JP2013536884A - クエン酸に基づいた分枝ポリエステル、さらにはそれらの製造及び使用 - Google Patents

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Abstract

クエン酸と少なくとも二個のヒドロキシル基を有する少なくとも一種のポリアルコールと、及び場合によりさらなるポリカルボン酸成分との重縮合により得られ、クエン酸対ポリアルコールのモル比は2.4:1〜1:3である分枝ポリエステル。
【選択図】なし

Description

本発明は、合成成分としてクエン酸を含む分枝ポリエステル、そのようなポリエステルの製造方法、及び溶解性が低い塩基性活性医薬成分を可溶化するためのそれらの使用に関する。
多くの薬物は、水への溶解性が非常に低く、したがって、胃腸管から吸収することができない。その結果、バイオアベイラビリティーが非常に低くなっている。塩基性又は酸性の基を有する薬物は、酸又はアルカリとの反応により対応する塩を形成することができ、該塩は、より良好な溶解性を有する場合もある。この目的のためには、低分子量の酸又はアルカリを使用することが一般的である。最も一般的な酸は、以下の通りである。塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、リン酸。使用される塩基としては、NaOH、KOH、L-リジン、L-アルギニン、トリエタノールアミン又はジエチルアミンが挙げられる。
しかし、多くの薬物については、これらの低分子量化合物との塩でさえ、水への溶解性が低い。しばしば、薬物酸又は薬物塩基の溶解性と、前記で述べた化合物との塩の溶解性との間に違いはほとんどない。この不十分な溶解性の原因は、通常、該塩が非常に安定な結晶格子を形成し、これが、溶液になる傾向が低いことを意味する、エネルギー的に有利な状態であることである。さらに、水和を通したエネルギーの利得が低い場合、溶解性はさらに低下する。さらに、多数の活性成分は、顕著な親油性であることが明白であり、そのため、それらの塩の水溶性はさらに低下する。
薬物とポリマー酸又は塩基との塩は、原理上、既に今日まで製造されてきたが、幅広いpH範囲(特にpH1〜8の生理的に有意な範囲)にわたって可溶性ではないポリマー、又は酸、塩基若しくは塩として溶解しているポリマーを使用すると、粘度が高くなる。胃液に耐性を示すポリマーと同様に酸性pH値で不溶性のポリマーを使用すると、薬物は溶解せず、その代わり、該ポリマーが沈殿する。このことにより、活性成分の放出が防止されるか、又は少なくとも大幅に遅延される。その結果、胃液に耐性を示しバイオアベイラビリティーを低下させる調製物が生じるが、これは、一方で、胃で吸収されず、他方で、調製物は中性pH値の小腸のみで溶解しなければならず、即ち、比較的遅い段階で放出が起こり、小腸の表面積全体を吸収に利用することはもはやできないことを意味する。
ポリマーが水溶液中で高い粘度を有する場合、例えば、錠剤などの固体の剤形(presentation form)からの活性成分の放出は、同様に遅延される。塩が溶解すると、錠剤の表面及び各腔内にゲル又は非常に粘性の溶液が形成され、それにより、錠剤コアへの水のさらなる浸透が妨げられ、崩壊が遅延される。これらの効果、さらには高い粘度を有する領域を通る薬物分子の拡散係数の低減により、薬物の放出が遅延される。この遅延放出の可能性は、高い粘度のポリマー、例えば、アルギネート、キサンタン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ペクチンなどを用いた徐放性マトリックス形態の製造において利用されている。しかし、これらのポリマーは、溶解性が低い薬物が急速に溶解され、吸収のために胃及び小腸の表面積全体に供給される急速放出形態の製造に適したものでは決してない。
EP 0211268は、遅延放出を示し、皮膚適用のために使用されるポリマーポリアニオンとのミノキシジル塩について記載している。ミノキシジルは、塩を形成することができる4個の基を含む薬物であり、対応するポリマー塩は、塩酸塩ほど可溶性ではない。塩を形成することができる多数の基を有するので、塩酸塩と比較して、ミノキシジル塩の解離は大幅に低下し、溶解性は向上しない。経口適用については記載されていない。
US 4,997,643は、カルボキシル保有成分(carboxyl-carrying component)とのポリマー塩を含む局所適用用の生体適合性のフィルム形成送達系について記載している。使用される薬物は、やはり、上で特定した特別な特徴を有するミノキシジルである。経口適用については記載されていない。
US 4,248,855は、塩基性薬物と水不溶性ポリマーとの塩を含み徐放効果を有する液体調製物を特許請求している。水不溶性ポリマーの使用により、該調製物は、急速な放出を示さず、幅広いpH範囲にわたって高い溶解性を示さない。
US 5,736,127から、塩基性薬物とカルボキシル-アミジン-カルボキシルのトリアド(triad)を有するポリマーから塩を形成できることが知られている。分子量が高いので、該ポリマーはゲル形成性であり、そのため、活性成分の放出は遅延される。急速放出錠剤に対する好適性はない。
US 4,205,060は、水不溶性ポリマーに取り囲まれた塩基性薬物とカルボキシル含有ポリマーとの塩をコアに含む遅延放出を有するマイクロカプセルについて記載している。カルボキシル含有ポリマーにより、使用される可溶性薬物の放出が低減される。
ラニチジンとポリカルボン酸との塩は、EP 0721785で記載されている。ポリカルボン酸は、ラニチジンに結合し、その苦味を低減すると考えられている。しかし、ラニチジンの低分子量塩は、非常に可溶性であり、そのため、ポリカルボン酸は、単に、ラニチジンの移動度及び拡散を制限し、ラニチジンが苦み受容体に達するのを遅くするだけである。
WO 2009/074609は、活性成分とポリマー対イオンとの塩を開示しており、該ポリマーは、アニオン性及びカチオン性の特徴のいずれをも有することができる。アニオン性ポリマーは、カルボキシル基又はスルホネート基を保有することが好ましい。
US 5,652,330は、クエン酸そのものの重縮合物を表すか、又は100:1〜2.5:1のモル比で欠損量(deficit amount)のアルコール成分が縮合により組み込まれた、クエン酸を用いた重縮合物について記載している。そこに記載されている重縮合物は、洗浄剤において、特に付着を防止するために使用されている。
WO 2007/125028は、水性媒体中で疎水性活性成分を可溶化するための水溶性の超分岐ポリエステルについて記載している。そこに記載されている超分岐ポリエステルは、クエン酸とは異なる単位を含み、塩基性活性成分の好ましい可溶化は示さない。
DE 2633418は、スルホネート基を含有し、カルボン酸モノマーの総分率に対して最大で40mol%のクエン酸を含み得るポリエステルについて記載しており、ヘアトリートメント組成物におけるそれらの使用について記載している。
EP 0211268 US 4,997,643 US 4,248,855 US 5,736,127 US 4,205,060 EP 0721785 WO 2009/074609 US 5,652,330 WO 2007/125028 DE 2633418
溶解性が低い活性成分の水性媒体中での溶解性を向上させるためのポリマーを発見することは本発明の目的であった。本発明の特定の目的は、経口剤形への加工後に、対応する塩酸塩と比較して活性成分の高い溶解性及び急速な放出を可能にする、塩を形成することができる塩基性活性成分、及び対応する活性成分塩用の可溶化剤を発見することであった。さらなる目的は、活性成分の有効な打錠性(effective tabletability)を可能にする塩を発見することであった。
ポリマー活性成分塩の形成に適切なポリマーを発見することも本発明の目的であった。
本発明の基礎を成すさらなる目的は、技術的に単純及び安価なプロセスにより、ポリマー活性成分塩用のポリマー成分として、多数の酸官能基を有し、毒性が低く生分解性が良好なモノマーでできた分枝ポリエステルを提供することであった。
この目的は、ポリカルボン酸成分としてクエン酸又はクエン酸を含む混合物を共重合形態で含む分枝ポリエステルの調製及び使用を通して、本発明において達成された。
分枝ポリエステルは、クエン酸と少なくとも一種のポリアルコール及び、所望であれば、さらなるポリカルボン酸成分との重縮合により得られ、ポリアルコールは、少なくとも二個のヒドロキシル基を有する分子であると理解され、クエン酸対ポリアルコールのモル比は、2.4:1〜1:3である。
クエン酸対ポリアルコールのモル比は、好ましくは2.4:1〜1:2.4、より好ましくは2:1〜1:2である。
本発明において、そのような分枝ポリエステルは、ポリマー活性成分塩の形成により、水への溶解性が低い活性成分の可溶化に適している。
好ましい適切な分枝ポリエステルは高分岐ポリエステルであり、特別な場合、超分岐ポリエステルも同様である。本発明の目的のための高分岐ポリエステルは、いずれも構造的及び分子的に不均一なヒドロキシル及びカルボキシル基を有する非架橋ポリエステルである。本明細書において、非架橋とは、ポリマーの不溶性画分を介して求めると15重量%未満、好ましくは10重量%未満のある程度の架橋結合が存在していることを意味する。
高分岐ポリエステルは、一方で、デンドリマーと同様に中心分子に由来する構造を有し得るが、分枝鎖長は不均一である。他方、それらは、官能性側基を有する直鎖状の構成も有してもよく、両方の極端な状態の組合せとして直鎖状及び分岐鎖状の部分を有してもよい。デンドリマー及び高分岐ポリマーの定義に関して、P.J. Flory、J. Am. Chem. Soc. 1952、74、2718及びH. Freyら、A Chemistry - European Journal、2000、6、No. 14、2499も参照せよ。
「超分岐」は、本発明に関連して、ポリマーの分岐度(DB)が10%〜99.9%、好ましくは20%〜99%、より好ましくは20%〜95%であることを意味する。この分岐度DBは、DB(%)=(T+Z)/(T+Z+L)×100として定義し、式中、
Tは、末端に結合したモノマー単位の平均数であり、
Zは、分枝形成モノマー(branch-forming Monomer)単位の平均数であり、
Lは、直鎖状に結合したモノマー単位の平均数である。
「デンドリマー」は、本発明に関連して、分岐度が99.9%〜100%であることを意味する。分岐度の定義に関して、H. Freyら、Acta Polym. 1997、48、30〜35を参照されたい。
クエン酸は、本発明において、無水クエン酸、クエン酸無水物、クエン酸の水和物、例えば、クエン酸一水和物など、及びクエン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウム塩を意味する。本発明において、クエン酸の代わりにイソクエン酸を使用することも可能である。
クエン酸又は前述のその誘導体は、クエン酸のモノ-、ジ-又はトリ-(C1〜C4)アルキルエステル、例えば、メチル又はエチルエステルなどとの混合物においても使用することができる。
本発明における適切なポリアルコールは、少なくとも二個のヒドロキシル基及び最大で六個のヒドロキシル基を有するアルコールである。好ましい適切なポリアルコールは、ジオール又はトリオール或いは様々なジオール及び/又はトリオールの混合物により加工される。適切なポリアルコールは、例えば、ポリエテロールである。ポリエテロールは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及び/又はブチレンオキシドとの反応により得ることができる。特に適切なのは、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドに基づいたポリエテロールである。そのようなポリエテロールの混合物も使用することができる。
適切なジオールの例としては、エチレングリコール、プロパン-1,2-ジオール、プロパン-1,3-ジオール、ブタン-1,2-ジオール、ブタン-1,3-ジオール、ブタン-1,4-ジオール、ブタン-2,3-ジオール、ペンタン-1,2-ジオール、ペンタン-1,3-ジオール、ペンタン-1,4-ジオール、ペンタン-1,5-ジオール、ペンタン-2,3-ジオール、ペンタン-2,4-ジオール、ヘキサン-1,2-ジオール、ヘキサン-1,3-ジオール、ヘキサン-1,4-ジオール、ヘキサン-1,5-ジオール、ヘキサン-1,6-ジオール、ヘキサン-2,5-ジオール、ヘプタン-1,2-ジオール 1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,2-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,2-デカンジオール、1,10-デカンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,5-ヘキサジエン-3,4-ジオール、1,2-及び1,3-シクロペンタンジオール、1,2-、1,3-及び1,4-シクロヘキサンジオール、1,1-、1,2-、1,3-、及び1,4-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,1-、1,2-、1,3-、及び1,4-ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、ネオペンチルグリコール、(2)-メチル-2,4-ペンタンジオール、2,4-ジメチル-2,4-ペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ピナコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール HO(CH2CH2O)n-H又はポリプロピレングリコール HO(CH[CH3]CH2O)n-H(式中、nは整数であり、n≧4である)、ポリエチレン-ポリプロピレングリコール(エチレンオキシド単位及びプロピレンオキシド単位の配列はブロック様又はランダムとすることができる)、ポリテトラメチレングリコール(分子量は最大で5000g/molであることが好ましい)、ポリ-1,3-プロパンジオール(分子量は最大で5000g/molであることが好ましい)、ポリカプロラクトン又は上記化合物の二種以上の代表の混合物が挙げられる。例えば、一種〜六種、好ましくは一種〜四種、より好ましくは一種〜三種、非常に好ましくは一種〜二種、より具体的には一種のジオールを使用することができる。前述のジオール中の一種又はさらに両方のヒドロキシル基は、SH基によって置換されてもよい。好ましく使用されるジオールは、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,2-、1,3-、及び1,4-シクロヘキサンジオール、1,3-及び1,4-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、さらにはジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、及び200と1000g/molの間の平均分子量を有するポリエチレングリコールである。
二価のポリアルコールは、場合により、さらなる官能基、例えば、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル又はスルホニルを含み(例えば、ジメチロールプロピオン酸又はジメチロール酪酸など)、さらにはそれらのC1〜C4-アルキルエステルなども含むことができるが、該アルコールはさらなる官能基を有さないことが好ましい。
より多くの官能基を有する適切なトリオール又はポリアルコールの例としては、グリセロール、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ビス(トリメチロールプロパン)、トリメチロールブタン、トリメチロールペンタン、1,2,4-ブタントリオール、1,2,6-ヘキサントリオール、トリス(ヒドロキシメチル)アミン、トリス(ヒドロキシエチル)アミン、トリス(ヒドロキシプロピル)アミン、ペンタエリスリトール、ジグリセロール、トリグリセロール又はグリセロールの高縮合物、ジ(トリメチロールプロパン)、ジ(ペンタエリスリトール)、トリス(ヒドロキシメチル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(THEIC)、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレート、及びN-[1,3-ビス(ヒドロキシメチル)-2,5-ジオキソ-4-イミダゾリジニル]-N,N'-ビス(ヒドロキシメチル)尿素が挙げられる。
さらに、やはり適切なのは、糖又は糖アルコール、例えば、グルコース、フルクトース又はスクロースなど、糖アルコール、例えば、ソルビトール、マンニトール、トレイトール、エリスリトール、アドニトール(リビトール)、アラビトール(リキシトール)、キシリトール、ズルシトール(ガラクチトール)、マルチトール、イソマルト、又はイノシトールなどである。
さらに適切なのは、三個以上の官能基を有するアルコールに基づき、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及び/又はブチレンオキシドとの反応、或いはそのような反応生成物の混合物により得られる三個以上の官能基を有するポリエテロールである。
この文脈において特に好ましいのは、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジ(トリメチロールプロパン)、1,2,4-ブタントリオール、1,2,6-ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、スクロース又はソルビトール、さらにはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドに基づいたそれらのポリエテロールである。
少なくとも三個の官能基を有するポリアルコールの混合物を使用することも可能である。例えば、一種〜六種、好ましくは一種〜四種、より好ましくは一種〜三種、非常に好ましくは一種〜二種、より具体的には一種の少なくとも三官能性アルコールを使用することができる。
本発明の一実施形態において、クエン酸に加えて、さらなるカルボン酸成分、より具体的にはジカルボン酸又はヒドロキシカルボン酸を縮合により組み込むことが可能であり、この場合、そのようなさらなるカルボン酸成分のモル分率は、クエン酸の分率より低く、使用するクエン酸の量に対して30mol%を超えないことが好ましい。適切なジカルボン酸の例としては、脂肪族ジカルボン酸、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン-α,ω-ジカルボン酸、ドデカン-α,ω-ジカルボン酸、cis-及びtrans-シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸、cis-及びtrans-シクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸、cis-及びtrans-シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸、cis-及びtrans-シクロペンタン-1,2-ジカルボン酸、cis-及びtrans-シクロペンタン-1,3-ジカルボン酸などが挙げられる。さらに、芳香族ジカルボン酸、例えば、フタル酸、イソフタル酸又はテレフタル酸などを使用することも可能である。不飽和ジカルボン酸、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸、グルタコン酸又はシトラコン酸なども同様に使用することができる。
適切なヒドロキシカルボン酸の例としては、脂肪族ヒドロキシカルボン酸、例えば、ヒドロキシ酢酸(グリコール酸)、ヒドロキシプロピオン酸(乳酸)、ヒドロキシ-吉草酸、ヒドロキシコハク酸(リンゴ酸)、キナ酸(2,3,4,5-テトラヒドロキシシクロ-ヘキサンカルボン酸)、ジメチロールプロピオン酸又はジメチロール酪酸など、又はラクトン、例えば、ブチロラクトン、バレロラクトン又はカプロラクトンなどが挙げられる。
前記で述べたジカルボン酸又はヒドロキシカルボン酸は、
C1〜C20-アルキル基(その例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、sec-ペンチル、ネオペンチル、1,2-ジメチルプロピル、iso-アミル、n-ヘキシル、イソヘキシル、sec-ヘキシル、n-ヘプチル、イソヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、トリメチル-ペンチル、n-ノニル、n-デシル、n-ドデシル、n-テトラデシル、n-ヘキサデシル、n-オクタデシル、又はn-エイコシルである)、
C2〜C20-アルケニル基(その例は、ブテニル、ヘキセニル、オクテニル、デセニル、ドデセニル、テトラデセニル、ヘキサデセニル、オクタデセニル又はエイコセニルである)、
C3〜C12-シクロアルキル基(その例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、及びシクロドデシルであり、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルが好ましい)、
アルキレン基、例えば、メチレン又はエチリデンなど、或いは
C6〜C14-アリール基、例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、1-アントリル、2-アントリル、9-アントリル、1-フェナントリル、2-フェナントリル、3-フェナントリル、4-フェナントリル及び9-フェナントリルなど、好ましくはフェニル、1-ナフチル及び2-ナフチル、より好ましくはフェニル
から選択される一種又は複数の基によって置換されてもよい。
置換ジカルボン酸又はそれらの誘導体の示すことができる代表例は、以下の通りである。2-メチルマロン酸、2-エチルマロン酸、2-フェニルマロン酸、2-メチルコハク酸、2-エチルコハク酸、2-フェニルコハク酸、3,3-ジメチル-グルタル酸、ドデセニルコハク酸、ヘキサデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸、及びポリイソブチレン基が100〜100000ダルトンの数平均分子量Mnを有することができるポリイソブチレン置換コハク酸誘導体を生じるためのポリイソブチレンとフマリルジクロリド、フマル酸、マレイルジクロリド、無水マレイン酸及び/又はマレイン酸からなる群から選択されるエノファイル(enophile)、好ましくは無水マレイン酸又はマレイルジクロリド、より好ましくは無水マレイン酸との反応生成物。この反応は、当業者に知られており、好ましくはドイツ公開明細書DE-A 19519042、好ましくはその2頁39行〜4頁2行、より好ましくは3頁35〜58行、及びDE-A 4319671、好ましくはその2頁30行〜68行、及びDE-A 4319672、好ましくはその2頁44行〜3頁19行に記載の方法(ポリイソブチレンとエノファイルとの反応のための方法を記載している)に従って行われる。
ジカルボン酸及びその他のさらなるカルボン酸成分は、そのまま又は誘導体の形態で使用することができる。
誘導体は、以下のものを意味することが好ましい。
モノマー又はポリマー形態の対応する無水物、モノアルキル又はジアルキルエステル、好ましくはモノ-又はジ-C1〜C4アルキルエステル、より好ましくはモノメチル若しくはジメチルエステル又は対応するモノエチル若しくはジエチルエステル、さらにはモノビニル及びジビニルエステル、さらには混合エステル、好ましくは様々なC1〜C4アルキル成分との混合エステル、より好ましくは混合メチルエチルエステル。
これらの中で、無水物及びモノアルキル又はジアルキルエステルが好ましく、無水物及びモノ-又はジ-C1〜C4アルキルエステルが特に好ましく、無水物が特別に好ましい。
本明細書の目的のためのC1〜C4-アルキルは、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、及びtert-ブチル、好ましくはメチル、エチル、及びn-ブチル、より好ましくはメチル及びエチル、非常に好ましくはメチルを示す。
さらなるカルボン酸成分として、マロン酸、コハク酸、ヒドロキシコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、オクタデセニルコハク酸無水物、1,2-、1,3-若しくは1,4-シクロヘキサンジカルボン酸(cis若しくはtrans化合物、又はそれらの混合物としてのヘキサヒドロフタル酸)、キナ酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸又はそれらの無水物或いはモノアルキル又はジアルキルエステルを使用することが特に好ましい。
本発明のこの実施形態において、ジカルボン酸又はその他のさらなるカルボン酸成分の量は、使用するクエン酸の量に対して、好ましくは30mol%以下、より好ましくは20mol%以下、非常に好ましくは15mol%以下である。
本発明の別の好ましい実施形態において、使用する唯一のカルボン酸成分がクエン酸である。
クエン酸に基づいた分枝ポリエステルを調製する本発明の方法は、バルクで又は有機溶媒の存在下で実施することができる。適切な溶媒の例としては、炭化水素、例えば、パラフィン又は芳香族などが挙げられる。特に適切なパラフィンは、n-ヘプタン及びシクロヘキサンである。特に適切な芳香族は、トルエン、オルト-キシレン、メタ-キシレン、パラ-キシレン、異性体混合物の形態のキシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、並びにオルト-及びメタ-ジクロロベンゼンである。酸性触媒の不存在下で溶媒としてさらに適切なのは、特に、エーテル、例えば、ジオキサン又はテトラヒドロフランなど、及びケトン、例えば、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンなどである。
本発明において添加する溶媒の量は、使用し反応させる出発原料の質量に対して、少なくとも0.1重量%、好ましくは少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも10重量%である。使用し反応させる出発原料の質量に対して過剰な、例えば、1.01〜10倍などの溶媒を使用することも可能である。
一つの好ましい実施形態において、該反応は、溶媒を添加せずに実施する。
本発明の方法を実施するために、反応の開始時に添加する水除去剤添加剤の存在下で操作することが可能である。適切な例としては、モレキュラーシーブ、特にモレキュラーシーブ4Å、MgSO4及びNa2SO4が挙げられる。反応の間にさらなる水除去剤を添加すること、又は水除去剤を新たな水除去剤で置換することも可能である。反応の間に形成されるアルコール及び/又は水を蒸留により除去すること、並びに、例えば、共沸混合物形成剤により水が除去される水分離器を使用することも可能である。
本発明の方法は、触媒の不存在下で実施することができる。しかし、少なくとも一種の触媒の存在下で操作することが好ましい。これらは、酸性の無機、有機金属又は有機触媒、又は二種以上の酸性の無機、有機金属又は有機触媒の混合物であることが好ましい。
酸性触媒は、また、本明細書の目的のために、ルイス酸、換言すると、それらの原子のうちの一種の原子価殻に電子対を受容することができる、Rompps Chemie-Lexikonの標目「酸-塩基概念」の化合物を含むものと理解される。
本発明の意味の酸性無機触媒としては、例えば、硫酸、硫酸塩、及び硫酸水素塩、例えば、硫酸水素ナトリウムなど、リン酸、ホスホン酸、次亜リン酸、硫酸アルミニウム水和物、ミョウバン、酸性シリカゲル(pH≦6、特に≦5)、及び酸性酸化アルミニウムが挙げられる。さらに、例えば、一般式Al(OR1)3のアルミニウム化合物、及び一般式Ti(OR1)4のチタネートを酸性無機触媒として使用することが可能であり、この場合、基R1は、各々の場合において、同じでも異なっていてもよく、互いに独立して、
C1〜C20-アルキル基(その例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、sec-ペンチル、ネオペンチル、1,2-ジメチルプロピル、イソアミル、n-ヘキシル、イソヘキシル、sec-ヘキシル、n-ヘプチル、イソヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、n-ノニル、n-デシル、n-ドデシル、n-ヘキサデシル又はn-オクタデシルである)、
C3〜C12-シクロアルキル基(その例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、及びシクロドデシル、好ましくはシクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルである)から選択される。
Al(OR1)3及びTi(OR1)4中の基R1は、各々の場合において同じであり、n-ブチル、イソプロピル、2-エチルヘキシル、n-オクチル、デシル又はドデシルから選択することが好ましい。
好ましい酸性有機金属触媒は、例えば、ジアルキルスズオキシドR1 2SnO又はジアルキルスズジエステルR1 2Sn(OR2)2から選択され、式中、R1は、上で定義した通りであり、同じでも異なっていてもよい。
R2は、R1と同じ定義を有することができ、さらにC6〜C12-アリール(その例は、フェニル、o-、m-又はp-トリル、キシリル又はナフチルである)とすることができる。R2は、各々の場合において、同じでも異なっていてもよい。
有機スズ触媒の例は、スズ(II)n-オクタノエート、スズ(II)2-エチルヘキサノエート、スズ(II)ラウレート、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシド、ジブチルスズジクロリド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジマレエート又はジオクチルスズジアセテートである。やはり考えられるのは、有機アンチモン、有機ビスマス又は有機アルミニウム触媒である。
酸性有機金属触媒の特に好ましい代表は、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシド、及びジブチルスズジラウレートである。
好ましい酸性有機触媒は、例えば、ホスフェート基、スルホン酸基、スルフェート基又はホスホン酸基を有する酸性有機化合物である。特に好ましいのは、スルホン酸、例えば、パラ-トルエンスルホン酸などである。酸性イオン交換体を酸性有機触媒として使用することも可能であり、その例は、スルホン酸基を含有し、約2mol%のジビニルベンゼンで架橋されたポリスチレン樹脂である。
前述の触媒の二種以上の組合せも使用することができる。同様に、ばらばらの分子の形態で、例えば、シリカゲル又はゼオライトに固定化された形態で存在する有機若しくは有機金属又は無機触媒を使用することも可能である。
酸性の無機、有機金属又は有機触媒を使用することが望ましい場合、使用する量は、ヒドロキシル及びカルボキシル含有化合物の総質量に対して、好ましくは1〜10000ppm、より好ましくは2〜5000ppmの触媒である。
次いで、酸性の無機、有機金属又は有機触媒を使用することが望ましい場合、本発明の方法は、60〜140℃の温度で実施する。80〜140℃、より好ましくは100〜130℃の温度で操作することが好ましい。
本発明において、酵素を触媒として使用することも可能であるが、それらの使用はあまり好ましくない。
この目的のために使用することができる酵素は、例えば、加水分解酵素(E.C. 3.-.-.-)から選択され、これらの中で特に、遊離形態又は物理的若しくは化学的に支持材に固定化された形態の、エステラーゼ(E.C. 3.1.-.-)、リパーゼ(E.C. 3.1.1.3)、グリコシラーゼ(E.C. 3.2.-.-)、及びプロテアーゼ(E.C. 3.4.-.-)、好ましくはリパーゼ、エステラーゼ又はプロテアーゼ、より好ましくはエステラーゼ(E.C. 3.1.-.-)から選択される。特に好ましいのは、Novozyme 435(カンジダ アンタクチカ(Candida antarctica)Bのリパーゼ)又はアルカリゲネス属の種(Alcaligenes sp.)、アスペルギルス属の種(Aspergillus sp.)、ムーコル属の種(Mucor sp.)、ペニシリウム属の種(Penicillium sp.)、ゲオトリクム属の種(Geotricum sp.)、リゾープス属の種(Rhizopus sp.)、バークホルデリア属の種(Burkholderia sp.)、カンジダ属の種(Candida sp.)、シュードモナス属の種(Pseudomonas sp.)、サーモミセス属の種(Thermomyces sp.)又はブタ膵臓のリパーゼであり、カンジダ アンタクチカB又はバークホルデリア属の種のリパーゼが特に好ましい。列挙した酵素は、例えば、Novozymes Biotech Inc.、Denmarkから市販されている。
反応媒体の酵素含量は、一般に、使用する成分の総量に対して約0.1%〜10重量%の範囲である。
酵素を触媒として使用することが望ましい場合、該方法は、本発明において20及び最大で120℃、好ましくは20〜100℃、より好ましくは20〜80℃の温度で実施する。
本発明の方法は、不活性ガス雰囲気下で、即ち、反応条件下で不活性なガス、例えば二酸化炭素、燃焼ガス、窒素又は貴ガスの下で実施することが好ましく、それらの中で、アルゴンが特に注目に値する。
本発明の方法の圧力条件は、一般に重要ではない。わずかに減圧下で、例えば0.001〜0.05MPaで操作することが可能である。本発明の方法は、0.05MPa超の圧力で実施することもできる。簡素化するために、大気圧で反応を実施することが好ましいが、しかし、例えば、最大で0.12MPaのわずかに高い圧力も可能である。別の選択肢は、著しい加圧下で、例えば、最大で1MPaの圧力下で操作することである。減圧又は大気圧、より好ましくは大気圧での反応が好ましい。
本発明の方法における反応時間は、一般に、10分〜5日間、好ましくは30分〜48時間、より好ましくは1〜24時間、非常に好ましくは1〜12時間である。
反応の終了後、例えば、触媒を除去するための濾過、及び所望であれば、溶媒を除去するためのストリッピングにより高官能性分枝ポリエステルを容易に単離することができ、溶媒のストリッピングは、一般に減圧下で実行する。他の非常に適切な後処理方法は、水の添加後のポリマーの沈殿、並びにその後の洗浄及び乾燥である。
必要であれば、例えば、活性炭又は金属酸化物、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化ホウ素又はそれらの混合物などを、例えば、0.1%〜50重量%、好ましくは0.5%〜25重量%、より好ましくは1%〜10重量%の量で、及び、例えば、10〜140℃、好ましくは20〜130℃、より好ましくは30〜120℃の温度で用いる処理により、反応混合物に脱色操作を施すことができる。
これは、粉末又は顆粒形態の脱色剤を反応混合物に添加し、その後、反応混合物を濾過すること又は任意の所望の適切な形状の本体の形態の脱色剤の層に通過させることにより実施することができる。
反応混合物の脱色は、後処理手順の任意の所望の時点で、例えば、粗反応混合物の段階で、又は任意の予備洗浄、中和、洗浄若しくは溶媒除去後に行うことができる。
反応混合物に予備洗浄及び/又は中和及び/又はその後の洗浄を施すこともできるが、中和のみを施すことが好ましい。所望であれば、中和及び予備洗浄は、それらの順番を入れ替えることもできる。
洗浄及び/又は中和の水性相から、価値のある製品の少なくとも一部を酸性化及び溶媒による抽出により回収し、それらを再び使用することが可能である。
プロセス工学の観点から、本発明の方法において洗浄又は中和に使用することができる技術及び装置としては、全ての従来の抽出及び洗浄技術及び装置が挙げられ、その例は、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、第6版、1999年 Electronic Release、Chapter: liquid-liquid extraction apparatusに記載されているものである。これらの抽出は、例えば、単段又は多段、好ましくは単段抽出とすることができ、並流又は逆流モード、好ましくは逆流モードで行うことができる。
しかし、一つの好ましい実施形態において、洗浄、中和、及び脱色を省くことが可能である。
本発明の分枝ポリエステルは500〜5000g/mol、好ましくは1000〜5000g/molの分子量Mnを有する。本発明のポリエステルの分子量MWは、1500〜50000g/mol、好ましくは2000〜30000g/molとすることができる。
本発明の分枝ポリエステルは、60〜600mg KOH/gポリマー、好ましくは80〜500mg KOH/gポリマー、非常に好ましくは100〜400mg KOH/gポリマーの酸価を有する。
本発明の分枝ポリエステルは、-50〜+50℃、好ましくは-40〜+40℃、非常に好ましくは-30〜+40℃の範囲のガラス転移温度を有する。ガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量測定)により10K/minの加熱速度で求める。
クエン酸に基づいた本発明の分枝ポリエステルは、水への溶解性が低い物質の溶解性を向上させるための可溶化剤として適切である。それらは、特に、水に不溶性、水への溶解性が低い、又は溶解性が不十分であり、ポリマー成分の酸性基と塩を形成することができる全ての物質の溶解性の向上のためのポリマー活性成分塩の調製に適している。
本発明において意図している水への溶解性が低い物質としては、生理活性物質又は有効物質(effect substances)、例えば、色素などが挙げられる。
適切な生理活性物質の例としては、活性医薬、化粧品、農業化学(agrochemical)成分若しくは食事成分又は栄養補助食品が挙げられる。
DAB 9(ドイツ薬局方)において、活性医薬成分の溶解性は、以下の通り分類される。不十分な溶解性(30〜100部の溶媒に可溶)、低溶解性(100〜1000部の溶媒に可溶)、事実上不溶性(10000部以上の溶媒に可溶)。本発明において、不十分な溶解性、低溶解性又は事実上不溶性の活性成分は、まとめて「溶解性が低い」と呼ぶ。これらの活性成分は、示した任意の領域に由来するものとすることができる。
ここで示すことができる例は、抗高血圧剤、ビタミン、細胞増殖抑制剤、特にタキソール、麻酔剤、神経弛緩剤、抗うつ剤、抗生物質、抗真菌剤、殺菌剤、化学療法剤、泌尿器科用薬(urologicals)、血小板凝集阻害剤、スルホンアミド、鎮痙剤、ホルモン、免疫グロブリン、血清、甲状腺治療剤、抗精神薬、抗パーキンソン剤及び他の多動性障害治療剤(antihyperkinetics)、眼科用薬(ophthalmologicals)、神経障害治療薬(neuropathy products)、カルシウム代謝調整剤、筋弛緩剤、麻酔剤、脂質低下剤、肝臓治療剤(hepatotherapeutics)、冠動脈剤(coronary agents)、強心剤(cardiac agents)、免疫治療剤、調節ペプチド及びそれらの阻害剤、睡眠剤、鎮静剤、婦人科用薬(gynecologicals)、痛風治療剤、線維素溶解剤、酵素製品及び輸送タンパク質、酵素阻害剤、吐剤、スリミング剤、血流促進剤(bloodflow stimulators)、利尿剤、診断用剤、コルチコイド、コリン作用剤、胆嚢治療剤、抗喘息剤、気管支拡張剤、ベータ-受容体遮断薬、カルシウム拮抗薬、ACE 阻害剤、動脈硬化治療剤、消炎剤、抗凝固剤、抗低血圧剤、抗低血糖剤(antihypoglycemics)、抗高血圧剤、抗線維素溶解剤、抗てんかん剤、制吐剤、解毒剤、抗糖尿病剤、抗不整脈剤、抗貧血剤、抗アレルギー剤、駆虫剤、鎮痛剤、興奮剤、アルドステロン拮抗薬若しくは活性抗ウイルス成分、又はHIV感染及びAIDSの処置用の活性成分である。
本発明のポリマーの調製において、好ましくは、該ポリマーが、活性成分と共に溶解性が低い塩を生じ得る低分子量アニオン、例えば、クロリド、スルフェートなどを有していないことを確認すべきである。
しかし、状況に応じて、活性成分の相対的に低溶解性の低分子量塩との混合物中で、又は対応する部分的に中和したポリマー塩との混合物中で本発明のポリマー塩を使用することが得策である場合もある。
ポリマーと活性成分との間の塩形成は、ポリマー中の酸性基の数に基づいた化学量論的なものとすることができる。しかし、塩を形成するための反応を非化学量論的様式で実施することも可能である。本発明の塩は、原理上、乾燥、溶融又は沈殿プロセスにより調製することができる。
水性又は有機溶液の乾燥
活性成分及びポリマーを水又は有機溶媒に溶解し、次いで、その溶液を乾燥させる。溶解は、高温(30〜200℃)で、圧力をかけて行うこともできる。
原理上、全ての乾燥モード、例えば、噴霧乾燥、流動層乾燥、パドル乾燥、凍結乾燥、真空乾燥、ベルト乾燥、ローラー乾燥、キャリアガス乾燥、蒸発などが可能である。
溶融プロセス
活性成分をポリマーと混合する。50〜200℃、好ましくは50〜140℃、特に50〜130℃の温度まで加熱することにより、ポリマー塩を調製する。この場合、ポリマーのガラス転移温度又は活性成分の融点を超える温度が有益である。可塑化助剤、例えば、水、有機溶媒又は一般的な有機可塑剤などの添加により、加工温度を低下させることが可能である。この観点で特に有益なのは、後で蒸発により再び除去することが非常に容易な助剤、即ち、180℃以下、好ましくは150℃以下の沸点を有する助剤である。このタイプの調製は、好ましくは、押出機において実施することができる。
押出機は、共回転二軸スクリュー押出機であることが好ましい。このスクリュー配置により、製品に応じて様々な程度まで剪断することができる。混練要素を特に溶融ゾーンにおいて使用することが得策である。ここで、逆混練要素(reverse kneading elements)を使用することも可能である。溶融ゾーンの下流には脱気ゾーンが存在してもよく、これは、大気圧で操作することが有益であるが、所望であれば減圧下で操作してもよい。
製品の排出は、1〜5mm、好ましくは2〜3mmの直径を有するサーキュラーダイを介して行うことができる。押出機は、ダイプレートを備えていてもよい。特に比較的多い材料押出量を意図している場合は、他の形態のダイ、例えば、スロットダイなども同様に使用することができる。
押出機は、一般に、加熱可能なバレルを備えている。しかし、得られる製品温度は、使用するスクリュー要素の剪断の程度に依存し、設定したバレル温度より20〜30℃高いこともある。
通常、10D〜40Dの長さを有する押出機が適切である。
原理上、押出機において二種以上の活性成分塩基(active-ingredient base)をポリマーと反応させて、塩を形成することができる。
押出機から出てくる押出ストランドは、例えば、細断技術によるものなどの従来の様式で微粉砕することができる。
得られたストランドを造粒機で加工して顆粒を得ることができ、次いで、これらをさらに微粉砕(磨砕)して粉末とすることができる。顆粒又は粉末は、カプセルに流し込むか、又は通例の打錠助剤を使用してプレス加工して錠剤とすることができる。
押出の一つの特定の変法において、ポリマーを最初に押出機に供給し溶融することができる。次いで、第2の入口を介して活性成分塩基を添加する。さらなる取入口を介してさらなる活性成分塩基を計量しながら供給することができる。
活性成分塩基と酸性ポリマーとの反応を加速するために、押出の間に水、有機溶媒、緩衝物質又は可塑剤を使用することがさらに可能である。この目的のために、特に水又は揮発性アルコールが適切である。このプロセスにより、反応を比較的低温で行うことが可能となる。溶媒及び/又は可塑剤の量は、一般に、押出可能な質量の0%と30%との間である。水又は溶媒は、単純に、大気圧下で、又は減圧の適用により、押出機の脱気口を通して除去することができる。或いは、これらの成分は、押出物が押出機を出て圧力が大気圧まで下がると蒸発する。あまり揮発性ではない成分の場合、それに応じて、押出物をその後乾燥することができる。
二つのさらなる実施形態は、活性成分を溶媒に溶解し、それを押出機中のポリマーに供給すること、又はポリマーを溶媒に溶解し、それを活性成分に供給することを伴う。
調製プロセスの一実施形態において、押出の直後、熱可塑性樹脂の塊をカレンダー加工して、最終剤形を構成する錠剤様の圧縮物(compact)を得る。この変形例において、押出の前でも最中でも、さらなる成分、例えば、ガラス転移温度及び融解粘度を調整するためのポリマー、崩壊剤、可溶化剤、可塑剤、放出調節助剤(release modifier auxiliary)、遅延剤、胃液に耐性を示すポリマー、着色剤、香味料、甘味料、及びさらなる添加剤などを添加することが有用となり得る。原理上、これらの物質は、押出物を最初に微粉砕し、次いで、錠剤を形成するためにプレス加工する場合も使用することができる。
押出製品の含水率は、一般に5重量%以下である。
ポリマー活性成分塩の固体剤形の調製において、所望であれば、加工操作において通例の医薬賦形剤を含むことができる。これらの賦形剤は、充填剤、可塑剤、可溶化剤、結合剤、シリケート、崩壊剤、吸着剤、潤滑剤、流動剤(flow agent)、着色剤、安定剤、例えば、酸化防止剤など、湿潤剤、保存剤、離型剤、香料又は甘味料、好ましくは充填剤、可塑剤、及び可溶化剤のクラスの物質である。
添加することができる充填剤としては、例えば、無機充填剤、例えば、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素の酸化物など、炭酸チタン若しくは炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはリン酸マグネシウム、又は有機充填剤、例えば、ラクトース、スクロース、ソルビトール若しくはマンニトールなどが挙げられる。
適切な可塑剤の例としては、トリアセチン、クエン酸トリエチル、モノステアリン酸グリセリン、低分子量ポリエチレングリコール又はポロキサマーが挙げられる。
適切な可溶化剤は、11超のHLB(親水性-親油性バランス)を有する界面活性物質であり、その例は、40エチレンオキシド単位でエトキシル化された水素化ヒマシ油(Cremophor(登録商標)RH 40)、35エチレンオキシド単位でエトキシル化されたヒマシ油(Cremophor(登録商標)EL)、ポリソルベート80、ポロキサマー又はラウリル硫酸ナトリウムである。
使用することができる潤滑剤としては、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、及びスズのステアリン酸塩、さらにはケイ酸マグネシウム、シリコーン、等が挙げられる。
使用することができる流動剤としては、例えば、タルク又はコロイド状二酸化ケイ素が挙げられる。
適切な結合剤の一例は、微結晶性セルロースである。
崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドン又は架橋カルボキシメチルデンプンナトリウムとすることができる。安定剤は、アスコルビン酸又はトコフェロールとすることができる。
着色剤は、例えば、剤形を着色するための酸化鉄、二酸化チタン、トリフェニルメタン染料、アゾ染料、キノリン染料、インジゴチン染料、カロテノイド、光透過率を高めるため及び着色剤の使用を節約するための乳白剤、例えば、二酸化チタン又はタルクなどである。
本発明の活性成分のポリマー塩は、見事に顆粒化及びプレス加工して錠剤を形成することができ、これらは、水性媒体への溶解性が高いので、非常に急速な活性成分の放出を示す。溶解性の向上の結果として、バイオアベイラビリティーのかなりの向上が達成される。溶解性は、一般に0.05%〜5%(薬物の重量部/水の重量部)である。さらに、バイオアベイラビリティーは格段に再現性があり、即ち個人間の変動が少ない。
本発明の塩は、多くの異なる剤形、例えば、錠剤、カプセル、顆粒、粉末、薬物送達系、溶液、坐剤、経皮系、クリーム、ゲル、ローション、注射用剤、点滴剤、ジュース、及びシロップなどが得られるように製剤化することができる。
本発明を実施例により以下で示す。
概論:
分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)(溶離液:THF;標準:PMMA)により求めた。
酸価(mg KOH/gポリマー)は、DIN 53402に従って求めた。
ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により求めた。試料を-30℃まで冷却し、10K/minの加熱速度で加熱した。その評価は、第2の加熱曲線について実施した。
TMP×n EOは、n molのエチレンオキシドでアルコキシル化したトリメチロールプロパンを意味し、nは、平均(数平均)とすることができる。
PEG 200は、200g/molの平均分子量を有するポリエチレングリコールである。
PEG 400は、400g/molの平均分子量を有するポリエチレングリコールである。
脱イオン水:完全に脱塩した(脱イオン)水
以下の実施例2〜10で得られた試料は、以下の器具及び条件を使用して、結晶化度又は非晶質についてXRD(X線回折)及びDSC(示差走査熱量測定)により分析した。
XRD
装置:9位置サンプルチェンジャーを有するD 8 アドバンス 回折計(Bruker/AXS)
測定モード: 反射においてθ-θ配置
角度範囲2シータ:2〜80°
ステップ幅:0.02°
角度ステップ毎の測定時間:4.8s
発散スリット:0.4mmの挿入開口(inserted aperture)を有するGobel鏡
散乱防止スリット(antiscattering slit):ソーラースリット
検出器:Sol-X検出器
温度:室温
発生機の設定:40kV/50mA
DSC
TA InstrumentsのDSC Q 2000
パラメーター:
最初の質量おおよそ8.5mg
加熱速度:20K/min
活性成分の放出は、USP(パドル法)2に従って、37℃、0.1M塩酸において2時間、50rpm(BTWS 600、Pharmatest)で求めた。放出された活性成分は、UV分光分析法(Lambda-2、Perkin Elmer)により検出した。採取した試料は、低溶解性活性成分の結晶化を防止するために、濾過直後にメタノールで希釈した。
以下の実施例に記載の製剤を調製するのに使用した二軸スクリュー押出機は、スクリュー直径16mm及び長さ40Dを有していた。押出機全体は、八つの個々に温度制御可能なバレルブロックからなっていた。第1の二つのバレルは、材料の取入量を向上させるためにそれぞれ20℃及び70℃の温度に設定した。第3のバレル以降は、一定の温度を設定し、それは、各々の場合において別個に示している。
本発明のポリエステルの調製
[実施例A]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた500mlの丸底フラスコを86.3g(0.41mol)のクエン酸一水和物及び138.9g(1.31mol)のジエチレングリコール、さらには0.1g(255ppm)のチタン(IV)テトラブトキシドで満たした。窒素ブランケット下で、混合物を130℃まで加熱し、撹拌しながらこの温度で25時間保持し、その間に、生じた反応水及び結晶水を下方凝縮器を使用して分離した。15g(0.83mol)の量の水を分離して取り除いた後、反応混合物を90℃まで冷却し、さらなる166.2g(0.79mol)のクエン酸一水和物と混ぜ合わせた。反応混合物を再び130℃まで加熱し、さらに25時間撹拌し、さらなる23g(1.27mol)の水を分離して取り除いた。その後、室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、濃黄色の水溶性の樹脂の形態で得た。以下のパラメーターを得た。
酸価=149mg KOH/gポリマー
Mn=700g/mol、Mw=2920g/mol
[実施例B]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた1000mlの丸底フラスコを589.2g(2.81mol)のクエン酸一水和物及び613.6g(3.07mol)のPEG 200、さらには0.5g(400ppm)のチタン(IV)テトラブトキシドで満たした。窒素ブランケット下で、混合物を130℃まで加熱し、撹拌しながらこの温度で23時間保持し、その間に、生じた反応水及び結晶水を下方凝縮器を使用して分離した。その後、室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、黄色の水溶性の樹脂の形態で得た。以下のパラメーターを得た。
酸価=169mg KOH/gポリマー
Mn=1560g/mol、Mw=12410g/mol
[実施例C]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた500mlの丸底フラスコを122.4g(0.58mol)のクエン酸一水和物及び127.6g(0.64mol)のPEG 200、さらには0.1g(400ppm)のチタン(IV)テトラブトキシドで満たした。窒素ブランケット下で、混合物を130℃まで加熱し、撹拌しながらこの温度で保持し、その間に、生じた反応水及び結晶水を下方凝縮器を使用して分離した。20時間の反応時間及び18g(1.0mol)の量の水を分離して取り除いた後、室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、黄色の水溶性の樹脂の形態で得た。以下のパラメーターを得た。
酸価=167mg KOH/gポリマー
Mn=1030g/mol、Mw=7000g/mol
[実施例D]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた500mlの丸底フラスコを95.0g(0.45mol)のクエン酸一水和物及び156.1g(0.39mol)のPEG 400、さらには0.1g(400ppm)のチタン(IV)テトラブトキシドで満たした。窒素ブランケット下で、混合物を130℃まで加熱し、撹拌しながらこの温度で7.5時間保持し、その間に、生じた反応水及び結晶水を下方凝縮器を使用して分離した。その後、室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、無色の水溶性の樹脂の形態で得た。以下のパラメーターを得た。
酸価=168mg KOH/gポリマー
Mn=1020g/mol、Mw=4300g/mol
[実施例E]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた500mlの丸底フラスコを97.6g(0.47mol)のクエン酸一水和物及び202.3g(0.51mol)のPEG 400、さらには0.1g(330ppm)のチタン(IV)テトラブトキシドで満たした。窒素ブランケット下で、混合物を130℃まで加熱し、撹拌しながらこの温度で24時間保持し、その間に、生じた反応水及び結晶水を下方凝縮器を使用して分離した。その後、室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、黄色の水溶性の樹脂の形態で得た。以下のパラメーターを得た。
酸価=138mg KOH/gポリマー
Mn=1440g/mol、Mw=4310g/mol
[実施例F]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた500mlの丸底フラスコを75.4g(0.36mol)のクエン酸一水和物及び176.2g(0.26mol)のTMP×12EO、さらには0.1g(400ppm)のチタン(IV)テトラブトキシドで満たした。窒素ブランケット下で、混合物を130℃まで加熱し、撹拌しながらこの温度で8.5時間保持し、その間に、生じた反応水及び結晶水を下方凝縮器を使用して分離した。その後、室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、黄色の水溶性の樹脂の形態で得た。以下のパラメーターを得た。
酸価=133mg KOH/gポリマー
Mn=3390g/mol、Mw=14420g/mol
[実施例G]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた500mlの丸底フラスコを76.1g(0.36mol)のクエン酸一水和物及び176.5g(0.26mol)のTMP×12EO、さらには0.1g(400ppm)のチタン(IV)テトラブトキシドで満たした。窒素ブランケット下で、混合物を130℃まで加熱し、撹拌しながらこの温度で4.5時間保持し、その間に、生じた反応水及び結晶水を下方凝縮器を使用して分離した。その後、室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、無色の水溶性の樹脂の形態で得た。以下のパラメーターを得た。
酸価=132mg KOH/gポリマー
Mn=3470g/mol、Mw=18230g/mol
[実施例H]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた500mlの丸底フラスコを82.0g(0.39mol)のクエン酸一水和物及び168.8g(0.25mol)のTMP×12EO、さらには0.1g(400ppm)のチタン(IV)テトラブトキシドで満たした。窒素ブランケット下で、混合物を130℃まで加熱し、撹拌しながらこの温度で3.5時間保持し、その間に、生じた反応水及び結晶水を下方凝縮器を使用して分離した。その後、室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、無色の樹脂の形態で得た。以下のパラメーターを得た。
酸価=157mg KOH/gポリマー
Mn=2920g/mol、Mw=11050g/mol
[実施例I]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた2000mlの丸底フラスコを393.6g(1.87mol)のクエン酸一水和物及び809.6g(1.21mol)のTMP×12EO、さらには0.35g(300ppm)のチタン(IV)テトラブトキシドで満たした。窒素ブランケット下で、混合物を130℃まで加熱し、撹拌しながらこの温度で16時間保持し、その間に、生じた反応水及び結晶水を下方凝縮器を使用して分離した。その後、室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、黄色がかった水溶性の樹脂の形態で得た。以下のパラメーターを得た。
酸価=152mg KOH/gポリマー
Mn=870g/mol、Mw=12900g/mol
Tg=-30℃。
[実施例J]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた500mlの丸底フラスコを105.9g(0.50mol)のクエン酸一水和物及び211.1g(0.32mol)のTMP×12EO、さらには0.1g(300ppm)のチタン(IV)テトラブトキシドで満たした。窒素ブランケット下で、混合物を130℃まで加熱し、撹拌しながらこの温度で11.5時間保持し、その間に、生じた反応水及び結晶水を下方凝縮器を使用して分離した。その後、室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、黄色の水溶性の樹脂の形態で得た。以下のパラメーターを得た。
酸価=159mg KOH/gポリマー
Mn=970g/mol、Mw=12270g/mol
[比較実施例1]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた500mlの丸底フラスコを70.9g(0.60mol)のコハク酸、155.0g(0.50mol)のTMP×5EO、及び0.1gのジブチルスズジラウレートで満たした。反応混合物を180℃まで加熱し、反応混合物の酸価が54mg KOH/gポリマーまで降下するまで撹拌しながらこれらの条件下で保持した。次いで、さらなる67g(0.22mol)のTMP×5EOを添加し、反応混合物が38mg KOH/gポリマーの酸価に達するまで反応を180℃で継続した。室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、濃黄色の水溶性の樹脂の形態で得た。
以下のパラメーターを得た。
酸価=38mg KOH/gポリマー
Mn=170g/mol、Mw=9380g/mol
[比較実施例2]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた500mlの丸底フラスコを87.7g(0.60mol)のアジピン酸、155.0g(0.50mol)のTMP×5EO、及び0.1gのジブチルスズジラウレートで満たした。反応混合物を180℃まで加熱し、反応混合物の酸価が62mg KOH/gポリマーまで降下するまで撹拌しながらこれらの条件下で保持した。次いで、さらなる81g(0.26mol)のTMP×5EOを添加し、反応混合物が32mg KOH/gポリマーの酸価に達するまで反応を180℃で継続した。室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、濃黄色の水溶性の樹脂の形態で得た。
以下のパラメーターを得た。
酸価=32mg KOH/gポリマー
Mn=170g/mol、Mw=5530g/mol
[比較実施例3]
撹拌子、内部温度計、ガス導入管、及び回収容器を有する下方凝縮器を備えた500mlの丸底フラスコを212.6g(1.80mol)のコハク酸、138.8g(1.50mol)のグリセロール、及び0.1gのジブチルスズジラウレートで満たした。反応混合物を150℃-180℃まで加熱し、反応混合物の酸価が150mg KOH/gポリマーまで降下するまで撹拌しながらこれらの条件下で保持した。次いで、さらなる115g(1.25mol)のグリセロールを添加し、反応混合物が44mg KOH/gポリマーの酸価に達するまで反応を150℃で〜180℃で継続した。室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、淡黄色の水溶性の樹脂の形態で得た。
以下のパラメーターを得た。
酸価=44mg KOH/gポリマー
Mn=860g/mol、Mw=3570g/mol
[比較実施例4]
撹拌子、内部温度計、及び下流冷却トラップを有する減圧接合部を備えた1000mlの丸底フラスコを87.5g(0.60mol)のアジピン酸、335g(0.50mol)のTMP 12EO、及び0.2gの2%濃度のH2SO4で満たした。反応混合物を150℃まで加熱し、200mbar以下に真空排気し、反応混合物の酸価が50mg KOH/gポリマーまで降下するまで撹拌しながらこれらの条件下で保持した。次いで、さらなる251.5g(0.38mol)のTMP×12EOを添加し、反応混合物が20の酸価に達するまで反応を完全な減圧下及び150〜170℃で継続した。室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、無色の水溶性の樹脂の形態で得た。
以下のパラメーターを得た。
酸価=19mg KOH/gポリマー
Mn=890g/mol、Mw=3600g/mol
[比較実施例5]
撹拌子、内部温度計、及び下流冷却トラップを有する減圧接合部を備えた500mlの丸底フラスコを70.9g(0.60mol)のコハク酸、333.4g(0.50mol)のTMP×12EO、及び0.2gの2%濃度のH2SO4で満たした。反応混合物を150℃まで加熱し、200mbar以下に真空排気し、反応混合物の酸価が30mg KOH/gポリマーまで降下するまで撹拌しながらこれらの条件下で保持した。次いで、さらなる88g(0.13mol)のTMP 12EOを添加し、反応混合物が20の酸価に達するまで反応を完全な減圧下及び150℃で継続した。室温への冷却により反応を終了した。
生成物は、無色の水溶性の樹脂の形態で得た。
以下のパラメーターを得た。
酸価=20mg KOH/gポリマー
Mn=1630g/mol、Mw=12990g/mol
使用実施例:可溶化作用
[実施例1]
低溶解性活性成分の溶解性を高めるために、40mlの15%ポリマーの脱イオン水溶液を調製した。この溶液を過剰な低溶解性活性成分(シンナリジン、ファモチジン、ロペラミド、ハロペリドール、ケトコナゾール又はクロトリマゾール)と混ぜ合わせ、混合物を室温で72時間撹拌した。添加した活性成分が溶解すると、さらなる活性成分を過飽和となるまで添加し、その後、さらに72時間撹拌した。得られた懸濁液を0.45μmのメンブランフィルターを通して濾過し、活性成分の溶解分率をUV/Vis分光分析法により求めた。純粋な活性成分の溶解性を求めるため、及び塩形成を通した改善を求めることができるように、同じ方法を活性成分単独についても実施した。比較のため、対応する塩基の塩酸塩の溶解性を表す、通常の0.1 HCl中での溶解性も同様に確認した。
その結果は、以下の表で示している。
Figure 2013536884
[実施例2]
押出によるロペラミド及びポリマーBの塩の調製
4500gのポリマーB及び500gのロペラミドを秤量して容器に入れ、Turbula T10Bミキサーで10分間混合した。
混合物は、以下のパラメーターで押し出した。
ゾーン温度、バレル1:20℃;バレル2:40℃
ゾーン温度、バレル3 以降:110℃
スクリュー速度200rpm
押出量:500g/h
ダイ直径3mm
微粉砕された押出物をXRD及びDSCにより分析すると、非晶質であることが分かった。脱イオン水中で40分後、90%の活性成分が放出された。
[実施例3]
押出によるロペラミド及びポリマーEの塩の調製
4500gのポリマーE及び500gのロペラミドを秤量して容器に入れ、Turbula T10Bミキサーで10分間混合した。
混合物は、以下のパラメーターで押し出した。
ゾーン温度、バレル1:20℃;バレル2:40℃
ゾーン温度、バレル3 以降:140℃
スクリュー速度200rpm
押出量:500g/h
ダイ直径3mm
微粉砕された押出物をXRD及びDSCにより分析すると、非晶質であることが分かった。脱イオン水中で60分後、100%の活性成分が放出された。
[実施例4]
押出によるハロペリドール及びポリマーGの塩の調製
4500gのポリマーG及び500gのハロペリドールを秤量して容器に入れ、Turbula T10Bミキサーで10分間混合した。
混合物は、以下のパラメーターで押し出した。
ゾーン温度、バレル1:20℃;バレル2:40℃
ゾーン温度、バレル3 以降:135℃
スクリュー速度200rpm
押出量:500g/h
ダイ直径3mm
微粉砕された押出物をXRD及びDSCにより分析すると、非晶質であることが分かった。脱イオン水中で37分後、98%の活性成分が放出された。
[実施例5]
押出によるファモチジン及びポリマーDの塩の調製
4500gのポリマーD及び500gのファモチジンを秤量して容器に入れ、Turbula T10Bミキサーで10分間混合した。
混合物は、以下のパラメーターで押し出した。
ゾーン温度、バレル1:20℃;バレル2:40℃
ゾーン温度、バレル3 以降:138℃
スクリュー速度200rpm
押出量:500g/h
ダイ直径3mm
微粉砕された押出物をXRD及びDSCにより分析すると、非晶質であることが分かった。脱イオン水中で30分後、100%の活性成分が放出された。
[実施例6]
押出によるシンナリジン及びポリマーGの塩の調製
4500gのポリマーG及び500gのシンナリジンを秤量して容器に入れ、Turbula T10Bミキサーで10分間混合した。
混合物は、以下のパラメーターで押し出した。
ゾーン温度、バレル1:20℃;バレル2:40℃
ゾーン温度、バレル3 以降:110℃
スクリュー速度200rpm
押出量:500g/h
ダイ直径3mm
微粉砕された押出物をXRD及びDSCにより分析すると、非晶質であることが分かった。脱イオン水中で40分後、90%の活性成分が放出された。
[実施例7]
有機溶媒への溶解及びその後の蒸発によるケトコナゾール及びポリマーHの塩の調製
5gのケトコナゾールを2時間撹拌しながら150gの30%濃度のポリマーHのエタノール溶液に溶解した。この溶液を80℃でロータリーエバポレーターで蒸発乾固させた。得られたX線非晶質の固体をその後磨砕して粉末とした。
生成物の性質:残留含水率:1.4%(w/w)
溶解ケトコナゾールとして測定した、水中のポリマーケトコナゾール塩の溶解性:7g/100mL
[実施例8]
有機溶媒への溶解及びその後の蒸発によるファモチジン及びポリマーEの塩の調製
10gのファモチジンを2時間撹拌しながら150gの30%濃度のポリマーEのエタノール溶液に溶解した。この溶液を80℃でロータリーエバポレーターで蒸発乾固させた。得られた固体をその後微粉砕した。
生成物の性質:残留含水率:1.6%(w/w)
溶解ファモチジンとして測定した、水中のポリマーファモチジン塩の溶解性:13g/100mL
[実施例9]
押出によるロペラミド及びポリマーGの塩の調製
4500gのポリマーG及び500gのロペラミドを秤量して容器に入れ、Turbula T10Bミキサーで10分間混合した。
混合物は、以下のパラメーターで押し出した。
ゾーン温度、バレル1:20℃;バレル2:40℃
ゾーン温度、バレル3 以降:120℃
スクリュー速度200rpm
押出量:500g/h
ダイ直径3mm
微粉砕された押出物をXRD及びDSCにより分析すると、非晶質であることが分かった。脱イオン水中で1時間後、95%の活性成分が放出された。
[実施例10]
4500gのポリマーG及び500gのハロペリドールを秤量して容器に入れ、Turbula T10Bミキサーで10分間混合した。
混合物は、以下のパラメーターで押し出した。
ゾーン温度、バレル1:20℃;バレル2:40℃
ゾーン温度、バレル3 以降:130℃
スクリュー速度200rpm
押出量:500g/h
ダイ直径3mm
微粉砕された押出物をXRD及びDSCにより分析すると、非晶質であることが分かった。脱イオン水中で40分後、99%の活性成分が放出された。
[実施例11]
ケトコナゾール及びポリマーHのポリマー塩を有する錠剤の製造
17gの実施例7のポリマーケトコナゾール塩を150gの微結晶性セルロース、118gのリン酸二カルシウム、12gのKollidon CL-F、及び3gのステアリン酸マグネシウムと混合し、混合物を偏心打錠プレス(eccentric tableting press)でプレス加工して、以下の性質を有する錠剤を得た。
直径:10mm
重量:300mg
破壊強さ:78 N
崩壊:29s
脱イオン水中での活性成分放出:15分後に99%
[実施例12]
ハロペリドール及びポリマーGのポリマー塩を有する錠剤の製造
65gの実施例4のポリマーハロペリドール塩を110gの微結晶性セルロース、110gのリン酸二カルシウム、12gのKollidon CL-F、及び3gのステアリン酸マグネシウムと混合し、混合物を回転打錠プレス(rotary tableting press)でプレス加工して、以下の性質を有する錠剤を得た。
直径:10mm
重量:300mg
破壊強さ:80 N
崩壊:58s
水中での活性成分放出:15分後に87%
[実施例13]
フィルム押出によるポリマー塩の調製
1200gのポリマーD及び400gのクロトリマゾールを秤量して容器に入れ、Turbula T10Bミキサーで10分間混合した。
混合物は、以下のパラメーターで押し出した。
ゾーン温度、バレル1:20℃;バレル2:40℃
ゾーン温度、バレル3 以降:140℃
スクリュー速度200rpm
押出量:300g/h
得られたフィルムは、120μmの厚さ及び3.7%の破断点伸びを有していた。脱イオン水中での溶解時間は、20秒間であった。
[実施例14]
フィルム押出によるケトコナゾール及びポリマーIのポリマー塩の調製
1200gのポリマーI及び400gのケトコナゾールを秤量して容器に入れ、Turbula T10Bミキサーで10分間混合した。
混合物は、以下のパラメーターで押し出した。
ゾーン温度、バレル1:20℃;バレル2:40℃
ゾーン温度、バレル3 以降:135℃
スクリュー速度200rpm
押出量:200g/h
得られたフィルムは、168μmの厚さ及び3.8%の破断点伸びを有していた。脱イオン水中での溶解時間は、38秒間であった。
[実施例15]
蒸発によるケトコナゾール及びポリマーIのポリマー塩の調製
200gのポリマーI及び50gのケトコナゾールをメタノール/水混合物に溶解した。溶液をゴムプレートに流し込み、40℃で減圧下で乾燥した。
得られたフィルムは、108μmの厚さ及び5.8%破断点伸びを有していた。脱イオン水中での溶解時間は、18秒間であった。
[実施例16]
担体ペレット(carrier pellets)(ノンパレイル)用のコーティングとしてのクロトリマゾール及びポリマーGのポリマー塩の調製
担体ペレットを流動層装置に入れ、ポリマー及び活性成分のエタノール性溶液を噴霧した。
Figure 2013536884
Glatt GPCG 3.1流動層造粒機:
Figure 2013536884
XRD分析は、活性成分の結晶画分を示さなかった。
400mgのペレットからの活性成分の放出は、USP装置2で700mlの脱イオン水中で実施した。60分後、90%の活性成分が放出された。
[実施例17]
担体ペレット(ノンパレイル)用のコーティングとしてのシンナリジン及びポリマーJのポリマー塩の調製
担体ペレットを流動層装置に入れ、ポリマー及び活性成分のエタノール性溶液を噴霧した。
Figure 2013536884
Glatt GPCG 3.1流動層造粒機:
Figure 2013536884
XRD分析は、活性成分の結晶画分を示さなかった。
400mgのペレットからの活性成分の放出は、USP装置2で700mlの脱イオン水中で実施した。60分後、90%の活性成分が放出された。

Claims (23)

  1. クエン酸と少なくとも二個のヒドロキシル基を有する少なくとも一種のポリアルコールと、及び、所望であれば、さらなるポリカルボン酸成分との重縮合により得られ、クエン酸対ポリアルコールのモル比は2.4:1〜1:3である分枝ポリエステル。
  2. クエン酸対ポリアルコールのモル比が2.4:1〜1:2.4である、請求項1に記載のポリエステル。
  3. クエン酸対ポリアルコールのモル比が2:1〜1:2である、請求項1に記載のポリエステル。
  4. 使用されるポリアルコールが、少なくとも二個のヒドロキシル基を有する化合物又は少なくとも二個のヒドロキシル基を有する化合物の混合物である、請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル。
  5. 使用されるポリアルコールが、少なくとも二個のヒドロキシル基を有する化合物とエチレンオキシド若しくはプロピレンオキシドとの、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドの混合物との反応生成物、或いはそのような反応生成物の混合物である、請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル。
  6. 使用されるポリアルコールが、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジ(トリメチロールプロパン)、1,2,4-ブタントリオール、1,2,6-ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、さらにはそれらとエチレンオキシド若しくはプロピレンオキシド又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドの混合物との反応生成物、さらにはそのような反応生成物の混合物である、請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル。
  7. 使用されるポリアルコールが、150〜1500g/molの分子量を有するポリエチレングリコールである、請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステル。
  8. その他のポリカルボン酸成分のモル分率がクエン酸の分率より小さい、請求項1〜7のいずれかに記載のポリエステル。
  9. 500〜5000、好ましくは1000〜5000g/molの分子量Mnを有する請求項1〜8のいずれかに記載のポリエステル。
  10. 1500〜50000g/mol、好ましくは2000〜30000g/molの分子量Mwを有する請求項1〜9のいずれかに記載のポリエステル。
  11. 60〜600mg KOH/gポリマー、好ましくは80〜500mg KOH/gポリマーの酸価を有する請求項1〜10のいずれかに記載のポリエステル。
  12. クエン酸と少なくとも二個のヒドロキシル基を有する少なくとも一種のポリアルコールとの重縮合による請求項1〜11のいずれかに記載のポリエステルの製造方法であって、クエン酸対ポリアルコールのモル比は2.4:1〜1:3である方法。
  13. クエン酸対ポリアルコールのモル比が2.4:1〜1:2.4である、請求項12に記載の方法。
  14. クエン酸対ポリアルコールのモル比が2:1〜1:2である、請求項13に記載の方法。
  15. 重縮合が触媒の存在下で行われる、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 重縮合が酸性の無機、有機金属若しくは有機触媒又はそれらの混合物の群から選択される触媒の存在下で行われる、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 水への溶解性が低い物質用の溶解性向上剤としての請求項1〜16のいずれかに記載の分枝ポリエステルの使用。
  18. 水への溶解性が低い物質が塩基性官能基を保有している、請求項17に記載の使用。
  19. 溶解性の向上が、低溶解性の物質とポリエステルとの間の、塩又は塩様の構造の形成により達成される、請求項18に記載の使用。
  20. 水への溶解性が低い物質が、生理活性物質又は有効物質である可能性がある、請求項17〜19のいずれかに記載の使用。
  21. 使用される生理活性物質が、活性医薬、化粧品、農業化学成分若しくは食事成分又は栄養補助食品である、請求項17〜20のいずれかに記載の使用。
  22. 剤形を製造するための請求項17〜21のいずれかに記載の使用。
  23. 活性成分と分枝ポリエステルとの混合物を調製するステップであって、分枝ポリエステルは、クエン酸と少なくとも二個のヒドロキシル基を有する少なくとも一種のポリアルコール、及び、所望であれば、さらなるポリカルボン酸成分との重縮合により得られ、クエン酸対ポリアルコールのモル比は、2.4:1〜1:3であり、混合物は、ポリマーのガラス転移温度を超えて若しくはポリマーの融点を超えて加熱されるステップを含むか、又は溶液の形態の混合物を調製し、次いで、溶液を溶媒から分離するステップを含む、塩基性活性成分のポリマー塩の製造方法。
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