JP2013508635A - 異なる熱膨張係数を有する二つのエレメント間のシール - Google Patents

Abstract

本発明は、異なる熱膨張係数を有する二つのエレメント（４′、６）の間に備えられるシール（１０）に関し、該シールは、半径方向（２０）に対して直交する積み重ね軸方向（８）において間隔を置く、第一及び第二の金属接触部位（１６ａ、１６ｂ）と、部位（１６ａ、１６ｂ）の間に備えられ、半径方向においてそれらの間の相対的な移動を可能とする、気密性連結手段（１４）と、半径方向おいて平行な状態で部位（１６ａ、１６ｂ）とそれぞれ結合され、半径方向において互いに対してスライドするように積み重ねられる、第一及び第二のスライド部品（２４ａ、２４ｂ）と、を含む。
【選択図】図３ｂ

Description

本発明は、一般に、異なる熱膨張係数を有する二つのエレメント間に挿入される、シールに関する。

本発明は、より具体的には、電気化学セルシステム、好ましくは、高温電界槽、またはHTEのタイプのシステム、及び／または、固体電解質型燃料電池（SOFC）等の好ましくは高温で動作する燃料電池のタイプのシステムの分野に、適用されるが、それに限られたものではない。

公知の方法では、高温蒸気電界槽は、水素を生じることを目的としている。この目的のために、電界槽は、複数の積層電気化学セルを含み、各セルには、多孔質のアノードと、多孔質のカソードと、アノードとカソードとの間に配置される電解質とが備えられている。さらに、各電気化学セルは、アノードとカソードとにそれぞれ連結され、それぞれが電解質に密接する、関連するアノードインターコネクタとカソードインターコネクタとを有する。

蒸気が供給される電界槽の多孔質のカソードでは、水分子の解離が生じる。イオンは、適切な電圧を適用することにより、通常セラミックスから成る固体電解質を通じて移動し、電極と再結合する。

水素と酸素の再結合を防ぐために、従って、電界質とカソードインターコネクタとの間の結合部、及び、電界質とアノードインターコネクタとの間の連結部のシールが想定され、同時に、電界槽の外部へのガス漏れ、及び、ガス混合体の形成を防ぐことが可能となる。

ここで、電界槽とは逆の原理に従って動作することを考慮すると、実質的に同じデザインが、高温で動作する燃料電池で見られることに留意されたい。

上述した気密性を提供するために、脆弱なセラミックの電界槽の損傷／破壊を避けるための、複数の制約、特に、シールを固定するための弱い力の適用、が順守される必要がある。

また、気密性は、温度上昇及び下降フェーズの間、維持される必要があり、これは、各インターコネクタと電界質との間で生じる、異なる膨張現象に因り、著しい困難を示す。実際、シールを取り付け固定した後、システムがその動作温度に達するように適用される温度上昇中に、インターコネクタは、電界質よりも半径方向により変形する傾向がある。公知の一体型シールタイプの方法でのこの異なる膨張は、部品双方の間の相対的なスライドに因り、シールとインターコネクタとの間の気密性の破裂を生じる。同等の現象が、温度下降中にも生じる。

この種の問題は、電気化学セルシステムに当てはまるだけでなく、より一般的に、異なる熱膨張係数を有する、間にシールが挿入される二つのエレメントを含む任意のアセンブリにも当てはまる。

従って、本発明の目的は、先行技術の実施形態に関する、上述した欠点を、少なくとも部分的に改善することである。

この目的のために、本発明は、まず、
異なる熱膨張係数を有する材料でそれぞれ作られる第一及び第二のエレメントの間に挿入されるシールであって、該シールが、
−シールの半径方向に直交する積み重ね軸方向に沿って間隔を置く、第一及び第二の金属接触部位であり、該第一及び第二のエレメントとそれぞれ気密性を保って接触される、該第一及び第二の金属接触部位、
−該第一及び第二の金属接触部位の間の気密性連結手段であり、該半径方向に沿う該第一及び第二の金属接触部位の間の相対的移動を可能とする、気密性連結手段、
−該積み重ね軸方向に沿って積み重ねられた第一及び第二のスライド部品であり、該半径方向に沿って互いに対してスライド可能であるように、該半径方向に沿って平行な状態で、第一及び第二のスライド部品が間に挿入される該第一及び第二の金属接触部位とそれぞれ結合される、第一及び第二のスライド部品、
を含むことを特徴とする、シールに関する。

提案されるデザインは、温度上昇及び下降フェーズ中に、気密性を維持することを可能とすることを特徴とする。実際、シールを取り付け固定した後に適用された温度上昇中、シールの両側に位置する二つのエレメントの一方は、半径方向において、他方よりもより変形する傾向がある。しかしながら、従来技術にあるような、金属接触部位とそれに関連するエレメントとの間のスライドに代わり、この目的のためにシールの中心部に備えられた二つのスライド部品の間で、スライドが生じる。従って、第一及び第二の接触部位は、特に該適切な連結手段に因り、スライドすることなく、すなわち、気密性の接触を維持したまま、第一及び第二のエレメントの変形にそれぞれ追従することができる。同等の現象が、温度下降中にも生じる。

また、第一及び第二のスライド部品の間の相対的な移動は、好ましくは積み重ね軸方向に直交して配向されるそれらの境界平面の全方向において好ましくは可能であることに留意されたい。このように、相対的移動は、半径方向においてのみ成されるのではなく、半径に直交する方向、すなわち、いわゆる接線／円周方向においても成される。

該第一及び第二のスライド部品は、互いに接し、随意で、スライドを助けるコーティングが備えられることが好ましい。同じ目的で、積み重ね軸方向において、第一及び第二のスライド部品の間に、挿入部品が挿入されてもよい。

該第一及び第二の金属接触部位それぞれは、積み重ね軸方向においてシールの外側に突出する、少なくとも一つの気密性の接触部位と、積み重ね軸方向においてシールの内側に向かって突出し、それらが関連するスライド部品に形成された相補的な開口部に収容される、少なくとも一つの並進結合部位とを有することが好ましい。

該第一及び第二の金属接触部位は、鉄、クロム、及び、アルミニウムの合金、例えば、FeCrAlloy（登録商標）ブランド、で作られることが好ましい。

該第一のスライド部品は、少なくとも72%の割合のNi成分と、14から17%の間の割合のCrと、6から10%の割合のFeと、を含む合金、例えば、Inconel（登録商標）600で知られる族に属する合金、で作られることが好ましい。これは、好ましくは、電気化学セルのインターコネクタの一般的なケースである、移動を追従すべきエレメントがニッケルベースの超合金で作られている場合、第一のスライド部品が、該エレメントと同様または同一の熱膨張係数を有することを可能とする。

該第二のスライド部品は、イットリア安定化ジルコニアまたはMarco（登録商標）、すなわち、ジルコニア11.10-6と同様の熱膨張係数を有し、以下の組成：SiO2（46%）、MgO（17%）、Al2O3（16%）、K2O（10%）、B2O3（7%）、F（4%）を有する、機械加工が容易なビトロセラミックで作られることが好ましい。これは、電気化学セルの電解質の一般的なケースである、移動を追従すべきエレメントがセラミックで作られている場合、第二のスライド部品が、該エレメントと同様または同一の熱膨張係数を有することを好ましくは可能とする。

該気密性連結手段は、鉄、クロム、及び、アルミニウムの合金、例えば、FeCrAlloy（登録商標）ブランド、で作られることが好ましい。該連結手段は、該第一及び第二の接触部位と同じ材料で作られることが好ましい。

採用される好ましい実施形態に関わらず、シールは、実質的に環状形状を有することが好ましい。

第一のスライド部品の厚みと第一の金属接触部位の厚みとの間の比率が、2から5の間であり、同様に、第二のスライド部品の厚みと第二の金属接触部位の厚みと間の比率が、2から5の間であることが好ましい。

本発明は、また、異なる熱膨張係数を有する材料でそれぞれ作られる第一及び第二のエレメントの間に挿入される上述したシールを、少なくとも一つ含む、アセンブリに関し、該アセンブリは、例えば、電気化学セルシステムの一部を形成する。

シールの該第一及び第二のスライド部品は、該第一及び第二のエレメントと同様または同一の熱膨張係数をそれぞれ有することが好ましい。全体的にみれば、このことは、シールが第一及び第二のエレメントの熱変形によりよく追従することを可能とするが、これは、それらにそれぞれ関連する第一及び第二のスライド部品が、同様の振幅に従って変形するからである。このようにして、温度上昇及び下降フェーズ中に、気密性の維持がさらに強化される。

例えば、第一及び第二のエレメントは、高温電界槽及び／または燃料電池等の、電気化学セルシステムの一般的なケースのように、それぞれ金属及びセラミックで作られる。

ここで、本発明は、また、上述したシールを、少なくとも一つ含む、電気化学セルシステムに関する。システムは、アノードと、カソードと、アノードとカソードとの間に配置される電解質と、アノード及びカソードにそれぞれ連結される、該電気化学セルに関連したアノードインターコネクタ及びカソードインターコネクタと、を備える、少なくとも一つの電気化学セルを含み、該システムが、また、該電解質とアノードインターコネクタとの間に配置され、及び／または、該電解質とカソードインターコネクタとの間に配置される、上述したシールを少なくとも一つ含むことが好ましい。二つの独立したシールは、上述した二つの位置に対してそれぞれ備えられることが好ましい。

上述したように、該第一及び第二のスライド部品それぞれが、関連するアノードインターコネクタ及びカソードインターコネクタ及び電解質の中のエレメントと同様または同一の熱膨張係数を有することが好ましい。

アノードインターコネクタ及びカソードインターコネクタは、金属及びセラミック電解質であることが好ましい。

上述したように、システムは、高温電解槽、または、例えばSOFCタイプの高温燃料電池であってもよい。

本発明のさらなる利点及び特徴が、以降の非限定的な詳細な説明において明らかになるであろう。

本説明は、添付図面を参照して行われる。

本発明による二つのシールを介して両面がインターコネクタにかみ合う、高温電界槽の電気化学セルの概略断面図を示す。 図１に示す二つのシールの一方の詳細半断面図を示し、シールは制約のないデザインの本発明の好ましい実施形態の形態である。 固定後の図２に示すシールを示す。 膨張動作状態の図２に示すシールを示す。

まず、図１を参照すると、好ましくは平面形状を有する高温電界槽の電気化学セル１が、概略的に確認できる。

その一般的なデザインは公知のものであり、すなわち、多孔質のアノード２、多孔質のカソード４、及び、アノードとカソードとの間に接触して配置される電解質６を含む。好ましくは形状が円形のこれらの部品は、それらの軸８に一致する積み重ね軸方向に積み重ねられる。

このセル１は、アノードに押し付けられ、それらとともに液体が流れ得るアノードチャンバーまたはコンパートメント２″を規定する、関連するアノードインターコネクタ２′を有する。同様に、カソードに押し付けられ、それらとともに液体が流れるカソードチャンバーまたはコンパートメント４″を規定する、カソードインターコネクタ４′が備えられる。

通常、インターコネクタ２′、４′は、金属である一方、固体電解質は、セラミックで作られる。より好ましくは、インターコネクタは、例えばHaynes 230（登録商標）のブランドで市販されているニッケルベースの超合金で作られてもよく、例えばCroFer（登録商標）等のブランドで市販されているフェライト鋼で作られてもよい。

コンパートメント２″、４″の気密性を確保するために、電解質６とインターコネクタ２′との間に、シール１０が、電解質６とインターコネクタ４′との間の、同一または同様のデザインの、他のシールとともに、備えられる。これらのシールは、軸８を有する環状であり、スタックの周囲に、より具体的には、アノード及びカソードに対して半径方向外側に配置されることが好ましい。

本発明の特異性は、このシール１０のデザインにあり、その一つを、好ましい実施形態により、以降に説明する。

まず、シール１０の半断面図を示す図２を参照すると、シールは、矢印２０により示されるシールの半径方向に直交する、積み重ね軸方向８に沿って間隔を置く、第一及び第二の金属接触部位１６ａ、１６ｂを有する。これらの二つの部位１６ａ、１６ｂは、カソードインターコネクタ４′の底面、及び、電界質６の上面と、それぞれ外部接触され、気密性の接触は、好ましくは線形、より好ましくは円形であり、軸８に直交する。この目的のために、各部位１６ａ、１６ｂは、シールの外側からそれらが関連するエレメント４′、６に向かって積み重ね軸方向に突出する、気密性の接触部位１８ａ、１８ｂを含む。この部位は、軸８を中心とする環状のリブであってもよく、同じ軸の円周に配置された複数のピンであってもよい。両ケースにおいて、各気密性の接触部位１８ａ、１８ｂは、軸８を含む半径方向の面において、接触するエレメント４′、６に向かって配向された、通常傾斜断面を有する。このように、それらが関連するエレメント４′、６に接触される、それらの最も傾斜する部分は、軸８に対する直交平面において小さい断面を有し、プラスティックの変形に起因する強い圧迫に対して有利に働く。

また、各部位１６ａ、１６ｂは、シールの内側に向かって積み重ね軸方向に突出する、並進結合部位２２ａ、２２ｂを含む。ここでまた、部位２２ａ、２２ｂは、軸８を中心とする環状のリブであってもよく、同じ軸の円周に配置された複数のピンであってもよい。また、例えば、部位１８ａ、１８ｂが、同じ部位１６ａ、１６ｂにある部位２２ａ、２２ｂと垂直に位置することが、想定される。

これらの部位１６ａ、１６ｂそれぞれは、従って、鉄、クロム、及びアルミニウムの合金、例えばFeCrAlloy（登録商標）ブランド、で作られる、軸８を中心とする薄いディスクの一般形態であることが好ましい。

部位１６ａ、１６ｂは、本ケースでは、半径方向外側に開口し、その端部において二つの接触部位１６ａ、１６ｂが好ましくは溶接により強く結合された、内部構造１４の形態である、気密性連結手段により、互いに連結されている。内部構造１４は、支持する二つの接触部位１６ａ、１６ｂの間で、半径方向における相対的な移動を可能とするために、半径方向２０において柔軟性を示す。この柔軟性を備えるために、軸８を中心とするこの環状の構造１４が、図２に示すように、半径方向外側に開口する、通常ＣまたはＵ形状の断面を有することが保証されることが好ましい。このデザインでは、ＵまたはＣ形状のベースは、後述するシールの他のエレメントに対する気密性バリアとして機能する一方、両枝部は、二つの接触部１６ａ、１６ｂを、それぞれ支える。

図示する実施形態では、ＵまたはＣ形状は、例えば溶接または当業者自明の任意の他の技術により互いに連結された、二つの環状半構造から作られる。とは言うものの、一体型の方法も想定可能である。さらに、そのような柔軟性を備えるさらなる形状が、本発明の範囲を離れることなく、想定可能である。

所望の柔軟性を提供する薄い内部構造１４は、鉄、クロム、及びアルミニウムの合金、例えばFeCrAlloy（登録商標）ブランド、で作られてもよい。

本発明の特有の特徴の一つは、積み重ね軸方向８に積み重ねられた第一及び第二のスライド部品２４ａ、２４ｂを、二つの接触部位１６ａ、１６ｂの間のシール内に挿入することにある。これらの二つの部品は、軸８を中心とする環状である。部品２４ａは、第一の接触部位１６ａの底面と表面接触する一方、部品２４ｂは、第二の接触部位１６ｂの上面と表面接触する。これらの境界面のそれぞれでは、並進結合部位２２ａ、２２ｂが、当該部品２４ａ、２４ｂの表面に備えられた相補的な開口部２６ａ、２６ｂに入り込む。これは、半径方向２０に沿って、第一の接触部位１６ａと第一のスライド部品２４ａとの間、および、第二の接触部位１６ｂと第二のスライド部品２４ｂとの間に、並進結合を提供する。

また、二つのスライド部品２４ａ、２４ｂは、互いに対して半径方向２０に沿って、及び、必要であれば、接線／円周方向に一致する直交方向に沿って、スライド可能なように、好ましくは軸８に直交する支持面において互いに接する。それらは、スライドを助けるコーティングを備えて挿入されてもよく、互いに接することが好ましい。

インターコネクタ４′が、ニッケルベースの超合金で作られている場合、第一のスライド部品２４ａは、同じ材料、または、より安いInconel（登録商標）600として知られる合金で作られることが好ましい。他方、インターコネクタ４′が、例えばCroFer（登録商標）等のブランドで市販されている、フェライト鋼で作られている場合、第一のスライド部品２４ａは、同じ材料で作られることが好ましい。

また、第二のスライド部品２４ｂは、イットリア安定化ジルコニアまたはMacor（登録商法）で作られる。

いずれのケースでも、シールの第一及び第二のスライド部品は、後述するように、インターコネクタ及び電界質の熱変形により良く追従可能であるように、それぞれ、インターコネクタ４′及び電界質６と同様または同一の熱膨張係数を有することが保証される。

さらに、二つのスライド部品は２４ａ、２４ｂは、軸８方向において、高温、すなわち500℃以上でも、シール剛性を提供するように作られる。

第一のスライド部品２４ａの厚みと第一の金属接触部位１６ａの厚みとの間の比率は、２から５であり、同様に、第二のスライド部品２４ｂの厚みと第二の金属接触部位１６ｂの厚みとの間の比率は、２から５であることが好ましい。第一及び第二の金属接触部位１６ａ、１６ｂは、できる限り薄く、機械加工能力にのみ制限されることがさらに好ましい。この場合、エレメント１６ａ、１６ｂ、２４ａ、２４ｂの厚みは、突起／くぼみ１８ａ、１８ｂ、２２ａ、２２ｂ、２６ａ、２６ｂが備えられるそれらの領域から離れた、積み重ね方向でのそれらの平均厚とされる。

電解質６とインターコネクタ４′との間にシール１０を挿入する方法は、まず、図２に概略的に示すように、これら二つのエレメントの間でのシールの確実な配置から開始される。この状態では、シール１０とエレメント４′、６の一方との間に、僅かな隙間が存在してもよい。

続いて、シールの取り付け工程が、例えば20℃に近い温度で、またはより高い温度で実施される。この工程中に、軸方向の負荷が、図３ａにおける矢印２７により概略的に示されるように、例えばプレスによって、シールに適用される。

この取り付け中に、シール１０は、インターコネクタ４′及び電解質６の向かい合う表面に押し付けられる。これは、気密性の接触部位１８ａ、１８ｂを、それらの関連するエレメント４′、６に対して押し付ける。これは、接触部１６ａ、１６ｂを、それぞれインターコネクタ４′及び電解質６に固定する。目安として、輪線状に適用される、シールに直角の圧力負荷は、3N/mmの領域であってもよい。

圧力負荷を受けたままのアセンブリは、続いて、加熱炉に配置され、例えば800℃の領域のシステムの動作温度に達するように、温度上昇に曝される。

この温度上昇中、アセンブリの様々な部品が、それらの熱膨張係数により規定される振幅に従い、特に半径方向に熱膨張する。

このように、半径方向２０において、二つのエレメント４′、６の異なる熱膨張が観察されることが知られており、軸方向におけるこの異なる膨張の効果は、無視できる。

より具体的には、図３ｂに目的を明確化するために自発的に誇張して概略的に示すように、インターコネクタ４′は、矢印２９により概略的に示すように、電解質６よりも軸８からより遠くに移動する傾向がある。

それにもかかわらず、金属接触部位１６ａ、１６ｂとそれらに関連するエレメント４′、６との間のスライドの代わりに、この目的のためにシールの中心に備えられた二つのスライド部品２４ａ、２４ｂの間でスライドが生じ、二つのスライド部品が、同一のまたは同様の熱膨張係数に因り、それらが関連するエレメント４′、６と同様の振幅に従って、それぞれ変形するため、これは、上述した固定を壊さない。

言い換えれば、第一及び第二の接触部位１６ａ、１６ｂは、特に、フレキシブルな内部構造１４の変形に因り、該エレメント４′、６のスライドなしに、すなわち、機密性をもたらす固定を保ったまま、インターコネクタ４′及び電解質６の変形にそれぞれ従う。

そして、電気化学セルシステムは、図３ｂに示すように、シール１０が圧迫されたまま、動作可能である。

最終的に、第二のシール１０は、上述したものと同様のデザインを有し、アノードインターコネクタ２′と電解質６との間に逆向きに配置されることに留意されたい。

当業者により、非限定的な例に過ぎない上述した発明に対して、様々な変更が成されてもよいことは、明白である。

Claims (16)

1. 異なる熱膨張係数を有する材料でそれぞれ作られる第一及び第二のエレメント（４′、６）の間に挿入されるシール（１０）であって、該シールが、
   −軸方向の積み重ね方向（８）に沿って間隔を置く、第一及び第二の金属接触部位（１６ａ、１６ｂ）であり、該第一及び第二のエレメントとそれぞれ気密性を保って接触される、該第一及び第二の金属接触部、
   −該第一及び第二の金属接触部位（１６ａ、１６ｂ）の間の気密性連結手段（１４）であり、前記シールの半径方向（２０）に沿う該第一及び第二の金属接触部位の間の相対的移動を可能とする、気密性連結手段、
   −該軸方向の積み重ね方向（８）に沿う第一及び第二のスライド部品（２４ａ、２４ｂ）であり、該半径方向（２０）に沿って互いに対してスライド可能であるように、該半径方向に沿って平行な状態で、第一及び第二のスライド部品が間に挿入される該第一及び第二の金属接触部位（１６ａ、１６ｂ）とそれぞれ結合される、第一及び第二のスライド部品、
   を含むことを特徴とする。
2. 該第一及び第二のスライド部品（２４ａ、２４ｂ）が、互いに接すること、
   を特徴とする請求項１に記載のシール。
3. 該第一及び第二の金属接触部位（１６ａ、１６ｂ）それぞれが、前記軸方向の積み重ね方向において前記シールの外側に突出する、少なくとも一つの気密性の接触部位（１８ａ、１８ｂ）と、前記軸方向の積み重ね方向において前記シールの内側に向かって突出し、それらが関連するスライド部品に形成された相補的な開口部（２６ａ、２６ｂ）に収容される、少なくとも一つの並進結合部位（２２ａ、２２ｂ）とを有すること、
   を特徴とする請求項１または２に記載のシール。
4. 該第一及び第二の金属接触部位（１６ａ、１６ｂ）が、鉄、クロム、及び、アルミニウムの合金で作られること、
   を特徴とする請求項１から３のいずれか１項に記載のシール。
5. 該第一のスライド部品（２４ａ）が、少なくとも72%の割合のNi成分と、14から17%の間の割合のCrと、6から10%の割合のFeと、を含む合金で作られること、
   を特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載のシール。
6. 該第二のスライド部品（２４ｂ）が、イットリア安定化ジルコニアで作られること、
   を特徴とする請求項１から５のいずれか１項に記載のシール。
7. 該気密性連結手段（１４）が、該第一及び第二の接触部位（１６ａ、１６ｂ）と同じ材料で作られること、
   を特徴とする請求項１から６のいずれか１項に記載のシール。
8. 前記第一のスライド部品（２４ａ）の厚みと前記第一の金属接触部位（１６ａ）の厚みとの間の比率が、2から5の間であり、前記第二のスライド部品（２４ｂ）の厚みと前記第二の金属接触部位（１６ｂ）の厚みと間の比率が、2から5の間であること、
   を特徴とする請求項１から７のいずれか１項に記載のシール。
9. 異なる熱膨張係数を有する材料でそれぞれ作られる第一及び第二のエレメント（４′、６）の間に挿入される請求項１から８のいずれか1項に記載のシール（１０）を、少なくとも一つ含む、アセンブリ。
10. 前記シールの該第一及び第二のスライド部品（２４ａ、２４ｂ）が、該第一及び第二のエレメントと同様または同一の熱膨張係数をそれぞれ有すること、
    を特徴とする請求項９に記載のアセンブリ。
11. 前記第一及び第二のエレメントが、金属及びセラミックで作られること、
    を特徴とする請求項８または１０に記載のアセンブリ。
12. 請求項１から８のいずれか1項に記載のシール（１０）を、少なくとも一つ含む、電気化学セルシステム（１）。
13. アノード（２）と、カソード（４）と、前記アノードと前記カソードとの間に配置される電解質（６）と、前記アノード及び前記カソードにそれぞれ連結される、該電気化学セル（１）に関連したアノードインターコネクタ（２′）及びカソードインターコネクタ（４′）と、を備える、少なくとも一つの電気化学セル（１）を含み、該システムが、また、該電解質（６）と前記アノードインターコネクタ（２′）との間に配置され、及び／または、該電解質（６）と前記カソードインターコネクタ（４′）との間に配置される、請求項１から８のいずれか１項に記載のシール（１０）を少なくとも一つ含むこと、
    を特徴とする請求項１２に記載のシステム。
14. 各シールに対して、該第一及び第二のスライド部品（２４ａ、２４ｂ）それぞれが、関連するアノードインターコネクタ及びカソードインターコネクタ及び電解質の中のエレメントと同様または同一の熱膨張係数を有すること、
    を特徴とする請求項１３に記載のシステム。
15. 前記アノードインターコネクタ及びカソードインターコネクタが、金属及びセラミック電解質であること、
    を特徴とする請求項１２から１４のいずれか１項に記載のシステム。
16. 高温電解槽、または、高温燃料電池であること、
    を特徴とする請求項１２から１５のいずれか１項に記載のシステム。
    

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