JP2013523648A - 高い選択率のクメン製造 - Google Patents

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Abstract

アルキル化反応の副生成物を有利に減少させて高いクメン選択率を達成する、プロピレンによるベンゼンのアルキル化に基づくクメン製造方法を開示する。これは、(i)冷却した後にクエンチ又は直接熱交換のためにアルキル化反応区域に再循環する全アルキル化流出流の部分を減少させ、及び/又は(ii)アルキル化供給原料のベンゼン:プロピレンのモル比を減少させることによって達成することができる。アルキル化反応区域内の1つ又は複数の触媒床を横切る温度差を管理するために、間接熱交換を用いて熱を除去することができる。
【選択図】図1

Description

[01]本出願は、2010年3月31日出願の米国出願12/751,132に対する優先権を主張する。
[02]本発明は、プロピレンによるベンゼンのアルキル化からのクメンの製造方法に関し、特に、アルキル化反応区域へ戻す流出流再循環比をより低くし、及び/又はアルキル化反応区域へ供給するベンゼンのモル過剰量をより低くすることによってクメン選択率を増加させる方法に関する。
[03]オレフィンによって芳香族基材をアルキル化してモノアルキル芳香族化合物を製造することは、大きな規模で工業的に実施されているよく発達した技術である。1つの商業的な適用は、プロピレンによってベンゼンをアルキル化してクメン(イソプロピルベンゼン)(これはその後に、クメンの空気酸化及びその後の中間体ヒドロペルオキシドの酸接触分解によるフェノール及びアセトンの製造において用いられる)を製造することである。常に、所望のモノアルキル化生成物であるクメンの製造は、望ましくないポリアルキル化芳香族副生成物、特にジアルキル化副生成物であるジイソプロピルベンゼン(DIPB)及びトリアルキル化生成物であるトリイソプロピルベンゼン(TIPB)の形成を伴う。
[04]これらのポリアルキル化芳香族化合物副生成物は、したがって、アルキル化反応区域における芳香族基材であるベンゼン及びオレフィンであるプロピレンの効率的な使用の低下を示す。非選択的なポリアルキル化芳香族化合物の形成によるクメン生成物収率の損失に関連するコストは、これらの副生成物を別のトランスアルキル化反応区域内で好適なトランスアルキル化触媒の存在下においてベンゼンによってトランスアルキル化することにより、少なくとも部分的に埋め合わせることができる。例えば、1モルのDIPB及びベンゼンのそれぞれをトランスアルキル化して更に2モルのクメン生成物を生成させることができる。したがって、トランスアルキル化と統合したアルキル化を含む所謂組合せプロセスによって、所望のモノアルキル化芳香族化合物(例えばクメン)の収率を大きく向上させることができる。
[05]しかしながら、(i)アルキル化流出流からの非選択的副生成物の分離、及び(ii)接触トランスアルキル化反応区域内でのこれらの副生成物の更なる反応に関連する用役コスト及び装置コストは大きい。副生成物の取扱い及び転化に関連するこれらのコストを減少させる通常の方法は、アルキル化及びトランスアルキル化流出流の両方に関する共通の生成物分離(回収)セクションを、場合によっては分別によってこれらの流出流の一方又は両方からプロパンのような軽質成分を除去した後に用いることを含む。したがって、同じ蒸留カラム及び他の装置を用いて、(i)トランスアルキル化反応区域に供給されるDIPB及びTIPBに富むフラクション、及び(ii)アルキル化及びトランスアルキル化反応区域の両方に再循環される未反応のベンゼンに加えて、クメン生成物を回収し、ポリアルキル化芳香族化合物を含む重質副生成物から分離することができる。大部分が(i)TIPBの沸点よりも高い沸点のポリアルキル化芳香族化合物を含む芳香族化合物、及び(ii)いずれかの反応区域の他のより高沸点の副生成物(例えばジフェニルアルカン)である比較的少量の重質副生成物は、通常は、一般的にDIPBカラムと呼ばれる蒸留カラムから高沸点(例えば塔底)フラクションとして取り出される。このカラムは、通常は、過度のリボイラー温度を用いることなくTIPBをDIPBと一緒に低沸点のフラクション(これは、トランスアルキル化反応区域内でベンゼンと接触させると、これらの化合物の両方から更なるクメンを有利に製造することができる)に蒸留する目的で、大気圧以下(真空)の圧力下で運転している。
[06]而して、クメンを製造するための代表的な統合芳香族化合物アルキル化プロセスにおいては、ベンゼン及びプロピレンを、アルキル化触媒を含む1以上の反応器、或いはアルキル化触媒の複数の床を含む単一の反応器中に充填する。通常は、プロピレンに対するベンゼンのモル過剰、例えば4:1〜16:1の範囲をアルキル化反応区域全体にわたって維持して、高反応性のオレフィンの濃縮を制限する。また、全アルキル化流出流の相当部分は、冷却した後、アルキル化反応区域に熱シンクとして再循環して、そうしなければ高発熱性のアルキル化反応から生成する反応区域の入口から出口への高い温度差を制御する。再循環しないアルキル化流出流の部分は、幾つかの場合(しかしながら全ての場合ではない)においては、プロピレン供給流中に最初に存在している可能性があるプロパン及び水のような低沸点成分を蒸留によって除去するために脱プロパンカラムに送る。次に、脱プロパンカラムの塔底流を、トランスアルキル化触媒を含むトランスアルキル化反応区域からの流出流と混合する。上記で議論したように、アルキル化反応の非選択的ポリアルキル化芳香族生成物、即ちDIPB及びTIPBは、トランスアルキル化反応区域内でベンゼンと反応させて、更なるモノアルキル化芳香族生成物、この場合にはクメンを生成させる。
[07]クメン製造のためのこの代表的な統合アルキル化/トランスアルキル化プロセスにおいては、混合したアルキル化及びトランスアルキル化反応区域流出流は、したがって(場合によってはこれらの流出流の一方又は両方から低沸点成分を除去した後に)同じ生成物分離セクションに送って、ベンゼン、クメン生成物、アルキル化反応区域のポリイソプロピルベンゼン副生成物(例えばDIPB及びTIPB)、並びにより重質の副生成物を蒸留によって回収する。伝統的に、これらの蒸留カラムは生成物回収のために用いられている。第1のものは通常はベンゼンカラムと呼ばれ、塔頂における反応器流出流又は低沸点フラクションから過剰のベンゼンを回収するために用いられる。回収されるベンゼンは、次にアルキル化及びトランスアルキル化反応区域に再循環して、それぞれの区域における所望のベンゼン:オレフィンの比を得るために必要なベンゼンの一部又は全てを充足させる。第2の蒸留カラムは通常はクメンカラムと呼ばれ、これへの供給流は一般に上流のベンゼンカラムの塔底流又は高沸点フラクションである。クメン生成物は、しばしば、クメンカラムから正味の塔頂流又は低沸点フラクションとして回収される。クメン生成物は次に、フェノール又はアセトン製造プロセスのような下流の用途において用いることができ、或いは貯蔵に送ることができる。第3の蒸留カラムは上記で議論したDIPBカラムであり、これへの供給流は一般に上流のクメンカラムの塔底流又は高沸点フラクションである。上述したように、DIPBカラムは、塔頂流又は低沸点フラクション中のジ及びトリアルキル化芳香族化合物を回収し、これらをトランスアルキル化反応区域に再循環するために用いる。このカラムの塔底流又は高沸点フラクションとして取り出される全重質生成物は、冷却して貯蔵に送ることができる。
[08]上記に記載のクメン製造プロセスにおいては、限定的なオレフィン試薬であるプロピレンのパスあたりの転化は、一般にアルキル化反応区域において完全か又は実質的に完全である。したがって、プロセスの経済性を支配する最も重要な目標は、再循環するDIPB及びTIPB副生成物の量、並びにこれらの更なる転化のために必要なトランスアルキル化区域の容量を減少させるために、所望のクメン生成物への高い選択率を達成することである。これらのプロセスにおいて用いられる種々のアルキル芳香族化合物製造プロセス及び触媒が、それらの関連する有利性と一緒に、例えばUS−7,498,471;US−6,440,886;US−6,339,179;及びUS−2008/0171902に記載されている。クメンの製造における副生成物の形成を減少させることに関する改良が継続的に探求されている。当業者であれば、生成物選択率の大きくない向上であっても商業的に大きな影響があることを認識する。
US−7,498,471 US−6,440,886 US−6,339,179 US−2008/0171902
[09]本発明は、アルキル化反応の副生成物を有利に減少させて、所望の生成物であるクメンへの高い選択率、例えばモル基準で、転化生成物であるクメン、並びにそのジアルキル化及びトリアルキル化誘導体副生成物(即ち、ジイソプロピルベンゼン(DIPB)及びトリイソプロピルベンゼン(TIPB))の合計の少なくとも85%の高い選択率を達成する、プロピレンによるベンゼンのアルキル化に基づくクメン製造法の発見に関連するものである。したがって、本発明の目的に関して「選択率」とは、アルキル化反応区域からのアルキル化流出流又は生成物中のクメンのモル数:(クメン+DIPB+TIPB)の合計のモル数の比を意味する。更に、特定の態様によれば、この高いクメン選択率は、アルキル化供給原料の経済的なベンゼン:プロピレンのモル比、例えば最大で2.5:1のモル比を用いて達成される。この選択率の向上は、望ましくない副生成物を再循環、転化、及び/又は分離するための減少した運転コスト及び装置コストに関連したプロセスの経済性の点での多数の有利性に関連するものである。これら及び他のプロセスの特徴は、特定のアルキル化触媒系、特に24〜35の範囲の骨格Si/Alモル比を有する触媒と有益に組み合わされる。
[10]高い選択率は、冷却した後に熱シンクとしてアルキル化反応区域に再循環される全アルキル化流出流の部分を減少させて、アルキル化反応区域を横切るか又はこの区域内の個々のアルキル化触媒床を横切る温度差を管理することによって達成することができる。アルキル化反応区域における再循環比を減少させることによって、ジイソプロピルベンゼン(DIPB)及びトリイソプロピルベンゼン(TIPB)のような非選択的副生成物へのその更なるアルキル化を促進する反応雰囲気中へのクメンの少なくとも一部の再導入を有益に阻止することができる。而して、従来は流出流の再循環を用いてアルキル化反応区域の最高温度を制限し、その結果として非選択的反応(例えば、n−プロピルベンゼン(NPB)及びエチルベンゼン(EB)副生成物を生成する反応)の速度を制限しているが、この利益は、アルキル化反応区域条件下でクメン/DIPB/TIPB混合物の平衡レベルよりも非常に低いクメンを含むアルキル化流出流が得られるという犠牲の下に達成される。
[11]したがって、本発明の幾つかの形態は、アルキル化反応区域に戻すアルキル化流出流の部分の再循環を減少又は更には排除することによって達成される、プロピレンによるベンゼンのアルキル化におけるクメン選択率の向上に関する。幾つかの態様によれば、アルキル化流出流の再循環を減少又は排除することの結果として得られるアルキル化反応区域の1以上のアルキル化触媒床(例えばアルキル化反応器内又は別の反応器内に含まれる床)を横切る増加した温度差(ΔT)を、間接熱交換によって反応区域から熱を除去することによって少なくとも部分的に相殺することができる。例えば、アルキル化触媒床流出流と冷却媒体(例えば水)との間で熱を交換して、得られる冷却されたアルキル化触媒床流出流を、これもアルキル化反応区域内の下流のアルキル化触媒床(例えば、アルキル化触媒床流出流を間接熱交換のためにそれから取り出す床と直列ですぐ隣接している下流の触媒床)に供給するようにすることができる。したがって、除去された熱は、有益には蒸気(例えば中圧蒸気)として回収することができる。
[12]本発明の他の形態は、アルキル化反応区域に導入される(例えばアルキル化触媒の複数の床の入口に対応する複数の位置においてアルキル化反応器に導入される)アルキル化供給原料のベンゼン:プロピレンのモル比を減少させることによって得られるクメン選択率の向上に関する。減少したベンゼン:プロピレンのモル比(例えば最大で2.5:1)と、減少したアルキル化流出流再循環比(例えば最大で3:1)を組み合わせることによって、アルキル化反応区域におけるクメン選択率を劇的に向上させることができる(代表的な選択率は、重量基準で85%より大きく、通常は88%より大きく、そしてしばしば90%より大きい)ことは特に驚くべきことである。
[13]これらのプロセスパラメーターは、アルキル化反応区域における特定の触媒系と有利に組み合わせて、特に高いクメン選択率に関する上記に記載の性能優位性が達成される。上記に記載のアルキル化流出流再循環比及び/又は供給原料反応物質比と組み合わせて非常に良好に機能することが現在示されているアルキル化触媒としては、UZM−8ゼオライトを含むもの、特に例えば24〜35の高い骨格Si/Al(又はシリカ/アルミナ)モル比を有するこのゼオライトを含むものが挙げられる。アルキル化反応区域(例えばこの区域内の直列で構成されている複数のアルキル化触媒床)内で用いると、このゼオライトを含む触媒は、アルキル化流出流再循環比を減少させる結果としてのこのアルキル化触媒の1以上の床を横切るより大きな温度差だけでなく、供給原料のベンゼン:プロピレンのモル比を減少させる結果としてのこのアルキル化触媒が曝露されるより高いオレフィン濃度も許容することが示された。通常は、従来のアルキル化触媒に関してしばしば観察されるより劣った性能を考慮すると、これらの効果のいずれも過剰の触媒失活及び/又は副生成物の形成を引き起こすと予測されるであろう。
[14]本発明の更なる形態は、全体で大きく向上したプロセス経済性を与える、上記で議論した高いクメン選択率を有するアルキル化反応区域と、トランスアルキル化反応区域及び/又は生成物回収セクションとの間の運転相乗効果の発見に関連する。有利には、特にアルキル化供給原料の特定のベンゼン:プロピレンのモル比(例えば2.2〜3.0)におけるアルキル化反応区域での高い(例えば88%より大きい)クメン選択率によって、TIPB及びより高分子量の副生成物化合物に転化する正味のベンゼン及びプロピレンの収率損失を一般に1%未満に減少させることができる。TIPBの十分に低い製造量においては、生成物回収セクションにおけるより高沸点の副生成物フラクション(クメン生成物を低沸点フラクションとして回収することによって得られる)の通常の蒸留は、(例えばDIPBカラム内において)、従来はトランスアルキル化反応区域へ戻されるより低沸点の(例えば塔頂)フラクション中にTIPBをDIPBと一緒に回収するように行われている真空圧力下ではなく、大気圧又はそれより高い圧力において行うことができる。
[15]したがって、本発明の幾つかの態様によれば、DIPBカラムにおいて、真空圧力下ではなく大気圧又はそれより高い圧力において蒸留を運転することに関連するコスト削減が、TIPB副生成物を更なるクメンを製造するためのトランスアルキル化反応区域へ再循環するのではなく除去することに関連する比較的より少ない費用を上回る程度にTIPBの収率損失を減少させることができる。アルキル化反応区域における高いクメン選択率及び特に低いTIPBの正味の製造量を利用する他の態様によれば、トランスアルキル化触媒は、有利にはβ−ゼオライトを含み、これは従来のトランスアルキル化触媒とは異なり、トランスアルキル化反応区域においてTIPBを存在させる必要がなく、この化合物の正味の製造が阻止される。重要なことには、β−ゼオライトは形状選択性であり、したがって、n−プロピルベンゼン(NPB)及びエチルベンゼンのようなトランスアルキル化副生成物を多く製造することなく、僅か50〜60%の従来の転化率レベルと比較して少なくとも60%のDIPB転化率で運転されるトランスアルキル化反応区域において用いることができる。
[16]本発明に関連するこれら及び他の形態及び特徴は、以下の詳細な説明から明らかである。
[17]図1は、アルキル化反応区域から熱を除去する、即ち直列の隣接するアルキル化触媒床の対の間の間接熱交換によって熱を除去する代表的なクメン製造プロセスを示す。 [18]図1は、本発明及び/又は含まれる原理の例示を示すと理解すべきである。ポンプ、圧縮機、器具、及び本発明の理解に必須ではない他の部材などの詳細は示していない。本発明の知識を有する当業者には容易に明らかであるように、クメンを、特に本発明の種々の他の態様によってアルキル化反応区域において(場合によっては本明細書に記載する統合トランスアルキル化反応区域との運転相乗効果を達成するために)高い選択率で製造する方法は、部分的にそれらの具体的な用途によって決定される構成及び要素を有する。 [18]図2は、アルキル化反応区域における、この区域へのアルキル化流出流再循環比の関数としてのクメン選択率のグラフである。別々の曲線は、UZM−8HR触媒及びUZM−8触媒と共に用いた2.0のアルキル化供給原料のベンゼン:プロピレン(B/P)のモル比、及びUZM−8HR触媒と共に用いた2.5のアルキル化供給原料のB/Pのモル比に関するこの関係を示す。 [19]図3は、アルキル化反応区域における、この区域へのアルキル化流出流再循環比の関数としてのジイソプロピルベンゼン(DIPB)選択率のグラフである。別々の曲線は、UZM−8HR触媒及びUZM−8触媒と共に用いた2.0のアルキル化供給原料のベンゼン:プロピレン(B/P)のモル比、及びUZM−8HR触媒と共に用いた2.5のアルキル化供給原料のB/Pのモル比に関するこの関係を示す。 [20]図4は、アルキル化反応区域における、この区域へのアルキル化流出流再循環比の関数としてのトリイソプロピルベンゼン(TIPB)選択率のグラフである。別々の曲線は、UZM−8HR触媒及びUZM−8触媒と共に用いた2.0のアルキル化供給原料のベンゼン:プロピレン(B/P)のモル比、及びUZM−8HR触媒と共に用いた2.5のアルキル化供給原料のB/Pのモル比に関するこの関係を示す。
[22]図2〜4において、「UZM−8HR触媒」は24〜35の範囲の骨格Si/Alモル比を有するUZM−8ゼオライトを含み、一方、「UZM−8触媒」は19〜21の範囲の骨格Si/Alモル比を有するUZM−8ゼオライトを含んでいた。
[23]本発明はクメンの製造方法に関する。代表的な方法は、ベンゼン及びプロピレンを含むアルキル化供給原料をアルキル化反応区域に流入させ、そしてこの区域からクメンを含むアルキル化流出流を排出することを含む。上記で議論したように、アルキル化反応区域の転化生成物のクメンへの選択率は、上記で定義したモル基準で、一般に少なくとも80%(例えば80%〜95%)、通常は少なくとも85%(例えば85%〜93%)、そしてしばしば少なくとも88%(例えば88%〜92%)である。選択率は、(i)アルキル化反応区域へ戻すアルキル化流出流の部分の再循環、及びその結果として(ii)他の副生成物に加えて望ましくないジイソプロピルベンゼン(DIPB)及びトリイソプロピルベンゼン(TIPB)副生成物を生成するアルキル化流出流中のクメンの更なるアルキル化の程度を減少させることによって向上させることができる。したがって、本発明の特定の態様においては、アルキル化反応区域から排出されるアルキル化流出流の一部を、(従来のクメン製造プロセスと比較して)比較的低いアルキル化流出流再循環比(又は再循環流/供給原料の比)でこの区域に再循環する。代表的なアルキル化流出流再循環比(アルキル化流出流の再循環部分の流速とアルキル化反応区域へのアルキル化供給原料の流速との比を意味する)は、重量基準で、一般に4:1未満、通常は3:1未満、そしてしばしば2.5:1未満(例えば1:1〜2.5:1の範囲)である。アルキル化供給原料は、アルキル化反応区域に導入される全てのベンゼン及びプロピレン含有供給流を含み、アルキル化流出流の再循環部分は除外される。
[24]温度差は一般に、アルキル化反応区域を横切って、或いはこの区域内の個々の触媒床を横切って、通常はこの反応区域において制限されたプロピレン試薬の全部又は実質的に全部(例えば少なくとも99%、又は少なくとも99.5%)を転化させる発熱性のアルキル化反応の結果として生じる。従来のプロセスにおいてはこの反応区域を横切るか又は個々のアルキル化触媒床を横切る(即ち、アルキル化反応区域又はそのアルキル化触媒床の入口から出口までの)温度上昇を制限するためにより高い再循環比を用いているので、本発明の幾つかの態様によるプロセスは、アルキル化反応区域又は1つ若しくは複数のアルキル化触媒床を横切る比較的高い温度差(ΔT値又は触媒床発熱量)で行うことができる。例えば、上記で議論したより低いアルキル化流出流再循環比を用いると、直列の複数のアルキル化触媒床を含むアルキル化反応区域の場合においては、代表的な温度差は、一般に15℃(27°F)〜45℃(81°F)、そしてしばしば20℃(36°F)〜40℃(72°F)である。これらの温度差の範囲は、一般にアルキル化反応区域内の少なくとも1つのアルキル化触媒床に適用されるが、多くの場合においては全ての床を、これらの範囲内のほぼ同等の温度差を用いて運転する。温度差は、直列の複数のアルキル化触媒床を含むアルキル化反応区域の場合には、アルキル化流出流の再循環部分の流れをアルキル化反応区域内の複数の位置の間で分割することによって、それぞれの個々の床を横切って制御することができる。しばしば、これらの位置は、アルキル化反応器内で直列に配置されている隣接する触媒床の間である。
[25]したがって、再循環するアルキル化流出流の部分を冷却し、この再循環部分をアルキル化反応区域中に戻して導入することにより、アルキル化反応区域及び/又はこの区域内のアルキル化触媒床を横切る温度差(即ちクエンチ)が、再循環部分が導入される位置における反応混合物との直接熱交換によって制限される。直接熱交換はまた、アルキル化反応区域内の複数の位置(例えば、上記で議論したアルキル化流出流の再循環部分がその間で分割される複数の位置、及び/又は下記に議論するように間接熱交換によってそれから熱が除去される複数の位置に対応する位置)の間で分割されるアルキル化供給原料(例えば、新しいベンゼン、再循環ベンゼン、及び/又はプロピレン)の部分と行うこともできる。
[26]幾つかの態様によれば、アルキル化流出流の再循環部分を排除して、再循環比を0として、この再循環部分との直接熱交換がないようにすることができる。全ての他のプロセス変数を変化させない場合、これによって、一般にアルキル化反応区域又はこの区域内の1つ又は複数のアルキル化触媒床を横切る温度差が最大になるが、アルキル化触媒及びプロセスパラメーターによってクメン選択率を最大にすることもできる。アルキル化流出流をアルキル化反応区域に再循環しない態様においては、この区域内の直列の1以上のアルキル化触媒床を横切る代表的な温度差は、一般に15℃(27°F)〜60℃(108°F)、通常は30℃(54°F)〜50℃(90°F)である。
[27]アルキル化流出流の少なくとも一部を再循環するかどうかに関係なく、アルキル化反応区域を横切るか又はこの区域内の個々の触媒床を横切る温度差はまた、間接熱交換を行ってアルキル化反応区域から熱を除去することによって制御することもできる。間接熱交換による熱の除去は、アルキル化流出流の再循環を排除する態様において好ましい。例えば、アルキル化反応区域が直列の複数のアルキル化触媒床を含む場合には、熱は、隣接するアルキル化触媒床の少なくとも1つの対の間から除去することができ、しばしば隣接するアルキル化触媒床の全ての対の間から除去する。したがって、アルキル化反応区域が単一のアルキル化反応器内の直列の少なくとも3つのアルキル化触媒床を含む代表的な態様においては、熱は、少なくとも3つのアルキル化触媒床の隣接する床の両方の対の少なくともそれぞれの間から、即ち、(i)第1の上流の床と第2の中間の床との間、及び(ii)第2の中間の床と第3の下流の床との間から間接熱交換によって除去することができる。したがって、間接熱交換による熱除去の位置(例えば、垂直に配向された円筒形のアルキル化反応器の長さに沿った異なる軸位置(高さ))は、(用いる場合には)アルキル化流出流の再循環部分をその間で分割してそれらの温度上昇を制限することによってアルキル化触媒床をクエンチする上記で議論した位置の一部又は全部に対応させることができる。他の態様においては、熱は隣接するアルキル化触媒床の幾つかの対の間での間接熱交換によって除去することができ、一方、他の対の間で直接熱交換(クエンチ)を用いることができる。例えば、隣接するアルキル化触媒床の交互の対の間で直接及び間接熱交換を交互に行うことができる。
[28]床間熱除去及び/又はクエンチのための特定の構成に関係なく、アルキル化触媒床からの流出流に対して間接的に加熱することの利益を享受することができる任意のプロセス流などの任意の数の冷却媒体を間接熱交換のために用いることができる。通常の冷却媒体は水であり、これは、アルキル化触媒床流出流と熱を交換した後に、より価値のある蒸気、例えば中圧蒸気を生成させることができる。
[29]クメンへの高い選択率でプロピレンによってベンゼンをアルキル化するための本明細書に記載するプロセスに関連するより低い再循環比、及び相応して高いアルキル化反応区域又はアルキル化触媒床の温度差は、活性、選択率、及び安定性に関する良好な性能を示すことが分かっているアルキル化触媒床と共に、更にはより厳しい運転雰囲気を与えることが一般に予測されるこれらのプロセスパラメーターと共に有利に用いられる。クメン選択率を向上させ、より厳しいが好ましいアルキル化触媒によって十分に許容される更なる運転条件は、アルキル化反応区域へのアルキル化供給原料中のベンゼン:プロピレンのモル比の減少である。アルキル化供給原料は、アルキル化反応区域に導入される全てのベンゼン及びプロピレン含有供給流を含むが、アルキル化流出流の再循環部分(存在する場合)は除外される。したがって、アルキル化供給原料は、代表的な態様においては、複数床アルキル化反応器へのプロピレン並びに新しい及び/又は再循環ベンゼン供給流の混合流であってよい。
[30]上記で議論したように、従来のクメン製造プロセスは、アルキル化供給原料においてプロピレンに対して大きくモル過剰のベンゼンを用いて運転して、過剰のベンゼンがアルキル化流出流の再循環部分と一緒に更なる熱シンクを与えるようにしている。また、過剰のベンゼンによって反応性のオレフィンであるプロピレンを希釈して、アルキル化反応条件下におけるプロピレンのそれ自体との反応から導かれる重合及び触媒のコーキングの可能性を減少させている。しかしながら、本明細書に記載する本発明の特定の態様によれば、向上した反応物質利用効率及び/又は更に向上した選択率のためにベンゼン:プロピレンのモル比をその化学量論的反応比(1:1)に近接した値に減少させることができる。アルキル化供給原料の代表的なベンゼン:プロピレンのモル比は、一般に最大で3:1(例えば1:1〜3:1の範囲)、通常は最大で2.5:1(例えば1.5:1〜2.5:1の範囲)、そしてしばしば最大で2:1(例えば1.5:1〜2:1の範囲)である。
[31]上記で議論したアルキル化流出流再循環比、直接及び/又は間接熱交換の方法、及び/又はベンゼン:プロピレンアルキル化供給原料比(これらは全て、単独か又は組み合わせてクメン選択率の向上に寄与することができる)などの1以上のプロセスパラメーターを用いるクメン製造プロセスにおいて非常に良好に機能することが見出された代表的なアルキル化触媒は、UZM−8ゼオライトを含む。このゼオライトはUS−6,756,030に記載されている。UZM−8ゼオライトは、一般に全触媒重量の少なくとも50重量%の量、そしてしばしば少なくとも70重量%の量で存在し、残りは殆どの場合において耐熱性無機酸化物バインダーである。好ましいバインダーはアルミナであり、γ−アルミナ、η−アルミナ、及びこれらの混合物が特に好ましい。代表的な態様においては、UZM−8ゼオライトはバインダーを用いない純粋な形態で用いる。上記で議論した種々のプロセス条件下においては、UZM−8の原子Si/Al骨格モル比が、上記で議論した望ましいクメン選択率の値(例えば85%超)を達成する上で重要なパラメーターである可能性があることが見出された。特に有利な結果は、24〜35、そしてしばしば27〜33の骨格Si/Alモル比を有するUZM−8ゼオライトを含むか又はこれから実質的に構成される(例えば添加バインダーを用いない純粋形態の)アルキル化触媒を用いて達成することができる。当該技術において理解されているように、骨格Si/Al比は、骨格の分子状シリカとアルミナ(SiO/Al)のモル比と同等であり、これらはいずれも原子Si/Al比の丁度2倍である。
[32]本明細書に記載するクメン製造プロセスにおいて高いクメン選択率で非常に良好に機能することが見出された代表的なトランスアルキル化触媒は、β−ゼオライト、Y−ゼオライト、又はUZM−8ゼオライトを含む。アルキル化触媒として用いるためのタイプのY−ゼオライトは、NH当量として計算して200重量ppm未満のゼオライトYの非Hカチオン含量を有する。好ましいY−ゼオライトは、Y−85として知られており、US−2008/0171902(参照として本明細書中に包含する)に記載されている変性Y−ゼオライトである。β−ゼオライトはUS−4,891,458及び5,081,323に記載されている。US−5,723,710に記載されている表面変性β−ゼオライトは、アルキル化触媒として好適な代表的なβ−ゼオライトである。任意のゼオライトアルキル化触媒において、ゼオライトは一般に全触媒重量の少なくとも50重量%の量、そしてしばしば少なくとも70重量%の量で存在し、残りは殆どの場合において耐熱性無機酸化物バインダーである。好ましいバインダーはアルミナであり、γ−アルミナ、η−アルミナ、及びこれらの混合物が特に好ましい。代表的なゼオライトアルキル化触媒は、Y−ゼオライト、及びアルミナ又はシリカバインダーを含む。他のものは、β−ゼオライト、及びアルミナ又はシリカバインダーを含む。一般に、上記に記載のゼオライトは、本明細書に記載する統合アルキル化反応区域/トランスアルキル化反応区域プロセスにおいてトランスアルキル化触媒として用いるのにも好適である。
[33]より一般的には、アルキル化及びトランスアルキル化のために用いる触媒は、一般にゼオライトとして知られる1つの種類のアルミノシリケートモレキュラーシーブを含む。好適なゼオライトモレキュラーシーブは結晶質アルミノシリケートであり、これは、か焼形態においては一般式:
Me2/nO:Al:xSiO:yH
によって表すことができる。
[34]上式中、Meはカチオンであり、nはカチオンの価数であり、xは5〜100の値を有し、yは2〜10の値を有する。ゼオライトは、D.W. Breck, Zeolite Molecular Sieves, John Wiley and Sons, New York (1974)などに詳細に記載されている。好適なゼオライトとしては、Y−ゼオライト、β−ゼオライト、X−ゼオライト、モルデナイト、ファージャサイト、ゼオライトω、UZM−8、ZSM−5、PSH−3、MCM−22、MCM−36、MCM−49、及びMCM−56が挙げられる。1以上のタイプのゼオライトアルキル化及び/又はトランスアルキル化触媒を、異なる反応(即ちアルキル化及びトランスアルキル化)区域のいずれかにおける異なる触媒床内で用いることができる。
[35]クメン製造プロセスの代表的な態様を図1に示す。この態様によれば、プロピレン2及び再循環アルキル化ベンゼン4を含むアルキル化供給原料を、アルキル化反応区域、即ちアルキル化反応器100に導入する。再循環アルキル化ベンゼン4は、生成物回収セクションにおいて回収される低沸点ベンゼンフラクション6の一部、及びプロセスに加えられる新しいベンゼン8の一部を含む。示されているように、アルキル化反応器100は、直列の3つのアルキル化触媒床(25a、25b、25c)を含み、プロピレン2の流れは、(i)第1の上流のアルキル化触媒床25aの上流(上方)、(ii)第1の上流のアルキル化触媒床25aと第2の中間の床25bとの間、及び(iii)第2の中間の床25bと第3の下流の床25cとの間である位置(2a、2b、2c)の間に分割される。アルキル化反応器100における代表的な条件としては、75℃(167°F)〜250℃(482°F)の温度、15barg(218psig)〜65barg(943psig)の圧力、及び0.1hr−1〜5hr−1のプロピレンに基づく重量空間速度(プロピレンWHSV)が挙げられる。当該技術において理解されているように、プロピレンWHSVは、アルキル化反応区域へのプロピレンの重量流量をこの区域内の触媒の全重量で割ったものであり、1時間ごとに処理されるプロピレンの当量触媒重量を表す。
[36]発熱性のアルキル化反応によってそれぞれのアルキル化触媒床(25a、25b、25c)を横切る温度上昇が引き起こされ、代表的な温度差は上記で議論した通りである。それぞれのアルキル化触媒床(25a、25b、25c)を横切る温度上昇、及びその結果生じるそれらに関する最大床温度は、部分的に、間接熱交換を行って隣接するアルキル化触媒床の両方の対(25a/25b、及び25b/25c)の間から熱を除去することによって制限される。特に、上流25a及び中間25bのアルキル化触媒床25a、25bの流出流からの熱は、冷却器50a、50bを用いて冷却媒体(例えば水)に対して交換して、例えば蒸気(例えば中圧蒸気)を生成させるためか、或いは他のプロセスのクメン製造プロセスにおけるプロセス流を加熱するために冷却媒体を加熱する。
[37]間接熱交換と組み合わせて、位置2b及び2cにおいてアルキル化反応器100に導入されるプロピレンと反応混合物との間の直接熱交換によって、アルキル化触媒床を横切る温度を制限することが更に促進される。アルキル化流出流10の一部10aを冷却器75を用いて冷却してアルキル化反応区域100に再循環する随意的な態様(破線矢印で示す)においては、この再循環部分10aは、上記で議論した隣接する触媒床の対(25a/25b、及び25b/25c)の間の位置10b、10c(これは、間接熱交換によるか及び/又は直接熱交換によるクエンチによる熱除去の位置に対応する)の間で分割することができる。本明細書を考慮すれば、任意の数の直接及び/又は間接熱交換の組合せ或いは直接又は間接熱交換いずれか単独が、1以上のアルキル化触媒床を横切る温度上昇を所望の程度に制限するのに有効である可能性がある。本明細書に記載するプロセスは、一般に、アルキル化反応区域100に戻される再循環比を減少又は排除してこの区域におけるクメン選択率を向上させるという利益を享受する。したがって、本明細書に記載する種々の態様によるアルキル化流出流再循環を用いる直接熱交換(クエンチ)に関する減少した容量を考慮すると、単独か又は直接熱交換と組み合わせた間接熱交換がしばしば好ましい。
[38]アルキル化流出流10の全部、又はアルキル化流出流10の少なくとも非再循環部分10bは、場合によっては分別(図示せず)して軽質成分(例えばプロパン)を除去した後に、トランスアルキル化反応区域200のトランスアルキル化流出流12と一緒に、複数の分別(蒸留)カラムを含む生成物回収セクションに供給する。生成物回収セクションは、通常はアルキル化流出流の少なくとも非再循環部分10b及びトランスアルキル化流出流12から、クメン生成物、重質副生成物、ベンゼンフラクション、及びジイソプロピルベンゼン(DIPB)フラクションを回収するために用いる。
[39]図1に示す代表的な態様によれば、それぞれトランスアルキル化及びアルキル化から得られる量のクメンを含むトランスアルキル化流出流12及びアルキル化流出流10の非再循環部分10bは、ベンゼンカラム300内で一緒に蒸留して低沸点ベンゼンフラクション6を回収する。したがって、ベンゼンカラム300への混合供給流、即ちトランスアルキル化流出流12及びアルキル化流出流10の非再循環部分10bと比べてベンゼンに富むベンゼンフラクション6は、これらの区域内でのその化学量論的に過剰の存在のためにアルキル化反応器100又はトランスアルキル化反応区域200において反応していないベンゼンを含む。ベンゼンフラクション6の部分は、ベンゼンフラクション6を新しいベンゼン8と混合した後に反応区域100、200に再循環して戻す。而して、再循環アルキル化ベンゼン4は、アルキル化供給原料成分としてプロピレン2と一緒にアルキル化反応区域100に導入し、一方、再循環トランスアルキル化ベンゼン14は、トランスアルキル化供給原料成分として、DIPBカラム500からこのカラムへの供給流と比べてDIPBに富む低沸点フラクションとして回収されるDIPBフラクション16の少なくとも一部と一緒にトランスアルキル化反応区域200に導入する。
[40]DIPBカラム500の運転、及び特に用いる圧力によって、DIPBフラクション16は、更なるポリアルキル化ベンゼンとしてトリイソプロピルベンゼン(TIPB)も含む可能性があり、これは有益にはトランスアルキル化反応区域200内で反応させて更なるクメンを生成させることができる。しかしながら、DIPBカラム500の低沸点DIPBフラクション16中のTIPBを回収するためには、分別される成分の熱分解を引き起こす温度を回避するために大気圧以下(即ち真空)の圧力が通常は必要である。したがって、本発明の幾つかの態様によれば、DIPBカラム500はこのカラムに供給されるTIPBの一部又は全部を含む低沸点DIPBフラクション16を回収し、この低沸点DIPBフラクション中のDIPB及びTIPBの両方をトランスアルキル化反応区域200に供給して更なるクメンを生成させる。この場合には、DIPBカラム500内での分別は一般に大気圧以下の圧力で行う。
[41]しかしながら、上記で議論した減少したアルキル化流出流の再循環比、直接及び/又は間接熱交換の方法、及び/又は減少したベンゼン:プロピレンアルキル化供給原料比の結果として達成することができる高いクメン選択率のために、DIPBカラム500の運転におけるより大きな柔軟度が可能である。特に、アルキル化反応区域100におけるクメン選択率が増加するので、この区域におけるTIPBの収率を、DIPBカラム500において減少した量のこの化合物をDIPBと一緒に回収するための真空蒸留が、単純にこの化合物をDIPBカラム500から取り出される高沸点フラクションとして重質副生成物20中に回収する場合と比較してもはや経済的に妥当でない程度まで減少させることができる。この場合には、DIPBカラム500における分別は、大気圧以下の圧力ではなく大気圧又は大気圧よりも高い圧力で行って、より複雑な真空蒸留に関連するコストを削減することができる。大気圧又はそれより高い圧力における分別は、例えばアルキル化反応区域100におけるクメン選択率が少なくとも重量基準で88%(例えば88%〜92%)である場合に望ましい可能性がある。この場合には、DIPBフラクション16は実質的にTIPBを含まない(例えば0.4重量%未満、そしてしばしば0.1重量%未満である)。一般に、本明細書において記載する高いクメン選択率で運転すると、0.5重量%未満のプロセスに加えられる(即ちその中で消費される)正味(即ち新しいか又は補給)のベンゼン及びプロピレンに基づいて、TIPB及び高分子量化合物に対する収率損失が得られる。十分に高いクメン選択率においては、これは、DIPBカラム500を大気圧より高い圧力で運転して、更なるクメンを生成させるためにトランスアルキル化にかけることなくTIPBを重質副生成物20中に取り出す態様においても可能である。
[42]アルキル化反応区域100と同様に、トランスアルキル化反応区域200には1つ又は複数の触媒床を含ませることができる。DIPBカラム500における蒸留を大気圧又はそれよりも高い圧力において行い、低沸点DIPBフラクション16が実質的にTIPBを含まない上記で議論した態様においては、トランスアルキル化反応区域200内の1以上のトランスアルキル化触媒床は、有利にはβ−ゼオライトを含む。β−ゼオライトは、他のトランスアルキル化触媒とは異なり、トランスアルキル化反応において高度に形状選択性であり、高度にアルキル化された化合物であるTIPBはいかなる認められる程度にも製造されない。したがって、TIPBの正味の生成を抑止するためにTIPBを安定状態の濃度に再循環することは必要ない。更に、Y−ゼオライトを含むもののような他のトランスアルキル化触媒と比べて、β−ゼオライトを含むトランスアルキル化触媒は、エチルベンゼン(EB)も副生成物として認められる程度には製造されないので、非常により高い1パスあたりの転化レベルのポリアルキル化ベンゼン化合物(DIPB及びTIPB)を得るために用いることができる。したがって、トランスアルキル化反応区域200への供給原料中のTIPBが制限される場合には、β−ゼオライトを含むトランスアルキル化触媒の存在下でのトランスアルキル化転化率(即ちDIPBのようなポリアルキル化ベンゼン化合物の転化率)は、重量基準で一般に少なくとも60%であるが、例えば80%〜92%の範囲の程度に高くすることができる。
[43]対比的に、クメン生成物24中のEB含量を制限するためには、例えばY−ゼオライト又はUZM−8ゼオライトを含むトランスアルキル化触媒の存在下での代表的なトランスアルキル化転化率は、一般に重量基準で40%〜70%、通常は50〜60%の範囲である。これらのレベルのトランスアルキル化転化率は、一般に、TIPBを、DIPBカラム500(この場合には通常は真空圧下で運転される)から回収される低沸点DIPBフラクション16中のDIPBと一緒に蒸留する上記に記載の本発明の幾つかの態様に関係する。
[44]ベンゼンカラム300から低沸点フラクションとして回収されるベンゼンフラクション6に加えて、(ベンゼンカラム300への混合供給流、即ちトランスアルキル化流出流12及びアルキル化流出流10の非再循環部分10bと比べて)クメンに富む高沸点クメン富化フラクション22も得られる。クメンに富むフラクション22は、クメンカラム400において蒸留して、低沸点フラクションとしてクメン生成物24、及び高沸点の副生成物フラクション26を回収する。クメン生成物24はクメンに富むフラクション22と比べてクメンに更に富んでおり、高沸点副生成物フラクション26はクメンに富むフラクション22と比べてDIPB及びTIPBに富んでいる。副生成物フラクション26は、上記で議論したDIPBカラム500に供給して、低沸点DIPBフラクション16及び高沸点副生成物フラクション20を回収する。
[45]図1に示す代表的な態様によれば、再循環トランスアルキル化ベンゼン14及びジイソプロピルベンゼン16の混合流であるトランスアルキル化供給原料18は、トランスアルキル化反応区域200中の1つ又は複数のトランスアルキル化触媒床を通して流して、更なる量のクメンを有するトランスアルキル化流出流22を与え、これはアルキル化流出流の再循環部分10bからのクメンと一緒にベンゼンカラム300に共供給する。流出流10b、12の両方からのクメンは、生成物回収セクションにおいて回収する。混合トランスアルキル化供給原料18においては、ベンゼン:ポリアルキル化ベンゼン化合物(例えばDIPB及び存在する場合にはTIPB)のモル比は、一般に1:1〜10:1、そしてしばしば2:1〜4:1の範囲である。また、トランスアルキル化反応区域200の入口におけるトランスアルキル化供給原料18の温度は、一般に100℃(212°F)〜200℃(392°F)である。トランスアルキル化供給原料18の所望の入口温度を得るために必要な熱の全部又は一部は、熱交換(図示せず)を用いて供給することができる。
[46]本発明の全体的な形態は、本明細書に記載する種々のプロセスパラメーター及び/又は触媒系に関連する予期しなかった知見、特に高いクメン選択率を利用する方法に関する。したがって、本発明の幾つかの態様は、ベンゼン及びプロピレンを含むアルキル化供給原料をアルキル化反応区域に流入させて、アルキル化反応区域においてプロピレンを少なくとも85%の選択率でクメンに転化させることを含む、プロピレンによるベンゼンのアルキル化からクメンを製造する方法に関する。有利には、アルキル化反応区域内の1以上の触媒床にはUZM−8ゼオライトアルキル化触媒を含ませることができる。選択率の向上は、アルキル化流出流の再循環部分の流速とアルキル化供給原料の流速(即ち、アルキル化反応区域へのベンゼン及びプロピレン含有供給流の合計流速)との比である低いアルキル化流出流再循環比(例えば重量基準で3:1未満)を用いて得ることができる。他の態様においては、アルキル化流出流の再循環は用いない。アルキル化流出流の再循環部分との直接熱交換を用いてアルキル化反応区域をクエンチする能力がより制限されているか又は存在しないために、本発明の幾つかの態様によれば、アルキル化反応区域内の隣接する床の少なくとも1つの対の間から熱を除去することによって、間接熱交換を行うことができる。クメン選択率の更なる向上は、アルキル化供給原料中のベンゼン:プロピレンのモル比が最大で2.5、又は更には最大で1.5である態様において実現することができる。更なるプロセスの有利性は、生成物回収セクションにおいて、大気圧又はそれより高い圧力において蒸留を行って、副生成物のDIPB塔頂流を分離し、塔底流中に重質副生成物と共に副生成物のTIPBを取り出すことによって、高いクメン選択率で得ることができる。この蒸留はβ−ゼオライトを含むトランスアルキル化触媒の使用と組み合わせて、トランスアルキル化反応区域における転化率の観点での更なる有利性を与えることができる。
[47]本明細書を考慮すれば、幾つかの有利性を達成することができ、他の有利な結果を得ることができることが分かるであろう。数多くの他の態様は、本明細書から得られる知識に基づいて当業者に明らかであり、これらの態様は本発明の範囲から逸脱しないことが認められるであろう。
[48]本発明の例示として以下の実施例を示す。この実施例は本発明の範囲を限定するように解釈すべきではなく、この態様及び他の同等の態様は本明細書及び特許請求の範囲を考慮すれば明らかであろう。
実施例1:
[49]アルキル化反応区域、トランスアルキル化反応区域、及び生成物回収セクションを用いるパイロットスケールプロセスを用いて、プロピレンによるベンゼンのアルキル化から得られるクメンへの選択率に対する複数のプロセスパラメーターの影響を評価した。アルキル化反応区域は、アルキル化触媒を含む直列の3つの反応器を含んでいた。(i)アルキル化反応器への混合アルキル化供給原料中のベンゼン:プロピレンのモル比(B/P比)、及び(ii)アルキル化流出流再循環:アルキル化反応器へのアルキル化供給原料の重量比(再循環比)の下表1に示す以下の組合せを、異なる運転段階において研究した。
Figure 2013523648
[50]それぞれの運転段階において、アルキル化反応器におけるプロピレンの重量空間速度(WHSV)は0.72hr−1であり、反応器圧力は38barg(550psig)であり、3つのアルキル化反応器のそれぞれへの入口温度は、段階1(反応器入口温度を130℃(266°F)に制御した)を除いて110℃(230°F)に制御した。アルキル化反応器において用いた触媒は、27〜33の範囲の骨格Si/Alモル比を有するUZM−8ゼオライトを含むUZM−8HRであった。トランスアルキル化反応器内の条件は全ての段階に関して一定に維持した。
[51]クメン選択率、又はポリアルキル化ベンゼン(DIPB及びTIPB)を含む転化生成物の全重量に対するクメンの重量%をそれぞれの段階に関して求め、再循環比の関数として分析した。この関係を、同じ条件下で、しかしながら19〜21の範囲の骨格Si/Alモル比を有するUZM−8ゼオライトを含むUZM−8触媒を用いて得られた結果と一緒に図2に示す。図2に示されるように、2.5のB/P比で運転すると、クメン選択率が、0.5の再循環比における89%から、再循環流を完全に停止した際の90%を僅かに超える値に増加した。B/P比を2.0から2.5に増加させると、同じ傾向を維持しながら、クメン選択率vs再循環比の曲線が2%高く有効にシフトした。2.0のB/P比におけるUZM−8HR触媒及びUZM−8触媒に関するこれらの曲線の間の差は一貫して3%であった。
[52]DIPB選択率、又は転化生成物の全重量に対するDIPBの重量%をそれぞれの段階に関して求め、再循環比の関数として分析した。この関係を、ここでも同じ条件下で、しかしながらUZM−8触媒を用いて得られた結果と一緒に図3に示す。図3に示されるように、B/P比を2.0から2.5に減少させると、同じ傾向を維持しながら、DIPB選択率vs再循環比の曲線が1.75%低く有効にシフトした。2.0のB/P比におけるUZM−8HR触媒及びUZM−8触媒に関するこれらの曲線の間の差は一貫して2.5であった。
[53]TIPB選択率、又は転化生成物の全重量に対するTIPBの重量%をそれぞれの段階に関して求め、再循環比の関数として分析した。この関係を、ここでも同じ条件下で、しかしながらUZM−8触媒を用いて得られた結果と一緒に図4に示す。図4に示されるように、B/P比を2.0から2.5に減少させると、TIPB選択率vs再循環比の曲線がより低く有効にシフトした。このB/P比においては、TIPBへの選択率は0.5重量%未満に減少した。UZM−8触媒と比べて、UZM−8HR触媒を用いると、2.0のB/P比におけるこの副生成物への選択率が減少した。
[54]UZM−8HR触媒を用いると、アルキル化流出流中の副生成物であるn−プロピルベンゼン(NPB)の量は、一般に、この流出流中のクメンの重量を基準として50ppm〜250ppmの範囲であった。研究した条件下においては、NPBの増加した製造は、一般に、平均のアルキル化反応区域温度(又は加重平均アルキル化触媒床温度)の増加と共に起こっていた。同様に、副生成物のブチルベンゼンの増加した製造は一般に平均のアルキル化反応区域の温度の増加と共に起こっていたが、B/P比を増加させることはその製造を減少させる効果を有していた。アルキル化流出流中のブチルベンゼンの量は、一般にこの流出流中のクメンの重量を基準として5ppm〜200ppmの範囲であった。アルキル化流出流中の副生成物であるエチルベンゼンの量は、一般にこの流出流中のクメンの重量を基準として20ppm未満であり、この量は試験した全ての条件下において比較的一定であった。副生成物であるインデン類の増加した製造は、一般に試験した条件下での再循環比の増加と共に起こっていた。アルキル化流出流中のインデン類の量は、一般にこの流出流中のクメンの重量を基準として1000〜2000ppmの範囲であった。
[55]再循環比を3:1から0に減少させることは、アルキル化反応区域内のそれぞれの触媒床を横切る温度上昇に対する劇的な効果を有していた。温度上昇は、再循環を行わない50〜61℃(90〜111°F)と比べて、3:1の再循環比において17〜25℃(30〜45°F)であった。したがって、間接熱交換によるアルキル化反応区域からの熱除去を用いると、アルキル化流出流の再循環流速を減少又は排除した場合に、アルキル化反応区域を横切る温度差を減少させるための直接熱交換に対する実施可能な代替手段が与えられる。

Claims (10)

  1. (a)ベンゼン及びプロピレンを含むアルキル化供給原料を、24〜35の骨格Si/Alモル比を有するUZM−8ゼオライトを含むアルキル化触媒の少なくとも1つの床を含むアルキル化反応区域(100)に流入させ;そして
    (b)アルキル化反応区域(100)からクメンを含むアルキル化流出流(10)を排出する;
    ことを含み;
    アルキル化供給原料中のプロピレンを、アルキル化反応区域(100)内において少なくとも85%の選択率でクメンに転化させる、プロピレンによるベンゼンのアルキル化からクメンを製造する方法。
  2. (d)アルキル化流出流(10)の再循環部分(10a)をアルキル化反応区域(100)に再循環する;
    ことを更に含み、再循環部分(10a)の流速とアルキル化供給原料の流速との比が重量基準で3:1未満である、請求項1に記載の方法。
  3. アルキル化流出流(10)をアルキル化反応区域(100)に再循環しない、請求項1又は2に記載の方法。
  4. アルキル化反応区域(100)が直列の複数のアルキル化触媒床を含み、それぞれのアルキル化触媒床を横切る温度差が15℃(27°F)〜60℃(108°F)である、請求項3に記載の方法。
  5. UZM−8ゼオライトが27〜33の骨格Si/Alモル比を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. (a)ベンゼン及びプロピレンを含むアルキル化供給原料を、直列の複数のアルキル化触媒床を含むアルキル化反応区域(100)の入口に、最大で2.5のベンゼン:プロピレンのモル比で流入させ;
    (b)アルキル化反応区域(100)内の隣接する床の少なくとも1つの対の間から熱を除去し;そして
    (c)アルキル化反応区域(100)からクメンを含むアルキル化流出流(10)を排出し、アルキル化流出流(10)の再循環部分(10a)をアルキル化反応区域(100)に再循環する;
    ことを含み;
    再循環部分(10a)の流速とアルキル化供給原料の流速との比が重量基準で3:1未満であり、アルキル化供給原料中のプロピレンを、アルキル化反応区域(100)内において少なくとも85%の選択率でクメンに転化させる、プロピレンによるベンゼンのアルキル化からクメンを製造する方法。
  7. アルキル化反応区域(100)が直列の複数のアルキル化触媒床を含み、アルキル化流出流(10)の再循環部分(10a)を隣接する床の少なくとも1つの対の間を含む位置に再循環し、それぞれの複数のアルキル化触媒床を横切る温度差が15℃(27°F)〜45℃(81°F)である、請求項6に記載の方法。
  8. (d)アルキル化流出流(10)の少なくとも非再循環部分(10b)から、クメン生成物(24)、重質副生成物(20)、ベンゼンフラクション(6)、及びジイソプロピルベンゼンフラクション(16)を回収し;
    (e)トランスアルキル化区域(200)において、ベンゼンフラクション(6)の少なくとも一部及びジイソプロピルベンゼンフラクション(16)の少なくとも一部を、β−ゼオライトを含むゼオライトトランスアルキル化触媒と接触させて、ジイソプロピルベンゼンの少なくとも80%を転化させる;
    ことを更に含む、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 取り出される正味のトリイソプロピルベンゼン及びより高分子量の化合物に対する加えられる正味のベンゼン及びプロピレンの収率損失が0.5重量%未満である、請求項6〜8のいずれかの記載の方法。
  10. ベンゼン及びプロピレンを含むアルキル化供給原料を、UZM−8ゼオライトアルキル化触媒を含むアルキル化反応区域(100)に流入させて、アルキル化反応区域(100)内においてプロピレンを少なくとも85%の選択率でクメンに転化させることを含む、プロピレンによるベンゼンのアルキル化からクメンを製造する方法。
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