JP2013538346A - 正弦波電圧信号を用いて容量を測定する容量測定回路、容量測定センサーシステム及び容量測定方法 - Google Patents

正弦波電圧信号を用いて容量を測定する容量測定回路、容量測定センサーシステム及び容量測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容量測定の精密性とスプリアス発射との妥協に関して改善された測定容量概念を提供することである。
【解決手段】容量測定回路は、測定すべき容量の電荷に一時的な変化をもたらすために、該測定すべき容量の第1端子に正弦波電圧信号を送るよう構成された測定電圧源を含む。容量測定回路はデルタシグマ変調器をさらに含む。デルタシグマ変調器は、測定すべき容量の第2端子から電荷を受け取り、測定すべき容量から受け取ったこの電荷量に応じたデジタル出力信号を出力するよう構成されている。この容量測定回路はセンサーシステムに組み込まれてもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明に係る実施形態は容量測定回路に関する。本発明の更なる実施形態はセンサーシステムに関する。さらに、本発明の他の実施形態は容量測定方法に関する。本発明に係る実施形態は、狭帯域スプリアス発射のデルタシグマ変調器を用いた容量測定に関する。本発明に係る実施形態は、正弦励起を含む容量−デジタル変換器(CDC)に関する。
多くの技術分野において、容量を決定することが望ましい。例えば、検知すべき技術的または物理的測定量がセンサー容量値に影響を与えるセンサーが複数種ある。従って、センサー容量値は、検知すべき技術量または物理量によって変化する。多くの場合、センサー容量値を示すデジタル情報を提供することが望ましく、これにより、測定すべき技術量または物理量に関して結論を導き出すことが可能となる。
センサー技術に関係なく、多くの場合において、高い精度で容量値を決定することが望ましい。これは、例として、モジュールの適合のために容量測定が度々必要となる研究分野に適用される。また、例えば、アンテナ構造に接続されたチューニング容量またはマッチング容量の値を設定することが重要であるかもしれない。
つまり、容量センサーは測定・センサー技術において広く使用されており、また、容量測定は他の分野においてもしばしば必要とされていると言える。
さらに、容量値を決定する様々な測定方法があることを明記しておく必要がある。公知の測定方法の例として、以下のようなものがある。
−その振動周波数が容量値によって影響を受けるデチューニング可能な発信器。
−第1段階において第1容量が充電され、第2段階においてその電荷が第2容量に移される電荷移動方法。ここでは、第1容量及び第2容量のどちらも、測定容量として使用できる。
−正弦波または矩形波振動が容量の変化によって変調され、ローパスフィルタリングを使用して測定信号に変換される、同期復調方法。
−センサー電子機器におけるパルス電荷移動を含む標準的なシグマデルタ変調器の使用、つまり、デルタシグマ変調器を入力部での基準電圧で動作させ、入力ブランチでの容量変化を計算すること。
シグマデルタ変調器は容量測定のためにしばしば使用される。従来のデルタシグマ変調器の構造と機能モードを以下に簡単に説明する。
これに関して、まず、容量測定回路について記載しているDE102005038875A1を参照する。この容量測定回路は、演算増幅器と、演算増幅器の入力部に接続可能な第1コンデンサと、演算増幅器のフィードバックブランチ内の第2コンデンサとを含む。この容量測定回路は、さらに、第1コンデンサに接続可能な基準信号源を含む。ここでは、第1または第2コンデンサが測定すべき容量である。この容量測定回路において、測定されデジタル化されるものは、デルタシグマ変調器の入力部での入力量ではなく、既定の基準信号源が入力部に接続され、デルタシグマ変調器自身の一部品が測定量である。ここでの測定結果はデジタルで入手可能とされる。
特許文献1は端子を有するコンデンサのためのインターフェース回路について記載している。コンデンサの容量を検知するためのインターフェース回路は、入力コモンモード電圧と二つの集合ノードを有する差分積分増幅器を含んでおり、これら二つの集合ノードの電圧は基本的に入力コモンモード電圧に相当する。さらに、このインターフェースは、第1段階においてコンデンサを第1の電圧レベルに充電し、第2段階においてコンデンサを差分増幅器の集合ノードのうちの一つに接続するためのスイッチ回路を含む。これにより、基本的に第1の電圧レベルと入力コモンモード電圧との差を示し、また、コンデンサ自身を示す第1の出力変化が生じる。さらにまた、このスイッチ回路は、第3段階においてコンデンサを第2の電圧レベルに充電し、第4段階においてコンデンサを差分増幅器の他方の集合ノードに接続し、これにより、基本的に第2の電圧レベルと入力コモンモード電圧との差を示し、また、コンデンサ自身を示す第2の出力変化が生じるように、構成されている。第1及び第2の出力変化の組み合わせは、基本的に入力コモンモード電圧に関係なく、コンデンサの容量を示すものである。
図8を参照しながら、デルタシグマ変調器の原理を以下に簡単に説明する。図8はデルタシグマ変調器の回路ブロック図である。図8のデルタシグマ変調器800は、測定量Umesと、切り換え可能な基準量UREFPまたはUREFNと、さらに任意にオフセット量Uoffを受け取り、対応する符号で受け取った量を合計するよう構成された入力側加算器810を含む。オフセット量Uoffは、例えば負の符号であってもよく、測定量Umesを少なくとも部分的に相殺してもよい。これは、加算器810の出力部で、測定量Umesとオフセット量Uoffとそれぞれの基準量UREFPまたはUREFNの合算(必要であれば符号も考慮に入れる)結果に相当する量812を出力するということである。
また、デルタシグマ変調器800は、合計量812を受け取り積分し、積分出力信号822を出力するよう構成された積分器820を含む。
さらに、デルタシグマ変調器800は、積分出力信号つまり積分結果信号822を受け取り、これを閾値と比較して、この比較結果を示す離散値(例えば2値の)出力信号832を得る。出力信号832は時間離散的なものであり、従ってデジタルビットストリームであることが好ましい。この出力信号832またはそれに相当するデジタルビットストリームはまた、加算器810に第1基準量UREFPを与えるか第2基準値UREFNを与えるかを決定するのに使用される。このように、閾値決定部の出力信号832は、典型的には、加算器810の出力信号812が積分器820の上方積分をもたらすものなのか下方積分をもたらすものなのかを決定する。
図9を参照して、圧力信号を測定するための従来のデルタシグマ変調器を以下に詳細に説明する。このようなシグマデルタ変調器900の幾分簡略化した回路図を図9に示す。
シグマデルタ変調器900は、入力電圧vinを受け取り、それに基づき、その入力電圧vinを(例えば、基準電位GNDと比較して)表すデジタルビットストリーム920を出力する。シグマデルタ変調器900は、その中心要素として、電荷を積分するよう構成された積分器930を含む。この目的のために、積分器930は、演算増幅器934と積分容量Cintを含む。非反転入力(+)は、例えば基準電位GNDに結合される。積分容量Cintは、例えば反転入力(−)と演算増幅器934の出力部との間に接続される。演算増幅器934の反転入力(−)のノード932は、電荷加算ノードとして機能する。この電荷加算ノード932を流れる電荷は積分容量Cintに統合されるからである。この点に関して、電荷加算ノード932は仮想マスノードを表すものであることにも留意する必要がある。演算増幅器934は、寄生オフセット電圧を除いて、電荷加算ノード932を例えば基準電位である非反転入力(+)と少なくともおおよそ同じ電位にするからである。さらに、演算増幅器934の入力部は典型的には非常に高抵抗であるので、演算増幅器の入力部を流れる電荷は無視できるほどに小さいものであると通常仮定できる。
シグマデルタ変調器900はさらに入力容量Cinを含み、その第1端子は、スイッチ940を介して、第1段階では入力電圧vinに接続可能であり、第2段階では基準電位GNDに接続可能である。入力容量Cinの第2端子は、スイッチ942を介して、第1段階では基準電位GNDに接続可能であり、第2段階では電荷加算ノード932に接続可能である。従って、入力容量Cinは第1段階(スイッチ940,942の位置が図9に示されている状態)で充電される。この時、入力容量Cinへの充電は、入力電圧vinの値(基準電位と称される)と容量Cinの値に応じて行われ、Qin=Cin×vinである。スイッチ940,942が図9に示すものとは逆の位置にある第2段階においては、入力容量Cinが放電され、第1段階で入力容量Cinに蓄えられた電荷は、それがフィードバック容量Cfb及び/またはオフセット容量Coffsetからの電荷によって補われない限り、積分容量Cintに送られる。
このシグマデルタ変調器はさらにまたフィードバックブランチを含んでいる。フィードバックブランチは基本的に閾値比較器950を含む。閾値比較器950は、例えば、演算増幅器934の出力部での値を基準電位と比較し、この比較の結果に応じて、第1デジタル値または第2デジタル値をその出力部から出力するよう構成されている。第1デジタル値(例えば論理値「0」)または第2デジタル値(例えば論理値「1」)は、ここではデジタルビットストリーム920の1ビットを形成する。さらに、このシグマデルタ変調器は、シグマデルタ変調器の閾値比較器950から出力されたデジタル値に応じて、所定量の正の電荷または所定量の負の電荷を、シグマデルタ変調器の一周期の間に電荷加算ノード932に送るよう構成されたフィードバック電荷付与器960を含む。この目的のために、フィードバック容量Cfbが例えば第1段階において第1スイッチ962と第2スイッチ964を介して放電される。第2段階では、フィードバック容量Cfbの第1端子は、任意に、閾値比較器950の出力が第1論理レベルであるか第2論理レベルであるかにより、正の基準電圧vrefpまたは負の基準電圧vrefnに接続される。同時に、第2段階で、フィードバック容量Cfbの第2端子は電荷加算ノード932に結合される。これにより、デルタシグマ変調器の各周期における閾値比較器950の出力が第1論理値であるか第2論理値であるかに応じて、フィードバック電荷Qfb=Cfb×vrefpまたは電荷Qfb=Cfb×vrefnがフィードバック容量Cfbを使用して電荷加算ノード932に送られる。
さらに任意に、シグマデルタ変調器の一周期の間に、オフセット電荷がオフセット電荷付与回路970により電荷加算ノード932にさらに送られてもよく、これにより、例えばシグマデルタ変調器のオフセット値が設定される。
結果的にデジタルビットストリーム920が生成されるが、これにより(オフセット電荷付与回路970を駆動することにより)、入力容量Cinを介して電荷加算ノード932に送られた電荷が、基本的にフィードバック電荷付与回路960と(任意に)オフセット電荷付与回路970とから電荷加算ノード932に送られた電荷の合計によって補われる。従って、このデジタルビットストリームは、シグマデルタ変調器の一連の周期の間、演算増幅器934の出力レベルを閾値比較器950の閾値まで下げるために、正のフィードバック電荷が電荷加算ノード932に送られるべきであるか、あるいは負のフィードバック電荷が電荷加算ノード932に送られるべきであるのかを示すものである。このように、デジタルビットストリーム920は、シグマデルタ変調器の1周期の間に電荷加算ノード932に送られた電荷Qinの測定値であり、これはつまり入力電圧vinと入力容量Cinの積である。
図10を参照しながら、「標準的な」シグマデルタ変調器を使用した容量測定回路1000について以下に説明する。この回路は、電圧信号を測定するための図9に示したようなシグマデルタ変調器900とはわずかに違うだけであるので、その相違点のみを説明する。さらに、同じ手段または同じ効果を有する手段には同じ参照符号を付し、これらについて説明は繰り返さない。
測定回路1000は、入力電荷がどのようにして電荷加算ノード932に送られるのかに関して、図9の測定回路900と異なっている。容量測定回路1000は、ここでは、第1段階でスイッチ1040,1042を使用して放電される測定すべき容量つまりセンサー容量Csensorを含む。測定すべき容量つまりセンサー容量Csensorは、特定の、典型的には一定時間の基準電位vrefnまたはvrefpと電荷加算ノード932との間に、スイッチ1040,1042を介して接続され、この容量測定回路の一周期の間に電荷Qsensor=vrefn×CsensorとQsensor=vrefp×Csensorそれぞれが電荷加算ノードに送られるようにする。電圧vrefn,vrefpは特定のものであり、わかっているので、測定すべき容量つまりセンサー容量Csensorにより電荷加算ノード932に送られた電荷は、測定すべき未知の容量Csensorの測定値となる。測定すべき容量つまりセンサー容量Csensorにより蓄えられたこの電荷Qsensorは、デジタルビットストリーム920がこの電荷Qsensor、従って容量Csensorを表すように、シグマデルタ変換器によって決定される。
図10を参照して例示的に説明したように、シグマデルタ変調器は容量を測定するためにしばしば使用されるが、センサー容量(例えば図10に示す容量Csensor)のパルス再充電のために、応用によっては、広帯域スプリアス発射に関して問題があることがわかった。
これは例えば、この方法(例えば図10を参照して説明した方法)が、想定外の人や物の挟み込みを防止するために、電動の窓やドアの閉止動作のモニタリングに使用される場合であることがわかった。
センサー容量のアンテナ状構成が、センサー容量のほぼ矩形波のパルス駆動によって引き起こされるパルス再充電電流による電磁波の広帯域放射を生じさせることがわかった。
さらに、これが異なる応用に渡る電磁波適合性に関する閾値となることがわかった。これが自動車産業に使用された場合、放射スペクトル帯域はギガヘルツ域にまで見られるので、電波受信の際に聞き取れるほどの乱れの発生はとても避けることができない。
電磁波適合性に関する問題を抑えるまたは避けるために、従来、狭帯域測定方法が用いられている。このような狭帯域測定方法では、同期復調器またはロックイン増幅器がしばしば使用される。これはスプリアス発射を狭帯域に制限する。しかし、オフセット補償、増幅設定及び測定周波数切り換えに関しては、これらの方法はかなり不利である。
WO2006/098978A2
これに鑑みて、本発明の目的は、容量測定の精密性とスプリアス発射との妥協に関して改善された測定容量概念を提供することである。
この目的は、請求項に係る容量測定回路、請求項に係るセンサーシステム及び請求項に係る容量測定方法によって達成される。
本発明の一実施形態は、少なくともほぼ正弦波の電圧信号を測定すべき容量の第1端子に送り、その測定すべき容量の電荷に一時的変化を引き起こすよう構成された測定電圧源を含む容量測定回路を提供する。この容量測定回路はさらにデルタシグマ変調器を含む。このデルタシグマ変調器は、その測定すべき容量の第2端子から電荷を得て、その測定すべき容量から得た電荷量に応じたデジタル出力信号を出力するよう構成されている。
この実施形態は、従来用いられてきた矩形波信号の代わりに、少なくともほぼ正弦波の信号が測定すべき容量の第1端子に印加されることにより、デルタシグマ変調器を用いても信頼性の高い容量測定が可能になるだろうという発見に基づくものである。少なくともほぼ正弦波の信号を使用することにより、センサー容量の電極による(及び相当する給電線が存在する場合はそれにもよる)スプリアス発射は、非常に狭帯域のみのものであるという重要な利点を得られるからである。従って、少なくともほぼ正弦波の信号を使用することによって、測定すべき容量の端子にほぼ矩形波の信号が印加される従来の回路と比較して、容量測定の精度をあまり損なうことなく、電磁波適合性をかなり良くすることができる。
本発明の容量測定回路では、本質的に正弦波電圧信号が容量の第1端子に印加され、これが狭帯域の、従って、フィルターによって簡単に取り除ける比較的「無害な」スプリアス発射となるので、本発明の容量測定回路はかなりの利点をもたらす。さらに、測定すべき容量の容量値は、その測定すべき容量からデルタシグマ変調器へ電荷を移動させることにより、高い精度で決定できる。容量値を決定するためにデルタシグマ変調器を使用することにより、典型的には、同期復調器やロックイン増幅器を使用する場合よりも測定誤差が小さくなる。
好ましい一実施形態において、容量測定回路は、測定すべき容量を、第1段階で正弦波信号を用いて第1電荷状態にし、第2段階で正弦波信号を用いて第2電荷状態にする。この場合、デルタシグマ変調器は、第1電荷状態で測定すべき容量に蓄えられた電荷量と第2電荷状態で測定すべき容量に蓄えられた電荷量との差に等しい電荷量を受け取り、その受け取った電荷量に応じたデジタル出力信号を出力するよう構成されている。少なくともほぼ正弦波の電圧信号はまた、測定すべき容量を二つの明確に定義された電荷状態にするのに非常に適しており、これにより、その二つの電荷状態で測定すべき容量に蓄えられた電荷量の差がその測定すべき容量の正確に測定された容量値であり、その差はデルタシグマ変調器によって算出され得るということがわかった。
好ましい一実施形態において、デルタシグマ変調器は積分容量を含む。この場合、デルタシグマ変調器は、第1段階においては測定すべき容量の第2端子を積分容量から切り離し、第2段階においては測定すべき容量の第2端子を積分容量に結合させるように構成されている。従って、第2段階での積分容量の電荷は、測定すべき容量の電荷の変化によって変化したり影響を受ける。これにより、容量値を正確に決定することが可能になる。測定すべき容量から積分容量に移動した電荷量は、本質的に測定すべき容量の容量値と、その容量の第1端子での、第1段階の最後と第2段階の最後との間の電圧差との積に比例するからである。主として、最近の電圧変化が高精度で決定できる。
好ましい一実施形態において、デルタシグマ変調器は、測定すべき容量の第2端子を、この測定すべき容量の第2端子が電気的浮遊状態となる短い(寄生的であり必要とは限らない)移行段階を除いて、所定の一定電位にするよう構成されている。ほぼ一定の第2電位(基準電位と称する)を測定すべき容量の第2端子に印加することにより、測定すべき容量の第2電極によるスプリアス発射は基本的に避けられる。従って、典型的には、ほぼ正弦波の電圧が測定すべき容量の第1電極に印加され、一定の電圧(または一定の電位)が測定すべき容量の第2電極に印加される。このことは、測定すべき容量は単に小さなそして基本的に狭帯域のスプリアス発射を発生させるだけであることを意味し、これは、測定すべき容量が空間的に大きく、従って際立った放射傾向を示す場合に、特に有効である。
好ましい一実施形態において、測定電圧源は、容量測定の間、周波数安定的及び振幅安定的な正弦波電圧信号を測定すべき容量に送るよう構成されている。3周期またはそれ以上の複数の周期に渡って(例えば少なくとも20周期または少なくとも100周期、あるいは少なくとも1000周期に渡ってさえも)周波数安定的であり(許容誤差が例えば+/−5%、より適切には+/−1%である)、振幅安定的である(許容誤差が例えば+/−10%、より適切には+/−2%である)正弦波電圧信号は狭スペクトルを示し、従って、干渉は狭帯域のみで発生するだけである。
好ましい一実施形態において、測定電圧源は、少なくとも3周期の間、周波数安定的及び振幅安定的な正弦波電圧信号を測定すべき容量の第1端子に途切れることなく送るよう構成されている。
好ましい一実施形態において、容量測定回路は、測定すべき容量での電圧値が、正弦波電圧の一周期の間に推移する電圧値とは、その正弦波電圧推移の振幅に対して最大でも10%の違いとなるように、測定すべき容量で周期的推移を示す電圧を生成するよう構成されている。これにより、その測定すべき容量によるスプリアス発射が確実に小さく抑えられる。
好ましい一実施形態において、デルタシグマ変調器は、第1段階では測定すべき容量の第2端子を基準電位供給口に接続し、第2段階では測定すべき容量の第2端子を仮想マスノードに接続し、第2段階の間に測定すべき容量に蓄えられた電荷を検知するよう構成されている。相応の手段により、測定すべき容量を第1段階で第1電荷状態にするが、これによりデルタシグマ変調器の積分容量に蓄えられた電荷量の変化を引き起こすことはない。しかし、第2段階の間、測定すべき容量の電荷は変化する。典型的には、第2段階の最後に測定すべき容量に印加される電圧は、第2段階の最後に測定すべき容量に印加される電圧とは異なるからである。この電圧変化による電荷の変化はデルタシグマ変調器によって検知され、(概してフィードバック容量によって供給された電荷とオフセット容量によって供給される電荷に関して)デルタシグマ変調器の積分容量の電荷量の変化を引き起こす。
好ましい一実施形態において、容量測定回路は、測定電圧源から供給される
ほぼ正弦波の電圧信号がデルタシグマ変調器の動作段階と同期するように構成されている。この同期により、デルタシグマ変調器の動作段階の間中またはデルタシグマ変調器のある動作段階と別の動作段階との間に、正弦波電圧信号が測定すべき容量の第1端子に印加されることにより、測定すべき容量の容量測定値である明確に定められた電荷変化が確実に起こる。
好ましい一実施形態において、デルタシグマ変調器は、測定すべき容量の第2端子がデルタシグマ変調器から離される第1段階と測定すべき容量の第2端子がデルタシグマ変調器と結合される第2段階との間で、(少なくともほぼ)正弦波の電圧信号の少なくともほぼ(例えば持続時間の+/−10%または+/−5%の許容範囲内で)最大値の時にまたはその(少なくともほぼ)正弦波の電圧信号の少なくともほぼ(例えば持続時間の+/−10%または+/−5%の許容範囲内で)最小値の時に、移行が行われるように構成されている。このような時間的経過の設定により、第1段階と第2段階との間の変換は、測定すべき容量の第1端子へ印可される電圧がほんのわずかだけ徐々に変化する際に起こることになる。従って、第1段階と第2段階の切り換え時は測定結果にとってそれほど重要なものではなく、測定結果のエラーの原因となることはほとんどない。さらに、このような切り換え時間の設定は、概して、測定すべき容量の第2端子への電圧にそれほど重大な妨害をもたらすことはなく、結果的にスプリアス発射はほとんど起こらない。
好ましい一実施形態において、デルタシグマ変調器は、入力側電荷加算ノードを含む電荷積分器と、積分結果出力部を含む。この電荷積分器は、積分結果出力部で信号を得るために、入力側電荷加算ノードで受け取った電荷を積分するよう構成されている。デルタシグマ変調器は、電荷加算ノードで受け取った電荷の積分を示す電荷積分器の積分結果出力に適合するレベルを閾値と比較し、この比較の結果に応じた離散値を出力するよう構成された閾値比較器をさらに含む。このデルタシグマ変調器は、さらに、電荷加算ノードで、測定すべき容量の第2端子から電荷を受け取り、比較結果に応じた電荷量を電荷加算ノードに送るよう構成されている。このことは、測定すべき容量から与えられた電荷量を電荷補償フィードバック量によって決定するという原理を実現し、その結果は離散値信号であるということを意味している。
このように、好ましい一実施形態において、デルタシグマ変調器は、デルタシグマ変調器の(例えばデューティサイクルの一部である)一段階で、測定すべき容量から受け取った電荷量を少なくとも部分的に埋め合わせるような特定の電荷量を電荷加算ノードに送るよう構成されている。
他の好ましい一実施形態において、デルタシグマ変調器は、第1端子と第2端子を有するオフセット容量を含む。この場合、デルタシグマ変調器は、オフセット容量の第1端子に(少なくともほぼ)正弦波の電圧信号を与え、オフセット容量の第2端子の電荷加算ノードへの接続とそこからの切り離しを周期的に行うよう構成されている。このようにして、少なくともほぼ正弦波の電圧信号がオフセット容量の第1端子に印加され、これは広帯域干渉を避けるのにかなり有利に働く。さらに、オフセット容量の第2端子を電荷加算ノードに周期的に接続させることにより、測定すべき容量から受け取った電荷を少なくとも部分的に補償し、あるいは過度の補償とさえなる特定の電荷量を、電荷加算ノードに送ることができる。
好ましい一実施形態において、デルタシグマ変調器は、オフセット容量の第1端子に、測定電圧源から供給されるほぼ正弦波の電圧信号と比較して、位相が逆の少なくともほぼ正弦波の電圧信号を印加するよう構成されている。デルタシグマ変調器は、ここでは、オフセット容量の第2端子と測定すべき容量の第2端子を、同じ時間間隔で電荷加算ノードに接続するよう構成されている。このようにして、オフセット補償(ここでは許容範囲が小さいオフセット補償)を非常に正確に達成することができる。
好ましい一実施形態において、デルタシグマ変調器は、オフセット容量の第2端子と測定すべき容量の第2端子を、共通スイッチを介して電荷加算ノードに接続する。これは特に効率的な具現化である。
他の好ましい一実施形態において、デルタシグマ変調器は、正弦波電流波形の少なくとも一部分を電荷加算ノードに印加するよう構成されている。これにより、かなり低干渉で補償電荷を印加することが可能になる。
さらに他の実施形態は、測定すべき量に応じて容量値を少なくとも20%変化させるよう構成されたセンサー容量を有するセンサーシステムを含む。このセンサーシステムは、上述の容量測定回路をさらに含む。ここでは、センサー容量が測定すべき容量となるように、容量測定回路はセンサー容量に接続されている。このようなセンサーシステムは上述したような利点をもたらす。
好ましい一実施形態において、前述のセンサーシステムの容量測定回路は、測定電圧源から供給される正弦波電圧信号の振幅がわかっているものとして、センサー容量の容量値を表す情報を算出するよう構成されている。これに対応して、センサー容量の容量値に関して結果が得られ、例えば装置の状態に関する情報を得るために、センサー容量の容量値に関する情報が出力または処理されてもよい。
好ましい一実施形態において、センサー容量はデルタシグマ変調器の入力容量を示すものである。
本発明の別実施形態は、容量測定方法を提供する。この方法は上述のような容量測定回路と同じ発見に基づくものである。
本発明によれば、容量測定の精密性とスプリアス発射との妥協に関して改善された測定容量概念を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る容量測定回路のブロック回路図である。 本発明の一実施形態に係る容量測定回路の詳細な回路図である。 本発明の他の実施形態に係る容量測定回路の詳細な回路図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る容量測定回路の詳細な回路図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る容量測定回路の詳細な回路図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る容量測定回路の詳細な回路図である。 正弦波励起のシグマデルタ変調器のクロック機構を示す。 スイッチトキャパシタ技術の基本的な回路図である。 スイッチトキャパシタ技術の他の基本的な回路図である。 本発明の実施形態に係る容量測定方法のフローチャートである。 デルタシグマ変調器の原理の概略説明図である。 電圧信号を測定するための従来のシグマデルタ変調器の詳細な回路図である。 「標準的な」シグマデルタ変調器を使用した従来の容量測定回路の詳細な回路図である。
1.図1の容量測定回路
図1は、本発明の一実施形態に係る容量測定回路100のブロック回路図である。容量測定回路100は、測定すべき容量Cmessの第1端子120aに正弦波電圧信号を送り、測定すべき容量Cmessの電荷に一時的な変化を起こさせるよう構成された測定電圧源110を備えている。容量測定回路100は、デルタシグマ変調器130をさらに含む。デルタシグマ変調器130は、測定すべき容量Cmessの第2端子120bから電荷を受け取り、その測定すべき容量Cmessから受け取った電荷量に応じたデジタル出力信号132を出力するよう構成されている。
容量測定回路100の動作モードに関して特記すべきことは、測定すべき容量Cmessの電荷の一時的な変化は、測定すべき容量Cmessの第1端子120aに印加される正弦波電圧信号100によって引き起こされるということである。これは、典型的には、正弦波電圧信号の一周期の一部分の間に(例えば第1段階の間に)測定すべき容量Cmessの電荷が増加するという結果となることを意味している。しかし、例えば正弦波電圧信号の一周期の一部分である第2段階においては、測定すべき容量Cmessの電荷が減少する(または電荷の符号が変わる)という結果となる。デルタシグマ変調器130は、ここでは、測定すべき容量Cmessの第2端子から、典型的には測定すべき容量Cmessから流れ出す電荷を受け取るよう構成されている。測定すべき容量Cmessの第1端子120aに印加された正弦波電圧信号の一時的な変化が、測定すべき容量Cmessからの電荷流出の原因となり得る。デルタシグマ変調器130は、ここでは、測定すべき容量から受け取った電荷量Qを示すようなデジタル出力信号132を出力することができる。このことは、正弦波電圧信号の電圧推移がわかっていると仮定して、受け取った電荷Qは典型的には測定すべき容量Cmessの容量値に比例するので、デジタル出力信号132は、同時に、測定すべき容量Cmessを示すものであることを意味している。
この点に関して、デジタル出力信号132により、測定すべき容量Cmessの容量値に関する結論を導き出すための計算が可能となり、これはいくつかの実施形態で実際に行われる。
容量測定回路100の機構に関して、以下に詳細に説明する。
また、正弦波電圧信号とは、ここでは、ほぼ正弦波の電圧信号をも意味している。例えば、測定電圧源100によって与えられる電圧信号が理想的な正弦波の電圧推移からずれても、例えば理想的な正弦波の電圧推移の振幅に比べて10%ずれても、良い結果が得られることがわかった。特に、少なくともほぼ正弦波の電圧信号を使用することにより、測定すべき容量の電極に掛かる電圧の推移または測定すべき容量Cmessに接続された給電線に流れる電流の推移が強い調波部分を含まなくなる。
この点に関して、容量測定回路100の電磁適合性は、典型的には、デルタシグマ変調器を使用した従来の容量測定回路の電磁適合性よりもかなり良い。
2.図2の容量測定回路
図2を参照して、容量測定回路をより詳細に説明する。図2はこのような容量測定回路200の詳細な回路図である。
容量測定回路200は、中心的な要素として、電荷積分器230を含む。電荷積分器230は、入力側電荷加算ノード232と積分結果出力部233を含む。
この容量測定回路200は、電荷加算ノード232に、測定すべき容量Csensorの容量値に応じた(正または負の)電荷量を与えるよう構成された測定電荷付与回路240をさらに含む。
容量測定回路200は、電荷加算ノード232に、制御信号252に応じた(正または負の)電荷量を与えるよう構成されたフィードバック電荷付与回路260をさらに含む。制御信号252は、フィードバック電荷付与回路260が電荷加算ノード232に、第1の電荷量(例えば正の電荷量)を与えるか第2の電荷量(例えば負の電荷量)を与えるかを決定する。
容量測定回路200は、デルタシグマ変調器のクロックの一周期の間、特定のまたは選択可能な電荷量を電荷加算ノード232に与えるよう構成されたオフセット電荷付与器270をさらに含む。このオフセット電荷付与器270は任意のものである。
容量測定回路200は閾値決定器250をさらに含む。閾値決定器250への入力部は、例えば、電荷積分器230の積分結果出力部233に接続されている。閾値決定器250の第2の入力部(例えば基準値入力部)は、例えば、基準電位GNDに接続されている。閾値決定器250の出力部は、例えば二つの異なる値(例えば論理値「0」と論理値「1」)の離散時系列であるような、デジタルビットストリーム252を出力する。このデジタルビットストリーム252の値は、同時に、フィードバック電荷付与器260のための制御信号であり、従って、フィードバック電荷付与器260から電荷加算ノード232に、デルタシグマ変調器の一(クロック)周期の間に、第1の電荷量(例えば正の電荷量)を与えるか第2の電荷量(例えば負の電荷量)を与えるのかを決定する。
容量測定回路200のそれぞれの素子の構成を、以下により詳細に説明する。
電荷積分器230は、例えば、演算増幅器234と電荷積分容量Cintを含む。演算増幅器234の非逆転入力(+)は例えば基準電位GNDに接続される。演算増幅器234の逆転入力(−)は電荷加算ノード232に接続される。積分容量Cintは電荷加算ノード232と演算増幅器234との間に接続される。従って、演算増幅器234により、可能な範囲であり、スプリアス干渉量の範囲で、例えば入力オフセット電圧の範囲内で、電荷加算ノード232の電位が確実に基準電位GNDと等しくなる。さらに、演算増幅器234の入力部は典型的には高抵抗(メガオームの範囲の入力抵抗)であり、無視できるほどの小さい電流しか演算増幅器の入力部を流れないようになっている。積分容量Cintは、従って、測定電荷付与器240とフィードバック電荷付与器260と、場合によってはオフセット電荷付与器270とから電荷加算ノード232に与えられた全ての電荷(正及び負の電荷)を積分する。積分結果出力部233での電圧は、例えば、積分容量Cintで積分された電荷量(この電荷量は正でもあり得るし、負でもあり得る)に比例する。
閾値比較器250は、例えば、積分結果出力部233での電圧レベルを基準電位GNDのような特定の基準値と比較する。そして、閾値比較器250はその出力部で、積分結果出力部233での電圧レベルが基準電圧よりも大きいのか小さいのか(例えば基準電位に対して0にもなり得る)を示す離散値(例えば二値または三値の)信号を出力する。これは、閾値比較器250は、例えば、積分容量Cintの電荷量及び/または積分容量Cintの電荷の符号を表す離散値(例えば二値または三値の)信号を出力するということである。離散時間離散値デジタルビットストリーム252を得るために、閾値比較器250の出力信号はまた、経時的に更新されてもよい。
測定電荷付与器240は、例えば、少なくともほぼ正弦波の電圧信号242を出力する測定電圧源を含む。測定電圧信号242は、例えば、測定すべき容量つまりセンサー容量Csensorの第1端子244aに送られる。測定すべき容量の第2端子244bは、スイッチ246を介して、基準電位GNDの基準電位供給口または電荷加算ノード232へ二者択一的に接続される。典型的には、第1段階の間は、測定すべき容量の第2端子244bは基準電位GNDの基準電位供給口に接続され、第1段階とは時間的に重ならない第2段階の間は、測定すべき容量Csensorの第2端子244bは電荷加算ノード232に接続されるように、測定電荷付与器240は構成されている。従って、基本的に、センサー容量Csensorの値と第1段階の終わりにおける測定すべき容量Csensorの第1端子244aでの正弦波電圧の電圧値との積によって最終値が決定される第1の電荷量が、測定すべき容量Csensorの第2端子244bが基準電位供給口に接続されている第1段階の間、測定すべき容量に与えられる。
第2端子244bを基準電位供給口に接続することにより、第1段階の間は基準電位GNDがおおむね第2端子に与えられることが確実となる。
第2段階の間も、演算増幅器234により、基準電位GNDが第2端子244bに確実に与えられる。電荷加算ノード232が仮想マスノードとして働くからである。
従って、測定すべき容量の電荷量は第2段階の間に変化し、第2段階の終わりに測定すべき容量に存在する電荷量は、基本的に、測定すべき容量Csensorの容量値と第2段階の終わりにおける第1端子244aに印可された電圧値(基準電位に対する値)との積によって決まる。また、一般的には、第2段階の初めにおける測定すべき容量Csensorの電荷量は、通常第1段階の終わりと同じであると仮定している。
そのため、容量Csensorの電荷量は、第2段階の間に、第1段階の最後の電荷量から第2段階の最後の電荷量にまで変化する。このように、電荷量の変化は、基本的に、測定すべき容量Csensorの容量値と、それぞれ第1段階の終わりと第2段階の終わりにおける測定すべき容量Csensorの第1端子244aの二つの電圧値U1,U2間の差との積に相当する。第1段階の終わりにおける容量Csensorの電荷量と第2段階の終わりにおける容量Csensorの電荷量との差に等しい電荷量が、第2段階の間に、測定電荷付与回路240によって電荷加算ノード232に与えられる。この電荷量は、第1段階の終わりにおける第1端子244aの電圧が第2段階の終わりにおける第1端子244aの電圧よりも大きいか小さいかによって、正または負となり得る。
測定すべき容量Csensorは、いくつかの実施形態においては、デルタシグマ変調器の一部であってもよい。一例として、測定すべき容量Csensorはデルタシグマ変調器の入力容量であってもよい。しかし他の実施形態においては、測定すべき容量Csensorはデルタシグマ変調器の外部にあり、例えば、実際のデルタシグマ変調回路から離れて配置されていてもよい。
フィードバック電荷付与回路260もまたフィードバック容量Cfbを含む。フィードバック容量Cfbの第1端子264aは、スイッチ262(フィードバック電荷付与回路260の第1スイッチ)を介して、基準電位GNDの基準電位供給口またはスイッチ268(フィードバック電荷付与回路260の第3スイッチ)の中央端子に二者択一的に接続可能である。
フィードバック容量Cfbの第2端子264bは、スイッチ266(フィードバック電荷付与回路260の第2スイッチ)を介して、基準電位GNDの基準電位供給口または電荷加算ノード232に二者択一的に接続可能である。典型的には、デルタシグマ変調器の第1段階においては、フィードバック容量の二つの端子264a,264bが基準電位GNDの基準電位供給口に接続され、この第1段階の間、フィードバック容量Cfbから放電されるように、これらのスイッチ262,266は駆動される。しかし、第2段階の間、フィードバック容量Cfbの第1端子264aは例えばスイッチ268の中央端子に接続され、第2端子264bは電荷加算ノード232に接続される。その結果、第2段階では、フィードバック容量Cfbの第1端子264aは、デジタルビットストリーム252の電流値に応じて、スイッチ262及びスイッチ268を介して、正の基準電位vrefpまたは負の基準電位vrefnに接続される。
従って、デジタルビットストリーム252の電流値が第1の値を取るとき、第2段階において、全体的に正の電荷量Qfb+=Cfb×vrefpがフィードバック電荷付与器260によって電荷加算ノード232に与えられる。あるいは、デジタルビットストリーム252の電流値が第2の値を取るとき、全体的に負の電荷量Qfb−=Cfb×vrefnがフィードバック電荷付与器260によって電荷加算ノード232に与えられる。全体的に見て、フィードバック電荷付与器260は、このように、デルタシグマ変調器の第2段階において、電荷加算ノード232に、デジタルビットストリーム252の電流値に応じて、特定の正の電荷量または特定の負の電荷量を二者択一的に与えるように機能する。
オフセット電荷付与器270は、例えばオフセット容量Coffsetを含む。オフセット容量の第1端子274aは、スイッチ272(オフセット電荷付与器270の第1スイッチ)を介して基準電位GNDの基準電位供給口に接続可能であり、さらに、スイッチ272を介してスイッチ278(オフセット電荷付与器270の第3スイッチ)の中央端子に接続可能である。オフセット容量Coffsetの第2端子274bは、スイッチ276(オフセット電荷付与器270の第2スイッチ)を介して、基準電位GNDの基準電位供給口または電荷加算ノード232に二者択一的に接続可能である。典型的には、第1段階の間にオフセット容量Coffsetから放電されるように、シグマデルタ変調器の第1段階において、オフセット容量Coffsetの第1端子274aと第2端子274bの両方がスイッチ272,276を介して基準電位GNDの基準電位供給口に接続される。しかし第2段階においては、オフセット容量Coffsetの第1端子274はスイッチ272,278を介して、特定の基準電位、例えば正の基準電位vrefpまたは負の基準電位vrefnに接続される。同時に、第2段階においては、オフセット容量Coffsetの第2端子274bはスイッチ276を介して電荷加算ノード232に接続される。
これは、第2段階の間、オフセット電荷付与器270によって電荷加算ノード232に実質的に電荷が与えられることを意味しており、オフセット電荷付与器270から与えられるこの電荷Qoffsetは、オフセット容量Coffsetの容量値と第2段階においてオフセット容量Coffsetの第1端子274aに印可される電圧(例えばvrefpまたはvrefn)との積によって決まる。これに関して、この任意のオフセット電荷付与器270は、測定電荷付与器240から電荷加算ノード232に与えられる電荷を少なくとも一部補償する、あるいは場合によっては過度に補償するような特定の電荷量を、第2段階において電荷加算ノード232に与えるよう構成されている。
回路200全体の動作モードに関して特記すべきことは、典型的には互いに重複しない第1段階と第2段階とを含む一周期の間に、電荷加算ノード232には、測定電荷付与器240から電荷量Qsensorが与えられ、オフセット電荷付与器270から電荷量Qoffsetが与えられ、フィードバック電荷付与回路260から電荷量Qfbが与えられるということである。
測定すべき容量Csensorの第1端子244aに印加される正弦波交流電圧の振幅を特定のわかっているものとし、この正弦波交流電圧とシグマデルタ変調器の位相との間に一定の時間的同調性を持たせることで、例えば、測定電位付与回路240から電荷加算ノード232に与えられる電荷は、基本的に測定すべき容量の容量値に比例することになる。オフセット電荷付与回路270から電荷加算ノード232に与えられる電荷量は基本的に一定である。第2段階においてオフセット容量Coffsetの第2端子274aに印加される電圧は基本的に一定であり、オフセット容量の容量値もまた基本的に一定であるかまたは少なくとも特定の値に固定されている(そしてわかっているものである)と言えるからである。
フィードバック電荷付与回路260から電荷加算ノード232に与えられる電荷は、デジタルビットストリーム252の電流値に応じて、二つの既知の値のうちの一つを取る。フィードバック電荷付与回路260が第2段階の間に特定の周期で電荷加算ノード232に正の電荷を与えるか負の電荷を与えるのかは、基本的に、前の周期の終わりの積分容量Cintの電荷が正であったか負であったかによって決まる。前の周期で積分容量Cintの電荷が正であった場合は、積分容量Cintの電荷が弱まる(正が弱まるまたは負になる)効果をもたらすようにする。対照的に、前の周期で積分容量Cintの電荷が負であった場合は、積分容量Cintの電荷がより正の方向になる効果をもたらすようにする。フィードバック電荷付与回路260がどれくらいの頻度で(デルタシグマ変調器のどれくらいの周期で)電荷加算ノード232に正の電荷または負の電荷を与えるのかは、電荷Qsensorと電荷Qoffsetの合計がどのくらいの大きさであるのかによって、そして、電荷QsensorとQoffsetの合計が正であるか負であるかによって決まる。Qsensor+Qoffsetがどの値を取るのかにより、デジタルビットストリーム252に含まれる0と1の個数が大体決まる。例えば、Qsensor+Qoffset=0の場合、少なくともほぼ、デジタルビットストリーム252に含まれる0の個数と1の個数は同じであるとされる。しかし、Qsensor+Qoffsetが0よりも大きいかまたは0よりも小さい場合、0と1との釣り合いが崩れ、デジタルビットストリーム252中、0か1の一方が他方よりも多くなる。
3.図3の容量測定回路
図3を参照して、本発明に係る容量測定回路の他の実施形態を以下に簡単に説明する。図3は、このような容量測定回路300の詳細な回路図である。容量測定回路300は、その機構及び動作モードに関して、図2の容量測定回路200に非常によく似ている。同じ回路要素及び信号または同じ効果を有する要素には同じ参照符号を付し、これらの説明は省略する。
図3の容量測定回路300は、基本的に、オフセット電荷付与回路270の代わりに変更オフセット電荷付与回路370が設けられているという点で、図2の容量測定回路200と異なる。
変更オフセット電荷付与回路370はオフセット容量Coffを含む。変更オフセット電荷付与回路370は、少なくともほぼ正弦波の電圧信号372をオフセット容量Coffの第1端子374aに印加するよう構成された電圧源をさらに含む。変更オフセット電荷付与回路370は、第1段階ではオフセット容量Coffの第2端子374bを基準電位GNDの基準電位供給口に接続し、第2段階ではオフセット容量Coffの第2端子374bを電荷加算ノード232に接続するよう構成されたスイッチ376をさらに含む。電圧源によってオフセット容量Coffの第1端子274aに印加される少なくともほぼ正弦波の電圧信号は、測定すべき容量Csensorの第1端子244aに印加される少なくともほぼ正弦波の電圧信号と比べて、逆の位相である(つまり180°位相シフトしている)ことが好ましい。
オフセット容量の第1端子374aに印加される正弦波電圧信号の振幅は、測定すべき容量Csensorの第1端子244aに印加される正弦波電圧信号の振幅と等しくてもよいし、違っていてもよい。好ましくは、測定すべき容量の第1端子に印加される正弦波信号の振幅と測定すべき容量Csensorの平均容量値との積が、オフセット容量Coffの第1端子374aに印加される電圧信号の振幅とオフセット容量Coffの容量値との積にほぼ等しい(典型的には±10%または±20%の許容範囲で)ことが好ましい。これにより、オフセット電荷付与回路370にから与えられる電荷が、測定電荷付与回路240から与えられる電荷を、少なくともほぼ補償することが確実となる。これにより、例えば、容量測定回路の感度を上げることができる。
ここでは、原則的に連続正弦波電圧信号がオフセット容量Coffの第1端子374aまたは第1電極に印加されることが重要であり、これにより、好ましいスプリアス性が得られる。しかし、オフセット容量Coffの第2端子374bは、ほぼ継続的に(スイッチ376が一時的な中間状態である短い状態を除いて)基準電位GNDである。これは、オフセット容量Coffにはパルスタイプの信号は全く印加されないことを意味しており、これにより、好ましいスプリアス性が得られる。このことは測定すべき容量Csensorに関しても当てはまる。
4.図4A,4B,4Cの容量測定回路
4.1.図4Aの容量測定回路
図4Aは本発明の他の実施形態に係る容量測定回路の詳細な回路図である。この容量測定回路は、その構成及び動作モードに関して、図2の容量測定回路200及び図3の容量測定回路300に非常によく似ている。このため、同じまたは機能的に等しいものについては同じ参照符号を付し、ここでの説明は省略する。上記説明を参照されたい。
図4Aの容量測定回路400は、測定電荷付与器240、オフセット電荷付与器270,370のそれぞれに関して、切り換え技術の点で特に簡単な別の実施をしているという点で、図2の容量測定回路200及び図3の容量測定回路300とは異なっている。容量測定回路400は、シグマデルタ変調器の第2段階において、測定電荷量とオフセット電荷量との差によって決まる電荷量を電荷加算ノード232に与えるよう構成された測定電荷・オフセット電荷複合付与回路440を含む。
測定電荷・オフセット電荷複合付与回路440は、測定すべき容量Csensorとオフセット容量Coffを含む。測定電荷・オフセット電荷複合付与回路440は、(少なくともほぼ)正弦波の第1電圧信号を測定すべき容量Csensorの第1端子444aに印加するよう構成された測定電圧源を含む。測定電荷・オフセット電荷複合付与回路440は、(少なくともほぼ)正弦波の第2電圧信号をオフセット容量の第1端子474aに印加するよう構成されたもう一つ別の電圧源をさらに含む。この更なる電圧源から与えられる第2電圧信号は、例えば、測定電圧源から与えられる第1電圧信号とは逆の位相である。第1電圧信号と第2電圧信号の振幅は等しくてもよいし、異なっていてもよい。
測定すべき容量Csensroの第2端子444bとオフセット容量Coffの第2端子474bは、互いに直接つまり恒久的に(何のスイッチも介在させることなく)接続されている。測定すべき容量Csensorの第2端子444bとオフセット容量Coffの第2端子474bのどちらも、スイッチ446を介して、基準電位GNDの基準電位供給口または電荷加算ノード232に二者択一的に接続可能である。
従って、第1段階の間、測定すべき容量Csensorは、第1段階の終わりにおける測定すべき容量Csensorの第1端子444aの電圧と測定すべき容量Csensorの容量値によって決まる電荷量に充電される。同様に、第1段階の間、オフセット容量Coffは、第1段階の終わりにおけるオフセット容量Coffsetの第1端子474aの電圧とオフセット容量Coffsetの容量値によって決まる電荷量に充電される。第1段階で測定すべき容量Csensorに蓄えられる電荷は、大きさに関して、第1段階でオフセット容量Coffに蓄えられる電荷とほぼ(例えば許容範囲20%以内で)等しいことが好ましく、これは、測定すべき容量Csensorとオフセット容量Coffの容量値を適切に設定することと、端子444a,474aに印加される正弦波電圧の振幅を適切に設定することにより、達成できる。
第2段階において、測定すべき容量に蓄えられる電荷とオフセット容量Coffに蓄えられる電荷とは、典型的には位相が逆である。
従って、第2段階においてスイッチ446を介して電荷加算ノード232に流れる電荷はかなり少ない。スイッチ446を介して流れる電荷量は、測定すべき容量Csensorの電荷量変化とオフセット容量Coffの電荷量変化との差によるものだからである。このように、スイッチ446でのロスを非常に小さく抑えられる。さらに、回路400の構成は特に簡単で、回路400は特に数少ない要素で構成可能である。
4.2図4Bの容量測定回路
図4Bは、本発明のさらに他の実施形態に係る容量測定回路480の詳細な回路図である。この容量測定回路は、その構成と動作モードに関して、図2の容量測定回路200、図3の容量測定回路300、図4Aの容量測定回路400に非常によく似ている。このため、同じまたは機能的に等しいものについては同じ参照符号を付し、ここでの説明は省略する。上記説明を参照されたい。
図4Bの容量測定回路480は、フィードバック電荷付与器260の代わりにフィードバック電荷付与器482が設けられている点で、図4Aの容量測定回路400と異なっている。
フィードバック電荷付与器482は、少なくともほぼ正弦波の電圧信号484を与える電圧源を含む。この少なくともほぼ正弦波の電圧信号484は、例えば、フィードバック容量Cfbの第1端子485aに継続的にまたは恒久的に印加される。フィードバック電荷付与器482は、フィードバック容量Cfbの第2端子485bを基準電位GNDの基準電位供給口または第2スイッチ487の中央端子に二者択一的に接続するよう構成された第1スイッチ486をさらに含む。第2スイッチ487は、その中央端子を、デジタルビットストリーム252に応じて、基準電位GNDの基準電位供給口または電荷加算ノード232に二者択一的に結合させるよう構成されている。
フィードバック電荷付与器482の機能に関して、第1スイッチ486がフィードバック容量Cfbの第2端子485bを基準電位GNDの基準電位供給口に接続する第1段階において、フィードバック容量Cfbは、第1段階の終わりにフィードバック容量Cfbの第1端子485aに印加される正弦波電圧信号484の値によって決まる電圧にまで充電される。第2段階において、フィードバック容量Cfbの電荷量が変化するが、このフィードバック容量Cfbの第1段階の終わりと第2段階の初めとの間で起こるこのフィードバック容量の電荷量変化により、フィードバック容量Cfbの第2端子485bが電荷加算ノード232に接続された場合に、電荷加算ノード232への電荷供給または電荷加算ノード232からの電荷排出が起こる。デジタルビットストリーム252の電流値に応じて、フィードバック容量Cfbの第2端子485bの電荷加算ノードへの接続とフィードバック容量Cfbの第2端子485bの電荷加算ノードからの切り離しを選択的に行うことによって達成されることは、第2段階の間に、ある電荷量が選択的にフィードバック容量Cfbから電荷加算ノード232へ供給されることである。この電荷量は、第1段階の終わりにフィードバック容量Cfbの第1端子485aに印加される電圧と第2段階の終わりにフィードバック容量Cfbの第1端子485aに印加される電圧との差によって決まる。電荷が電荷加算ノード232に送られるかどうかという事実は、フィードバック容量Cfbの第2端子485bが電荷加算ノード232に接続されているかどうかによる。
本実施形態においては、デジタルビットストリーム252の値に応じて、フィードバック電荷付与器482から電荷加算ノード232に正の電荷量を与えるか負の電荷量を与えるようにすることは不可能であることを、ここで特記する。図4Bの実施形態においては、むしろ、フィードバック電荷付与器482から電荷加算ノード232に、ある特定の電荷量を与えるかまたは全く何の電荷も与えないようにすることが可能なだけである。このため、測定すべき容量Csensorの値に関係なく、容量電荷・オフセット電荷複合付与回路440は、電荷加算ノードに常に正の電荷量または常に負の電荷量を与えるように構成されていることが好ましい。これは、正弦波電圧の振幅または容量値を適切に設定することにより達成できる。
図4Bの容量測定回路480は、フィードバック電荷付与回路もまた正弦波電圧信号を使用して動作させられるという点で有利である。多くの場合、これにより、スプリアス発射がかなり抑制され、従って電磁適合性が向上する。さらに、容量測定の正確さに関して、多くの場合、測定電荷またはオフセット電荷付与のために使用される電圧信号に大体類似した電圧信号に基づきフィードバック電荷を生成することが有利である。従って、典型的には異なる位相の時間的な許容範囲のために起こり得るエラーを小さく抑えることができ、あるいは完全に除去することも可能である。
さらに、フィードバック電荷付与回路482もまた、ここで説明した容量測定回路に使用してもよい。
4.3.図4Cの容量測定回路
図4Cは、本発明のさらに他の実施形態に係る容量測定回路490の詳細な回路図である。この容量測定回路は、その構成と動作モードに関して、図2の容量測定回路200、図3の容量測定回路300、図4Aの容量測定回路400、図4Bの容量測定回路480に非常によく似ている。このため、同じまたは機能的に等しいものについては同じ参照符号を付し、ここでの説明は省略する。上記説明を参照されたい。
図4Cの容量測定回路490は、基本的に、フィードバック電荷付与回路360,480の代わりに、デジタルビットストリーム252の電流値に応じて電荷加算ノード232に第1のフィードバック電荷量または第2のフィードバック電荷量(第1のフィードバック電荷量と第2のフィードバック電荷量とは典型的には逆の符号である)を与える変更フィードバック電荷付与回路492を使用している点で、図4Aの容量測定回路400及び図4Bの容量測定回路480とは異なっている。
フィードバック電荷付与回路492は、例えば、第1の少なくともほぼ正弦波の信号494a及び第2の少なくともほぼ正弦波の信号494bを供給する電圧源を含む。第1の正弦波信号494aと第2の正弦波信号494bは、典型的には、互いに逆の符号であり、互いに180°位相シフトしたものであってもよい。第1の正弦波信号494aはさらに正弦波信号372と同一であってもよく、第2の正弦波信号494bは例えば正弦波信号242と同一であってもよい。さらに、互いに同一の正弦波信号は同じ電圧源から供給されてもよい。
従って、フィードバック電荷付与回路492は、第1の正弦波信号494aを第1フィードバック容量Cfb−の第1端子495aに、そして第2の正弦波信号494bを第2フィードバック容量Cfb+の第1端子に印可するよう構成されている。
第1フィードバック容量Cfb−の第2端子495aは、スイッチ496aを介して、基準電位GNDの基準電位供給口または第3スイッチ497の第1端子に二者択一的に接続可能である。第2フィードバック容量Cfb+の第2端子495bは、スイッチ496bを介して、基準電位GNDの基準電位供給口または第3スイッチ497の第2端子に二者択一的に接続可能である。第1スイッチ496aは、第1フィードバック容量Cfb−の第2端子494bが第1段階においては基準電位GNDの基準電位供給口に接続され、第2段階においては第3スイッチ497の第1端子に接続されるように、駆動されることが好ましい。同様に、第2スイッチ496bは、第2フィードバック容量Cfb+の第2端子495bが第1段階においては基準電位GNDの基準電位供給口に接続され、第2段階においては第3スイッチ497の第2端子に接続されるように、駆動されることが好ましい。第3スイッチ497はさらに、デジタルビットストリーム252の電流値に応じて、その第1端子またはその第2端子を電荷加算ノード232に二者択一的に接続するよう構成されている。
つまり、第1段階において、第1フィードバック容量Cfb−の第2端子495bと第2フィードバック容量Cfb+の第2端子495bは、基準電位GNDの基準電位供給口に接続される。しかし第2段階においては、デジタルビットストリーム252の電流値に応じて、第1フィードバック容量Cfb−の第2端子495bまたは第2フィードバック容量Cfb+の第2端子495bのどちらかが電荷加算ノード232に接続される。
これにより、第1段階の間、第1段階の終わりに第1フィードバック容量Cfb−の第1端子495aに印可される電圧によって決まる電荷量を、第1フィードバック容量Cfb−に印可することになる。同様に、第1段階の終わりに第2フィードバック容量Cfb+の第1端子495cに印可される電圧によって決まる電荷量が、第1段階の間に、第2フィードバック容量Cfb+に蓄えられる。第2段階の間に、その第2端子495b,495dが電荷加算ノード232に接続されたフィードバック容量Cfb−,Cfb+のうちの少なくとも一方の電荷量が変化する。電荷加算ノード232に接続されたフィードバック容量の第2段階の終わりにおける電荷量は、第2段階の間のそのフィードバック容量の電荷量の変化が全体として第1段階の終わりと第2段階の初めとの間でのその容量の第1端子の電圧変化によって決まるように、第2段階の終わりのその容量の第1端子495a,495cに印可される電圧によって決定される。その結果、第1段階の終わりと第2段階の終わりとの間で、第1フィードバック容量と第2フィードバック容量の電荷量は変化する。この電荷量変化により、第2段階の間、その第2端子495b、495dが電荷加算ノード232に接続されたフィードバック容量Cfb−,Cfb+から、電荷加算ノード232に電荷を与えることになる。典型的には、第2段階の間に電荷加算ノード232に与えられる電荷量は、第2段階において二つのフィードバック容量Cfb−,Cfb+のうちのどちらが電荷加算ノード232に接続されているかによって、符号が異なる。
デジタルビットストリーム252の電流値に応じて、正の電荷量または負の電荷量がフィードバック電荷付与回路492により電荷加算ノード232に与えられるという結果が得られる。さらに、第1フィードバック容量の第1端子495a及び第2フィードバック容量の第1端子495cにそれぞれ正弦波電圧信号が印可されることにより、特に良好な電磁適合性が得られる。また、第1フィードバック容量の第1端子495aに印可される電圧信号の信号波形は基本的に正弦波電圧信号372の信号波形と同じであり、第2フィードバック容量の第1端子495cに印可される電圧信号の信号波形は基本的に電圧信号242の信号波形と同じであるということにより、容量測定回路の特に良好な精密さが得られる。
5.図2,3,4A,4B,4Cの回路の動作モード
図2,3,4A,4B,4Cの回路の動作モードとこれらの回路の際立った利点に関して、以下に詳細に説明する。
これに関して特記すべきことは、図2の容量測定回路は「標準的な」シグマデルタ変調器を含む容量測定回路であると考えられることである。しかし図3の容量測定回路300は、「正弦波」シグマデルタ変調器を含む容量測定回路であると考えられる。図4Aの容量測定回路400、図4Bの容量測定回路480及び図4Cの容量測定回路490は、「正弦波」シグマデルタ変調器を使用した容量測定回路であると考えられる。
図5,6A,6Bを参照して、容量測定回路200,300,400,480,490のクロック構成を以下に説明する。
図5は、測定電荷付与器240の回路図と、測定すべき容量Csensorの第1端子244aに印可される正弦波電圧とスイッチ246の切り換え状態を示すグラフとを示している。概略図520は、測定すべき容量Csensorの第1端子244aに印可される正弦波電圧の時間的経過を示しており、横軸522は時間を示し、縦軸524は電圧値を示している。デルタシグマ変調器の周期は、典型的には、測定すべき容量Csensorの第1端子244aの正弦波電圧信号と時間的に同期する。例えば、ここでは、デルタシグマ変調器の第1周期は、測定すべき容量Csensorの第1端子244aの電圧信号が最大となる時間t1から始まり、第1端子244aの電圧が次に最大値となるt3で終わると仮定する。
ここでは、デルタシグマ変調器の異なる段階つまり動作段階を制御する二つのオフセット信号(クロック1,クロック2)が設けられていると仮定する。第1クロック信号「クロック1」の時間的経過は符号530で示され、第2クロック信号「クロック2」は符号540で示されている。第1クロック信号は、例えば、測定すべき容量Csensorの端子244aの正弦波電圧信号が最大値となる時間t1のすぐ後の時間t11で作動される。第1クロック信号は、例えば、測定すべき容量Csensorの端子244aの正弦波電圧信号が最小値となる時間t2で非作動とされる。その後、その周期の残りの間、つまり時間t2とt3の間、第1クロック信号は非作動のままである。
しかし第2クロック信号(クロック2)は時間t1で非作動とされる。第2クロック信号(クロック2)は時間t2のすぐ後の時間t21で作動され、その後時間t3まで作動状態を保つ。
このように、第1クロック信号(クロック1)と第2クロック信号(クロック2)は重複することはなく、つまり、これら両方が同時に作動状態になることはない。
さらに、測定すべき容量Csensorの端子244aの正弦波電圧信号の周期の長さは典型的には100ナノ秒から5マイクロ秒の範囲であり、これは200kHz〜10MHzの周波数に相当する。時間t1と時間t11の間の時間間隔は、この電圧信号の周期長さの1/20よりも短いか、またはより適切には、それよりもかなり短い。時間t2と時間t22の間の時間間隔にも同じことが当てはまる。さらに、第1クロック信号と第2クロック信号の両方が非作動である期間が非常に短くなるように、時間t1と時間t11の間の時間間隔と時間t2と時間t22の間の時間間隔は典型的には10ナノ秒よりも短い。
シグマデルタ変調器の第1段階は第1クロック信号が作動状態であることによって規定されることも、ここで特記する。従って、シグマデルタ変調器の第1段階は時間t11から時間t2までである。シグマデルタ変調器の第2段階は時間t21から時間t3までである。
測定電荷付与回路240の動作モードを見ると、第1段階の終わりに、例えば測定電圧源から与えられる正弦波電圧信号の(典型的には負の)最小値に相当する電圧U−が、測定すべき容量Csensorの第1端子244aに印可されることがわかる。第1段階の間、測定すべき容量Csensorはスイッチ246によって電荷加算ノード232から離されている。
しかし、測定すべき容量Csensorは、測定電圧源から与えられる正弦波電圧信号の(典型的には正の)最大値に相当する電圧U+が、第2段階の終わりに測定すべき容量Csensorの第1端子244aに印可されるように、第2段階の間、再充電される。しかし、測定すべき容量Csensorの第2端子244bは、電荷積分器230の演算増幅器234によって基準電位GNDに保たれる。これにより、測定すべき容量Csensorの端子244aと244bの間または電極間の電圧波形は基本的に正弦波となり、測定すべき容量Csensorの端子244aと244bの間または電極間に接続されたそれぞれの給電線を流れる電流もほぼ正弦波となる。これにより、外乱をかなり抑えることができる。
図6を参照して、フィードバック電荷付与器260を実現するために使用され、またオフセット電荷付与器270を実現するための容量測定回路200にも使用されるスイッチドキャパシタ技術がどのように機能するのかについて以下に説明する。
図6Aは、参照符号610のいわゆるスイッチドキャパシタ技術の基本回路を示している。回路構成610は、例えば、スイッチ262,266と接続してフィードバック容量Cfbの機能を果たしてもよい。
第1クロック信号の状態を示すグラフは参照符号630で示され、第2クロック信号の状態を示すグラフは参照符号640で示されている。一周期の間の異なる段階は、既に図5を参照して説明したのと同様に規定される。回路構成610は、第1段階において容量Cの第1端子644aを電圧源(図6Aでは図示されていない)に接続するよう構成された第1入力側スイッチ622を含む。回路構成610は、第2段階において容量Cの第1端子644aを基準電位GNDの供給口に接続するよう構成された第2入力側スイッチ624をさらに含む。また、回路構成610は、第1段階において容量Cの第2端子644bを基準電位GNDの供給口に接続するよう構成された第1出力側スイッチ624を含む。さらに、回路構成610は、容量Cの第2端子644bを例えば電荷加算ノード232のような他の回路ノードに接続するよう構成された第2出力側スイッチ628を含む。
第1入力側スイッチ622及び第1出力側スイッチ626は、例えば第1クロック信号(クロック1)によって駆動され、従って、第1段階では閉じられ、それ以外では開かれる。第2入力側スイッチ624及び第2出力側スイッチ628は、例えば第2クロック信号(クロック2)によって駆動され、従って、第2段階では閉じられ、それ以外では開かれる。従って、容量Cは、第1段階においては入力側電圧源を介して充電され、第2段階においては出力側スイッチ628を介して、例えば電荷加算ノード232のような他のノードに放電する。
このように、容量Cは充電と放電を交互に行い、充電段階(第1段階)と放電段階(第2段階)は時間的に重複しない。
回路構成610に代わるものとして、入力側スイッチ622,624の時間的駆動もまた、例えばフィードバック電荷付与器260の場合と同様に、切り換え可能である。容量Cが充電されている間は、容量は、図6Aには示されていない入力側電圧源と図6Aには示されていない他の出力側ノード(例えば電荷加算ノード232)との間に接続され、容量Cを充電する際に、電荷が出力側ノード(例えば電荷加算ノード232)に移動するようにする。この場合、容量Cは、その時どちらも閉じられているスイッチ624,626を介して放電される。
スイッチ622,624,626,628の駆動に関するどちらの変更例も、上述した容量測定回路にふさわしく、意義のあるものである。
図6Bは、スイッチドキャパシタ技術の原理を示す他の図である。
図2,3,4A、4Cの容量測定回路200,300,400の基本動作モードに関して、積分容量Cintの電荷Qintと、センサー容量Csensorから積分容量Cintに移動した電荷Qmessと、オフセット容量Coffsetから積分容量Cintに移動したオフセット電荷Qoffとフィードバック容量Cfbから積分容量Cintに移動したフィードバック電荷Qfbとの間で、電荷の符号を適切に規定する際に、以下の関係が当てはまる。
Qint=Qmess−(Qoff+Qfb)
同時に(または選択的にあるいは連続的に)、測定容量、オフセット容量及びフィードバック容量の電荷が積分容量に蓄えられる。
好ましい実施形態において、以下に示すように、フィードバック容量の容量値Cfbは、測定すべき容量(Cmess)の容量値とオフセット容量(Coff)の容量値との差以上である。
Cfb≧(Cmess−Coff)
好ましい実施形態においては、さらに以下のことが当てはまる。
Cmess>Cfb
好ましい実施形態において、以下のことが当てはまる。
Cmess=2×Cfb
図2,3,4A,4B、4Cの容量測定回路200,300,400は、一定周波数の重複しない二段階クロックで動作させることが好ましい。第1のクロック段階では、スイッチ1が閉じられ、容量Cmess(またはCsensor)、Coff及びCfbが充電される。第2のクロック段階では、スイッチ2が閉じられ、これら三つの全ての容量の電荷が積分容量Cintに送られる。
図6Bはスイッチの可能な変更例を示し、それぞれのクロック図も示している。しかし、スイッチドキャパシタ技術のための回路の変更例は他にもたくさんある。
一般的に、いくつかの正弦波電圧が変調器のいくつかの異なる入力部に印加される回路構成において、これらの正弦波電圧の振幅が異なるように設定してもよい。例えば図3の回路構成300においてもこれが当てはまり、容量端子244a,374aに印加される正弦波電圧242,372の振幅が異なるように設定してもよい。また、例えば図4Aの回路構成400においてもこれが当てはまり、容量端子444a,474aに印加される正弦波電圧242,372の振幅が異なるように設定してもよく、図4Bの回路構成480においても、容量端子444a,474a,485aに印加される正弦波電圧242,372,484の振幅が異なるように設定してもよい。さらにまた、図4Cの回路構成490においても、容量端子444a,474a,495a,495cに印加される正弦波電圧242,372,494a,494bの振幅が異なるように設定してもよい。これらそれぞれの容量もまた、互いに異なるように設定してもよい。
ここで説明した回路構成の部分的側面によると、(例えば図4Aの回路構成における)変調器のいくつかの異なる入力部での正弦波電圧の振幅は同じである必要はなく、測定電荷、オフセット電荷及びフィードバック電荷の割合を設定するために使用されてもよい。
さらに回路構成に関して、ここでは、シングルエンドの(回路の一方が接地されている)例を説明し、図示してきた。しかし、差動設計を行うことが有利である場合もある。換言すれば、ここで説明してきた全ての実施形態は、選択的にまた差別的に実施可能である。シングルエンド回路技術から差動回路技術への変更は、当業者にはよく知られている。
6.図7の方法
図7は、本発明の一実施形態に係る測定すべき容量の容量値を決定する方法のフローチャートである。この方法700は、ステップ710において、正弦波電圧信号を測定すべき容量の第1端子に供給することを含む。さらに、方法700は、第2ステップ720において、測定すべき容量の第2端子から電荷を受け取ることを含む。方法730は、ステップ730において、測定すべき容量から受け取った電荷量に応じたデジタル出力信号を出力することを含む。
この方法700に、本発明に係る装置に関してここで説明した全ての特徴及び機能を付加してもよい。
7.結論
以下に、本発明の概念を簡単にまとめ、また、いくつかの重要な側面を説明する。
本発明の実施形態は、容量を測定するために狭帯域スプリアス発射でデルタシグマ変調器を使用することに関する。これにより、起こり得る疑似周波数を、応用に応じて周囲への臨界効果が少ない帯域に移動させることが可能となる。また、今までデルタシグマ方法で使用されてきたような広帯域結合では不可能であった外部接続によって、これらの狭い周波数帯域をより簡単に抑えられる方法がある。
デルタシグマ変調器の基本的な機能を図8に示す。換言すれば、図8はデルタシグマ変調器の原理の概略を示すものである。
図9,10は、従来のデルタシグマ変調器を容量測定のために使用する際の接続を示している。変調器の入力部の容量Cintは、第1のクロック段階で、測定すべき入力電圧から充電される。第2のクロック段階において、その電荷は積分容量Cintに蓄積され、従来のデルタシグマ原理に基づき処理される。
本発明に係る実施形態は、(図9,10の回路構成900,1000で使用されているような)入力電圧vinの代わりに、周波数安定的及び振幅安定的な正弦電圧を使用し、入力ブランチの容量Cinの代わりに測定容量Csensorを使用するシステムを提供する。これらの回路構成は、例えば図1,2,3,4A,4B,4Cに示されている。
(先行文献にあるような)矩形波信号の代わりに、正弦波信号(例えば少なくともほぼ正弦波の電圧信号)がセンサー容量(例えば測定すべき容量Csensorの第1端子244a)に与えられ、これにより、広帯域スプリアス発射を避けることができる。
この容量Csensorは、同時に、デルタシグマ変調器の入力容量(図9,10の回路900,1000におけるCinに相当する)でもある。
一般的に、この変調器は一定の動作周波数で動作するが、しかし、動作周波数は測定ごとに(任意に)変更してもよい。
本発明の実施形態において、測定容量Csensorは、特定の正弦波電圧からスイッチS1/xを介して連続的に充電される。この電荷はその後、スイッチSx/2を介して変調器の積分容量(一つまたは複数、例えばCint)に送られ、積分され、値が出される。
スイッチ(例えばスイッチ246,262,266,272,276)は、一定の周波数の重複しない二段階クロックを使用して動作させられる。この二段階クロックは、センサー容量の入力部(例えば第1端子244a)に印加される正弦波電圧「+サイン」に同期して動作する。
出力ビットストリーム(例えばデジタルビットストリーム252)は、例えばこの容量の容量値に関する情報を得るために、積分されるかまたはデジタルフィルターに送られる。
いくつかの実施形態において、任意のオフセット容量Coffsetは、入力正弦波信号(例えばセンサー容量Csensorの第1端子244aに印加される正弦波電圧信号)と比べて180°位相シフトした正弦波電圧、または一定電圧(例えばvrefpまたはvrefn)を含む。
変調器の測定幅は、フィードバックブランチでの容量Cfbの入力容量Cinに対する比と、フィードバックブランチでの正弦波信号振幅(例えば測定すべき容量Csensroの第1端子248aに印加される正弦電圧信号)のフィードバックブランチでの基準電圧(vrefp−vrefn)に対する比とによって、決定される。
いくつかの実施形態において、大体、フィードバックブランチにも正弦波電圧が印加される。
特定の電荷が積分電荷から排出される際、一定のオフセット部分が測定容量(Csensor)から排出されてもよい。これは、例えば180°シフトした(測定すべき容量Csensorの第1端子244aに印加される正弦波電圧に比べて180°シフトした)正弦波電圧から充電されるか、または、フィードバックブランチに匹敵する(一定のまたは切り換え可能な)基準電圧から充電されるセンサー容量に並列のオフセット容量Coffによって実現できる。
特に、測定感度、スプリアス発射の強度及びセンサー電荷を基準としたオフセット電荷は、正弦波電圧の振幅の変更に影響を受けやすい。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも大体以下のことが当てはまる。
Csensor=Cfb+Coffset
ここでは以下のように定義づけされている。
Cfb:フィードバックブランチの容量
Coffset:測定容量の静的部分
Csensor:測定容量の動的部分
例えば以下のような、オフセット容量の他の異なる実現方法がある。
−積分シリコン容量
−外部オフセット容量Coffset、または
−積分容量または外部容量デジタル−アナログ変換器
標準的なシグマデルタ変調器と比較して、ここで述べた方法でのクロックは、正弦波信号(例えば測定すべき容量Csensorの第1端子244aに印加さえる正弦波電圧信号)と同期している。この点に関しては、図5とそれに関する説明を参照されたい。二つのクロック(クロック1とクロック2)それぞれの段階(例えば第1段階と第2段階)の切り換えは、正弦波信号の最大値または最小値で行われることが好ましい。これは、測定容量の一つの平板上または電極上(例えば第1端子244aに接続されている平板上または電極上)では常に(少なくとも、典型的にはシグマデルタ変調器のいくつかの周期を含む容量測定の間)一定の正弦波周波数(または固定の正弦波電圧信号)があり、第2の平板上または電極上(測定すべき容量Csensorの第2端子244bに接続された平板上または電極上)には、一定の直流電圧があるということを意味している。正弦波周波数は、いくつかの実施形態では、測定ごとに変更してもよいが、一回の測定と別の測定の間で変更しないでそのままにしておいてもよい。
オフセット容量のスプリアス発射も最低限に抑えることが必要あるいは望ましい場合には、オフセット容量を図3,4の実施形態のように、例えば、180°位相シフトさせた(測定すべき容量の第1端子に印加される正弦波電圧に比べて180°位相シフトさせた)正弦波を使用して動作させてもよい。これにより、オフセット容量においても、狭帯域放射が起こるだけである。
図4A,4Bまたは4Cの回路が使用される場合、(オフセット容量Coffの第1端子274aに印加される)入力電圧は、(測定すべき容量Csensorの第1端子444aに印加される電圧の)入力信号に比べて180°位相シフトした正弦波電圧であるべきである。この正弦波電圧に代わるものとして、(例えばオフセット電荷を与えるための)正弦波電流もまた使用可能である。その他全ての回路部品は同じである。
正弦波電圧とクロックとの同期は様々な方法で実現可能である。正弦波電圧を一例に取ると、それぞれのクロックは、0との交差及び/または最小/最大電圧の検知によって生成されてもよい。別の好ましい実施例では、n重解の高度な振動子クロックを使用し、デジタルサンプリングポイントとデジタル−アナログ変換器を通して、ローパスフィルターによって滑らかにされた正弦波信号波形を生成する。デジタルクロックを使用して正弦波電圧を同期させるこれらの方法や他の類似の方法は、一般的に知られている。
本発明の回路構成の評価に関する議論を以下に述べる。まず、本発明の実施形態の利点を説明する。
本発明の実施形態の重要な利点は、容量デルタシグマ変調器と、同期復調器でも使用できるような狭帯域センサー励振との利点の組み合わせである。スプリアス発射は、調整可能な狭い周波数帯域に限られる。対応する周波数を選択することにより、高振幅のセンサー励振信号が印加されるからである。例えば、近似センサー、距離センサー及び他のセンサーのための方法を使用する際、これが有効距離を増加させる。
このように、本発明の概念は、同期復調装置の使用に代わる有効な代替え手段を提供するものである。同期復調装置からアナログ電圧を出力し、その後、別の回路ブロックを使用してデジタル信号に変換されなければならない場合と比較して、デルタシグマ変調器は、例えばデジタルビットストリーム252という形で、出力信号として直接デジタル信号を出力するので、回路の経費が少なくて済む。
本発明の概念が応用可能な分野を以下に説明する。
本発明の容量測定回路または本発明のセンサーシステムまたは本発明の方法は、センサーが遮蔽されたシステムではなく、そのセンサー効果を以下のような分野で達成するような全ての容量測定システムに、特に適している。
−自動的に閉まる窓、ドア及び他の装置に挟まれることを防止する
−人や物との接触を防止するために、ロボットや他の移動物体をモニタリングする
−限定のない測定システムにおける測定物質パラメータ、厚さ、稠度、水分含量などを測定する方法
−湿度及び雨センサー
−タッチセンサー式操作と入力の分野
本発明の実施形態は、導入部分も含めてここで説明した全ての応用例について用いることができる。
つまり、本発明の実施形態は、狭帯域スプリアス発射のデルタシグマ変調器を使用した容量測定に関する。デルタシグマ変調器を使用した従来の容量測定方法もまた、「容量−デジタル変換器(CDC)」として知られ、通常、測定すべき容量に矩形波または疑似矩形波信号を与えて動作させるが、本発明の実施形態においては、測定すべき容量に正弦波電圧信号が印加される。測定すべき容量に与えられた矩形波または疑似矩形波信号のために、センサーシステム内で、スプリアス発射が重大な問題となることがわかった。それに対して、本発明の概念または方法によれば、センサー容量に正弦波信号を印加して作動させ、スプリアス発射を特定の狭い周波数帯域に制限する。
本発明の実施形態は、典型的には集積回路として実施できる。しかし、個別の素子を用いて実施してもよい。
実施例は、上述したように非対称であってもよいし、対称であってもよい。
本発明の実施形態は、容量測定技術分野で普遍的に使用可能である。本発明の実施形態は、従って、DE102005038875A1の概念を著しく改良したものである。
以上のように、本発明は、正弦波電圧信号を用いて容量を測定する容量測定回路、容量測定センサーシステム及び容量測定方法に有用であり、特に、容量測定の精密性とスプリアス発射との妥協に関して改善された測定容量概念を提供できる点で優れている。

Claims (23)

  1. 測定すべき容量(Cmess,Csensor)の電荷に一時的な変化をもたらすために、該測定すべき容量の第1端子(120a;244a;444a)に正弦波電圧信号を送るよう構成された測定電圧源(110)と、
    前記測定すべき容量の第2端子(120b;244b:444b)から電荷を受け取り、その測定すべき容量から受け取った電荷量に応じたデジタル出力信号(132;252)を出力するよう構成されたデルタシグマ変調器(130;230,Csensor,246,250,260,270)を含む、
    容量測定回路(100;200;300;400)。
  2. 請求項1に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、
    該容量測定回路は、正弦波電圧信号(242)を使用して測定すべき容量(Cmess,Csensor)を第1段階で第1電荷状態にし、正弦波電圧信号(242)を使用して測定すべき容量(Cmess,Csensor)を第2段階で第2電荷状態にするよう構成され、
    デルタシグマ変調器(130;230,Csensor,246,250,260,270)は、第1電荷状態における測定すべき容量(Cmess,Csensor)の電荷量と第2電荷状態における測定すべき容量(Cmess,Csensor)の電荷量との差に等しい電荷量を受け取り、その受け取った電荷量に応じたデジタル出力信号(132;252)を出力するよう構成されている。
  3. 請求項2に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、
    デルタシグマ変調器は積分容量(Cint)を含み、
    積分容量の電荷が第1段階の間の測定すべき容量(Cmess,Csensor)の電荷変化によって影響を受けないようにするために、デルタシグマ変調器は、第1段階において、測定すべき容量の第2端子(120b;244b;444b)を積分容量から離すよう構成され、
    積分容量の電荷が第2段階の間に起こる測定すべき容量の電荷変化によって影響を受けるようにするために、デルタシグマ変調器は、第2段階において、測定すべき容量の第2端子を積分容量に接続するよう構成されている。
  4. 請求項1、2または3に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、デルタシグマ変調器は、測定すべき容量の第2端子(120b;244b;444b)が電気的浮遊状態にある遷移状態の間を除いては、測定すべき容量の第2端子を特定の一定電位(GND)に導くよう構成されている。
  5. 請求項1、2、3または4に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、測定電圧源(110)は、容量測定の間、測定すべき容量(Cmess;Csensor)に周波数安定的及び振幅安定的な正弦波電圧信号(242)を供給するよう構成されている。
  6. 請求項5に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、測定電圧源は、少なくとも3周期の間、測定すべき容量の第1端子(120a;244a;444a)に周波数安定的及び振幅安定的な正弦波電圧信号(242)を中断することなく供給するよう構成されている。
  7. 請求項1、2、3、4、5または6に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、容量測定回路は、測定すべき容量での電圧値が、正弦波電圧の一周期の間に推移する電圧値とは、その正弦波電圧推移の振幅に対して最大でも10%の違いとなるように、測定すべき容量で周期的推移を示す電圧を生成するよう構成されている。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6または7に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、デルタシグマ変調器は、第1段階においては、測定すべき容量の第2端子(120b;244b;444b)を基準電位(GND)の基準電位供給口に接続し、第2段階においては、測定すべき容量の第2端子を、基準電位とされる仮想マスノードに接続し、第2段階の間の測定すべき容量の電荷量変化を検知するよう構成されている。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、または8に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、容量測定回路は、測定電圧源(100)から供給される正弦波電圧信号(242)は、デルタシグマ変調器の動作段階と同期している。
  10. 請求項9に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、デルタシグマ変調器は、測定すべき容量(Cmess;Csensor)の第2端子(120b;244b;444b)がデルタシグマ変調器の積分容量(Cint)から離されている第1段階と、測定すべき容量の第2端子がデルタシグマ変調器の積分容量に接続されている第2段階との間で、正弦波電圧信号(242)が最大値または最小値となるときに、移行を行うよう構成されている。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、
    デルタシグマ変調器は、入力側電荷加算ノード(232)と積分結果出力部(233)とを含む電荷積分器(230)を含み、該電荷積分器は、積分結果出力部で信号を得るために、入力側電荷加算ノードで受け取った電荷を積分するよう構成され、
    デルタシグマ変調器は、電荷積分器の積分結果出力部(233)に与えられる電荷加算ノードで受け取った電荷の積分を示すレベルを閾値と比較し、その比較結果に応じてデジタル出力信号(132;252)の離散値を出力するよう構成された閾値比較器(250)をさらに含み、
    デルタシグマ変調器は、電荷加算ノード(232)で、測定すべき容量(Cmess,Csensor)の第2端子(120b;244b;444b)から電荷を受け取り、前記比較結果に応じた電荷量(Qfb)を電荷加算ノードにさらに供給するよう構成されている。
  12. 請求項11に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、デルタシグマ変調器は、測定すべき容量(Cmess,Csensor)から受け取った電荷量を少なくとも一部補充する特定の電荷量(Qoffset)を、デルタシグマ変調器の一段階で電荷加算ノードに与えるよう構成されている。
  13. 請求項12に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、デルタシグマ変調器は、第1端子(274a;374;474a)と第2端子(274b;374b;474b)を有するオフセット容量(Coffset;Coff)を含み、デルタシグマ変調器は、正弦波電圧信号(372)をオフセット容量の第1端子に印加し、オフセット容量の第2端子の電荷加算ノード(232)への接続とそこからの切り離しをそれぞれ周期的に行うよう構成されている。
  14. 請求項13に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、
    デルタシグマ変調器は、測定電圧源(110)から供給される正弦波電圧信号(242)と比較して、逆の位相である正弦波電圧信号(372)を、オフセット容量の第1端子(374a;474a)に印加するよう構成され、
    デルタシグマ変調器は、オフセット容量の第2端子(274b;374b;474b)と測定すべき容量の第2端子(120b;374b;474b)を、同じ時間間隔で、電荷加算ノード(232)に接続する。
  15. 請求項14に記載の容量測定回路(100;400)であり、デルタシグマ変調器は、オフセット容量の第2端子(474b)と測定すべき容量の第2端子(474b)を、共通のスイッチ(446)を介して電荷加算ノード(232)に接続するよう構成されている。
  16. 請求項12に記載の容量測定回路(100)であり、デルタシグマ変調器は、正弦波電流波形の少なくとも一部を電荷加算ノード(232)に与えるよう構成されている。
  17. 請求項11、12、13、14、15または16に記載の容量測定回路であり、
    デルタシグマ変調器は、比較結果に応じた電荷量(Qfb)を電荷加算ノード(232)に与えるよう構成されたフィードバック電荷付与回路(482;492)を含み、
    フィードバック電荷付与回路は、少なくとも第1フィードバック容量(Cfb;Cfb−)を含み、
    フィードバック電荷付与回路は、第1フィードバック容量の第1端子(485a:495a)に正弦波電圧信号(484;494a)を印加し、第1フィードバック容量の第2端子(485b;495b)を、比較結果に応じて、電荷加算ノードに接続するかまたは電荷加算ノードから離すよう構成されている。
  18. 請求項17に記載の容量測定回路であり、
    フィードバック電荷付与回路(492)は第2フィードバック容量(Cfb+)を含み、
    フィードバック電荷付与回路は、第1フィードバック容量(Cfb−)の第1端子(495a)に印加される正弦波電圧信号(494a)と比較して、位相が逆である正弦波電圧信号(494b)を、第2フィードバック容量(Cfb+)の第1端子(495c)に印加するよう構成され、
    フィードバック電荷付与回路は、比較結果に応じて、第1フィードバック容量の第2端子(495b)または第2フィードバック容量の第2端子(495d)を電荷加算ノードに接続するよう構成されている。
  19. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18に記載の容量測定回路であり、該容量測定回路は差動回路技術に組み込まれている。
  20. 容量値が、測定すべき量に応じて少なくとも20%変化するよう構成されたセンサー容量(Cmess;Csensor)と、
    請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18に記載の容量測定回路(100;200;300;400)であり、センサー容量が測定すべき容量を示すように、センサー容量に接続された容量測定回路を含む
    センサーシステム。
  21. 請求項20に記載のセンサーシステムであり、容量測定回路は、測定電圧源(110)から供給される正弦波電圧信号(242)の振幅がわかっていると仮定して、測定すべき容量(Cmess;Csensor)の容量値を示す情報を得るために計算するよう構成されている。
  22. 請求項20または21に記載のセンサーシステムであり、センサー容量はデルタシグマ変調器の入力容量を示すものである。
  23. 測定すべき容量の第1端子に正弦波電圧信号を供給すること(710)と、
    測定すべき容量の第2端子から電荷を受け取ること(720)と、
    デジタル出力信号が測定すべき容量から受け取った電荷量に応じたものとなるように、デジタル出力信号を出力すること(730)を含む、
    測定すべき容量の容量値を決定する方法(700)。
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