特に定義しない限り、本明細書にて用いられるすべての技術的および科学的用語は、当業者が一般的に理解しているものと同一の意味を有する。本明細書および添付の特許請求の範囲にて用いられる、単数形「a」、「and」および「the」は、文脈で明確な指示がない限り、複数形を包含するということに留意しなければならない。したがって、例えば、「the compound」の言及は、かかる化合物の大多数を包含しており、「the assay」の言及は、当業者に周知の1種またはそれ以上のアッセイまたはその相当物を包含しており、その他も同様である。
化学基の前または後のダッシュ記号は、便宜上のものである;化学基は、それらの通常の意味を失うことなく、1つまたはそれ以上の末端のダッシュ記号の有無に関わらずに示されうる。構造式中の線を介して描かれている波線は、基の結合部を示す。科学的または構造的に要求されない限り、方向性は、化学基が描かれている方法では示されないかまたは定義されない。例えば、基「−SO2CH2−」は、「−CH2SO2−」に相当するものであり、いずれの方向においても結合しうる。
また、特定の一般的な別の化学名称が用いられていても用いられていなくてもよい。例えば、二価の基、例えば、二価の「アルキル」基、二価の「アリール」基などは、それぞれ、「アルキレン」基または「アルキレニル」基、「アリーレン」基または「アリーレニル」基としても称されうる。
「アルキル」は、任意の脂肪族炭化水素基、すなわち、任意の直線状、分枝または環状の非芳香族炭化水素基またはその異性体もしくは組み合わせを示す。本明細書に用いられる、用語「アルキル」には、アルケニル(少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する脂肪族基)、アルキレン(二価の脂肪族基)、アルキニル(少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有する脂肪族基)、シクロアルキル(環状脂肪族基)、アルキルシクロアルキル(環状脂肪族基に結合した直線状または分枝の脂肪族基)などを含む、飽和および不飽和脂肪族炭化水素基を記述する当該分野にて用いられる用語が含まれる。アルキル基には、限定されるものではないが、メチル;エチル;プロピル、例えば、プロパン−1−イル、プロパン−2−イル(イソ−プロピル)、シクロプロパン−1−イルなど;ブチル、例えば、ブタン−1−イル、ブタン−2−イル(sec−ブチル)、2−メチル−プロパン−1−イル(イソ−ブチル)、2−メチル−プロパン−2−イル(t−ブチル)、シクロブタン−1−イル;ペンチル;ヘキシル;オクチル;ドデシル;オクタデシル;シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシルなどが含まれる。アルキル基は、1〜約22個の炭素原子、例えば、1〜22個の炭素原子、すなわち、C1−22アルキル、例えば、1〜12個の炭素原子、または、例えば、1〜6個の炭素原子、すなわち、C1−6アルキルを含む。
「アシル」は、−C(=O)R基(式中:Rは、本明細書に定義される、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、その各々は、本明細書に定義されるように、所望により置換されていてもよい)を示す。代表例として、限定されるものではないが、ホルミル、アセチル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチルカルボニル、ベンゾイル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。
「アルコキシ」は、−OR基(ここで、Rは、本明細書に定義される、アルキルまたはシクロアルキル基を示し、その各々は、本明細書に定義されるように、所望により置換されていてもよい)を示す。代表例として、限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられる。
「アリール」は、1つまたはそれ以上の芳香族環を有する基を示す。それは、単一の芳香族環あるいはメチレンまたはエチレンなどの1つまたはそれ以上の部分と一緒に縮合するか、共有結合するか、またはその部分を介して結合する複合の芳香族環であってもよい。アリールには、限定されるものではないが、アセナフチレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、ビフェニル、クリセン、シクロペンタジエニルアニオン、ジフェニルメチル、フルオランテン、フルオレン、インダン、インデン、ナフタレン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピレン、トリフェニレンなどから誘導されるそれらの基が含まれる。アリール基は、5〜約20個の炭素原子、例えば、6〜20個の炭素原子、例えば、5〜10個の炭素原子を含む。
本明細書に用いられる、「化合物」は、本明細書に記載の式Iに包含される化合物のいずれかを示す。化合物は、中性、荷電(例えば、カチオンまたはアニオン)、または塩形態であってもよい。化合物は、構造および/または名称によって同定されうる。化学構造と化学名称が矛盾する場合には、化学構造が、化合物の同一性を決定するであろう。化合物は、1つまたはそれ以上のキラル中心および/または二重結合を含有しうるので、立体異性体、例えば、二重結合異性体(すなわち、幾何異性体)、エナンチオマーまたはジアステレオマーとして存在しうる。したがって、キラル中心の立体化学が特定されていない場合には、本明細書に示される化学構造は、立体異性的に純粋な形態(例えば、幾何学的に純粋、鏡像異性的に純粋またはジアステレオ異性的に純粋)ならびに鏡像異性および立体異性混合物を含む、それらのキラル中心でのすべての可能な立体配置を包含する。鏡像異性および立体異性混合物は、当業者に周知の分離技法またはキラル合成技法を用いてそれらの成分のエナンチオマーまたは立体異性体に分割されうる。化合物はまた、エノール型、ケト型およびそれらの混合物を含む、複数の互変異性体で存在しうる。したがって、本明細書に示される化学構造は、例示した化合物のすべての可能な互変異性体を包含する。化合物はまた、1つまたはそれ以上の原子が、通常自然界で見出される原子量とは異なる原子量を有する、同位体で標識した化合物を含む。化合物の一部となりうる同位体の例として、限定されるものではないが、2H、3H、13C、14C、15N、17O、18O、18F、31P、32P、35Sおよび36Clが挙げられる。化合物は、非溶媒和形態ならびに水和物形態を含む、溶媒和形態で存在しうる。一般には、中和形態、荷電形態、プロトン化形態、塩形態、水和形態、溶媒和形態およびN−オキシド形態は、本開示の範囲内にある。
「対イオン」は、分子の他の部分の荷電を平衡させる荷電種を示す。カチオン性対イオンの例として、限定されるものではないが、ナトリウム、カリウム、テトラメチルアンモニウム、およびテトラブチルホスホニウムが挙げられる。アニオン性対イオンの例として、限定されるものではないが、アセテート、ホスフェート、スルホネート、およびシトレートが挙げられる。
「誘導体」は、本明細書に記載の化合物の塩、エステル、アミド、プロドラッグ、および互変異性体(それらのエステル、アミド、プロドラッグ、および互変異性体の塩を含む)を示す。誘導体には、医薬的に許容される誘導体(医薬的に許容される塩、エステルおよびプロドラッグを含む)が含まれる。
「有効量」は、微生物感染および汚染を治療または予防するために対象、表面または領域に投与する場合に、かかる治療または予防をもたらすのに十分な化合物の量を示す。「有効量」は、化合物、微生物感染を引き起こす病態の重症度ならびに治療される対象の年齢、体重などに依存して変化するであろう。
「電子吸引性」は、共鳴効果または誘起効果のいずれかを介して電気陰性になる1つまたはそれ以上の原子または官能基を示す。かかる原子および官能基の例として、限定されるものではないが、−CO2R0、−CO−、−NO2、−SO3R0、−PO3R0R00、シアノ、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、およびハロアルキル(例えば、−CF3)が挙げられる、ここで、R0およびR00は、独立して、本明細書に定義される、H、アルキル、アリール、ヘテロアルキル、またはヘテロアリール基であり、その各々は、独立して、所望により置換されていてもよい。
「ヘテロアルキル」は、1個またはそれ以上の炭素原子(および任意の関連する水素原子)が、各々独立して、同一のまたは異なるヘテロ原子基で置き換えられている、アルキルを示す。ヘテロ原子には、限定されるものではないが、N、P、O、Sなどが含まれる。ヘテロ原子基には、限定されるものではないが、−NR0−、−O−、−S−、−PH−、−P(O)2−、−S(O)−、−S(O)2−などが挙げられる、ここで、R0は上記と同義である。用語「ヘテロアルキル」には、ヘテロシクロアルキル(環状ヘテロアルキル基)、アルキル−ヘテロシクロアルキル(環状ヘテロアルキル基と結合した直線状または分枝の脂肪族基)などが含まれる。ヘテロアルキル基には、限定されるものではないが、−OCH3、−CH2OCH3、−SCH3、−CH2SCH3、−NR0CH3、−CH2NR00CH3などが挙げられる、ここで、R0およびR00は、上記と同義である。ヘテロアルキル基は、1〜約22個の炭素およびヘテロ原子、例えば、1〜22個の炭素およびヘテロ原子、例えば、1〜12個の炭素およびヘテロ原子、例えば、1〜6個の炭素およびヘテロ原子を含む。ヘテロシクロアルキル基はまた、荷電したヘテロ原子または基、例えば、第四級アンモニウム基、例えば、−N+(R)2−(式中:Rは、アルキル、例えば、メチル、エチルなどである)を含有しうる。ヘテロシクロアルキル基には、限定されるものではないが、エポキシド、イミダゾリジン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピロリジン、キヌクリジン、N−ブロモピロリジン、N−ブロモピペリジン、N−クロロピロリジン、N−クロロピペリジン、N,N−ジアルキルピロリジニウム、例えば、N,N−ジメチルピロリジニウム、N,N−ジアルキルピペリジニウム、例えば、N,N−ジメチルピペリジニウムなどから誘導される基が含まれる。ヘテロシクロアルキル基は、環において3〜約10個の炭素およびヘテロ原子を含む。
「ヘテロアリール」は、1個またはそれ以上の炭素原子(および任意の関連する水素原子)が、各々独立して、同一のまたは異なる本明細書に定義されるヘテロ原子基で置き換えられている、アリール基を示す。ヘテロアリール基には、限定されるものではないが、アクリジン、カルバゾール、カルボリン、シンノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、イソチアゾール、イソキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、キサンテンなどから誘導される基が含まれる。ヘテロアリール基は、5〜約20個の原子、例えば、5〜20個の原子、例えば、5〜10個の原子を含む。
「所望により」は、その後に定義された事象または状況が起こりうるかまたは起こりえないこと、そして、その記載が、その事象または状況が起こる場合および起こらない場合を含むことを意味する。例えば、「所望により置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリール」は、(以下に定義されるように)置換されているかまたは置換されていない、アリールまたはヘテロアリール基を示す。
「医薬的に許容される」は、一般的に安定で、無毒性で、かつ、生物学的に特に望ましくないものでもない医薬組成物を調製するのに有用であることを示し、獣医学的またはヒト医薬用途として許容されることを含む。
「医薬的に許容される塩」は、医薬的に許容され、そして、親化合物の所望の薬理活性を有する(または有する形態に変換されうる)化合物の塩を示す。かかる塩には、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などと形成される酸付加塩;または有機酸、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、オレイン酸、パルミチン酸、プロピオン酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、トリメチル酢酸などと形成される酸付加塩および親化合物に存在する酸プロトンが、金属イオンのいずれか、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、またはアルミニウムイオンで置き換えられている場合に形成される塩;あるいは有機塩基、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルグルカミンなどとの配位体が含まれる。該定義には、アンモニウムおよび置換または第四級アンモニウム塩も含まれる。医薬的に許容される塩の代表的な非限定的リストは、S.M. Berge et al., J. Pharma Sci., 66(1), 1-19 (1977), and Remington: The Science and Practice of Pharmacy, R. Hendrickson, ed., 21st edition, Lippincott, Williams & Wilkins, Philadelphia, PA, (2005), at p. 732, Table 38-5で見出され得、その両方が本明細書によって引用される。
微生物感染の「予防する」、「予防すること」および「予防」は、微生物感染の発症から対象の危険性を低下させること、または対象における微生物感染の頻度もしくは重症度を低下させることを示す。
「プロドラッグ」および「プロドラッグ(複数)」は、例えば、加水分解(化学的または酵素的)によって、本明細書に記載の式で示される化合物を得るためにインビボで急速に変換される化合物を示す。例として、限定するものではないが、プロドラッグの一種は、エステル、例えば、医薬的に許容される脂肪族カルボン酸から生じるエステル、例えば、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、アクリル酸塩、エチルコハク酸塩などである。プロドラッグのさらなる例は、J. Rautio et al. Prodrugs: design and clinical applications, Nat. Rev. Drug Discov., 7, 255-270 (2008)で見出されうる。
「保護基」は、分子マスク中の反応性官能基と結合する場合に、官能基の反応性を低下または阻止させる、一群の原子を示す。保護基の例は、P.G.M. Wuts and T.W. Greene, Greene's Protective Groups in Organic Synthesis (第4版), Wiley-Interscience, (2006)、およびHarrison et al., Compendium of Synthetic Organic Methods, Vols. 1-8 (John Wiley and Sons, 1971-1996)にて見出されうる。例えば、代表的なアミノ保護基には、限定されるものではないが、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル(「CBZ」、「Cbz」)、tert−ブトキシカルボニル(「Boc」)、トリメチルシリル(「TMS」)、2−トリメチルシリル−エタンスルホニル(「SES」)、トリチルおよび置換トリチル基、アリルオキシカルボニル、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(「FMOC」)、ニトロ−ベラトリルオキシカルボニル(「NVOC」)などが含まれる。代表的なヒドロキシ保護基には、限定されるものではないが、ヒドロキシ基がアシル化またはアルキル化されているもの、例えば、ベンジル、およびトリチルエーテルならびにアルキルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、トリアルキルシリルエーテルおよびアリルエーテルが含まれる。
「置換された」など、例えば、「置換されたアルキル」は、1個またはそれ以上の水素(例えば、1〜5個、例えば、1〜3個)が、独立して、限定されるものではないが、アシルアミノ、アルコキシ、アルキル、アミノ、アミジノ、アリール、カルボキシル、カルバモイル、シアノ、シクロアルキル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシル、イミジノ、イミノ、ニトロ、オキサミジノ、オキソ、メトキサミジノ、スルホンアミド、チオ、チオアミド、電子吸引基、またはそれらの組み合わせを含む、1個またはそれ以上の置換基で置き換えられている、基、例えば、アルキル基を示す。
微生物感染または汚染の「治療する」、「治療すること」および「治療」は、微生物感染の症状の頻度または重症度を低下させること(それらを取り除くことを含む)、あるいは微生物感染の発生の危険を回避するかまたは低下させること、あるいは細菌、真菌もしくはウイルスまたは関連するバイオフィルムを死滅させるかまたはそれらの増殖を抑制することを示す。
本明細書に記載の化合物は、1種またはそれ以上のポリエチレングリコール(PEG)基(エチレンオキシドのポリマー)を含有しうる。PEG基の大きさは、分子式、モノマー単位数、または平均分子量によって特徴付けられうる。PEGが、広範の長さまたは平均分子量で入手可能であること、そして、平均分子量によって特徴付けられたPEGが、各ポリマーにおける正確な数のモノマーにいくつか分布していることは当該分野にて周知である。適当なPEG基は、Sigma-Aldrich Corporationおよび他の化学物質製造業者から入手可能である。一般的には、本開示の範囲を限定するものではなく、本明細書に記載の化合物は、約1〜約1000個のモノマーまたは約44〜約44,000の平均分子量を有するPEG基を有しうる。例えば、化合物38−1は、2個のエチレンオキシド基(該化合物中、Xは−(OCH2CH2)h−(ここで、hは3である)であり、Vはメチルである)を含有する。さらなる例として、化合物38−125は、約2000の平均分子量を有するPEG基(平均約43個のモノマー)を有する。さらなる例として、化合物38−113は、100個のエチレンオキシド基を有する。さらなる例として、化合物39−4は、2個のエチレンオキシド基(該化合物中、Xは−(OCH2CH2)h−(ここで、hは2である)であり、Vはメチルである)を含有する。さらなる例として、化合物39−24は、約1276の平均分子量を有するPEG基(平均約29個のモノマー)を有する。さらなる例として、化合物39−23は、19個のエチレンオキシド基を有する。
本明細書に記載の特定の化合物は、1個以上のポリオール基を含有しうる。例えば、化合物38−97は、4個のポリオール基、2個の二炭素基および2個の一炭素基を含有するとして記載されていてもよく、そして、最後は水素である(すなわち、式Iの記載にしたがって、Xは−CH2CHOH−、−CH2CHOH−、−CHOH−、および−CHOH−であり;そして、VはHである)。さらなる例として、化合物39−29は、3個のポリオール基、3個の一炭素基を含有するとして記載されていてもよく、最後は水素である(すなわち、式Iの記載にしたがって、Xは(CHOR3)h(ここで、R3はHであり、hは3である)であり;そして、VはHである)。
さらに、本明細書に記載の特定の化合物は、コポリマーまたはブロックコポリマーとして記載されうる。すなわち、Xが記載された基の組み合わせである、式Iで示される化合物中、Xは、それらの置換基のコポリマーまたはブロックコポリマーとして記載されうる。例えば、特定の化合物中、Xは、−(CH2CH2O)h−の第一ブロックおよび−(CHOR3)h−の第二ブロックのブロックコポリマー(ここで、R3は、水素、アルキル、アシル、アリール、ヘテロアルキル、またはヘテロアリールであり、その各々は所望により置換されていてもよく、hは、各場合において、約1〜約1000である)でありうる。具体例および非限定的な例として、化合物38−141および38−142は、Xが、−CHOH−の3個の基(すなわち、(CHOR3)h(ここで、R3はHであり、hは3である))およびCHOCH3の1個の基(すなわち、(CHOR3)h(ここで、R3はCH3であり、hは1である))である化合物を記載する。さらなる例として、化合物39−127は、Xが、−CHOH−の3個の基(すなわち、(CHOR3)h(ここで、R3はHであり、hは3である)およびCHOCH3の1個の基(すなわち、(CHOR3)h(ここで、R3はCH3であり、hは1である))である化合物を記載する。
本願の化合物の塩は、水もしくは有機溶媒、またはその2種の混合液;一般的には、例えば、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールのような非水性媒体中で、存在する場合、これらの化合物の遊離酸または塩基部分と化学量論量以上の量の適当な塩基または酸を反応させることによって調製されうる。本願の塩はまた、イオン交換によって調製されうる。
式Iで示される化合物は、固形物、液体、ゲル、エアロゾル、および他の形態として処方されうる。例えば、固形処方物は、主に塩としての式Iで示される化合物からなりうる。1種またはそれ以上の式Iで示される化合物および1種またはそれ以上の他の物質(例えば、賦形剤)を含む組成物は、形成されてもよく、エアロゾル、クリーム、乳濁液、ゲル、ローション、軟膏剤、ペースト剤、散剤、溶液、懸濁液の形態、およびそれらの目的の用途または適用に適当な他の形態をとりうる。
組成物または処方物には、上記に定義される、医薬的に許容される担体が含まれうる。例として、本願の組成物には、以下の医薬的に許容される担体:等張性をもたらすための塩化ナトリウム、緩衝液、安定化剤、溶媒、香料(経口もしくは鼻咽頭投与または食品産業の場合)、保存剤、希釈剤、増量剤および他の補助物質または賦形剤が含まれうる。用いられうる医薬的に許容される担体および賦形剤の例は、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, R. Hendrickson, ed., 第21版, Lippincott, Williams & Wilkins, Philadelphia, PA, (2005) at pages 317-318に記載されており、その全体が本明細書によって引用される。一般的には、水、生理食塩水、油状物、アルコール(例えば、2−プロパノール、1−ブタノールなど)、ポリオール(例えば、1,2−プロパンジオール、2,3−ブタンジオールなど)、およびグリコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)は、溶液に適当な担体でありうる。一つの態様において、溶液は、適当な安定化剤、必要に応じて、緩衝物質と一緒に、例えば、塩として水溶解性または水性媒体溶解性形態中に活性成分を含有する。
例えば、式Iで示される化合物は、シクロデキストリンまたはシクロデキストリン誘導体(シクロデキストリンスルホブチルエーテル(Capisol(登録商標),Cydex Pharmaceuticals,Inc.,Overland Park,Kansas,USA)を含む)と処方されうる。これらのおよび他の担体は、溶解性、浸透性、摂取量、および本明細書に記載の化合物を含む組成物の他の特性を改善あるいは調節するために用いられうる。
エアロゾルは、コロイド分散液から加圧輸送のために考案された製剤まで様々でありうる。操作方法には、液化ガスシステム、圧縮ガスシステム、およびバリアー型システムが含まれる。
クリームは、水中油型または油中水型のいずれかの、粘稠液または半固形乳濁液である。クリーム基剤は、水洗性であり、油相、乳化剤および水相を含有する。「内」相とも称される、油相は、一般的には、ペトロラタムおよび脂肪アルコール、例えば、セチルまたはステアリルアルコールからなる。水相は通常、必ずではないが、油相の容量を超えており、一般的には、保湿剤を含有する。クリーム処方物中の乳化剤は、一般的には、非イオン性、アニオン性、カチオン性または両性界面活性剤である。
乳濁液は、2種の非混和性液体を組み合わせることによって調製された二相系であり、一方の液体の小球が他方の液体に均一に分散されている。乳濁液は、水中油型または油中水型乳濁液を示しうる。特定の乳濁液は、別のカテゴリー、例えば、ローション、クリームなどによって表されるので、それらはそのように分類されえない。
ゲルは、半固形の懸濁液型システムである。単相ゲルは、キャリア液体に実質的に均一に分散されている有機高分子を含有しており、典型的には水性であるが、例えば、アルコール、例えば、エタノールまたはイソプロパノールおよび所望により、油状物も含有する。ゲル化剤の例として、架橋アクリル酸ポリマー、例えば、ポリマーの「カルボマー」ファミリー、例えば、Carbopol(登録商標)の商標名で商業的に得られうるカルボキシポリアルキレンが挙げられる。親水性ポリマー、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーおよびポリビニルアルコール;セルロースポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、およびメチルセルロース;ガム、例えば、トラガントおよびキサンタンガム;アルギン酸ナトリウム;およびゼラチンもまた有用である。均一のゲルを調製するために、分散剤、例えば、アルコールまたはグリセリンが加えられうるか、あるいはゲル化剤がトリチュレーション、機械的混合もしくは撹拌、またはそれらの組み合わせによって分散されうる。
ローションは、高摩擦を回避するように皮膚表面に一般的に適用される製剤であり、典型的には、活性物質を含む固形粒子が、水またはアルコール基剤中に存在する液体または半液体製剤である。ローションは通常、固形物の懸濁液であり、例えば、水中油型ローションの液体油性乳濁液を含む。ローションは、一般的な液体組成物を適用するのが容易なために、体の大部分に用いられうる。ローション中の不溶性物質が微粉化されることが一般的には必要である。ローションは、典型的には、より優れた分散液を製造するための懸濁化剤ならびに皮膚と接触させて活性物質を局在させ、そして、保持するのに有用な化合物、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチル−セルロースナトリウムなどを含有する。
軟膏剤は、典型的には、ペトロラタムまたは他の石油誘導体を基剤とする半固形製剤である。用いられる特定の軟膏基剤は、最適な活性成分デリバリー、および他の所望の特性、例えば、皮膚軟化性を提供するものである。他の担体またはビヒクルと同様に、軟膏基剤は、不活性、安定、非刺激性および非感作性であるべきである。軟膏基剤は、4つのクラムに分類されうる:脂肪性基剤、乳化性基剤、乳剤性基剤および水溶性基剤。脂肪性軟膏基剤には、例えば、植物油、動物から得られる脂肪、および石油から得られる半固形炭化水素が含まれる。乳化性軟膏基剤は、吸収性軟膏基剤としても知られており、ほとんどまたは全く水を含有しておらず、例えば、硫酸ヒドロキシステアリン、水性ラノリンおよび親水性ペトロラタムを包含する。乳剤性軟膏基剤は、油中水(W/O)型乳濁液または水中油(O/W)型乳濁液のいずれかであり、例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ラノリンおよびステアリン酸を包含する。例えば、水溶性軟膏基剤は、様々な分子量のポリエチレングリコールから調製される。
ペースト剤は、活性物質が適当な基剤中に懸濁されている半固形剤形である。基剤の性質に応じて、ペースト剤は、脂肪ペーストまたは単相水性ゲルから製造されたものに分けられる。脂肪ペースト中の基剤は、一般的には、ペトロラタムまたは親水性ペトロラタムなどである。単相水性ゲルから製造されるペーストは、一般的には、基剤としてカルボキシメチルセルロースなどを組み込んでいる。
懸濁液は、液体媒体中に懸濁された微粉化不溶性物質を含有する粗分散液として定義されうる。処方物はまた、リポソーム、ミセルおよびマイクロスフェアと調製されうる。
種々の添加剤はまた、例えば、活性成分を溶解するために、処方物中に含まれうる。他の所望の添加剤には、乳白剤、酸化防止剤、芳香剤、着色剤、ゲル化剤、増粘剤、安定化剤、界面活性剤などが含まれる。
式Iで示される化合物(式IAで示される化合物を含む)を運ぶおよび運搬するのに適当なこれらのおよび他の組成物または処方物は、上記のRemingtonの第22章、第39章、第43章、第45章、第50章および第55章に記載されており、その全体が本明細書によって引用される。
組成物、処方物、および剤形中の式Iで示される化合物(式IAで示される化合物を含む)またはそれらの塩の濃度は、これらの化合物(または塩)の飽和濃度まで、例えば、約1M(モル)まで、約500mM(ミリモル)まで、または約150mMまででありうる。例えば、本願の組成物は、約0.001mM〜約1M、約0.01mM〜約500mM、約0.05mM〜約150mM、約0.1mM〜約10mM、および約0.5mM〜約2mMの範囲の式Iで示される化合物(またはその塩)の濃度を含みうる。
式Iで示される化合物、またはそれらの塩は、微生物(例えば、細菌、ウイルス、または真菌)感染 または組み合わせを予防または治療する方法において有用である。本明細書に記載の化合物はまた、疾患、障害、病気、または細菌、真菌、ウイルス、もしくは関連のバイオフィルムによって引き起こされる他の病状を予防または治療するために投与されうる。本明細書に記載の化合物または塩はまた、対象における微生物感染、汚染または活性の予防または治療のための医薬の製造のために用いられうる。かかる方法は、目的とする部分にまたはその近くに、例えば、組織または臓器またはその近く、医療機器の表面、保存容器内などに有効量の化合物またはその塩を投与するかまたは適用することを含む。
本願の組成物は、抗菌作用が望ましい広範囲の用途において有用である。かかる用途には、限定されるものではないが、皮膚、爪、毛髪、または粘膜、傷、手術部位などの病原体の処理または削減が含まれる。対象とする用途および領域には、皮膚の創傷、熱傷、潰瘍、炎症または病変、眼、耳、鼻腔、洞、気管支肺系、膣、直腸および他の粘膜または関連組織が含まれる。
式Iで示されるN−ハロゲン化化合物は固有の抗菌活性を有するけれども、対応するN−プロトン化(すなわち、非ハロゲン化)類似体もまた、抗菌活性を有しうるか、またはハロゲン源によって抗菌(または増大した抗菌)状態に活性化されうる。例えば、次亜塩素酸塩および/または次亜塩素酸が、好中球、好酸球、単核食細胞、およびBリンパ球によって生成されることは周知である[例えば、L. Wangら, J. Burns Wounds, 6, 65-79 (2007)およびM. Naglら, Antimicrob. Agents Chemother. 44(9) 2507-13 (2000)を参照のこと]。特定の有機クロラミン(N−クロロタウリンを含む)は、刺激顆粒球の上清において検出されており、酸化バースト中これらの細胞の酸化能力を引き延ばし、HOCl/OCl−による損傷から細胞を保護することが考えられる。タウリンと同様の方法において、これらの細胞中または近くの式Iで示されるN−プロトン化化合物は、酸化バースト中に塩素化されてもよく、同様の殺菌作用および/または保護作用を果たしうる。したがって、式Iで示される化合物は、インサイツにて抗菌活性をもたらすか、酸化バースト中細胞の酸化能力を引き延ばすかもしくは調節するか、または関連細胞毒性を低下させる方法にて用いられうる。
本明細書に記載の化合物はまた、物質、デバイスまたは装置の表面を消毒、殺菌、または洗浄する方法であって、該物質、デバイス、または装置を化合物またはその塩を含む溶液と接触させることを含む、方法に有用でありうる。例えば、式Iで示される化合物を含む溶液は、医療デバイスにスプレーまたはアプリケーター、例えば、コットンボールまたは布によって適用されうるか、あるいは医療デバイスは前記溶液に浸されうる。用途には、医療(手術、歯科、光学などを含む)デバイス、装置および機器(例えば、呼吸管、カテーテル、コンタクトレンズ、歯科用インプラントおよび機器、臓器保存に用いられる機器、補聴器、プロテーゼ、ステントなど)、デバイス、食品(例えば、肉、魚、フルーツ、野菜、ナッツなど)および食品接触面(例えば、切削工具、切削面、保存室または容器など)上または内の病原体(例えば、細菌、ウイルス、真菌、微生物など)の除去または減少(細菌性バイオフィルムの除去または減少および原種の保護を含む人工的使用を含む)が含まれる。
例として、本願の化合物および組成物は、細菌(バイオフィルム中細菌を含む)、例えば、限定されるものではないが、医療デバイス内または上、例えば、カテーテル(例えば、尿路、中心静脈、血液透析カテーテルなど)、ステント、呼吸管などの細胞内腔内の細菌およびバイオフィルムの根絶のために用いられうる。かかる方法には、医療デバイスからの細菌負荷を除去するための対応するバイオフィルムマトリックスの破壊、例えば、カテーテル、ステント、または呼吸管の細胞内腔の開存性の改善または維持が含まれうる。バイオフィルムは、基質に付着した一群の微生物であり、しばしば細胞外ポリマー物質の排泄を伴う[R. M. Donlanら, Clin. Microbiol. Rev., 4, 167-193 (2002)]。抗菌剤に対するバイオフィルムの立証された抵抗性は、ヒトの健康において問題を引き起こし、医療インプラント、例えば、カテーテルの成功に重大な影響を及ぼしている[J. W. Costertonら, Science, 284(5418), 1318-22(1999)]。カテーテルを挿入するとすぐに、バイオフィルムは、外部および内部表面に発現し、感染を引き起こす。バイオフィルムの形成の阻止[J. F. WilliamsおよびS. D. Worley, J. Endourology, 14(5), 395-400(2000); K. LewisおよびA. M. Klibanov, Trends in Biotech., 23, 7, 343-348(2005)]、存在するバイオフィルムの破壊[P. Woodら, Appl. Env. Microb. 62(7), 2598-2602(1996)]およびバイオフィルム中細菌を死滅させること[P. GilbertおよびA. J. McBain, Am. J. Infect. Control, 29, 252-255(2001)]による細菌負荷の減少は、細菌負荷を低下させることおよび任意のカテーテルおよびバイパス、例えば、限定されるものではないが、尿路および中心静脈カテーテル、移植された人工関節、移植された人工心臓、胃瘻栄養チューブ、および結腸瘻チューブからのバイオフィルム関連感染を減少させることに対する戦略である。
本明細書に記載の化合物は、種々の細菌および菌類(限定されるものではないが、グラム陽性球菌、グラム陰性桿菌、P. aeruginosa、C. albicans、S. aureus、B. cepacia、E. coli、S. epidermidis、A. hydrophila、H. influenzae、S. liquifaciens、P. mirabilis、K. pneumoniae、およびP. vulgarisを含む)によって形成されるバイオフィルムの形成を処置、根絶、または阻止するために用いられうる。これらの解説および他のバイオフィルム形成種の例は、例えば、S. Kjelleberg,およびS. Molin, Curr Opin Microbiol., Jun,5 (3):254-8(2002);J. W. Constertonら, Science, 284, May 21, 1318-11(1999);およびD. J. Sticklerら, Methods in Enzymology, 310: 494-501(1999)にて見出されうる。
医療デバイスの汚染除去、殺菌、または洗浄の別の適用において、本願化合物の溶液は、コンタクトレンズを汚染除去、殺菌または洗浄するために用いられうる。コンタクトレンズの消毒は、微生物によって引き起こされる眼の感染の予防に重要である。細菌は、最初に、レンズの操作によって眼に取り込まれる。例えば、E. coliの取り込みは、種々の眼組織の感染、例えば、微生物による角膜炎をもたらしうる。菌類病原体、例えば、フザリウム属種(Fusarium spp.)はまた、装着されたコンタクトレンズから移った場合に眼に感染しうる。例えば、J. K. Sucheckiら, Ophthalmol. Clin. North Am., 16(3), 471-84 (2003)を参照のこと。一つの実施態様において、実質上すべての細菌、ウイルスまたはその中に存在する他の微生物を死滅させるかあるいは不活化させるように十分な時間式Iで示される化合物の水性溶液中にコンタクトレンズを浸す方法を提供する。例えば、コンタクトレンズは、式Iで示される化合物の水性溶液中に終夜そのままの状態にされうる。かかる溶液はまた、追加の保存剤および殺菌剤ならびに洗浄剤および他の物質を含有しうる。これらの溶液は、コンタクトレンズを保存するために(例えば、包装中、使用の間、携帯用ケース中など)、レンズを調節するために、眼に入れる前にレンズをぬらすかもしくは何度もぬらすために,またはレンズを洗浄かつリンスするために用いられうる。
本明細書に記載の化合物を調製するのに用いられる出発物質および試薬は、商業的供給業者、例えば、Sigma-Aldrich Corporation (Milwaukee, Wisconsin, USA)、TCI America (Portland, Oregon, USA)、Matrix Scientific (Columbia, South Carolina, USA)、VWR International (Pasadena, California, USA)、Fisher Scientific (Chicago, Illinois, USA)、Alfa Aesar (Ward Hill, Massachusetts, USA)、Advanced ChemTech (Louisville, Kentucky, USA)、Chem-Impex International Inc. (Wood Dale, Illinois, USA)、およびAdvanced Asymmetrics (Millstadt, Illinois, USA)から入手可能であるかまたは文献および参考資料例えば、Protective Groups in Organic Synthesis (John Wiley & Sons, 3rd Edition), Protective Groups (Foundation of Organic Chemistry) (Thieme & Sons Inc.)、Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis, Volumes 1-15 (John Wiley and Sons, 1991)、Rodd's Chemistry of Carbon Compounds, Volumes 1-15 and Supplemental Materials (Elsevier Science Publishers, 1989)、Organic Reactions, Volume 1-40 (John Wiley & Sons, 1991)、March's Advanced Organic Chemistry, (Wiley-Interscience, 6th Edition, 2007)、M. C. Pirrung, The Synthetic Organic Chemist's Companion (John Wiley & Sons, Inc., 2007)、およびR. C. Larock Comprehensive Organic Transformation: A Guide to Functional Group Preparations (John Wiley & Sons, Inc. 1999)にて利用可能な製造にしたがって当該分野にて周知の方法によって調製されうる。
式Iで示される化合物(式IAで示される化合物を含む)は、当該分野にて周知の他の標準的操作に加えて、以下の一般的スキームの例にしたがって調製されうる。これらのスキームは、例示するためのものであって、限定するものではない。スキームに示される化合物番号は、必ずしも表1または実施例に用いられる化合物番号に相関するものではない。
スキーム1
工程1:中間体化合物S1−Bは、適当な溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなど中での化合物S1−Aとチオ酢酸カリウムとの反応によって生成されうる。該反応は、典型的には、0℃〜100℃の範囲の温度で約8〜約24時間実施される。
工程2:チオールS1−Cは、水混和性溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中でS1−Bを水性水酸化ナトリウムで処理して得られうる。反応は、典型的には、0℃〜100℃の範囲の温度で約30分〜約8時間実施される。
工程3:チオエーテルS1−Eは、チオールS1−Cと化合物S1−Dとのアルキル化によって生成されうる。反応は、典型的には、適当な溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなど、および適当な塩基、例えば、炭酸セシウムまたは炭酸ナトリウム中で実施される。反応は、周囲温度〜100℃の温度で1〜24時間実施される。
工程4:スルホニルS1−Fは、チオエーテルS1−Eの酸化によって得られうる。酸化は、典型的には、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン中で3−クロロペルオキシ安息香酸を用いて行われる。反応は、0℃〜周囲温度の範囲の温度で1〜24時間実施される。
工程5:アミンS1−Gは、極性溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中での適当な触媒、例えば、炭素担体パラジウムとの水素化によってスルホニルS1−Fから生成されうる。反応は、典型的には、1〜20気圧の水素ガス下周囲温度で1〜24時間実施される。
工程1:アンモニウム塩S2−Cは、アミンS2−Aと化合物S2−Bとのアルキル化によって生成されうる。反応は、典型的には、溶媒の有無に関わらず実施される。適当な溶媒、例えば、ジクロロメタンまたはメタノールが用いられうる。反応は、周囲温度〜100℃の範囲の温度で1〜24時間実施される。
工程2:アミンS2−Dは、極性溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中適当な触媒、例えば、炭素担体パラジウムでの水素化によってアンモニウム塩S2−Cから生成されうる。反応は、典型的には、1〜20気圧の水素ガス下周囲温度で1〜24時間実施される。
工程1:チオエーテルS3−Bは、チオールS1−C(スキーム1から)とエポキシドS3−Aとのアルキル化によって生成されうる。反応は、典型的には、適当な溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド中で塩基、例えば、炭酸セシウムまたは炭酸ナトリウムで実施される。反応は、周囲温度〜100℃の範囲の温度で1〜24時間実施される。
工程2:スルホニルS3−Cは、チオエーテルS3−Bの酸化によって得られうる。酸化は、典型的には、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン中で3−クロロペルオキシ安息香酸を用いて実施される。反応は、0℃〜周囲温度の範囲の温度で1〜24時間実施される。
工程3:アミンS3−Dは、極性溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中適当な触媒、例えば、炭素担体パラジウムでの水素化によってポリオールS3−Cから生成されうる。反応は、典型的には、1〜20気圧の水素ガス下周囲温度で1〜24時間実施される。
工程1:ポリアルキル化エーテルS4−Bは、ポリオールS3−B(スキーム3から)とアルキル化化合物S4−Aのアルキル化によって生成されうる。反応は、典型的には、適当な溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフラン中で塩基、例えば、水素化リチウムまたは水素化ナトリウムと実施される。反応は、周囲温度〜100℃の範囲の温度で1〜24時間実施される。
工程2:スルホニルS4−Cは、チオエーテルS4−Bの酸化によって得られうる。酸化は、典型的には、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン中で3−クロロペルオキシ安息香酸を用いて実施される。反応は、0℃〜周囲温度の範囲の温度で1〜24時間実施される。
工程3:アミンS4−Dは、極性溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中適当な触媒、例えば、炭素担体パラジウムでの水素化によってスルホニルS4−Cから生成されうる。反応は、典型的には、1〜20気圧の水素ガス下周囲温度で1〜24時間実施される。
工程1:アミンS5−Cは、0℃〜周囲温度で1〜24時間、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミド中でS5−AをS5−Bで処理することによって生成されうる。
工程2:カルバメートS5−Eは、0℃〜周囲温度で1〜24時間、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタンまたはN,N−ジメチルホルムアミド中でアミンS5−Cを1,1’−カルボニルジイミダゾール、ホスゲンまたはトリホスゲンのいずれかで処理し、次いで、0℃〜周囲温度でさらに1〜24時間S5−Dで処理することによって、アルコールS5−DおよびアミンS5−Cから生成されうる。
工程3:アミンS5−Fは、極性溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中適当な触媒、例えば、炭素担体パラジウムでの水素化によってカルバメートS5−Eから生成されうる。反応は、典型的には、1〜20気圧の水素ガス下周囲温度で1〜24時間実施される。
工程1:N,N−置換ウレアS6−Bは、0℃〜周囲温度で1〜24時間、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタンまたはN,N−ジメチルホルムアミド中でアミンS5−Cを1,1’−カルボニルジイミダゾール、ホスゲンまたはトリホスゲンのいずれかで処理し、次いで、0℃〜周囲温度でさらに1〜24時間S6−Aで処理することによってアミンS5−C(スキーム5から)およびアミンS6−Aから生成されうる。
工程2:アミンS6−Cは、極性溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中適当な触媒、例えば、炭素担体パラジウムでの水素化によってカルバメート保護されたS6−Bから生成されうる。反応は、典型的には、1〜20気圧の水素ガス下周囲温度で1〜24時間実施される。
工程1:カルボネートS7−Bは、0℃〜周囲温度で1〜24時間、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタンまたはN,N−ジメチルホルムアミド中でアルコールS7−Aを1,1’−カルボニルジイミダゾール、ホスゲンまたはトリホスゲンのいずれかで処理し、次いで、0℃〜周囲温度でさらに1〜24時間S5−Dで処理することによって、アルコールS5−DおよびアルコールS7−Aから生成されうる。
工程2:アミンS7−Cは、極性溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中適当な触媒、例えば、炭素担体パラジウムでの水素化によってカルバメートS7−Bから生成されうる。反応は、典型的には、1〜20気圧の水素ガス下周囲温度で1〜24時間実施される。
工程1:アミンS8−Cは、0℃〜周囲温度で1〜24時間で不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミド中でS8−AをS8−Bで処理することによって生成されうる。
工程2:カルバメートS8−Eは、0℃〜周囲温度で1〜24時間、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタンまたはN,N−ジメチルホルムアミド中でアミンS8−Cを1,1’−カルボニルジイミダゾール、ホスゲンまたはトリホスゲンのいずれかで処理し、次いで、0℃〜周囲温度でさらに1〜24時間アルコールS8−Dで処理してアルコールS8−DおよびアミンS8−Cから生成されうる。
工程3:アミンS8−Fは、極性溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中適当な触媒、例えば、炭素担体パラジウムでの水素化によってカルバメートS8−Eから生成されうる。反応は、典型的には、1〜20気圧の水素ガス下周囲温度で1〜24時間実施される。
工程1:チオエーテルS9−Bは、チオールS1−C(スキーム1から)と化合物S9−Aとのアルキル化によって生成されうる。反応は、典型的には、適当な溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなど、および適当な塩基、例えば、炭酸セシウムまたは炭酸ナトリウム中で実施される。反応は、周囲温度〜100℃の範囲の温度で1〜24時間実施される。
工程4:スルホニルS9−Cは、チオエーテルS9−Bの酸化によって得られうる。酸化は、典型的には、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン中で3−クロロペルオキシ安息香酸を用いて実施される。反応は、0℃〜周囲温度の範囲の温度で1〜24時間実施される。
工程5:アミンS9−Dは、極性溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中で適当な触媒、例えば、炭素担体パラジウムでの水素化によってスルホニルS9−Cから生成されうる。反応は、典型的には、1〜20気圧の水素ガス下周囲温度で1〜24時間実施される。
工程1:イミダゾリジノンS10−Cは、化合物S10−BでのアミドS1−Aのアルキル化によって生成されうる。反応は、典型的には、0℃〜80℃の範囲の温度で1〜24時間、塩基、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミドなどと共に、溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどで実施される。
工程1:化合物S11−Cは、S11−BでのS11−Aのアルキル化によって生成されうる。反応は、典型的には、0℃〜80℃の範囲の温度で1〜24時間、塩基、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミドなどと共に、溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどで実施される。
工程1:化合物S12−Bは、0℃〜80℃の範囲の温度で30分〜8時間、適当な溶媒、例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ピリジン、1,2−ジクロロエタンなど中で塩基、例えば、トリエチルアミンまたはピリジンと共に、S12−Aを塩化メタンスルホニルまたは塩化p−トルエンスルホニルのいずれかで処理して生成されうる。
工程2:二量体S12−Dは、化合物S12−BでのS12−Cのアルキル化によって生成されうる。反応は、典型的には、0℃〜80℃の範囲の温度で1〜24時間、塩基、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミドなどと共に、溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどで実施される。
工程3:T=Clの場合:クロロアミンS12−Eは、適当な溶媒、例えば、水、N,N−ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、メタノール、エタノールなど中で塩素化剤、例えば、次亜塩素酸tert−ブチル、クロラミン−T、トリクロロイソシアヌル酸、次亜塩素酸ナトリウム、N−クロロコハク酸イミド、N−クロロヒダントインおよび塩素ガスで処理して、化合物S12−Dから生成されうる。反応は、典型的には、−20℃〜周囲温度で約30分〜約24時間実施される。T=Brの場合:ブロモアミンS12−Eは、適当な溶媒、例えば、水中で臭素化剤、例えば、臭素、および塩基、例えば、水酸化ナトリウムで処理して、アミンS12−Dから生成されうる。反応は、典型的には、−20℃〜周囲温度で約30分〜約24時間実施される。
(実施例)
以下の実施例は、例示することを意図とするものであって、限定することを意図とするものではない。
実施例1
N,N−ジクロロ−2−メチル−4−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)ブタン−2−アミン(化合物38−05)
S−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブチル エタンチオエート(1.52g、5.14mmol、WO2008/083347に記載のとおりに調製)のメタノール(25ml)中溶液に、H
2O中5.0M NaOH(3.3mL、16.5mmol)を加えた。溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣を100mL 1M H
3PO
4に懸濁し、5x50mL 酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせて、100mL 飽和NaClで1回洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。反応生成物をさらに精製することなく次の工程にて用いた。
ベンジル 14−メチル−2,5,8−トリオキサ−11−チアペンタデカン−14−イルカルバメート
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(2.05g、8.1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中溶液に、炭酸セシウム(2.27g、6.97mmol)および2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル 4−メチルベンゼンスルホネート(2.32g、7.29mmol)を加えた。溶液を2時間60℃まで、次いで、16時間70℃まで加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮し、残渣を50mL 5%NaHSO
4に溶解し、3x50mL 酢酸エチルで抽出し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中10%〜60%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(1.24g、3.10mmol、60%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.32(s,6H),1.99(m,2H),2.53(m,2H),2.73(m,2H),3.39(s,3H),3.5−3.7(m,10H),4.8(s,1H),5.05(s,2H),7.3−7.4(m,5H).LRMS(ESI/APCI)m/z422[M+Na]
+.
ベンジル 2−メチル−4−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)ブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 14−メチル−2,5,8−トリオキサ−11−チアペンタデカン−14−イルカルバメート(1.24g、3.10mmol)のジクロロメタン(30ml)中溶液を0℃まで冷却した。3−クロロペル安息香酸(77%、2.18g、9.72mmol)を滴下し、溶液を2時間撹拌した。溶液を500mL 酢酸エチルで希釈し、3x100mL 飽和NaHCO
3、1x100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中10%〜80%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(790mg、1.83mmol、59%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.35(s,6H),2.21(m,2H),3.19(m,2H),3.37(s,3H),3.5−3.7(m,8H),3.90(m,2H),5.06(m,3H),7.2−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z432[M+H]
+,454[M+Na]
+.
2−メチル−4−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)ブタン−2−アミン
ベンジル 2−メチル−4−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)ブタン−2−イルカルバメート(790mg、1.83mmol)をメタノール(15ml)に溶解し、窒素でパージした。炭素担体パラジウム(10%、40mg)を加え、懸濁液を水素下(1.3気圧)に置いた。懸濁液を1.5時間撹拌し、0.45μm PTFEフィルターに通して濾過し、溶液を真空中で濃縮した。物質をさらに精製することなく用いた。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.19(s,6H),1.91(m,2H),2.14(s,2H),3.2−3.3(m,4H),3.38(s,3H),3.5−3.7(m,8H),3.92(m,2H);LRMS(ESI/APCI)m/z298[M+H]
+.
N,N−ジクロロ−2−メチル−4−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)ブタン−2−アミン
2−メチル−4−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)ブタン−2−アミン(1.83mmol)のメタノール(6ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(600μl、5.0mmol)を10分かけて滴下し、溶液を1時間撹拌した。溶液を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLC(H
2O/アセトニトリル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(638.3mg、1.743mmol、2工程で95%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.41(s,6H),2.20(m,2H),3.17−3.21(m,4H),3.37(s,3H),3.5−3.7(m,8H),3.90(m,2H).
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ23.5,31.6,50.0,53.4,59.0,64.8,70.3,70.5,70.7,71.9,73.1.C
12H
25Cl
2NO
5Sについて予測されるESI/APCI(pos):365.08;LRMS(ESI/APCI)m/z366[M+H]
+,388[M+Na]
+.
実施例2
2−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)エタノール(化合物38−25)
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
S−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブチル エタンチオエート(10.60g、35.88mmol、WO2008/083347に記載のとおりに調製)のメタノール(100ml)中溶液に、H
2O中5.0M NaOH(15mL、75mmol)を加えた。溶液を2時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣を酢酸エチル(300ml)に懸濁し、3x100mL 5%NaHSO
4、1x100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。物質をさらに精製することなく用いた。
ベンジル 4−(2−ヒドロキシエチルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(3.30g、12.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(50ml)中溶液に、ヨードエタノール(1.4mL、18.0mmol)および炭酸セシウム(390mg、1.20mmol)を加えた。溶液を16時間85℃まで加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(1.01g、3.40mmol、26%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.31(s,6H),2.0−2.1(m,2H),2.47−2.51(m,2H),2.72(m,2H),3.70(m,2H),4.7(s,1H),5.06(s,2H),7.3−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z298[M+H]
+,320[M+Na]
+.
ベンジル 4−(2−ヒドロキシエチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−(2−ヒドロキシエチルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(1.01g、3.06mmol)のジクロロメタン(10ml)中溶液を0℃まで冷却し、3−クロロペル安息香酸(77%、2.01g、8.97mmol)を加えた。溶液を1.5時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣を150mL 酢酸エチルと50mL 飽和NaHCO
3の間に分離した。有機相を2x50mL 飽和NaHCO
3、1x100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(790mg、2.40mmol、71%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.33(s,6H),2.26−2.30(m,2H),2.4−2.5(br s,1H),3.0−3.1(m,2H),3.17(m,2H),4.04(m,2H),4.74(s,1H),5.06(s,2H),7.34−7.39(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z330[M+H]
+,352[M+Na]
+.
2−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)エタノール
ベンジル 4−(2−ヒドロキシエチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(790mg、2.40mmol)のメタノール(30ml)中溶液を窒素でパージし、炭素担体パラジウム(10%、120mg)を加えた。溶液を水素(1.3気圧)下に置き、室温で1.5時間撹拌した。懸濁液を0.45μm PTFEに通して濾過し、真空中で濃縮し、表題化合物を得、さらに精製することなく用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z196[M+H]
+.
2−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)エタノール
2−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)エタノール(xmg、2.40mmol)のメタノール(10ml)中溶液を0℃まで冷却し、次亜塩素酸tert−ブチル(700μl、5.9mmol)を滴下した。溶液を30分間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、白色の固形物として表題化合物(500mg、1.89mmol、2工程で79%)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ1.42(s,6H),2.18−2.22(m,2H),2.94−2.97(t,J=5.6Hz,1H),3.15−3.23(m,4H),4.08(m,2H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ23.49,31.57,49.61,55.11,56.27,72.99.LRMS(ESI/APCI)m/z264[M+H]
+.
実施例3
3−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)プロパン−1,2−ジオール(化合物38−27)
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
S−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブチル エタンチオエート(10.60g、35.88mmol、WO2008/083347に記載のとおりに調製)のメタノール(100ml)中溶液に、H
2O中5.0M NaOH(15mL、75mmol)を加えた。溶液を2時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣を酢酸エチル(300ml)に懸濁し、3x100mL 5%NaHSO
4、1x100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。反応生成物をさらに精製することなく用いた。
ベンジル 4−(2,3−ジヒドロキシプロピルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(3.04g、12.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(50ml)中溶液に、オキシラン−2−イルメタノール(1.10mL、16.6mmol)および炭酸セシウム(520mg、1.6mmol)を加えた。溶液を16時間85℃まで加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%〜80%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(3.52g、10.8mmol、90%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.30(m,6H),2.0−2.1(m,2H),2.24(m,1H),2.49−2.62(m,3H),2.71(m,1H),3.5(m,1H),3.7(m,2H),4.75(s,1H),5.06(s,2H),7.3−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z328[M+H]
+,350[M+Na]
+.
ベンジル 4−(2,3−ジヒドロキシプロピルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−(2,3−ジヒドロキシプロピルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(3.52g、9.8mmol)のジクロロメタン(15ml)中溶液を0℃まで冷却し、77%3−クロロペル安息香酸(5.39g、24.0mmol)を加えた。溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣を200mL 酢酸エチルおよび100mL 飽和NaHCO
3の間に分離した。有機相を2x100mL 飽和NaHCO
3、1x100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(2.34g、6.51mmol、60%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.30(m,6H),2.2−2.3(m,2H),2.4−2.5(br s,1H),3.0−3.3(m,4H),3.4(br s,1H),3.60(m,1H),3.68(m,1H),4.3(br s,1H),4.80(s,1H),5.06(s,2H),7.34−7.39(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z360[M+H]
+,382[M+Na]
+.
3−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)プロパン−1,2−ジオール
ベンジル 4−(2,3−ジヒドロキシプロピルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(2.34g、10.4mmol)のメタノール(50ml)中溶液を窒素でパージし、炭素担体パラジウム(10%、230mg)を加えた。懸濁液を水素(1.3気圧)下に置き、2時間撹拌した。懸濁液をCelite(登録商標)に通して濾過し、真空中で濃縮し、表題化合物を得、さらに精製することなく用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z226[M+H]
+.
3−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)プロパン−1,2−ジオール
3−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)プロパン−1,2−ジオール(10.4mmol)のメタノール(20ml)中溶液を0℃まで冷却し、次亜塩素酸tert−ブチル(1.8mL、15mmol)を滴下した。溶液を30分間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(1.16g、3.94mmol、2工程で61%)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ1.43(s,6H),2.18−2.22(m,2H),3.11−3.32(m,4H),3.5−3.7(m,3H),4.1(s,1H),4.3(s,1H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ23.49,31.45,49.62,55.66,65.52,66.85,73.04;LRMS(ESI/APCI)m/z296[M+H]
+.
実施例4
4−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)ブタン−1,2,3−トリオール(化合物38−29)
ベンジル 4−(2−ヒドロキシ−2−(オキシラン−2−イル)エチルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(3.50g、13.8mmol、WO2008/083347に記載のとおりに調製)のN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)中溶液に、ブタジエン ジエポキシド(1.5mL、19mmol)および炭酸セシウム(4.31g、13.2mmol)を加えた。溶液を1時間80℃まで加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%〜60%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(1.14g、3.36mmol、24.3%)およびジアステレオマーの3:2混合物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.29(m,6H),2.0−2.1(m,2H),2.55−2.83(m,6H),2.86(m,0.4H),3.1(m,0.6H),3.8(m,0.6H),3.9(br s,0.4H),4.74(s,0.6H),4.76(s,0.4H),5.06(s,2H),7.3−7.4(m,5H).LRMS(ESI/APCI)m/z340[M+H]
+,362[M+Na]
+.
ベンジル 2−メチル−4−(2,3,4−トリヒドロキシブチルチオ)ブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−(2−ヒドロキシ−2−(オキシラン−2−イル)エチルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(3.33g、9.81mmol)のジメチルスルホキシド(50ml)およびH
2O(10ml)中溶液に、5.0M KOH(600μl、3.0mmol)を加えた。溶液を5時間90℃まで加熱し、室温まで冷却し、400mL 酢酸エチルで希釈し、1x200mL 5%NaHSO
4、5x200mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(H
2O/アセトニトリル)に供して精製し、ジアステレオマーの混合物として透明な油状物の表題化合物(159.3mg、0.446mmol、45%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.28(s,6H),1.9−2.1(m,2H),2.50(m,2H),2.6−2.7(m,2H),3.6−3.8(m,4H),3.85(br s,3H),4.93(s,1H),5.04(s,2H),7.3−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z358[M+H]
+,380[M+Na]
+.
ベンジル 2−メチル−4−(2,3,4−トリヒドロキシブチルスルホニル)ブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 2−メチル−4−(2,3,4−トリヒドロキシブチルチオ)ブタン−2−イルカルバメート(159.3mg、0.4456mmol)のジクロロメタン(5ml)中溶液を0℃まで冷却し、77%3−クロロペル安息香酸(260mg、1.16mmol)を加えた。溶液を2時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣を分取HPLC(H
2O/アセトニトリル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(116.4mg、0.2989mmol、67%)を得た;LRMS(ESI/APCI)m/z390[M+H]
+,412[M+Na]
+.
4−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)ブタン−1,2,3−トリオール
ベンジル 2−メチル−4−(2,3,4−トリヒドロキシブチルスルホニル)ブタン−2−イルカルバメート(172.1mg、0.4418mmol)のメタノール(5ml)中溶液を窒素でパージし、炭素担体パラジウム(10%、40mg)を加えた。懸濁液を水素(1.3気圧)下に置き、3.5時間撹拌した。懸濁液を0.45μm PTFEフィルターに通して濾過し、真空中で濃縮し、表題化合物を得、さらに精製することなく用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z256[M+H]
+
4−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)ブタン−1,2,3−トリオール
4−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)ブタン−1,2,3−トリオール(112mg、0.4418mmol)のメタノール(5ml)中溶液を0℃まで冷却し、次亜塩素酸tert−ブチル(160μl、1.34mmol)を滴下した。溶液を3時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣を分取HPLC(H
2O/アセトニトリル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(63.0mg、0.194mmol、2工程で44%)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ1.36(d,J=2.8Hz,6H),2.16(m,2H),3.26−3.32(m,3H),3.45−3.63(m,4H),4.22(m,1H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ22.65,22.71,30.43,49.41,55.62,62.06,65.92,73.29,73.39;LRMS(ESI/APCI)m/z324[M+H]
+,346[M+Na]
+.
実施例5
2−(2−(2−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)エトキシ)エトキシ)エタノール(化合物38−85)
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
S−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブチル エタンチオエート(45.0g、152mmol、WO2008/083347に記載のとおりに調製)のメタノール(300ml)中溶液に、H
2O中5.0M NaOH(60.0mL、300mmol)を加えた。溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮し、飽和NaHSO
4(200ml)で希釈し、粗ガラス製漏斗に通して濾過し、5x100mL 酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて、100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をさらに精製することなく用いた(24.10g、95.1mmol、63%)。
ベンジル 4−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(6.70g、26.4mmmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)中溶液に、2−(2−(2−クロロエトキシ)エトキシ)エタノール(4.0mL、28mmol)および炭酸セシウム(8.06g、24.7mmol)を加えた。懸濁液を17時間70℃まで加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(3.32g、8.61mmol、33%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.31(s,6H),1.95−1.99(m,2H),2.51−2.56(m,3H),2.71(t,J=5.6Hz,2H),3.55−3.79(m,10H),4.85(s,1H),5.05(s,2H),7.2−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z386[M+H]
+,408[M+Na]
+.
ベンジル 4−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(3.32g、8.61mmol)のジクロロメタン(50ml)中溶液を0℃まで冷却し、77%mCPBA(4.67g、20.8mmol)を15分かけて滴下した。溶液を45分間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(1.97g、4.72mmol、55%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.34(s,6H),2.17−2.21(m,2H),2.7(br s,1H),3.15−3.19(m,4H),3.52−3.54(m,2H),3.56−3.62(m,4H),3.69(m,2H),5.05(s,2H),5.12(s,1H),7.3−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z418[M+H]
+,440[M+Na]
+.
2−(2−(2−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)エトキシ)エトキシ)エタノール
ベンジル 4−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(223mg、0.534mmol)のメタノール(5ml)中溶液に、炭素担体パラジウム(10%、35mg)を加えた。懸濁液をN
2雰囲気下に置き、H
2(1.3気圧)を導入した。懸濁液を1時間撹拌し、濾過し(0.45μm、PTFE)、真空中で濃縮した。残渣をさらに精製することなく用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z284[M+H]
+.
2−(2−(2−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)エトキシ)エトキシ)エタノール
2−(2−(2−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)エトキシ)エトキシ)エタノール(xmg、0.534mmol)のメタノール(3ml)中溶液を0℃まで冷却し、次亜塩素酸tert−ブチル(150μl、1.26mmol)を滴下した。溶液を3時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル、次いで、酢酸エチル中0%〜20%メタノール)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(154.9mg、0.4395mmol、2工程で82%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.37(s,6H),2.13−2.18(m,2H),2.7−2.9(br s,1H),3.15−3.20(m,4H),3.52−3.56(m,2H),3.62(s,4H),3.67−3.70(m,2H),3.88(dd,J=6.8,7.2Hz,2H).
13C NMR(CDCl
3,100MHz)δ23.5,31.5,49.9,53.3,61.6,64.7,70.1,70.5,72.5,73.1;LRMS(ESI/APCI)m/z353[M+H]
+,375[M+Na]
+.
実施例6
2−(2−(2−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)エトキシ)エトキシ)エチル アセテート(化合物38−87)
ベンジル4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
S−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブチル エタンチオエート(45.0g、152mmol、WO2008/083347に記載のとおりに調製)のメタノール(300ml)中溶液に、H
2O中5.0M NaOH(60.0mL、300mmol)を加えた。溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮し、飽和NaHSO
4(200ml)で希釈し、粗ガラス製漏斗に通して濾過し、5x100mL 酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて、100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をさらに精製することなく用いた(24.10g、95.1mmol、63%)。
ベンジル 4−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(6.70g、26.4mmmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)中溶液に、2−(2−(2−クロロエトキシ)エトキシ)エタノール(4.0mL、28mmol)および炭酸セシウム(8.06g、24.7mmol)を加えた。懸濁液を17時間70℃まで加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(3.32g、8.61mmol、33%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.31(s,6H),1.95−1.99(m,2H),2.51−2.56(m,3H),2.71(t,J=5.6Hz,2H),3.55−3.79(m,10H),4.85(s,1H),5.05(s,2H),7.2−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z386[M+H]
+,408[M+Na]
+.
ベンジル 4−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(3.32g、8.61mmol)のジクロロメタン(50ml)中溶液を0℃まで冷却し、77%4−クロロペルオキシ安息香酸(4.67g、20.8mmol)を15分かけて滴下した。溶液を45分間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(1.97g、4.72mmol、55%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.34(s,6H),2.17−2.21(m,2H),2.7(br s,1H),3.15−3.19(m,4H),3.52−3.54(m,2H),3.56−3.62(m,4H),3.69(m,2H),5.05(s,2H),5.12(s,1H),7.3−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z418[M+H]
+,440[M+Na]
+.
ベンジル 4−(2−(2−(2−アセトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(451mg、1.08mmol)のジクロロメタン(5ml)中溶液を0℃まで冷却した。ピリジン(200μl、2.48mmol)、次いで、無水酢酸(150μl、1.59mmol)を加えた。溶液を3時間撹拌し、もう一部のピリジン(200μl、2.48mmol)、次いで、無水酢酸(150μl、1.59mmol)を加えた。溶液をさらに20時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(440.2mg、0.959mmol、89%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.31(s,6H),2.04(s,3H),2.15−2.20(m,2H),3.09−3.16(m,4H),3.54−3.61(m,6H),3.85(t,J=5.6Hz,2H),4.16(m,2H),5.02(s,3H),7.3−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z460[M+H]
+,482[M+Na]
+.
2−(2−(2−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)エトキシ)エトキシ)エチル アセテート
ベンジル 4−(2−(2−(2−アセトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(440.2mg、0.959mmol)のメタノール(5ml)中溶液に、炭素担体Pd(10%、83mg)を加えた。懸濁液をN
2雰囲気下に置き、H
2(1.3atm)を導入した。懸濁液を1.5時間撹拌し、濾過し(0.45μm、PTFE)、真空中で濃縮した。残渣をさらに精製することなく用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z326[M+H]
+.
2−(2−(2−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)エトキシ)エトキシ)エチル アセテート
2−(2−(2−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)エトキシ)エトキシ)エチル アセテート(0.959mmol)のメタノール(3ml)中溶液を0℃まで冷却し、次亜塩素酸tert−ブチル(400μl、3.35mmol)を滴下した。溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(338.6mg、0.8587mmol、2工程で90%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.41(s,6H),2.08(s,3H),2.18−2.22(m,2H),3.18−3.22(m,4H),3.66(s,4H),3.67−3.69(m,2H),3.91(dd,J=4.8,5.6Hz,2H),4.22(m,2H).
13C NMR(CDCl
3,100MHz)δ21.0,23.5,31.6,49.9,53.4,63.4,64.9,69.2,70.2,70.7,73.0,171.0;LRMS(ESI/APCI)m/z416[M+Na]
+.
実施例7
3−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)プロパン−1,2−ジイル ジアセテート(化合物38−51)
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
S−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブチル エタンチオエート(45.0g、152mmol、WO2008/083347に記載のとおりに調製)のメタノール(300ml)中溶液に、H
2O中5.0M NaOH(60.0mL、300mmol)を加えた。溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮し、飽和NaHSO
4(200ml)で希釈し、粗ガラス製漏斗に通して濾過し、5x100mL 酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて、100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をさらに精製することなく用いた(24.10g、95.1mmol、63%)。
ベンジル 4−(2,3−ジヒドロキシプロピルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(17.4g、68.7mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(200ml)中溶液に、グリシドール(5.0mL、75mmol)および炭酸セシウム(1.55g、4.76mmol)を加えた。懸濁液を17時間70℃まで加熱し、次いで、室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(13.48g、41.22mmol、60%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.30(m,6H),2.0−2.1(m,2H),2.24(m,1H),2.49−2.62(m,3H),2.71(m,1H),3.5(m,1H),3.7(m,2H),4.75(s,1H),5.06(s,2H),7.3−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z328[M+H]
+,350[M+Na]
+.
ベンジル 4−(2,3−ジヒドロキシプロピルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−(2,3−ジヒドロキシプロピルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(13.48g、41.17mmol)のジクロロメタン(400ml)中溶液を0℃まで冷却し、15分かけて3−クロロペル安息香酸(77%、32.3g、144mmol)を約0.5gずつ加え、溶液をさらに45分間撹拌した。溶液を真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、ジクロロメタンを加えると固化する透明な油状物として表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.30(m,6H),2.2−2.3(m,2H),2.4−2.5(br s,1H),3.0−3.3(m,4H),3.4(br s,1H),3.60(m,1H),3.68(m,1H),4.3(br s,1H),4.80(s,1H),5.06(s,2H),7.34−7.39(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z360[M+H]
+,382[M+Na]
+.
3−(3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)プロパン−1,2−ジイル ジアセテート
ベンジル 4−(2,3−ジヒドロキシプロピルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(455.6mg、1.268mmol)のジクロロメタン(10ml)中溶液に、ピリジン(500μl、6.2mmol)および無水酢酸(600μl、6.4mmol)を3時間かけて滴下した。溶液を18時間撹拌し、真空中で濃縮し、酢酸エチル(250ml)に溶解し、2x100mL 5%NaHSO
4、2x100mL 飽和NaHCO
3、1x100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(530.0mg、1.195mmol、94%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.32(s,6H),2.07 s,3H),2.09(s,3H),2.23−2.27(m,2H),3.03−3.08(m,2H),3.21(dd,J=4.4,14.8Hz,1H),3.34(dd,J=8.0,14.8Hz,1H),4.16(dd,J=4.8,12.0Hz,1H),4.36(dd,J=4.0,12.0Hz,1H),4.87(s,1H),5.04(s,2H),5.50−5.52(m,1H),7.3−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z444[M+H]
+,466[M+Na]
+.
3−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)プロパン−1,2−ジイル ジアセテート
3−(3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)プロパン−1,2−ジイル ジアセテート(401.9mg、0.9062mmol)のメタノール(10ml)中溶液に炭素担体パラジウム(10%、45mg)を加えた。溶液を窒素ガスでパージし、次いで、懸濁液を水素ガス(1.3atm)下に置いた。懸濁液を1.5時間撹拌し、0.45μm PTFEフィルターに通して濾過し、真空中で濃縮した。残渣をさらに精製することなく用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z310[M+H]
+.
3−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)プロパン−1,2−ジイル ジアセテート
3−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)プロパン−1,2−ジイル ジアセテート(0.9062mmol)のメタノール(10ml)中溶液を0℃まで冷却し、次亜塩素酸tert−ブチル(300μl、2.51mmol)を滴下した。溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.42(s,6H),2.08(s,3H),2.11(s,3H),2.17−2.22(m,2H),3.13(t,J=8.4Hz,2H),3.25(dd,J=3.6,15.2Hz,1H),3.38(dd,J=8.0,15.2Hz,1H),4.17(dd,J=4.8,12.0Hz,1H),4.39(dd,J=4.0,12.0Hz,1H),5.48−5.51(m,1H).
13C NMR(CDCl
3,100MHz)δ20.7,20.8,23.4,23.5,31.4,49.1,53.4,63.7,66.2,72.9,169.6,170.3.C
12H
21Cl
2NO
6Sについて期待されるESI/APCI(pos):377.05.実測値:395(M
++H
2O),400(MNa
+),441(MNa
++CH
3CN).LRMS(ESI/APCI)m/z400[M+Na]
+,441[M+Na+CH
3CN]
+.
実施例8
3−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)−2−ヒドロキシプロピル アセテート(化合物38−49)
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
S−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブチル エタンチオエート(45.0g、152mmol、WO2008/083347に記載のとおりに調製)のメタノール(300ml)中溶液に、H
2O中5.0M NaOH(60.0mL、300mmol)を加えた。溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮し、飽和NaHSO
4(200ml)で希釈し、粗ガラス製漏斗に通して濾過し、5x100mL 酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて、100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をさらに精製することなく用いた(24.10g、95.1mmol、63%)。
ベンジル 4−(2,3−ジヒドロキシプロピルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(17.4g、68.7mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(200ml)中溶液に、グリシドール(5.0mL、75mmol)および炭酸セシウム(1.55g、4.76mmol)を加えた。懸濁液を、17時間70℃まで加熱し、次いで、室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(13.48g、41.17mmol、60%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.30(m,6H),2.0−2.1(m,2H),2.24(m,1H),2.49−2.62(m,3H),2.71(m,1H),3.5(m,1H),3.7(m,2H),4.75(s,1H),5.06(s,2H),7.3−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z328[M+H]
+,350[M+Na]
+.
ベンジル 4−(2,3−ジヒドロキシプロピルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−(2,3−ジヒドロキシプロピルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(13.48g、41.17mmol)のジクロロメタン(400ml)中溶液を0℃まで冷却し、15分かけて77%3−クロロペル安息香酸(32.3g、144mmol)を約0.5gずつ加え、溶液をさらに45分間撹拌した。溶液を真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、ジクロロメタンを加えると固化する透明な油状物として表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.30(m,6H),2.2−2.3(m,2H),2.4−2.5(br s,1H),3.0−3.3(m,4H),3.4(br s,1H),3.60(m,1H),3.68(m,1H),4.3(br s,1H),4.80(s,1H),5.06(s,2H),7.34−7.39(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z360[M+H]
+,382[M+Na]
+.
3−(3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)−2−ヒドロキシプロピル アセテート
ベンジル 4−(2,3−ジヒドロキシプロピルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(1.017g、2.829mmol)のジクロロメタン(20ml)中溶液を0℃まで冷却し、ピリジン(300μl、3.7mmol)および無水酢酸(400μl、4.2mmol)を5時間かけて滴下した。溶液を真空中で濃縮し、酢酸エチル(250ml)に溶解し、2x100mL 5%NaHSO
4、2x100mL 飽和NaHCO
3、1x100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、共に静置すると固化する透明な油状物としてジアセテート(401.9mg、0.9062mmol、31%)および表題化合物(368.7mg、0.9184mmol、33%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.29(s,3H),1.32(s,3H),2.09(s,3H),2.09−2.20(m,2H),3.00−3.25(m,4H),3.55(br s,1H),4.09−4.11(m,2H),4.38−4.43(m,1H),4.95(s,1H),5.03(s,2H),7.3−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z424[M+Na]
+.
3−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)−2−ヒドロキシプロピル アセテート
3−(3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)−2−ヒドロキシプロピル アセテート(368.7mg、0.9184mmol)のメタノール(10ml)中溶液に、炭素担体パラジウム(10%、37mg)を加えた。溶液を窒素ガスでパージし、次いで、水素ガス(1.3atm)下に置いた。懸濁液を1.5時間撹拌し、0.45μm PTFEフィルターに通して濾過し、真空中で濃縮した。残渣をさらに精製することなく用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z268[M+H]
+.
3−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)−2−ヒドロキシプロピル アセテート
3−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)−2−ヒドロキシプロピル アセテート(xmg、0.9184mmol)のメタノール(10ml)中溶液を、0℃まで冷却し、次亜塩素酸tert−ブチル(300μl、2.51mmol)を滴下した。溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.41(s,6H),2.10(s,3H),2.17−2.22(m,2H),3.09(dd,J=2.4,14.8Hz,1H),3.19−3.28(m,3H),3.54(d,J=4.0Hz,1H),4.12−4.14(m,2H),4.4−4.5(m,1H).
13C NMR(CDCl
3,100MHz)δ20.8,23.5,31.5,49.8,56.0,65.0,66.8,73.0,171.0.LRMS(ESI/APCI)m/z361[M+Na]
+,402[M+Na+CH
3CN]
+.
実施例9
3−(ジクロロアミノ)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート(化合物38−45)
3−アジド−3−メチルブタン酸
3,3−ジメチルアクリル酸(20g、0.2mol)の氷酢酸(50mL)中撹拌溶液に、アジ化ナトリウム(52g、0.8mol)の水(100mL)中溶液を少しずつ加えた。透明な黄色溶液を室温で1時間撹拌し、次いで、2日間95℃の油浴中で加熱した。水(50mL)を冷却した橙色溶液に加えた。該溶液を分液漏斗に注ぎ、エーテル(5x200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水MgSO
4で乾燥し、濃縮し、橙色の油状物を得た。該油状物をさらに精製することなく用いた。
1H NMR(CDCl
3,400MHz):δ1.44(s,6H),2.55(s,2H),11.80(bs,1H).
3−アジド−3−メチルブタノイル クロリド
3−アジド−3−メチルブタン酸(10g、69.8mmol)の無水1,2−ジクロロエタン(50mL)中撹拌溶液に、塩化チオニル(10.0mL、140mmol)を加えた。フラスコをコンデンサーに取り付け、反応物を2時間50℃油浴中で加熱した。反応物を濃縮し、茶色がかった黒色の懸濁液を得た。残渣を、短経路型蒸留装置に通して減圧蒸留した。前留分を廃棄し、淡黄色の液体として66℃18mbarで蒸留した主要フラクションを得た(9.66g、59.7mmol,85.6%).
1H NMR(CDCl
3,400MHz):δ1.41(s,6H),2.51(s,2H),2.98(s,2H).
1H NMR(CDCl
3,400MHz):δ1.44(s,6H),3.10(s,2H).
3−アジド−N,N−3−トリメチルブタンアミド
3−アジド−3−メチルブタノイル クロリド(9.66g、56.8mmol)の無水ジクロロメタン(150mL)中撹拌氷冷溶液に、40%水性ジメチルアミンの溶液(23.7mL、3当量、0.14mol)を少しずつ加えた。白色の固形物がすぐに形成され、透明な二相性混合物を形成するまで懸濁液を勢いよく撹拌した。撹拌速度を減速させ、反応物を1時間0℃で置いた。ジクロロメタン(200mL)を反応混合物に加え、含有物を分液漏斗に注いだ。有機層を分離し、水(3x50mL)および食塩水(50mL)で洗浄した。それを無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮し、高真空下で乾燥し、粗油状物(10.16g、quant)を得た。該物質をさらに精製することなく用いた。
1H NMR(CDCl
3,400MHz):δ1.33(s,6H),2.40(s,2H),2.83(s,3H),2.94(s,3H).
N 1 ,N 1 −3−トリメチルブタン−1,3−ジアミン
3−アジド−N,N−3−トリメチルブタンアミド(10.16g、59.7mmol)の無水テトラヒドロフラン(100mL、0.2M)中溶液を、1時間かけて水素化アルミニウムリチウム(4.50g、2.0当量、0.12mol)の無水テトラヒドロフラン(150mL)中氷冷懸濁液に滴下した。完全に添加した後、フラスコをコンデンサーに取り付け、反応物を4時間70℃の油浴中で加熱した。反応混合物を該浴から取り出して、室温で17時間撹拌した。反応混合物を氷浴中で冷却し、水(3.5mL)を20分かけて滴下した。次いで、15%NaOH溶液(3.5mL)を10分かけて滴下した。懸濁液をさらに10分間撹拌し、水(7.0mL)を少しずつ加え、混合物を30分間撹拌し、精製された白色の懸濁液を得た。懸濁液を、Celite(登録商標)層に通して濾過し、白色のケークをジエチルエーテル(200mL)に再懸濁し、白色の粒状固形物を得た。懸濁液を濾過し、ケークをジエチルエーテル(2x100mL)で洗浄し、合わせた濾液を20℃に設定した浴温度のロータリーエバポレーターで慎重に濃縮し、淡黄色液体を得、高真空下で簡単に乾燥させて、粗アミン(8.15g、62.7mmol、quant.)を得た。粗アミンを、その低沸点による生成物の喪失を最小限にするために完全に乾燥させず、さらに精製することなく用いた。
ベンジル 4−(ジメチルアミノ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)コハク酸イミド(15.6g、1当量、62.6mmol)を、N
1,N
1−3−トリメチルブタン−1,3−ジアミン(8.15g、62.6mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)中溶液に少しずつ加えた。反応物を、室温で17時間撹拌し続けた。溶媒を除去し、残渣を酢酸エチル(500mL)および水(100mL)の混合物に溶解した。層を分離し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム(2x100mL)、水(100mL)および食塩水(100mL)で洗浄した。有機層を、無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮し、淡黄色の油状物を得た。粗油状物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中1%〜5%メタノール)に供して精製した。所望のフラクションを回収し、濃縮し、無色の油状物(11.49g、収率:69.6%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz):δ1.35(s,6H),1.67−1.72(t,J=6.6,2H),2.23(s,6H),2.36−2.40(t,J=7.2,2H),6.46(s,1H),7.27−7.36(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z265[M+H]
+.
3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート
ベンジル 4−(ジメチルアミノ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(0.54g、2mmol)および[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ] p−トルエンスルホネート(1.3g、4mmol)の混合物を、45℃で終夜撹拌した。粗反応混合物を、水中5〜95%アセトニトリルの勾配(0.01%酢酸含有)でC18カラムから溶出する逆相HPLCに供して直接精製し、透明な油状物(0.95g、2.3mmol)を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.18(s,6H),2.05(br m,2H),2.29(s,3H),2.86(s,6H),3.17−3.21(m,2H),3.26(s,3H),3.30(br s,2H),3.48−3.56(m,8H),3.71(br s,2H),4.91(br S,2H),7.25−7.27(d,J=8.1Hz,2H),7.30−7.36(m,5H),7.57−7.59(d,J=8.1Hz,2H);LRMS(ESI/APCI)m/z411[M]
+
3−アミノ−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート
窒素雰囲気下、炭素担体パラジウム(10%、200mg)を、3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート(0.93g、2.2mmol)の15mLのメタノール中溶液に加えた。フラスコを脱気し、室温で18時間撹拌して水素雰囲気下に置いた。懸濁液を、メタノールで洗浄してCelite(登録商標)層に通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、透明な油状物(700mg、2.5mmol)を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.08(s,6H),1.79−1.83(m,2H),2.29(s,3H),3.04(s,6H),3.27(s,3H),3.36−3.41(m,2H),3.45−3.51(m,4H),3.56−3.60(m,6H),3.84(br m,2H),7.26−7.28(d,J=8.0Hz,2H),7.57−7.60(d,J=8.0Hz,2H).LRMS(ESI/APCI)m/z277[M]
+
3−(ジクロロアミノ)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート
3−アミノ−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート(716mg、2.6mmol)のメタノール(6ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(450μl、4mmol)を加えた。得られた溶液を0℃で45分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残渣を、水中5〜95%アセトニトリルの勾配(0.01%酢酸含有)でC18カラムから溶出する逆相HPLCに供して精製し、透明な油状物(658mg、1.9mmol)を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.34(s,6H),2.11−2.16(m,2H),2.29(s,3H),3.04(s,6H),3.27(s,3H),3.39−3.43(m,2H),3.44−3.48(m,2H),3.50−3.53(m,2H),3.56−3.60(m,6H),3.83−3.85(m,2H),7.26−7.28(d,J=8.2Hz,2H),7.57−7.60(d,J=8.2Hz,2H).
13C NMR(D
2O,100MHz)δ142.4,139.5,129.4,125.3,73.0,71.0,69.7,69.5,69.4,69.1,64.1,63.0,60.7,58.0,51.3,31.3,22.7,20.5;LRMS(ESI/APCI)m/z345[M]
+
実施例10
3−(ジクロロアミノ)−N−(2−メトキシエチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム クロリド(化合物38−43)
3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−N−(2−メトキシエチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム クロリド
ベンジル 4−(ジメチルアミノ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(実施例9から、1g、3.8mmol)および2−ブロモエチルメチルエーテル(1g、7.2mmol)の混合物を、50℃で5時間撹拌した。粗反応混合物を、減圧下で濃縮し、白色の固形物を得、それをヘキサンで洗浄した。固形物を4mLの水に溶解し、437mgのAg
2O(1.9mmol)で処理した。得られたスラリーを30分間撹拌した。固形物を、水で洗浄してCelite(登録商標)層に通して濾去した。水性溶液を、6N HClで酸性化し、0.45μフィルターに通して濾過し、濃縮して、1.26gの透明な粘性油状物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.18(s,6H),2.05(br m,2H),2.86(s,6H),3.17−3.21(m,2H),3.25(s,3H),3.30(br s,2H),3.65(br s,2H),4.98(br s,2H),7.30−7.36(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z323[M]
+
3−アミノ−N−(2−メトキシエチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム クロリド
窒素雰囲気下、炭素担体パラジウム(10%、280mg)を、3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−N−(2−メトキシエチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム クロリド(1.3g、3.5mmol)の12mLのメタノール中溶液に加えた。フラスコを脱気し、室温で18時間撹拌して水素雰囲気下に置いた。懸濁液を、メタノールで洗浄してCelite(登録商標)層に通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、約835mgの透明な油状物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.15(s,6H),1.87−1.92(m,2H),3.06(s,6H),3.30(s,3H),3.39−3.43(m,2H),3.49−3.51(m,2H),3.79−3.80(m,2H);LRMS(ESI/APCI)m/z189[M]
+
3−(ジクロロアミノ)−N−(2−メトキシエチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム クロリド
3−アミノ−N−(2−メトキシエチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム クロリド(830mg、3.5mmol)のメタノール(14ml)の溶液を0℃に冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(984μl、2.5mmol)を加えた。得られた溶液を、0℃で45分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残渣を、水中5〜95%CH
3CNの勾配(0.01%酢酸を有する)でC18カラムから溶出する逆相高圧液体クロマトグラフィーに供して精製し、618mgの透明な油状物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.33(s,6H),2.15−2.20(m,2H),3.08(s,6H),3.40(s,3H),3.40−3.44(m,2H),3.49−3.51(m,2H),3.80−3.82(m,2H).
13C NMR(D
2O,100MHz)δ73.1,65.5,62.9,62.9,62.8,60.8,60.8,60.7,58.2,51.5,51.4,51.4,31.3,22.8;LRMS(ESI/APCI)m/z257[M]
+.
実施例11
136−{[3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブタン]スルホニル}−2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116,119,122,125,128,131,134−ペンタテトラコンタオキサ136ン(化合物38−131)
2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116,119,122,125,128,131,134−ペンタテトラコンタオキサ136ン−136−イル 4−メチルベンゼン−1−スルホネート
ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(平均分子量=2000、Aldrich cat#202509、7.05g、3.5mmol)を、テトラヒドロフラン(5ml)に溶解する。撹拌混合物に、水酸化ナトリウム(390mg、9.8mmol)の水(5ml)中水性溶液を加える。合わせた混合物を0℃まで冷却し、4−メチルベンゼン−1−スルホニル クロリドを2時間かけて滴下する。反応混合物をさらに4時間撹拌する。混合物を氷水(10ml)に注ぎ、ジクロロメタンで抽出する。有機層を、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を真空中で除去し、表題化合物を得た。
ベンジル N−(140−メチル−2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116,119,122,125,128,131,134−ペンタテトラコンタオキサ−137−チア141ン−140−イル)カルバメート
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(実施例1から、683mg、1.7mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中溶液に、炭酸セシウム(757mg、2.3mmol)および2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116,119,122,125,128,131,134−ペンタテトラコンタオキサ136n−136−イル 4−メチルベンゼン−1−スルホネート(5.20g、2.4mmol)を加える。溶液を、2時間60℃まで、次いで、16時間70℃まで加熱し、室温まで冷却する。混合物を真空中で濃縮する。残渣を50mL 5%NaHSO
4に溶解し、酢酸エチルで抽出し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中10%〜60%酢酸エチル)に供して精製し、表題化合物を得る。
ベンジル N−[2−メチル−4−(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116,119,122,125,128,131,134−ペンタテトラコンタオキサ136ン−136−スルホニル)ブタン−2−イル]カルバメート
ベンジル N−(140−メチル−2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116,119,122,125,128,131,134−ペンタテトラコンタオキサ−137−チア141ン−140−イル)カルバメート(3.00g、1.3mmol)のジクロロメタン(10ml)中溶液を0℃まで冷却する。3−クロロペル安息香酸(77%、916mg、4.1mmol)を滴下し、溶液を2時間撹拌する。溶液を、500mL 酢酸エチルで希釈し、100mL 飽和NaHCO
3で3回、100mL 飽和NaClで1回洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中10%〜80%酢酸エチル)に供して精製し、表題化合物を得る。
136−[(3−アミノ−3−メチルブタン)スルホニル]−2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116,119,122,125,128,131,134−ペンタテトラコンタオキサ136ン
ベンジル N−[2−メチル−4−(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116,119,122,125,128,131,134−ペンタテトラコンタオキサ136ン−136−スルホニル)ブタン−2−イル]カルバメート(2.28g、1.0mmol)のメタノール(50ml)中溶液を、窒素でパージする。炭素担体パラジウム(10%、40mg)を加え、懸濁液を水素(1.3気圧)下に置く。懸濁液を18時間撹拌し、0.45μm ポリテトラフルオロエチレンフィルターに通して濾過し、溶液を真空中で濃縮する。物質をさらに精製することなく用いる。
136−{[3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブタン]スルホニル}−2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116,119,122,125,128,131,134−ペンタテトラコンタオキサ136ン
136−[(3−アミノ−3−メチルブタン)スルホニル]−2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116,119,122,125,128,131,134−ペンタテトラコンタオキサ136ン(2.00g、0.9mmol)のメタノール(20ml)中溶液を0℃まで冷却する。次亜塩素酸tert−ブチル(300μl、2.5mmol)を10分かけて滴下し、溶液を1時間撹拌する。溶液を真空中で濃縮し、残渣を分取高圧液体クロマトグラフィー(H
2O/アセトニトリル)に供して精製し、表題化合物を得る。
実施例12
3−(ジクロロアミノ)−N−(2−(ヘキシルオキシ)エチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート(化合物38−135)
2−(ヘキシルオキシ)エチル 4−メチルベンゼンスルホネート
2−n−(ヘキシルオキシ)エタノール(4.0g、27mmol)およびピリジン(無水、4.3g、55mmol)の混合物を外部氷浴で0℃まで冷却した。溶液に塩化トシル(5.2g、27mmol)、次いで、5mLのジクロロメタンを加え、得られた混合物を0℃で4時間、そして、室温で2時間撹拌した。混合物をトルエンで希釈し、1N HClで2回、そして、食塩水で1回連続して洗浄した。有機フラクションを硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、8.4gの透明な液体を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ0.88−0.91(m,3H),1.25−1.31(m,6H),1.48−1.52(m,2H),2.46(s,3H),3.37−3.40(t,J=6.7Hz,2H),3.61−3.63(m,2H) 4.16−4.19(m,2H),7.74−7.36(d,J=8.2Hz,2H),7.81−7.83(d,J=8.2Hz,2H).LRMS(ESI/APCI)m/z301[M+H]
+.
3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−N−(2−(ヘキシルオキシ)エチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート
ベンジル (4−(ジメチルアミノ)−2−メチルブタン−2−イル)カルバメート(0.72g、2.7mmol)および2−(ヘキシルオキシ)エチル 4−メチルベンゼンスルホネート(1.8g、6.0mmol)の混合物を75℃で終夜撹拌した。粗反応混合物を、水中5〜95%CH
3CNの勾配(0.01%酢酸含有)でC18カラムから溶出する逆相HPLCに供して精製し、0.96gの白色の固形物(64%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ0.75−78(m,3H),1.18(s,6H),1.44−1.27(m,2H),2.06(br m,2H),2.29(s,3H),3.03(s,6H),3.17−3.21(m,2H),3.30(br m,2H),3.36−3.39(t,J=6.5Hz,2H),3.67(br s,2H),4.97(br s,2H),7.26−7.28(d,J=8.1Hz,2H),7.30−7.37(m,5H),7.58−7.60(d,J=8.1Hz,2H).LRMS(ESI/APCI)m/z393[M]
+.
3−アミノ−N−(2−(ヘキシルオキシ)エチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート
窒素雰囲気下、10%炭素担体パラジウム(200mg)を、3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−N−(2−(ヘキシルオキシ)エチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート(0.95g、1.7mmol)の7mLのメタノール中溶液に加えた。フラスコを脱気し、室温で18時間撹拌して、水素雰囲気下に置いた。懸濁液を、メタノールで洗浄してセライト層に通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、725mgの透明な粘性油状物(定量的収率)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ0.75−78(t,J=6.4Hz,3H),1.09(s,6H),1.7−1.26(m,6H),1.47−1.51(m,2H),1.80−1.84(m,2H),2.30(s,3H),3.03(s,6H),3.36−3.40(m,2H),3.44−3.48(m,4H),3.81(br s,2H),7.27−7.28(d,J=8.1Hz,2H),7.58−7.60(d,J=8.1Hz,2H).LRMS(ESI/APCI)m/z259[M]
+.
3−(ジクロロアミノ)−N−(2−(ヘキシルオキシ)エチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート
3−アミノ−N−(2−(ヘキシルオキシ)エチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート(722mg、1.7mmol)のメタノール(6ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(472μl、4.2mmol)を加えた。得られた溶液を60分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。粗物質を、水中5〜95%アセトニトリル(0.01%酢酸含有)の勾配で所望の生成物を溶出するC18カラムのプレパラティブ高圧液体クロマトグラフィーに供して精製し、655mgの白色の固形物(78%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ0.85−0.89(t,J=6.5Hz,3H),1.29−.37(m,6H),1.43(s,6H),1.56−1.60(m,2H),2.21−2.25(m,2H),2.38(s,3H),3.13(s,6H),3.48−3.56(m,6H),3.87(br s,2H),7.32−7.34(d,J=8.1Hz,2H),7.66−7.68(d,J=8.1Hz,2H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ11.8,18.9,20.5,21.2,23.8,27.2,29.5,30.0,49.7,59.0,62.0,62.4,69.9,71.4,123.8,127.7,138.6,140.4.LRMS(ESI/APCI)m/z327[M]
+.
実施例13
N−(2−ブトキシエチル)−3−(ジクロロアミノ)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム クロリド(化合物38−133)
3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−N−(2−ブトキシエチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム クロリド
ベンジル (4−(ジメチルアミノ)−2−メチルブタン−2−イル)カルバメート(500mg、1.9mmol、前の実験に記載の調製)および2−(クロロエチル)−n−ブチルエーテル(517mg、3.8mmol)の混合物を75℃で終夜撹拌した。さらなる量の2−(クロロエチル)−n−ブチルエーテル(517mg、3.8mmol)を加え、混合物を80℃で24時間撹拌した。得られた白色沈殿物をガラス製フリットフィルターで回収し、エーテルで洗浄し、388mgの白色の固形物(51%)を得た。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ0.86−0.89(t,J=7.4Hz,3H),1.23(s,6H),1.27−1.33(sext,J=7.5Hz,2H),1.45−1.50(m,2H),2.05−2.09(m,2H),3.03(s,6H),3.29−3.34(m,2H),3.39−3.34(t,J=Hz,2H),3.48−3.50(br m,2H),3.74(br s,2H),4.99(s,2H),7.17(s,1H),7.31−7.36(m,5H).LRMS(ESI/APCI)m/z365[M]
+.
3−アミノ−N−(2−ブトキシエチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム クロリド
窒素雰囲気下、10%Pd/C(100mg)を3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−N−(2−ブトキシエチル)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム クロリド(0.38g、0.95mmol)の4mLのメタノール中溶液に加えた。フラスコを脱気し、室温で24時間撹拌して水素雰囲気下に置いた。懸濁液をメタノールで洗浄してセライト層に通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、252mgの透明な粘性油状物(定量的収率)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ0.78−.82(t,J=7.4Hz,3H),1.08(s,6H),1.22−1.30(sext,J=7.4Hz,6H),1.45−1.52(m,2H),1.77−1.81(m,2H),3.04(s,6H),3.36−3.40(m,2H),3.45−3.49(t,J=6.5Hz,2H),3.82−3.83(br m,2H);LRMS(ESI/APCI)m/z231[M]
+.
N−(2−ブトキシエチル)−3−(ジクロロアミノ)−N,N,3−トリメチルブタン−1−アミニウム クロリド
(1,4,7,10−テトラオキサシクロドデカン−2−イル)メタノール(250mg、1.21mmol)のCH
2Cl
2(10ml)中溶液を0℃まで冷却し、ピリジン(300μl、3.7mmol)および塩化トシル(260mg、1.36mmol)を加えた。溶液を終夜室温まで昇温し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(218.4mg、0.6060mmol、50%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ2.37(s,3H),3.4−3.9(m,16H),4.0−4.2(m,1H),7.27(dd,J=0.8,8.8Hz,2H),7.71(dd,J=1.6,6.8Hz,2H);LRMS(ESI/APCI)m/z361[M]
+.
ベンジル 4−((1,4,7,10−テトラオキサシクロドデカン−2−イル)メチルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(242mg、0.955mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1ml)中溶液に、(1,4,7,10−テトラオキサシクロドデカン−2−イル)メチル 4−メチルベンゼンスルホネート(218.4mg、0.6060mmol)および炭酸セシウム(253mg、0.776mmol)を加えた。溶液を15時間60℃まで加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(定量的)を得た;LRMS(ESI/APCI)m/z442[M]
+.
ベンジル 4−((1,4,7,10−テトラオキサシクロドデカン−2−イル)メチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−((1,4,7,10−テトラオキサシクロドデカン−2−イル)メチルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(0.6060mmol)のCH
2Cl
2(3ml)中溶液を0℃まで冷却し、77%4−クロロペルオキシ安息香酸(260mg、1.16mmol)を少しずつ加えた。溶液を2時間撹拌し、室温まで昇温し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(120.8mg、0.255mmol、2工程で42%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.36(s,6H),2.2−2.3(m,2H),3.11−3.13(m,2H),3.41(dd,J=9.2,15.2Hz,1H),3.6−4.0(m,15H),4.1−4.2(m,1H),4.8(s,1H),5.06(s,2H),7.3−7.4(m,5H);LRMS(ESI/APCI)m/z496[M+Na]
+.
4−((1,4,7,10−テトラオキサシクロドデカン−2−イル)メチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−アミン
ベンジル 4−((1,4,7,10−テトラオキサシクロドデカン−2−イル)メチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(120.8mg、0.255mmol)のメタノール(1ml)中溶液をN
2下に置き、10%炭素担体パラジウム(30mg)を加えた。容器を水素(1.3気圧)でパージし、懸濁液を3.5時間撹拌した。懸濁液をポリテトラフルオロエチレンフィルター(0.45μm)に通して濾過し、濾液を真空中で濃縮し、透明な油状物として表題化合物(定量的)を得た;LRMS(ESI/APCI)m/z340[M]
+.
4−((1,4,7,10−テトラオキサシクロドデカン−2−イル)メチルスルホニル)−N,N−ジクロロ−2−メチルブタン−2−アミン
4−((1,4,7,10−テトラオキサシクロドデカン−2−イル)メチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−アミン(0.255mmol)のメタノール(2ml)中溶液を0℃まで冷却し、次亜塩素酸tert−ブチル(80μl、0.67mmol)を滴下した。溶液を15分間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中50%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、無定形の固形物として表題化合物(77.5mg、0.190mmol、2工程で74%)を得た。
1H NMR(CD
3OD,400MHz)δ1.43(s,3H),1.45(s,3H),2.20−2.23(m,2H),3.12(dd,J=2.8,15.2Hz,1H),3.26(t,J=8.8Hz,2H),3.4−3.9(m,15H),4.1(m,1H).
13C NMR(CD
3OD,100MHz)δ22.2,22.4,30.9,49.4,54.7,69.4,69.9,70.1,70.1,70.5,70.6,71.3,73.0,74.3;LRMS(ESI/APCI)m/z408[M]
+.
実施例15
2−(2−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)エトキシ)エタンスルホン酸の合成(化合物38−83)
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
S−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブチル エタンチオエート(3.00g、10.2mmol)をメタノール(100mL)中に溶解した。水酸化ナトリウム溶液(5N、6.1mL、30.6mmol)を該溶液に少しずつ加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物の薄層クロマトグラフィー分析(ヘキサン中40%酢酸エチル)は、すべての出発物質が消費されたことを示した。有機溶媒を除去し、得られた水性溶液を、氷浴中で冷却しながら1N HClで酸性(pH約5)にした。水性懸濁液を酢酸エチル(2x100mL)で抽出し、合わせた有機層を水(50mL)および食塩水(50mL)で洗浄し、無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮し、淡黄色の油状物(2.83g、定量)を得た。物質をさらに精製することなく用いた。
1H NMR(CDCl
3,400MHz):δ1.29(s,6H),2.02(m,2H),2.48−2.5(m,2H),2.83(t,20Hz,2H),3.60(t,20Hz,2H),4.63(br s,2H),5.05(s,2H),7.29−7.37(m,5H).LRMS(ESI/APCI)m/z316[M+H]
+.
ベンジル 4−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
前反応からの粗ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(2.83g、10.2mmol)を、ジメチルホルムアミド(60mL)中に溶解した。炭酸セシウム(6.65g、2当量、20.4mmol)を、懸濁液を得るために溶液に少しずつ加え、次いで、2−(2−クロロエトキシ)エタノール(1.39g、11.2mmol)を得た。フラスコを隔膜で密封し、窒素下50℃で16時間勢いよく撹拌した。懸濁液を濃縮し、油性固形物の残渣を得た。該物質を酢酸エチル(200mL)および水(50mL)と混合した。層を分離し、有機層を食塩水(2x50mL)で洗浄した。有機層を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮し、黄色の油状物を得た。粗油状物を精製することなく用いた(2.23g、64.3%)。LRMS(ESI/APCI)m/z342[M+H]
+.
S−ベンジル N−[4−({2−[2−(アセチルスルファニル)エトキシ]エチル}スルファニル)−2−メチルブタン−2−イル]カルバメート
無水ジクロロメタン(50mL、0.13M)に溶解された、ベンジル 4−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(2.23g、6.53mmol)およびトリエチルアミン(1.28mL、9.14mmol)の氷冷溶液に、塩化メシル(0.66mL、8.49mmol)を15分かけて加えた。冷却浴を取り除き、反応物を室温で1時間撹拌した。薄層クロマトグラフィー分析(40%酢酸エチル/ヘキサン)は、反応が終了したことを示した。反応混合物を濃縮し、白色の残渣を得、酢酸エチル(150mL)および水(50mL)中に再度溶解し、分液漏斗に注ぎ、1N HCl(2x50mL)および食塩水(2x50mL)で洗浄した。有機層を、無水MgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、黄色の油状物(2.97g、定量的)を得た。該物質をさらに精製することなく用いた。
粗ベンジル N−[4−({2−[2−(メタンスルホニルオキシ)エトキシ]エチル}スルファニル)−2−メチルブタン−2−イル]カルバメート(6.53mmol)を、ジメチルホルムアミド(50mL、0.13M)に溶解した。チオ酢酸カリウム(0.74g、6.53mmol)をフラスコに加え、淡黄色の溶液を得た。フラスコをゴム隔膜で密封し、50℃で1時間加熱した。形成した懸濁液を濃縮し、油性残渣を得た。該物質を、酢酸エチル(100mL)に懸濁し、濾過し、固形物を酢酸エチル(2x100mL)で洗浄し、濃縮し、暗赤色の残渣を得た。該残渣を、5分間ヘキサン中10%酢酸エチル、次いで、10分間100%酢酸エチルまでの勾配(5分間100%酢酸エチルで保持)を用いて溶出する40gのSiO
2を用いるISCO精製システムで精製した。フラクションを合わせて、黄色の油状物を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz):δ1.32(s,6H),1.9(t,2H),2.33(s,3H),2.50−2.58(m,2H),2.69(t,6.6Hz,2H),3.09(t,6.4Hz,2H),3.57(t,6.4Hz,2H),3.62(6.6Hz,2H),4.78(br s,1H),5.05(s,2H),7.30−7.39(m,5H).LRMS(ESI/APCI)m/z400[M+H]
+.
2−{2−[(3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−3−メチルブタン)スルホニル]エトキシ}エタン−1−スルホン酸
88%ギ酸(4.2mL)および30%過酸化水素(4.2mL)の予混合溶液を、S−ベンジル N−[4−({2−[2−(アセチルスルファニル)エトキシ]エチル}スルファニル)−2−メチルブタン−2−イル]カルバメート(1.67g、4.2mmol)の88%ギ酸(12mL)中溶液に少しずつ加え、発熱反応を示した。反応物を、室温の水浴中で冷却し、室温で17時間撹拌した。溶媒を除去し、透明な油状物を得、水(10mL)に溶解した。炭素担体パラジウム(10%、200mg)を溶液に加えると、すぐに気体が発生し始めた。反応物を、3時間50℃まで加熱し、次いで、冷却し、Celite(登録商標)床に通して濾過し、水(2x20mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、白色の固形物、1.80g(定量的)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz):δ1.31(s,6H),2.10−2.18(t,2H),3.17−3.25(m,6H),3.82−3.85(m,4H),5.13(s,2H),7.28−7.38(m,5H).LRMS(ESI/APCI)m/z436[M−H]
−.
2−(2−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)エトキシ)エタンスルホン酸
2−{2−[(3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−3−メチルブタン)スルホニル]エトキシ}エタン−1−スルホン酸(1.50g、3.4mmol)を、メタノール(70mL)および水(30mL)中に溶解した。フラスコを5分間窒素で洗い流し、10%炭素担体パラジウム(150mg)を少しずつ溶液に加えた。反応混合物を真空下で脱気し、水素(3x)で洗い流した。次いで、反応物を、水素が充満したバルーンが付いた大気圧下で17時間撹拌した。懸濁液を、メタノールで湿らせたCelite(登録商標)層に通して濾過し、固形物をメタノール(50mL)および水(50mL)でリンスした。濾液を濃縮し、白色の固形物(1.60g、88.5%)を得た。該物質をさらに精製することなく用いた。
1H NMR(D
2O,400MHz):δ1.32(s,6H),2.06−2.10(m,2H),3.12(t,5.2Hz,2H),3.37−3.40(m,2H),3.82(t,5.90Hz,2H),3.88(t,5.2Hz,2H).
13C NMR(D
2O,100MHz)δ24.3,30.8,49.2,50.6,52.7,53.5,64.0,66.0.LRMS(ESI/APCI)m/z302[M−H]
−.
2−(2−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)エトキシ)エタンスルホン酸
2−(2−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)エトキシ)エタンスルホン酸(0.80g、2.6mmol)のメタノール(70mL)および水(50mL)の混合物中溶液を、15分間氷浴中で冷却した。t−BuOCl(0.93mL、7.9mmol)をシリンジで無色の溶液に少しずつ加え、濃黄色の溶液を得た。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、白色の固形物を得た。該固形物を水中に溶解し、修飾剤として水/アセトニトリルおよび0.05%酢酸を利用するShimadzu Prep−LCの逆相クロマトグラフィーに供して精製した。フラクションを回収し、254nmの紫外吸光度で観測した。フラクションをプールし、25℃に設定した水浴を伴うロートバップで濃縮し、白色の固形物(0.78g、80.0%)を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz):δ1.31(s,6H),2.09−2.14(m,2H),3.10(t,6.5Hz,2H),3.23−3.27(m,2H),3.41(t,10.8Hz,2H),3.79(t,6.5Hz,2H),3.86(t,10.8Hz,2H).
13C NMR(D
2O,100MHz)δ22.6,30.2,49.4,50.4,52.2,63.7,65.9,73.3.LRMS(ESI/APCI)m/z370,372[M−H]
−.
実施例16
N,N−ジクロロ−4−(2−(2−(2−tert−ブトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−アミンの合成(化合物38−91)
ベンジル 4−(2−(2−(2−tert−ブトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート.
ベンジル 4−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(132.3mg、0.317mmol)のtert−ブタノール(500μl)中溶液に、濃硫酸(100μl)を加えた。溶液を、室温で6日間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%→80%EtOAc)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(79.5mg、0.168mmol、53%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.18(s,9H),1.27(s,6H),2.17−2.20(m,2H),3.12−3.18(m,4H),3.46−3.49(m,2H),3.53−3.56(m,2H),3.60(s,4H),3.89(t,J=6.8Hz,2H),5.01−5.04(m,3H),7.3−7.4(m,5H).LRMS(ESI/APCI):496[M+Na]
+.
4−(2−(2−(2−tert−ブトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−アミン.
ベンジル 4−(2−(2−(2−tert−ブトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(79.5mg、0.168mmol)のMeOH(2ml)中溶液をN
2雰囲気下に置き、10%Pd/C(30mg)を加えた。H
2圧(1.3atm)を加え、スラリーを2時間撹拌した。懸濁液を(0.45μm PTFE)濾過し、溶液を真空中で濃縮した。残渣をさらに精製することなく用いた。LRMS(ESI/APCI):340[M+H]
+.
N,N−ジクロロ−4−(2−(2−(2−tert−ブトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−アミン
4−(2−(2−(2−tert−ブトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−アミン(0.168mmol)のMeOH(2ml)中溶液に、次亜塩素酸tert−ブチル(50μl、0.42mmol)を加えた。溶液を、30分間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%→80%EtOAc)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(36mg、0.088mmol、53%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.21(s,9H),1.43(s,6H),2.21−2.25(m,2H),3.20−3.23(m,4H),3.53−3.54(m,2H),3.59−3.62(m,2H),3.67(s,4H),3.92−3.94(m,2H).
13C NMR(CDCl
3,100MHz)δ23.5,27.5,31.6,50.0,53.5,61.2,64.9,70.3,70.8,71.3,73.1.LRMS(ESI/APCI):430[M+Na]
+.
実施例17
N,N−ジクロロ−4−(2−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−アミンの合成(化合物38−89)
ベンジル 4−(2−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
60%水素化ナトリウム(50mg、1.3mmol)のDMF(4ml)中溶液をN
2下で0℃まで冷却し、DMF(1ml)中ベンジル 4−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(419.6mg、1.005mmol)を滴下した。ヨウ化エチル(100μl、1.25mmol)を滴下した。溶液を3時間撹拌し、EtOAc(300ml)で希釈し、2x100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。生じた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%〜80%EtOAc)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(119.8mg、0.2691mmol、27%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.18(t,J=4.4Hz,3H),1.32(s,6H),2.17−2.21(m,2H),3.12−3.17(m,2H),3.48−3.58(m,10H),3.87(dd,J=5.6,5.6Hz,2H),5.03−5.06(m,3H),7.3−7.4(m,5H).LRMS(ESI/APCI):446[M+H]
+,468[M+Na]
+.
4−(2−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−アミン
ベンジル 4−(2−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(119.8mg、0.2691mmol)のMeOH(3ml)中溶液をN
2下に置き、10%Pd/C(12.6mg)を加えた。容器をH
2(1.3atm)で加圧し、懸濁液を1.5時間勢いよく撹拌した。懸濁液を、PTFE(0.45μm)フィルターに通して濾過し、真空中で濃縮し、残渣をさらに精製することなく用いた。LRMS(ESI/APCI):312[M+H]
+.
N,N−ジクロロ−4−(2−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−アミン(化合物38−89)
4−(2−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)−2−メチルブタン−2−アミン(0.2691mmol)のMeOH(2ml)中溶液に、次亜塩素酸tert−ブチル(100μl、0.838mmol)を加えた。溶液を15分間撹拌し、真空中で濃縮し、生じた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中40%〜100%EtOAc)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(99.5mg、0.262mmol、2工程で97%)を得た。1H NMR(CDCl3,400MHz)δ1.21(t,J=7.2Hz,3H),1.41(s,6H),2.19−2.23(m,2H),3.19−3.22(m,4H),3.53(q,J=7.2Hz,2H),3.57−3.66(m,8H),3.92(t,J=6.8Hz,2H).13C NMR(CDCl3,100MHz)δ15.2,23.5,31.6,50.0,53.5,64.8,66.7,69.8,70.3,70.7,70.7,73.1.LRMS(ESI/APCI):402[M+Na]+.
実施例18
3−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)ブタン−1,2,4−トリオールの合成(化合物38−145)
ベンジル 4−(2−ヒドロキシブタ−3−エニルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメートおよびベンジル 4−(1−ヒドロキシブタ−3−ウン−2−イルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(248mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(248ml)中溶液に、炭酸セシウム(4.09g、12.6mmol)およびブタジエン モノエポキシド(15g、214mmol)を加えた。懸濁液を16時間撹拌し、真空中で濃縮し、2L EtOAcで希釈し、400mL 5%NaHSO
4で2回、400mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜40%酢酸エチル)に供して精製し、黄色の油状物としてアリルアルコール(43.2g、133mmol、54%)およびホモアリル(22.0g、68.1mmol、27%)を得た。
ベンジル 4−(2−ヒドロキシブタ−3−エニルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート.
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.31(s,3H),1.31(s,3H),1.9−2.1(m,2H),2.50(br s,1H),2.53(dd,J=8.0,9.2Hz,1H),2.58(dd,J=8.4,14.0Hz,1H),2.77(dd,J=4.0,13.6Hz,1H),4.18−4.22(m,1H),4.8(br s,1H),5.06(s,2H),5.18(td,J=1.2,10.4Hz,1H),5.35(td,J=1.2,19.2Hz,1H),5.88(ddd,J=5.6,10.4,19.2Hz,1H),7.3−7.4(m,5H).LRMS(ESI/APCI):324[M+H]
+,346[M+Na]
+.
ベンジル 4−(1−ヒドロキシブタ−3−エン−2−イルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート.
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.31(s,6H),1.9−2.1(m,2H),2.47(t,J=8.4Hz,2H),3.39(q,J=8.0Hz,1H),3.67(ddd,J=6.8,11.2,25.6Hz,2H),4.70(s,1H),5.07(s,2H),5.17(s,1H),5.20(d,J=4.0Hz,1H),5.72(ddd,J=8.4,10.0,18.4Hz,1H),7.3−7.4(m,5H).LRMS(ESI/APCI):324[M+H]
+,346[M+Na]
+.
ベンジル 2−メチル−4−(1,3,4−トリヒドロキシブタン−2−イルスルホニル)ブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 4−(1−ヒドロキシブタ−3−エン−2−イルチオ)−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(22.01g、68.05mmol)のアセトン(200ml)中溶液に、N−メチルモルホリンオキシド(24.32g、207.6mmol)および四酸化オスミウム(0.8g、3mmol)を加えた。反応物は強く発熱し、溶液を30分かけて激しく沸騰させ、次いで、終夜室温まで冷却した。溶液を、真空中で濃縮し、400mL 酢酸エチルに懸濁し、100mL 1.0M Na
2SO
3、100mL 飽和NaClで2回洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2中1%〜20%メタノール)に供して精製し、黄色の油状物として表題化合物(6.69g、17.2mmol、25%)(1:1 ジアステレオマーの混合物)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.33(m,6H),2.3−2.4(m,2.5H),2.54(s,1H),2.7−2.9(br s,2H),3.10−3.15(br s,0.7H),3.15−3.33(m,2.5H),3.4(br s,0.6H),3.65(br s,0.6H),3.7−4.0(m,3H),4.0(m,0.6H,4.2(m,0.3H),4.3(m,0.6H,4.4(m,0.3H),4.8(br s,1H),5.06(s,2H),7.3−7.4(m,5H).LRMS(ESI/APCI):390[M+H]
+,412[M+Na]
+.
3−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)ブタン−1,2,4−トリオール
ベンジル 2−メチル−4−(1,3,4−トリヒドロキシブタン−2−イルスルホニル)ブタン−2−イルカルバメート(6.69g、17.2mmol)のMeOH(100ml)中溶液に、10%炭素担体パラジウム(490mg)を加えた。懸濁液をH
2圧(1.3気圧)下に置き、12時間撹拌し、セライトに通して濾過し、真空中で濃縮した。残渣をさらに精製することなく用いた。LRMS(ESI/APCI):256[M+H]
+.
3−(3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチルスルホニル)ブタン−1,2,4−トリオール
3−(3−アミノ−3−メチルブチルスルホニル)ブタン−1,2,4−トリオール(17.2mmol)の溶液を0℃まで冷却し、次亜塩素酸tert−ブチル(3.0mL、25mmol)を5分かけて滴下した。溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2中5%〜10%メタノール)に供して精製し、凍結乾燥後白色の粉末として2:1 ジアステレオマーの混合物としての表題化合物(3.34g、10.3mmol、2工程で60%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.46(s,6H),2.23−2.27(m,2H),2.8−3.2(br s,2H),3.32−3.36(m,3H),3.8(br s,1H),3.82−3.86(m,1.35H),3.94(dd,J=3.6,12.0Hz,0.65H),4.10(dd,J=5.2,18.0Hz,0.65H),4.20−4.27(m,1.35H),4.34−4.39(m,0.65H),4.51−4.54(m,0.35H).
13C NMR(CDCl
3,100MHz)δ23.5,30.8,31.0,48.9,50.8,57.1,57.6,64.0,64.4,66.0,66.4,73.2,73.2.LRMS(ESI/APCI):346[M+Na]
+.
実施例19
(2S,3S,4S,5R,6S)−2−(((3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチル)スルホニル)メチル)−6−メトキシテトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリオールの合成(化合物38−141)
メチル 6−ブロモ−α−D−グルコピラノシド
メチル α−D−グルコピラノシド(3.9g、20mmol)の125mLの無水ピリジン中0℃溶液に、トリフェニルホスフィン(10.5g、40mmol)、次いで、四臭化炭素(9.9g、30mmol)を加えた。反応物を、0℃で10分間撹拌し、次いで、4時間65℃まで昇温した。反応物を、20mLのメタノールでクエンチし、濃縮し、粗残渣を得、その一部を、ジクロロメタン中0〜15%メタノールの勾配でシリカゲルから溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、1.1gのオフホワイト色の固形物(64%)を得た。
1H NMR(400MHz,d
6−DMSO)δ3.00−3.06(m,1H),3.16−3.23(m,1H),3.30(s,3H),3.30−3.41(m,H),3.47−3.57(m,2H),3.73−3.76(dd,J=1.6,10.3Hz,1H),4.56−4.57(d,J=3.6Hz,1H),4.82−4.83(d,J=6.4Hz,1H),4.90−4.91(d,J=5.0Hz,1H),5.21−5.23(d,J=5.9Hz,1H).
13C NMR(100MHz,d
6−DMSO)δ35.2,55.0,71.0,71.9,72.3,73.0,99.9.
ベンジル (2−メチル−4−((((2S,3S,4S,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−メトキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル)チオ)ブタン−2−イル)カルバメート
窒素雰囲気下、炭酸セシウム(2.1g、6.5mmol)を、ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(1.4g、5.4mmol)およびメチル 6−ブロモ−α−D−グリコピラノシド(1.1g、4.3mmol)の10mLの無水N,N−ジメチルホルムアミド中撹拌溶液に加えた。反応混合物を、18時間撹拌し、減圧濃縮し、残渣を得、酢酸エチルおよび水の間に分離した。有機フラクションを、水および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗残渣を得、それをジクロロメタン中0−10%メタノールの勾配でシリカゲルから溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、0.97gの所望の生成物(54%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ1.28(br s,6H),1.96−2.0(m,2H),2.57−2.64(m,3H),2.93−2.98(dd,J=2.0,14.0Hz,1H),3.19−3.23(dd,J=8.9,9.6Hz,1H),3.39−3.42(m,1H),3.42(s,3H),3.57−3.67(m,2H),4.63−4.64(d,J=3.7Hz,1H),5.03(s,2H),7.28−7.35(m,5H).
13C NMR(100MHz,MeOD)δ27.1,27.7,33.5,40.2,52.8,55.2,66.2,71.7,72.1,72.9,74.3,99.2,128.1,128.1,128.6,136.5,154.LRMS(ESI/APCI)m/z452[M+Na]
+.
ベンジル (2−メチル−4−((((2S,3S,4S,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−メトキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル)スルホニル)ブタン−2−イル)カルバメート
ベンジル (2−メチル−4−((((2S,3S,4S,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−メトキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル)チオ)ブタン−2−イル)カルバメート(950mg、2.2mmol)および炭酸水素ナトリウム(500mg)の10mLのジクロロメタン中0℃混合物に、4−クロロペルオキシ安息香酸(77%、1.35g、6.0mmol)を加えた。反応混合物を、2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、粗残渣を得た。残渣を、酢酸エチルおよび水性炭酸水素ナトリウム溶液の間に分離した。有機フラクションを、炭酸水素ナトリウムおよび食塩水溶液で連続して洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、白色の固形物を得、ジクロロメタン中0〜20%メタノールの勾配でシリカゲルから溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、0.70gの所望の生成物(70%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ1.30(s,3H),1.31(s,3H),2.17−2.27(m,2H),3.14−3.24(m,3H),3.36−3.39(m,1H),3.42(s,3H),3.44−3.46(m,2H),3.63−3.68(t,J=9.2Hz,1H),4.04−4.10(m,1H),4.68−4.66(d,J=3.7Hz,1H),5.00−5.08(m,2H),7.28−7.35(m,5H).).
13C NMR(100MHz,MeOD)δ26.2,31.0,50.9,51.4,53.9,55.1,65.6,67.4,71.8,72.7,73.4,127.5,127.7,128.2,136.9,155.6.LRMS(ESI/APCI)m/z484[M+Na]
+.
(2S,3S,4S,5R,6S)−2−(((3−アミノ−3−メチルブチル)スルホニル)メチル)−6−メトキシテトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリオール
窒素雰囲気下、175mgの10%炭素担体を、ベンジル (2−メチル−4−((((2S,3S,4S,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−メトキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル)スルホニル)ブタン−2−イル)カルバメート(700mg、1.5mmol)の5mLのメタノール中溶液に加えた。生じた混合物を脱気し、3時間撹拌して水素雰囲気下に置いた。懸濁液を、メタノールで洗浄してセライト層に通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、約496mgの白色の泡抹(定量的収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ1.19(s,6H),1.90−1.95(m,2H),3.13−3.18(dd,J=8.9,9.9Hz,1H),3.21−3.30(m,2H),3.4−3.43(m,3H),3.48(s,3H),3.61−3.66(t,J=9.2Hz,1H),4.04−4.10(m,1H),4.69−4.70(d,J=3.7Hz,1H).
13C NMR(100MHz,MeOD)δ27.6,27.7,34.8,48.8,50.8,53.9,54.9,67.3,71.9,72.8,73.3,100.1.LRMS(ESI/APCI)m/z328[M+H]
+.
(2S,3S,4S,5R,6S)−2−(((3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブチル)スルホニル)メチル)−6−メトキシテトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリオール
(2S,3S,4S,5R,6S)−2−(((3−アミノ−3−メチルブチル)スルホニル)メチル)−6−メトキシテトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリオール(460mg、1.4mmol)のメタノール(4ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(393μl、3.5mmol)を加えた。生じた溶液を、30分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。粗物質を、ジクロロメタン中0〜12%メタノールの勾配でシリカゲルから溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、430mgの白色の固形物(78%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ1.33(s,3H),1.35(s,3H),2.14−2.18(m,2H),3.21−3.26(m,1H),3.30−3.35(m,2H),3.38(s,3H),3.46−3.60(m,4H),3.99−4.05(dのt,J=3.6,9.3Hz,1H) 4.74−4.75(d,J=3.6Hz,1H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ22.5,22.6,30.5,49.8,53.4,55.7,66.5,70.9,71.9,72.6,73.2,99.5.LRMS(ESI/APCI)m/z418[M+Na]
+.
実施例20
N,N−ジクロロ−2−メチル−4−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)ブタン−2−アミンの合成(38−147)
ベンジル 17−メチル−2,5,8,11−テトラオキサ−14−チアオクタデカン−17−イルカルバメート
ベンジル 4−メルカプト−2−メチルブタン−2−イルカルバメート(20mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中溶液に、炭酸セシウム(6.49g、19.9mmol)および13−ブロモ−2,5,8,11−テトラオキサトリデカン(5.00g、18.4mmol)を加えた。溶液を16時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣を500mL酢酸エチルに溶解し、100mL5%NaHSO
4で3回、1x200mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中10%〜60%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(7.47g、18.1mmol、98%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.31(s,6H),1.95−1.99(m,2H),2.51−2.55(m,2H),2.69−2.73(m,2H),3.38(s,3H),3.54−3.58(m,2H,3.6−3.7(m,14H),4.77(br s,1H),5.06(s,2H),7.3−7.4(m,5H).LRMS(ESI/APCI):466[M+Na]
+.
ベンジル 2−メチル−4−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)ブタン−2−イルカルバメート
ベンジル 17−メチル−2,5,8,11−テトラオキサ−14−チアオクタデカン−17−イルカルバメート(7.47g、18.1mmol)のCH
2Cl
2(300ml)中溶液を0℃まで冷却した。77%3−クロロペル安息香酸(10.47g、46.72mmol)を滴下し、溶液を2時間撹拌した。溶液を、800mL 酢酸エチルで希釈し、200mL飽和NaHCO
3で3回、200mL飽和NaClで1回洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(6.07g、12.8mmol、71%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.35(s,6H),2.20−2.24(m,2H),3.15−3.22(m,4H),3.38(s,3H),3.53−3.55(m,2H),3.60−3.63(m,12H),3.89−3.92(m,2H),5.00(br s,1H),5.06(s,2H),7.3−7.4(m,5H).LRMS(ESI/APCI):498[M+Na]
+,476[M+H]
+.
2−メチル−4−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)ブタン−2−アミン
ベンジル 2−メチル−4−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)ブタン−2−イルカルバメート(6.07g、12.8mmol)のメタノール(150ml)中溶液をN
2でパージした。10%炭素担体パラジウム(890mg)を加え、懸濁液をH
2圧(1.3気圧)下に置いた。懸濁液を5時間撹拌し、Celiteに通して濾過し、溶液を真空中で濃縮した。物質をさらに精製することなく用いた。LRMS(ESI/APCI):342[M+H]
+.
N,N−ジクロロ−2−メチル−4−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)ブタン−2−アミン
2−メチル−4−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチルスルホニル)ブタン−2−アミン(12.8mmol)のメタノール(150ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(3.5mL、29mmol)を10分かけて滴下し、溶液を1時間撹拌した。溶液を真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%〜80%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(4.20g、10.2mmol、2工程で80%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.43(s,6H),2.18−2.22(m,2H),3.17−3.22(m,2H),3.37(s,3H),3.53−3.55(m,2H),3.62−3.64(m,10H),3.91(t,J=5.6Hz,2H).
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ23.5,31.6,50.0,53.4,59.0,64.8,70.3,70.5,70.6,70.6,70.7,71.9,73.1.LRMS(ESI/APCI):432[M+Na]
+.
実施例21
3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブタン−1−オール(38−171)
3−アミノ−3−メチルブタン−1−オール(420mg、4.1mmol、Low,Eddy;Nair,Satheesh;Shiau,Timothy;Belisle,Barbara;Debabov,Dmitri;Celeri,Chris;Zuck,Meghan;Najafi,Ron;Georgopapadakou,Nafsika;Jain,Rakesh Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters,2009,19,196-198に記載のとおりに調製)をメタノール(50ml)に溶解し、0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(1.33g、12.3mmol)を該混合物に加え、合わせた反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応物を真空中で濃縮し、油状物として632mg(90%)の3−(ジクロロアミノ)−3−メチルブタン−1−オールを得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ3.78(t,J=6.8Hz,2H),2.01(t,J=6.8Hz,2H),1.67(s,1H),1.42(s,6H).
13C NMR(CDCl
3,100MHz)δ74.2,59.0,41.6,23.0.
実施例22
1−クロロ−3−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(化合物39−04)
3−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
米国特許番号第5,126,057号(Worelyら,June 30,1992)に記載のとおりに調製された、2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(20.00g、140.6mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(300ml)に溶解した。室温の撹拌溶液に、30分かけて水素化ナトリウム(60%、5.06g、126.5mmol)を8等分して加えた。室温でさらに1時間撹拌した後、[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]p−トルエンスルホネート(40.15g、126.1mmol)を、20分かけて塩基性溶液にゆっくり加えた。反応混合物を室温でさらに18時間撹拌した。反応混合物を高真空下で濃縮した。固形物質をジクロロメタンに溶解し、溶液を濾過し、任意の固形物質を除去した。有機層を真空中で濃縮し、粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜10%メタノール)に供して精製し、15.51g(38%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ3.70−3.46(m,12H),3.64−3.59(m,2H),3.46(t,J=6.2Hz,2H),3.26(s,3H),1.31(s,6H),
13C NMR(D
2O,100MHz)δ179.48,76.22,70.99,69.59,69.56,69.39,67.71,58.90,58.00,39.70,27.28,25.67;LRMS(ESI/APCI)m/z289[M+H]
+.
1−クロロ−3−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
3−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(15.03g、52.1mmol)のメタノール(150ml)中0℃溶液に、10分かけて次亜塩素酸tert−ブチル(0.91g/mLの8.50g、78.3mmol)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。高圧液体クロマトグラフィーによって反応混合物の完成をチェックした。反応混合物を真空中で濃縮し、粗物質をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜10%メタノール)に供して精製し、15.43g(92%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ3.74−3.65(m,8H),3.62−3.60(m,2H),3.55(t,J=6Hz,2H),3.37(s,3H),1.53(s,6H),1.36(s,6H).
13C NMR(D
2O,100MHz)δ175.00,83.68,70.98,69.59(2ピーク),69.39,67.65,66.02,57.99,40.16,24.07,22.52.LRMS(ESI/APCI)m/z323[M+H]
+.
実施例23
3,3’−(2,2’−(2,2’−オキシビス(エタン−2,1−ジイル)ビス(オキシ))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(1−クロロ−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン)(化合物39−32)
3,3’−(2,2’−(2,2’−オキシビス(エタン−2,1−ジイル)ビス(オキシ))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン)
米国特許番号第5,126,057号(Worelyら,June 30,1992)に記載のとおりに調製された、2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(3.95g、27.8mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(300ml)に溶解した。撹拌溶液を0℃まで冷却し、水素化ナトリウム(60%、1.07g、26.8mmol)を3等分して15分かけて加えた。反応混合物を0℃でさらに1時間撹拌し、テトラエチレングリコール ジ(p−トルエンスルホネート)(4.5mLの1.24g/mL、11.1mmol)を加えた。反応混合物を、室温までゆっくりと昇温し、18時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、粗物質を分取高圧液体クロマトグラフィーに供して精製し、800mg(7%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ3.73−3.65(m,12H),3.47(t,J=6.2Hz,4H),1.47(s,12H),1.33(s,12H);LRMS(ESI/APCI)m/z443[M+H]
+.
3,3’−(2,2’−(2,2’−オキシビス(エタン−2,1−ジイル)ビス(オキシ))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(1−クロロ−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン)
3,3’−(2,2’−(2,2’−オキシビス(エタン−2,1−ジイル)ビス(オキシ))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン)(300mg、0.7mmol)のメタノール(80ml)中0℃溶液に、次亜塩素酸tert−ブチル(220mg、2.0mmol)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。高圧液体クロマトグラフィーによって反応混合物の完成をチェックした。反応混合物を真空中で濃縮し、粗物質を分取高圧液体クロマトグラフィーに供して精製し、186mg(51%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ3.75−3.65(m,12H),3.56(t,J=6.2Hz,4H),1.54(s,12H),1.37(s,12H);
13C NMR(D
2O,100MHz)δ175.00,83.67,69.66,69.63,67.65,66.02,40.18,24.10,22.54;LRMS(ESI/APCI)m/z511[M+H]
+.
実施例24
1−クロロ−3−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(化合物39−78)
3−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン
5,5−ジメチルヒダントイン(1.32g、10.3mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(100ml)に溶解した。室温の撹拌溶液に、水素化ナトリウム(60%、412mg、10.2mmol)を加えた。室温でさらに1時間撹拌した後、[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]p−トルエンスルホネート(3.28g、10.3mmol)を、塩基性溶液に20分かけてゆっくり加えた。反応混合物を、室温でさらに18時間撹拌した。反応混合物を高真空下で濃縮した。固形物質をジクロロメタンに溶解し、溶液を濾過し、任意の固形物質を除去した。有機層を真空中で濃縮し、粗物質を分取高圧液体クロマトグラフィーに供して精製し、900mg(31%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ3.56−3.51(m,12H),3.37(s,3H),1.42(s,6H);LRMS(ESI/APCI)m/z275[M+H]
+.
1−クロロ−3−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン
3−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(900mg、3.3mmol)のメタノール(80ml)中0℃溶液に、次亜塩素酸tert−ブチル(220mg、2.0mmol)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。高圧液体クロマトグラフィーによって反応混合物の完成をチェックした。反応混合物を真空中で濃縮し、粗物質を分取高圧液体クロマトグラフィーに供して精製し、30mg(3%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ3.79(t,J=4.8Hz,2H),3.73(t,J=4.8Hz,2H),3.69−3.58(m,8H),3.37(s,3H),1.49(s,6H);LRMS(ESI/APCI)m/z309[M+H]
+.
実施例25
3−クロロ−4−メチル−4−((2,3,4−トリヒドロキシブチルスルホニル)メチル)オキサゾリジン−2−オン(化合物39−66)
S−(4−メチル−2−オキソオキサゾリジン−4−イル)メチル エタンチオエート
4−(クロロメチル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン(10.22g、68.32mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)中溶液に、チオ酢酸カリウム(9.07g、79.6mmol)を加えた。懸濁液を18時間90℃まで加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣を400mL 酢酸エチルに懸濁し、100mL 飽和NaHCO
3で3回、100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、黄色の油状物として表題化合物(6.07g、31.2mmol、46%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.45(s,3H),2.42(s,3H),3.07(d,J=14.0Hz,1H),3.21(d,J=14.0Hz,1H),4.08(d,J=8.8Hz,1H),4.15(d,J=8.8Hz,1H),5.59(br s,1H);LRMS(ESI/APCI)m/z190[M+H]
+.
4−(メルカプトメチル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
S−(4−メチル−2−オキソオキサゾリジン−4−イル)メチル エタンチオエート(6.07g、31.2mmol)のメタノール(30ml)中溶液に、H
2O中5.0M NaOH(10mL、50mmol)を加えた。溶液を2.5時間撹拌し、真空中で濃縮し、酢酸エチル(400ml)に懸濁し、100mL 5%NaHSO
4で3回、100mL 飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。物質をさらに精製することなく用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z148[M+H]
+.
4−((2−ヒドロキシブタ−3−エニルチオ)メチル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
4−(メルカプトメチル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン(1.79g、12.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中溶液に、炭酸セシウム(520mg、1.60mmol)および2−ビニルオキシラン(2.34g、33.4mmol)を加えた。溶液を14時間60℃まで加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%〜100%酢酸エチル)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(定量的)を得た。LRMS(ESI/APCI)m/z218[M+H]
+.
4−メチル−4−((2,3,4−トリヒドロキシブチルスルホニル)メチル)オキサゾリジン−2−オン
4−((2−ヒドロキシブタ−3−エニルチオ)メチル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン(12.2mmol)のアセトン(20ml)中溶液に、4−メチルモルホリン N−オキシド(4.32g、36.9mmol)を加えた。tert−ブタノール中2.5重量%OsO
4(4.65mL、0.46mmol)を3時間かけて滴下し、溶液を24時間撹拌し、600mL ジクロロメタンで希釈し、100mL H
2O中2%Na
2S
2O
3で3回抽出した。水層を真空中で濃縮し、残渣をRP−HPLC(H
2O/アセトニトリル)、次いで、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5%〜20%メタノール)に供して精製し、透明な油状物として表題化合物(990mg、3.49mmol、29%)を得た。LRMS(ESI/APCI)m/z284[M+H]
+.
3−クロロ−4−メチル−4−((2,3,4−トリヒドロキシブチルスルホニル)メチル)オキサゾリジン−2−オン
4−メチル−4−((2,3,4−トリヒドロキシブチルスルホニル)メチル)オキサゾリジン−2−オン(990mg、3.49mmol)のメタノール(5ml)中溶液を0℃まで冷却し、次亜塩素酸tert−ブチル(400μl、3.35mmol)を滴下した。溶液を2時間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5%〜20%メタノール)に供して精製し、ジアステレオマーの混合物として表題化合物(364.5mg、1.147mmol、33%)を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.50(s,3H),3.3−4.3(m,7H),4.4−4.5(m,1H),4.9−5.0(m,1H);LRMS(ESI/APCI)m/z318[M+H]
+.
実施例26
4−クロロ−1−(2−ヒドロキシエチル)−3,3−ジメチルピペラジン−2,5−ジオン(化合物39−74)
2−(2−クロロアセタミド)−2−メチルプロパン酸メチル
急速に撹拌している、アミノイソ酪酸メチルエステル塩酸塩(5.1g、33mmol)の酢酸エチル(40mL)および水(27mL)中二相性溶液に、炭酸カリウム(13.7g、99.6mmol)、次いで、クロロ塩化アセチル(3.4mL、43mmol)を加えた。反応物を氷浴で冷却して、周囲温度を超えるまで昇温するのを阻止し、室温で4時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、有機層を10%クエン酸および飽和NaClで連続して洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮し、白色の固形物として所望の生成物(5.78g、29.9mmol、91%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.61(s,6H),3.78(s,3H),4.01(s,2H);LRMS(ESI/APCI)m/z194[M+H]
+.
1−(2−ヒドロキシエチル)−3,3−ジメチルピペラジン−2,5−ジオン
2−(2−クロロアセタミド)−2−メチルプロパン酸メチル(2.5g、13mmol)、エタノールアミン(1.3g、21.3mmol)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(4.0mL、23mmol)の250mLの無水テトラヒドロフラン中溶液を還流温度で24時間加熱した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を得、エタノール(約300mL)に溶解した。混合物を155℃で24時間密閉管中で加熱し、次いで、濃縮し、粗残渣を得、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5〜12%メタノール)に供して精製し、白色の固形物の表題化合物(1.03g、5.5mmol、42%)を得た。
1H NMR(DMSO−d
6,400MHz)δ1.30(s,6H),3.32−3.35(t,J=5.7,2H),3.48−3.53(q,J=5.7,2H) 4.02(s,2H),4.75−4.77(t,J=5.4Hz,1H).LRMS(ESI/APCI)m/z187[M+H]
+.
4−クロロ−1−(2−ヒドロキシエチル)−3,3−ジメチルピペラジン−2,5−ジオン
1−(2−ヒドロキシエチル)−3,3−ジメチルピペラジン−2,5−ジオン(300mg、1.61mmol)のメタノール(3ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(272μl、2.4mmol)を加えた。生じた溶液を35分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。粗物質を、ジクロロメタン中1〜10%メタノールの勾配でシリカゲルから所望の生成物を溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、白色の固形物として表題化合物(284mg、1.28mmol、80%)を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.67(s,6H),2.26−2.28(t,J=5.0Hz,1H),3.59−3.62(t,J=5.0Hz,2H),3.86−3.90(q,J=5.0Hz,2H),4.32(s,2H);LRMS(ESI/APCI)m/z221[M+H]
+.
実施例27
1−クロロ−3−(2−((2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)スルホニル)エチル)−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(化合物39−79)
3−(2−メルカプトエチル)−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン
国際特許公開番号WO 2010/054009 A1(Jainら,April 11,2009)に記載のとおりに調製された、S−(2−(4,4−ジメチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)エチル) エタンチオエート(17g、74mmol)の150mLのメタノールおよび100mLの水中冷却(0℃)溶液に、22.5mLの5N NaOHを加えた。外部氷浴を取り除き、混合物を室温まで昇温し、18時間撹拌した。濃塩酸(8mL)および10mLの水を加え、生じた溶液をその最初の容量の約半分の量まで濃縮した。溶液から白色の固形生成物が沈殿し、ガラス製フリットフィルターで回収した。残りの水性溶液を酢酸エチルで抽出し、次いで、有機層を水および飽和NaCl溶液で連続して洗浄した。有機フラクションを硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、白色の固形物を得、それを沈殿した物質と合わせて、所望の生成物(13.2g、70.2mmol、95%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.37−1.41(t,J=8.5Hz,1H),1.48(s,6H),2.81−2.86(m,2H),3.69−3.73(t,J=7.0Hz,1H),5.53(br s,1H);LRMS(ESI/APCI)m/z189[M+H]
+.
5,5−ジメチル−3−(2,5,8−トリオキサ−11−チアトリデカン−13−イル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
3−(2−メルカプトエチル)−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(2g、10.6mmol)および炭酸セシウム(2.07g、6.4mmol)の25mLのN,N−ジメチルホルムアミド中混合物に、[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ]エトキシ] p−トルエンスルホネート(3.7g、11.8mmol)を加えた。生じた混合物を室温で終夜撹拌し、次いで、真空中で濃縮し、粗残渣を得、それをカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中50−100%酢酸エチル)に供して精製し、所望の生成物(2.24g、6.7mmol、63%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.46(s,6H),2.74−2.78(t,J=6.8Hz,2H),2.83−2.86(t,J=6.6Hz,2H),3.39(s,3H),3.54−3.57(m,2H),3.64−3.69(m,8H),3.71−3.73(t,J=6.8Hz,2H),5.96(br s,1H);LRMS(ESI/APCI)m/z334[M+H]
+.
3−(2−((2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)スルホニル)エチル)−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン
5,5−ジメチル−3−(2,5,8−トリオキサ−11−チアトリデカン−13−イル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(2.2g、6.5mmol)の5mLのギ酸中溶液に、13mLの30%水性過酸化水素およびギ酸の1:1混合物を加えた。反応物を室温で終夜撹拌した。溶液を真空中で濃縮し、2.7gの透明な液体を得、それをカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5〜12%メタノール)に供して精製し、透明な粘性油状物(1.9g、5.2mmol、80%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.44(s,6H),3.36−3.37(t,J=5.2Hz,2H),3.39(s,3H),3.50−3.54(m,4H),3.59−3.64(m,6H),3.87−3.89(t,J=5.0Hz,2H),4.0−4.03(m,2H),6.25(s,1H).LRMS(ESI/APCI)m/z367[M+H]
+.
1−クロロ−3−(2−((2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)スルホニル)エチル)−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン
3−(2−((2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)スルホニル)エチル)−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(1.9g、5.2mmol)のメタノール(10ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(613μl、5.45mmol)を加えた。生じた溶液を0℃で3時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。粗物質を、ジクロロメタン中5−12%メタノールの勾配でシリカゲルから溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、1.1gの透明な油状物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.39(s,6H),3.28(s,3H),3.43−3.47(t,J=5.4Hz,2H),3.51−3.61(m,10H) 3.85−3.88(t,5.2Hz,2H),4.02−4.05(m,2H).LRMS(ESI/APCI)m/z401[M+H]
+.
実施例28
3−クロロ−1−(2−((2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)スルホニル)エチル)−4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン(化合物39−80)
2−((2−メチル−2−ニトロプロピル)アミノ)エタノール
エタノールアミン(7.5mL、124mmol)、ニトロプロパン(11.1mL、124mmol)、水(2.4mL)のイソプロパノール(21mL)中撹拌溶液に、5N NaOH(148μL、0.74mmol)を加え、次いで、37%水性ホルムアルデヒド(9.2mL)をゆっくり加えた。生じた混合物を、室温で19時間撹拌し、次いで、130mLの1N HClで希釈した。混合物を、エーテルおよび酢酸エチルで連続して洗浄し、次いで、50%NaOHでpHを約10に調整した。塩基性溶液をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機フラクションを、減圧下で濃縮し、17.4gの淡黄色の液体を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.60(s,6H),2.79−2.82(t,J=5.1Hz,2H),3.04(s,2H),3.60−3.62(t,J=5.1Hz,2H).LRMS(ESI/APCI)m/z163[M+H]
+.
2−((2−アミノ−2−メチルプロピル)アミノ)エタノール
2−((2−メチル−2−ニトロプロピル)アミノ)エタノール(9.7g、60mmol)のメタノール(65ml)中溶液に、H
2O中50%ラネーニッケル(登録商標)のスラリー(3ml)を加えた。容器をH
2(450psi)で加圧し、懸濁液を48時間撹拌した。混合物をCelite(登録商標)に通して濾過し、真空中で濃縮し、7.4gの粗液体を得、精製することなく次の工程にて直接用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z133[M+H]
+.
1−(2−ヒドロキシエチル)−4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン
尿素(5.4g、91mmol)および2−((2−アミノ−2−メチルプロピル)アミノ)エタノール(12g、91mmol)の混合物を、アンモニアの発生が終わるまで約45分間200℃の砂浴中で加熱した。粗混合物を、ジクロロメタン中0〜10%メタノールの勾配でシリカゲルから溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、6.0gの白色の固形物を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.33(s,6H),3.21(s,2H),3.27−3.30(t,J=5.2,2H),3.69−3.71(q,J=5.2Hz,2H),4.01−4.04(t,J=5.4,1H),5.31(br s,1H);LRMS(ESI/APCI)m/z159[M+H]
+.
2−(4,4−ジメチル−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)エチル メタンスルホネート
1−(2−ヒドロキシエチル)−4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン(5.9g、37mmol)およびピリジン(3.6mL、44.4mmol)の150mLの無水ジクロロメタン中溶液に、塩化メタンスルホニル(3.3mL、43mmol)を加えた。反応物を室温で20時間撹拌し、次いで、100mLのジクロロメタンで希釈し、40mLの1N HClで2回、そして、食塩水で1回洗浄した。有機フラクションを、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮し、白色の固形物として3.54gの所望の生成物を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.33(s,6H),3.06(s,3H),3.23(s,2H),3.54−3.57(t,J=5.2,2H),4.36−4.39(t,J=5.2Hz,2H);LRMS(ESI/APCI)m/z237[M+H]
+.
S−(2−(4,4−ジメチル−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)エチル) エタンチオエート
2−(4,4−ジメチル−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)エチル メタンスルホネート(3.5g、15mmol)の40mL無水N,N−ジメチルホルムアミド中溶液に、チオ酢酸カリウム(3.4g、30mmol)を加えた。反応物を18時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を得、1:1 酢酸エチル:ジクロロメタンで抽出した。有機抽出物を減圧下で濃縮し、赤色の粗油状物を得、ジクロロメタン中0〜10%メタノールの勾配でシリカゲルから溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、2.6gのオフホワイト色の固形物を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.30(s,6H),2.36(s,3H),3.04−3.07(t,J=6.9Hz,2H),3.24(s,2H),3.35−3.38(t,J=6.9Hz,2H),4.47(br s,1H);LRMS(ESI/APCI)m/z217[M+H]
+.
1−(2−メルカプトエチル)−4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン
S−(2−(4,4−ジメチル−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)エチル) エタンチオエート(1.5g、6.9mmol)の14mLのメタノールおよび7.2mLの水中冷却(0℃)溶液に、2.1mLの5N NaOHを加えた。外部氷浴を取り除き、混合物を室温まで昇温し、18時間撹拌した。濃HCl(11mL)を加え、生じた溶液をその最初の容量の約1/2まで濃縮し、酢酸エチルで抽出した。有機層を、食塩水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、1.2gの黄褐色の液体を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.32(s,6H),1.39−1.43(t,J=8.1Hz,1H) 2.66−2.27(q,J=6.8Hz,2H),3.24(s,2H),3.36−3.340(t,J=7.2Hz,2H),4.94(br s,1H);LRMS(ESI/APCI)m/z175[M+H]
+.
4,4−ジメチル−1−(2,5,8−トリオキサ−11−チアトリデカン−13−イル)イミダゾリジン−2−オン
1−(2−メルカプトエチル)−4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン(1.2g、6.9mmol)および[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ]エトキシ] p−トルエンスルホネート(2.4g、7.6mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(14mL)中溶液に炭酸セシウム(1.3g、4.1mmol)を加え、反応物を室温で20時間撹拌した。粗反応混合物を減圧下で濃縮し、半固形残渣を得、次いで、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチルを濾過し、不溶性物質を除去し、濃縮して赤色の油状物を得、それをジクロロメタン中2〜12%メタノールの勾配でシリカゲルから溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、1.4gの淡黄色の液体を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.31(s,6H),2.71−2.77(m,4H),3.24(s,2H),3.38−3.42(m,5H),3.54−3.57(m,2H),3.64−3.68(m,8H),4.37(br s,1H);LRMS(ESI/APCI)m/z321[M+H]
+.
1−(2−((2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)スルホニル)エチル)−4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン
4,4−ジメチル−1−(2,5,8−トリオキサ−11−チアトリデカン−13−イル)イミダゾリジン−2−オン(700mg、2.1mmol)のジクロロメタン(7mL)中冷却(0℃)溶液に、4−クロロペルオキシ安息香酸(77%、1.1g、4.8mmol)を加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈し、1N NaOHで2回、そして、食塩水で1回洗浄した。有機フラクションを、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、透明な油状物を得、ジクロロメタン中1〜10%メタノールの勾配でシリカゲルから溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、0.68gの透明な油状物を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.32(s,6H),3.29−3.31(m,4H),3.38−3.40(m,5H),3.54−3.57(m,2H),3.62−3.68(m,6H),3.70−3.73(t,J=6.2Hz,2H),3.92−3.94(t,J=5.3Hz,2H),4.36(br s,1H);LRMS(ESI/APCI)m/z353[M+H]
+.
3−クロロ−1−(2−((2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)スルホニル)エチル)−4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン
1−(2−((2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)スルホニル)エチル)−4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン(0.67g、1.9mmol)のメタノール(4ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(267μl、2.37mmol)を加えた。生じた溶液を0℃で30分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。粗物質を、ジクロロメタン中0〜10%メタノールの勾配でシリカゲルから溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、255mgの透明な油状物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.24(s,6H),3.28(s,3H),3.35(s,2H),3.43−3.49(m,4H),3.51−3.3.54(m,2H),3.58−3.61(m,6H),3.71−3.74(t,J=6.3Hz,2H),3.87−3.89(t,J=5.3Hz,2H).
13C NMR(D
2O,100MHz)δ161.1,71.0,69.7,69.5,69.4,63.7,62.5,58.0,55.1,53.1,50.9,37.6,22.3;LRMS(ESI/APCI)m/z387[M+H]
+.
実施例29
4−クロロ−1−(2−ヒドロキシエチル)−3,3,5,5−テトラメチルピペラジン−2−オン(化合物39−81)
2−((2−メチル−2−ニトロプロピル)アミノ)エタノール
エタノールアミン(7.5mL、124mmol)、ニトロプロパン(11.1mL、124mmol)、水(2.4mL)のイソプロパノール(21mL)中撹拌溶液に、5N NaOH(148μL、0.74mmol)を加え、次いで、37%水性ホルムアルデヒド(9.2mL)をゆっくり加えた。生じた混合物を、室温で19時間撹拌し、次いで、130mLの1N HClで希釈した。混合物をエーテルおよび酢酸エチルで連続して洗浄し、次いで、50%NaOHでpHを約10に調整した。塩基性溶液をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機フラクションを減圧下で濃縮し、17.4gの淡黄色の液体を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.60(s,6H),2.79−2.82(t,J=5.1Hz,2H),3.04(s,2H),3.60−3.62(t,J=5.1Hz,2H).LRMS(ESI/APCI)m/z163[M+H]
+.
2−((2−アミノ−2−メチルプロピル)アミノ)エタノール
2−((2−メチル−2−ニトロプロピル)アミノ)エタノール(20.4g、126mmol)のメタノール(120ml)中溶液に、H
2O中50%ラネーニッケル(登録商標)のスラリー(6ml)を加えた。容器をH
2(450psi)で加圧し、懸濁液を19時間撹拌した。混合物をCeliteに通して濾過し、真空中で濃縮し、20gの粗液体を得、それを真空下(<1mbar、100〜125℃)で蒸留し、13gの透明な液体を得、一部精製されることが見出され、精製することなく次の工程に直接用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z133[M+H]
+.
1−(2−ヒドロキシエチル)−3,3,5,5−テトラメチルピペラジン−2−オン
2−((2−アミノ−2−メチルプロピル)アミノ)エタノール(12g、91mmol)の90mLのアセトン中溶液に、クロロホルム(10.9mL、136mmol)を加え、溶液を外部氷浴で0℃まで冷却した。NaOH(50重量%、43.6g、545mmol)の溶液を、数分かけて冷却溶液にゆっくり加え、生じた溶液を0℃で2時間撹拌し、次いで、室温まで昇温し、さらに18時間撹拌した。粗反応混合物をアセトンで洗浄して濾過し、固形物を除去して、溶液を濃縮し、20gの透明な油状物を得た。粗物質の一部を、減圧下でバルブツーバルブ(bulb−to−bulb)蒸留に供して精製し、1.45gの透明な油状物を得、さらに精製することなく次の工程にて直接用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z201[M+H]
+.
4−クロロ−1−(2−ヒドロキシエチル)−3,3,5,5−テトラメチルピペラジン−2−オン
1−(2−ヒドロキシエチル)−3,3,5,5−テトラメチルピペラジン−2−オン(125mg、0.63mmol)のメタノール(1ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(106μl、0.94mmol)を加えた。生じた溶液を60分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。粗物質を、ジクロロメタン中0〜8%メタノールの勾配でシリカゲルから溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、111mgの白色の固形物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.21(s,3H),1.43(s,3H),3.36(s,2H),3.43−3.345(t,J=5.6Hz,2H),3.64−3.66(t,J=5.6Hz,2H).
13C NMR(D
2O,100MHz)δ172.9,68.1,60.0,58.4,57.4,49.6,25.5,22.7.LRMS(ESI/APCI)m/z235[M+H]
+.
実施例30
2−(3−クロロ−4,4−ジメチル−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート(化合物39−85)
2−((2−メチル−2−ニトロプロピル)アミノ)エタノール
エタノールアミン(7.5mL、124mmol)、ニトロプロパン(11.1mL、124mmol)、水(2.4mL)のイソプロパノール(21mL)中撹拌溶液に、5N NaOH(148μL、0.74mmol)を加え、次いで、37%水性ホルムアルデヒド(9.2mL)をゆっくりと加えた。生じた混合物を室温で19時間撹拌し、次いで、130mLの1N HClで希釈した。混合物をエーテルおよび酢酸エチルで連続して洗浄し、次いで、50%NaOHでpHを約10に調整した。塩基性溶液をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機フラクションを減圧下で濃縮し、17.4gの淡黄色の液体を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.60(s,6H),2.79−2.82(t,J=5.1Hz,2H),3.04(s,2H),3.60−3.62(t,J=5.1Hz,2H).LRMS(ESI/APCI)m/z163[M+H]
+.
2−((2−アミノ−2−メチルプロピル)アミノ)エタノール
2−((2−メチル−2−ニトロプロピル)アミノ)エタノール(9.7g、60mmol)のメタノール(65ml)中溶液に、H
2O中50%ラネーニッケル(登録商標)のスラリー(3ml)を加えた。容器をH
2(450psi)で加圧し、懸濁液を48時間撹拌した。混合物を、Celite(登録商標)に通して濾過し、真空中で濃縮し、7.4gの粗液体を得、精製することなく次の工程にて直接用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z133[M+H]
+.
1−(2−ヒドロキシエチル)−4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン
尿素(5.4g、91mmol)および2−((2−アミノ−2−メチルプロピル)アミノ)エタノール(12g、91mmol)の混合物を、アンモニア発生が終了するまで約45分間200℃の砂浴中で加熱した。粗混合物を、ジクロロメタン中0〜10%メタノールの勾配でシリカゲルから溶出するカラムクロマトグラフィーに供して精製し、6.0gの白色の固形物を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.33(s,6H),3.21(s,2H),3.27−3.30(t,J=5.2,2H),3.69−3.71(q,J=5.2Hz,2H),4.01−4.04(t,J=5.4,1H),5.31(br s,1H);LRMS(ESI/APCI)m/z159[M+H]
+.
2−(4,4−ジメチル−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)エチル メタンスルホネート
1−(2−ヒドロキシエチル)−4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン(5.9g、37mmol)およびピリジン(3.6mL、44.4mmol)の150mLの無水ジクロロメタン中溶液に、塩化メタンスルホニル(3.3mL、43mmol)を加えた。反応物を室温で20時間撹拌し、次いで、100mLのジクロロメタンで希釈し、40mLの1N HClで2回、そして、食塩水で1回洗浄した。有機フラクションを、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮し、白色の固形物として3.54gの所望の生成物を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.33(s,6H),3.06(s,3H),3.23(s,2H),3.54−3.57(t,J=5.2,2H),4.36−4.39(t,J=5.2Hz,2H);LRMS(ESI/APCI)m/z237[M+H]
+.
1−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン
密閉管中で、2−(4,4−ジメチル−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)エチル メタンスルホネート(500mg、2.1mmol)およびジメチルアミン(4.6mmol)のテトラヒドロフラン(2.3mL)中溶液を、60℃で5時間加熱した。追加のジメチルアミン(1mLの2Mテトラヒドロフラン溶液)を加え、反応物をさらに3時間加熱した。溶液を減圧下で濃縮し、粗残渣を得、次いで、5mLの1N HClに溶解した。水性溶液をジクロロメタンで洗浄し、次いで、炭酸ナトリウムで塩基性(pH>8)にし、ジクロロメタンで2回抽出した。水性溶液をさらにNaOHでpH>10に調整し、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機フラクションを硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、316mgのオフホワイト色の固形物を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.30(s,6H),2.27(s,6H),2.41−2.45(t,6.8Hz,2H) 3.24(s,2H),3.29−3.33(t,J=6.8Hz,2H),3.51−3.61(m,14H),3.88(br m,2H),7.27−7.29(d,J=8.1Hz,2H),7.58−7.60(d,J=8.2Hz,2H);LRMS(ESI/APCI)m/z186[M+H]
+.
2−(4,4−ジメチル−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート
密閉管中で、1−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン(92mg、0.5mmol)および[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ]エトキシ] p−トルエンスルホネート(318mg、1.0mmol)を60℃で4.5時間加熱した。粗反応混合物を、水中5〜95%CH
3CNの勾配(0.01%酢酸含有)でC18カラムから溶出する逆相HPLCに供して精製し、165mgの透明な油状物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.19(s,6H),2.30(s,3H),3.11(s,6H) 3.27(s,3H),3.27(s,2H),3.51−3.61(m,14H),3.88(br m,2H),7.27−7.29(d,J=8.1Hz,2H),7.58−7.60(d,J=8.2Hz,2H);LRMS(ESI/APCI)m/z332[M]
+.
2−(3−クロロ−4,4−ジメチル−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート
2−(4,4−ジメチル−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−N−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウム 4−メチルベンゼンスルホネート(162mg、0.32mmol)のメタノール(1ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(45μl、0.4mmol)を加えた。生じた溶液を0℃で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残渣を、水中5〜95%CH
3CNの勾配(0.01%酢酸含有)でC18カラムから溶出する逆相HPLCに供して精製し、75mgの透明な油状物を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.21(s,6H),2.29(s,3H),3.09(s,6H) 3.26(s,3H),3.31(s,2H),3.48−3.36(m,14H),3.84(br m,2H),7.25−7.27(d,J=8.1Hz,2H),7.58−7.60(d,J=8.2Hz,2H).
13C NMR(D
2O,100MHz)δ161.2,142.4,139.6,129.4,125.3,70.9,69.7,69.4,69.4,63.9,63.6,62.4,61.1,58.0,55.5,51.8,38.9,22.3,20.5;LRMS(ESI/APCI)m/z366[M]
+.
実施例31
1−クロロ−2,2,5,5−テトラメチル−3−(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116−ノナトリアコンタオキサオクタデカヘクタン−118−イル)イミダゾリジン−4−オン(化合物39−94)
2,2,5,5−テトラメチル−3−(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116−ノナトリアコンタオキサオクタデカヘクタン−118−イル)イミダゾリジン−4−オン
ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(平均分子量=2000、Aldrich cat#202509、5.25g、2.6mmol)をジクロロメタン(150ml)に溶解した。撹拌混合物にトリエチルアミン(1.0mL、7.2mmol)を加え、合わせた混合物を0℃まで冷却した。塩化メタンスルホニル(0.5mL、6.5mmol)を30分かけて撹拌溶液に滴下した。合わせた混合物を0℃でさらに30分間撹拌した。反応混合物を水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を真空中で濃縮し、PEG−メシレート生成物をさらに精製することなく用いた。
米国特許番号第5,126,057号(Worelyら,June 30,1992)に記載のとおりに調製された、2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(2.20g、15.8mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(60ml)に溶解した。室温の撹拌溶液に、水素化ナトリウム(60%、112mg、2.8mmol)を10分かけて4等分して加えた。室温でさらに1時間撹拌した後、PEG−メシレートを反応混合物に加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した後、混合物を真空中で濃縮し、粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜10%メタノール)に供して精製し、1.42g(8%)の表題化合物を得た。
1−クロロ−2,2,5,5−テトラメチル−3−(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116−ノナトリアコンタオキサオクタデカヘクタン−118−イル)イミダゾリジン−4−オン
2,2,5,5−テトラメチル−3−(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41,44,47,50,53,56,59,62,65,68,71,74,77,80,83,86,89,92,95,98,101,104,107,110,113,116−ノナトリアコンタオキサオクタデカヘクタン−118−イル)イミダゾリジン−4−オン(1.42g、0.7mmol)のメタノール(150ml)中0℃溶液に、次亜塩素酸tert−ブチル(209mg、1.9mmol)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜10%メタノール)に供して精製し、775mg(54%)の表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ3.72(s,152H),3.65(m,2H),3.58(t,J=7.5Hz,2H),3.40(s,3H),1.55(s,6H),1.38(s,6H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ174.9,83.6,71.0,69.5(大きなピーク)67.7,66.0,58.1,40.2,24.2,22.7.
実施例32
1−クロロ−3−(2−メトキシエチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(化合物39−01)
3−(2−メトキシエチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
米国特許番号第5,126,057号(Worelyら,June 30,1992)に記載のとおりに調製された、2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(0.71g、5.0mmol)および水素化ナトリウム(200mg、60%分散液、5.0mmol、1.0当量)の乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中懸濁液を、窒素下室温で15分間撹拌した。新しい2−ブロモエチルメチルエーテル(0.52mL、5.5mmol、1.1当量)を加え、混合物を室温で終夜撹拌した。19.5時間後、混合物を濃縮した。残渣をシリカ(2g)に吸着させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜6%メタノール)に供して精製し、淡黄色の油状物としてイミダゾリジノン(0.71g、71%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.56(t,J=6.4Hz,2H),3.37(t,J=6.4Hz,2H),3.36(s,3H),1.82(s,1H),1.40(s,6H),1.33(s,6H);LRMS(ESI/APCI)m/z201[M+H]
+.
1−クロロ−3−(2−メトキシエチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
3−(2−メトキシエチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(0.70g、3.5mmol)のメタノール(10mL)中溶液を10分間氷水で冷却して、新しい次亜塩素酸tert−ブチル(0.59mL、5.25mmol、1.5当量)を少しずつ加えた。高圧液体クロマトグラフィー−質量分析は、5分後、すべての出発アミンが消費されたことを示した。20分後、混合物を真空中で濃縮し、油状物を得た。油状物をシリカ(2.5g)に吸着させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0−4%メタノール)に供して精製し、無色の油状物としてN−クロロ−イミダゾリジン−4−オン(0.78g、95%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.55(t,J=5.8Hz,2H),3.44(t,J=6.4Hz,2H),3.36(s,3H),1.46(s,6H),1.36(s,6H);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ172.8,82.0,70.1,65.3,58.8,40.5,25.1,23.5;LRMS(ESI/APCI)m/z235[M+H]
+.
実施例33
1−クロロ−3−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)プロピル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オンの調製(化合物39−114)
3−(3−ヨードプロピル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
米国特許番号第5,126,057号(Worleyら,June 30,1992)に記載のとおりに調製された、2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(2.13g、15.0mmol)、および水素化ナトリウム(0.63g、60%分散液、15.8mmol、1.05当量)の乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中懸濁液を、窒素下室温で15分間撹拌した。混合物を0℃まで冷却して、新しい3−クロロ−1−ブロモプロパン(1.93mL、19.5mmol、1.3当量)を加え、次いで、混合物を室温で撹拌した。21.5時間後、混合物を濃縮し、ペースト状白色の半固形物として粗塩化アルキル(推定15.0mmol)を得、さらに精製することなく次の工程に移した。
残渣(推定15mmolの塩化アルキル)をアセトン(30mL)に懸濁し、ヨウ化ナトリウム(4.50g、30mmol、2.0当量)を加え、混合物を還流温度で6時間加熱した。冷却した混合物をエーテル(50mL、塩を沈殿させるため)で希釈し、濾過し、濃縮し、褐色の半固形物を得、それをジクロロメタン(100mL)に懸濁し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカ(12g)に吸着させた。シリカクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0−5%メタノール)に供して、非常に淡黄色の油状物として表題化合物(2.29g、49%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.26(t,J=7.5Hz,2H),3.21(t,J=6.8Hz,2H),2.17(t,J=6.8,7.5Hz,2H),2.03(br s,1H),1.43(s,6H),1.33(s,6H);LRMS(ESI/APCI)m/z311[M+H]
+.
3−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)プロピル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
新しいジエチレングリコールモノメチルエーテル(1.30mL、11.0mmol、1.5当量)を、5分かけて水素化ナトリウム(400mg、60%分散液、10mmol、1.35当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中懸濁液に滴下した。混合物を室温で15分間撹拌して、3−(3−ヨードプロピル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(2.29g、7.38mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中溶液を15分かけてカニューレで加えた。次いで、混合物を室温で終夜撹拌した。23時間後、混合物を濃縮し、黄色の油状物を得、それをシリカ(5g)に吸着させた。シリカクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0−6%メタノール)に供して、淡黄色の油状物として表題化合物(190mg、8.5%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.68−3.64(m,4H),3.63−3.59(m,2H),3.57−3.54(m,2H),3.53(t,J=6.1Hz,2H),3.39(s,3H),3.29−3.24(m,2H),1.96−1.89(m,2H),1.82(br s,1H),1.41(s,6H),1.32(s,6H);LRMS(ESI/APCI)m/z303[M+H]
+.
1−クロロ−3−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)プロピル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
3−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)プロピル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(182g、0.60mmol)のメタノール(10mL)中溶液を10分間氷水で冷却して、新しい次亜塩素酸tert−ブチル(0.10mL、0.9mmol、1.5当量)を少しずつ加えた。高圧液体クロマトグラフィー−質量分析は、5分後、すべての出発アミンが消費されたことを示した。20分後、混合物を真空中で濃縮し、油状物を得、それをシリカ(1g)に吸着させた。シリカクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜4%メタノール)に供して、無色の油状物として表題化合物(193mg、95%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.66−3.62(m,4H),361−3.58(m,2H),3.56−3.53(m,2H),3.51(t,J=6.0Hz,2H),3.38(s,3H),3.35−3.30(m,2H),1.96−1.88(m,2H),1.45(s,6H),1.33(s,6H);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ172.6,82.1,71.9,70.59,70.54,70.13,68.6,65.3,59.0,38.2,29.1,25.1,23.5;LRMS(ESI/APCI)m/z337[M+H]
+.
実施例34
3−クロロ−5−(ヒドロキシメチル)−4,4−ジメチルオキサゾリジン−2−オンの調製(化合物39−122)
1−(ベンジルオキシ)−3−メチル−3−ニトロブタン−2−オール
1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(620μL、5mmol)を、ベンジルオキシアセトアルデヒド(4.6g、31mmol)および2−ニトロプロパン(30mL、333mmol)の100mLの無水THF中冷却(0℃)撹拌溶液にゆっくり加えた。反応物を0℃で10分間撹拌し、次いで、室温まで昇温させて、18時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5〜50%酢酸エチル)に供して精製し、透明な液体として表題化合物(6.4g、27mmol、84%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.58(s,3H),1.63(s,2H),2.87−2.89(d,J=5.0Hz,1H),3.48−3.53(dd,6.8,9.8Hz,1H),3.60−3.63(dd,J=4.5,9.8Hz,1H)4.29−4.33(m,1H),4.57(s,2H),7.32−7.39(m,5H).LRMS(ESI/APCI)m/z238[M−H
+].
3−アミノ−1−(ベンジルオキシ)−3−メチルブタン−2−オール
1−(ベンジルオキシ)−3−メチル−3−ニトロブタン−2−オール(5.2g、21.7mmol)のMeOH(40ml)中溶液に、ラネーニッケルのH
2O中スラリー(50%、1ml)を加えた。容器をH
2(450psi)で加圧し、懸濁液を24時間撹拌した。混合物をCeliteに通して濾過し、真空中で濃縮し、透明な油状物として表題化合物(4.0g、19mmol、89%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.09(s,3H),1.14(s,2H),1.90(br s,2H) 3.50−3.54(m,2H),3.61−3.67(m,,1H),4.57(s,2H),7.28−7.39(m,5H).LRMS(ESI/APCI)m/z210[M+H]
+.
5−((ベンジルオキシ)メチル)−4,4−ジメチルオキサゾリジン−2−オン
3−アミノ−1−(ベンジルオキシ)−3−メチルブタン−2−オール(2g、9.6mmol)およびトリエチルアミン(3.3mL、24mmol)の95mLの無水ジクロロメタン中冷却(0℃)溶液にトリホスゲン(3.1g、10.5mmol)を加えた。反応物を0℃で3.5時間、そして、室温で1.5時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウムの溶液(95mL)を加え、混合物を15分間撹拌し、次いで、有機層を単離し、0.25N HCl、飽和NaHCO3
3、および食塩水で連続して洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、残渣を得、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中30〜75%酢酸エチル)に供して精製し、表題化合物(1.8g、7.4mmol、78%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.27(s,3H),1.40(s,2H),1.90 3.67−3.76(m,2H),4.37−4.41(t,J=6.4Hz,1H),4.56−4.64(dd,J=9.6,12Hz,2H),5.27(s,H),7.28−7.40(m,5H).LRMS(ESI/APCI)m/z236[M+H]
+.
5−(ヒドロキシメチル)−4,4−ジメチルオキサゾリジン−2−オン
5−((ベンジルオキシ)メチル)−4,4−ジメチルオキサゾリジン−2−オン(2.6g、11mmol)のEtOH(40ml)中溶液に、500mgの10%Pd/C(湿潤、Degussa type E101)を加えた。容器をH
2(450psi)で加圧し、懸濁液を24時間撹拌した。さらに500mgの10%Pd/Cを加え、反応物を450PSI H
2下で5日間撹拌した。混合物をセライトに通して濾過し、真空中で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中1〜10%メタノール)に供して精製し、静置すると白色の固形物に固化する透明な液体(1.8g、12mmol、100%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.30(s,3H),1.41(s,3H),2.45(br s,1H),3.76−3.81(m,1H),3.87−3.92(m,1H),4.30−4.32(dd,J=4.4,7.2Hz,1H) 5.59(br s,H).LRMS(ESI/APCI)m/z146[M+H]
+.
3−クロロ−5−(ヒドロキシメチル)−4,4−ジメチルオキサゾリジン−2−オン
5−(ヒドロキシメチル)−4,4−ジメチルオキサゾリジン−2−オン(250mg、1.72mmol)の2mLのメタノール中0℃溶液に、次亜塩素酸tertブチル(290μL、2.58mmol)を加えた。反応物を0℃で1時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、粗残渣を得た。粗生成物をクロマトグラフィー(ヘキサン中20〜80%酢酸エチル)に供して精製し、透明な液体として表題化合物(248mg、1.38mmol、80%)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ1.29(s,3H),1.42(s,3H),2.28−2.31(dd,J=4.8,7.7 1H),3.85−3.88(m,1H),3.91−3.98(m,1H),4.37−4.40(dd,J=4.76.9Hz,1H).LRMS(ESI/APCI)m/z180[M+H]
+.
実施例35
3−クロロ−6−(2−ヒドロキシエチル)−4,4−ジメチル−1,3−オキサジナン−2−オン(化合物39−123)
エチル 5−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−5−メチル−3−オキソヘキサノエート
フラスコ中で、3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸(14.77g、58.8mmol、Low,Eddy;Nair,Satheesh;Shiau,Timothy;Belisle,Barbara;Debabov,Dmitri;Celeri,Chris;Zuck,Meghan;Najafi,Ron;Georgopapadakou,Nafsika;Jain,Rakesh Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters,2009,19,196-198に記載のとおりに調製)をテトラヒドロフラン(200ml)に溶解した。N,N−ジカルボニルジイミダゾール(9.54g、58.8mmol)を混合物に加え、合わせた反応混合物を室温で約1時間撹拌した。第2のフラスコ中で、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1.0M、117mL、117mmol)を−78℃まで冷却し、酢酸エチルをゆっくり加えた。第2のフラスコを20分間撹拌し、次いで、第1のフラスコに加え、それも−78℃まで冷却した。合わせた混合物を−78℃で2時間撹拌した。反応混合物を飽和水性NaHCO
3溶液でクエンチし、混合物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜20%酢酸エチル)に供して精製し、10.08g(53%)の表題化合物を得た。
ベンジル 4,6−ジヒドロキシ−2−メチルヘキサン−2−イルカルバメート
エチル 5−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−5−メチル−3−オキソヘキサノエート(3.49、10.9mmol)をエタノール(100ml)に溶解した。水素化ホウ素ナトリウム(1.64g、43.4mmol)を該混合物に加え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応物を1N HClでクエンチし、混合物を1時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜4%メタノール)に供して精製し、2.14g(70%)の表題化合物を得た。
6−(2−ヒドロキシエチル)−4,4−ジメチル−1,3−オキサジナン−2−オン
ベンジル (4,6−ジヒドロキシ−2−メチルヘキサン−2−イル)カルバメート(460mg、1.6mmol)の30mLの無水THF中冷却(0℃)溶液に、水素化ナトリウム(油中60%分散液、128mg、3.2mmol)を加えた。反応物を0℃で15分間撹拌し、次いで、室温まで昇温し、さらに4時間撹拌した。酢酸(約3.5mmol)を加え、混合物を減圧下で濃縮した。粗残渣をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5〜12%メタノール)に供して精製し、白色の固形物(219mg、1.26mmol、77%)を得た。
1H NMR(d
6−DMSO,400MHz)δ1.17(s,6H),1.41−1.48(dd,J=12.3,13.4Hz,1H),1.64−1.71(m,2H),1.79−1.83(dt,J=1.8,13.7Hz,1H),3.49−3.55(m,2H),4.37−4.41m,1H),4.54−4.57(t,J=5.0Hz,1H),7.2(br s,1H).LRMS(ESI/APCI)m/z174[M+H]
+.
3−クロロ−6−(2−ヒドロキシエチル)−4,4−ジメチル−1,3−オキサジナン−2−オン
6−(2−ヒドロキシエチル)−4,4−ジメチル−1,3−オキサジナン−2−オン(278mg、1.6mmol)の4mL ジクロロメタンおよび250μL メタノール中溶液に、トリクロロイソシアヌル酸(370mg、1.6mmol)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜10%メタノール)に供して直接精製し、白色の固形物(291mg、1.40mmol、87%)を得た。
1H NMR(D
2O,400MHz)δ1.35(s,6H),1.78−1.83(m,2H),1.97−2.03(dd,J=11.9,14.2Hz,1H),2.13−2.17(dd,J=2.1,14.2Hz,1H),3.64−3.68(m,2H),4.55−4.60(m,2H).
13C NMR(D
2O,100MHz)δ24.3,27.9,35.8,41.5,63.0,72.5,155.15.LRMS(ESI/APCI)m/z208[M+H]
+.
実施例36
1−クロロ−3−(2−(2−メトキシエトキシ)エチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(化合物39−100)
2−(2−メトキシエトキシ)エチル 4−メチルベンゼンスルホネート
2−(2−メトキシエトキシ)エチル 4−メチルベンゼンスルホネートを、Heathcote Rら,Dalton Trans.,2007,1309−1315 at Experimental,subsection C(その部分は、その全体が本明細書によって引用される)に記載の製法を用いて合成した。
3−(2−(2−メトキシエトキシ)エチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(1g、7.0mmol)の14mLの無水DMF中溶液に、水素化ナトリウム(油中60%分散液、282mg、7.0mmol)を加え、生じた混合物を室温で1時間撹拌した。2−(2−メトキシエトキシ)エチル 4−メチルベンゼンスルホネート(1.9g、7mmol)を滴下し、溶液を室温で18時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、粗残渣を得た。粗固形物をジクロロメタンに懸濁し、濾過し、固形物を除去した。溶液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜12%メタノール)に供して精製し、透明な液体(724mg、2.96mmol、43%)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ1.22(s,6H),1.35(s,6H),3.27(s,3H),3.34−3.37(t,J=6.3Hz,3H),3.49−3.52(m,2H),3.58−3.61(m,4H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ25.7,27.3,39.6,57.9,58.9,67.7,69.4,71.0,76.2,179.5.LRMS(ESI/APCI)m/z245[M+H]
+.
1−クロロ−3−(2−(2−メトキシエトキシ)エチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
3−(2−(2−メトキシエトキシ)エチル)−2,2,5,5−テトラメチル−イミダゾリジン−4−オン(715mg、2.9mmol)のメタノール(7ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(393μl、3.5mmol)を加えた。生じた溶液を30分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜12%メタノール)に供して精製し、透明な液体として表題化合物(666mg、2.39mmol、82%)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ1.26(s,6H),1.43(s,6H),3.27(s,3H),3.44−3.46(m,2H),3.49−3.51(m,2H),3.57−3.63(m,4H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ22.5,24.0,40.1,57.9,66.0,67.6,69.4,71.0,83.7,175.0.LRMS(ESI/APCI)m/z279[M+H]
+.
実施例37
1−クロロ−2,2,5,5−テトラメチル−3−(2,5,8,11−テトラオキサトリデカン−13−イル)イミダゾリジン−4−オン(化合物39−12)
2,5,8,11−テトラオキサトリデカン−13−イル 4−メチルベンゼンスルホネート
テトラエチレングリコールモノメチルエステル(tech.grade,Aldrich、10g、48mmol)の27mLのテトラヒドロフラン中溶液に、水性水酸化ナトリウムの溶液(5M、27mL、134mmol)を加えた。溶液を0℃まで冷却し、塩化トシル(16.5g、86.4mmol)の27mL THF中溶液を冷却した撹拌溶液に滴下した。反応混合物を0℃で5時間撹拌し、次いで、50mLの水で希釈し、ジクロロメタンで2回抽出した。有機フラクションを水で2回、そして、食塩水で1回洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、透明な液体(17.1g、47.1mmol、99%)を得、粗生成物を精製することなく直接用いた。LRMS(ESI/APCI)m/z363[M+H]
+.
2,2,5,5−テトラメチル−3−(2,5,8,11−テトラオキサトリデカン−13−イル)イミダゾリジン−4−オン
2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(1g、7.0mmol)の12mLの無水N,N−ジメチルホルムアミド中溶液に水素化ナトリウム(油中60%分散液、282mg、7.0mmol)を加え、生じた混合物を室温で1時間撹拌した。2,5,8,11−テトラオキサトリデカン−13−イル 4−メチルベンゼンスルホネート(2.5g、7mmol)を滴下し、溶液を室温で18時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、粗残渣を得た。粗固形物をジクロロメタンに懸濁し、濾過し、固形物を除去し、次いで、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜12%メタノール)に供して精製し、透明な液体(0.99g、3.0mmol、43%)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ1.33(s,6H),1.41(s,6H),3.6−3.39(m,5H),3.54−3.56(m,2H),3.62−3.66(m,10H).LRMS(ESI/APCI)m/z333[M+H]
+.
1−クロロ−2,2,5,5−テトラメチル−3−(2,5,8,11−テトラオキサトリデカン−13−イル)イミダゾリジン−4−オン
3−(2−(2−メトキシエトキシ)エチル)−2,2,5,5−テトラメチル−イミダゾリジン−4−オン(980mg、2.95mmol)のメタノール(7ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(395μl、3.5mmol)を加えた。生じた溶液を30分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜10%メタノール)に供して精製し、透明な液体(978mg、2.67mmol、91%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.34(s,6H),1.46(s,6H),3.38(s,3H),3.44−3.46(m,2H),3.54−3.57(m,2H),3.62−3.67(m,4H).
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ23.5,25.2,40.6,59.0,65.2,68.5,70.4,70.4,70.5,70.6,70.6,71.9,82.0,172.7.LRMS(ESI/APCI)m/z367[M+H]
+.
実施例38
3−クロロ−4−(ヒドロキシメチル)−1,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン
(化合物39−124)
3,5−ジメチル−5−ニトロ−1,3−オキサジナン
2−ニトロ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(20.4g、151mmol)の40%水性メチルアミン(11.7g、151mmol)中溶液に、ホルムアルデヒドの水性溶液(37%ホルムアルデヒド、12.2g、151mmol)を加えた。反応物を室温で1週間撹拌し、次いで、エーテルで3回抽出した。有機フラクションを硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、粗油状物を得、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中50〜100%酢酸エチル)に供して精製し、所望の生成物(15.4g、96.1mmol、63%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.45(s,3H),2.32(s,3H),2.63−2.66(d,J=13.2Hz,1H),3.51−3.54(d,J=12.6Hz,1H),3.67−3.71(dt,J=1.9,13.2Hz,1H),3.86−3.89(d,J=8.5Hz,1H),4.29−4.32(dd,J=1.2,8.6Hz,1H),4.61−4.66(dd,J=2.4,12.6Hz,1H).
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ22.0,39.9,59.8,71.2,83.1,86.1.LRMS(ESI/APCI)m/z161[M+H]
+.
2−メチル−3−(メチルアミノ)−2−ニトロプロパン−1−オール 塩酸塩
3,5−ジメチル−5−ニトロ−1,3−オキサジナン(11.5g、71.8mmol)の280mL エタノールおよび50mL 水中溶液を、ディーン−スタークトラップに準備し、還流温度で加熱した。還流反応物に、280mL エタノールおよび50mL 水の溶液をゆっくり加えた。溶液の添加速度を、約2時間かけて同容量の溶媒の蒸留および除去の速度に適合させた。還流温度で4時間後、残りの溶媒を留去し、粗残渣を水から凍結乾燥させて、白色の固形物(14.1g、100%)を得、それをさらに精製することなく次の工程にて直接用いた。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ1.53(s,3H),2.74(s,3H),3.62−3.66(d,J=14.6Hz,1H),3.68−3.72(d,J=14.6Hz,1H),3.84−3.87(d,J=12.5Hz,1H),4.10−4.13(d,J=12.5Hz,1H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ18.9,34.4,52.8,66.2,88.9.LRMS(ESI/APCI)m/z149[M+H]
+.
2−アミノ−2−メチル−3−(メチルアミノ)プロパン−1−オール 塩酸塩
2−メチル−3−(メチルアミノ)−2−ニトロプロパン−1−オール 塩酸塩(5.4g)のメタノール(32ml)中溶液に、H
2O中ラネーニッケルのスラリー(1.5ml)を加えた。容器をH
2(450psi)で加圧し、懸濁液を48時間撹拌した。混合物をCeliteに通して濾過し、真空中で濃縮し、粗液体(7.4g、>100%)を得、精製することなく次の工程にて直接用いた。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.01(s,3H),2.26(s,3H),2.99(s,2H),3.41−3.44(d,J=11.6,1H),3.48−3.51(d,J=11.6Hz,1H).LRMS(ESI/APCI)m/z145[M+H]
+.
4−(ヒドロキシメチル)−1,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン
丸底フラスコ中で、2−アミノ−2−メチル−3−(メチルアミノ)プロパン−1−オ−ル 塩酸塩(3.3g、21mmol)および尿素(1.26g、21mmol)の混合物を、アンモニアガスの発生が終了するまで1時間200℃の砂浴中で加熱した。生じた混合物をジクロロメタンに懸濁し、濾過し、不溶性物質を除去した。有機溶液を濃縮し、黒色の固形物を得、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中1〜12%メタノール)に供して精製し、黄褐色の油状物として所望の生成物(1.3g、9.0mmol、45%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.26(s,3H),2.76(s,3H),3.07−3.9(d,J=8.8Hz,1H),3.36−3.36(d,J=8.8Hz,1H),3.43−3.44(d,J=2.1Hz,2H),3.46(s,1H).
13C NMR(100MHz,CDCl
3/MeOD)δ23.5,30.1,50.0,55.7,67.7,161.9.LRMS(ESI/APCI)m/z145[M+H]
+.
3−クロロ−4−(ヒドロキシメチル)−1,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン
4−(ヒドロキシメチル)−1,4−ジメチルイミダゾリジン−2−オン(250mg、1.72mmol)のメタノール(2.5ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(236μl、2.1mmol)を加えた。生じた溶液を30分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、粗残渣を得た。粗物質を、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中1〜12%メタノール)に供して精製し、白色の固形物として所望の生成物(168mg、0.941mmol、54%)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ1.16(s,3H),2.74(s,3H),3.25−3.27(d,J=9.2Hz,1H),3.38−3.41(d,J=12.6Hz,1H),3.47−3.49(d,J=9.2Hz,2H),3.64−3.67(d,J=12.6Hz,1H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ18.1,30.8,53.2,62.8,64.5,161.6.LRMS(ESI/APCI)m/z179[M+H]
+.
実施例39
1−クロロ−3−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリジン−2−オン(化合物39−120)
1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリジン−2−オン(418mg、3.2mmol)のMeOH(6ml)中溶液を0℃まで冷却した。次亜塩素酸tert−ブチル(450μl、4mmol)を加えた。生じた溶液を90分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜12%メタノール)に供して精製し、白色の固形物(317mg、1.93mmol、60%)を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ3.28−3.31(t,J=5.3Hz,2H),3.47−3.51(m,2H),3.56−3.59(m,2H),3.62−3.64(t,J=5.3Hz,2H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ43.31,46.6,51.9,58.3,163.9.LRMS(ESI/APCI)m/z165[M+H]
+.
実施例40
1−クロロ−2,2,5,5−テトラメチル−3−(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41−テトラデカオキサトリテトラコンタン−43−イル)イミダゾリジン−4−オン
(化合物39−132)
2,2,5,5−テトラメチル−3−(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41−テトラデカオキサトリテトラコンタン−43−イル)イミダゾリジン−4−オン
ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(平均分子量=750、Aldrich cat#202509、5.77g、7.7mmol)をジクロロメタン(150ml)に溶解した。撹拌混合物にトリエチルアミン(3.3mL、23.7mmol)を加え、合わせた混合物を0℃まで冷却した。塩化メタンスルホニル(1.8mL、23.3mmol)を30分かけて撹拌溶液に滴下した。合わせた混合物をさらに30分間0℃で撹拌した。反応混合物を水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を真空中で濃縮し、PEG−メシレート生成物をさらに精製することなく用いた。
米国特許番号第5,126,057号(Worelyら,June 30,1992)に記載のとおりに調製された、2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(2.20g、15.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(60ml)に溶解した。室温の撹拌溶液に、10分かけて水素化ナトリウム(60%、550mg、13.8mmol)を4等分して加えた。室温でさらに1時間撹拌した後、PEG−メシレートを反応混合物に加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した後、混合物を真空中で濃縮し、粗物質をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜10%メタノール)に供して精製し、1.13g(16%)の表題化合物を得た。
1−クロロ−2,2,5,5−テトラメチル−3−(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41−テトラデカオキサトリテトラコンタン−43−イル)イミダゾリジン−4−オン
2,2,5,5−テトラメチル−3−(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41−テトラデカオキサトリテトラコンタン−43−イル)イミダゾリジン−4−オン(1.13g、1.2mmol)のメタノール(150ml)中0℃溶液に、次亜塩素酸tert−ブチル(393mg、3.6mmol)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗物質をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜10%メタノール)に供して精製し、764mg(66%)の表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ3.70(s,54H),3.64(m,2H),3.56(t,J=7.5Hz,2H),3.39(s,3H),1.54(s,6H),1.37(s,6H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ175.0,83.6,71.0,69.4(大きなピーク),67.7,66.0,58.0,40.2,24.1,22.6.
実施例41
1−クロロ−3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(化合物39−27)
3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
米国特許番号第5,126,057号(Worelyら,June 30,1992)に記載のとおりに調製された、2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(3.54g、24.9mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(150ml)に溶解した。室温の撹拌溶液に、10分かけて水素化ナトリウム(60%、913mg、22.8mmol)を4等分して加えた。室温でさらに1時間撹拌した後、グリシドール(1.4mL、21.1mmol)を反応混合物に加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した後、混合物を真空中で濃縮し、粗物質をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜20%メタノール)に供して精製し、250mg(5%)の表題化合物を得た。
1−クロロ−3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(250mg、1.2mmol)のメタノール(150ml)中0℃溶液に次亜塩素酸tert−ブチル(150mg、1.4mmol)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗物質をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜10%メタノール)に供して精製し、256mg(88%)の表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ4.06−3.98(m,1H),3.62(dd,J=12.0,4.0Hz,1H),3.56−3.44(m,2H),3.36(dd,J=14.8,8.4Hz,1H),1.54(s,6H),1.38−1.37(m,6H).
13C NMR(100MHz,D
2O)δ175.5,83.9,69.4,66.0,63.4,43.6,24.2,23.9,22.72,22.4.LRMS(ESI/APCI)m/z251[M+H]
+.
実施例42
1−クロロ−3−(4−ヒドロキシブチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(化合物39−125)
3−(4−(ベンジルオキシ)ブチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
米国特許第5,126,057号(Worelyら,June 30,1992)に記載のとおりに調製された、2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(3.54g、24.9mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(150ml)に溶解した。室温の撹拌溶液に、10分かけて水素化ナトリウム(60%、913mg、22.8mmol)を4等分して加えた。室温でさらに1時間撹拌した後、ベンジル 5−ブロモブチル エーテル(90%、5.05g、20.8mmol)を反応混合物に加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した後、混合物を真空中で濃縮し、粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜20%メタノール)に供して精製し、3.40g(45%)の表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ7.46−7.24(m,5H),4.50(s,2H),3.51(t,J=6.0Hz,2H),3.20−3.15(m,2H),1.74−1.62(m,4H),1.47(s,6H),1.36(s,6H).
3−(4−ヒドロキシブチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
3−(4−(ベンジルオキシ)ブチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(3.40g、11.2mmol)をエタノール(100ml)に溶解し、パラジウム(炭素担体10%、410mg、0.4mmol)を該溶液に加えた。フラスコを、窒素で数回、次いで、水素で数回パージした。反応物を、水素下、室温で18時間撹拌した。混合物を濾過し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜20%メタノール)に付して精製し、628mg(26%)の表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,D
2O)δ3.72(t,6.0Hz,2H),3.49(s,1H),3.28−3.20(m,2H),1.76−1.66(m,4H),1.64−1.56(m,2H),1.40(s,6H),1.32(s,6H).
1−クロロ−3−(4−ヒドロキシブチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン
3−(4−ヒドロキシブチル)−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−4−オン(622mg、2.9mmol)のメタノール(80ml)中0℃溶液に、次亜塩素酸tert−ブチル(473mg、4.4mmol)を加えた。混合物を、0℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗物質をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜15%メタノール)に付して精製し、213mg(30%)の表題化合物を得た。1H NMR(400MHz,D2O)δ3.74−3.66(m,2H),3.34−3.30(m,2H),2.08(s,1H),1.78−1.71(m,2H),1.65−1.57(m,2H),1.47(s,6H),1.36(s,6H).13C NMR(100MHz,D2O)δ173.0,82.3,65.5,62.5,40.5,29.8,26.1,25.5,23.8.LRMS(ESI/APCI)m/z249[M+H]+.
前述の記載は特定の実施態様について記載しているが、当業者であれば種々の修飾および別の選択肢をもたらしうることは分かるであろう。したがって、上記の特定の実施態様は、一例であることを意味するものであって、本発明の範囲を限定することを意味するものではなく、それは、添付の特許請求の範囲の全範囲、および任意かつすべてのそれらに相当する範囲を提供するものである。