本明細書の実施形態を、図面を参照して説明し、同様の要素番号は、全体を通じて同様の要素を表す。
図1Aは、1つまたは複数の開示された実施形態が実装されうる、通信システム100の一例の図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャスト、その他など、コンテンツを複数の無線ユーザに提供する、多重アクセスシステムであってもよい。通信システム100は、無線帯域幅を含むシステムリソースの共有を通じて、複数の無線ユーザがそのようなコンテンツにアクセスできるようにしてもよい。例えば、通信システム100は、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)、その他など、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を採用してもよい。
図1Aに示すように、通信システム100は、無線送受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および、他のネットワーク112を含んでもよいが、開示された実施形態が任意の数のWTRU、基地局、ネットワークおよび/またはネットワーク要素を企図することは理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境内で動作かつ/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスであってもよい。例として、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信かつ/または受信するように構成可能であり、ユーザ機器(UE)、移動局、固定またはモバイルの加入者ユニット、ポケットベル、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、家庭用電化製品などが含まれうる。
通信システム100はまた、基地局114aおよび基地局114bを含んでもよい。基地局114a、114bの各々は、WTRU102a、102b、102c、102dのうち少なくとも1つと無線でインタフェースして、コアネットワーク106、インターネット110および/またはネットワーク112など、1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするように構成された、任意のタイプのデバイスであってもよい。例として、基地局114a、114bは、無線基地局(BTS)、ノード−B、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、無線ルータなどであってもよい。基地局114a、114bは、それぞれ単一の要素として示されるが、基地局114a、114bが任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含みうることは理解されよう。
基地局114aは、RAN104の一部であってもよく、RAN104はまた、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノード、その他など、他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)を含んでもよい。基地局114aおよび/または基地局114bは、特定の地理的地域内で無線信号を送信かつ/または受信するように構成されてもよく、この地理的地域は、セル(図示せず)と呼ばれることがある。セルは、さらにセルセクタに分割されてもよい。例えば、基地局114aに関連付けられたセルは、3つのセクタに分割されてもよい。こうして、一実施形態では、基地局114aは3つのトランシーバを、すなわち、セルのセクタ毎に1つずつ含んでもよい。もう1つの実施形態では、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を採用してもよく、したがって、セルのセクタ毎に複数のトランシーバを利用してもよい。
基地局114a、114bは、エアインタフェース116を介して、WTRU102a、102b、102c、102dのうち1つまたは複数と通信してもよく、エアインタフェース116は、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光線など)であってもよい。エアインタフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立可能である。
より具体的には、上述のように、通信システム100は、多重アクセスシステムであってもよく、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA、その他など、1つまたは複数のチャネルアクセス方式を採用することができる。例えば、RAN104内の基地局114a、および、WTRU102a、102b、102cは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)など、無線技術を実装することができ、この無線技術は、広帯域CDMA(WCDMA)を使用して、エアインタフェース116を確立することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/またはEvolved HSPA(HSPA+)など、通信プロトコルを含んでもよい。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、および/または、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含んでもよい。
もう1つの実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、Evolved UMTS地上無線アクセス(E−UTRA)など、無線技術を実装することができ、この無線技術は、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTEアドバンスト(LTE−A)を使用して、エアインタフェース116を確立することができる。
他の実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、IEEE 802.16(すなわち、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、Interim Standard 2000(IS−2000)、Interim Standard 95(IS−95)、Interim Standard 856(IS−856)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、Enhanced Data rates for GSM Evolution(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)、その他など、無線技術を実装することができる。
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードBまたはアクセスポイントであってもよく、職場、家庭、車両、キャンパス、その他など、局所的なエリア内の無線接続性を容易にするための任意の適切なRATを利用することができる。一実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、IEEE 802.11など、無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することができる。もう1つの実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、IEEE 802.15など、無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立することができる。さらにもう1つの実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、セルラーベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。図1Aに示すように、基地局114bは、インターネット110への直接接続を有してもよい。このように、基地局114bは、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスする必要がないことがある。
RAN104は、コアネットワーク106と通信していてもよく、コアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/または、VoIP(voice over internet protocol)サービスを、WTRU102a、102b、102c、102dのうち1つまたは複数に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークであってもよい。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、課金サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供し、かつ/または、ユーザ認証など、高レベルのセキュリティ機能を行うことができる。図1Aに図示しないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを採用する他のRANと、直接的または間接的に通信していてもよいことは理解されよう。例えば、E−UTRA無線技術を利用中でありうる、RAN104に接続されることに加えて、コアネットワーク106はまた、GSM無線技術を採用する別のRAN(図示せず)と通信していてもよい。
コアネットワーク106はまた、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN108、インターネット110および/または他のネットワーク112にアクセスするための、ゲートウェイとしての機能を果たすこともできる。PSTN108は、一般電話サービス(POTS)を提供する、回線交換電話網を含んでもよい。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートにおける、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)およびインターネットプロトコル(IP)など、共通の通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルなシステムを含みうる。ネットワーク112には、他のサービスプロバイダによって所有かつ/または運用される、有線または無線通信ネットワークが含まれうる。例えば、ネットワーク112には、1つまたは複数のRANに接続された別のコアネットワークが含まれてもよく、これらのRANは、RAN104と同じRATまたは異なるRATを採用してもよい。
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dの一部または全部は、マルチモード能力を含んでもよく、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含んでもよい。例えば、図1Aに示すWTRU102cは、セルラーベースの無線技術を採用することがある基地局114aと、かつ、IEEE 802無線技術を採用することがある基地局114bと、通信するように構成されてもよい。
図1Bは、WTRU102の一例のシステム図である。図1Bに示すように、WTRU102は、プロセッサ118、トランシーバ120,送受信素子122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全世界測位システム(GPS)チップセット136、および、他の周辺機器138を含んでもよい。WTRU102は、一実施形態と矛盾しないままで、前述の要素の任意のサブコンビネーションを含んでもよいことは理解されよう。
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、また、DSPコア、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、状態マシンなどに関連した、1つまたは複数のマイクロプロセッサであってもよい。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/または、WTRU102が無線環境内で動作できるようにする任意の他の機能性を行うことができる。プロセッサ118は、トランシーバ120に結合されてもよく、トランシーバ120は、送受信素子122に結合されてもよい。図1Bは、プロセッサ118およびトランシーバ120を別々のコンポーネントとして示すが、プロセッサ118およびトランシーバ120は、電子パッケージまたはチップ内で共に統合可能であることは理解されよう。
送受信素子122は、エアインタフェース116を介して、基地局(例えば、基地局114a)へ信号を送信し、または、基地局から信号を受信するように構成されてもよい。例えば、一実施形態では、送受信素子122は、RF信号を送信かつ/または受信するように構成されたアンテナであってもよい。もう1つの実施形態では、送受信素子122は、例えば、IR、UVまたは可視光信号を送信かつ/または受信するように構成されたエミッタ/検出器であってもよい。さらにもう1つの実施形態では、送受信素子122は、RFおよび光信号を共に送信かつ受信するように構成されてもよい。送受信素子122は、任意の組み合わせの無線信号を送信かつ/または受信するように構成されてもよいことは理解されよう。
加えて、送受信素子122は、図1Bで単一の素子として示されるが、WTRU102は、任意の数の送受信素子122を含んでもよい。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を採用してもよい。こうして、一実施形態では、WTRU102は、エアインタフェース116を介して無線信号を送信かつ受信するための、2つ以上の送受信素子122(例えば、複数のアンテナ)を含んでもよい。
トランシーバ120は、送受信素子122によって送信されることになる信号を変調するように、かつ、送受信素子122によって受信される信号を復調するように構成されてもよい。上述のように、WTRU102は、マルチモード能力を有してもよい。こうして、トランシーバ120は、WTRU102が、例えば、UTRAおよびIEEE 802.11など、複数のRATを介して通信できるようにするための、複数のトランシーバを含んでもよい。
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/または、ディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)表示ユニット、もしくは、有機発光ダイオード(OLED)表示ユニット)に結合されてもよく、それらからユーザ入力データを受信することができる。プロセッサ118はまた、ユーザデータを、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/または、ディスプレイ/タッチパッド128に出力することもできる。加えて、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130および/またはリムーバブルメモリ132など、任意のタイプの適切なメモリからの情報にアクセスし、そのメモリにデータを格納することができる。非リムーバブルメモリ130には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスク、または、任意の他のタイプのメモリ記憶装置が含まれうる。リムーバブルメモリ132には、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどが含まれうる。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバまたはホームコンピュータ(図示せず)上など、WTRU102上に物理的に位置していないメモリからの情報にアクセスし、そのメモリにデータを格納することができる。
プロセッサ118は、電源134から電力を受信することができ、WTRU102内の他のコンポーネントへの電力を分配かつ/または制御するように構成されてもよい。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の適切なデバイスであってもよい。例えば、電源134には、1つまたは複数の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、燃料電池などが含まれうる。
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136にも結合されてもよく、GPSチップセット136は、WTRU102の現在位置に関する位置情報(例えば、経度および緯度)を提供するように構成されてもよい。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその代わりに、WTRU102は、エアインタフェース116を介して、基地局(例えば、基地局114a、114b)から位置情報を受信し、かつ/または、信号が2つ以上の近くの基地局から受信されるタイミングに基づいて、その位置を決定することができる。WTRU102は、一実施形態と矛盾しないままで、任意の適切な位置決定方法を通じて位置情報を獲得できることは理解されよう。
プロセッサ118は、他の周辺機器138にさらに結合されてもよく、他の周辺機器138には、追加の特徴、機能性、および/または、有線もしくは無線接続性を提供する、1つまたは複数のソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールが含まれうる。例えば、周辺機器138には、加速度計、eコンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、USB(universal serial bus)ポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、デジタル音楽プレイヤ、メディアプレイヤ、ビデオゲームプレイヤモジュール、インターネットブラウザなどが含まれうる。
図1Cは、一実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。上述のように、RAN104は、UTRA無線技術を採用して、エアインタフェース116を介して、WTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN104はまた、コアネットワーク106と通信していてもよい。図1Cに示すように、RAN104は、ノード−B140a、140b、140cを含んでもよく、ノード−B140a、140b、140cは、エアインタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための、1つまたは複数のトランシーバをそれぞれ含んでもよい。ノード−B140a、140b、140cは、RAN104内の特定のセル(図示せず)にそれぞれ関連付けられてもよい。RAN104はまた、RNC142a、142bを含んでもよい。RAN104は、一実施形態と矛盾しないままで、任意の数のノード−BおよびRNCを含んでもよいことは理解されよう。
図1Cに示すように、ノード−B140a、140bは、RNC142aと通信していてもよい。加えて、ノード−B140cは、RNC142bと通信していてもよい。ノード−B140a、140b、140cは、Iubインタフェースを介して各RNC142a、142bと通信してもよい。RNC142a、142bは、Iurインタフェースを介して互いに通信していてもよい。RNC142a、142bの各々は、それが接続される先の各ノード−B140a、140b、140cを制御するように構成されてもよい。加えて、RNC142a、142bの各々は、アウターループ電力制御、負荷制御、アドミッション制御、パケットスケジューリング、ハンドオーバ制御、マクロダイバーシティ、セキュリティ機能、データ暗号化、その他など、他の機能性を実行またはサポートするように構成されてもよい。
図1Cに示すコアネットワーク106は、メディアゲートウェイ(MGW)144、移動交換局(MSC)146、サービングGPRSサポートノード(SGSN)148、および/または、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)150を含んでもよい。前述の要素の各々は、コアネットワーク106の一部として示されるが、これらの要素のいずれか1つは、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有かつ/または操作されうることは理解されよう。
RAN104内のRNC142aは、IuCSインタフェースを介して、コアネットワーク106内のMSC146に接続されてもよい。MSC146は、MGW144に接続されてもよい。MSC146およびMGW144は、WTRU102a、102b、102cに、PSTN108など、回路交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cと従来の固定電話通信デバイスの間の通信を容易にすることができる。
RAN104内のRNC142aはまた、IuPSインタフェースを介して、コアネットワーク106内のSGSN148にも接続されてもよい。SGSN148は、GGSN150に接続されてもよい。SGSN148およびGGSN150は、WTRU102a、102b、102cに、インターネット110など、パケット交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスの間の通信を容易にすることができる。
上述のように、コアネットワーク106はまた、ネットワーク112にも接続されてもよく、ネットワーク112には、他のサービスプロバイダによって所有かつ/または運用される、他の有線または無線ネットワークが含まれうる。
実施形態は、3GPP UMTS無線通信システムとの関連で説明されるが、これらの実施形態を、ロングタームエボリューション(LTE)、LTEアドバンスト、GPRS EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)、および、WiMax、その他など、任意の無線通信システムに適用できることに留意されたい。これらの実施形態は、HS−DSCHおよびMAC−ehsを参照して説明されるが、これらの実施形態は、任意の他のタイプのトランスポートチャネルおよびMACエンティティに適用可能であることに留意されたい。本明細書で開示された実施形態を、独立して、または、任意の組み合わせで使用することができる。
複数のWTRUのためのHS−DSCHデータは、1つのMACトランスポートブロック(例えば、MAC−ehs PDU)に含まれうる。トランスポートブロック(すなわち、MAC−ehs PDU)が、WTRUによってHS−DSCH上で受信される前に、復調およびハイブリッド自動再送要求(HARQ)情報ならびにWTRU識別情報を含むHS−SCCHは、デコードされる必要がある(レイヤ1アドレス指定)。HS−SCCH上のWTRU識別情報がマッチする場合、レイヤ1は、トランスポートブロックをMACレイヤへ転送する。MACレイヤは次いで、MAC−ehs PDUに含まれるどのHS−DSCHデータがWTRUに属するかを決定する(レイヤ2アドレス指定)。
レイヤ1アドレス指定(すなわち、MAC−ehs PDUのためのWTRUを識別する)のための実施形態を、以下で開示する。
一実施形態では、複数のWTRUによって共有された共通WTRU識別情報を、レイヤ1アドレス指定のために使用することができる。共通WTRU識別情報は、グループWTRU識別情報であってもよい。例えば、グループHS−DSCH無線ネットワーク一時識別情報(H−RNTI)は、ネットワークによって、例えば、無線リソース制御(RRC)構成もしくは再構成メッセージを介して、または、レイヤ1シグナリング(例えば、HS−SCCHオーダー)を介して、WTRUのグループに割り当てられてもよい。このグループWTRU識別情報は、HS−SCCHを介してシグナリングされて、どのWTRUにMAC−ehs PDUがアドレス指定されるかが示されてもよい。その割り当てられたグループWTRU識別情報がHS−SCCH上でデコードされる場合、レイヤ1は、対応するHS−DSCHを受信し、HS−DSCHトランスポートブロックをMACレイヤへ転送する。
あるいは、WTRUは、RRCシグナリングを介して、異なるグループWTRU識別情報により事前構成されてもよく、ネットワークは、グループWTRU識別情報のうち1つへのインデックスを使用することによって、(例えば、HS−SCCHオーダーを介して)WTRUのグループWTRU識別情報を動的に変更してもよい。
あるいは、WTRUには、通常のWTRU識別情報に加えて、追加のWTRU識別情報(多重化WTRU識別情報と呼ばれる)が提供されてもよい。例として、一次H−RNTIおよび二次H−RNTIがWTRUに割り当てられてもよく、二次H−RNTIは、TTI内で複数のWTRUを多重化するために使用されてもよい。多重化WTRU識別情報は、ネットワークが1つのHS−DSCHトランスポートブロック内で異なるWTRUのためのデータを多重化する場合、HS−SCCHを通じてシグナリングされてもよい。
あるいは、WTRUは、WTRUおよびネットワークの両方によって知られている所定のルールに従って、個別WTRU識別情報からグループWTRU識別情報を決定することができる。例えば、個別WTRU識別情報を、所定の値によってマスクして、グループWTRU識別情報を導出することができる。例えば、WTRUのグループは、それらの個別H−RNTIのあるビットを共有してもよい(例えば、12個の最上位ビット(MSB))。この場合、WTRUは、論理演算:H−RNTI AND FFF0hを行うことによって、それらのグループH−RNTIを決定することができる。
もう1つの実施形態では、新しいHS−SCCHフォーマットを定義して、WTRU識別情報(例えば、H−RNTI)のリストを示すことができる。例えば、複数のWTRUのためのWTRU識別情報のリストが、HS−SCCHを介してシグナリングされてもよい。例として、H−RNTI毎に16ビットを仮定する一例では、WTRU識別情報フィールドは、以下のように2つのWTRUを多重化するために拡張されてもよく、すなわち、Xwtru1,1、Xwtru2,2、...、Xwtru1,16、...、Xwtruk,1、Xwtruk,2、...、Xwtruk,16である。HS−SCCHをデコードするとき、レイヤ1は、HS−SCCHに含まれたWTRU識別情報のリストから、どのWTRUにHS−DSCHデータがアドレス指定されるかを決定し、それ自体のWTRU識別情報がWTRU識別情報のリストに含まれる場合、HS−DSCHトランスポートブロックをMACレイヤへ転送してもよい。あるいは、WTRUは、HS−SCCH内で使用されうる1つの共通WTRU識別情報と、スケジュールされているWTRUを一意に識別することができる、グループ内のWTRUへのインデックスとを有する手段によって、アドレス指定されてもよい。すべての多重化されたWTRUのインデックスのリストが、HS−SCCH内で提供されてもよい。
同じHS−DSCHトランスポートブロック内でアドレス指定されうるWTRUの数は、事前定義されてもよい(例えば、2つのWTRU)。この数は、RRCまたはレイヤ1レベルで構成されてもよい。
あるいは、同じHS−DSCHトランスポートブロック内でアドレス指定されうるWTRUの数は、動的に変更されてもよい。同時にアドレス指定されうるWTRUの最大数があってもよい。レイヤ1は、以下の実施形態のうち1つまたは組み合わせによって、いくつのWTRU識別情報がHS−SCCH内に存在するかを決定する。
追加のフィールドをHS−SCCH内に含めて、いくつのWTRU識別情報がHS−SCCH内に含まれるかを示してもよい。レイヤ1は、追加のフィールドに従って、HS−SCCH内の対応するビット数をデコードしてもよく、WTRUアドレスビットの残りを無視してもよい。例えば、最大3つのWTRUを同時にアドレス指定することができ、かつ、ネットワークが1つのHS−DSCHトランスポートブロック内の2つのWTRUのためのデータを多重化し、したがって、2つのWTRUが多重化されることを示すように追加のフィールドを設定する場合、レイヤ1は、(16ビットのWTRU識別情報を仮定すると)32ビットをデコードし、残りの16ビットを廃棄してもよい。あるいは、H−RNTIのある値(例えば、すべてゼロまたはすべて1)を予約して、これが有効なH−RNTIではないことを示してもよい。デコードされた有効なH−RNTIの数に応じて、レイヤ1は、アドレス指定されているWTRUの数を決定することができる。
レイヤ2アドレス指定(すなわち、MAC−ehs PDU内に含まれたHS−DSCHデータの各々のためのWTRUを識別する)のための実施形態を、以下で開示する。同じトランスポートブロック内で複数のWTRUをアドレス指定するために、MAC−ehs PDUヘッダは、新しいフィールドを含んで、MACエンティティがそれ自体のペイロードを抽出できるようにしてもよい。
一実施形態によれば、MAC−ehsヘッダは、HS−DSCHトランスポートブロック内で多重化されたHS−DSCHデータ毎に1つまたは複数のWTRU識別情報を含んでもよい。WTRU識別情報は、MAC−ehsペイロードがMAC−ehs PDU内で連結される順序と同じ順序で追加されてもよい。より具体的には、WTRU ID1がMAC−ehsヘッダ内で最初に現れる場合、UE1のための対応する並べ替え(reordering)PDU(複数可)またはMAC−ehsペイロードが、MAC−ehs PDU内で最初に連結されてもよい、などとなる。
MACトランスポートブロック内に含まれたHS−DSCHペイロード毎にWTRUを識別するために、レイヤ2アドレス指定のために使用されたWTRU IDは、WTRUのH−RNTI、WTRUの一次E−DCH無線ネットワーク一時識別情報(E−RNTI)、または、任意の他のタイプのWTRU識別情報であってもよい。あるいは、レイヤ2アドレス指定のためのWTRU IDは、H−RNTIまたは任意のWTRU識別情報のサブセットであってもよい。WTRU識別情報のあるビット数が、いくつかのWTRU間で共通であり、レイヤ1アドレス指定のために使用される場合、残りのビットは、WTRU毎に一意であり、HS−DSCHトランスポートブロック内で多重化されたHS−DSCHペイロード毎に、レイヤ2アドレス指定のために使用されてもよい。WTRU識別情報とマスクの間の論理AND演算を行って、レイヤ2アドレス指定のためにこの個別ビットのサブセットを得ることができる。例として、WTRU識別情報の12ビットが共通であり、4ビットが各WTRUに一意である場合、論理演算は以下のようであってもよく、すなわち、WTRU識別情報 AND 000Fhである。
あるいは、グループ内の各WTRUには、識別情報またはインデックス番号が割り当てられてもよい。この識別情報は、H−RNTIより少ないビットを必要とすることがある(例えば、16または8個のWTRUが1つのグループに含まれうる場合、4または3ビットをそれぞれ使用して、そのグループ内のWTRUを一意に識別してもよい)。これにより、MACヘッダ内でWTRUをアドレス指定することに関連するオーバーヘッドが低減するようになる。このWTRU IDは、RRC構成の一部としてWTRUへシグナリングされてもよく、あるいは、事前定義されたルールが使用されてもよい。
インデックスは、同じトランスポートブロック内でアドレス指定されているWTRUの数に等しい値を取ることができる。例として、3つのWTRUがアドレス指定される場合、インデックスは、値0、1または2を取ることができる。レイヤ1は、インデックス番号を決定し、MACレイヤに提供してもよい。例えば、レイヤ1がn番目のWTRU識別情報をデコードする場合、レイヤ1は、インデックス「n」をMACレイヤに示すことができる。あるいは、ネットワークは、WTRUのために構成された異なるHS−SCCHを使用して、このインデックスを示してもよい。従来、WTRUのためのキャリアにつき、最大4つのHS−SCCHを構成することができる。インデックスは、WTRUがそのグループWTRU識別情報または個々のWTRU識別情報をデコードするHS−SCCH番号に基づいて、決定されてもよい。例として、HS−SCCH1が使用される場合、WTRUはインデックス1を使用することができ、HS−SCCH2が使用される場合、WTRUはインデックス2を使用することができる、などとなる。あるいは、2つのWTRUのためのデータが1つのHS−DSCHトランスポートブロック内で多重化される場合、HS−SCCHのパリティを使用して、どのインデックスを使用してそのMAC−ehsペイロードを抽出するべきであるかを示すことができる。例として、使用されるHS−SCCHが奇数である場合、WTRUはインデックス1を使用することができるが、使用されるHS−SCCHが偶数である場合、WTRUはインデックス2を使用することができ、逆もまた同様である。
WTRUアドレス指定を、レイヤ2アドレス指定の一部として説明するが、レイヤ1アドレス指定に対して等しく適用可能でありうることを理解されたい。
図2は、従来のMAC−ehs PDUフォーマットである。MAC−ehs PDUは、MAC−ehsヘッダおよびMAC−ehsペイロードを含む。MAC−ehsヘッダは、ペイロードのための抽出情報を含む。MAC−ehsペイロードは、1つまたは複数の並べ替えPDUを含んでもよい。各並べ替えPDUは、完全な、またはセグメント化された並べ替えサービスデータユニット(SDU)を含んでもよい。MAC−ehsヘッダは、論理チャネル識別情報(LCH−ID)、長さ(L)、送信シーケンス番号(TSN)、セグメンテーション情報(SI)およびフラグ(F)フィールドの1つまたは複数のセットを含む。LCH−IDフィールドおよびLフィールドは、並べ替えSDU毎に繰り返される。TSNフィールドおよびSIフィールドは、並べ替えPDU毎に繰り返される。MAC−ehsヘッダ内のLCH−IDフィールドは、どの論理チャネルに各並べ替えSDUが属するかを示す。Lフィールドは、各並べ替えSDUのバイト単位の長さを示す。TSNフィールドおよびSIフィールドは、並べ替えPDUが複数の並べ替えSDUにセグメント化されたかどうか、かつ、どのようにセグメント化されたかを示す。フラグFは、MAC−ヘッダの最後かどうか、または、次のフィールドがもう1つのLCH−IDかどうかを示す。TSNiフィールドおよびSIiフィールドの存在は、LCH−IDiの値に基づく。LCH−IDiがLCH−IDi−1と同じ並べ替えキューにマップされる場合、または、LCH−IDi−1の値がLCH−IDiの値に等しい場合、TSNiフィールドまたはSIiフィールドはない。並べ替えキューへのLCH−IDのマッピングは、より上位レイヤによって提供される。
MAC−ehs PDUおよびMAC−ehsヘッダフォーマットのための実施形態を、以下で開示する。
一実施形態では、1つのWTRUに属する並べ替えPDUがMAC−ehs PDU内で連続的に配置されてもよく、MAC−ehs PDUの先頭の1つのMAC−ehsヘッダは、どの並べ替えPDU(複数可)がどのWTRUに属すかを示すフィールド(複数可)を含んでもよい。MAC−ehsヘッダは、WTRUアドレスフィールド、WTRU MAC−ehsペイロードの長さまたは並べ替えPDUの数を示す長さフィールド、および、フラグ(複数可)を含んでもよい。
一実施形態では、LCH−IDフィールドおよびLフィールドの各セットの後に、フラグ(FLAG)(例えば、1ビットフラグ)が続いてもよく、このフラグは、次に続くフィールドがWTRUアドレスフィールド(WTRU−ID)であるか、LCH−IDフィールドであるかを示す。例えば、FLAGが「1」に設定される場合、次のフィールドはWTRUアドレスフィールド(WTRU−ID)であり、FLAGが「0」に設定される場合、次のフィールドは、同じWTRUに対応する新しいセットのLCH−IDフィールドおよびLフィールドであるか、または、それがMAC−ehs PDUの最後である。TSNフィールドおよびSIフィールドが存在する場合、この新しいフラグは、SIフィールドの後に追加されてもよい。あるいは、WTRU−IDおよびFLAGは、MAC−ehsヘッダ内の任意の位置に含まれてもよい。
WTRUは、1つのWTRU MAC−ehsペイロードの最後と、MAC−ehsヘッダの最後を区別する必要がある。MACレイヤは、レイヤ1を介して、WTRUの数を予め知っていてもよく、または、新しいフィールドをMAC−ehsヘッダ内に追加して、MAC−ehs PDU内で多重化されたWTRUの数を示してもよい。あるいは、1ビットフラグ(FLAG)の代わりに、2ビットフラグを使用して、次のフィールドがWTRUアドレスであるか、LCH−IDであるか、MAC−ehsヘッダの最後(あるいは、フィールドF)であるかを示してもよい。
あるいは、MAC−ehsヘッダは、WTRUアドレスフィールド(WTRU−IDi)、および、各WTRUに属するデータのビットまたはバイト数を示す長さフィールド(LUE)を含んでもよい。1ビットフラグを、WTRUアドレスフィールドおよびLUEフィールドの各セットの最後に追加して、次に続くフィールドが新しいセットのWTRU−IDフィールドおよびLUEフィールドであるか、それ以上のWTRUはアドレス指定されていないかを示してもよい。多重化されたWTRUの数は、固定されてもよく、MAC−ehsヘッダを介してシグナリングされないことがある。あるいは、多重化されたWTRUの数は変化してもよく、MAC−ehsヘッダは、MAC−ehs PDU内で多重化されたWTRUの数を示すNフィールドを含んでもよい。あるいは、多重化されたWTRUの数は、HS−SCCHを介してシグナリングされてもよい。レイヤ1は、WTRUの数を決定してもよく、この数をMACレイヤへ転送する。
あるいは、WTRU毎のデータの長さは、構成可能でありうる、事前定義された数の1つであってもよく、HS−SCCH内で示されてもよい。あるいは、WTRU毎のデータの長さは、トランスポートブロックテーブルの値の全部またはサブセットに対応してもよく、LUEフィールドは、トランスポートブロックテーブルのエントリのインデックスに対応してもよい。あるいは、並べ替えPDUの数が、長さLUEの代わりに、WTRU毎に示されてもよい。
あるいは、1つのWTRUアドレスフィールドが、並べ替えPDU毎に、MAC−ehsヘッダ内に追加されてもよい。新しいフラグを、各LCH−IDおよびLフィールドの後に追加して、次に続くフィールドがLCH−IDであるか、WTRUアドレスであるかを示してもよい。あるいは、LCH−ID値が以前のものとは異なる場合、新しいフラグが、LCH−IDおよびLフィールドの後に追加されてもよい。このフラグは、最初のLCH−IDおよびLフィールドの後に追加されてもよい。このフラグは、次のフィールドがWTRUアドレスフィールドであるか、LCH−IDフィールドであるかを、MACレイヤに示してもよい。WTRUアドレスフィールドの同じ値が繰り返されてもよい。
あるいは、1つのWTRUアドレスが、並べ替えSDU毎に、MAC−ehsヘッダ内に追加されてもよく、これは、1つのWTRUアドレスフィールドが各LCH−IDおよびLフィールドの後に追加されることを意味する。この場合、新しいフラグは必要とされないことがあり、その理由は、MACレイヤが、LCH−IDフィールドおよびLフィールド、または、TSN(存在する場合)フィールドおよびSI(存在する場合)フィールドの各セットの後で、WTRUアドレスフィールドを予期することができるからである。あるいは、WTRUアドレスフィールドは、LCH−IDフィールドの前に追加されてもよい。
図3は、一実施形態におけるMAC−ehs PDUフォーマットの一例である。MAC−ehs PDU300は、MAC−ehsヘッダ310、および、複数のWTRUのためのMAC−ehsペイロード330を含む。MAC−ehsヘッダ310は、LCH−IDフィールド312、Lフィールド314、TSNフィールド316、SIフィールド318、FLAG320、WTRU ID322、および、Fフィールド324を含む。MAC−ehsペイロード330は、複数のWTRUのための並べ替えPDUを含む。FLAG320およびWTRU−ID322は、MAC−ehsヘッダ310内で、LCH−ID312、L314、TSN316およびSI318(または、TSNフィールドおよびSIフィールドが存在しない場合、LCH−IDフィールドおよびLフィールド)のセットの後に追加される。FLAGフィールド320を並べ替えSDU毎に追加して、次のフィールドが新しいWTRU−IDであるか、新しいLCH−IDであるかを示してもよい。WTRU−IDフィールド322は、WTRUペイロード毎に追加される(すなわち、WTRU−IDフィールドの数は、MAC−ehs PDU内で多重化されたWTRUの数に対応する)。そのペイロードを抽出するために、MACレイヤは、WTRU−IDフィールドをそれ自体のWTRU識別情報と比較し、それらがマッチする場合、フィールドFLAG320が、次のフィールドが新しいWTRU−IDではないと示す限り、MACレイヤは並べ替えPDUを抽出する。フィールドFLAG320が、次のフィールドがもう1つのWTRU−IDであると示す場合、MACレイヤは、対応する並べ替えPDUの抽出を終える。
図4は、もう1つの実施形態における、MAC−ehs PDUフォーマットのもう1つの例を示す。MAC−ehs PDU400は、MAC−ehsヘッダ410、および、ペイロード430を含む。MAC−ehsヘッダ410は、Nフィールド412、WTRU−IDフィールド414、LUEフィールド416、LCH−IDフィールド418、Lフィールド420、TSNフィールド422、SIフィールド424、および、Fフィールド426を含む。ペイロード430は、複数のWTRUのための並べ替えPDUを含む。Nフィールド412は、MAC−ehs PDU内で多重化されたWTRUの数を示す。WTRU−ID414およびLUEフィールド416(各WTRUペイロードの長さを示す)のリストが、MAC−ehsヘッダの先頭に追加されてもよい。そのペイロードを抽出するために、MACレイヤは、それ自体のWTRU−IDを発見するまで、ヘッダ内のフィールドを読み取り、各LUEを格納する。MACレイヤは、(先行するWTRUのLUEフィールドを使用して)それ自体のペイロードに先行するWTRUペイロードの長さに達するまで、ヘッダを読み取り続け、遭遇するLフィールドを合計する。MACレイヤは次いで、それ自体のLUE長さを知り、そのペイロードを抽出する。
もう1つの実施形態では、MAC−ehsヘッダは、WTRUのための各MAC−ehsペイロードの前に追加されてもよい。このMAC−ehsヘッダは、WTRUアドレス(例えば、WTRU識別情報、サブ識別情報、インデックスなど)を含んでもよい。あるいは、新しいフィールドが各MAC−ehsヘッダ内に追加されないことがあり、MACレイヤは、どの位置にそれ自体のMAC−ehsヘッダがあるかを、レイヤ1からの指示に基づいて決定することができる。
図5は、一実施形態における、MAC−ehs PDUおよびMAC−ehsヘッダフォーマットの一例を示す。この例では、MAC−ehsヘッダ510は、WTRU毎のMAC−ehsペイロード530に追加される。各MAC−ehsヘッダ510は、WTRU−IDフィールド512、LCH−IDフィールド514、Lフィールド516、TSNフィールド518、SIフィールド520、および、Fフィールド522を含む。WTRU−IDフィールド512は、どのWTRUに、次に続くMAC−ehsペイロードが属するかを示す。MACレイヤは、それ自体のWTRU−IDを発見するまで、MAC−ehsヘッダ510を読み取り、次いで、そのペイロードを抽出する。パディングビットが、MAC−ehs PDUの最後に、あるいは、各MAC−ehsペイロードの最後に追加されてもよい。
もう1つの実施形態では、個々のWTRU MAC−ehs PDU(ペイロードおよびヘッダを含む)は最初に、MAC−ehsトランスポートブロック内で多重化されるWTRUのために作成され、個々のWTRU MAC−ehs PDUは、最終MAC−ehs PDUに多重化される。最終MAC−ehs PDUヘッダは、各個々のWTRU MAC−ehs PDUに追加されてもよい。WTRU側で、WTRUは、個々のWTRU MAC−ehs PDUを、最終MAC−ehs PDUヘッダに基づいて逆多重化する。WTRUが、個々のWTRU MAC−ehs PDUのうち1つがそれ自体にアドレス指定されると決定する場合、WTRUは、さらなる処理のために、その個々のWTRU MAC−ehs PDUを逆アセンブルしてもよく、他の個々のWTRU MAC−ehs PDUを廃棄してもよい。
図6は、一実施形態における最終MAC−ehs PDUフォーマットの一例を示す。最終MAC−ehs PDU600は、最終MAC−ehs PDUヘッダ610および個々のWTRU MAC−ehs PDU620を含む。最終MAC−ehs PDUヘッダ610は、最終MAC−ehs PDU600の先頭に配置されてもよい。個々のWTRU MAC−ehs PDU620は、WTRU毎のMAC−ehsヘッダ630および並べ替えPDU650を含む。
個々のWTRU MAC−ehs PDU毎の最終MAC−ehs PDUヘッダ610は、WTRU識別情報(WTRU−ID)612、および、UExのための個々のWTRU MAC−ehs PDU620の長さを示す長さフィールド(LUEx)614を含んでもよい。この長さは、バイトまたはビット単位で表されてもよく、あるいは、事前定義されたセットのMAC−ehs PDUサイズ(例えば、トランスポートブロックテーブルの全部またはサブセット)へのインデックスに対応してもよい。長さフィールドが使用されて、個々のWTRU MAC−ehs PDUが逆多重化される。
最終MAC−ehs PDUヘッダ610は、フラグ(図示せず)を(例えば、各最終MAC−ehs PDUヘッダの最後で)含んで、これが最終MAC−ehs PDUヘッダ610の最後であるか、さらにWTRU IDまたはLUEが後に続くかを示してもよい。最終MAC−ehs PDUヘッダ610は、いくつの個々のWTRU MAC−ehs PDUが最終MAC−ehs PDU600内で共に多重化されるかを示すためのフィールド(図示せず)を含んでもよい。例えば、Nフィールドが、最終MAC−ehs PDUヘッダ610内に追加されてもよい。あるいは、Lフィールドが、この値をWTRUへシグナリングしてもよい。あるいは、多重化されたWTRUの数は、所定であってもよく、WTRUに知られていてもよい。
あるいは、HS−SCCHは、最終MAC−ehs PDU内の個々のWTRU MAC−ehs PDUサイズを示してもよい。この場合、LUEフィールドは、最終MAC−ehsヘッダ内に存在しないことがある。WTRUは、HS−SCCH上で、かつ、最終MAC−ehs PDUヘッダ内のWTRU IDと共に、多重化された個々のWTRU MAC−ehs PDUサイズを取り出し、WTRUに属する個々のWTRU MAC−ehs PDUを逆多重化し、他の個々のWTRU MAC−ehs PDUを廃棄する。
あるいは、MACレイヤによってそれ自体の並べ替えPDUを抽出するために必要とされる逆多重化情報が、HS−SCCH内で示されてもよく、これはレイヤ1によって転送される。この情報は、WTRU毎の各MAC−ehsペイロードの長さ(もしくは、個々のWTRU MAC−ehs PDU毎のトランスポートブロックサイズ)、または、WTRU毎のMAC−ehs並べ替えPDUの数を含んでもよい。レイヤ1は、WTRUにアドレス指定された逆多重化情報を抽出して、MACレイヤに渡してもよく、または、WTRUにアドレス指定された逆多重化情報をMACレイヤに渡してもよい。あるいは、各WTRUに対応するペイロードのサイズが事前定義されてもよい(例えば、全体のトランスポートブロックサイズまたは全体のペイロードをWTRUの数で割ったものであってもよい)。
MACレイヤは、どのMACヘッダまたはPDUフォーマットを使用するべきであるかを決定してもよい。WTRUに、グループWTRU識別情報(例えば、グループH−RNTI)、または、多重化WTRU識別情報(例えば、二次H−RNTI)が割り当てられている場合、かつ、レイヤ1がHS−SCCH内でこの識別情報をデコードする場合、MACレイヤは、WTRU多重化のために、MACヘッダフォーマットにより処理してもよい。あるいは、WTRU多重化にかかわらず、同じMAC−ehsフォーマットが使用されてもよい。あるいは、レイヤ1は、MACレイヤに対して、2つ以上のWTRU識別情報がHS−SCCH内でデコードされているかどうかを示し、MACレイヤが正しいMACヘッダフォーマットを使用できるようにしてもよい。あるいは、MACヘッダフォーマットは、RRC構成の一部であってもよい。
ネットワークは、送信のタイプに応じて、異なるMAC−ehs PDUフォーマットを使用してもよい。送信のタイプが単一のWTRUのための送信である場合、ネットワークは、従来のMAC−ehsフォーマットを使用してもよく、送信のタイプが、1つのトランスポートブロック内で多重化されたデータを有する複数のWTRUのための送信である場合、ネットワークは、多重化のためにMAC−ehs PDUの新しいフォーマットを使用してもよい。あるいは、ネットワークは、同じフォーマットを使用してもよく、WTRUは、アドレス指定されているWTRUの数を検出することによって、データが多重化されるかどうかを判定してもよい。ネットワークは、異なる期間で、異なる数のWTRUのためのデータを動的に多重化してもよい。
HS−SCCHオーダーを使用して、明示的に、WTRUがこのモードで受信を開始できるようにしてもよい(例えば、WTRUは多重化され、MACまたはHS−SCCHの再解釈を開始する)。HS−SCCHオーダーは、このモードで受信を開始するために、WTRUが使用するための具体的な情報を含んでもよい。例えば、HS−SCCHオーダーは、グループ内でそれ自体を識別するために使用するために、WTRUインデックスまたはWTRU IDを割り当ててもよい。あるいは、HS−SCCHは、グループIDをWTRUに提供してもよい。
HS−DSCHのためのWTRUの多重化をサポートするための、WTRU側およびUTRAN側のMAC−ehsアーキテクチャのための実施形態を、以下で開示する。
図7は、WTRU側のMAC−ehsエンティティを示す。HARQエンティティ702は、HARQプロトコルの処理を担う。逆アセンブリエンティティ704は、MAC−ehsヘッダおよびパディングを除去することによって、MAC−ehs PDUを逆アセンブルする。並べ替えキュー分配エンティティ706は、受信された論理チャネル識別子に基づいて、受信された並べ替えPDUを正しい並べ替えキューへルーティングする。並べ替えエンティティ708は、受信されたTSNに従って、受信された並べ替えPDUを編成する。受信されると、連続的なTSNを有するデータブロックが再アセンブリエンティティへ配信される。再アセンブリエンティティ710は、セグメント化されたMAC−ehs SDUを再アセンブルし、MAC PDUをLCH−ID逆多重化エンティティ712へ転送する。LCH−ID逆多重化エンティティ712は、受信された論理チャネル識別子に基づいて、MAC−ehs SDUを正しい論理チャネルへルーティングする。
逆アセンブリエンティティ704は、追加の処理を行って、WTRUにアドレス指定された並べ替えPDUを抽出し、並べ替えPDUの残りを廃棄し、次いで、WTRUにアドレス指定された並べ替えPDUを並べ替え分配エンティティへ配信してもよい。逆アセンブリエンティティによって行われる追加の処理は、MAC−ehsフォーマットのタイプによって決まってもよい。
図3に示すような、連続的なMAC−ehsヘッダの場合、逆アセンブリエンティティ704は、この特定のWTRUのためのMAC−ehsペイロードを抽出する前に、MAC−ehsヘッダ内のWTRUアドレスを発見することができる。図4に示すように、MAC−ehsヘッダが各MAC−ehsペイロードの前に追加される場合、逆アセンブリエンティティ704は、このWTRUにアドレス指定された並べ替えPDUを並べ替え分配エンティティへ配信する前に、ヘッダ、パディングビット、および、このWTRUにアドレス指定されていない並べ替えPDUを除去する前に、そのWTRUアドレスを含むMAC−ehsヘッダを発見することができる。MAC−ehsヘッダへの変更が実装されていない場合、逆アセンブリエンティティ704は、WTRUにアドレス指定された並べ替えPDUを抽出する前に、レイヤ1および/または暗示的ルールによって提供された逆多重化情報を使用してもよい。逆多重化情報は、多重化されたWTRUの数、各MAC−ehsペイロードの長さなどを含んでもよい。
図8は、個々のWTRU MAC−ehs PDUが最終MAC−ehs PDUに多重化される場合の、MAC−ehs PDU多重化をサポートするWTRU側のMAC−ehsエンティティの一例を示す。MAC−ehs PDU逆多重化エンティティ703が導入されて、個々のWTRU MAC−ehs PDUが逆多重化され、それ自体のデータが逆アセンブリエンティティ704へ転送される。MAC−ehs PDU逆多重化エンティティ703は、WTRU IDまたはインデックスを使用して、どの個々のWTRU MAC−ehs PDUがWTRUに属するかを決定し、それを逆アセンブリエンティティ704へ転送することができる。MAC−ehs PDU逆多重化エンティティ703は、このWTRUに属していないMAC−ehs PDU(複数可)を廃棄することができる。
MAC−ehs PDU逆多重化エンティティの機能性は、逆アセンブリエンティティに含まれてもよいことに留意されたい。
図9は、一実施形態における、WTRU多重化をサポートするUTRAN側のMAC−ehsエンティティの一例である。スケジューリング/優先度処理エンティティ902は、HARQエンティティ間のHS−DSCHリソース、および、データフローを、それらの優先度クラスに従って管理する。優先度キュー分配エンティティ904は、受信されたMAC−ehs SDUを優先度キュー906へ分配する。セグメンテーションエンティティ908は、MAC−ehs SDUの必要なセグメンテーションを行う。優先度キューMUXエンティティ910は、スケジューリング決定、および、この機能のために使用可能なTFRCに基づいて、各優先度キューから、MAC−ehs PDU内に含まれるべきオクテット数を決定する。HARQエンティティ914は、HARQ機能性を処理する。TFRC選択エンティティ916は、MAC−ehsのためのTFRC選択を行う。
ネットワークがMAC−ehsトランスポートブロック内でいくつかのWTRUを多重化できるようにするために、「WTRU多重化エンティティ」と呼ばれる新しいエンティティ912が(例えば、スケジューリング/優先度処理エンティティ902とHARQエンティティ914の間に)導入されてもよい。WTRU毎に1つのスケジューリング/優先度処理エンティティ902(例えば、優先度キュー分配、セグメンテーション、および、優先度キューmux)が存在してもよいが、1つのWTRU多重化エンティティ912があってもよい。あるいは、共に多重化されうるWTRUのグループに対して、1つのスケジューリング/優先度処理エンティティ902があってもよい。
WTRU多重化エンティティ912は、(最終)MAC−ehs PDU内に含まれうる、WTRUの数およびデータの量を決定する。WTRU多重化エンティティは、スケジューリング/優先度処理エンティティ902内でWTRU毎に作成されたMAC−ehs PDUを多重化し、(最終)MAC−ehs PDUをHARQエンティティ914へ配信してもよい。あるいは、WTRU多重化エンティティ912は、上記で開示されたフォーマットのうち1つを使用することによって、1つのMAC−ehs PDU内で複数のWTRUの並べ替えPDUを多重化してもよい。
優先度キューMUXエンティティ910は迂回されてもよく、WTRU多重化エンティティ912は、各優先度キューから、かつ、各WTRUから、MAC−ehs PDU内に含まれるべきバイト数を決定する機能性を有してもよい。同じトランスポートブロック内のWTRUの多重化のためのHARQ動作のための実施形態を、以下で説明する。
一実施形態では、トランスポートブロック内で多重化されたWTRUは、肯定確認応答(ACK)または否定確認応答(NACK)を返送してもよい。ノード−Bが、そのためのデータが多重化されている1つまたは複数のWTRUからNACKを受信するとき、ノード−Bは、以前に送信されたものと同じトランスポートブロックをWTRUのグループへ再送信して、WTRUがソフト合成(soft combining)を行うことができるようにしてもよい。
あるいは、ノード−Bは、ACKを送信したWTRUのデータを除いて、NACKを送信したグループのWTRUのMAC−ehsペイロードを含みうる、新しいトランスポートブロックを送信してもよい。例えば、3つのWTRUのためのデータが多重化された場合、かつ、UE1およびUE3がNACKを返送したが、UE2がACKを返送した場合、ノード−Bは、UE1およびUE3のためのデータを含む新しいトランスポートブロックを送信してもよい。
あるいは、ノード−Bは、否定確認応答されたWTRUのMAC−ehsペイロードに加えて、新しいMAC−ehsペイロードを含みうる、新しいトランスポートブロックを送信してもよい。例えば、UE1およびUE2へのデータが最初の送信において多重化され、UE1がNACKを送信したが、UE2がACKを送信した場合、ノード−Bは、否定確認応答されたUE1のためのデータと、任意の他のWTRUのための新しいデータとを含む、新しいトランスポートブロックを送信してもよい。
もう1つの実施形態では、多重化されたデータを受信したWTRUは、いかなるACKまたはNACKをもネットワークに送信しないことがあり、ノード−Bは、同じトランスポートブロックを、所定の回数、WTRUへ送信してもよい。WTRUは、新しいデータインジケータまたは物理レイヤ冗長バージョン(redundancy version)符号化を使用して、それが新しい送信であるか、再送信であるかを見いだしてもよい。再送信の場合、WTRUは、そのデータを、予め受信されたデータと結合してもよい。
WTRUがHS−SCCHなしの動作のために構成される場合、HS−DSCHのCRCが、そのためのデータが多重化されるWTRUに割り当てられたグループWTRU識別情報により、部分的にマスクされてもよい。WTRU側のレイヤ1がHS−DSCHをうまくデコードするとき、WTRUは、CRCを使用することによって、グループWTRU識別情報をデコードし、そのデータがWTRUにアドレス指定されるかどうかを見いだしてもよい。
現在のHSDPAでは、図10に示すように、符号分割多重化(CDM)を使用して、複数のWTRUが単一の2ミリ秒のTTI内でスケジュールされてもよい。符号多重化されたMIMO対応WTRU間の符号間干渉を軽減するために、1つのTTI内のWTRUの時分割多重化(TDM)が使用されてもよい。その場合、ノードBスケジューラは、図11に示すように、TTI内の個々のタイムスロットをユーザに割り振る。
以下で、「TDMモード」という専門用語を使用して、複数のWTRU宛ての送信がTTI内で時間多重化される動作モードを説明する。実施形態を、スロット式時間多重化(すなわち、各WTRUが単一の無線スロットに割り当てられる)との関連で説明することができるが、他の時間多重化手法が適用可能でありうる。そのような時間多重化手法の一例は、時間交替(time−alternation)で複数のWTRUからデータシンボルを送信することであってもよい。以下の説明において、「時間多重化スロット」という用語は、単一のWTRU専用のTTI内のシンボルのセットを指す。
レガシーモードとTDMモードの間で切り替えるため、および、TDMモードをアクティブ化かつ非アクティブ化するための実施形態を、以下で開示する。TDMモードは、静的もしくはやや静的な方法で、あるいは、動的な方法で、構成かつ操作されてもよい。TDMモードが構成され、有効にされるとき、WTRUは、受信されたいかなるHS−PDSCHも2つ以上のWTRUのためのデータを時分割の方法で搬送することができるという知識を有して、動作する。静的またはやや静的な構成では、WTRUは、いくつかの連続的なサブフレームのためにTDMモードで動作するように構成されうるのに対して、動的な構成では、WTRUに、サブフレーム毎に、送信がTDMモードを使用中であるかどうかが示される。
TDMモードは、上位レイヤを介してシグナリングされた、やや静的なパラメータであってもよい。TDMモード構成のための新しい情報要素(IE)が、RRCメッセージ内に含まれてもよい。RNCは、このメッセージをWTRUへ送信してもよく、WTRUは、このRRCメッセージからTDM MIMOモード構成情報を抽出する。あるいは、レイヤ2信号が、TDMモードの構成(例えば、MACヘッダ)のために使用されてもよい。このパラメータを受信すると、WTRUは、TDMモード構成を適用してもよい。TDMモードで構成されるとき、WTRUへの送信は、TDMモードで送信されてもよい。
もう1つの実施形態では、TDMモードは、より下位レイヤのシグナリングを介して動的にアクティブ化かつ非アクティブ化されてもよい。
一実施形態では、TDMモードは、帯域外シグナリングを介してアクティブ化かつ非アクティブ化されてもよい。帯域外シグナリングは、HS−SCCHオーダーを使用して実装されてもよい。表1は、オーダータイプが「000」であるときの、HS−SCCHオーダーマッピングの実装の一例を示す。新しいオーダータイプが、TDMアクティブ化および非アクティブ化のために導入されてもよい。
TDMアクティブ化オーダーを受信すると、WTRUへの後続の送信は、(例えば、非アクティブ化オーダーが受信されるか、または、TDMモードを無効にするRRC構成メッセージが受信されるまで)TDMモードで送信されてもよい。あるいは、TDMモードはさらに、帯域内シグナリングを介して動的に示されてもよい。
もう1つの実施形態では、TDMモード指示を、HS−SCCH上で帯域内シグナリングによって搬送して、TDMモードをTTI式で、またはスロット式で、動的に切り替えることができるようにしてもよい。HS−SCCHは、非MIMOのためのタイプ(例えば、HS−SCCHタイプ1)、または、MIMOのためのタイプ(例えば、HS−SCCHタイプ3)であってもよい。
TDMモード指示は、HS−SCCH番号に基づいて設定されてもよい。従来、HS−SCCHの7個のチャネライゼーションコードセットビット(xccs,1、xccs,2、...、xccs,7)が、WTRUのためのチャネライゼーションコードセットを割り当てるために設定される。コード0で開始するP(マルチ)コードが与えられ、かつ、HS−SCCH番号が与えられると、以下の式によって計算された整数の符号なしのバイナリ表現を使用して、情報フィールドが計算される。xccs,1がMSBである最初の3ビット(コードグループインジケータ)では、以下の通りである。
xccs,1,xccs,2,xccs,3=min(P−1,15−P)
HS−SCCHタイプ1では、64QAMがWTRUのために構成されない場合、または、64QAMが構成され、かつ、xms,1=0である場合、PおよびOは、以下を満たすことができる。
かつ、xccs,4がMSBである最後の4ビット(コードオフセットインジケータ)では、次いで以下のようになる。
ただし、xccs,dummyは、HS−SCCH上で送信されないダミービットである。xccs,7を、以下のように設定することができる。
64QAMがWTRUのために構成され、かつ、xms,1=1である場合、PおよびOは、以下を満たすことができる。
かつ
ただし、xccs,dummy1、xccs,dummy2は、HS−SCCH上で送信されない2つのダミービットである。xccs,6およびxccs,7を、以下のように設定することができる。
かつ
HS−SCCHタイプ3では、64QAMがWTRUのために構成されない場合、または、64QAMが構成され、かつ、xms,1、xms,2、xms,3が「101」に等しくない場合、PおよびOは、以下を満たすことができる。
かつ、xccs,4がMSBである最後の4ビット(コードオフセットインジケータ)では、以下の通りである。
ただし、xccs,dummyは、HS−SCCH上で送信されないダミービットである。xccs,7を、以下のように設定することができる。
64QAMがWTRUのために構成され、かつ、xms,1、xms,2、xms,3が「101」に等しい場合、PおよびOは、以下を満たすことができる。
かつ
ただし、xccs,dummy1、xccs,dummy2は、HS−SCCH上で送信されない2つのダミービットである。xccs,6およびxccs,7を、以下のように設定することができる。
二次トランスポートブロックのための変調がQPSKである場合、xccs,7=0であり、かつ、
トランスポートブロックの数=1である場合、xccs,7=1である。
帯域内および帯域外シグナリングは、相互排他的ではないことに留意されたい。例えば、TDMが帯域外シグナリング(例えば、HS−SCCHオーダー)によってアクティブ化されるとき、帯域内シグナリングをなお使用して、スロットベースでTDMモードを有効化かつ無効化することができる。
ダウンリンク制御情報を、単一のTTI内で多重化されるWTRUへシグナリングするための実施形態を、以下で開示する。
個別HS−SCCHが、対応するTTI内で割り振りを有する各WTRUへ送信されてもよい。
一実施形態では、ノードBは、従来のHS−SCCHを各WTRUへ送信してもよく、TTI内でその関連付けられたデータを各WTRUに(例えば、HS−PDSCH上で)搬送するタイムスロット(複数可)または時間多重化スロットは、暗示的または明示的にシグナリングされてもよい。
タイムスロットの暗示的指示のための実施形態を、以下で開示する。HS−SCCH番号を使用して、1つのTTI内のスロット割り振りを示すことができる。例えば、3つの時間多重化スロットが構成される場合、(HS−SCCH番号)mod3=0である場合、WTRUがスロット1に割り当てられることを示すことができ、(HS−SCCH番号)mod3=1である場合、WTRUがスロット2に割り当てられることを示すことができ、(HS−SCCH番号)mod3=2である場合、WTRUがスロット3に割り当てられることを示すことができる。
あるいは、HS−PDSCH上で搬送されたトランスポートブロックの巡回冗長検査(CRC)が、WTRU H−RNTIによりマスクされてもよい。WTRUがHS−SCCH上でH−RNTIを検出するとき、WTRUは、特定の時間多重化スロットをデコードするように試み、それ自体のH−RNTIをCRCデコードのために使用して、どの時間多重化スロットがこのWTRUに向けられたかを識別する。
あるいは、各TDM対応WTRUに、複数のH−RNTIが割り当てられてもよく、そのうちの1つが一度に各WTRUに対して使用されてもよく、各H−RNTIが、特定の時間多重化スロットに関連付けられてもよい。例えば、WTRUに3つのH−RNTI(H−RNTI1、H−RNTI2およびH−RNTI3)が割り当てられる場合、かつ、H−RNTI2がHS−SCCH内でデコードされる場合、WTRUは、関連付けられたデータが(例えば、HS−PDSCH上で)第2のスロットを介して送信されると決定することができる。
あるいは、時間多重化スロット割り振りを、単一のWTRU IDまたはH−RNTIに基づいて示すことができる。各WTRUに、1つの一意のH−RNTIが割り当てられてもよい。例えば、(WTRU ID)mod3=0である場合、WTRUがTTIの第1の時間多重化スロットに割り当てられることを示すことができ、(WTRU ID)mod3=1である場合、WTRUがTTIの第2の時間多重化スロットに割り当てられることを示すことができ、(WTRU ID)mod3=2である場合、WTRUがTTIの第3の時間多重化スロットに割り当てられることを示すことができる。
時間多重化スロットの明示的指示のための実施形態を、以下で開示する。HS−SCCHタイプ1および3を使用して、時間多重化スロット割り振りをシグナリングすることができる。例えば、チャネライゼーションコードセットビットxccs,4、xccs,5、...、xccs,7を、以下のように符号化することができる(最初の3ビットxccs,1、xccs,2、xccs,3は、従来の方法を使用して符号化することができる。
HS−SCCHタイプ1では、64QAMがWTRUのために構成されない場合、または、64QAMが構成され、かつ、xms,1=0である場合、PおよびOは、以下を満たすことができる。
かつ、xccs,4がMSBである最後の4ビット(コードオフセットインジケータ)では、以下の通りである。
ただし、xccs,dummy1、xccs,dummy2は、HS−SCCH上で送信されない2つのダミービットである。xccs,6およびxccs,7を、以下のように設定することができる。
64QAMがWTRUのために構成され、かつ、xms,1=1である場合、PおよびOは、以下を満たすことができる。
かつ
ただし、xccs,dummy1、xccs,dummy2は、HS−SCCH上で送信されない2つのダミービットである。xccs,6およびxccs,7を、以下のように設定することができる。
かつ
HS−SCCHタイプ3では、64QAMがWTRUのために構成されない場合、または、64QAMが構成され、かつ、xms,1、xms,2、xms,3が「101」に等しくない場合、PおよびOは、以下を満たすことができる。
かつ、xccs,4がMSBである最後の4ビット(コードオフセットインジケータ)では、以下の通りである。
ただし、xccs,dummy1、xccs,dummy2は、HS−SCCH上で送信されない2つのダミービットである。xccs,6およびxccs,7を、以下のように設定することができる。
64QAMがWTRUのために構成され、かつ、xms,1、xms,2、xms,3が「101」に等しい場合、PおよびOは、以下を満たすことができる。
かつ
ただし、xccs,dummy1、xccs,dummy2は、HS−SCCH上で送信されない2つのダミービットである。xccs,6およびxccs,7を、以下のように設定することができる。
かつ
二次トランスポートブロックのための変調がQPSKである場合、xccs,7=0であり、かつ
トランスポートブロックの数=1である場合、xccs,7=1である。
もう1つの実施形態では、新しいHS−SCCHフォーマットを、1つの時間多重化スロットを占めるように定義して、3つのHS−SCCHが1つの2ミリ秒のTTIに時間多重化されうるように、かつ、同じチャネライゼーションコードを共有できるようにしてもよい。図12は、スロット式HS−SCCHシグナリング方式、および、HS−SCCHとHS−PDSCHの間のタイミング関係の例を示す。従来のHS−SCCHと同様に、HS−SCCHタイプ1は、TDMモードで非MIMO WTRUに適用されるが、HS−SCCHタイプ3はTDMモードでMIMO WTRUに適用され、または、ノードBは、HS−SCCHタイプ3を、非MIMO WTRUおよびMIMO WTRUの両方のためのダウンリンクシグナリングとして使用してもよい。
図13は、非MIMOモードのためのHS−SCCHエンコードのフロー図の一例(すなわち、1つのタイムスロットに適合する、新しいHS−SCCHフォーマット)である。冗長バージョン(RV)パラメータr、s、および、コンステレーションバージョン(constellation version)パラメータbが合同で符号化されて、値Xrvが生じる(1302)。チャネライゼーションコードセット情報xccs、変調方式情報xms、トランスポートブロックサイズ情報xtbs、HARQ処理情報xhap、冗長およびコンステレーションバージョンxrv、新しいデータインジケータxndが、シーケンスXに多重化される(1304)。チャネル符号化およびレートマッチングが、シーケンスX上で行われる(1306、1308)。HS−SCCH物理チャネルへのマッピング(1312)の前に、WTRU固有のスクランブリング(例えば、シーケンスXの全部または一部が、WTRU識別情報(XWTRU)ビット、または、WTRU識別情報から導出されたシーケンスとXORされる)が、WTRU識別情報xueにより行われる(1310)。全部または一部の制御情報が符号化され、送信されてもよい。WTRU受信器において、それ自体のWTRU IDを使用して、受信されたHS−SCCHをスクランブル解除することによって、WTRUは、HS−DSCH送信がそれに向けられたかどうかを判定することができる。HS−SCCHのための符号化においてCRCがないので、トランスポートブロックCRCをマスクするか、または、WTRU IDによりスクランブルしてもよい。
図14は、MIMOモードのためのHS−SCCHエンコードのフロー図の一例(すなわち、1つのタイムスロットに適合する、新しいHS−SCCHフォーマット)である。一次トランスポートブロックおよび二次トランスポートブロックの各々について、2つのトランスポートブロックが、関連付けられたHS−PDSCH(複数可)上で送信される場合、RVパラメータr、s、および、コンステレーションバージョンパラメータbが合同で符号化されて、値XrvpbおよびXrvsbがそれぞれ生じる(1402)。チャネライゼーションコードセット情報xccs、変調方式およびトランスポートブロックの数情報xms、一次トランスポートブロックのためのプリコーディング重み情報xpwipb、一次トランスポートブロックのためのトランスポートブロックサイズ情報xtbspb、二次トランスポートブロックのためのトランスポートブロックサイズ情報xtbssb、HARQ処理情報xhap、一次および二次トランスポートブロックのための冗長およびコンステレーションバージョンxrvpb、xrvsbが、シーケンスXに多重化される(1404)。チャネル符号化およびレートマッチングが、シーケンスX上で行われる(1406、1408)。HS−SCCH物理チャネルへのマッピング(1412)の前に、WTRU固有のスクランブリングが、WTRU識別情報xWTRUにより行われる(1410)。全部または一部の制御情報が符号化され、送信されてもよい。WTRU受信器において、それ自体のWTRU IDを使用して、受信されたHS−SCCHをスクランブル解除することによって、WTRUは、HS−DSCH送信がそれに向けられたかどうかを判定することができる。HS−SCCHのための符号化においてCRCがないので、トランスポートブロックCRCをマスクするか、または、WTRU IDによりスクランブルしてもよい。
図15および図16は、それぞれ非MIMOモードおよびMIMOモードのためのHS−SCCHエンコードのフロー図の他の例(すなわち、1つのタイムスロットに適合する、新しいHS−SCCHフォーマット)である。これらの例では、図13および図14に示すように、WTRU固有のスクランブリングをシーケンスX上で行う(1310、1410)代わりに、CRCがシーケンスXから生成され、WTRU固有のCRCアタッチメントが、CRCビットにより行われてもよい(例えば、CRCビットの全部または一部が、WTRU識別情報(XWTRU)ビット、または、WTRU識別情報から導出されたシーケンスによりXORされる)(1506、1606)。全部または一部の制御情報が符号化され、送信されてもよい。
もう1つの実施形態では、HS−SCCHの部分1における制御情報の一部がシグナリングされないことがあり、未使用のフィールド(複数可)が再解釈されて、必要とされる情報ビットが低減されてもよい。例えば、コードPのコードグループまたは番号がシグナリングされてもよく、コードオフセットOは、TDM WTRUに共通であってもよく、または、より上位レイヤによってシグナリングされてもよく、Oのためのビットが再解釈されてもよい。あるいは、PもOもシグナリングされないことがあり、TDM WTRUは、同じセットのコード(例えば、すべての15個のコード)を使用してもよく、PおよびOのためのビットが再解釈されてもよい。あるいは、チャネライゼーションコードのサブセットが可能にされてもよく、PおよびOのためのビットが再解釈されてもよい。あるいは、固定された変調方式または変調方式のサブセットが可能にされてもよく、変調方式のためのビットが再解釈されてもよい。あるいは、トランスポートブロックサイズのサブセットが可能にされてもよく、トランスポートブロックサイズのためのビットが再解釈されてもよい。MIMO対応WTRUでは、二重または多重ストリーム送信が可能にされないことがある。
もう1つの実施形態では、HS−SCCHの拡散係数(spreading factor)は、128/Nまで低減されてもよく、ただし、Nは、そのHS−PDSCHが1つの2ミリ秒のTTIに時間多重化されるWTRUの最大数を示し、この数は、2の累乗の任意の整数でありうる。この実施形態では、N個のHS−SCCHが、1つの2ミリ秒のTTIに時間多重化されうる。N個のHS−SCCHは、同じチャネライゼーションコードを共有してもよく、または、異なるチャネライゼーションコードを使用してもよい。これにより、TDMの方法で送信された、異なるWTRUのための複数のHS−SCCHが可能となる。
もう1つの実施形態では、1つの2ミリ秒のTTIを占める、時間多重化されたWTRUのための合同HS−SCCHフォーマットを定義することができる。合同HS−SCCHフォーマットは、共通部分および複数のWTRU固有の部分を含んでもよい。WTRU固有の部分の各々は、各WTRU H−RNTIによりマスクされたCRCを含んでもよい。共通部分は、TDM WTRUのために共有される共通制御情報を含んでもよいが、WTRU固有の部分は、WTRU毎のWTRU固有の制御情報を含む。
共通部分は、以下のうち少なくとも1つを含んでもよく、すなわち、チャネライゼーションコードセット情報、変調方式情報、HARQ処理情報、冗長およびコンステレーションバージョン、新しいデータインジケータ、WTRU識別情報、トランスポートブロックサイズ情報、プリコーディング重み情報(1つのトランスポートブロックがMIMOモードのために構成される場合)、トランスポートブロックの数情報(1つのトランスポートブロックがMIMOモードのために構成される場合)、一次トランスポートブロックのためのプリコーディング重み情報(2つのトランスポートブロックがMIMOモードのために構成される場合)、一次トランスポートブロックのためのトランスポートブロックサイズ情報(2つのトランスポートブロックがMIMOモードのために構成される場合)、二次トランスポートブロックのためのトランスポートブロックサイズ情報(2つのトランスポートブロックがMIMOモードのために構成される場合)、一次トランスポートブロックのための冗長およびコンステレーションバージョン(2つのトランスポートブロックがMIMOモードのために構成される場合)、二次トランスポートブロックのための冗長およびコンステレーションバージョン(2つのトランスポートブロックがMIMOモードのために構成される場合)などである。共通部分に含まれない情報は、WTRU固有の部分を介してシグナリングされてもよい。
共通部分に含まれたいかなるパラメータも、WTRU固有の部分に含まれないことがあり、逆もまた同様である。共通部分は、TDM WTRUのために共有された制御情報をできるだけ多く含んで、最も少ない制御情報が個々のWTRU固有の部分に含まれうるようにしてもよい。あるいは、共通部分は、TDM WTRUのために共有された、限定された共通制御情報を含んで、より多くの制御情報がWTRU固有の部分の各々に含まれうるようにしてもよい。あるいは、合同HS−SCCHを、スケジューリング柔軟性およびシグナリングオーバーヘッド低減のトレードオフに基づいて、スケジュールしてもよい。
共通部分およびWTRU固有の部分をアドレス指定するための実施形態を、以下で開示する。一実施形態では、共通部分は、WTRU IDによりマスクされないことがあり、WTRU固有の部分の各々は、対応するWTRU識別情報によりマスクされてもよい(例えば、H−RNTIによるCRCマスキング)。この場合、セル内の任意のWTRUは、共通部分をデコードしてもよく、各WTRUは、WTRU固有の部分上のWTRU固有のマスキングに基づいて、WTRU固有の部分のうちどれがそれ自体にアドレス指定されるかを決定する。
もう1つの実施形態では、共通部分は、グループWTRU識別情報、(例えば、グループH−RNTI)によりマスクされてもよく、WTRU固有の部分の各々は、対応するWTRU識別情報によりマスクされてもよい(例えば、H−RNTIによるCRCマスキング)。グループWTRU識別情報は、上位レイヤによって(例えば、RRC構成もしくは再構成メッセージを介して)、または、レイヤ1シグナリング(例えば、HS−SCCHオーダー)によって、いくつかのWTRUに割り当てられてもよい。グループWTRU識別情報を、合同HS−SCCHの共通部分に適用して(すなわち、WTRU固有のスクランブリング)、どのWTRUに制御情報がアドレス指定されるかを示してもよい。このグループに属するWTRUは、グループWTRU識別情報を使用することによって、共通部分をデコードして、制御情報を得ることができ、次いで、各WTRUは、それ自体のH−RNTIを使用することによって、WTRU固有の部分のうちどれがそれ自体にアドレス指定されるかを検出する。
図17は、非MIMOモードのための合同HS−SCCHのエンコードチェーンの一例を示す。この例では、チャネライゼーションコードセット情報xccs、および、変調方式情報xmsが、共通部分である。チャネライゼーションコードセット情報xccs、変調方式情報xmsが多重化され(1702)、チャネル符号化およびレートマッチング(1706、1708)の前に、グループH−RNTIマスキング(例えば、共通部分の全部または一部が、WTRU識別情報(XWTRU)ビット、または、WTRU識別情報から導出されたシーケンスによりXORされる)が行われてもよい(1704)。あるいは、上記で開示したように、グループH−RNTIマスキング(1704)は、共通部分上で行われないことがある。WTRU毎に、RVパラメータr、s、および、コンステレーションバージョンパラメータbが合同で符号化されて、値Xrvが生じ((1710)、トランスポートブロックサイズ情報xtbs、HARQ処理情報xhap、冗長およびコンステレーションバージョンxrv、ならびに、新しいデータインジケータxndが多重化され(1712)、WTRU固有のCRCアタッチメントが行われる(各WTRU固有の部分から生成されたCRCビットの全部または一部が、対応するWTRU識別情報(XWTRU)ビット、または、WTRU識別情報から導出されたシーケンスによりXORされる)(1714)。WTRU固有の部分が次いで多重化され(1716)、チャネル符号化およびレートマッチングが行われる(1718、1720)。共通部分およびWTRU固有の部分が結合され、物理チャネルマッピングが行われる(1722)。あるいは、WTRU固有のCRCが共通部分にアタッチされてもよく、WTRU固有のスクランブリングが、WTRU固有の部分に対して行われてもよい。
図18は、MIMOモードのための合同HS−SCCHのエンコードチェーンの一例を示す。この例では、チャネライゼーションコードセット情報xccs、変調方式およびトランスポートブロックの数情報xms、ならびに、一次トランスポートブロックのためのプリコーディング重み情報xpwipbが、共通部分である。共通部分情報が多重化され(1802)、グループH−RNTIマスキング(例えば、共通部分の全部または一部が、WTRU識別情報(XWTRU)ビット、または、WTRU識別情報から導出されたシーケンスによりXORされる)が行われてもよく(1804)、チャネル符号化およびレートマッチングが行われる(1806、1808)。あるいは、上記で開示したように、グループH−RNTIマスキング(1804)は、共通部分上で行われないことがある。WTRU毎に、RVパラメータr、s、および、コンステレーションバージョンパラメータbが合同で符号化されて、値XrvpbおよびXrvsbが生じ((1810)、一次トランスポートブロックのためのトランスポートブロックサイズ情報xtbspb、二次トランスポートブロックのためのトランスポートブロックサイズ情報xtbssb、HARQ処理情報xhap、一次および二次トランスポートブロックのための冗長およびコンステレーションバージョンxrvpb、xrvsbが多重化され(1812)、WTRU固有のCRCアタッチメントが行われてもよい(各WTRU固有の部分から生成されたCRCビットの全部または一部が、対応するWTRU識別情報(XWTRU)ビット、または、WTRU識別情報から導出されたシーケンスによりXORされる)(1814)。WTRU固有の部分が次いで多重化され(1816)、チャネル符号化およびレートマッチングが行われる(1818、1820)。共通部分およびWTRU固有の部分が結合され、物理チャネルマッピングが行われる(1822)。あるいは、WTRU固有のCRCが共通部分にアタッチされてもよく、WTRU固有のスクランブリングが、WTRU固有の部分に対して行われてもよい。
HS−SCCHを受信すると、WTRUは、逆の動作を適用して、共通およびWTRU固有の情報を得る。より具体的には、WTRUは、HS−SCCHの共通部分を受信し、グループ識別情報マスクを適用して、HS−SCCHがそのグループに属するかどうかを判定してもよい。WTRUが、HS−SCCHがそのグループに向けて送られると判定する場合、WTRUは次いで、HS−SCCHの第2の部分(WTRU固有の部分)をデコードし、それ自体のH−RNTIまたはWTRU固有のCRCマスクにより、WTRU固有の部分の各々のデコードを試みてもよい。WTRUが、WTRU固有のCRCまたはWTRU固有のスクランブリングに基づいて、WTRU固有の部分のうち1つがそれ自体に向けて送られると判定する場合、WTRUは、HS−SCCH共通およびWTRU固有の情報を使用して、関連付けられたHS−PDSCH送信のデコードを試みる。
WTRUは、チャネル品質指示(CQI)をノードBに報告して、スケジューリングおよびネットワーク性能最適化において使用されるべき情報を提供する。TDMの導入は、時間多重化スロットベースで、WTRUによって見られる干渉環境において、(スケジューラの動作に応じて)変化をもたらすことがある。
WTRUは、スロットベースで、CQIフィードバックを報告してもよい。WTRUは、TTIのグループ内の同じ時間多重化スロット位置のための複数のスロット測定に基づいて、CQIを報告してもよく、その理由は、WTRUがTTI毎に、TTI内の各時間多重化スロット位置に対する類似の干渉を見ることができるからである。以下では、スロットという用語もまた同等に、時間多重化スロットを指すことがある。
一実施形態では、1−スロット参照期間が、非MIMOの場合およびMIMOの場合で共に、TDM WTRUのためのCQIのために導入されてもよい。WTRUがMIMOモードで構成されないとき、無制限の観測間隔に基づいて、WTRUは、最も高い、表にされた(tabulated)CQI値を報告してもよく、それに対して、トランスポートブロックサイズと、HS−PDSCHコードの数と、報告されるかまたはより低いCQI値に対応する変調とでフォーマットされた単一のHS−DSCHサブフレームが、(レガシーHS−DPCCH構造が維持されると仮定して)報告されるCQI値が送信される最初のスロットの開始より少なくとも1スロット前に終了する1−スロット参照期間内で、0.1を超えないトランスポートブロックエラー確率で受信されうる。
WTRUがMIMOモードで構成されるとき、無制限の観測間隔に基づいて、WTRUは、最も高い、表にされたCQI値(複数可)を報告してもよく、それに対して、トランスポートブロックサイズ(複数可)のセットと、HS−PDSCHコードの数と、報告されるCQI値(複数可)に対応する変調(複数可)のセットとでフォーマットされた単一のHS−DSCHサブフレームが、(レガシーHS−DPCCH構造が維持されると仮定して)報告されるCQI値(複数可)が送信される最初のスロットの開始より少なくとも1スロット前に終了する1−スロット参照期間内で、0.1を超えない個々のトランスポートブロックエラー確率で受信されうるものであり、これは、同じHS−DPCCHサブフレーム内で報告されるPCI値によって示されるような、好ましい一次プリコーディングベクトルが、一次トランスポートブロックのためにノードBで適用されうる場合であり、また、2つのトランスポートブロックが好ましい場合、好ましい一次プリコーディングベクトルに直交するプリコーディングベクトルが、二次トランスポートブロックに対して適用されうる。
CQIが報告されてもよく、ノードBは、1スロット性能を満たすように、トランスポートブロックサイズを調整してもよい。
あるいは、CQIは、定義されていない数の以前のスロットに渡って測定された、1−スロット内でサポートされうるトランスポートブロックサイズに基づいて報告されてもよい。
あるいは、CQIは、定義されていない数のスロットに渡って、同様のスロット(例えば、各TTI内の第1のスロット)中に測定された、1−スロット内でサポートされうるトランスポートブロックサイズに基づいて報告されてもよい。報告されるべきスロットは、ネットワーク(例えば、ノードBまたはRNC)によって定義されてもよい。あるいは、報告されるべきスロットは、WTRUによって選択されてもよい。WTRUは、最良(あるいは、最悪もしくは中間)の性能のスロットを選択してもよい。WTRUは、どのスロットが選択されるかを、CQI報告のタイミングによって示してもよい(例えば、スロット1が選択される場合、WTRUは、報告を第3のスロット内で送信してもよく、スロット2が選択される場合、WTRUは、報告を第1のスロット内で送信してもよく、スロット3が選択される場合、WTRUは、報告を第2のスロット内で送信してもよい)。
あるいは、WTRUは、TTI内のスロット(例えば、第1、第2、第3)の各々について、1−スロット内でサポートされうるトランスポートブロックサイズのためのCQIを報告してもよい。WTRUは、3つのCQI報告を報告してもよく、各CQIは、同様のスロット(例えば、第1のスロット報告では、TTI内の第1のスロットなど)中の測定に基づいて生成される。
スロットの各々について報告されるCQIは、ある順序(例えば、第1のスロット報告、第2のスロット報告、および、第3のスロット報告)で送信されてもよい。
あるいは、CQIは、単一のCQI報告内のスロットの各々について報告されてもよい。これには、複数のCQI報告の報告を可能にする、新しいCQIテーブルが必要となることがある。1つの報告は、スロット毎(例えば、TTIの3つのスロットについて)の独立したCQI報告を提供してもよい。
あるいは、CQIは、スロットのうち1つのためのCQI値、および、他のスロットに対する差分値として、単一のCQI報告内でスロットの各々について報告されてもよい。差分報告の基礎として報告かつ使用されるべきスロットは、ネットワークによって定義され、または、WTRUによって選択されてもよい(例えば、WTRUは、最良の性能のスロットを選択し、次いで、他のスロットに対する差分値を報告してもよい)。この選択は、CQI報告の位置によってシグナリングされてもよい(例えば、スロット1が選択される場合、この選択は第3のスロット内で送信されてもよく、スロット2が選択される場合、この選択は第1のスロット内で送信されてもよく、スロット3が選択される場合、この選択は第2のスロット内で送信されてもよい)。あるいは、この選択は、CQI報告内でシグナリングされてもよい。
新しいWTRUカテゴリを導入して、TDMモードをサポートするためのWTRU能力を示してもよい。WTRUは、TDMモード能力をネットワークへ、RRCメッセージを通じてシグナリングしてもよい。新しいWTRUカテゴリ、および/または、より正確な測定では、新しいCQIテーブルは、より大きい粒度で定義されてもよい。あるいは、従来のCQIテーブルの一部が再利用されてもよい(例えば、新しいテーブルは、元の最大のCQI値の1/N未満である最大のエントリを有する)。あるいは、複数の個々の単一スロットCQI測定に基づいて、単一のCQI値が計算され、新しいCQIテーブル内でリストされてもよい。
実施形態
1.TTI内で、高速ダウンリンクチャネルのための複数のWTRUのためのデータを多重化するための方法。
2.合同HS−SCCHを受信することを備え、合同HS−SCCHは、共通部分およびWTRU固有の部分を含む実施形態1の方法。
3.共通部分は、1つのTTI内で多重化されたWTRUのための共通制御情報を含み、WTRU固有の部分の各々は、対応するWTRUのためのWTRU固有の制御情報を含む実施形態2の方法。
4.合同HS−SCCH上のデコードに基づいて、HS−PDSCHを受信することを備える実施形態2〜3のいずれか1つにおけるような方法。
5.WTRU固有の部分の各々は、対応するWTRU識別情報によりマスクされたCRCビットを含む実施形態2〜4のいずれか1つにおけるような方法。
6.WTRU固有の部分の各々の全部または一部は、WTRU識別情報ビット、または、WTRU識別情報から導出されたビットシーケンスによりマスクされる実施形態2〜5のいずれか1つにおけるような方法。
7.共通制御情報は、いかなる識別情報によってもマスクされない実施形態2〜6のいずれか1つにおけるような方法。
8.共通部分上の共通制御情報の全部または一部は、グループWTRU識別情報ビット、または、グループWTRU識別情報から導出されたビットシーケンスによりマスクされる実施形態2〜7のいずれか1つにおけるような方法。
9.合同HS−SCCHの共通部分がWTRUに向けて送られるかどうかを、グループ識別情報に基づいて判定することをさらに備える実施形態2〜8のいずれか1つにおけるような方法。
10.合同HS−SCCHのWTRU固有の部分のいずれか1つがWTRUに向けて送られるかどうかを、WTRU固有の識別情報に基づいて判定することを備える実施形態9の方法。
11.共通制御情報、および、WTRUのためのWTRU固有の制御情報を使用して、HS−PDSCHをデコードすることを備える実施形態10の方法。
12.TTI内で、高速ダウンリンクチャネルのための複数のWTRUのためのデータを多重化するための方法。
13.HS−SCCHを受信することを備え、HS−SCCHは、WTRUのグループによって共有されたグループWTRU識別情報を含む実施形態12の方法。
14.グループWTRU識別情報によるHS−SCCH上のデコードに基づいて、HS−PDSCHを受信することを備え、MAC PDUが生成され、MAC PDUは、MACヘッダ、および、複数のWTRUのための複数のMACペイロードを含む実施形態13の方法。
15.個別WTRU識別情報がMACヘッダ内で検出されるならば、MACヘッダ内の対応する制御情報に基づいて、MACペイロードをMAC PDUから取り出すことを備える実施形態14の方法。
16.グループWTRU識別情報は、個別WTRU識別情報から導出される実施形態11〜15のいずれか1つにおけるような方法。
17.MACペイロードは、特定のWTRUのための個々のMAC PDUである実施形態12〜16のいずれか1つにおけるような方法。
18.合同HS−SCCHを受信すること、合同HS−SCCHを、グループWTRU識別情報によりデコードすること、および、合同HS−SCCH上のデコードに基づいて、HS−PDSCHを受信することを行うように構成されたプロセッサを備えるWTRU。
19.合同HS−SCCHは、共通部分およびWTRU固有の部分を含み、共通部分は、1つのTTI内で多重化されたWTRUのための共通制御情報を含み、WTRU固有の部分の各々は、対応するWTRUのためのWTRU固有の制御情報を含む実施形態18のWTRU。
20.WTRU固有の部分の各々は、対応するWTRU識別情報によりマスクされたCRCビットを含む実施形態19のWTRU。
21.WTRU固有の部分の各々の全部または一部は、WTRU識別情報ビット、または、WTRU識別情報から導出されたビットシーケンスによりマスクされる実施形態19〜20のいずれか1つにおけるようなWTRU。
22.共通制御情報は、いかなる識別情報によってもマスクされない実施形態19〜21のいずれか1つにおけるようなWTRU。
23.共通部分上の共通制御情報の全部または一部は、グループWTRU識別情報ビット、または、グループWTRU識別情報から導出されたビットシーケンスによりマスクされる実施形態19〜22のいずれか1つにおけるようなWTRU。
24.プロセッサは、合同HS−SCCHの共通部分がWTRUに向けて送られるかどうかを、グループ識別情報に基づいて判定すること、合同HS−SCCHのWTRU固有の部分のいずれか1つがWTRUに向けて送られるかどうかを、WTRU固有の識別情報に基づいて判定すること、ならびに、共通制御情報、および、WTRUのためのWTRU固有の制御情報を使用して、HS−PDSCHをデコードすることを行うように構成される実施形態19〜23のいずれか1つにおけるようなWTRU。
25.WTRUのグループによって共有されたグループWTRU識別情報を含む、HS−SCCHを受信するように構成されたプロセッサを備えるWTRU。
26.プロセッサは、グループWTRU識別情報によるHS−SCCH上のデコードに基づいて、HS−PDSCHを受信するように構成される実施形態25のWTRU。
27.プロセッサは、MACヘッダと、複数のWTRUのための複数のMACペイロードとを含むMAC PDUを生成するように構成される実施形態25のWTRU。
28.プロセッサは、個別WTRU識別情報がMACヘッダ内で検出されるならば、MACヘッダ内の対応する制御情報に基づいて、MACペイロードをMAC PDUから取り出すように構成される実施形態25のWTRU。
29.グループWTRU識別情報は、個別WTRU識別情報から導出される実施形態25〜28のいずれか1つにおけるようなWTRU。
30.MACペイロードは、特定のWTRUのための個々のMAC PDUである実施形態25〜29のいずれか1つにおけるようなWTRU。
特徴および要素が特定の組み合わせで上述されているが、各特徴もしくは要素を単独で、または、他の特徴および要素との任意の組み合わせで使用できることは、当業者には理解されよう。加えて、本明細書に記載の方法は、コンピュータまたはプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読媒体に組み込まれた、コンピュータプログラム、ソフトウェアまたはファームウェアにおいて実装可能である。コンピュータ可読媒体の例には、電子信号(有線または無線接続を介して送信される)およびコンピュータ可読記憶媒体が含まれる。コンピュータ可読記憶媒体の例には、限定されないが、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、ならびに、CD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体が含まれる。ソフトウェアに関連したプロセッサは、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または、任意のホストコンピュータにおいて使用するために、無線周波数トランシーバを実装するために使用可能である。