JP2013522478A - バッチ方式又は連続方式で金属単一層電気触媒粒子を合成及び処理する装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
バッチ又は連続方式による電気触媒粒子の合成及び処理装置及び方法が提供される。一実施形態では、この装置は、基準電極、対向電極及び作用電極を含む3電極型セルで構成される。作用電極は、好ましくは、導電性領域を備えた円筒形容器である。電極組立体は、金属イオン及び複数個の粒子を含むスラリ中に導入される。動作の際、電位を印加し、作用電極を所定の速度で回転させる。スラリ中の粒子が導電性領域に衝突すると、移送された電荷が所望の金属の吸着層の被着を容易にする。このように、膜成長は、多数の粒子について同時に始まる。このプロセスは、エネルギー変換装置用のナノ粒子上に触媒活性層を形成するための商用薄膜被着法として特に適している。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
本発明は、一般に、超薄膜の制御被着又は付着に関する。特に、本発明は、原子準単一層(サブモノレーヤ)から多層までの薄膜をバッチ方式又は連続方式で複数個の粒子に被着させる装置及び方法に関する。本発明は又、開示する装置及び方法を用いて形成される超薄触媒活性層を有するナノ粒子電気触媒に関する。
〔関連出願の説明〕
本願は、2010年3月24日に出願された米国特許仮出願第61/316,874号の権益主張出願である国際出願であり、上述の米国特許仮出願を参照により引用し、その記載内容全体が本明細書に記載されているものとする。
本願は、2010年3月24日に出願された米国特許仮出願第61/316,874号の権益主張出願である国際出願であり、上述の米国特許仮出願を参照により引用し、その記載内容全体が本明細書に記載されているものとする。
本発明は、米国エネルギー省により裁定された契約番号DE‐AC02‐98CH10886において政府の支援でなされたものである。政府は、本発明に関して特定の権利を有する。
金属、例えば白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)及び関連合金は、優れた触媒であることが知られている。これら材料は、電気化学装置、例えば燃料電池の電極に混ぜ込まれると、電気触媒として機能する。というのは、これら材料は、電極表面のところの電気に化学反応を促進するが、これら自体、全体的反応によって消費されることはないからである。貴金属は、最善の電気触媒のうちの幾つかであるということは分かっているが、商業的に利用できるエネルギー変換装置におけるこれらの上首尾の具体化は、これらの費用が高いことと他の要因、例えば一酸化炭素(CO)被毒感受性、繰り返し装填下における安定性が貧弱であること及び酸化還元反応(ORR)の反応速度が比較的ゆっくりしていることと相まって妨げられている。
これらの問題に取り組もうとして種々の方式が採用された。一方式では、ナノメートルスケール(尺度)の寸法の粒子を形成することによって反応に有効な表面積全体を増大させた。ナノ粒子をPt及び低コスト成分で構成された合金で形成することによって高価な貴金属、例えばPtの使用量を一段と減少させた。コア粒子が電気触媒として働く別の材料の薄いシェルで覆ったコアシェルナノ粒子を形成することによって更に別の改良が達成された。コアは、通常、容易に製作される安価な材料であり、これに対し、シェルは、触媒活性貴金属から成る。一例がアドジック等(Adzic, et al.)に付与された米国特許第6,670,301号明細書に提供されており、この米国特許明細書は、Ptの薄膜を炭素(C)基材で支持した分散状態のRuナノ粒子に被着させるプロセスを開示している。別の例がアドジック等に付与された米国特許出願公開第2006/0135359号明細書に記載されており、この米国特許出願公開明細書は、白金、白金合金、被覆パラジウム及びパラジウム合金ナノ粒子を開示している。上述の特許文献の各々を参照により引用し、その記載内容全体をあたかも本明細書に記載されているかのごとく引用する。これら方式は、高い触媒活性を備えると共に貴金属使用量を減少させた触媒を製造したが、商業規模でのこれら改造例の実現には、大規模であり且つ費用効果の良い製造能力の開発が必要である。
ピーク活性レベルを備えた電気触媒粒子の実用的な合成では、超薄膜表面層の形成に対して原子レベルの制御を提供することが依然として可能な商業的に実行可能なプロセスの開発が必要である。かかるプロセスは、数ナノメートルという小さなサイズの多数の3次元粒子への所望の材料の一様且つ共形の原子層被膜の形成を可能にしなければならない。Ptの単一層を互いに異なる金属の粒子に被着させる一方法では、アンダーポテンシャル被着(underpotential deposition :UPD)によって金属、例えば銅(Cu)の原子単一層の初期被着が必要である。この後に、例えばアドジック等に付与された米国特許出願公開第2007/0264189号明細書に開示されているように、より貴である金属(相対的貴金属)、例えばPtによる下に位置するCuの電気的置換が行われる。別の方法では、例えばウォン等(Wang, et al.)に付与された米国特許第7,507,495号明細書に記載されているように貴金属粒子への金属元素の単一層の水素吸収誘導被着が行われる。上述の特許文献の各々を参照により引用し、その記載内容全体が本明細書に記載されているものとする。
これらプロセスは、実験室で実施される小規模実験については首尾良くいったが、これらの商業的現実化では、極めて厳しい公差の範囲内で多数の電気触媒粒子を処理することができるシステム及び方法の開発が必要である。したがって、当該技術分野においては、電気触媒粒子を処理する商業的に実行可能なシステム及び方法の開発が要望され続けている。
上述の検討事項及び他の検討事項を認識して、本発明者は、多数の3次元粒子への一様且つ共形の超薄膜の被着に対する原子レベルの制御をもたらす簡単で且つ費用効果の良い装置及び方法を開発する要望があることを確認した。本発明の例示の実施形態では、準単一層から多層にわたる範囲の厚さを備えた膜のバッチ又は連続方式による層ごとの被着を可能にするだけでなく、かかる装置及び方法は又、最低ナノスケール範囲までのサイズの多量の3次元粒子の表面上への膜の一様性に対する原子レベルの制御を可能にする。一実施形態では、これは、回転式筒状スラリセルを用いて達成される。
好ましい実施形態では、この装置は、複数個の粒子を含むスラリを収容するセル、第1の電極及び第2の電極を有する。第1の電極は、中空チャネルが内部に設けられた第1の絶縁区分及び中空チャネルを通過する導電性媒体によって外部電力源に接続されている導電区分を備えた円筒形本体を有する。特に好ましい実施形態では、絶縁区分は、ポリテトラフルオロエチレンで構成され、導電区分は、ルテニウム被膜によって活性化されたチタン、ステンレス鋼及びガラス状炭素から成る群から選択された材料で構成される。第1の電極は更に、その長手方向軸線回りに回転するよう構成されていて、円形、長円形、六角形又は八角形断面を有する。第2の電極は、代表的には、良導体から成る。好ましい実施形態では、第2の電極は、細い白金ワイヤである。
別の好ましい実施形態では、この装置は、既知の還元電位を有する第3の電極を更に有する。第3の電極は、例えば、規定水素電極(NHE)又は銀‐塩化銀(Ag/AgCl)基準電極である。より好ましい実施形態では、第1の電極は、第1の電極の端部のところに設けられた第2の絶縁区分を更に有し、導電区分は、第1の絶縁区分と第2の絶縁区分との間に配置されている。セルそれ自体は、ガラス容器から成るのが良いが、これには限定されず、セルは、十分な剛性及び化学的不活性の任意適当な容器であって良い。第1の電極に印加される電位は、外部電力供給源によって制御され、第1の電極の回転速度は、回転コントローラによって制御される。好ましい実施形態では、電力供給源は、−1〜+1ボルトの範囲の電圧を印加することができ、回転コントローラは、第1の電極を毎分0〜500回転の回転速度で回転させることができる。
さらに別の実施形態では、回転式筒状スラリセルを用いて基材上に膜を形成する方法が開示される。膜を基材上に形成するこの方法は、当初、複数個の粒子を含むスラリ及び吸着層として被着されるべき材料のイオンの所定の濃度を有する電解質を調製するステップを有する。粒子は、好ましくは、マイクロ粒子又はナノ粒子であり、吸着層は、好ましくは、Cu、Pb、Bi、Sn、Ce、Ag、Sb及びTlから成る群から選択された元素である。一実施形態では、スラリは、200ml〜2000mlの電解質中に1〜20グラムのナノ粒子を用いて調製される。装置を大きなサイズにスケール変更することによって最高数百グラムまでの多量の粒子に対応することができる。次に、回転式筒状スラリセルの電極をスラリ中に浸漬させて薄膜成長を容易にする。好ましい実施形態では、スラリセルは、複数個の粒子を含むスラリを収容するセル、第1の電極及び第2の電極を有する装置である。第1の電極は、代表的には、少なくとも、内部に中空チャネルを備えた第1の導電区分及び中空チャネルを通過する導電性媒体によって外部電力源に接続されている導電区分を有する。第1の電極は又、長手方向軸線回りに回転するよう構成され、第2の電極は、代表的には、良導体である細いワイヤである。
膜成長は、第1の電極を所定の回転速度で回転させ、電位を指定された持続時間にわたり第1の電極の導電区分に印加することによって進む。好ましい実施形態では、第1の電極を毎分100回転の回転速度で回転させる。電位を第1の電極に印加することにより、アンダーポテンシャル被着により粒子の表面上への最高1つまでの単一層の膜成長が容易になる。吸着層の被着後、次に、過剰なイオンをスラリから除去し、吸着層として被着された材料よりも貴である金属(相対的貴金属)のイオンをスラリに添加する。これにより、吸着層を構成する原子の電気的置換によって相対的貴金属の被着が容易になる。特に好ましい実施形態では、相対的貴金属のイオンは、PdCl2、K2PtCl4、AuCl3、IrCl3、RuCl3、OsCl3及びReCl3のうちの1つ又は2つ以上の塩の添加によって作られる。
さらに別の実施形態では、回転式筒状スラリセルを用いた膜成長は、バッチ形式で実施される。この方式を用いると、スラリの単一バッチは、被着プロセスの各ステップにより順次処理される。さらに別の実施形態では、回転式筒状スラリセルは、連続動作可能に構成される。この方式では、回転式筒状スラリセルへのスラリの連続供給を行い、かかるセルは、所定の電極電位及び回転速度で連続的に作動される。
本明細書において開示する装置及び方法は、多数の粒子上における膜成長に対する原子レベルの制御を可能にし、それにより、商業用途に適したものにする。本発明は、エネルギー変換装置、例えば燃料電池、金属‐空気電池及びスーパーキャパシタ用の電気触媒ナノ粒子の製造に特に有利である。
本発明のこれら観点及び他の観点は、以下の説明及び添付の図面を参照して詳細に説明される例示の実施形態から一層明らかになろう。分かりやすくするために、本発明を説明する際、以下の用語及び頭文字が以下のように定義される。
頭文字:
MWNT:多壁型ナノチューブ
NHE: 規定水素電極
ORR: 酸化還元反応
SWNT:単一壁型ナノチューブ
UPD: アンダーポテンシャル被着
MWNT:多壁型ナノチューブ
NHE: 規定水素電極
ORR: 酸化還元反応
SWNT:単一壁型ナノチューブ
UPD: アンダーポテンシャル被着
定義:
吸着原子:下に位置する基材の表面上に位置する原子。
吸着層:基材の表面上に吸着された原子又は分子の層。
二重層:各層上の有効表面部位を占め、基材の実質的に露出面全体を被覆する原子又は分子の2つの連続して位置する層。
触媒作用:化学反応の速度がそれ自体反応によって消費されることがない物質(触媒)によって増加するプロセス。
電気触媒作用:それ自体反応によって消費されることがない物質(電気触媒)によって電極表面のところの半電池反応を触媒するプロセス。
電着:電気めっきの別の言い方。
電気めっき:電流を用いて溶液から所望の金属の陽イオンを減少させて導電性基材を材料の薄い層で被覆するプロセス。
単一層:利用可能な表面部位を占め、基材の実質的に露出面全体を被覆する原子又は分子の単一の層。
多層:表面上の原子又は分子の2つ以上の層であり、各層は、先行する層の頂部上に順次積み重ねられる。
ナノ粒子:少なくとも1つのナノメートルスケール寸法、即ち1〜100nmの任意の製造された構造体又は粒子。
ナノ構造体:ナノメートルスケール寸法の任意の製造された構造体。
貴金属:極めて安定性が高く且つ不活性であり、腐食又は酸化に対して耐性のある金属。これらは、一般に、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)及び金(Au)を含む。貴金属は、不動態化層として用いられる場合が多い。
非貴金属:貴金属ではない遷移金属。
レドックス反応:原子が酸化数の変化を生じる化学反応。これは、典型的には、一元素による電子の損失に伴って別の元素による電子の受け取りが伴うことを含む。
耐火金属:熱及び摩耗に対して並外れて高い耐性を示すが、一般に酸化及び腐食に対する耐性が貧弱な等級の金属。これらは、一般に、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)及びレニウム(Re)を含む。
スラリ:液体中における固体の懸濁液
準単一層(サブモノレーヤ):表面原子又は分子被覆率が単一層の場合よりも少ない。
遷移金属:3族〜12族を含む周期表のデーブロックの任意の元素
三重層:各層上の有効表面部位を占め、基材の実質的に露出面全体を被覆する原子又は分子の3つの連続して位置する層。
アンダーポテンシャル被着:金族の還元のための平衡状態又はネルンストの電位に対して正である電位における化学種の電着を含む現象。
吸着原子:下に位置する基材の表面上に位置する原子。
吸着層:基材の表面上に吸着された原子又は分子の層。
二重層:各層上の有効表面部位を占め、基材の実質的に露出面全体を被覆する原子又は分子の2つの連続して位置する層。
触媒作用:化学反応の速度がそれ自体反応によって消費されることがない物質(触媒)によって増加するプロセス。
電気触媒作用:それ自体反応によって消費されることがない物質(電気触媒)によって電極表面のところの半電池反応を触媒するプロセス。
電着:電気めっきの別の言い方。
電気めっき:電流を用いて溶液から所望の金属の陽イオンを減少させて導電性基材を材料の薄い層で被覆するプロセス。
単一層:利用可能な表面部位を占め、基材の実質的に露出面全体を被覆する原子又は分子の単一の層。
多層:表面上の原子又は分子の2つ以上の層であり、各層は、先行する層の頂部上に順次積み重ねられる。
ナノ粒子:少なくとも1つのナノメートルスケール寸法、即ち1〜100nmの任意の製造された構造体又は粒子。
ナノ構造体:ナノメートルスケール寸法の任意の製造された構造体。
貴金属:極めて安定性が高く且つ不活性であり、腐食又は酸化に対して耐性のある金属。これらは、一般に、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)及び金(Au)を含む。貴金属は、不動態化層として用いられる場合が多い。
非貴金属:貴金属ではない遷移金属。
レドックス反応:原子が酸化数の変化を生じる化学反応。これは、典型的には、一元素による電子の損失に伴って別の元素による電子の受け取りが伴うことを含む。
耐火金属:熱及び摩耗に対して並外れて高い耐性を示すが、一般に酸化及び腐食に対する耐性が貧弱な等級の金属。これらは、一般に、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)及びレニウム(Re)を含む。
スラリ:液体中における固体の懸濁液
準単一層(サブモノレーヤ):表面原子又は分子被覆率が単一層の場合よりも少ない。
遷移金属:3族〜12族を含む周期表のデーブロックの任意の元素
三重層:各層上の有効表面部位を占め、基材の実質的に露出面全体を被覆する原子又は分子の3つの連続して位置する層。
アンダーポテンシャル被着:金族の還元のための平衡状態又はネルンストの電位に対して正である電位における化学種の電着を含む現象。
本発明は、バッチ又は連続方式による多数の粒子への原子的に薄い膜の同時被着のための装置及び方法の開発に基づいている。本明細書全体を通じて回転式筒状スラリセルと記載される装置は、粒子を含むスラリ中に浸漬された可動電極の技術的思想に基づいている。電極の連続運動により、電極表面とスラリ中に含まれている粒子の衝突が引き起こされる。適当な電位の印加によって、移動している電極に接触する粒子は、アンダーポテンシャル被着(UPD)により所望の金属の原子層が被着するのに必要な電荷を得る。電極の連続運動により、スラリ中の非被覆状態の粒子が常時電極に接触して所望の吸着層を形成するようになる。
粒子の実質的に全てを初期吸着層で被覆した後、溶液中の過剰金属イオンを除去し、粒子を吸着層よりも貴である金属の塩に露出させることによって触媒活性表面層を形成する。次に、触媒活性表面層の被着は、相対的貴金属によるUPD吸着層の電気的置換によって起こる。この装置は、印加された電位を有する電極の接触の結果として、スラリの状態に形成でき、UPDによる膜成長を生じる粒子の任意の種類、サイズ及び形状に使用できることが想定できる。基材として用いられる粒子の種類とは無関係に、この装置は、商業的製造プロセスに適している。というのは、この装置は、バッチ又は連続方式による多数のこれら粒子への原子レベル制御による超薄膜の制御された被着を容易にするからである。
I.粒子合成
最初に、当該技術分野において周知である任意の技術を用いて、炭素、適当な金属又は金属合金の粒子を調製する。しかしながら、本発明は、金属又は炭素を主成分とする粒子への被着には限定されず、半導体及び酸化物を含む当該技術分野において周知の他の材料を含むことができるということは理解されるべきである。所望の材料の薄膜に被着させるのは、これら粒子である。粒子は、好ましくは、1つの寸法又は2つ以上の寸法が2〜100nmのサイズのナノ粒子である。しかしながら、サイズは、これには限定されず、マイクロメートル及びミリメートルサイズ範囲に及ぶことができる。
一実施形態では、ナノ粒子は、金属、金属合金及び/又はコアシェル粒子を含む。また、理解されるべきこととして、金属、金属合金及び/又はコアシェル粒子は、当該技術分野において周知である任意の形状、サイズ及び構造体を取ることができ、かかる形状、サイズ及び構造体としては、分岐形、円錐形、ピラミッド形、正六面体形、メッシュ、ファイバ、十四面体形及び管状ナノ粒子が挙げられるが、これらには限定されない。ナノ粒子は、凝集され又は分散され、順序づけられた例の状態に形成され、相互に連携されたメッシュ構造体の状態に作製され、支持媒体上に形成され又は溶液中に懸濁されることが可能であり、ナノ粒子は、均一又は不均一なサイズ分布状態を有することができる。粒子の形状及びサイズは、好ましくは、表面原子の結合形態がこれらの反応性及びかくして触媒として機能するこれらの能力を高めるようなものであるというように設定される。
別の実施形態では、ナノ粒子は、ナノ構造体化炭素基材の形態をしている。炭素ナノ構造体の例としては、炭素ナノ粒子、ナノ線維、ナノチューブ、フラーレン、ナノコーン及び/又はナノホーンが挙げられるが、これらには限定されない。本明細書では、説明する主炭素ナノ構造体は、炭素ナノチューブ及びナノホーンである。しかしながら、用いられる炭素ナノ構造体は、これら特定の構造体には限定されないことは理解されるべきである。炭素ナノチューブは、sp2結合炭素原子で構成された不定長さのマイクロメートルスケールの円筒形構造体として識別される。ナノチューブは、単一壁型ナノチューブ(SWNT)であっても良く、多壁型ナノチューブ(MWNT)であっても良い。ナノチューブに類似した構造を有するが、円筒形管の一端が閉じられ、他端が開かれ、その結果、ホーンのような形状の炭素ナノホーンを用いると、高い比表面積を得ることができる。炭素ナノホーンは、一般に、炭素ナノチューブよりも高い比表面積を備えると共に炭素ナノチューブと活性化炭素又は炭素繊維の両方よりも大きな平均孔径を備える。
本明細書は、本発明の精神及び範囲を例示する実施形態としてコアシェルナノ粒子上における膜成長の使用について説明する。しかしながら、上述した任意適当な粒子を本装置に使用できることは理解されるべきである。種々の形式のナノ粒子を作製してUPD及び電気的置換によって超薄表面層を被着又は析出させる方法は、先行技術として、アール・アドジック(R. Adzic)、エム・ブクミロビック(M. Vukmirovic)及びダブリュー・チョウ(W. Zhou)という名義で2010年2月22日に出願された米国特許出願第12/709,910号明細書に記載されており、この米国特許出願を参照により引用し、その記載内容全体が本明細書に記載されているものとする。炭素ナノ構造体の作製並びにUPD及び電気的置換による超薄表面層の被着は、先行技術として、アール・アドジック及びエー・ハリス(A. Harris)という名義で2010年2月22日に出願された米国特許出願第12/709,836号明細書に記載されており、この米国特許出願を参照により引用し、その記載内容全体が本明細書に記載されているものとする。
II.超薄膜成長
所望の形状、所望の組成及び所望のサイズ分布状態を有するナノ粒子をいったん作製すると、これら粒子の懸濁液又はスラリを作って次に所望の超薄膜を被着することができるようにする必要がある。膜成長は、回転式筒状スラリセルを用いるUPDによって達成され、その実施形態が図1に示されている。回転式筒状スラリセルは、バッチ又は連続方式による多数の粒子への準単一層から多層厚さ範囲の厚さを有する超薄膜の制御可能な被着を可能にする。本明細書における説明の目的上、基材表面が下に位置する基材の原子と化学的又は物理的結合を生じる吸着原子から成る単一の層によって実質的に完全に覆われると、単一層が形成される。表面が実質的に完全に覆われない場合、例えば利用可能な表面部位の全てよりも実質的に少ない表面部位が吸着原子によって占められた場合、かかる表面被覆状態を準単一層と呼ぶ。しかしながら、追加の層が第1の層に被着された場合、その結果として、多層被覆状態が生じる。2つの連続した層が形成される場合、これは、二重層と呼ばれ、3つの連続した層が形成される場合、その結果として得られる膜は、三重層であり、その他同様である。本発明の基礎をなす材料化学は、回転式筒状スラリセルの最初の説明によって最も良く理解できる。これに続き、アンダーポテンシャル被着による成長を定める原理についての説明が行われる。
A.回転式筒状スラリセル
回転式筒状スラリセルの構造が図1に示されている。好ましい実施形態では、セル(10)は、作用電極(11)、基準電極(12)及び対向電極(13)と特定される3つの電極を有している。3つの電極は、電解質又は電解液中に含まれる所望の粒子で構成されたスラリ(14)を収容したセル(10)内に浸漬されている。電極の各々は、一般に、適当なカバー(15)を用いて定位置に固定される。作用電極(11)は、これが長手方向軸線回りに回転することができ、それと同時に電位が印加されるように構成されている。作用電極(11)が円形断面を有する筒体として示されると共に説明されるが、他の断面形状、例えば長円形、六角形及び八角形を使用できることが想定される。別の実施形態では、作用電極(11)は、回転中、スラリ(14)の撹拌を容易にするようスクリュー型であっても良い。セル(10)は、好ましくは、ガラス容器から成るが、絶縁性であり且つ腐食性の溶液を入れることができる任意材料で構成できる。
作用電極(11)は、代表的には、3つの別々のコンポーネント、即ち、頂部シャフト(16)、底部シャフト(17)及び回転電極(18)を有する。頂部シャフト(16)及び底部シャフト(17)は、好ましくは、耐食性材料、例えばポリテトラフルオロエチレンで作られ、これに対し、回転電極(18)は、好ましくは、正の電位の状態で腐食性溶液中で安定性のある導電性材料で作られる。回転電極(18)として使用できる材料の幾つかの例としては、ルテニウム(Ru)被膜で活性化されたチタン(Ti)、ステンレス鋼及びガラス状炭素が挙げられる。回転電極(18)のサイズは、大幅に異なっていて良く、代表的には、特定の用途に合わせて構成されるが、好ましい実施形態では、この電極は、直径1cm、高さ1cmの筒体である。頂部シャフト(16)は、代表的には、導電性材料、例えばワイヤ(電線)又はロッドを設けることができる中空内部を有し、その結果、適当な電位を回転電極(18)に印加することができるようになっている。頂部シャフト(16)、底部シャフト(17)及び回転電極(18)は、好ましくは、スラリ(14)がコンポーネント相互間のインターフェースのところで作用電極(11)中に漏れ込むことができないような水密シールを提供する仕方で互いに取り付けられる。
回転式筒状スラリセルは、外部電力供給源(19)及び回転コントローラ(20)を更に備えている。電力供給源(19)は、所望の電位を作用電極(11)に印加することができ、回転コントローラ(20)は、その回転速度を制御するよう用いられる。幾つかの代表的な動作パラメータとしては、毎分0〜500回転(rpm)の回転速度及び−1〜+1ボルトの印加電位が挙げられる。好ましい実施形態では、回転速度は、10〜200rpmである。用いられる実際のパラメータは、当然のことながら、回転式筒状スラリセルの特定のサイズ及び形態並びにスラリ(14)の成分で決まる。
関心のある反応は、スラリ(14)と回転電極(18)の露出面との間で起こる。スラリ(14)の半電池反応性を測定するには、作用電極(11)に印加される電位を変化させ、次に結果的に得られる電流を測定するのが良い。対向電極(13)は、半電池の他方の半分として役立ち、作用電極(11)のところに追加され又は取り除かれる電子を平衡させる。作用電極(11)の電位を求めるためには、対向電極(13)の電位を知らなければならない。回転電極(18)の露出面のところで起こるレドックス反応を完了させるには、必要な電流が流れることができるようにした状態で両方の電極のところに一定の電位を維持する必要がある。実際には、これは、2電極型システムを用いて達成するのは困難である。この問題を解決するには、基準電極(12)を導入して電子を供給する役割を分割し、そして2つの別々の電極相互間の基準電位を維持するのが良い。基準電極(12)は、既知の還元電位の半電池である。基準電極は、回転電極(18)の電位の測定及び制御における基準としての役目を果たす。基準電極(12)は、電解液への電流の授受を行わず、回転電極(18)のところで起こる反応を平衡させるのに必要な全ての電流は、対向電極(13)を通って流れる。
対向電極(13)の唯一の目的は、スラリ(14)からの電流の流れを可能にすることにある。その結果、対向電極(13)は、材料が良導体であり、しかも電解液と反応しない限り、ほぼ任意の材料で構成できる。大抵の対向電極(13)は、Pt線で作られる。というのは、Ptは、良導体であり且つ電気化学的に不活性だからである。Pt線は、任意の厚さのものであって良いが、代表的には薄い。図1の対向電極(13)は、作用電極(11)と同一のセル(10)内に設けられているが、変形実施形態では、対向電極(13)を別個のセル(10)内に設けても良いことが想定される。基準電極(12)は、通常レドックス反応における各関与物質の一定の濃度を有するレドックス系によって達成される安定し且つ周知の電極電位を有する。例示としては、規定水素電極(NHE)及び銀‐塩化銀(Ag/AgCl)基準電極が挙げられる。基準電極(12)は、標準電位を提供し、回転電極(18)のところの電位は、この標準電位に対して測定されるのが良い。
代表的なセットアップでは、3電極型電気化学電池(セル)の基準電極(12)及び対向電極(13)は、静止しており且つ所望のスラリ(14)の非撹拌領域内に置かれ、これに対し、回転電極(18)は、一定の角速度で回転する。この回転により、回転電極(18)に向かう粒子の束が提供され、従って、スラリ中の粒子とかかる粒子が電気的に接触して膜成長を容易にするのに必要な電荷が与えられる場所としての回転電極(18)との衝突が容易になる。回転速度は、やってくる粒子と出て行く粒子の束が平衡状態になり、回転電極(18)と粒子との電気的接触の可能性が最大になるよう選択される。好ましい回転速度は、代表的には、10〜200rpmである。変形実施形態では、スラリの撹拌を作用電極(11)の回転以外の手段によって達成しても良いことが想定される。しかしながら、他形式の撹拌の結果として、電極に向かう粒子のランダムな束が生じる場合がある。回転電極(18)の露出面を介して起こる電気化学反応は、電極電位を経時的に変化させ、結果として得る電流を測定することによって制御できると共に分析できる。電位は、基準電極(12)と作用電極(11)との間で測定され、これに対し、電流は、作用電極(11)と対向電極(13)との間で測定される。
印加電位を経時的に線形的に変化させることができ、その結果、電極表面のところの化学種の酸化又は還元を典型的には線形ボルタメトリ測定値に実施されるように電流信号の変化により分析できる。印加電位が、好ましくは、−1〜+1ボルトであるが、用いられる正確な電位の範囲は、例えば粒子の性状及びUPD元素のようなパラメータを含む特定の構成の詳細で決まる。一例として、UPDがCuで構成されている場合、印加電位は、代表的には、銀/塩化銀(Ag/AgCl、Cl-)基準電極に対し、0.05〜0.5Vである。酸化は、電流の増加として示され、これに対し、還元の結果として、電流信号の減少が生じる。結果として得られる山部及び谷部を分析することができ、系の反応速度及び熱力学的条件に関する情報を導き出すことができる。スラリ(14)がレドックス活性である場合、スラリは、可逆性波を示す場合があり、かかる可逆性波中においてスラリ(14)を順方向における直線スイープ中に還元され(又は酸化され)、電位が停止され、次に例えば周期的ボルタメトリ中に逆報告にスイープされると、予測可能な仕方で酸化される(又は還元される)。
従来型電着法では、溶液中に含まれる陽イオンは、導電性基材を通る電流の流れによって還元される。電子は、基板表面のところで、溶液中の陽イオンと結合し、それによりこれら陽イオンを還元し、それにより基材それ自体の表面上に薄膜を形成する。全体的反応が進むようにするためには、一電極のところの陽イオンの還元を第2の電極のところの酸化によって相殺する必要がある。標準型電気めっきセットアップでは、めっきされるべき部分は、カソードであり、酸化がアノードのところで起こる。カソードは、外部電力供給源の負の端子に接続され、アノードは、正の端子に接続される。電力供給源を活性化すると、アノードを構成する材料は、酸化されて正の電荷と一緒になって陽イオンを生じ、これに対し、溶液中の陽イオンは、還元され、それによりカソードの表面上にめっきされる。電気めっきセルのカソード及びアノードは、図1の3端子型セルのそれぞれの作用電極(11)及び対向電極(13)に類似している。
従来型金属の場合、一般に、金属それ自体の被着が進むようにするために必要なバルク析出電位(又はネルンストの電位)が存在する。或る特定の金属の場合、金属のただ1つの単一層又は二重層をバルク析出電位に対して正の電位で異なる金属の基材に被着させることが可能であるということが知られている。この場合、金属単一層の形成は、バルク析出が進むことができる前に起こる。この現象は、アンダーポテンシャル被着(UPD)と呼ばれており、これは、吸着原子と基材の結合が吸着原子と吸着原子の結合よりも強固である場合に起こる。一例が、ブランコビック等(Brankovic, et al.)により提供されており、このブランコビック等は、「メタル・モノレーヤ・デポジション・バイ・リプレイスメント・オブ・メタル・アドレイヤーズ・オン・エレクトロード・サーフェース(Metal Monolayer Deposition by Replacement of Metal Adlayers on Electrode Surfaces)」,サーフェース・サイエンス(Surf. Sci.),2001年,第474巻,p.L173においてCuの吸着層をPd基材上に形成するためのUPDの使用を開示しており、この非特許文献を参照により引用し、その記載内容全体が本明細書に記載されているものとする。UPDによる吸着層を形成するために用いられるプロセスは、一般に可逆性である。印加電位を一方向にスイープすることにより、所望の材料の単一層を被着させることができ、これに対し、逆方向のスイープの結果として、このようにして形成された単一層の脱離が生じる。
作用電極(11)を回転させた場合、作用電極は、スラリ(14)中の粒子と回転電極(18)の露出面の一定且つ繰り返される衝突を容易にする。接触が行われると、電荷が回転電極(18)から粒子に移され、その結果、溶液中の金属イオンが減少してUPDによって粒子の表面に被着される。連続回転作用により、スラリ(14)が撹拌され、その結果、非被覆状態の粒子が回転電極(18)に連続的に接触する。このように、単一バッチの粒子の実質的に全てに薄膜を被着させることができる。1つのバッチが完了すると、電極を溶液から取り出してすすぎ洗いし、そして非被覆状態の粒子を含むスラリ(14)の別のバッチを有する新たなセル(10)中に導入するのが良い。回転式筒状スラリセルの全体サイズは、200ml〜2000mlの単一のバッチで処理できる粒子の量を決定する。代表的な構成は、単一バッチ中の1〜20グラムの粒子を処理することができるが、量は、これには限定されない。別の実施形態では、スラリ(14)をセル(10)に連続的に出し入れし、ここで、スラリ(14)中に含まれている粒子が回転電極(18)に接触して超薄膜を被着させることができるということが想定される。
回転式筒状スラリセルは、膜被着中、作用電極(11)の回転速度の形態の追加の制御パラメータを提供する。回転速度を変化させることにより、セル内における流れを層流と乱流との間で変えることができる。この移行は、かなり低い回転速度で、例えば、毎分100回転(rpm)で起こる。回転速度は又、粒子と回転電極(18)の露出面の接触持続時間並びに膜を単一バッチ中に含まれている粒子の実質的に全てに被着させるのに要する時間に影響を及ぼす。用いられる回転速度も又、スラリの粘度の影響を受け、スラリの粘度は、粒子の体積と液体の体積の比に基づいて制御できる。スラリ(14)が連続的にセル(10)内に供給される実施形態では、流量及び作用電極(11)の回転速度を制御可能に調節すると、所望の表面被覆率で粒子のうちの適当な何分の一かを被覆することができる。
B.アンダーポテンシャル被着及び電気的置換
回転式筒状スラリセルの構造、機能及び動作原理を説明したが、次に、超薄膜を被着させるために回転式筒状スラリセルを使用するプロセスについて詳細に説明する。被着プロセスの核心は、一連の電気化学反応にあり、これら一連の電気化学反応は、順次実行されると、その結果として、標的表面被覆率を備えた超薄膜が得られる。一実施形態では、この手順では、最初に、材料の吸着層をUPDにより粒子の表面上に形成する。この後、相対的貴金属による吸着層の電気的置換が行われ、その結果、基材への相対的貴金属の層の共形被着が行われる。しかしながら、回転式筒状スラリセルは、UPD成長中に用いるのに特に有利であるが、これが、この特定の成長技術には限定されず、他の電気化学プロセス、例えば電気めっきに使用できることが理解されるべきである。
実施例1:
本発明を例示の実施形態により説明することができる。この実施例では、被着プロセスを非貴金属‐貴金属コアシェルナノ粒子への被着に関して説明する。最初に、当該技術分野において知られている任意の方法を用いてコアシェルナノ粒子を形成するのが良く、かかる方法としては、米国特許出願第12/709,910号明細書に開示されている方法が挙げられる。次に、基準として図2及び図3を用いて実施例1の被着プロセスについて説明する。図2のナノ粒子表面は、貴金属シェル(2)と一緒に非貴金属コア(1)の一部分を示している。ステップS1において、適当な濃度の非貴金属イオン(4)を含むセル(10)中にナノ粒子を浸漬させることにより非貴金属イオン(4)を表面に吸着させる。非貴金属イオン(4)は、図1に示されているスラリ(14)内の溶液中に含まれる。初期の吸着層のUPDに用いることができる典型的な非貴金属イオンとしては、銅(Cu)、鉛(Pd)、ビスマス(Bi)、錫(Sn)、カドミウム(Cd)、銀(Ag)、アンチモン(Sb)及びタリウム(Tl)が挙げられるが、これらには限定されない。
作用電極(11)を所望の角速度(0〜500rmp、好ましくは10〜200rmp)で回転させると共に適当な電位(−1〜+1V)を印加することによって、コアシェル粒子が回転電極(18)の露出面に接触してUPDに必要な電荷を得る場合にはいつでも、UPDによる膜成長が起こる。これにより、ステップS2において、ナノ粒子表面への金属イオン(4)の吸着が生じ、ステップS3において非貴金属(5)の単一層が形成される。この単一層は、コアシェルナノ粒子の周囲周りに実質的に連続した「スキン」を形成する。しかしながら、理解されるべきこととして、初期UPD吸着層が準単一層表面被覆率を達成するか単一層表面被覆率を達成するかは、粒子と回転電極(18)の接触持続時間並びに印加電位で決まる。接触持続時間は、多くの要因の影響をうけ、かかる要因としては、電極の回転速度、粒子の形状及びサイズ、スラリの粘度及び被着がバッチ方式で進むか連続方式で進むかが挙げられる。反応それ自体は速いが、これら他の要因は、一般に、プロセスが10〜20分間、最高約2時間まで続くことを必要とする。
UPDによる初期非貴金属吸着層の形成が完了した後、溶液中に残存する非貴金属イオンを脱イオン水によるすすぎ洗いによって除去する。これは、粒子の表面上に存在する過剰の非貴金属イオン(4)を除去するのに役立つ。粒子は、代表的には、移送中、窒素又は他の不活性雰囲気下に維持され、それにより新たに被着される非貴金属吸着層の酸化を阻止する。ステップS4において、相対的貴金属の塩を含む溶液を添加し、この場合、溶液中に含まれている貴金属イオン(6)は、ステップS5に示されているようにレドックス反応により表面非貴金属吸着原子(5)に取って代わる。相対的貴金属(6)は、電子を非貴金属から受け取ることによって酸化剤としての役目を果たす。相対的貴金属(3)の吸着層への相対的貴金属イオン(6)の同時還元の結果として、表面非貴金属原子(5)が相対的貴金属原子(3)で置き換わる。PdCl2、K2PtCl4、AuCl3、IrCl3、RuCl3、OsCl3又はReCl3のそれぞれの塩を用いて相対的に貴ではない金属の置換によって貴金属、例えばパラジウム、白金、金、イリジウム、ルテニウム、オスミウム又はレニウムの単一層を被着させることができる。電気的置換プロセスを同一又は異なる回転式筒状スラリセル内で別個に実施することができる。作用電極(11)を所定の回転速度で回転させることによって、回転式筒状スラリセル内で実施されると、溶液の撹拌を容易に行うことができる。
最終生成物は、ステップS6に示されると共に図3に示されているように相対的貴金属原子の単一層を有する「スキン」を備えたコアシェルナノ粒子である。図3の包み込まれた状態のコアシェルナノ粒子断面の示すところによれば、全ての原子は、六角形格子中に、密集状態になっており、その結果、六角形の形が得られている。しかしながら、結晶構造は、図3に示されると共に記載されている構造には限定されないことは理解されるべきである。図2に示されているサイクルを任意の回数繰り返し実施すると、相対的貴金属(3)の追加の層をコアシェルナノ粒子の表面に被着させることができ、それにより完全な被覆が保証される。これとは逆に、UPD中、非貴金属(5)の単一層には足りない程度の非貴金属(5)の層を被着させて結果として相対的貴金属(3)の準単一層被覆率が得られるようにすることができる。単一のコアシェルナノ粒子の表面の一部分だけが図2に示されているが、被着は、多数のコアシェルナノ粒子について同時に起こることは理解されるべきである。原子の「スキン」は、各ナノ粒子の有効表面積全体の連続且つ共形の被覆を生じさせる。
次に、図4を参照して、回転式筒状スラリセルを用いた超薄膜のUPD及び電気的置換成長についての一般的説明が詳細に与えられる。図4に示されているプロセス流は、本発明を実施する特定の仕方を説明するものである。しかしながら、本発明の精神及び範囲から逸脱しない想到可能な多くの変形例が存在することが理解されるべきである。
実施例2:
次に、図4を参照して本発明の第2の例示の実施形態について詳細に説明し、図4は、回転式筒状スラリセルを用いたUPD及び電気的置換による膜成長のためのプロセス流全体を示している。当初、ステップS10において、所望の組成、サイズ及び形状の粒子を形成する。かかる粒子は又、商業的供給業者、例えばE‐TEK(ニュージャージー州08873サマーセット・ベロニカ・アベニュー39所在)及びBASF(独国)から購入できる。用いられる粒子は、所望の材料の原子層を被着させることができればどのような形式のものであっても良い。好ましい実施形態では、粒子は、上述の項目Iに記載された形式のものである。UPDによる初期吸着層の被着に先立って、ステップS11に示されているように粒子及び所望のUPD元素のイオンを含むスラリを調製することが必要である。UPD元素は、アンダーポテンシャル被着を示す材料でなければならず、例えば、Cu、Pb、Bi、Sn、Ce、Ag、Sb及びTlのうちの任意のものである。
ステップS12では、回転式筒状スラリセルを有する電極をスラリ溶液中に導入する。これは、例えば、バッチプロセスの場合のように電極をセル中に物理的に配置することにより又は連続プロセスの場合のようにスラリの流れを開始させることによって達成できる。ステップS13において、作用電極を所定の回転速度、例えば0〜500rpm、好ましくは10〜200rpmで回転させ、適当な電位(−1〜+1V)を印加することによってUPDによる被着が進む。このプロセスがバッチ形式である場合、粒子のうちの所望の何分の一かに吸着層を形成するのに十分な持続時間にわたり電極を回転させると共に電位を印加する。プロセスが連続形式である場合、溶液をセルに連続的に出し入れし、粒子のうちの所望の何分の一かがUPD元素の吸着層で被覆されるようにする。ステップS14において、依然として溶液中に存在するUPD元素のイオンを除去し、その結果、貴金属のイオンをステップS15において添加できるようにする。ステップS13の場合と同様、これは、バッチ形式か連続方式かのいずれかで実施されるのが良い。ステップS16において、UPD元素の吸着原子を電気的置換によって相対的貴金属の原子で置換し、それにより貴金属の超薄膜が生じる。ステップS16における電気的置換のプロセスは、溶液を撹拌するのに十分な速度で作用電極を回転させることによって促進可能である。被着後、粒子を溶液から出し、脱イオン水ですすぎ洗いし、そしてこれに空気を吹き付けて乾燥させる。ステップS11〜S16を所望に応じて繰り返し実施すると、追加の層を複数個の粒子に被着させることができる。
複数個の回転式筒状スラリセルを用いると、商業規模での作動に適した仕方で超薄膜を多数の粒子に被着させることができるということが想定される。バッチ形式で行われる場合、スラリを調製し、UPDによる初期吸着層を被着させ、粒子をすすぎ洗いし、電気的置換によって超薄膜を形成し、次に粒子をすすぎ洗いして乾燥させるための複数個の別々のステーションが設けられるのが良い。変形例として、複数個の回転式筒状スラリセルを備えた連続作動ラインを想定できる。作動中、図4に提供されているステップの各々を別々のステーションで実施できる。
好ましい用途では、本明細書において説明したプロセスを用いて被覆された粒子を燃料電池のカソードとして用いることができる。しかしながら、この用途は、例示であるに過ぎず、本発明の考えられる具体化例を説明するために用いられている。燃料電池用カソードとしての具体化は、例えば、アドジック等に付与された米国特許出願第12/709,910号明細書に記載されている。理解されるべきこととして、水素センサ、電荷蓄積デバイスを含む場合のある(これらには限定されない)考えられる多くの用途、腐食性のプロセスを含む想到可能な多くの用途並びに種々の他形式の電気化学又は触媒装置が存在する。
当業者には理解されるように、本発明は、具体的に図示すると共に上述した形態に限定されることはない。それどころか、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。さらに理解されるべきこととして、上記説明は、実施形態の例示の実施例を表すに過ぎない。読者の便宜上、上記説明は、考えられる実施形態の代表的なサンプル、即ち、本発明の原理を教示するサンプルに的を絞っている。他の実施形態は、種々の実施形態の部分の互いに異なる組み合わせから結果として得られる。
上記説明は、考えられる全ての変形例を網羅的に列挙するものではない。例えば、大径の作用電極を含み又は含まない大型セルを用いても、かなり多量の粒子を処理することができる。この変形実施形態は、本発明の特定の部分について提供されていないと言え、かかる変形実施形態では、説明した部分の異なる組み合わせから結果的に得られ或いは他の記載していない変形実施形態が一部分について利用できるということはかかる変形実施形態の放棄(disclaimer)とみなされてはならない。かかる記載されていない実施形態のうちの多くは、以下の特許請求の範囲の文言上の範囲に含まれ、その他は均等範囲にあるということが理解されよう。さらに、本明細書全体を通じて引用された全ての特許文献、全ての非特許文献又は刊行物、米国特許及び米国特許出願公開を参照により引用し、これらの記載内容全体が本明細書に記載されているものとする。
Claims (27)
- 複数個のマイクロ粒子又はナノ粒子に超薄膜を被着させる装置であって、
前記複数個のマイクロ粒子又はナノ粒子を含むスラリを収容するセルを有し、
円筒形本体を備えた第1の電極を有し、前記円筒形本体は、中空チャネルが内部に設けられた第1の絶縁区分及び前記中空チャネルを通過する導電性媒体によって外部電力源に接続されている導電区分を有し、前記第1の電極は、長手方向軸線回りに回転するよう構成され、
良導体から成る第2の電極を有する、装置。 - 既知の還元電位を有する第3の電極を更に有する、請求項1記載の装置。
- 前記第3の電極は、規定水素電極又は銀‐塩化銀基準電極である、請求項2記載の装置。
- 前記絶縁区分は、ポリテトラフルオロエチレンから成る、請求項1記載の装置。
- 前記導電区分は、ルテニウム被膜によって活性化されたチタン、ステンレス鋼及びガラス状炭素から成る群から選択された材料から成る、請求項1記載の装置。
- 前記第2の電極は、白金ワイヤから成る、請求項1記載の装置。
- 前記第1の電極は、円形、長円形、六角形又は八角形断面を有する、請求項1記載の装置。
- 前記第1の電極は、スクリューの形をしている、請求項1記載の装置。
- 前記第1の電極は、前記第1の電極の端部のところに設けられた第2の絶縁区分を更に有し、前記導電区分は、前記第1の絶縁区分と前記第2の絶縁区分との間に配置されている、請求項1記載の装置。
- 前記セルは、ガラス容器から成る、請求項1記載の装置。
- 印加された電位を前記第1の電極の前記導電区分に供給するよう構成された電力供給源を更に有する、請求項1記載の装置。
- 前記電力供給源は、−1〜+1ボルトの範囲の電圧を供給するよう動作可能である、請求項11記載の装置。
- 前記第1の電極を所定の回転速度で回転させるよう構成された回転コントローラを更に有する、請求項1記載の装置。
- 前記回転速度は、毎分0〜500回転である、請求項13記載の装置。
- 前記回転速度は、毎分10〜200回転である、請求項14記載の装置。
- 電着によって複数個のマイクロ粒子又はナノ粒子上に膜を形成する方法であって、前記方法は、
(a)前記複数個のマイクロ粒子又はナノ粒子を含むスラリ及び吸着層として被着されるべき材料のイオンの所定の濃度を有する電解質を調製するステップと、
(b)請求項1記載の前記装置を前記スラリに接触させるステップと、
(c)前記第1の電極を所定の回転速度で回転させるステップと、
(d)所定の電位を所定の持続時間にわたり前記第1の電極の前記導電区分に印加するステップとを有する、方法。 - 前記第1の電極を毎分100回転の回転速度で回転させる、請求項16記載の方法。
- 前記印加される電位は、−1〜+1ボルトである、請求項16記載の方法。
- 前記所定の持続時間は、10分〜2時間である、請求項18記載の方法。
- 最高1つの単一層までの吸着層が前記マイクロ粒子又はナノ粒子の表面に被着される、請求項16記載の方法。
- 前記スラリは、200ml〜2000mlの電解液中の1〜20グラムのマイクロ粒子又はナノ粒子を用いて調製される、請求項16記載の方法。
- 前記イオンは、Cu、Pb、Bi、Sn、Ce、Ag、Sb及びTlから成る群から選択される、請求項16記載の方法。
- 所定の電位を前記第1の電極に印加した後、過剰のイオンを前記スラリから除去するステップを更に有する、請求項16記載の方法。
- 吸着層として被着された前記材料よりも相対的に貴である金属のイオンを前記スラリに添加して電気的置換によって前記相対的貴金属の被着を容易にするステップを更に有し、前記電気的置換プロセスの結果として、前記相対的貴金属の被着が得られる、請求項23記載の方法。
- 相対的貴金属のイオンが、PdCl2、K2PtCl4、AuCl3、IrCl3、RuCl3、OsCl3及びReCl3のうちの1つ又は2つ以上の塩の添加によって作られ、前記塩の添加の結果として、前記塩中に含まれる前記相対的貴金属による吸着層として被着された前記材料の電気的置換が行われる、請求項24記載の方法。
- 前記スラリは、バッチとして処理される、請求項16記載の方法。
- 前記スラリは、所定の流量を用いて超薄膜を被着させるために前記装置に連続的に供給される、請求項16記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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