傷を引き起こす。例えば、シロアリは著しい所有物の損傷を引き起こし、チリまたはイエダニの存在はヒトの喘息を引き起こしうる。
植物、ヒト、動物および環境害虫を制御または除去するための多くの殺虫剤が公知である。これらの殺虫剤はエアロゾル、空間噴霧剤、液剤、セッケン、シャンプー、水和剤、顆粒剤、餌、粉剤、錠剤などの形で用いてもよい。
害虫の通常の制御法は、塩素化炭化水素(DDT、エンドスルファンなど)、合成および天然ピレトリン(ピレトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、デルタメトリン)、キチン合成を妨害することが公知の昆虫成長調節剤、殺虫性細菌毒素(バチルス スリンギエンシス(Bt)毒素)ならびに燻蒸剤および非燻蒸剤の両方を含む殺線虫剤などの化学殺虫剤(すなわち、製剤化された顆粒剤または液剤)の使用に頼っている。しかし、殺虫剤の使用には、標的害虫による抵抗性の発現、増大する殺虫剤使用の必要性、化学物質の環境および動植物組織への残留、宿主および非標的生物に対する有害作用、ならびに殺卵活性の欠如につながる、標的臓器および作用様式における共通性を含む著しい問題が伴う。
害虫種の制御に対する最新のアプローチは、殺虫剤の使用を最小限に抑えることを目指すが、なお有効な制御を提供する適当な管理戦略の使用を含む、因子の組み合わせに頼っている。この制御に対するアプローチの変化は、一般に用いられる化学物質の多くに対する抵抗性の主要な問題につながる、化学物質の過剰使用および過度の依存ゆえに必要であった。さらに、この分野で用いられるいくつかの化学物質は、しばしば非常に特異的な作用様式を有するため、適当な標的が発現されている生活周期の特定の段階だけを標的とすることが多い。例えば、ある殺虫剤は幼虫が卵から孵化した後にのみ死滅させる、または害虫の幼虫もしくは成虫の生活段階の間に死滅させることにより、害虫を制御しうる。しかし、殺虫剤適用時に存在するいかなる卵も影響を受けないことが多く、成熟し、孵化した後、植物、ヒト、動物または環境に再度外寄生することになる。これは、害虫の持続的制御のために必要とされる、殺虫剤の繰り返し適用または殺虫剤への長期曝露を招くことになる。これは不都合で高くつくだけでなく、環境、植物、ヒトまたは動物へのリスクも増大させる。
したがって、いまだに、より効率的で有効な制御を提供するために、異なる成長段階のすべてを通じて害虫の成長に関連するリモデリング事象を予防または制御する際に有効な代替法および組成物を提供する必要がある。
本発明は、例えば、無脊椎動物のリモデリングに関与するプロセスなどの害虫の代謝プロセスを阻害することにより、害虫外寄生を処置する方法を目的とする。特定の態様において、本発明の方法は、無脊椎動物の脱鞘を阻害する、またはその速度を低下させるのに有効な量の式(I)の化合物、その薬学的、獣医学的または農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の脱鞘を低減させる段階を含む:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
本発明の他の態様は、害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の脱嚢を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式の化合物、その薬学的、獣医学的または農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の脱嚢を低減させる段階を含む方法を含む:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
本発明はさらに、害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物のアポリシスを阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式の化合物、その薬学的、獣医学的または農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物のアポリシスを低減させる段階を含む方法を企図する:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
さらなる態様において、本発明の方法は害虫外寄生の処置であって、無脊椎動物の変態を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の変態を阻害する段階を含む処置を含む:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
本発明の方法において、化合物は金属キレート剤であることが好ましく、ここで金属キレート剤は金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子を有し、/1かつ≦4のclogP値を有し;かつ/または40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度を有する。特定の態様において、金属キレート剤は1,10-フェナントロリンではない。他の態様において、金属キレート剤はジピリジル化合物ではない。
本発明の方法は、外寄生を処置するための複数の殺虫剤および介入の使用を企図する。特定の態様において、方法は前記害虫を第二の殺虫剤に接触させる段階をさらに含む。
本発明の他の局面は、害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の脱鞘を阻害する、またはその速度を低下させるのに有効な量の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の脱鞘を低減させる段階を含む方法を含む:
Figure 2014001224
式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R28は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキルであり;
R29は水素またはハロゲンであり;かつ
各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
本発明のさらにもう一つの態様は、害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の脱嚢を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の脱嚢を低減させる段階を含む方法を記載する:
Figure 2014001224
式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
R29は水素またはハロゲンであり;かつ
各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
本発明は、害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物のアポリシスを阻害する、またはその速度を低下させるのに有効な量の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物のアポリシスを低減させる段階を含む方法も企図する:
Figure 2014001224
式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
R29は水素またはハロゲンであり;かつ
各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
害虫外寄生を処置するさらにもう一つの代替法は、無脊椎動物の変態を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の変態を阻害する段階を含む:
Figure 2014001224
式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
R29は水素またはハロゲンであり;かつ
各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
さらに、前述のそれぞれにおいて、化合物は金属キレート剤であることが好ましく、ここで金属キレート剤は金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子を有し、/1かつ≦4のclogP値を有し;かつ/または40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度を有する。しかし、金属キレート剤は1,10-フェナントロリンではないことが企図される。前述の方法は、害虫を第二、第三、第四またはそれ以上の殺虫剤に接触させる段階をさらに含んでいてもよい。さらに、害虫を本明細書に記載の様々な殺虫剤で複数回処理してもよい。
本発明の好ましい態様において、本明細書に記載の方法は、脱鞘、脱嚢、アポリシスまたは変態の速度において、1,10フェナントロリンの投与で観察されるよりも大幅な低下を生じる。
本発明の特に好ましい態様において、無脊椎動物害虫を死滅させるための方法であって、該無脊椎動物を死滅させるのに有効な量の式(I)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を外部接触させる段階を含む方法を用いる:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
他の好ましい態様は、無脊椎動物害虫を死滅させる方法であって、該無脊椎動物を死滅させるのに有効な量の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を外部接触させる段階を含む方法を目的とする:
Figure 2014001224
式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
R29は水素またはハロゲンであり;かつ
各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
本発明の死滅法において、無脊椎動物害虫は線虫、吸虫、条虫、シラミ、ノミ、ダニおよびヒゼンダニ、ガ、甲虫、毛虫(caterpillar)、チョウ、シロアリ、クモ、ゴキブリ、ムカデ、ノミおよびダニからなる群より選択される。
方法は宿主に外寄生している無脊椎動物害虫の少なくともいくつかを死滅させるために用いるようなものであることが好ましい。好ましい態様において、方法は所与の外寄生における害虫の少なくとも25%が死滅する結果を生じる。他の態様において、害虫集団の少なくとも30%が死滅する。さらに他の態様において、所与の外寄生における無脊椎動物集団の少なくとも50%が死滅する。さらに他の好ましい態様において、所与の外寄生における無脊椎動物害虫集団の少なくとも75%が死滅する。
同様に企図されるのは、無脊椎動物集団におけるリモデリング事象を阻害する方法であって、該無脊椎動物のリモデリング事象を阻害するのに有効な量の式(I)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該無脊椎動物集団を接触させる段階を含み、ここで該無脊椎動物のリモデリング事象は卵孵化ではなく、該無脊椎動物は外部寄生昆虫ではない方法である:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
本発明のもう一つの方法は、無脊椎動物集団におけるリモデリング事象を阻害するためであって、該無脊椎動物のリモデリング事象を阻害するのに有効な量の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該無脊椎動物集団を内部接触させる段階を含み、ここで該無脊椎動物のリモデリング事象は卵孵化ではなく、該無脊椎動物は外部寄生昆虫ではない方法である:
Figure 2014001224
式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
R29は水素またはハロゲンであり;かつ
各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
本発明は、非外部寄生無脊椎動物集団における卵孵化を阻害する方法であって、該卵孵化を阻害するのに有効な量の式(I)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該無脊椎動物を接触させる段階を含む方法も提供する:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
同様に提供されるのは、非外部寄生無脊椎動物集団における卵孵化を阻害する方法であって、該卵孵化を阻害するのに有効な量の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該無脊椎動物を接触させる段階を含む方法である:
Figure 2014001224
式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
R29は水素またはハロゲンであり;かつ
各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
好ましくは、非外部寄生無脊椎動物は線虫、吸虫および条虫からなる群より選択される。より好ましい態様において、無脊椎動物は線虫である。好ましくは、線虫をその幼虫の段階で阻害する。
本発明は、一連の金属キレート剤から無脊椎動物のリモデリング事象の阻害剤候補としてのキレート剤を特定および選択するさらなる方法であって;
金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子と
i)/1かつ≦4のclogP値;および/または
ii)40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度とを有する金属キレート剤を選択する段階を含む方法を提供する。この様式において、本発明の方法は、無脊椎動物のリモデリング事象の阻害剤として、および/または一般には殺虫剤として用いることができる薬剤の合理的薬物設計のためのコンビナトリアルライブラリをスクリーニングするために用いてもよい。
本発明のさらにもう一つの局面は、薬剤を特定および/または選択するスクリーニングアッセイを含む。そのような方法は、式(II)の一連の金属キレート剤、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩から無脊椎動物のリモデリング事象の阻害剤候補としてのキレート剤を特定または選択することであって;
金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子と
i)/1かつ≦4のclogP値;および/または
ii)40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度とを有する、式(II)の金属キレート剤を選択する段階を含む方法を含む:
Figure 2014001224
式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
R29は水素またはハロゲンであり;かつ
各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
さらなる態様において、本発明の方法は、式Iの一連の金属キレート剤から無脊椎動物のリモデリング事象の阻害剤候補としてのキレート剤を特定または選択するスクリーニング法であって;
金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子と
i)/1かつ≦4のclogP値;および/または
ii)40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度とを有する、式(I)の金属キレート剤を選択する段階を含む方法を含む:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
本発明のスクリーニングアッセイは、所与の薬剤の殺虫剤としての有効性を評価するために用いられる通常の生物学的アッセイと組み合わせてもよい。したがって、前述のスクリーニングアッセイは、卵孵化、脱皮、変態などに対する効果を評価するために設計されたアッセイ、ならびに1つまたは複数のリモデリング事象に関与する1つまたは複数の酵素の活性を評価するインビトロ酵素アッセイと組み合わせることができる。特定の態様において、スクリーニングアッセイは、化合物のプロテアーゼ阻害剤などとしての有効性を評価するアッセイと組み合わせてもよい。
毛髪およびシラミ卵の様々な試料から得た洗液(卵殻洗液ESW)のプロテアーゼ活性のゼラチン基質SDS-PAGE分析を、ゲルをクーマシーブルーで染色し、脱染した後に示す図である。レーン1は、50kDaを越えるSDSゲルの高分子量領域において、孵化の12時間以内に未孵化のシラミ卵から得た洗液(試料1)中で検出されたプロテアーゼ活性を示す(図1A、レーン1)。プロテアーゼ活性の同様のパターンが、シラミ卵除去後のヒト毛髪試料から得た洗液(試料2)中で検出された(図1A、レーン2)。しかし、洗液の採取前に毛髪を1%次亜塩素酸ナトリウムで処理すると(試料3)、プロテアーゼ活性は完全に除去された(図1A、レーン3)。次亜塩素酸塩処理は未孵化のシラミ卵から外来性プロテアーゼを除去することもできた(試料4)(図1A、レーン4)。次亜塩素酸塩を、その後のプロテアーゼ分析すべてについて、ESWの採取前に未孵化の卵を処理するために用いた。いくつかの異なるプロテアーゼが、卵孵化の2時間後まで採取した次亜塩素酸塩処理卵からのESW(試料5)において観察された(図1B)。プロテアーゼ活性のバンドは25〜30kDa、50kDa付近で検出され、50kDaよりも上でいくつかの弱いバンドが見られた。これらのプロテアーゼは卵孵化の時点でシラミ卵と特に関連し、卵殻洗液(ESW)と命名した。 シラミESW中に存在するプロテアーゼを、それらのメカニズムクラスによってさらに特徴づけた図である。メタロプロテアーゼを阻害するための、金属キレート剤EDTAおよび1,10-フェナントロリンとのインキュベーションは、未処理対照に比べてプロテアーゼ活性の低下を引き起こした(それぞれ図2Aおよび2B)。これに対して、ESWをセリン/システインプロテアーゼ阻害剤のPMSF(図2B)、システインプロテアーゼ阻害剤のE-64(図2B)またはアスパラギン酸プロテアーゼ阻害剤のペプスタチン(データは示していない)とインキュベートした場合には、プロテアーゼ活性の明白な低下は見られなかった。 シラミESW中に存在するいくつかのプロテアーゼ種をより正確に評価するために用いた、二次元ゼラチンSDS-PAGEを示す図である。一次元ゼラチンSDS-PAGEにおけるプロテアーゼ活性の3つの主な領域(図1B)はそれぞれシラミESW中に存在するいくつかの異なるプロテアーゼに分離し、分子量25〜30kDaの範囲の活性は中性からアルカリ性のpH範囲に等電点を有する少なくとも7つの異なるプロテアーゼに分離し、一方、50kDa付近のプロテアーゼ活性のバンドは酸性から中性のpH領域に等電点を有する少なくとも11の異なるプロテアーゼ領域に分離した。75kDaを越える分子量を有する少なくとも5つのプロテアーゼも観察された。ESWのプロテアーゼ活性に対する1,10-フェナントロリンの効果をさらに調べるために、プロテアーゼを二次元ゲル電気泳動で分離し、ゲルを10mM 1,10-フェナントロリン存在下でインキュベートした。これらの試験の結果より、このメタロプロテアーゼ阻害剤のシラミ卵プロテアーゼの活性に対する阻害効果が確認された。25〜30kDa領域のプロテアーゼ活性における一般的低下、ならびに50kDa領域付近および75kDaよりも上に存在するプロテアーゼの明白な低下が見られた(図3B)。 1,10-フェナントロリンのシラミの卵孵化に対する効果を示す図である。卵を産卵の5日後に処理し、次いで孵化を経時的に観察した。 メトミルを含むLannate(登録商標)のヘリコベルパ(Helicoverpa)の卵孵化に対する効果を示す図である。殺卵効果を5mM、2.5mM、2.25mMおよび0.125mMのメトミルで評価した。 2-アセチル-1-テトラロンのオオタバコガ(Helicoverpa armigera)の卵孵化に対する効果を示す図である。殺卵効果を2mMおよび1mMの2-アセチル-1-テトラロンで評価した。 2-アセチル-1-テトラロンのコナガ(Plutella)の卵孵化に対する効果を示す図である。殺卵活性を2mM、1mM、0.5mMおよび0.1mMで評価した。 5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルのH.コントルタス(H. Contortus)の卵孵化に対する効果を示す図である。殺卵効果を180μg/mL、18μg/mL、1.8μg/mLおよび0.18μg/mLで評価した。 イベルメクチンのH.コントルタスの卵孵化に対する効果を示す図である。殺卵効果を200μg/mL、100μg/mL、50μg/mL、25μg/mLおよび12.5μg/mLで評価した。 2-アセチル-1-テトラロンのH.コントルタスの卵孵化に対する効果を示す図である。殺卵効果を110μg/mLおよび22μg/mLで評価した。
発明の説明
本発明の一つの局面において、無脊椎動物のリモデリングプロセスを阻害する方法であって、実質的に本明細書において以下に記載するとおりに殺虫剤組成物を外部に適用することによる方法が提供される。阻害するリモデリングプロセスは、無脊椎動物害虫の生活周期に含まれる任意のプロセスでありうる。したがって、本発明は、卵孵化、脱嚢、脱鞘、アポリシス、脱皮または変態などのプロセスを阻害することを企図する。所与の理論または作用機作に限定されることなく、本発明は、そのようなリモデリングプロセスに含まれるプロテアーゼ酵素の阻害を含んでもよいが、必ずしも含む必要はない。例えば、プロテアーゼ酵素は卵、鞘、甲皮、外骨格、嚢子、繭または卵嚢におけるタンパク質を加水分解し、構造を脆弱化し、少なくとも部分的に無脊椎動物に構造からそれら自体を解放させることに関与することが公知である。本発明のいくつかの代替法において、リモデリングプロセスは間接的にプロテアーゼ酵素を含む、例えば、リモデリングプロセスが起こるべきであるとのシグナルを送るホルモンなどの所与のタンパク質またはペプチドがリモデリングプロセスのために必要でありえ、本発明の組成物はそのようなホルモンの産生または処理を阻害しうることが企図される。好ましくは、プロテアーゼ酵素はメタロプロテアーゼ酵素である。
「リモデリング事象」なる用語は、無脊椎動物の隣接する環境を変え、または無脊椎動物の物理的形状を変えて、生物の生活周期における一つの生活段階から次の生活段階への進行を促進する、無脊椎動物の生活周期における事象を意味する。リモデリング事象の例には卵孵化、脱嚢、クチクラまたは外骨格のアポリシス、クチクラまたは外骨格の脱皮および変態が含まれる。
本明細書において用いられる、「卵孵化」とは、無脊椎動物の薄膜卵からの孵化を意味し、ここで孵化はプロテアーゼ酵素によって補助される。薄膜卵には、主にタンパク質マトリクスを、タンニングされた(tanned)タンパク質と共に、またはタンニングされたタンパク質なしで含む殻またはクチクラを有し、気体透過性であるが、基本的に水不透過性で、一般に無機化されておらず、長さ20mm未満で、機械的手段、例えば、噛む、または補助なしに破裂させるだけでは孵化することがない卵が含まれる。
本明細書において用いられる、「脱嚢」とは、胚幼虫、または静止状態の原生動物、テニア類、吸虫もしくは他の種の、その生活周期のある段階での封入された膜性の嚢または組織の空洞からの出現を意味する。これらの嚢は部分的または全体が、無脊椎動物が出現するためにリモデルされなければならないタンパク質性材料から形成されうる。嚢子は、ヒトもしくは水性巻貝などの宿主の体内で形成されるか、または環境に直接沈積することもある。脱嚢は、無脊椎動物がその生活周期のその後の段階を継続するためには、正しい時期および様式で起こらなければならない。
本明細書において用いられる、「脱鞘」とは、線虫などの蠕形動物における脱皮プロセスを意味する。孵化後、線虫は未成熟の成虫として出現する前に4つの幼虫段階を通過する。幼虫段階は、保護的役割を持つクチクラまたは鞘に入っている。このプロセスは2段階、すなわち新しいクチクラの合成および脱鞘または古いクチクラの脱離を含む。脱鞘は新しい宿主に感染させるためにも必須でありうる。例えば、宿主のルーメンにおけるH.コントルタスの第三幼虫段階の脱鞘は宿主の感染を引き起こす。ルーメンにおける環境条件が線虫の分泌細胞を活性化してホルモンを放出する。ホルモンは排泄細胞に作用して水の取り込みを刺激し、これは次いで新しいクチクラと古いクチクラとの間の空隙に放出される酵素を活性化する。この酵素は古いクチクラを脆弱化し、これが次いでこわれて蠕形動物に古いクチクラからそれ自体を解放させる。
本明細書において用いられる、「アポリシス」とは、無脊椎動物の表皮からのクチクラの分離を意味する。この分離は環境に曝露することなく新しいクチクラの生成を可能にする。このプロセス中、クチクラの内層を消化する酵素が無脊椎動物から分泌される。
本明細書において用いられる、「脱皮」とは、古いクチクラの脱離を意味する。脱皮はアポリシスの後に起こる。アポリシスの後、不活性酵素を含む脱皮液が表皮と古いクチクラとの間の空隙に放出される。次いで新しいクチクラが生成される。次いで、脱皮液中の酵素が活性化され、古いクチクラの下部領域、すなわち内クチクラおよび中クチクラが消化される。次いで、消化されていない古いクチクラの外クチクラおよび上クチクラが脱離する。
本明細書において用いられる、「変態」とは、一部の無脊椎動物が孵化後に、しばしば生息場所および/または行動の変化を伴う細胞成長および分化を通じて形状または構造の顕著な変化を起こす、生物学的プロセスを意味する。変態は通常は異なる段階で進行し、通常は幼虫または若虫で始まり、任意に蛹を通過し、成虫となる。一般に成虫の形を有する若虫の変態は、翅の発生によって特徴づけられることもある。これに対して、他の無脊椎動物は成虫と実質的に異なる幼虫を有し、蛹と呼ばれる不活性段階を通過し、それから成虫が羽化することもある。成長および変態は無脊椎動物によって産生されるホルモンによって制御される。ホルモンの組み合わせが用いられることもあり、例えば、エクジソン(ステロイド)および幼若ホルモンの分泌によって、成虫への変態による成熟なしに若虫または幼虫の脱皮および成長が可能となる。幼若ホルモンの産生が止まると、変態が進行する。
本明細書において用いられる「無脊椎動物を曝露すること」なる用語は、無脊椎動物の卵、卵嚢、嚢子、無脊椎動物の若虫、無脊椎動物の幼虫、無脊椎動物の齢、無脊椎動物の蛹、および無脊椎動物の任意の幼若段階または成虫段階を含むが、それに限定されるわけではない、その生活周期の任意の部分で無脊椎動物を曝露することを意味する。本明細書において用いられる「接触させること」なる用語は、害虫を本発明の組成物に外部接触させることを意味しうる。または、害虫が組成物を摂取したために、害虫を本発明の組成物と接触させることもできる。さらにもう一つの代替法において、害虫の宿主が組成物を摂取または組成物に接触し、害虫は宿主と物理的に接触していることによって本発明の組成物を摂取または組成物に外部接触するため、害虫は本発明と接触する。本発明の組成物および方法は、本発明の組成物に曝露される生活周期段階を死滅させる、阻害する、またはさもなければ破壊するために用いられることに留意すべきである。例えば、組成物を卵孵化を阻害するために用いる場合、組成物を無脊椎動物の生活周期における異なる段階に曝露するのではなく、無脊椎動物の卵に直接曝露する。したがって、本発明の方法において、阻害性の組成物の阻害効果を、例えば、米国特許第5,766,609号および第6,150,125号に記載の方法において要求されるとおりに示すために、組成物は宿主または害虫によって摂取される必要はない。それよりも、本発明の組成物および方法は、組成物を単に無脊椎動物の外表面または環境に接触させ、無脊椎動物を直接死滅させるか、または無脊椎動物がその生活周期の次の段階に進行するのを遅延させる、阻害する、もしくはさもなければ防止することによって作用するものである。したがって、特定の態様において、本発明の方法を、組成物を適用する無脊椎動物の生活周期段階において外寄生を停止および除去することにより、そのような外寄生を死滅させる、阻害する、またはさもなければ破壊することによって害虫外寄生を処置するために用いることが企図される。したがって、本発明において、ノミは本発明の組成物を必ずしも摂取する必要はないが、線虫および毛虫に対しては、組成物が摂取されうるような様式で、ノミ外寄生を処置する方法が提供される。一方、米国特許第5,766,609号は、ノミ中腸の著しい成分を形成するプロテアーゼを阻害するためにノミが特定の化合物を摂取しなければならず、そのようなプロテアーゼ阻害剤の摂取を通じてノミの繁殖能力を低下させることを必要とする。したがって、本発明の組成物の使用と米国特許第5,766,609号によって教示される方法との間の主要な相違は、組成物が次世代に効果を有する(例えば、ノミの卵が曝露された場合、卵孵化の低減は見られるが、ノミ自体は影響を受けずに残りうる)のではなく、本発明の組成物は組成物を接触/摂食/そうではなく曝露した動物に直接作用することである。
本明細書において用いられる「金属キレート剤」なる用語は、金属イオンに同時に配位することができるように、分子内に位置する窒素、酸素、硫黄およびリンなどの、少なくとも二つの極性原子を有する分子を意味する。金属キレート剤は/1かつ≦4のclogP値および/または40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度も有する。いくつかの態様において、キレート剤は/1かつ≦3のclogP値および40から70cm3/モルの範囲のモル屈折度を有する。いくつかの態様において、キレート剤のpLD50は/2、好ましくは/3、より好ましくは/4である。いくつかの態様において、亜鉛に対する金属キレート剤の結合定数またはLogKbは>5.00である。
金属キレート剤によって配位されうる金属イオンは、メタロプロテアーゼ、特に卵、鞘、甲皮、クチクラ、外骨格、嚢子または卵嚢に関連する架橋タンパク質を含む分解構造に含まれ、かつ/または生物の一つの生活段階から次の生活段階への進行を促進する、メタロプロテアーゼにおいて出現する任意の金属イオンである。そのような金属イオンには二価および三価金属イオン、特に二価アルカリ土類金属イオンおよび二価または三価遷移金属イオンが含まれる。いくつかの態様において、配位されうる金属イオンはCa++、Mg++、Cu++、Fe++、Zn++およびFe+++、特にCu++、Fe++およびZn++、特にZn++である。
clogPは化合物のlogP値の計算による予想値である。化合物のlogP値は、そのn-オクタノールと水との間の分配係数の対数[(log(Cオクタノール/C)]であり、化合物の親水性の十分に確立された尺度である。clogPの計算は原子のタイプに基づき、原子番号、環の構成原子数、直接に隣り合う原子との結合タイプ、および芳香性の状態などの様々な原子の特性に関する情報を含む。clogPはclogPプログラム(Biobyte)を用いて計算してもよい。
モル屈折度は原子または原子団によって占有される体積の尺度で、温度、屈折の指数、圧に依存する。モル屈折度は分子のサイズおよび分子の分極率の指標を提供する。モル屈折度はClogPソフトウェアプログラム(Biobyte)からのCMRモジュール(Calculated Molar Refractivity)を用いて計算した。
Log LD50は、改変logit変換を用いての変換により観察された殺卵活性パーセンテージから得る。観察された殺卵活性パーセンテージの値を下記の式を用いて変換した:
BA=log((5+%)/(105−%))
0%および100%活性が観察された場合に計算可能にするために、5%を追加で用いた。BAは化合物を試験した濃度のlogに対する粗補正である。BA値とLD50との間の相関によってLog LD50の計算が可能になる。2未満のpLD50値を不活性(クラス0)と考え、2から3の間のpLD50値を弱い活性(クラス1)と考え、3から4の間のpLD50値を中等度の活性(クラス2)と考え、4よりも大きいpLD50値を強い活性(クラス3)と考える。好ましい態様において、pLD50値は2よりも大きく、特に3よりも大きく、特に4よりも大きい。
理論に縛られたくはないが、金属キレート剤はメタロプロテアーゼ活性に必要とされる金属イオンに結合してこれを除去し、プロテアーゼを不活化すると考えられる。この理論は金属イオンを加えると金属キレート剤の阻害効果が逆転することによって支持される。
いくつかの態様において、金属キレート剤は式(I)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩である:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
好ましい式(I)の化合物は下記の特徴の少なくとも1つを有する:
R1およびR1'はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2、より好ましくは水素またはC1〜C3アルキル、さらにより好ましくは水素またはメチルから独立に選択される;
R2およびR2;は独立に水素またはC1-3アルキル、より好ましくは水素である;
R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオールもしくはCO2C1-6アルキル、好ましくは水素もしくはC1-3アルキル、さらにより好ましくは水素もしくはメチルから独立に選択されるか;またはR3およびR4ならびに/もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環、好ましくは芳香環を形成する;
各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオールまたはCO2C1-6アルキル、好ましくは水素またはC1-3アルキル、より好ましくは水素またはメチルから独立に選択される;
各R6は独立に水素またはフッ素、特に各R6はフッ素である;
Xは共有結合、-CH2-Z-CH2-またはZ、好ましくは共有結合である;および
Zは-NH-、-O-または-S-、好ましくは-NH-である。
いくつかの態様において、置換基R1、R2、R3、R4、R1'、R2'、R3'およびR4'は電子供与性であるか、またはピリジル環の電子密度に影響しない。
好ましい化合物は式(I)のビアリール化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩である:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
R1およびR19は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
式(I)の好ましい化合物には
2,2'-ジピリジル、
6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジル、
5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジル、
5,5'-ジエチル-2,2'-ジピリジル、
4,4'-ジメチル-2,2'-ジピリジル、
2-(2-ピリジニル)キノリン、
2,2-ジピリジルアミン、
2,2',6,2''-テルピリジン
またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩が含まれる。
いくつかの態様において、好ましい金属キレート剤は式IIの化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩である:
Figure 2014001224
式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
R29は水素またはハロゲンであり;かつ
各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
好ましい式(II)の化合物は下記の特徴の少なくとも1つを有する:
R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ハロゲン、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2またはCN、好ましくは水素またはC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、より好ましくは水素またはC1-3アルキル、特に水素またはメチルから独立に選択される;
R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ハロゲン、NH2、NH(C1-6アルキル)、N(C1-6アルキル)2もしくはCN、好ましくは水素もしくはC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、より好ましくは水素もしくはC1-3アルキル、特に水素もしくはメチルから独立に選択されるか;または
R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって6員炭素環もしくは複素環、特に炭素環、特に6員不飽和炭素環を形成する;
R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C1-6アルケニル、C1-6アルキニル、C(R29)3または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環;特にC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキルまたは5もしくは6員の炭素環、好ましくはC1-3アルキルまたは6員炭素環;特にメチルまたはフェニルである;
またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩。
式(II)の好ましい化合物には:
ジベンゾイルメタン、
ベンゾイルアセトン、および
2-アセチル-1-テトラロン、
またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩が含まれる。
本明細書において用いられる「アルキル」なる用語は、直鎖または分枝飽和炭化水素基を意味し、規定の数の炭素原子を有していてもよい。例えば、「C1〜C6アルキル」中のC1〜C6には、1、2、3、4、5または6炭素を直鎖または分枝配列で有する基が含まれる。適当なアルキル基の例には、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、4-メチルブチル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、5-メチルペンチル、2-エチルブチルおよび3-エチルブチルが含まれるが、それらに限定されるわけではない。本明細書において用いられるC1-6アルキルには分枝鎖C1-6アルキルも含まれる。
本明細書において用いられる「アルケニル」なる用語は、炭素原子の間に一つまたは複数の二重結合を有する直鎖または分枝炭化水素基を意味し、規定の数の炭素原子を有していてもよい。例えば、「C2〜C6アルケニル」中のC2〜C6には、2、3、4、5または6炭素原子を直鎖または分枝配列で有する基が含まれる。適当なアルケニル基の例には、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、ペンテニルおよびヘキセニルが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
本明細書において用いられる「アルキニル」なる用語は、炭素原子の間に一つまたは複数の三重結合を有する直鎖または分枝炭化水素基を意味し、規定の数の炭素原子を有していてもよい。例えば、「C2〜C6アルキニル」中のC2〜C6には、2、3、4、5または6炭素原子を直鎖または分枝配列で有する基が含まれる。適当なアルキニル基の例には、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルおよびヘキシニルが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
本明細書において用いられる「ハロ」または「ハロゲン」なる用語は、フッ素(フルオロ)、塩素(クロロ)、臭素(ブロモ)およびヨウ素(ヨード)を意味する。
本明細書において用いられる「アルキルオキシ」または「アルコキシ」なる用語は、酸素の橋を通じて結合された前述の定義のアルキル基を意味する。適当なアルキルオキシ基の例には、メトキシ、エトキシ、n-プロピルオキシ、i-プロピルオキシ、n-ブチルオキシ、i-ブチルオキシ、t-ブチルオキシ、n-ペンチルオキシおよびn-ヘキシルオキシが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
本明細書において用いられる「アルキルチオ」なる用語は、硫黄の橋を通じて結合された前述の定義のアルキル基を意味する。適当なアルキルチオ基の例には、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、i-プロピルチオ、ブチルチオ、i-ブチルチオ、t-ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
本明細書において用いられる「炭素環」なる用語は、環を形成する原子がすべて炭素原子である、3から10員環または縮合環系を意味する。C3-10炭素環は飽和でも、不飽和でも、または芳香族であってもよい。適当な炭素環の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ナフチルおよびテトラヒドロナフチルが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
本明細書において用いられる「複素環」なる用語は、環を形成する原子の少なくとも一つがヘテロ原子である、3から10員環または縮合環系を意味する。好ましくは、ヘテロ原子は窒素、酸素、硫黄およびリンから選択される。C3-10複素環は飽和でも、不飽和でも、または芳香族であってもよい。適当な複素環の例には、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾキサゾリル、カルバゾリル、カルボリニル、シンノリニル、フラニル、イミダゾイル、インドリニル、インドリル、インドラジニル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソインドリル、イソキノリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、ナフタピリジニル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、オキサゾリン、イソキサゾリン、オキセタニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドピリジニル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジル、ピロリル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、テトラヒドロピラニル、テトラゾリル、テトラゾロピリジル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリル、アゼチジニル、アジリジニル、1,4-ジオキサニル、ヘキサヒドロアゼピニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、ジヒドロベンゾキサゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソオキサゾリル、ジヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジアゾリル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロテトラゾリル、ジヒドロチアジアゾリル、ジヒドロチアゾリル、ジヒドロチエニル、ジヒドロトリアゾリル、ジヒドロアゼチジニル、メチレンジオキシベンゾイル、テトラヒドロフラニル、およびテトラヒドロチエニル、ならびにそのN-オキシドが含まれるが、それらに限定されるわけではない。ヘテロシクリル置換基の結合は、炭素原子を介してでも、またはヘテロ原子を介してでも起こりうる。
本明細書において用いられる「アリール」なる用語は、少なくとも一つの環が芳香族である、各環6原子までの任意の安定な単環式または二環式炭素環を意味することが意図される。そのようなアリール基の例には、フェニル、ナフチルおよびテトラヒドロナフチルが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
本明細書において用いられる「ヘテロアリール」なる用語は、少なくとも一つの環が芳香族であり、少なくとも一つの環がO、NおよびSからなる群より選択される1個から4個のヘテロ原子を含む、各環6原子までの安定な単環または二環を意味する。本定義の範囲内のヘテロアリール基には、アクリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、キノキサリニル、ピラゾリル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、フラニル、チエニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、キノリニル、イソキノリニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、インドリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、テトラヒドロキノリンが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
本発明の化合物は薬学的、獣医学的または農業的に許容される塩の形であってもよい。適当な薬学的に許容される塩には、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、炭酸、ホウ酸、スルファミン酸、および臭化水素酸などの薬学的に許容される無機酸の塩、または酢酸、プロピオン酸、酪酸、酒石酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、乳酸、粘液酸、グルコン酸、安息香酸、コハク酸、シュウ酸、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、サリチル酸、スルファニル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、エデト酸、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ラウリル酸、パントテン酸、タンニン酸、アスコルビン酸および吉草酸などの薬学的に許容される有機酸の塩が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
塩基性塩には、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウムおよびアルキルアンモニウムなどの薬学的に許容されるカチオンと形成されたものが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
塩基性窒素含有基は、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、プロピル、およびブチルなどのハロゲン化低級アルキル;硫酸ジメチルおよびジエチルなどの硫酸ジアルキルなどの物質で4級化されていてもよい。
本発明の多くの化合物は不斉中心を有し、したがって複数の立体異性体で存在しうることも理解されるであろう。したがって、本発明は、一つまたは複数の不斉中心において実質的に純粋な異性体、例えば光学純度が約95%もしくは97%ee、または99%eeよりも高いなどの、約90%eeよりも高い化合物、ならびにそのラセミ混合物を含む混合物にも関する。そのような異性体は、不斉合成、例えばキラル中間体を用いて、またはキラル分割によって調製してもよい。
本発明において有用ないくつかの金属キレート剤およびメタロプロテアーゼ阻害剤が専門の化学会社から市販されている。市販されていないものは市販の出発原料から当業者には公知の反応を用いて合成することができる。
例えば、置換2,2'-ビピリジルおよび1,10-フェナントロリンは適当なハロゲン化2,2'-ビピリジルまたは1,10-フェナントロリンから得てもよい。例えば、2,2'-ビピリジン-6,6'-ジカルボン酸は6,6'-ジブロモ-2,2'-ジピリジルからブチルリチウムを用いてのハロゲン-金属交換、ドライアイス処理および酸性化により得てもよい[Buhleier et. al., Chem. Ber., 1978, 111: 200-204]。ビピリジルの、例えば6位のCH2CHNH2(CO2H)による一置換は、6-メチル-2,2'-ビピリジルのN-ブロモスクシンイミドでの処理と、続くN-保護グリシンエステルでのアルキル化により得ることができる。次いで、保護基を酸加水分解によって除去することができる(Imperiali B. and Fisher S.L., J. Org. Chem., 1992, 57: 757-759)。
2,2'-ジピリジルはC6およびC4位で求核置換を行って置換基を導入することができる。この反応はハロゲン化ジピリジルを出発原料として用いる場合により好ましい。例えば、6-モノまたはジ-ハロゲン化2,2'-ジピリジルを用い、この出発原料をアンモニアと反応させることにより、C6および/またはC6'にアミンを導入してもよい。
ビピリジル-スルホン酸は、2,2'-ビピリジルから、発煙硫酸(濃硫酸中の三酸化硫黄の溶液)または硫酸水銀(II)/濃硫酸のいずれかと300℃で加熱することにより調製することができる。
非対称に置換されたピリジルは対称ビピリジルから得ることができ、例えば、6'-メチル-2,2'-ビピリジル-6-カルボン酸は6,6'-ジメチル-2,2'-ビピリジルから二酸化セレンでの酸化と、続く硝酸銀処理により調製することができる(Al-Saya et. al., European J. Org. Chem., 2004, 173-182)。
式(II)の化合物は、スキーム1に示すとおり、適当に置換されたベンズアルデヒドおよびアセトフェノンまたはアセトンなどのケトンをアルドール反応を用いて反応させ、次いで得られたヒドロキシケトンを1,3-ジケトンに変換することにより調製してもよい。
Figure 2014001224
スキーム1
テトラロンの形の式(II)の化合物は、スキーム2に示すとおり、ハース反応と、続くα-置換を用いて調製してもよい。
Figure 2014001224
本発明においてリモデリング事象を経験することから阻害される無脊椎動物は、内部または外部からヒトもしくは動物に外寄生する、植物に外寄生する、または所有物もしくは特定の環境に外寄生する害虫である。例えば、ヒトまたは動物に内部から外寄生する害虫には線虫、吸虫および条虫が含まれるが、それらに限定されるわけではなく、ヒトまたは動物に外部から外寄生する害虫にはシラミ、ノミ、ダニおよびヒゼンダニが含まれるが、それらに限定されるわけではなく、植物に外寄生する害虫にはガ、甲虫、毛虫、チョウおよび線虫が含まれるが、それらに限定されるわけではなく、所有物を損傷する害虫にはシロアリが含まれるが、それらに限定されるわけではなく、環境に外寄生する害虫にはクモ、ゴキブリ、ムカデ、ノミおよびダニが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
もう一つの態様において、宿主または環境の害虫外寄生を処置または予防する方法であって、宿主または環境に、金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子と
i)/1かつ≦4のclogP値;および/または
ii)40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度とを有する、少なくとも1つの金属キレート剤、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩の有効量を適用または投与する段階を含む方法が提供される。
本発明の方法で処置する宿主は、ヒト、ヒツジ、ウシ、ウマ、ブタ、家禽、イヌおよびネコからなる群より選択されうるが、それらに限定されるわけではない。本発明の処置または予防法は植物および/または他の害虫の繁殖、摂食または居住部位に適用可能でありうる。本発明の方法によって処置する植物は、好ましくは、綿、アブラナなどの脂肪種子または禾穀類、木などの林業作物、木などの標本植物、低木などの観賞植物;キク、アスター、フウロソウおよびナデシコなどの花;リンゴ、ナシ、プラム、キウィフルーツや柑橘類、例えば、レモン、オレンジ、ライムおよびグレープフルーツなどの果実;トウモロコシおよびスイートコーンなどの禾穀類、ブドウなどのつる作物、根菜類;ムラサキおよびシロツメクサ、ムラサキウマゴヤシやルピナスなどの牧草;ならびにアブラナ属の作物、例えば、ブロッコリおよびカリフラワー、キャベツ、トマト、ズッキーニ、リーキ、レタスおよびマメならびに白インゲンマメ、ダイズ、リョクトウ、キマメおよびヒヨコマメなどの豆類などの野菜;およびブドウなどのつる作物からなる群より選択されるが、それらに限定されるわけではない。
本発明の方法で処置する環境には、害虫に外寄生される、または外寄生されることになりえ、植物または家の周りの土壌、庭、芝生、犬小屋、納屋または動物の囲い、カーペット、衣服、ベッドリネンおよびベッドならびに害虫の繁殖部位が含まれるが、それらに限定されるわけではない、動物、ヒトまたは植物の周囲が含まれる。環境には、害虫によって損傷されうる所有物、例えば、シロアリによって損傷または破壊されうる建築物、家具および木製品も含まれる。
リモデリング事象を経験し、記載の方法で制御しうる、好ましい害虫には、条虫綱(Cestoda)および吸虫綱(Trematoda)などの扁形動物門、双器綱(Adenophoria)または双腺綱(Secernentia)などの線形動物門(Nematoda)、甲殻綱(Crustacea)、蛛形綱(Arachnida)、昆虫綱(Insecta)およびダニ目(Acarina)などの節足動物門(Arthropoda)から選択される綱、亜綱または目からの種が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
条虫綱からは、2つの目、すなわち単節亜綱(Cestodaria)および真性条虫亜綱(Eucestodia)があり、そのうち円葉目(cyclophyllideans)はヒトおよび家畜に感染するため、ヒトにとって最も重要である。2つの重要な条虫は有鉤条虫すなわちカギサナダ(Taenia solium)、および無鉤条虫すなわちカギナシサナダ(T. saginata)である。
吸虫綱からは、二世亜綱(Digenea)があり、これには吸虫が含まれる。吸虫は感染する系に基づいて2群に分類することができる。組織吸虫は胆管、肺、または他の生物組織に感染する種で、肺吸虫すなわちウェステルマン肺吸虫(Paragonimus westermani)、および肝吸虫すなわち肝臓ジストマ(Clonorchis sinensis)、肝蛭(Fasciola hepatica)および巨大肝蛭(Fasciola gigantica)が含まれる。他の群は住血吸虫として公知で、それらの生活周期のいくつかの段階で血中に生息する。住血吸虫には住血吸虫属(Schistosoma)の様々な種が含まれる。
一般にヒトに寄生する線虫には、鞭虫、鉤虫、蟯虫、回虫、および糸状虫が含まれる。線虫門の中には双器綱、および円虫を含むエノプルス亜綱(Enoplia)がある。この亜綱のほとんどの線虫は非寄生性であるが、この群にはトリチウリダ(Trichiurida)も含まれ、これには寄生性の鞭虫および旋毛虫が含まれる。
また線虫の中には、双腺綱、ほとんどが寄生性の線虫からなる桿線虫亜綱(Rhabditia)があるが、いくつかの非寄生性種もある。重要な目は回虫目(Ascaridida)で、これには多くの陸生哺乳動物および海洋哺乳動物に感染する寄生虫が含まれる。この目内の重要な科には回虫科(Ascarididae)が含まれ、これには巨大腸円虫および関連種ならびにトキソカリデエ(Toxocaridae)が含まれ、これにはイヌ科、ネコ科、およびアライグマの寄生虫が含まれるが、これらはヒトに異常寄生して内臓の遊走虫症を引き起こしうる。もう一つの重要な目は円虫目(Strongylida)で、これにはブタハイチュウ属(Metastrongylus)肺虫科(Metastrongylidae)の線虫が含まれ、これらは通常はブタの肺虫として見つかり、時には寄生虫性気管支炎を引き起こす。ストロンギリナエ亜科(Strongylinae)(大きい円虫)およびシアトストミナエ亜科(Cyathostominae)(小さい円虫)はウマの重要な線虫であるが、毛様線虫科(Trichostrongylidae)はいくつかの経済的に重要なヒツジおよびウシの腸寄生虫を含み、それにはヘモンカス コントルタス(Haemonchus contortus)、消化管線虫(H. placei)、テラドルサギア サーカムシンクタ(Teladorsagia circumcincta)、コルブリフォルミス毛様線虫(Trichostrongylus colubriformis)、およびクーペリア属(Cooperia)が含まれる。
哺乳動物宿主の線虫寄生生物に加えて、重大な作物の損失を引き起こしうる植物寄生性線虫のいくつかの群がある。最も一般的な属はハガレセンチュウ(Aphelenchoides)(葉の線虫)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne)(根瘤の線虫)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera)、ジャガイモ線虫などのグロボデラ(Globodera)(シスト線虫)、ナコブフス(Nacobhus)、ネグサレセンチュウ(Pratylenchus)(病変線虫)、ジチレンクス(Ditylenchus)キシフィネマ(Xiphinema)、ロンギドルス(Longidorus)、トリコドルス(Trichodorus)である。いくつかの植物寄生性線虫の種は、目に見えるえい瘤の形成を含む根への組織損傷を引き起こし(キタネコブセンチュウ)(Meloidgyne)、これは田畑での診断のために有用な特徴である。いくつかの線虫の種は植物ウイルスを根におけるそれらの摂食活動を通じて伝播する。これらの線虫の一つは、ブドウの重要な病気であるGFLV(ブドウファンリーフウイルス)の媒介生物である、ブドウオオハリセンチュウ(Xiphinema index)である。他の線虫は樹皮および森林の木に結合する。この群の最も重要な代表は、アジアおよびアメリカに存在し、最近ヨーロッパで発見されたマツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)(松林線虫)である。
甲殻綱からは、アゴアシ綱(Maxillopoda)、アゴアキ亜綱(Maxillopoda)があり、ウオジラミが含まれる。
昆虫綱からは、目には下記が含まれる:鱗翅目(Lepidoptera)、半翅目(Hemiptera)、直翅目(Orthoptera)、チャタテムシ目(Psocoptera)、膜翅目(Hymenoptera)、等翅目(Isoptera)、鞘翅目(Coleoptera)、網翅目(Dictyoptera)、総翅目(Thysanoptera)、同翅目(Homoptera)、双翅目(Diptera)、ノミ目(Siphonaptera)ならびにシラミ目(Anoplura)およびハジラミ目(Mallophaga)を含むシラミ目(Phthiraptera)。
本発明の方法を用いて制御しうる適当な害虫には下記が含まれる:
(a)鱗翅類の目(Lepidoptera)から、例えば、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana)、タマナヤガ(Agrotis ypsilon)、カブラヤガ(Agrotis segetum)、アラバマ アルギラセア(Alabama argillacea)、アンティカルシア ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、リンゴヒメシンクイ(Argyresthia conjugella)、ガンマキンウワバ(Autographa gamma)、カコエシア ムリナナ(Cacoecia murinana)、カプア レティクラナ(Capua reticulana)、トウヒシントメハマキ (Choristoneura fumiferana)、チロ パルテルス(Chilo partellus)、コリストネウラ オクシデンタリス(Choristoneura occidentalis)、キンウワバ属(chrysodexis Spp.)、アワヨトウ(Cirphis unipuncta)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ヨツボシノメイガ(Crocidolomia binotalis)、ケブカノメイガ(Crocidolomia pavonana)、コドリンガ(Cydia pomonella)、デンドロリムス ピニ(Dendrolimus pini)、ディアファニア ニティダリス(Diaphania nitidalis)、ディアトレア グランディオセラ(Diatraea grandiosella)、ミスジアオリンガ(Earias insulana)、モロコシマダラメイガ(Elasmopalpus lignosellus)、 リンゴウスチャイロハマキ(Epiphyas postvittana)(Walker)、ブドウホソハマキ(Eupoecilia ambiguella)、フェルティア サブテラネア(Feltia subterranea)、グラフォリタ フネブラナ(Grapholitha funebrana)、ナシヒメシンクイ(Grapholitha molesta)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)などのヘリコベルパ属、オオタバコガ(Heliothis armigera)、オオタバコガ(Heliothis virescens)、オオタバコガ(Heliothis zea)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、ヒベルニア デフォリアリア(Hibernia defoliaria)、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)、リンゴスガ(Hyponomeuta malinellus)、ケイフェリア リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ランブディナ フィスセラリア(Lambdina fiscellaria)、シロイチモンジヨトウ(Laphygma exigua)、レウコプテラ シテラ(Leucoptera scitella)、リンゴカバホソガ(Lithocolletis blancardella)、ホソバヒメハマキ(Lobesia botrana)、ロキソステゲ スティクティカリス(Loxostege sticticalis)、マイマイガ(Lymantria dispar)、ノンネマイマイ(Lymantria monacha)、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)、タバコスズメガ(Manduca sexta)、オビカレハ(Malacosoma neustria)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、モシス レパンダ(Mocis repanda)、ナミスジフユナミシャク(Operophthera brumata)、オルギイア シュードツガタ(Orgyia pseudotsugata)、ヨーロッパアワノメイガ (Ostrinia nubilalis)、トビハマキ(Pandemis heparana)、マツキリガ(Panolis flammea)、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)、ジャガイモガ(Phthorimaea operculella)、ミカンコハモグリ(Phyllocnistis citrella)、オオモンシロチョウ(Pieris brassicae)、モンシロチョウ(Pieris rapae)、プラティペナ スカブラ(Plathypena scabra)、プラティノタ スツルタナ(Platynota stultana)、コナガ(Plutella xylostella)、プライス シトリ(Prays citri)、プライス オレア(Prays oleae)、プロデニア スニア(Prodenia sunia)、プロデニア オルニトガリ(Prodenia ornithogalli)、シュードプルシア インクルデンス(Pseudoplusia includens)、リアシオニア フルストラナ(Rhyacionia frustrana)、スクロビパルプラ アブソルタ(Scrobipalpula absoluta)、イネヨトウ(Sesamia inferens)、 テングハマキ(Sparganothis pilleriana)、スポドプテラ フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、スポドプテラ リトラリス(Spodoptera littoralis)、ハスモンヨトウ (Spodoptera litura)、シレプタ デロガタ(Syllepta derogata)、シナンテドン ミオパエフォルミス(Synanthedon myopaeformis)、タウマトポエア ピティオカンパ(Thaumatopoea pityocampa)、トルトリクス ビリダナ(Tortrix viridana)、 イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、トリポリザ インセルツラス(Tryporyza incertulas)、ゼイラフェラ カナデンシス(Zeiraphera canadensis);特にヘリオディス属、ヘリコベルパ属、ケブカノメイガ、モンシロチョウ、ジャガイモガ、キンウワバ属、およびコナガ;
(b)半翅類の目(Hemiptera)から、例えば、アフィス(Aphis)、ベミシア(Bemisia)、フォロドン(Phorodon)、アエネオラミア(Aeneolamia)、エンポアスカ(Empoasca)、パルキンシエラ(Parkinsiella)、ピリラ(Pyrilla)、アオニディエラ(Aonidiella)、コッカス(Coccus)、シュードコッカス(Pseudococcus)、ヘロペルティス(Helopeltis)、リグス(Lygus)、ディスデルクス(Dysdercus)、オキシカレヌス(Oxycarenus)、ネザラ(Nezara)、アレイロデス(Aleyrodes)、トリアトマ(Triatoma)、プシラ(Psylla)、ミズス(Myzus)、メゴウラ(Megoura)、フィロクセラ(Phylloxera)、アデルゲス(Adelges)、ニラパルバタ(Nilaparvata)、ネフォテティクス(Nephotettix)またはシムクス(Cimwx)属;
(c)直翅類の目(Orthoptera)から、例えば、グリロタルパ グリロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、トノサマバッタ(Locusta migratoria)、メラノプルス ビビタトゥス(Melanoplus bivittatus)、メラノプルス フェムルブルム(Melanoplus femur-rubrum)、メラノプルス メキシカヌス(Melanoplus mexicanus)、メラノプルス サンギニペス(Melanoplus sanguinipes)、メラノプルス スプレトゥス(Melanoplus spretus)、アカトビバッタ(Nomadacris septemfasciata)、アメリカトビバッタ(Schistocerca americana)、シストセルカ ペレグリナ(Schistocerca peregrina)、スタウロノトゥス マロカヌス(Stauronotus maroccanus)、サバクトビバッタ(Schistocerca gregaria);
(d)チャタテムシ類の目(Psocoptera)から、例えば、ペリプソクス(Peripsocus)属;
(e)膜翅類の目(Hymenoptera)から、例えば、カブラハバチ(Athalia rosae)、ハキリアリ(Atta cephalotes)、チャイロハキリアリ(Atta sexdens)、ハキリアリ(Atta texana)、ホプロカンパ ミヌタ(Hoplocampa minuta)、ホプロカンパ テスツディネア(Hoplocampa testudinea)、アルゼンチンアリ(Iridomyrmes humilis)、イリドミルメス プルプレウス(Iridomyrmex purpureus)、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)、ケブカウシジラミ(Solenopotes capillatus)、アカカミアリ(Solenopsis geminata)、ヒアリ(Solenopsis invicta)、カミアリ(Solenopsis richteri)、アシジロヒラフシアリ(Technomyrmex albipes);
(f)シロアリの目(Isoptera)から、例えば、カロテルメス フラビコリス(Calotermes flavicollis)、コプトテルメス(Coptotermes)属、ロイコテルメス フラビペス(Leucotermes flavipes)、マクロテルメス サブヒアリヌス(Macrotermes subhyalinus)、ナスティテルメス ワルケリ(Nasutitermes walkeri)などのナスティテルメス(Nasutitermes)属、タイワンシロアリ(Odontotermes formosanus)、レティクリテルメス ルシファガス(Reticulitermes lucifugus)、テルメス ナタレンシス(Termes natalensis);
(g)甲虫類の目(Coleoptera)から、例えば、ワタミハナゾウムシ(Anthonomus grandis)、ナシハナゾウムシ(Anthonomus pomorum)、アピオン ボラクス(Apion vorax)、アトマリア リネアリス(Atomaria linearis)、ブラストファガス ピニペルダ(Blastophagus piniperda)、カメノコハムシ(Cassida nebulosa)、セロトマ トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、セウトリンクス アシミリス(Ceuthorhynchus assimilis)、セウトリンクス ナピ(Ceuthorhynchus napi)、カエトクネマ ティビアリス(Chaetocnema tibialis)、コノデルス ベスペルティヌス(Conoderus vespertinus)、クリオセリス アスパラギ(Crioceris asparagi)、デンドロクトヌス レフィペニス(Dendroctonus refipennis)、ディアブロティカ ロンギコルニス(Diabrotica longicornis)、ディアブロティカ 12-パンクタタ(Diabrotica 12-punctata)、ディアブロティカ ビルギフェラ(Diabrotica virgifera)、インゲンテントウ(Epilachna varivestis)、エピトリクス ヒルティペニス(Epitrix hirtipennis)、エウティノボトルス ブラジリエンシス(Eutinobothrus brasiliensis)、マツアナアキゾウムシ(Hylobius abietis)、ヒペラ ブルネイペニス(Hypera brunneipennis)、アルファルファタコゾウムシ(Hypera postica)、ヤツバキクイムシ(Ips typographus)、レマ ビリネアタ(Lema bilineata)、レマ メラノプス(Lema melanopus)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、リモニウス カリフォルニクス(Limonius californicus)、 イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、メラノトゥス コミュニス(Melanotus communis)、メリゲテス アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ ヒポカスタニ(Melolontha hippocastani)、ヨーロッパコフキコガネ(Melolontha melolontha)、イネクビボソハムシ (Oulema oryzae)、オルティオリンクス スルカトゥス(Ortiorrhynchus sulcatus)、オティオリンクス オバトゥス(Otiorrhynchus ovatus)、ファエドン コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロペルタ ホルティコラ(Phyllopertha horticola)、フィロファガ(Phyllophaga)属、フィロトレタ クリソセファラ(Phyllotreta chrysocephala)、フィロトレタ ネモルム(Phyllotreta nemorum)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、マメコガネ(Popillia japonica)、プシリオデス ナピ(Psylliodes napi)、スコリトゥス イントリカトゥス(Scolytus intricatus)、アカアシチビコフキゾウムシ(Sitona lineatus)、グラナリアコクゾウ(sitophilus granarius);
(h)網翅目(Dictyoptera)から、例えば、ムカシゴキブリ (Polyphagidae)、ブラドベリダエ(Bladberidae)、ゴキブリ(Blattidae)、マダラゴキブリ(Epilampridae)、カエテクシダエ(Chaetecsidae)、メタリシダエ(Metallycidae)、マントイディダエ(Mantoididae)、アモルフォスセリダエ(Amorphoscelidae)、エレミアフィリダエ(Eremiaphilidae)、ヒメカマキリ(Hymenopodidae)、カマキリ(Mantidae)およびエンプシダエ(Empusidae)科から;
(i)アザミウマ類の目(Thysanoptera)から、例えば、フランクリニエラ フスカ(Frankliniella fusca)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラ トリティシ(Frankliniella tritici)、ハプロトリプス トリティシ(Haplothrips tritici)、クロトンアザミウマ,(Heliothrips haemorrhoidalis)、シルトトリプス シトリ(Scirtothrips citri)、トリプス オリザエ(Thrips oryzae)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci);
(j)同翅類の目(Homoptera)から、例えば、アシルトシフォン オノブリキス(Acyrthosiphon onobrychis)、エンドウヒゲナガアブラムシ (Acyrthosiphon pisum)、カラマツカサアブラムシ(Adelges laricis)、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、アフィデュラ ナスツルティイ(Aphidula nasturtii)、マメクロアブラムシ(Aphis fabae)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、アフィス ポミ(Aphis pomi)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、ブラキカウドゥス カルドゥイ(Brachycaudus cardui)、 ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、ダルブルス マイディス(Dalbulus maidis)、ドレイフシア ノルドマニアナエ(Dreyfusia nordmannianae)、ドレイフシア ピセアエ(Dreyfusia piceae)、ギシギシネアブラムシ(Dysaphis radicola)、ジャガイモヒメヨコバイ(Empoasca fabae)、リンゴワタムシ(Eriosoma lanigerum)、ヒメトビウンカ(Laodelphax striatella)、ムギヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum avenae)、チューリップヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)、マクロシフォン ロザエ(Macrosiphon rosae)、メゴウラ ビシアエ(Megoura viciae)、ムギウスイロアブラムシ(Metopolophium dirhodum)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ミズス セラシ(Myzus cerasi)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、クロフツノウンカ(Perkinsiella saccharicida)、ホップイボアブラムシ(Phorodon humuli)、プシラ マリ(Psylla mali)、プシラ ピリ(Psylla piri)、プシラ ピリコラ(Psylla pyricola)、トウモロコシアブラムシ(Rhopalosiphum maidis)、ムギミドリアブラムシ(Schizaphis graminum)、シトビオン アベナエ(Sitobion avenae)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)、トキソプテラ シトリシダ(Toxoptera citricida)、トリアレウロデス アブチロネア(Trialeurodes abutilonea)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、ブドウネアブラムシ(Viteus vitifolii);
(k)双翅類の目(Diptera)から、例えば、メキシコミバエ(Anastrepha ludens)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)、ソルガムタマバエ(Contarinia sorghicola)、ウリミバエ(Dacus cucurbitae)、オリーブミバエ(Dacus oleae)、ダシネウラ ブラシカエ(Dasineura brassicae)、デリア コアルクタタ(Delia coarctata)、デリア ラディクム(Delia radicum)、イネミギワバエ(Hydrellia griseola)、ヒレミア プラツラ(Hylemyia platura)、トマトハモグリバエ(Liriomyza sativae)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、ルシリア(Lucilia)属、へシアンバエ(Mayetiola destructor)、ムスカ(Musca)属、 イネノシントメタマバエ(Orseolia oryzae)、オシネラ フリト(Oscinella frit)、アカザモグリハナバエ(Pegomya hyoscyami)、フォルビア アンティクア(Phorbia antiqua)、フォルビア ブラシカエ(Phorbia brassicae)、フォルビア コアルクタタ(Phorbia coarctata)、ラゴレティス セラシ(Rhagoletis cerasi)、ラゴレティス ポモネラ(Rhagoletis pomonella);
(l)シラミ目(Anaplura)から、例えば、ケジラミ(Pthirus pubis)、アタマジラミ(Pediculus humanus capitus)、コロモジラミ(Pediculus humanus humanus)、長い鼻の吸血シラミ、ウシホソジラミ(linognathus vituli)、短い鼻の吸血シラミ、ウシジラミ(Haematopinus eurysternus)、小さく青いシラミ、ケブカウシジラミ(Solenopotes capillatus)、バッファローのシラミ、スイギュウジラミ(Haematopinus tuberculatus)、および尾房シラミ、ヘマトピヌス クアドリペルトゥシス(Haematopinus quadripertusis)、ならびにヒツジハジラミ(Bovicola ovis)またはウシハジラミ(Bovicola bovis)などのボビコーラ(Bovicola)属から、ダマラニア(Damalania)、トリコデクトゥス(Trichodectus)およびメノポン(Menopon);特にヒツジハジラミまたはウシハジラミ;
(m)ノミ類の目(Siphonaptera)から、例えば、クテノセファリデス(Ctenocephalides)またはプレックス(Pulex)属
(n)ワモンゴキブリ(Periplaneta Americana)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)およびオキナワチャバネゴキブリ(Blattela asahinai)を含む、ゴキブリ(Blattodea)目から;
(o)ハサミムシである革翅目から;
(p)蛛形綱(Arachnida)から、例えば、オーストラリア種マダニ(Ixodes holocyclus)、ブーフィルス ミクロプルス(Boophilus microplus)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)、ヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei var. humani)、イヌセンコウヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei canis)、ブタヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei suis)、ウシヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei bovis)、ヒツジキュウセンヒゼンダニ(Psoroptes ovis)およびヒョウヒダニ(Dermatophagoides)属、特にヒゼンダニ、イヌセンコウヒゼンダニ、ブタヒゼンダニ、ウシヒゼンダニ、ヒツジキュウセンヒゼンダニおよびヒョウヒダニ。
植物に外寄生する特に好ましい害虫には、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)、アメリカタバコガ(Helicoverpa Zea)およびヘリコベルパ プンクチゲラ(Helicoverpa punctigera)(青虫(Budworm))などのヘリコベルパ(Helicoverpa)属、ケブカノメイガ(キャベツの害虫)、モンシロチョウ(紋白蝶)、ジャガイモガ(ジャガイモのガ)、クルシオデキシス(Chrsyodexis)属(タバコにつくシャクトリムシ)、コナガ(菱形の紋のあるガ)およびリンゴウスチャイロハマキ(Walker)(薄茶色のリンゴにつくガ)、コドリンガ(コドリンにつくガ)、ゾウムシ(Weevil)属、ハガレセンチュウ(葉の線虫)、キタネコブセンチュウ(根瘤の線虫)、ダイズシストセンチュウ、ジャガイモ線虫などのグロボデラ(シスト線虫)、ナコブフス、ネグサレセンチュウ(病変線虫)、ジチレンクス、キシフィネマ、ロンギドルス、トリコドルス、キタネコブセンチュウおよびブドウオオハリセンチュウが含まれる。
家庭内動物に外寄生する特に好ましい害虫には、ヒツジハジラミ(ヒツジのシラミ)、ウシハジラミ、ウシジラミ(短い鼻のウシのシラミ)、ウシホソジラミ(長い鼻のウシのシラミ)、ケブカウシジラミ(結節を有するシラミ)、イヌセンコウヒゼンダニ(疥癬)、ブタヒゼンダニ、ウシヒゼンダニ、ヒツジキュウセンヒゼンダニ、ヘモンカス コントルタス、消化管線虫、テラドルサギア サーカムシンクタ、コルブリフォルミス毛様線虫、およびクーペリア属が含まれる。
ヒトに外寄生する特に好ましい害虫には、ケジラミ、アタマジラミ、コロモジラミ、ヒゼンダニおよびヒョウヒダニ属が含まれる。
一つの態様において、本発明によってリモデリング事象を経験することを防止される害虫は、シラミ、ノミ、マダニ、ハエ、ダニおよび他のかみつく、または吸血害虫の卵からなる群より選択される。一つの態様において、害虫の卵はシラミの卵、より好ましくはアタマジラミの卵である。シラミは動物の皮膚および血液を餌にする寄生虫で、その消化液および糞便を皮膚内に沈積させる。これらの材料、ならびに刺傷自体が皮膚刺激や、その結果としての引っ掻き傷の原因となり、神経節炎症を伴う重篤な感染を引き起こすこともある。シラミは、発疹または流行性発疹チフスおよび回帰熱などの特定の疾患の媒介生物でもある。雌のシラミ成虫は約1ヶ月の寿命を有し、1日に10個も産卵することができる。ヒトを感染させるシラミには、ケジラミ属および別のヒトジラミ属が含まれ、後者は二つの亜種、アタマジラミおよびコロモジラミからなる(Busvine, Antenna, 1993, 17: 196-201)。前述のシラミの亜種は密接に関連しており、実験室環境でうまく交配することが公知である(Busvine, Cutaneous Infestations and Insect Bites, 1985, 163-174)。
アタマジラミは、もっぱらヒトの頭に住み着き、頭皮から血を吸うことで栄養摂取する、宿主特異的外部寄生中である。血液摂取後、成熟した雌のシラミ成虫は24時間で頭皮の近くに10個もの卵を産むことになる。卵は毛幹に接着物質によってしっかり付着する。温度および湿度に応じて産卵の7日から10日後、卵は孵化し、新しく出現した幼虫が栄養摂取し始めることになる。幼虫は、それぞれ完了するのに3日〜5日かかる三回の脱皮(第一齢、第二齢、第三齢)を通して前進する。最後の脱皮後、雄または雌の成虫が現れ、早くも2日後には交尾を行う。栄養摂取の数時間以内に、産卵が行われ、サイクルが続く。卵から卵までの全生活周期が完了するのに、温度および湿度の条件に応じて、約20日〜30日かかる。卵孵化後、卵殻は毛幹に付着して残り、毛髪が伸びるにつれて徐々に頭皮から移動することになる。孵化した卵(シラミ卵(nit))は人工照明下で白く見える屈折特性を有するため、比較的容易に検出されるが、これに対して未孵化の卵は薄い褐色で、ほとんどの毛髪色にとけ込むことができ、したがって検出がより困難になる。
もう一つの態様において、本発明によってリモデリング事象を経験することを防止される害虫は、植物の根を含む植物宿主に外寄生するものである。好ましい態様において、害虫は青虫の卵、イモムシの卵、チョウ、ガまたは根線虫である。イモムシ、チョウ、ガ、土壌線虫およびそれらの幼虫は、綿、アブラナなどの脂肪種子作物、観賞植物、花、果樹、禾穀類、つる作物、根菜類、牧草、タバコ、豆類および野菜、特にカリフラワーおよびブロッコリなどのアブラナ属の作物、綿、トウモロコシ、スイートコーン、トマト、タバコならびにダイズ、白インゲンマメ、リョクトウ、キマメおよびヒヨコマメなどの豆類を餌にする。
コナガの幼虫は、アブラナおよびカラシ、ブロッコリ、カリフラワーおよびキャベツなどの野菜を含むアブラナ属/十字花科のすべての植物、ならびにいくつかの温室作物を餌にする。通常はコナガは卵から成虫へと成長するのに約32日かかる。しかし、餌および気象条件に応じて、発生が完了するのに21から51日かかることもある。雌のガ成虫は約16日の寿命を通して平均160個の卵を産む。雌は夜間に産卵し、蛹から出現後の最初の夜に最大数の卵を産むことになる。卵は小さい球形または楕円形の黄白色で、葉の上面または下面に1個ずつ、または2〜3個まとめて接着する。卵は通常、葉の表面が平らでない葉脈に沿って産み付けられる。卵は約5から6日で孵化する。孵化後、幼虫は葉にもぐり込み、葉の組織を内部から食べ始める。約1週間後、幼虫は葉から出て外部を食べる。幼虫は10から21日間で3回脱皮し、成熟すると約12mmの長さになる。幼虫は葉に接着した繊細で隙間のあるメッシュの蛹になり、蛹段階は5から15日間続く。
オオタバコガの幼虫、トマトの地虫、タバコの害虫および綿の害虫などの青虫は、ヒマワリ、ズッキーニ、豆、トウガラシ、アルファルファ、ジャガイモ、リーキ、綿、トウモロコシ、プラム、柑橘類の植物、トマト、タバコおよびレタスなどのいくつかの作物、ならびにフウロソウおよびナデシコなどの花における重大な害虫である。青虫は世界の多くの地域および温暖気候で出現し、1シーズンあたり2〜3世代を有することもあり、蛹は土中で越冬する。熱帯地方では、青虫は1年中活動し続けることもある。卵は小さく(直径約0.5mm)、底がわずかに平坦なドーム形である。卵は通常は芽もしくは開花部の近く、または葉の上に1個ずつ産卵される。成虫は500〜300個産卵しうる。卵は25℃ではわずか3日後、またはより低温では長期間、例えば、17℃では9日後に孵化する。幼虫の摂食期間は好ましい温度および摂食条件下で約19から26日間で、完全に成長すると、幼虫は土中に移動して蛹化する。蛹の期間は一般には8から21日間続くが、温帯地方では休眠中の蛹は土中で越冬することができる。
もう一つの態様において、本発明によってリモデリング事象を経験することを防止される害虫は、ヒトまたは動物に内部から外寄生するものである。好ましい態様において、害虫は線虫、吸虫または条虫である。線虫(円虫)、吸虫または条虫は扁平な虫で、ヒトまたはヒツジ、ウシ、ブタおよびヤギなどの農業的に重要な動物に著しい損傷を起こすことがある。
ヘモンカス コントルタスは、ヒツジおよびヤギに外寄生する腸寄生虫で、雌雄の成虫は反芻動物の第四胃すなわち本当の胃に住みつく。雌の成虫は1日に5,000から10,000個の卵を産み、これらは宿主から糞便と共に排出される。孵化後、第一および第二段階の幼若体は細菌を餌にする。第三段階の幼若体は鞘としてクチクラを保持し、第三段階の幼若体は放牧中に宿主によって摂取される。若い鞘を持つ虫は宿主中に入り、第四胃に入る前に脱鞘する。第四胃で、脱鞘した若い虫は粘膜にもぐり込み、血液を餌にする。成虫期に達すると、交尾を行い、さらに卵を産む。この寄生虫の全生活周期は約21日かかる。外寄生されたヒツジは成長障害をこうむり、体重減少を起こすことがあり、重度の外寄生においては貧血が起こり、処置せずに放置すると動物の死をきたすこともある。
本発明の一つの態様において、方法および組成物は、シラミ、ノミ、ダニまたはマダニなどの、リモデリング事象を経験する害虫または寄生虫によるヒトまたは動物の外部からの外寄生を、これらのリモデリング事象を阻害することにより処置または予防するためのものである。リモデリング事象の阻害は害虫または寄生虫の生活周期および/または繁殖周期を妨害し、それにより外寄生を制御するという利点を有する。
もう一つの態様において、方法および組成物は、線虫および吸虫などの、リモデリング事象を経験する害虫または寄生虫によるヒトまたは動物の内部からの外寄生を、害虫または寄生虫の生活周期の1つの段階から次の段階への移行を阻害することにより処置または予防するためのものである。リモデリング事象の阻害は害虫または寄生虫の生活周期および/または繁殖周期をいくつかの異なる時点で妨害し、それにより外部寄生を制御するという利点を有する。
さらにもう一つの態様において、方法および組成物は、害虫または寄生虫による環境の外寄生を、害虫または寄生虫のリモデリング事象を阻害することにより処置または予防するためのものである。
例えば、害虫または寄生虫の卵は、植物の周りの土壌中、家の中のカーペットもしくはカーテン(例えば、ノミの卵)の中、寝具のリネンもしくはマットレス(例えば、チリダニの卵またはトコジラミの卵)または建築物もしくは他の木製品などの木製構造物の上もしくはその近く(例えば、シロアリの卵)に産みつけられうる。卵の孵化により、その環境におけるヒト、動物もしくは植物への再外寄生、またはその環境における製品への損傷を起こす。リモデリング事象の阻害は害虫または寄生虫の繁殖周期を妨害し、それにより外寄生を制御するという利点を有する。さらに、再外寄生の予防は外寄生を制御するために必要とされる殺虫剤の適用回数を減らすことになる。
本発明のさらにもう一つの態様において、本発明の方法および組成物は、植物の幼虫外寄生を、リモデリング事象を阻害することにより処置または予防するためのものである。本出願人らは、商業的に価値のある植物を餌にする卵および幼虫の両方に影響をおよぼす、リモデリング事象を阻害するための有効な薬剤として、金属キレート剤を特定した。リモデリング事象を阻害するための金属キレート剤の使用は、商業的に価値のある植物を餌にする幼虫を生じる生物の繁殖周期を阻害し、それにより商業的に価値のある植物の害虫外寄生を制御するという利点を有する。
本明細書において用いられる「メタロプロテアーゼ」なる用語は、害虫種発生の1つまたは複数の段階における無脊椎動物のリモデリング事象に関与するプロテアーゼであって、触媒としてはたらく活性金属イオンを有するプロテアーゼを意味すると理解される。好ましくは、メタロプロテアーゼは基質のペプチド結合を攻撃するために水分子を分極することにより触媒作用に関わる亜鉛イオンを含む。より好ましくは、メタロプロテアーゼはそれらの活性を直接または間接的に遮断することができる金属キレート剤に感受性である。メタロプロテアーゼは、卵の小蓋に作用することにより卵孵化の誘導に関与して、卵孵化を促進するか、または卵殻の強度を低下させて、若虫もしくは幼虫に孵化中の殻を破らせると考えられる。メタロプロテアーゼは、1つの幼虫または未熟段階から次の段階および成虫または成熟体への変化を促進することにも関与していると考えられる。メタロプロテアーゼはリモデリング事象に直接または間接的に関与していると考えられる。リモデリング事象に関与する適当なメタロプロテアーゼには、エンドプロテアーゼ(ペプチド鎖内で切断する酵素)およびエキソプロテアーゼ(ペプチド末端からアミノ酸を切断する酵素)が含まれうる。エキソプロテアーゼはさらにカルボキシプロテアーゼ(アミノ酸をC末端から切断する)またはアミノペプチダーゼ(アミノ酸をN末端から切断する)に分類することができる。メタロ-カルボキシプロテアーゼは活性のために二価のカチオン(通常はZn2+)を必要とするが、アミノペプチダーゼは一般に金属イオン(Zn2+またはMg2+)への依存性にしたがって分類される。これらは遊離および膜結合型の両方で存在し、高いpH(8〜10)で活性に有利である。卵孵化に関連するメタロプロテアーゼを検出する一つの方法は、発生中の胚周囲の液体を卵孵化時に採取するか、または卵孵化直後に空の卵殻を洗浄し、試料をゼラチン基質SDS-PAGE分析を用いてプロテアーゼの有無について分析する段階を含みうる。試料からタンパク質分解活性が示されれば、所望の極性原子の配列とclogP値および/またはモル屈折度、ならびにいくつかの態様においては亜鉛イオンとキレートする優先性を有すると特定されたメタロプロテアーゼ阻害剤存在下で試料をインキュベートし、処理した試料を再度分析して、卵から抽出されたプロテアーゼ活性が阻害されたかどうかを調べることができる。孵化卵から得たメタロプロテアーゼ活性の阻害が示されれば、未孵化卵を、例えば、同じ阻害剤に曝露し、卵孵化の阻害が起こるかどうかを評価することができる。同様のアプローチを、アポリシス、脱皮、脱鞘または変態などの他のリモデリング事象を阻害するのに適した金属キレート剤を評価するために作ることができる。例えば、アポリシス、脱皮または変態中の無脊椎動物から体液を得、プロテアーゼの存在を前述のとおりに検出してもよい。次いで、適当な金属キレート剤を決定してもよい。卵孵化に関与するメタロプロテアーゼは、メタロプロテアーゼをコードする遺伝子を特定し、その遺伝子をサイレンシングし、当業者には公知の方法により卵が孵化できないことを示すことによって特定してもよい。
本明細書において用いられる「リモデリング事象を阻害する」なる句は、無脊椎多細胞生物の包み込み(encasement)、例えば、卵、鞘、甲皮、外骨格、嚢子、繭または卵嚢を含むリモデリング事象に関与するプロテアーゼ酵素の阻害を意味すると理解される。本発明において、無脊椎動物害虫の特定の生活周期段階を、未処理の同じ生活周期段階に比べてリモデリング事象を防止することができる金属キレート剤に曝露する。卵孵化の場合、このリモデリング事象は卵のハッチフラップ(hatchflap)または小蓋の開放およびその直後の幼虫または若虫の出現によって特徴付けられる。シラミの場合、頭がまず現れ、続いて脚がついた胸部が現れる。最後に、腹部が現れ、若虫は卵から自由に移動する。ガまたはチョウの卵の場合、プロテアーゼ酵素の作用によって卵殻が弱くなり、出現中の幼虫が卵殻を破る。卵孵化は卵殻の損傷または偶発的破損を除外すると理解される。
好ましくは、金属キレート剤は、産卵から成虫生活の間のいかなる時点でも、害虫の生活周期の段階に適用するとリモデリング事象を阻害することができる化合物である。
リモデリング事象は、好ましくは、動物の皮膚、毛、外皮もしくは毛被またはヒトの皮膚もしくは頭髪などの毛などの宿主生物上であるが、それらに限定されるわけではない部分に存在する害虫で起こる。本発明の代替の態様において、リモデリング事象は、禾穀類、果樹、綿、脂肪種子作物、観賞植物、花、つる作物、根菜類、牧草および野菜を含む宿主植物または植物の根に存在する害虫で起こる。さらに他の態様において、リモデリング事象は、家屋および建築物、家畜および農業用動物の囲い、カーペット、シーツおよび毛布などの寝具、カーテンならびに家具などであるが、それらに限定されるわけではない、環境または繁殖部位に存在する害虫で起こる。さらに他の態様において、リモデリング事象は、ヒト、家畜および農業用動物などであるが、それらに限定されるわけではない、宿主の内部にいる害虫で起こることもある。
本発明によれば、害虫をいかなる適当な手段によって金属キレート剤に曝露してもよい。当業者であれば、これらの手段は、キレート剤が植物などの宿主に適用される、またはヒトを含む動物に適用もしくは投与される、または様々な他の繁殖部位の環境に適用されるかどうかに応じて、ならびに標的とされる害虫の性質およびタイプに応じて大きく変動しうることを理解するであろう。動物上の害虫を金属キレート剤に曝露する適当な手段には、浸漬もしくは噴霧などの直接局所適用、埋込、遅延放出製剤もしくは装置、または経口が含まれるが、それらに限定されるわけではない。本発明をヒトに適用する場合、局所適用に適した製剤には、噴霧剤、エアロゾル、シャンプー、ムース、クリームおよびローションが含まれるが、それらに限定されるわけではなく、内部適用に適した製剤には、錠剤、カプセル剤または液体製剤が含まれるが、それらに限定されるわけではない。いくつかの状況においては、注射による非経口投与がヒトおよび動物を処置するための最も適当な手段である場合もある。金属キレート剤を植物に適用する場合、適当な手段には、噴霧剤、水和剤、水和顆粒剤および懸濁剤濃縮物を含む粉剤、ペレット、マイクロカプセル化を含む液剤およびエアロゾルが含まれるが、それらに限定されるわけではない。本発明の方法は、複数の金属キレート剤の同時もしくは逐次使用、または二つもしくはそれ以上の金属キレート剤を、害虫を制御する他の公知の薬剤と同時もしくは逐次組み合わせての使用も含む。
本発明のさらにもう一つの局面において、方法および組成物は、孵化、幼虫、若虫または害虫の成虫を制御する他の殺虫剤を含んでいてもよい。例えば、本発明の金属キレート剤と同時、別々または逐次に組み合わせて用いてもよい、適当な殺虫剤には、欧州特許第0191236号、米国特許第5,288,483号および米国特許第6,727,228号に記載の殺虫剤を含む、スピノサドなどの大環状ラクトン、植物殺虫剤、カルバメート殺虫剤、乾燥殺虫剤、ジニトロフェノール殺虫剤、フッ素殺虫剤、アルミトラズなどのホルムアミジン殺虫剤、燻蒸殺虫剤、無機殺虫剤、昆虫成長調節剤(キチン合成阻害剤、幼若ホルモン類似物質、幼若ホルモン、脱皮ホルモンアゴニスト、脱皮ホルモンアンタゴニスト、脱皮ホルモン、脱皮阻害剤を含む)ニコチノイド殺虫剤、有機塩素殺虫剤、有機リン殺虫剤、複素環式有機チオリン酸殺虫剤、フェニル有機チオリン酸殺虫剤、ホスホン酸殺虫剤、ホスホノチオ酸殺虫剤、ホスホラミデート殺虫剤、ホスホラミドチエート殺虫剤、ホスホロジアミド殺虫剤、オキサジアジン殺虫剤、フタルイミド殺虫剤、ピラゾール殺虫剤、ピレスロイド殺虫剤、ピリミジンアミン殺虫剤、ピロール殺虫剤、テトロン酸殺虫剤、チオ尿素殺虫剤、および尿素殺虫剤が含まれる。他の有用な殺虫剤には、米国特許第6,663,876号および米国特許第6,607,716号に記載のものなどの毒性が低いジメチコンコポリオールが含まれる。用いうる有用な殺線虫剤には、オキシフェンダゾール、アベンダゾール、メベンダゾール/クロサンテル、フェンベンダゾールおよびトリクラベンダゾールが含まれる。殺線虫剤に関して、オキサミルおよびフェナミホスは土中のこれらの生物を制御するために用いられる2つの化合物である。吸虫感染を処置するために、オキシフェンダゾール、アベンダゾール、メベンダゾール/クロサンテル、フェンベンダゾールおよびトリクラベンダゾールなどの化合物。吸虫および条虫感染はプラジカンテルで処置することもできる。
金属キレート剤は、宿主がヒトまたは動物である場合、宿主の毛髪または皮膚、好ましくは害虫に外寄生されている領域に適用してもよい。外寄生は、シラミ、ノミ、マダニ、ハエ、ダニおよび他のかみつく、または吸血害虫、ならびにその組み合わせからなる群より選択される害虫によるものでありうる。金属キレート剤は、軟膏、液剤および懸濁剤を含む水性組成物、クリーム、ローション、エアロゾル噴霧剤または散布剤の形で局所適用してもよい。害虫がヒトまたは動物に内部から外寄生している場合、金属キレート剤は内部に、例えば、錠剤、カプセル剤または摂取可能な液体製剤の形で適用または投与してもよい。宿主が植物の場合、害虫外寄生は好ましくは毛虫、チョウ、ガまたは線虫から選択される害虫による。金属キレート剤は局所に、例えば、噴霧剤または粉剤の形で適用してもよい。外寄生がシロアリ外寄生などの環境においてである場合、金属キレート剤は噴霧剤、燻蒸剤または粉剤などの製剤で適用してもよい。
「有効量」なる用語は、宿主または環境における害虫外寄生の処置または予防を提供するのに十分な、少なくとも一つの金属キレート剤の濃度を意味する。本発明の方法において用いる金属キレート剤の有効量は、宿主ならびに外寄生のタイプおよびレベルに応じて変動しうる。一つの態様において、金属キレート剤は、アタマジラミ外寄生を患っているヒトの頭皮に適用し、シラミ卵の孵化を防止するための期間、処置したヒト上に残留させる。好ましくは、期間は5分から15分の間である。金属キレート剤は、好ましくは、約0.0001mMから1Mの間、好ましくは0.01mMから100mMの間、より好ましくは0.1mMから100mMの範囲の濃度で用いる。有効量は用いる金属キレート剤に依存する。しかし、いくつかのジピリジル化合物は5mMから100mMの範囲、特に約50mMのレベルで適当に適用してもよい。テトラロン化合物などの式(II)の化合物の適用な量を、0.5mMから100mM、特に1mMから50mMの範囲のレベルで適用してもよい。多数の哺乳動物プロテアーゼはその活性のために亜鉛を必要とし、金属キレート剤によって影響を受けるため、金属キレート剤を安全かつ有効な量で確実に用いることが必要であると考えられ、好ましくは卵孵化、アポリシス、脱皮、脱鞘または変態などの特定のリモデリング事象を特異的に標的とする。
もう一つの態様において、金属キレート剤を、例えば、卵孵化または脱皮に関与する害虫で起こるリモデリング事象を予防するために、商業的に価値のある植物に適用する。金属キレート剤は、土中または植物の葉、芽、茎、花もしくは果実の上に存在する害虫に噴霧適用、刷毛塗り、または散布により直接または間接的に適用してもよい。適当な組成物には、乳化可能な濃縮物、直接噴霧可能もしくは希釈可能な液剤、希薄な乳剤、水和剤、可溶性散剤、粉剤または顆粒剤が含まれる。金属キレート剤は、好ましくは、約0.0001mMから1Mの間、好ましくは0.01mMから100mMの間、より好ましくは0.1mMから30mMの範囲の濃度で用いる。有効量は用いる金属キレート剤に依存する。しかし、いくつかのジピリジル化合物は5mMから15mMの範囲、特に約10mMのレベルで適当に適用してもよい。式(II)の化合物の適用な量には、0.1mMから20mM、特に1.0mMから15mMの範囲が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
本発明の方法によって処置する宿主は、ヒト、ヒツジ、ウシ、ウマ、ブタ、家禽、イヌおよびネコからなる群であるが、それらに限定されるわけではない群より選択されてもよい。本発明の処置または予防法は、植物および/または他の害虫繁殖部位に適用可能である。本発明の方法によって処置する植物は、好ましくは綿、アブラナなどの脂肪種子作物、低木などの観賞植物;キク、アスター、フウロソウおよびナデシコなどの花;リンゴ、ナシ、プラム、キウィフルーツ、スグリや柑橘類、例えば、レモン、オレンジ、ライムおよびグレープフルーツなどの果実;トウモロコシおよびスイートコーンなどの禾穀類、ブドウなどのつる作物、根菜類;ムラサキおよびシロツメクサ、ムラサキウマゴヤシやルピナスなどの牧草;ならびにアブラナ属の作物、例えば、ブロッコリおよびカリフラワー、キャベツ、トマト、ズッキーニ、リーキ、レタスおよびマメならびに白インゲンマメ、ダイズ、リョクトウ、キマメおよびヒヨコマメなどの豆類などの野菜からなる群より選択される。
本発明の組成物は、液剤および乳剤として製剤化してもよい。乳化剤、界面活性剤、安定化剤、色素、浸透促進剤および抗酸化剤などの適当な賦形剤も、組成物中に含んでいてもよい。組成物に加えうる適当な担体には、水、塩溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、乳糖、ステアリン酸マグネシウムおよびケイ酸が含まれうる。組成物は、滅菌および非滅菌水溶液を含んでいてもよい。一つの態様において、組成物は可溶性の形であり、金属キレート剤を可溶性滅菌緩衝化食塩水または水溶液中で希釈する。組成物は水性、非水性または混合媒質中の懸濁液として製剤化することもできる。水性懸濁液は、懸濁液の粘度を高める物質をさらに含んでいてもよく、安定化剤を含んでいてもよい。溶液は緩衝剤、希釈剤および他の適当な添加剤を含んでいてもよい。組成物は、金属キレート剤の活性と適合性の他の補助成分を含むこともできる。本発明の組成物は、フォーム、乳剤、マイクロエマルジョン、シャンプー、ムース、クリームおよびゼリーとして製剤化し、用いうる。前述の組成物の製剤は、殺虫剤の分野の当業者には公知であろう。
本発明の活性成分は、植物上もしくはその根、主に農業、園芸、および育林における有用な植物および観賞植物の作物上、または果実、花、葉、茎、結節もしくは根などのそのような植物の部分上の害虫で起こるリモデリング事象を阻害するために用いることができ、いくつかの場合には、遅い時点で形成される植物の部分でもこれらの害虫からの保護が提供される。これらの組成物において、活性成分を、増量剤、例えば、溶媒もしくは固体担体など、または表面活性化合物(界面活性剤)などの、製剤の分野において通常用いられる少なくとも1つの補助剤と共に用いる。
適当な溶媒の例は下記である:キシレン混合物、アルキル化ナフタレンまたはテトラヒドロナフタレンなどの非水素化または部分水素化芳香族炭化水素、好ましくはアルキルベンゼンのC8〜C12部分;パラフィンまたはシクロヘキサンなどの脂肪族またはシクロ脂肪族炭化水素;メタノール、エタノール、プロパノールまたはブタノールなどのアルコール;プロピレングリコール、ジプロピレングリコールエーテル、ヘキシレングリコール、エチレングリコール、ジエトキシグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルまたはエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールとそれらのエーテルおよびエステル;シクロヘキサノン、イソホロンまたはジアセトンアルコールなどのケトン;N-メチルピロリド-2-オン、N-メチル-ピロリジン、ジメチルスルホキシドまたはN,N-ジメチルホルムアミドなどの強度に極性溶媒;水、遊離またはエポキシ化ナタネ、ヒマシ、ヤシまたはダイズ油、ならびにシリコーン油。
例えば、粉剤および分散性散剤のために用いる固体担体は、原則として、方解石、タルク、カオリン、モンモリロナイトまたはアタパルジャイトなどの、土中の天然鉱物である。物理的性質を改善するために、高度分散性シリカまたは高度分散性吸収性ポリマーを加えることもできる。顆粒のための適当な粒状吸収性担体は、軽石、れんがのグリット、海泡石またはベントナイトなどの多孔性型であり、適当な非吸着性担体材料は方解石または砂である。さらに、無機または有機的特性の多数の粒状材料、特にドロマイトまたは粉砕した植物残渣を用いることができる。
適当な表面活性化合物は、製剤化する活性成分の特性に応じて、良好な乳化、分散、および湿潤特性を有する非イオン、カチオンおよび/またはアニオン界面活性剤または界面活性剤混合物である。以下に挙げる界面活性剤は例にすぎないと考えられるべきで;製剤の分野において通常用いられ、本発明に従って適当な、多くのさらなる界面活性剤が関連する文献に記載されている。
適当な非イオン界面活性剤は主に、脂肪族またはシクロ脂肪族アルコール、飽和または不飽和脂肪酸およびアルキルフェノールのポリグリコールエーテル誘導体であり、これらは3から30のグリコールエーテル基および(脂肪族)炭化水素基における8から20の炭素原子およびアルキルフェノールのアルキル基における6から18の炭素原子を含みうる。同様に適当なのは、アルキル鎖において1から10炭素および20から250のエチレングリコールエーテルおよび10から100のプロピレングリコールエーテル基を有する、ポリプロピレングリコール、エチレンジアミノポリプロピレングリコールおよびアルキルポリプロピレングリコールとの水溶性ポリエチレンオキシド付加物である。前述の化合物は通常はプロピレングリコール単位あたり1から5のエチレングリコール単位を含む。言及しうる例はノニルフェニルポリエトキシエタノール、ヒマシ油ポリグリコールエーテル、ポリプロピレン/ポリエチレンオキシド付加物、トリブチルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリエチレングリコールおよびオクチルフェノキシポリエトキシエタノールである。同様に適当なのは、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステルである。
カチオン界面活性剤は主に、置換基として少なくとも1つの8から22炭素原子のアルキル基、およびさらなる置換基として低級アルキル、ベンジルまたはハロゲン化されていてもよい低級ヒドロキシアルキル基を有する4級アンモニウム塩である。塩は好ましくはハロゲン化物、メチル硫酸塩またはエチル硫酸塩の形である。例は塩化ステアリルトリメチルアンモニウムおよび臭化ベンジル(2-クロロエチル)エチルアンモニウムである。
適当なアニオン界面活性剤は、水溶性セッケンおよび水溶性合成表面活性化合物の両方でありうる。適当なセッケンは、オレインもしくはステアリン酸、または例えば、ヤシもしくはトール油から得ることができる天然脂肪酸混合物のナトリウムまたはカリウム塩;あるいは脂肪酸メチルタウリネートなどの、高級脂肪酸(C10〜C22)のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩および無置換または置換アンモニウム塩である。しかし、合成界面活性剤、特に脂肪スルホン酸塩、脂肪硫酸塩、スルホン化ベンズイミダゾール誘導体またはアルキルアリールスルホン酸塩がより頻繁に用いられる。原則として、脂肪スルホン酸塩および脂肪硫酸塩はアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、または無置換もしくは置換アンモニウム塩として存在し、一般には8から22炭素原子のアルキル基を有し、アルキルはアシル基のアルキル部分も含む。脂肪スルホン酸塩および脂肪硫酸塩の例には、リグノスルホン酸、ドデシル硫酸エステル、または天然脂肪酸と調製した脂肪アルコール硫酸混合物のナトリウムまたはカルシウム塩が含まれる。この群には脂肪アルコール/エチレンオキシド付加物の硫酸エステルおよびスルホン酸の塩も含まれる。スルホン化ベンズイミダゾール誘導体は好ましくは2つのスルホ基および1つの約8から22炭素原子を有する脂肪酸基を含む。アルキルアリールスルホン酸塩の例はドデシルベンゼンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、またはナフタレンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム、カルシウムまたはトリエタノールアンモニウム塩である。同様に適当なのは、p-ノニルフェノール(4-14)エチレンオキシド付加物のリン酸エステルの塩、またはリン脂質などの対応するリン酸塩である。
好ましい態様において、組成物は金属キレート剤を約0.0001mMから1M、好ましくは0.1mMから100mMの間、より好ましくは0.1mMから50mMの範囲の濃度で含む。いくつかの金属キレート剤、例えば、式Iの化合物を含む組成物は、好ましくは5から50mMの間、特に約30mMのレベルの化合物を含んでいてもよい。式(II)の化合物を含む組成物は、好ましくは0.1mMから100mMの間、特に1.0mMから50mMの間を含んでいてもよい。
害虫における卵孵化リモデリング事象を阻害する化合物を、化合物のclogP値および/もしくはモル屈折度、または化合物の亜鉛に結合する、および/もしくはリモデリング事象に関与するメタロプロテアーゼを阻害する能力を評価する段階を含む方法を用いて特定してもよい。
本発明のさらなる局面において、一連の金属キレート剤から無脊椎動物のリモデリング事象の阻害剤候補としてキレート剤を選択する方法であって、金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子と
(i)/1かつ≦4のclogP値;および/または
(ii)40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度とを有する、金属キレート剤を選択する段階を含む方法が提供される。金属キレート剤のclogP値はそのlogP値から、例えば、Biobytheによって提供されるclogPプログラムを用いて計算してもよい。logP値は文献から得てもよく、またはn-オクタノールと水との間の分配係数測定値から計算してもよい。
金属キレート剤のモル屈折度はBiobytheからのCMR(モル屈折度計算値)ソフトウェアプログラムを用いて計算してもよい。
いくつかの態様において、金属キレート剤を無脊椎動物のリモデリング事象に関与する亜鉛-メタロプロテアーゼ酵素を阻害するために選択する。そのような場合、キレート剤をその亜鉛イオンと結合する能力についてさらに評価する。金属キレート剤の亜鉛イオンと結合する能力は、金属キレート剤の亜鉛に対する結合定数(logKb)をもとめることによって評価してもよい。結合定数は当業者には公知の方法を用いて文献からもとめてもよい。メタロプロテアーゼ酵素が亜鉛-メタロプロテアーゼ酵素である好ましい態様において、5.0よりも大きい亜鉛に対する結合定数を有する金属キレート剤を選択する。
阻害するメタロプロテアーゼが亜鉛以外の金属イオン、例えば、Mg++、Cu++またはFe++を含む場合、同様の方法に従ってもよい。その金属イオンに対する金属キレート剤の結合定数を評価し、最も大きい結合定数を有する金属キレート剤を選択する。
適当な金属キレート剤の特定は、化合物を生物学的アッセイにおいて試験することをさらに含んでいてもよい。適当な生物学的アッセイは、好ましくはリモデリング事象が起こりうる害虫の対照試料を対照緩衝溶液または対照製剤に曝露し、同時にリモデリング事象が起こりうる害虫の試験試料を試験化合物を含む溶液または製剤に曝露する段階を含む。
害虫のリモデリング事象を阻害する際に有効な化合物は、対照試料または製剤の害虫でリモデリング事象が観察され、害虫の試験試料ではリモデリング事象が観察されない場合に特定される。本発明の生物学的アッセイにおいて、リモデリング事象はシラミ、ノミ、マダニ、ハエ、ダニおよび他のかみつく、または吸血害虫からなる群より選択される害虫で起こりえ、さらに吸虫、線虫および条虫などの哺乳動物宿主の内部に寄生する害虫を含む。本発明の生物学的アッセイにおいて、リモデリング事象は毛虫、ガ、チョウおよび土壌線虫などの植物に外寄生する害虫で起こることもある。または、リモデリング事象はシロアリの卵またはチリダニの卵などの環境に外寄生する害虫で起こる。
対照緩衝溶液には、滅菌リン酸緩衝化食塩水または水または有機溶媒が含まれうるが、それらに限定されるわけではない。試験する化合物は、好ましくは金属キレート剤である。生物学的卵孵化アッセイの例において、卵孵化は卵のハッチフラップまたは小蓋が開き、その直後に幼虫または若虫が現れ始める時に観察される。シラミの場合、頭がまず現れ、続いて脚がついた胸部が現れる。最後に、腹部が現れ、幼虫は卵から自由に移動する。アタマジラミの場合、卵殻が毛幹に接合されたまま残る。金属キレート剤試験化合物は、対照緩衝液に曝露した卵が高いレベル、例えば、70〜100%の孵化を示すが、試験金属キレート剤に曝露した卵は低いレベル、例えば、0〜30%の卵孵化を示す場合、特に卵孵化の100%阻害が起こる場合に、本発明における使用のために適当であると特定してもよい。
好ましい態様において、選択した金属キレート剤のpLD50は2よりも大きい、好ましくは3よりも大きい、より好ましくは4よりも大きい。
他の同様の生物学的アッセイを、脱嚢、脱鞘、アポリシス、脱皮または変態などの他のリモデリング事象を阻害する際の選択した金属キレート剤の活性を評価するために用いてもよい。例えば、特定の生活段階、例えば、嚢子、幼虫、繭、蛹、若虫または成虫の無脊椎動物を、担体中の試験金属キレート剤に曝露して、脱嚢、脱鞘、アポリシス、脱皮または変態などのリモデリング事象の出現を観察し、試験金属キレート剤非存在下で担体に曝露した無脊椎動物の対照群と比較してもよい。
本発明のもう一つの局面において、無脊椎動物のリモデリング事象に関与するプロテアーゼ酵素を阻害するため、または害虫外寄生を処置または予防するための組成物の製造における少なくとも1つの金属キレート剤、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩の使用であって、少なくとも1つの金属キレート剤が金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子と
(i)/1かつ≦4のclogP値;および/または
(ii)40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度とを有する使用が提供される。
一つの態様において、害虫は植物宿主に外寄生するものである。もう一つの態様において、害虫は家畜に外寄生するものである。さらにもう一つの態様において、害虫は環境に外寄生するものである。
本発明によって同様に含まれるものは、無脊椎動物のリモデリング事象に関与するプロテアーゼ酵素を阻害するため、または害虫外寄生を処置もしくは予防するための、本明細書に記載の少なくとも一つの金属キレート剤を含む薬剤である。
本発明のいくつかの局面において、宿主の無脊椎動物外寄生を阻害するためのその他の殺虫剤を特定することが可能である。前述のとおり、式IおよびIIの化合物は無脊椎動物のリモデリングおよび/または無脊椎動物の代謝プロセスにおける様々なプロセスを阻害する際に特に有用であることが判明した。合理的な薬物設計の戦略を用いて特定のそのような阻害剤を特定することができる。本発明において、式IおよびIIの化合物は無脊椎動物プロテアーゼを阻害する際に有用な特性を有することが、本発明において確立された。式IおよびIIの中核構造における各R基が別々かつ個々に固定し、得られた物質の所与のアッセイにおける有効性を評価する、薬物設計戦略をたててもよい。例えば、プロテアーゼと特異的に相互作用する式Iおよび式IIの構造を、コンピューター上の手段を用いて設計することができる。これらの手段は、薬物分子の構造およびその活性部位の特性の知識を用いて、薬物分子を生体分子内で構築することを可能にする。
殺虫剤としての有効性を試験する化合物は一組の化合物またはライブラリの一部でありえ、これらは、当業者には明らかであるとおり、多様な組もしくはライブラリであってもよく、または集中的な組またはライブラリであってもよい。そのようなスクリーニングに用いてもよいライブラリは、当技術分野において公知のコンビナトリアルケミストリーの方法または通常の化学合成手段を用いて調製することができる。手動または半自動もしくは全自動様式で合成することができる式(I)および/または式(II)の化合物の収集。この場合、一般には例えば、S. H. DeWitt が「Annual Reports in Combinatorial Chemistry and Molecular Diversity: Automated Synthesis」, Volume 1, Verlag Escom 1997, pages 69 to 77に記載のとおり、例えば、そのような化合物の生成、後処理または生成物もしくは中間体の精製の手順を自動化することが可能である。加えて、式(I)および/または式(II)の化合物は、部分的または完全に固相支持法によって調製してもよい。この目的のために、この合成または問題の手順に合うように適合させた合成の個々の中間段階またはすべての中間段階を合成樹脂に結合する。固相支持合成法は専門家の文献、例えば、Barry A. Buninにより「The Combinatorial Index」, Academic Press, 1998に詳細に記載されている。
本明細書の全体を通して、「含む(comprise)」なる用語、または「comprises」もしくは「comprising」などの変形は、述べられた要素、整数もしくは段階、または要素群、整数群もしくは段階群の包含を意味するが、いかなる他の要素、整数もしくは段階、または要素群、整数群もしくは段階群の除外も意味しないことが理解されるであろう。
いくつかの特定の態様において、本発明において用いる化合物はベスタチンではないことに留意されたい。本発明において用いる化合物は1,10-フェナントロリンではない。他の態様において、本発明において用いる化合物は2,2'-ビピリジンではない。
本発明を下記の非限定的な図および実施例によって以下に説明する。
実施例
実施例1
シラミ卵孵化に関連するリモデリング事象のメカニズムの評価:
シラミ卵孵化のメカニズムを解剖顕微鏡下で評価した。雌コロモジラミをウサギ上で半時間栄養補給した後、ヒト毛髪を含むペトリ皿に移した。次いで、ペトリ皿を32℃;相対湿度32%のインキュベーターに入れた。栄養補給5時間以内に、雌シラミは産卵し始める。各シラミは一度に10個までの卵を産む。卵はその後7日〜9日かけて発生する。孵化前の最後の12時間以内に、下記の変化が観察された。発生中の胚の眼を卵内ではっきり検出することができ、発生中の胚はその頭がハッチフラップまたは小蓋に近くなるように向いていた。胚が卵内で動いているのを観察することができる。孵化は、小蓋が開き、その直後に胚が現れ始める時に起こる。頭がまず現れ、続いて脚がついた胸部が現れる。最後に、腹部が現れ、若虫は卵から自由に移動するが、卵は毛髪に接合されたままである。光学顕微鏡下では、孵化を促進すると思われる、新しく現れた若虫の頭に関連する明白な構造は見られない(すなわち、卵歯はない)。この所見は、卵内の若虫の物理的な動きはおそらく卵孵化に寄与しているが、他の特定の生化学的事象が関与していることを示唆するものである。
実施例2
シラミ卵抽出物中のプロテアーゼ活性の検出:
孵化の12時間以内に、50個のヒトジラミ卵(コロモジラミ)を毛髪から取り、1mLエッペンドルフチューブに入れた。蒸留水20μLを未孵化卵に加え、32℃で30分間インキュベートした。20μLを回収し、凍結乾燥して、-70℃で保存した。この試料を試料1とした。いくつかの他の試料も前述のとおりに採集した。試料2は、約3cmの長さの毛髪4本から未孵化のシラミ卵を取り、毛髪を0.5cmの長さに切断し、20μlの蒸留水を含むマイクロチューブに入れ、32℃で30分間インキュベートすることにより採集した。試料3は、試料2のとおりに採集したが、毛髪を10mLの1%次亜塩素酸ナトリウムを含むチューブに1分間入れ、続いて25mLの蒸留水中で1分間の洗浄を5回行って次亜塩素酸ナトリウムを除去した後、20μlの蒸留水を含むマイクロチューブ内で試料2のとおりにインキュベートした。試料4は、毛髪から取り、1%次亜塩素酸ナトリウムで洗浄し、20μlの蒸留水中で試料3の毛髪と同じ様式でインキュベートした。最後に、試料5を孵化の24時間以内の卵から採集したが、これらは1%次亜塩素酸ナトリウムで洗浄し、次いで32℃のインキュベーターに戻して孵化するまで置き、空の卵殻を卵孵化の0〜2時間後に集め、20μlの蒸留水を含む1mLマイクロチューブに入れ、試料1〜4のとおりにインキュベートした。試料1〜5のすべてについて、20μlの液を回収し、凍結乾燥して、-70℃で保存した。これらの新しく孵化した卵殻から回収した洗液を卵殻洗液(ESW)とする。これらの異なる試料中のプロテアーゼの存在を調べるために、凍結乾燥試料を非還元SDS試料緩衝液15μLに再度懸濁し、10,000gで2分間遠心分離し、15μLをすべて10%ゼラチン基質SDS-PAGEゲルに吸着させた。ゲルを4℃、10mAで10分間と、続いて15mAでさらに25分間泳動した。次いで、これらを2.5%Triton-X 100溶液中2×20分間と、続いて1mM CaCl2を含む0.1M Tris/HCl(pH8.0)中3時間インキュベートした。活性を、ゲル上の澄明領域(ゲル内のゼラチンを分解するプロテアーゼ活性の結果)として検出した。
シラミ卵からのESW中のプロテアーゼ活性を、二次元ゲル電気泳動を用いても試験した。多数の新しく孵化した卵殻を集めることが必要であった。布片上への産卵後、雌シラミ成虫を取り除き、卵のついた布をESW採集のとおりに1%次亜塩素酸ナトリウムで洗浄した。次いで、卵をインキュベーターに戻し、孵化させた。典型的には、100から500個の孵化した卵殻を採集し(孵化後0〜2時間)、200μlの蒸留水を含むマイクロチューブに入れ、インキュベートし、試料を前述のとおりに処理した。分析のために、ESWを再水和緩衝液(8M尿素、2%3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート2%固定pH勾配緩衝液3〜10(Amersham Phamacia Biotech, Uppsala, Sweden))に再懸濁し、これを用いて7cmのImmobiline Dry細片pH 3-10(Amersham Bioscience)を終夜水和した。細片をMultiphor II(Pharmacia, Sweden)機器に移し、第一の次元で200Vで1分間電気泳動し、次の90分間で3,500Vまで上げ、続いて3,500Vで65分間置き、平衡化し(6M尿素、30%グリセロール、50mM Tris pH8.8および2%SDS)、次いで0.1%ゼラチンを含む10%SDS-PAGEゲル上で第二の次元について泳動した。次いで、ゲルを前述のとおりに泳動し、展開した。
ゼラチンSDS-PAGEを用いて、孵化前および孵化後両方のシラミ卵、ならびにヒト毛髪試料からのESW中のプロテアーゼ活性を分析した。異なるESW試料それぞれのタンパク質レベルを定量しようと試みたが、存在するタンパク質レベルが非常に低いために失敗に終わった。したがって、比較のために、試料を、洗液を得たシラミ卵の数に関して記載した。
プロテアーゼ活性が孵化12時間以内の未孵化シラミ卵から得た洗液(試料1)で、ゲルの50kDaを越える高分子量領域で検出された(図1A、レーン1)。プロテアーゼ活性の同様のパターンが、シラミ卵の除去後のヒトの毛髪試料から得た洗液(試料2)中で検出された(図1A、レーン2)。しかし、洗液の採取前に毛髪を1%次亜塩素酸ナトリウムで処理すると(試料3)、プロテアーゼ活性は完全に除去された(図1A、レーン3)。次亜塩素酸塩処理は未孵化のシラミ卵から外来性プロテアーゼを除去することもできた(試料4)(図1A、レーン4)。次亜塩素酸塩を、その後のプロテアーゼ分析すべてについて、ESWの採取前に未孵化の卵を処理するために用いた。
いくつかの異なるプロテアーゼが、卵孵化の2時間後まで採取した次亜塩素酸塩処理卵からのESW(試料5)において観察された(図1B)。プロテアーゼ活性のバンドは25〜30kDa、50kDa付近で検出され、50kDaよりも上でいくつかの弱いバンドが見られた。
シラミESW中に存在するプロテアーゼ種の数をより正確に評価するために、二次元ゼラチンSDS-PAGEを用いた。一次元ゼラチンSDS-PAGEにおけるプロテアーゼ活性の3つの主な領域(図1B)はそれぞれ、二次元ゼラチンSDS-PAGEで分析するといくつかの異なるプロテアーゼに分離した(図3A)。分子量25〜30kDaの範囲に活性を有するシラミESW中のプロテアーゼは、中性からアルカリ性のpH範囲に等電点を有する少なくとも7つの異なるプロテアーゼに分離し、一方、50kDa付近のプロテアーゼ活性のバンドは酸性から中性のpH領域に等電点を有する少なくとも11の異なるプロテアーゼ領域に分離した。50kDa領域のプロテアーゼの通常のバンドパターンは、これらがアルキニル様式に関連している可能性を示唆している。75kDaを越える分子量を有する少なくとも5つのプロテアーゼも観察された。
結論として、シラミの孵化プロセスを光学顕微鏡により調べた。卵孵化は卵内で発生中の若虫の物理的活動性に関連しているようである。しかし、ハッチフラップまたは小蓋に穴を開ける、または弛緩させるためのいかなる特殊構造もないことは、孵化プロセスが生化学的成分も含む可能性があることを示している。シラミにおいて卵孵化の前後に活性の高いプロテアーゼが検出されたが、これらのプロテアーゼは主に母体起源であると考えられる。卵孵化前のこの活性は次亜塩素酸ナトリウムを用いて除去することができる一方で、シラミはうまく孵化することができた。続いて、新しく孵化したシラミからのESWの分析により、いくつかのプロテアーゼ種の存在が示され、これらをシラミの卵孵化を阻害するための標的としてさらに調査した。
同様の評価を害虫の卵の他のリモデリング事象についても行うことができる。
実施例3
卵殻洗液中のプロテアーゼの特徴分析:
卵孵化を阻害するための標的としての卵殻洗液中のシラミ孵化プロテアーゼの可能性を評価するために、まず孵化プロテアーゼの性質を特徴付けることが必要であった。プロテアーゼの4つの主なクラスの阻害剤を用いて、ESW中のプロテアーゼを分類した。
10%SDS-PAGEゼラチン基質ゲルに、シラミ卵100個からの凍結乾燥した卵殻洗液を非還元試料緩衝液50μLに再懸濁したものを、1レーンにつき試料10μLで吸着させて泳動した。ゲルを4℃で、一枚あたり10mAで10分間と、続いて一枚あたり15mAでさらに25分間泳動した。次いで、ゲルを細片に切断し、各細片を特定の阻害剤を含む2.5%Triton-X 100溶液中で2×20分間インキュベートした。用いた阻害剤は、セリンプロテアーゼ阻害剤PMSF(5mM)、メタロプロテアーゼ阻害剤1,10-フェナントロリン(10mM)およびEDTA(エチレンジアミン四酢酸)10mM、アスパラギン酸プロテアーゼペプスタチン(5μM)およびシステイン阻害剤E-64(10μM)であった。次いで、ゲル細片を、異なるプロテアーゼ阻害剤を含む、1mM CaCl2を含む0.1M Tris/HCl(pH8)中、37℃で3時間インキュベートした後、クーマシーブルーで染色し、前述のとおりに脱染した。
メタロプロテアーゼを阻害するための、金属キレート剤EDTAおよび1,10-フェナントロリンとのインキュベーションは、未処理対照に比べてプロテアーゼ活性の低下を引き起こした(それぞれ図2Aおよび2B)。これに対して、ESWをセリン/システインプロテアーゼ阻害剤のPMSF(図2B)、システインプロテアーゼ阻害剤のE-64(図2B)またはアスパラギン酸プロテアーゼ阻害剤のペプスタチン(データは示していない)とインキュベートした場合に、プロテアーゼ活性の明白な低下は見られなかった。
卵殻洗液のプロテアーゼ活性に対する1,10-フェナントロリンの効果をさらに調べるために、プロテアーゼを二次元ゲル電気泳動で分離し、ゲルを10mM 1,10-フェナントロリン存在下でインキュベートした。これらの試験の結果より、このメタロプロテアーゼ阻害剤のシラミ卵プロテアーゼの活性に対する阻害効果が確認された。25〜30kDa領域のプロテアーゼ活性において全般的低下と、50kDa付近および75kDaを超える領域のプロテアーゼで明白な低下が見られた(図3B)。
同様のアプローチを、異なる害虫からの他の薄膜卵の卵殻洗液中のプロテアーゼを特徴づけるために用いてもよい。
実施例4
シラミ卵孵化を測定するためのインビトロバイオアッセイ法の開発:
シラミ卵孵化に対するプロテアーゼ阻害剤の効果を評価するために、信頼性の高いインビトロバイオアッセイ法を開発する必要があった。雌雄のコロモジラミをウサギ上で前述のとおりに栄養補給した。雌雄比3:1のシラミ成虫を、約3×3cm2のナイロン布を含む清浄なペトリ皿に移し、32℃で12時間放置した。この間に、雌シラミは産卵し、卵を布に付着させた。次いで、すべてのシラミを除去し、卵をその後5日間インキュベートする。第6日に卵を含む布を1%次亜塩素酸ナトリウム溶液中に1分間置き、次いで徹底的に洗浄する。次いで、卵は発生の最終段階を通って孵化する。未処理の対照卵で、インビトロ卵孵化アッセイ法を用いて、85〜95パーセントの間の信頼できる平均孵化パーセンテージが得られた。その後、卵孵化アッセイ法にとって、シラミ卵を次亜塩素酸ナトリウムで前処理する必要がないことが判明した。
同様のアプローチを、薄膜卵孵化を含むが、それに限定されるわけではない、他のリモデリング事象を測定するためのインビトロバイオアッセイ法を開発するために用いてもよい。
実施例5
シラミ孵化プロテアーゼの活性を阻害しうる化合物の特定:
(a)シラミ卵孵化バイオアッセイ法を用いたプロテアーゼ阻害剤の試験
シラミの卵孵化を測定するためのバイオアッセイ法を改良し、次の調査段階はこのバイオアッセイ法を異なる阻害剤の卵孵化に対する効果を調べる手段として用いることであった。
シラミ卵を前述のとおり布上に産卵させた。産卵の5日後、シラミ卵を含む布を取り出し、1%次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸漬した後、蒸留水で徹底的に洗浄し、ティッシュペーパー上で水分を吸い取り乾燥した。シラミ卵を解剖顕微鏡下で計数し、布を卵10個〜30個のバッチに切断し、処理ごとに3〜5の反復試料(replicate)を用いた。次いで、シラミ卵を含む布をプロテアーゼ阻害剤溶液に10分間浸漬し、ティッシュペーパー上に1分間置いて乾燥した後、清浄なペトリ皿に移し、孵化までインキュベートした。対照卵が孵化してしまうまでの次の1日〜2日間、卵を孵化の徴候について定期的に観察した。プロテアーゼ阻害剤溶液は典型的には保存溶液として調製し、適当な濃度で新しく加えた。具体的には、保存溶液を下記のとおりに調製した:1,10-フェナントロリン(メタノール中200mM)。加えて、阻害剤を含まない対照卵に等しいレベルの溶媒を加え、緩衝液だけの影響について試験した。孵化阻害パーセンテージを、未処理対照と比べての卵孵化の低下パーセンテージとして計算した。未処理対照は孵化パーセンテージ100%とした。
金属キレート剤およびメタロプロテアーゼ阻害剤である1,10-フェナントロリンの添加は10mMでシラミの卵孵化を有意に阻害したが、1mMでは阻害レベルは対照に比べて約30%であった(図4参照)。
これらの結果は、特定の金属キレート剤およびメタロプロテアーゼ阻害剤のシラミ卵孵化に対する効果についてのデータを提供するものである。しかし、1,10-フェナントロリンを孵化の24時間以内に加えると、卵孵化の様々な阻害が観察されることに気づいた(データは示していない)。この卵孵化のばらつきは、シラミの特定の発生段階に関係するいくつかの因子によると考えられた。さらに、これらの試験から、卵孵化の正確な時期を予測することは非常に難しいことが示され、したがって特定の阻害剤の卵孵化に対する効果を評価する際に、卵を処理する単一の時点を選択することは問題であると考えられる。したがって、シラミ発生におけるこのばらつきを説明するために、インビトロアッセイ系を改変した。
(b)インビトロ孵化アッセイ法において用いる経時的実験
シラミ卵孵化の阻害剤を評価する手段として、一連の経時的実験を行った。卵を前述のとおりに布上に産卵させ、次いで、産卵後120時間まで24時間間隔で阻害剤を新しい卵の群に加えた。次いで、卵を28℃でさらに8日間インキュベートし、卵孵化させた。この阻害剤アッセイ法は、シラミ卵が発生の様々な段階にある現場の状況を、より厳密に反映している。
これらの試験の結果を表1に示す。様々な濃度の1,10-フェナントロリンによる有意な阻害がシラミ孵化の全過程で示された。1,10-フェナントロリンの阻害効果には一定の濃度依存性も認められた。結果は、経時的実験が特定の阻害剤のシラミ卵孵化に対する効果を評価する信頼性の高い手段を提供することを示している。
(表1)異なる濃度の1,10-フェナントロリンにより産卵後24時間間隔で処理した後の卵孵化阻害率
Figure 2014001224
上記試験の結果は、金属キレート剤およびメタロプロテアーゼ阻害剤である1,10-フェナントロリンの酵素活性阻害能力により判断して、シラミ孵化酵素はメタロクラスのプロテアーゼであることを示している。さらに、この化合物は試験したすべての時点でシラミの卵孵化を有意に阻害することができ、特に卵を孵化の前後に低い濃度で処理した場合に、いくらかの用量依存性の徴候を示した。1,10-フェナントロリンは、金属イオン、好ましくは亜鉛とキレート化し、それにより亜鉛依存性プロテアーゼを阻害するその能力を通して効果を発揮する。
実施例6
シラミまたはコナガ卵の孵化を阻害するための適当な金属キレート剤の特定
シラミの薄膜卵孵化に関連するリモデリング事象を阻害するための可能性を有するいくつかの金属キレート剤を、それらの異なる濃度でのシラミの殺卵活性パーセンテージを比較することにより分析し、それらのlogit計算pLD50、Pref pLD50、活性クラス、clogPおよびモル屈折度をもとめた。結果を表2に示す。
(表2)
Figure 2014001224
Figure 2014001224
Figure 2014001224
Figure 2014001224
NDは行っていないことを意味する。LまたはPのいずれかがない空白カラム2は示した濃度で殺卵活性が見られなかったことを意味する。
実施例7
1-10フェナントロリンによる処理後の卵洗浄の効果:
卵の洗浄が1,10-フェナントロリンの阻害活性に影響をおよぼすかどうかを調べるために、実験を行った(表3)。対照群(5%メタノール)も準備した。孵化阻害パーセンテージを、未処理対照と比べての卵孵化の低下パーセンテージとして計算した。未処理対照は孵化パーセンテージ100%とした。この実験の結果は、1,10-フェナントロリンが卵の水中での洗浄後もシラミ卵孵化阻害に際し非常に有効であることを示している。卵孵化に近づきつつある後期(第5日)の卵において、効果は低濃度の阻害剤を用いた場合に観察されたものと同様の濃度依存性を反映していると思われる。1,10-フェナントロリンで処理した卵の一部は、正常に発生はするが、孵化はできないと見られる胚を有していたことにも注目された。
(表3)シラミにおいて10mM 1-10フェナントロリンにより産卵後24時間間隔で処理した後の卵孵化阻害率。シラミ卵を阻害剤で10分間処理した後、未洗浄のままにしたか、または処理した後に1分間洗浄し、孵化させた。
Figure 2014001224
実施例8
1-10フェナントロリンによるアタマジラミ卵の孵化の阻害:
金属キレート剤およびメタロプロテアーゼ阻害剤である1,10-フェナントロリンが、ヒトジラミに対してアタマジラミ卵孵化を阻害することができるかどうかを調べるために、試験を行った。アタマジラミ卵は下記のとおりに得た:1〜2匹の雄成虫および6〜8匹の雌成虫アタマジラミ両方の群を、綿布を含む24穴ペトリ皿の別々のウェルに入れた。ペトリ皿を加湿インキュベーターに移し、32℃、70%RHで12時間インキュベートして雌シラミを産卵させた。12時間後、すべてのシラミ成虫をペトリ皿のウェルから取り出し、一連の経時的実験を行った。卵の群(24時齢)を10mM 1,10-フェナントロリン溶液200μLで10分間処理した。対照(すなわち、阻害剤処理なし)群の卵も含めた。卵を阻害剤から取り出し、ティッシュペーパー上で水分を吸い取り乾燥し、32℃、70%RHに置き、孵化させた。第二の卵群(48時齢)を前述のとおりに処理し、同様に孵化させた。この工程をアタマジラミ卵に対して産卵後120時間まで24時間間隔で繰り返した。この阻害剤アッセイ法は、シラミ卵が頭上で発生の様々な段階にある現場の状況を、より厳密に反映しており、寄生生物のこれらの異なる段階に対する阻害効果の観察を可能にする。
前述の試験の結果は、1,10-フェナントロリンがアタマジラミの卵孵化を有意に阻害しうることを示している(表4)。
(表4)シラミにおいて10mM 1,10-フェナントロリンにより産卵後24時間間隔で処理した後の、対照に対する卵孵化阻害率
Figure 2014001224
これらの結果は、コロモジラミがアタマジラミの卵孵化におけるプロテアーゼ阻害剤の効果をアッセイするための有効なモデルであることを強く示唆している。
実施例9
金属キレート剤によるシラミ卵孵化の阻害:
clogP値がそれぞれ1.56および2.56であり、モル屈折度がそれぞれ46cm3/molおよび56cm3/molである二つの金属キレート剤、2,2'-ジピリジンおよび6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジンを用い、これらのシラミ卵孵化に対する効果を調べるために実験を行った。これらの化合物を標準シラミアッセイ法で試験して、その殺卵効果を評価した(阻害剤を試験するために用いた方法については実施例5参照)。この試験の結果を表5および6に示す。
(表5)2,2'-ジピリジルにより産卵後24時間間隔で処理した後の卵孵化の結果。結果を下記について示す:N(重複測定ごとの卵の数)、H(うまく孵化した卵の数)およびPh(部分的に孵化した卵の数)。
Figure 2014001224
(表6)6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルにより産卵後24時間間隔で処理した後の卵孵化の結果。結果を下記について示す:N(重複測定ごとの卵の数)、H(うまく孵化した卵の数)およびPh(部分的に孵化した卵の数)。
Figure 2014001224
これらの試験の結果は、6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルおよび2,2'-ジピリジルがいずれも非常に強い殺卵活性を示し、それによりシラミ卵孵化は試験したすべての時点で完全に阻害されたことを示している。6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルおよび2,2'-ジピリジルはいずれも非介在性の金属キレート剤およびメタロプロテアーゼ阻害剤である。
実施例10
市販のシラミ製剤の1,10-フェナントロリンとの比較評価
三つの主要な市販アタマジラミ製剤の殺卵性を、標準シラミ卵孵化アッセイ法において評価した。3つの市販アタマジラミ製剤は下記のとおりであった:
1. KP-24(登録商標) Nelson Laboratories、活性成分1%マルディソン(マラチオン);
2. RID(登録商標) Bayer、活性成分1%ピレトリン;および
3. NIX(登録商標) Pfizer、活性成分1%ペルメトリン。
これら三つの製剤を製造者の推奨に従って試験した。卵群(24時齢)を異なる製剤で製造者の推奨に従い適当な時間(5分〜10分間)処理した後、32℃の水中で1分〜2分間洗浄した。陽性対照(10mM 1,10-フェナントロリン)および二つの陰性対照(未処理および20%メタノール)も組み込んだ。異なる製剤への曝露後、卵を32℃の温水で洗浄し、次いでティッシュペーパー上で水分を吸い取り乾燥し、32℃、70%RHに置き、孵化させた。第二の卵群(48時齢)を前述のとおりに処理し、同様に孵化させた。この工程をアタマジラミ卵に対して産卵後120時間まで24時間間隔で繰り返した。この阻害剤アッセイ法は、シラミ卵が頭上で発生の様々な段階にある現場の状況を、より厳密に反映しており、寄生生物のこれらの異なる段階に対する阻害効果の観察を可能にする。これらの試験の結果を表7に示す。
(表7)3つの市販アタマジラミ製剤、10mM 1,10-フェナントロリンおよび対照により産卵後24時間間隔で処理した後の卵孵化の結果。結果を下記について示す:N(重複測定ごとの卵の数)、H(うまく孵化した卵の数)およびPh(部分的に孵化した卵の数)。
Figure 2014001224
Figure 2014001224
3つの市販殺シラミ薬の試験結果より、これらはシラミ卵孵化の異なる段階にわたって一貫性のないレベルの殺卵活性を示すことが判明した。これに対して、化合物1,10-フェナントロリンはシラミ卵孵化の阻害において非常に有効であった。
実施例11
他の市販シラミ製剤の評価
二つの主要な市販アタマジラミ製剤の殺卵性を、標準シラミ卵孵化アッセイ法において評価した。2つの市販アタマジラミ製剤は下記のとおりであった:
1. Pronto Plus(登録商標) Shampoo Del Laboratories、活性成分0.33%ピレトリン;および
2. Pronto Plus(登録商標) Mousse Shampoo Del Laboratories、活性成分0.33%ピレトリン。
これら二つの製剤を製造者の推奨に従って試験した。卵群(24時齢)を異なる製剤で製造者の推奨に従い適当な時間(5分〜10分間)処理した後、32℃の水中で1分〜2分間洗浄した。二つの陰性対照(未処理および20%エタノール)も組み込んだ。異なる製剤への曝露後、卵をティッシュペーパー上で水分を吸い取り乾燥し、32℃、70%RHに置き、孵化させた。第二の卵群(48時齢)を前述のとおりに処理し、同様に孵化させた。この工程をアタマジラミ卵に対して産卵後120時間まで24時間間隔で繰り返した。この阻害剤アッセイ法は、シラミ卵が頭上で発生の様々な段階にある現場の状況を、より厳密に反映しており、寄生生物のこれらの異なる段階に対する阻害効果の観察を可能にする。これらの試験の結果を表8に示す。
(表8)2つの市販アタマジラミ製剤および対照により産卵後24時間間隔で処理した後の卵孵化の結果。結果を下記について示す:N(重複測定ごとの卵の数)、H(うまく孵化した卵の数)およびPh(部分的に孵化した卵の数)。
Figure 2014001224
2つの市販殺シラミ薬の試験結果より、これらはシラミ卵孵化の異なる段階にわたって非常に低く、かつ一貫性のないレベルの殺卵活性を示すことが判明した。
実施例12
コナガの卵孵化に対する化合物の評価
24時間かけて産卵された数百個のコナガ卵(Waite株)を採集した。採集の3〜5時間以内に、卵を下記の異なる阻害剤で処理した。
織り目の細かい布またはパラフィルム上に産卵されたコナガ卵のバッチを特定の阻害剤溶液に2〜10秒間浸漬し、過剰の溶液を乾燥したティッシュペーパーで吸い取って排液した。次いで、卵の塊を25℃の加湿箱中に孵化するまで置いた。対照卵を前述のとおり無水メタノールに曝露した。産卵後6日目に、異なる処理の卵を評価し、表9に示すとおり、卵孵化のパーセンテージを対照に対してもとめた。
(表9)コナガの卵孵化に対する阻害剤の、対照と比べての殺卵効果
Figure 2014001224
表9は、金属キレート剤6,6'ジメチル-2,2'-ジピリジルがコナガの卵孵化を用量依存的様式で阻害することができ、10および1mM両方で強い殺卵効果が明白であることを示している。加えて、メタロプロテアーゼ阻害剤/金属キレート剤の1,10-フェナントロリンも10mMでこの昆虫の卵孵化を有意に阻害することができた。
実施例13
コナガの卵孵化に対する化合物の評価
24時間かけて産卵された数百個のコナガ卵(Waite株)を採集した。採集の3〜5時間以内に、すべての卵を下記の異なる阻害剤で処理した。
織り目の細かい布またはパラフィルム上に産卵されたコナガ卵のバッチを特定の阻害剤溶液に2〜10秒間浸漬し、過剰の溶液を乾燥したティッシュペーパーで吸い取って排液した。次いで、卵の塊を25℃の加湿箱中に孵化するまで置いた。対照卵を前述のとおり無水メタノールに曝露するか、または処理しなかった。産卵後6日目に、異なる処理の卵を評価し、表10および11に示すとおり、卵孵化のパーセンテージを対照に対してもとめた。
(表10)コナガの卵孵化に対する阻害剤の、対照と比べての殺卵効果(布に産卵された卵)
Figure 2014001224
(表11)コナガの卵孵化に対する阻害剤の、対照と比べての殺卵効果(パラフィルムに産卵された卵)
Figure 2014001224
表10および11は、選択したジピリジル化合物にコナガ卵を曝露した場合の卵孵化に対する効果を、対照と比べて示している。結果は、6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの用量依存的効果を示し、10および1mM両方でコナガの卵孵化阻害において有効である。0.1および0.01mMでは、卵孵化に対して観察できる効果はなかった。これらの結果は、この化合物について実施例12で示した結果を確認するものである。加えて、5,5'-ジメチル-2,2'ジピリジルおよび4,4'-ジメチル-2,2'ジピリジルはいずれも10および1mM両方で卵孵化を有意に阻害することができた。
布またはパラフィルムのいずれに産卵された卵の間でも有意差は認められなかった。
実施例14
産業的標準によるヘリコベルパ属の制御
活性化合物としてメトミルを含むLannate(登録商標)(Crop Care Australasia Pty Ltd)を比較対象として選んだ。
農地の綿におけるヘリコベルパの制御のために、200mL/100Lの適用率が推奨される。これは約2.5mMの活性化合物に等しい。一連の濃度を水で調製し、卵を溶液中に約2〜10秒間置いた。次いで、布に産卵された卵を吸い取り乾燥し、26℃のインキュベーターに孵化するまで3〜4日間置いた。次いで、孵化率を水だけで処理した対照と比較して評価した(図5)。結果は、Lannate(登録商標)のヘリコベルパの卵に対する強い用量滴定効果を示し、1.25mMで非常に良好な有効性が明白であった。
実施例15
2-アセチル-1-テトラロンによるヘリコベルパ属の制御
2-アセチル-1-テトラロンのオオタバコガに対する殺卵活性を、実施例14に記載のとおりに評価した。化合物を100%ジエトキシグリコールに溶解し、水中で最終濃度1%に希釈した。結果を図6に示し、2-アセチル-1-テトラロンが2mMで強い殺卵効力を示し、1mMで効力は低減することが明らかである。
実施例16
オオタバコガの卵孵化に対する化合物の評価
24時間かけて織り目の細かいメッシュ布上に産卵された数百個のオオタバコガ卵(Tatura×Toowoomba株)を採集した。採集の3〜5時間以内に、すべての卵を下記の異なる阻害剤で処理した。
ヘリコベルパ卵のバッチを特定の阻害剤溶液に2〜10秒間曝露し、過剰の溶液を乾燥したティッシュペーパーで吸い取って排液した。次いで、卵の塊を25℃の加湿箱中に孵化するまで置いた。対照卵を前述のとおり無水メタノールに曝露した。産卵後6日目に、異なる処理の卵を評価し、表12に示すとおり、卵孵化のパーセンテージを対照に対してもとめた。
(表12)オオタバコガの卵孵化に対する阻害剤の、対照と比べての殺卵効果
Figure 2014001224
naは孵化している卵および新しく孵化した毛虫に食べられている卵のすべてを意味する。
表12の結果は、6,6'ジメチル-2,2'ジピリジルが10および1mMでオオタバコガ卵の孵化を有意に阻害しうることを示している。このレベルよりも低い濃度では阻害は記録されなかった。化合物1,10-フェナントロリンも10mMだけで卵孵化を阻害することができた。
実施例17
オオタバコガの卵孵化に対する化合物の評価
24時間かけて織り目の細かいメッシュ布上に産卵された数百個のオオタバコガ卵(Tatura×Toowoomba株)を採集した。採集の3〜5時間以内に、すべての卵を下記の異なる阻害剤で処理した。
次いで、ヘリコベルパ卵のバッチを特定の阻害剤溶液に2〜10秒間曝露し、過剰の溶液を乾燥したティッシュペーパーで吸い取って排液した。次いで、卵の塊を25℃の加湿箱中に孵化するまで置いた。対照卵を前述のとおり無水メタノールに曝露した。産卵後6日目に、異なる処理の卵を評価し、表13に示すとおり、卵孵化のパーセンテージを対照に対してもとめた。
(表13)オオタバコガの卵孵化に対する阻害剤の、対照と比べての殺卵効果
Figure 2014001224
表13に示すデータは、実施例4において提供する以前の結果を支持するものであり、6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルが10および1mMの両方でオオタバコガ卵の孵化を有意に阻害しうることを示している。0.1mMでは、この化合物による卵孵化の阻害は認められなかった。加えて、5,5'-ジメチル-2,2'-ビピリジルおよび4,4'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの両方について10mMで卵孵化の有意な阻害を示すデータが示されている。加えて、1mM 4,4'-ジメチル-2,2'-ジピリジルで卵孵化の有意な阻害が観察された。
実施例18
コナガ卵の孵化に対する2-(2-ピリジニル)キノンの効果の評価
24時間かけて産卵された数百個のコナガ卵(Waite株)を採集した。採集の24〜48時間以内に、すべての卵を下記の異なる阻害剤で処理した。
織り目の細かい布上に産卵されたコナガ卵のバッチを特定の阻害剤溶液に約2秒間浸漬し、過剰の溶液を乾燥したティッシュペーパーで吸い取って排液した。次いで、卵の塊を25℃の加湿箱中に孵化するまで置いた。対照卵を前述のとおり無水エタノールに曝露した。産卵後6日目に、異なる処理の卵を評価し、卵孵化のパーセンテージを対照に対してもとめた。
(表14)コナガの卵孵化に対する阻害剤の、対照と比べての殺卵効果
Figure 2014001224
表14は、金属キレート剤化合物2-(2-ピリジニル)キノリンが10mMでコナガの卵孵化を阻害しうることを示している。
実施例19
6,6'-ジメチル-2-29-ジピリジルによる卵孵化の阻害に対する追加金属イオンの効果の評価
24時間かけて産卵された数百個のコナガ卵(Waite株)を採集した。採集の24時間以内に、下記の実験設計を選択した。卵のバッチを10mM 6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルに2秒間曝露した一方で、さらなる卵のバッチを溶媒のみ(メタノール)に2秒間曝露した。すべての卵のバッチを室温で20分間風乾した。次いで、卵を10、5または1mMいずれかのFeSO4に2秒間曝露し、風乾し、24℃のインキュベーターに入れて、その後6日間かけて孵化させた。加えて、10mM 6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの陽性対照を準備し、卵をこの化合物に2秒間曝露し、風乾し、インキュベーターに入れた。
(表15)コナガの卵孵化に対する1OmM 6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの、FeSO4対照と比べての殺卵効果の逆転
Figure 2014001224
表15に示す結果は、FeSO4中のFeの形で二価金属イオンを加えると、金属キレート剤6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの効果を逆転しうることを示している。この結果は、6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの阻害効果の逆転は、FeSO4による阻害剤の単純な希釈に対して、この阻害剤の作用に取って代わるFeが原因であることを示すものである。この効果は、卵を阻害剤への曝露後にMEOHだけに曝露しても、卵孵化のかなりの程度の阻害が見られるとの知見によって示される。
実施例20
5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルによる卵孵化の阻害に対する追加金属イオンの効果の評価
24時間かけて産卵された数百個のコナガ卵(Waite株)を採集した。採集の24時間以内に、下記の実験設計を選択した。卵のバッチを10mM 5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルに2秒間曝露した一方で、さらなる卵のバッチを溶媒のみ(メタノール)に2秒間曝露した。すべての卵のバッチを室温で20分間風乾した。次いで、卵を10、5または1mMのFeSO4に2秒間曝露し、風乾し、24℃のインキュベーターに入れて、その後6日間かけて孵化させた。加えて、10mM 5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの陽性対照を準備し、卵をこの化合物に2秒間曝露し、風乾し、インキュベーターに入れた。
(表16)コナガの卵孵化に対する1OmM 5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの、FeSO4のみの対照と比べての殺卵効果の逆転
Figure 2014001224
表16に示す結果は、FeSO4中のFeの形で二価金属イオンを加えると、金属キレート剤5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの効果を逆転しうることを示している。この結果は、5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの阻害効果の逆転は、FeSO4による阻害剤の単純な希釈に対して、この阻害剤の作用を除去するFeが原因であることを示すものである。この効果は、卵を阻害剤への曝露後にMEOHだけに曝露しても、卵孵化のかなりの程度の阻害が見られるとの知見によって示される。
実施例21
コナガに対する金属キレート化合物の殺卵効力
2-アセチル-1-テトラロンのコナガ卵に対する殺卵効力も試験した。化合物をジエトキシグリコールに溶解し、次いで1mM 2-アセチル-1-テトラロンを含む1%ジエトキシグリコールの最終濃度に希釈し、実施例13と同じ様式で試験した。このアッセイの結果を図7に示し、この化合物が2および1mMでコナガに対して強い殺卵効力を示し、0.5mMでは阻害は観察されないことが明らかである。
実施例22
コナガの卵孵化に対する化合物の評価
2,2',6,2''-テルピリジンおよび5,5'-ジエチル-2,2'ジピリジルのコナガ卵に対する殺卵効力も試験した。化合物をジエトキシグリコールに溶解し、次いで1mM 2,2',6,2''-テルピリジンまたは1mMおよび0.1mM 5,5'-ジエチル-2,2'-ジピリジルを含む1%ジエトキシグリコールの最終濃度に希釈し、実施例13と同じ様式で試験した。このアッセイの結果を表17に示し、両方の化合物について1mMで完全阻害を示している。0.1mM 5,5'-ジエチル-2,2'-ジピリジルで卵孵化の部分阻害が観察された。
(表17)コナガの卵孵化に対する化合物の、対照と比べての殺卵効果(布に産卵された卵)
Figure 2014001224
実施例23
6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルおよび5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルのヒツジハジラミの卵孵化に対する効果
ヒツジハジラミの卵を、この寄生虫に外寄生されているヒツジの羊毛から採集した。卵を解剖顕微鏡を用いてピンセットで採集し、24穴組織培養プレート中に反復試料ごとに卵10個の二つ組ロットで加えた。次いで、卵をメタノールだけ(対照)または試験化合物のいずれかに10分間または1分間のいずれかで曝露した後、ウェルから取り出し、チューブの底に餌を含む個別のガラスバイアルに入れた。チューブを、塩溶液を含む(湿度を68%の一定に保つため)プラスティック容器に入れ、容器を32℃の温度で維持した。卵をその後12日間にわたり孵化についてモニターし、対照と比較しての孵化阻害率(%)をもとめた。
(表18)6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルおよび5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルのヒツジハジラミの卵孵化に対する効果
Figure 2014001224
表18に示す結果は、ヒツジハジラミ卵を5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルまたは6,6'-ジメチル-2,2'-ジピリジルのいずれかの10mM溶液に10または1分間曝露した後、このアッセイにおいてこの外部寄生生物の卵孵化は完全に阻害されうることを示している。
実施例24
ヘモンカス コントルタスの卵孵化に対する金属キレート剤の効果
胃腸寄生虫のヘモンカス コントルタスは世界中のヒツジの主な病原体である。この寄生虫は、ヒツジの第四胃粘膜に付着し、吸血する、成虫の能力によって生存している。1匹の雌成虫は1日に約0.1mlの血液を取り込むことができる。成虫は何ヶ月も生きることができ、雌は1日に数百の卵を産み、感染した動物は1日に糞便1グラムあたり数千以上の卵を放牧地に流出する。卵は気象条件に応じて1〜2日後に孵化し、2回の脱皮後に感染性のL3幼虫が牧草地に現れ、宿主によって消費される。いったん宿主内に入ると、L3幼虫はルーメン中で脱鞘し、第四胃に移動し、粘膜にもぐり込んで餌を取り、そこでさらに2回の脱皮を行う。感染したヒツジは下痢状態になり、場合によっては脱水と血液損失による貧血を起こす。寄生虫が除去されなければ、動物は死亡する。制御は放牧地管理と併せた駆虫薬の戦略的使用が中心である。寄生虫の耐性による問題の増大は、市販の駆虫薬の大部分がこの寄生虫に対してもはや無効であるため、生産者にとって重大な問題となっている。事実、この寄生虫を制御するのに顕著な効力を示したイベルメクチンでさえも、耐性の発生に対して無効となり始めている。
H.コントルタスの制御を改善する試みにおいて、化合物5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルのH.コントルタスの卵に対する効果を試験した。卵を感染したヒツジの糞便から標準のスクロース浮上法を用いて回収した。卵を1mLあたり約2,500個の密度まで採集し、次いで様々な濃度の化合物に曝露し、25℃で48時間インキュベートした。次いで、化合物の殺卵効力を未処理対照および溶媒のみの対照と比べて評価するために、卵を調べた。図8は、H.コントルタスの卵に対する5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの殺卵効力を示している。
図8は、5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルが180および18ug/mL(それぞれ活性物質の1および0.1mMと等価)で強力に殺卵性であることを示している。5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの殺卵効力の市販製剤イベルメクチンとの比較は、5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルがイベルメクチンと比べてH.コントルタスの卵孵化を阻害する際にほぼ10倍高い有効性を示すことが明らかであった(図8および図9)。
加えて、化合物2-アセチル-1-テトラロンのH.コントルタスに対する殺卵効力を調べた(図10)。5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルについて記載したものと同じプロトコルを用いた。データは、220ug/mL(1mM)および110ug/mL(0.5mM)2-アセチル-1-テトラロンが卵孵化の阻害において非常に有効であることを示している。22ug/mL(0.1mM)では卵孵化の部分阻害が観察された。
実施例25
5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルのチリダニ、ヒョウヒダニ属の卵孵化および生存度に対する効果
ろ紙(直径90mm)を同じ直径のペトリ皿に置いた。次いで、小さい空気ポンプ噴霧器を用いてろ紙を試験化合物で湿らせた。次いで、湿ったろ紙を自然の空気流で乾燥させた。約500匹/gのダニを含むチリダニ媒質200mgをろ紙上に置き、ダニの数を鏡検下で計数した。次いで、ペトリ皿を25℃および75%RHのインキュベーターに2週間放置した。2週間後、ペトリ皿のダニの数を二回目として計数した。この実験を試験化合物で3回と、対照として水を用いてさらに3回繰り返した。結果を表19に示す。
結果
(表19)試験化合物で処理したろ紙および対照における1時間および2週間後のダニ数
Figure 2014001224
処理したろ紙上のダニ集団は、2週間の間にわずかな低減を示した。これは卵孵化の防止および/または雌のダニの産卵に対する効果が原因でありうる。これに対して、対照処理はダニ集団のわずかな増加を示し、ダニ成虫の死亡率はより低く、卵生存度に対する有害効果はないことが示唆される。
実施例26
5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルのネコノミ(Ctenocephalides felis)の卵孵化に対する効果
ネコノミの卵を1OmM 5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルに10分間曝露し、次いで溶液から取り出し、インキュベーターに入れて孵化させた。チリダニ卵の群を媒体のみに曝露し、対照として用いた。第三の群は未処理のままとした。続いて、卵を調べ、対照に対して孵化に成功した卵のパーセンテージをもとめた。
実施例27
5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルのトコジラミ(Cimex lectularius)の卵孵化に対する効果
トコジラミの卵を1OmM 5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルに10分間曝露し、次いで溶液から取り出し、インキュベーターに入れて孵化させた。チリダニ卵の群を媒体のみに曝露し、対照として用いた。第三の群は未処理のままとした。続いて、卵を調べ、対照に対して孵化に成功した卵のパーセンテージをもとめた。
実施例28
5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルのヘモンカス コントルタスの生存に対する効果
第三段階H.コントルタス幼虫を様々な濃度の5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルに曝露し、L3からL4への脱皮に対する効果を調べた。幼虫は脱鞘した(それらのL2鞘が化学的に除去された)か、または未脱鞘であった(それらのL2鞘が無傷であった)。幼虫を、それらのDMEMの培地に加えた様々な濃度の5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルに曝露し、幼虫の生存に対する効果を経時的にモニターした。37℃で30分間のインキュベーションの後、1および0.5mMの化合物に曝露した脱鞘幼虫の90%よりも多くが死んでいるようであった。これに対して、化合物への曝露後3日まで、未脱鞘の幼虫では対照と比べて有害効果は観察されなかった。曝露後6日目までに、処理群の幼虫の90%よりも多くが死んでいるようであったが、対照群の幼虫は健常のようであった。この未脱鞘の幼虫に対する殺幼虫効果は、化合物の10μM曝露後に幼虫は曝露後6日目まで健常と思われたため、用量依存的のようであった。
実施例29
製剤化した5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルのヒトジラミの卵孵化に対する効果
5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルを製剤化し、標準のヒトジラミ卵アッセイで評価した。様々な時齢のコロモジラミ卵(反復試料ごとに15〜30個)を試験溶液もしくはプラシーボに10分間曝露するか、または未処理のままとし、続いて1分間水洗し、吸い取り乾燥した。次いで、卵を30℃で処理後10日間インキュベートし、孵化に成功した卵のパーセンテージをもとめた(表20)。結果は、化合物5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルを製剤化してコロモジラミ卵に適用した場合の、殺卵活性の強い用量依存性を示している。
(表20)データの概要を以下に示す。データは処理後に孵化した卵の割合(%)で表している。
Figure 2014001224
実施例30
製剤化した5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルのアタマジラミの卵孵化に対する効果
産卵期の雌シラミを産卵させた。卵を計数し、光学顕微鏡下で検査し、未損傷に見えるすべての卵を2つの処理群の1つに割り付けた。1群を製剤中の5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルに曝露した一方で、第2群を製剤のみに曝露した。プロトコルは下記のとおりであった:
処理:5'-ジメチル-2,2'-ジピリジル(2OmM)n=10
媒体対照のみ n=10
曝露時間:10分間
洗浄時間:約37℃で1分間
インキュベーション:すべての卵を31℃の加湿インキュベーター内に置き、特に眼の発生と続く孵化の徴候についてモニターした、表21参照。
結果:
(表21)
Figure 2014001224
結果は、5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルの20mM製剤がアタマジラミの卵孵化を有意に抑制しうることを示している。卵の2つが発生したが、2つの卵の1つだけが孵化した。他の80%は孵化できなかった。プラシーボ処理群では、卵の60%が孵化し、30%は若虫に発生したが、孵化せず、1つの卵はまったく発生しなかった。このデータは、5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルを含む製剤がアタマジラミ卵の孵化を有意に阻害しうることを示している。
実施例31
温室内のコナガの卵孵化に対する5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルおよび5,5'ジエチル-2,2'-ジピリジルの殺卵効果
いくつかの処理および反復試料を温室内で4〜5葉段階の若いキャベツを用いて準備した。産卵期の雌によりコナガ卵を各植物が卵10個を含むように産卵させた。植物に市販の殺卵剤または製剤中の化合物5,5'-ジメチル-2,2'-ジピリジルおよび5,5'ジエチル-2,2'-ジピリジルを200L/Haの率でトラック噴霧器を用いて噴霧した。水飲みまたはプラシーボの対照も含めた。殺卵効力を数日間モニターし、孵化した卵および出現した毛虫幼虫の数を記録した(表22)。
(表22)
Figure 2014001224
Figure 2014001224
これらの製剤はすべて0.3ml/Lの湿潤剤を含んでいた。
この実験からの結果は、両方のジピリジル化合物がプラシーボおよび未処理群に比べてキャベツ上で有意な殺卵活性を生じることを示している。加えて、結果はメトミルを含む製剤Lannateに匹敵するものであった。
当業者であれば、特定の態様において示した本発明に対し、広く記載した本発明の精神または範囲から逸脱することなく、多くの変更および/または改変を加えうることを理解すると思われる。したがって、本態様はすべての観点で例示的であり、限定的ではないと考えられるべきである。
前述のすべての発行物はその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書に含まれる文書、記録、材料、装置、論文などのいかなる議論も、本発明の文脈を提供するためにすぎない。これらのいずれか、またはすべては、それが本出願の各特許請求の範囲の優先日よりも前に任意の国に存在していたために、先行技術の基礎の一部をなす、または本発明に関連する分野における一般的知識であったとの自認であると解釈されるべきではない。
引用文献:
Figure 2014001224
本発明のスクリーニングアッセイは、所与の薬剤の殺虫剤としての有効性を評価するために用いられる通常の生物学的アッセイと組み合わせてもよい。したがって、前述のスクリーニングアッセイは、卵孵化、脱皮、変態などに対する効果を評価するために設計されたアッセイ、ならびに1つまたは複数のリモデリング事象に関与する1つまたは複数の酵素の活性を評価するインビトロ酵素アッセイと組み合わせることができる。特定の態様において、スクリーニングアッセイは、化合物のプロテアーゼ阻害剤などとしての有効性を評価するアッセイと組み合わせてもよい。
[本発明1001]
害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の脱鞘を阻害する、またはその速度を低下させるのに有効な量の下記の式(I)の化合物、その薬学的、獣医学的または農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の脱鞘を低減させる段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R 5 ) 2 -、-Z-または-C(R 5 ) 2 -Z-C(R 5 ) 2 -から選択され;
R 1 およびR 1' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか、またはR 1 およびR 19 は一緒になって-C(R 5 ) 2 -、-C(R 5 ) 2 -C(R 5 ) 2 -、-CR 5 =CR 5 -、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R 2 、R 2' 、R 3 、R 3' 、R 4 およびR 4' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 、-CH 2 CHNH(CO 2 H)、NH(C 1-6 アルキレン)N(C 1-6 アルキル) 2 または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 2 およびR 3 もしくはR 3 およびR 4 ならびに/またはR 2' およびR 3' もしくはR 3' およびR 4' はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R 5 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルまたはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択され;
各R 6 は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
[本発明1002]
害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の脱嚢を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式の化合物、その薬学的、獣医学的または農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の脱嚢を低減させる段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R 5 ) 2 -、-Z-または-C(R 5 ) 2 -Z-C(R 5 ) 2 -から選択され;
R 1 およびR 1' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか、またはR 1 およびR 19 は一緒になって-C(R 5 ) 2 -、-C(R 5 ) 2 -C(R 5 ) 2 -、-CR 5 =CR 5 -、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R 2 、R 2' 、R 3 、R 3' 、R 4 およびR 4' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 、-CH 2 CHNH(CO 2 H)、NH(C 1-6 アルキレン)N(C 1-6 アルキル) 2 または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 2 およびR 3 もしくはR 3 およびR 4 ならびに/またはR 2' およびR 3' もしくはR 3' およびR 4' はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R 5 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルまたはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択され;
各R 6 は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
[本発明1003]
害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物のアポリシス(apolysis)を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式の化合物、その薬学的、獣医学的または農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物のアポリシスを低減させる段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R 5 ) 2 -、-Z-または-C(R 5 ) 2 -Z-C(R 5 ) 2 -から選択され;
R 1 およびR 1' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか、またはR 1 およびR 19 は一緒になって-C(R 5 ) 2 -、-C(R 5 ) 2 -C(R 5 ) 2 -、-CR 5 =CR 5 -、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R 2 、R 2' 、R 3 、R 3' 、R 4 およびR 4' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 、-CH 2 CHNH(CO 2 H)、NH(C 1-6 アルキレン)N(C 1-6 アルキル) 2 または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 2 およびR 3 もしくはR 3 およびR 4 ならびに/またはR 2' およびR 3' もしくはR 3' およびR 4' はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R 5 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルまたはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択され;
各R 6 は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
[本発明1004]
害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の変態を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の変態を阻害する段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R 5 ) 2 -、-Z-または-C(R 5 ) 2 -Z-C(R 5 ) 2 -から選択され;
R 1 およびR 1' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか、またはR 1 およびR 19 は一緒になって-C(R 5 ) 2 -、-C(R 5 ) 2 -C(R 5 ) 2 -、-CR 5 =CR 5 -、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R 2 、R 2' 、R 3 、R 3' 、R 4 およびR 4' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 、-CH 2 CHNH(CO 2 H)、NH(C 1-6 アルキレン)N(C 1-6 アルキル) 2 または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 2 およびR 3 もしくはR 3 およびR 4 ならびに/またはR 2' およびR 3' もしくはR 3' およびR 4' はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R 5 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルまたはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択され;
各R 6 は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
[本発明1005]
R 3 およびR 3' がそれぞれ独立にエチルまたはメチルである、本発明1001から1004のいずれかの方法。
[本発明1006]
R 3 がエチルである、本発明1005の方法。
[本発明1007]
R 3 がメチルである、本発明1005の方法。
[本発明1008]
R 3' がメチルである、本発明1005の方法。
[本発明1009]
R 3' がエチルである、本発明1005の方法。
[本発明1010]
R 3' がエチルであり、かつR 3 がメチルである、本発明1005の方法。
[本発明1011]
R 3' がメチルであり、かつR 3 がエチルである、本発明1005の方法。
[本発明1012]
R 3 およびR 3' が両方ともエチルである、本発明1001から1004のいずれかの方法。
[本発明1013]
前記化合物が金属キレート剤であり、ここで金属キレート剤は金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子を有し、/1かつ≦4のclogP値;および/または40から90cm 3 /モルの範囲のモル屈折度を有する、本発明1001から1004のいずれかの方法。
[本発明1014]
金属キレート剤が1,10-フェナントロリンではない、本発明1013の方法。
[本発明1015]
金属キレート剤が2,2'-ビピリジンではない、本発明1013の方法。
[本発明1016]
前記害虫を第二の殺虫剤に接触させる段階をさらに含む、本発明1001から1004のいずれかの方法。
[本発明1017]
害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の脱鞘を阻害する、またはその速度を低下させるのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の脱鞘を低減させる段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Y 1 およびY 2 はO、NR 28 、またはSから独立に選択され;
R 21 、R 22 、R 23 およびR 24 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキル、N(C 1-6 アルキル) 2 または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 21 およびR 22 またはR 22 およびR 23 ならびにR 24 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R 25 およびR 26 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか;または
R 25 およびR 26 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R 27 はC 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、C(R 29 ) 2 、N(R 30 ) 2 、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R 28 は水素、C 1-6 アルキル、または分枝鎖C 1-6 アルキルであり;
R 29 は水素またはハロゲンであり;かつ
各R 30 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
[本発明1018]
害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の脱嚢を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の脱嚢を低減させる段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Y 1 およびY 2 はO、NR 28 、またはSから独立に選択され;
R 21 、R 22 、R 23 およびR 24 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキル、N(C 1-6 アルキル) 2 または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 21 およびR 22 またはR 22 およびR 23 ならびにR 24 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R 25 およびR 26 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか;または
R 25 およびR 26 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R 27 はC 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、C(R 29 ) 2 、N(R 30 ) 2 、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R 28 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキルであり;
R 29 は水素またはハロゲンであり;かつ
各R 30 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
[本発明1019]
害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物のアポリシスを阻害する、またはその速度を低下させるのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物のアポリシスを低減させる段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Y 1 およびY 2 はO、NR 28 、またはSから独立に選択され;
R 21 、R 22 、R 23 およびR 24 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキル、N(C 1-6 アルキル) 2 または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 21 およびR 22 またはR 22 およびR 23 ならびにR 24 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R 25 およびR 26 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか;または
R 25 およびR 26 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R 27 はC 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、C(R 29 ) 2 、N(R 30 ) 2 、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R 28 は水素、C 1-6 アルキル、または分枝鎖C 1-6 アルキルであり;
R 29 は水素またはハロゲンであり;かつ
各R 30 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
[本発明1020]
害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の変態を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の変態を阻害する段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Y 1 およびY 2 はO、NR 28 、またはSから独立に選択され;
R 21 、R 22 、R 23 およびR 24 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキル、N(C 1-6 アルキル) 2 または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 21 およびR 22 またはR 22 およびR 23 ならびにR 24 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R 25 およびR 26 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか;または
R 25 およびR 26 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R 27 はC 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、C(R 29 ) 2 、N(R 30 ) 2 、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R 28 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキルであり;
R 29 は水素またはハロゲンであり;かつ
各R 30 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
[本発明1021]
前記化合物が金属キレート剤であり、ここで金属キレート剤は金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子を有し、/1かつ≦4のclogP値;および/または40から90cm 3 /モルの範囲のモル屈折度を有する、本発明1017から1020のいずれかの方法。
[本発明1022]
前記害虫を第二の殺虫剤に接触させる段階をさらに含む、本発明1017から1020のいずれかの方法。
[本発明1023]
脱鞘、脱嚢、アポリシスまたは変態の速度において、1,10フェナントロリンの投与で見られるよりも大幅な低下を生じる、本発明1001から1004または本発明1017から1020のいずれかの方法。
[本発明1024]
無脊椎動物害虫を死滅させる方法であって、該無脊椎動物を死滅させるのに有効な量の下記の式(I)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を接触させる段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R 5 ) 2 -、-Z-または-C(R 5 ) 2 -Z-C(R 5 ) 2 -から選択され;
R 1 およびR 1' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか、またはR 1 およびR 19 は一緒になって-C(R 5 ) 2 -、-C(R 5 ) 2 -C(R 5 ) 2 -、-CR 5 =CR 5 -、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R 2 、R 2' 、R 3 、R 3' 、R 4 およびR 4' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 、-CH 2 CHNH(CO 2 H)、NH(C 1-6 アルキレン)N(C 1-6 アルキル) 2 または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 2 およびR 3 もしくはR 3 およびR 4 ならびに/またはR 2' およびR 3' もしくはR 3' およびR 4' はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R 5 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルまたはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択され;
各R 6 は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
[本発明1025]
無脊椎動物害虫を死滅させる方法であって、該無脊椎動物を死滅させるのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を接触させる段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Y 1 およびY 2 はO、NR 28 、またはSから独立に選択され;
R 21 、R 22 、R 23 およびR 24 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキル、N(C 1-6 アルキル) 2 または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 21 およびR 22 またはR 22 およびR 23 ならびにR 24 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R 25 およびR 26 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか;または
R 25 およびR 26 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R 27 はC 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、C(R 29 ) 2 、N(R 30 ) 2 、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R 28 は水素、C 1-6 アルキル、または分枝鎖C 1-6 アルキルであり;
R 29 は水素またはハロゲンであり;かつ
各R 30 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
[本発明1026]
前記無脊椎動物が線虫、吸虫、条虫、シラミ、ノミ、ダニおよびヒゼンダニ、ガ、甲虫、毛虫(caterpillar)、チョウ、シロアリ、クモ、ゴキブリ、ムカデ、ノミならびにダニからなる群より選択される、本発明1024または1025の方法。
[本発明1027]
無脊椎動物集団におけるリモデリング事象を阻害する方法であって、該無脊椎動物のリモデリング事象を阻害するのに有効な量の下記の式(I)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に前記害虫を接触させる段階を含み、ここで該無脊椎動物のリモデリング事象は卵孵化ではなく、かつ該無脊椎動物は外部寄生昆虫ではない方法:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R 5 ) 2 -、-Z-または-C(R 5 ) 2 -Z-C(R 5 ) 2 -から選択され;
R 1 およびR 1' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか、またはR 1 およびR 19 は一緒になって-C(R 5 ) 2 -、-C(R 5 ) 2 -C(R 5 ) 2 -、-CR 5 =CR 5 -、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R 2 、R 2' 、R 3 、R 3' 、R 4 およびR 4' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 、-CH 2 CHNH(CO 2 H)、NH(C 1-6 アルキレン)N(C 1-6 アルキル) 2 または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 2 およびR 3 もしくはR 3 およびR 4 ならびに/またはR 2' およびR 3' もしくはR 3' およびR 4' はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R 5 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルまたはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択され;
各R 6 は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
[本発明1028]
R 3 およびR 3' がそれぞれ独立にエチルまたはメチルである、本発明1027の方法。
[本発明1029]
無脊椎動物集団におけるリモデリング事象を阻害する方法であって、該無脊椎動物のリモデリング事象を阻害するのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に前記害虫を接触させる段階を含み、ここで該無脊椎動物のリモデリング事象は卵孵化ではなく、かつ該無脊椎動物は外部寄生昆虫ではない方法:
Figure 2014001224
式中、Y 1 およびY 2 はO、NR 28 、またはSから独立に選択され;
R 21 、R 22 、R 23 およびR 24 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキル、N(C 1-6 アルキル) 2 または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 21 およびR 22 またはR 22 およびR 23 ならびにR 24 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R 25 およびR 26 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか;または
R 25 およびR 26 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R 27 はC 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、C(R 29 ) 2 、N(R 30 ) 2 、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R 28 は水素、C 1-6 アルキル、または分枝鎖C 1-6 アルキルであり;
R 29 は水素またはハロゲンであり;かつ
各R 30 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
[本発明1030]
前記無脊椎動物害虫が線虫、吸虫および条虫からなる群より選択される、本発明1027または1029の方法。
[本発明1031]
非外部寄生無脊椎動物集団における卵孵化を阻害する方法であって、該卵孵化を阻害するのに有効な量の下記の式(I)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該無脊椎動物を接触させる段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R 5 ) 2 -、-Z-または-C(R 5 ) 2 -Z-C(R 5 ) 2 -から選択され;
R 1 およびR 1' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか、またはR 1 およびR 19 は一緒になって-C(R 5 ) 2 -、-C(R 5 ) 2 -C(R 5 ) 2 -、-CR 5 =CR 5 -、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R 2 、R 2' 、R 3 、R 3' 、R 4 およびR 4' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 、-CH 2 CHNH(CO 2 H)、NH(C 1-6 アルキレン)N(C 1-6 アルキル) 2 または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 2 およびR 3 もしくはR 3 およびR 4 ならびに/またはR 2' およびR 3' もしくはR 3' およびR 4' はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R 5 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルまたはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択され;
各R 6 は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
[本発明1032]
R 3 およびR 3' がそれぞれ独立にエチルまたはメチルである、本発明1031の方法。
[本発明1033]
非外部寄生無脊椎動物集団における卵孵化を阻害する方法であって、該卵孵化を阻害するのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該無脊椎動物を接触させる段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Y 1 およびY 2 はO、NR 28 、またはSから独立に選択され;
R 21 、R 22 、R 23 およびR 24 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキル、N(C 1-6 アルキル) 2 または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 21 およびR 22 またはR 22 およびR 23 ならびにR 24 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R 25 およびR 26 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか;または
R 25 およびR 26 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R 27 はC 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、C(R 29 ) 2 、N(R 30 ) 2 、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R 28 は水素、C 1-6 アルキル、または分枝鎖C 1-6 アルキルであり;
R 29 は水素またはハロゲンであり;かつ
各R 30 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
[本発明1034]
前記無脊椎動物が線虫、吸虫および条虫からなる群より選択される、本発明1031または本発明1033の方法。
[本発明1035]
前記無脊椎動物が線虫である、本発明1034の方法。
[本発明1036]
前記線虫をその幼虫段階で阻害する、本発明1035の方法。
[本発明1037]
無脊椎動物害虫集団を制御または死滅させる方法であって、該無脊椎動物害虫を死滅させる、またはその集団サイズを低減させるのに有効な量の下記の式(I)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を内部または外部接触させる段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R 5 ) 2 -、-Z-または-C(R 5 ) 2 -Z-C(R 5 ) 2 -から選択され;
R 1 およびR 1' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか、またはR 1 およびR 19 は一緒になって-C(R 5 ) 2 -、-C(R 5 ) 2 -C(R 5 ) 2 -、-CR 5 =CR 5 -、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R 2 、R 2' 、R 3 、R 3' 、R 4 およびR 4' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 、-CH 2 CHNH(CO 2 H)、NH(C 1-6 アルキレン)N(C 1-6 アルキル) 2 または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 2 およびR 3 もしくはR 3 およびR 4 ならびに/またはR 2' およびR 3' もしくはR 3' およびR 4' はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R 5 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルまたはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択され;
各R 6 は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
[本発明1038]
R 3 およびR 3' がそれぞれ独立にエチルまたはメチルである、本発明1037の方法。
[本発明1039]
無脊椎動物害虫集団を制御または死滅させる方法であって、該無脊椎動物害虫を死滅させる、またはその集団サイズを低減させるのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を内部または外部接触させる段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Y 1 およびY 2 はO、NR 28 、またはSから独立に選択され;
R 21 、R 22 、R 23 およびR 24 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキル、N(C 1-6 アルキル) 2 または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 21 およびR 22 またはR 22 およびR 23 ならびにR 24 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R 25 およびR 26 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか;または
R 25 およびR 26 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R 27 はC 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、C(R 29 ) 2 、N(R 30 ) 2 、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R 28 は水素、C 1-6 アルキル、または分枝鎖C 1-6 アルキルであり;
R 29 は水素またはハロゲンであり;かつ
各R 30 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
[本発明1040]
一連の金属キレート剤から無脊椎動物のリモデリング事象の阻害剤候補としてのキレート剤を選択する方法であって;
金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子と
i. /1かつ≦4のclogP値;および/または
ii. 40から90cm 3 /モルの範囲のモル屈折度
とを有する金属キレート剤を選択する段階を含む、方法。
[本発明1041]
下記の式(II)の一連の金属キレート剤、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩から無脊椎動物のリモデリング事象の阻害剤候補としてのキレート剤を選択する方法であって;
金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子と
i)/1かつ≦4のclogP値;および/または
ii)40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度
とを有する、下記の式(II)の金属キレート剤を選択する段階を含む、方法:
Figure 2014001224
式中、Y 1 およびY 2 はO、NR 28 、またはSから独立に選択され;
R 21 、R 22 、R 23 およびR 24 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 21 およびR 22 またはR 22 およびR 23 ならびにR 24 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
R 25 およびR 26 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R 29 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか;または
R 25 およびR 26 はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
R 27 はC 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、C(R 29 ) 2 、N(R 30 ) 2 、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
R 28 は水素、C 1-6 アルキル、または分枝鎖C 1-6 アルキルであり;
R 29 は水素またはハロゲンであり;かつ
各R 30 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
[本発明1042]
下記の式Iの一連の金属キレート剤から無脊椎動物のリモデリング事象の阻害剤候補としてのキレート剤を選択する方法であって;
金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子と
i)/1かつ≦4のclogP値;および/または
ii)40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度
とを有する、下記の式(I)の金属キレート剤を選択する段階を含む方法:
Figure 2014001224
式中、Xは共有結合、-C(R 5 ) 2 -、-Z-または-C(R 5 ) 2 -Z-C(R 5 ) 2 -から選択され;
R 1 およびR 1' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオ、ハロゲン、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択されるか、またはR 1 およびR 19 は一緒になって-C(R 5 ) 2 -、-C(R 5 ) 2 -C(R 5 ) 2 -、-CR 5 =CR 5 -、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
R 2 、R 2' 、R 3 、R 3' 、R 4 およびR 4' は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R 6 ) 3 、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルもしくはN(C 1-6 アルキル) 2 、-CH 2 CHNH(CO 2 H)、NH(C 1-6 アルキレン)N(C 1-6 アルキル) 2 または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
R 2 およびR 3 もしくはR 3 およびR 4 ならびに/またはR 2' およびR 3' もしくはR 3' およびR 4' はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
各R 5 は水素、C 1-6 アルキル、分枝鎖C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、ヒドロキシ、C 1-6 アルコキシ、チオール、C 1-6 アルキルチオール、CO 2 H、CO 2 C 1-6 アルキル、SO 3 H、SO 3 C 1-6 アルキル、NH 2 、NHC 1-6 アルキルまたはN(C 1-6 アルキル) 2 から独立に選択され;
各R 6 は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。

Claims (42)

  1. 害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の脱鞘を阻害する、またはその速度を低下させるのに有効な量の下記の式(I)の化合物、その薬学的、獣医学的または農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の脱鞘を低減させる段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
    R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
    R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
    各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
    Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
  2. 害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の脱嚢を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式の化合物、その薬学的、獣医学的または農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の脱嚢を低減させる段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
    R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
    R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
    各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
    Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
  3. 害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物のアポリシス(apolysis)を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式の化合物、その薬学的、獣医学的または農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物のアポリシスを低減させる段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
    R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
    R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
    各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
    Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
  4. 害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の変態を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の変態を阻害する段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
    R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
    R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
    各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
    Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
  5. R3およびR3'がそれぞれ独立にエチルまたはメチルである、請求項1から4のいずれか一項記載の方法。
  6. R3がエチルである、請求項5記載の方法。
  7. R3がメチルである、請求項5記載の方法。
  8. R3'がメチルである、請求項5記載の方法。
  9. R3'がエチルである、請求項5記載の方法。
  10. R3'がエチルであり、かつR3がメチルである、請求項5記載の方法。
  11. R3'がメチルであり、かつR3がエチルである、請求項5記載の方法。
  12. R3およびR3'が両方ともエチルである、請求項1から4のいずれか一項記載の方法。
  13. 前記化合物が金属キレート剤であり、ここで金属キレート剤は金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子を有し、/1かつ≦4のclogP値;および/または40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度を有する、請求項1から4のいずれか一項記載の方法。
  14. 金属キレート剤が1,10-フェナントロリンではない、請求項13記載の方法。
  15. 金属キレート剤が2,2'-ビピリジンではない、請求項13記載の方法。
  16. 前記害虫を第二の殺虫剤に接触させる段階をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項記載の方法。
  17. 害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の脱鞘を阻害する、またはその速度を低下させるのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の脱鞘を低減させる段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
    R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
    R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
    R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
    R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
    R29は水素またはハロゲンであり;かつ
    各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
  18. 害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の脱嚢を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の脱嚢を低減させる段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
    R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
    R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
    R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
    R28は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキルであり;
    R29は水素またはハロゲンであり;かつ
    各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
  19. 害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物のアポリシスを阻害する、またはその速度を低下させるのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物のアポリシスを低減させる段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
    R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
    R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
    R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
    R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
    R29は水素またはハロゲンであり;かつ
    各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
  20. 害虫外寄生を処置する方法であって、無脊椎動物の変態を阻害する、またはさもなければその速度を低下させるのに有効な量の下記の式の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を外部接触させることにより、該無脊椎動物の変態を阻害する段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
    R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
    R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
    R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
    R28は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキルであり;
    R29は水素またはハロゲンであり;かつ
    各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
  21. 前記化合物が金属キレート剤であり、ここで金属キレート剤は金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子を有し、/1かつ≦4のclogP値;および/または40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度を有する、請求項17から20のいずれか一項記載の方法。
  22. 前記害虫を第二の殺虫剤に接触させる段階をさらに含む、請求項17から20のいずれか一項記載の方法。
  23. 脱鞘、脱嚢、アポリシスまたは変態の速度において、1,10フェナントロリンの投与で見られるよりも大幅な低下を生じる、請求項1から4または請求項17から20のいずれか一項記載の方法。
  24. 無脊椎動物害虫を死滅させる方法であって、該無脊椎動物を死滅させるのに有効な量の下記の式(I)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を接触させる段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
    R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
    R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
    各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
    Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
  25. 無脊椎動物害虫を死滅させる方法であって、該無脊椎動物を死滅させるのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を接触させる段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
    R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
    R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
    R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
    R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
    R29は水素またはハロゲンであり;かつ
    各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
  26. 前記無脊椎動物が線虫、吸虫、条虫、シラミ、ノミ、ダニおよびヒゼンダニ、ガ、甲虫、毛虫(caterpillar)、チョウ、シロアリ、クモ、ゴキブリ、ムカデ、ノミならびにダニからなる群より選択される、請求項24または25記載の方法。
  27. 無脊椎動物集団におけるリモデリング事象を阻害する方法であって、該無脊椎動物のリモデリング事象を阻害するのに有効な量の下記の式(I)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に前記害虫を接触させる段階を含み、ここで該無脊椎動物のリモデリング事象は卵孵化ではなく、かつ該無脊椎動物は外部寄生昆虫ではない方法:
    Figure 2014001224
    式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
    R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
    R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
    各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
    Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
  28. R3およびR3'がそれぞれ独立にエチルまたはメチルである、請求項27記載の方法。
  29. 無脊椎動物集団におけるリモデリング事象を阻害する方法であって、該無脊椎動物のリモデリング事象を阻害するのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に前記害虫を接触させる段階を含み、ここで該無脊椎動物のリモデリング事象は卵孵化ではなく、かつ該無脊椎動物は外部寄生昆虫ではない方法:
    Figure 2014001224
    式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
    R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
    R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
    R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
    R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
    R29は水素またはハロゲンであり;かつ
    各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
  30. 前記無脊椎動物害虫が線虫、吸虫および条虫からなる群より選択される、請求項27または29記載の方法。
  31. 非外部寄生無脊椎動物集団における卵孵化を阻害する方法であって、該卵孵化を阻害するのに有効な量の下記の式(I)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該無脊椎動物を接触させる段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
    R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
    R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
    各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
    Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
  32. R3およびR3'がそれぞれ独立にエチルまたはメチルである、請求項31記載の方法。
  33. 非外部寄生無脊椎動物集団における卵孵化を阻害する方法であって、該卵孵化を阻害するのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該無脊椎動物を接触させる段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
    R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
    R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
    R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
    R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
    R29は水素またはハロゲンであり;かつ
    各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
  34. 前記無脊椎動物が線虫、吸虫および条虫からなる群より選択される、請求項31または請求項33記載の方法。
  35. 前記無脊椎動物が線虫である、請求項34記載の方法。
  36. 前記線虫をその幼虫段階で阻害する、請求項35記載の方法。
  37. 無脊椎動物害虫集団を制御または死滅させる方法であって、該無脊椎動物害虫を死滅させる、またはその集団サイズを低減させるのに有効な量の下記の式(I)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を内部または外部接触させる段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
    R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
    R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
    各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
    Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
  38. R3およびR3'がそれぞれ独立にエチルまたはメチルである、請求項37記載の方法。
  39. 無脊椎動物害虫集団を制御または死滅させる方法であって、該無脊椎動物害虫を死滅させる、またはその集団サイズを低減させるのに有効な量の下記の式(II)の化合物、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩に該害虫を内部または外部接触させる段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
    R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
    R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
    R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
    R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
    R29は水素またはハロゲンであり;かつ
    各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
  40. 一連の金属キレート剤から無脊椎動物のリモデリング事象の阻害剤候補としてのキレート剤を選択する方法であって;
    金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子と
    i. /1かつ≦4のclogP値;および/または
    ii. 40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度
    とを有する金属キレート剤を選択する段階を含む、方法。
  41. 下記の式(II)の一連の金属キレート剤、またはその薬学的、獣医学的もしくは農業的に許容される塩から無脊椎動物のリモデリング事象の阻害剤候補としてのキレート剤を選択する方法であって;
    金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子と
    i)/1かつ≦4のclogP値;および/または
    ii)40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度
    とを有する、下記の式(II)の金属キレート剤を選択する段階を含む、方法:
    Figure 2014001224
    式中、Y1およびY2はO、NR28、またはSから独立に選択され;
    R21、R22、R23およびR24は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキル、N(C1-6アルキル)2または炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R21およびR22またはR22およびR23ならびにR24はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    R25およびR26は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、CN、C(R29)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか;または
    R25およびR26はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5もしくは6員の炭素環もしくは複素環を形成し;
    R27はC1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、C(R29)2、N(R30)2、または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環であり;
    R28は水素、C1-6アルキル、または分枝鎖C1-6アルキルであり;
    R29は水素またはハロゲンであり;かつ
    各R30は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、5または6員の炭素環または複素環から独立に選択される。
  42. 下記の式Iの一連の金属キレート剤から無脊椎動物のリモデリング事象の阻害剤候補としてのキレート剤を選択する方法であって;
    金属イオンに同時に配位することが可能な少なくとも2つの極性原子と
    i)/1かつ≦4のclogP値;および/または
    ii)40から90cm3/モルの範囲のモル屈折度
    とを有する、下記の式(I)の金属キレート剤を選択する段階を含む方法:
    Figure 2014001224
    式中、Xは共有結合、-C(R5)2-、-Z-または-C(R5)2-Z-C(R5)2-から選択され;
    R1およびR1'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオ、ハロゲン、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2から独立に選択されるか、またはR1およびR19は一緒になって-C(R5)2-、-C(R5)2-C(R5)2-、-CR5=CR5-、C(O)、C(S)もしくはNHであり;
    R2、R2'、R3、R3'、R4およびR4'は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、ハロゲン、CN、C(R6)3、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルもしくはN(C1-6アルキル)2、-CH2CHNH(CO2H)、NH(C1-6アルキレン)N(C1-6アルキル)2または5もしくは6員の炭素環もしくは複素環から独立に選択されるか;あるいは
    R2およびR3もしくはR3およびR4ならびに/またはR2'およびR3'もしくはR3'およびR4'はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5または6員の炭素環または複素環を形成し;
    各R5は水素、C1-6アルキル、分枝鎖C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、チオール、C1-6アルキルチオール、CO2H、CO2C1-6アルキル、SO3H、SO3C1-6アルキル、NH2、NHC1-6アルキルまたはN(C1-6アルキル)2から独立に選択され;
    各R6は水素およびハロゲンから独立に選択され;かつ
    Zは共有結合、-NH-、-O-、-S-、-C(O)-および-C(S)-から選択される。
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