JP2011513277A - 中枢神経系のイメージング - Google Patents

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Abstract

本発明は、インビボイメージング剤として使用することができる新規化合物を提供する。本発明の化合物は、一連の病態の診断を容易にする手段として、被検体におけるP2X受容体の発現をイメージングするための方法において有用である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プリン作動性P2受容体の分野に関する。より詳細には、本発明は、新規なプリン作動性P2X受容体インビボイメージング剤、それらの製造及びそれらの中間体に関する。さらに詳細には、本発明は、P2X受容体発現が関与している病態の診断に有用な情報を提供するための方法における本発明のインビボイメージング剤の使用に関する。
P2X受容体は、細胞外ATP(唯一の知られている生理学的リガンド)及び少数の薬理学的ATP類似体により直接開閉される陽イオン選択的なイオンチャネルである(North 2002 Physiol.Rev.82:1013〜1067)。傷害された細胞からのATPの放出と、それに続く造血細胞(ミクログリア、マクロファージ及びリンパ球など)上にあるプリン作動性P2X受容体の活性化は、炎症カスケードに極めて重要である(Ferrari D et al,2006 J.Immunol.176:3877〜83)。形質膜P2Xチャネルの開口に伴う陽イオン移動は、主要なプロ炎症性サイトカイン、インターロイキン−1β(IL−1β)の成熟及び放出に必要である。P2Xの発現は、正常組織において低いが、炎症(中枢性であれ末梢性であれ)中には、周辺領域における細胞上でP2X反応性の大幅な増加がある。
中枢神経系(CNS)において、P2Xの増加は、脳卒中(Franke et al,2004 J.Neuropathol.Exp.Neurol.63:686〜99)、多発性硬化症(MS)(Yiangou et al,2006 BMC.Neurol.6:12)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)(Yiangou et al,2006 前掲書)、癲癇(Rappold et al,2006 Brain Res.1089:171〜8)の実験的誘発の後に、及びトランスジェニックのアミロイドアルツハイマー病マウス(Parvathenani et al,2003 J.Biol.Chem.278:13309〜17)において特徴付けられている。末梢において、P2X受容体アップレギュレーションは、神経障害性疼痛(Chessell et al,2005 Pain 114:386〜96)、多発性嚢胞腎(Franco−Martinez et al,2006 Clin.Exp.Immunol.146:253〜61)、及び結核(Hillman et al,2005 Nephron.Exp.Nephrol.101:e24〜30)に伴って起きることが明らかにされている。
P2Xアップレギュレーションは、実験モデルと患者の両方で、様々な癌、例えば、子宮頸癌、子宮癌、前立腺癌、乳癌及び皮膚癌並びに白血病でも明らかにされている(Feng et al,2006 J.Biol.Chem.281:17228〜37;Greig et al,2003 J.Invest.Dermatol.121:315〜327;Slater et al,2004 Histopathology 44:206〜215;Slater et al,2004 Breast Cancer Res.Treat.83:1〜10;Zhang et al,2004 Leuk.Res 28:1313〜1322;Li et al,2006 Cancer Epidemiol.Biomarkers Prev.15:1906〜13)。
治療用のP2Xアンタゴニストを創生するために、多くの化合物クラスが、異なる構造骨格から合成されている。P2X受容体において作用するアゴニスト及びアンタゴニストの総説は、Baraldi et al(2004 Curr.Topics Med.Chem.4:1707〜17)により発表されている。その中に開示されている化合物は、潜在的に有用な治療用薬剤であるとして議論されている。
低分子のP2X結合性化合物も、インビボイメージング応用例に関連して開示されている。国際公開第2007/141267号は、主に治療に関連しており、疼痛、炎症及び神経変性を治療するためのP2Xアンタゴニストであるピラゾール誘導体を提供している。化合物の同位体標識形は、単光子放射断層撮影(SPECT)又はPETによるインビボイメージングに有用であると述べられているが、かかる同位体標識形を得る方法に関する詳細は国際公開第2007/141267号に提供されていない。国際公開第2007/109154号及び同第2007/109192号も、主に治療に関連しており、P2Xモジュレーターとしてのビシクロヘテロアリール化合物を開示している。11C、18F、15O又は13Nを含むこれらの同位体バリアントは、基質受容体占有のPET研究に有用であると述べられているが、それらの同位体バリアントを得る方法についての説明は国際公開第2007/109154号及び同第2007/109192号のいずれにもない。国際公開第2008/064432号は、本願よりも優先日は早いが、その発行日は本願優先日よりも遅い。国際公開第2008/064432号は、P2X受容体が関与している障害を診断、治療又はモニターするための多環式化合物を開示している。P2X受容体機能アッセイで試験された国際公開第2008/064432号の化合物は、化合物が、P2X受容体のアンタゴニストであることを証明した。国際公開第2008/064432号の化合物は、例えば、SPECT又はPETによるインビボイメージングに適している同位体で放射性標識することができ、インビボイメージング研究に特に適している物理化学的特性を有する。
国際公開第2007/141267号 国際公開第2007/109154号 国際公開第2007/109192号
P2X受容体、特に、中枢神経系(CNS)のP2X受容体に関連する病態の診断を容易にするためにP2X受容体をイメージングするのに適している代替インビボイメージング剤の余地がある。
本発明は、インビボイメージング剤として使用することができる新規化合物を提供する。本発明のインビボイメージング剤は、一連の病態の診断を容易にする手段として、被検体のCNSにおけるP2X受容体の発現をイメージングするための方法において特に有用である。
インビボイメージング剤
一態様では、本発明は、被検体の中枢神経系(CNS)のインビボイメージングに適したインビボイメージング剤を提供し、インビボイメージング剤は、式II〜IVのいずれかの化合物又はその塩若しくは溶媒和物である。
式IIは以下の通り定義される。
Figure 2011513277
式中、R〜R10のいずれかはγ線放出型放射性ハロゲン又は陽電子放出型放射性非金属であるインビボイメージング基を含んでおり、
及びRは、水素、C1−6アルキル、C1−6フルオロアルキル、C1−6アシル、C1−6フルオロアシル、C1−6カルボン酸アルキルエステル、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルコキシから独立に選択されるものであるか、或いはR及びRは、それらに結合した窒素と共に、含窒素五又は六員複素環であって、適宜、窒素、イオウ又は酸素から選択されるもう1つのヘテロ原子を含んでいてもよく、適宜、環上に1又は2つのオキソ基を有していてもよい含窒素五又は六員複素環を形成し、
〜Rは、水素、ハロ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C5−6アリール又はC5−6ハロアリールから独立に選択され、
10は、水素、ヒドロキシル、ニトロ、ハロから選択されるものであるか、或いはC(=O)NR1112基であり(R11及びR12は、R及びRについて定義した通りである。)、
Arは、窒素、酸素及びイオウから選択されるヘテロ原子を0〜3個有する五又は六員アリール基である。
式IIIは以下の通り定義される。
Figure 2011513277
式中、R13又はR14のいずれかはγ線放出型放射性ハロゲン又は陽電子放出型放射性非金属であるインビボイメージング基を含んでおり、
Arは、窒素、酸素及びイオウから選択されるヘテロ原子を0〜3個有する五乃至十員芳香族環であり、
13及びR14は、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルキレン−NR1516、C(=O)−NR1516、NH−C1−6アルキレン−NR1516から独立に選択されるものであり、R15及びR16は、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C1−6アセチルから独立に選択されるか、或いはR15及びR16は、それらに結合した窒素と共に、窒素、酸素及びイオウから選択される1〜3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい含窒素C5〜12複素環を形成する。
式IVは以下の通り定義される。
Figure 2011513277
式中、R17−20のいずれかはγ線放出型放射性ハロゲン又は陽電子放出型放射性非金属であるインビボイメージング基を含んでおり、
17及びR18は、水素、ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル及びC1−3ヒドロキシアルキルから独立に選択され、
19及びR20は、水素、ハロ、C1−3アルキル及びC1−3ハロアルキルから独立に選択され、
Arは、窒素、酸素及びイオウから選択されるヘテロ原子を0〜3個有する五乃至十二員アリール基である。
「インビボイメージング剤」という用語は、イメージング剤を被検体に投与し、被検体の体内のイメージング剤を体外から検出することによって、生きた被検体における特定の生理学的又は病態生理学的状態を検出することができる化合物を意味する。
「中枢神経系(CNS)のインビボイメージングに適した」ものとするため、インビボイメージング剤は、血液脳関門(BBB)を通過できることが必要とされる。「CNS」は、髄膜で覆われた脳及び脊髄を含む被検体の神経系の部分である。一般に認められているBBB通過の生物物理学的/物理化学的モデルは、受動輸送の一次決定因子として、溶質の親油性、水素結合脱溶媒和電位、pKa/電荷及び分子サイズを有する。例えば、ある化合物についてBBB通過に適した親油性の値は、1.0〜4.5、好ましくは2.0〜3.5の範囲のlogPであろう。
本発明の「被検体」は、好ましくは哺乳類であり、最も好ましくはインタクトな哺乳類の生体である。特に好ましい実施形態では、本発明の被検体はヒトである。
「その塩又は溶媒和物」という用語について、適当な塩は、(i)生理学的に許容される酸付加塩、例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸及び硫酸などの鉱酸から誘導される塩、並びに酒石酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、メタンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸などの有機酸から誘導される塩、(ii)生理学的に許容される塩基の塩、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩など)、トリエタノールアミン、N−メチル−D−グルカミン、ピペリジン、ピリジン、ピペラジン及びモルホリンなどの有機塩基との塩、及びアルギニン、リシンなどのアミノ酸との塩から選択し得る。適当な溶媒和物は、エタノール、水、生理的食塩水、生理的緩衝液及びグリコールで形成されたものから選択し得る。
「インビボイメージング基を含む」という用語は、本明細書中で定義した式I〜IVのいずれかのインビボイメージング剤の官能基が、インビボイメージング基を含むことを意味する。官能基がイメージング基を含む場合、これは、「イメージング基」が化学構造の一部を形成しているとともに、同位体の天然存在比を有意に超えるレベルで存在する放射性同位体であることを意味する。かかる同位体の濃縮度は、その同位体の天然存在比の好適には5倍以上、好ましくは10倍以上、最も好ましくは20倍以上であり、理想的には50倍以上であるか、或いはその同位体の濃縮度が90〜100%であるようなレベルで存在する。かかる官能基の例としては、123I濃縮ヨードフェニル基、11C濃縮CH基及び18F濃縮フルオロアルキル基が挙げられ、イメージング基は、化学構造中の同位体標識11C又は18F原子である。本発明のインビボイメージング剤に上記その他の適当な官能基を如何にして導入するかについては、後で詳しく説明する。
本発明の適当な「インビボイメージング基」は、γ線放出型放射性ハロゲン又は陽電子放出型放射性非金属のいずれかである。インビボイメージング基がγ線放出型放射性ハロゲンである場合、放射性ハロゲンは好適には123I、131I又は77Brから選択される。125Iは、インビボイメージング用途に適していないので、除外される。インビボイメージングに好ましいγ線放出型放射性ハロゲンは123Iである。イメージング基が陽電子放出型放射性非金属である場合、かかる陽電子放出体として好適なものとして、11C、13N、15O、17F、18F、75Br、76Br又は124Iが挙げられる。好ましい陽電子放出型放射性非金属は11C、13N、18F及び124I、特に11C及び18Fであり、最も好ましくは18Fである。
「P2X受容体のリガンド」である化合物は、HEK.293細胞において非選択的なポアを形成するアゴニストの機能の40%以上(好ましくは60%以上、最も好ましくは70%以上)の阻害を示す(Michel et al,B.J.Pharmacol.1998;125:1194〜1201参照)。結合親和性の点から見ると、P2X受容体のリガンドは、0.01〜100nM、好ましくは0.01〜10nM、最も好ましくは0.01〜1nMのK又はKを有する(Humphreys et al,1998 Molecular Pharmacology、54:22〜32;Chessell et al,1998 British Journal of Pharmacology、124:1314〜1320により測定されるように)。P2X受容体に対する結合親和性に関して、本発明のインビボイメージング剤は、他のP2受容体に対しては10μM以下の親和性を有しないのが好ましい。本発明のインビボイメージング剤は好ましくはP2X受容体のアンタゴニストである。
「アルキル」という用語は、別途記載しない限り、それ単独で又は他の用語との組合せで、炭素原子数1〜6、好ましくは炭素原子数1〜3の直鎖又は枝分れアルキル基を意味する。かかる基の例としては、特に限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソアミル、ヘキシル、オクチルが挙げられる。
「アルコキシ」という用語は、別途記載しない限り、それ単独で又は他の用語との組合せで、アルキルエーテル基(但し、アルキルは上記で定義した通りである。)を意味する。適当なアルキルエーテル基の例としては、特に限定されないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシが挙げられる。
「アリール」とは、フェニル又はナフチルなどのように、環系の炭素原子数が5〜12、好ましくは5〜6の芳香族環又は環系を意味する。「ヘテロアリール」置換基は、上記で定義したアリールであって、環の炭素原子の1以上がN、S又はOから選択されるヘテロ原子で置き換えられているものをいう。
「アシル」は、RC(=O)基を含む基として定義され、Rは上記で定義したアルキル基である。「アセチル」は、R基がメチルであるアシル基である。
「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素から選択される置換基を意味する。「ハロアルキル」、「ハロアシル」、「ハロアルコキシ」及び「ハロアリール」は、それぞれ、上記で定義したアルキル、アシル、アルコキシ及びアリール基が1以上のハロ基で置換されたものである。
「ヒドロキシル」は−OH基である。「ヒドロキシアルキル」という用語は、上記で定義したアルキル基が1以上のヒドロキシル基で置換されたものをいう。
「ニトロ」は−NO基である。
「オキソ」は=O基である。
「アルキレン」という用語は、式(CHの二価リンカーであって、別途記載しない限り、nは好ましくは1〜6である。
「複素環」という用語は、1以上の窒素、酸素又はイオウを環の構成元素として有する脂肪族又は芳香族C5〜12環基を意味する。C6〜10環基が好ましい。
「カルボン酸アルキルエステル」という用語は、式R′C(=O)OR″で定義される基であり、R′及びR″は上記で定義したC1−6アルキル基である。
好ましい実施形態では、本発明のインビボイメージング剤は、式IIの化合物である場合には、次の式IIの化合物である。
Figure 2011513277
式中、R8*及びR9*の一方は18Fであり、他方は水素である。
別の好ましい実施形態では、本発明のインビボイメージング剤は、式IIIの化合物である場合には、次の式IIIの化合物である。
Figure 2011513277
式中、R13*はC1−6アルキレン−NHR15*であり、R15*はC1−618F]−フルオロアルキル又はC1−618F]−フルオロアルコキシである。
別の好ましい実施形態では、本発明のインビボイメージング剤は、式IVの化合物である場合には、次の式IVの化合物である。
Figure 2011513277
式中、R17*及びR18*は共にハロであり、R19*及びR20*の一方は18Fであり、他方は水素である。
合成方法及び前駆体
本発明のインビボイメージング剤は、望ましいインビボイメージング基の適当な供給源と前駆体化合物との反応によって得ることができる。
「前駆体化合物」には、上記の式II〜IVの化合物の非標識誘導体であって、適当な化学的形態のイメージング基との化学反応が部位特異的に起こり、最小限の段階数(理想的には一段階)で実施でき、しかも多大な精製を行わずに(理想的にはそれ以上精製せずに)式II〜IVのインビボイメージング剤が得られるように設計されたものが包含される。かかる前駆体化合物は合成品であり、良好な化学的純度で得ることができる。前駆体化合物は、適宜、前駆体化合物の官能基に対する保護基を含んでいてもよい。
「保護基」という用語は、不都合な化学反応は阻害又は抑制するが、分子の残りの部分を修飾しない十分穏和な条件下で当該官能基から脱離させることができる十分な反応性をもつように設計された基を意味する。脱保護後に、式II〜IVの所望のインビボイメージング剤が得られる。保護基は当業者に周知であり、好適には、アミン基については、Boc(Bocはtert−ブチルオキシカルボニルである。)、Fmoc(Fmocはフルオレニルメトキシカルボニルである。)、トリフルオロアセチル、アリルオキシカルボニル、Dde[すなわち、1−(4,4−ジメチル−2,6−ジオキソシクロヘキシリデン)エチル]又はNpys(すなわち、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル)から、カルボニル基については、メチルエステル、tert−ブチルエステル又はベンジルエステルから選択される。ヒドロキシ基に対する適当な保護基は、メチル、エチル又はtert−ブチル、アルコキシメチル又はアルコキシエチル、ベンジル、アセチル、ベンゾイル、トリチル[Trt]或いはテトラブチルジメチルシリルのようなトリアルキルシリルである。チオール基に対する適当な保護基は、トリチル及び4−メトキシベンジルである。その他の保護基の使用については、‘Protective Groups in Organic Synthesis’,Theorodora W.Greene and Peter G.M.Wuts(Third Edition、John Wiley & Sons,1999)に記載されている。
イメージング基が放射性ヨウ素である場合、本明細書で定義した式II〜IVのインビボイメージング剤は、求電子又は求核ヨウ素化或いは標識アルデヒド又はケトンとの縮合を起こすような誘導体を含む前駆体化合物によって得ることができる。前者に属するものの例としては、以下の(a)〜(c)が挙げられる。
(a)トリアルキルスタンナン(例えばトリメチルスタンニル又はトリブチルスタンニル)、トリアルキルシラン(例えばトリメチルシリル)又は有機ホウ素化合物(例えば、ボロン酸エステル又はオルガノトリフルオロボレート)のような有機金属誘導体、
(b)ハロゲン交換のための非放射性臭化アルキル、或いは求核ヨウ素化のためのアルキルトシレート、メシレート又はトリフレート、
(c)求電子ヨウ素化用の活性化芳香族環(例えばフェノール)及び求核ヨウ素化用の活性化芳香族環(例えばアリールヨードニウム、アリールジアゾニウム、アリールトリアルキルアンモニウム塩又はニトロアリール誘導体)。
かかる前駆体化合として好ましいのは、ヨウ化又は臭化アリールのような非放射性ハロゲン原子(放射性ヨウ素交換を可能とするため)、有機金属置換物(例えばトリアルキルスズ、トリアルキルシリル又は有機ホウ素化合物)、トリアゼンのような有機置換物、或いはヨードニウム塩のような求核置換反応のための良好な脱離基である。放射性ヨウ素化では、好ましくは、前駆体化合物は有機金属置換物を含み、最も好ましくはトリアルキルスズを含む。
前駆体化合物及び放射性ヨウ素を有機分子に導入する方法は、Bolton[J.Lab.Comp.Radiopharm.,45,485−528(2002)]に記載されている。適当なボロン酸エステル有機ホウ素化合物及びその製造方法は、Kabalaka et al[Nucl.Med.Bioi.,29,841−843(2002)and 30,369−373(2003)]に記載されている。適当なオルガノトリフルオロボレート及びその製造方法は、Kabalaka et al[Nucl.Med.Biol.,31,935−938(2004)]に記載されている。
放射性ヨウ素を結合させることのできるアリール基の例としては、以下のものがある。
Figure 2011513277
いずれも、芳香族環での放射性ヨウ素置換が容易な置換基を含んでいる。
放射性ヨウ素を含む他の置換基は、例えば以下のような放射性ハロゲン交換による直接ヨウ素化によって合成することができる。
Figure 2011513277
飽和脂肪族系に結合したヨウ素原子はインビボで代謝され易く、放射性ヨウ素が失われ易いことが知られているので、放射性ヨウ素原子は好ましくは芳香族環(ベンゼン環など)又はビニル基に共有結合で直接結合させる。
11Cでの標識法の一つは、メチル化化合物の脱メチル化型である前駆体化合物と[11C]メチルヨウ化物とを反応させることである。所望のインビボイメージング剤の特定の炭化水素鎖のグリニャール試薬と[11C]COとの反応によって11Cを導入して、前駆体化合物のアミン基と反応する11C試薬を得て、11C標識インビボイメージング剤を得ることもできる。
11Cは、芳香族環のメチル基として導入することもでき、その場合、前駆体化合物は、トリアルキルスズ基又はB(OH)基を含んでもよい。
11Cの半減期はわずか20.4分にすぎないので、中間体の11C部分が高い比活性を有していて、できるだけ迅速な反応プロセスを用いて生成させることが重要である。
かかる11C標識技術の概説は、Antoni et al“Aspects on the Synthesis of 11C−Labelled Compounds”in Handbook of Radiopharmoceuticals,Ed.M.J.Welch and C.S.Redvanly(2003,John Wiley and Sons)に記載されている。
放射性フッ素化は、臭化アルキル、アルキルメシレート又はアルキルトシレートのような良好な脱離基を有する前駆体化合物の適当な化学基と18F−フッ化物との反応を用いた直接標識法によって実施することもできる。18Fは、18F(CHOH反応体によるN−ハロアセチル基のアルキル化によって導入することもでき、−NH(CO)CHO(CH 18F誘導体が得られる。アリール系については、アリールジアゾニウム塩、アリールニトロ化合物又はアリール第四級アンモニウム塩からの18F−フッ化物求核置換が、アリール−18F誘導体への好適な経路である。
本発明の18F−標識インビボイメージング剤は、18Fフルオロジアルキルアミンの形成、及び18Fフルオロジアルキルアミンが例えば塩素、P(O)Ph又は活性化エステルを含有する前駆体化合物と反応する場合にはその後のアミド形成によって、得ることもできる。
18F−標識誘導体への合成経路のさらなる詳細は、Bolton,J.Lab.Comp.Radiopharm.,45,485−528(2002)に記載されている。
ビフェニル
式IIのインビボイメージング剤を合成するための前駆体は、Alcaraz et al(2003 Bioorg.Med.Chem.Lett.13:4043〜6)に記載されたものと同様の方法を用いて得ることができる。式IIのインビボイメージング剤の合成に適した前駆体化合物は、次の式IIaの化合物である。
Figure 2011513277
式中、
5a及びR6aはそれぞれ上記の式IIのR及びRについて定義した通りであり、
7a〜R10aのいずれかは前駆基を表し、残りはそれぞれ上記の式IIのR〜R10について定義した通りである。
「前駆基」は、イメージング基を部位特異的に導入するのに適した化学形態のイメージング基と反応する基である。かかる適当な前駆基については、上記で既に説明した。例えば、かかる前駆基としては、特に限定されないが、ヨード、ヒドロキシル、ニトロ、ヨードニウム塩、ブロモ、メシレート、トシレート、トリアルキルスズ、B(OH)及びトリアルキルアンモニウム塩が挙げられる。
式IIaの前駆体化合物は、好ましくは、次の式IIaの化合物である。
Figure 2011513277
式中、R8a*及びR9a*の一方は前駆基であり、他方は水素である。
アダマンタン
式IIIのインビボイメージング剤を合成するための前駆体は、Baxter et al(2003 Bioorg.Med.Chem.Lett.13:4047〜50)、Michel et al(2007 British J.Pharmacol.151:103〜114)、Furber et al(2007 J.Med.Chem.50(24);5882〜5885)、国際公開第03/080579号に、Deinet et al(1946 J.Am.Chem.Soc.;68(7);1325〜1326)、Capps et al(1938 J.Am.Chem.Soc;60(9);2104〜2106)、欧州特許出願公開第1448195号、国際公開第2004/105796号及び同第01/28992号に記載されたものと同様の方法を用いて得ることができる。式IIIのインビボイメージング剤の合成に適した前駆体化合物は、次の式IIIaの化合物である。
Figure 2011513277
式中、R13a及びR14aの一方は前駆基を含み、他方はそれぞれ上記の式IIIのR13及びR14について定義した通りであり、
Ar3aは、上記の式IIIのArついて定義した通りである。
好ましい実施形態では、式IIIaの前駆体化合物は、次の式IIIaの化合物である。
Figure 2011513277
式中、R13a*はC1−6アルキレン−NHR15a*であり、R15a*は前駆基を含む。
テトラゾール
式IVのインビボイメージング剤を合成するための前駆体は、Sullivan et al(1971 J.Med.Chem.14:211〜4)、Nelson et al(2006 J.Med.Chem.49、3659〜3666)及び国際公開第2002/064598号に記載されたものと同様の方法を用いて得ることができる。式IVのインビボイメージング剤の合成に適した前駆体化合物は、次の式IVaの化合物である。
Figure 2011513277
式中、R19a及びR20aの一方は前駆基を含み、他方はそれぞれ上記の式IVのR19及びR20について定義した通りであり、
17a及びR18aは、それぞれ上記の式IVのR17及びR18について定義した通りである。
好ましい実施形態では、式IVaの前駆体化合物は、次の式IVaの化合物である。
Figure 2011513277
式中、R17a*及びR18a*は共にハロであり、R19a*及びR20a*の一方は前駆基であり、他方は水素である。
以下の表Iに、幾つかの前駆体化合物及びそれらに対応する本発明のインビボイメージング剤の例を示す。
Figure 2011513277
表Iに示すイメージング剤の非放射性形を、P2X受容体機能アッセイでスクリーニングした。このアッセイは、実施例9に記載されており、アゴニストによる活性化の際に、P2XをトランスフェクトしたHEK.293細胞で非選択的ポアを形成し、それによって色素を細胞に浸透させるP2X受容体の能力に基づいている。本発明の非放射性化合物を評価するために参照阻害剤として使用される非選択的P2Xチャネルアンタゴニストは、ピリドキサール−ホスフェート−6−アゾフェニル−2’,4’−ジスルホネート(PPADS)とした。アッセイの結果を、上の表Iに示す。本発明のイメージング剤の非放射性形は、10μM、一般的には、100nM濃度で、PPADS(参照化合物)と比較して同程度までP2X機能を阻害することが分かった。
それらの非放射性等価物と共に、表Iに示すイメージング剤を得るのに使用した合成経路を実施例1〜8に示す。
簡便には、前駆体化合物は、放射性調剤薬局で使用するためのキットの一部として供給できる。かかるキットは、本明細書で定義した前駆体化合物を密封容器内に含む。密封容器は、無菌健全性及び/又は放射能の安全性並びに適宜、不活性ヘッドスペースガス(例えば窒素又はアルゴン)を維持することができ、しかも、シリンジで溶液の添加及び吸引もできる密封容器である。好ましい密封容器はセプタムシールバイアルであり、気密蓋をオーバーシール(通例アルミニウム製)でクリンプしたものである。かかる密封容器は、適宜、例えば、ヘッドスペースガスの交換又は溶液の脱気などのため、蓋が真空に耐えることができるという追加の利点も有する。
キットに用いられる前駆体化合物は、望ましい無菌の非発熱性物質が得られるように無菌製造条件下で用いられる。前駆体化合物を非滅菌条件下で使用し、最後に例えばγ線照射、オートクレーブ処理、乾熱又は化学的処理(例えばエチレンオキサイドでの処理)を用いて滅菌してもよい。好ましくは、前駆体化合物は無菌非発熱性の形態で用いられる。最も好ましくは、無菌の非発熱性の前駆体化合物を上述の密封容器内で提供する。
好ましくは、実施と次の実施の間の汚染の危険性を最小限に低減し、無菌性及び品質を担保するため、キットのすべての部品は使い捨てである。
自動合成及びカセット
好ましい態様では、本発明の合成方法は自動化される。特に、[18F]−放射性トレーサーは、現在、自動放射合成装置で調製されることが多い。このような装置は、Tracerlab(商標)及びFastlab(商標)(共にGE Healthcare社から市販)を始め、幾つか市販されている。放射化学反応は自動合成装置で、カセットを装置に装着することによって実施される。カセットは、通常は、流路と、反応容器と、各試薬バイアルの取り付け口と、放射合成後の浄化段階に用いられる固相抽出カートリッジとを備える。
別の態様では、本発明は、本発明のインビボイメージング剤の自動合成に適した自動合成装置に装着できるカセットを提供する。
本発明のインビボイメージング剤の自動合成用カセットは、
(i)本明細書で定義した前駆体化合物を収容した容器と、
(ii)本明細書で定義したインビボイメージング基の適当な供給源で容器を溶出するための手段と
を含む。
本カセットは、さらに、
(iii)過剰のインビボイメージング基を除去するためのイオン交換カートリッジと、任意には、
(iv)得られる放射性標識生成物を脱保護して、本明細書で定義したインビボイメージング剤を生じさせるためのカートリッジ
を含んでいてもよい。
合成に必要な試薬、溶媒その他の消耗品も、濃度、体積、送出時間などに関するエンドユーザーの条件を満たすように合成装置を動作させるソフトウェアが記憶されたコンパクトディスクのようなデータ媒体と共に含めることができる。
イメージング法
本発明のインビボイメージング剤は、被検体のCNSにおけるP2X受容体の数及び/又は位置のインビボイメージングによる評価に特に有用である。そこで、別の態様では、本発明は、被検体のCNSにおけるP2X受容体の存在、位置及び/又は量の決定を容易にするために被検体をイメージングする方法であって、
(i)本明細書で定義したインビボイメージング剤を検出可能な量で投与しておいた被検体を準備する段階と、
(ii)インビボイメージング剤を被検体内のP2X受容体に結合せしめる段階と、
(iii)イメージング剤から放出される信号をインビボイメージング法で検出する段階と、
(iv)信号の位置及び/又は量を表す画像を形成する段階と
を含む方法を提供する。
本明細書に記載されている方法は、検出可能な量の本発明のインビボイメージング剤を投与しておいた被検体を「準備」することから始める。本方法の究極的な目的は、診断に有用な画像の提供であり、被検体への本発明のインビボイメージング剤の投与は、画像の形成を容易にするために必要な予備段階であると解される。
本発明のインビボイメージング剤の特性は、BBBを通過して、CNS内のP2X受容体に結合するのに適している。したがって、本発明の方法では、検出及び形成段階は、被検体のCNS、好ましくは脳で行われる。
本発明の方法は、健常な被検体におけるP2X受容体の位置及び/又は量の研究に使用できる。ただし、本方法は、被検体が、P2X受容体の異常発現に関連する病態を有することが知られている又はその疑いがあるとき、特に、異常発現がCNSにおける場合(「P2X状態」)に特に有用である。かかる病態としては、脳卒中、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、癲癇及びアルツハイマー病が挙げられ、各々の病態生理は神経炎症を伴う。「神経炎症」という用語は、CNSにおけるミクログリア及びアストロサイトの応答及び作用が基本的に炎症様の特徴をもつことをいう。これらの応答は、脳卒中、癲癇、パーキンソン病、多発性硬化症(MS)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、アルツハイマー病及びハンチントン舞踏病を始めとする多種多様な神経障害の病因及び進行の中心である。したがって、本発明の方法で形成される画像は、かかる障害の診断の際の指針を臨床医に与えるために使用される。
別の態様では、本発明は、診断方法であって、上述のイメージング方法の段階(i)〜(iv)と、さらに、
(v)CNSにおけるP2X受容体の異常発現に関連する病態(「P2X状態」)を診断するために、段階(iv)で形成した画像を評価する段階
を含む方法を提供する。
段階(v)のP2X状態は、本明細書に記載したいずれかである。評価段階は、医師又は獣医、つまり、臨床診断を行う資格を有する者によって行われる。かかる診断は、演繹的な医学的又は獣医学的判断であり、被検体の健康を回復するのに必要な治療に関する判断をなすために行われる。
さらに別の実施形態では、本方法は、本発明のインビボイメージング剤を被検体に投与する予備段階を含んでいてもよい。本発明のインビボイメージング剤の投与は、好ましくは非経口的に、最も好ましくは静脈内に実施される。静脈内経路は、BBBの向こう側へ本発明のインビボイメージング剤を送達し、CNSにおいてP2X受容体と接触させる最速の方法に相当する。インビボイメージング剤及び被検体の好ましい実施形態は、上述の通りである。
本発明のインビボイメージング剤は、好ましくは、生体適合性担体と共に式II〜IVのインビボイメージング剤を哺乳類への投与に適した形態で含む「放射性医薬組成物」として投与される。
「生体適合性担体」とは、式II〜IVのインビボイメージング剤を懸濁又は溶解できる流体、特に液体であって、放射性医薬組成物が生理学的に認容できるもの、つまり毒性も耐え難い不快感も伴わずに哺乳類の身体に投与することができるものである。生体適合性担体は好適には注射可能な担体液であり、例えば、発熱物質を含まない注射用の滅菌水、食塩液のような水溶液(これは注射用の最終製剤が等張性又は非低張性となるように調整するのに都合がよい)、1種以上の張度調節物質(例えば血漿陽イオンと生体適合性対イオンとの塩)、糖(例えばグルコース又はスクロース)、糖アルコール(例えばソルビトール又はマンニトール)、グリコール(例えばグリセロール)その他の非イオン性ポリオール材料(例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコールなど)の水溶液である。生体適合性担体は、エタノールのような生体適合性の有機溶媒を含んでいてもよい。かかる有機溶媒は、親油性の高い化合物又は製剤の可溶化に有用である。好ましくは、生体適合性担体は発熱物質を含まない注射用水、等張塩類溶液又はエタノール水溶液である。静脈内注射用の生体適合性担体のpHは好適には4.0〜10.5の範囲内である。
かかる医薬組成物は、好適には、無菌健全性を維持したまま皮下注射針で一回又は複数回穿刺するのに適したシール(例えばクリンプオン式セプタムシール蓋)を備えた容器に入れて供給される。かかる容器には、1回又は複数回分の患者用量を入れることができる。好ましい多用量容器は、複数回分の患者用量を収容した単一バルクバイアル(例えば容積10〜30cmのもの)からなり、臨床症状に応じて製剤の有効期間中様々な時間間隔で1回分の患者用量を臨床グレードのシリンジに吸引することができる。プレフィルドシリンジは1回分の患者用量つまり「単位用量」を収容するように設計され、そのため好ましくは使い捨てその他臨床用に適したシリンジである。プレフィルドシリンジは、適宜、オペレーターを放射能被曝から保護するためのシリンジシールドを備えていてもよい。かかる適当な放射性医薬品シリンジシールドは当技術分野で公知であり、好ましくは鉛又はタングステンからなる。
放射性医薬組成物は、キットから調製することができる。或いは、放射性医薬組成物は、所望の滅菌生成物が得られるような無菌製造条件下で製造してもよい。放射性医薬組成物を非滅菌条件下で調製した後、例えばγ線照射、オートクレーブ処理、乾熱又は化学的処理(例えばエチレンオキサイドでの処理)を用いて最終的に滅菌してもよい。
本発明の造影剤に関して上述した通り、放射性医薬組成物に対して最も好ましい本発明の放射性造影基は99mTc、123I、11C及び18Fである。
本発明のイメージング方法は研究ツールとしても使用し得る。例えば、競合試験の実施に使用すれば、ある薬物とP2X受容体との相互作用を研究することができる。かかる試験としては、用量−占有率(dose-occupancy)試験、最適治療用量の決定、薬物候補選抜試験及び関心組織中でのP2X受容体分布の決定が挙げられる。
別の実施形態では、本発明の方法は、例えば、P2X状態と闘う薬物による治療の前後途中に、繰返し実施される。こうして、治療の効果を経時的にモニターすることができる。
本発明は、医療用、特に被検体のCNSにおける炎症の存在、位置及び/又は量を決定するための方法に用いられる本発明のインビボイメージング剤も提供する。
インビボイメージング剤、方法及び被検体の好適かつ好ましい実施形態は、上述の通りである。
本発明の別の態様では、本発明のインビボイメージング剤は、被検体のCNSにおける炎症の存在、位置及び/又は量を決定するための医薬品の調製に用いることができる。インビボイメージング剤及び被検体の好適かつ好ましい実施形態は、上述の通りである。
本発明の特定のインビボイメージング剤の合成方法の詳細を、以下の非限定的な実施例で例示する。
実施例の簡単な説明
実施例1、3、5及び7では、それぞれ非放射性イメージング剤2〜5の合成について記載する。
実施例2、4、6及び8では、それぞれイメージング剤2〜5の合成について記載する。
実施例9は、P2X受容体との結合を評価するためのアッセイについて記載する。
実施例で用いた略語
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
ATP:アデノシン三リン酸
BOC:tert−ブトキシカルボニル
Bz−ATP:2’及び3’−O−(4−ベンゾイルベンゾイル)−ATP
DEAD:アゾジカルボン酸ジエチル
DMSO:ジメチルスルホキシド
DNA:デオキシリボ核酸
EDCI:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
HEPES:4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
IC50:50%阻害濃度
LDA:リチウムジイソプロピルアミド
MeOH:メタノール
NBS:N−ブロモスクシンイミド
PPAD:ピリドキサールホスフェート−6−アゾフェニル−2’4’−二スルホン酸
RNA:リボ核酸
RT:室温
THF:テトラヒドロフラン。
実施例1:非放射性イメージング剤2の合成
Figure 2011513277
3(i)2−((4−ブロモフェノキシ)メチル)オキシラン(5)
オーブン乾燥した丸底二口フラスコに、4−ブロモフェノール(15g,86.7mmol)を加えた。炭酸カリウム(14.3g,1.2当量)を加え、混合物を室温で10分間撹拌した。エピクロロヒドリン(39.8g,430mmol)を加え、混合物を120℃で3時間加熱した。反応物を減圧下で濃縮し、過剰のエピクロロヒドリンを除去した。反応物に水(100mL)を加え、酢酸エチル(4×50mL)で抽出した。有機層を一緒にして無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、ヘキサン及び酢酸エチルを溶出液として用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物(13.6g,69%収率)が得られた。
H−NMR:(300MHz,CDCl)δ7.40(d,2H,J=9Hz)、6.83(d,2H,J=9Hz)、4.23(dd,1H,J=12Hz)、3.93(dd,1H,J=9Hz)、3.37(m,1H)、2.93(t,1H)、2.77(m,1H)、LCMS:質量実測値[M+H]227/229;CBrOの計算値228。
3(ii)1−(4−ブロモフェノキシ)−4−(ピリジン−4−イル)ブタン−2−オール(6)
4−ピコリン(1.0g,10.74mmol)を、オーブン乾燥した丸底フラスコに加え、窒素でフラッシュした。それに、無水THF(8ml)を加えた。混合物を窒素下に保ち、−78℃に冷却し、この温度で30分間撹拌した。ブチルリチウムの溶液(2.5M,4.8mL)を加え、混合物をさらに30分間撹拌した。次いで、反応物を、0℃で、2−((4−ブロモフェノキシ)メチル)オキシラン(2.4g,10.48mmol)の入った丸底フラスコに加えた。全反応物を、飽和水性塩化アンモニウム(25mL)の添加によって奪活し、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。抽出物を一緒にして無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、ヘキサン及び酢酸エチルを溶出液として用いるシリカゲルのクロマトグラフィーで精製して、所望の生成物(1.12g,32%収率)を得た。
H−NMR:(300MHz,CDCl)δ8.52(d,2H,J=3Hz)、7.39(d,2H,J=9Hz)7.18(d,2H,J=6Hz)6.79(d,2H,J=9Hz)、3.79〜4.07(m,3H)、2.69〜3.01(m,2H)、1.96(m,2H)。LCMS:質量実測値[M+H]322;C1517BrNOの計算値321。
3(iii)1−(2’−フルオロ−5’−ニトロ−ビフェニル−4−イルオキシ)−4−ピリジン−4−イル−ブタン−2−オール(7)
6(1当量)と2−フルオロ−5−ニトロフェニルボロン酸(1当量)の混合物を、オーブン乾燥したフラスコに入れた。トルエン及びエタノール(4:1)を加え、次いで、この溶液を水性炭酸ナトリウム(2M,1.9倍量)に加え、次いで、窒素でパージして溶存酸素を除去した。パラジウム(0)触媒(0.02当量)を反応混合物に加え、次いで、1.5時間加熱還流した。反応物を、酢酸エチルと水に分配させた。有機相を分離し、食塩水(2×25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで、生成物を、ヘキサン及び酢酸エチルを溶出液として用いるシリカゲルのクロマトグラフィーで精製して、所望の精製標品を59%の収率で得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl)δ8.53(m,2H)、8.37(m,0.5H)、8.20(m,0.5H)、7.54(dd,1H,J=8Hz)、7.39(dd,1H,J=8Hz)、7.30(m,1H)、7.20(m,1H)、7.03(dd,1H,J=4Hz)、6.79(dd,1H,J=4Hz)、3.81〜4.12(m,3H)、2.71〜3.01(m,2H)、1.93(m,2H)、LCMS:質量実測値[M+H]382;C2119FNの計算値381。
3(iv)3−[1−(2’−フルオロ−5’−ニトロ−ビフェニル−4−イルオキシメチル)−3−ピリジン−4−イル−プロピル]−チアゾリジン−2,4−ジオン(非放射性イメージング剤2)
無水THF中のトリフェニルホスフィン(2当量)の溶液に、アゾジカルボン酸ジエチル(2当量)を加えた。得られたオレンジ色の溶液を10分間撹拌した後、2,4−チアゾリンジオン(2当量)を加えた。撹拌をさらに15分間続けた。この反応物に化合物7(1当量)を加え、反応物を2時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮し、生成物を、ヘキサン及び酢酸エチルを溶出液として用いるシリカゲルでの反復カラムクロマトグラフィーで単離して、所望の精製標品を96%の収率で得た。
H−NMR:(400MHz,CDCl)δ8.54(d,2H,J=4Hz)、8.36(dd,1H,J=8Hz,4Hz)、8.21(m,1H)、7.52(d,2H,J=8Hz)、7.29(d,2H,J=8Hz)、7.15(d,2H,J=4Hz)、6.98(d,2H,J=8Hz)、4.77(m,1H)、4.54(t,1H,J=12Hz)、4.21(m,1H)、3.79(s,2H)、2.51〜2.83(m,3H)、2.03〜2.22(m,1H)、LCMS:質量実測値[M+H]482;C2420FNSの計算値481。
実施例2:イメージング剤2の合成
Figure 2011513277
前駆体化合物2は、非放射性イメージング剤2について述べた方法を用いて調製するが、段階(iii)では、1−(2’−フルオロ−5’−ニトロ−ビフェニル−4−イルオキシ)−4−ピリジン−4−イル−ブタン−2−オールの代わりに1−(2’−クロロ−5’−ニトロ−ビフェニル−4−イルオキシ)−4−ピリジン−4−イル−ブタン−2−オールを合成する。例えば、炭酸カリウム及びKryptofixの存在下、アセトニトリル中で[F−18]フッ化物を使用して前駆体化合物2を放射性フッ素化すると、イメージング剤2が得られる。
実施例3:非放射性イメージング剤3の合成
Figure 2011513277
5(i)N−メチル−5−ニトロキノリン(8)
5−ニトロキノリン(2.0g,11.49mmol)、乾燥トルエン(2mL)及び乾燥ヨウ化メチル(1mL)の混合物を6時間還流した。明るい赤色の結晶性メチオダイドを濾過し、トルエンで洗浄した。濾液を濃縮し、トルエン中でヨウ化メチルと共に再び還流すると、さらに多量の材料が得られた。このプロセスを、収量の増分が無視できるようになるまで繰り返した。収量=1500mg(60%)。
H−NMR(300MHz,DMSO)δ=9.70(1H,d,J=6Hz,Ar−H)、9.52(1H,d,J=9Hz,Ar−H)、8.93(1H,d,J=9Hz,Ar−H)、8.78(1H,d,J=9Hz,Ar−H)、8.46〜8.36(2H,m,Ar−H)、4.73(3H,s,N−CH)。
LCMS質量実測値=[M+H)190;C10の計算値=189。
5(ii)1−メチル−5−ニトロ−カルボスチリル(9)
N−メチルキノリン(5.0g,26.45mmol)を水(50mL)に溶解し、氷浴中で0℃に冷却した。水(50mL)中のフェリシアン化カリウム(19.2g,58.19mmol)及び水(8mL)中の水酸化ナトリウム(5.3g,132.25mmol)を同時に、撹拌しながら加えた。塩基の添加は10分で完了し、酸化剤の添加は30分で完了した。反応混合物を0℃で90分間、室温で18時間撹拌した。カルボスチリルの黄色の結晶性沈殿を濾過し、少量の冷水で洗浄し、乾燥して、黄色の固体(3.55g,66%収率)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO)δ=8.15(1H,d,J=9Hz,Ar−H)、7.94〜7.78(3H,m,Ar−H)、6.84(1H,d,J=9Hz,Ar−H)、3.68(3H,s,N−CH)。
LCMS質量実測値=[M+H)205;C10の計算値204。
5(iii)2−クロロ−5−ニトロキノリン(10)
オキシ塩化リン(25mL)を、0℃で、o−ジクロロベンゼン中のカルボスチリル9(1.5g,7.35mmol)の溶液にゆっくりと加え、12時間還流した。次いで、反応混合物を、氷冷水に注いで奪活し、次いで、クロロホルムで抽出した。次いで、溶媒を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、ゴム状残渣を得た。生成物は、水とのトリチュレーションにより淡褐色の固体として得られた(520mg,34%収率)。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ=9.02(1H,d,J=9Hz,Ar−H)、8.43(1H,d,J=9Hz,Ar−H)、8.36(1H,d,J=9Hz,Ar−H)、7.87(1H,t,J=9Hz,Ar−H,7.66(1H,d,J=9Hz,Ar−H)。
LCMS質量実測値=[M+H)209;CClの計算値208。
5(iv)2−クロロ−5−アミノキノリン(11)
2−クロロ−5−ニトロキノリン(300mg,1.44mmol)を氷酢酸(3mL)に加え、65℃で撹拌した。鉄粉(403mg)を混合物に加え、撹拌を5時間続けた。次いで、反応混合物を冷却し、濃縮し、残渣を水(20mL)で希釈し、pHを、炭酸ナトリウム溶液の添加によって調整した。次いで、生成物を酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。抽出物を一緒にして食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させると、褐色油として生成物(260mg>90%収率)が得られた。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ=8.11(1H,d,J=9Hz,Ar−H)、7.55〜7.44(2H,m,Ar−H)、7.30(1H,d,J=9Hz,Ar−H)、6.82(1H,d,J=9Hz,Ar−H)。
LCMS質量実測値=[M+H)179;CClの計算値178。
5(v)N−(2−クロロキノリン−5−イル)−2−(アダマンチル)アセトアミド(12)
乾燥ジクロロメタン(15mL)中の1−アダマンタン酢酸(423mg,2.18mmol)の溶液に、HOBt(98mg,0.725mmol)及びEDCI(350mg,1.81mmol)を加え、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。ジクロロメタン(5mL)に溶解した2−クロロ−5−アミノキノリン(260mg,1.45mmol)と、次いでトリエチルアミン(500μl、3.63mmol)を加え、混合物を一晩撹拌した。次いで、反応混合物を、水の添加によって奪活し、さらにジクロロメタンを加えて抽出した。有機層を一緒にして無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。生成物は、酢酸エチルを溶出液とした用いたシリカゲルのクロマトグラフィーで黄色乃至褐色固体として単離された(460mg,90%収率)。
H−NMR(400MHz,CDOD)δ=8.41(1H,d,J=8Hz,Ar−H)、7.86〜7.79(2H,m,Ar−H)、7.71(1H,d,J=8Hz,Ar−H)、7.56(1H,d,J=8Hz,Ar−H)、2.29(2H,s,CH)、2.03(1H,bs,NH)、1.84〜1.72(15H,m,アダマンタン H)。
LCMS質量実測値=[M+H)355;C2123ONClの計算値354。
5(vi)N−(2−(2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)キノリン−5−イル)−2−(アダマンチル)アセトアミド(13)
N−(2−クロロキノリン−5−イル)−2−(アダマンチル)アセトアミド(12)(400mg,1.13mmol)をエタノール(8mL)に溶解し、N−(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミン(4mL)を加え、混合物を14時間還流した。溶媒を除去し、冷水で洗浄した。次いで、残渣をジクロロメタンで抽出し、飽和炭酸ナトリウム溶液で再び洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、石油エーテルを添加し、生成物を褐色の結晶性固体として沈殿させた(400mg,83%収率)。
LCMS質量実測値=[M+H)423;C2534の計算値422
5(vii)2−(1−アダマンチル)−N−(2−(2−フルオロエトキシ)エチル)エタン−1,2ジアミノ)アミノ)キノリン−5−イル)アセトアミド(非放射性イメージング剤3)
N−(2−(2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)キノリン−5−イル)−2−(アダマンチル)アセトアミド(13)(160mg,0.38mmol)を乾燥ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、次いで、炭酸セシウム(135mg,0.42mmol)を加えた。フルオロエチルトシレートのジメチルホルムアミド溶液(2mL中106mg,0.42mmol)を加えた。次いで、反応混合物を55℃で24時間撹拌し、水で奪活し、次いで、酢酸エチルで抽出した。次いで、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。生成物は、酢酸エチルを溶出液とした用いたシリカゲルのクロマトグラフィーで、淡緑色の固体として単離された(30mg,20%収率)。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ=8.28(1H,bs,Ar−H)、7.82(1H,bs,Ar−H)、7.35(2H,bs,Ar−H)、6.58(1H,bs,Ar−H)、4.68(1H,bs,NH)、4.26(2H,s,CHF)、3.80〜3.43(8H,m,CH)、2.22(2H,s,CHCO)、2.00(4H,s,CH)、1.83〜1.60(15H,m,アダマンタン H)。
H−NMR(400MHz,CDOD)δ=7.99(1H,d,J=8Hz,Ar−H)、7.52(2H,m,Ar−H)、7.27(1H,d,J=8Hz,Ar−H)、6.80(1H,d,J=8Hz,Ar−H)、4.26(2H,t,J=8Hz,CHF)、3.84〜3.66(6H,m,CH)、3.54(2H,bs,CH)、2.25(2H,s,CHCO)、2.02(2H,s,CH)、1.81〜1.73(15H,m,アダマンタンH)。
LCMS質量実測値=[M+H)469;C2737Fの計算値468。
実施例4:イメージング剤3の合成
非放射性イメージング剤3の合成について述べた方法を利用し、最終段階で2−フルオロエチルトシレートの代わりに2−[18F]−フルオロエチルトシレートを使用することによってイメージング剤3を得ることができる。
実施例5:非放射性イメージング剤4の合成
Figure 2011513277
7(i)3−ブロモメチル−6−フルオロピリジン(14)
2−フルオロ−5−メチルピリジン(1.20g,10.8mmol)を、100mLのオーブン乾燥した丸底フラスコに加え、乾燥窒素でフラッシュした。乾燥四塩化炭素(50mL)と、次いでNBS(1.92g,10.8mmol)及び触媒量のAIBNを加えた。反応物を5時間加熱還流した。スクシンイミドを、セライトで濾過して除去し、四塩化炭素を、減圧下での蒸発によって除去した。生成物は、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー[溶出液:15〜40%酢酸エチル−ヘキサン]の後で、固体として単離した(1.15g,56%収率)。
H−NMR:(300MHz,CDOD)δ8.26(s,1H,Ar)8.02(t,1H,J=9Hz,Ar)7.02〜7.12(d,1H,J=9Hz,Ar)4.62(s,2H,CH2)LCMS:[M+H]189/191;CBrFNの計算値190。
7(ii)5−[5−(2,3−ジクロロ−フェニル)−テトラゾール−1−イルメチル]−2−フルオロ−ピリジン(非放射性イメージング剤4)
オーブン乾燥した丸底フラスコに、乾燥窒素雰囲気下で、5−(2,3−ジクロロ−フェニル)−1H−テトラゾール(0.8g,3.7mmol)、乾燥ジメチルホルムアミド(8mL)を加えた。溶液を0℃に冷却した。トリエチルアミン(0.9g,8.9mmol)を加え、10分間撹拌し、次いで3−ブロモメチル−6−フルオロピリジン(14)(0.85g,4.46mmol)を加えた。全反応物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、水(50mL)を加え、酢酸エチル(4×15mL)で抽出した。抽出物を一緒にして無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。次いで、粗反応物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶出液−30%〜50%酢酸エチル−ヘキサングラジエント)で精製して、少ない方の量である望ましい1,5−二置換化合物(120mg,10%収率)及び主要な生成物としての2,5−二置換化合物を得た。
H−NMR:(300MHz,CDCl)δ7.91(s,1H,Ar)7.76(dd,1H,Ar)7.68(m,1H,Ar)7.39(t,1H,J=9Hz,Ar)7.28(s,1H,Ar)7.20(dd,1H,Ar)6.93(dd,1H,Ar)5.48(s,2H,CH
LCMS:質量実測値[M+H]324;C13ClFNの計算値323。収率=10%。
実施例6:イメージング剤4の合成
Figure 2011513277
8(i)5−[5−(2,3−ジクロロ−フェニル)−テトラゾール−1−イルメチル]−2−ニトロ−ピリジン(前駆体化合物4)
前駆体化合物4は、実施例5で非放射性イメージング剤4について記載した方法を用いて12%の収率で調製したが、3−ブロモメチル−6−フルオロピリジンの代わりに3−ブロモメチル−6−ニトロピリジンを用いた。
H−NMR:(300MHz,CDCl)δ8.38(s,1H,Ar)8.27(d,1H,J=9Hz,Ar)7.95(d,1H,J=9Hz,Ar);7.78(d,1H,J=6Hz,Ar)7.42(t,1H,J=9Hz,Ar)7.28(s,1H,Ar)5.62(s,2H,CH2)。
LCMS:質量実測値[M+H]351;C13Clの計算値350。
8(ii)5−[5−(2,3−ジクロロ−フェニル)−テトラゾール−1−イルメチル]−2−[ 18 F]−フルオロ−ピリジン(イメージング剤4)
前駆体化合物4を、例えば、炭酸カリウム及びKryptofixの存在下、アセトニトリル中で[F−18]フッ化物を使用して放射性フッ素化すると、イメージング剤4を得ることができる。
実施例7:非放射性イメージング剤5の合成
非放射性イメージング剤5は、実施例5で非放射性イメージング剤4について記載した通り調製したが、3−ブロモメチル−6−フルオロピリジンの代わりに3−ブロモメチル−2−フルオロピリジンを用いた。
H−NMR:(300MHz,CDCl)δ8.22(d,1H,J=3Hz,Ar)7.73(m,2H,Ar)7.4(t,1H,J=9Hz,Ar)7.3(m,2H,Ar)7.22(m,1H,Ar)5.5(s,2H,CH)。
LCMS:質量実測値[M+H]324;C13ClFNの計算値323。
実施例8:イメージング剤5の合成
10(i)5−[5−(2,3−ジクロロ−フェニル)−テトラゾール−1−イルメチル]−2−ニトロ−ピリジン(前駆体化合物5)
前駆体化合物5は、実施例5で非放射性イメージング剤4について記載した方法を用いて11%の収率で調製したが、3−ブロモメチル−6−フルオロピリジンの代わりに3−ブロモメチル−2−ニトロピリジンを用いた。
H−NMR:(300MHz,CDCl)δ8.65(d,1H,J=3Hz,Ar)7.68〜7.86(m,3H,Ar)7.35〜7.50(m,2H,Ar)5.79(s,2H,CH2)。
LCMS:質量実測値[M+H]351;C13Clの計算値350。
10(ii)5−[5−(2,3−ジクロロ−フェニル)−テトラゾール−1−イルメチル]−6−[ 18 F]−フルオロ−ピリジン(イメージング剤5)
前駆体化合物5を、例えば、炭酸カリウム及びKryptofixの存在下、アセトニトリル中で[F−18]フッ化物を使用して放射性フッ素化すると、イメージング剤5を得ることができる。
実施例9:P2X 結合を決定するためのポア形成アッセイ
使用したアッセイ方法は、DNA結合色素、Yo Pro−1(キノリニウム、4[3−メチル−2(3H)−ベンゾオキサゾリリデン)メチル]−1−[3−(トリメチル−アンモニオ)プロピル]−ジオキシド)の、拡張した又は「大きなポア形態」のP2X受容体を通り抜けて入り、細胞内のDNA/RNAに結合し、それによって蛍光強度を増す能力に基づいている。したがって、Yo Pro−1を使用し、P2X機能の阻害を定量化した。このアッセイは、Michel et al(B.J.Pharmacol 1998;125:1194〜1201)に記載された方法に基づくものである。
最初に、HEK.293細胞に、LipofectamineTMLTX(Invitrogen)を使用し、72時間P2XcDNAを一過性にトランスフェクトした。使用の48時間前に、細胞を、30,000細胞/ウェルの密度で、ポリ−D−リシンがコーティングされた96ウェルの壁面が黒く底が透明のプレート中に播種した。各試験化合物のストック溶液は、100%DMSO中40mMの濃度で調製した。
48時間インキュベーションした後、培養培地を、トランスフェクト細胞から取り除き、細胞を一度洗浄し、予熱したスクロースアッセイ緩衝液(スクロース:280mM、KCl:5mM、CaCl:0.5mM、グルコース:10mM、HEPES:10mM、N−メチル−D−グルカミン:10mM;pH7.4)に入れた。試験化合物を、三つ組みで10μM及び100nMの濃度でプレートに加え、37℃で30分間インキュベートした。アッセイにおける最終DMSO濃度は、1%とした。その後、Yo Pro−1色素及びBz−ATP溶液を、37℃で60分間、それぞれ1μM及び30μMの濃度で加えた。次いで、蛍光を、485nm励起及び530nm発光で読み取った。
非選択的P2XチャネルアンタゴニストPPADSを、アッセイにおける参照阻害剤として使用した。PPADSに対する用量−反応を、200μMの開始濃度と、続く、200μM〜0.4nMをカバーする1:6連続希釈を使用し、アッセイプレート上で行った。各化合物データセットについて、百分率阻害値を、作成された3つのアッセイポイントに基づいて計算した。

Claims (21)

  1. 被検体の中枢神経系(CNS)のインビボイメージングに適したインビボイメージング剤であって、式II〜IVのいずれかの化合物又はその塩若しくは溶媒和物であるインビボイメージング剤。
    式IIは以下の通り定義される。
    Figure 2011513277
    式中、R〜R10のいずれかはγ線放出型放射性ハロゲン又は陽電子放出型放射性非金属であるインビボイメージング基を含んでおり、
    及びRは、水素、C1−6アルキル、C1−6フルオロアルキル、C1−6アシル、C1−6フルオロアシル、C1−6カルボン酸アルキルエステル、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルコキシから独立に選択されるものであるか、或いはR及びRは、それらに結合した窒素と共に、含窒素五又は六員複素環であって、適宜、窒素、イオウ又は酸素から選択されるもう1つのヘテロ原子を含んでいてもよく、適宜、環上に1又は2つのオキソ基を有していてもよい含窒素五又は六員複素環を形成し、
    〜Rは、水素、ハロ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C5−6アリール又はC5−6ハロアリールから独立に選択され、
    10は、水素、ヒドロキシル、ニトロ、ハロから選択されるものであるか、或いはC(=O)NR1112基であり(R11及びR12は、R及びRについて定義した通りである。)、
    Arは、窒素、酸素及びイオウから選択されるヘテロ原子を0〜3個有する五又は六員アリール基である。
    式IIIは以下の通り定義される。
    Figure 2011513277
    式中、R13又はR14のいずれかはγ線放出型放射性ハロゲン又は陽電子放出型放射性非金属であるインビボイメージング基を含んでおり、
    Arは、窒素、酸素及びイオウから選択されるヘテロ原子を0〜3個有する五乃至十員芳香族環であり、
    13及びR14は、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルキレン−NR1516、C(=O)−NR1516、NH−C1−6アルキレン−NR1516から独立に選択されるものであり、R15及びR16は、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C1−6アセチルから独立に選択されるか、或いはR15及びR16は、それらに結合した窒素と共に、窒素、酸素及びイオウから選択される1〜3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい含窒素C5〜12複素環を形成する。
    式IVは以下の通り定義される。
    Figure 2011513277
    式中、R17−20のいずれかはγ線放出型放射性ハロゲン又は陽電子放出型放射性非金属であるインビボイメージング基を含んでおり、
    17及びR18は、水素、ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル及びC1−3ヒドロキシアルキルから独立に選択され、
    19及びR20は、水素、ハロ、C1−3アルキル及びC1−3ハロアルキルから独立に選択され、
    Arは、窒素、酸素及びイオウから選択されるヘテロ原子を0〜3個有する五乃至十二員アリール基である。
  2. 次の式IIの化合物である、請求項1記載の式IIのインビボイメージング剤。
    Figure 2011513277
    式中、R8*及びR9*の一方は18Fであり、他方は水素である。
  3. 次の式IIIの化合物である、請求項1記載の式IIIのインビボイメージング剤。
    Figure 2011513277
    式中、R13*はC1−6アルキレン−NHR15*であり、R15*はC1−618F]−フルオロアルキル又はC1−618F]−フルオロアルコキシである。
  4. 次の式IVの化合物である、請求項1記載の式IVのインビボイメージング剤。
    Figure 2011513277
    式中、R17*及びR18*は共にハロであり、R19*及びR20*の一方は18Fであり、他方は水素である。
  5. インビボイメージング基が123I、11C及び18Fから選択される、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のインビボイメージング剤。
  6. 請求項1記載の式IIのインビボイメージング剤の合成方法であって、インビボイメージング基の適当な供給源を次の式IIaの前駆体化合物と反応させることを含む方法。
    Figure 2011513277
    式中、
    5a及びR6aは、それぞれ請求項1でR及びRについて定義した通りであり、
    7a〜R10aのいずれかは前駆基を表し、残りは請求項1でR〜R10について定義した通りである。
  7. 式IIaの前駆体化合物が次の式IIaの化合物である、請求項6記載の方法。
    Figure 2011513277
    式中、R8*及びR9*の一方は前駆基であり、他方は水素である。
  8. 請求項1記載の式IIIのインビボイメージング剤の合成方法であって、インビボイメージング基の適当な供給源を次の式IIIaの前駆体化合物と反応させることを含む方法。
    Figure 2011513277
    式中、R13a及びR14aの一方は前駆基を含み、他方はそれぞれ請求項1でR13及びR14について定義した通りであり、
    Ar3aは、請求項1でArについて定義した通りである。
  9. 式IIIaの前駆体化合物が次の式IIIaの化合物である、請求項8記載の方法。
    Figure 2011513277
    式中、R13a*はC1−6アルキレン−NHR15a*であり、R15a*は前駆基を含む。
  10. 請求項1記載の式IVのインビボイメージング剤の合成方法であって、インビボイメージング基の適当な供給源を次の式IVaの前駆体化合物と反応させることを含む方法。
    Figure 2011513277
    式中、R19a及びR20aう一方は前駆基を含み、他方は請求項1でR19及びR20について定義した通りであり、
    17a及びR18aは、それぞれ請求項1でR17及びR18について定義した通りである。
  11. 式IVaの前駆体化合物が次の式IVaの化合物である、請求項10記載の方法。
    Figure 2011513277
    式中、R17a*及びR18a*は共にハロであり、R19a*及びR20a*の一方は前駆基であり、他方は水素である。
  12. 当該方法が自動化されている、請求項6乃至請求項11のいずれか1項記載の方法。
  13. 請求項12記載の方法を実施するためのカセットであって、
    (i)請求項6乃至請求項11のいずれか1項記載の方法で定義した前駆体化合物を収容した容器と、
    (ii)請求項1又は請求項5で定義したインビボイメージング基の適当な供給源で容器を溶出するための手段と
    を含むカセット。
  14. さらに、
    (iii)過剰のインビボイメージング基を除去するためのイオン交換カートリッジと、任意には、
    (iv)得られる放射性標識生成物を脱保護して、前記インビボイメージング剤を生じさせるためのカートリッジと
    を含む、請求項13記載のカセット。
  15. 被検体のCNSにおけるP2X受容体の存在、位置及び/又は量の決定を容易にするための被検体のイメージング方法であって、
    (i)請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のインビボイメージング剤が検出可能な量で投与されている被検体を準備する段階と、
    (ii)インビボイメージング剤を被検体内のP2X受容体に結合せしめる段階と、
    (iii)イメージング剤から放出される信号をインビボイメージング法で検出する段階と、
    (iv)信号の位置及び/又は量を表す画像を形成する段階と
    を含む方法。
  16. 被検体がインタクトな哺乳類の生体である、請求項16記載の方法。
  17. 被検体が、CNSにおけるP2X受容体の異常発現に関連する病態を有することが知られている又はその疑いがある、請求項15又は請求項16記載の方法。
  18. 請求項15記載の段階(i)〜(iv)と、さらに、
    (v)CNSにおけるP2X受容体の異常発現に関連する病態(「P2X状態」)を診断するために、段階(iv)で形成した画像を評価する段階を
    含んでなる診断方法。
  19. 被検体のCNSにおける炎症の存在、位置及び/又は量を決定するための方法に使用するための請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のインビボイメージング剤。
  20. 被検体のCNSにおける炎症の存在、位置及び/又は量を決定するための医薬品の製造に使用するための請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のインビボイメージング剤。
  21. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のインビボイメージング剤を生体適合性担体と共に哺乳類への投与に適した形態で含む放射性医薬組成物。
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