JP2013513237A - 反射ナノファイバー照明デバイス - Google Patents

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Abstract

ファイバーベース反射照明デバイス及び照明デバイス。ファイバーベース反射照明デバイスは、一次光を発するように構成された光源と、少なくとも一次光での照射の際に光を拡散反射する反射ファイバーのマットと、反射光を放出するように構成された光出口とを含む。照明デバイスは、ハウジングと、一次光を発してその一次光をハウジング内に向けるように構成された光源と、一次光を反射する位置においてハウジング内部に配置された反射ファイバーのマットと、ハウジングから反射光を放出するように構成されたハウジング内の光出口とを含む。

Description

[関連出願の相互参照]
本願は、2009年12月3日出願の米国出願第61/266323号に関連し、その優先権を主張し、その全内容は参照として本願に組み込まれる。本願は、“Electrospinning of Polymer Nanofibers Using a Rotating Spray Head”との名称で2004年4月8日に出願の米国出願第10/819916号(整理番号 241015US‐2025‐2025‐20)に関連し、その全内容は参照として本願に組み込まれる(特許文献9)。また、本願は、“Electrospray/electrospinning Apparatus and Method”との名称で2004年4月8日に出願の米国出願第10/819942号(整理番号 241013US‐2025‐2025‐20)にも関連し、その全内容は参照として本願に組み込まれる(特許文献7)。本願は、“Electrospinning in a Controlled Gaseous Environment”との名称で2004年4月8日に出願の米国出願第10/819945号(整理番号 245016US‐2025‐2025‐20)に関連し、その全内容は参照として本願に組み込まれる(特許文献8)。本願は、“Nanofiber Mats and Production Methods Thereof”との名称で2005年5月17日に出願の米国出願第11/130269号(整理番号 256964US‐2025‐2025‐20)に関連し、その全内容は参照として本願に組み込まれる(特許文献10)。本願は、“LUMINESCENT DEVICE”との名称で2006年11月13日に出願の米国出願第11/559260号(整理番号 289033US20‐2025‐2025‐20)に関連し、その全内容は参照として本願に組み込まれる(特許文献1)。本願は、“Long−Pass Optical Filter Made from Nanofibers”との名称で2007年6月12日に出願に米国出願第60/929077号(整理番号 310469US‐2025‐2025‐20)に関連し、その全内容は参照として本願に組み込まれる。本願は、“Long−Pass Optical Filter Made from Nanofibers”との名称で2008年6月12日に出願のPCT/US2008/066620号(整理番号 310469WO‐2025‐2025‐20)に関連し、その全内容は参照として本願に組み込まれる(特許文献4)。本願は、“POROUS AND NON−POROUS NANOSTRUCTURES AND APPLICATION THEREOF”との名称で2008年5月13日に出願のPCT/US2009/043784号(整理番号 326008WO)に関する。本願は、“STIMULATED LIGHTING DEVICE”との名称で2009年4月15日に出願の米国出願第61/169468号(整理番号 340555US20‐2025‐2025‐20)に関連し、その全内容は参照として本願に組み込まれる(特許文献2)。
本発明は、ルミネッセンス粒子の励起及び放射から白色光を生成するためのデバイス、装置及び方法に関する。
市販の住宅照明用の全般照明源の選択は、エネルギー効率と、演色評価数(CRI,color rendering index)によって測定されるような色を忠実に生成する性能とのバランスによって主に決められる。既存の蛍光照明は、エネルギー消費の観点から経済的であると知られている。しかしながら、多くの使用者は、既存の蛍光照明によって生成される光がスペクトル特性に優れず、眼精疲労や他の健康への悪影響を生じさせることに不満を持っている。白熱灯も広く使用されていて、優れたスペクトル特性及び正確な演色性能を有するものと認識されている。この高いスペクトル特性は熱フィラメントに由来するものであり、これは、黒体放射体として機能して、太陽と同じ様に、多くの波長にわたる光を放出する。しかしながら、白熱照明は、非常に低いエネルギー効率の問題を有する。従って、より少ないエネルギーを用いて太陽光の光成分と同様の光成分を有する光源を生成することが長い間望まれている。
固体照明(SSL,solid‐state lighting)は代替的な全般照明であり、蛍光灯のエネルギー効率及び白熱照明の優れたスペクトル特性を保証する照明技術である。典型的には、市販のSSLランプは、通常2μm以上の大型粒子から成る蛍光体によって取り囲まれた発光ダイオード(LED,light emitting diode)で構成される。LEDから放出される光は、蛍光体を蛍光発光させて可視光の一色以上の色を放出するのにエネルギー的に十分である。最も一般的な例の市販のSSL製品は、黄色蛍光体によって取り囲まれた青色LED(典型的には460nm)で構成され、セリウムドープイットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)等が挙げられて、550nmに中心のある広帯域の光を放出する。蛍光体からの公称黄色の発光とLEDからの青色光との組み合わせは、全般的に白い見た目を有する光源を生じさせる。代わりに、紫外線(<400nm)で放射するLEDを用いて、赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体の混合物を励起することができる。図1は、固体照明デバイスから得られた光のスペクトルの概略図である。この方法は白色光を生じさせるが、限られた数の波長に起因した低い効率及び優れないスペクトル特性という問題を有する。
更に、現状の固体照明製品において用いられているランプからの光強度は懐中電灯等の応用には十分であるが、室内照明等の全般照明に用いるには低過ぎて、その放出円錐は狭過ぎると考えられる。従って、全般照明における使用に十分広い領域にわたって高強度白色発光を提供することができる固体光源が必要とされている。
SSLデバイスの性能を改善するために提案されている一方法は、白色光を生じさせる二次変換体として量子ドット等のナノ粒子を用いることである(非特許文献1)。この方法では、発光ダイオード(LED)を封止し、LEDダイの周囲に量子ドットの三次元ドームを本質的に形成するのに用いられるポリマー内に量子ドットを取り込む。この方法は白色光を生じさせるのに成功しているが、三次元ドーム構造は、LEDの周囲の最適ではない位置に多量の量子ドットを配置して、量子ドットの凝集の問題の可能性を生じさせる。
非特許文献2に開示されているように、ポリマー/量子ドット複合ナノファイバーが、ポリマー/量子ドット複合溶液のエレクトロスピニングから以前に得られている。しかしながら、量子閉じ込め効果を生じさせるため、非特許文献2のナノファイバーは、直径10〜20nmのオーダのものである。非特許文献2に開示されているナノ粒子及びナノファイバーのサイズ範囲は、一次光を白色光スペクトルにわたる二次光放出に変換するのに適していない。
非特許文献3では、エレクトロスピニングによってポリマーファイバーマトリクス中に埋め込まれたAgSナノ粒子の作製が報告されている。この場合も、非特許文献3に示されているナノ粒子及びナノファイバーのサイズ範囲は、一次光を白色光スペクトルにわたる二次光放出に変換するのに適していない。
上述の特許文献1に記載されているように、高効率光生成シートが、フォトルミネッセンス粒子及びポリマーナノファイバーの組み合わせに基づいて開発されている。そのルミネッセンスシートは、白色光固体照明デバイスにおいて使用可能であり、シートが、青色発光ダイオード(LED)光源によって照らされて、シートが入射青色光を例えば黄色光に変換する。黄色及び青色の光の適切な混合は、白色光の見た目を生じさせる。
こうした光生成シートの特別な利点の一つは、フォトルミネッセンス粒子が、比較的屈折率の高いバルク材中に含まれているのではなくて、空気中に懸架されている点である。この構成は、粒子がバルク材内に封止されている場合に生じるような全内部反射によって光がトラップされることを防止する。
他の研究(下記に列挙されその全体が参照として本願に組み込まれる)では、ナノファイバーの独特のナノスケール光学特性が観測される光学構成においてナノファイバーが研究されている。
1. P.Vukusic、B.Hallam、J.Noyes、Science、第315巻、p.348(2007年);
2. J.L.Davis、A.L.Andrady、D.S.Ensor、L.Han、H.J.Walls、米国特許出願公開第2008/0113214号明細書(2006年11月出願)(特許文献6); H.J.Walls、J.L.Davis、D.S.Ensor、国際公開第2009/032378号(2007年6月出願)(特許文献3); J.L.Davis、H.J.Walls、L.Han、T.A.Walker、LA.Tufts、A.Andrady、D.S.Ensor、Seventh International Conference on Solid State Lighting(I.T.Ferguson、N.Narendan、T.Taguchi、I.E.Ashdown編、SPIEプロシーディングス第6669巻)、pp.666916‐1 − 666916‐9;
3. J.Yip、S.‐P.Ng、K.‐H.Wong、Textile Research Journal、第79巻、p.771(2009年);
4. 米国特許第5892621号明細書、“Light reflectant surface for luminaires”
5. 米国特許第6015610号明細書、“Very thin highly light reflectant surface and method for making and using the same”
米国特許出願第11/559260号 米国特許出願第61/169468号 国際公開第2009/032378号 国際出願第PCT/US2008/066620号 国際公開第2009/140381号 米国特許出願公開第2008/0113214号明細書 米国特許出願第10/819942号 米国特許出願第10/819945号 米国特許出願第10/819916号 米国特許第11/130269号
"Quantum Dots Lend New Approach to Solid‐State Lighting"、サンディア国立研究所プレスリリース、2003年7月24日 Schlecht等、Chem.Mater.、2005年、第17巻、p.809−814 Lu等、Nanotechnology、2005年、第16巻、p.2233 J.Rodriguez‐Viejo、K.F.Jensen、H.Mattoussi、J.Michel、B.O.Dabbousi、M.G.Bawendi、Applied Physics Letters、第70巻、1997年、第16号、p.21 W.M.Yen、S.Shionoya、H.Yamamoto、Phosphor Handbook、第2版 Van de Hulst、Light Scattering by Small Particles、Dover、1957年 Bowers等、Journal of the American Chemical Society、第127巻、2005年、p.15378−15379
本発明の一実施形態では、一次光を発するように構成された源と、少なくとも一次光での照射の際に光を拡散反射する反射ファイバーマットと、反射光を放出するように構成された光出口とを含むファイバーベース反射照明デバイスが提供される。
本発明の他の実施形態では、ハウジングと、一次光を発してその一次光をハウジング内に向けるように構成された源と、一次光を反射する箇所においてハウジング内部に配置された反射ファイバーマットと、反射光をハウジングから放出するように構成されたハウジング内の光出口とを含む照明デバイスが提供される。
本発明の他の実施形態では、入射光の少なくとも70%を拡散反射するように構成された位置において照明デバイス内に挿入するための反射ファイバーマットを含む照明デバイス挿入体が提供される。
上述の本発明の一般的な説明及び以下の詳細な説明はどちらも例示的なものであり、本発明を限定するものでないことを理解されたい。
本発明のより完全な理解及びそれに付随する利点は、添付図面を参照して以下の詳細な説明によってより良く理解されると、容易に得られるものである。
従来の固体照明デバイスから得られた光のスペクトルの概略図である。 反射ナノファイバー及びフォトルミネッセンスナノファイバーを用いて作製されたダウンライトデバイスを示す概略図である。 異なる厚さのナイロンナノファイバー基板の例と、本発明の多様なナノファイバーに対して可視スペクトルにわたって観測された拡散反射率とを示すグラフである。 異なるエレクトロスピニング期間のポリ(メチルメタクリレート)ナノファイバー基板の例と、本発明の多様なナノファイバーに対して可視スペクトルにわたって観測された拡散反射率とを示すグラフである。 LEDを照明器具の外部に移動させていて、反射ナノファイバー及びフォトルミネッセンスナノファイバーを用いて作製されたダウンライトデバイスを示す概略図である。 本発明のナノファイバー反射体が有るもの及び無いものの図2Aのダウンライト反射体のスペクトル放射束の図である。 大きな側部反射表面を有する反射ファイバーのマットの顕微鏡写真である。 異なるエレクトロスピニング条件下で作製された多孔質PMMAナノファイバーを示す反射ファイバーのマットの顕微鏡写真である。 より平坦なナノファイバーを示す反射ファイバーのマットの他の顕微鏡写真である。 滑らかなナノファイバーから観測された典型的な%Tのデータを示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る或る体積のファイバー内部のルミネッセンス化合物の配置を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係るファイバーの表面の上又は付近のルミネッセンス化合物の配置を示す概略図である。 ファイバー基板が全体として一つの光学散乱中心として機能する本発明の一実施形態に係るファイバー基板を示す概略図である。 複数のファイバーが個別の散乱中心として機能する本発明の一実施形態に係るファイバー基板を示す概略図である。 ナノ粒子発光体を含む本発明のファイバー及び/又はナノファイバーの堆積に適したエレクトロスピニング装置を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る反射ナノファイバー基板デバイスを形成するための方法を示すフローチャートである。 凝集が低濃度でのみ存在している濃度におけるポリマーマトリクス中の量子ドットの分散の概略図である。 凝集が問題となっている濃度におけるポリマーマトリクス中の量子ドットの分散の概略図である。 ルミネッセンス粒子をエレクトロスピニングプロセス中にエレクトロスピニングされたファイバーに付着させる本発明の一実施形態に係るルミネッセンスデバイスを形成するための方法を示すフローチャートである。 ルミネッセンス粒子をエレクトロスピニングプロセス後にエレクトロスピニングされたファイバーに付着させる本発明の一実施形態に係るルミネッセンスデバイスを形成するための方法を示すフローチャートである。 図8に示される方法を用いて調製したポリマー/QD複合ナノファイバーの透過型電子顕微鏡像である。 発光ダイオード(LED)がルミネッセンス物質を含むファイバーに封止材を介して光を結合する構成の本発明の一実施形態による概略図である。 発光ダイオード(LED)がルミネッセンス物質を含むファイバーを内部に含有した封止材を介して光を結合する構成の本発明の一実施形態による概略図である。 本発明の一実施形態に係る照明器具構造の断面図である。 本発明の一実施形態に係る同様の照明器具構造の斜視図である。 異なる斜視図による本発明の一実施形態に係る他の発光構造の図である。 異なる斜視図による本発明の一実施形態に係る他の発光構造の図である。 図14の反射体のコンピュータ生成三次元図である。 本発明の一実施形態に係る他の発光構造の図である。 フォトルミネッセンスナノドットがナノファイバーの外側に付着している本発明の一実施形態において提供された量子効率の改善の図である。 本発明の一実施形態に係る照明器具によって生成された光を放出する積分球の写真である。 ガラススライドにスクリーン印刷されて本発明のRPRB構造内に挿入されて試験されたYAG:Ceからの光学スペクトルを示す。 ガラススライドにスクリーン印刷されて本発明のRPRB構造内に挿入されて試験されたYAG:Ceからの光学スペクトルを示す。 本発明のRPRB構造内に挿入されて試験された緑色発光量子ドットのヘキサン溶液からの光学スペクトルを示す。 本発明のRPRB構造内に挿入されて試験された緑色蛍光体でPMMAナノファイバーをコーティングすることによって生成されたフォトルミネッセンスナノファイバーからの光学スペクトルを示す。
全般照明用の照明デバイスは、ポンプ波長(例えば、440〜470nmの範囲の青色放射; 380〜440nmの範囲の紫色放射; 又は330〜380nmの範囲の紫外放射)をポンプ光よりも長い波長で放射する一以上のフォトルミネッセンス物質と組み合わせるにことによって、製造可能である。フォトルミネッセンス物質は、蛍光体、ナノ蛍光体、量子ドットを含む多数の化学的性質及び粒径のものであり得る。ルミネッセンス物質は脆いことが多く、実際のデバイスに取り込むためにはバインダや支持マトリクスを必要とする。
本発明の一実施形態では、照明デバイスは、機械強度を提供して結果物のフォトルミネッセンス層に所望の光学特性を与えるポリマー物質と組み合わせたルミネッセンス粒子を含む。例えば、一部の照明応用においては、光透過性及び光反射性の組み合わせを含むフォトルミネッセンス層を有することが望まれて、これは、複合材に対する物質の賢明な選択によって達成可能である。代わりに、本発明の一部実施形態では、高度な光反射を提供するフォトルミネッセンス層を有することが望まれる。代わりに、本発明の一部実施形態では、高度な光反射を提供するフォトルミネッセンス層とは別にファイバーマット層を有することが望まれる。
フォトルミネッセンス層の透過性及び反射性を制御するための一方法は、フォトルミネッセンス層の屈折率を制御することである。例えば、その周囲の媒体と屈折率整合されたフォトルミネッセンス層は、より大きな光透過率を示す一方、屈折率整合していない物質は、光透過及び光反射の組み合わせを示す。このような媒体における光反射の程度は、フレネルの式により、周囲の媒体に対するフォトルミネッセンス層の屈折率の差によって決められる。
フォトルミネッセンス層の透過性及び反射性を制御する代替法の一つは、光の波長のオーダの寸法を有する特徴部(フィーチャ)を導入することである。このような特徴部は、典型的にはサイズが100nmから800nmで、光ビームの散乱を促進し、これは反射率を増大させる。特徴部は、その周囲とは異なる屈折率のものであり得て、フレネルの式によって決められる透過性及び反射性を与える。フォトルミネッセンス層内に取り込み可能な物質の例として、ポリマーナノファイバー、天然及び合成紙(PolyArt(登録商標)等)、エッチングされたガラス及びプラスチック等の物質が挙げられる。
また、フォトルミネッセンス層において生じる光の散乱を用いて、より大きな領域にわたって光を拡散し又はその強度を広げる物質の性能を増大させることもできる。極端な場合、光散乱を用いてランベルト散乱体を生成することができて、対象の強度は、視角に関わらず、同じに見える。
一実施形態において、フォトルミネッセンス層は、多様なフォトルミネッセンス物質をポリマー又はセラミック物質に加えて、光の透過及び反射を制御する性能を与えることによって、生成可能である。このようなフォトルミネッセンス物質として、蛍光体、ナノ蛍光体、量子ドットが挙げられる。
蛍光体は、異なる波長の放射に晒された際に放射を放つ一般的な分類の物質である。本発明の一実施形態では、このような蛍光体は一般的に青色、紫色又は紫外光源(つまりポンプ)に晒されて、入射光源から光子を吸収し励起電子状態を生じさせる。この励起状態は、蛍光発光、より具体的にはフォトルミネッセンスによって、ポンプ波長よりも一般的には長い波長において光子を放出することができる。蛍光体は一般的に、適切なホスト物質(例えば、アルミニウムガーネット、酸化金属、窒化金属、硫化金属)製であり、これに活性剤(例えば、銅、銀、ユウロピウム、セリウム、他の希土類)が加えられる。典型的には、蛍光体の粒径は1μm以上であることが多い。最近、100nm以下の粒径を特徴とする蛍光体が開発されている。こうしたナノ蛍光体は、より大きな粒径のものと同様の化学的性質を有するが、その小さなサイズによって光をあまり散乱させないことが多い。
50nm以下のサイズを有する粒子は量子ドットと分類されることが多い。量子ドットは、室温における電子のサイズ(ドブロイ波長)以下の大きさのオーダの寸法のナノ粒子である。量子ドットのサイズが、電子のドブロイ波長と略同じであるかそれ以下である場合、電子を人工的に閉じ込めるポテンシャル井戸が形成される。このポテンシャル井戸のサイズは、初等量子力学の“箱の中の粒子”の問題で説明されるように、電子に対して利用可能な量子化エネルギー準位を定める。エネルギー準位が量子ドットの蛍光波長を決めるので、単に量子ドットのサイズを変更するだけで、第一近似において、量子ドットが可視光を放射する色が変更される。従って、量子ドットの量子閉じ込め効果が、個々の量子ドットから放出される光に直に影響し、広範なスペクトルの色を、異なるサイズの量子ドットをアセンブルすることによって得ることができる。
典型的な量子ドットは、より大きなバンドギャップの無機物質のシェルによって取り囲まれ得るナノ結晶コアを含む。この構造は、多様な溶媒との相溶性を保証する外側有機層でキャッピングされる。本明細書において、アセンブリ全体(つまり、ナノ結晶コア、より大きなバンドギャップ物質のシェル、及び有機キャッピング層)を、まとめて量子ドットと称する。このような量子ドットの代表的な例では、セレン化カドミウムのナノ結晶コアが、硫化亜鉛のシェルに取り囲まれて、酸化トリオクチルホスフィン等の有機リガンド、又はヘキサデシルアミン等の長鎖アミンでキャッピングされる。このようなコアシェル構造体は、ニューヨーク州トロイのEvident Technologiesによって売られている。
量子ドットのナノ結晶コアは、シリコン、ゲルマニウム、リン化インジウムガリウム、リン化インジウム、硫化カドミウム、セレン化カドミウム、硫化鉛、酸化銅、セレン化銅、リン化ガリウム、硫化水銀、セレン化水銀、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、セレン化亜鉛、ケイ酸亜鉛、硫化チタン、酸化チタン、酸化鉛等の少なくとも一つを含む多様な物質から製造可能であるが、これらに限られるものではない。特に本発明に有効なのは、CdSe、InGaP、InP、GaP、及びZeSeのうち少なくとも一つのコアを有する量子ドットである。量子ドットの光学特性は、このナノ結晶コアによって生じる。
量子ドットは、トルエン等の低誘電率(low‐k)有機溶媒中のコロイド分散体等として市販されている。しかしながら、量子ドットは、相互に引力を受けて凝集し得て、その量子的振る舞いを乱し、性能特性を変化させ得る。例えば、凝集は、量子ドットの発光効率を低下させることが知られていて、また、凝集の結果として形成されるより大きなドットへのエネルギー伝達に起因して、放出周波数の赤方偏移を生じさせることが知られている。その全内容は参照として本願に組み込まれる非特許文献4を参照。僅かな色の変化に対する人間の眼の感度のため、粒子の凝集は、照明源からの光の質に対して顕著な影響を有し得る。極端な場合、凝集は、量子ドットからのフォトルミネッセンスの消光に繋がり得る。
ナノファイバーは、10〜2000nmの範囲で一寸法(直径)を有する固体構造であり、他の寸法(長さ)はメートル範囲の極めて長いものとなり得る。本発明に適したナノファイバーは、ポリマー、セラミック、ガラス、ゾルゲル等の多様な物質から製造可能であり、複数物質の混合物も容易に製造可能である。ナノファイバーの特徴の一つは、その小さな直径と、結果としての大きな表面積とである。可視光(略500nm)又はそれ以下のオーダの直径のナノファイバーが容易に生成可能であり、非常に大きな表面積をもたらす。
〈ナノファイバー増強反射率:〉
上述の特許文献2に記載されているように、ナノファイバーは、多様な照明応用において使用可能であり、ナノファイバーがルミネッセンス粒子と組み合わされて、ナノファイバー及びルミネッセンス粒子製のルミネッセンスシート上に斜めに入射する一次光が、二次光を放出させる。その全内容が参照として本願に組み込まれる特許文献3には、ナノファイバーが、所定のカットオフ波長未満において反射性であり、その波長よりも大きい波長に対して透過性であるとして示されている。
実験を通して、本発明者は、厚いナノファイバー基板が、可視スペクトルにおいて優れた広域スペクトル反射を示せることを求めた。反射率の値は、ファイバーの直径、ファイバーの表面形態、基板の厚さ及び密度等の複数のパラメータに依存する。例えば、薄くて密度の低いファイバー基板は典型的に、厚くて密度の高い物質よりも低い反射率を有する。
以下、本発明の多様な実施形態において図面を参照するが、同じ参照番号は、複数の図面にわたって同一又は対応する部分を指称する。図2Aは、反射ファイバーマット102及びフォトルミネッセンスファイバーマット104を用いて作製されたダウンライトデバイス100の概略図である。図2Aでは、光源106(例えばLED)から発する光が、フォトルミネッセンスファイバーマット104に向けられる。一実施形態では、フォトルミネッセンスファイバーマット104のフォトルミネッセンス物質は、厚いナノファイバー表面上にドープされたシリケート蛍光体の層をスプレーコーティングすることによって作製可能である。続いて、フォトルミネッセンス物質を、赤色‐オレンジ色発光量子ドット(600から620nmの放出波長)の層で部分的にコーティングすることができる。フォトルミネッセンスファイバーに当たる光は、その反射性によって、ファイバーベース108を通過することが大幅に防止される。代わりに、この光(励起源からのものと、蛍光体によって変換されたものの両方)は、フォトルミネッセンスファイバーマット104及びファイバーベース108から大幅に反射される。そして、この反射光は反射ファイバーマット102に当たるが、その反射ファイバーマット102は、照明デバイス100の壁の内側を覆っている(ライニングしている)。反射ファイバーマット102の反射ナノファイバーは、この構造によって生成された青色、緑色、及び赤色の光を混合する機能を果たすので、白色光のみが、照明デバイスの出口から発するようになる。
従って、本発明の一実施形態では、反射ナノファイバーは拡散反射体である。拡散反射とは、所定の入射角及び光度の光ビームが広範な角度範囲にわたって物質から反射され、それらの角度にわたって光度を広げるプロセスのことである。理想的な場合、拡散反射は、全方向において等しい輝度で光を反射する物質を生じさせる。
ポリマーナノファイバー反射基板ベースは、ドープされずに、又はルミネッセンス物質でドープされて使用され得る。ナノファイバー反射基板ベースは、物質の透過率及び反射率を変更することによって、多様な光学特性を示すことができるが、これは製造プロセス中に調整及び制御可能である。簡単のため、可視スペクトルにわたって高い拡散反射を示す能力を示すナノファイバー物質を、ナノファイバー反射体(NFR,nanofiber reflector)と称する。
図2B‐1は、異なる厚さのナイロンナノファイバー基板の例と、本発明の多様なナノファイバーに対して可視スペクトルにわたって観測された拡散反射率とを示すグラフである。ナイロン基板は、100nmから300nmの間の平均ファイバー直径を有する滑らかなナノファイバーを含む。各基板は、自立サンプル(つまりバッキング無し)として試験され、4インチ×4インチよりも大きかった。
図2B‐2は、異なるエレクトロスピニング期間のポリ(メチルメタクリレート)ナノファイバー基板の例と、本発明の多様なナノファイバーに対して可視スペクトルにわたって観測された拡散反射率とを示すグラフである。ポリ(メチルメタクリレート)基板は、100nmと600nmの間の平均ファイバー直径の滑らかなナノファイバーで構成されていた。各基板は、自立サンプル(つまりバッキング無し)として試験され、3インチ×3インチよりも大きかった。
PLNを形成するためのナノファイバーのドーピングは典型的には、基板の一表面にルミネッセンス物質を濃縮するコーティングプロセスを用いて行われる(以下詳述する)。蛍光体又は量子ドット(QD,quantum dot)は、所望の照明色を事実上達成するのに十分な充填量でナノファイバー上に充填され得る。蛍光体は典型的には、溶剤に基づいた方法(例えばスプレーコーティング)又はエアロゾルに基づいた方法(例えばドライコーティング)を用いてコーティングされ、QDは典型的に、インクジェット印刷法を用いて適用される。
あらゆる蛍光体の化学的性質と相性が良いものではあるが、ドープされたシリケート及びセレン化物の蛍光体を実施例として示し、例えば、硫化亜鉛のシェルを備えたセレン化カドミウムのコアの例を用いる。これらの量子ドット(QD)の光安定性はサイズに依存し、大きな粒子(つまりオレンジ色/赤色)が最高の光安定性を示す。一実施形態では、ドープされたシリケート蛍光体は、緑色(略540nm)に中心のある広域放射を提供し、オレンジ色のQDが、略615nmの狭い放射を提供するために加えられる。青色LEDで励起される一実施形態では、この組み合わせが、高い演色評価数を備えた白色光(CCT:2700〜5000K)を生じさせる。
典型的なデバイスの動作において、LEDによって放射された青色光は、PLNに向けられて、青色光の一部が、PLNから離れるように拡散反射される緑色放射及び赤色放射に変換される。また、入射青色放射の未変換部分も、PLNのナノファイバーベースによって拡散反射される。拡散放射光は、高い拡散反射率(R〜95%)を示すように設計された第二のナノファイバー物質(つまりNFR層)によって閉じ込められて方向付けられる。本発明の多様な実施形態では、拡散反射率の値の範囲は70%から80%である。本発明の多様な実施形態では、拡散反射率の値の範囲は80%から90%である。本発明の多様な実施形態では、拡散反射率の値の範囲は90%から95%である。本発明の多様な実施形態では、拡散反射率の値は95%よりも大きい。NFRの物質の高い反射率は、光吸収を最小化して、また、デバイスによって生成される赤色、緑色及び青色を混合する機能も果たす。生成された光は、優れた一様性で混合されて、デバイスから発する。
図2Aでは、LEDが光放出経路内に存在し、放出光の一部を吸収し得る。図2Cでは、この欠点が解消されている。図2Cは、反射ナノファイバー及びフォトルミネッセンスナノファイバーを用いて作製されたダウンライトデバイスの概略図であり、LEDが照明器具の外部に移されて、LEDを光ビームから外していて、LEDのより良いヒートシンクを提供している。LEDは、デバイスの裏面に存在するPCB上に取り付けられる。LEDからの光は、アパーチャを通ってデバイスに入射し、PLNに向けられる。NFRの物質が、前述の例のようにデバイスの壁の内側を覆う。
200mAで動作するCree XRE LED(部品番号 CREROY‐L1‐00001‐00801)を用いて得られた典型的なスペクトルが、LM‐79において説明されているように自己吸収を補正した後のものとして、図2Dに示されている。図2Dは、本発明のNFRが有りの場合と無しの場合の図2Aのダウンライト反射体のスペクトル放射束の図である。値は、任意のランプを用いて自己吸収に対して補正されている。
本デバイスを、最大800mAの駆動電流で試験した。CCT、CRI、色度座標において顕著な変化は見られなかった。200mAの動作電流におけるデバイスの測定特性は以下の通りであった:
CCT: 3852K Duv: 0.003
CRI: 92 発光効率: 53ルーメン/ワット
NIST CQS: 91
Duvは、所定の組の色度座標がプランク軌跡(つまり、所定のCCTに対する黒体放射点)からどの位離れているのかの指標である。低いDuv値が好ましい。CQSは、color quality scaleを表す。
ナノファイバーのライナー(裏地)の導入は、このデバイスからの光出力を49.8%増加させた。この増加は、反射ナノファイバー物質の存在によるダウンライト構成における光の吸収の低下に因るものであると考えられる。本実施形態で用いられたナノファイバーは高い反射率(典型的には90%以上)を示すので、ライナーとしてのその物質の使用が、照明器具の物質による吸収を顕著に低下させる。
特定の現象論的説明に限定される訳ではないが、この物質の高い反射率は、ナノファイバーの光学特性のナノスケールマニピュレーションに起因したミー散乱に因るものであると考えられる。ナノファイバー(n〜1.5)と空気との間の屈折率の差が、光のミー散乱用のサイトを形成する。反射光(つまり、後方散乱)の強度は、角散乱分布及び散乱サイト数に比例する。滑らかなナノファイバーでは、散乱サイトは、ナノファイバー自体によって、及び隣接するナノファイバー間の領域によって提供される。この間隔が光の波長のオーダである場合には、後方散乱(つまり、反射)の確率は可視光に対して最適なので、基板の密度の増大(つまり、空隙体積の減少)が、反射強度をある程度改善する。多孔質ナノファイバーに対しては、表面細孔の導入が、散乱サイト数を増加させて、厚さの関数として後方散乱効率を増加させる。更に、直径100〜250nmの表面細孔は、可視放射の後方散乱に対して高い確率を有することが示され得る。従って、本発明の適切に設計された多孔質ナノファイバーは、可視放射の効率的な反射体となることも示され得る。
本発明の一実施形態では、屈折率に不連続性を与える追加の機構が、ナノファイバー内へのナノ物質の導入によって提供される。典型的には、こうしたナノ物質は50nmから400nmの間の直径を有し、可視スペクトルにおいて低い吸光度を示すことが知られている物質で構成される。このような物質の例として、BaSO、テフロン(登録商標)、TiO、Alが挙げられる。このような添加物は、ナノファイバーを作製するのに用いられるポリマーの屈折率とは異なる屈折率を有するように選択される。
本発明の一実施形態では、ナノファイバーの反射特性が変更可能である。典型的には、ナノファイバー基板は、ランベルト挙動に近づく拡散反射を示す。しかしながら、一定量の光沢(鏡面反射)を、偶発的により大きな特徴部を生成する方法で意図的にエレクトロスピニングすることによって、又はAlフレーク等の鏡面反射物質を追加することによって、導入することができる。
図2E‐1は、反射ファイバーマットの一例を示す。本質的には、エレクトロスピニング工程を、平坦でリボン状のファイバーを生成するような方法で行った。これらのファイバーの大半の幅は50μmを超えている。その結果物は、“光沢”を有する物質であり、光沢を有さず拡散反射のみを示す通常のナノファイバー構造と比較すると、ある程度の鏡面反射を示す。
平坦な又はリボン状のファイバーの作製は、上述の特許文献4及び国際公開第2009/140381号“POROUS AND NON−POROUS NANOSTRUCTURES AND APPLICATION THEREOF”(特許文献5)に記載されている。要するに、それらに記載されているように、図4(後述する)に示されるエレクトロスピニングシステムを使用して、多孔質性を得るために、ポリマー溶液2〜10(質量)パーセントを、揮発性ではないがポリマーに対して相対的に高い誘電率のものである添加剤と混合する。一実施形態では、添加化合物の誘電率は50〜189の範囲内である。一実施形態では、N‐メチルホルムアミドを、適切な高誘電率を備えた液体有機化合物として使用して、1〜20wt%の質量パーセントで溶媒混合物に加える。トルエンは、N‐メチルホルムアミドと共に使用可能な溶媒の一つである。一実施形態では、トルエンを、大きな重量パーセント(例えば80〜99wt%の範囲内)の混合物として、エレクトロスピニング混合物において使用する。こうしたトルエン/メチルホルムアミド/ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA,poly(methyl methacrylate))から生成された多孔質PMMAポリマーナノファイバーが、図2E‐2及び図2E‐3に一例として示されている。エレクトロスピニングの条件は、トルエンの含有、ジメチルホルムアミドに対してのメチルホルムアミドの置換、ポリスチレンに対してのPMMAの置換を除いては、上述の例にほぼ従う。
この方法を用いて得られた平均細孔径は、スピニング溶液中の添加物の質量分率に依存することがわかった。この影響を、N‐メチルホルムアミドの2(質量)%及び20(質量)%の範囲において実証した。20%を超えるレベルにおいて、細孔は、ナノファイバーのシリンダー形状を維持するには大きく成り過ぎることがわかった。こうした条件下において、多孔質ファイバーは、図2E‐4に示されるように、潰れて、リボン状に折り畳まれる傾向にあった。
図2E‐2は、+20KV、1.0ml/Hr、コレクター接地のエレクトロスピニング条件下で作製した多孔質PMMAナノファイバーの走査型電子顕微鏡(SEM,scanning electron microscopy)像を示す。サンプルに対する溶媒混合物中の有機化合物の濃度は以下の通りである:(a)98%トルエン、2%N‐メチルホルムアミド; (b)95%トルエン、5%N‐メチルホルムアミド; (c)90%トルエン、10%N‐メチルホルムアミド; (d)80%トルエン、20%N‐メチルホルムアミド。図2E‐3は、+20KV、1.0ml/Hr、コレクター接地のエレクトロスピニング条件下で作製した多孔質PMMAナノファイバーの低倍率での追加の走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。サンプルに対する溶媒混合物中の有機化合物の濃度は以下の通りである:(a)98%トルエン、2%N‐メチルホルムアミド; (b)95%トルエン、5%N‐メチルホルムアミド; (c)90%トルエン、10%N‐メチルホルムアミド; (d)80%トルエン、20%N‐メチルホルムアミド。
単一の溶媒系で調製された滑らかナノファイバーに対する丸いシリンダー形状と比較して、N‐メチルホルムアミド等の高誘電率化合物の添加が、結果物のナノファイバーを多孔質にして、結果としてリボン形状にすることは明らかである。より低い濃度のN‐メチルホルムアミド(2%〜5%等)で調製されたナノファイバーに対しては、ナノファイバー表面上の真球又は円形の代わりに、細孔構造が、特に結果物のナノファイバーの長手方向に沿って、若干細長になる傾向にある。N‐メチルホルムアミドの濃度が10%〜20%に増大すると、円形の細孔が、結果物のナノファイバーの長手方向に沿って更に細長になる傾向にある。N‐メチルホルムアミドの濃度が20%に達すると、細孔は互いに融合して、ナノファイバー表面上に非常に粗い表面特徴部を形成し始める。こうした特徴部は、特定の実験条件において円形の細孔として特徴付けることができて、その閾値の存在は5%と10%の間の質量比のN‐メチルホルムアミドにおいて明確に観測されて、細孔径が顕著に増大し、形状がより細長になる。
ナノファイバーの細孔は、その形状が若干細長の形状から楕円形上にまで及び、1.1:1から10:1の範囲内のアスペクト比を有する。細孔は、ナノファイバーの表面内に部分的に埋没していて、場合によっては5〜100nmの見積もりの深さを有するが、より小さい細孔の深さは容易には検出できないものであり得る。細孔は5〜100nmの見積もりの長さを有するが、より短い細孔の長さは容易には検出できないものであり得る。従って、細孔はナノファイバーの内面を露出して、細孔を有さない同様の直径のナノファイバーと比較して、表面積を増大させる。隣接する細孔は、それらの間のナノファイバーの壁の物質によって互いに全体的に分離され得て、又は隣接する細孔が部分的に重なって、ナノファイバー中により大きなキャビティを形成し得る。
本発明に適した他の高誘電率化合物の例として、N-メチルホルムアミド、N-メチルアセトアミド、N-メチルプロパンアミド、N-エチルアセトアミド、N-プロピルプロパンアミド、ホルムアミド、N-ブチルアセトアミド、N-エチルホルムアミドが挙げられるが、これらに限られるものではない。これらの相溶性溶媒として、トルエン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、ジクロロメタン、ジメチルアセトアミド、アセトンが挙げられるが、これらに限られるものではない。ポリマーとして、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(アクリロニトリル)、ポリ(カーボネート)、これらの混合物が挙げられるが、これらに限られるものではない。
以下の表は、一般的な物質の反射率の一覧を提供する。本発明の一実施形態では、この光学タイプの物質が、鏡面反射物質用に導入される。このような物質として、例えば、粒子状又はフレーク状のAl、Au、Ag、TiO、ZnO、BaSO、Znを挙げることができる。
一般的な物質の反射率
研磨されたAl 0.60〜0.70
エッチングされたAl 0.70〜0.85
白漆喰 0.90〜0.92
白絵具 0.75〜0.90
琺瑯 0.65〜0.90
白色ガラス 0.75〜0.80
本発明の一実施形態では、高反射率を提供するように設計されたナノファイバー物質の添加を用いて、照明デバイスのエネルギー効率を増大させることができる。ナノファイバーは、ダウンライトのライナーとして、また、照明の反射板(トロファ)用に使用可能である。
従って、本発明の反射ナノファイバーマット又は基板は一般的に以下の実施形態を提供する:
1.ナノファイバー物質が、ダウンライト、照明のトロファ、又は他の照明デバイス等の照明器具の壁の内側を覆う。
2.ナノファイバーのファイバーマット又は基板が、可視光の波長と同等の寸法を有する滑らかでランダムに配向したナノファイバーを含むか、又は、テクスチャー化された表面形態を与える光の波長と同等の直径の表面細孔を備えた平坦でリボン状のファイバーを含む。
3.ナノファイバー物質が、拡散反射体(つまりランベルト反射体)として機能するか、又は、基板に光沢特性を与える特徴部若しくは添加物を含む。このような基板は、鏡面反射及び拡散反射の両方を示し得て、両者の比は、拡散反射サイト及び鏡面反射サイトの相対的な構成によって制御される。この構造は、図4に示されるようなエレクトロスピニングチャンバにおいて製造可能である(後述する)。従来のナノファイバー構造(拡散反射を示す)に対する光沢又は部分的鏡面反射を示すナノファイバー構造に対する選好は、エレクトロスピニングパラメータの選択によって提供され、パラメータとして
1.ポリマー溶液濃度;
2.ポリマー溶液流量;
3.エレクトロスピニング電圧勾配;
4.スピナレットからコレクターまでの距離;
5.スピナレットのサイズ;
6.スピニングチャンバの環境
が挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのパラメータが、拡散反射サイトと鏡面反射サイトとの結果的な相対的構成を決める。
図4で用いられる例示的な一組のパラメータは以下のものを含む:
1)エレクトロスピニング溶液 − 81%トルエン、9%N‐メチルホルムアミド、10%ポリマー(この10%のうち、85%がPMMAで、15%がPBMA);
2)ニードルゲージ − 25G
3)溶液流量 − 0.5mL/時
4)Co流量 − 8.0L/分
5)相対湿度(RH,relative humidity) − 78%
6)ギャップ距離 − 7.5インチ
7)電圧 − 26kV
8)総スピン時間 − 44分間
9)基板 − 矩形の鋼板上のクリーニングされたガラススライド
4.ナノファイバーのファイバーマット又は基板が、追加の散乱サイトを提供し反射率を増大させる高誘電率物質(例えばZnO、BaSO、TiO、Al等)といった添加物を含む。こうした添加物は、エレクトロスピニング溶液内に分散可能であり、
ナノファイバー及び高誘電率物質の複合材がエレクトロスピニング工程によって直接提供される。本発明の一実施形態では、ランダムでテクスチャー化された(つまり、多孔質)ナノファイバーが、上述のように、光学フィルター及び波長選択反射体としての使用に最も効果的である。対照的に、滑らかで丸いナノファイバーの薄層は、光の散乱体として優れないことがわかっていて、いずれの場合にも有効ではない。滑らかなナノファイバーの薄層から得られた典型的な%Tデータが図2Fに与えられている。より具体的には、図2Fは、直径の異なる滑らかな丸いPMMAナノファイバー構造の薄層のパーセント透過率(%T)を示す。図2B‐1及び図2B‐2と比較されるような、これらのものと厚くて滑らかなナイロン及びPMMAナノファイバー構造の透過性の違いに留意されたい。
より具体的には、本願に参照として取り込まれる特許文献6に記載された方法を用いて、ナノファイバー基板を、高誘電率物質でコーティングすることができる。本発明の一実施形態では、上述のように、例えばZnO、BaSO、TiO、Al等の高誘電率物質を、エレクトロスピニング後にファイバーマットに適用することができる。この実施形態は以下の図8に示されている。
5.TiO等の光活性充填材をナノファイバーに追加して、固体照明デバイスに用いられるポンプLEDの青色照射下においてナノファイバーの連続的クリーニングを提供することができる。TiOは既知の光触媒であり、十分なエネルギーの波長によって励起されると、有機化合物を酸化させる。固体照明に提供される励起波長(つまり350から470nm)が光酸化反応を開始させるのに十分になるように、既知の方法を用いて、TiOのバンドギャップを調整することができる。TiO及び同様の光触媒添加物はエレクトロスピニング溶液内に分散可能であり、ナノファイバー及び光触媒物質の複合材が、エレクトロスピニング工程によって直接提供される。代わりに、本願に参照として取り込まれる特許文献6に記載された方法を用いて、ナノファイバー基板を光触媒物質でコーティングすることができる。
〈フォトルミネッセンスファイバー:〉
図3A及び図3Bは、光刺激可能ファイバー(LF,light stimulatable fiber)2を示す概略図であり、LF2は、例えば、基板上に又はバルクのナノファイバー内に配置されたルミネッセンス粒子4(つまり、後述の化合物のうち一つ)を含む。より具体的には、図3Aは、或る体積のファイバー2(図3Aではナノファイバーとして示される)内部のフォトルミネッセンス粒子4(例えば、量子ドット半導体等の光刺激可能粒子、蛍光体、ナノ蛍光体)の配置を示す概略図である。図3Bは、ファイバー2(図3Bではこれもナノファイバーとして示される)の上又は付近のルミネッセンス粒子4の配置を示す概略図である。図3Cは、本発明の一実施形態に係るファイバー基板6を示す概略図であり、そのファイバー基板6は全体として一つの光学散乱中心として機能する。本発明の一実施形態に係るこの構成では、刺激可能粒子(明示的には示されていない)が、ファイバー基板の厚さh全体にわたってナノファイバー2に配置されている。ナノファイバー2が励起(又は一次)光用の散乱サイトを累積的に提供することによって、本発明の一実施形態では、ポンプ源の光と刺激可能粒子4との間の相互作用の確率が増強される。
図3Dは本発明の一実施形態に係るファイバー基板6を示す概略図であり、複数のファイバー2が個別の散乱中心として示されている。ナノファイバー2が一次(又は励起)光用の散乱サイトを個別的に提供することによって、本発明の一実施形態では、一次光と刺激可能粒子4との間の相互作用の確率が増強される。
従って、後述の本発明の多様な実施形態においては、ファイバー基板からの刺激可能放出のために例えば図3C及び図3Dに示されるファイバー基板を含むデバイスが提供される。ファイバー基板6は、100から2000nmの範囲内の平均ファイバー直径を有するナノファイバーと、そのナノファイバーに配置された複数の光刺激可能粒子とを含む。刺激可能粒子4は、波長λの一次光を受光すると、二次光を放出することができる。平均ファイバー直径は、一次光用のファイバー基板内部の散乱サイトを提供するために、波長λと同程度のサイズのものである。
後述のように、平均ファイバー直径は、100nmから5000nmの間、より適切には100nmから2000nmの間、より適切には100nmから1000nmの間の範囲内である。波長λは、100から2000ナノメートルの間、より適切には100から500ナノメートルの間の範囲内である。ファイバー基板6は、0.1から2000マイクロメートルの間の範囲内、より適切には1から500マイクロメートルの範囲内の間の厚さを有する。
本発明の多様な実施形態では、刺激可能粒子4は、例えば、上記量子ドット物質以外に又は加えて、蛍光体(ナノ蛍光体を含む)を含む。例えば下記の又は他のもの等の蛍光体が本発明に適している。適切な蛍光体の例として以下のものが挙げられるが、これらに限られるものではない:
1. 希土類ドープ酸化金属(Y:Tb、Y:Eu3+、Lu:Eu3+、CaTiO:Pr3+、CaO:Er3+、(GdZn)O:Eu3+; SrAl1425:Eu3+、GdMgB10:Ce3+:Tb3+、CeMgAl1119:Ce3+:Tb3+、Y:Eu3+等);
2. 硫化金属(CaS:Eu2+、SrGa:Eu、CaSrGa(S,Se):Eu等);
3. 希土類ドープイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)(YAG:Ce3+等)
4. 金属シリケート(Ca(Sc,Mg)Si12:Ce、(Ba,Sr)SiO:Euを含む)
5. 希土類ドープ酸化ジルコニウム(ZrO:Sm3+、ZrO:Er3+等)
6. 希土類をドープしたバナジウム酸塩(YVO:Eu)及びリン酸塩((La,Ce,Tb)PO);
7. ホストマトリクス(例えばGd、GdOS、PbO、ZnO、ZnS、ZnSe、シリケート)及びドーパント(Eu、Tb、Tm、Cu、Al、Mn)で構成されたドープ物質
8. 金属ドープ型の硫化亜鉛及びセレン化亜鉛(例えば、ZnS:Mn2+、ZnS:Cu、Zn0.25Cd0.75S:AgCl)
本発明で使用される蛍光体の他の例は、その全内容が参照として本願に組み込まれる非特許文献5に見出すことができる。特に、本発明に有用なのは、希土類ドープYAG、ドープされた硫化金属(ドープされたZnS、ドープされたSrGaを含む)、ドープされたシリケート、ドープされたZnSeのうち少なくとも一つを含むナノ蛍光体である。
更に、後述のように、刺激可能粒子4は、複数の色の特徴的な発光体(つまり、異なるサイズの量子ドットの分布又は蛍光体の分布)、又は量子ドット及び蛍光体の組み合わせを含むことができて、一次光からの個別の二次光放出を生じさせることによって、70以上、又は80以上の演色評価数を有する白色光を結果として形成することができる。
本発明の一実施形態では、例えば、ナノファイバーのファイバー基板等の高表面積媒体の上に刺激可能粒子4を配置することによって、ナノファイバー2及び刺激可能粒子4(例えば量子ドットや蛍光体)を含むファイバー基板6の放出効率が、平坦なパッケージングのルミネッセンス粒子がフィルム内に配置されている場合に得られる以上に増大する。結果として、本発明の一実施形態では、このようなナノファイバー基板構造が、量子ドットがフィルム内に分散している場合よりも高い効率で、LEDによって放出された光子を捕獲することができて、また、平坦にパッケージングされたルミネッセンス粒子で可能な場合よりも高い強度で可視波長において再放射することができる。
特定の理論に限定されるものではないが、ファイバー2から散乱される光は、ファイバーの直径、光の波長、光に対するファイバーの向き、及びファイバーの屈折率に依存する。ファイバーのポリマーは、1.3から1.6の間の範囲内の実数屈折率を有する。弱吸収物質の長いファイバーに対する光散乱効率曲線の例は、非特許文献6において以前に詳解されている。この以前の研究では、300nmの入射光に対して、最大の光散乱は、3.14のサイズパラメータ(πかけるファイバーの直径/波長)と、Q=4.2の散乱効率(Q)を有する。600nmの入射光に対して、サイズパラメータは1.6であり、Q=2である。従って、短い方の波長の光(本発明において多く使用されると予想される)は、長い方の波長の光よりも二倍、ファイバーの基板内にトラップされやすい。この現象の代替的な説明は、平均として、適切に設計されたナノファイバー物質を介する400nmの光の光路長(OPL,optical path length)は、600nmの光のOPLよりも長いというものである。本発明に適用されるこの現象の意味合いは、発光の増強が、ファイバー基板中のファイバーの光散乱特性から得られ得る(つまり、各ファイバーが散乱中心として機能して、ファイバーの基板が、ファイバー基板内に励起光をより効率的に閉じ込める媒体として機能して、励起光がファイバー基板媒体内に残留している間に発光体と相互作用する確率が高くなる)というものである。
例えば、本発明において、典型的な励起波長は450nmの青色光である。白色光を生成するためには、その構造は、450nmから700nmの広範な周波数範囲にわたって放射を放つ必要がある。基板6内のナノファイバー4の平均直径が励起源のもの(つまり、450nm)にほぼ等しいナノファイバー構造を製造することによって、励起周波数を、光散乱によってナノファイバー構造内に効率的にトラップすることができる(つまり、励起源のOPLが長い)。これは、励起源が蛍光発光を開始させて白色光を生じさせる傾向を増大させる。対照的に、ルミネッセンス化合物の蛍光発光によって生じるより長い波長の放出は、ファイバー基板中のナノファイバーによってあまり効率的に散乱されず、最小の散乱でファイバー基板構造から出て行く傾向にある。こうした条件下において、波長及びファイバーの直径の関数としての光の散乱性/フォトニック特性が改善される。
本発明の一実施形態では、ファイバー基板6は複数のナノファイバー層を含む(図2Cに示されるように)。これらの層のナノファイバー2は、独立的に、入射励起光に対する散乱中心として機能する。典型的には、ナノファイバーは、励起源の波長(つまり100〜1000nm)にほぼ等しい平均直径を有する。更に、ファイバー内の層の数が、典型的に、0.1から2000マイクロメートルの範囲内でファイバー基板6に対する厚さを形成し得るが、より薄い値(例えば0.01マイクロメートル等)及びより厚い値(例えば3000マイクロメートル等)も適切である。より薄い層は、入射励起光を“捕獲”するものにはならない傾向があり得て、より厚い層は、量子ドットからの誘起光を実質的に散乱させ得る。
〈製造手順〉
本発明の反射及び光刺激可能構造の形成は、多数の方法で行うことができる。形成方法は典型的に、制御された直径のナノファイバー2を形成すること、及び、刺激可能構造のために、刺激可能粒子4(例えば、量子ドットや蛍光体)をナノファイバー2に適用することを含む。反射物質は、ナノファイバーをエレクトロスピニングすることによって製造されて、これは、刺激可能粒子等の他の物質を追加せずに用いられる。刺激可能構造は複数の方法によって形成され得る。一方法では、ファイバーが結果物のファイバー基板にまとまっていく際に、刺激可能粒子4をエレクトロスピニングされたファイバーに適用することができる。一方法では、刺激可能粒子4をエレクトロスプレー媒体に含めることができる。一方法では、基板を刺激可能粒子無しで形成した後に、刺激可能粒子4を結果物のファイバー基板に適用することができる。同様に、高誘電率及び/又は光触媒の物質を含有するナノファイバー基板を、複数の方法で作製することができる。一方法では、ファイバーが結果物のファイバー基板にまとまっていく際に、高誘電率及び/又は光触媒の粒子4をエレクトロスピニングされたファイバーに適用することができる。一方法では、高誘電率及び/又は光触媒の粒子4をエレクトロスプレー媒体に含めることができる。一方法では、基板を粒子無しで形成した後に、高誘電率及び/又は光触媒の粒子4を、結果物のファイバー基板に適用することができる。
図4は、本発明のファイバー及び/又はナノファイバーの堆積に適したエレクトロスピニング装置を示す概略図であり、その堆積は、上記量子ドット及びナノ蛍光体等のナノ粒子発光体、高誘電率物質製の粒子、TiO等の光触媒物質製の粒子を含む粒子4を有するファイバー及び/又はナノファイバーの堆積を含む。本発明の一実施形態では、本発明のファイバー及び/又はナノファイバー内に取り込まれた粒子4は、ファイバーの直径よりも小さい。本発明の一実施形態では、本発明のファイバー及び/又はナノファイバー内に取り込まれた粒子4は、ファイバーの直径よりも大きい。
図4において、エレクトロスピニング装置21は、エレクトロスピニング素子24を取り囲むチャンバ22を含む。このようにして、エレクトロスピニング素子24は、ファイバーが構成される物質をエレクトロスピニングして、ファイバー26を形成するように構成される。エレクトロスピニング装置21は、エレクトロスピニング素子24から配置されて且つファイバー及び/又はナノファイバーを収集するように構成されたコレクター28を含む。ファイバー及びナノファイバーを形成するための多様な方法は、本願に参照として取り込まれる特許文献7、特許文献8、特許文献9に記載されている。
エレクトロスピニング素子24は、例えば上述のポリマー溶液等のエレクトロスプレー媒体を含む貯蔵サプライ30と連通する。本発明のエレクトロスプレー媒体は、ナノファイバー物質の押し出しを含むファイバーの押し出し用に当該分野において知られているポリマー溶液及び/又は溶解物を含む。実際、本発明に適したポリマー及び溶媒として、例えば、ジメチルホルムアミド又はトルエン中のポリスチレン、ジメチルホルムアミド/塩化メチレン混合物中のポリカプロラクトン、蒸留水中のポリ(エチレンオキシド)、蒸留水中のポリ(アクリル酸)、アセトン中のポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ジメチルホルムアミド(DMF)中のPMMA、N‐メチルホルムアミド(NMF)中のPMMA、アセトン中の酢酸セルロース、ジメチルホルムアミド中のポリアクリロニトリル、ジクロロメタン又はジメチルホルムアミド中のポリラクチド、ギ酸中のナイロン、酢酸中のナイロン、希釈水中のポリ(ビニルアルコール)、これらの組み合わせが挙げられる。一般的に、本発明に適した溶媒として、ポリマーが溶解可能な有機溶媒、無機溶媒の両方が挙げられる。ポリマー物質は、形成された際に、反射基板を提供するような有機物質であることが好ましいが、ポリマーは、ルミネッセンス化合物用のカラーフィルターとして機能する添加物(後述する)、反射率を増大させる高誘電率添加物、又は自己クリーニングの手段を提供する光触媒添加物と共にスピニングされ得る。
高電圧源34が、エレクトロスピニング素子24を高電圧に維持するために提供される。コレクター28は、エレクトロスピニング素子24の先端から1から100cm離れて配置されることが好ましい。コレクター28はプレート又はスクリーンであり得る。典型的には、2000から400000V/mの間の電場強度が高電圧源34によって設定される。典型的には、コレクター28は接地されて、エレクトロスピニング素子24からのエレクトロスピニングよって生成されたファイバー26は、電場32によってコレクター28に向けられる。エレクトロスピニング素子24の先端からの流体のフィラメント又は液体ジェット42としてファイバーが構成される物質を、電場32が引き寄せる。各エレクトロスピニング素子24に対する物質の供給は、ファイバーが構成される物質の抽出に関する電場強度との間で、エレクトロスピニング素子24を出て行く小滴の形状が一定になるようにバランスがとられる。ポリマー溶液中には、ルミネッセンス化合物、高誘電率物質、又は光触媒物質が存在する(代わりに、エレクトロスピニングプロセスの後又はその最中にファイバー上に導入される)。本発明の一実施形態で堆積させたファイバーの直径は、50nmから数マイクロメートルにまで及び得る。
上述の参照として取り込まれる特許文献10の場合のように、本発明は、異なる複数のエレクトロスピニング素子を用いて、サイズの異なるファイバーの混合ファイバーのファイバー基板を形成することができる。ファイバー基板は、例えば、ファイバー基板の他のサイドよりも大きな平均ファイバー直径を有する基板の一サイドを有することができる。
本発明のナノファイバーに使用されるファイバーとして、アクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、セルロース、酢酸セルロース、キトサン、コラーゲン、DNA、フィブリノゲン、フィブロネクチン、ナイロン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(クロロスチレン)、ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(エーテルイミド)、ポリ(エーテルスルホン)、ポリ(エチルアクリレート)、ポリ(エチル酢酸ビニル)、ポリ(エチル‐コ‐酢酸ビニル)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(乳酸‐コ‐グリコール酸)、ポリ(メタクリル酸)塩、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(ラウリルメタクリレート)、ポリアクリレート、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(スチレンスルホン酸)塩、ポリ(スチレンフッ化スルホニル)、ポリ(スチレン‐コ‐アクリロニトリル)、ポリ(スチレン‐コ‐ブタジエン)、ポリ(スチレン‐コ‐ジビニルベンゼン)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアニリン、ポリベンズイミダゾール、ポリカプロラクトン、ポリカーボネート、ポリ(ジメチルシロキサン‐コ‐ポリエチレンオキシド)、ポリ(エーテルエーテルケトン)、ポリエチレン、ポリエチレンイミン、ポリイミド、ポリイソプレン、ポリラクチド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリ(ビニルピロリドン)、タンパク質、SEBSコポリマー、シルク、スチレン/イソプレンコポリマーが挙げられるが、これらに限られるものではない。
また、ポリマーブレンドを含有するナノファイバーも、二以上のポリマーが共通の溶媒に可溶である限り、生成することができる。いくつかの例としては、ポリ(フッ化ビニリデン)‐ブレンド‐ポリ(メチルメタクリレート)、ポリスチレン‐ブレンド‐ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ(メチルメタクリレート)‐ブレンド‐ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(メチルメタクリレート)‐ブレンド‐ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロオキシプロピルメタクリレート)‐ブレンド‐ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ヒドロキシブチレート)‐ブレンド‐ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(メチルメタクリレート)‐ブレンド‐ポリ(ラウリルメタクリレート)、タンパク質‐ブレンド‐ポリエチレンオキシド、ポリラクチド‐ブレンド‐ポリビニルピロリドン、ポリスチレン‐ブレンド‐ポリエステル、ポリエステル‐ブレンド‐ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチレンオキシド)‐ブレンド‐ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシスチレン)‐ブレンド‐ポリ(エチレンオキシド)が挙げられる。
〈反射ナノファイバー基板の形成〉
一般的に、図5は、本発明の実施形態に係る反射ナノファイバー基板(又はファイバーマット)を形成するための上述の第一の方法を示すフローチャートである。500において、ポリマー溶液(例えば、ギ酸/酢酸混合物中のナイロン、ジメチルホルムアミド中のPMMA、トルエン/N‐メチルホルムアミド中のPMMA)が、上述の条件を用いて、エレクトロスピニングされる。510において、エレクトロスピニングされた溶液から、ナノファイバーが、100から5000nmの間の直径を有して形成される。520において、マットが所望の反射率を生じさせるのに十分な厚さを得た後に、ナノファイバーが、ファイバー基板を形成するように収集される。
粒子をその形成又は収集されたナノファイバーに追加して、ナノファイバーの物理的性質を変更することができる。粒子は光刺激可能、高誘電率物質製、又は光触媒であり得る。500において、粒子を含むポリマー溶液が、上述の条件を用いて、エレクトロスピニングされる。510において、エレクトロスピニングされた溶液から、ナノファイバーが、100から5000nmの間の直径を有して且つ刺激可能粒子を含んで形成される。520において、ナノファイバーがファイバー基板を形成するように収集される。
500のプロセスは、好ましくは制御された条件下において、ナノファイバーをエレクトロスピニングするための上述の一般的な方法を反映している。500においては、適切な分散を保証するために、容器30内でポリマーを混合する前に溶媒中で粒子化合物を超音波処理することに注意されたい。適切な分散は、結果物のファイバー基板全体にわたる粒子の均一な分布をもたらす。通常、12時間以上の超音波処理時間が、溶液中の均一な化合物懸濁を得るのに十分である。溶液中のポリマー対粒子化合物の比は典型的には1:50から100:1の範囲である。
更に、本発明の一実施形態によると、ポリマー溶液中の刺激可能粒子の局所的濃度が高過ぎると、化合物の良くない凝集がもたらされる。図6Aは、凝集が低濃度であり典型的には問題ではない濃度における、ポリマーマトリクス10中の刺激可能粒子4(つまり、量子ドット、ルミネッセンス又は光刺激可能化合物)の分散の概略図である。図6Bは、凝集が問題となる濃度におけるポリマーマトリクス10中の量子ドット4の概略図である。小型粒子は静電引力を受けることが多いので、凝集は低濃度においても問題となり得る。しかしながら、本発明は、高表面積ナノファイバーを用いて、多量の粒子を収容するその高表面積ナノファイバーの性能によって、粒子の凝集の可能性を低減する。
本発明の一実施形態では、凝集は、結果物のファイバー中のルミネッセンス化合物の分散の不均一性をもたらすので、望ましくない。凝集は、結果としての発光の色の均一性を変化させ得る。また、凝集は、放出周波数の赤方偏移及び自己吸収による放出強度の低下を生じさせることによって、ルミネッセンス化合物の光学特性を劣化させる。
粒子のサイズ分布は、複数のパラメータを管理することによって制御可能であり、例えば、溶媒系の有機相を変更すること、ナノ粒子が形成される温度を変更すること、ナノ粒子を形成するのに使用される反応物濃度を変更すること、キャッピング分子の化学的性質を変更すること、ナノ粒子が形成される物質の凝固を制御するように表面活性剤を加えること、粒子の核生成中に電場又は磁場を印加すること、ナノ粒子の形成中に音響エネルギーを印加すること等が挙げられる。
キャッピング分子の化学的性質は、例えば、ナノ粒子を化学的に安定化させるためにナノ粒子(つまり、量子ドット)の周囲にシェルを形成することを含み得る。表面活性剤(例えば、有機リガンド)が、シェルの周囲に含まれて、シェルの外側に付着して、溶液化を促進して、凝集を防止することができる。このような表面活性剤は、粒子が乾燥状態で生成されるか又は使用される場合に、粒子の凝集を防止するのに役立つ。代わりに、所望の粒子分布を達成するため、粒子の核生成後に、電気泳動分離等の分離法を用いることができる。
500において、エレクトロスピニング溶液は、例えば、有機ルミネッセンス物質(ダイ)、セラミック、有機金属、炭素、及び/又は、金属等の添加物を含むことができる。例えば、ナノファイバーの屈折率を、Alといったセラミック等の高誘電率の物質を添加することによって、増大させることができる。添加物はポリマー内に取り込まれて、所望の物理的、化学的、又は機械的性質を与える。添加物は、通常、エレクトロスピニングの前にポリマーと混合されて、一般的にはポリマーと強い化学結合を形成しない。本発明に適したポリマー内の一般的な添加物の例として、ピグメント(例えば、Al、BaSO)、導電性又は反射性物質(例えば、金属フレーク)、自己クリーニング用の光触媒物質(例えば、TiO)、紫外線安定材、ガラス強化材が挙げられる。
510において、エレクトロスピニング環境の条件が制御される。特許文献8には、エレクトロスプレー環境を制御するために本発明に適用可能な方法が記載されている。また、エレクトロスピニングプロセスの改良が、参照として本願に組み込まれる特許文献9(“Filter Incorporating Nanofibers”)に記載されている。そこに記載されている方法を本発明において用いて、小さな直径のナノファイバーを生成することができて、その大きな表面積対体積の比は、結果物のファイバー基板から放出される光の輝度を増強することができて、その平均ファイバー直径のサイズは、入射光源の波長に整合するように適切なサイズにされる。
520において、特許文献9(“Electrospinning of Fibers using a Rotatable Spray Head”)に記載された方法を用いて、整列したファイバーを得ることができて、また、特許文献9(“Filter Incorporating Nanofibers”)に記載された方法を用いて、ファイバーマットの密度及び均一性を改善することができる。
〈エレクトロスピニング中のナノファイバー上への発光体の取り込み〉
本発明の一実施形態では、上述のように、ファイバーが結果物のファイバー基板6へとまとまっていく際に、刺激可能粒子4をエレクトロスピニングされたファイバー2に適用することができる。図7は、本発明の一実施形態に係るルミネッセンスデバイスを形成するための方法を示すフローチャートであり、刺激可能粒子4がエレクトロスピニングプロセス中にエレクトロスピニングされたファイバーに付着する。700において、ポリマー溶液が、100から5000nmの間の直径を有するナノファイバーを形成するようにエレクトロスピニングされる。710において、ナノファイバーが、エレクトロスピニング中に刺激可能粒子4でコーティングされる。720において、ナノファイバーがファイバー基板6を形成するように収集される。
本実施形態では、刺激可能粒子4は、図2Bに示されるように、ナノファイバーの表面又は表面近くに配置される。700のプロセスは500のプロセスと同様であり、制御された条件下において一実施形態のナノファイバーをエレクトロスプレーするための上述の一般的な方法を反映している。710において、エレクトロスピニングされたファイバーが乾燥する前に、刺激可能粒子4がエレクトロスピニングされたファイバーの表面上に付着する。710において、刺激可能粒子4を、ポリマー溶液をエレクトロスピニングするエレクトロスプレーの先端部から離れた箇所に向けられたエレクトロスプレービームによって、導入することができる。図4は、エレクトロスピニング環境46内に刺激可能粒子4を導入するためのエレクトロスプレーユニット48を示す。
刺激可能粒子4の低い凝集度は、ナノファイバー形成ステップと光刺激可能粒子付着ステップとを分離することによって達成可能である。これは、本発明の一実施形態において、出てきたナノファイバーが乾燥する領域内に、例えば刺激可能粒子4(エレクトロスプレー溶液から等)を導入することによって達成可能である。エレクトロスプレー導入法においては、刺激可能粒子懸濁液のサブミクロンの小滴が、刺激可能粒子を含有する溶媒(例えば、トルエン等)の小滴を静電的に分裂させることによって生成される。エレクトロスプレーされた小滴は高度に帯電していて(通常は正に帯電)、本発明の一実施形態では逆の電荷を有し得るポリマーナノファイバー6の表面に向かう間において、同じ電荷の反発によって凝集しない。
ナノファイバーはニードルからの放出中に乾燥するので、本発明の一実施形態では、エレクトロスプレーの配置が、ナノファイバー2内への刺激可能粒子4の侵入を制御する。例えば、エレクトロスプレービームをエレクトロスプレーの先端部に近づけると、ナノファイバーはより多くの溶媒を含むので、より柔軟になる傾向があり、刺激可能粒子4がファイバー内により深く入り込む。代わりに、エレクトロスプレービームをエレクトロスプレーの先端部から離してコレクターに近づけると、ナノファイバーはより乾燥して、刺激可能粒子が表面に制限される。刺激可能粒子を分散させるのに用いられる溶媒等の他のパラメータも、エレクトロスプレーされた刺激可能粒子の侵入深度に影響し得る。
710において、エレクトロスピニングされたファイバーの乾燥速度に影響を与える(遅らせる)ようにエレクトロスプレー環境を制御するための特許文献8に記載されたプロセスが、適用可能である。710において、ファイバー内への粒子の伝達及び取り込みに関して特許文献10に記載されたプロセスが、本発明に適用可能である。
720のプロセスは、520の上述のプロセスと同様である。
〈エレクトロスピニング後のナノファイバー上への粒子の取り込み〉
本発明の一実施形態では、上述のように、光刺激可能粒子(例えば、量子ドットや蛍光体)等の粒子を、エレクトロスピニング後に、ファイバー基板に適用することができる。粒子コーティングの他の例として、高誘電率物質及び光触媒物質(TiO等)が挙げられる。この実施形態は図8に示されている。本発明のこの実施形態によると、800において、例えば、上述の方法などのエレクトロスピニング法によって、ファイバー基板が形成される。810において、粒子4を含む溶液が提供される(図6Aのポリマー溶液等)。820において、ナノファイバー基板6が溶液でコーティングされる。溶液は、ファイバー基板が溶解せずに、ファイバー基板6内に存在しているポリマーをわずかに膨張させ得るように、選択される。
コーティングプロセス中に、ポリマーナノファイバーは、溶媒によって膨張し得る。また、ネットワーク内のファイバーのこの膨張は、ファイバー間の間隔も広げて、粒子が入り込むネットワークの空間を開く。従って、粒子が、ブラウン運動によって、ファイバー表面に向けて移動し得る。ファイバー基板6は、1分間から72時間の期間で溶液内でコーティングされ得て、0〜60秒間にわたって溶媒ですすがれて、ゆるく付着した表面粒子の除去を確実にする。そして、ファイバー基板6を支持体上において、使用前に室温において完全に乾燥させ得る。ナノファイバーに対する粒子の接着性を増大させるために、コーティング溶液は、ポリマーやタッキファイヤー等の添加物を含み得る。
図9は、図8に示される方法を用いて調製したポリマー/量子ドット複合ナノファイバーの透過型電子顕微鏡像である。図9に示されるように、装飾されたファイバーの透過型電子顕微鏡像のファイバー2の外側及び内側の両方に、個々の量子ドット4を見て取ることができる。その量子ドットのサイズは、ドットの凝集をほとんど示していない。
図8に示される本発明の方法に従って作製されたポリマーナノファイバー上の粒子の表面密度は、ファイバーの浸漬時間、粒子溶液の濃度、繰り返されるコーティングステップの数、溶媒の組成、温度等の変数を変更することによって、制御可能である。ブラウン運動を増大させてナノファイバーマトリクス(プロセスにおいて用いられる非溶媒と混合された微量溶媒)を軟化させるより高い温度等の因子は、表面被覆率、及び、ファイバーに対する粒子の埋没の程度の両方を制御し得る。顕微鏡法及びプロセスの力学に基づくと、粒子コーティングは、ナノファイバーの周辺に局在し得る。
ファイバーやファイバー基板等のマトリクス内への粒子の取り込みを本発明において説明したが、本発明のこの側面は、エレクトロスピニング及びファイバーに限られるものではない。上述のエレクトロスピニング、及び他の従来の方法(スプレーコーティング、ドロップコーティング、スピンコーティング、転写、感熱印刷、インクジェット印刷、エアロゾル処理、静電的方法、充填ポリマーの押し出し、自己組織化単層等)を含む多様なプロセスを本発明に従って用いて、ルミネッセンス又は光刺激可能化合物の所定の分布を有するマトリクスを形成することができる。こうした例では、マトリクスはエレクトロスピニングされたファイバーである必要は無く、ホストを提供し、そのホストに対して、発光粒子の分散体を含有する溶媒を晒すことによって、粒子(つまり、量子ドット、蛍光体、ナノ蛍光体、又はエレクトロルミネッセンス粒子)がマトリクスに適用される。マトリクス物質は、有機物ベースであることが好ましいが、無機ベースを含有するゾルゲル物質を含み得る。
〈相対的な発光体の分布〉
本発明の一実施形態では、本発明の光刺激可能デバイスを作製するのに用いられるルミネッセンス化合物は、例えば量子ドット、蛍光体、又はナノ蛍光体のいずれかを形成する粒子である。量子ドット(つまり、刺激可能粒子4)は、第一近似において、ナノ粒子の直径に依存する波長の電磁波を放出する。例えば、公称直径2.8nmのCdSeナノ粒子は略530nmの緑色光を放出し、公称直径5.0nmのCdSeナノ粒子は略625nmの赤色光を放出する。特定の粒子の混合(各々が特徴的な波長放出を有する)を本発明において用いて、蛍光灯用の蛍光体の混合において用いられる混合方法と同様に“白色光”を生じさせることができる。
本発明の一実施形態では、刺激可能粒子に対して開示される公称サイズは、広帯域(離散的な又は線状放出と比較して)をもたらすサイズ分布又は表面構造の相違を有し得る。例えば、無機シェル層を含まない狭いサイズ分布の量子ドットは、表面欠陥及びトラップの励起によって、広帯域放出を示し得る。このような物質の一例は、その全文が参照として本願に組み込まれる非特許文献7に見出される。同様に、コアシェル量子ドットの広範なサイズ分布は、それらの合成に用いられる反応パラメータを制御することによって、生成可能である。広帯域放出は、黒体放射源をエミュレートする。広帯域放出を示す本発明のルミネッセンスデバイスは、より高い演色評価数を有する。
本発明の一実施形態では、ナノ粒子が、そのナノ粒子の直径に依存した波長を有する光を放出するので、白色光が、全体にわたって分散した異なる直径の粒子を有するファイバー基板から発し得る。例えば、第一の直径を有する粒子が、第一の波長を有する電磁波を生じさせ得て、第二の直径を有する粒子が、第二の波長を有する電磁波を生じさせ得るというように、複数の粒子が、100に近いCRIを有する黒体放射体のスペクトルのもの等の所望のスペクトルを生じさせるのに必要な全ての波長を生じさせるようにする。このような白色光を生じさせるのに用いられる粒子は、同じ化学的性質によるものであり得るか(例えば、CdSe/ZnS量子ドット)、又は、異なる化学的性質によるものであり得る(例えば、CdSe/ZnS量子ドットと、ドープされたシリケート又はドープされたセレン化物の蛍光体の組み合わせ)。場合によっては、二次放出の望ましくない吸収を防止するために、異なる複数の粒子を物理的に分離する必要があり得る。これは、本発明の一実施形態においては、選択波長に対して強い光散乱特性を有する上述のナノファイバー等の基板を用いることによって、達成可能である。
以下に、多様な励起源に関して求めたこうした化合物の例を示す。
〈例1.〉 励起源: 450〜460nmの青色LED
ルミネッセンス化合物: 粒径2.6〜3.2nmの単一種のCdSe/ZnSコアシェル量子ドット(黄色発光用に構成されていて、Evident Technologiesから市販されている)。
本例におけるこのような黄色発光量子ドットは、所望の光出力に応じて、0.1%から30%の間の質量パーセント(量子ドットの質量/ファイバーの質量)で、より適切には1%から10%の間の質量パーセントの範囲で、ファイバーの中及び上に取り込まれる。
450〜460nmで発光する青色LEDとパッケージングすると、LEDからの青色光と、この例のフォトルミネッセンスファイバーからの黄色発光とがブレンドして、白色光を生じさせる。
〈例2.〉 励起源: 450〜460nmの青色LED
ルミネッセンス化合物: 2.4nmの第一のサイズの粒径(緑色発光)及び5.2nmの第二のサイズの粒径(赤色発光)を有する二つの異なるサイズのCdSe/ZnSeコアシェル量子ドット(Evident Technologiesから購入)。
これら二つのサイズのルミネッセンス量子ドットは、0.1%から30%の間の質量パーセント(量子ドットの総質量/ファイバーの質量)で、より適切には1%から10%の間の質量パーセントの範囲で、ファイバーの中及び上に取り込まれる。ファイバーの中及び上に取り込まれる緑色粒子対赤色粒子の比は、所望の光出力に応じて、1:1から20:1の間で変化する。二次放出の望ましくない吸収を防止するために、二つのサイズのルミネッセンス量子ドットを物理的に分離することが好ましくなり得る。これは、本発明の一実施形態では、ファイバー基板の別々の面の上に量子ドットを配置することによって、又はファイバー基板の同じ面の上の異なる領域又は画素に量子ドットを配置することによって、達成可能である。
450〜460nmで発光する青色LEDとパッケージングされると、この例では、LEDからの青色光と、フォトルミネッセンスファイバーからの黄色発光とが混合して白色光が生じる。
〈例3.〉 励起源: 408nmの紫色LED
ルミネッセンス化合物: 1.9nmの第一のサイズの粒径(青色発光)、2.4nmの第二のサイズの粒径(緑色発光)、及び5.2nmの第三のサイズの粒径(赤色発光)の三つの異なるサイズのCdSe/ZnSeコアシェル量子ドット(Evident Technologiesから購入)。
これら三つのサイズのルミネッセンス量子ドットは、0.1%から100%の間の質量パーセント(量子ドットの総質量/ファイバーの質量)で、より適切には1%から50%の間の質量パーセントの範囲で、ファイバーの中及び上に取り込まれる。ファイバーの中及び上に取り込まれる青色粒子対緑色粒子対赤色粒子の比は、所望の光出力に応じて、1:2:3(“温白”色用)から2.5:1.5:1(“冷白”色用)の間の相対的強度で発光を生じさせるように選択される。二次放出の望ましくない吸収を防止するために、三つのサイズのルミネッセンス量子ドットを物理的に分離することが好ましくなり得る。これは、ファイバー基板の別々の面の上に量子ドットを配置することによって、又はファイバー基板の同じ面の上の異なる領域又は画素に量子ドットを配置することによって、達成可能である。
408nmで発光する紫色LEDとパッケージングされると、この例では、フォトルミネセンスナノファイバーによる青色、赤色、及び緑色の発光が混合することによって、白色光が生じる。LEDからの可視放射は、直接的には白色光の生成にはほとんど又は全く寄与しない。
〈例4.〉 励起源: 350〜370nmの紫外線LED
ルミネッセンス化合物: 1.9nmの第一のサイズの粒径(青色発光)、2.4nmの第二のサイズの粒径(緑色発光)、及び5.2nmの第三のサイズの粒径(赤色発光)の三つの異なるサイズのCdSe/ZnSeコアシェル量子ドット(郵便番号12180 ニューヨーク州 トロイ フェリーストリート 45番地のEvident Technologiesから購入)。
これら三つのサイズのルミネッセンス量子ドットは、0.1%から100%の間の質量パーセント(量子ドットの総質量/ファイバーの質量)で、より適切には1%から50%の間の質量パーセントの範囲で、ファイバーの中及び上に取り込まれる。ファイバーの中及び上に取り込まれる青色粒子対緑色粒子対赤色粒子の比は、1:2:3(“温白”色用)から2.5:1.5:1(“冷白”色用)の間の相対的な強度で発光を生じさせるように選択される。二次放出の望ましくない吸収を防止するために、三つのサイズのルミネッセンス量子ドットを物理的に分離することが好ましくなり得る。これは、本発明の一実施形態では、ファイバー基板の別々の面の上に異なるサイズの量子ドットを配置することによって、ファイバー基板の同じ面の上の異なる領域又は画素にこれらの量子ドットを配置することによって、達成可能である。
350〜370nmの紫外線放出LEDとパッケージングされると、フォトルミネッセンスナノファイバーによる青色、赤色、及び緑色の発光の混合によって、白色光が生じる。
〈例5.〉 励起源: 450〜470nmの青色LED
ルミネッセンス化合物: PhosphorTech(ジョージア州Lithia Springs)によって売られている硫セレン化組成物等の緑色蛍光体を、ドロップコーティング、インクジェット印刷、スプレーコーティング、ディップコーティング、又は同様の方法を用いて、未コーティングのナノファイバーに適用することができる。この組成物に、インクジェット印刷、スプレーコーティング、ディップコーティング、ドロップコーティング等のプロセスを用いて、赤色発光量子ドットを加えた。この構造を450から470nmの青色発光LEDとパッケージングすると、この例では、緑色蛍光体、赤色量子ドット、及び青色LEDの発光の混合によって、白色光が生じる。
〈例6.〉 励起源: 450〜470nmの青色LED
ルミネッセンス化合物: Intematix(カリフォルニア州Freemon)によって売られているドープされたシリケート組成物等の緑色蛍光体を、ドロップコーティング、インクジェット印刷、スプレーコーティング、ディップコーティング、又は同様の方法を用いて、未コーティングのナノファイバーに適用することができる。この構造を450から470nmの青色発光LED及び610nmの赤橙色発光LEDとパッケージングすると、この例では、緑色蛍光体、赤橙色LED、及び青色LEDの発光の混合によって、白色光が生じる。
〈例7.〉 励起源: 450〜470nmの青色LED
ルミネッセンス化合物: Intematix(カリフォルニア州Freemon)によって売られているドープされたシリケート組成物等の緑色蛍光体を、ドロップコーティング、インクジェット印刷、スプレーコーティング、ディップコーティング、又は同様の方法を用いて、未コーティングのナノファイバーに適用することができる。この組成物に、インクジェット印刷、スプレーコーティング、ディップコーティング、ドロップコーティング、又は同様のプロセスを用いて、赤色発光量子ドットを加えた。この構造を、450から470nmの青色発光LEDとパッケージングすると、この例では、緑色蛍光体、赤色量子ドット、及び青色LEDの発光の混合によって、白色光が生じる。
〈例8.〉 励起源: 450〜750nmの冷白色LED
ルミネッセンス化合物: 略5.2nmの直径の赤橙色発光量子ドット(郵便番号12180 ニューヨーク州 トロイ フェリーストリート 45番地のEvident Technologiesから購入)を、ドロップコーティング、インクジェット印刷、スプレーコーティング、ディップコーティング、又は同様の方法のコーティングプロセスを用いて、未コーティングのナノファイバーに適用することができる。この構造を、450から750nmで発光する冷白色LED(CCT>4500K)とパッケージングすると、この例では、冷白色LED及び赤色量子ドットの発光の混合によって、演色評価数の改善した温白色光(CCT<3300K)が生じる。
〈ルミネッセンスデバイス〉
本発明の一実施形態では、ルミネッセンス物質を含むエレクトロスピニングされたファイバー基板等のポリマー基板が、例えばエポキシマトリクス等の封止材内に含まれる。図10は、本発明の一実施形態に係る概略図であり、その構成においては、発光ダイオード(LED)が、ルミネッセンス又は光刺激可能粒子を含むファイバーに封止材を介して光を結合する。より具体的に、図11は、量子ドット(図示せず)等の刺激可能粒子の特定の分布を有するナノファイバー物質2、4を介して紫外線又は青色光を放出するLED50を示す。LED50によって放出される紫外線又は青色光は、ナノファイバー物質2、4に対する入射光を構成する。刺激可能粒子4(例えば蛍光体や量子ドット)は、入射光を吸収し、その性質に応じて白色光を放出する。ファイバー基板物質2、4は、例えばエポキシ又はシリコーンの封止材52内に封止される。エポキシ52は、LED50及びファイバー基板物質2、4の両方を完全に又は部分的に封止し得る。ファイバー基板物質2、4は、略1.5nmから10nmの間のサイズの量子ドット、又は一以上の蛍光体を含み、可視スペクトルの所望の部分にわたる発光を生じさせ得る。本発明の一実施形態では、多様な刺激可能粒子の濃度を制御して、太陽放射と同様の高質の白色光を生じさせる。
他の例では、他の非白色光応用のために、青色発光体よりも高い濃度の赤色発光体を選択し得る。従って、本発明は、ルミネッセンス構造の個別の領域に適切なルミネッセンス粒子を個別に配置することによって、単色及び色の特徴的なルミネッセンス構造の両方を可能にする。個別の発光色(つまり、白色、赤色、青色、緑色、又は色の組み合わせ)のナノファイバー基板を含む予め製造されたポリマー基板は切断され、個別の領域に配置され得て、例えば光ファイバーケーブルを介して結合された共通の光源が、個別の領域から異なる光を生じさせるようにする。
本発明の他の実施形態によると、基板は、エポキシでの封止前に、LED50の表面上に直接配置され得る。この配置は、エポキシ内での一部波長(例えば青色や紫外線)の吸収によるエネルギー損失を低減し得る。量子ドット等の刺激可能粒子4を、最大の吸収効果のために、LED付近に集中させ得る。更に、LEDに対するナノファイバー基板の結合の一環として、ファイバー内の隙間が、シリコーン等の低屈折率ポリマーで充填されて、紫外線をトラップするのに必要な散乱効果を最適化し得る。
図10は本発明の一実施形態に係る概略図であり、この構成では、発光ダイオード(LED)50が、刺激可能粒子4を含むファイバー2を内部に含有する封止材52を介して光を結合する。この実施形態では、図10に示されるように、刺激可能粒子4を含むナノファイバー基板が分割(例えば、切断)されて、エポキシ封止材52(例えばLEDにおいて典型的に用いられる封止材)に対する充填材として加えられる。代替的な方法は、エポキシのせん断によってファイバーを分散させることである。ナノファイバーが、透明なエポキシの可視光透過性と干渉しないように小型にされ得るので、エポキシの光学特性は影響を受けない。
従来技術と比較した本発明の多様な実施形態のいくつかの利点として: 1)本発明の光刺激可能デバイス内に或る分布の粒子を取り込むことによって、広範なスペクトル放出のルミネッセンス物質を提供できること; 2)このような構造を生成するのに、蛍光体に対して現状で用いられているキャスティング又は電気泳動法よりも少ない溶媒を要すること; 3)ルミネッセンス物質の放出、透過、及び散乱特性を、粒子(つまり、粒子の密度、サイズ、組成等)及びナノファイバーの幾何学的形状(つまり、長さ、直径等)の選択によって別々に制御できること; 4)より高い表面積及びファイバーの幾何学的形状の制御によって、フォトルミネッセンス変換体のより効率的な動作を可能にすること; 5)代替的な方法よりも、完成品のデバイスにおけるナノ粒子の取り扱い及び処理のためのより便利なプロセスを提供することが挙げられる。
〈照明デバイス〉
本発明の照明デバイスは、反射体(例えば、上述の反射ファイバーのマット)と、一次放射源とを含む。この照明デバイスは、それ自体照明器具(照明機器)として使用可能であり、場合によっては、照明器具に含まれるランプとして使用可能である。一次放射を提供するための機構及び反射ナノファイバーシートを支持するための機構を含む反射体の構成は、照明デバイスからの発光を効率的に方向付ける。このデバイスで用いられる反射ナノファイバー物質は、上述のように高い(>0.80)反射率を提供するために厚いナノファイバー基板からの光の散乱を利用する構造を提供するように構成される。ナノファイバー基板は、多様なポリマー製であり得て、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)が挙げられるが、これらに限られるものではない。適切なレベルの反射は、誘電率の不連続性を有する物質を提供することによって得られ、その不連続性は、1)隣接するファイバー間の空隙体積部によって生じる大型マクロポア構造、2)ナノファイバーの表面上へのポアの導入によって生成されたマクロポア構造、及び/又は、3)ナノファイバーに対する高誘電率物質の添加によって得られる。
追加的な実施形態では、反射ナノファイバー上に当たる一次放射の源は、ルミネッセンス粒子及びナノファイバーの組み合わせにより作製されたフォトルミネッセンスナノファイバーによって提供される。この実施形態では、励起照明用の機構と、ルミネッセンスシート(上述のルミネッセンス粒子/ファイバー複合材から形成される)を支持するための機構とが存在する。この照明デバイスは、それ自体照明器具(照明機器)として使用可能であり、場合によっては、照明器具に含まれるランプとして使用可能である。励起照明のための機構とルミネッセンスシートを支持するための機構とを含む反射体構成は、上述のルミネッセンス粒子/ポリマー複合材からの十分な光変換及び放出を提供する。本発明の反射体構成は、上述のナノ粒子/ナノファイバー複合材からの光の散乱を利用する構造において光変換材料に適合するように構成される。ルミネッセンスシートによって生じる光は、反射ナノファイバーに当たり、照明デバイスの出力に向けられる。反射ナノファイバーの高い反射率は、反射ナノファイバーが存在しない場合よりもデバイスから出て行く光出力を高くする。
上述のように、ルミネッセンス粒子/ポリマーファイバー複合材は、有機ナノファイバーによって支持されたルミネッセンスナノ粒子を含む。本発明の側面は、ルミネッセンスナノ粒子がナノファイバーによって空気中に有効に懸架されることを可能にする。従来の白色光LED(発光ダイオード)の大抵の光変換蛍光体は、顕著な屈折率を有する固体内に保持されていて、全内部反射を解消して、その固体から光を効率的に取り出すために、これらの物質を用いた多様な方法が用いられている。上述のナノ粒子/ナノファイバー複合材を含むルミネッセンス粒子/ポリマー複合材(以下、“ルミネッセンスシート”と称する)は、全内部反射の問題を有さない。
本発明の一実施形態では、光変換は、短波長光を受けて、その短波長光をより長い波長に変換するものである。短波長光(例えば、青色)を生じさせるLEDと、適切な光変換機構(例えば、黄色光を生じさせるもの)との組み合わせは、全般照明用の白色光を生じさせるのに十分な方法を提供する。本発明の一実施形態では、励起を提供する入射(励起)波長の範囲が用いられる(例えば青色から紫外の範囲の光)。本発明の一実施形態では、粒子の光変換機構は、励起光に応答して単一の色を放出する。本発明の一実施形態では、粒子の光変換機構は、広範な色(例えば青色から赤色)を表す広帯域の波長を放出する。
本発明の一実施形態では、光変換物質は比較的厚いか又は反射性であり、励起光がルミネッセンスシートを顕著な量では通過せず、高い程度で反射されるようにする。一般的に、70%以下の透過率の値で、光変換物質及び光学的に厚い物質となる。このような光学的に厚い物質は、50μm以上の厚さのナノファイバー基板によって提供される。この条件下において、本発明のこの実施形態の照明器具は、ルミネッセンスシートの両面が励起光によって照らされるように配置されて、放出光が、照明器具から出て行くようにルミネッセンスシートの両面から収集される。
本発明の一実施形態では、励起光源からの照明は照明器具から直接出て行かない。従って、本実施形態において照明器具から出て行く光は、1)波長を変えることなくルミネッセンスシートのマトリクスから散乱された励起光の成分(例えば、青色光)と、2)アクティブなルミネッセンス粒子によって生じた放出光(例えば、黄色光等の励起光よりも長い波長を有する光)との両方を含む。
図12に示されるように、光源110(励起光を生じさせる)は、照明器具の底部に示される照明器具の出口から離れて行くように向けられる光を生じさせる。
図12は、本発明の一実施形態に係る照明器具構造100の断面図である。垂直中心線はルミネッセンスシート102を示す。光源110(例えば、発光ダイオード(LED)や他の光源)は、ルミネッセンスシート102に向けられる励起光112を生じさせる。他の実施形態では、一つ以上の別々の(又は集積された)励起光源110を、ルミネッセンスシート102の各面に対して提供することができる。ルミネッセンスシート102内のルミネッセンス粒子は、一次光(つまり、励起光112)と相互作用すると、“相対的な発光体の分布”のセクションにおいて上述したように、広範な波長の二次光を放出する。上述のように作製された反射ナノファイバーを含む反射体120は、光をルミネッセンスシート102に向けて反射して戻す。また、反射体120は、一部の光を照明器具100の外へと反射する。従って、励起光112(例えば、青色光)は、多数の角度からルミネッセンスシート102に当たり、また、ルミネッセンスシート102の両面に当たる。励起光112の一部はルミネッセンスシート102から散乱し、直接的に又は反射体120からの反射によって、照明器具の底部において照明器具110から出て行く。また、ルミネッセンスシート内で生成した放出光114(例えば、黄色光)も照明器具の底部において照明器具100から出て行き得て、散乱された励起光112と混合し得る。
図12は、急な傾斜角でルミネッセンスシート102に入射する励起光112を示し、これは、一実施形態において、励起光とルミネッセンスシート102との相互作用を最大化する。入射角は、ルミネッセンスシート102の性質に応じた最大効率のために、照明器具100の構成において調製可能な設計変数である。一般的に、傾斜角は、ルミネッセンスシートの垂線に対して15°から85°の角度で変化する。本発明の一実施形態では、ルミネッセンスシート102は、反射体120から離れた位置に示されていて、放出光がシート周辺で反射することを可能にする。一般的に、ルミネッセンスシートの位置は、最大効率のための位置に設定される。この文脈における効率とは、照明器具によって生成される光量(全方向に対して、例えば積分球内で積分される)・対・照明器具を作動させるのに用いられる電力の比を称する。
従って、本発明の一以上の実施形態では、照明器具100は、励起光源(例えば、青色LED)と、ルミネッセンスシート(例えば、青色光を黄色光に変換するもの)と、散乱光を方向付けるナノファイバー反射体とを含む。光は、励起光源からルミネッセンスシートに傾斜して向けられ得る。励起源とルミネッセンスシートとの間の角度は、最大の効率を有する値に設定される。この文脈における効率も、照明器具によって生成される光量(全方向に対して、例えば積分球内で積分される)・対・照明器具を作動させるのに用いられる電力の比を称する。図12に示されるルミネッセンスシート102は、励起源110及び反射体120から距離を置いて配置される。反射体120は、散乱光及び放出光からの光を有用な方向に反射するように配置される。図12は、直角に保持された二つの反射ナノファイバー表面を有する反射体120を示すが、反射体120は、平坦な表面ではなくて湾曲した表面となり得て、ファセット又は表面特徴部を含み得て、直角ではない角度とされ得る。
図12に示されるものの代替実施形態では、励起光源及びルミネッセンスシートが、所望のスペクトル特性の一次光源に置換される。一次光源によって放出された光は、ナノファイバー反射体に当たり、ナノファイバー反射体の高い反射特性によって照明デバイスの出口に向けられる。
本発明に係る他の照明器具150の一例が図13に示される。この照明器具では、青色光(ルミエッセンスシート102から散乱される)及び黄色光(ルミネッセンスシートから放出される)が混合されて、白色に見える光を形成する。装飾目的で、ルミネッセンス粒子の混合物を、特定の色の照明を提供するように変更することができる。ルミネッセンスシート102の形状及びサイズ並びに関連するナノファイバー反射体の形状及びサイズを、装飾又は建築的目的の新規デザインの素子を提供するように変更することができる。多種のルミネッセンスシート102を、互いに容易に置換可能であるように配置することができて、照明器具100又は150の使用者によって、色や形状を便利で安価に変更することができるようになる。
図13に示されるものの代替実施形態では、励起光源及びルミネッセンスシートが、所望のスペクトル特性の一次光源に置換される。一次光源からの光はナノファイバー反射体に当たり、ナノファイバー反射体の高い反射性によって照明デバイスの出口に向けられる。
より具体的には、図13は、本発明の一実施形態に係る照明器具150の概略図である。図13は、照明器具の下方から平坦なナノファイバー反射体120を見上げたものである。照明器具150の中ほどの垂直面は、光源110からの励起光の一部を二次放出光に変換するルミネッセンスシート102を示す。照明器具150の下部の横材114は、励起光を生じさせるための光源110を保持する。反射体120(つまり、ナノファイバー反射体基板)は、光を照明器具150の底部の外に向ける。
図14は、本発明の一実施形態に係る他の発光構造300の図であり、異なる複数の斜視図からのものである。図14Aは構造300の平面図を示し、その構造の輪郭は円弧を含む。例えばLED等の光源310は、この実施形態では構造300の中心に配置されている光変換物質302用の励起照明を提供する。励起光は、光変換物質302を透過して、ナノファイバー反射体構造306によって反射される。ナノファイバー反射体は、それ自体で使用可能であり(例えば、ナノファイバー物質の成形シート)、又は、機械的支持を提供するバッキング層(例えば、金属、ガラス、PolyArt等の紙)と積層可能である。非散乱励起光が実線の矢印で示される。図14Bは、構造300の側面図であり、円弧を含む輪郭を示している。図14Cは、構造300の平面図であり、光変換物質302からの光の放出及び散乱を示している。ルミネッセンスシートに入射する励起光は図示されていない。波長を変えずにルミネッセンスシートのマトリクスから散乱された励起光が、実線の矢印で示されている。励起光の波長よりも長い一以上の波長を有する二次放出光は、破線の矢印で示されている。図14Bが非散乱励起光を示す一方、図14Dは散乱励起光(実線の矢印で示される)及び二次放出光(破線の矢印)を示す。ルミネッセンス物質の組成に応じて、二次放出光は一つの波長又は複数の波長を有し得る。構造300のこの部分には、光変換物質302の下方の光の反射用の追加の経路を明確に示すために、光変換物質302の右側から放出された光のみが示されている。
この実施形態では、構造300の平面図の輪郭は完全な円であり、光源310は中心に配置されてない。この構成では、一部の光が、光反射物質302及び反対側の反射体表面306に向けて散乱して戻る。垂直面(図14B)において、光源310は、構造300の側面の一部を成す円の中心に存在していて、これは、光変換物質に向けて戻される反射を最適化するためのものである。
反射体300のモデルが図15に示されている。上部フロントリムの孔は、励起光を生成するLEDを保持するように構成される。頂面のスロットは、光変換物質302を保持するように構成される。
〈リモート蛍光体反射体ブロック:〉
本発明のリモート蛍光体反射体ブロック(RPRB,remote phosphor reflector block)実施形態は、上述の光変換物質を取り込むための他の機構を提供する。図16は、本発明の一実施形態に係るRPRBの図である。
RPRB実施形態では、光変換物質502は、比較的厚く、そうでなければ実質的に拡散反射性である。このような反射変換物質は、実質的な光が光変換物質502を透過することを許容しない。従って、この物質は、異なるコンパートメント内に異なる色の光を分離する機構を提供する。光の色の分離は、混合された複数の光変換体を使用する場合に有益である。例えば、発光構造500は、緑色変換層550及び赤色変換層560の両方を含むことができ、その両方が青色励起光と相互作用することができる。混合された変換体550、560(例えば緑色及び赤色)は、単一の変換層(例えば単一の黄色層等)よりも広い色域又はより良い演色性を提供するように配置可能である。これに関して、混合された変換体が有利となり得る。しかしながら、混合された変換体では、青色光が、緑色光を放出する緑色変換体によって阻止されて、その放出した緑色光が、今度は赤色光を放出する赤色変換体によって阻止される可能性がある。このような多重変換は光生成の効率を低下させる。この文脈における効率も、照明器具によって生成される光量(全方向に対して、例えば積分球内で積分される)・対・照明器具を作動させるのに用いられる電力の比を称する。構造500に対して同じ電力の入力では、光の色の多重変換の方が、単一の変換よりも少ない光を全体として生じさせる。この非効率に対して、本発明のこの実施形態は、反射障壁570を用いて、異なる色の変換層の領域を、異なる領域に分離する。
上述のように、白色光のバランスのため、励起光源から照明は、RPRB照明器具構造を直接出て行かないことが望ましい。照明器具構造から出て行く光は、波長を変えずに光変換物質のマトリクスから散乱される励起光(例えば、青色光)を含み、励起光よりも長い波長を有しアクティブなルミネッセンス粒子によって生成された放出光(例えば、赤色及び緑色の光)と組み合わせることが望ましい。
PRRB実施形態では、反射ナノファイバー製の凹型反射体が、変換及び反射層のアレイを、反射体の軸に平行な位置に保持する。変換層(例えば550及び560)は、反射体の体積を二つの体積に分ける位置に配置される。構造500は、変換層550及び560にそれぞれ励起光(この例では、青色光)を供給するために二つの光源(例えば、二つのLED又は他の光源)を含む。図16の中心の層は、例えば反射ナノファイバー製の平坦な反射体(又は他の適切な光反射体)である。図16の色変換層550が、緑色光を生じさせるフォトルミネッセンスナノファイバーの層であり得る一方、色変換層560は、赤色光を生じさせるフォトルミネッセンスナノファイバーの層であり得る。
より具体的には、図16の構成において、緑色及び赤色フォトルミネッセンスナノファイバーシート(PLN,photoluminescent nanofiber sheet)550及び560は、背中合わせに配置され、アルミ箔やアルミニウム薄膜等の反射層570によって分離される。各PLNは、410、450、460又は470nm等の波長を放出するもの等のそのPLN用の短波長LED580、590によってポンピングされる。各LEDからの光出力は、LEDの駆動電圧を変更することによって、調整可能である。ポンプ光並びに赤色光及び緑色光は、反射体500を出て行くまで混合するようには構成されない。
放出源からの青色光(つまり、一次光)及び赤色から緑色のPLNからの放出(つまり、二次光)が組み合させると、白色光が生じる。このような白色光はそのまま使用可能であり、又は、任意で、個別のR、G、Bの光の痕跡を消すように光学的に混合され得て、これは、Brightview Technologiesから市販されているもの等の積分球や高透過率拡散ポリマーフィルム等のデバイスを用いることによって行われる。
上述の多様な実施形態では、光源は、一つの一次波長を放出する又は異なる複数の一次波長を放出し得るPLN(又は色変換層)を励起するのに用いられるLEDであり得る。例えば、一つのLEDは460nmで放出し得て、第二のものは410nmで放出し得る。
PLNのナノファイバーベースの利点の一つは、それが特定の環境下において拡散ランベルト反射体となる点である。従って、拡散反射ナノファイバーに入射する光は、鏡面反射されず、表面の垂線に対するコサインθの依存性で全ての角度に散乱される(つまり、ランベルトの放出則に従う)。
別々の緑色及び赤色PLN(各々が青色光によってポンピングされる)を有するための代替案は、青色LEDによって励起される緑色PLNを有し、且つ、ドープされていないナノファイバー基板に当たる赤色LEDを第二のコンパートメント内に有することである。この設計は、適切な割合で青色、緑色及び赤色の光を放出して白色光を発生させるように更に構成可能であり、反射層が必要とされなくなり得る。この方法は、低性能LEDの所謂“グリーンギャップ”に対する解決策となる。代わりに、緑色又は赤色蛍光体を量子ドットの代わりに用いることができる。代わりに、青色及び赤色のLEDを緑色PLNに向けて白色光を生じさせることができる。多数の青色又は赤色LEDを反射体ブロックに加えて、生成される光に対するより大きな制御を与えることができる。
上記実施形態に加えて、本発明のいくつかの追加的実施形態が存在する。これらの実施形態として以下のものが挙げられる:
1. General ElectricやDow Corning等の供給業者から入手可能なエポキシやシリコーンベース封止材等の光学的に透明な封止材をRPRB構造の少なくとも一部に組み込むこと。このような封止材はルミネッセンス粒子を含むものであっても含まないものであってもよい。この実施形態では、こうした封止材の屈折率が、PLNのナノファイバー成分の拡散反射性を維持するように選択される。
2. 更に、反射体ブロックは、スタンピングされた金属、金属化プラスチック、金属化ガラス等(これらに限られない)の反射物質で作製可能である。反射ナノファイバー基板を、上述のように高反射率を提供するように接着剤を介してこれらの構造に取り付けることができる。
3. RPRBをより大きな構造に組み込んで、ランプや照明器具等の他の照明デバイスを形成することができる。例えば、RPRBを、反射体ブロックの機能性の一部を提供するようにガラス壁の一部が金属化可能であるガラス“エジソン”バルブのベース内に形成することができる。この実施形態では、“エジソン”バルブに対する艶消しコーティングを、赤色、緑色及び青色を混合して白色光を生じさせる手段として用いる。小型蛍光灯用のバラストがバルブのベースに含まれるのと大体は同じ方法で、RPRB“エジソン”バルブ用の電気ドライバーを、エジソンソケット内に含めることができる。
4. 上述のようなルミネッセンスナノ粒子をPLN内に取り込むことに加えて、他のルミネッセンス物質及び蛍光体をPLN内に取り込むことができる。一例として、上述のように、PhosPhorTechによって売られている硫セレン化複合材や、Intematixによって売られているドープされたシリケート等の緑色蛍光体の取り込みが挙げられる。
5. ローパス光学フィルター等の追加の光学素子を光源の入力ポートに加えて、フォトルミネッセンスナノファイバーからの二次放出の損失を防止することができる。
現状では、RPRB実施形態は、以下の演色評価数(CRI)及び補正済み色温度(CCT,correlated color temperature)を達成している。比較として、市販の白色LEDに対する測定値は、ランプの色に応じた或る範囲のCCT値を有する。“冷白色”ランプは5000Kから10000Kの間のCCTを有し、“中間白色”ランプは3700Kから5000Kの間のCCTを有し、“温白色”ランプは2600Kから3700Kの間のCCTを有する。これらのランプに対する典型的なCRIは略83である。より高いCCTは、光源の青みがかった見た目に対応する一方、より低いCCTは、より赤みがかった見た目に対応する。CRIは、色を正確に再現する性能のことを称し、80以上の値が、全般照明に対して許容可能である。
〈実施例:〉
図17は、本発明の一実施形態において提供された量子効率の改善を表し、ルミネッセンスデバイスのセクションで上述したように、フォトルミネッセンス量子ドットがナノファイバーの外側に付着している。結果物のフォトルミネッセンスナノファイバー構造を、1から48時間の期間で、化学線で処理した。化学線は典型的には、0.5μW/cmから10mW/cmの間の光学パワーレベルにおいて350から490nmの波長範囲で提供される。この処理の効果は、予期せずも、量子ドットを含有するフォトルミネッセンスナノファイバーの量子効率を増大させることがわかった。図17は、効率の二倍化を具体的に示す。更に、試験によって、70%以上の量子効率が、量子ドット及び蛍光体を含む多様な光刺激可能粒子を含むフォトルミネッセンスナノファイバーに対して得られることが示された。
図18は、白色光を放出するRPRB構造の光学写真を示す。この例では、460nmで発光する青色LEDを用いて、緑色蛍光体及びPMMAナノファイバーを含むルミネッセンス層スタックを励起した。所望の白色光の色を得るために、LEDからの赤橙色の発光をRPRB構造を介して加えた。積分球(上述のような)をこの例では用いて、RPRB構造から出てくる一次光及び二次光を混合して、結果としての白色光を生じさせた。
図19は、ガラススライド上にスクリーン印刷されてRPRB構造内に挿入されて試験されたYAG:Ceからの光学スペクトルを示す。この場合の性能は多くの市販の“冷白色”LEDと同様である。異なる線は、この場合に用いられた青色LEDからの異なる印加電力レベルを表し、その青色LEDは、より低い波長への変換を励起して、青色光と他の一次色が混合して白色光を生じさせる。YAG:Ceスクリーン印刷に対する演色評価数(CRI)は略80であった。
図20は、本願において”フォーミュラ1”として識別される緑色発光量子ドット(Evident Technologyから入手)のヘキサン溶液からの光学スペクトルを示す。この場合の性能は、“冷白色”光に対して図19に示されるものとは明確に異なり、第一には、放出ピークがより狭い。異なる線は、この場合に用いられた青色LEDからの異なる印加電力レベルを表し、その青色LEDは、より低い波長への変換を励起して、青色光と他の一次色が混合して白色光を生じさせる。この溶液を用いて、PMMAナノファイバーをコーティングして、図20のものと同程度のスペクトルを得た。赤橙色光を、RPRBに対して第二の光源のアパーチャを介して導入すると、結果物のフォトルミネッセンスナノファイバー構造は、40から90の間のCRIと、3000Kから8000Kの間のCCTを示した。
図21〜図22は、緑色蛍光体でPMMAナノファイバーをコーティングすることによって生成したフォトルミネッセンスナノファイバーからの光学スペクトルを示す。図21〜図22の結果を生じさせるルミネッセンス物質はどちらも、緑色放射を放つ硫セレン化物蛍光体を含むルミネッセンス物質の同じ混合物である。RPRB構造を介して導入される赤橙色照明は異なり、図21の設定は“冷白色”光を生じさせるように選択されて、図22の設定は“中間白色”光を生じさせるように選択された。図21及び図22内の異なる線は、これらの場合に用いられた青色光LEDからの異なる印加電力レベルを表し、その青色光LEDは、より長い波長への変換を励起して、青色光と他の一次色が混合して白色光を生じさせる。RPRB構造で生成された“冷白色”光を表す図21では、6652Kから9044Kの間のCCTが生じ、CRIレベルは76から91であった。RPRB構造で生成された“中間白色”照明を表す図22では、4200Kから4672Kの間のCCTが生じ、CRIレベルは65から78の間であった。追加の処方も本発明で可能であり、“中間白色”照明及び“温白色”照明におけるより高いCRI値を生じさせることができる。例えば、RPRBの物質及びLED設定を調整すると、青色放出:緑色放出:赤色放出の相対強度を略1:1:2.2に調整することによって、この処方から、高いCRIの中間白色を生じさせることができる。この照明デバイスは略4500KのCCT及び略88のCRIを有する。青色:緑色:赤色の比の更なる調整を用いて、高い“温白色”処方を達成することができる。例えば、上記で用いた物質の相対強度比を略1:2:6(青色:緑色:赤色)に調整することによって、3250KのCCT及び84のCRIを有する温白色光源が得られる。
本発明の多数の修正及び変更が上記教示を参酌して可能である。従って、添付の特許請求の範囲内において、本発明は、本願で具体的に説明された以外のやり方で実施可能であることを理解されたい。
100 ダウンライトデバイス
102 反射ファイバーマット
104 フォトルミネッセンスファイバーマット
106 光源
108 ファイバーベース

Claims (61)

  1. 一次光を発するように構成された光源と、
    少なくとも前記一次光での照射の際に光を拡散反射する反射ファイバーのマットと、
    反射光を放出するように構成された光出口とを備えたファイバーベース反射照明デバイス。
  2. 前記一次光を受光すると二次光を放出するように構成された光刺激可能粒子を含むルミネッセンスシートを更に備えた請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記光出口から放出される光が70以上の演色評価数を有する、請求項2に記載のデバイス。
  4. 前記ルミネッセンスシートが、前記一次光に対して40%以下の透過率を有する、請求項2に記載のデバイス。
  5. 前記反射ファイバーのマットが、
    前記ルミネッセンスシートの後方又は前方に配置された平坦な反射体表面と湾曲した反射体表面とのうち少なくとも一方を備える、請求項4に記載のデバイス。
  6. 前記反射体表面が球面状又はシリンダー状の反射体表面を備える、請求項4に記載のデバイス。
  7. 前記光源が、前記ルミネッセンスシートを照らすように配置された少なくとも二つの光源を備える、請求項4に記載のデバイス。
  8. 前記ルミネッセンスシートが前記一次光に対して40%以上の透過率を有し、
    前記光源が、前記ルミネッセンスシートの一つの面のみを直接照らす位置に配置された光源を備える、請求項2に記載のデバイス。
  9. 前記反射ファイバーが、1.6以上の屈折率を有する誘電体を備える、請求項1に記載のデバイス。
  10. 前記誘電体が、BaSO、ZnO、TiO2及びAlのうち少なくとも一つを備える、請求項9に記載のデバイス。
  11. 前記反射ファイバーのマットが、0.8以上の反射率を有する反射物質を備える、請求項1に記載のデバイス。
  12. 前記反射物質が、Al、Au、Ag、TiO、ZnO、BaSO及びZnのうち少なくとも一つを備える、請求項11に記載のデバイス。
  13. 前記反射物質が、光を反射するための側面を有する平坦なナノファイバーを備える、請求項11に記載のデバイス。
  14. 前記側面が、1マイクロメートル以上の長さの表面を備える、請求項12に記載のデバイス。
  15. 前記側面が、10マイクロメートル以上の長さの表面を備える、請求項12に記載のデバイス。
  16. 前記側面が、20マイクロメートル以上の長さの表面を備える、請求項12に記載のデバイス。
  17. 前記側面が、50マイクロメートル以上の長さの表面を備える、請求項12に記載のデバイス。
  18. 前記反射ファイバーのマットを保護する光学的に透明な封止材を更に備えた請求項1に記載のデバイス。
  19. 前記封止材の屈折率が、封止される物質の屈折率と少なくとも0.10異なる、請求項18に記載のデバイス。
  20. 前記光出口が、前記一次光及び二次光を混合するように構成された光拡散物質を備える、請求項1に記載のデバイス。
  21. 前記光拡散物質が、前記一次光及び前記二次光を混合するように構成された艶消し光学部材を備える、請求項20に記載のデバイス。
  22. 前記反射ファイバーのマットが、
    平坦な反射体表面と湾曲した反射体表面とのうち少なくとも一方を備える、請求項1に記載のデバイス。
  23. 前記一次光を発するように構成された光源が、発光ダイオードを備える、請求項1に記載のデバイス。
  24. 前記ルミネッセンスシートが拡散反射体を含む、請求項2に記載のデバイス。
  25. 前記反射ファイバーのマットが、50から5000nmの間の範囲内の平均ファイバー直径を有するファイバーを備える、請求項1に記載のデバイス。
  26. 前記ファイバーが、100nmから3000nmの間の範囲内の平均ファイバー直径を有する、請求項25に記載のデバイス。
  27. 前記ファイバーが、0.01マイクロメートルから2000マイクロメートルの間の範囲内の厚さを有する、請求項25に記載のデバイス。
  28. 前記反射ファイバーのマットが、1から500マイクロメートルの間の範囲内の厚さを有する、請求項1に記載のデバイス。
  29. 少なくとも前記反射ファイバーのマットの上又は前記反射ファイバーのマットと別のナノファイバーの表面の上に配置されていて、且つ、ルミネッセンス粒子を備えた刺激可能粒子を更に備えた請求項1に記載のデバイス。
  30. 前記ルミネッセンス粒子が、量子ドットと蛍光体とのうち少なくとも一方を備える、請求項29に記載のデバイス。
  31. 前記量子ドットが、シリコン、ゲルマニウム、リン化インジウム、リン化インジウムガリウム、リン化インジウム、硫化カドミウム、セレン化カドミウム、硫化鉛、酸化銅、セレン化銅、リン化ガリウム、硫化水銀、セレン化水銀、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、セレン化亜鉛、ケイ酸亜鉛、硫化チタン、酸化チタン、及び酸化鉛のうち少なくとも一つを備える、請求項30に記載のデバイス。
  32. 前記蛍光体が、Y:Tb、Y:Eu3+、Lu:Eu3+、CaTiO:Pr3+、CaO:Er3+、(GdZn)O:Eu3+、SrAl1425:Eu3+、GdMgB10:Ce3+:Tb3+、CeMgAl1119:Ce3+:Tb3+、Y:Eu3+を含む希土類ドープ酸化金属、YAG:Ce3+を含む希土類ドープイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)、ZrO:Sm3+及びZrO:Er3+を含む希土類ドープ酸化ジルコニウム、YVO:Eu及び(La,Ce,Tb)POを含む希土類ドープバナジウム酸塩及びリン酸塩、Gd、GdOS、PbO、ZnO、ZnS及びZnSeのうち一つのホストマトリクス及びEu、Tb、Tm及びMnのうち一つのドーパントを有するドープ物質、ZnS:Mn2+、ZnS:Cu、Zn0.25Cd0.75S:AgClを含む金属ドープ型の硫化亜鉛及びセレン化亜鉛、CaS:Eu2+、SrGa:Eu及びCaSrGa(S,Se):Euを含む硫化金属、ドープシリケート、並びに、Ca(Sc,Mg)Si12:Ce及び(Ba,Sr)SiO:Euを含む金属シリケートのうち少なくとも一つを備える、請求項30に記載のデバイス。
  33. 前記蛍光体が、希土類ドープYAG、希土類ドープZnS、希土類ドープSrGa、希土類ドープZnSe、希土類ドープシリケート、硫セレン化物のうち少なくとも一つを備える、請求項30に記載のデバイス。
  34. 前記蛍光体がナノ蛍光体を備える、請求項30に記載のデバイス。
  35. 前記反射ファイバーのマットが、420nmから720nmの全ての可視光の少なくとも70%を反射する、請求項1に記載のデバイス。
  36. 前記反射ファイバーのマットが、420nmから720nmの全ての可視光の少なくとも80%を反射する、請求項1に記載のデバイス。
  37. 前記反射ファイバーのマットが、420nmから720nmの全ての可視光の少なくとも90%を反射する、請求項1に記載のデバイス。
  38. ハウジングと、
    一次光を発して、前記一次光を前記ハウジング内に向けるように構成された光源と、
    前記一次光を反射する位置において前記ハウジング内部に配置された反射ファイバーのマットと、
    前記ハウジングから反射光を放出するように構成された前記ハウジング内の光出口とを備えた照明デバイス。
  39. 一次光を受光すると二次光を放出するような前記ハウジング内部の位置に配置されたルミネッセンスシートを更に備えた請求項38に記載のデバイス。
  40. 前記光出口から放出される光が、70以上の演色評価数を有する、請求項39に記載のデバイス。
  41. 前記光出口から放出される光が、80以上の演色評価数を有する、請求項39に記載のデバイス。
  42. 前記ルミネッセンスシートが、前記一次光に対して40%以下の透過率を有する、請求項39に記載のデバイス。
  43. 前記反射ファイバーが、1.6以上の屈折率を有する誘電体を備える、請求項38に記載のデバイス。
  44. 前記誘電体が、BaSO、ZnO、TiO、及びAlのうち少なくとも一つを備える、請求項42に記載のデバイス。
  45. 前記反射ファイバーのマットが、0.80以上の反射率を有する反射物質を備える、請求項38に記載のデバイス。
  46. 前記反射物質が、Al、Au、Ag、TiO、ZnO、BaSO、及びZnのうち少なくとも一つを備える、請求項45に記載のデバイス。
  47. 前記反射物質が、光を反射するための側面を有する平坦なナノファイバーを備える、請求項46に記載のデバイス。
  48. 前記側面が、1マイクロメートルの長さの表面を備える、請求項47に記載のデバイス。
  49. 前記側面が、10マイクロメートルの長さの表面を備える、請求項47に記載のデバイス。
  50. 前記側面が、20マイクロメートルの長さの表面を備える、請求項47に記載のデバイス。
  51. 前記側面が、50マイクロメートルの長さの表面を備える、請求項47に記載のデバイス。
  52. 入射光の少なくとも70%を拡散反射するような位置において照明デバイス内に挿入するための反射ファイバーのマットを備えた照明デバイス挿入体。
  53. 前記ファイバーが、1.6以上の屈折率を有する誘電体を備える、請求項52に記載の挿入体。
  54. 前記誘電体が、BaSO、ZnO、TiO、及びAlのうち少なくとも一つを備える、請求項53に記載の挿入体。
  55. 前記反射ファイバーのマットが、0.80以上の反射率を有する反射物質を備える、請求項52に記載の挿入体。
  56. 前記反射物質が、Al、Au、Ag、TiO、ZnO、BaSO、及びZnのうち少なくとも一つを備える、請求項55に記載の挿入体。
  57. 前記反射物質が、光を反射するための側面を有する平坦なナノファイバーを備える、請求項55に記載の挿入体。
  58. 前記側面が、1マイクロメートルの長さの表面を備える、請求項57に記載の挿入体。
  59. 前記側面が、10マイクロメートルの長さの表面を備える、請求項57に記載の挿入体。
  60. 前記側面が、20マイクロメートルの長さの表面を備える、請求項57に記載の挿入体。
  61. 前記側面が、50マイクロメートルの長さの表面を備える、請求項57に記載の挿入体。
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