JP2013536010A - 整形外科用装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 新規な整形外科用装置を提供する。
【解決手段】 ユーザ(100)の背中に配列させるのに適応するバックピース部分(20)が配設されたハーネス(2)と、前記バックピース部分(20)に結合され、かつ、ユーザ(100)の各肩部をくるむのに適応する少なくとも1本のショルダーストラップ(21)とからなる整形外科用装置(1)。整形外科用装置(1)は、前記少なくとも1本のショルダーストラップ(21)に結合させるのに適応し、かつ、所定の生理的位置に肩関節を維持するためにユーザ(100)の各腋窩内に収容させるのに適応するサポートパッド(3,3a,3b,3c)を更に有する。サポートパッド(3,3a,3b,3c)は腋窩の形状に調和する形状を有する。整形外科用装置(1)は脊柱及び頸も所定の生理的位置に維持することができる。

【選択図】 図1

Description

本発明は整形外科用装置に関し、特に、例えば、卒中後に又は片麻痺などにより脊柱及び頸に加えて肩などの生理的姿勢を維持するためのサポートを必要するヒト又は患者により装着又は着用するのに適した装置に関する。また本発明の整形外科用装置は、鎖骨骨折の場合の生理的姿勢を保ち、かつ治癒させるためにも患者により使用することができる。
例えば、片麻痺を考究すると、これはヒトの身体の半分の麻痺であり、一般的に錐体路における中枢神経系の障害によるものである。片側不全と同様に、片麻痺は、脈管系の問題(例えば、卒中又は出血)の結果として起こる、又はトラウマ(精神的外傷)や腫瘍の結果として起こる或いは退行性原因若しくは感染原因による成人個体に顕現可能な運動障害である。従って、片麻痺を患う患者は障害に関連して手足の運動能力を部分的に喪失する。
障害の退行性作用を阻止し、可能な場合は、運動能力の回復を助成するために、四肢を肩、脊柱及び頸部の正しい姿勢に配置させ、それにより、関節、靭帯及び筋肉の残りの機能を保護するのに適した整形外科用装置の使用が知られている。
運動障害が身体の上半身、特に、背中及び肩部に関連する場合、患者の背中の形状に成形され、かつ、適当なバンド及びショルダーストラップによりウエスト及び肩部において躯幹に束縛可能なハーネスからなる整形外科用装置が公知である。バンド及びショルダーストラップを適正に緊張させることにより、背中及び肩部を正しい姿勢に配置させるための“外”力系を患者の身体に創成させることができる。これを行わないと、筋肉コントロールの喪失により、また、麻痺した腕の重量の影響により、身体がへなへなと崩れたり、関節の内転により前倒する(つんのめる)ようになる。
例えば、特許文献1には整形外科用サポートハーネスが開示されている。このハーネスは患者の背中に配置させるのに適したストラップからなり、ウエストと頸との間の距離にほぼ対応する長さと、肩甲骨間の距離にほぼ対応する幅を有する。ストラップの頂部に、2本のショルダーストラップが横方向に接続されており、頸の側部と患者の腋窩下をそれぞれ通過することにより患者の肩部をくるむことができる。ストラップの下端部には、患者のウエストをくるむことが出來るストラップが接続されている。患者のウエスト及び肩部に拘束されると、このハーネスは肩部をサポートすることができ、それにより、肩部が下方向に落ち込むことを防止することができる。
前記と同様な特徴を有する整形外科用ハーネスが特許文献2及び特許文献3に記載されている。
特許文献4には肩関節用包帯が開示されている。この肩関節用包帯は、患者の腕全体にフィットすることができる弾性スリーブと、肩部を覆うことができるキャップとからなる。この肩関節用包帯にはベルトが配設されている。このベルトは、前記スリーブ及びキャップの周囲に巻き付けられ、その後、下方向及び斜め方向に反対側の腕の腋窩にまで伸張しつつ、患者の胸と背中に接触させることができる。ベルトはこの点から水平方向に更に延びて、躯幹周囲を前記包帯でくるむことができる。キャップの正面部分にはポケットが縫い付けられている。このポケットは、肩関節の動きを安定化させるために肩関節に圧力を印可させることができるパッドを収容するのに適する。
欧州特許出願公開第0966932(A1)号公報 米国特許第5135470号明細書 米国特許第5466214号明細書 米国特許第5181906号明細書
本発明の目的は、新規な整形外科用装置を提供することである。特に、患者の肩関節の生理的位置を効果的に維持し、又は、従来技術の整形外科用装置よりも優れた効果を発揮できる整形外科用装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載される整形外科用装置及び請求項22に記載される整形外科用キットを提供する。その他、上記の課題を解決するために、対応する従属項に記載されるような別の特徴を有する整形外科用装置及び整形外科用キットを提供する。
基本的に、本発明の基礎となる解決策は、患者の躯幹を拘束し得るバックピース部分が配設された整形外科用ハーネスと少なくとも一本のショルダーストラップに、疾患を患っている肩部の関節の外転及び内転運動と反対の動作及び関節自体をサポートする動作を働かせるために患者の腋窩下部に挿入させることができるサポートパッドを結合させたことである。特に、このサポートパッドは、腋窩に概ね調和するように造形されており、これにより、関節接合又は肩甲上腕関節のサポート及びセンタリング(中心位置決め)についても適切な動作が可能になる。
換言すれば、サポートパッドは腋窩の“ネガ”である。即ち、サポートパッドは腋窩の形状と概ね相補的な形状を有する。
本発明の整形外科用ハーネスは基本的に、サポートパッドを適所に維持することができる包帯法又は包帯である。整形外科用ハーネスと当該ハーネスが拘束される患者の身体との間の相互作用は、サポートパッドに作用する吊上力のシステムを創成する。
バックピース部分(患者の背中全体を覆う必要は無い。それと反対に、背中自体の特定領域に整合させることができる)は、例えば、腹部ベルト又はストラップなどのような適当な固定手段により患者の身体に拘束させることができる。
本発明による整形外科用装置は、麻痺又は卒中に続いて肩の筋肉及び胸及び腕の筋肉のコントロールを喪失した患者が、肩関節自体の上腕骨頭のセンタリングを維持しつつ出來るだけ生理的位置を維持できるようにする。従って、(歪んだ脊柱及び頸を形成することとなる)関節の退行痛のリスクは軽減され、関節の動きを回復させるのに一層効果的な位置が関連する上肢に約束される。
同様に、本発明による整形外科用装置は、鎖骨骨折した患者が、骨カルスの正しい生成とその後の迅速な機能リハビリテーションを可能にするために、出來るだけ生理的な位置を維持できるようにする。
サポートパッドは肩の吊り上げと、肩を生理的位置に維持することを可能にする。従って、肩の生理的位置の維持は単なるショルダーストラップの牽引だけによっては達成されない。実際、肩の生理的位置の維持はショルダーストラップとサポートパッドとの相乗効果により達成される。従って、肩の選択的吊り上げが可能になり、肩の選択的吊り上げは、牽引力だけでなく、サポートパッドにより発揮される上方押上作用によっても起こされる。腋窩に整合する形状のおかげで、サポートパッドの押圧力は腋窩の壁面に満遍なく分布され、関節の解剖学的構造に応ずる。これはまた、患者に高度な安心感を与える。なぜなら、肩はサポートパッドにより内側に、また、ショルダーストラップにより形成されるリングにより外側に維持されるからである。
本発明の整形外科用装置の全ての構成部品は患者の片麻痺の症状を最小にするように設計されている。これら構成部品は、脈管系/神経系、関節嚢、靭帯及び肩部筋肉に対する病理学的作用を悪化させないような形状及び構成を有する。更に、使用される材料は患者に顕著な快適性を保証し、また、皮膚のアレルギー反応も軽減する。
好ましくは、ハーネスが展延された形状(すなわち、ハーネスが平面に対して平坦にされた状態)において、ショルダーストラップ及びバックピース部分がこれらの間で予め設定された角度を為し、これにより、肩関節を最も生理的な方法で位置決めすることができ、その結果、危険な奇形又は不全脱臼などを避けることができるように、ショルダーストラップはバックピース部分に締結される。角度を適切に選択することにより、ショルダーストラップを、(基本的に腕の頂部で)肩に対して外側を通過させることが可能になる。従って、肩を背中に向かって後方へ引くのに一層効果的である。特に、肩を脊柱に対して真っ直ぐに維持することが重要であり、これにより、脊柱も真っ直ぐに、かつ、非奇形的に維持することができる。実際、脊柱奇形の場合には、非常に深刻な問題でもあるその他の身体的問題が起こり得る。例えば、靭帯及び筋肉が収縮し、失調し、神経が突き出され、椎間板が圧縮される。この結果は深刻であり、かつ、例えば、偏頭痛又は椎間板ヘルニアなどを必然的に伴う。
患者の肩患部をくるむショルダーストラップと併用されるサポートパッドは、ハーネスのショルダーストラップと着脱可能に結合される。これにより、ハーネス全体を交換すること無く、患者の腋窩の形状及びサイズに合わせて交換及び調整が可能になる。例えば、本発明の整形外科用装置及び互いに形状又はサイズが異なる一組のサポートパッドからなる整形外科用キットを提供することができる。このサポートパッドはショルダーストラップに対して相互に交換可能であり、従って、患者は、自分の身体形状に最適なものを選択して使用できる。
ハーネスのショルダーストラップにより組織及び関節に発生された接触圧を満遍なく分散させることができるマット部材によりサポートパッドが支持されている。従来の整形外科用装置により、特に、肩部周辺における血管及び神経末端に対するショルダーストラップにより一般的に及ぼされていた圧迫問題の効果的な解決方法を本発明の前記構成により提供できる。前記圧迫は二次的なリンパ浮腫、局部的痛覚症候群及び更に一般的には、拘縮及び痙縮の形成増大を伴う神経症状の悪化を生じる。
特に、マット部材はサポートパッドと各ショルダーストラップとの間に配置される。更に特定的には、マット部材は患者の腋窩に対面するように企図されかつ、サポートパッドが実装される第1の面と、前記第1の面と反対側の、ショルダーストラップに対面する、第2の面とを有する。
マット部材は、マット部材が実装されるショルダーストラップよりも大きな幅を有することが好ましい。これにより、腕神経の切断又は過度な圧迫が防止される。感覚喪失又は認知衰退などの障害を患う患者は、ショルダーストラップが過剰に緊張されている又は肩に対して過度に窮屈すぎるか否かを何時も判断できるとは限らないので、本発明の前記構成は特に重要である。マット部材の長さはショルダーストラップの長さよりも短い。マット部材の長さは、ショルダーストラップにより及ぼされる圧力を効果的に分散させるように選択される。
マット部材は油性物質(例えば、鉱物油又はシリコンオイル)が包含される格子構造の材料から形成されている。油性物質は柔軟性と圧力の良好な分散を保証する。すなわち、油性物質は全ての方向からマット部材に作用する力を分散させ、かつ消散させることができる。更に、油性物質は冷却効果を有する別の利点も提供する。この冷却効果は、自律神経失調症という面において非常に汗をかくことによる、卒中により障害された患者の場合に重要な側面を構成する。
サポートパッドはマット部材に着脱可能に取り付けられる。そのため、前記のように、整形外科用装置を患者のニーズに適合させるために簡単に交換することができる。特に、例えば、ベルクロ(登録商標)のような面ファスナーにより、サポートパッドをマット部材に締結させる。
マット部材はショルダーストラップに滑動可能に取り付けられる。これにより、整形外科用装置が患者により着用されたとき、ショルダーストラップにテンション(張力)をかけ、所望の力で肩の周囲に締め付けることができ、付随的に、マット部材がショルダーストラップと一緒に動いたり、腋窩内の位置から移動したり或いは変形したりしない。基本的に、肩の周囲に固定するためにショルダーストラップがマット部材に対してスライドするので、マット部材は静止したままであり、更に、型崩れもしないので、マット部材はその厚さが変わらない。
これは、マット部材に付属され、かつ、ショルダーストラップを滑動可能に収容するスリーブ部分の御陰により得られる。
好都合なことに、スリーブ部分の側壁には、スリーブ部分を介してショルダーストラップを挿入し易くする複数個の窓開口部が配設されている。これにより、ショルダーストラップがスリーブ部分に一部分しか挿入されていない場合であっても、患者はショルダーストラップを引っ張ることができる。
マット部材には1個以上の棒状の横断補剛材を付属させることもできる。補剛材は、腋窩を横切って(すなわち、胴と腕の間に)延びることにより、腕の運動中のマット部材の折れ曲がり及び巻き上がりを防止する。従って、サポートパッドは上腕関節に対して中心位置を維持する。また、ショルダーストラップの接触圧の分散動作はマット部材の幅広い表面全体に確保される。
サポートパッドとマット部材は単一のモジュール内に連合させることもできる。この単一のモジュールはハーネスのショルダーストラップに取り付けることができる。
この目的のために、サポートパッドはマット部材に固定され、各外装又はケーシング内に挿入されたアセンブリー(組立体)が得られる。
ハーネスのショルダーストラップへの外装の取付は、得られた又は外装自体に固定された前記スリーブ部分により行うことが好ましい。このタイプの取付は、ショルダーストラップに対して外装を無理に滑動可能にするので、ハーネスのショルダーストラップの引っ張り中におけるサポートパッド及びマット部材の変形を防止することができる。
患者の身体に対する整形外科用装置の固定安定性(すなわち、患者の身体に対するハーネス安定性)を更に高めるために、正しい姿勢の維持を強力に左右することができる、第2のショルダーストラップを配設することもできる。第2のショルダーストラップもバックピース部分に結合され、患者の他の肩又はバックピース部分に付属されるベルト部分をくるむことができ、また、患者のウエストをくるむこともできる。第2のショルダーストラップ(すなわち、健康な肩部におけるショルダーストラップ)は、負傷肩部における第1のショルダーストラップのように、きつく引っ張る必要はない。しかし、正しくない又は非生理的位置をブロックするようなテンション(張力)はかけなければならない。健康な肩部に対する過剰な圧迫を避けるために、第2のショルダーストラップに第2のマット部材を配設することが好ましい。第2のマット部材は第2のショルダーストラップに結合され、患者に対面する、すなわち、第2のショルダーストラップと健康な肩部との間に間挿されるようにする。また、この第2のマット部材は取り外し可能であることが好ましい。
ベルト部分又は腹部サポートは、負傷肩部に対する特定的なサポートの他に、患者の身体の上半身全体が肩部領域の高い安定性、従って、肩関節又は上腕関節の一層効果的な位置調整が得られることを保証するのに有利である。
両方の肩部をサポートすることが必要な場合(すなわち、患者が両側麻痺により障害されている場合)、第2のサポートパッドは、第1のショルダーストラップにおける第1のサポートパッドと同様な方法及び別形で、第2のショルダーストラップに結合させることもできる。
本発明の整形外科用装置の一例の展開伸張させた形状の概要図である。 図1に示された整形外科用装置が患者により着用された状態の模式的正面図である。 図1に示された整形外科用装置が患者により着用された状態の模式的背面図である。 本発明によるマット部材とサポートパッドからなるアセンブリーの第1の面の部分切り欠き断面図であり、部材は部分的に分離されている。 図4のアセンブリーの第1の面と反対側の第2の面の部分切り欠き断面図であり、部材は部分的に分離されている。 本発明によるサポートパッドの一実施例の平面図である。 図6Aのサポートパッドの側面図である。 本発明によるサポートパッドの別の実施例の平面図である。 図7Aのサポートパッドの側面図である。 本発明による一組のサポートパッドの斜視図であり、曲面を強調するために等値線が書き込まれている。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳述する。
図1?図3を参照する。本発明の整形外科用装置は参照符号1で示されている。特に、整形外科用装置1は、例えば、片麻痺又は麻痺した筋肉により上肢の関節領域で機能不全を起こす同様な病状を患うユーザ又は患者100のリハビリに、或いは、鎖骨骨折を起こした患者100のリハビリなどに有用である。
整形外科用装置1は背中又はバックピース部分20が配設されたハーネス2からなる。ハーネス2はユーザ又は患者100の背中に配置又は配列させるのに適する。ハーネス2の長さはユーザ100のウエストと頸との間の距離に概ね対応する。また、ハーネス2の幅は肩甲骨間の距離に概ね対応する。バックピース部分20には複数本の補剛部材28が配設されている。補剛部材28は例えば、棒状又は小板状の部材であり、長手方向に、すなわち、ウエストから頸方向に沿って展開されるように配列されている。また、補剛部材28は、患者100の背中をサポートする機能を高めることができ、更に、バックピース部分20が頸に向かって巻き上がったり折れ曲がったりすることを防止することもできる。
本発明で使用される補剛部材28は或る程度の柔軟性は有するが、織物又は補剛部材28が適用される材料の柔軟性に対しては極めて限定的である。従って、補剛部材28は織物をピンと張った状態に維持することができ、また、巻き上がりなどによりユーザ100との接触面積を減少させるかもしれないような事態の発生を防止する。しかし、付随して、補剛部材28は織物を多少は曲げてユーザの身体に適合させ、かつ、或る程度の範囲内でユーザの動きに応じることができる。
ショルダーストラップ又はベルト21,22がバックピース部分20の上部又は上端部20aに横方向に結合されている。ショルダーストラップ21,22はバックピース部分20の対称性縦軸200に対して両側に延びており、患者100の左右の各肩をくるむのに適したサイズを有する。ショルダーストラップ21,22は頸の脇と各腋窩下部を通過し、バックピース部分20に接合される。換言すれば、各ショルダーストラップ21,22の第1の端部21a,22aはバックピース部分20の上端部20aに例えば、縫い付けにより固定されており、一方、各ショルダーストラップ21,22の第2の端部21b,22bはバックピース部分20に着脱可能に締結され、これにより、例えば、環状の形状にすることによりショルダーストラップ21,22をユーザ100の各肩をグルグルと包囲し、そしてくるむ。バックピース部分20に対するショルダーストラップ21,22の第2の端部21b,22bの締結点26bは例えば、ショルダーストラップ21,22が前記環を形成するような態様で、ショルダーストラップ21,22自体の各第1の端部21a,22aの近傍に存在する。
整形外科用装置1が患者100により着用される場合、各ショルダーストラップ21,22を、肩の正面部分上から、及び背中領域に突き出すように腋窩下から、各肩を通過させる。第2の端部21b,22bを引っ張ってショルダーストラップ21,22自体を緊張させ、そして、肩上に固定させる。最後に、第2の端部21b,22bをバックピース部分20上の各締結点26bに締結させる。
基本的に、ハーネス2はユーザ100の身体部分の包帯法又は包帯となる。
バックピース部分20に対するショルダーストラップ21,22の第2の端部21b,22bの締結は好ましくは、例えば、ベルクロ(登録商標)ストリップからなる面ファスナータイプのもので行う。これにより、第2の端部21b,22bの締結点を簡単かつ経済的に調整することができ、その結果、ショルダーストラップ21,22が各肩をしっかりとくるむための張力及び強度を簡単かつ経済的に調整することができる。好ましくは、第2の端部21b,22bにおけるベルクロ(登録商標)ストリップ26aは各ショルダーストラップ21,22の長さの約1/3にまで延ばされる。これにより、無段階調整(すなわち、所定の間隔の固定された位置と無関係に締結して調整すること)の優れた選択肢と異なる患者に対する優れた適合性も得られる。
別法として、当業者に周知のその他の締結手段、例えば、バックル又はボタンなども使用できる。
例えば、ショルダーストラップ21,22が長すぎる場合などのように、整形外科用装置1を患者100に適合させなければならないとき、整形外科医又は理学療法士はショルダーストラップ21,22の第2の端部21b,22bを切断して各患者100に適応させることもできる。使用している材料の御陰で、この操作はショルダーストラップのラダリング無しに行うことができる。
図1に示されるように、ハーネス2を展開させると、ショルダーストラップ21,22はバックピース部分20に対して所定の角度α(例えば、45度)を形成する。図1に示されるように、角度αは例えば、バックピース部分20の縦軸200と各ショルダーストラップ21,22の縦軸210との間で画成される。
角度αの値を適切に選択することにより、締結位置及び運動中の両方において、ハーネス2の一層高い快適性と耐久性を付与することができる。更に、角度αの値を適切に選択することにより、背中にぴったりと合うように、ショルダーストラップ21,22及びバックピース部分20を適合させることができ、患者100により着用されたときに、ハーネス2に顕著な安定性を付与する。ショルダーストラップ21,22は肩を効果的にブロックし、関節の異なる箇所間の不快な相対運動の徴候を最小にする。この相対運動は肩のサポート作用を阻害する。従って、角度αの選択は、肩のブロッキング、快適性及び安全性に対する患者の感覚にとって重要である。
整形外科用装置1の製造中に、ショルダーストラップ21,22が縫い付けられるバックピース部分20の上端領域20aを上部に向かって牽引処理することが好ましい。すなわち、バックピース部分20の上端領域20aを縦軸200と概ね平行に引っ張り、変形させる。ショルダーストラップ21,22の第1の端部21a,22aの縫い付け中、前記領域は(好ましくは角変形と共に)ピンと張られた状態を維持する。
例えば、ショルダーストラップ21,22の縫い付けを行う前に、角度が19°の楔型材料をバックピース部分20の上部領域20aから切り取る。このようにして形成されたエッジを引き伸ばし、除去された楔型表面を再び覆い、そして、縫い付け中はピンと張られた状態を維持する。縫い付けが完了したら、予め伸張された部分が弾性復元し、各ショルダーストラップ21,22の第1の端部21a,22aの両端で引き合う。従って、ショルダーストラップ21,22の第1の端部21a,22aは幅方向に向かって僅かに上反り、肩及び背中の解剖学的曲率に従った形状を呈する。その結果、解剖学的形状を有するストラップが形成される。従って、整形外科用装置1が平面上に平坦にされた展延形状のとき、バックピース部分20の前記縫い付け領域は牽引張力状態である。
更に、バックピース部分20の下部又は底部20bに、患者100のウエストの周囲をくるむことが出來るベルト部分23が配設されている。特に、ベルト部分23はバックピース部分20の両端から延びる2個のストラップ23a,23bからなる。ストラップ23a,23bの自由端は、好ましくは、例えば、ベルクロ(登録商標)ストリップ26c,26dからなる着脱可能な面ファスナーにより互いに(例えば、患者100の腹部で)締結させることもできる。従って、ベルト部分23は患者100のウエスト又は横隔膜に対してバックピース部分20を押しつける。ストラップ23aの自由端におけるベルクロ(登録商標)ストリップ26dは各ストラップ23aの長さの約1/3まで延び、これにより、異なる患者に対して優れた調整選択肢(オプション)と優れた適合性が得られる。
別法として、当業者に周知のその他の締結手段、例えば、バックル又はボタンなども使用できる。
好ましくは、ベルト部分23も同様に、例えば、棒状又はストリップ(小板)状の複数個の補剛部材29が配設されている。補剛部材29はストラップ23a,23bに対して横方向に配列され、ストラップ23a,23bが巻き上がったり、折れ曲がったりすることを防止する。従って、幅方向に巻き上がることによりストラップ23a,23bの幅が狭くなったり、患者100との接触面が狭くなったりすることが防止される。
バックピース部分20、ショルダーストラップ21,22及びベルト部分23は或る程度の弾性を有する通気性のある織物から形成することが好ましい。例えば、このような織物はメリヤスタイプのものであり、一例として、綿80%及びポリウレタン(elastan)20%からなり、弾性率が50%?60%、密度が470g/mの弾性繊維である。特に、ショルダーストラップ21,22は弾性プラッシュから形成されており、接触圧の分散性を高めるためにパッドを配設することもできる。
ショルダーストラップ21,22及びベルト部分23が締結され、そして適切に張力がかけられると、ハーネス2及び特にバックピース部分20は患者100の身体にしっかりと押し付けられ、そして、患者の胴体に複数の力を働かせ、肩及び腕の運動を妨げること無く、背中及び肩を概ね直立した位置に維持することができる。
前記のように、片麻痺の患者は身体の半分(この場合は、胸郭の半分)及び一般的には肩及び腕の運動障害を有する。本発明の整形外科用装置1により発揮されるサポート作用は特に肩−腕複合体及び脊柱にも向けられる。有効性を一層高めるために、整形外科用装置1はパッド3も更に有する。パッド3はショルダーストラップに結合され、患者100の負傷肩部をサポートしようとする。図1に示された実施態様を参照する。サポートパッド3は参照符号21で示されるショルダーストラップに結合されている。
サポートパッド3は負傷肩部の腋窩の形状に概ね合致する形状を有する。サポートパッド3は、腋窩に対面するようにされたショルダーストラップ21の面側に配列される。換言すれば、サポートパッド3は腋窩と概ね相補的である。
実際、サポートパッド3はユーザ100の各腋窩内に収容され、上腕骨頭が肩甲上腕関節内の中心に位置されるプリセットされた生理的位置に肩部を維持するように企図されている。基本的に、サポートパッド3の形状と腋窩の形状との対応性は関節に押圧力を働かせることを可能にする。この押圧力は、負傷又は卒中により患者が最早制御できない外転及び内転運動に効果的に対抗して肩甲上腕関節を中心位置に維持するのに適する。
整形外科用装置1が患者100により着用されたとき、サポートパッド3が腋窩内で圧縮され、かつ、腋窩壁面に対して押し付けられるように、ショルダーストラップ21が配置され、かつ、ピンと張られる。従って、関節は、健康なヒトが有するであろう生理的位置に維持される。特に、関節は上方に、かつ、背中に向かって押し付けられる。従って、関節の状態の退行は阻止され、関節の機能回復が促進される。
本発明によれば、サポートパッド3はショルダーストラップ21に対して着脱可能に取り付けられている。従って、ハーネス2全体を交換する必要性無く、パッド3だけを交換することができる。
サポートパッド3は好ましくは、例えば、ベルクロ(登録商標)ストリップからなる面ファスナーにより、ショルダーストラップ21に着脱可能に取り付けられる。これにより、ショルダーストラップ21に対するサポートパッド3の位置を簡単かつ経済的に微調整し、しかも、簡単にパッドを交換することができる。
使用されるサポートパッド3の形状及びサイズは患者100の特定の腋窩の形状及びサイズに応じて変化する。特に、一組のサポートパッド3、すなわち、形状又はサイズが互いに異なる複数個のサポートパッド3の取付も想定できる。ユーザ100は、前記複数個のサポートパッド3の中からユーザにとって最適なパッド3を選択し、そして、ショルダーストラップ21に取り付ける。実際、着脱可能なファスナーの御陰で、サポートパッド3はショルダーストラップ21に対して互いに交換可能である。
例えば、サポートパッド3aの一実施例を図6A、図6B及び図8に示す。また、サポートパッド3bの別の実施例を図7A、図7B及び図8に示す。更に、サポートパッド3cの他の実施例を図8に示す。
例えば、第1の実施例のサポートパッド3a(図6A、図6B及び図8)は平面が楕円形で先端が尖った形状をしており、長さ(L3)が8cm、厚さ(S3)が5.5cm及び最大高さ(H3)が3.5cmである。
例えば、第2の実施例のサポートパッド3b(図7A、図7B及び図8)は平面が槍形で先端が尖った形状をしており、長さ(L3)が7cm、厚さ(S3)が5.5cm及び最大高さ(H3)が3.5cmである。
例えば、第3の実施例のサポートパッド3c(図8のみに図示されている)は長さ(L3)が5cm、厚さ(S3)が3cm及び最大高さ(H3)が1.8cmである。
例証として、図8は、形状及びサイズが互いに異なる3個一組のサポートパッド3a,3b及び3cを示す。これらはショルダーストラップ21に対して交換可能である。
図示された実施例において、サポートパッド3は腋窩の壁面に対面するように企図された上面31と底面32を有する。上面31は腋窩の壁面に対応した彎曲状をしており、また、底面32は例えば平坦であり、面ファスナータイプの締結手段33が配設されている。
例えば、サポートパッド3は糖尿病患者用の反臥位クッションにも使用されるタイプの、PXフォーム又は連続気泡ポリウレタン製である。
図4及び図5を参照する。整形外科用装置1はサポートパッド3に取り付けられるマット部材4も更に有する。マット部材4はサポートパッド3とショルダーストラップ21との間に間挿される。特に、マット部材4は、患者100の腋窩に対面するように企図され、パッド3が取り付けられる第1の面41と、第1の面と反対側の、ショルダーストラップ21に対面する、第2の面42を有する。
換言すれば、マット部材4の第2の面42は、患者100の腋窩に対面するように企図されたショルダーストラップ21の面に隣接しており、一方、サポートパッド3は患者100の腋窩に対面するように企図されたマット部材4の第1の面41に隣接して配置される。従って、ショルダーストラップ21を引っ張ることにより、ショルダーストラップ21はマット部材4を押圧し、次には、サポートパッド3を患者の腋窩に押圧する。従って、サポートパッド3は上方に押し上げられ、肩関節を所定の生理的位置に維持するために、肩関節をサポートする。
マット部材4の主な機能は、ショルダーストラップ21により患者の腋窩に及ぼされる圧縮力により発生される接触圧を分散させることである。従って、単独のサポートパッド3の表面及びショルダーストラップ21がサポートパッド3を支持する箇所の表面よりも大きな表面の接触圧が均一に分散される御陰で、リンパ浮腫、局在性痛症候群などの発生を防止でき、更に一般的には、拘縮形成及び痙縮を引き起こすかもしれない神経症状の悪化現象に出來るだけ対峙することができる。
マット部材4は軽量な反応不顕性で柔軟な材料層から形成されている。好ましくは、マット部材4は高分子材料の格子構造を有する。この格子構造高分子材料は油性物質(例えば、鉱油又はシリコンオイル)を包含している。この油性物質は垂直又は水平方向に作用する力の分散及び消退を確実にする。付随的に、油性物質は患者の皮膚に潤いと栄養を与える。
例えば、前記格子構造高分子材料層の厚さ(S4)は4mmである。
更に、マット部材4は解剖学的形状を有する。特に、中央部分がくびれた(hourglass)形状を有する。この形状は、患者の腕の動きを妨げること無く腋窩下へのマット部材の配置を助け、かつ、静脈血管及び神経が静止位置でも圧迫されないようにする。中央部分がくびれた形状のマット部材4の狭隘部分(すなわち、小さな横断寸法部分)43は患者100の腋窩に収容され、一方、端部44a,44bは、ハーネス2のショルダーストラップ21により圧迫され、肩の前面部分及び背面部分にそれぞれ静止される。従って、バックピース部分20と共に効果的な平板“クロージャー”が得られる。
マット部材4は例えば、長さ(L4)が47cm、(幅広な)端部44a,44bにおける幅(L44)が11cm及び狭隘な中央部分又は狭い部分43の幅(L43)が8cmである。
更に、マット部材4は、例えば、綿又は絹製の保護外装5により被覆されていることが好ましい。この外装は、例えば、ショルダーストラップ21に対する摩擦によるマット部材の損傷を防止するのに適する。図4及び図5において、このような外装5は、マット部材4の隅部を示すために部分的に中断されて図示されている。
更に、マット部材4には例えば、棒状又はストリップ(小板)状の複数個の補剛部材6が配設されている。補剛部材6は、マット部材4の横方向に配列されている。すなわち、患者100の腋窩下のマット部材4の挿入方向と直角を為す方向に配列されている。患者100が整形外科用装置1を着用するとき、横向き補剛部材6の一方の側が胴体に対して、かつ、他方の側が腕の内側に対して静止され、マット部材4の巻き上がりが防止されることにより肩甲上腕関節の中心位置決めに能動的に寄与し、マット部材4の全ての横幅が接触圧を再分布させるように作用することを確実にする。
好都合なことに、横向き補剛部材6は、例えば、外装5に縫い付けることにより形成又は固定された適当なポケットに挿入させることもできる。
図4に示されるように、サポートパッド3は、好ましくはベルクロ(登録商標)部材33,46のような面ファスナー締結手段によりマット部材4に着脱可能に取り付けられる。これにより、前記のように、サポートパッド3の交換及び位置の微調整が可能となる。
マット部材4及びサポートパッド3からなるアセンブリーの取り扱い及び取付を促進させるため、及び、腋窩への当該アセンブリーの正しい配置を容易にするため、前記アセンブリーは外装又はケーシング8内へ挿入させることが好ましい。従って、外装又はケーシング8はアセンブリーを封入し、そして、アセンブリーを汚損及び摩耗から保護する。
図4及び図5において、外装によりアセンブリーが封入されている状態を示すために、外装8は部分的に縫い目が解かれ、そして巻き上げられて図示されている。しかし、使用中は外装8はアセンブリー全体を被覆している。(従って、図4及び図5の左側半分も被覆されている。)
外装5及び外装8を製造するのに使用される材料は抗菌性を有することが好ましい。例えば、外装8は、無臭で抗菌性の銀の糸からなる繊維で製造される。更に、外装8は着脱可能で、しかも洗濯可能である。例えば、外装8の材料は、綿55%、ナイロン30%、ポリウレタン10%及び生銀5%から構成される編物(メリヤス)である。この編物は抗汗性で抗菌性の材料である。
マット部材4とサポートパッド3からなるアセンブリーをショルダーストラップ21に取付可能にするために、外装8には、患者100の腋窩に対面するように企図された側と反対側に、スリーブ部分9を配設することが好ましい。前記スリーブ部分9は例えば、外装8の外側に結び付けられている。
スリーブ9はハーネス2のショルダーストラップ21を滑動可能に収容することができる。基本的に、ショルダーストラップ21は前記スリーブ部分9内に挿入され、これにより、マット部材4及びショルダーストラップ21との間で滑動可能な接続を形成する。
実際、このタイプの取付は、外装8(従って、マット部材4及びサポートパッド3)を滑動可能な態様で、ショルダーストラップ21に留める。そして、ショルダーストラップ21が引っ張られたときでさえも、その位置を微調整可能にする。これはまた、マット部材4の望ましからざる変形を防止する目的も有する。
整形外科用装置1が患者100により着用されたら、ショルダーストラップの第2の端部21bをベルクロ(登録商標)部分26bに締結させるために、ショルダーストラップ21を引っ張る。ショルダーストラップ21はスリーブ部分9の内側を滑動する。その結果、ショルダーストラップ21が患者100の背中にどれだけ戻されたかに拘わらず、前記アセンブリーは患者100の腋窩下に静止したままでいることができる。
スリーブ部分9の側壁に、スリーブ9内に収容されるショルダーストラップ21にアクセスできるようにする窓開口部91を配設することが好ましい。このような開口部91はショルダーストラップ21をスリーブ部分9に挿入する際に好都合である。なぜなら、このような開口部91は、たとえショルダーストラップ21がスリーブ9内にほんの僅かしか挿入されていなかったとしても、ユーザが手を挿入し、そしてショルダーストラップ21を引っ掴み、ショルダーストラップ21をスリーブ9内に引き込み、そして滑動させることを可能にするからである。
第2のショルダーストラップ(すなわち、サポートパッド3を欠くショルダーストラップ)22には、圧力を分散させるため又はショルダーストラップ22が腋窩を刺激することを防止するために、小型のプロテクター又はマット部材などを取り付けることもできる。例えば、このようなプロテクターはマット部材40である。(マット部材40は第1のショルダーストラップ21のマット部材4の材料と同様な材料で製造されている。)マット部材40はベルクロ(登録商標)又はその他の締結手段により第2のショルダーストラップ22に締結される。整形外科用装置1が着用される場合、このような第2のマット部材40は第2のショルダーストラップ22と患者100の身体(特に、肩又は腋窩)との間に間挿される。また、このような第2のマット部材40も着脱可能である。
本発明の変形例として、バックピース部分20は前記と異なる方法でユーザ100の身体に固定される。例えば、サポートパッド3が取り付けられ、負傷した肩をサポートするように企図された単一のショルダーストラップ21を提供することもでき、一方、バックピース部分20は、ユーザ100の胸郭を包囲する複数本のストラップによりユーザ100の身体に縛り付けられる。基本的に、腹部ベルト部分23又は第2のショルダーストラップ22は不要である。
本発明の別の変形例として、バックピース部分も胸部及び腹部に延びており、これにより、概ねコサージュを画成する。
本発明の他の変形例として、整形外科用装置は、(例えば、非弾性繊維製で、かつ硬質リブを有する)コルセット形の部分から構成されている。コルセット形部分は恥骨より下部の腹部全体を覆う。
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。用語「又は」に関して、例えば「A又はB」は、「Aのみ」、「Bのみ」ならず、「AとBの両方」を選択することも含む。特に記載のない限り、装置又は手段の数は、単数か複数かを問わない。
1 本発明の整形外科用装置
2 ハーネス
3,3a,3b,3c サポートパッド
4 マット部材
5,8 外装
6 補剛部材
7 ポケット
9 スリーブ
20 バックピース部分
21,22 ショルダーストラップ
21a,22a ショルダーストラップの第1の端部
21b,22b ショルダーストラップの第2の端部
23 ベルト部分
23a,23b ストラップ
26a,26c,26d ベルクロストリップ
28,29 補剛部材
40 第2のマット部材
91 窓開口部
100 患者
200 バックピース部分の対称性縦軸
210 ショルダーストラップの縦軸

Claims (22)

  1. ユーザ(100)の背中に配列させるのに適応するバックピース部分(20)が配設されたハーネス(2)と、
    前記バックピース部分(20)に結合され、かつ、ユーザ(100)の各肩部をくるむのに適応する少なくとも1本のショルダーストラップ(21)と、
    からなる整形外科用装置(1)であり、
    前記整形外科用装置(1)は、前記少なくとも1本のショルダーストラップ(21)に結合させるのに適応し、かつ、所定の生理的位置に肩関節を維持するためにユーザ(100)の各腋窩内に収容させるのに適応するサポートパッド(3,3a,3b,3c)を更に有し、
    前記サポートパッド(3,3a,3b,3c)は腋窩の形状に調和する形状を有する、
    ことを特徴とする整形外科用装置(1)。
  2. サポートパッド(3,3a,3b,3c)とショルダーストラップ(21)との間に間挿されるマット部材(4)を更に有し、
    サポートパッド(3,3a,3b,3c)は前記マット部材(4)に取り付けられる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の整形外科用装置(1)。
  3. サポートパッド(3,3a,3b,3c)はマット部材(4)に着脱可能に取り付けられる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の整形外科用装置(1)。
  4. サポートパッド(3,3a,3b,3c)はマット部材(4)に面ファスナー固定手段により取り付けられる、
    ことを特徴とする請求項3に記載の整形外科用装置(1)。
  5. マット部材(4)は、ユーザ(100)の腋窩に対面するように企図され、かつ、サポートパッド(3,3a,3b,3c)が取り付けられる第1の面と、第1の面と反対側の、ショルダーストラップ(21)に対面する第2の面とを有する、
    ことを特徴とする請求項2,3又は4に記載の整形外科用装置(1)。
  6. マット部材(4)はショルダーストラップ(21)に滑動可能に取り付けられる、
    ことを特徴とする請求項2?5のいずれかに記載の整形外科用装置(1)。
  7. 前記マット部材(4)はスリーブ部分(9)によりショルダーストラップ(21)に取り付けられており、前記スリーブ部分(9)は前記ショルダーストラップ(21)を滑動可能に収容するのに適応する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の整形外科用装置(1)。
  8. 前記スリーブ部分(9)の側壁には複数個の窓開口部(91)が配設されている、
    ことを特徴とする請求項7に記載の整形外科用装置(1)。
  9. マット部材(4)及びサポートパッド(3,3a,3b,3c)からなるアセンブリーが外装(8)により包封されている、
    ことを特徴とする請求項2?8のいずれかに記載の整形外科用装置(1)。
  10. 前記スリーブ部分(9)は前記外装(8)の外側に締結されている、
    ことを特徴とする請求項7?9のいずれかに記載の整形外科用装置(1)。
  11. マット部材(4)は中央部分がくびれた形状を有する、
    ことを特徴とする請求項2?10のいずれかに記載の整形外科用装置(1)。
  12. マット部材(4)に結合された複数個の横向きの補剛部材(6)を有する、
    ことを特徴とする請求項2?11のいずれかに記載の整形外科用装置(1)。
  13. マット部材(4)は保護外装(5)により被覆されている、
    ことを特徴とする請求項2?12のいずれかに記載の整形外科用装置(1)。
  14. 前記横向き補剛部材(6)は前記保護外装上に形成された各ポケット(7)内に挿入される、
    ことを特徴とする請求項12又は13に記載の整形外科用装置(1)。
  15. マット部材(4)は、油性物質が包含された格子構造を有する材料から形成されている、
    ことを特徴とする請求項2?14のいずれかに記載の整形外科用装置(1)。
  16. サポートパッド(3,3a,3b,3c)はショルダーストラップ(21)に着脱可能に結合される、
    ことを特徴とする請求項1?15のいずれかに記載の整形外科用装置(1)。
  17. ハーネス(2)の展延形態において、ショルダーストラップ(21)はバックピース部分(20)に対して所定の角度を形成する、
    ことを特徴とする請求項1?16のいずれかに記載の整形外科用装置(1)。
  18. ショルダーストラップ(21)は縫い付けによりバックピース部分(20)に締結され、
    前記展延形態において、バックピース部分(20)の縫い付け領域は牽引張力状態にある、
    ことを特徴とする請求項17に記載の整形外科用装置(1)。
  19. 前記バックピース部分(20)に結合され、かつ、ユーザ(100)のウエストをくるむのに適応するベルト部分(23)を更に有する、
    ことを特徴とする請求項1?18のいずれかに記載の整形外科用装置(1)。
  20. 前記バックピース部分(20)に結合され、かつ、ユーザ(100)の第2の肩部をくるむのに適応する第2のショルダーストラップ(22)を更に有する、
    ことを特徴とする請求項1?19のいずれかに記載の整形外科用装置(1)。
  21. 第2のショルダーストラップ(22)に結合され、かつ、第2のショルダーストラップ(22)とユーザ(100)の身体との間に間挿されるように企図された第2のマット部材(40)を有する、
    ことを特徴とする請求項20に記載の整形外科用装置(1)。
  22. 請求項1?21のいずれかに記載された整形外科用装置(1)と、形状又はサイズが互いに異なる一組のサポートパッド(3a,3b,3c)とからなり、
    前記サポートパッド(3a,3b,3c)は前記少なくとも一つのショルダーストラップ(21)に互いに交換可能に配設される、
    ことを特徴とする整形外科用キット
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