JP2013540726A - 便秘薬 - Google Patents
便秘薬 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013540726A JP2013540726A JP2013527554A JP2013527554A JP2013540726A JP 2013540726 A JP2013540726 A JP 2013540726A JP 2013527554 A JP2013527554 A JP 2013527554A JP 2013527554 A JP2013527554 A JP 2013527554A JP 2013540726 A JP2013540726 A JP 2013540726A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composition
- electrolyte
- mol
- pharmaceutical
- polyethylene glycol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/20—Pills, tablets, discs, rods
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/74—Synthetic polymeric materials
- A61K31/765—Polymers containing oxygen
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K33/00—Medicinal preparations containing inorganic active ingredients
- A61K33/06—Aluminium, calcium or magnesium; Compounds thereof, e.g. clay
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K33/00—Medicinal preparations containing inorganic active ingredients
- A61K33/14—Alkali metal chlorides; Alkaline earth metal chlorides
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K45/00—Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
- A61K45/06—Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K47/00—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
- A61K47/06—Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
- A61K47/08—Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite containing oxygen, e.g. ethers, acetals, ketones, quinones, aldehydes, peroxides
- A61K47/10—Alcohols; Phenols; Salts thereof, e.g. glycerol; Polyethylene glycols [PEG]; Poloxamers; PEG/POE alkyl ethers
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/08—Solutions
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/14—Particulate form, e.g. powders, Processes for size reducing of pure drugs or the resulting products, Pure drug nanoparticles
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/14—Particulate form, e.g. powders, Processes for size reducing of pure drugs or the resulting products, Pure drug nanoparticles
- A61K9/16—Agglomerates; Granulates; Microbeadlets ; Microspheres; Pellets; Solid products obtained by spray drying, spray freeze drying, spray congealing,(multiple) emulsion solvent evaporation or extraction
- A61K9/1605—Excipients; Inactive ingredients
- A61K9/1629—Organic macromolecular compounds
- A61K9/1641—Organic macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. polyethylene glycol, poloxamers
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/20—Pills, tablets, discs, rods
- A61K9/2004—Excipients; Inactive ingredients
- A61K9/2009—Inorganic compounds
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P1/00—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
- A61P1/10—Laxatives
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Public Health (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
Abstract
本発明は、ポリエチレングリコール(PEG)を含有し、服薬遵守し易くした便秘薬に関する。本発明の医薬品は、慢性の便秘の治療に適しており、互いに空間的に分離した二つの構成Aと構成Bとを有しており、前記構成Aがポリエチレングリコール(PEG)を含んでおり、前記構成Bが少なくとも一つの電解質を含んでいることを特徴とする。
Description
本発明はポリエチレングリコール(PEG)を含有しており、処方通りに服薬遵守し易くした便秘薬に関する。本発明の医薬品は慢性の便秘の治療に適している。
「便秘」とは、乾燥便及び固形便の所為で排便が遅くなることである。便秘の原因として、腸内通過の遅延、又は排便反射障害が挙げられる。腸内通過の遅延の原因として、摂取食物、腸壁の変化、内分泌障害、又は神経系の機能的障害や器質的障害がある。また、鎮静剤、向精神薬、オピオイドなどの薬剤も、便秘を惹き起す副作用がある。排便反射障害は、直腸の拡張反射の喪失、又は腹腔内圧を生じさせる筋肉の弱化が進む場合のような、肛門管の疾病に、認められる。
食物繊維の少ない食事が腸内通過遅延の原因であれば、生活習慣及び食習慣の改善が最も適切である。その際、しばしば、排便を促進する便秘剤の一時的服用を必要とする。ほとんどの便秘薬は、腔内体積を増大させそれによって腸内の内圧を高めて蠕動運動の収縮波を起こさせることにより機能する。基本的には、そのような効果を持つ便秘薬は、以下の三つに分類される。
・水分を吸収して、腸内で膨らむ、膨潤剤。
・浸透圧により、腸内に水分を引き込み及び/又は保持する、浸透圧性緩下剤。
・Na+イオンの吸収を抑止し、それによって、腸管腔からの水分の吸収を抑止し及び/又は管腔内への水分の分泌を促進する、下剤。
・浸透圧により、腸内に水分を引き込み及び/又は保持する、浸透圧性緩下剤。
・Na+イオンの吸収を抑止し、それによって、腸管腔からの水分の吸収を抑止し及び/又は管腔内への水分の分泌を促進する、下剤。
また、潤滑効果により、排便を促進すると考えられる潤滑剤、及び排便反射を惹き起す薬剤も、用いられている。
一時的な便秘薬の服用が、重篤な障害を招くことは殆どない。他方、慢性的な便秘薬の服用が、電解質代謝障害を生じ、これにより便秘を悪化させることがある。例えば、オピオイドに関連する便秘の場合、長期の兆候として、電解質が十分に吸収されないという兆候が、生じる。
亜麻仁又はインドプランタゴ(オオバコ)のような、天然由来又は合成された膨張性の消化不能多糖類は、腸内で膨張する穏やかな下剤として適切である。これらは、十分な水分と共に摂取される結果、腸内物のゼラチン化を、回避させる。
広く知られているひまし油は、ナトリウム−カリウム−依存型ATPアーゼを遮断することにより、ナトリウムイオンと水分の吸収を、阻害する。これの便通効果は確かなものである。これは、慢性便秘の治療により適しているが、止むを得ず用いているに過ぎない。
今日、便秘薬は極めて頻繁に用いられている。多くの市販薬が、マスコミで広く宣伝されている。このような薬剤、例えば、ダルコラックス バランス(Dulcolax Balance;Dulcolaxは登録商標)は、ポリエチレングリコールの効果に基づくものである。これらは、僅か4週間以内の短期使用にのみ適している。それの長期的な使用は、電解質の喪失につながり、電解質の喪失はこのような薬剤で相殺できない。
高分子粉体であるポリエチレングリコールには浸透効果がある。この粉体は一緒に飲み込まれる水と結合して、大腸へ運ばれる。そこで、浸透圧が局部的に増加し、水が腸管腔に放出される。ポリエチレングリコールは吸収されることも物質代謝されることもない(特許文献1参照)。
長期使用のためには、例えば、塩化ナトリウム又は塩化カリウムのような電解質の補充が必要である。このようなポリエチレングリコール電解質溶液の効果は、臨床研究で、明らかにされている(非特許文献2参照)。
エー・ムチェラー(E. Mutschler)ら著、「ムチェラーの薬物効果:薬理学と毒物学の教本(MutschlerArzneimittelwirkungen: Lehrbuch der Pharmakologie und Toxikologie)」、第8版、スツットガルト:ヴィッセンシャフトリッチェファルラゲスゲッセルシャフト エムベーハー(Stuttgart:Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH)、2001年、p.647−652
アー・アッタル(A. Attar)ら著、「慢性便秘の治療のための低用量ポリエチレングリコール含有電解質溶液とラクチュロースとの比較(Comparison of a low dose polyethyleneglycol electrolyte solution with lactulose for treatment of chronic constipation)」、グット(Gut)、1999年、第44巻、p.226−230
ポリエチレングリコール溶液中に電解質が存在すると、この溶液で、不快な味(塩味)を感じるようになる。数ヶ月にわたってPEG含有電解質溶液を服用せねばならない患者は、きつい塩味の所為で、この溶液に生理的嫌悪感を抱くようになる。この結果、定期的に行うべき服薬が遵守されないようになる。しかし、慢性便秘の場合には、やはり長期にわたる定期的な服薬が必要である。
従って、本発明の目的は、慢性便秘を治療するために、服薬遵守し易くした便秘薬を提供することである。
本発明の本質は、ポリエチレングリコールと電解質とを、別々に服用されるので服薬遵守が大幅に改善されるということにある。
前記の目的を達成するためになされた本発明は、第一の実施態様において、物理的に二つに分離された構成Aと構成Bとを含有し、構成Aがポリエチレングリコール(PEG)、構成Bが少なくともひとつの電解質を含んでいることを特徴とする慢性便秘治療のための医薬品である。
このようなポリエチレングリコールは、その分子量が2000g/mol〜6000g/mol、特に好ましくは、3000g/mol〜4000g/molとりわけ3350g/molである。このようなポリエチレングリコールは、腸内において特に優れた浸透圧効果を発揮するが、これは便秘剤として機能するための主たる効能である。例えば、ある量のPEG2000(分子量2000g/molのポリエチレングリコール)は、同量のPEG4000(分子量4000g/molのポリエチレングリコール)に比べて、約2倍の浸透圧を生ぜさせる。
PEGは、その分子量が小さ過ぎると、苦味を有する。そのため服薬遵守が損なわれるようになる。PEGは、その分子量が大き過ぎると、その浸透圧効果が低くなり過ぎる。この場合、もはや十分な下剤効果は期待できない。
十分な便通効果を達成するために、PEGの一日あたりの用量は、通常、7g〜40gであり、好ましくは13g〜26gである。一日あたりのPEG服用量が7g未満であれば、十分な便通効果が望めない。一日あたりのPEGの服用量が40gより多ければ、下痢を惹き起しかねない。大人にとって、好ましい一日のPEG服用量は13g〜26gである。しかし、この量は、例えば体重又は便秘の原因のような個々の条件に応じて、変えるものである。
本発明の一態様においては、本発明の医薬品は、単位服用量として、構成A中にPEGを13.125g含んでいる。これは大人の標準的な一日服用量に対応している。もし、服用頻度を1回より多くするとき、一日に3倍の単位服用量まで、服用してもよい。
更に、構成Aに単一又は複数の風味量を含ませてもよく、これにより服薬遵守がさらに向上する。本発明の目的のために用いられる「風味料」は、オレンジ風味などの香味料、又はクエン酸などの酸味料を意味する。更に、構成Aは、サッカリンナトリウム、砂糖及び/又はシクラミン酸ナトリウム等の甘味料を含んでいてもよい。
含有されているPEG自体は、ほとんど無味である。本発明に用いられる、風味料及び/又は甘味料の添加は、医薬品に、口あたり良い味を付与する。これらの添加物の種類を変えることにより、風味と甘味の程度を調整することができる。口あたりの良さから、長期にわたって服用しても、本発明の医薬品に対して嫌悪感を抱き難くなり、服薬遵守が大幅に向上し、正しく長期服用が行われるようになる。
このことは、オピオイドに関連する便秘の場合に、特に重要である。この種のオピオイドに関与している患者は、しばしば、例えば鎮痛剤のような痛み止め薬を長期間使う必要があり、その所為で慢性的便秘になる。この場合、患者が便秘薬を用いなかったり、用いても不定期的にしか使わなかったら、全身症状が悪化することになる。また、このような状況の場合、電解質バランスが崩れているとやはり全身症状の悪化をきたすので、電解質のバランスが非常に重要である。
本発明の一実施態様において、構成Aは顆粒状、特に経口液剤用の顆粒であるか、又は調製済みの溶液である。
本発明の医薬品は、ポリエチレングリコールを含んでいる構成Aに加えて、少なくとも一つの電解質を含んでいる。電解質は、構成Bとして物理的に分離されている。
電解質として、例えば、塩化ナトリウム、及び/又は塩化カリウム、また必要に応じて炭酸水素ナトリウムを追加して、用いることができる。さらに、例えばマグネシウム塩、及び/又はカルシウム塩であるクエン酸塩、及び/又はさらに必要に応じてイヌリンを追加して、用いてもよい。
電解質を含む構成Bは、例えば、コーティング顆粒又は粉末、錠剤、フィルムコート錠、カプセル、及び/又はコーティング錠など剤形にすることができる。好ましくは、構成Bは、フィルムコート錠の剤形である。
本発明に用いられる錠剤、カプセル、フィルムコート錠及び/又はコーティング錠の調製には、通常の賦形剤を、使用することができる。
他の実施態様においては、本発明の目的は、少なくとも二つの別個の容器を有するキットにより達成される。そのうちの一方の容器1は、この医薬品の構成Aを有し、他方の容器2はこの医薬品の構成Bを有する。
本発明によれば、容器1は封袋でもよい。具体的には、アルミニウムコーティングをした封袋が用いられる。そのような封袋は、ポリエチレングリコールを含んだ顆粒や、調製済みの溶液である飲み薬を投与するのに適している。調製済みの溶液は、一回及び/又は数回の投与するために、びんへ詰めることも可能である。
電解質を含む構成Bは、好ましくは固型状である。従って、対応する容器2は、封袋及び/又は深絞りシートであってもよい。また、本発明に用いられる電解質の錠剤は、ブリスターストリップ内に含ませてもよい。
本発明によれば、容器1と容器2とは互いに着脱自在であってもよい。しかし、二つの容器1,2は、互いに触れ合うことのないように分離できることが必要である。このことは、例えばミシン目を設けることにより達成できる。分離状態のときに構成AとBとは、混合されないようにしておかなければならない。
構成AとBとを分離して投与することにより、服薬遵守が大幅に向上し、かつ長期服用ができるようになる。また必要な電解質の補給も確実なものとなる。
本発明の本質は、ポリエチレングリコールと電解質とを、別個に服用されるので服薬遵守が大幅に改善されるということにある。
前記の目的を達成するためになされた本発明は、第一の実施態様において、物理的に二つに分離された構成Aと構成Bとを含有し、構成Aがポリエチレングリコール(PEG)、構成Bが少なくともひとつの電解質を含んでいることを特徴とする慢性便秘治療のための医薬品である。
このようなポリエチレングリコールは、その分子量が2000g/mol〜6000g/mol、特に好ましくは、3000g/mol〜4000g/molとりわけ3350g/molである。このようなポリエチレングリコールは、腸内において特に優れた浸透圧効果を発揮するが、これは便秘剤として機能するための主たる効能である。例えば、ある量のPEG2000(分子量2000g/molのポリエチレングリコール)は、同量のPEG4000(分子量4000g/molのポリエチレングリコール)に比べて、約2倍の浸透圧を生ぜさせる。
PEGは、その分子量が小さ過ぎると、苦味を有する。そのため服薬遵守が損なわれるようになる。PEGは、その分子量が大き過ぎると、その浸透圧効果が低くなり過ぎる。この場合、もはや十分な下剤効果は期待できない。
十分な便通効果を達成するために、PEGの一日あたりの用量は通例、7g〜40gであり、好ましくは13g〜26gである。一日あたりのPEG服用量が7g未満であれば、十分な便通効果が望めない。一日あたりのPEGの服用量が40gより多ければ、下痢を惹き起しかねない。大人にとって、好ましい一日のPEG服用量は13g〜26gである。しかし、この量は、例えば体重又は便秘の原因のような個々の条件に依存して、変わるものである。
本発明の一態様においては、本発明の医薬品は、単位服用量として、構成A中にPEGを13.125g含んでいる。これは大人の標準的な一日服用量に対応している。もし、服用頻度を1回より多くするとき、一日に3倍の単位服用量まで、服用してもよい。
更に、構成Aに単一又は複数の風味量を含ませてもよく、これにより服薬遵守がさらに向上する。本発明の目的での「風味料」とは、オレンジ風味などの香味料、又はクエン酸などの酸味料を意味する。更に、構成Aは、サッカリンナトリウム、砂糖及び/又はシクラミン酸ナトリウム等の甘味料を含んでいてもよい。
更に、構成Aに単一又は複数の風味量を含ませてもよく、これにより服薬遵守がさらに向上する。本発明の目的での「風味料」とは、オレンジ風味などの香味料、又はクエン酸などの酸味料を意味する。更に、構成Aは、サッカリンナトリウム、砂糖及び/又はシクラミン酸ナトリウム等の甘味料を含んでいてもよい。
含有されているPEG自体は、ほとんど無味である。本発明に用いられる、風味料及び/又は甘味料の添加は、医薬品に、口あたり良い味を付与する。これらの添加物の種類を変えることにより、風味と甘味の程度を調整することができる。口あたりの良さから、長期にわたって服用しても、本発明の医薬品に対して嫌悪感を抱き難くなり、服薬遵守が大幅に向上し、正しく長期服用が行われるようになる。
このことは、オピオイドに関連する便秘の場合に、特に重要である。この種のオピオイドに関与している患者はしばしば、例えば鎮痛剤のような痛み止め薬を長期間使う必要があり、その所為で慢性的便秘になる。この場合、患者が便秘薬を用いなかったり、用いても不定期的にしか使わなかったら、全身症状が悪化することになる。また、このような状況の場合、電解質バランスが崩れているとやはり全身症状の悪化をきたすので、電解質のバランスが非常に重要である。
本発明の一実施態様において、構成Aは顆粒状、特に経口液剤用の顆粒であるか、又は調製済みの溶液である。
本発明の医薬品は、ポリエチレングリコールを含んでいる構成Aに加えて、少なくとも一つの電解質を含んでいる。電解質は、構成Bとして物理的に分離されている。
電解質として、例えば、塩化ナトリウム、及び/又は塩化カリウム、また必要に応じて炭酸水素ナトリウムを追加して、用いることができる。さらに、例えばマグネシウム塩、及び/又はカルシウム塩であるクエン酸塩、及び/又はさらに必要に応じてイヌリンを追加して、用いてもよい。
電解質を含む構成Bは、例えば、コーティング顆粒又は粉末、錠剤、フィルムコート錠、カプセル、及び/又はコーティング錠など剤形にすることができる。好ましくは、構成Bは、フィルムコート錠の剤形である。
本発明に用いられる錠剤、カプセル、フィルムコート錠及び/又はコーティング錠の調製には、通常の賦形剤を、使用することができる。
他の実施態様においては、本発明の目的は、少なくとも二つの別個の容器を有するキットにより達成される。その一方の容器1は、この医薬品の構成Aを有し、他方の容器2はこの医薬品の構成Bを有する。
本発明によれば、容器1は封袋でもよい。具体的には、アルミニウムコーティングをした封袋が用いられる。そのような封袋は、ポリエチレングリコールを含んだ顆粒や、調製済みの溶液である飲み薬を投与するのに適している。調製済みの溶液は、一回及び/又は数回の投与するために、びんへ詰めることも可能である。
電解質を含む構成Bは、好ましくは固型状である。従って、対応する容器2は、封袋及び/又は深絞りシートであってもよい。また、本発明に用いられる電解質の錠剤は、ブリスターストリップ内に内包させてもよい。
本発明によれば、容器1と容器2とは互いに着脱自在であってもよい。しかし、二つの容器1,2は、互いに触れ合うことのないように分離できることが必要である。このことは、例えばミシン目を設けることにより達成できる。分離状態のときに構成AとBとは、混合されないようにしておかなければならない。
本発明によれば、構成AとBとを分離して投与することにより、服薬遵守が大幅に向上し、かつ長期服用ができるようになる。また必要な電解質の補給も確実なものとなる。
(実施例1)
・構成A:顆粒として
マクロゴール(Macrogol;登録商標)3350 13.125g
サッカリンナトリウム 0.005g
クエン酸 0.1g
オレンジ風味料 0.25g
・構成B:錠剤として
NaCl 0.351g
KCl 0.47g
アビセル(Avicel;登録商標) 0.3g
アクチソール(Actisol;登録商標) 0.1g
ステアリン酸マグネシウム 0.005g
・構成A:顆粒として
マクロゴール(Macrogol;登録商標)3350 13.125g
サッカリンナトリウム 0.005g
クエン酸 0.1g
オレンジ風味料 0.25g
・構成B:錠剤として
NaCl 0.351g
KCl 0.47g
アビセル(Avicel;登録商標) 0.3g
アクチソール(Actisol;登録商標) 0.1g
ステアリン酸マグネシウム 0.005g
(実施例 2)
・構成 A:アルミニウム封袋中の溶液:
マクロゴール(Macrogol;登録商標)3350 13.125g
H2O 13.2g
サッカリンナトリウム 0.005g
サイクラミン酸ナトリウム 0.05g
オレンジ風味料 0.131g
クエン酸 0.131g
・構成B:錠剤として
NaCl 0.351g
KCl 0.047g
炭酸水素ナトリウム 0.179g
燐酸二カルシウム x 2H2O 0.3g
アクチソール(Actisol;登録商標) 0.1g
ステアリン酸マグネシウム 0.009g
・構成 A:アルミニウム封袋中の溶液:
マクロゴール(Macrogol;登録商標)3350 13.125g
H2O 13.2g
サッカリンナトリウム 0.005g
サイクラミン酸ナトリウム 0.05g
オレンジ風味料 0.131g
クエン酸 0.131g
・構成B:錠剤として
NaCl 0.351g
KCl 0.047g
炭酸水素ナトリウム 0.179g
燐酸二カルシウム x 2H2O 0.3g
アクチソール(Actisol;登録商標) 0.1g
ステアリン酸マグネシウム 0.009g
Claims (10)
- 慢性便秘治療用の医薬品であって、互いに物理的に分離した二つの構成Aと構成Bとを有しており、前記構成Aがポリエチレングリコール(PEG)を含んでおり、前記構成Bが少なくとも一つの電解質を含んでいることを特徴とする医薬品。
- 前記ポリエチレングリコールが、その分子量を2000g/mol〜6000g/mol特に3000g/mol〜4000g/molとすることを特徴とする請求項1に記載の医薬品。
- 前記構成Aが、単一又は複数の風味料を含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の医薬品。
- 前記風味料が、香味料及び/又は酸味料及び/又は甘味料を含んでいることを特徴とする請求項3に記載の医薬品。
- 前記構成Aが、顆粒特に経口液剤用の顆粒、又は水溶液とする剤形であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の医薬品。
- 前記電解質が、NaCl及び/又はKClを含み、必要に応じて炭酸水素ナトリウムを含み、更に必要に応じてクエン酸塩であるMg塩及び/又はCa塩、及び/又は必要に応じてイヌリンを含むことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の医薬品。
- 前記構成Bが、コーティング顆粒又は粉末、錠剤、フィルムコーティング錠、カプセル、及び/又はコーティング錠の剤形としていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の医薬品。
- 少なくとも二つに分離した容器を有するキットであって、その内の一つの前記容器1が、請求項1〜7の何れかに記載の医薬品中の構成Aを含み、別な前記容器2が、前記医薬品中の構成Bを含むことを特徴とするキット。
- 前記容器1は、封袋特にアルミニウムコーティングをした封袋、及び/又はびんであることを特徴とする請求項8に記載のキット。
- 前記容器2が、封袋及び/又は深絞りシートであることを特徴とする請求項8又は9に記載のキット。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE202010012256U DE202010012256U1 (de) | 2010-09-07 | 2010-09-07 | Abführmittel |
DE202010012256.2 | 2010-09-07 | ||
PCT/EP2011/065131 WO2012031978A1 (de) | 2010-09-07 | 2011-09-01 | Abführmittel enthaltend polyethylenglykol und elektrolyte |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013540726A true JP2013540726A (ja) | 2013-11-07 |
Family
ID=43070368
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013527554A Withdrawn JP2013540726A (ja) | 2010-09-07 | 2011-09-01 | 便秘薬 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20130171255A1 (ja) |
EP (1) | EP2613790A1 (ja) |
JP (1) | JP2013540726A (ja) |
CN (1) | CN103079575A (ja) |
DE (1) | DE202010012256U1 (ja) |
EA (1) | EA201390350A1 (ja) |
WO (1) | WO2012031978A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018507410A (ja) * | 2015-03-02 | 2018-03-15 | コロナリーコンセプツ エルエルシー | Peg代謝物及びpeg分解生成物のアッセイのための化合物並びに方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR3056109B1 (fr) * | 2016-09-21 | 2019-10-11 | Pierre Fabre Medicament | Utilisation de formulations solides de polyethylene glycol dans le traitement de la constipation |
CN107028876B (zh) * | 2016-10-09 | 2020-09-29 | 舒泰神(北京)生物制药股份有限公司 | 聚乙二醇电解质口服液及其制备方法 |
CN110433174A (zh) * | 2019-07-17 | 2019-11-12 | 华南理工大学 | 一种高依从性的复方聚乙二醇电解质散剂及其制备方法与应用 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0409104D0 (en) * | 2004-04-23 | 2004-05-26 | Norgine Europe Bv | Compressed pharmaceutical compositions |
LT2421373T (lt) * | 2009-04-21 | 2020-01-10 | Dale R. Bachwich | Gaubtinės žarnos lavažo sistema |
-
2010
- 2010-09-07 DE DE202010012256U patent/DE202010012256U1/de not_active Expired - Lifetime
-
2011
- 2011-09-01 EP EP11760729.1A patent/EP2613790A1/de not_active Withdrawn
- 2011-09-01 WO PCT/EP2011/065131 patent/WO2012031978A1/de active Application Filing
- 2011-09-01 EA EA201390350A patent/EA201390350A1/ru unknown
- 2011-09-01 CN CN2011800430907A patent/CN103079575A/zh active Pending
- 2011-09-01 US US13/817,499 patent/US20130171255A1/en not_active Abandoned
- 2011-09-01 JP JP2013527554A patent/JP2013540726A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018507410A (ja) * | 2015-03-02 | 2018-03-15 | コロナリーコンセプツ エルエルシー | Peg代謝物及びpeg分解生成物のアッセイのための化合物並びに方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE202010012256U1 (de) | 2010-11-11 |
WO2012031978A1 (de) | 2012-03-15 |
EA201390350A1 (ru) | 2013-07-30 |
EP2613790A1 (de) | 2013-07-17 |
CN103079575A (zh) | 2013-05-01 |
US20130171255A1 (en) | 2013-07-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5872573B2 (ja) | ポリエチレングリコール含有製剤 | |
CN103338768B (zh) | 胃和结肠的配制剂及其制备和使用方法 | |
KR960011772B1 (ko) | 개선된 디데옥시 퓨린 뉴클레오사이드 경구 투여 제제 | |
US20130189377A1 (en) | Compositions | |
US20160228467A1 (en) | Peg or peg block copolymer for treating colorectal cancer | |
JP2013540726A (ja) | 便秘薬 | |
WO2012102362A1 (ja) | 水難溶性薬物含有医薬組成物 | |
US9375441B2 (en) | Lactulose for bowel evacuation | |
Daniels et al. | Giving laxatives safely and effectively | |
JP6355806B1 (ja) | ラクツロースを有効成分とする便秘症治療剤 | |
Sarre | Bowel preparation | |
US20180318226A1 (en) | Drug Delivery with Orally Dissolving Capsules | |
IL225891A (en) | Peg or block peg copolymers for the treatment of colorectal cancer |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20140725 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20140725 |
|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20141104 |