JP2013522624A - 人員検査システム - Google Patents

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グレイ、スティーブン、ジェイ.
ヒューズ、ロン
ライジ、ピーター
コトウスキ、アンドレアス
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ラピスカン システムズ、インコーポレイテッド
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/167Measuring radioactive content of objects, e.g. contamination
    • G01V5/222

Abstract

ある経路を移動する人が所持する物体を検出するための検査システムである。検査システムは2つの検出システムとX線源を備る。検出システムは人が経路に沿って移動したときに人から散乱する放射線を検出するように構成される。X線源は2つの検出システムの間に位置し、鉛直なビームスポットパターンを生成するが、平行に移動するビームは生成しないように構成されている。

Description

関連出願に対する相互参照
本願は、2010年3月14日に出願された米国仮特許出願第61/313,772号に優先権のため依拠し、その全体を参照することにより本明細書に援用する。
また、本願は、2010年12月15日に出願された米国仮特許出願第61/423,585号に優先権のため依拠し、その全体を参照することにより本明細書に援用する。
加えて、本願は、2010年12月15日に出願された米国仮特許出願第61/423,582号に優先権のため依拠し、その全体を参照することにより本明細書に援用する。
加えて、本願は、2010年12月15日に出願された米国仮特許出願第61/423,586号に優先権のため依拠し、その全体を参照することにより本明細書に援用する。
更に、本願は、「人員を検査するための保安システム」という名称を有し、本発明の出願人に譲渡された米国特許出願第12/887,510号の部分継続出願であり、米国特許出願第12/887,510号は、同一の名称を有し、同じく本発明の出願人に譲渡された米国特許第7,826,589号の継続出願である。両出願について、その全体を参照することにより本明細書に援用する。
更に、本願は、「プライバシーを向上させた人員検査システム」という名称を有し、本発明の出願人に譲渡された米国特許出願第12/849,987号の部分継続出願であり、米国特許出願第12/849,987号は、同一の名称を有し、同じく本発明の出願人に譲渡された米国特許第7,796,733号の継続出願である。両出願について、その全体を参照することにより本明細書に援用する。
本発明は、一般に、人間が携帯する危険物を検査するための保安システムに関し、より具体的には、可搬性を向上させたモジュール式構成部品を備えた人員検査システムに関する。本発明は特に、小型で携帯できる検出器タワーに関する。
人間を検査するために空港、裁判所等の通過点で今日使用される放射線に基づくシステムは、概して、非常に大型で、持ち運ぶ用途には役立たない門型のシステムである。
残念なことに、そのような従来技術による検査システムは、あまりコンパクトではなく(例えば、光電子増倍管を中央アナログ−デジタル変換及び電力装置に接続するための重い後端ケーブル及び導線を有する)、使用及び/又は輸送するのに困難且つ時間を要することが多い。
また、保安システムは、現状、衣服の下に隠された密輸品、武器、爆発物、及び他の危険物を検出する能力が限られている。金属探知機及び化学嗅覚性探知機は、一般的に大型の金属製物体及びある種の爆発物の検出に使用されるが、これらの装置を用いて検出することができない広範な危険物が存在する。プラスチック及びセラミック武器は、保安員が検出しなければならない非金属製物体の種類を増している。手で対象者を検査するのは、遅く、不便であり、特に、空港のような通行人の多い場所での標準手続としては一般大衆に許容されにくいだろう。
人間に隠し持たれた物体を検出するための公知の従来技術によるX線システムは、健康上の要請である低い放射線量を達成することを阻んだり、商業的に受け入れられるための前提条件である高画質の生成を妨げたりする設計及び方法上の制約を有している。低レベルの放射線被曝で動作する検査システムは、検査中の人に向けることができる放射線量が小さいことにより、その精度において制限されている。X線の吸収及び散乱が、対象者及び隠された物体の画像を形成するのに使用可能なX線の量を更に減らしてしまう。従来技術のシステムでは、このように検出されるX線量が低いことによって、許容できないほど低い画質という結果になる。
この問題は、X線検査システムが、スタジアム、ショッピングモール、屋外の展示会、祭りなど開放された場所で使用されている場合、更に重大となる。そのような場所では、装置の近くにも装置から離れた位置にも人々がいる可能性がある。もし走査中の対象者がX線装置にあまり近くなければ、その人に届く放射線量が非常に低いため、得られる画像が十分に明確ではない可能性がある。このことにより、システムの走査範囲は、装置の前面から数フィートに限定される。しかしながら、走査される人がX線装置に近すぎると、その人に当たる放射線量が安全ではない可能性がある。
それ故、検出効率を向上させ、軽量だが十分に丈夫であり、輸送のため容易に分解可能でその後現場にて単純に再び組み立てられる、コンパクトなX線検出器/線源検査システムの必要性がある。
また、放射線被曝を安全な限度内に保ちつつ、良好な解像度並びに大きな視野及び高速な走査速度を提供するX線検査システムの必要性もある。つまり、システムは、近距離の人に対して安全というのみならず、離れた距離での良好な解像度及び透過も得られるものでなければならない。
本発明の実施の形態について、本明細書では、人がZ軸とY軸とで規定される平面に沿って移動しながら人に伴われた物体を検出する検査システムについて記載しており、第1検出システムと第2検出システムと、X線源と、処理システムとを有し、該第1検出システムは人が該平面のY軸に沿って移動したときに人から散乱する放射線を検出するように構成され、該第1検出システムは該平面と反対側に位置する第1の平坦面を有し、検出された放射線に反応する複数の電子的信号を発生するように構成され、該第2検出システムは、人が該平面のY軸に沿って移動したときに人から散乱する放射線を検出するように構成され、該第2検出システムは該平面と反対側に位置する第2の平坦面を有し、検出された放射線に反応する複数の電子的信号を発生するように構成され、該X線源は、該第1検出システムと該第2検出システムとの間に位置し、該平面のZ軸に沿ってビームスポットパターンを生成するように構成され、また該平面のY軸に沿って移動するビームは生成せず、該処理システムは、該第1検出システムと該第2検出システムで生成された複数の電子的信号を解析するとともに、表示手段上に画像を生成する検査システムである。
一例として、該X線源はビームチョッパと組合わされ、該ビームチョッパは該Z軸に沿った走査X線のペンシルビームを生成するように動作する。該ビームチョッパは、該X軸に沿った走査X線のペンシルビームを生成しない。ある実施の形態では、該ビームチョッパは、3個のスリットを有するチョッパホイールを有し、隣り合うスリットは120度離間している。該複数のスリットは少なくとも2個の平行なコリメータスリットと整合しており、該X線源から出たX線は、該コリメータスリットを円錐形状に照射して、少なくとも2本の時間的に交互的な平行な走査ビームを生成する。別の実施の形態では、該ビームチョッパは、少なくとも一つのらせん状開口を有する中空円筒を備える。該ペンシルビームは、直線走査速度を具備し、該少なくとも一つのらせん開口の横揺れと縦揺れを修正することにより、該直線走査速度は変化するか一定に維持される。該ペンシルビームはスポット径を有し、該少なくとも一つのらせん開口の開口幅を修正することにより、該スポット径は変化するか一定に維持される。
一例として、該第1検出システムは第1筐体に収容され、該第1筐体は、その一端部から一端部とは反対側の端部に延びる第1幅を有し、該平坦面は第1幅全体に沿って延びている。該第2検出システムは第2筐体に収容され、該第2筐体は、その一端部から一端部とは反対側の端部に延びる第1幅を有し、該平坦面は第1幅全体に沿って延びている。該第1筐体は該第2筐体とは物理的に分離し独立している。該X線源は第3筐体に収容され、該第3筐体は該第1筐体及び該第2筐体とは物理的に分離し独立している。
一例として、該第1筐体、該第2筐体、該第3筐体は、それぞれ重さが88ポンド未満である。該第3筐体は、該第1筐体と該第2筐体に着脱可能に接続されている。該第1筐体、該第2筐体、該第3筐体はそれぞれ、フレームに対して着脱可能に接続されている。該ビームチョッパは、モータにより回転されるように構成されたディスクチョッパを有する。X線ビームの走査速度を最適化するために該チョッパホイールの速度を制御するための制御器が設けられている。該第1筐体は、第1側部と、第2側部と、第1基板と、第2基板と、少なくとも1つの光検出器とを有し、該第1側部は、内方面と人に面する外方面とを備えた平坦面により規定され、人から散乱した放射線を受け入れるように構成され、該第2側部は、該第1側部と鋭角的な関係にあり、該第1の側部を通過した放射線を受け入れるように構成された内側面を備えた平坦面により規定され、また該第1側部を通過した後の放射線を受け取るように構成され、該第1基板は該第1側部の該内方面上に位置し、該放射線を受け入れて光に変換するための活性領域を更に有しており、該第2基板は、該第2側部の該内側面上に位置し、該放射線を受け入れて光に変換するための活性領域を更に有しており、該少なくとも一つの光検出器は、光感応領域と光不感応領域を有し、該光感応領域は、該第1基板と該第2基板から発せられた光を受け入れる位置にある。
一例として該放射線はX線光子を有し、該第1基板は、該第1側部に衝突したX線光子の30〜60%を検出する。該第2基板は、該第1側部に衝突したX線光子の10〜30%を検出する。この検出システムは人を立たせるか座らせて該平面に沿って移動させるためのコンベアを更に備えている。生成された画像は1画素あたり横列480、縦列160、8ビットにより構成される。該X線源は、第1地点から第2地点まで回動することにより該平面のZ軸に沿ったビームスポットパターンを生成し、この回動は所定の回転点を中心とした回動である。該X線源とビームチョッパはある面に結合し、この面はガイド部材との関係及びモータに応答して鉛直方向に傾斜するように構成されている。
別の実施の形態として本明細書は、少なくとも一つの放射線源と検出器配列とを有する検査システムを用いて人の身体に隠された脅迫的な物体を検出する方法について記載しており、該放射線源により走査するX線ペンシルビームを生成し、該走査ペンシルビームは経路を有し、該検出器配列は第1面を有する少なくとも一つの第1検出器筐体と、第2面を有する少なくとも一つの第2検出器筐体とを備え、該走査ペンシルビームのビーム経路に直角で該第1面及び該第2面と平行な面において少なくとも一つの放射線源を人に通過させる工程と、放射線源筐体内においてX線ビームを生成する工程と、放射線を検出する工程と、検出された放射線を処理する工程とを備え、X線ビームを生成する工程では、放射線源はビームチョッパと組合わされたX線源を有し、該走査ペンシルビームは、該放射線源筐体の少なくとも1つのスリットによって平行放射となって水平方向のビームスポットではなく鉛直方向のビームスポットが生成され、該放射線を検出する工程では、少なくとも該第1検出器筐体か又は該第2検出器筐体内の人によって散乱した放射線を検出し、該検出された放射線を処理することにより2次元像が生成され、該像により人が持っている隠された脅迫的ないかなる爆発物をも表示される。
一例として、該ビームチョッパは、チョッパアセンブリを有し、該チョッパアセンブリは、中空シリンダと、該中空シリンダを覆う炭素繊維シリンダと、該炭素繊維シリンダを覆うポリエチレンエポキシシリンダとを有し、該中空シリンダにはその全長にわたってらせん状のスリットが形成されている。該チョッパアセンブリは、磁気軸受アセンブリによって回転され、該磁気軸受アセンブリは、磁気ロータと、磁気軸受ステータとを有し、少なくとも該ビームチョッパの電源投入と電源解除の間は、該磁気軸受アセンブリは、該チョッパアセンブリを磁気浮揚する。
一例として、該X線源は鉛直昇降機構に連結され、該昇降機構は該X線源に釣り合わせるように構成されたおもりに連結されている。該X線源は鉛直昇降機構に連結され、該昇降機構は少なくとも1つの昇降ベルトに連結されている。該X線源は鉛直昇降機構に連結され、該昇降機構はギヤ減速機とモータとに連結されているが、平衡おもりには連結されていない。
その他の実施の形態は、検出システムを製造する方法についてであり、(a)少なくとも1つの容器を受け取る工程を有し、少なくとも一つの容器は、第1検出システムと第2検出システムと、X線源とを有し、該第1検出システムは人がある経路に沿って移動したときに人から散乱する放射線を検出するように構成され、該第1検出システムは第1筐体内に収容され、該第2検出システムは、人が該経路に沿って移動したときに人から散乱する放射線を検出するように構成され、該第2検出システムは第2筐体内に収容され、該X線源は、該第1検出システムと該第2検出システムとの間に位置し、該X線源は、鉛直のビームスポットパターンを生成するように構成され、また互いに角度をなす左側部と右側部を備えた第3筐体内に収容され、(b)また、該第1筐体を該第3筐体の角度をなす左側部に取り付け、(c)該第2筐体を該第3筐体の角度をなす右側部に取り付ける。換言すれば、該X線源は、鉛直のビームスポットパターンを生成するように構成されるが、水平方向に動く複数のビームは生成せず、X線源は上下に(鉛直に)動くビームスポットを生成することに限定され、ビームスポットを左右に(水平に)動くようには構成していない。
選択的には、第1、第2、第3筐体は、それぞれ物理的に分離しており、互いに独立している。それぞれの筐体は、88ポンド未満の重量である。それぞれの筐体は、フレームに対して着脱可能に接続される。
以下に説明するように、このシステムは、2つのシステムを用いることがあり、それらシステムは互いに対向し、人が歩行する通路を規定し検査体積を規定する。ある実施の形態では、検出システムとX線システムの筐体は、それぞれ開き戸を備えており、それらは検査体積側には開くが、システムの背後には開かない。そのことによりシステムに必要な設置面積を減らすことができる。
本発明のこれら及び他の特徴及び効果は、以下の詳細な説明を、添付図面と関連付けて検討しながら参照することによってより良く理解されることが分かるだろう。
本発明の検査システムの検出システム及びタワーを含む、典型的なX線後方散乱システム構成を示す図。 本発明の実施形態による検出器タワーを示す複数の図。 光電子増倍管、取付プレート及び信号処理カードを示す分解図。 検出器タワー内部の光電子増倍管、取付プレート及び信号処理カードの組立品をカバーする構造を示す分解図。 本発明の実施形態による光電子増倍管の組立品を示す。 本発明の実施形態による信号処理基板を示す。 4つの光電子増倍管の信号処理基板との配線接続を示す。 図2Aから2Fに印のついた対応する品目番号に関する第一組の部品リストを含む表1を示す。 図2Aから2Fに印のついた対応する品目番号に関する第二組の部品リストを含む表2を示す。 図3Aは本発明の人員検査システムの検出システム及びタワーを含む、典型的なモジュール式X線後方散乱システム構成の組立前であって梱包された図であり、図3Bは図3Aに示す典型的なモジュール式X線後方散乱システム構成を組み立てた図。 本発明の検査システムのモジュール式構成部品への点検アクセスを容易にするために、放射線ハウジングから引き出された検出器タワーを示す図。 本発明の検査システムにおいて使用される典型的なチョッパホイールを示す上面図。 統合された電磁モータ及び軸受とともに、典型的なディスクチョッパ組立品を示す図。 本発明の一実施形態によるディスクチョッパに連結されたX線源を示す図。 典型的な危険物検出システムにおけるチョッパホイールと連動して使用されるX線源を示し、更に線源に連結された傾斜「CAM」機構を更に示す図。 拡大図における金属フレーム傾斜CAM機構600を示し、線源の垂直運動を可能とするようにCAMアームに当たっている駆動ホイールを更に示す図。 線源及び対応する電源を回転させるための回転台を更に示す、図6Aに図示されたモジュールの別の図。 典型的なビーム形成装置の一実施形態の典型的な設計の機械図。 X線源とともに典型的なビーム形成装置を示す図。 一実施形態による、単一の線源を有する本発明のスピンロールチョッパを用いたビームの軌道の数学的表現。 使用時の本発明の検査システムの別の実施形態を示し、検査中の対象者がシステムを歩いて通過している。 図9Aは本発明の一実施形態による分割アルゴリズムを使用して得られた画像であり、図9Bは本発明の一実施形態による分割アルゴリズムを使用して得られた画像であり、図9Cは本発明の一実施形態による分割アルゴリズムを使用した、図10Bに示す画像から分割された物体の拡大図。 本発明の一実施形態による分割アルゴリズムを使用して得られた画像。 本発明の一実施形態による分割アルゴリズムを使用して得られた画像。 単一の放射線源を使用する垂直走査を示す側面図。 本発明において使用される典型的な検査構成を示す上面図。 範囲選択のための2個のホイールと飛行する開口(flying aperture)を有するソース構成の例を示す図。 図13に示される2個の車輪を備えたシステムに用いることができるチョッパホイールの例を示す図。 図11に関して説明した垂直走査システムの別の上面図であり、本発明の実施の形態による飛行する開口を更に示す図。 本発明の実施の形態による二重視野(dual-view)の4範囲(quad-range)システムの構成例を示す図。 図17Aは物体を横断する放射線ビームに対する2個の検出器の反応を示す図であり、図17Bは物体を横断する放射線ビームに対する2個の検出器の反応を示す別の図であり、図17Cは物体を横断する放射線ビームに対する2個の検出器の反応を示す更に別の図。
本明細書は、検出器及び源ユニットを含む、モジュール式構成部品を備える人員検査システムに関する。本発明のモジュール式構成部品は、運搬を容易にするため分解することができ、また、所望の場所で検査のため簡単に再組立ができる、小型、軽量なおかつ十分に頑丈な全体構造を可能とする。本発明の検査システムの新規なモジュール式構造はまた、モジュール式構成部品が別々に制作され、スナップ式で素早く組み立てられることを可能とする。同様に、モジュール式構成部品は、選択された構成部品に対する点検アクセスをし易くするために、及び/又は、その後の運搬用に梱包するために容易に分解することができる。
本明細書はまた、高い放射線に個人を被曝させることなく、検査手順の効率を保ちつつ、保安検査場にて個人を検査するための改良方法である。開示されるシステムは、検査システムからの個人への距離があるにもかかわらず、最大の危険物検出性能及び画像明瞭性を可能とする。
一実施形態では、X線散乱、赤外線撮像、ミリ波撮像、無線撮像、レーダー撮像、ホログラフィック撮像、CT撮像、及びMRIといった、しかしこれらには限定されない、「身体撮像」用の利用可能な任意の放射線撮像技術を用いてX線画像が形成される。身体の詳細を表示する可能性を有する任意の「身体撮像」システムを利用してよい。一実施形態では、任意の光検出可能な放射線又は光ビームとともに任意の放射線源を本発明において利用してよい。
一実施形態では、本発明のシステムは、検査中の対象者がただ1つの姿勢を取ることを要求し、2つの別々に処理された走査ビーム及び関連する画像を生成するために、検出器、回路及び処理装置のうち単一の群とともに単一の線源を使用する。
一実施形態では、本発明のシステムは、2つの別々に処理された走査ビーム及び関連する画像を生成するために、検出器、回路及び処理装置のうち単一の群とともに単一の線源を使用する歩行通過検査システムである。
別の実施形態では、本システムは、二重線源モードで動作するが、検出器、回路及び処理装置のうち単一の群を使用する。
本システムは、ダイナマイト、C−4、並びに、セラミックス、グラファイト繊維、プラスチック容器、プラスチック兵器、ガラス製薬瓶、注射器、包装された麻薬、紙幣の束、そして木製の物体であっても、爆発物を効率的に撮像することによって危険物の検出を可能とする。
隠された物体を検出するためのX線後方散乱システムでは、X線ペンシルビームが検査中の対象者の身体表面上を走査される。対象者の身体で散乱されたり反射されたりしたX線は、例えばシンチレータと光電子増倍管との組合せといった検出器によって検出される。その後、X線検出器によって生成された生じた信号は、対象者と対象者が隠し持った物体との、シルエットのような身体画像を生成するために使用される。
一つの実施の形態において、本発明のX線後方散乱撮像システムの設計は、情報を得るための放射線ビームで人又は物体の半リアルタイム撮像を行うのに最適化されるようになっている。本システムはまた、半リアルタイムで画像データに関する検出アルゴリズムを処理することによって、危険物を自動的に検出することが可能である。
本発明は複数の実施形態に関する。以下の開示は、当業者が本発明を実施するのを可能とするために提供される。この明細書で使用される文言は、1つの特定の実施形態を一般的に否定するものとして解釈されるべきでないし、クレームが明細書中で使用される用語の意味を越えるのを制限するために使用されるべきでもない。本明細書で規定される一般的な原理は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の実施形態及び用途にも適用することができる。また、使用される用語及び表現は、典型的な実施形態を説明するためのものであって、限定的に考慮すべきではない。よって、本発明には、開示された原理及び特徴と整合する多くの代替手段、変形例及び同等手段を包含する最大の範囲が与えられる。本発明を不必要に分かりにくくしないように、明確さのため、本発明に関連する技術分野で知られている技術的内容に関する詳細については詳しくは説明しない。
図1は、本発明の新規なモジュール式検査システム100の典型的なX線後方散乱システム構成を示す。図1に示すように、X線源160は、モジュール式ハウジング165に収容され、検査中の対象者103に向けられる細型のX線ペンシルビーム102を発生するのに利用される。
一実施形態では、ペンシルビーム102は、X線管とビーム切断機構167とを組み合わせることによって形成される。ペンシルビーム102は、対象者上を水平又は垂直に画素変換される(rastered)。この画素変換(rastering)は、X線ビームが出射するための最小限の出射孔しかあけていないことによるビーム切断機構の結果である。後述のように、もしチョッパホイールを用いると、直径1mmの出射孔が約7mmに広がったX線ビームとなる。一実施形態では、対象者103は人間である。対象(走査される人)103が検査システム100の前でポーズをとったり検査システム100のそばを歩くと、生じたペンシルビーム102がその対象に当り、X線の少なくとも一部が後方散乱される。典型的な実施形態によるビーム切断機構167を以下により詳細に説明する。
任意の数の電離放射線源を使用してよいことが当業者には理解されるだろう。電離放射線源は、ガンマ放射線、電磁放射線、及び紫外放射線を含むが、これらに限定されるものではない。好ましくは、使用されるX線エネルギは、30kVから100kVである。
一実施形態では、人が検査システムの前でポーズをとったり検査システムのそばを歩く際にその人の存在を検出するために、センサ104a及び104bを用いる。
散乱されたX線105の少なくとも一部が、検出器構成106に当たる。一実施形態では、本発明の検査システム内の検出器構成106は、検出を可能とするための第一及び第二検出器筐体110及び120を備える。一実施形態では、第一及び第二検出器筐体110及び120は、少なくとも1つのシンチレータ画面を備えるモジュール式検出器タワーの形で具体化されている。別の実施形態では、第一及び第二検出器筐体110及び120は、少なくとも2つの検出器画面を備えるモジュール式検出器タワーである。代替的な実施形態では、検出器筐体は、複数の検出器画面を含む任意の数の構成を備えていてよいが、これに限定されるものではない。「複数画面検出システム」という名称を有し本発明の出願人に譲渡された米国特許出願第12/262,631号を、参照することにより本明細書に援用する。加えて、「複数画面検出システム」という名称を有し2010年3月14日に出願された米国仮特許出願第61/313,733号を、その全体を参照することにより本明細書に援用する。
図1に示すように、検出器タワー110及び120はそれぞれ、互いに斜めに接続されて三角形の断面を形成する第一側部領域141、第二側部領域142、及び第三側部領域143を備える。第一側部領域141は、画面147を備え、検査中の対象者103に対向する。第二側部領域142は、タワーの内側に第二画面148を備える。一実施形態では、画面147,148は最小の画像劣化で放射線ビームの素早い走査を可能とする、10マイクロ秒という比較的短い減衰時間を有する比較的厚みのあるCaWOシンチレータ画面である。一実施形態において、このCaWO画面は、後方散乱され又は透過された放射線のうち約70%を検出することが可能であり、従って、30keVのX線につき約250の使用可能な光量子を生成する。加えて、より厚みのある画面を使用することで、光出力が低いことを犠牲にして、検出器に入射する放射線をより多く検出することが可能となる。一実施形態では、画面の面密度は、1平方センチメートル当り80ミリグラムである。
一実施形態では、検出器タワーをベースに固定するために、検出器タワーを「ねじって」ベース上に固定できるように、大径の段付きボルトをベースに仮固定する。一旦放射線源及びハウジングがベースに取り付けられると、検出器タワーを移動したりねじって外したりすることはできない。放射線ハウジング領域165は、第一斜め側部170及び第二斜め側部171を備える。第一斜め側部170及び第二斜め側部171は、検出器タワー及び放射線源ハウジングが統合され組み合わされた際に、検出器タワー110及び120の側部142と容易に当接し重なる。対象者103に対向する前端側部ストリップ172は、X線ビーム102が対象者103に当たる前に通過する開口173を有する。開口173が限定されていることにより、電磁干渉及び放射線ノイズの低減の一助となる。側部ストリップ172は2つの検出器タワーの分離手段としても機能し、2つの検出器タワーは、後方散乱されたX線105を検出するとともにX線反射率の電子信号特性を提供するように、入射するX線ペンシルビーム102の周りに対称的に組み立てられる。
一実施形態では、検出器タワー110及び120は、チョッパホイール又は他のビームコリメーション手段が2つのタワーの中間にあるように、ストリップ172によって離隔している。2つのタワー110,120は、一実施形態では、チョッパホイールの直径の1/2から2倍の範囲にある距離dだけ離間している。距離dは、X線源の視野を規定し、検出器の露出過度を防止しつつ十分な視野を得られるように最適化されている。
本発明の一実施形態では、検出器タワー110,120及び放射線ハウジング165は、頑丈だが軽量という最適な全体構造を提供する複合壁又は当業者にとって明らかな任意の他の類似の非伝導性材料からできている。具体的には、複合壁内の光電子増倍管及び放射線源に関連する後端電子部品、電線及びケーブルを収容することによってファラデー箱を形成し、それによって実質的に電磁干渉を低減する。
本発明の一実施形態では、検出器タワー110,120はまた、検査システムが作動中である及び/又は検査が進行中であることを示す照明として、前部領域141の周囲又は縁部のうち何れか一つ上に、LED等の照明手段を備える。タワー110,120の各々は、第三側部領域143に近接してタワーの内側に置かれた光電子増倍管150を備える。光電子増倍管150の後端電子部品は、略半円状のハウジング151に収容されている。
図2Aから2Fは、本発明の特定の実施形態による検出器タワーの構造的詳細を示す。図2G及び2Hは、図2Aから2Fに印のついた対応する品目番号に関する部品リストを示す。具体的には、図2Aは、同一の検出器タワー210及び220の斜視図とともに、それぞれの前面図205、上面図215及び側面図216を示す。一実施形態では、タワーは、67インチの高さh、30インチの横幅w、及び、16インチの最大厚さtを有する。
次に図2B及び2Cの検出器タワーの分解図を参照すると、取付プレート225は、「独立して」、また組立時にプレート225に取り付けられる4つの光電子増倍管組立品230から分離して示されている。本発明の実施形態によると、光電子増倍管230の後端電子部品は、光電子増倍管に近接して取付プレート225上に共に設置された信号処理基板235を含む。図2Dは光電子増倍管組立品230のより詳細な図であり、一方、図2Eは、本実施形態では4つの光電子増倍管に対応する4チャンネルカードである信号処理基板235の詳細図である。
少なくとも1つのアナログ−デジタル変換カード及び電源モジュールが、信号処理基板235上に取り付けられている。電源モジュールは、光電子増倍管に対して動作電圧を印加し、一方、アナログ−デジタル変換カードは、更なる処理のために、光電子増倍管からのパルス電流出力をデジタル信号へ変換する。従来は、光電子増倍管から離れた位置にある中央アナログ−デジタルコンバータ及び電源装置と光電子増倍管とを接続するのに、がっしりとしたケーブルが利用されていた。電源並びにアナログ−デジタルコンバータを光電子増倍管の近くに設けることによって、より小型の電線でよくなり、それによって信号過渡ノイズが低減し、全体的な信号・ノイズ比(SNR)も向上する。同様に、図2Fは、信号処理基板235とともに4つの光電子増倍管230の配線接続を示す。
再び図2B及び2Cを参照すると、シール226によって、取付プレート225,光電子増倍管230及び信号処理基板235を含む組立品が、対応するタワー施設227内へきつく嵌め込まれる。相互接続可能な構造の組が、カバーし保護するとともに、必要時には、取付プレート組立品上にある光電子増倍管への容易なアクセスを可能とする。これらの構造の組は、コネクタ角部カバー241を有する角部カバー240、対応するコネクタ246を有する閉鎖カバー245、2つのトリム側部プレート250、及び、上面及び底面把持フレーム255を含む。
図1に戻り、一実施形態では、検査システム100は、移動性及び可搬性のため分解することができ、所望の場所で再び組み立てることができるモジュール式構成部品を有する。よって、涙滴形状の検出器タワー110,120と関連する電子部品及びケーブルを備えた放射線源ハウジング165とは、システム100を構成するように素早く統合可能な別個のモジュール又はキャビネットとして製造される。新規な涙滴モジュール式構造によって、小型且つ軽量の全体システム100が可能となる。
図3Aは本発明の検査システムの分解図300aを示しており、検出器タワー310,320並びに放射線源ハウジング365といったそのモジュール式構成部品が、分解され、運搬し易くするために梱包されている。例えば、検出器タワー310,320の三角形状断面により、運搬時のスペースが最小となるような方法で、互いに当接して梱包されることが可能となる。図3Bは、図3Aの運搬用梱包300aから組み立てられた検査システムの組立図300Bを示す。本発明の検査システムのモジュール式構成部品又はキャビネットは、迅速な組立ができるように、スナップボタンで互いに固定できるなど、単純且つ直感的な接続箇所となるように設計されている。一実施形態では、運搬用に梱包された状態から検査システムを組み立て/展開するのに30分もかからない。一実施形態では、運搬用に梱包された状態から検査システムを組み立て/展開するのに約15分から30分である。一実施形態では、組立/展開の時間は、ユニットが安全な動作温度になるようにユニットを暖めたり冷やしたりしなければならないか否かによる。
本発明の検査システムのモジュール式構成部品の設計により修理及びメンテナンスのための点検アクセスが容易になることも、当業者は理解するだろう。例えば、図4は本発明の検査システムの組立/展開図400を示しており、検出器タワー410が、ハウジング465への点検アクセスのため、及び/又は、タワー410の選択的な修理及びメンテナンスのため、放射線ハウジング465から引き出されている。
本発明のひとつの実施の形態では、散乱放射線の2次元像を得るために、複数の検出器システムは2重軸の走査ビームを使用している。図1に戻り、動作時、対象者103が検出器タワー110,120のそばを歩いたり検出器タワー110,120の前に立ったりする際、対象者103に当たるX線のペンシルビーム102のうち一部が、コンプトン散乱のため線105として後方散乱され、検出器タワーの前側部領域141にて第一画面147に衝突する。散乱されたX線のうち一部は第一画面147によって検出されるが、これらのうちの一部は検出されることなく第一画面147を透過して、検出器タワーの内部で(側部142にて)第二画面148に衝突する。一実施形態では、第一画面147に衝突するX線光子のうち約40%が第一画面147によって検出され、一方、残りのX線光子のうち約24%が第二画面148によって検出される。なお、これらのパーセンテージは、X線のエネルギ及びシンチレータ画面の厚さに応じて変わりうる。
光電子増倍管150は、初めに光に変換される検出線に応じて電子信号を生成する。画面147,148にてシンチレーションにより発せられた光は、光電子増倍管150で捕捉されるまで、三角形状の筐体/タワー110,120周辺で反射する。
2つの検出器タワー110,120によって生成された電子信号は、処理装置へ送られる。処理装置は、受け取った信号を解析して、表示手段上に画像を生成する。表示された画像中の各点の強度は、対象者上をビームが画素変換される(rastered)際に検出される散乱X線の相対強度に対応する。一実施形態では、X線源160は、処理装置へ同期信号を伝える。処理装置は、検出された信号を解析して、それらを同期信号と比較し、表示画像を決定する。一実施形態では、表示手段はモニタであり、処理装置によって送られた画像を表示するのに用いられる。表示手段は、陰極線管モニタ、LCDモニタ又はLEDモニタを含む、当該分野で一般に知られている任意のディスプレイ又はモニタとすることができる。一実施形態では、表示手段によって表示されるデジタル化散乱画像は、好ましくは、1画素当り8ビットを有する480行×160列から構成される。以下に、画像処理技術をより詳細に説明する。
図8に詳細に示されるように本発明の一つの実施の形態では、単一軸の走査ビームを用い、検査対象はその走査ビームを歩いて通過する。対象の歩く動作は動きについての第2軸を提供する。
検査中の対象者103又は対象が垂直運動するペンシルX線ビーム102を通過する任意の瞬間において、ビームの正確な位置は、チョッパホイールを制御するモータを通して知られる(以下により詳細に説明する)。各瞬間において、検出器構成106は、後方散乱されたX線の測定された応答を提供する。後方散乱されたX線の強度は、生成された画像に表される。システムは、後方散乱されたX線が検出される何れの瞬間においてもペンシルビームがどこに位置するか正確に分かっているので、対象の包括的な画像を形成するために画像を合わせて「切り替える」ことができる。
一実施形態では、不変の垂直走査ビームが一つの運動軸を構成し、意図された対象者が、垂直走査ビームを通過して歩いたり搬送されることによって第二の運動軸を提供する。この構成は有利である。何故なら、機械組立品が走査ビームが出射できるように検出器間にかなりの開口を必要とする二軸走査ビームを用いる現在の後方散乱検出システムと比べて、単軸ビームは、検出器パネルにおいて非常に小さな方形の開口しか必要としないからである。2重軸走査ビームを用いた最新の後方散乱検出システムにおいては、走査ビームが抜け出るために、機械的組立には検出器間で大幅な開口が要求される。2重軸走査ビームシステムにとっては、対象が静止しているときは、X線のペンシルビームは水平方向に突き出るので、大幅な開口が必要となる。ここで対象が静止しているときは、回転するチョッパホイールは動きの第1軸を提供し、回転するチョッパホイールの鉛直方向の動きは動きの第2軸を提供する。しかして、人体の大きさなど対象をカバーするためには、ビームが人体の全体をカバーできるように開口をより広くする必要がある。更に、従来の大型の開口は、後方散乱放射の多くの部分が検出されないことを避けている。
上述したように、本発明の一つの実施の形態では、動きの第2軸は対象の動きによって提供される。そのため、ビームは鉛直移動のために指向され、より小さい開口と最適な検出器の位置を可能とする。図1に戻ると、上述したように、本発明の単一軸走査システムは、検出器領域110と120間で小型の四角形開口172を備え、X線は開口から放射される。更に、小型の開口172によって、付加的なそして又はより大型の検出器パネルを後方散乱経路に設置することが可能となり、そのことによって画質が向上する。
上述のように、ペンシルビーム102は、ビーム切断機構を利用し、X線ビームが出射するための出射孔を最小限しか許容しないことによって、対象者上を水平又は垂直に画素変換される。一実施形態では、ビーム切断機構は、120度離間した位置にある3つのスリットを有するとともに、各チョッパスリットが平行コリメータスリットの一方を出て、他方は反対の平行スリットに丁度入ろうとするように2つの平行コリメータスリットと整列されたチョッパホイールである。これにより、時間的に交互配置されるとともに、2つの平行スリットを円錐状に照射する単一の線源を何れも使用する単一の共通検出器アレイ、回路及び処理であっても別々に処理可能な2つの平行走査ビームが生成される。
図5Aは、単一の線源を使用して二重の図(2つの平行な交互配置された走査ビームを使用する)を得るために使用可能な典型的なチョッパホイール500の上面図を示す。チョッパホイール500は、互いに120度の角度距離の位置にある3つのスリット501a,501b及び501cを有する。また、2つの平行コリメータスリット502a及び502bもある。矢印503はチョッパホイールの運動方向を表し、本実施形態では時計回りである。かかる構成によって、上述のように時間的に交互配置され、よって共通の検出器、回路及び処理装置用部品を使用して別々に処理することが可能な2つの「ずれた」(staggered)平行走査ビームが生成される。
一実施形態では、ディスクチョッパ組立品は、電磁モータ駆動を用いて動的に回転が制御される。図5Bは、統合された電磁モータ及び軸受を備える典型的なディスクチョッパ組立品を示す。図5Bに示すように、ディスクチョッパ501は、一実施形態ではX線管を備える放射線源502に連結されている。電磁モータ503は、X線管502及びチョッパ501と統合されている。モータ組立品は、3つの圧縮軸受504及びベルト駆動予備用のV溝505を更に備える。図5Cは、X線管(源)501がディスクチョッパ502と組合された図であり、モータアセンブリは除かれている。
一実施形態では、X線検査システムは、それぞれ発せられたビームの補正及び監視を行い、検査領域内で発せられた放射線を監視するための放射線モニタとしても機能する基準検出器を更に備える。基準検出器は、一実施形態では、ビームチョッパディスクのようなビーム切断装置の前のビーム経路内に位置する。また、基準検出器は、形成される走査線の始めにて、ビームチョッパディスクのようなビーム切断装置の後に位置していてもよい。その場合、放射線検出器は、ビームの始めの2度を十分に遮断する。
図6Aは、典型的な危険物検出システムにおいて図5A,5B及び5Cに示されるように、チョッパホイールと連動して使用されるX線源を示す。線源及びチョッパホイールは、X線ビームの垂直運動を通して走査線間で略等間隔になるように、傾斜「CAM」機構に連結されている。図6Aに示すように、モジュールは、全てフレーム620上に収容されるX線源組立品610と連結された傾斜CAM機構602を備える。傾斜CAM機構602は、CAMガイド604を更に備える。加えて、CAM機構を駆動するためのモータと線源を昇降するのに使用されるベルトも、フレーム620上に収容されている。一実施形態では、金属製CAMガイドフレーム604に線源組立品を嵌め込んだり、金属製CAMガイドフレーム604から線源組立品を取り外したりできるように、取っ手が線源組立品610に取り付けられている。種々の実施形態において、線源組立品の全ての部品は、所定サイズのナット、ネジ及び留め金を用いて確実に取り付けられる。加えて、更に線源の昇降及びつり合いを可能とするために、昇降ベルト606が設けられる。
図6Bは、傾斜CAM機構602の拡大図であり、線源の垂直運動を可能とするようにCAMアーム642に対して上向きに当接した駆動ホイール640を更に示している。
別の実施形態では、線源のバランスをとるとともに昇降モータにかかる応力を軽減するために、つり合いおもりが用いられる。別の実施形態では、線源のバランスをとるために2つの昇降ベルトを用いてもよく、つり合いおもりの必要がなくなり、結果として線源がずっと軽くなる。別の実施形態では、線源はモータに対して15倍軽いと考えられるため、つり合いおもりを使用しないようにギヤ減速機(減速比15:1)及び大トルクモータを用いてもよい。しかしながら、モータは、この場合、同じ放射線パターンを得るためには15倍高速に回転しなければならない。
再び図6Aを参照して、線源組立品610は、X線源612と、X線源によって生成されたX線616を所望の方向に案内するために金属又はプラスチック等の適切な材料で作られたディスクホイール切断機構614とを備える。一実施形態では、線源組立品610はまた、線源組立品を動作させる高圧電源を備える。実施形態において、X線源612は、ビーム切断機構614とともに、走査線を生成するために線源回転又はビーム走査によって検査中の対象者へ向けられる細型のX線ペンシルビームを生成する。一実施形態では、ディスクホイール切断機構614は、任意で、回転するチョッパホイールが発生する熱を消散させる冷却プレートと連結されてもよい。図6Cは、図6Aに示すモジュールの別の図を示しており、線源を回転させる回転台650と、対応する電源とを更に示す。
放射線源は典型的に非常に重いことを当業者は理解しているだろう。X線源の重量に対応するために上述したチョッパホイールの構成はかなり重くする必要があり、従って、システム全体の重量の一因と成る。よって、別の実施形態では、本発明の検査システムは、X線ビーム走査器用の螺旋状開口シャッタを提供するために設計され、軽量且つ展開が容易なスピンロールチョッパを装備している。加えて、スピンロールチョッパを使用することにより、線源の回転が不要となり、それどころか、ビームは−45度から+45までを走査する。
一実施形態では、スピンロールチョッパは、ビームチョッパ装置の物理的特性又は幾何学的配置を変更することによって、速度及びビームスポット寸法の変更が可能である。加えて、スピンロールチョッパは、対象に対して一様な照明が可能となるように一定のサイズ及び速度を有する垂直運動を行うビームスポットを提供し、動作中、より広い視野を生成する。
図7Aは、本発明の種々の実施形態で使用されるスピンロールチョッパの一実施形態による典型的な設計を示す。一実施形態では、ビームチョッパ702は、螺旋状チョッパスリット704を有する中空円筒の形に製造される。円筒形状によってビームチョッパ702はZ軸回りに且つ螺旋状開口704とともに回転することが可能となり、スピン回転運動を生ずる。
よって、本発明のスピンロールチョッパを用いるX線ビーム走査器は、少なくとも2つの螺旋状スリット704が機械加工された中空円筒702を回転することによって、ビーム切断を行い、これによって、一定及び可変双方のリニア走査ビーム速度及び走査ビームスポット寸法でのX線ビーム走査が可能となる。スピンロールチョッパは、螺旋状開口の幾何学的配置を操作することによって、一定及び可変双方のリニア走査ビーム速度を可能とする。一実施形態では、スピンロールチョッパの長手方向に沿って螺旋状開口のピッチ及びロールを操作することによって、速度を変更したり一定に保持したりする。よって、一定速度にすることもできるし、より高い解像度が要求される領域に向かって走査速度を落とすこともできる。
スピンロールチョッパはまた、螺旋状開口の幾何学的配置を操作することによってビームスポット寸法を可変及び一定とし、結果として生じるビーム出力を変更することも可能である。一実施形態では、ビームスポット寸法を変更するために開口の実際の幅を操作することが可能である。一実施形態では、線源の中心からの開口の距離が異なるのを補正して、走査線に沿って一様なビームスポット出射が得られるように、スピンロールチョッパ円筒の長手方向に沿って螺旋状開口の幅を変える。よって、一実施形態では、開口が線源から離れるほど、ビームスポット寸法を小さくするために螺旋状開口の幅を狭くする。一実施形態では、開口が線源に近いほど、ビームスポット寸法を大きくするために螺旋状開口の幅を広くする。
身体走査システムで使用される場合、高い精密さ及び解像度を必要とする身体領域(髪、足等)に対してはビーム走査出力を高くし、より放射線に敏感な身体領域(中央部等)に対しては出力が低くなるように、ピッチ及びロールと螺旋状開口の幅とを変化させることが可能である。
螺旋状スリット704はまた、X線ビームの出射が2つのスリットの二重コリメーションによって制限されないようにする。以下により詳細に説明するように、二重コリメーションとは、任意の時点でX線ビームが2つの螺旋状スリットを通過しようとする概念を指す。生成されたX線ビームの軌道730を図7Aに示し、以下に図7Cを参照しながらより詳細に説明する。
本発明の実施形態では、スピンロールチョッパの螺旋状スリットを通して、60度から90度にわたる範囲の複数の視角を得ることができる。一実施形態では、走査角は、スピンロールチョッパと線源及び対象との間の距離の関数である。加えて、スピンロールチョッパの全高及び幅が視角に影響する。スピンロールが線源の近くに置かれていればいるほど、スピンロールチョッパを小さくする必要があり、同様に、スピンロールチョッパが線源から遠くに置かれていればいるほど、スピンロールチョッパを大きくする必要がある。
図7Bは、図7Aを参照して説明されるスピンロールチョッパを用いるビーム切断機構を示す。図7Bに示すように、円筒状スピンロールチョッパ752は、放射線源754の前に設置される。一実施形態では、放射線源754はX線管を備える。一実施形態では、電磁モータのような適切なモータ758を備えることによって、チョッパ752の回転が容易となる。別の実施形態では、以下により詳細に説明するように、本発明のスピンロールチョッパの回転運動を容易にするために磁気軸受が用いられる。スピンロールチョッパシステムの回転速度又は回転数(RPM)は、走査速度を最適化するように動的に制御される。一実施形態では、スピンロールチョッパシステムは、最大80000RPMの速度を得ることが可能である。
一実施形態では、線源から扇形の放射線ビームのみが生成されるように、放射線源754に放射線遮蔽が設けられる。扇形の放射線ビームはX線を発し、その後、アクティブシャッタとして機能するスピンロールチョッパを通過する。よって、スピンロールチョッパひいては螺旋状開口が回転している時、小さな開口しかなく、これによって飛び動くスポットビームが得られる。
図7Bはまた、スピンロールチョッパとともに線源上に重ねられたディスクチョッパホイール760を示す。図7Bから分かるように、チョッパホイール760は、スピンロールチョッパ752よりも実質的に大きい。
本発明の実施形態によれば、ビームの中心からの或る距離において、(スピンロールチョッパの)螺旋状スリットは他よりも幅広いように保たれる。図7Cは、一実施形態による単一の線源を用いたビームの軌道770を数学的に表現したものである。スピンロール円筒の螺旋状切れ目の寸法を得るために、この軌道の1つの寸法が取り除かれている。より具体的には、ビームが進む距離がより大きいことから、スリットは頂部775においてより狭くなっている。なお、X線ビームが任意の開口を通過して進むとき、ビームはコリメートされる。ビームが遠くまで進めば進むほど、ビームの端において生じる「スポット」(扇形ビーム)は広くなる。頂部775においてスリットを狭く形成することによって、このような大きな距離や幅広いビームが補償される。加えて、点780のような目標への距離が短い位置では、スリットは幅広く形成される。また、スリットの大きさを調整することによって、一直線に出射されるビームの密度を調整できることを当業者は理解するだろう。
「歩行通過人員検査システム」という名称で2010年3月14日に出願された米国仮特許出願第61/313,772号及びその対応する子出願を、その全体を参照することにより本明細書に援用する。
本発明のシステムは、対象からのビーム切断機構の距離が最小走査高さと直接に相関するように設計されている。これによって線源から対象への距離をより長くして、それによって対象への線量率に対して被写界深度を延ばすことが可能となる。よって、本技術分野で知られている他のシステムと比較して、本発明のシステムでは、所与の撮像深度に対して要求される放射線量が小さい。
本発明のスクリーニングシステムを実際に適用した例が図8に示される。図8に示すように、走査される対象者が歩いて通過する検査領域を形成するために、第一走査側部810及び第二走査側部820が用いられる。第一走査側部810は、2つの検出器パネルタワー811及び812を備える。一実施形態では、X線筐体813も、第一走査側部810に近接して配置される。第二走査側部820は、第一走査側部810から通路を越えた位置にあり、従って検査領域又はボリューム840を形成する。第二走査側部820は、2つの検出器パネルタワー821及び822を備える。第二X線筐体は、第二走査側部820に近接した位置にある。対象者830がシステムを歩いて通過する際、第一走査側部及び第二走査側部の双方で対象者を走査して、対象者の左前及び右後図の両画像を取得する。一実施形態では、第一走査側部810及び第二走査側部820は、走査間の時間的遅延を最小限にして、対象者を順次走査する。よって、対象者830が走査のために向きを変えたり止まったりする必要がなく、対象者が検査領域840を歩いて通過するのみで完全な画像が生成される。ある実施の形態では、走査される人体は、検出領域を通過するように搬送されるか、検出領域の通路を移動している。生成された像はオペレータステーション850にて考察される。線源と検出器列(アレイ)とを備えた複数の走査サイドが像生成のために用いられるので、それぞれの走査サイドによって生成された像は、独立して視認できる。図8に戻ると、作業者のスクリーン860は、全体の像856の他に正面図852と背面図854とを分離して提示する。更に、この種の通り抜け通路構成では、複数の人に列を成して検査領域を通り抜けてもらうことを依頼することで、複数の人を瞬時に映像化できる。実際の適用としては、作業者のスクリーン860は待機行列型の3人分の正面像852と背面像854を示す。
本検査システムは、衣服を脱ぐことなく、対象者上(衣服の中又は衣服の下を含む)の金属及び非金属物体(爆発物及び非金属武器を含む)の双方を撮像可能であり、また、個人的な身体の特徴を隠しつつ身体の輪郭のみを表示するとともに有機及び無機物質の双方を含む危険物又は違法物を目立たせるように生成された画像を処理することによってプライバシーに配慮した画像を生成することが可能であることが理解されるだろう。本検査システムは、プライバシーに配慮した画像のみが操作者に利用可能となるように構成することが可能である。代替的に、本システムは、プライバシーに配慮した画像がデフォルトの画像であるが、身体の輪郭及び危険物又は違法物のみを表示する処理の前に生成された生画像も操作者が利用可能であるように構成してもよい。
加えて、本システムは、a)各走査中、システム安全及び放射線レベルを継続的に監視する内部安全監視回路を備え、b)検査中の対象者に対して一回の走査あたりの電離放射線量を5マイクロレム以下とし、c)対象者の一方の側部を8秒以下で走査し、d)長さ(走査中の対象者に面する長さ寸法)は125cm以下であり、e)幅は100cm以下であり、f)高さは205cm以下であり、g)検査中の対象者のプライバシーに役立ち背景からの干渉を防止するための任意の壁を有し、その壁は、身体の側縁上の無機物体を画像中でより目立たせることによってシステムの検出能力を向上させ、壁を使用しない場合の4回の走査に対して2回の走査で体全体をカバーすることが可能となり、h)遠隔の調査者と現場の操作者との通信を促進するとともに、棒人間(stick man)ではなく実際の身体の画像輪郭、又は探索位置を強調した単純化した即ち「棒人間」画像を伝達するための任意の通信モニタを有し、画像は、棒人間の身長に対して対象者の異なる身長を調整するように「標準化され(calibrated)」、i)検出器の壁から対象者の鼻まで計測して10インチ以下の距離に立つ6フィートの対象者を走査可能であり、j)走査システムから遠隔の場所に配置された作業机と通信を行うことが可能であり、k)遠隔の作業机から走査を開始することが可能であり、l)次の対象者に移る前に完了しなければならない一人あたりの所定回数の走査を設定することができ、m)次の対象者に移る前に、操作者に利用可能なオプションとして追加の走査を行うことができ、n)たとえ対象者に複数回の走査が必要であっても、操作者が各走査を独立に合格させたりクリアしたりするように強いるように構成可能であり、o)現場のシステム上で遠隔の操作者が遠隔から見ることのできる視覚ランプ表示(即ち「不合格」は赤ランプで「合格」は緑ランプ)によって遠隔の操作者へ捜査結果(合格又は不合格)を伝達し、p)どの期間にどの操作者がシステムにログインしていたか、その期間に操作者によって何人の人が走査されたか、一日の各時間で合計何人の人が走査されたか、また、任意の所定期間(時間、日、又は月など)における走査数及び走査された人数を記録可能であり、q)少なくとも100研修用画像の画像ライブラリを有する研修用シミュレータとしてのオプションを備える。米国特許第7110493号の記載をここに援用する。
本発明の検出システムの画像処理ソフトウェアは、別々の前面及び後面画像を組み合わせて完全な画像を生成したり、危険物を判断するのに画像解析をする等、画像を再構成するために適切なアルゴリズムを利用する。一実施形態では、分割アルゴリズムは、危険物を見分けるために使用される。分割アルゴリズムの使用の一例を、図9Aから9Cに示す。図9Aを参照すると、画像901は、体に携帯した危険物のない対象者(良い対象者)を示す。図9Bでは、画像902は、バックパック903を持つ対象者を示す。バックパックが危険か否かを判断するために、ソフトウェアは、分割アルゴリズムを用いて、画像902からバックパック903を分割し、図9Cに示すように別画像904を生成する。その後、物体の大きさと分割された物体の画素明度とを用いて危険物を特定する。
分割アルゴリズムはまた、白い背景上の暗い物体を見分けるためにも使用される。この特徴は、金属ナイフ及び銃及びセラミックナイフのように吸収物質を含む危険物を正確に特定するのに役立つ。分割アルゴリズムのこの特徴の使用の一例を図10A及び10Bに示す。図10Aに示すように、検査中の対象者1004上に、3つの潜在的な危険物1001,1002及び1003が検出されている。図10Bでは、検査中の対象者1007上に、2つの危険物1005,1006が検出されている。図10A及び10Bの双方において、撮像のため、同じパラメータ設定で同じアルゴリズムが使用される。これらの画像から、本発明の検出システムによって使用される画像解析アルゴリズムは、背景のレベルには重大な影響を受けないことが当業者には明らかであろう。これは、背景は当初の画像自体から計算され、潜在的な危険物があれば強調されるためである。当業者には明らかであるが、図10A及び10Bに示すように、対象者の身体は、画像のうち一部の領域を占めるに過ぎない。画像のバランスは、X線後方散乱信号が考慮される。平均化又は局所平滑化(局所領域での平均化)といった単純な計算法によって、背景信号レベルの正確な基準が得られる。
更に、本発明の画像解析アルゴリズムは迅速なスクリーニングに資する。画像生成に1秒も要しないからである。
共に本発明の出願人に譲渡された「人を検査するための保安システム」という名称を有する米国特許出願第12/887,510号と同じ名称の米国特許第7,826,589号とについて、その全体を参照することにより本明細書に援用する。
本発明の出願人に譲渡された「プライバシーを向上させた人員検査システム」という名称を有する米国特許出願第12/849,987号と同じ名称を有する米国特許第7,796,733号について、その全体を参照することにより本明細書に援用する。
上述したように、図1を参照すると、本発明の設計は、直接後方散乱経路により多くの検出器パネルを許容することによって画質に貢献する。別の実施形態では、検出視野(detection field)の領域と利用可能な検出器の数を増やすという方法を用いることによって、更に画質が向上する。この新規な方法について、図11及び12を参照して説明する。図11は、単一の線源1101での垂直走査を示す側面図である。この構成では、単一の線源1101を用いて走査可能な対象者1103の高さ1102は、視幅(view width)1104又は線源の照射幅に制限される。
この制限を克服するため、本発明の一実施形態では、図12に示す新規な構成を採用する。図12は、典型的な走査構成の上面図を示す。図12に示すように、単軸走査線源組立品1201は、システムの前面パネルにある回動中心1203を中心として、点1202aから点1202bまで揺動する。図12から分かるように、1204aは線源1201が不変である場合に対象者1206に対して利用可能な視幅であり、一方、1204bは線源が揺動する場合に利用可能な視幅である。よって、所与の線源に対する視幅は、線源が揺動すると拡大する。この場合、多数の検出器1205をシステムに追加することによって、検出領域を大きくすることができる。更に、前面パネルに不変の方形開口が設けられており、方形開口は、少なくとも1つの軸上に焦点を非常に小さく保つ開口としても機能する。更に、図12に示す任意の揺動線源では、対象者が動いている(線源は揺動していない)場合又は対象者が静止している(線源は揺動している)場合に、対象の走査を行うのに同じシステムを用いることができる。静止対象では、対象が動いている場合よりも画質が名目上は良い。動く対象の一部(例えば脚や腕)における差速によって歪みが生じるためである。よって、ある動作状況下では、もし最初の走査で(対象が動いているとき)異常物体が見つかった場合は、同じシステムでより詳細な走査(対象が静止)を行うこともできる。システムの選択は走査の要件に依存し、危険物の検出と高い処理人数とのトレードオフである。
上述したように、ある実施の形態では、本発明の検出システムは通り抜け通路型の検出システムとして実現される。歩行通過システムの新規な設計によって、武器及び危険物が金属、高Z又は低Z物質から構成されるか否かにかかわらず、それらを検出するために低レベルの放射線量を用いることが可能となる。放射線量は、20マイクロレム未満、好ましくは10マイクロレム未満、より好ましくは5マイクロレム未満、そして更に好ましくは1マイクロレム未満の範囲内である。この門型構成では、各被験者は単に門を歩いて通過すればよいため、従来のシステムと比べて高い処理人数に対応可能である。更に、対象者は、走査器システム操作者に命令されて止まったり体の向きを変えたりする必要がない。加えて、対象が歩いて通過するそのような門型構成をその比較的狭い領域で用いる際、金属検出器、麻薬・爆発物嗅覚性探知機、及びビデオカメラを含む他の歩行通過装置と組み合わせることがより容易となる。
空港や鉄道の駅、スタジアムやショッピングモールなど開放され混雑した場所で客の検査に使用される他にも、本発明のシステムの用途は、港、国境、税関など通過地点における車両及びコンテナの中身を検査することにも拡大されてよい。一実施形態では、本検出システムは、「ドライブスルー」システムとして実施され、走査される貨物車両を運転して通過することができ、それによって第二の運動軸が提供される。本発明の検出システムは、医療目的にも使用することができる。
対象と線源との間の距離が短い場合には、クローズアップ走査のためには大きな走査角度が必要である。この大きな走査角度の要求は、チョッパホイールの大きさや空間分解能と競合する。互いに相反する要求を調和させるためには、本発明のシステムの一つの実施の形態では、範囲選択のために飛行する開口を用いた二重のホイール手段を用いている。図13はかかるシステムの上面図である。図13に示される実施の形態では、2つのチョッパホイール1301と1302を用いている。チョッパホイール1301,1302は、スリット1303,1304をそれぞれ有する。これらスリットは放射ビームの固定の開口を提供する。線源1306の近傍には飛行する開口1305が設けられ、対象が走査領域に入り込む直前に視野や走査範囲を選択する。ある実施の形態では、センサ及び又はカメラを用いることにより、範囲の選択が支援される。本発明による範囲選択に関する特徴により、いくつかの光学的配列は、様々な対象範囲に用いることができる。
ある実施の形態において、上述した二重ホイール構成に用いられるそれぞれのチョッパホイールは、互いにサイズや走査角やろ過作用が異なる内側スリットと外側スリットとを有する。図14は、チョッパホイール1400の一例を示し、それは二重ホイールシステムに用いられる。図14において、ホイール4000は内側スリット1401と外側スリット1402戸を有し、2つの視野と2つの異なる走査角度を備えた固定した開口が得られる。
図15は、鉛直走査システムの別の上面図であり、このシステムは線源1501の近傍に引こうする開口1502が設けられる。このシステムは、スリット1505を有する近景チョッパ1503と、スリット1506を有する遠景チョッパ1504とを有する。近景チョッパ1503の複数の外側スリットは最も近い部分のためのものであり、大きな走査角と最も高いろ過性能を備える。近景チョッパの複数の内側スリットは、中距離の部分のためのものであり、中間的な走査角とろ過性能を備える。遠景チョッパ1505の複数の外側スリットはやや遠景の部分のためのものであり、小さな走査角と低いろ過性能を備える。遠景チョッパ1505の複数の内側スリットは、最も遠景の部分のためのものであり、最も小さな走査角を備え、ろ過性能はない。走査角と範囲選択のための2つのチョッパホイールを用いることで、対象の距離に基づく線量レベルを調節する機会を与えることになる。
別の実施の形態によるシステムは、2重線源の2面の4視野の後方散乱通り抜け通路型システムとして実施される。このシステムは、単一軸走査ビームを用いた原理に基づいて動作するものであり、第2軸を有するビーム中を対象が移動することを伴う。図16は、2重視野の4範囲システムのための構成例を示す。図16において、2つの線源1601,1602が用いられる。図13、図15で説明した構成と同様に、2つのチョッパはそれぞれの線源の近景と遠景のためのものである。しかし図16の構成では、近いチョッパ1603は2つの線源のために共用される。2個の遠いチョッパ1604、1605は、線源1601、1602にそれぞれ用いられる。ある実施の形態では、全てのチョッパホイール1603、1604、1605はそれぞれ3個のスリットを有する。またチョッパホイール1604と1605とは配列と動きが同期している。「鉛直走査開口」またはVSA1606が走査システムに設けられる。この開口は検出器パネル間に接続されて、一つの軸においてより良好な空間分解能を提供する。この実施の形態では、VSA1606は、多数のスリットにより構成され、X軸において高い分解能を維持している。
この実施の形態では、単一のVSA1606は、2つの線源1601、1602から発せられる2つのビーム1607、1608のために用いられる。上述した2重線源構成では、近景又はより大きな角度での範囲を提供する。このことにより遠くの対象が検出器の中心に保たれ、4範囲視野野より良好な画像が提供される。
ある実施の形態による検出システムでは、ベクターイメージングの概念が用いられて、複数の画像において付加的な情報が得られる。現在の画像形成方法では、複数の検出器からの複数の信号は全て電気的に合計される。しかしながら本発明のベクターイメージング方法では、多数の検出器パネル条で生成された複数の信号は分離される。このことにより、付加的な隠された「ベクター」情報が得られる。この概念が図17a〜図17cに示される。
図17a〜図17cにおいて、一連の図は、物体を横切る放射ビームに反応した2つの検出器のレスポンスを示す。
一般に、X線ビームが物体の外形又は縁部に近づくと、散乱はより厚い物体の方向に止められ、縁部とは反対側の検出器において低減された信号が発生する。スポットが寄り厚い物体を横切るにつれて、散乱はより薄い側に向かって最新の縁部を通じて抜け出て、対応する検出器がより多くの信号を受け取る。これが現在の画像システムにおける外形決定方法であり、画像のなかの明るい領域に伴われる暗い領域がある。複数の信号が分離されていることにより、スポットが縁部を通過するときに付加的な情報が得られる。
図17aにおいて、最初に、検出器D1 1701aで受け取った信号1705は、スポット1703aが物体1704aの縁部に近づくにつれて減少する。このとき、検出器D2 1702aで受け取った信号1706は通常のまま維持される。図17bにおいて、スポット1703bが物体1704bの縁部を超えると、検出器D1 1701bが受け取る信号1705は増加して通常に戻るが、検出器D2 1702bが受け取る信号1706は、スポット1703bが物体1704bの縁部を通り過ぎてある程度の距離だけ離れるまでは通常よりも超えて増加し、次に通常に戻る。図17cに示される過渡的な期間では、検出器D2 1702cが受け取る信号2006は成長するが、検出器D1 1701cが受け取る信号1705は依然として減少した状態から戻っている。
このとき、統合信号(D1+D2)が用いられると、統合信号を意味するカーブ1707から明らかなように、情報の損失が起こる。これは、検出器D1 1705と検出器D2 1706の信号がA1711とB1712地点で同等となり、統合信号D1+D2 1707は同じ経路をたどる。しかしながら、カーブ1708で示される差信号D1−D2は、A1711地点でほとんどゼロとなり、B1712地点では正の(又プラスのベクトル)値となる。同様に、反対側の縁部の部分では、差信号は負のベクトル値を示す。差信号カーブ1708から得られたこの付加的な情報は、表示された像において外形や縁部画質を向上させることができる。
上記の例は、本発明のシステムの多くの応用例を例示するものに過ぎない。本明細書では、本発明の幾つかの実施形態のみを説明したが、本発明は、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の多くの具体的な形式で具体化されうることが理解されるだろう。よって、本例及び実施形態は例示的なものであって限定するものではないと考えなければならない。

Claims (30)

  1. 人がZ軸とY軸とで規定される平面に沿って移動しながら人に伴われた物体を検出する検査システムであって、
    第1検出システムと第2検出システムと、X線源と、処理システムとを有し、
    該第1検出システムは人が該平面のY軸に沿って移動したときに人から散乱する放射線を検出するように構成され、該第1検出システムは該平面と反対側に位置する第1の平坦面を有し、検出された放射線に反応する複数の電子的信号を発生するように構成され、
    該第2検出システムは、人が該平面のY軸に沿って移動したときに人から散乱する放射線を検出するように構成され、該第2検出システムは該平面と反対側に位置する第2の平坦面を有し、検出された放射線に反応する複数の電子的信号を発生するように構成され、
    該X線源は、該第1検出システムと該第2検出システムとの間に位置し、該平面のZ軸に沿ってビームスポットパターンを生成するように構成され、また該平面のY軸に沿って移動するビームは生成せず、
    該処理システムは、該第1検出システムと該第2検出システムで生成された複数の電子的信号を解析するとともに、表示手段上に画像を生成することを特徴とする検査システム。
  2. 該X線源はビームチョッパと組合わされ、該ビームチョッパは該Z軸に沿った走査X線のペンシルビームを生成するように動作することを特徴とする請求項1に記載の検査システム。
  3. 該ビームチョッパは、該X軸に沿った走査X線のペンシルビームを生成しないことを特徴とする請求項2に記載の検査システム。
  4. 該ビームチョッパは、3個のスリットを有するチョッパホイールを有し、隣り合うスリットは120度離間していることを特徴とする請求項2に記載の検査システム。
  5. 該複数のスリットは少なくとも2個の平行なコリメータスリットと整合しており、該X線源から出たX線は、該コリメータスリットを円錐形状に照射して、少なくとも2本の時間的に交互的な平行な走査ビームを生成することを特徴とする請求項4に記載の検査システム。
  6. 該ビームチョッパは、少なくとも一つのらせん状開口を有する中空円筒を備えることを特徴とする請求項2に記載の検査システム。
  7. 該ペンシルビームは、直線走査速度を具備し、該少なくとも一つのらせん開口の横揺れと縦揺れを修正することにより、該直線走査速度は変化するか一定に維持されることを特徴とする請求項6に記載の検査システム。
  8. 該ペンシルビームはスポット径を有し、該少なくとも一つのらせん開口の開口幅を修正することにより、該スポット径は変化するか一定に維持されることを特徴とする請求項6に記載の検査システム。
  9. 該第1検出システムは第1筐体に収容され、該第1筐体は、その一端部から一端部とは反対側の端部に延びる第1幅を有し、該平坦面は第1幅全体に沿って延びていることを特徴とする請求項1に記載の検査システム。
  10. 該第2検出システムは第2筐体に収容され、該第2筐体は、その一端部から一端部とは反対側の端部に延びる第1幅を有し、該平坦面は第1幅全体に沿って延びていることを特徴とする請求項9に記載の検査システム。
  11. 該第1筐体は該第2筐体とは物理的に分離し独立していることを特徴とする請求項10に記載の検査システム。
  12. 該X線源は第3筐体に収容され、該第3筐体は該第1筐体及び該第2筐体とは物理的に分離し独立していることを特徴とする請求項10に記載の検査システム。
  13. 該第1筐体、該第2筐体、該第3筐体は、それぞれ重さが88ポンド未満であることを特徴とする請求項12に記載の検査システム。
  14. 該第3筐体は、該第1筐体と該第2筐体に着脱可能に接続されていることを特徴とする請求項12に記載の検査システム。
  15. 該第1筐体、該第2筐体、該第3筐体はそれぞれ、フレームに対して着脱可能に接続されていることを特徴とする請求項12に記載の検査システム。
  16. 該ビームチョッパは、モータにより回転されるように構成されたディスクチョッパを有することを特徴とする請求項1に記載の検査システム。
  17. X線ビームの走査速度を最適化するために該チョッパホイールの速度を制御するための制御器が設けられていることを特徴とする請求項16に記載の検査システム。
  18. 該第1筐体は、第1側部と、第2側部と、第1基板と、第2基板と、少なくとも1つの光検出器とを有し、
    該第1側部は、内方面と人に面する外方面とを備えた平坦面により規定され、人から散乱した放射線を受け入れるように構成され、
    該第2側部は、該第1側部と鋭角的な関係にあり、該第1の側部を通過した放射線を受け入れるように構成された内側面を備えた平坦面により規定され、また該第1側部を通過した後の放射線を受け取るように構成され、
    該第1基板は該第1側部の該内方面上に位置し、該放射線を受け入れて光に変換するための活性領域を更に有しており、
    該第2基板は、該第2側部の該内側面上に位置し、該放射線を受け入れて光に変換するための活性領域を更に有しており、
    該少なくとも一つの光検出器は、光感応領域と光不感応領域を有し、該光感応領域は、該第1基板と該第2基板から発せられた光を受け入れる位置にあることを特徴とする請求項10に記載の検査システム。
  19. 該放射線はX線光子を有し、該第1基板は、該第1側部に衝突したX線光子の30〜60%を検出することを特徴とする請求項18に記載の検査システム。
  20. 該第2基板は、該第1側部に衝突したX線光子の10〜30%を検出することを特徴とする請求項19に記載の検査システム。
  21. 人を立たせるか座らせて該平面に沿って移動させるためのコンベアを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の検査システム。
  22. 生成された画像は1画素あたり横列480、縦列160、8ビットにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の検査システム。
  23. 該X線源は、第1地点から第2地点まで回動することにより該平面のZ軸に沿ったビームスポットパターンを生成し、この回動は所定の回転点を中心とした回動であることを特徴とする請求項1に記載の検査システム。
  24. 該X線源とビームチョッパはある面に結合し、この面はガイド部材との関係及びモータに応答して鉛直方向に傾斜するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の検査システム。
  25. 該X線源は鉛直昇降機構に連結され、該昇降機構は該X線源に釣り合わせるように構成されたおもりに連結されていることを特徴とする請求項1に記載の検査システム。
  26. 該X線源は鉛直昇降機構に連結され、該昇降機構は少なくとも1つの昇降ベルトに連結されていることを特徴とする請求項19に記載の検査システム。
  27. 該X線源は鉛直昇降機構に連結され、該昇降機構はギヤ減速機とモータとに連結されているが、平衡おもりには連結されていないことを特徴とする請求項1に記載の検査システム。
  28. 少なくとも一つの放射線源と検出器配列とを有する検査システムを用いて人の身体に隠された脅迫的な物体を検出する方法であって、該放射線源により走査するX線ペンシルビームを生成し、該走査ペンシルビームは経路を有し、該検出器配列は第1面を有する少なくとも一つの第1検出器筐体と、第2面を有する少なくとも一つの第2検出器筐体とを備え、
    該走査ペンシルビームのビーム経路に直角で該第1面及び該第2面と平行な面において少なくとも一つの放射線源を人に通過させる工程と、
    放射線源筐体内においてX線ビームを生成する工程と、
    放射線を検出する工程と、
    検出された放射線を処理する工程とを備え、
    X線ビームを生成する工程では、放射線源はビームチョッパと組合わされたX線源を有し、該走査ペンシルビームは、該放射線源筐体の少なくとも1つのスリットによって平行放射となって水平方向のビームスポットではなく鉛直方向のビームスポットが生成され、
    該放射線を検出する工程では、少なくとも該第1検出器筐体か又は該第2検出器筐体内の人によって散乱した放射線を検出し、
    該検出された放射線を処理することにより2次元像が生成され、該像により人が持っている隠された脅迫的ないかなる爆発物をも表示されることを特徴とする方法。
  29. 該ビームチョッパは、チョッパアセンブリを有し、該チョッパアセンブリは、中空シリンダと、該中空シリンダを覆う炭素繊維シリンダと、該炭素繊維シリンダを覆うポリエチレンエポキシシリンダとを有し、該中空シリンダにはその全長にわたってらせん状のスリットが形成されていることを特徴とする請求項28記載の方法。
  30. 該チョッパアセンブリは、磁気軸受アセンブリによって回転され、該磁気軸受アセンブリは、磁気ロータと、磁気軸受ステータとを有し、少なくとも該ビームチョッパの電源投入と電源解除の間は、該磁気軸受アセンブリは、該チョッパアセンブリを磁気浮揚することを特徴とする請求項29記載の方法。
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