JP2013257556A - 有機elパネルを発光源として備えた標識 - Google Patents

有機elパネルを発光源として備えた標識 Download PDF

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Abstract

【課題】 良好な視認性を有する、有機ELパネルを発光源として備えた標識を提供することを課題とする。
【解決手段】 有機ELパネルを発光源として備えた標識であって、前記有機ELパネルは、輝度が100cd/m2、以上900cd/m2以下であり、かつ、色温度が2800K以上、6000K以下である、標識により課題を解決する。本発明により得られた標識は、特に車両誘導用に好適に用いられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機ELパネルを発光源として備えた標識に関し、好ましくは高速道路やサービスエリア、パーキングエリアさらに一般道路等に設置される車両誘導標識であって、有機ELパネルを発光源として備えた標識に関する。
近年のLED(発光ダイオード)や有機EL(有機発光ダイオード=OLED)等のエレクトロルミネッセンス照明は消費電力が小さく、多数の照明を必要とする道路交通設備への利用が期待されている。特にLEDは、高効率・高寿命等の特性に優れるため信号機や路肩やトンネル内の警告等など道路標識として普及が加速してきている。
有機ELも、点光源であるLEDに対して薄型の面発光であり、かつLEDと同様に高効率であるとの利点を活かし道路標識としての利用が見込まれている(特許文献1、特許文献2参照)。
また、洞道内における誘導等の発光源としての有機ELの使用が検討されている。このような使用により、従来の蛍光灯と比較して、光源を長寿命化してランニングコストの低減を図ることが提案されている(特許文献3参照)。
特開2001−272937号公報 特開2004−270443号公報 特開2008−165337号公報
上記のとおり、有機ELを用いた標識としての検討はいくつかなされている。
しかしながら特許文献1、2および3では、有機ELを光源として用いるとは記載されているものの、有機ELを実際に標識として使用した際に、有機ELの特性が視認性にどのような影響を与えるのかについての具体的な検討はされていない。
本発明者らは、有機ELパネルを発光源として備えた標識について検討したところ、従来ディスプレイ用途や一般照明用途に用いている規格の有機ELパネルをそのまま標識に適用しても、標識として十分に機能しないことを見出した。
本発明者らが検討したところ、ディスプレイ用途として用いる規格の有機ELパネルをそのまま標識に適用した場合、特に屋外での夜間の使用においては、視認性に適した色温度で表示すると、輝度が高すぎることが判明した。すなわち、標識としては眩しすぎるため、例えば車両誘導用の標識として用いると、表示を見たドライバーの目がくらんで危険な状態となる恐れがある。
一方、室内用など一般照明用途に用いる規格の有機ELパネルをそのまま標識に適用した場合には、有機ELパネルが発する光が黄色味を帯び、他の色と組み合わせて標識とする場合にはコントラストが十分に生じにくく、標識が発する文字などの表示が十分に認識できない。
本発明は上記課題を解決するものであり、有機ELパネルを発光源として備えた、視認性が高い標識を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために、ディスプレイ用の有機ELパネルの輝度を適切にすべく電圧を下げていったところ、発光する光が黄色味を帯びていき、このような方法では課題を解決できなかった。そして、更に研究を重ね、輝度を一定の範囲とし、かつ、色温度を一定の範囲とする有機ELパネルを用いることで、上記課題を解決できることを見出した。
さらには、有機ELパネル内に輝度ムラがあったり、また、複数の有機ELパネルを使用した場合にはその有機ELパネル間の非発光部が存在することにより、表示に輝度ムラが発生して標識としての視認性が悪くなるが、輝度を一定の範囲とし、かつ、色温度を一定の範囲とする有機ELパネルを用いることにより、輝度ムラが抑制されて視認性が向上することを見出して本発明を完成した。
本発明の概要は以下のとおりである。
有機ELパネルを発光源として備えた標識であって、
前記有機ELパネルは、輝度が100cd/m2以上、900cd/m2以下であり、かつ、色温度が2800K以上、6000K以下である、標識。
前記標識は、前記有機ELパネルが発する白色光と、他の色とのコントラストにより情報を表示させることが好ましい。
また、前記標識が、少なくともその一部から光を放出可能なケーシング、該ケーシング中に配置され、有機ELパネルを含む発光部、及び、該発光部が発する光を透過しケーシング外部に光を放出する表示部、を備える標識であることが好ましく、前記発光部が、複数の有機ELパネルを含むことが好ましい。また、車両誘導用であることが好ましい。
本発明によれば、良好な視認性を有する、有機ELパネルを発光源として備えた標識を提供することが可能である。このような標識は、特に車両誘導用に好適に用いられる。
本発明の有機ELパネルを発光源として備えた標識の一例を表す概念図である。 有機ELの一般的な構造(層構成)を表す概念図である。
以下、本発明について、具体的な態様を示しながら詳細に説明するが、本発明は例示する具体的態様に限定されないことはいうまでもない。
本発明の標識は、有機ELパネルを発光源として備えた標識であって、有機ELパネルの輝度が100cd/m2以上、900cd/m2以下であり、かつ、色温度が2800K以上、6000K以下であることを特徴としている。
<有機ELパネル>
本発明の標識が備える有機ELパネルは、標識のバックライトとして使用するものであり、1枚の有機ELパネルまたは複数枚の有機ELパネルを並べて配置することで発光部を形成する。標識を大型化するためには、複数の有機ELパネルを並べて配置することが、コスト的にも好ましい。
なお、複数の有機ELパネルを並べて配置して発光部とした場合には、本発明の有機ELパネルの輝度、及び色温度は、配置したパネル全体の測定値を表すものとする。
本発明の標識が備える有機ELパネルは、輝度が100cd/m以上、900cd/m以下であり、かつ、色温度が2800K以上、6000K以下である。
先に説明したように、ディスプレイ用途や一般照明用途に用いられてきた有機ELパネルは、そのまま標識に適用すると問題を生じる。すなわち、ディスプレイ用途として用いる規格の有機ELパネルをそのまま標識に適用した場合、標識としては眩しすぎるため、表示を見たドライバーの目がくらみ、その後の事故を惹起させかねない、危険な状態となる恐れがある。一方、室内用など一般照明用途に用いる規格の有機ELパネルをそのまま標識に適用した場合には、色温度が低く黄色味を帯びた光が発せられるため、他の色と組み合わせて標識とする場合にはコントラストが十分に生じにくく、標識が表示する文字などの情報が十分に認識できない場合がある。
そのため、本発明では、標識が備える有機ELパネルの輝度を100cd/m以上、900cd/m以下とする。輝度の下限は200cd/m以上が好ましく、250cd/m以上がより好ましく、300cd/m以上が更に好ましい。輝度が前記下限以上であることにより、夜間の標識の視認性を担保することができる。
一方、輝度の上限は800cd/m以下が好ましく、700cd/m以下がより好ましく、600cd/m以下が更に好ましく、500cd/m以下が特に好ましく、450cd/m以下が最も好ましい。輝度が前記上限以下であることにより、眩しさを抑制して視認性を担保するだけでなく、高輝度の場合に顕著な有機ELパネル内の輝度ムラがある場合でも輝度ムラが抑制される。また、複数の有機ELパネルを使用した場合の有機ELパネル間の非発光部に起因する表示部に輝度ムラも抑制されて、視認性を向上することができる。
また、有機ELパネルは、輝度を下げることで色温度が低くなる傾向にあり、発する光が黄色味を帯びていく。そのため、単純に電圧を下げることで輝度を下げても、発する光が黄色味を帯びてしまい、標識の視認性を改善することができない。そのため、本発明においては有機ELパネルの色温度を2800K以上、6000K以下とする。色温度をこの範囲にすることにより、標識の視認性を維持することができる。
中でも、色温度の下限は3000K以上であることが好ましい。色温度を上記下限以上にすることにより、標識の白色部が黄色〜赤色味を帯びることを抑制でき、西日などの太陽光による反射による標識の視認性の低下を抑制することができる。この点では、有機ELパネルの色温度は4000K以上であることがより好ましく、4500K以上であることが更に好ましい。
一方、色温度の上限は5500K以下であることが好ましく、5000K以下であることがより好ましい。通常、パネルの色温度を上げるための発光材料が劣化しやすいため、有機ELパネルの色温度が低い方が、長期間の使用による有機ELパネルの輝度の低下(劣化)を抑制しやすい。従って、色温度を上記上限以下とすることで有機ELパネルの寿命が長くなり、有機ELパネルの輝度変化による標識の視認性への影響が減少するため、標識の視認性を維持できる。この点では、色温度は4500K以下が更に好ましく、4000K以下が特に好ましい。
本発明の標識の発光源として用いられる有機ELパネルの輝度、及び色温度を上記範囲とするためには、低電流であっても青色の発光が十分になるように有機ELパネルの規格を設計すればよい。
具体的には、有機ELパネルの発光材料をその態様に応じて選択すればよく、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)等の発光材料を個別の層にドープして積層したRGB積層型の有機ELパネルを用いる場合、青色発光材料を含む層の厚みを厚くしたり、青色発光材料の量を多くしたり、逆に赤色、緑色の発光材料を含む層の厚みを薄くしたり、赤色、緑色発光材料の量を少なくしたりすることで達成できる。また、各色を平面のブロック状に配置したRGBブロック画素型の場合には、青色の領域を多くすることで達成できる。
また、赤色、緑色、青色のそれぞれの発光材料において、発光スペクトルがより短波長側にシフトしたものを用いることによっても、達成できる。
本発明において有機ELパネルとは、有機発光材料を利用し、有機発光材料層に電流を流すことにより励起子(エキシトン)を生成後、それが安定化する際に光を放出(蛍光・燐光どちらでもよい)する有機電界発光素子を含む発光デバイスをいい、本発明においては特に封止フィルム等により封止された状態のものを意味する。
<有機電界発光素子>
本発明に用いられる有機電界発光素子の構成は、特に限定されず、公知の有機電界発光素子を用いることができるが、一般的な構成について図2を参照して説明する。
図2は有機電界発光素子の構造例を示す断面の模式図であり、図2において、41は基板、42は陽極、43は正孔注入層、44は正孔輸送層、45は発光層、46は正孔阻止層、47は電子輸送層、48は電子注入層、49は陰極を表す。注入層や輸送層等を含まないものであっても、またその他の機能を有する層が含まれていてもよく、さらに各構成層は、単層であっても複数層であってもよい。
また、上記構成層の製膜方法も特に限定されず、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法等の乾式成膜法、又はスピンコート法、ディップコート法、ダイコート法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法、キャピラリーコート法、インクジェット法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法等の湿式成膜法が挙げられる。
有機電界発光素子の基板材料は、特に限定はされないが、石英ガラス、無アルカリガラスやソーダ石灰ガラス等のガラス板、アルミやスチール等の金属板・金属箔、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリメタクリレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォンなどのプラスチックフィルムやシート等が挙げられる。特に鳥や飛び石、車両等の衝突に対しての安全性(破片が飛び散らない)、軽量で割れにくく車両誘導標識表面への配線・取付が容易である観点から、アルミやスチール等の金属シート、金属箔、プラスチックフィルムやシート、ガラスの場合は薄肉フレキシブル化したものを基板とすることが好ましい。
有機電界発光素子の陽極材料は、特に限定されないが、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属及びその合金、インジウム及び/又はスズの亜鉛酸化物等の金属酸化物、ヨウ化銅等のハロゲン化金属、カーボンブラック、或いは、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子等が挙げられる。また、上記基板が導電材料である場合には、基板と陽極は同一であってもよい。
有機電界発光素子の陰極材料は、特に限定されないが、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀等の金属又はそれらの合金が挙げられる。また、有機ELパネルの消灯時に生じる外部からの光の反射をより抑制するために、陰極を粗表面にすることもできる。
有機電界発光素子の発光層には、発光材料のほか、正孔輸送の性質を有する化合物(正孔輸送性化合物)、或いは電子輸送の性質を有する化合物(電子輸送性化合物)が含まれることが好ましい。例えば、発光材料をドーパント材料とし、正孔輸送性化合物や電子輸送性化合物等、又はその混合物をホスト材料するものが挙げられる。
発光層の発光材料は特に限定されず、蛍光発光材料でも、燐光発光材料であってもよい。内部量子効率の観点から、燐光発光材料が好ましい。また、蛍光発光材料と燐光発光材料を組合せて使用してもよいが、素子としての発光効率は蛍光発光材料の効率から大きく影響を受けるため、単色を混合して白色等を作る場合には、全てが燐光発光材料であることが好ましい。発光層における発光材料の割合は、特に限定されないが、通常0.05重
量%以上、通常35重量%以下である。
発光材料の分子量は、特に限定されないが、通常10000以下、好ましくは5000以下、より好ましくは4000以下、更に好ましくは3000以下、また、通常100以上、好ましくは200以上、より好ましくは300以上、更に好ましくは400以上の範囲である。
発光層の膜厚は、特に限定されないが、通常3nm以上、好ましくは5nm以上、最も好ましくは10nm以上、また、通常200nm以下、好ましくは100nm以下、最も好ましくは70nm以下の範囲である。
上述の構成層のほか、正孔注入層、正孔阻止層、電子注入層、保護層等の材料、形態、調整方法についても、特に限定されない。またこれ以外の構成を有してもよく、その材料、形態、調製方法も、有機電界発光素子として用いられているものを適宜利用することができる。
<封止材>
本発明において有機ELパネルとは、上述の有機電界発光素子を封止した状態のものを意味する。
有機電界発光素子を封止する方法は、発光領域を覆うように封止することができれば特に限定されず、通常、熱可塑性樹脂を用いて、ウェットラミネート法、ドライラミネート法、ホットメルトラミネート法、押出しラミネート法、熱ラミネート法等によって封止する方法が挙げられる。発光材料は、熱処理により劣化する場合があるので、110℃以下の温度で封止できる方法が好ましい。
封止材の種類は、特に限定されず、例えば緩衝機能を発揮し、また破損しても破片が飛び散らないポリマー材料などが好ましく、また紫外線、酸素、水分等の有機電界発光素子の劣化源の侵入を抑制する添加剤等がポリマー材料に含有されていることが更に好ましい。
また、紫外線や熱による劣化を抑制するために、封止材に紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等を添加してもよい。これらの添加剤の量は特に限定されないが、1000ppm以下が好ましい。上記範囲であれば、紫外線や熱による劣化を抑制できるとともに、樹脂の特性を維持することができる。
封止材の膜厚は、通常200μm以上、好ましくは300μm以上、より好ましくは400μm以上であり、通常1mm以下、好ましくは800μm以下、より好ましくは600μm以下である。上記範囲であれば、紫外線、酸素、水分等の劣化源の侵入を抑制し、素子を保護する緩衝機能を得ることができる。
封止材は、380nm以下の光線透過率が15%以下であることが好ましく、8%以下がより好ましい。上記範囲であれば、紫外線による発光材料等の劣化を抑制することができる。
<拡散フィルム>
本発明では、有機ELパネルは、その発光面に拡散フィルムを備えることが好ましい。拡散フィルムを有機ELパネルの発光面に備えることで、有機ELパネル発光面からの発光にかかる輝度ムラを解消することが可能となり、好ましい。
拡散フィルムは、平行光線透過率及び全光線透過率が特定の範囲内のものが好ましい。平行光線透過率は、通常85%以下、好ましくは75%以下、さらに好ましくは65%以
下、特に好ましくは50%以下であり、通常15%以上、好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上である。また、全光線透過率は、通常99%以下、好ましくは95%以下、より好ましくは90%以下であり、通常20%以上、好ましくは25%以上、より好ましくは35%以上である。上記範囲であると、各有機ELパネルにおける輝度ムラを解消することが可能となる。
なお、平行光線透過率及び全光線透過率とは、JIS K 7105「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測定された値であり、以下の式の関係にある。
p=Tt−Td
(Tt:全光線透過率(%) Td:拡散透過率(%) Tp:平行光線透過率(%))
t=100−R−A
(Tt:全光線透過率 R:全光線反射率 A:吸収率)
拡散フィルムの材料は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体エチレン・四フッ化エチレン共重合体、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体等のフッ素系炭化水素樹脂;ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA等の多価アルコールとビスアルキルカーボネート、ビスアリールカーボネート、ホスゲン等の炭酸エステル類から合成されるポリカーボネートが挙げられる。特にフッ素系炭化水素樹脂が好ましく、ETFEがさらに好ましい。
拡散フィルムの厚みは、特に限定されないが、通常50μm以上、200μm以下、好ましくは100μm以下である。上記範囲であると、コスト、及びラミネート時のシワ等の発生を抑制することができる。
拡散フィルム材料に、上述の平行光線透過率を低減する特性を付与する方法は、特に限定されないが、使用する樹脂の本来の特性を利用するほか、例えばフィルム表面に凹凸構造を形成する方法や、フィルム樹脂内部にフィラーを分散させる方法が挙げられる。
<標識>
本発明の標識の具体的態様について、図を用いて説明する。
図1は、本発明の標識の一態様を表わしている。標識は、ケーシング1、発光部2、及び表示部3からなり、発光部2は発光源である有機ELパネル4を複数並べて配置されてなる。
ケーシング1は、発光部2を格納・保持し、また、外部からの熱、雨、風、飛来物などから発光部2を保護する役割を有する。ケーシング1は、少なくともその一部から発光源である有機ELパネル4からの光を放出可能であれば特段の限定はなく、要求される標識の大きさに応じてケーシングの大きさを適宜決定すればよい。また、その材質も特段限定されず、上記外部からの熱、雨、風、飛来物などから発光部2を保護することができれば良い。また、設置の容易性等からケーシング1は軽い素材であることが好ましい。
このようなケーシングを構成する材料としては、例えばアルミやスチール等の金属板、アクリル板などの硬化プラスチック板等が挙げられる。特に鳥や飛び石、車両等の衝突に対しての安全性(破片が飛び散らない)、軽量で割れにくく壁状構造物への配線・取付けが容易である観点から、アルミやスチール等の金属板が好ましい。
ケーシング1の好ましい形態としては、その一面のみが光を放出可能であり、その他の面は光透過性を有しないものが好ましい。このような態様により、光の放出が一方向のみとなり、輝度が向上する。また、光を放出可能な一面がオープンである態様でもよく、そ
のような場合、表示部3によりケーシングが封止され、外部要因から発光部2を保護することとなる。
ケーシング1の形状も特段限定されず、標識として用いられる範囲で適宜選択することが可能であり、例えば矩形、円筒形などの態様が挙げられる。加えて、視認性の観点から表示面積が大きいことが好ましく、また、設置面積の観点から厚みは薄いことが好ましい。
発光部2は、本発明の標識の発光源であり、単一の有機ELパネルでもよく、複数の有機ELパネルからなってもよい。標識を大型化するためには、本実施形態のように、複数の有機ELパネル4を並べて配置することが好ましい。
発光部2を構成する有機ELパネル4は、通常、基板に固定されている。発光部2に用いる基板は、有機ELパネルを固定可能であれば特段限定されないが、軽量で、かつ強度を有するものが好ましい。
発光部2の大きさはケーシングの大きさよりも小さい方が好ましく、発光部2の端部からケーシング1の側面までの距離は通常1cm以上、好ましくは2cm以上、より好ましくは5cm以上であり、通常20cm以下、好ましくは15cm以下、より好ましくは10cm以下である。下限値以上であることによりケーシング内に熱が篭りづらく、有機ELパネル4の発光性能が低下しづらい。さらには、標識が振動した際の振れによる故障を防止できる。また、上限値以下であることにより、表示部の周辺部輝度の低下を抑制することができ、視認性の低下を防ぐことができる。
発光部2の形状は、通常、ケーシング1の形状に合わせて発光部2の端部からケーシング1の側面までの距離はほぼ均等とするが、発光部2の端部からケーシング1の側面までの距離が異なる箇所がある場合には、上記距離は平均距離を意味する。
また、発光部2と表示部3との距離は通常1cm以上、好ましくは2cm以上、より好ましくは5cm以上であり、通常20cm以下、好ましくは15cm以下、より好ましくは10cm以下である。上記下限値以上であることにより、ケーシング内に熱が篭りづらく、有機ELパネル4の発光性能が低下しづらいと共に、有機ELパネル4相互の輝度差、複数の有機ELパネル4の間や有機ELパネル4とケーシング側面との間に存在しうる発光しない箇所と発光する箇所(有機ELパネル4)との輝度差を減少しやすい。また、上限値以下であることにより、パネルの発光性能を発揮しやすい。
表示部3は、発光源である有機ELパネルが発する光を透過して標識の外部に光を放出する。表示部3は、複数の色のコントラストにより情報を表示させることが好ましく、有機ELパネルが発する白色光と他の色とのコントラストにより情報を表示させることがより好ましい。なお、ここでいう有機ELパネルが発する白色光とは、有機ELパネルが発する白色光に対し、表示部3において他の有色に変換させるための手段を講じないものをいい、単に有機ELパネルが発する白色光を散乱させることでよりはっきりとした白を表示させる場合であっても、有機ELパネルが発する白色光に含まれるものとする。
このような具体例としては、図1の表示部3において、乳白色のアクリル板を基板として用い、そこに光透過性の緑色の有色フィルムであって、中央の矢印部分を除いたものを積層させることで、矢印部分が白色、その周りが緑色の表示部を作製することができる。有色フィルムは、白以外の色であればどのようなものでも使用することが可能である。
本発明の標識は、視認性に優れたものであり、また、表示部に有色のフィルムを有する場合にはその視認性が向上し、特に車両誘導用の道路標識として用いることがより好ましい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
なお、標識の視認性は、成人男性4名が、暗所に設置した標識から1.5m離れて、目視により眩しさと表示の鮮明さを良、可、不可の3段階で評価した。
色温度及び輝度を変化できる有機ELパネル上に表示部を設置して模式的な道路標識を作成し、夜間の使用を想定した評価を行った。
1mm厚の透明アクリル板上に50μm厚の拡散フィルム(白色塩化ビニルフィルム、x=82、y=86、z=82)を貼り、その一部分に更に50μm厚の緑色表示フィルム(ポリ塩化ビニルフィルム)を貼ることで、表示部を得た。
縦123mm×横123mmの有機ELパネル(VELVETM(三菱化学株式会社))を、パネルの発光部の距離(非発光部分)が約20mmとなるように、横2枚、縦2枚ずつ(合計4枚)並べることで、発光部を得た。
発光部の上に、表示部を、発光部の上面と表示部の下面との距離を10mmとして設置することで、有機EL標識を作製した。
有機ELパネルの色温度及び中心輝度を、2700K及び884cd/m、3000K及び1000cd/m、5000K及び443cd/m、並びに6500K及び337cd/mの4種類に変化させ、眩しさと表示の鮮明さの評価をそれぞれ行った。
眩しさの評価結果を表1に、表示の鮮明さの評価結果を表2に示す。なお、眩しさ及び表示の鮮明さの評価結果は、良=2、可=1、不可=0として表記した。
上記結果より、有機ELパネルの輝度を所定の範囲とすることで、眩しさを抑えられること、また、色温度を所定の範囲にすることで表示を鮮明に確認することができることが明らかである。すなわち、本発明の標識は視認性に優れることがわかる。
1 ケーシング
2 発光部
3 表示部
31 透明基材
32 有色フィルム
4 有機ELパネル
41 基板
42 陽極
43 正孔注入層
44 正孔輸送層
45 発光層
46 正孔阻止層
47 電子輸送層
48 電子注入層
49 陰極

Claims (5)

  1. 有機ELパネルを発光源として備えた標識であって、
    前記有機ELパネルは、輝度が100cd/m2以上、900cd/m2以下であり、かつ、色温度が2800K以上、6000K以下である、標識。
  2. 前記標識は、前記有機ELパネルが発する白色光と、他の色とのコントラストにより情報を表示させることを特徴とする、請求項1に記載の標識。
  3. 前記標識が、少なくともその一部から光を放出可能なケーシング、該ケーシング中に配置され、有機ELパネルを含む発光部、及び、該発光部が発する光を透過しケーシング外部に光を放出する表示部、を備える標識である、請求項1または2に記載の標識。
  4. 発光部が、複数の有機ELパネルを含む、請求項3に記載の標識。
  5. 車両誘導用である、請求項1から4のいずれか1項に記載の標識。
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