JP2013514530A - 分光データのマルチチャネル処理を用いて、特に食品を分析する方法および分光分析機器 - Google Patents

分光データのマルチチャネル処理を用いて、特に食品を分析する方法および分光分析機器 Download PDF

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Abstract

本発明は、個々の波長をもつ複数の発光励起光線によって分析対象のサンプルを照明することと、個々のスペクトルが個々の発光励起光線に対応する前面蛍光スペクトルを捕捉し、前処理することと、サンプル毎に、マルチチャネル統計モデルを前処理されたスペクトルに適用することによりスコアベクトルを計算することと、上記スコアベクトルから、サンプルの複数の指標から選択された少なくとも1つのパラメータ、および、サンプルに適用された方法を特徴付けるパラメータを決定することとを含み、マルチチャネル統計モデルに基づいて分光データを分析する方法を使用して、少なくとも1つのサンプルを分光分析する方法であって、発光励起光線間の平均スペクトル距離が、少なくとも100nmのスペクトル範囲に亘って、少なくとも20nm、好ましくは、少なくとも50nmであることを特徴とする方法に関する。本発明は、さらにこの方法を実施する機器に関する。
【選択図】図6

Description

本発明は、多重統計モデルに基づいて分光データを分析する方法を実施して、少なくとも1つのサンプル、特に食品または薬物を分光分析する方法および機器に関する。本発明は、特に、しかし、排他的ではなく、食品の準備中または保存中における食品の栄養特性(ビタミン含有量など)、および/または、毒物特性(新形成汚染物質含有量など)の変化の研究で使用されることがある。より一般的には、本発明は、サンプルの品質指標、および/または、上記したサンプルに対して行われる方法を特徴付けるパラメータの決定で使用されることがある。
新形成汚染物質(NFC)は新しい分子であり、加工方法の作用に起因して、食品に固有の成分に基づいてこの食品に形成され、そして、公衆衛生の問題を呈する。今日、これらの汚染物質を検定する能力がある公的研究所または私的研究所は殆どない。さらに、これらの汚染物質のそれぞれを検定するための数多くの方法が公開されているけれども、どの方法も現実に標準化および正規化の対象となっていない。その上、これらの分析は高価であり、かつ、結果を取得するための期間が長い(2から3週間)。業界は、この業界の方法の適合性およびこの業界が生産する食品の安全性の規制を確実にするために、より高速かつより安価な分析方法を必要とする。
食品の加工方法(調理、殺菌、保存)は、たとえば、食品のビタミン含有量を減少させることによって、食品の栄養特性に好ましくない影響をさらに及ぼすことがある。これらの方法の特徴、および、食品の栄養特性に及ぼす影響は、新形成汚染物質を検定する前述の問題に類似した問題を呈する。
計量化学、特に多重分析法を使用する食品の分析、特に分光学の使用は公知である。
多重分析は、データが3元または4元以上の表に配置されるときの、多変量解析の自然な拡張である。多重分析は、「PARAFAC(パラレルファクタ)」およびNPLS(N元部分最小二乗回帰)のような統計モデルの使用に基づいている。これらの方法は、食品産品の分析におけるこれらの方法の使用と共に、文献[Bro 1998]に記載されている。
より具体的には、[Rizkallah 2007]は、前面蛍光スペクトルを用いるPARAFACモデルの使用に基づいて、準備されていないサンプル(必要に応じて、グラウンドだけ)を分析する方法を記載する。この方法は、個々の波長をもつ複数の単色光放射によってサンプルを照射することと、対応する蛍光スペクトルを獲得することとを含む。励起放射は、可視および近紫外線を覆うスペクトル範囲を(数百個の点で)精細に標本化することになり、代わって、蛍光発光スペクトルは、(同様に数百個の点で)スペクトル的に標本化される。サンプル毎にこのようにして収集されたスペクトルデータは、一方の次元が発光波長を表し、もう一方の次元が発光波長を表す、「励起−発光マトリックス」(EEM)と称される大きいマトリックスに配置される。
複数の較正サンプルに対応するEEMは、「PARAFACファクタ」と称され、バイリニア蛍光プロファイルとこれらの相対強度とに対応する情報を抽出することを可能にするPARAFAC法によって分析される。このようにして、化学的に測定された蛍光強度と、新形成汚染物質含有量(または他の着目物質の含有量)との間の多重回帰は、その後に分析対象である新しいサンプルに関して収集されたEEMに基づいて、新形成汚染物質の含有量を予測するために使用される較正モデルを構築することを可能にする。
この方法は、2つの主要な制限を有している。
第1に、この方法は、高価な機器:近紫外から可視までの波長の全部を放出するキセノンランプを具備した分光蛍光光度計と、サンプルによって放出された光子に対するこれらの異なった励起および発光を伝達することが可能な、2台の単色光分光器とを必要とする。
第2に、この方法の実施は、サンプルの準備が必要ではないとしても、個々のEEMの獲得には、望ましいスペクトル分解能に応じて15から45分を要するので、多くの時間を必要とする。かなりの個数の変数を含むこれらのデータマトリックスの分析は、データ処理アルゴリズムの自動化にもかかわらず、同様に煩わしい。
類似した方法が[Rizkallah他、2008]に記載されている。
文献[Nahorniak 2003]では、PARAFAC法を適用することにより蛍光色素の予測誤差へのスペクトル分解能(したがって、EEMマトリックスのサイズ)の影響が研究されている。本文献では、サンプルと既知の組成物とを含む希釈液が考慮され、その上、測定の全部が1画素当たり2nmという高スペクトル分解能で実行され、分解能の低減は、スペクトル平均を計算することによって達成される。
この研究では、1画素当たり6から10nmの励起分解能に対し、予測誤差が最小限に抑えられ、およそ0.5から1%であり、その後、より低い分解能に対し著しく増加する(2から6の倍率で増加し、1画素当たり20nmの分解能に到達する)ことが見出される。したがって、1画素当たり20nmを下回る分解能を使用することは、難しいように思われる。
本発明は、簡単であり、かつ、より安価な機器を必要とし、したがって、産業上の要求により適した、より簡単、より高速な分析方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、このような目的は、多重統計モデルに基づいて分光データを分析する方法を実施して、少なくとも1つのサンプルを分光分析する方法であって、
a)個々の波長をもつ複数の励起光放射によって、分析対象の上記サンプルまたは各サンプルを照明することと、
b)個々のスペクトルが個々の励起光放射に対応する上記サンプルまたは各サンプルの前面蛍光スペクトルを捕捉することと、
c)捕捉した蛍光スペクトルを前処理することと、
d)蛍光励起ローディング(またはスペクトル)ベクトル、および、発光ローディング(またはスペクトル)ベクトルによって識別された上記多重統計モデルを、前処理されたスペクトルに適用することにより、スコア(または光強度)ベクトルをサンプル毎に計算することと、
e)上記サンプルまたは各サンプルの品質指標から選択された少なくとも1つのパラメータと、上記スコアベクトルとに基づいて、上記サンプルまたは各サンプルに対して行われる方法を特徴付けるパラメータを決定することと、を含み、
上記励起光放射間の平均スペクトルギャップが、少なくとも100nmのスペクトル範囲に亘って少なくとも20nm(好ましくは、少なくとも50nm)であることを特徴とする方法によって達成される。
有利な点として、各サンプルに対する励起光放射および対応する蛍光スペクトルの個数は、少なくとも100nm、好ましくは、少なくとも150nmのスペクトル範囲において、2から6であり、好ましくは、3から5である。
この方法は、限定された個数(一般には、2から6個、好ましくは、3から5個)のスペクトルで構成された集合において、通常では大型のEEMに対して使用されるPARAFACモデルのような多重分析ツールを使用して、サンプルのスペクトル励起範囲を非常に粗く標本化するので革新的である。この範囲は、上記サンプルの物理化学的組成の大部分が未知であり、その結果、上記サンプルに含有された蛍光色素の吸収スペクトルの正確な位置も同様に未知であるため、比較的大きい(少なくとも100nmであり、さらに150nm以上でもある)。
本発明者らは、意外にも、多重モデルが引き続き適用可能であり、このような粗いスペクトル励起分解能と、このような限定された個数の励起波長とを用いる場合においても使用できるという結果を与えることに気付いた。
物理的観点から、「ローディング(loading)」が個々のファクタの発光または励起スペクトルを表し、「スコア(score)」が上記ファクタの強度を表すことを強調することが重要である。「PARAFACファクタ」は、分析されたサンプルに共通した蛍光色素、または、蛍光色素の混合体の寄与を表す。蛍光スペクトルが、食品マトリックスをもつ励起光子と放出された光子との間の相互作用によって変形されることと、PARAFACモデルの適用に対して一般に許容される三重線形(trilinearity)の条件が満たされないこととを強調することがさらに必要である。それにもかかわらず、発明者らは、このモデルが、EEMマトリックスの蛍光色素組成を記述するためにこのようなEEMマトリックスに有用に適用されることを明らかにした。
本発明の方法は、蛍光色素自体の濃度を決定することが意図されていない(少なくとも意図されなくてもよい)ことを理解することが必要である。本方法は、蛍光励起および発光スペクトルと、サンプルの或る特定の品質パラメータ(通常では蛍光性ではない栄養物および/または汚染物質の濃度、微生物負荷など)、または、上記サンプルに対して行われる方法を特徴付ける或る特定のパラメータ(たとえば、殺菌値、低温殺菌値、もしくは、調理値、または、時間・温度の積)との間の、一般に非線形または多重線形である相関を単純に使用する。
上記文献[Nahorniak 2003]との比較は特に興味深い。この文献は、特別に好ましい場合、すなわち、単純かつ既知の組成をもつ溶液の分析に関係する。対照的に、本発明は、複雑かつ高度に散乱性であり、組成が殆ど未知であるサンプルの前面蛍光分析に関係する。さらに、文献[Nahorniak 2003]では、スペクトルは、高いスペクトル励起分解能で捕捉され、その後平均化され、予測誤差を低減する可能性が高い。対照的に、本発明の場合、1画素当たり20nm、さらには、1画素当たり50nmより下の非常に低いスペクトル励起分解能で、2から6個のスペクトルしか捕捉されない。これにもかかわらず、多重モデルのためのパラメータの適切な選定、および/または、データの適切な前処理は、予測誤差を完全に許容できる値、典型的に、15%より下まで、または、さらに10%より下まで制限することを可能にする。
本発明による方法は、
i)上記励起光放射によって複数の較正サンプルを照明することと、
ii)上記励起光放射に対応して、サンプルの前面蛍光スペクトルを捕捉することと、
iii)捕捉された蛍光スペクトルを前処理することと、
iv)反復法によって、多重モデルの上記ローディング励起および発光ベクトルを、個々の較正サンプルのスコアベクトルと共に決定することと、
v)上記較正サンプルのための上記パラメータまたは個々のパラメータの既知の値に上記スコアをリンクする回帰関数を決定することと、
を含む予備較正フェーズをさらに含む。
蛍光スペクトルは、自己蛍光スペクトルになることがあり、または、一部の場合に、サンプルに添加されたマーカーによって誘発された蛍光スペクトルになることがある。たとえば、サンプルの微生物負荷の推定は、蛍光プローブの使用によって大きく促進されることがある。
有利な点として、蛍光スペクトルは、励起光放射の1次レイリー散乱に起因し、一般化線形モデルを用いて計算される寄与を減算することによって前処理されることがある。特に、上記一般化線形モデルは、レイリー散乱に起因した上記寄与だけを含む前処理対象であるスペクトルの第1の部分に基づいて決定されることがあり、蛍光寄与が重ね合わされた上記スペクトルの第2の部分におけるレイリー散乱の寄与を予測するために使用される。レイリー散乱の減算は、従来技術から知られている分析方法においても必要であるが、本発明の方法では決定的になる。零または欠損値による置換の公知技術の代わりの一般化線形モデルの使用は、本発明の場合のように、非常に少数の励起波長が使用されるとき、特に有利である。
その結果、蛍光スペクトルは、これらを正規化することによって前処理されることもある。較正用および/または分析対象である複数のサンプルは、乗算散乱補正(MSC)を実行することによって前処理されることもある。
本発明の好ましい実施形態によれば、上記多重統計モデルは、個々のサンプルの蛍光スペクトルが連結形式で表現されるPARAFACモデルとされることがある。この場合、上記PARAFACモデルのローディングベクトルは、最後の反復に起因する損失関数の減少が10―4と10−2との間にある閾値(収束パラメータ)を下回るときに停止される反復法によって決定されることになる。この値は、一般的に使用される10−6と比較する必要がある。実際には、より大きい収束パラメータの使用は、少数の励起波長が使用されるとき、PARAFACモデルの収束を実現し易くする。
代替的に、上記多重統計モデルは、個々のサンプルの蛍光スペクトルが連結形式で表現されるNPLSモデルとされることがある。この場合、蛍光スペクトルは、直交信号補正によって有効に前処理されることになる。
有利な点として、上記励起光放射は、270nmと300nmとの間の波長をもつ第1の放射と、300nmと360nmとの間の波長をもつ第2の放射と、400nmと500nmとの間の波長をもつ第3の波長とを含むことがある。
決定対象である上記パラメータまたは少なくとも1つの上記パラメータは、特に、上記サンプルまたは個々のサンプル中の着目物質の濃度と、上記サンプルまたは個々のサンプルの微生物負荷と、上記サンプルまたは個々のサンプルに対して行われる方法の殺菌値、低温殺菌値、もしくは、調理値、または、時間・温度の積から選択されることがある。
殺菌値、低温殺菌値、または調理値の考え方は、それ自体で周知である。サンプルが時間tの間に温度T(サンプルのコアにおける℃単位)で維持される熱的方法のステップが検討される。このステップの低温殺菌値は、
であり、殺菌値は、
であり、調理値は、
であり、式中、パラメータZは、(低温殺菌値および殺菌値に対して)検討される微生物、または、(調理値に対して)サンプルの性質に依存する。
多段階のステップに対しては、異なるステップの低温殺菌値または殺菌値の合計がとられる。
分析対象および較正用のサンプルは、特に、食品または薬物から選択された製品のサンプルになることがある。
本発明は、食品の準備または保存中に、食品の栄養特性、微生物学的特性、および/または、毒物特性の変化を測定するための前述の方法の使用にも関する。
本発明は、少なくとも100nmのスペクトル範囲に亘って少なくとも20nmの平均スペクトルギャップを有する異なる波長を有する個別の励起光放射により、分析対象の上記サンプルまたは個々のサンプルを照明する1組の光源と、上記励起光放射によって照明されたときに、上記サンプルまたは個々のサンプルによって放出された前面蛍光スペクトルを捕捉する手段と、前述の方法を実施するために適している、捕捉された蛍光スペクトルを処理する手段とを備える、少なくとも1つのサンプルの分光分析機器にも関する。好ましくは、このような機器は、2台から6台(そして、好ましくは、3台から5台)の上記光源を備えることがある。
有利な点として、このような機器は、270nmと300nmとの間の波長で放射を放出する第1の光源と、300nmと360nmとの間の波長で放射を放出する第2の光源と、400nmと500nmとの間の波長で放射を放出する第3の光源とを備えることがある。
本発明の他の特徴、詳細および利点は、実施例として与えられた添付図面を参照して、以下の説明で明白になる。
図1は、異なる波長での3つの励起放射に対応する、ローストされたチコリ(chicory)サンプルの3つの「未加工」蛍光スペクトルを示した図である。 図2A、2Bおよび2Cは、一般化線形モデルを使用する方法による、レイリー散乱の減算操作を示す3つのグラフである。 図3A、3Bおよび3Cは、上記レイリー散乱の減算方法を、従来技術から公知である2つの他の方法と比較するグラフ(図3C)、零による置換のグラフ(図3A)、および、欠損値による置換のグラフ(図3B)である。 図4は、スペクトル連結の概念を示す概略図である。 図5は、PARAFAC法を示す概略図である。 図6は、本発明の実施形態による分析機器の概略レイアウト図である。 図7は、異なるチコリサンプルのアクリルアミド含有量の予測に関する、PARAFACモデルに基づく本発明の第1の実施形態による方法の適用を示すグラフである。 図8は、異なるチコリサンプルのアクリルアミド含有量の予測に関する、PARAFACモデルに基づく本発明の第1の実施形態による方法の適用を示すグラフである。 図9Aおよび9Bは、異なるグリーン・ビーンズサンプルのビタミンC含有量の予測に関する、NPLSモデルに基づく本発明の第2の実施形態による方法の適用を示すグラフである。 図10Aおよび10Bは、異なるグリーン・ビーンズサンプルのビタミンC含有量の予測に関する、NPLSモデルに基づく本発明の第2の実施形態による方法の適用を示すグラフである。
本発明の方法は、紫外−可視域(およそ250〜750nm)の所定の波長での光ビームによる照明後に食品の表面で放出された蛍光信号を使用する。この信号は、測定対象のパラメータと相関する情報を抽出することを可能にする計量化学法によって分析される。このような相関の存在は、農業生産中、保存中、および輸送中に、食品の天然構成成分(ビタミン、プロテイン、および、他の天然成分、または、意図的もしくは意図的ではなく添加された構成成分)の固有蛍光がこれらの反射率と共に変化し、そして、同時に、新しい信号が新しい分子(新形成汚染物質を含む)の形成に起因して現れる、という事実から推論される。本明細書では、蛍光色素が新たに形成されるかまたは環境によってもたらされるかによって、新形成蛍光または捕捉蛍光と呼ぶ。ネイティブ信号(NS)、新形成信号(NFS)および新捕捉信号(NAS)の結合変化は、生産中、保存中および/または輸送中に引き起こされる食品の物理的変性、物理化学的変性、化学的変性、または、微生物学的変性、特に、品質パラメータの変化と強く相関している。食品の品質に影響を与える変化因子は、酸化と、紫外線と、微生物の破壊、または、それどころか、マイコトキシンの合成を引き起こす能力をもつ一部の微生物の発育と、培養液(肥料、農薬など)への人間の介入、または、食品の温度、圧力、もしくは、他の物理的パラメータを修正する方法の使用とであり、その結果、物理化学的組成および品質パラメータの変性を引き起こす。
励起光放射は、取り得る最も広い紫外−可視スペクトルを探索するために選択された波長を含む。一般に、先験的に、
− 紫外域で発光するトリプトファン分子、クロロゲン酸もしくはヒドロキシチロソールのようなフェノール分子、または、さらにビタミンE分子の励起を可能にする270と300nmとの間の波長と、
− 可視域(500〜700nm)で発光するリボフラビン分子、ポルフィリン分子、および、クロロフィル分子の励起を可能にする400と450または500nmとの間の波長と、
− 遠・近可視紫外域(400〜500nm)で発光する新形成蛍光色素、本質的に、メイラード生成物および脂質過酸化反応物と、さらにマイコトキシンとを励起するために導入された300と360またはさらに400nmとの間の1つ以上の波長と、
を選択することが可能である。
これらの波長は、食品産業以外での適用の場合には修正される。いずれの場合も、より高い精度のために、一群の代表的なサンプルに関して検査用の蛍光光度計を用いて取得された、完全なEEMマトリックスのPARAFAC分解によって取得される励起ベクトルを表現する最大ローディングに、できる限り近い波長を選択することが可能である。
使用される波長の個数は、2から5個であり、有利には、3から5個であり、好ましくは、5個に等しく、前述の蛍光色素の中で対応する個数の蛍光色素グループが代わって励起されることを可能にする。励起放射の強度は、これらの蛍光色素の蛍光発光エネルギーが特徴付けられるべき加工ステップにおいて著しく修正されるように選択される。たとえば、この強度は、穀物の加工中の穀物表面の菌類の発育に関連したマイコトキシンの出現が、非汚染サンプルに基づいて検出器に集められた蛍光発光を実質的に修正する程度に十分に高くなければならない。時間・温度ペアによって特徴付けられたこのような熱処理の使用、または、洗浄、漂白または除染処理の使用を実証することをさらに可能にすることが必要である。
図6は、本発明の方法を実施する機器の非常に簡略化された図を示す。この装置は、サンプルEを照明するための、個々に異なる波長で単色放射ビームを放出する3台の光源S、SおよびSを含む。このサンプルによって放出された蛍光信号F(実際には、1次と、場合によっては2次の蛍光およびレイリー散乱の混合物)は、光ファイバによって、放出された光放射をスペクトルに分解する分光計へ運ばれる。捕捉されたスペクトルは、望ましい計量化学情報を抽出することを可能にするデータ処理手段MTD(典型的には、適切にプログラムされたコンピュータ)によって処理される。
光源は、典型的に、発光ダイオードになることがあり、さらに、高い強度が要求される場合には、レーザ(好ましくは、半導体)になることがある。
データ処理コンピュータMTBによって実行される分光データの分析は、4つの主要なステップである:
− スペクトルを前処理するステップと、
− 較正サンプルのスペクトルを用いて多重モデルの「ローディング」ベクトルを決定するステップと、
− このモデルを分析対象のサンプルのスペクトルに適用することにより「スコア」ベクトルを決定するステップと、
− 上記「スコア」ベクトルに基づいて、化学的情報(1つ以上の着目物質の濃度)と、物理的情報(時間・温度の積、殺菌値、低温殺菌値、または、調理値)と、または、物理化学的もしくは微生物学的情報(微生物負荷)とを決定するステップと、
を含む。
最初に、スペクトルの前処理は、ローストされたチコリサンプルが280、340および429nmでの3つの励起放射によって連続的に照明される、具体的な実施例を参照して検討される。3つの蛍光スペクトルのそれぞれは、同数の異なる波長λに対する1515個のスペクトル強度値で構成される。スペクトル分解能は、1画素当たり0.25nmであるが、このスペクトル分解能は、観察される本発明の方法の結果の劣化を招くことなく、5またはこれ以上で分割されることがある。
「未加工」スペクトル(図1)は、励起放射波長(280、340および429nm)において1次レイリー散乱によって占められる。個々の蛍光信号のスペクトルは、実際には、より一層強い散乱励起放射と部分的に重なり合う。この問題は既知であり、スペクトル重ね合わせ領域に対応する強度値を零(図3A)または欠損値(図3B)で置換することによって一般に解決される。これらの図では、符号F280、F340およびF429は、それぞれ、280、340および429nmでの励起に関連する蛍光スペクトルを表現し、ここで、レイリー散乱とのスペクトル重なり合い領域の強度は、零または欠損値によって置換されている。
これらの方法は、零との置換が人為的な結果(artifact)を生じ、その結果、人工的な変動を作り出すことによって分析を改竄するので不利点がある。欠損値との置換は、データ分析のために使用される多重モデルの収束問題を生じる。さらに、欠損値の存在は、真の値だけに適用することができる標準的な前処理操作(以下を参照されたし)の使用を妨げる。
これらの問題は、大型のEEMの使用に基づいて、従来の技術の場合には許容できるが、本発明の方法のような方法では、励起波長によって非常に容易に解決されるデータの分析に基づいて、簡単に禁止される。
したがって、本発明は、ログ連結関数を用いる一般化線形モデル(GLZ:generalized linear model)[Davidson 1998;Rizkallah 2007]を介した、蛍光に重なり合う散乱領域の予測に基づく革新的な技術によって、1次レイリー散乱の寄与を除去することを提案する。このモデルは、蛍光の寄与を無視することができるスペクトルの領域で較正され、スペクトル強度が排他的に散乱によるものとされる(図2Aおよび2Bにおける符号RD)。
一般化線形モデルは、
というフォームをしている。
式中、f(μ)は、yの期待値であるμの連結関数であり、ここでyは、蛍光と重なり合わないレイリー散乱強度のベクトルであり、一方xは、yと同じサイズをもつインデックスベクトル(1,2,3など)である。
一般化モデルを用いると、(xとyとの間の)非線形関係は、連結関数によってモデル化されることがある。一般化モデルは、指数ファミリー(正規、ガンマ、ポアソンなど)に属する分布を有している従属変数をモデル化するために使用されることがある。多重線形回帰は、恒等関数に一致する連結関数と、正規分布を有する従属変数(y)とに対応するGLZモデルの特別なケースである。
GLZモデルのbパラメータは、尤度(L):
の最大化のための統計的方法によって推定され、式中、p[y,b]は、bに依存するyの確率である。
この目的は、すべての観測に対しyを生成する最大確率(結合密度)を与えるパラメータを見つけることである。反復推定(準ニュートン法であるフィッシャーアルゴリズム)が、Lを最大化することによってパラメータbを見つけるために使用される。
一旦bが推定されると、GLZモデルは、「純粋」な散乱強度を予測するために、蛍光と重ね合わされたスペクトル領域(図2−予測領域RP)に対応する散乱指数に適用される。この予測の後、完全な散乱スペクトル(実部および予測部)が、純粋な蛍光スペクトルSFを取得するためにEEMから減算される(散乱光スペクトルと部分的に重ね合わされた蛍光スペクトルを示す図2Aと比較されるべき)。
一連の操作は、個別の考慮された3つの蛍光スペクトルにもはや関係しないが、連結スペクトル、すなわち、1行中に次々に配置されたスペクトルに関係する(図4)。
連結スペクトルは、場合に応じて、以下の対象になる。
− 同じベクトルXのノルムで個々の連結スペクトルの個々の発光値を分割することによる簡単な正規化。この正規化は、個々のサンプル(i=1からIまでのI個のサンプル)に適用され、すなわち、
であり、式中、jは、連結発光スペクトルの波長の番号(j=1から4545)であり、
であるか、または、
− 値x(個々のサンプルiの連結発光スペクトル)とすべてのサンプル(i=1からIまでのI個のサンプル)の平均連結ベクトルとの間で回帰を実行し、次に、以下に記載された
のように、原点での縦座標を相殺し、サンプル毎の連結発光スペクトルの個々の強度を、それぞれの勾配によって分割することで構成される「乗算散乱補正」による補正。
この点に関しては、[Bro 1998;Dhanoa 1994]を参照されたし。
ある一定の数の較正サンプルの蛍光スペクトルを捕捉し、前処理した後、特徴付けの対象である他のサンプルの分析のため使用されることになる多重統計モデルを決定することが可能である。この決定は、このモデルの「ローディング」ベクトルの計算を備える。
最初に、「PARAFAC」タイプの多重線形モデルの場合が考慮される[Bro 1998]。図5に示された原理は、3元構造体(データキューブ)Xを3個のベクトル外積(トライアッド)a、b、cの総和に分解し、同様に「データキューブ」の形式で示された残差Eを加えることである。「キューブ」Xを構成する3つの元とは、サンプル、励起放射、および発光波長である。したがって、
と記述することが可能であり、式中、「i」は、サンプルの添字であり、「j」は、励起放射の添字であり、「k」は、発光波長の添字であり、「f」は、F個のPARAFAC分解ファクタの添字である。
スペクトルの連結は、PARAFAC分解をマトリックス形式:
で記述することを可能にさせ、式中、
− I、JおよびKは、それぞれ、サンプル、励起波長、および発光波長の個数であり、
− XI*JKは、すべてのサンプルの連結蛍光のマトリックスであり、
− BJKおよびCKFは、励起および発光「ローディング」ベクトル(それぞれ、JF個およびKF個の要素を含む)(バイリニア蛍光プロファイル)であり、
− AIFは、「スコア」(またはスペクトルローディングの強度)ベクトル(IF個の要素を含む)であり、
− 記号
は、カトリ・ラオテンソル積を表現し、
− 指数Tは、列マトリックスの転置を表す。
ローディングベクトルは、後に予測対象になるサンプルのグループ内において期待される総変動性を表すように選択される較正サンプルに基づいて計算される。換言すると、モデルは経験的であり、したがって、モデルは、較正のため使用されたサンプルに類似したサンプルに限り有効である。
PARAFACモデルのパラメータA、B、およびCは、交互最小二乗法(反復非線形法)によって計算されることがある。この方法では、ベクトルAの最初の推定は、残差の平方和を最小限に抑えるために、BおよびCに起因させられた初期ランダム値を条件として計算される。パラメータBは、その後、Aの推定を使用して更新され、次に、パラメータCがBの新しい値を使用して更新され、以下同様に続く。A、B、およびCの個々の反復更新は、その結果、解を改善する(誤差面の低減)。このアルゴリズムは、反復のレベルでの解の改善が非常に小さくなるとき(既定では、この基準は10−6である)、収束する。
弱解され、そのうえ真に三重線形ではないデータに対するPARAFACモデルの収束が、問題になることがある[Bro 1998; Harshman 1984; Rizkallah 2007]。実際には、モデルの誤差面は、アルゴリズムの収束を遅くさせるか、または、さらに妨げることがある極小点(周辺では低いが、面の真の最小より高い点)、鞍点、平坦な範囲、および、非常に狭い谷を含むことがある。
本発明者らは、反復の回数に制限を課すことにより(たとえば、最大で30回の反復)、および/または、収束基準を高めることにより(10−6の代わりに10−2または10−3)、図7を用いて示されるように、モデルがパラメータレベル(ローディングおよびスコア)で著しく改善されることに気付いた。実際上、過剰な回数の反復は、モデルの妥当性を低下させることがある。
蛍光スペクトルがこれらの相対強度と共に負値を取り得ないことが先験的に分かっているので、非負性の制約を課すことにより、収束が実現し易くされることがある。
最後に、GLZモデルを適用することによりレイリー散乱を除去する前処理は、PARAFACモデルのローディングベクトルおよびスコアベクトルを計算する反復法の収束を実現し易くすることに気付いた。
完全な多重線形データの場合、PARAFACモデルは、理論的に、単一の解だけを許可する。しかし、EEMが3つの励起に限定されている場合、そして、蛍光が面で収集されたとき、EEMマトリックスの三重線形性が著しく妨害される。
その結果、解は、もはや一意ではなく、最終モデルだけではなくファクタの個数を選択する基準を作成することが必要である。
この選択は、それ自体既知である複数の基準:
− 取得されたスペクトルパラメータ(ベクトルBおよびC)と分析されるサンプル中に存在する蛍光色素の先験的な知識との間の適合性の検証と、
− 完全多重線形モデルに対するモデルのギャップのパーセンテージを検証するために使用されるCORCONDIAの名称で知られている基準[Bro 1998]と、
− モデルによって説明される蛍光データの変動のパーセンテージの検討と、
− ランダムである残差の構造の検討と、
− 一群の較正サンプルへの加工の適用から予想されるものに対する、スコアの変化の一貫性という観点での、スコア(ベクトルA)の構造の検討と、
− スコアの繰り返し性および再現性など、
によって導かれる[Bro 1998; Harshman 1984]。
較正サンプルのEEMのPARAFAC分解によってこのようにして取得されたスコアは、その後、測定対象である品質パラメータの内容に関する多重回帰(線形または一般化)を構築するために使用される。ベクトルBおよびCだけではなく、回帰の係数がモデルのデータベースに記憶される。
モデルは、予測値が基準方法によって測定された値と比較される新しい既知サンプルに、このモデルを適用することによって検証される。
新しいサンプルに対して取得されたEEMは、較正サンプルのEEMと同じ方法で前処理(レイリーの除去および標準化)される。PARAFACモデルおよび回帰モデルは、較正サンプルから取得された、記憶された係数(B、C、および回帰係数)を使用することによって、新しいサンプルに適用される。MSCタイプの正規化を使用する場合、較正サンプルの平均スペクトルは、新しいサンプルのスペクトルを補正する基準を与える。
分析対象である新しいサンプルの前処理されたマトリックスのキューブから始めて、新しいスコアは、
の通り、「ローディング」ベクトルBおよびCに基づいて計算され、式中、指数+は、テンソル積の一般化された逆を表し、Xnewは、新しいサンプルの連結された、前処理されたスペクトルデータを表す。新しいスコアは、新しいサンプルの品質パラメータを取得するために、(較正サンプル上で取得された)回帰係数によって最終的に乗算される。
このようにして、分析対象である新しいサンプルにおける品質パラメータの内容を予測するために必要な操作は、
− 新しいスペクトルを前処理すること(散乱を除去し、標準化すること)と、
− 記憶されたBベクトルおよびCベクトルに基づいて分析対象であるサンプルのスコアを計算することと、
− パラメータの内容を取得するために記憶された回帰方程式を適用することと、
により構成される。
前述の方法は、チコリサンプル(n=68)のアクリルアミド含有量を予測するために適用される。
サンプル毎に、3つのスペクトルが280、340および429nmにおける励起を用いて捕捉され、散乱を除去し、標準化することにより前処理され、連結され、そして、このようにして取得されたEEMは、4つのPARAFACファクタに分解された。
図7では、
− 「A」と称される第1列のグラフは、100個のサンプルに対する4個のPARAFACファクタ(それぞれ、黒色点、灰色円形、正方形および星形)の「スコア」を表現し、
− 「B」と称される第2列のグラフは、これらの同じ100個のサンプルに対する4個のPARAFACファクタ(曲線F 、F 、F 、F )の励起「ローディング」を表現し、
− 「C」と称される第3列のグラフは、これらの同じ100個のサンプルに対する4個のPARAFACファクタ(曲線F 、F 、F 、F )の発光「ローディング」を表現する。
第1行のグラフは、レイリー散乱が欠損値を導入することにより除去された場合に関係し、第3行のグラフは、レイリー散乱が零を導入することにより除去された場合に関係し、第3および第4行のグラフは、レイリー散乱の除去が一般化線形モデルを使用することにより実行された場合に関係する。
欠損値を含むデータは例外として、すべての他のデータがMSCによって同様に標準化されている。
これらの結果は、散乱と蛍光との重なり合いのレベル(図7C、第1行)で欠損値が不完全に予測されるが、零が強度の突然の変動によって構成された、人為的な結果を生成すること(図7C、第2行)を示す。GLZを使って前処理されたモデルは、強度が徐々に変動する許容可能なスペクトルパラメータを生じる(図7C、第3および第4行)。
図7の第1、第2および第3行のモデルの収束基準は、10−6(一般に使用される基準)であり、図7の第4行のモデルの収束基準は10−2である。許容される反復の回数を制限することによって、および/または、収束基準を高めることによってモデルの収束に課される制約は、スコアの構造(図7A、第3および第4行)とファクタの分離(図7Bおよび7C、第3および第4行)との観点で、モデルの結果を極めて著しく改善する。特に、図の第3行において、3つの励起波長の寄与を示す曲線F の変化に気付くことがあり、対照的に、第4行では、励起の分離が明らかに優れている。同様に、曲線F の段部は、収束ファクタが10−6から10−2へ変化するときにかなり低減される。
図7の第4行に示されたモデルから得られるスコアは、サンプル中で化学的に測定されたアクリルアミド含有量を較正するために使用された。センサ上で測定された蛍光のPARAFACスコアに基づいてモデルによって化学的に測定され、予測されたアクリルアミド含有量は、図8に示される。同図では、従来式に測定されたアクリルアミド含有量がx軸に記録され、モデルによって予測されたアクリルアミド含有量がy軸上にある。Nはサンプルの個数であり、Rは相関係数であり、RMSECは誤差の平方の平均の平方根である。特に、相関係数の高い値(およそ95%)に気付くことがあり、RMSECは、465.47μg/kgであり、すなわち、測定されたアクリルアミド含有量の平均値のおよそ15%である。
PARAFAC蛍光スコアから得られる回帰が安定した結果(たとえば、相関係数R<0.85)を導かないとき、回帰モデルの予測を改善することを目的とする別の戦略が適用される。この方法は、好ましくは、直交信号補正(OSC)による前処理操作と結合されたNPLS多重回帰に基づいている[Wold 1998]。
OSC前処理は、回帰を実行する前に、従属変数(y)に直交している(相関関係がない)蛍光信号に含有される変動を低減または除去することを目的とする。OSCは、GLZ法による散乱の除去と、MSCによる標準化前処理との後に、連結データに適用される。
OSC相関について最も一般的に使用されるアルゴリズムは、NIPALS(非線形反復部分最小二乗法)である。第1のステップは、第1の主成分のスコアtのベクトルを抽出すること(特異値への分解)と、このベクトルをベクトルy:tnew=(1−y(yy)−1)tへ直交投影することと、により構成される。次に、MLRタイプまたはPLSタイプの(多変量)回帰が、直交投影されたベクトル:w=Xnewを予測するために適用される(収束は、新しいスコアt*=Xwに関してテストされる)。t*が収束するとき、実際の対応するベクトルp=XTt*が計算され、直交効果がその後に蛍光データから除去される(Xnew=X−t*p)。本発明への適用中に、単一のOSCファクタが計算され、その後、蛍光データを3元構造体に再編成する前に除去される。単一の変数yの場合、モデルは単一の反復へ収束する。
PARAFAC分解モデルとは異なって、NPLS回帰モデル「Bro 1998」は、蛍光データ(3元)と、y(従属変数)との両方を説明するためにファクタを検索する。NPLS回帰は、その結果、yとの最大共分散を有しているスコアを生じるデータの分解を検索し、のNPLSスコアとyとの間の内部回帰がその後に較正:
を生じ、式中、Tは、(yとの最良共分散を有している)Xのスコアのベクトルであり、励起および発光のためのそれぞれのローディングベクトルは、WおよびWである。
データ(3元)に対応するf個のファクタと、単一の従属変数とを用いるNPLSのためのアルゴリズムは、以下の通り記述される。
1. データXおよびyを中心に置いて、y=yを作る。
2. 反復f=1を開始する。
3. Z=Xyを計算する。
4. zを特異値に分解することによりwおよびwを決定する。
5. ベクトルtを計算し、マトリックスT=[t]にこれらのベクトルを配置する。
6. 回帰係数b=(TT)−1を計算する。
7. 個々のサンプルXがX−t(wおよびy=y−Tbによって置換される。
8. f=f+1。yが十分に説明されるまでフェーズ1を再開する。
(これらの式中、ファクタfの添字は、t,w,w,およびbから除かれている。
OSC前処理後に(したがって、yに直交する主分散が削除されている)NPLSがデータに適用された場合、単一のNPLSファクタが回帰のため使用される。
新しいサンプルからのEEMの連結後、MSC前処理が基準として較正サンプルの平均スペクトルを使用することにより適用される。較正サンプルに関して計算されたOSCファクタ(pおよびw)は、その後、新しいサンプルから除去される。
は、連結され、MSCによって前処理されたEEMのマトリックスであり、Xは、OSCによって補正された連結EEMのマトリックスである。
較正サンプルから取得されたNPLSのローディング(w, w)および回帰係数bは、新しいサンプルのスコアとこれらの従属変数とを予測するために、マトリックスX
に適用される。
NPLS法が、グリーン・ビーンズサンプルのビタミンC含有量の予測に適用された。
図9A、9B、10Aおよび10Bは、様々なグリーン・ビーンズサンプルのビタミンC含有量の予測への、NPLSモデルに基づく、本発明の第2の実施形態による方法の適用を示すグラフである。
n=60個のグリーン・ビーンズサンプルのEEMマトリックスの捕捉(図9A:未加工スペクトル)、散乱の除去(GLZモデル)およびMSCによる標準化の後、OSCファクタが、蛍光データから従属変数(化学的に測定されたビタミンC含有量)に直交する(非説明的)変動の主な部分を除去するために適用される。図9Bの前処理後のスペクトルを参照されたし。
次に、ファクタを含むNPLSモデルが、化学的に測定されたビタミンC含有量に関して前処理されたEEMの「キューブ」を較正するために適用された。
図10Aは、3つの発光スペクトルに対するNPLS回帰係数(280nmでの励起、黒色線;340nmでの励起、灰色線;429nmでの励起、点線)を示す。図10Bは、従来式に測定されたビタミンC含有量(x軸)および3つの自己蛍光スペクトルにNPLSモデルを適用することにより予測されたビタミンC含有量(y軸)のグラフを示す。Nはサンプルの個数であり、Rは相関係数であり、RMSECは誤差の平方の平均の平方根である。この場合も、相関係数の非常に高い値(95%を上回る)と、平均平方誤差RMSECが、本明細書において考慮されるアプリケーションについて許容可能なおおよそ15%であることに気付くことがある。
本発明は、食品サンプル中の着目物質の濃度の決定に適用された2つの特別な実施例に関連して説明されている。しかしながら、本発明はこのタイプのアプリケーションに限定されない。より一般的に、本発明は、サンプルの様々な品質指標を決定できるようにすることが可能であり、これらの指標は、前述の実施例の場合と同様に、化学的であるだけではなく、微生物学的(微生物負荷)、物理化学的、または、化学的でもよい。本発明は、殺菌値もしくは低温殺菌値、時間・温度の積、または、調理値のような熱処理方法のパラメータの推定を行うことによって、サンプルに対して行われる方法を特徴付けることをさらに可能にする。

Claims (18)

  1. 多重統計モデルに基づいて分光データを分析する方法を実施して少なくとも1つのサンプルを分光分析する方法であって、
    a)個々の波長をもつ複数の励起光放射によって、分析対象の前記サンプルまたは各サンプル(E)を照明することと、
    b)個々のスペクトルが個々の励起光放射に対応する前記サンプルまたは各サンプルの前面蛍光スペクトル(F280、F340、F429)を捕捉することと、
    c)捕捉した蛍光スペクトルを前処理することと、
    d)蛍光励起ローディングベクトル、および、発光ローディングベクトルによって識別された前記多重統計モデルを、前処理されたスペクトルに適用することにより、スコアベクトルをサンプル毎に計算することと、
    e)前記サンプルまたは各サンプルの品質指標から選択された少なくとも1つのパラメータと、前記スコアベクトルとに基づいて、前記サンプルまたは各サンプルに対して行われる方法を特徴付けるパラメータを決定することと、
    を含み、
    前記励起光放射間の平均スペクトルギャップが、少なくとも100nmのスペクトル範囲に亘って少なくとも50nmであることを特徴とする方法。
  2. 各サンプルに対する励起光放射および対応する蛍光スペクトルの個数は、少なくとも100nm、好ましくは、少なくとも150nmのスペクトル範囲において、2から6であり、好ましくは、3から5である、請求項1に記載の方法。
  3. i)前記励起光放射によって複数の較正サンプルを照明することと、
    ii)前記励起光放射に対応して、サンプルの前面蛍光スペクトルを捕捉することと、
    iii)捕捉された蛍光スペクトルを前処理することと、
    iv)反復法によって、多重モデルの前記ローディング励起および発光ベクトルを、個々の較正サンプルのスコアベクトルと共に決定することと、
    v)前記較正サンプルのための前記パラメータまたは個々のパラメータの既知の値に前記スコアをリンクする回帰関数を決定することと、
    を含む予備較正フェーズをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 蛍光スペクトルは、励起光放射の1次レイリー散乱に起因し、一般化線形モデルを用いて計算される寄与を減算することによって前処理される、請求項1から3のうちの1項に記載の方法。
  5. 前記一般化線形モデルは、レイリー散乱に起因した前記寄与だけを含む前処理対象であるスペクトルの第1の部分(RD)に基づいて決定され、蛍光寄与が重ね合わされた前記スペクトルの第2の部分(RP)におけるレイリー散乱の寄与を予測するために使用される、請求項4に記載の方法。
  6. 蛍光スペクトルは、正規化されることによって前処理される、請求項1から5のうちの1項に記載の方法。
  7. 較正用および/または分析対象である複数のサンプルの蛍光スペクトルは、乗算散乱補正を実行することによって前処理される、請求項1から6のうちの1項に記載の方法。
  8. 前記多重統計モデルは、個々のサンプルの蛍光スペクトルが連結形式で表現されるPARAFACモデルである、請求項1から7のうちの1項に記載の方法。
  9. 前記PARAFACモデルのローディングベクトルは、最後の反復に起因する損失関数の減少が10−4と10−2との間にある閾値を下回るときに停止される反復法によって決定される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記多重統計モデルは、個々のサンプルの蛍光スペクトルが連結形式で表現されるNPLSモデルである、請求項1から7のうちの1項に記載の方法。
  11. 蛍光スペクトルは、直交信号補正によって前処理される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記励起光放射は、
    270nmと300nmとの間の波長をもつ第1の放射と、
    300nmと360nmとの間の波長をもつ第2の放射と、
    400nmと500nmとの間の波長をもつ第3の波長と、
    を含む、請求項1から11のうちの1項に記載の方法。
  13. 決定対象である前記パラメータまたは少なくとも1つの前記パラメータは、
    前記サンプルまたは個々のサンプル中の着目物質の含有量と、
    前記サンプルまたは個々のサンプルの微生物負荷と、
    前記サンプルまたは個々のサンプルに対して行われる方法の殺菌値、低温殺菌値、もしくは、調理値、または、時間・温度の積から選択される、請求項1から12のうちの1項に記載の方法。
  14. 分析対象および較正用のサンプルは、食品および薬物から選択された製品のサンプルである、請求項1から13のうちの1項に記載の方法。
  15. 食品の準備中または保存中に食品の栄養特性、微生物学的特性、および/または、毒物特性の変化を測定するための請求項14に記載の方法の使用。
  16. 少なくとも100nmのスペクトル範囲に亘って少なくとも50nmの平均スペクトルギャップを有する異なる波長を有する個別の励起光放射により、分析対象の前記サンプルまたは個々のサンプル(E)を照明する1組の光源(S、S、S)と、
    前記励起光放射によって照明されたときに、前記サンプルまたは個々のサンプルによって放出された前面蛍光スペクトルを捕捉する手段(M、D)と、
    請求項1から14のうちの1項に記載の方法を実施するために適した、捕捉された蛍光スペクトルを処理する手段と、
    を備える、少なくとも1つのサンプルの分光分析機器。
  17. 2台から6台、そして、好ましくは、3台から5台の前記光源を備える、請求項16に記載の分光分析機器。
  18. 270nmと300nmとの間の波長で放射を放出する第1の光源(S)と、
    300nmと360nmとの間の波長で放射を放出する第2の光源(S)と、
    400nmと500nmとの間の波長で放射を放出する第3の光源(S)と、
    を備える、請求項17に記載の機器。
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