[0009] 上で言及されたように、複数のユーザーアクションが、コンピューティングデバイス間におけるペアリングの確立に関与しうる。例えば、英数字のコードを覚えておきそれを入力することや、他のそうした比較的面倒なプロセスが、ペアリングに関与しうる。そのようなユーザーの関与は、単に時間が掛かるだけでなく、間違いやすいものでありうる。それ故に、ペアリングを容易にし、ユーザーの関与を最小化するために、赤外線受信機と送信機のような他のアプローチが開発されてきた。例えば、手動で情報を打ち込むのではなく、それらデバイスは、赤外線信号によってデータ(例えばコード)を送信するように構成されることができる。
[0010] より多くのデバイスがデジタルカメラを有するように作られているので、デジタルカメラを備えたデバイスがアクセサリー上のバーコードの写真を撮って当該アクセサリーとのペアリングを容易にする、更に別のペアリングのアプローチが開発されてきた。これは、例えば、携帯電話とブルートゥース(登録商標)のヘッドセットとの間で行われることができる。例えば、ヘッドセットの識別コードを手動で打ち込むのではなく、ユーザーは、彼らの電話機を用いてヘッドセット上のバーコードラベルの写真を撮ることができ、そして、電話機は、そのバーコードラベルの画像から当該識別コードを決定することが可能である。このように、デバイス間におけるサービスの発見と設定は簡略化されることが可能であり、そのことは、ユーザーの間違いを減らすのに役立つことができる。しかしながら、そのようなペアリングの方法は、一般に、付加的なエクスペリエンスではなく、主たるエクスペリエンスを共有するためのペアリングに関係している。例えば、ブルートゥース(登録商標)のヘッドセットが電話機とペアリングされる場合、このヘッドセットは、単に、電話機上で生じるエクスペリエンスのための異なる受話器及びスピーカーとして動作するに過ぎず、当該エクスペリエンスに関連する他のコンテンツを受け取って提示するわけではない。
[0011] 本明細書において開示されるような付加的なエクスペリエンスに基づくペアリングは、クライアントコンピューティングデバイスが、ホストコンピューティングデバイスにより提供されるコンテンツに関係付いたユーザーエクスペリエンスに、当該ホストデバイスから当該コンテンツに付加的なコンテンツを受け取るように当該ホストコンピューティングデバイスとペアリングすることによって、参加することを可能にする。付加的なエクスペリエンスの例には、限定ではないが、ホストデバイスによって表示されている映像コンテンツに伴う音声コンテンツ、インタラクティブなユーザーエクスペリエンス(例えば、スポーツのビデオの公開のためのファンのウェブサイト)、映像コンテンツに関連するチャットルーム等が含まれる。このように、ユーザーは、モバイルデバイス、ラップトップコンピューター、ノートブックコンピューター等のパーソナルデバイス上で付加的なコンテンツを見ること、及び/又は聴くことが可能である。
[0012] 図1は、例示のホストコンピューティングデバイス100と複数の例示のクライアントコンピューティングデバイス102との間における、付加的なエクスペリエンスに基づくペアリングの実施態様を示す。他の実施態様は、1対多のペアリングではなく、ホストコンピューティングデバイスとの1対1のペアリングを生じさせることができる、ということは理解されるだろう。ホストコンピューティングデバイス100は、例えば、映像コンテンツ、音声コンテンツ、デジタル写真、電子ゲーム等のコンテンツを提供するように構成されることができる。ホストコンピューティングデバイス100は、映像コンテンツを例えば表示サブシステム104によって表示するように構成されることができる。更に、以下においてより詳細に説明されるように、ホストコンピューティングデバイス100は、この提供されているコンテンツに関係付いたタグであって、当該ホストコンピューティングデバイスにペアリングするための命令をコード化している画像を含んだタグを表示するように構成されることができる。ホストコンピューティングデバイス100によって提供されているコンテンツに関係付いたユーザーエクスペリエンスに参加することを望む、クライアントコンピューティングデバイス102のユーザーは、単にこのタグの画像をキャプチャーすることによって、当該ホストコンピューティングデバイスとペアリングすることができる。クライアントコンピューティングデバイスは、次いで、当該タグ中の命令に従って、付加的なエクスペリエンスを受け取るようにペアリングを確立することができる。
[0013] 本明細書ではタグが映像コンテンツと共に表示される文脈で実施態様が説明されるが、本開示の範囲を逸脱することなく、タグは他のコンテンツ(例えば、音声コンテンツ、デジタル写真、電子ゲーム等)と共に表示されることができる、ということは認識されるだろう。
[0014] そのようなペアリングは、多数の異なるペアリングのエクスペリエンスがユーザーに利用可能である環境におけるペアリングを、容易なものとすることができる。例えば、多数のテレビを備え、その全てが、異なる試合を表示し、サポーターに利用可能な別個の付加的なエクスペリエンスを有しているスポーツバーにおいて、サポーターは、興味のある特定のテレビ上に表示されたタグの画像をキャプチャーすることによって、所望の付加的なエクスペリエンスを選択することができる。クライアントは、次いで、タグ中にコード化された命令に従って、その特定のテレビに関係付いた付加的なエクスペリエンスを受け取ることを開始すべく、ペアリングの処理を成し遂げることができる。このようにして、サポーターは、ペアリングに利用可能なデバイスのリストを見て、当該リスト上のどのデバイスが目的のデバイスであるか決定し、そのデバイスとのペアリングを手動で実施するという必要なしに、容易に、興味のある付加的なエクスペリエンスを受け取るためにペアリングをすることが可能である。そのような付加的なエクスペリエンスは、例えば、試合の統計、チームの統計、試合の音声、プロダクトプレイスメント等を含むことができる。これらの例は、例示の目的のために提示されたものであり、如何なる方法でも限定的であることを意図されていない、ということは認識されることが可能である。更に、いくつかの実施態様において、ディスプレイは、個別にコントロールされることができ、したがって画像を表示する以外の如何なる特定の能力も有しないかもしれない。
[0015] 図1を続けると、いくつかの実施態様において、クライアントコンピューティングデバイス102は、ホストコンピューティングデバイス100に直接的にアクセスするように構成されることができる。言い換えると、タグ中にコード化された命令には、ホストコンピューティングデバイス100のネットワークアドレス、又はクライアントコンピューティングデバイス102が直接的にホストコンピューティングデバイスにコンタクトすることを可能にする他の情報が含まれている。クライアントコンピューティングデバイス102は、限定ではないがWiFiやブルートゥース(登録商標)等を含む任意の相応しい通信プロトコル及び/又はネットワークによって、ホストコンピューティングデバイス100にアクセスするように構成されることができる。
[0016] これに加えて、又はこれに代えて、上記タグは、中央サーバー108を介してホストコンピューティングデバイス100にアクセスするための命令をコード化することができる。一例として、ホストコンピューティングデバイス100は、中央サーバー108がホストコンピューティングデバイス100のアドレス情報及び/又はアクセス可能性についての命令を記憶するように、予め中央サーバー108に登録されることができる。そのような場合において、中央サーバー108へのアドレスを供給されると、クライアントコンピューティングデバイス106は、中央サーバー108にコンタクトしてホストコンピューティングデバイス100にアクセスするためのアドレス(及び、例えば、認証情報、ペアリングを成し遂げるために実施すべき動作のリスト又はシーケンス、等の他の潜在的なペアリング命令)を取得することができる。クライアントコンピューティングデバイス102は、任意の相応しい通信プロトコルによって、及び/又は、限定ではないが、ローカルエリアネットワークや、インターネットのようなワイドエリアネットワーク等を含む、任意の相応しいネットワーク109によって、中央サーバー109にアクセスするように構成されることができる。
[0017] 上で言及されたように、クライアントコンピューティングデバイスとのペアリングを確立した後に、ホストコンピューティングデバイス100は、表示されている映像コンテンツと一対をなすエクスペリエンスであるところの付加的なエクスペリエンスを、クライアントデバイスに提供するように構成されることができる。それ故、この付加的なエクスペリエンスには、表示されている映像コンテンツに付加的なコンテンツが含まれる。言い換えると、付加的なエクスペリエンスには、ホストデバイス上の映像コンテンツに何らかの形で関連するコンテンツが含まれることができる。一例として、付加的なユーザーエクスペリエンスは、(テレビ自体はスピーカーを介して音声を出力していない場合に)表示サブシステム104上に表示されているテレビ番組の音声のような、映像コンテンツに対応する音声コンテンツを含むことができる。別の例として、付加的なユーザーエクスペリエンスは、表示サブシステム104上に表示されているテレビ番組に関連する別の番組についてのテレビ番組表を含むことができる。更に別の例として、付加的なユーザーエクスペリエンスは、表示サブシステム104上に表示されている映画に関するソーシャルネットワーキングサイトのような、映像コンテンツに付加的であるインタラクティブなソーシャルエクスペリエンスを含むことができる。このように、付加的なエクスペリエンスは、映像コンテンツに関係付いた、完全で詳細な没入的なエクスペリエンスを含むことができる。
[0018] 図1を続けると、ホストコンピューティングデバイス100は、論理サブシステム110とデータ保持サブシステム112を含む。ホストコンピューティングデバイス100は、更に、コンピューター読み取り可能リムーバブル媒体114を読み取るように構成されることができ、このコンピューター読み取り可能リムーバブル媒体114は、データ、及び/又は、本明細書において説明される実施態様を実現するように実行可能な命令を記憶し、及び/又は、転送するために用いられることができる。コンピューター読み取り可能リムーバブル媒体114の非限定的な例には、DVD、CD、ディスク等が含まれる。ホストコンピューティングデバイス100は、更に、図1に示されていない様々な他のコンポーネントを含むことができる。
[0019] 論理サブシステム110は、データ保持サブシステム内に及び/又はリムーバブル媒体114上に記憶された命令を実行するように構成された、1つ又は複数の物理デバイスを含むことができ、この命令には、限定ではないが、本明細書において説明されるような、付加的なエクスペリエンスに基づくペアリングを生じさせるように実行可能な命令が含まれる。そのような命令は、1つ又は複数のプログラム、ルーチン、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、又は他の論理構造体のうちの一部分であり得る。そのような命令は、タスクを実施し、データ型を実装し、1つ又は複数のデバイスの状態を変化させ、又は他のやり方で所望の結果に到達するように実現されることができる。論理サブシステムは、ソフトウェア命令を実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサーを含むことができる。これに加えて、又はこれに代えて、論理サブシステムは、ハードウェア又はファームウェア命令を実行するように構成された1つ又は複数のハードウェア又はファームウェア論理マシンを含むことができる。論理サブシステムは、いくつかの実施態様においてリモートに配置されることができる2つ以上のデバイスにわたって分散された、個別コンポーネントをオプションで含むことができる。
[0020] データ保持サブシステム112は、任意の相応しいコンピューター読み取り可能記憶媒体であることができ、データ、及び/又は、本明細書において説明される方法及びプロセスを実現するように論理サブシステムによって実行可能な命令を保持するように構成された、1つ又は複数の物理的、非一時的なデバイスを含むことができる。そのような方法及びプロセスが実現される場合、データ保持サブシステム112の状態は(例えば異なるデータを保持するように)変化しうる。データ保持サブシステム112は、リムーバブルな媒体及び/又はビルトインのデバイスを含むことができる。データ保持サブシステム112は、他のものの中で、光学メモリデバイス、半導体メモリデバイス、及び/又は磁気メモリデバイスを含むことができる。データ保持サブシステム112は、以下の特性、即ち、揮発性、不揮発性、動的、静的、読み取り/書き込み、読み取り専用、ランダムアクセス、シーケンシャルアクセス、記憶位置によりアドレス指定可能、ファイルによりアドレス指定可能、及びコンテンツによりアドレス指定可能、のうちの1つ又は複数を有したデバイスを含むことができる。いくつかの実施態様において、論理サブシステム110とデータ保持サブシステム112は、特定アプリケーション向け集積回路やシステムオンアチップ等の、1つ又は複数の共通デバイスに統合されることができる。
[0021] 表示サブシステム104は、データ保持サブシステム112によって保持されたデータの視覚的表現を提示するために用いられることができる。本明細書において説明される方法及びプロセスが、データ保持サブシステムによって保持されたデータを変更し、そうしてデータ保持サブシステムの状態を変化させると、表示サブシステム104の状態も同様に、内在しているデータの変更を視覚的に表すように変化しうる。表示サブシステム104は、ほとんど任意のタイプの技術を利用した1つ又は複数の表示デバイスを含むことができる。そのような表示デバイスは、共通の格納壁内において論理サブシステム110及び/又はデータ保持サブシステム112と組み合わせられることができ、又は、そのような表示デバイスは、周辺機器表示デバイスであり得る。
[0022] クライアントコンピューティングデバイス106もまた、論理サブシステム116、データ保持サブシステム118、及び表示サブシステム120を備える。クライアントコンピューティングデバイス106は、更に、コンピューター読み取り可能リムーバブル媒体122及び/又は図1に示されていない他のコンポーネントをオプションで含むことができる。
[0023] クライアントコンピューティングデバイス106の論理サブシステム116は、図4を参照して以降でより詳細に説明されるような、映像コンテンツを表示しているホストコンピューティングデバイスによってもたらされるユーザーエクスペリエンスに参加する方法等、1つ又は複数の命令を実行するように構成された1つ又は複数の物理デバイスを含むことができる。クライアントコンピューティングデバイス106は、更に、イメージセンサー124を含む。イメージセンサー124は、スキャンやキャプチャー等によって画像データを取得するための任意の相応しいイメージセンサーでありうる。非限定的な例として、クライアントコンピューティングデバイス106は、イメージセンサー124を介して画像データをキャプチャーする能力のあるデジタルカメラを含むことができる。
[0024] 図2は、付加的なエクスペリエンスに基づくペアリングを生じさせる方法200の例示的な実施態様を説明するフロー図を示す。この方法は、例えばホストコンピューティングデバイス100によって実行されることができる。202において、本方法200は、ディスプレイ上に映像コンテンツを表示するステップを含む。映像コンテンツの例には、限定ではないが、テレビ、映画、ビデオクリップ、ストリーミング映像、インターネットプロトコルテレビ(IPTV)等が含まれ、また、それに伴う音声を含んでも含まなくてもよい。ディスプレイの非限定的な例には、テレビ、コンピューターのモニター、(例えば映画館における)投射型デバイス等の、任意の相応しい表示デバイスが含まれる。ディスプレイは、個別にコントロールされることができ、したがって画像を表示する以外の如何なる特定の能力も有しないかもしれない、ということは認識されるだろう。
[0025] 更には、本方法200はタグが映像コンテンツと共に表示される文脈で説明されるが、本開示の範囲を逸脱することなく、タグは、それに代えて他のタイプのコンテンツと共に表示されることができる、ということは認識されることが可能である。
[0026] 204において、本方法200は、上記映像コンテンツと共にディスプレイ上にタグを表示するステップを含む。上で言及されたように、このタグには、ホストコンピューティングデバイスとペアリングするための命令をコード化している画像が含まれている。いくつかの実施態様において、タグは、補足的な図形の形態でディスプレイ上に映像コンテンツと調和して表示されることができる。更に、タグはコード化された命令を有するので、タグを表示するステップは、ペアリングの際の認証に用いられることができる視覚的な署名を供給するステップを含むことができる。タグは、ディスプレイ上において、任意の相応しい形態をとることができる。相応しいタグの例には、限定ではないが、固有の画像、2次元バーコード、QRコード(登録商標)等が含まれる。更にいくつかの実施態様において、タグは、表示された際に人間の目にとって低い視認性を有するように構成されることができる。そのようなタグは、淡色ピクセル、白色ピクセル、かすかに陰影を付けられたピクセル(例えば透かし)等から成ることができる。他の実施態様において、タグは、人間の目には見えないが(例えば赤外線画像)、機械の視覚システムには視認可能であるように構成されることができる。そのようなタグは、図4を参照してより詳細に説明されるように、クライアントコンピューティングデバイス上の画像キャプチャーデバイスによってスキャン/キャプチャーされることができる。
[0027] タグは、任意の相応しい期間にわたって、表示されることができる。例えば、タグは、映像コンテンツアイテム(例えば、テレビ番組、映画、ストリーミングビデオクリップ等)が持続する全期間にわたって、表示されることができる。他の実施態様において、タグは、断続的に、又は、映像コンテンツアイテムよりも期間が短い間隔の固定の持続時間にわたって、表示されることができる。更に別の例として、タグは、例えばホストコンピューティングデバイスとペアリングする要求をクライアントコンピューティングデバイスから受け取る等の、明示的な動作に応答して表示されることができる。言い換えると、ホストコンピューティングデバイスとペアリングする要求が、タグを表示することに先立って、クライアントコンピューティングデバイスから受け取られることができる。
[0028] タグの中にコード化されたホストデバイスとペアリングするための命令(例えばデータ)は、ホストデバイスを識別し、通信の開始及び/又は登録の実施のための機構を提供する、任意の相応しい命令でありうる。例えば、ホストコンピューティングデバイスとペアリングするための命令は、ホストコンピューティングデバイスのネットワークアドレスや認証情報等を含む、ホストコンピューティングデバイスに直接的にアクセスするための命令を含むことができる。これに加えて、又はこれに代えて、ホストコンピューティングデバイスは、中央サーバーに登録されることができ、この場合、ホストコンピューティングデバイスとペアリングするための命令は、中央サーバーにアクセスするための命令を含むことができる。別の例として、この命令は、ホストコンピューティングデバイスとペアリングするためにとるべき1つ又は複数の動作に関する命令と、その動作により用いられる任意の関連データとを含むことができる。当該命令は、これに加えて、又はこれに代えて、例えば、コード化された数字のセット、グローバル一意識別子(GUID)、バイナリーデータ等の他の情報を含むことができる。
[0029] 206において、本方法200は、タグを表示している間に、登録情報をクライアントコンピューティングデバイスから受け取るステップを含む。この登録情報は、限定ではないが、クライアントコンピューティングデバイスのイメージセンサーによってキャプチャーされた画像データに付随する情報や、クライアント識別情報等を含む、任意の相応しい情報を含むことができる。
[0030] 登録情報を受け取ることに応じ、本方法200は、次に、208において、当該登録情報を期待される登録情報と比較して、当該登録情報が当該期待される登録情報と一致するかどうかを判定するステップを含む。当該登録情報にクライアントコンピューティングデバイスによりキャプチャーされた画像データが含まれる前述した例の場合において、登録情報の確認は、その画像データを当該タグに対応する期待される画像データと比較することを含むことができる。
[0031] いくつかの実施態様において、登録は、ホストコンピューティングデバイスが認証情報をクライアントコンピューティングデバイスへ送らないように「匿名」で行われることができ、その一方で、他の実施態様において、ペアリングを確立するために双方向の認証が用いられることができる。
[0032] もし208において登録情報が期待される登録情報と一致しないと判定された場合には、本方法200は終了する。しかしながら、もし登録情報が期待される登録情報と一致すると判定された場合、本方法200は210へ進む。210において、本方法200は、ホストコンピューティングデバイスとクライアントコンピューティングデバイスとの間にペアリングを確立するステップを含む。次に、212において、本方法200は、ペアリングを確立することを受けて、付加的なユーザーエクスペリエンスをクライアントコンピューティングデバイスに提供するステップを含む。上で言及されたように、この付加的なユーザーエクスペリエンスは、映像コンテンツに付加的なコンテンツを含むことができる。付加的なユーザーエクスペリエンスの例には、限定ではないが、当該映像コンテンツに対応する音声コンテンツ、当該映像コンテンツに関連する追加の映像コンテンツ、及び/又は、当該映像コンテンツに付加的なインタラクティブなソーシャルエクスペリエンスが含まれる。
[0033] 付加的なユーザーエクスペリエンスに基づくペアリングは、任意の相応しい期間にわたって、確立されることができる。一例として、ペアリングは、映像コンテンツアイテム(例えばテレビの1話分)の持続期間や、映像コンテンツアイテム(例えばプロダクトプレイスメント)内の興味のある物品の持続期間等にわたって続く、一時的なものでありうる。他の実施態様において、ペアリングは、多数の映像コンテンツアイテムにわたって続くことができ、又は、クライアントがペアリングを解除するまで、若しくはクライアントとのネットワーク接続が失われるまで、持続することができる。
[0034] 本方法200は、単一のクライアントコンピューティングデバイス又は多数のクライアントコンピューティングデバイスの何れもが単一のホストコンピューティングデバイスとペアリングすることが可能であるように、1対1又は1対多の登録をサポートすることができる、ということは理解されるだろう。例えば、前述したスポーツバーの例の場合において、試合を放映しているそれぞれのテレビは、多数のサポーターがそれぞれ表示された試合に関する付加的なエクスペリエンスを受け取ることができるよう、付加的なエクスペリエンスに基づくペアリングを多くの同好者たちのデバイスに提供するように構成されることができる。
[0035] いくつかの実施態様において、ホストコンピューティングデバイスは、多数のタグを1つの映像コンテンツアイテムに対して表示するように構成されることができ、それぞれのタグは、付加的なエクスペリエンスに基づくペアリングの異なるものと関係付けられる。更に、いくつかの状況において、ホストコンピューティングデバイスによって表示されたそれぞれの映像コンテンツアイテムは、異なるタグと関係付けられる(このとき、例えば、付加的なエクスペリエンスは、当該表示されている特定の映像コンテンツと関係付けられる)ことができる、ということは理解されるだろう。そのような実施態様において、ホストコンピューティングデバイスは、更に、第2の映像コンテンツアイテムを表示して、当該第2の映像コンテンツアイテムに関係付いた第2の付加的なユーザーエクスペリエンスに対応する、付加的なエクスペリエンスに基づくペアリングを容易にするように、構成されることができる。他の状況において、単一のタグが、複数の映像コンテンツアイテムの持続期間にわたって表示される(このとき、例えば、当該複数の映像コンテンツアイテムが共通のジャンル、俳優、監督等を共有するといったように、付加的なエクスペリエンスは、表示されている当該複数の映像コンテンツアイテムの何らかの側面に関連する)ことができる。
[0036] 図3は、ホストコンピューティングデバイス300と1つ又は複数のクライアントコンピューティングデバイス308との間における、付加的なエクスペリエンスに基づくペアリングの例を説明するブロック図を示す。ホストコンピューティングデバイス300は、第1に、例えばディスプレイ304によって表示されている映像コンテンツと共に、ディスプレイ304上にタグ302を表示することができる。上述されたように、このタグ302は、例えばホストコンピューティングデバイスとどのようにペアリングするかに関する命令等の、ホスト情報306を含むことができる。様々な実施態様において、このホスト情報306は、ホストコンピューティングデバイス300自体のアドレス、又は、ホストコンピューティングデバイス300へのアドレスを供給することが可能な中央サーバーにコンタクトするためのアドレス(例えばユニフォームリソースロケーター)を含むことができる。
[0037] イメージセンサー311を有する例示的なクライアントコンピューティングデバイス310のような、クライアントコンピューティングデバイス308のうちの1つ又は複数は、イメージセンサーによってタグ302の画像をキャプチャーすることができる。クライアントコンピューティングデバイス310は、次いで、そのタグの中にコード化された命令を読み取り、クライアント登録情報312をホストコンピューティングデバイス300へ送ることができる。クライアント登録情報は、例えば、クライアントの識別情報、クライアントのネットワークアドレス、クライアントコンピューティングデバイス310によってキャプチャーされた画像データ、及び/又は任意の他の相応しい情報を含むことができる。
[0038] クライアント登録情報312を受け取ることに応じて、ホストコンピューティングデバイスは、当該クライアント登録情報を確認して登録を完了し、こうしてクライアントコンピューティングデバイス310とペアリングすることができる。ホストコンピューティングデバイス300は、次いで、図3において「インタラクション」と示されているように、ホストコンピューティングデバイスとクライアントコンピューティングデバイス310との間にインタラクションを確立し、付加的なエクスペリエンスをクライアントコンピューティングデバイス310に提供することを開始することが可能である。
[0039] 図4は、映像コンテンツを表示しているホストコンピューティングデバイスによってもたらされるユーザーエクスペリエンスに参加する方法400を示す。この方法は、例えば、図1の例示的なクライアントコンピューティングデバイス106及び/又は図3に示された例示的なクライアントコンピューティングデバイス310等の、イメージセンサーを有するクライアントコンピューティングデバイスによって実施されることができる。
[0040] 402において、本方法400は、ホストコンピューティングデバイスのディスプレイ上に映像コンテンツと共に表示されているタグの画像を、イメージセンサーによってキャプチャーするステップを含む。本明細書において説明されるように、このタグは、当該映像コンテンツと関係付いたユーザーエクスペリエンスに参加すべくホストコンピューティングデバイスとペアリングするための命令を含むことができる。
[0041] いくつかの実施態様において、タグは、補足的な図形の形態でディスプレイ上に映像コンテンツと調和して表示されることができる。他の実施態様において、タグは、明示的な動作に応答して表示されることができる。例えば、ホストデバイスとペアリングすることを望むクライアントコンピューティングデバイスのユーザーは、ホストコンピューティングデバイスとのペアリングの処理を開始するよう(例えばユーザーインターフェース制御を介して)クライアントデバイスに指示することができる。クライアントコンピューティングデバイスは、次いで、タグを表示する要求をホストコンピューティングデバイスへ送る。したがって、そのような実施態様において、本方法400は、タグの画像をキャプチャーする前に、ディスプレイ上に映像コンテンツと共にタグを表示するための要求をホストコンピューティングデバイスへ提出するステップを含むことができる。
[0042] 一例として、図5は、そうしたペアリング処理の図式的説明を示す。この例において、ホストコンピューティングデバイス500は、ディスプレイ504上に映像コンテンツ502を表示し、更にタグ506を表示する。クライアントコンピューティングデバイス508は、このタグ506の画像510を、クライアントコンピューティングデバイス508上に設けられたカメラを介してキャプチャーする。
[0043] 図4に戻り、404において、本方法400は、付加的なユーザーエクスペリエンスに参加すべくホストコンピューティングデバイスとペアリングするための命令を、タグから取得するステップを含む。いくつかの実施態様において、ホストコンピューティングデバイスとペアリングするための命令は、(例えば中央サーバーと無関係に)ホストコンピューティングデバイスに直接的にアクセスするための命令を含み、その一方、他の実施態様において、その命令は、中央サーバーにコンタクトするための情報を含むことができる。例えば、ホストデバイスは、当該ホストコンピューティングデバイスとの通信を開始するための情報を中央サーバーが提供することが可能となるように、中央サーバーに登録されることができる。そのような場合において、クライアントコンピューティングデバイスは、タグから命令を取得した後に、中央サーバーにコンタクトし、中央サーバーからホストコンピューティングデバイスに接続することに関する情報を受け取り、その情報に基づいて、ホストコンピューティングデバイスに接続することができる。
[0044] 406において、本方法400は、ホストコンピューティングデバイスとペアリングするための命令に基づいて、登録情報をホストコンピューティングデバイスへ提出するステップを含む。この登録情報は、例えば、キャプチャーされたタグの画像に対応する画像データ、クライアントの識別情報、及び/又は任意の他の相応しい情報を含むことができる。
[0045] 408において、本方法400は、登録情報を提出したことを受けて、ホストコンピューティングデバイスとペアリングするステップを含む。410において、本方法400は、ホストコンピューティングデバイスとペアリングしたことを受けて、ホストコンピューティングデバイスからユーザーエクスペリエンスに関係付いた付加的なユーザーエクスペリエンスを受け取るステップを含む。
[0046] 図5に描写された実施態様において、この付加的なユーザーエクスペリエンスは、(512に図式的に示された)映像コンテンツ、及び/又は付加的なコンテンツ516(例えば音声コンテンツ)といったような、映像コンテンツ502に付加的なコンテンツを含むことができる。例えば、もし映像コンテンツ502がテレビで放映されたスキーのレースである場合、付加的なコンテンツ512及び/又は516は、当該レースの音声トラック、レースの最新情報、結果の最新情報、関連する結果、関連するレース、スポンサー等を含むことができる。別の例として、もし映像コンテンツ502が映画館で上映された映画である場合、付加的なコンテンツ512及び/又は516は、登場人物のリスト、雑学的知識、論評、類似した俳優及び/又はプロットを有する映画の提案等といったような、当該映画に関連する情報を含むことができる。
[0047] 更に他の実施態様において、本明細書において説明されたような付加的なエクスペリエンスに基づくペアリングは、2つのコンピューティングデバイス間の通信を容易にするために用いられることができる。例えば、第1のコンピューティングデバイスは、2つの他のコンピューティングデバイス間の通信を容易にするための「ブローカー」として用いられることが可能であろう。一例として、携帯電話は、物理的に近くに存在していない2つのコンピューティングデバイスをペアリングするために用いられることが可能であろう。
[0048] 本明細書において説明された構成及び/又はアプローチはその本質において例示的なものであり、数多くの変形が可能であるのでそれらの特定の実施態様又は例は限定的な意味において考慮されてはならないということは、理解されなければならない。本明細書において説明された特定の手順又は方法は、多数のプロセス戦略のうちの1つ又は複数を表すことができる。このように、説明された様々な行為は、説明されたシーケンスで実施され、他のシーケンスで実施され、並列して実施され、又はある場合には省略されて実施されることができる。同様に、上述されたプロセスの順序は、変更されることができる。
[0049] 本開示の対象には、本明細書において開示された様々なプロセス、システム及び構成、並びに、他の機構、機能、行為、及び/又は属性に係る、任意の並びに全ての均等物のみならず、それらの新規且つ非自明なあらゆるコンビネーション及びサブコンビネーションが含まれる。