JP2014000664A - 関節機構およびロボット - Google Patents

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Abstract

【課題】回転機構が複数配置された小型の肩関節を備えるロボットを提供する。
【解決手段】肩関節部12を備えたロボット1にかかわり、肩関節部12は第1回転軸14cを回動する第1回転部16と、第1回転部16と接続され第2回転軸21cを回動する第2回転部23と、第2回転部23と接続され第3回転軸26cを回動する第3回転部25と、を備え、第1回転軸の中心線14aと第2回転軸の中心線21aとが第1交差点22で交差し、第2回転軸の中心線21aと第3回転軸の中心線26aとが第2交差点27で交差し、第1交差点22と第2交差点27とが離れている。
【選択図】図1

Description

本発明は、関節機構およびロボットに関するものである。
ロボット本体に多関節ロボットアームが設置されたロボットが多く紹介されている。これらのロボットアームは多自由度の関節を備えており、アームを所望の姿勢に移動することが可能になっている。このような多自由度の関節を備えたロボットが特許文献1に開示されている。それによると、ロボットは肩と肘とに関節を備えている。関節はモーター、減速機、ダンパー機構をそなえている。
肩関節では胴体から肩フレームが突出し、肩フレームには腕を前後に回動する肩関節が設置されている。そして、この肩関節の回転軸には腕を前後左右に回動する肩関節が設置されている。さらに、腕には腕を捻る肘関節が設置されている。
特開2009−125886号公報
このように関節には複数の回転機構が設置され、回転機構は腕等のリンクを回動し捻る機能を有していた。そして、各回転機構の回転軸が1つの場所にて交差する配置となっていた。これにより各回転軸が交差する場所を座標軸の原点とすることで各軸の姿勢が演算しやすくなっていた。しかし、この配置にしたとき、1つの回転機構の外形の外側に他の回転機構を設置する配置となっていた。そして、1つの回転機構の回転軸と他の回転機構とが径方向で離れた構造となっていた。従って、1つの回転機構の回転軸を回転するとき他の回転機構が大きな半径の軌跡となるので、内部機構の動作範囲の広い大型の関節となっていた。そこで、回転機構が複数配置された小型の関節を備えるロボットが望まれていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例にかかる関節機構は、回転可能な第1回転体を有する第1回転部と、前記第1回転体と接続され回転可能な第2回転体を有する第2回転部と、前記第2回転体と接続され回転可能な第3回転体を有する第3回転部と、を備え、前記第1回転体の回転軸方向に延在する領域と前記第2回転体の回転軸方向に延在する領域とが重なる第1交差部と、前記第2回転体の回転軸方向に延在する領域と前記第3回転体の回転軸方向に延在する領域とが重なる第2交差部と、が離れていることを特徴とする。
本適用例によれば、関節機構は第1回転部、第2回転部及び第3回転部を備えている。第1回転部は第1回転体を回動し、第2回転部は第2回転体を回転する。第3回転部は第3回転体を回転する。第1回転体には第2回転部が接続されているので、第1回転部は第2回転部を回転する。第2回転体には第3回転部が接続されているので、第2回転部は第3回転部を回転する。従って、第3回転部は2つの軸回りに回転することができる。さらに、第3回転部は第3回転軸を回転することができる。
第1交差部は第1回転体が回転軸方向に延在する領域と第2回転体が回転軸方向に延在する領域とが重なる場所である。第2交差部は第2回転体が回転軸方向に延在する領域と第3回転体が回転軸方向に延在する領域とが重なる場所である。従って、第2回転体の回転軸方向には第1交差部と第2交差部とが位置している。そして、第1交差部と第2交差部とが離れるように第1回転部、第2回転部及び第3回転部が設置されている。
第2回転体の回転軸方向には第2回転部が位置する。そして、第1回転部は第2回転部と干渉しない場所に設置される。さらに、第3回転部は第2回転部と干渉しない場所に設置される。このとき、第1交差部と第2交差部とが離れているので、第2回転部の回転軸が延在する領域に第1回転部と第3回転部との少なくとも一方を配置することができる。
そして、第2回転部の回転軸が延在する領域に第3回転部を配置したときには、第3回転部を第2回転体に接近させて配置することができる。従って、第2回転部が第2回転体を回転するときに第3回転部が移動する場所を第2回転体に接近させることができる。従って、関節機構は第3回転部が第2回転体に接近した小型の関節機構とすることができる。同様に、第2回転部の回転軸が延在する領域に第1回転部を配置したときには、第1回転部を第2回転体に接近させて配置することができる。従って、第2回転部が第2回転体を回転するときに第1回転部が移動する場所を第2回転体に接近させることができる。従って、関節機構は第1回転部が第2回転体に接近した小型の関節機構とすることができる。
[適用例2]
上記適用例にかかる関節機構において、前記第2回転部と前記第3回転部とは接続部にて接続され、前記接続部は、前記第2回転部と接続する第1面部と、前記第1面部と交差し前記第3回転部と接続する第2面部と、前記第1面部と前記第2面部とを接続する第3面部と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、2つの面部に第2回転部と第3回転部とを接続することにより接続部を介して第2回転部と第3回転部とを接続することができる。そして、接続部では第1面部と第2面部とが第3面部で補強されている。これにより接続部は剛性を高くすることができる。従って、第2回転部と第3回転部との相対位置が変わらないようにできる為、接続部はトルクを品質良く伝達することができる。
[適用例3]
上記適用例にかかる関節機構において、前記第3面部は円筒形を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、第3面部が円筒形を含む形状であることから第3面部は捻りに対する剛性を高くすることができる。従って、接続部にトルクが加わるときにも接続部はトルクを品質良く伝達することができる。
[適用例4]
上記適用例にかかる関節機構において、前記第3面部は前記第1面部及び前記第2面部に接続して設置された一対の板部材を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、第3面部は一対の板部材を含んでいる。板部材は製造し易い形状である。従って、接続部は製造し易い部位にすることができる。
[適用例5]
本適用例にかかるロボットは、回転可能な第1回転体を有する第1回転部と、前記第1回転体と接続され回転可能な第2回転体を有する第2回転部と、前記第2回転体と接続され回転可能な第3回転体を有する第3回転部と、を備え、前記第1回転体の回転軸方向に延在する領域と前記第2回転体の回転軸方向に延在する領域とが重なる第1交差部と、前記第2回転体の回転軸方向に延在する領域と前記第3回転体の回転軸方向に延在する領域とが重なる第2交差部と、が離れている関節機構を有することを特徴とする。
本適用例によれば、ロボットは関節機構を有している。関節機構には第1交差部と第2交差部とが離れるように第1回転部、第2回転部及び第3回転部が設置されている。第2回転体の回転軸方向には第2回転部が位置する。そして、第1回転部及び第3回転部は第2回転部と干渉しない場所に設置される。このとき、第1交差部と第2交差部とが離れているので、第2回転部の回転軸が延在する領域に第1回転部と第3回転部との少なくとも一方を配置することができる。
そして、第2回転部の回転軸が延在する領域に第3回転部を配置したときには、第3回転部を第2回転体に接近させて配置することができる。従って、第2回転部が第2回転体を回転するときに第3回転部が移動する場所を第2回転体に接近させることができる。従って、関節機構は第3回転部が第2回転体に接近した小型の関節機構とすることができる。同様に、第2回転部の回転軸が延在する領域に第1回転部を配置したときには、第1回転部を第2回転体に接近させて配置することができる。従って、第2回転部が第2回転体を回転するときに第1回転部が移動する場所を第2回転体に接近させることができる。従って、関節機構は第1回転部が第2回転体に接近した小型の関節機構である為、ロボットは小型の関節機構を備えたロボットとすることができる。
[適用例6]
本適用例にかかるロボットは、回転可能な第1回転体を有する第1回転部と、前記第1回転体と接続され回転可能な第2回転体を有する第2回転部と、接続部を介して前記第2回転体と接続され回転可能な第3回転体を有する第3回転部と、を備え、前記第1回転体の回転軸方向に延在する領域と前記第2回転体の回転軸方向に延在する領域とが重なる第1交差部と、前記第2回転体の回転軸方向に延在する領域と前記第3回転体の回転軸方向に延在する領域とが重なる第2交差部と、が離れており、前記接続部は、前記第2回転部と接続する第1面部と、前記第1面部と交差し前記第3回転部と接続する第2面部と、前記第1面部と前記第2面部とを接続する第3面部と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、ロボットは関節機構を有している。関節機構には第1交差部と第2交差部とが離れるように第1回転部、第2回転部及び第3回転部が設置されている。第2回転体の回転軸方向には第2回転部が位置する。そして、第1回転部及び第3回転部は第2回転部と干渉しない場所に設置される。このとき、第1交差部と第2交差部とが離れているので、第2回転部の回転軸が延在する領域に第1回転部と第3回転部との少なくとも一方を配置することができる。
そして、第2回転部の回転軸が延在する領域に第3回転部を配置したときには、第3回転部を第2回転体に接近させて配置することができる。従って、第2回転部が第2回転体を回転するときに第3回転部が移動する場所を第2回転体に接近させることができる。従って、関節機構は第3回転部が第2回転体に接近した小型の関節機構とすることができる。同様に、第2回転部の回転軸が延在する領域に第1回転部を配置したときには、第1回転部を第2回転体に接近させて配置することができる。従って、第2回転部が第2回転体を回転するときに第1回転部が移動する場所を第2回転体に接近させることができる。従って、関節機構は第1回転部が第2回転体に接近した小型の関節機構とすることができる。
接続部は、第1面部と第2面部とを有している。この2つの面に第2回転部と第3回転部とを接続することにより接続部を介して第2回転部と第3回転部とを接続されている。そして、接続部では第1面部と第2面部とが第3面部で補強されている。第3面部が2つの面を補強することで接続部は剛性を高くすることができる。従って、接続部はトルクを品質良く伝達することができる。その結果、ロボットはトルクを品質良く伝達する接続部を備える小型の関節機構を有するロボットとすることができる。
第1の実施形態にかかわり、(a)は、ロボットの構成を示す概略斜視図、(b)は、肩関節部の構成を示す概略斜視図。 肩関節部の構造を示す模式平断面図。 肩関節部の構造を示す模式側断面図。 比較例にかかわり、(a)は、肩関節部の構成を示す概略斜視図、(b)は肩関節部の構造を示す模式側面図。 第2の実施形態にかかわり、(a)は、肩関節部の構成を示す概略斜視図、(b)は、肩関節部の構造を示す模式側面図。 第3の実施形態にかかわるロボットの構成を示す概略斜視図。 第4の実施形態にかかわる減速機の外観を示す概略斜視図。 減速機の内部構造を示す概略分解斜視図。
本実施形態では、複数の回転機構が設置された関節を備えるロボットの特徴的な例について図に従って説明する。尚、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて図示している。
(第1の実施形態)
第1の実施形態にかかわるロボットについて図1〜図4に従って説明する。
図1(a)は、ロボットの構成を示す概略斜視図である。図1(a)に示すように、ロボット1は車体部2を備えている。車体部2は車体本体2aを備え、車体本体2aの地面側には4つの車輪2bが設置されている。そして、車体本体2aには車輪2bを駆動する回転機構が内蔵されている。さらに、車体本体2aにはロボット1の姿勢及び動作を制御する制御部3が内蔵されている。
車体本体2a上には本体回転部4、本体部5がこの順に重ねて設置されている。本体回転部4には本体部5を回転させる回転機構が設置されている。この回転機構の構造は特に限定されないが、本実施形態では回転機構はサーボモーターと減速装置とを備えている。減速装置にはハーモニックドライブ(登録商標)が用いられている。これにより、本体部5は鉛直方向を回転中心として回動する。本体部5上には一対の撮像装置6が設置され、撮像装置6はロボット1の周囲を撮影する。そして、撮影した物と撮像装置6との距離を検出することができる。
本体部5の側面のうち互いに逆側を向く2つの面には左腕部7及び右腕部8が設置されている。つまり、ロボット1は双腕ロボットとなっている。左腕部7及び右腕部8はそれぞれ可動部としての上腕部9、下腕部10、ハンド部11を備えている。本体部5と上腕部9との間には関節機構としての肩関節部12が設置され、肩関節部12は本体部5に対して上腕部9を回動または屈曲させる。同様に、上腕部9と下腕部10との間には肘関節13が設置され、肘関節13は上腕部9に対して下腕部10を回動または屈曲させる。
ハンド部11はハンド本体11aとハンド本体11aの先端に位置する一対の板状の可動部としての把持部11bを備えている。ハンド本体11aには把持部11bを移動して把持部11bの間隔を変更させる直動機構が内蔵されている。ハンド部11は把持部11bを開閉して被把持物を把持することができる。
図1(b)は、肩関節部の構成を示す概略斜視図である。図1(b)に示すように、肩関節部12はモーターとしての第1モーター14を備え、第1モーター14は一方にのみ回転軸が突出している。第1モーター14の回転軸を第1回転軸とし第1回転軸の中心線14aが延在する方向で回転軸が突出する方向を第1方向14bとする。図における肩関節部12の姿勢において第1方向14bを−Y方向とし、鉛直方向を−Z方向とする。そして、Y方向及びZ方向と直交する方向をX方向とする。
第1モーター14の第1方向14bには減速機としての第1減速機15が設置され、第1モーター14の第1回転軸は第1減速機15と接続している。第1減速機15は第1回転軸の回転速度を減速し、減速した回転速度で出力軸を回転する。第1減速機15は本体部5の骨格部5aに固定されている。そして、肩関節部12に加わる荷重を骨格部5aが支持する構造となっている。第1モーター14及び第1減速機15にて第1回転部16が構成されている。
第1減速機15の出力軸は第1回転体としての第1支持部17であり、第1回転軸が回転するときには第1支持部17が減速された回転速度で回転する。第1支持部17と接続して減速機としての第2減速機20が設置され、第2減速機20と接続してモーターとしての第2モーター21が設置されている。そして、第2モーター21の回転軸を第2回転軸とし第2回転軸の中心線21aが延在する方向で第2回転軸が突出する方向を第2方向21bとする。第2方向21bと第1方向14bとは直交し、第2回転軸の中心線21aと第1回転軸の中心線14aとが第1交差点22にて交差している。
第2回転軸は第2減速機20と接続している。第2減速機20は第2回転軸の回転速度を減速し、減速した回転速度で第2回転体としての第2出力軸20aを回転する。第2減速機20及び第2モーター21にて第2回転部23が構成されている。
第2出力軸20aは接続部24の第1面部24aと接触し固定されている。接続部24には第1面部24aと直交する第2面部24bが設置され、第1面部24aと第2面部24bとの間を第3面部24cが補強している。これにより第1面部24aと第2面部24bとの角度が維持されている。
接続部24と接続して第3回転部25が設置されている。第3回転部25はモーターとしての第3モーター26を備え、第3モーター26は一方にのみ回転軸が突出している。第3モーター26の回転軸を第3回転軸とし第3回転軸の中心線26aが延在する方向で回転軸が突出する方向を第3方向26bとする。第3方向26bと第2方向21bとは直交し、第3回転軸の中心線26aと第2回転軸の中心線21aとが第2交差点27にて交差している。
第3モーター26の第3方向26bには減速機としての第3減速機28が設置され、第3モーター26の第3回転軸は第3減速機28と接続している。第3減速機28は第3回転軸の回転速度を減速し、減速した回転速度で第3回転体としての第3出力軸28aを回転する。第3出力軸28aは接続部24の第2面部24bと接触し固定されている。そして、第3減速機28は上腕部9の骨格部9aに固定されている。従って、第3モーター26が回転するときには肩関節部12に対して上腕部9が減速された回転速度で回転する。
図2は肩関節部の構造を示す模式平断面図である。図2に示すように第1回転軸の中心線14aに沿って第1回転軸14cが設置され、第1回転軸14cは第1減速機15を貫通する。第1減速機15にはハーモニックドライブ(登録商標)が用いられている。
第1減速機15の内部では第1回転軸14cに板カム29が固定され、板カム29の外周にはボールベアリング29aが設置されている。板カム29の外周は楕円形となっており、ボールベアリング29aも楕円形となっている。そして、第1回転軸14cが回転するときボールベアリング29aの外輪は板カム29に倣って変形する。
板カム29の外周から第1方向14bにかけてフレクスプライン30が設置されている。フレクスプライン30は円板とこの円板の中心を軸とした円筒とを組み合わせた形状となっている。そして、フレクスプライン30の円板部分の中心にはボールベアリングが設置されている。このボールベアリングの内輪は第1回転軸14cに設置され、外輪はフレクスプライン30に設置されている。
フレクスプライン30の円筒部分の外周側には歯が形成され、この歯が設置されている部分は板カム29の形状にならって楕円形となっている。フレクスプライン30の外周には内歯車31が設置され、内歯車31の歯は第1回転軸の中心線14aを中心とした円に沿って配置されている。一方フレクスプライン30の歯は楕円に沿って配置され、フレクスプライン30と内歯車31とは2箇所で接触する。この接触する2箇所は板カム29の形状である楕円形の長軸の延長線上に位置する。
内歯車31の歯数よりフレクスプライン30の歯数は少なくなっている。例えば、内歯車31の歯数が360枚でありフレクスプライン30の歯数が358枚とする。そして、第1回転軸14cが1回転するときフレクスプライン30は2度回転する。従って、第1減速機15は高い減速比で減速させることができる。
内歯車31は外装部32に固定され、外装部32は第1モーター14及び本体部5の骨格部5aに固定されている。従って、第1回転軸14cの回転によりフレクスプライン30が減速して回転するので、フレクスプライン30は第1減速機15の出力軸となっている。
フレクスプライン30と接続して第1支持部17が設置され、フレクスプライン30の回転により第1支持部17が回転する。従って、第1支持部17は第1減速機15の出力軸として機能する。第1支持部17の内部にはブレーキ機構33が設置されている。ブレーキ機構33は回転する第1支持部17を急停止させる機能と、第1支持部17を停止したまま保持する機能とを備えている。
第1回転軸14cはブレーキ機構33まで延在している。そして、第1回転軸14cと接続して回転板34が設置されている。回転板34は円筒部と円板部34aとが組み合わされた形状をしており、円筒の内側に第1回転軸14cが挿入されている。そして、回転板34は第1方向14bに摺動可能となっている。これにより、回転板34は第1回転軸14cと同じ角度で回動し、第1回転軸の中心線14aが延びる方向に往復移動することができる。
ブレーキ機構33には回転板34の円板部分と対向する場所に電磁石35とコイルバネ36とが設置されている。そして、回転板34の円板部34aを電磁石35とコイルバネ36とが挟むように配置されている。第1支持部17は回転板34の円板部34aの厚みより幅の広い円板状の空洞を備え、この空洞に円板部34aが設置されている。
コイルバネ36は円板部34aを付勢し、円板部34aを第1支持部17に押圧する。そして、電磁石35に通電するとき、電磁石35は第1支持部17に電磁力を作用させて円板部34aと第1支持部17との間に隙間を形成する。従って、電磁石35に通電しないときには回転板34と第1支持部17との間に摩擦力が発生するので第1回転軸14cを停止するように作用する。これにより、ブレーキ機構33は第1回転軸14cと第1支持部17とを固定しブレーキをかけることができる。一方、電磁石35に通電するときには回転板34が第1支持部17から離れる。これにより、第1回転軸14c及び第1支持部17は抵抗無く回転することができる。
第1回転部16は第1モーター14、第1減速機15及びブレーキ機構33を備えている。従って、第1回転部16は第1支持部17を高トルクで回転させることができる。そして、第1回転部16はブレーキ機構33を作用させて第1支持部17を停止させたまま維持することができる。
第1支持部17の第1方向14bには第2モーター21が設置されている。第2モーター21の第2回転軸の中心線21aに沿って第2回転軸21cが設置され、第2回転軸21cは第2減速機20を貫通する。第2減速機20にはハーモニックドライブ(登録商標)が用いられている。従って、第2減速機20の構造は第1減速機15の構造と同様の構造となっており、説明を省略する。
第2減速機20のフレクスプライン30と接続して第2出力軸20aが設置され、フレクスプライン30の回転により第2出力軸20aが回転する。第2出力軸20aの内部にはブレーキ機構37が設置されている。ブレーキ機構37は回転する第2出力軸20aを急停止させる機能と、第2出力軸20aを停止したまま保持する機能とを備えている。第2回転部23のブレーキ機構37の構造は第1回転部16のブレーキ機構33と同様の構造となっており、説明を省略する。
第2出力軸20aの第2方向21b側には接続部24が接続されている。そして、第2回転部23は第2回転軸の中心線21aを回転中心として接続部24を回動する。接続部24はY方向と−Y方向の両側に三角形の板状の第3面部24cが設置されている。これにより、接続部24は軽量で剛性を有する部位になっている。
第2回転部23は第2モーター21、第2減速機20及びブレーキ機構37を備えている。従って、第2回転部23は接続部24を高トルクで回転させることができる。そして、第2回転部23はブレーキ機構37を作用させて接続部24を停止させたまま維持することができる。
第1支持部17の回転軸方向に延在する領域と第2出力軸20aの回転軸方向に延在する領域が重なる場所を第1交差部39とする。第1交差部39の中央は第1交差点22となっている。そして、第2出力軸20aの回転軸方向に延在する領域と第3出力軸28aの回転軸方向に延在する領域が重なる場所を第2交差部40とする。第2交差部40の中央は第2交差点27となっている。
第1交差部39と第2交差部40とは第2方向21bに離れた場所に設定されている。第1交差点22と第2交差点27とが同一の場所に設定されるときには、第2回転部23と第3回転部25とが干渉しないように第2回転部23及び第3回転部25を配置する必要がある。つまり、第3回転部25を−Z方向に移動し、さらに−X方向に移動することになる。
このとき、第3回転部25は第1回転軸の中心線14aから−Z方向に離れた場所に配置される為、肩関節部12は−Z方向に長い形状となる。これに比べて本実施形態における肩関節部12は小型の形状にすることができる。
図3は肩関節部の構造を示す模式側断面図である。図3に示すように、接続部24の第1面部24aと第2面部24bとは直交している。そして、第2回転軸の中心線21aは第1面部24aと直交し、第3回転軸の中心線26aは第2面部24bと直交している。従って、第2回転軸の中心線21aと第3回転軸の中心線26aとが直交するように第2回転部23及び第3回転部25が配置されている。
第2面部24bと接続して第3回転部25が設置されている。第3回転部25において第3方向26bの逆方向には第3モーター26が設置され、第3回転軸の中心線26aに沿って第3回転軸26cが設置されている。第3回転軸26cは第3減速機28を貫通する。第3減速機28にはハーモニックドライブ(登録商標)が用いられている。従って、第3減速機28の構造は第1減速機15の構造と同様の構造となっており、説明を省略する。
第3減速機28のフレクスプライン30と接続して第3出力軸28aが設置され、フレクスプライン30の回転により第3出力軸28aが回転する。第3出力軸28aの内部にはブレーキ機構38が設置されている。ブレーキ機構38は回転する第3出力軸28aを急停止させる機能と、第3出力軸28aを停止したまま保持する機能とを備えている。第3回転部25のブレーキ機構38の構造は第1回転部16のブレーキ機構33と同様の構造となっており、説明を省略する。
第3出力軸28aは接続部24の第2面部24bに設置され、第3回転部25は上腕部9と接続されている。従って、第3出力軸28aが回動するとき接続部24に対して上腕部9が捻れるように回転する。そして、第3回転部25は第3モーター26、第3減速機28及びブレーキ機構38を備えている。従って、第3回転部25は上腕部9を高トルクで回転させることができる。そして、第3回転部25はブレーキ機構38を作用させて上腕部9を停止させたまま維持することができる。
円筒状の外装部32の半径を第3減速機半径28bとする。そして、第3回転軸の中心線26aと第2出力軸20aとの距離を第2第3減速機距離25aとするとき、第3減速機半径28bは第2第3減速機距離25aより短い距離となっている。これにより、第3回転部25は第2回転部23と干渉せずに移動することができる。そして、第1回転軸の中心線14aと第1面部24aとの距離を第1軸接続部間距離23aとする。このとき、第1回転軸の中心線14aと第3回転軸の中心線26aの第2方向21bの距離は第1軸接続部間距離23aと第2第3減速機距離25aとを加算した距離となる。そして、第1軸接続部間距離23aと第2第3減速機距離25aとを加算した距離は第3減速機半径28bより長い距離となっている。このとき、第3回転部25は第2回転部23と干渉せずに移動することができる。
(比較例)
図4は比較例にかかわる図である。図4(a)は、肩関節部の構成を示す概略斜視図であり、図4(b)は肩関節部の構造を示す模式側面図である。図4に示すように、比較例の肩関節部41は第1回転部16、第2回転部23、第3回転部25を備えている。そして、第1回転部16と第2回転部23との位置関係は本実施形態の肩関節部12と同じとなっている。第2出力軸20aと接続して接続部42が設置されている。
接続部42と接続して第3回転部25が設置されている。そして、接続部42は直交する第1面部42aと第2面部42bとを有している。第1面部42aは第2出力軸20aと接続し、第2面部42bは第3出力軸28aと接続している。第2回転部23と第3回転部25とが接続部42を介して接続することにより第2回転軸の中心線21aと第3回転軸の中心線26aとが直交している。
さらに、第1回転軸の中心線14aと第2回転軸の中心線21aと第3回転軸の中心線26aが1つの交差点43にて交差している。肩関節部41では、第3減速機28が第2減速機20と干渉しないようにするため第3減速機28を第2回転軸の中心線21aから離れた場所に設置されている。従って、第3回転部25は交差点43から離れているだけ、図中YZ面内にて移動する範囲が広くなる。つまり、比較例では肩関節部41は本実施形態の肩関節部12より大きな範囲を移動する構造となっている。例えば、第2モーター21が第2出力軸20aを回転させて第1回転軸の中心線14aと第3回転軸の中心線26aとを重ねる。このとき、本実施形態に比べて、比較例の肩関節部41の図中Y方向の長さは第3回転部25が交差点43から離れた長さだけ長くなっている。
接続部42の第1面部42aと第2面部42bの間に補強部材を設置するとき、補強部材が第2減速機20に干渉する。従って、補強し難い構造となっている。一方、本実施形態の肩関節部12では接続部24の第1面部24aと第2面部24bとの間に第3面部24cを設置できる為、接続部24は変形せずに第1面部24aから第2面部24bへトルクを伝達することができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、第1交差点22と第2交差点27とが離れた場所に位置している。比較例では第1回転軸の中心線14a、第2回転軸の中心線21a、第3回転軸の中心線26aが1つの交差点43で交差する。このとき、第3回転部25は第2減速機20の外径より離れた場所に設置する。本実施形態の場合には第1回転軸の中心線14aと第2回転軸の中心線21aとが第1交差点22で交差している。そして、第2回転軸の中心線21aと第3回転軸の中心線26aとが第2交差点27で交差している。
この構造のとき、第3回転部25を第2回転軸の中心線21aに接近させることができる。その結果、肩関節部12は肩関節部41より小型にすることができる。
(2)本実施形態によれば、第1回転部16は第1モーター14及び第1減速機15を備えている。第1モーター14の出力を第1減速機15が減速して出力することができる為、第1回転部16は高トルクを出力することができる。そして、第1減速機15が第1モーター14より大きいときにも第1減速機15が第2回転部23及び第3回転部25と干渉しないように第1減速機15を配置して肩関節部12を小型にすることができる。第2回転部23及び第3回転部25も同様の構造であり、高トルクを出力することができる。
(3)本実施形態によれば、第1回転部16は第1モーター14、第1減速機15、第1支持部17の順に配置されている。そして、第1回転部16のブレーキ機構33は第1減速機15の出力軸である第1支持部17に設置されている。ブレーキ機構33と第1減速機15との間に第1モーター14を設置するときには、第1回転部16はブレーキ機構33、第1モーター14、第1減速機15、第1支持部17の順に配置される。この配置に比べて、本実施形態の第1回転部16の場合は要素が1つ減るので第1回転部16を小型にすることができる。尚、第2回転部23及び第3回転部25も第1回転部16と同様な構造であり、小型な構造となっている。
(4)本実施形態によれば、接続部24は第1面部24a、第2面部24bの間が第3面部24cで補強されている。そして、第3面部24cが2つの面の間を補強することで接続部24は剛性を高くすることができる。従って、接続部24はトルクを品質良く伝達することができる。
(5)本実施形態によれば、第1回転部16においてブレーキ機構33は第1支持部17に内蔵されている。従って、第1モーター14の第1方向14bの逆側に第1回転軸14cを突出させてブレーキ機構33を設置するときに比べて、第1回転部16を短くすることができる。尚、第2回転部23及び第3回転部25も同様の構造であり、短くすることが可能となっている。その結果、肩関節部12を小型にすることができる。
(6)本実施形態によれば、第3回転部25を第2回転軸の中心線21aに接近させた配置となっている。従って、本実施形態の第2回転部23は比較例の第2回転部23に比べて小さなトルクで第3回転部25を回動させることができる。
(第2の実施形態)
次に、ロボットの肩関節部の一実施形態について図5(a)の肩関節部の構成を示す概略斜視図及び、図5(b)の肩関節部の構造を示す模式側面図を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、接続部24の形状が異なる点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
すなわち、本実施形態では、図5に示したように肩関節部46は第1回転部16、第2回転部23及び第3回転部25を備えている。そして、第2回転部23の第2出力軸20aと第3回転部25の第3出力軸28aとが接続部47を介して接続されている。
接続部47は第2出力軸20aと接続する第1面部47aと第3出力軸28aと接続する第2面部47bとを備えている。そして、第1面部47aと第2面部47bとの間に第3面部47cが配置されている。第3面部47cは円筒形を軸方向に対して斜めに切断した形状であり、図中Y方向から見るとき略三角形になっている。そして、円筒形の軸方向と第2回転軸の中心線21aとが平行になっている。従って、第2出力軸20aが回転するときにも、接続部47は変形し難くなっている。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、第3面部47cが円筒形であることから第3面部47cは捻りに対する剛性を高くすることができる。従って、接続部47にトルクが加わるときにもトルクを品質良く伝達して上腕部9を回転することができる。
(第3の実施形態)
次に、ロボットの肩関節部の一実施形態について図6のロボットの構成を示す概略斜視図を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、ロボットが1つの腕を備える点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
すなわち、本実施形態では、図6に示したようにロボット50は土台部51を備えている。土台部51にはロボット50の姿勢及び動作を制御する制御部52が内蔵されている。土台部51上には本体回転部53、本体部54がこの順に重ねて設置されている。本体回転部53には本体部54を回転させる回転機構が設置されている。これにより、本体部54は鉛直方向を回転中心として回動する。
本体部54の側面の1つには腕部55が設置されている。そして、腕部55が第1の実施形態における右腕部8と同様の構造となっている。腕部55は可動部としての上腕部56、下腕部57、ハンド部58を備えている。本体部54と上腕部56との間には関節部としての肩関節部59が設置され、肩関節部59は本体部54に対して上腕部56を回動または屈曲させる。同様に、上腕部56と下腕部57との間には肘関節60が設置され、肘関節60は上腕部56に対して下腕部57を回動または屈曲させる。
そして、肩関節部59は第1の実施形態における肩関節部12と同様な構造となっている。従って、肩関節部59は第1回転部16、第2回転部23及び第3回転部25を備えている。そして、第1交差点22と第2交差点27とが離れて設定されている。その結果、肩関節部59は3つの回転部が配置された小型の関節となっている。
(第4の実施形態)
次に、ロボットの肩関節部を構成する減速機の一実施形態について図7及び図8を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、減速機の形態が異なる点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図7は、減速機の外観を示す概略斜視図である。図7に示すように、減速機71は円柱状の本体部72を備えている。本体部72の軸方向の一方には回転軸としての第1回転軸73が設けられており、本体部72の軸方向の他方には第2回転軸74が設けられている。第1回転軸73及び第2回転軸74は同じ中心軸75を中心として回動する。そして、本体部72の軸も中心軸75と同一線上に配置されている。本体部72を固定した状態で第1回転軸73を回動させると、その回動が本体部72内の機構によって減速されて第2回転軸74から出力される。つまり、第1回転軸73が高速回転する入力軸であり、第2回転軸74が低速回転する出力軸となっている。減速機71は肩関節部12の第1減速機15、第2減速機20及び第3減速機28として用いることができる。
図8は、減速機の内部構造を示す概略分解斜視図である。図8に示すように、減速機71は、本体部72の外周を構成する円筒形のリングギア76を備えている。従って、リングギア76の内部は中空部76cとなっている。リングギア76の内周には複数の第1ギア歯としてのギア歯76aが形成されている。また、リングギア76の内側には、公転ギアとしての第1公転ギア77と公転ギアとしての第2公転ギア78とが設置されている。第1公転ギア77及び第2公転ギア78の外周はリングギア76の内周よりも少し小さくなっている。第1公転ギア77の外周には複数のギア歯77aが配置され、第2公転ギア78の外周には複数のギア歯78aが配置されている。ギア歯77aの歯数とギア歯78aの歯数とは同じ数となっている。またギア歯77aの歯数とギア歯78aの歯数は、ギア歯76aの歯数より少ない数となっている。そして、ギア歯77a及びギア歯78aがギア歯76aと噛み合うように第1公転ギア77及び第2公転ギア78はリングギア76に配置されている。
第1公転ギア77の中央には軸孔77bが設けられており、第2公転ギア78の中央には軸孔78bが設けられている。軸孔77bには第1ベアリング79が設置され、軸孔78bには第2ベアリング80が設置されている。第1ベアリング79及び第2ベアリング80には第1回転軸73が挿入されて設置されている。
第1回転軸73には円形カムとしての第1偏心カム81及び第2偏心カム82が設置されている。第1偏心カム81及び第2偏心カム82の外形は円形であり外形の中心は中心軸75に対して偏心して配置されている。中心軸75に対する偏心量は第1偏心カム81及び第2偏心カム82共に同じ量となっている。そして、第1偏心カム81の中心と中心軸75と第2偏心カム82の中心とがなす角度を偏心角とするとき、偏心角は180度となっている。つまり、第1偏心カム81の中心と中心軸75と第2偏心カム82の中心とは同一直線上に配置されている。
第1偏心カム81は第1ベアリング79の内輪に接して設置され、第2偏心カム82は第2ベアリング80の内輪に接して設置されている。これにより、ギア歯77aがギア歯76aと噛み合う場所とギア歯78aがギア歯76aと噛み合う場所と中心軸75とは同一直線上に配置される。
第1公転ギア77には、第1公転ギア77の中央を中心とする同心円上の4か所に貫通孔としての第1貫通孔77cが設けられている。各第1貫通孔77cには第1公転ギア77の自転の動きを取り出すための貫通ピン83が挿入されている。各第1貫通孔77cの内周壁には形状が略円筒形であって、弾性を有する第1弾性部としての第1受部84が嵌め込まれ、第1受部84の内周壁が貫通ピン83に接触するように設置されている。従って、第1公転ギア77が回動するとき第1貫通孔77cは第1受部84を介して貫通ピン83を押圧して移動させる。
同様に、第2公転ギア78には、第2公転ギア78の中央を中心とする同心円上の4か所に貫通孔としての第2貫通孔78cが設けられている。各第2貫通孔78cには、第2公転ギア78の自転の動きを取り出すための貫通ピン83が挿入されている。各第2貫通孔78cの内周壁には形状が略円筒形であって、弾性を有する第1弾性部としての第2受部85が嵌め込まれ、第2受部85の内周壁が貫通ピン83に接触するように設置されている。従って、第2公転ギア78が回動するとき第2貫通孔78cは第2受部85を介して貫通ピン83を押圧して移動させる。
本体部72の第1回転軸73側には円板状の支持部としての第1支持板86が設置され、第2回転軸74側には円板状の支持部としての第2支持板87が設置されている。第1支持板86の外周には第1支持軸受け88が設置されている。第1支持軸受け88はボールベアリングであり第1支持軸受け88の内輪が第1支持板86に固定され、外輪がリングギア76に固定される。第2支持板87の外周には第2支持軸受け89が設置されている。第2支持軸受け89はボールベアリングであり第2支持軸受け89の内輪が第2支持板87に固定され、外輪がリングギア76に固定される。これにより、リングギア76、第1支持板86、第2支持板87は中心軸75を回転中心にしてそれぞれ独立して回動することが可能になっている。
第1支持板86及び第2支持板87には軽量部材が用いられている。軽量部材は強度があって鉄よりも比重の小さい材質であり、アルミニウムやアルミニウム合金、強化プラスチック等を用いることができる。鉄の比重は約7.9g/cm3に対してアルミの比重は約2.7g/cm3である。従って、アルミニウムやアルミニウム合金を用いることにより鉄を用いたときより、第1支持板86及び第2支持板87を軽量な部位にすることができる。その結果、減速機71を軽量にすることができる。
第1支持板86には第1支持板86の中央を中心とする同心円上の4か所に連結孔としての第1連結孔86aが設けられている。そして、各第1連結孔86aの内周壁には円筒状の第2弾性部としての第3受部92が嵌め込まれている。同様に、第2支持板87には第2支持板87の中央を中心とする同心円上の4か所に連結孔としての第2連結孔87aが設けられている。そして、各第2連結孔87aには円筒状の第2弾性部としての第4受部93が嵌め込まれている。
貫通ピン83は第1回転軸73側から第3受部92、第1受部84、第2受部85、第4受部93の順に通過して設置されている。従って、貫通ピン83は第3受部92、第1受部84、第2受部85、第4受部93と接して配置されている。そして、第2回転軸74側ではナット94によって第2支持板87に固定されている。第2支持板87の中央には第2回転軸74が固定されている。そして、第2支持板87が回動するとき、第2支持板87の回転トルクは第2回転軸74に伝達される。
第1支持板86の中央には中心孔86bが形成され、第1回転軸73は中心孔86bに挿入されている。そして、第1回転軸73の第1偏心カム81は第1ベアリング79と連結され、第2偏心カム82は第2ベアリング80と連結されている。中心孔86b側の第1回転軸73の一端は中心孔86bから本体部72の外に突出して設置される。
減速機71は以上のような構造を備えている。そして、減速機71は第1回転軸73を回転することにより第2回転軸74が減速して回転するサイクロイド構造となっている。上記のような構造の減速機71を用いて肩関節部12を構成することができる。
尚、本実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により種々の変更や改良を加えることも可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
前記第1の実施形態では、第1減速機15にハーモニックドライブ(登録商標)を用いた。前記第4の実施形態では、サイクロイド構造の減速機71を用いたが、これに限らず各種方式の減速装置を用いても良い。例えば、複数の歯車を組み合わせた減速機や遊星歯車方式の減速機を用いても良い。第2減速機20及び第3減速機28についても同様である。その場合にも第1交差点22と第2交差点27とを離すことにより肩関節部12を小型にすることができる。
(変形例2)
前記第1の実施形態では、肩関節部12において第1交差点22と第2交差点27とを離した。2つの交差点を離す構造の関節を肩関節以外の関節に用いても良い。肘関節や、他の関節に用いても良い。その場合にも関節を小型にすることができる。
(変形例3)
前記第1の実施形態では、ブレーキ機構33において電磁石35とコイルバネ36で円板部34aを挟む構造にしたが、円板部34aに対して電磁石35とコイルバネ36とが同じ側に設置されてもよい。このとき、電磁石35に通電するとき電磁石35が円板部34aに引力を作用するようにしても良い。電磁石35に通電して円板部34aと第1支持部17との間に隙間を形成することができる。
(変形例4)
前記第1の実施形態では、第1回転軸の中心線14aと第2回転軸の中心線21aとが直交していた。第1回転軸の中心線14aと第2回転軸の中心線21aとは斜めに交差しても良い。さらに、第2回転軸の中心線21aと第3回転軸の中心線26aとが直交していた。第2回転軸の中心線21aと第3回転軸の中心線26aとは斜めに交差しても良い。各軸を配置し易いように設計することができる。
(変形例5)
前記第1の実施形態では、ロボット1は双腕ロボットであったが、腕の個数は2つに限らず1つでも良く、3つ以上でも良い。この場合にも関節部分を小型にすることができる。また、腕の個数が多い方が複数の作業を同時に行うことができる。
1…ロボット、12…関節機構としての肩関節部、14…モーターとしての第1モーター、14a…第1回転軸の中心線、14c…第1回転軸、15…減速機としての第1減速機、16…第1回転部、17…第1回転体としての第1支持部、20…減速器としての第2減速機、20a…第2回転体としての第2出力軸、21…モーターとしての第2モーター、21a…第2回転軸の中心線、21c…第2回転軸、22…第1交差点、23…第2回転部、24,47…接続部、24a,47a…第1面部、24b,47b…第2面部、24c,47c…第3面部、25…第3回転部、26…モーターとしての第3モーター、26a…第3回転軸の中心線、26c…第3回転軸、27…第2交差点、28a…第3回転体としての第3出力軸、28…減速機としての第3減速機、33,37,38…ブレーキ機構、39…第1交差部、40…第2交差部。

Claims (6)

  1. 回転可能な第1回転体を有する第1回転部と、
    前記第1回転体と接続され回転可能な第2回転体を有する第2回転部と、
    前記第2回転体と接続され回転可能な第3回転体を有する第3回転部と、を備え、
    前記第1回転体の回転軸方向に延在する領域と前記第2回転体の回転軸方向に延在する領域とが重なる第1交差部と、前記第2回転体の回転軸方向に延在する領域と前記第3回転体の回転軸方向に延在する領域とが重なる第2交差部と、が離れていることを特徴とする関節機構。
  2. 請求項1に記載の関節機構であって、
    前記第2回転部と前記第3回転部とは接続部にて接続され、
    前記接続部は、前記第2回転部と接続する第1面部と、
    前記第1面部と交差し前記第3回転部と接続する第2面部と、
    前記第1面部と前記第2面部とを接続する第3面部と、を有することを特徴とする関節機構。
  3. 請求項2に記載の関節機構であって、
    前記第3面部は円筒形を含むことを特徴とする関節機構。
  4. 請求項3に記載の関節機構であって、
    前記第3面部は前記第1面部及び前記第2面部に接続して設置された一対の板部材を含むことを特徴とする関節機構。
  5. 回転可能な第1回転体を有する第1回転部と、
    前記第1回転体と接続され回転可能な第2回転体を有する第2回転部と、
    前記第2回転体と接続され回転可能な第3回転体を有する第3回転部と、を備え、
    前記第1回転体の回転軸方向に延在する領域と前記第2回転体の回転軸方向に延在する領域とが重なる第1交差部と、前記第2回転体の回転軸方向に延在する領域と前記第3回転体の回転軸方向に延在する領域とが重なる第2交差部と、が離れている関節機構を有することを特徴とするロボット。
  6. 回転可能な第1回転体を有する第1回転部と、
    前記第1回転体と接続され回転可能な第2回転体を有する第2回転部と、
    接続部を介して前記第2回転体と接続され回転可能な第3回転体を有する第3回転部と、を備え、
    前記第1回転体の回転軸方向に延在する領域と前記第2回転体の回転軸方向に延在する領域とが重なる第1交差部と、前記第2回転体の回転軸方向に延在する領域と前記第3回転体の回転軸方向に延在する領域とが重なる第2交差部と、が離れており、
    前記接続部は、前記第2回転部と接続する第1面部と、
    前記第1面部と交差し前記第3回転部と接続する第2面部と、
    前記第1面部と前記第2面部とを接続する第3面部と、を有することを特徴とするロボット。
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