JP2013542993A - 初期タウオパシーの診断のためのチウの検出におけるシアニン色素の使用 - Google Patents

初期タウオパシーの診断のためのチウの検出におけるシアニン色素の使用 Download PDF

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Abstract

アルツハイマー病におけるタウ病理の診断用イメージング剤として有用な放射性標識化合物が記載されている。組成物及びかかる化合物の製造方法も記載されている。
【選択図】なし

Description

本発明は、放射性標識化合物、その組成物、かかる化合物の製造方法、及び特にアルツハイマー病に関連したタウ病理のイメージングプローブとしてのその使用に関する。本発明の化合物は、陽電子放出断層撮影(PET)又は単光子放出コンピューター断層撮影(SPECT)イメージングのために使用できる。
アルツハイマー病(AD)は、高齢者における認知症の最も普通の原因である。それは、死後の神経病理学に基づいて最終的に診断されかつステージ化される。ADの病理学的特徴は、アミロイド斑及び神経細線維もつれ(NFT)の沈着を伴う実質的なニューロン喪失である。
NFTは、微小管結合タンパク質タウから構成されたフィラメント状凝集物からなっている。多くの文献は、タウ凝集物(NFT)又はNFT形成がアミロイド斑よりも緊密にADの進行と相関することを示唆している(Braak,H.et al.,Neuropathological Staging of Alzheimer−related Changes.Acta Neuropathologica,82,239−259,1991)。報告によれば、タウ凝集物又は神経細線維病変は、新皮質のアミロイド沈着及び認知症の徴候が検出可能になるより数十年前に一定領域(深部側頭葉)に出現する。タウ病変は臨床症状又は認知症徴候の表出前に起こり、認知症の重篤度と相関している。これらの属性により、タウ凝集物はADの早期診断のための優れたアプローチとなる可能性がある。したがって、これらの病変又はNFTのインビボ検出は、ADの診断及び疾患進行の追跡のために有用であることがわかろう。
チアカルボシアニンはタウアンタゴニスト活性を有している。次式のN744のような対称チアカルボシアニンは、強力なタウ凝集阻害剤である(E Chang,E E Congdon,N S Honson,K E Duff,and J Kuret,J Med Chem,2009,52,3539)。
次式のシアニン色素(特にベンゾチアゾリルトリメチンシアニン)は、低い濃度(<300nM)で不溶性タウ凝集物の形成を阻害することが報告されている(E Chang,E E Congdon,N S Honson,K E Duff,and J Kuret,J Med Chem,2009,52,3539)。
しかし当技術分野には、NFT用のイメージング剤として使用できる放射性標識化合物の製造方法に対するニーズが今なお存在している。以下に記載される本発明は、かかるニーズに応えるものである。
米国特許出願公開第2010/0239496号明細書
本発明は、次の式(I)の放射性標識化合物を提供する。
式中、
1は各々独立にH、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)オキシであり、
pは各々独立に1〜4の整数であり、
Xは各々独立にN、O又はS、好ましくはSであり、
R2はH又はアルキルであり、
R3は各々独立にH、アルキル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)であり、
nは1〜5、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜3の整数であり、
-は当技術分野で知られる任意の対アニオン、好ましくはI-、Br-、Cl-、トリフレート、トリフルオロアセテート、トシレート又はメシレート、さらに好ましくはI-であり、
1、R2及びR3の1以上は放射性核種を含んでいる。
本発明は、次の式(Ia)の放射性標識化合物を提供する。
式中、
1は各々独立にH、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)オキシであり、
pは各々独立に1〜4の整数であり、
Xは各々独立にN、O又はS、好ましくはSであり、
R2はH又はアルキルであり、
R3は各々独立にH、アルキル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)であり、
nは1〜5、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜3の整数であり、
-は当技術分野で知られる任意の対アニオン、好ましくはI-、Br-、Cl-、トリフレート、トリフルオロアセテート、トシレート又はメシレート、さらに好ましくはI-であり、
1、R2及びR3の1以上は放射性核種を含んでいる。
本発明は、次の式(II)の放射性標識化合物を提供する。
式中、
Rは各々独立にH、アルキル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)であり、
R'は各々独立にH、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)オキシであり、
nは1〜6の整数であり、
*は放射性核種、好ましくは18Fであり、
-は当技術分野で知られる任意の対アニオン、好ましくはI-、Br-、Cl-、トリフレート、トリフルオロアセテート、トシレート又はメシレート、さらに好ましくはI-である。
本発明は、次の式(IIa)の放射性標識化合物を提供する。
式中、R'、n、R*及びY-の各々は式(II)の化合物に関して定義した通りである。
本発明は、次の式(III)の放射性標識化合物を提供する。
式中、
RはH、アルキル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)であり、
R'は各々独立にH、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)オキシであり、
R"はH又はアルキルであり、
*は放射性核種、好ましくは18Fであり、
nは1〜10、好ましくは1〜7、さらに好ましくは1〜5の整数であり、
-は当技術分野で知られる任意の対アニオン、好ましくはI-、Br-、Cl-、トリフレート、トリフルオロアセテート、トシレート又はメシレート、さらに好ましくはI-である。
本発明は、次の式(IV)の放射性標識化合物を提供する。
式中、
Rは各々独立にH、アルキル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)であり、
R'はH、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)オキシであり、
R"はH又はアルキルであり、
*は放射性核種、好ましくは18Fであり、
nは1〜10、好ましくは1〜7、さらに好ましくは1〜5の整数であり、
-は当技術分野で知られる任意の対アニオン、好ましくはI-、Br-、Cl-、トリフレート、トリフルオロアセテート、トシレート又はメシレート、さらに好ましくはI-である。
本発明は、次の式(IVa)の放射性標識化合物を提供する。
式中、R'、R"、R*、n及びY-の各々は式(IV)の化合物に関して定義した通りである。
本発明は、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IV)及び/又は(IVa)の放射性標識化合物の製造方法を提供する。
本発明はさらに、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IV)又は(IVa)の化合物及び薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤を含んでなる医薬組成物を提供する。
本発明は、本明細書中にそれぞれ記載されているような本発明の放射性標識化合物又はその医薬組成物を投与することにより、タウ凝集物又はNFTをインビトロ又はインビボで検出する方法を提供する。
本発明は、本明細書中にそれぞれ記載されているような本発明の放射性標識化合物又はその医薬組成物を投与する段階を含んでなるイメージング方法を提供する。
本発明は、アルツハイマー病及び他のタウオパシー(tauopathies)の発症前検出のための診断用イメージング剤として使用するための放射性標識化合物を提供する。本発明の化合物は、インビトロ及びインビボイメージング目的のために使用し得るように放射性標識することができる。
図1は、[18F](8.0分)を含む反応混合物のHPLC分析結果(上段:放射能チャネル、下段:254nmのUVチャネル)を示している。 図2は、19F−20参照化合物(7.8分)を添加した[18F](7.8分)を含む反応混合物のHPLC分析結果(上段:放射能チャネル、下段:254nmのUVチャネル)を示している。 図3は、[18F](7.9分)を含む反応混合物のHPLC分析結果(上段:放射能チャネル、下段:254nmのUVチャネル)を示している。
本発明の化合物の例には下記のものがある。
本発明に従えば、本明細書中に記載した本発明の化合物に関しては、放射性核種は当技術分野で知られる任意の放射性同位体を意味するものとする(以後は「放射性標識化合物」という)。好ましくは、放射性核種はイメージング(例えば、PETやSPECT)に適した放射性同位体である。一実施形態では、放射性核種はPETイメージングに適した放射性同位体である。さらに好ましくは、放射性核種は11C、13N、15O、68Ga、62Cu、18F、76Br、124I又は125Iであり、さらに一段と好ましくは、放射性核種は18Fである。
一実施形態では、放射性核種はSPECTイメージングに適した放射性同位体である。さらに好ましくは、放射性核種は99mTc、111In、67Ga、201Tl、123I又は133Xeであり、さらに一段と好ましくは、放射性核種は99mTc又は123Iである。
本発明は、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IV)及び/又は(IVa)の化合物において、放射性核種が非放射性同位体等価物で置き換えられたもの(例えば、18Fが19F又はFで置き換えられたもの)(「非放射性標識化合物」)を提供する。
本発明は、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IV)及び/又は(IVa)の非放射性標識化合物の製造方法を提供する。
本発明は、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IV)及び/又は(IVa)の非放射性標識化合物及び薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤を含んでなる医薬組成物を提供する。
式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IV)及び/又は(IVa)の非放射性標識化合物の例には下記のものがある。
医薬組成物又は放射性医薬組成物
本発明は、本明細書中に記載したような本発明の化合物を薬学的に許容されるキャリヤー、賦形剤又は生体適合性キャリヤーと共に含んでなる医薬組成物又は放射性医薬組成物を提供する。本発明に従えば、本発明の化合物が放射性核種で放射性標識されている場合、医薬組成物は放射性医薬組成物である。
本発明はさらに、本明細書中に記載したような本発明の化合物を、哺乳動物への投与に適した薬学的に許容されるキャリヤー、賦形剤又は生体適合性キャリヤーと共に含んでなる医薬組成物又は放射性医薬組成物を提供する。
当業者には理解される通り、薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤は、当技術分野で知られる任意の薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤であり得る。
「生体適合性キャリヤー」は、医薬組成物が生理学的に認容され得るようにして(例えば、毒性又は過度の不快感なしに哺乳動物体に投与できるようにして)本発明の化合物を懸濁又は溶解し得る任意の流体(特に液体)であり得る。生体適合性キャリヤーは、好適には、無菌のパイロジェンフリー注射用水、(有利には注射用の最終生成物が等張性又は非低張性になるように平衡させ得る)食塩水のような水溶液、或いは1種以上の張度調整物質(例えば、血漿陽イオンと生体適合性対イオンとの塩)、糖(例えば、グルコース又はスクロース)、糖アルコール(例えば、ソルビトール又はマンニトール)、グリコール(例えば、グリセロール)又は他の非イオン性ポリオール物質(例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなど)の水溶液のような注射可能なキャリヤー液体である。生体適合性キャリヤーはまた、エタノールのような生体適合性有機溶媒を含んでいてもよい。かかる有機溶媒は、親油性の高い化合物又は配合物を可溶化するために有用である。好ましくは、生体適合性キャリヤーはパイロジェンフリー注射用水、等張食塩水又はエタノール水溶液である。静脈内注射用の生体適合性キャリヤーのpHは、好適には4.0〜10.5の範囲内にある。
医薬組成物又は放射性医薬組成物は非経口的に(即ち、注射によって)投与でき、最も好ましくは水溶液である。かかる組成物は、緩衝剤、薬学的に許容される可溶化剤(例えば、シクロデキストリン或いはPluronic、Tween又はリン脂質のような界面活性剤)、薬学的に許容される安定剤又は酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸、ゲンチシン酸又はp−アミノ安息香酸)のような追加成分を任意に含み得る。本発明の化合物が放射性医薬組成物として提供される場合、前記化合物の製造方法はさらに、放射性医薬組成物を得るために必要な段階(例えば、有機溶媒の除去、生体適合性緩衝剤及び任意の追加成分の添加)を含むことができる。非経口投与のためには、放射性医薬組成物が無菌性かつ非発熱原性であることを保証するための段階を採用することも必要である。かかる段階は当業者には公知である。
本発明の化合物の製造
本発明の化合物は、当技術分野で知られる任意の手段(特に限定されないが、求核芳香族置換、求核脂肪族置換及びクリック化学を含む)によって製造できる。
本発明の化合物の製造例は、2つのN−アルキル化2−メチル複素環(例えば、23a及び23b)をアミジン(24)(スキームA)又はオルトエステル(25)(スキームB)と反応させることである。
スキームA及びスキームB中、R及びR"の各々は本明細書中で定義した通りである。
本発明の一実施形態では、本発明の化合物は、所望のハロゲン又は放射性核種を用いて適当な脱離基を求核芳香族置換又は求核脂肪族置換することにより、放射性核種で放射性標識することができる。求核芳香族置換に適した脱離基の例には、特に限定されないが、Cl、Br、F、NO2及び+N(R)4がある。求核脂肪族置換に適した脱離基の例には、特に限定されないが、I、Br、Cl、OMs(メシレート)及びOTs(トシレート)がある。
本発明の一実施形態では、放射性核種は一段階の放射合成で導入される。
例えば、式(II)の化合物は、下記のスキームC(式中、Rは本明細書中に記載した通りである。)に従って18Fで放射性標識できる。
式(III)及び(IV)の化合物もまた、23a及び23bが対称的でない点を除き、スキームCに従って製造できる。
スキームD及び(式中、Rは本明細書中に記載した通りである。)は、本発明の化合物の芳香環を放射性標識するための様々な経路を示している。
スキームD:求核フッ素化のためのピリジン環の使用は、当技術分野で知られる手段によって行うことができる。ピリジル部分の窒素は、環の電子吸引性を高め、したがってフッ素化を促進する。脱離基(LG)は、ピリジル部分の窒素に対してオルト位又はパラ位にある。
スキームE:Tobias Ritter(Takeru Furuya,Hanns Martin Kaiser,Angew.Chem.Int.Ed.,2008,47,5993−5996)。
スキームF:Buchwald法(Donald A.Watson,Mingjuan Su,Georgiy Teverovsky,Yong Zhang,Jorge Garcia−Fontanet,Tom Kinzel,Stephen L.Buchwald,Science,V325,2009,1661)。
スキームG:脱離基としてのヨージウム塩の使用(国際公開第2005/097713号、同第2005/061415号)。
例えば、放射性同位体[18F]−フッ化物イオン(18-)は、通常は核反応18O(p,n)18Fから水溶液として得られ、カチオン性対イオンの添加及びそれに続く水の除去によって反応性にされる。好適なカチオン性対イオンは、無水反応溶媒中において、18-の溶解性を維持するのに十分な溶解度を有するべきである。したがって、使用されてきた対イオンには、ルビジウム又はセシウムのような大きいが軟らかい金属イオン、Kryptofix(商標)のようなクリプタンドと錯体化したカリウム、及びテトラアルキルアンモニウム塩がある。好ましい対イオンは、無水溶媒中での溶解性が良く、18-の反応性を高めることから、Kryptofix(商標)のようなクリプタンドと錯体化したカリウムである。18Fはまた、ハロゲン又はトシレート基のような適当な脱離基の求核置換によっても導入できる。公知の18F標識技法についての一層詳細な議論は、“Handbook of Radiopharmaceuticals”(2003,John Wiley and Sons:M.J. Welch and C.S.Redvanly,Eds.)の第6章に見出すことができる。同様な方法は、本明細書中に記載されるPET及びSPECT放射性同位体を含む他の放射性同位体で本発明の化合物を放射性標識するためにも使用できる。
自動化合成
一実施形態では、本明細書中にそれぞれ記載されているような本発明の放射性標識化合物の製造方法は自動化される。例えば、本発明の[18F]標識化合物は、自動化放射合成装置の使用により、自動化方式で簡便に製造できる。かかるプラットホーム装置には、TRACERlab(商標)(例えば、TRACERlab(商標)MX)及びFASTlab(商標)(共にGE Healthcare Ltd製)を始めとするいくつかの市販例が存在している。かかる装置は通常、放射化学を実施するための(しばしば使い捨ての)「カセット」を含んでいて、これは放射合成を実施するため装置に取り付けられる。カセットは、普通、流体通路、反応器、及び試薬バイアルを受け入れるためのポート並びに放射合成後の清掃段階で使用される任意の固相抽出カートリッジを含んでいる。任意には、本発明のさらに別の実施形態では、自動化放射合成装置を高速液体クロマトグラフ(HPLC)に連結することができる。したがって、本発明は本発明の化合物の自動化合成のためのカセットを提供する。
イメージング方法
本明細書中に記載したような本発明の放射性標識化合物は、NFT又はタウ凝集物に結合し、ADのステージと相関し得るNFT/タウ凝集物の存在量の確認を助けることができる(例えば、Modulation and detection of tau aggregation with small−molecule ligands,Current Alzheimer Research,2009,6,409−414,Edward Chang,Nicolette S.Honson,Kristen E.Funk,Jordan R.jensen,Bhaswati Bandyopadhyay,Sohee Kim,Swati Naphade and Jeff Kuretを参照されたい)。
本発明はさらに、本明細書中に記載したような本発明の放射性標識化合物を被験体に投与する段階、及び前記被験体において本発明の前記放射性標識化合物を検出する段階を含んでなるイメージング方法を提供する。本発明はさらに、本明細書中に記載したような本発明の放射性標識化合物を用いて、タウ凝集物をインビトロ又はインビボで検出する方法を提供する。本発明の放射性標識化合物は、好ましくは本明細書中に記載したような本発明の放射性医薬組成物として投与される。したがって本発明は、アルツハイマー病の早期検出及び診断のための一層良好なツールを提供する。
当業者には理解される通り、イメージングのタイプ(例えば、PET又はSPECT)は放射性同位体の性質によって決定される。例えば、本発明の放射性標識化合物が18Fを含むならば、それはPETイメージングに適している。
かくして本発明は、タウ凝集物をインビトロ又はインビボで検出する方法であって、
i)本明細書中に記載したような本発明の放射性標識化合物を被験体に投与する段階、
ii)本発明の前記放射性標識化合物を前記被験体内のNFTに結合させる段階、
iii)本発明の前記結合放射性標識化合物中の前記放射性同位体から放出される信号を検出する段階、
iv)前記信号の位置及び/又は量を表す画像を生成する段階、並びに
v)前記被験体における前記タウ凝集物の分布及び程度を決定する段階
を含んでなる方法を提供する。
本発明の放射性標識化合物を「投与する」段階は、好ましくは非経口的に実施され、最も好ましくは静脈内に実施される。静脈内経路は、化合物を被験体の身体全域に送達するための最も効率的な方法である。静脈内投与は、被験体に対して実質的な物理的介入も実質的な健康リスクももたらさない。投与段階は、本発明のイメージング方法の完全な定義のためには必要でない。したがって本発明のイメージング方法は、本発明の放射性標識化合物を予め投与した被験体に関して実施される、上述の段階(ii)〜(v)を含むものとして理解することもできる。
投与段階後かつ検出段階前に、本発明の放射性標識化合物をタウ凝集物に結合させる。例えば、被験体がインタクトな哺乳動物である場合、本発明の放射性標識化合物は哺乳動物の身体を通って動的に移動し、体内の様々な組織に接触する。ひとたび本発明の放射性標識化合物がタウ凝集物に接触すれば、それはタウ凝集物に結合する。
本発明の方法の「検出」段階は、本発明の放射性標識化合物に含まれる放射性同位体から放出される信号を、前記信号に対して感受性を有する検出器(例えば、PETカメラ)の使用によって検出することを含んでいる。この検出段階はまた、信号データの取得として理解することもできる。
本発明の方法の「生成」段階は、取得された信号データに再構築アルゴリズムを適用してデータセットを得るコンピューターによって実施される。次いで、このデータセットを操作することで、放射性同位体から放出される信号の位置及び/又は量を示す画像が生成される。放出される信号は酵素又は新生物組織の量と直接に相関する結果、生成された画像を評価することで「決定」段階を行うことができる。
本発明の「被験体」は、任意のヒト又は動物被験体であり得る。好ましくは、本発明の被験体は哺乳動物である。最も好ましくは、前記被験体はインタクトな哺乳動物生体である。特に好ましい実施形態では、本発明の被験体はヒトである。
「タウ凝集物に関連する病的状態」は、MCI(軽度認知障害)、認知症又はアルツハイマー病であり得る。
特記しない限り、すべての反応剤及び機器は商業的に入手可能である。
実施例1.N−ヒドロキシエチル−5−メトキシ−2−メチルベンゾチアゾリウムブロミドの製造
5−メトキシ−2−メチルベンゾチアゾール(5g、27.9mmol)及び2−ブロモエタノール(5.22g、41.9mmol、2.96mL)の混合物を120℃で12時間加熱した。得られた混合物をCHCl3で洗浄して過剰のブロモエタノールを除去し、濾過することで純生成物(7g)(83%)をオフホワイトの固体として得た。
LC−MS:C1114Br-+2Sに関するm/z計算値304.2、実測値223.8。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6):δ3.20(3H,s,C 3C),3.90(2H,t,NCH2 2OH,J=5Hz),3.96(3H,s,OC 3),4.86(2H,t,NC 2CH2OH,J=5Hz),7.43(1H,dd,Ar−4−C,J=5,10Hz),7.82(1H,d,Ar−6−C,J=5Hz),8.32(1H,d,Ar−7−C,J=10Hz)。
実施例2.3−(2−ヒドロキシエチル)−2−((1E,3Z)−3−(3−(2−ヒドロキシエチル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−イリデン)−2−メチルプロプ−1−エン−1−イル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−3−イウムブロミドの製造
ピリジン(65mL)中のN−ヒドロキシエチル−5−メトキシ−2−メチルベンゾチアゾリウムブロミド(実施例1参照、6.5g、21.36mmol)及びトリエチルオルトアセテート(1.73g、10.68mmol)の混合物を120℃で12時間加熱した。反応の完了をLCMSでチェックした。追加のトリエチルオルトアセテート(1.73g、10.68mmol)を添加し、反応物をさらに12時間加熱した。反応塊をジエチルエーテル(30mL)の添加によって脱活した。上澄み溶液を分離し、生成した固体をメタノール及びアセトンから再結晶して3.6g(32%)の濃いピンク色の固体を得た。
LC−MS:C2427Br-+ 2O4S2に関するm/z計算値551.52、実測値470.4。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6):δ2.57(3H,s,CHC(C 3)CH),3.90(8H,s,2−OCH3,NCH2 2OH),4.55(4H,t,NC 2 2OH,J=5Hz),5.13(2H,t,NC 2CH20H,J=5Hz),6.60(2H,s,CC(CH3)C),7.07(2H,m,2−Ar−4−C),7.37(2H,s,2−Ar−6−C),7.93(2H,d,2−Ar−7−C,J=10Hz)。
実施例3.メトキシ−2−((1E,3Z)−3−(5−メトキシ−3−(2−((メチルスルホニル)オキシ)エチル)ベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−イリデン)−2−メチルプロプ−1−エン−1−イル)−3−(2−((メチルスルホニル)オキシ)エチル)ベンゾ[d]チアゾール−3−イウム(「ジメシル化化合物」)
及び2−((1E,3Z)−3−(3−(2−ヒドロキシエチル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−イリデン)−2−メチルプロプ−1−エン−1−イル)−5−メトキシ−3−(2−((メチルスルホニル)オキシ)エチル)ベンゾ[d]チアゾール−3−イウム(「モノメシル化化合物」)の製造
出発原料である3−(2−ヒドロキシエチル)−2−((1E,3Z)−3−(3−(2−ヒドロキシエチル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−イリデン)−2−メチルプロプ−1−エン−1−イル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−3−イウムブロミド(実施例2参照、0.2g、0.36mmol)を20mLのピリジンに溶解した。メタンスルホニルクロリド(0.21g、1.8mmol、0.14mL)を0℃で添加した。次いで、反応塊を室温でさらに1.5時間撹拌した。反応の完了をLCMSで確認した。モノメシル化及びジメシル化化合物の生成を確認した。次いで、反応開をジエチルエーテル(15mL)で脱活した。上澄み溶液を除去し、固体を再びメタノールに溶解し、エーテルで再結晶した。次いで、得られた物質を半分取HPLCシステムによって精製することで、50mgのジメシル化化合物及び60mgのモノメシル化化合物を得た。
ジメシル化化合物:LC−MS:C2631Br-+ 284に関するm/z計算値706.01、実測値627。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6):2.60(3H,s,CHC(C 3)CH),3.16(6H,s,2−C 3SO2OCH2),3.91(6H,s,2−OC 3),4.69(4H,s,2−NCH2 2OH),4.90(4H,s,2−NC 2CH2OH),6.58(2H,s,CC(CH3)C),7.10(2H,d,2−Ar−4−C,J=10Hz),7.42(2Hs,2−Ar−6−C),7.92(2H,d,2−Ar−7−C,J=10Hz)。
モノメシル化化合物:LC−MS:C2529BrN263に関するm/z計算値628.04、実測値549.12。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6):2.59(3H,s,CHC(C 3)CH),3.16(6H,s,2−C 3SO2OCH2),3.90(6H,s,2−OC 3),4.60(2H,s,NCH2 2OH),4.67(2H,s,NCH2 2OH),4.85(2H,s,NC 2CH2OH),5.16(2H,s,NC 2CH2OH),6.53(1H,s,CC(CH3)CH),6.65(1H,s,CHC(CH3)C),7.02−7.14(2H,m,2−Ar−4−C),7.40(2H,m,2−Ar−6−C),7.93(2H,m,2−Ar−7−C)。
実施例4.N−(2−フルオロエチル)−5−メトキシ−2−メチルベンゾチアゾリウムトシレートの製造
5−メトキシ−2−メチルベンゾチアゾール(0.85g、4.74mmol)及び2−フルオロエチル−4−メチルベンゼンスルホネート(3.24g、14.84mmol)の混合物を140℃で4時間マイクロ波照射した。得られた生成物をエタノール(10mL)及びジエチルエーテル(100mL)から結晶化することで、1.07g(95%)を褐色の固体として得た。
LC−MS:C1113FNOS+に関するm/z計算値226.29、実測値226.4。
実施例5.3−(2−フルオロエチル)−2−((1E,3Z)−3−(3−(2−ヒドロキシエチル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−イリデン)−2−メチルプロプ−1−エン−1−イル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−3−イウム(20)の製造
ピリジン(35mL)中のN−ヒドロキシエチル−5−メトキシ−2−メチルベンゾチアゾリウムブロミド(実施例1参照、0.4g、1.78mmol)、N−(2−フルオロエチル)−5−メトキシ−2−メチルベンゾチアゾリウムトシレート(実施例4参照、0.4g、1.76mmol)及びトリエチルオルトアセテート(3.0mL)の混合物を100℃で16時間加熱した。得られた混合物を真空下で濃縮乾固した。生成物を半分取HPLCで精製し、純画分を集めて凍結乾燥することで、0.072gの所望化合物を紫色の固体として得た。
LC−MS:C2426FN232 +に関するm/z計算値473.60及び実測値473.70。
1H NMR(500MHz,CD3CN):2.58(3H,s,CHC(C 3)CH),3.91(3H,s,OC 3),,3.92(3H,s,OC 3),4.05(2H,t,NCH2 2OH,J=5Hz),4.53(2H,t,NC 2CH2OH,J=5Hz),4.65(1H,t,NC 2CH2F,J=5Hz),4.70(1H,t,NC 2CH2F,J=5Hz)4.90(1H,t,NCH2 2F,J=5Hz)4.99(1H,t,NCH2 2F,J=5Hz),6.41(1H,s,CC(CH3)CH),6.61(1H,s,CHC(CH3)C),6.99−7.05(2H,m,2−Ar−4−C),7.08(1H,m,2−Ar−6−C,J=5Hz),7.23(1H,m,2−Ar−6−C,J=5Hz),7.74(2H,m,2−Ar−7−C,J=5Hz)。
実施例6.3−(2−フルオロエチル)−2−((1E,3Z)−3−(3−(2−フルオロエチル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−イリデン)−2−メチルプロプ−1−エン−1−イル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−3−イウム(18)の製造
表題化合物(35mg)を実施例5に示したものと同じ反応物から単離した。
LC−MS:C2426FN232 +に関するm/z計算値475.59及び実測値475.6(M+)。
1H NMR(300MHz,DMSOd6):2.58(3H,s,CHC(C 3)CH),3.91(6H,s,OC 3),4.85(4H,Bs,NC 2 2F)4.93(2H,Bs,NCH2 2F)5.00(2H,Bs,NC 2CH2F),6.58(2H,s,CC(CH3)C),7.09(2H,dd,2−Ar−6−C,J=3,9Hz),7.4(2H,Bs,2−Ar−6−C,),7.95(2H,d,2−Ar−7−C,J=9Hz)。
タウ及びAβの凝集
タウタンパク質(2つのヌクレオチド結合モチーフ及び4つの反復結合領域を有するタウ−412、42.9kDa、1mg/ml、Stratech社)を、絶えず振盪しながらヘパリン(0.1mg/ml)の存在下において37℃で72時間インキュベートしてタウ凝集物を生成させた。Aβ1-40タンパク質(4.3kDa、1mg/ml、Invitrogen社)を、絶えず振盪しながら室温(RT)で72時間インキュベートしてAβ1-40凝集物を生成させた。
インビトロ結合アッセイ
2種の試験化合物18(実施例6参照)及び20(実施例5参照)をDMSOに溶解しかつ段階希釈した。凝集したタウ及びAβ1-40(10μg/試料)を含む試料を、96ウェルプレート中において各試験化合物の段階希釈液(濃度範囲1nM〜100μM)と共にRTで1時間インキュベートした。インキュベーション後、試料をスピンカラムプレート(Thermo Fisher社)に移し、次いで1500×gで2分間遠心することで、試料から遊離化合物を除去した。最後に、試料を黒色96ウェルプレートに移し、Tecanプレートリーダーを用いて蛍光強度を485〜612nMで測定した。すべての実験は三重反復で実施した。各化合物に関するKd値は、Prism(GraphPad社)を用いてデータを非線形結合曲線に当てはめることで算出した。
組織結合アッセイ
アルツハイマー病患者及び健常被験体からの嗅内皮質(entorhinal cortex)の凍結組織チャックをTissue Solution社(クリデバンク、英国)から入手した。組織を凍結切片化し、中性緩衝ホルマリンで後固定し、リン酸緩衝食塩水中0.25%KMnO4中で組織をインキュベートすることで組織の自己蛍光を消光させた。隣接する組織切片を各化合物で標識し(100μM、RTで30分のインキュベーション)、続いて神経細線維もつれ(マウス抗タウ、クローンAT8、1:20希釈度、Innogenetics社)又はAβ斑(マウス抗Aβ、クローン4G8、1:50希釈度、Cambridge Bioscience社)に対する一次抗体と共に4℃で一晩インキュベートした。最後に、組織切片を蛍光二次抗体(ALEXA488又はALEXA564ヤギ抗マウス、希釈度1:1000、Invitrogen社)と共にRTで1時間インキュベートし、次いでDapiでVectashieldマウンティング媒体中にマウントして核を対比染色した。Leica顕微鏡に連結されたNikon DiRSカメラを用いて画像を捕獲した。
結果
結果は、試験化合物が低いナノモル濃度内のKdをもってタウ凝集物に結合する一方、Aβ1-40凝集物に対するKdは顕著に高いことを実証している。このように、18及び20はいずれもAβ1-40凝集物に比べて凝集タウに対して高度に選択的である。
実施例8.18F]3−(2−フルオロエチル)−2−((1E,3Z)−3−(3−(2−ヒドロキシエチル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−イリデン)−2−メチルプロプ−1−エン−1−イル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−3−イウム( 18 F]9)の製造
18O(p,n)18F反応を用いて濃縮[18O]H2Oを照射することで、サイクロトロンからフッ素−18を得た。[18F]フッ化物イオンの水溶液(0.2mL、108MBq)を、炭酸カリウム(1mg、7.2μmol)、Kryptofix(商標)(5mg、13.2μmol)及びアセトニトリル(1mL)を含むホイートンバイアル(3mL)に添加した。バイアルを100℃に加熱し、窒素流を用いて溶媒を除去した。無水アセトニトリル(0.5mL)を添加し、蒸発を繰り返した。この共沸乾燥段階を2回繰り返した。室温に冷却した後、無水ジメチルスルホキシド(0.2mL)中の2−((1E,3Z)−3−(3−(2−ヒドロキシエチル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−イリデン)−2−メチルプロプ−1−エン−1−イル)−5−メトキシ−3−(2−((メチルスルホニル)オキシ)エチル)ベンゾ[d]チアゾール−3−イウム(実施例3参照、2mg、3.2μmol)の溶液を添加した。反応混合物を80℃で15分間加熱し、分析HPLC(カラム:Luna,Phenomenex,C18(2),50×4.6mm,3μm、溶媒A:酢酸アンモニウム緩衝液,20mM,pH4.3、溶媒B:アセトニトリル、勾配:15分で20〜80%B、流量:1ml/分、UV波長:254nm)によって分析した。HPLC分析結果は、 18 F]9の生成のために16%の標識効率を示し(図1)、また安定な 19 F−9参照物質との共溶出を示した(図2)。
実施例9.18F]3−(2−フルオロエチル)−2−((1E,3Z)−3−(3−(2−ヒドロキシエチル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−イリデン)−2−メチルプロプ−1−エン−1−イル)−5−メトキシベンゾ[d]チアゾール−3−イウム( 18 F]9)の製造
炭酸カリウムの代わりに重炭酸カリウム(1mg、10μmol)を使用した点を除き、実施例8に示した手順に従って化合物 18 F]9を製造した。放射性HPLCによる反応混合物の分析結果は、14%の標識効率を示した(図3)。
上記に論議及び/又は引用されたすべての特許、雑誌論文、刊行物及び他の文書の内容は、援用によって本明細書中に組み込まれる。

Claims (17)

  1. 次の式(I)の放射性標識化合物。
    (式中、
    1は各々独立にH、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)オキシであり、
    pは各々独立に1〜4の整数であり、
    Xは各々独立にN、O又はSであり、
    R2はH又はアルキルであり、
    R3は各々独立にH、アルキル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)であり、
    nは1〜5の整数であり、
    Yは対アニオンであり、
    1、R2及びR3の1以上は放射性核種を含んでいる。)
  2. 次の式(Ia)の放射性標識化合物。
    (式中、
    1は各々独立にH、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)オキシであり、
    pは各々独立に1〜4の整数であり、
    Xは各々独立にN、O又はSであり、
    R2はH又はアルキルであり、
    R3は各々独立にH、アルキル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)であり、
    nは1〜5の整数であり、
    Yは対アニオンであり、
    1、R2及びR3の1以上は放射性核種を含んでいる。)
  3. 次の式(II)の放射性標識化合物。
    (式中、
    Rは各々独立にH、アルキル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)であり、
    R'は各々独立にH、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)オキシであり、
    nは1〜6の整数であり、
    *は放射性核種であり、
    -は対アニオンである。)
  4. 次の式(IIa)の放射性標識化合物。
    (式中、R'、n、R*及びY-の各々は請求項3の式(II)の化合物に関して定義した通りである。)
  5. 次の式(III)の放射性標識化合物。
    (式中、
    RはH、アルキル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)であり、
    R'は各々独立にH、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)オキシであり、
    R"はH又はアルキルであり、
    *は放射性核種であり、
    nは1〜10の整数であり、
    -は対アニオンである。)
  6. 次の式(IV)の放射性標識化合物。
    (式中、
    Rは各々独立にH、アルキル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)であり、
    R'はH、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ又はヒドロキシポリ(オキソエチレン)オキシであり、
    R"はH又はアルキルであり、
    *は放射性核種であり、
    nは1〜10の整数であり、
    -は対アニオンである。)
  7. 次の式(IVa)の放射性標識化合物。
    (式中、R'、R"、R*、n及びY-の各々は請求項6の式(IV)の化合物に関して定義した通りである。)
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の化合物及び薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤を含んでなる医薬組成物。
  9. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の化合物の製造方法。
  10. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬組成物を用いるイメージング方法。
  11. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬組成物を用いて、タウ凝集物をインビトロ及び/又はインビボで検出する方法。
  12. 次の式を有する化合物。
  13. 請求項12記載の化合物及び薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤を含んでなる医薬組成物。
  14. 請求項12記載の化合物又はその医薬組成物を用いるイメージング方法。
  15. 請求項12記載の化合物又はその医薬組成物を用いて、タウ凝集物をインビトロ及び/又はインビボで検出する方法。
  16. 次の式を有する化合物。
  17. 請求項16記載の化合物及び薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤を含んでなる医薬組成物。
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