JP2013531026A - B型ランチビオティックを含む製剤 - Google Patents

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Abstract

硬ゼラチン、HPMC、またはデンプンのカプセルと、Xが-NH(CH2)qNH2であり、qが2〜12の整数である式(I)のB型ランチビオティックとを含む、B型ランチビオティックの胃への経口送達用のカプセルの薬学的製剤を記載する。

Description

本出願は2010年7月14日出願の米国特許出願第61/364088号に関し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
本開示は、式(I)のB型ランチビオティックの経口送達用の製剤、特に該ランチビオティックを胃に送達する速崩壊性カプセル剤、および治療、特にクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症の処置におけるその使用に関する。本開示はまた、前記製剤を調製する方法に関する。
B型ランチビオティック(球状ペプチド)は例えば国際公開公報第2007/083112号(特許文献1)により公知である。ナイシン(ラントシン(lanthocin))などのランチビオティックの製剤は米国特許第5,985,823号(特許文献2)および米国特許第5,304,540号(特許文献3)により公知である。これらの事例は、胃腸管通過中にはその完全性を維持しその後結腸へのラントシンの放出を可能にする製剤を記述する。それらは、経口投与用に適切にコーティングされた錠剤または顆粒剤またはカプセル剤を含み、該コーティングは、胃および小腸を通過している間には剤形の完全性を維持し、胃腸管(小腸下部〜大腸上部)の所望の領域での有効成分の放出を可能にする。
国際公開公報第2007/083112号 米国特許第5,985,823号 米国特許第5,304,540号
本明細書の開示は、
ゼラチン、HPMC、またはデンプンのカプセルと;
式(I)のB型ランチビオティック、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物と
を含む、B型ランチビオティックの胃への経口送達用のカプセルの薬学的製剤であって、該カプセルが経口送達から例えば30分以内、25分以内、20分以内、15分以内、例えば10分以内にB型ランチビオティックを胃内に放出する、薬学的製剤を提供する:
Figure 2013531026
式中、
Aは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になって、ロイシン、イソロイシンおよびバリンより選択される、タンパク質を構成する(proteinogenic)アミノ酸残基となり;
Bは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になって、ロイシン、イソロイシンおよびバリンより選択される、タンパク質を構成するアミノ酸残基となり;
Xは-NH(CH2)qNH2であり;
qは2〜12の整数であり;
Zは-NR1R2であり;
R1はHまたはC1〜4アルキルであり、
R2はH、アミノ酸またはC1〜4アルキルであり、
pは0または1である。
化合物1(上部線)およびナイシン(下部線)のSIF中での経時安定性の比較を示す。化合物1(式(II)の標識化合物)がSIF中で本質的に安定であることがわかる。 図2は、経時的に溶解する本発明のカプセル(化合物1を含む)の写真を示す。バイアルは2分および3分(図2a)時点の試験試料である。 図2は、経時的に溶解する本発明のカプセル(化合物1を含む)の写真を示す。バイアルは5〜6分、10分および15分(図2b)時点の試験試料である。 図2は、経時的に溶解する本発明のカプセル(化合物1を含む)の写真を示す。15分後のSGF中の試験カプセル(化合物1なし)を示す(図2c)。 経時的な化合物1(式(II)の化合物)の溶解を示す。SGF中の化合物1は3分後に飽和溶解に達したようである。 試料採取時間に対してプロットされ、ゼロ時点でのピーク面積に対する割合として表されるピーク面積としての、SIF中での化合物1(NVB 302と呼ぶ)の安定性を示す。
B型ランチビオティックは、胃および腸で認められる条件により実質的に分解されることがなく、有効成分を結腸へ安全に送達することを確実にするために腸溶コーティング製剤で送達する必要がない。しかし驚くべきことに、本発明者らは、式(I)の化合物が胃腸液中よりも胃酸中でさらに可溶性であることを発見した。本発明者らは、ランチビオティックが容易に溶解および/または分散して、希釈された(溶解および/または分散した)形態で腸に流入することができるように、ランチビオティックを胃に送達することが有利であると考える。
対照的に、より乾燥した環境である腸または結腸中でランチビオティックを放出することは、実際にはランチビオティックの劣悪な分配を生じさせることがある。さらに、腸液は胃液よりも高いpHを有する。胃のこのより低いpHはランチビオティックの分散を支援しうる。
本開示は、ランチビオティック、特にカプセル中の実質的にすべての用量を、胃内に放出しかつ十二指腸内への通過時までに確実に放出することを可能にする製剤を提供する。
理論によって拘束されることは望ましくないが、胃および/または腸の条件に対するB型ランチビオティックの高い安定性は、部分的には球状構造が理由であると仮定される。にもかかわらず、ペプチドのフォールディング、および/または小さな凝集物(もしくは小球体)の形成がこの安定性に寄与することがある。
本明細書の文脈における実質的にすべてとは、カプセル中の所期の用量にほぼ等しい量、例えば、カプセル中に含有される少なくとも60、65、70、75、0、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%w/wのランチビオティックを意味する。
一態様では、ランチビオティックは投与後9分以下、例えば8、7、6、5分以下で放出される。
本明細書の製剤中で使用されるカプセルを、その中に含有されるランチビオティックの放出を遅延させるようにコーティングすべきではない。
一態様では、カプセルシェルの厚さは約0.1mmである。
ゼラチンは、胃内で与えられる条件において溶解する。しかし、ゼラチンは、動物由来のタンパク質の1つであり、すべての患者集団での使用に好適であるわけではない。カプセルシェルの堅牢性は、グリセリンおよび/またはソルビトールなどの賦形剤の包含によって改変することができる。
一態様では、ゼラチンカプセルは硬ゼラチンである。
一態様では、ゼラチンカプセルは軟ゼラチンである。
一態様では、使用されるカプセルはスウェーデン橙色硬カプセルである。
本明細書において使用されるHPMCカプセルは、例えば日常的な方法によって調製されるかまたは米国特許出願公開第2010/0168410号に記載されるヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセルを意味するように意図されている。
あるいは、カプセルは、例えばコーンスターチから調製されるデンプンカプセルでありうる。
一態様では、カプセルのサイズは000、00E、00、0E、1、2、3または4、例えば00より選択される。
カプセルの内容物は固体、液体またはペーストでありうる。
一態様では、カプセルは硬カプセルであり、例えば固体の内容物を含有する。
一態様では、保存料が製剤中で使用されうる。
一態様では、製剤の各カプセルは10mg〜500mg、例えば50mg〜350mgのランチビオティックを含有する。
一態様では、少なくとも2個のカプセルを使用して、100mg〜1000mg、例えば150mg〜500mgまたは50mg〜300mg、特に60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290または300mgの範囲の「単一」用量を投与する。後者の文脈で使用される単一用量は、例えばカプセル剤を同時にまたは直ちに順次投与する際に一度に与えられる用量を意味するように意図される。
ランチビオティックは、塩、例えば、ラクトビオン酸塩、マンデル酸塩((S)-(+)-マンデル酸塩、(R)-(-)-マンデル酸塩および(R,S)-マンデル酸塩を含む)、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、グルタミン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、グルコン酸塩、コハク酸塩、エチルコハク酸塩(4-エトキシ-4-オキソ-ブタン酸塩)、ピルビン酸塩、シュウ酸塩、オキサロ酢酸塩、糖酸塩、安息香酸塩、グリコール酸塩、グルタミン酸塩(N-メチルグルタミン酸塩およびN-エチルグルタミン酸塩を含む)、グルクロン酸塩、アルキルもしくはアリールスルホン酸塩(例えばメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩またはp-トルエンスルホン酸塩)ならびにイセチオン酸塩を含む無毒の塩を形成する無機酸または有機酸から形成される付加塩として得ることができる。
薬学的に許容される塩基塩の他の例としてはアンモニウム塩、ナトリウムおよびカリウムの塩などのアルカリ金属塩、カルシウムおよびマグネシウムの塩などのアルカリ土類金属塩、ならびにイソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N-エチル-D-グルカミンおよびN-メチル-D-グルカミンなどの一級、二級および三級アミンの塩を含む有機塩基との塩が挙げられる。
塩を使用して、本開示の化合物の溶解度を最適化することができる。
一態様では、ランチビオティック化合物は、C末端における遊離アミンを伴って(すなわち遊離塩基として)得られる。本発明の製剤中で使用される化合物は両性であり、双性イオンとして存在しうる。
一態様では、ランチビオティックは水和物などの溶媒和物の形態である。
一態様では、本発明の製剤中で使用されるランチビオティック材料は非晶質である。
一態様では、製剤中で使用されるランチビオティック材料は例えば塩の調製における凍結乾燥の前処理工程に供されている。
一態様では、使用されるランチビオティック材料は、例えば好適な流動性を有する材料を得るために噴霧乾燥されている。一態様では、ランチビオティックおよび賦形剤の凝集物または単純な混合物(混加物)である粒子を得るためにランチビオティックが1種または複数種の賦形剤と共に噴霧乾燥されている。
一態様では、カプセルに充填された製剤は、式(I)のランチビオティックまたはその塩もしくは溶媒和物からなるかまたは本質的になる。
一態様では、カプセルに充填された製剤は、式(I)のランチビオティックおよび薬学的に許容される賦形剤を含む。
薬学的に許容される賦形剤としては結晶セルロース、ラクトース、マンニトール、アルファ化デンプンなどのデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、グリセリンおよびポリエチレングリコールなどの潤滑剤、炭酸ナトリウムなどの緩衝剤などが挙げられる。
一態様では、カプセルに充填された製剤は、結晶セルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウムおよびグリシン、マンニトール、アルファ化デンプン、コーンスターチ、ジャガイモデンプンより独立して選択される1種または複数種の賦形剤、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウムおよびある種の複合ケイ酸塩などの崩壊剤、ならびにポリビニルピロリドンなどの造粒結合剤を含む。
本開示の文脈でのアルキルは直鎖または分岐鎖アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチルまたはt-ブチルを意味する。
一態様では、pは1である。一態様では、pは0である。
一局面では、Aは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってロイシンとなり、Bは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってバリンとなる。
一態様では、Aは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってバリンとなり、Bは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってイソロイシンとなる。
一態様では、Aは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってバリンとなり、Bは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってバリンとなる。
一態様では、Aは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってロイシンとなり、Bは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってイソロイシンとなる。
一態様では、R1はHである。
一態様では、R2はHである。
一態様では、R2はアミノ酸残基のLまたはD異性体である。一態様では、R2は-C(O)CH(CH3)NH2のLまたはD異性体である。
一態様では、R2は、アラニン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、リジン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、アルギニン、セリン、スレオニン、バリン、トリプトファンおよびチロシンより選択されるアミノ酸残基である。
一態様では、R2は、フェニルアラニン、チロシンおよびアラニン(すなわち-C(O)CH(CH3)NH2)より選択されるアミノ酸残基である。
一態様では、Zは-NH2である。
一局面では、Aは-CH2CH(CH3)2であり、Bは-CH(CH3)2であり、Zは-NH2である。
一態様では、qは2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12、例えば2、3、7、9または12、特に7、9または12である。一態様では、qは7である。別の態様では、qは9または12である。
一態様では、qは3〜12または3〜8である。
先に記載の態様のすべての矛盾しない組み合わせは、すべての組み合わせが個々にかつ明示的に記載されるかのように、本明細書に明示的に開示される。
一局面では、本開示は、式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物を提供する。
Figure 2013531026
一態様では、式(I)または(II)の化合物は5〜10%w/wの水を含む。
一態様では、本発明の製剤は、式(I)または(II)の化合物および抗酸化剤、例えばブチル化ヒドロキシトルエンを含む。ブチル化ヒドロキシルトルエンなどの抗酸化剤の好適な量としては最終製剤の10%w/w以下、例えば9、8、7、6、5、4、3、2または1%w/wが挙げられる。
一態様では、本開示の製剤は、カプセル充填後に8%未満、例えば7、6、5、4、3、2または1% w/w未満の含水量を有する。
一態様では、本発明のカプセルは、制御された湿度条件下で充填される。したがって、式(I)もしくは(II)の化合物またはそれを含む組成物を制御された湿度条件下でカプセルに充填する工程を含む、本発明の固体剤形を調製する方法が提供される。
一態様では、本開示の製剤は、適切な条件下で貯蔵された場合に約2年の有効期間を有する。特に、前記期間にわたって、製剤は貯蔵後に物理的に安定であり(例えば、カプセルの内容物の流動性が不変であり、かつ/または製剤中に凝集物が存在せず、かつ/またはカプセルの崩壊時間が実質的に不変のままであり、かつ/または水の浸入が最小化される)、その中のランチビオティックは化学的に安定である。
一態様では、例えばラベル上に規定された適切な条件下での貯蔵後の有効期間の終わりに、製剤の含水量は12%w/w未満、例えば10%w/w以下である。
一態様では、本開示のカプセルはブリスターホイルパック、例えばホイル/ホイルパックまたはホイルラミネートパックに包装されている。好適な包装は関連分野の当業者に公知である。
本開示の製剤中で使用される化合物は、クロストリジウム・ディフィシルの1つまたは複数の菌株に対する非常に高い抗菌活性を有することから有利であり、例えば、活性を最小阻止濃度(MIC)などの標準的試験によって測定する場合、概して本開示の化合物は、1つまたは複数のクロストリジウム・ディフィシル株に対し16μg/mL以下、例えば4μg/mL以下、特に2μg/mL以下のMICを有する。さらに、本明細書のある種の化合物は、クロストリジウム・ディフィシルのいくつかの一般的な菌株に対する非常に高い活性を有する。
さらに、式(I)および(II)の化合物は、体内に見られる自然で健康な腸内細菌叢に対する抗菌活性が低いことから、ヒトおよび動物への投与に特に適している。クロストリジウム・ディフィシルなどの微生物感染症によって誘発される下痢の処置の場合、本化合物による処置を生き延びる自然細菌叢の能力が理由で、本化合物による処置後には、公知の抗生物質による処置に比べて、症状の再発の減少が観察されると予想される。特に、本明細書の化合物はバクテロイデス・フラジリス(Bacteroides fragilis)、バクテロイデス・テタイオタオミクロン(Bacteroides thetaiotaomicron)、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)に対する非常に低い活性、ならびにペプトストレプトコッカス・アネロビウス(Peptostreptococcus anaerobius)およびビフィドバクテリウム・アドレセンティス(Bifidobacterium adolescentis)に対する中程度に低い活性を示す。
さらに、経口送達した際に、本開示の化合物は全身吸収されず、これによって相対的に高濃度の有効成分を結腸/腸内の標的に送達することが可能になる。したがって、経口投与した際に化合物が全身送達されないことから、患者に対する任意の潜在的な副作用を最小化することができる。
クロストリジウム・ディフィシル感染症および/または過剰繁殖は、入院中の患者に一般的な問題である。それは医療制度に対して真の負荷をもたらすものであり、高齢患者などの脆弱な患者の生命を危うくしうる。
したがって、一局面では、処置、特にヒトおよび/または動物の処置、例えば微生物感染症、より具体的にはクロストリジウム・ディフィシル感染症の処置における本開示の製剤の使用が提供される。
本開示の製剤は、プロトンポンプ阻害剤を服用中のまたは低酸症を有する患者への投与(例えばクロストリジウム・ディフィシル感染症の処置または予防における)に特に好適である。細菌がこれらの患者の胃内の比較的好都合な条件を通過して生き延び、続いて結腸でコロニー形成しうることから、これらの患者は糞便-経口経路を介してクロストリジウム・ディフィシルに比較的感染および再感染しやすい。胃内での式(I)および(II)の化合物の放出は、胃内の細菌を除去することによって結腸の感染または再感染を予防する可能性が高い。
したがって、一態様では、プロトンポンプ阻害剤を服用しているかまたは低酸症を有することを特徴とする患者集団を本発明の製剤で処置する方法が提供される。
一局面では、微生物感染症、例えばクロストリジウム・ディフィシル感染症、特にそれに関連する下痢または大腸炎の処置用の医薬の製造のための、式(I)または(II)の化合物を含む本明細書に記載の製剤が提供される。
一局面では、例えば本明細書に記載の感染症/疾病または疾患の処置のために、治療有効量の本明細書に記載の式(I)の化合物、例えば式(II)の化合物、またはそれを含有する薬学的組成物を、それを必要とする患者(ヒトまたは動物)に投与する段階を含む、処置方法が提供される。
本明細書の文脈では「含む(comprising)」は「含む(including)」として解釈すべきである。ある種の要素を含む本発明の局面は、関連性のある要素「からなる」かまたはそれ「から本質的になる」代替的な態様にも及ぶように意図されている。
本発明の態様を技術的に適切に組み合わせることができる。
化合物1: デオキシアクタガルジンB (1,7-ジアミノヘプタン)モノカルボキサミド
デオキシアクタガルジンB(2.5g)、1,7-ジアミノヘプタン(0.52g)およびジイソプロピルエチルアミン(0.44mL)を乾燥ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させた。ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)(1.04g)の乾燥ジメチルホルムアミド(5mL)溶液を小分けして2時間かけて加えた。反応後に分析HPLCを行い(表1参照)、出発原料が消費されるまでPyBOPを加えた。
(表1)ランチビオティック(例えばアクタガルジン、アクタガルジンBまたはデオキシ-アクタガルジンB)およびジアミノアルカン誘導体化生成物の分離用の分析HPLC条件
カラム: Zorbax 5μ C18(2) 150 x 4.6 mm
移動相A: 20mMリン酸カリウム緩衝液pH 7.0中30%アセトニトリル
移動相B: 20mMリン酸カリウム緩衝液pH 7.0中65%アセトニトリル
流速: 1ml/分
勾配:
時間0分 100% A 0% B
時間10分 0% A 100% B
時間11分 0% A 100% B
時間11.2分 100% A 0% B
サイクル時間 15分
注入容積: 10μl
検出: 210nm
粗反応混合物を30%メタノール水溶液に注ぎ、得られた溶液をVarian Bond Elut C18カラム(30g)上に添加した。次にカラムを50%、60%、70%、80%、90%メタノール水溶液で順次洗浄し、所望の材料の大部分は70%画分中に溶出された。シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(溶離液ジクロロメタン:エタノール:アンモニア 10:8:1)により、210nmの紫外線による純度90%超の材料を得た。収量1.4g。(M+2H)+2の質量計算値993、実測値992.91。
生成物を500MHzでの13C NMR分光測定(溶媒は7:3比のD3アセトニトリル:水)によって分析した。ピークリストを表2に示す。
(表2)化合物1の炭素13ピークリスト
Figure 2013531026
Figure 2013531026
化合物2: 化合物1の化合物のメタンスルホン酸塩の調製
経口または静脈内投薬に好適な溶液を得る目的で、化合物1の化合物のメタンスルホン酸塩が好適であるとわかった。
化合物1の化合物を水に懸濁させ、過剰のメタンスルホン酸を加えて透明溶液を得た。製造者の説明書に従って調節されたBond Elut C18カラム上に溶液を添加することで過剰のメタンスルホン酸を除去し、カラムを水で徹底的に洗浄し、メタンスルホン酸塩をメタノールで溶離した。溶媒を蒸発により除去してメタンスルホン酸塩を白色粉末として得た。
化合物1の化合物のメタンスルホン酸塩は水に約20mg/mLで可溶性であった。
化合物3 (化合物1の化合物の調製の代替経路): デオキシアクタガルジンB [7-(t-ブトキシカルボニルアミド)-1-アミノヘプタン]モノカルボキサミド]
化合物1について記載のプロセスを使用してデオキシアクタガルジンBおよび7-(t-ブトキシカルボニルアミド)-1-アミノヘプタンから調製した。75% (M+2H)+2 1043、実測値1044.11。
化合物3を室温で4N塩酸水溶液によって3時間処理した後、混合物をpH7に中和し、実施例1について記載のように精製を行って化合物1を得た。収率: 65%。
化合物4: デオキシアクタガルジンB (1,2-エチレンジアミン)モノカルボキサミド
化合物1について記載の方法を使用してデオキシアクタガルジンBおよび1,2-エチレンジアミンから調製した。収率: 96%。(M+2H)+2の質量計算値958、実測値959.02。
化合物5: デオキシアクタガルジンB (1,3-ジアミノプロパン)モノカルボキサミド
化合物1について記載の方法を使用してデオキシアクタガルジンBおよび1,3-ジアミノプロパンから調製した。収率: 87%。(M+2H)+2の質量計算値965、実測値965.04。
化合物6: デオキシアクタガルジンB (1,5-ジアミノペンタン)モノカルボキサミド
化合物1について記載の方法を使用してデオキシアクタガルジンBおよび1,5-ジアミノペンタンから調製した。収率: 83%。(M+2H)+2の質量計算値979、実測値980.06。
化合物7: デオキシアクタガルジンB (1,9-ジアミノノナン)モノカルボキサミド
化合物1について記載の方法を使用してデオキシアクタガルジンBおよび1,9-ジアミノノナンから調製した。収率: 84%。(M+2H)+2の質量計算値1007、実測値1007.51。
化合物8: デオキシアクタガルジンB (1,12-ジアミノドデカン)モノカルボキサミド)
化合物1について記載の方法を使用してデオキシアクタガルジンBおよび1,12-ジアミノドデカンから調製した。収率: 74%。(M+2H)+2の質量計算値1028、実測値1027.51。
化合物9: アクタガルジン(1,7-ジアミノヘプタン)モノカルボキサミド
化合物1について記載の方法を使用してアクタガルジンと1,7-ジアミノヘプタンとのアミドカップリングにより調製した。収率: 59%。(M+2H)+2の質量計算値1001.0、実測値1001.02。
化合物10: アクタガルジン(1,3-ジアミノプロパン)モノカルボキサミド
化合物1について記載の手順を利用してアクタガルジンと1,3-ジアミノプロパンとをカップリングさせて調製した。収率: 47%。(M+H+Na)+2の質量計算値973.0、実測値973.2。
化合物11: アクタガルジン(1,4-ジアミノブタン)モノカルボキサミド
化合物1について記載の手順を利用してアクタガルジンと1,4-ジアミノブタンとをカップリングさせて調製した。収率: 50%。(M+H+Na)+2の質量計算値990.5、実測値989.46。
B型ランチビオティックの抗菌活性
本発明において使用される化合物はインビトロおよびインビボで抗菌活性を示す。それらはクロストリジウム・ディフィシルに対して活性があり、デオキシアクタガルジンBに比べて改善された活性を有しうる。
クロストリジウム・ディフィシル株の感受性試験を嫌気的条件下のWilkins-Chalgren嫌気性菌用寒天中での抗生物質2倍段階希釈によって行った。バンコマイシンを比較薬として含めた。クロストリジウム・ディフィシル培養物を予備還元Brazier(C.C.E.Y.)寒天プレート上に接種し、嫌気的条件下37℃で48時間増殖させた。48時間培養物の2〜3個のコロニーを予備還元Schaedlerブロス5mlに接種し、嫌気性条件下37℃で24時間増殖させた。この培養物を予備還元0.9% NaClで希釈して0.5マクファーランド標準濁度を実現し、薬物含有プレートに最終接種菌量105cfu/スポットで適用した。薬物無しの増殖対照プレートを含めた。プレートを嫌気性室中37℃で48時間インキュベートし、増殖について調査した。MICは、増殖を完全に阻害するかまたは薬物無しのプレート上での増殖に比べて増殖の著しい減少を引き起こす、薬物の最低濃度とした。
(表3)デオキシアクタガルジンB(DAB)およびその誘導体のMICデータ(μg/ml)(結果の値が低いほど試験化合物の活性が大きい)
Figure 2013531026
腸液中でのB型ランチビオティックの安定性
本明細書において提供されるランチビオティック系化合物は、ナイシンなどのA型ランチビオティックに比べて酵素的分解に対する増大した安定性を有しうる。特に、前記化合物は、A型ランチビオティックに比べて腸液に対する改善された安定性を有しうる。
ナイシンおよび化合物1の化合物を、腸内での酵素消化に対する感受性について模擬腸液(SIF)を使用して試験した。SIFは模擬腸液の標準USP溶液に基づくものであり、ウシ血清アルブミンに対するその活性を確認した(Hilger et al, Clin. Exp. Immunol. 2001, 123, 387-94)。これらの化合物をSIF中37℃でインキュベートし、それらの濃度を分析用HPLC(表1に概説される条件を使用する210nmでのUV検出)によって定量化した。
図1は、ナイシンがSIF中で急速に分解し、半減期が約15〜20分であったことを示す。この培地中でのナイシンの急速な分解は、結腸感染症の処置のためのナイシンの臨床的有用性が、慎重な調剤によって該化合物を分解性酵素から保護することができない限り非常に限定されるという観察を裏付ける。
図1はまた、化合物1(式IIの標識化合物)がSIF中で本質的に安定であって、クロストリジウム・ディフィシル結腸感染症を処置するために好適な安定性を有する可能性が高いことを示す。
さらに、式1の化合物などのB型ランチビオティックはSGF中で最大20時間安定である。
実施例1
硬ゼラチンカプセル(サイズ00)を開放して2つのセグメントにし、化合物1(50mg)をより大きなセグメントに秤量した。より小さなセグメントをより大きなカプセル区画の上で挿入および閉鎖することによって、化合物1を含有するカプセルセグメントを封止した。
この方法を使用して、最大500mgを含有する硬ゼラチンカプセル(サイズ00)を調製することができる。
溶解試験
実施例1のカプセルを模擬胃液(SGF)10mLに37℃で滴下した。得られた混合物を磁気攪拌子で穏やかに攪拌して、カプセルを攪拌子に触れないように溶液中でゆっくりと回転させた。溶液/懸濁液の試料(100μL)を、カプセルのSGFへの添加後1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30および70分の時点で取り出した。
ベンチトップ遠心分離機を使用して試料を浄化することで、懸濁液から固体を除去した。浄化された上澄み液を50%エタノールで希釈した後、HPLCで分析した。
結果は、化合物1がカプセルからSGF中に4分以内に完全に放出されたことを示す。
実施例2
模擬胃液(SGF)中に懸濁した際の硬ゼラチンカプセルに含有される化合物1の溶解度および溶解挙動を37℃でモニタリングした。
化合物1(50mg)をサイズ00硬ゼラチンカプセル中に移した。このカプセルは、臨床試験中に投与される可能性が高い最低用量を表す。カプセルをSGF 10mLに37℃で滴下し、試料を手動で断続的にかき混ぜた。溶解を1時間にわたって目視およびHPLCによってモニタリングした。HPLCでモニタリングした溶解実験において、試料をマグネチックスターラによって37℃で連続的に攪拌した。試料100ulを溶解実験から取り出し、水900ulで希釈した。次に希釈された試料を遠心分離して固体材料(大部分はゼラチン)を除去した。
SGFの組成
NaCl 2g
ペプシン 3.2g
HCl 7mL
水lLに希釈
使用したHPLC法
カラム: Phenomenex Hyperclone 5μ C18 150 x 4.6 mm
移動相A: 10%アセトニトリル/90%水/0.15% TFA
移動相B: 90%アセトニトリル/10%水/0.15% TFA
流速: 1mL/分
勾配:
時間0分 100% A 0% B
時間10分 0% A 100% B
時間11分 0% A 100% B
時間11.2分 100% A 0% B
サイクル時間 15分
注入容積: 10μL
検出: 210nm
カプセルは約1分間変わらないままである。1分後、孔がカプセル中に形成され、薬物が分散しはじめる。4分後、カプセルはガラス容器の側面にカプセル/薬物の塊を形成する。10分後、カプセルの小さな沈着物が残り、固体化合物は見えなくなった。大部分がゼラチンカプセルによる、白色懸濁液が形成される(以下の図2の対照カプセルを参照)。
化合物1は3分後に飽和溶解に達したようである(図3)。ピーク面積応答の変動は、部分的には、カラム上でのゼラチンとの相互作用による不十分なクロマトグラフィーが理由である。しかし、この結果は、化合物1の溶解が急速である(3分以内)こと、および化合物1の原体が5分未満で溶解することを示す。試験は、化合物1が硬ゼラチンカプセルからSGFに溶解および分散することを示す。
本明細書において、化合物1および式(II)の化合物は互換的に使用される。
実施例3
化合物1 10mgを模擬腸液(SIF)250μg/mLに懸濁させ、振盪機上に10分間放置した後、懸濁が観察された。これは、SGF中に懸濁させて、同じ期間の後には完全に溶解した同一の試料とは対照的であった。標的濃度40mg/mlで調製されたこの試料を遠心分離して沈殿物を除去した。次に上澄み液を水で標的1mg/mlに希釈し、実施例2のHPLC法を使用して、化合物1の含有量を、50%エタノール(水溶液)中で調製された1mg/mL標準に対して比較した。
SIFの組成
以下の項目を以下に列挙した順序でビーカーに加える
KH2PO4 6.8g
水 250mL
0.2N NaOH 77mL
水 500mL
パンクレアチン 10g
HCl/NaOH pH 6.8に調整するため
水lLに希釈(最終pH = 6.8)
化合物1は0.8mg/mL未満でSIFに可溶性である。これは、40mg/mLで可溶性である化合物1のSGF中での溶解度とは対照的であった。
実施例4
化合物1をSIF中37℃で最大240分間インキュベートした。アリコートを試験試料から取り出し、水で希釈した後、HPLCによる分析(実施例2に記載の)を行った。化合物1のピーク面積を記録し、ゼロ時点試料に対する割合として表した。240分を超えても、化合物1のピーク面積の有意な減少は観察されなかった。これは、化合物1がSIF中で240分間安定であることを示している(図4)。
本明細書の開示は、
ゼラチン、HPMC、またはデンプンのカプセルと;
式(I)のB型ランチビオティック、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物と
を含む、B型ランチビオティックの胃への経口送達用のカプセルの薬学的製剤であって、該カプセルが経口送達から例えば30分以内、25分以内、20分以内、15分以内、例えば10分以内にB型ランチビオティックを胃内に放出する、薬学的製剤を提供する:
Figure 2013531026
式中、
Aは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になって、ロイシン、イソロイシンおよびバリンより選択される、タンパク質を構成する(proteinogenic)アミノ酸残基となり;
Bは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になって、ロイシン、イソロイシンおよびバリンより選択される、タンパク質を構成するアミノ酸残基となり;
Xは-NH(CH2)qNH2であり;
qは2〜12の整数であり;
Zは-NR1R2であり;
R1はHまたはC1〜4アルキルであり、
R2はH、アミノ酸またはC1〜4アルキルであり、
pは0または1である。
[本発明1001]
硬ゼラチン、HPMC、またはデンプンのカプセルと、
式(I)のB型ランチビオティック、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物と
を含む、B型ランチビオティックの胃への経口送達用のカプセルの薬学的製剤であって、カプセルが経口送達から例えば15分以内、例えば10分以内にB型ランチビオティックを胃内に放出する、薬学的製剤:
Figure 2013531026
式中、
Aは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になって、ロイシン、イソロイシンおよびバリンより選択される、タンパク質を構成する(proteinogenic)アミノ酸残基となり;
Bは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になって、ロイシン、イソロイシンおよびバリンより選択される、タンパク質を構成するアミノ酸残基となり;
Xは-NH(CH 2 ) q NH 2 であり;
qは2〜12の整数であり;
Zは-NR 1 R 2 であり;
R 1 はHまたはC 1〜4 アルキルであり、
R 2 はH、アミノ酸またはC 1〜4 アルキルであり、
pは0または1である。
[本発明1002]
Aが、-CH(CH 3 ) 2 、-CH 2 CH(CH 3 ) 2 および-CH(CH 3 )CH 2 CH 3 より選択される分岐鎖アルキルである、本発明1001の薬学的製剤。
[本発明1003]
Aが-CH 2 CH(CH 3 ) 2 である、本発明1002の薬学的製剤。
[本発明1004]
Bが-CH(CH 3 ) 2 、-CH 2 CH(CH 3 ) 2 および-CH(CH 3 )CH 2 CH 3 より選択される、本発明1001〜1003のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1005]
Bが-CH(CH 3 ) 2 である、本発明1004の薬学的製剤。
[本発明1006]
Aが-CH 2 CH(CH 3 ) 2 であり、Bが-CH(CH 3 ) 2 である、本発明1001〜1005のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1007]
R 2 がアミノ酸残基のLまたはD異性体である、本発明1001〜1005のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1008]
R 2 が、フェニルアラニン、チロシンまたはアラニンより選択されるアミノ酸残基である、本発明1007の薬学的製剤。
[本発明1009]
R 2 が-C(O)CH(CH 3 )NH 2 のLまたはD異性体である、本発明1008の薬学的製剤。
[本発明1010]
qが2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12である、本発明1001〜1009のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1011]
qが2、3、7、9または12である、本発明1010の薬学的製剤。
[本発明1012]
qが7、9または12である、本発明1011の薬学的製剤。
[本発明1013]
ZがNH 2 である、本発明1001〜1006および1009〜1012のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1014]
pが1である、本発明1001〜1013のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1015]
式(II):
Figure 2013531026
または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物の製剤である、本発明1001の薬学的製剤。
[本発明1016]
ランチビオティック、特にカプセル中の実質的にすべての用量を、胃内に放出しかつ十二指腸内への通過時までに確実に放出することを可能にする、本発明1001〜1016のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1017]
ランチビオティックが経口投与後9分、8分、7分、6分、5分以下で放出される、本発明1016の薬学的製剤。
[本発明1018]
本発明の製剤中で使用されるランチビオティック材料が非晶質である、本発明1001〜1017のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1019]
製剤中で使用されるランチビオティック材料が、例えば塩の調製における凍結乾燥の前処理工程に供された、本発明1001〜1018のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1020]
使用されるランチビオティック材料が、例えば好適な流動性を有する材料を提供するために噴霧乾燥された、本発明1001〜1019のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1021]
本発明1001〜1020のいずれかの薬学的製剤、および1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤。
[本発明1022]
ランチビオティックおよび賦形剤の凝集物または単純な混合物である粒子を提供するために、ランチビオティックが1種または複数種の賦形剤と共に噴霧乾燥された、本発明1020または1021の薬学的製剤。
[本発明1023]
カプセル充填後に0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12%w/wの含水量を有する、本発明1001〜1022のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1024]
適切な条件下で貯蔵された場合に約2年の有効期間を有する、本発明1001〜1023のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1025]
前記期間にわたって、前記製剤が物理的に安定であり、その中のランチビオティックが化学的に安定である、本発明1024の薬学的製剤。
[本発明1026]
適切な条件下での貯蔵後の有効期間の終わりに、製剤の含水量が12%w/w未満である、本発明1001〜1025のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1027]
カプセルが、特に吸湿性のサッシェが取り付けられたブリスターホイル/ホイルもしくはホイル/ラミネートパックまたは高密度ポリエチレン容器に包装されている、本発明1001〜1026のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1028]
処置における使用のための、本発明1001〜1027のいずれかの薬学的製剤。
[本発明1029]
微生物感染症を有するヒトおよび/または動物の処置における使用のための、本発明1028の薬学的製剤。
[本発明1030]
微生物感染症がクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症である、本発明1029の薬学的製剤。
[本発明1031]
クロストリジウム・ディフィシル感染が結腸および/または下腸に存在する、本発明1030の薬学的製剤。
[本発明1032]
クロストリジウム・ディフィシルなどの微生物感染症の処置用の医薬の製造のための、本発明1001〜1031のいずれかの薬学的製剤の使用。
[本発明1033]
下痢または大腸炎に関連するクロストリジウム・ディフィシル感染症の処置のための、本発明1032の薬学的製剤の使用。
[本発明1034]
本発明1001〜1026のいずれかの式(I)の化合物またはそれを含有する薬学的組成物の治療有効量を、それを必要とする患者(ヒトまたは動物)に投与する段階を含む、処置方法。
[本発明1035]
微生物感染症が小腸内細菌過剰繁殖である、本発明1034の方法。
[本発明1036]
潰瘍性大腸炎の処置のための、本発明1035の方法。
[本発明1037]
過敏性腸症候群の処置のための、本発明1036の方法。
[本発明1038]
胃の条件の変化によって患者がその危険に晒される感染および/または再感染の予防における使用のための、本発明1037の方法。

Claims (38)

  1. 硬ゼラチン、HPMC、またはデンプンのカプセルと、
    式(I)のB型ランチビオティック、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物と
    を含む、B型ランチビオティックの胃への経口送達用のカプセルの薬学的製剤であって、カプセルが経口送達から例えば15分以内、例えば10分以内にB型ランチビオティックを胃内に放出する、薬学的製剤:
    Figure 2013531026
    式中、
    Aは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になって、ロイシン、イソロイシンおよびバリンより選択される、タンパク質を構成する(proteinogenic)アミノ酸残基となり;
    Bは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になって、ロイシン、イソロイシンおよびバリンより選択される、タンパク質を構成するアミノ酸残基となり;
    Xは-NH(CH2)qNH2であり;
    qは2〜12の整数であり;
    Zは-NR1R2であり;
    R1はHまたはC1〜4アルキルであり、
    R2はH、アミノ酸またはC1〜4アルキルであり、
    pは0または1である。
  2. Aが、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2および-CH(CH3)CH2CH3より選択される分岐鎖アルキルである、請求項1記載の薬学的製剤。
  3. Aが-CH2CH(CH3)2である、請求項2記載の薬学的製剤。
  4. Bが-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2および-CH(CH3)CH2CH3より選択される、請求項1〜3のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  5. Bが-CH(CH3)2である、請求項4記載の薬学的製剤。
  6. Aが-CH2CH(CH3)2であり、Bが-CH(CH3)2である、請求項1〜5のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  7. R2がアミノ酸残基のLまたはD異性体である、請求項1〜5のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  8. R2が、フェニルアラニン、チロシンまたはアラニンより選択されるアミノ酸残基である、請求項7記載の薬学的製剤。
  9. R2が-C(O)CH(CH3)NH2のLまたはD異性体である、請求項8記載の薬学的製剤。
  10. qが2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12である、請求項1〜9のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  11. qが2、3、7、9または12である、請求項10記載の薬学的製剤。
  12. qが7、9または12である、請求項11記載の薬学的製剤。
  13. ZがNH2である、請求項1〜6および9〜12のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  14. pが1である、請求項1〜13のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  15. 式(II):
    Figure 2013531026
    または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物の製剤である、請求項1記載の薬学的製剤。
  16. ランチビオティック、特にカプセル中の実質的にすべての用量を、胃内に放出しかつ十二指腸内への通過時までに確実に放出することを可能にする、請求項1〜16のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  17. ランチビオティックが経口投与後9分、8分、7分、6分、5分以下で放出される、請求項16記載の薬学的製剤。
  18. 本発明の製剤中で使用されるランチビオティック材料が非晶質である、請求項1〜17のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  19. 製剤中で使用されるランチビオティック材料が、例えば塩の調製における凍結乾燥の前処理工程に供された、請求項1〜18のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  20. 使用されるランチビオティック材料が、例えば好適な流動性を有する材料を提供するために噴霧乾燥された、請求項1〜19のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  21. 請求項1〜20のいずれか一項記載の薬学的製剤、および1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤。
  22. ランチビオティックおよび賦形剤の凝集物または単純な混合物である粒子を提供するために、ランチビオティックが1種または複数種の賦形剤と共に噴霧乾燥された、請求項20または21記載の薬学的製剤。
  23. カプセル充填後に0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12%w/wの含水量を有する、請求項1〜22のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  24. 適切な条件下で貯蔵された場合に約2年の有効期間を有する、請求項1〜23のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  25. 前記期間にわたって、前記製剤が物理的に安定であり、その中のランチビオティックが化学的に安定である、請求項24記載の薬学的製剤。
  26. 適切な条件下での貯蔵後の有効期間の終わりに、製剤の含水量が12%w/w未満である、請求項1〜25のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  27. カプセルが、特に吸湿性のサッシェが取り付けられたブリスターホイル/ホイルもしくはホイル/ラミネートパックまたは高密度ポリエチレン容器に包装されている、請求項1〜26のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  28. 処置における使用のための、請求項1〜27のいずれか一項記載の薬学的製剤。
  29. 微生物感染症を有するヒトおよび/または動物の処置における使用のための、請求項28記載の薬学的製剤。
  30. 微生物感染症がクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症である、請求項29記載の薬学的製剤。
  31. クロストリジウム・ディフィシル感染が結腸および/または下腸に存在する、請求項30記載の薬学的製剤。
  32. クロストリジウム・ディフィシルなどの微生物感染症の処置用の医薬の製造のための、請求項1〜31のいずれか一項記載の薬学的製剤の使用。
  33. 下痢または大腸炎に関連するクロストリジウム・ディフィシル感染症の処置のための、請求項32記載の薬学的製剤の使用。
  34. 請求項1〜26のいずれか一項記載の式(I)の化合物またはそれを含有する薬学的組成物の治療有効量を、それを必要とする患者(ヒトまたは動物)に投与する段階を含む、処置方法。
  35. 微生物感染症が小腸内細菌過剰繁殖である、請求項34記載の方法。
  36. 潰瘍性大腸炎の処置のための、請求項35記載の方法。
  37. 過敏性腸症候群の処置のための、請求項36記載の方法。
  38. 胃の条件の変化によって患者がその危険に晒される感染および/または再感染の予防における使用のための、請求項37記載の方法。
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