JP2013502580A - イマチニブ免疫アッセイ - Google Patents

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Abstract

イマチニブに由来する新規のコンジュゲート及び免疫原、並びにこれらの免疫原によって生成されるモノクローナル抗体は、生体液中のイマチニブ又はその薬理活性塩の定量化及び監視のための免疫アッセイに有用である。

Description

本発明は、化学治療中に最適な薬物濃度を迅速に決定するために、ヒト生体液におけるイマチニブ又はその薬理活性塩の存在を決定し、且つ/又はその量を定量するための免疫アッセイの分野に関する。
癌は、いずれも体の一部の細胞が制御不可能に成長を開始したときに生じるという一般的特性を共有する悪性腫瘍群を記述するのに使用される用語である。たいていの癌は腫瘍として形成するが、血液中に存在したり、それらが成長する他の組織を循環することもある。癌悪性腫瘍は、最も一般的には、外科手術、化学治療及び/又は放射線治療の組合せで治療される。具体的な癌を治療するために使用される治療のタイプは、癌悪性腫瘍のタイプ、及びそれが診断されたときの段階を含むいくつかの要因に左右される。
以下の式:
Figure 2013502580

を有するイマチニブ及びその塩、特にメシル酸イマチニブは、急性転化期、加速期又は慢性期のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病の治療のための最も広く使用される化学治療薬の1つである(グリベックの添付文書、Novartis Pharmaceuticals Corporation、2004年7月)。
イマチニブは、16倍までのトラフ濃度の患者間ばらつきを有することが示されており、このばらつきは、効力に影響を与え得る(Picardら、Blood 2007:109;3496〜3499、Larsonら、Blood 2008、111:4022〜4028、Demetriら、J Clin Oncol 2009、27:3141〜3147)。
イマチニブの好適な塩は、式:
Figure 2013502580

を有するメシル酸イマチニブである。
イマチニブの効力は、より高いトラフ値で向上し、薬物は、患者内の薬物動態学的ばらつきを広範囲に示すため、この薬物の血中濃度を監視し、目標値に調整することは、効力を高め、毒性を最小限に抑える上で重要である。イマチニブ及びその塩の個人内及び個人間の薬物動態学的ばらつきの程度は、16倍であることが報告されており、
・器官機能
・遺伝的調節
・疾患状態
・年齢
・薬物間相互作用
・薬物摂取の時間
・コンプライアンス
を含む多くの要因に影響される。
このばらつきの結果として、異なる個人における同等の用量の同一薬物が、著しく異なる臨床結果をもたらし得る。同一投与量のイマチニブ又はその塩の効果は、個人の薬物クリアランス及び患者における究極的な血清薬物濃度に応じて有意に異なる。治療薬管理は、薬物投与における患者の差違に関する洞察力を臨床家に与える。治療薬管理により、薬物投与量を患者に合わせて個別化することが可能であり、望ましくない副作用を伴わずに癌を効果的に治療する可能性が高められることになる。
加えて、イマチニブ又はその塩の治療薬管理は、実際の処方投与量で化学治療を投与する際のコンプライアンス(Henkら、Proc ASCO 2006、要約6083、Fengら、Proc ASCO 2006、要約6038)を確保し、有効な血清濃度値を確実に達成させるための優れた手段として役立つ。イマチニブ又はその塩の日常的な治療薬管理は、一般的な実験設備に適応可能な簡単な自動試験が利用可能であることを必要とする。ヒトの血液及び血漿におけるイマチニブ、イマチニブ塩又はそれらの化学治療代謝物の濃度を決定するための液体クロマトグラフィー(LC)タンデム型質量分析法の使用が記載されている(Guetens、J Pharm Biomed Anal.、33(5):879〜89 2003;Bakhtiar、J Chromatrography B、768(2)325〜340、2002;Titier,Ther.Drug. Monit.、(27)5:634〜640、2005)。イマチニブ、イマチニブ塩又はそれらの化学治療代謝物の純度を決定するためのLC法(Vivekanand、J Pharm Biomed Anal.、28(6):1183〜94、2002)も開発されたが、生体液における濃度を決定するために使用されなかった。これらの方法は、労力がかかり、高価な設備を使用し、日常的な臨床実験的使用に適さない。米国特許第7,300,768号に記載されている、イマチニブを測定するための酵素アッセイが開発された。しかし、この化学治療薬で治療された患者のヒト生体液におけるイマチニブの存在を決定するか、又はその量を定量するための簡単な免疫アッセイは存在しない。
前述の記載からわかるように、ヒト生体液におけるイマチニブ又はその薬理活性塩の存在を決定し、且つ/又はその量を定量するための免疫アッセイが存在しない。免疫アッセイによるイマチニブ及びその薬理活性塩の日常的な治療薬管理は標準的な実験設備に適応された簡単な自動試験を提供することになる。しかし、当該免疫アッセイを提供するためには、イマチニブに特異的な抗体及びその薬理活性塩を生成しなければならない。このアッセイに使用される誘導体及び免疫原は、イマチニブ及びそれらの塩の治療活性若しくは不活性又は薬理活性若しくは不活性代謝物に対する実質的な交叉反応性を何らもたらすことなく、これらの対応する抗体を介して、イマチニブ及びその薬理活性塩に対する生成特異的反応性を付与しなければならない。薬物濃度を監視するのに有効であるためには、抗体は、イマチニブ及びその薬理活性塩に特異的であるべきであり、N−デスメチルイマチニブと交叉反応すべきでない。
イマチニブ及びその塩で治療された患者の試料に存在するイマチニブの活性代謝物は、式:
Figure 2013502580

を有するN−デスメチルイマチニブである。
イマチニブ及びその塩で治療された患者の試料の免疫アッセイによるイマチニブ及びその塩の正確な決定を妨げるのは、この薬理活性代謝物である。したがって、イマチニブ及びその薬理活性塩に特異的であり、N−デスメチルイマチニブと交叉反応しない抗体を提供することが長きにわたって望まれてきた。
本発明によれば、その薬理活性イマチニブ代謝物、即ちN−デスメチルイマチニブに対して実質的な交叉反応性を何ら有さず、イマチニブ及びその薬理活性塩に選択的に結合するようにイマチニブ及びその薬理活性塩に対して実質的に選択的に反応する新しいクラスの抗体が生成された。選択的反応性とは、この抗体が、イマチニブ及びその薬理活性塩とのみ反応し、薬理活性イマチニブ代謝物、即ちN−デスメチルイマチニブと実質的に反応しないことを意味する。N−デスメチルイマチニブ代謝物は、ヒト生体液におけるイマチニブ及びその薬理活性塩の存在及び量の免疫アッセイによる正確な決定を妨げる。
反応性チオール又はアミノ官能基を有する免疫原性ポリマーを含有する担体と、式:
Figure 2013502580

[式中、Yは、有機スペーシング基であり、
Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することが可能な末端官能基であり、
pは、0から1の整数である]の化合物又はその薬理活性塩とのコンジュゲートである免疫原を使用することによって、イマチニブ又はその薬理活性塩に特異的であり、N−デスメチルイマチニブと実質的に反応又は結合しない抗体が生成されることが判明した。加えて、これらの抗体は、その治療活性又は不活性イマチニブ代謝物のいずれとも実質的に交叉反応性を示さない。
イマチニブ及びその薬理活性塩と実質的に選択的に反応しN−デスメチルイマチニブと交叉反応しないこれらの抗体が提供されると、イマチニブ及びその薬理活性塩で治療されている患者の液体試料におけるイマチニブ及びその薬理活性塩を監視するように、特異的に検出及び定量が可能である免疫アッセイをもたらすことが可能になる。前記免疫アッセイのための試薬及びキットも本発明の中に含まれる。イマチニブの活性代謝物、即ちN−デスメチルイマチニブの存在は、免疫アッセイにおけるイマチニブ又はその薬理活性塩に対する不正確な測定値の主たる原因である。
本発明によれば、以上に記載したように、イマチニブ又はその薬理活性塩と実質的に選択的に反応し、その代謝物と実質的に反応又は交叉反応しない新しいクラスの抗体が提供される。免疫原として式IVのイマチニブのこれらの誘導体の使用により、本発明のこの新しいクラスの抗体が提供されることが発見された。血液、血漿又は他の体液試料におけるイマチニブ及びその薬理活性塩を検出及び/又は定量するための免疫アッセイのための試薬及びキットを含む免疫アッセイが開発されたのは、これらの抗体の使用によるものである。この免疫アッセイを使用することによって、その化学治療薬で治療されている患者の体液試料におけるイマチニブ又はその薬理活性塩の存在及び量を検出及び/又は定量することができる。このようにして、イマチニブ又はその薬理活性塩で治療されている患者を治療中に監視し、患者の治療を前記監視に応じて調整することが可能である。本発明により、化学治療薬としてのイマチニブ又はその薬理活性塩で治療されている癌患者におけるイマチニブ又はその薬理活性塩の治療薬管理を達成する。
検出すべき化学治療薬は、式Iのイマチニブ又はその薬理活性塩である。これらの塩としては、例えば、酸付加塩、例えば、塩酸、硫酸若しくはリン酸などの無機酸、又は好適な有機カルボン酸若しくはスルホン酸、例えば脂肪族モノ若しくはジカルボン酸、例えばトリフルオロ酢酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸若しくはシュウ酸、又はアミノ酸、例えば、アルギニン若しくはリシン、芳香族カルボン酸、例えば、安息香酸、2−フェノキシ−安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、芳香族−脂肪族カルボン酸、例えばマンデル酸若しくは桂皮酸、ヘテロ芳香族カルボン酸、例えばニコチン酸若しくはイソニコチン酸、脂肪族スルホン酸、例えばメタン−、エタン−若しくは2−ヒドロキシエタン−スルホン酸、又は芳香族スルホン酸、例えばベンゼン、p−トルエン−若しくはナフタレン−2スルホン酸との塩が挙げられる。好適な酸は、メタンスルホン酸である。
本発明のアッセイに利用される試薬は、反応性チオール又はアミノ官能基を有する担体と、式IVの化合物とのコンジュゲートである。これらのコンジュゲートは、本発明の抗体との結合をめぐっての、試料中に存在するイマチニブ及びその薬理活性塩との競合的結合パートナーである。したがって、抗体に結合するコンジュゲート試薬の量は、試料中のイマチニブ及びその薬理活性塩の量に逆比例する。本発明によれば、該アッセイは、抗体に結合するか、又は結合しない前記コンジュゲートを検出し、その量を測定する任意の従来の測定手段を利用する。前記手段を使用することにより、結合又は非結合コンジュゲートの量を決定することができる。一般に、試料中のイマチニブ又はその薬理活性塩の量は、試料中のイマチニブ又はその薬理活性塩によって生成された結合又は非結合コンジュゲートの実測量と、試験すべき試料について推定される範囲内にある既知の量のイマチニブ又はその薬理活性塩を含有する試料について得られた標準又は検量線から決定された結合又は非結合コンジュゲートの値とを相関させることによって決定される。検量線を作成するためのこれらの試験は、試料に対して使用されたのと同じ免疫アッセイ手順を使用して決定される。
定義
本明細書全体を通じて、以下の定義が把握されるべきである。
本出願全体を通じて使用される「Ph」という用語は、フェニル基を示す。「アルキレン」という用語は、1から10個の炭素原子を含有する二価の飽和直鎖又は分枝鎖炭化水素置換基を示す。
「免疫原」又は「免疫原性」という用語は、生物体において免疫応答を誘発、もたらす又は引き起こすことが可能な物質を指す。
「コンジュゲート」という用語は、別々の部分の合体により形成される任意の物質を指す。本発明による代表的なコンジュゲートとしては、式IVの化合物などの小分子と、1つ又は複数の反応性チオール又はアミノ官能基を有し、ポリアミンポリマー、特にタンパク質であり得る担体などの大分子との合体によって形成されるものが挙げられる。コンジュゲートにおいて、小分子を大分子上の1つ又は複数の活性部位にて合体することができる。コンジュゲートという用語は、免疫原という用語を含む。
「ハプテン」は、部分又は不完全抗原である。それらは、抗体形成を誘発することができないが、抗体と反応する無タンパク質物質、たいていは低分子量物質である。後者は、ハプテンを高分子量免疫原性担体にカップリングし、次いでこのカップリング生成物、即ち免疫原をヒト又は動物被験体に注入することによって形成される。本発明のハプテンは、イマチニブ又はその薬理活性塩である。
本明細書に使用されているように、「スペーシング基」又は「スペーサ」は、官能性連結基を介してハプテン、担体、免疫原、標識又はトレーサなどの2つ以上の部分構造体をつなぎ合わせる化学構造体の部分を指す。これらのスペーサ基は、本出願の以降に列挙されている。スペーシング基の原子及びスペーシング基内の鎖の原子は、それら自体が化学結合によってつなぎ合わされる。好適なスペーサのなかには、直鎖状又は分枝状の飽和又は不飽和炭素鎖がある。これらの炭素鎖は、鎖の内部又は鎖の末端に1つ又は複数のヘテロ原子を含んでいてもよい。「ヘテロ原子」とは、酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される炭素以外の原子を指す。スペーシング基は、鎖の一部として、又は鎖の中の原子の1つ上の置換えとして環式又は芳香族基を含んでいてもよい。
スペーシング基の原子の数は、水素以外の原子を計数することによって求められる。スペーシング基の内部の鎖の原子の数は、つなぎ合わされている部分構造体の間の最短経路に沿って水素以外の原子の数を計数することによって求められる。官能性連結基を使用して、ハプテンと標識又は担体又はポリアミドポリマーとのコンジュゲートを合成するために、ハプテン又はスペーシング基を活性化すること、例えばその上に利用可能な官能性部位を設けることができる。
本明細書に使用されている用語としての「免疫原性担体」は、1つ又は複数の位置でハプテン、この場合はイマチニブと合体することができることによって、これらのハプテン誘導体が、免疫応答を誘導し、これらのハプテンと特異的に結合することができる抗体の生成を誘発することを可能にすることができる免疫原性物質、一般にはタンパク質又は反応性チオール若しくはアミノ基を含有するように変性されたタンパク質である。免疫原性担体及び連結基は、本出願の以降に列挙されている。免疫原性担体物質の中には、異物と認識されることによって、宿主からの免疫応答を誘発するタンパク質、糖タンパク質、複合ポリアミノ−多糖、粒子及び核酸が含まれる。ポリアミノ−多糖を、この調製について既知の従来の手段のいずれかを使用して多糖から調製することができる。
様々なタンパク質タイプをポリ(アミノ酸)免疫原性担体として採用することもできる。これらのタイプには、アルブミン、血清タンパク質、リポタンパク質等が含まれる。例示的なタンパク質としては、例示的なタンパク質としては、ウシ血清アルブミン(BSA)、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、卵オバルブミン、ウシチログロブリン(BTG)等が挙げられる。或いは、合成ポリ(アミノ酸)を利用することができる。
免疫原性担体は、単糖の反復縮合によって構成された高分子量ポリマーであるポリアミノ−多糖を含むこともできる。多糖の例は、デンプン、グリコーゲン、セルロース、アラビアゴムなどの炭水化物ゴム及び寒天等である。多糖は、ポリアミノ酸残基及び/又は脂質残基をも含有する。
免疫原性担体は、また、単独の、又は上記ポリ(アミノ酸)若しくは多糖の1つにコンジュゲートしたポリ(核酸)であり得る。
免疫原性担体は、固体粒子を含むこともできる。粒子は、一般には、直径が少なくとも約0.02ミクロン(μm)であり、約100μmを超えず、通常は約0.05μmから10μmである。粒子は、有機又は無機であり、膨潤性又は非膨潤性であり、多孔性又は非多孔性であり、最適には一般に約0.7から1.5g/mLの水に近い密度を有すことができ、粒子は、透明、部分的に透明又は不透明であることができる材料から構成され得る。粒子は、赤血球、白血球、リンパ球、ハイブリドーマ、連鎖球菌(Streptococcus)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、大腸菌(E.coli)及びウイルスなどの非限定的な例を含む細胞及び微生物などの生体材料であり得る。粒子は、また、有機及び無機ポリマー、リポソーム、ラテックス、リン脂質ベシクル又はリポタンパク質で構成され得る。
「ポリ(アミノ酸)」又は「ポリペプチド」は、アミノ酸から形成されるポリアミドである。ポリ(アミノ酸)は、一般には約2000ダルトンの分子量から上限分子量がなく、通常は10000000ダルトン未満、通常は約600000ダルトンを超えない範囲である。通常は、免疫原性担体が含まれるか、酵素が含まれるかに応じて異なる範囲が存在する。
「ペプチド」は、アミド(ペプチド)結合による2つ以上のアミノ酸の連結によって形成される任意の化合物、通常は、各アミノ酸残基(NH末端を除く)のα−アミノ基が直鎖内の隣の残基のα−カルボキシル基に連結したα−アミノ酸のポリマーである。ペプチド、ポリペプチド及びポリ(アミノ酸)という用語は、本明細書において、大きさに関する制限なくこのクラスの化合物を指すように同義的に使用される。このクラスのうちの最大のメンバーはタンパク質である。
「標識」、「検出分子」又は「トレーサ」は、検出可能シグナルを生成するか、又は生成するように誘導され得る任意の分子である。標識を、検体、免疫原、抗体、受容体などの別の分子、又はリガンドなどの受容体に結合することが可能な分子、特にハプテンにコンジュゲートさせることができる。標識の非限定的な例としては、放射性同位体、酵素、酵素断片、酵素基質、酵素阻害薬、補酵素、触媒、蛍光体、染料、化学発光物質、発光物質、又は増感剤、非磁性若しくは磁性粒子、固体支持体、リポソーム、リガンド又は受容体が挙げられる。
「抗体」という用語は、抗原に対する特異的なタンパク質結合パートナーを指し、他の物質を排除する程の抗原に対する特異的結合親和性を有する任意の物質又は物質群である。抗体という総称的用語は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体及び抗体断片を包含する。
「誘導体」という用語は、1つ又は複数の化学反応によって親化合物から製造される化学化合物又は分子を指す。
「担体」という用語は、固体粒子、及び/又は上記のものなどの免疫原性ポリマーなどの、反応性チオール若しくはアミノ官能基を有する高分子ポリマーを指す。担体が固体粒子である場合には、固体粒子をポリアミンポリマーに結合させるか、ポリアミンポリマーで被覆するか、或いはポリアミンポリマーに付着させて、式IVの化合物における末端官能基Xに結合させるための1つ又は複数の反応性部位を設けることができる。一方、固体粒子上に抗体を被覆させることによって本発明の免疫アッセイを実施することができる。
「試薬キット」又は「試験キット」という用語は、アッセイを実施する際に使用される材料のアセンブリを指す。試薬をそれらの交叉反応性及び安定性に応じて同一又は個別の容器にて、且つ液体又は凍結乾燥形態で、パッケージ化された組合せで提供することができる。キットで提供される試薬の量及び割合を、特定の用途に対する最適な結果をもたらすように選択することができる。本発明の特徴を具現化する試薬キットは、イマチニブ又はその薬理活性塩に特異的な抗体を含む。キットは、検体のリガンド、並びに較正及び対照材料をさらに含むことができる。試薬は、液体形態を維持していてもよいし、凍結乾燥されていてもよい。
「較正及び対照材料」という語句は、既知の量の測定対象薬物を含有する任意の標準又は基準材料を指す。薬物の濃度は、未知の被検物について得られた結果と、標準について得られた結果とを比較することによって計算される。これは、一般には、検量線を作成することによって行われる。
「生体試料」という用語は、生き物又は以前は生きていた物からの任意の量の物質を含むが、それに限定されない。当該生き物としては、ヒト、マウス、サル、ラット、ウサギ、ウマ及び他の動物が挙げられるが、それらに限定されない。当該物質としては、血液、血清、血漿、尿、細胞、器官、組織、骨、骨髄、リンパ、リンパ節、髄膜組織、軟骨組織、髄膜マクロファージ、内皮細胞及び皮膚が挙げられるが、それらに限定されない。
試薬及び免疫原
抗体に基づく免疫アッセイにおいて、イマチニブのコンジュゲートは、抗体上の結合部位をめぐって試料中のイマチニブ及びその薬理活性塩と競合するように構成される。本発明の免疫アッセイにおいて、式IVの試薬は、式Iのイマチニブのアミド架橋上に形成された窒素置換イマチニブ誘導体である。式IVの化合物において、リンカースペーサは、この分子の「Y−X」部分を構成する。このリンカーX及びスペーサ−「Y」は、免疫アッセイのためのコンジュゲート及び抗体を生成するための免疫原を調製する上で従来的である。免疫アッセイのためのコンジュゲート及び抗体を生成するための免疫原を調製するのに利用される従来のスペーサ連結基のいずれかを式IVの化合物に利用することができる。当該従来のリンカー及びスペーサは、米国特許第5,501,987号及び米国特許第5,101,015号に開示されている。
コンジュゲート、並びに免疫原は、式Iの化合物から調製される。担体とハプテンとのコンジュゲート又は免疫原において、担体は、担体のポリマー部分に含有される1つ又は複数の反応性アミノ基又はチオール基に対する1つ又は複数の位置で、式:
Figure 2013502580

[式中、X’は、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することが可能な官能性連結基であり、p及びYは以上の通りである]を有するハプテンに連結されている。
好適なスペーサ基のなかには、以上に挙げたスペーサ基が含まれる。特に好適なスペーシング基は、1から10個の炭素原子を含有するアルキレンなどの基、
Figure 2013502580

[式中、n及びoは0から6の整数であり、mは1から6の整数である]であり、アルキレンが特に好適なスペーシング基である。
式IV−Aの化合物において、X’は、好ましくはポリマー担体上の反応性アミン基又はチオール基を介してスペーサ基に連結する官能基である。基X’は、担体又は免疫原のポリマーの反応性アミノ基又はチオール基に結合する式IVの化合物における末端官能基Xの結果である。アミノ基又はチオール基と反応することが可能な任意の末端官能基を、式IVの化合物にて官能基Xとして利用することができる。好ましくはX内に含まれるこれらの末端官能基は、
Figure 2013502580

[式中、Rは水素であるか、又はその結合酸素原子と一緒になって反応性エステルを形成し、Rは酸素又は硫黄である]である。基
Figure 2013502580

は、イソシアネート又はイソチオシアネートであり得る。ORによって形成される活性エステルとしては、N−ヒドロシキスクシンアミドなどのイミドエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及びp−ニトロフェニルエステルが挙げられる。しかし、アミン基と反応することができる任意の活性エステルを使用することができる。
式IVの化合物のXが
Figure 2013502580

である場合は、これらの化合物は、好ましくは、ポリマー又は免疫原性担体の遊離アミノ基と反応する。一方、式IVの化合物のXが式
Figure 2013502580

のマレイミド基である場合は、この化合物は、好ましくは、免疫原を含むポリマー又はタンパク質担体上に存在し得るチオール(又はSH)基と反応して、式IV−Aの化合物のX’としてマレイミド官能基を生成する。
本発明の一実施形態によれば、X’が式IVの化合物においてマレイミドである場合は、反応性アミノ基をチオール基に変換するように変性されたポリマータンパク質に結合される。これは、ポリマータンパク質担体の遊離アミノ基と、式
Figure 2013502580

[式中、R15は、チオール保護基であり、
は、上記の通りであり、
vは、1から4の整数である]の化合物とを反応させることによって実施され得る。
このように、チオール基SH−は、担体の残りの部分に結合した担体の官能基になる。タンパク質の反応性アミノ基を変換するための反応は、水性媒体中でタンパク質含有担体と式VIの化合物とを混合することによって水性媒体中で実施される。この反応では、温度及び圧力は重要でなく、反応を室温及び大気圧で実施することができる。10℃から25℃の温度が一般的に好適である。次の工程において、担体のチオール保護基を、式Vの化合物とタンパク質担体との得られた反応生成物から従来の手段によって担体のチオール保護基を除去した後にチオール変性担体と式IVの化合物とを反応させる。
この反応を実施する際に、チオール保護基を除去するための任意の従来の手段を利用することができる。しかし、チオール保護基を除去するための手段を利用する際は、反応物質が水性媒体に可溶であり、担体に含有されるポリアミンポリマーを何ら破壊又は害することがないように注意すべきである。この保護基を除去するための好適な手段は、得られた縮合生成物を還元するための薬剤としてのジチオトレイトールの使用によるものである。より高い圧力又は温度を利用することなく、単に還元剤を反応媒体に添加することによってこの還元を実施することができる。この還元を室温及び大気圧で実施することができる。任意の従来のチオール保護基を式VIの化合物に利用することができる。チオール保護基は、当技術分野で周知であり、2−ピリジルジチオが好適な保護基である。
上記方法は、ポリアミンポリマー含有担体上の反応性末端アミノ基をチオール基に変換するための1つの手段であるが、この変換を実施するための任意の従来の手段を利用することができる。ポリアミンポリマー含有担体上の末端アミノ基をチオールに変換するための方法は、当技術分野で周知であり、本発明に従って採用され得る。
末端反応性チオール基を有するポリマーポリアミン含有担体と、Xが、担体によって保持される末端チオール基に結合することが可能な官能基である式IVの化合物との反応を従来の手段によって実施することができる。好適な実施形態において、式IVの化合物におけるXにより保持されるマレイミドと、ポリアミンポリマー担体によって保持されるチオール基とを反応させる。マレイミド二重結合にチオールを付加するための任意の周知の手段を、チオール架橋を介してコンジュゲートされる式VI Aのコンジュゲートの生成に利用することができる。
カルボン酸基及び活性エステルを従来の手段によって担体又は免疫原ポリマーにカップリングさせる。タンパク質などのポリアミンポリマー上のアミン基は、スペーサをポリマー、免疫原若しくは担体及び/又は本発明のコンジュゲートにつなぎ合わせるアミド基を生成する。
本発明の免疫原及びコンジュゲートにおいて、カルボキシル基含有イマチニブハプテンと、担体又は免疫原に含有されるポリアミンポリマー上の反応性アミノ基との間の化学結合を、当業者に既知の多種多様な方法を使用して確立することができる。アミド結合を形成することがしばしば好ましい。アミド結合は、最初に、カルボキシ基と脱離基試薬(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及びp−ニトロフェノール等)とを反応させることによって式IV−Aの化合物におけるカルボン酸部分を活性化させることによって形成される。ジシクロヘキシルカルボジイミド及びジイソプロピルカルボジイミド等の活性化試薬を使用することができる。次いで、式VI−Aのイマチニブハプテンにおけるカルボキシル基の活性化形と、反応性アミノ基を有する担体を含有する緩衝液とを反応させる。
一方、Xが式IVの化合物の末端イソシアネート又はチオイソシアネート基である場合は、これらの基は、ポリアミンポリマーの遊離アミンと反応すると、ポリアミン担体又は免疫原性ポリペプチド上にアミノ基を有する、X’が
Figure 2013502580

である式IV−Aのコンジュゲート又は免疫原を生成する。
式IVの化合物のXがアルデヒド基を含有する場合には、還元性アミノ化によるアミン連結を介してこれらの化合物を担体上のポリアミンポリペプチドの遊離アミノ基につなぎ合わせることができる。還元性アミノ化などを介してアルデヒドをアミンと縮合させる任意の従来の方法を使用して、この連結を形成することができる。この場合、式IVのリガンド部分のX’は、
Figure 2013502580

である。
式IVの化合物は、式Iのイマチニブと式
Figure 2013502580

[式中、p、Y及びXは上記の通りである]のハロゲン化物とを反応させて、式IVの化合物を形成することによって形成される。ハロゲン化物と、アミド上の窒素とを反応させる任意の従来の手段を、式Iのイマチニブ上のこのアミド位置に対する式VIIの化合物の縮合に利用することができる。式VIIの化合物におけるハロゲン化物に使用は、式Iの化合物上のアミド基との縮合によってこのような置換アミドを形成するための効率的な手段を提供する。
式Iの化合物がその塩の形である場合には、式IVの化合物を形成するために式Vの化合物と反応する前にこの塩をその遊離塩基に変換する必要がある。これを塩の中和などの従来の手段によって実施することができる。塩が塩基性塩である場合には、酸の添加によって水性媒体中で中和を達成することができる。塩が酸付加塩である場合には、塩基の添加によって水性媒体中で中和を達成する。
これらの化合物と、ポリアミン又はポリペプチドを含有する担体とを反応させることによって、式IVの化合物を本発明の免疫原及び/又はコンジュゲート試薬に変換することができる。ポリアミン又はポリペプチドが免疫活性であれば、同一のポリペプチドを担体及び本発明の免疫原における免疫原性ポリマーとして利用することができる。しかし、コンジュゲートを形成するために、これらのポリマーは、免疫原に必要とされる免疫応答をもたらす必要がない。本発明によれば、式IVの化合物におけるXによって表される様々な官能基を、官能基をポリマー内に含有されるアミノ基に結合させる従来の手段によって、反応性アミノ基を有する担体含有ポリマーにコンジュゲートさせることができる。好適な実施形態によれば、式IVの化合物において、結合が担体上の反応性アミノ基を介する場合には、Xはカルボン酸基又はその活性エステルである。
抗体
本発明は、また、上記免疫原を利用することによって生成されるイマチニブ又はその薬理活性塩に対するモノクローナル抗体を含む新規の抗体に関する。本発明によれば、本発明により生成されるこれらの抗体は、イマチニブ又はその薬理活性塩と選択的に反応し、イマチニブ及びその薬理活性塩に対する免疫アッセイを妨げるN−デスメチルイマチニブと反応しないことが判明した。N−デスメチルイマチニブと反応しない本発明の抗体の能力により、これらの抗体が、患者の体液試料におけるイマチニブ及びその薬理活性塩の存在を検出し、且つ/又はその量を定量するための免疫アッセイを提供する。
本発明は、イマチニブ又はその薬理活性塩に対する新規の抗体及びモノクローナル抗体に関する。便利には、宿主動物を本発明の免疫原で免疫化することによって本発明の抗血清を生成することができる。好適な宿主動物としては、例えばマウス、ラット、ウサギ及びモルモット等の齧歯類、又はヤギ、ヒツジ及びウマ等のより高度な哺乳動物が挙げられる。動物における免疫応答を誘発するための承認されたプロトコルに従って初期用量、採血及び追加の接種を与えることができ、例えば好適な実施形態において、マウスは、100ug免疫原/マウスの初期用量を腹腔内に受けた後、6ヶ月間にわたって50から100ugの間の免疫原/マウスの2つ以上の追加の接種を受けた。定期的な採血を通じて、免疫化マウスの血液試料を観察して、従来の免疫アッセイを利用してイマチニブ又はその薬理活性塩の結合に対する免疫応答を発生させた。これらの方法は、所望の活性を有する抗血清を生成している宿主に対してスクリーニングするための便利な方法を提供する。また、抗体をイマチニブ又はその薬理活性塩の主たる代謝物に対してスクリーニングしたところ、これらの化合物に対する実質的な結合を示さなかった。
モノクローナル抗体は、便利には、上記スケジュールに従ってBalb/cマウスを免疫化した後に、細胞融合の4日前から開始して3日間連続で100ugの免疫原をマウスに腹腔内又は静脈内注射することにより生成する。勿論、抗体技術分野で周知の他のプロトコルも利用することができる。本明細書に詳述されている完全免疫化プロトコルは、イマチニブ又はその薬理活性塩に対する抗体についての血清抗体応答のための最適なプロトコルを提供した。
宿主の脾臓、末梢血液、リンパ節又は他の組織から得られるBリンパ球をモノクローナル抗体産生細胞として使用することができる。脾臓から得られるBリンパ球が最も好適である。本発明の所望のモノクローナル抗体を生成することが可能なハイブリドーマは、当該Bリンパ球と、雑種細胞上の長期組織培養安定性を付与する細胞系である不死細胞系とを融合させることによって得られる。本発明の好適な実施形態において、不死細胞は、リンパ芽球様細胞、又はそれ自体が抗体を生成するが、悪性腫瘍でもある細胞である骨髄腫細胞などの形質細胞腫細胞であってもよい。イマチニブ又はその薬理活性塩モノクローナル抗体を生成するマウスハイブリドーマは、マウス骨髄腫細胞と、イマチニブ又はその薬理活性塩タンパク質コンジュゲートに対して免疫化されたマウスからの脾臓細胞との融合によって形成される。ハイブリドーマ細胞から遺伝子を発現する抗体をクローニングし、当技術分野で現在周知の組換えDNA法を使用して、マウス可変領域の部分配列をヒト定常領域に接続するか、又はヒト骨格領域とドナーマウス又はラット免疫グロブリンからの相補的決定領域(CDR)とを組み合わせることによって、キメラ及びヒト化モノクローナル抗体を生成することができる。親和性が向上した抗体を提供するマウスモノクローナル抗体のヒト化を実施するための改良型方法が、国際特許出願第WO92/11018号に記載されている。
一次抗体構造の部分のみを含み、1つ又は複数の免疫グロブリン活性を有するポリペプチド断片を製造することができる。これらのポリペプチド断片を、当技術分野で周知の方法による無傷抗体のタンパク質開裂によって、又は部位指向性突然変異を使用して抗体遺伝子を含有する発現ベクターの所望の位置に停止コドンを挿入して、Fab断片又は(Fab’)断片を製造することによって製造することができる。VL及びVH領域をDNAリンカーと合体させることによって単一鎖抗体を生成することができる(Hustonら、Proc.Natl.Acad.Sci. U.S.A.、85:5879〜5883(1988)及びBirdら、Science、242:423〜426(1988)参照)。
本発明の抗体は、N−デスメチルイマチニブとの実質的な交叉反応性を何ら有することなく、イマチニブ及びその薬理活性塩に対して選択的である。加えて、これらの抗体は、その治療活性又は不活性イマチニブ代謝物のいずれとも交叉反応性を実質的に示さない。実質的な交叉反応性を有さないとは、本発明の抗体がイマチニブ及びその薬理活性塩に対する交叉反応性を有し、これらの代謝物、特にN−デスメチルイマチニブが15%未満、好ましくは10%未満であることを意味する。
免疫アッセイ
本発明によれば、式IVのこれらの化合物の免疫原から生成されるコンジュゲート及び抗体を、患者の試料におけるイマチニブ又はその薬理活性塩の決定のための試薬として利用することができる。この決定は、免疫アッセイを用いて実施される。式IVの化合物から形成された試薬コンジュゲートが、本発明に従って生成される抗体上の結合部位をめぐって試料中のイマチニブ又はその薬理活性塩と競合する任意の免疫アッセイを利用して、患者の試料におけるイマチニブ又はその薬理活性塩の存在を決定することができる。イマチニブ又はその薬理活性塩を含有する疑いのある試料中のイマチニブ又はその薬理活性塩に対して当該アッセイを実施するための方法は、(a)水性媒体試料と、(b)本発明に従って生成されたイマチニブ又はその薬理活性塩に対する抗体と、(c)式IVの化合物又はそれらの混合物から形成されたコンジュゲートとを合わせることを含む。試料と抗体との混合物に添加された既知量のコンジュゲートの特定の抗体に対する結合の阻害率を測定することによって、試料中のイマチニブ又はその薬理活性塩の量を決定することができる。未知の試料による既知量のコンジュゲートの当該結合の阻害率の結果と、イマチニブ又はその薬理活性塩の既知の標準溶液を利用することによって同一のアッセイで得られた結果とを比較する。未知の試料中のイマチニブ又はその薬理活性塩の量を決定するのに際して、試料、式IVの化合物から形成されたコンジュゲート及び抗体を任意の順序で加えることができる。
様々な手段を利用して、抗体に結合した式IVの化合物から形成されたコンジュゲートの量を測定することができる。1つの方法は、抗体に対するコンジュゲートの結合が、蛍光体コンジュゲートの回転速度の低下を引き起こすものである。液体混合物における蛍光体コンジュゲートの回転速度の低下量を、米国特許第4,269,511号及び米国特許第4,420,568号に開示されているような蛍光偏光技術によって検出することができる。
一方、ナノ粒子が、式IVの化合物から形成されたイマチニブ又はその薬理活性塩のコンジュゲートと反応すると、これらのナノ粒子が凝集体を形成するように、抗体をナノ粒子上に被覆させるか、又は吸収させることができる。しかし、抗体により被覆又は吸収されたナノ粒子が、試料中でイマチニブ又はその薬理活性塩と反応すると、これらのナノ粒子に結合された試料からのイマチニブ又はその薬理活性塩は、抗体ナノ粒子の凝集を引き起こさない。凝集又は凝着の量をアッセイ混合物中で吸光度によって測定することができる。
一方、抗体又はイマチニブ若しくはその薬理活性塩コンジュゲートを、マイクロタイタプレート、又は固体粒子を含む任意の他の従来の固体支持体などの固体支持体に付着させることによってこれらのアッセイを実施することができる。抗体及びタンパク質を当該固体粒子に付着させることは、当技術分野で周知である。当該付着を実施するために任意の従来の方法を利用することができる。多くの場合、測定を補助するために、抗体と結合しているか、又は未結合である式IVの化合物から形成されたコンジュゲートの量の検出の補助として、放射性標識又は酵素標識などの標識を抗体、コンジュゲート又は固体粒子に配置することができる。他の好適な標識としては、発色団、蛍光体等が挙げられる。
便利なように、本発明のアッセイ構成要素を、イマチニブ又はその薬理活性塩に対するアッセイに採用される所定量の新しい試薬を含むパッケージ化された組合せであるキットで提供することができる。これらの試薬は、本発明の抗体、並びに式IVの化合物から形成されたコンジュゲートを含む。
これらの必要な試薬に加えて、補助的な試薬などの添加剤、例えば、安定剤及び緩衝剤等が含まれていてもよい。それぞれの試薬の相対量を広範に変更させて、アッセイの感度を実質的に最適化する溶液中の試薬の濃度を提供することができる。試薬を溶液で、又は溶解すると、アッセイを実施するための適切な濃度を有する試薬溶液になる賦形剤を含む通常は凍結乾燥された乾燥粉末として提供することができる。
実施例において、以下を明示するための以下の略語を使用する。
NaH 水素化ナトリウム
THF テトラヒドロフラン
DMF ジメチルホルムアミド
LiOH 水酸化リチウム
EDC 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
スルホ−NHS N−ヒドロキシスルホスクシンイミド
DMSO ジメチルスルホキシド
MeOH メタノール
CHCl ジクロロメタン
APCI 大気圧化学イオン化質量分析
TLC 薄層クロマトグラフィー
HOAc 酢酸
CHCl クロロホルム
HPLC 高圧液体クロマトグラフィー
ANS 8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸
HRP ホースラディッシュペルオキシダーゼ
TMB 3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン
TRIS トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩
BSA ウシ血清アルブミン
KLH キーホールリンペットヘモシアニン
PBS リン酸緩衝食塩水
diHO 脱イオン水
実施例において、以下のスキーム1には、調製され、実施例での番号によって示される具体的な化合物が記載されている。リン酸緩衝組成物は、
15.4mMの二塩基性リン酸ナトリウム(Na2HPO4)
4.6mMの一塩基性リン酸ナトリウム(NaH2PO4)
(pH=7.2±0.10)
を含有する水溶液を有する。
実施例で使用したエーテルは、ジエチルエーテルであった。これらの実施例において示される部又は百分率は、体積部である。
Figure 2013502580
(例1)
メシル酸イマチニブの抽出
それぞれメシル酸塩として400mgのイマチニブを含有する14個のタブレットを、乳鉢及び乳棒を用いて微粉末に粉砕した。タブレットコーティングを最初に除去しなかった。粉砕タブレットの粉末を1500mLの10(体積)%のMeOH/CHCl中で4時間撹拌した。メシル酸イマチニブを含有する粉砕タブレットからの混合物をセライトで濾過し、溶媒を取り除いて、メシル酸イマチニブを含有する7.14gの黄色固体を得た。メシル酸イマチニブを含有する黄色固体をエタノール中75mLの20(体積)%の加温クロロホルムに溶解させて、メシル酸イマチニブの溶液を生成し、次いで50mLの1:1エーテル:エタノール(体積:体積)を添加して、メシル酸イマチニブの溶液を濁らせた。氷で冷却して、メシル酸イマチニブの沈殿を誘導し、エーテルを徐々に加えることによってこの沈殿を継続的に進行させた。沈殿したメシル酸イマチニブをエーテルで層状にし、蓋をして終夜放置した。
沈殿したメシル酸イマチニブを濾過によって回収し、エーテル中50mLの10(体積)%の低温エタノールで洗浄し、次いで真空下で乾燥させて、6.42g(115%)のメシル酸イマチニブを淡黄色固体として得た。エーテルを利用してクロロホルム/エタノールからメシル酸イマチニブを2度にわたって再結晶させて、4.45g(79%)のメシル酸イマチニブを淡黄色固体として得た。タブレットから単離したこのメシル酸イマチニブの淡黄色固体を例2で使用した。構造をNMR及び元素分析によって確認した。純度をHPLCによって確認した。
(例2)
イマチニブ遊離塩基の調製
例1で調製したメシル酸イマチニブ塩(1)(1.01g、1.71mmol)を250mLのジクロロメタンに添加して、メシル酸イマチニブの懸濁液を形成した。50mLの10%飽和NaHCO水溶液を添加し、ジクロロメタン中メシル酸イマチニブの懸濁液と十分に混合して、有機層(ジクロロメタン)にイマチニブの遊離塩基を生成した。NaHCO水溶液及びジクロロメタンから形成されたエマルジョンを濾過によって除去して、遊離塩基としてのイマチニブを含有するジクロロメタンの有機層及び水層を生成した。遊離塩基としてのイマチニブを含有するジクロロメタンの有機層を水層から分離した。有機層をNaSO/MgSOで乾燥させた。イマチニブ遊離塩基を単離するために、有機層(ジクロロメタン)を濾過してNaSO/MgSOを除去し、次いで取り除いて、イマチニブの遊離塩基を含有する固体を生成した。イマチニブ遊離塩基を含有する固体にトルエンを添加し、3回フラッシュ蒸発させ、次いで真空下で乾燥させていかなる残留水をも除去した。イマチニブの遊離塩基を白色固体として得て、例3で使用した。イマチニブの遊離塩基は、構造と一致するH、13C NMR及びAPCIデータを示した。NMR帰属は、DQF−COSY実験に基づいていた。
(例3)
イマチニブの酪酸エチルエーテルの調製
例2で調製したイマチニブの乾燥遊離塩基を窒素下で35mLの乾燥DMFに溶解させ、氷で冷却した。イマチニブを含有する混合物を効果的に撹拌し、固体の水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散体、0.111g、2.78mmol、1.6当量)を1回で添加した。3.5mLのDMF中4−ブロモ酪酸エチル(0.59g、3.0mmol、1.8当量)の溶液を、シリンジを介して、イマチニブを含有する混合物に徐々に添加し、イマチニブ(2)の酪酸エチルエステルを生成するための反応を終夜進行させ、浴槽で周囲温度まで加温した。APCI(+)による反応混合物の現場分析は、それぞれイマチニブ(2)の酪酸エチルエステル、イマチニブ出発材料及びイマチニブの二酪酸エチルエステルに対応するm/z=608.3(100%)、494.2(30%)及び722.4(5%)amuを示した。反応混合物を100mLのジクロロメタンで希釈し、氷で冷却し、10mLの水でクエンチした。イマチニブの酪酸エチルエステルを含有するジクロロメタンと水層とを分離した。収率を高めるために、水層を3×50mLのジクロロメタン及び2×25mLの酢酸エチルで抽出した。イマチニブの酪酸エチルエステル誘導体を含有する合わせた有機フラクションを取り除いて、イマチニブ誘導体の混合物を残した。イマチニブの酪酸エチルエステルを単離するために、5〜50%のメタノール/ジクロロメタン勾配を使用して、100gのシリカゲル上で混合物をクロマトグラフィー処理した。得られたイマチニブ(2)の酪酸エチルエステルは、
Figure 2013502580

を有した。
(例4)
イマチニブ酪酸エチルエステルの加水分解
4−{[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−ベンゾイル]−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3−イル−ピリミジン−2−イルアミノ)−フェニル]−アミノ}−酪酸エチルエステル(2)(1.21g、2.0mmol、1当量)を60mLのTHFに溶解し、氷で冷却した。20mLの水中LiOH・HO(0.28g、6.7mmol、3.4当量)の溶液を撹拌しながら滴加した。この加水分解反応を0℃で3時間インキュベートし、次いで終夜進行させながら室温まで加温して、遊離酸のイマチニブ酪酸を生成した。
イマチニブ酪酸を含有する反応混合物を氷で冷却した後、0.5MのHCl(水溶液)を滴加して5〜6のpHを得た。揮発性溶媒を取り除き、イマチニブ酪酸を含有する粗反応生成物を白色固体として得た。不純物を除去するために、粗反応生成物を水中で磨砕し、濾過によって回収し、真空下で乾燥させ、次いでエタノール中で磨砕して、イマチニブの酪酸誘導体である化合物3を黄色固体として得た(部分HCl塩として質量0.99g(86%))。
Figure 2013502580

H NMR(dmso−d、80℃)は、構造と一致する。
Figure 2013502580
(例5)
イマチニブのスルホ−NHS活性化エステルの調製
イマチニブ酪酸(3)をEDC及びスルホ−NHSとの反応によって誘導体化して、タンパク質に対する究極的なコンジュゲート(例6a、6b、7)のためのイマチニブのスルホ−NHS活性化エステルを生成した。撹拌した5mLの無水DMSOに化合物3(94mg、0.16mmol)を添加した後、EDC(94mg、0.49mmol)及びスルホ−NHS(107mg、0.49mmol)を添加した。反応混合物を室温にて窒素下で18時間撹拌して、イマチニブのスルホ−NHS活性化エステルを生成した。反応混合物を例6a及び6bでそのまま使用した。
(例6a)
イマチニブ免疫原の調製
300mgのKLHを19.6mLのリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)に溶解させ、次いで39.2mLのDMSOを徐々に添加しながらKLHのタンパク質溶液を氷上で撹拌することによって、KLHのタンパク質溶液を調製した。撹拌を室温でさらに30分間継続した後、例5で調製したスルホ−NHS活性化イマチニブ誘導体(4)(2.532mL、0.08mmol)を添加した。KLHと活性化イマチニブ誘導体(4)との反応混合物を琥珀ガラスボトル中で室温にて18時間撹拌させて、イマチニブ−KLHコンジュゲート(5)を生成した。次いで、イマチニブ−KLHコンジュゲートを、室温にてリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)中66%DMSOに対して透析することによって精製した。その後、DMSOの割合を60%、50%、40%、20%、10%及び0%に段階的に減少させた。4℃でリン酸緩衝液に対して最後の透析を実施した。イマチニブ−KLHコンジュゲート(5)を紫外線可視分光法によって特徴づけた。コンジュゲートをリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)で2mg/mLの最終濃度まで希釈した。
(例6b)
イマチニブ免疫原の調製
イマチニブ−KLHコンジュゲート(5)をリン酸緩衝液及びDMSO(50体積%)で2mg/mLの最終濃度まで希釈したことを除いては例6aと同様にしてイマチニブ免疫原を調製した。
(例7)
誘導体4を用いたイマチニブ−BSAコンジュゲートの調製
1000mgのBSAを50mg/mLの最終濃度に向けてリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)に溶解させることによってBSAのタンパク質溶液を調製した。40mLのDMSOをBSAのタンパク質溶液に徐々に添加しながら氷上で撹拌した。撹拌を室温でさらに30分間継続した後、例5で調製したスルホ−NHS活性化イマチニブ誘導体(4)(0.437ml、0.014mmol)を添加した。BSAのタンパク質溶液に添加されたスルホ−NHS活性化イマチニブ誘導体(4)の量をイマチニブの誘導体(4)とBSAとの間の1:1のモル比について計算した。BSAと活性化イマチニブ誘導体(4)との混合物を琥珀ガラスボトル中で室温にて18時間撹拌させて、活性化イマチニブエステル(4)とBSAとのコンジュゲートを生成した。次いで、このコンジュゲートを、室温にてリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)中66%DMSOに対して透析することによって精製した。その後、DMSOの割合を60%、50%、40%、20%、10%及び0%に段階的に減少させた。4℃でリン酸緩衝液に対して最後の透析を実施した。精製したイマチニブ−BSAコンジュゲートをUV/VIS分光法によって特徴づけた。
(例8a)
イマチニブに対するポリクローナル抗体の調製
10匹の雌のBALB/cマウスの2グループの一方を例6aで調製した100μg/マウスのイマチニブ−KLH免疫原(10匹のマウス)で、他方を例6bで調製した、完全フロイントアジュバントで乳化された100μg/マウスのイマチニブ−KLH免疫原(10匹のマウス)で腹腔内免疫化した。最初の注射の後で、不完全フロイントアジュバントで乳化された100μg/マウスの同一の免疫原を4週間に1回マウスに追加免疫投与した。追加免疫投与の20日後に、眼窩採血によって、各マウスからのポリクローナル抗体を含有する試験採血を得た。イマチニブ抗体を含有するこれらの試験採血からの抗血清を例9、10a及び11で評価した。
(例8b)
イマチニブに対するモノクローナル抗体の調製
6bで調製したイマチニブ−KLHで免疫化された例8aのマウスを使用して、モノクローナル抗体を生成した。融合の3日前に発生するモノクローナル抗体について、例6bで調製したPBS/DMSO中イマチニブ−KLHの400μg(融合の3日前)、200μg(融合の2日前)及び200μg(融合の1日前)をマウスに腹腔内注射した。脾臓細胞を、選択したマウスから単離し、Coligan、J.E.ら編、「免疫学における現行のプロトコル(Current Protocols in Immunology)」、2.5.1〜2.5.8、(1992)、Wiley & Sons、NYの方法に従って、50%ポリエチレングリコール1500を用いて2×10SP2/0細胞と融合させた。融合細胞を、20%のFetalClone I、2%のL−グルタミン(100mM)及び2%の50X HATが補給されたDMEM/F12中10個の96ウェルプレートに接種した。2から3週間後、ハイブリドーマ上澄みを(例10bのように)ELISAにより抗イマチニブ抗体の存在についてアッセイした。陽性のELISA結果を示したウェルの細胞(例10b)を24個のウェルプレートに拡大した。ELISAにより陽性のクローンを、Coligan、J.E.ら編、「免疫学における現行のプロトコル(Current Protocols in Immunology)」、2.5.8〜2.5.17、(1992)、Wiley & Sons、NYに開示されている方法に従って希釈を制限することによって2回サブクローニングした。選択されたサブクローンのモノクローナル抗体を含有するハイブリドーマ培養上澄みを競合ELISAによってイマチニブ結合について確認した(例11)。これらのモノクローナル抗体を、例11に記載されている間接的競合マイクロタイタプレートアッセイにより、イマチニブ結合、及び主たるイマチニブ代謝物、即ちN−デスメチルイマチニブに対する交叉反応性について試験した。
(例9)
イマチニブ−BSAコンジュゲートを用いたマイクロタイタプレート感作手順
イマチニブ濃度を測定するためのELISA法を、タンパク質結合に対して最適化され、1プレート当たり96個のウェルを含有するポリスチレンマイクロタイタプレート(Nunc MaxiSorp F8イムノモジュール)にて実施した。0.05Mの炭酸ナトリウム(pH9.6)中10μg/mLの濃度の300μLのイマチニブ−BSAコンジュゲートを添加し、室温で3時間インキュベートすることによって各ウェルを(例7で調製した)イマチニブ−BSAコンジュゲートで被覆した。ウェルを0.05Mの炭酸ナトリウム(pH9.6)で洗浄し、次いで室温にて30分間にわたって375μLの5%スクロース、0.2%カゼイン酸ナトリウム溶液でブロックした。被覆後溶液の除去後、プレートを37℃で終夜乾燥させた。
(例10a)
抗体スクリーニング手順−力価
この手順は、例11のように置換についての試験対象の抗体の希釈率を確認するものである。(例8a及び8bで生成された)イマチニブ抗体をスクリーニングするためのELISA法を、例9で調製されたイマチニブBSAコンジュゲートで感作されたマイクロタイタプレートを用いて実施した。ポリクローナルイマチニブ抗体を含有する(例8aの)試験採血からのマウス血清を、0.1%のBSA及び0.01%のチメロサールを含有するリン酸緩衝食塩水で1:2000、1:6000、1:20000及び1:50000(体積/体積)に希釈することによって、抗体スクリーニングアッセイを実施した。モノクローナル抗体の評価については、例10bの手順により抗体の存在について陽性であることが判明した例8bのハイブリドーマ上澄みを、0.1%のBSA及び0.01%のチメロサールを含有するリン酸緩衝食塩水で1:2、1:4、1:16(体積/体積)等に希釈した。(例9で調製された)イマチニブ−BSA感作ウェルの各ウェルに、0.1%のBSA及び0.01%のチメロサールを含有する50μLのリン酸緩衝食塩水、並びに50μLの希釈抗体を添加し、振盪しながら室温で10分間インキュベートした。このインキュベーションを通じて、抗体は、受動的にウェルに吸収されたイマチニブコンジュゲート(例9)に結合する。プレートのウェルを0.02MのTRIS、0.9%のNaCl、0.5%のTween−80及び0.001%のチメロサール(pH7.8)で3回洗浄して、いかなる未結合の抗体をも除去した。ウェル内のイマチニブ−BSAコンジュゲートに結合したイマチニブ抗体の量を検出するために、0.1%のBSA、0.05%のANS、0.01%のチメロサールを含むPBSで比活性度(約1/3000)まで希釈され、マウス免疫グロブリンと特異的に結合し、基質、本実施例ではTMBとともにインキュベートされると着色生成物を生成することが可能な100μLのヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲート(Jackson Immunoresearch)を各ウェルに添加した。その間ヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲートがウェル内のイマチニブ抗体に結合する振盪による室温での10分間のインキュベーションの後、プレートを再び3回洗浄して、未結合のヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲートを除去した。ウェル内に測定可能な色を発生させるために、洗浄後にHRPに対する基質である100μLのTMB(TMB基質、BioFx)を添加して、室温での振盪による10分間のインキュベーションを通じて発色させた。発色のためのインキュベーションに続いて、50μLの停止液(diHO中1.5%のフッ化ナトリウム)を各ウェルに添加して、発色を停止し、20秒の振盪後に、650nmで吸光度を決定した(分子デバイスプレートリーダー)。ウェルにおける抗体の量は、測定された吸光度に比例し、1.5の吸光度になる希釈率(力価)で表された。測定される抗体の抗体希釈率(x軸)対650nmの吸光度(y軸)のグラフを作成し、1.5の吸光度に力価を補間することによって力価を決定した。1.5の吸光度をもたらした力価は、例11に記載される間接的競合マイクロタイタプレートアッセイに使用される抗体の濃度(希釈率)を決定づけた。
(例10b)
抗体スクリーニング手順−モノクローナルスクリーニング
(例8bで生成された)イマチニブモノクローナル抗体をスクリーニングするためのELISA法を、例9に記載されているようにイマチニブ−BSAで感作されたマイクロタイタプレートを用いて実施した。(例9で調製された)イマチニブ−BSA感作ウェルの各ウェルに、0.1%のBSA及び0.01%のチメロサールを含有する50μLリン酸緩衝食塩水を添加し、次いで50μLのモノクローナル培養上澄みを添加し、振盪しながら室温で10分間インキュベートした。このインキュベーションを通じて、抗体は、ウェル内のイマチニブコンジュゲートに結合する。プレートのウェルを0.02MのTRIS、0.9%のNaCl、0.5%のTween−80及び0.001%のチメロサール(pH7.8)で3回洗浄して、いかなる未結合の抗体をも除去した。ウェル内のイマチニブ−BSAコンジュゲートに結合したイマチニブ抗体の量を検出するために、0.1%のBSA、0.05%のANS、0.01%のチメロサールを含むPBSで1/3000に希釈され、マウス免疫グロブリンと特異的に結合し、基質、本実施例ではTMBとともにインキュベートされると着色生成物を生成することが可能な100μLのヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲート(Jackson Immunoresearch)を各ウェルに添加した。その間ヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲートがウェル内のイマチニブ抗体に結合する振盪による室温での10分間のインキュベーションの後、プレートを再び3回洗浄して、未結合のヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲートを除去した。ウェル内に測定可能な色を発生させるために、洗浄後にHRPに対する基質である100μLのTMB(TMB基質、BioFx)を添加して、室温での振盪による10分間のインキュベーションを通じて発色させた。発色のためのインキュベーションに続いて、50μLの停止液(diHO中1.5%のフッ化ナトリウム)を各ウェルに添加して、発色を停止し、10秒の振盪後に、650nmで吸光度を決定した(分子デバイスプレートリーダー)。ウェルにおける抗体の量は、測定された吸光度に比例した。バックグラウンドの3倍以上の吸光度を有する試料を陽性とした。最も高い吸光度を有する50個の試料を、例8bに記載されているように24個のウェルプレートに拡大した。
(例11)
間接的競合マイクロタイタプレート免疫アッセイ手順
イマチニブに対する抗体についてのIC50及び交叉反応性の決定
IC50値及び交叉反応性を決定するためのELISA法を、例9に記載されている、イマチニブ−BSAで感作されたマイクロタイタプレートを用いて実施した。検体−イマチニブ及びN−デスメチルイマチニブを、10から1000000ng/mLの濃度範囲にわたってdiHOで希釈した。50μLのイマチニブ溶液を、例6aの免疫原を用いて例8aで生成されたポリクローナル抗体、例6bの免疫原を用いて例8aで生成されたポリクローナル抗体、及び例8bで生成されたモノクローナル抗体から選択される抗体の1つ50μLとともにインキュベートすることによって、アッセイの各々を実施した。アッセイを、いずれも、ウェルの各々における抗体の濃度を例10aで決定された力価まで希釈することによって実施した。(振盪による室温での)10分間のインキュベーションを通じて、(例9で生成された)ウェル内のイマチニブ−BSAコンジュゲート及び溶液中の検体に対する抗体結合の競合が生じる。このインキュベーションに続いて、プレートのウェルを0.02MのTRIS、0.9%のNaCl、0.5%のTween−80及び0.001%のチメロサール(pH7.8)で3回洗浄して、いかなる未結合の物質をも除去した。(例9で生成された)ウェル内のイマチニブ−BSAコンジュゲートに結合したイマチニブ抗体の量を検出するために、0.1%のBSA、0.05%のANS、0.01%のチメロサールを含むPBSで所定の比活性度(約1/3000)まで希釈され、マウス免疫グロブリンと特異的に結合し、基質、本実施例ではTMBとともにインキュベートされると着色生成物を生成することが可能な100μLのヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲート(Jackson Immunoresearch)を各ウェルに添加した。その間ヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲートがウェル内のイマチニブ抗体に結合する振盪による室温での10分間のインキュベーションの後、プレートを再び3回洗浄して、未結合の二次コンジュゲートを除去した。ウェル内に測定可能な色を発生させるために、洗浄後にHRPに対する基質である100μLのTMB(TMB基質、BioFx)を添加して、室温での振盪による10分間のインキュベーションで発色させた。発色のためのインキュベーションに続いて、50μLの停止液(diHO中1.5%のフッ化ナトリウム)を各ウェルに添加して、発色を停止し、20秒の振盪後に、650nmで吸光度を決定した(分子デバイスプレートリーダー)。ウェルにおける抗体の量は、測定された吸光度に比例し、試料中のイマチニブの量に逆比例した。イマチニブ及びN−デスメチルイマチニブのIC50を、ウェルにおける吸光度をウェルにおける検体濃度に対してプロットした用量応答曲線を作成することによって決定した。検体を含有するウェルにおける色の吸光度を、検体を含まないウェルの吸光度と比較し、標準曲線を作成した。所与の検体のIC50値を、検体を含有しないウェルの吸光度の50%を有することが必要とされる検体の濃度と定義した。交叉反応率を、N−デスメチルイマチニブのIC50に対するメシル酸イマチニブのIC50の比として計算し、パーセントで表した。この抗体群を用いて測定した場合は、N−デスメチルイマチニブについてのイマチニブに対するパーセント交叉反応率は7%以下であった。イマチニブに対するポリクローナル抗体についての結果を以下の表Iに示す。選択されたモノクローナル抗体を用いて測定した場合は、N−デスメチルイマチニブについてのイマチニブに対するパーセント交叉反応率は4%未満であった。イマチニブに対するモノクローナル抗体についての結果を以下の表IIに示す。
Figure 2013502580

Figure 2013502580
表I及び表IIからわかるように、本発明により生成された抗体は、メシル酸イマチニブと実質的に反応し、代謝物、即ちN−デスメチルイマチニブと実質的に反応しなかった。

Claims (31)

  1. 試料中のイマチニブ及びその薬理活性塩を検出するための免疫アッセイであって、試料と、イマチニブ及びその薬理活性塩と選択的に反応する抗体と、反応性チオール基又はアミノ基を有するポリマーを含有する担体と、式:
    Figure 2013502580

    [式中、Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することが可能な末端官能基であり、
    pは、0から1の整数である]の化合物又はその薬理活性塩とのコンジュゲートとの混合物を準備するステップと、
    試料中のイマチニブ及びその薬理活性塩、並びに前記コンジュゲートを前記抗体と結合させるステップと、その後、前記抗体に結合するか、又は未結合である前記混合物中の前記コンジュゲートの量を測定することによって、試料中のイマチニブ又はその薬理活性塩の存在を決定することが可能であるステップとを含む上記免疫アッセイ。
  2. 試料が、ヒトの試料である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記抗体が、次式の化合物又はその薬理活性塩に連結された反応性チオール基又はアミノ基を有するポリマーを含有する免疫原性担体を含む免疫原から生成される、請求項2に記載の免疫アッセイ
    Figure 2013502580

    [式中、Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することが可能な末端官能基であり、
    pは、0から1の整数である]。
  4. 抗体又はコンジュゲートを固体支持体に付着させる、請求項2に記載の免疫アッセイ。
  5. 固体支持体が、マイクロタイタプレートである、請求項4に記載の免疫アッセイ。
  6. 固体支持体が、ナノ粒子である、請求項2に記載の免疫アッセイ。
  7. 前記抗体が、N−デスメチルイマチニブに実質的に結合しない、請求項1に記載の免疫アッセイ。
  8. N−デスメチルイマチニブとの実質的な交叉反応性を何ら有さず、イマチニブ及びその薬理活性塩に選択的に結合する抗体。
  9. マウス、ウサギ又はラットに由来する、請求項8に記載の抗体。
  10. ポリクローナル抗体である、請求項8に記載の抗体。
  11. モノクローナル抗体である、請求項10に記載の抗体。
  12. 次式の化合物又はその薬理活性塩にコンジュゲートされた反応性チオール基又はアミノ基を有するポリマーを含有する免疫原性担体の免疫原に由来する、請求項8に記載の抗体
    Figure 2013502580

    [式中、Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することが可能な末端官能基であり、
    pは、0から1の整数である]。
  13. 次式の化合物又はその薬理活性塩
    Figure 2013502580

    [式中、Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することが可能な末端官能基であり、
    pは、0から1の整数である]。
  14. Yが、1から10個の炭素原子を含有するアルキレン
    Figure 2013502580

    [式中、n及びoは、0から6の整数であり、
    mは、1から6の整数である]である、請求項13に記載の化合物。
  15. pが1である、請求項14に記載の化合物。
  16. Xが、
    Figure 2013502580

    [式中、Rは水素であり、又はその結合酸素原子と一緒になって反応性エステルを形成し、Rは酸素又は硫黄である]である、請求項15に記載の化合物。
  17. Xが、
    Figure 2013502580

    であり、Rは反応性エステルを形成する、請求項16に記載の化合物。
  18. 次式の化合物又はその薬理活性塩とコンジュゲートされた反応性チオール基又はアミノ基を有するポリマーを含有する担体を含む組成物
    Figure 2013502580

    [式中、Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することが可能な末端官能基であり、
    pは、0から1の整数である]。
  19. Yが、1から10個の炭素原子を含有するアルキレン
    Figure 2013502580

    [式中、n及びoは、0から6の整数であり、mは、1から6の整数である]である、請求項18に記載の化合物。
  20. pが1である、請求項19に記載のコンジュゲート。
  21. Xが、
    Figure 2013502580

    [式中、Rは水素であり、又はその結合酸素原子と一緒になって反応性エステルを形成し、Rは酸素又は硫黄である]である、請求項20に記載のコンジュゲート。
  22. 次式の化合物又はその薬理活性塩とコンジュゲートされた反応性チオール基又はアミノ基を有するポリマーを含有する免疫原性担体を含む免疫原
    Figure 2013502580

    [式中、Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することが可能な末端官能基であり、
    pは、0から1の整数である]。
  23. Yが、1から10個の炭素原子を含有するアルキレン
    Figure 2013502580

    [式中、n及びoは、0から6の整数であり、mは、1から6の整数である]である、請求項22に記載の化合物。
  24. pが1である、請求項23に記載の化合物。
  25. Xが、
    Figure 2013502580

    [式中、Rは水素であり、又はその結合酸素原子と一緒になって反応性エステルを形成し、
    は酸素又は硫黄である]である、請求項24に記載の化合物。
  26. Xが、
    Figure 2013502580

    であり、Rは反応性エステルを形成する、請求項24に記載の化合物。
  27. 免疫原性ポリマーが、
    Figure 2013502580

    [式中、Rは酸素又は硫黄である]によって連結された1つ又は複数のアミノ基を含有する、請求項26に記載の化合物。
  28. 個別の容器に試薬を含み、試薬の1つは、反応性チオール基又はアミノ基を有するポリマーを含有する担体と、式:
    Figure 2013502580

    [式中、Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することが可能な末端官能基であり、
    pは、0から1の整数である]の化合物又はその薬理活性塩とのコンジュゲートであり、個別の容器における第2の試薬は、イマチニブの薬理不活性代謝物との実質的な交叉反応性を何ら有さず、イマチニブ及びその薬理活性塩に選択的に結合する抗体である、患者の試料におけるイマチニブ又はその薬理活性塩の存在を決定するためのキット。
  29. 前記コンジュゲートが、前記第1の容器内に所定の量で存在する、請求項28に記載のキット。
  30. 前記試料中のイマチニブ及びその薬理活性塩の量を決定するために使用される、請求項29に記載のキット。
  31. 前記抗体が、次式の化合物又はその薬理活性塩と連結された反応性チオール基又はアミノ基を有するポリマーを含有する免疫原性担体から生成される、請求項30に記載のキット
    Figure 2013502580

    [式中、Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することが可能な末端官能基であり、
    pは、0から1の整数である]。
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