JP2013256581A - コークス炉の移動機の位置制御装置及び位置制御方法 - Google Patents

コークス炉の移動機の位置制御装置及び位置制御方法 Download PDF

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Takashi Karasawa
隆司 唐沢
Masao Sakata
政郎 坂田
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Abstract

【課題】コークス炉の移動機を簡便に、高精度かつ廉価に制御可能な移動機の位置制御装置及び位置制御方法を提供する。
【解決手段】コークス炉用の移動機4に取付けられ、レーザ光を軌条面10aに照射し、該軌条面を反射した散乱光の周波数の変化を速度変換して該移動機4の走行速度を計測するドップラー速度計20と、該ドップラー速度計20により計測された走行速度の測定値を逐次積分して前記移動機4の基準位置からの移動距離を求め、該移動機4の位置を検出するシーケンサー30と、前記移動機4を走行させ、前記シーケンサー30によって検出された位置に基づいて、あらかじめ設定された作業に応じた位置に移動させる走行制御手段とを備えた構成とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、コークス炉の移動機の位置制御装置及びその位置制御方法に係るものであり、特に製鐵所におけるコークス炉付帯設備に用いられる移動機の位置制御に関するものである。
コークス炉操業は、炉回り設備およびコークス処理設備によって行われる。炉回り設備には原料石炭をコークス炉に装入する原料石炭装入車、コークス炉からコークスを押し出すコークス押出機、コークスを消火設備に搬送する消火車などの炉回り装置があり、コークス処理設備にはコークス消火設備がある(以下、原料石炭装入車、コークス押出機および消火車を「移動機」という。)。
また、コークス炉は、コークス押出方向に対し直角方向に、複数の窯が並列し、かつ隣接している。これら窯の炉体の上方および炉壁に沿ってそれぞれ軌条が敷設されており、移動機が軌条上を移動する。例えば、原料石炭挿入車は炉の原料石炭装入口まで、コークス押出機は赤熱コークスの押出位置まで、消火車は赤熱コークスの押出位置からコークス消火設備まで、ガイド車により案内される。移動機の移動・停止位置決め、および移動機の作業は、遠隔操作で自動制御される。
上記自動制御を行うに際しては、移動機の位置を正確に検出する必要がある。この移動機の位置検出を行う技術としては、例えば特許文献1に記載されているように、自動制御装置に用いられる位置検出装置として、移動機の軌道上、または軌道近傍に基準標識と、移動機に搭載された基準標識を検出する非接触式センサを備えた回転検出装置が知られている。
この回転検出装置は、移動機の移動に伴って回転するローラの回転数または回転角度を測定することにより、基準位置からの変位量を測定するデコーダを備えたものであり、このデコーダによる変位量の測定値に基づいて移動機の現在位置を検出するものである。
しかしながら、特許文献1のような技術は、装置としても比較的簡易であり安価であるものの、コークス炉の周囲は高温、多湿であり、しかも粉塵が床面、軌条面に堆積し、または飛散しており、劣悪な作業環境下にあるため、基準標識、非接触式センサ、デコーダのローラなどの劣化、損傷により位置検出装置の測定精度が低下し、頻繁なメンテナンスを要し、あるいは長期の使用に耐えられないおそれがあった。また、雨や雪等の気象条件によってはローラが軌条面から滑り易く、ローラの回転数や回転角度に誤差が生じる場合もあるため、測定精度を定常的に高いレベルで確保することが難しかった。
その他の移動機の位置を検出する技術としては、特許文献2に記載されているように、移動機の軌道に沿って敷設された誘導無線線路から発信される電波を、移動機に搭載されたアンテナで受信して該移動機の位置を検出する技術も広く知られている。
この特許文献2の技術は、移動機の位置を正確に検出することができるものの、移動機の全軌道に沿って無線線路を敷設する必要があるため、機器及び工事費用が非常に高価である上、全体としての構造が複雑であるという欠点があった。
一方、特許文献3に示すように、コークス炉作業用移動機の速度制御を行うことにより、移動機の停止位置制御を行う技術も存在する。
この特許文献3の技術は、移動機の走行速度を検出する走行速度検出手段と、加減速開始点に対応する加減速変化率を設定する加減速変化率設定手段と、加減速開始点からの走行距離を測定する走行距離測定手段と、加減速変化率および走行距離に基づいて移動機の速度指令値を算出する加減速時速度指令値演算手段と、加減速時速度指令値演算手段の指令値と走行速度検出値との偏差に基づいて移動機の走行速度を検出するものである。この特許文献3の技術は、移動機が加速状態が減速開始点を越えて継続されたり、減速状態が制動開始点を越えて継続されたりすることを確実に防止して高精度の加減速制御ができ、正確な停止位置制御を複雑な制御系を適用することなく行なうことができるという利点がある。
しかしながら、上記特許文献3の技術の場合は、識別コード板、光電変換素子などを含む停止位置検出機構、走行距離を求めるための従動輪、PLG及びカウンター、並びに走行速度を求めるための移動機駆動モータに接続されたPLG、走行速度演算回路などの部材を必要とするため、はやり全体の構造が複雑になる場合があった。さらに、上記機器により移動機速度を制御するために、制御プロセスが複雑であるという問題もある。
特開2011−038052号公報 特開平7−22986号公報 特開平09−263762号公報
如上に鑑み、本発明は、コークス炉の移動機を簡便に、高精度かつ廉価に制御可能なコークス炉用移動機の位置制御方法およびその装置を提供することをその技術的課題としている。
前記課題を解決するため、本発明の移動機の位置制御装置は、軌条上を走行するコークス炉用移動機の位置制御装置において、前記移動機に取付けられ、レーザ光を軌条面に照射し、該軌条面を反射した散乱光の周波数の変化を速度変換して該移動機の走行速度を計測するドップラー速度計と、前記ドップラー速度計により計測された走行速度の測定値を逐次積分して前記移動機の基準位置からの移動距離を求め、該移動機の位置を検出するシーケンサーと、前記移動機を走行させ、前記シーケンサーによって検出された位置に基づいて、あらかじめ設定された作業に応じた位置に移動させる走行制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
本発明の位置制御装置においては、前記ドップラー速度計が、前記散乱光の周波数を高速フーリエ変換する手段と、該高速フーリエ変換から得られたパワースペクトルからドップラー周波数を求める演算手段と、該ドップラー周波数から前記移動機の走行速度を求める演算手段とを有しているものとすることができる。
また、前記ドップラー速度計からレーザ光は半導体レーザ光であることが好ましい。
さらに、前記ドップラー速度計は、レーザ発振器と前記軌条面を反射した散乱光を検出する光検出器とが断熱・防塵ケースに収納されているものとすることができる。
一方、前記課題を解決するため、本発明のコークス炉用移動機の位置制御方法は、軌条上を走行するコークス炉用移動機の位置制御方法において、前記移動機に配設したドップラー速度計からレーザ光を軌条面に照射し、該軌条面を反射した散乱光の波長周波数の変化を速度変換して該移動機の走行速度を測定すると共に、前記走行速度の測定値を逐次積分して、移動機の基準位置からの移動距離を求めることにより移動機の位置を逐次検出し、前記検出された移動機の位置に基づいて、該移動機をあらかじめ設定された作業に応じた位置に移動することを特徴とする。
本発明の位置制御方法においては、前記移動機の走行速度の測定値は、前記軌条面に照射したレーザ光の反射された前記散乱光の周波数を高速フーリエ変換し、該高速フーリエ変換から得られるパワースペクトルからドップラー周波数を求め、該ドップラー周波数に基づいて算出することが好ましい。
本発明によれば、ドップラー速度計にレーザ光を用いるので水蒸気、塵埃に大きく吸収あるいは散乱されることはない。したがって、移動機の走行速度、移動距離を高精度で計測することができるため、該移動機の位置を正確に知ることができる。
また、従来の無線誘導式の位置制御に比べて、全体としての構成が簡易であり、設置コストを抑えることができる上、装置のメンテナンスが簡便かつ耐久性が高い。
本発明が用いられるコークス炉及び移動機の配置を模式的に示す平面図である。 同コークス炉出側の移動機の配置状態を示す模式図である。 本発明に係る位置制御装置を用いた移動機を模式に示す構成図である。 本発明に用いられるドップラー速度計の模式図である。 ドップラー速度計で検出された受光信号の処理フロー図である。 ドップラー速度計で検出された受光信号のスペクトルを示すグラフである。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明するに、本発明は、例えば図1及び図2に示すようなコークス炉1の操業に用いる各種移動機に用いられ、その位置制御を行うものである。
前記コークス炉1は、複数の窯2を直線状に並設した炉団3を有していて、この炉団3の周囲に、該コークス炉1の操業に使用する各種移動機4が配設されている。なお、図1中の符号16は乾式消火設備である。
なお、図2中は、符号8aは次に述べる消火車8の赤熱コークス積載用のバケット、符号8bはバケット7a用のダンプ装置である。また、符号17は押出されたコークスから発生する粉塵・煙を受け止めるガイド集塵フード、符号18は消火したコークスを仮置きするワーフ、符号19はガイド集塵フードで受け止めた粉塵・煙を回収するための集塵配管、19aは集塵配管を支持する集塵配管架台である。
前記移動機4としては、例えば、石炭をコークス炉内に装入する原料石炭装入車5、コークス炉1の窯2から赤熱コークスを押出すコークス押出機6、赤熱コークスを乾式消火設備に搬送するバケット車7、赤熱コークスを湿式消火設備に搬送する消火車8、前記コークス押出機6によって窯2から押出された赤熱コークスを前記バケット車7や消火車8に案内するガイド車9等が存在する(以下、「移動機」は原料石炭装入車5、コークス押出機6、バケット車7、消火車8、ガイド車9の総称を意味する)。
また、前記移動機4は、所定の位置に敷設された一対の軌条10,10を有する軌道上をそれぞれ移動自在となっている。具体的には、前記原料石炭装入車5はコークス炉の上面側に設けられた原料石炭装入車専用軌道11を、コークス押出機6は窯の一端側に敷設されたコークス押出機専用軌道12を、ガイド車9は窯2の他端側に隣接した位置に敷設されたガイド車専用軌道13を、バケット車7及び消火車8は、ガイド車専用軌道13よりも窯2から離れ且つ該ガイド車専用軌道13に隣接した位置に敷設されたバケット車及び消火車兼用軌道14をそれぞれ移動するようになっている。
なお、上記各軌道11〜14におけるそれぞれ端点には、各軌条10,10上にストッパー15が設けられていて、各軌道の基端点側のストッパー15の位置が後述する移動機4の位置距離測定の基準位置となる。
さらに、前記移動機4には、該移動機の走行速度を計測するドップラー速度計20と、該ドップラー速度計20により計測された走行速度の測定値に基づいて移動機の位置検出を行うシーケンサー30と、移動機の走行制御手段である速度制御装置40及び該速度制御装置によって制御される駆動用モータ41並びに移動機4の駆動輪4aに制動力を付与する電磁ブレーキ装置42とが配設されている。
前記移動機は、基本的には、これらのドップラー速度計20、シーケンサー30、速度制御装置40及び駆動用モータ41、電磁ブレーキ装置42により位置制御が行われる。
前記ドップラー速度計20は、図3に示すように、移動機の走行速度計測に係るレーザ光の照射及びその反射した散乱光の検出を行う検出部21、及び該検出部21によって検出された散乱光に基づいて形成される電気信号を処理して走行速度の測定値として算出、決定する信号処理部22を備えている。これらの検出部21及び信号処理部22とは相互に電気的に連結されていて、検出部21において形成された電気信号は信号処理部22に出力されるようになっている。
前記検出部21は、移動機4の車体4bの底部側に取付けられていて、一対の軌条10,10のうちのいずれか一方の軌条の軌条面10a(上面)にレーザ光を照射し、該軌条面10aの照射点から反射した散乱光を入射させてその光を検出すると共に、その検出された散乱光の周波数に基づいて電気信号を形成して信号処理部22に出力するものである。
この検出部21は、照射されるレーザ光の強度等にもよるが、軌条面10aから約30cm程度上方(具体的には軌条面10aと後述する集光レンズ27との間の距離)に位置するように前記移動機4の車体4bに取付けることが望ましい。
また、前記検出部21は、移動機4の走行速度の測定の妨げにならない構成を有する、ボックス形の断熱・防塵ケーシング50内に格納されていて、粉塵が飛散し、且つ高温・多湿であるコークス炉1周辺の過酷な環境から検出部21の各機器を保護し、故障等を可及的に防止するようにしている。
具体的に、前記検出部21は、レーザ発振器23と、該レーザ発振器から照射されたレーザ光L1を、照射点に直接出射させるレーザ光L2と変調に供されるレーザ光L3とに分割するビームスプリッター24とを備えている。
また、該ビームスプリッター24により分割された変調に供されるレーザ光L3を照射点向きに反射させる反射鏡25と、該反射鏡25により反射させたレーザ光を変調させ、その変調させたレーザ光L4を照射点向けに出射する音響光学素子(AOM:Acoust Optic Modulator)26とを有している。
さらに、前記ビームスプリッター24により分割された照射点向けのレーザ光L2及び音響光学素子26経由で出射させたレーザ光L4が、軌条面10aの照射点60において反射した散乱光L5を集光する集光レンズ27と、該集光レンズ27によって集光された散乱光L5を検出する光検出器(APD:Avalanche Photodiode)28とを備えている。
これらの半導体レーザ発振器23、ビームスプリッター24、反射鏡25、音響光学素子26、集光レンズ27、光検出器28は、いずれも筐体29内に収容されていて、検出部21として一体的に搬送や設置が行われる。
なお、図4中の波形は、受光した散乱光L5を光検出器28で電気信号に変換した図を示すもので、ドップラー周波数に係る信号が含まれている。
前記レーザ発振器23は、移動機4の走行速度の測定時、即ち、移動機4が停止している場合を含めて移動機4の位置検出が必要な場合(基本的にはコークス炉1操業中は常時)に、その走行速度の測定に供されるレーザ光を連続的に発振するものである。
この実施の形態においては、半導体の再結合発光を利用した半導体レーザ光(ダイオードレーザ)を照射する構成となっている。半導体レーザ光は、通常の発光ダイオード(LED)の発光に比べて波長や振幅のばらつきが少ないため、測定を精度よく行うことができるという利点がある。
なお、このレーザ発振器の出力は40mW程度が好ましい。
前記音響光学素子26は、入射したレーザ光L3の周波数を変調し、その変調した周波数L4を照射点60に向けて出射するためのものである。
これにより、速度がゼロの場合はドップラー周波数=音響光学素子による変調周波数、正方向に向かって速度が出ている場合はドップラー周波数>音響光学素子による変調周波数、負方向に向かって速度が出ている場合はドップラー周波数<音響光学素子による変調周波数となることから、速度の方向判別が可能となる。
また、前記光検出器21は、この実施の形態においては、いわゆるAPD(Avalanche Photodiode)を受光素子としたものを用いており、前記散乱光L5を検出した場合には、該散乱光L5の周波数に基づいて光電変換を行って、ドップラー周波数を含む電気信号S1を形成する。そして、その電気信号S1を前記信号処理部22に出力するようになっている。
前記信号処理部22は、前記検出部21から出力された電気信号S1を速度に変換処理して移動機4の走行速度の測定値とすると共に、得られた走行速度の測定値を前記シーケンサー30に出力するものである。
具体的に、この信号処理部30は、前記電気信号S1のドップラー周波数を含む信号を高速フーリエ変換(FFT)する手段と、該高速フーリエ変換から得られたパワースペクトルからドップラー周波数を求める演算手段と、該ドップラー周波数から前記移動機の走行速度を求める演算手段とを有している。
この信号処理部22においては、次のような動作を行われる。
即ち、図5に示すように、前記散乱光L5に基づく電気信号S1のドップラー周波数を含む信号を高速フーリエ変換し、該高速フーリエ変換から得られるパワースペクトル(図5参照)からドップラー周波数fdを決定する。ドップラー周波数fdは、図6のドップラー信号レベルと周波数との関係を示すグラフにおいて、ドップラー信号レベルが最大となる周波数とする。なお、図6において、縦軸はドップラー信号レベル(dBm)、横軸はドップラー周波数(MHz)である。
そして、ドップラー周波数fdから移動機の走行速度vを次の(1)式から求める。

v=±(fd−LS)λ・sin(θ/2)/2 ……(1)

ここで、fd:ドップラー周波数
v:移動機の走行速度
θ:レーザビームの交差角(図4参照)
LS:音響光学素子による変調周波数(MHz)
λ:レーザの波長
この結果、算出された前記移動機4の走行速度vは、移動機4の走行速度の測定値として決定され、その測定値を前記シーケンサー30に出力する処理が開始される。
この出力処理は、この実施の形態においては、出力処理で測定値に係る情報を有する信号(以下、「速度信号」という。)をアナログ信号(±10V)としてシーケンサーに出力することにより行うようにしている(図5参照)。
なお、この信号処理部22の前記一連の処理は、走行速度測定中は常時行われる。
前記シーケンサー30は、前記ドップラー速度計20の信号処理部22から出力される速度信号が随時入力され、その速度信号に基づいて移動機4の位置を検出すると共に、その検出した移動機4の位置情報を前記走行制御手段の速度制御装置40に出力するものである。
このシーケンサー30においては、まず入力処理により、前記信号処理部22からの速度信号であるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
ついで、デジタル信号化された速度信号に基づき、1msec当たりの移動機4の速度を積分し、1msecあたりの移動距離lを算出する。そして、次の(2)式により、前記基準位置(軌道の基端点側のストッパー15の位置)からの移動機4の移動距離、即ち、移動機4の現在の位置を特定する。

移動機の位置Ai=移動機の位置Ai−1+移動距離l ……(2)

このとき、前記位置Aiは移動機4の現在の位置であり、位置Ai−1は1msec前の移動機4の位置である。なお、位置Ai−1は既に分かっているため、移動距離lが算出されれば、移動機の現在の位置が特定される。
これによって、移動機4の現在の位置が検出されることとなる。
上記走行制御手段の速度制御装置40は、前記シーケンサーから出力された移動機の位置情報が入力され、その位置情報に基づいて前記駆動用モータ41の回転数を増減させると共に、減速時においては移動機4の車輪に対して電磁ブレーキを作動させることにより、移動機1の速度を制御するものである。
また、前記駆動用モータ41は、減速機(図示せず)を介して移動機4の駆動輪4aの車軸に連結されていて、前記速度制御装置40からの制御信号に基づいてその回転数を増減させ、該駆動輪4aの車軸の回転数を増減、即ち移動機4の速度の増減を行っている。
さらに、前記電磁ブレーキ装置42は、前記速度制御装置40からの制御信号に基づいて駆動輪4aの車輪に対して制動力を付与し、移動機4の減速及び停止を行う。
具体的に、前記走行制御手段は次のような動作を行う。
前記速度制御装置40においては、移動機4の運転台に配設された制御装置あるいは移動機外に配設された遠隔操作に係る制御装置によって該速度制御装置40に予め入力、設定された移動機4の所定の作業位置の位置情報と、前記シーケンサー30によって検出された現在の移動機4の位置情報とを常時比較する。
そして、移動機4が予定の作業位置に対して所定距離まで近づくまでは、移動機4を通常の走行速度で移動させるべく、その走行速度に応じた前記駆動用モータ41の適切な回転数を演算し、その算出された回転数に合わせて該駆動用モータ41の回転を制御する。
一方、前記速度制御装置40での移動機4の所定の作業位置の位置情報と現在の移動機4の位置情報の比較の結果、移動機4が所定の作業位置に対して所定の距離まで近づいていると判断される場合は、移動機4をあらかじめ定めた速度に減速させるべく、前記駆動用モータ41の適切な回転数を逐次演算し、その算出された回転数に応じて該駆動用モータ41の回転を低下させ、且つ電磁ブレーキ装置42を作動させながら、所定の速度まで減速する制御を行う。
さらに、前記速度制御装置40での移動機4の所定の作業位置の位置情報と現在の移動機4の位置情報の比較の結果、移動機4が作業位置に達したと判断された場合には、適切に移動機4を停止させるべく、前記駆動用モータ41を停止させると共に電磁ブレーキ装置42により移動機4の走行を完全に停止させる制御を行うこととなる。
上記構成を有するコークス炉用移動機の位置制御装置を用いて、前記各移動機4の位置制御を行うに際しては、まず、移動機4に配設したドップラー速度計20からレーザ光を軌条面10aに照射し、該軌条面10aにおいて反射して散乱光に基づいて該移動機4の走行速度を測定する。その次に、シーケンサー30において移動機4の走行速度の測定値を逐次積分して、移動機4の基準位置からの移動距離を求めることにより移動機4の現在の位置を逐次検出する。そして、その検出された移動機4の位置に基づいて、走行制御手段である速度制御装置40、駆動用モータ41、電磁ブレーキ装置42により移動機の走行速度を制御して、該移動機をあらかじめ設定された作業に応じた作業位置に移動させる。
なお、移動機に対するこの一連の位置制御は、コークス炉操業中には基本的に常時行われ、各移動機が移動すべき作業位置はその作業状況に応じて順次更新されて、移動機は更新される毎に位置制御されて所定の位置に移動・停止することとなる。
このとき、前記ドップラー速度計は、レーザ光を用いるので水蒸気、塵埃に大きく吸収あるいは散乱されることはないため、粉塵が飛散し、且つ高温・多湿であるコークス炉周辺の過酷な環境であっても、また雨や雪等の気象条件に左右されることなく、移動機の走行速度、移動距離を高精度で計測することができる。これにより、移動機の位置を正確に検出することができるため、この位置検出に基づいて移動機の位置制御を正確且つ安定的に行うことが可能となる。
さらに、移動機内に設けたドップラー速度計やシーケンサー、速度制御手段によって該移動機の容易に位置制御を行うことができるため、従来の無線誘導式の位置制御に比べて、全体としての構成が簡易であり、また、設置コストを格段に抑えることができる上、装置のメンテナンスがきわめて簡便である。しかも、天気や周囲の設備・環境等、移動機外部の状況の影響を受けにくいため、高い耐久性を確保できるという利点もある。
前記実施の形態においては、ドップラー速度計20の検出部21のレーザ発振器23を、半導体レーザ光を照射する構成となっているが、必ずしも半導体レーザ光を照射する構成でなくてもよく、通常の発光ダイオード(LED)によりレーザ光を照射する構成であってもよい。
また、前記実施の形態においては、前記検出器21全体をケーシング50内に収容させた構成となっているが、このケーシングは必ずしも設ける必要なく、周囲の環境等に応じて任意に配設することができる。
1 コークス炉
4 移動機
10 軌道
10a 軌道面
15 ストッパー(基準位置)
20 ドップラー速度計
21 検出部
22 信号処理部
30 シーケンサー
40 速度制御装置
41 駆動用モータ
42 電磁ブレーキ装置

Claims (6)

  1. 軌条上を走行するコークス炉用移動機の位置制御装置において、
    前記移動機に取付けられ、レーザ光を軌条面に照射し、該軌条面を反射した散乱光の周波数の変化を速度変換して該移動機の走行速度を計測するドップラー速度計と、
    前記ドップラー速度計により計測された走行速度の測定値を逐次積分して前記移動機の基準位置からの移動距離を求め、該移動機の位置を検出するシーケンサーと、
    前記移動機を走行させ、前記シーケンサーによって検出された位置に基づいて、あらかじめ設定された作業に応じた位置に移動させる走行制御手段とを備えていることを特徴とするコークス炉用移動機の位置制御装置。
  2. 前記ドップラー速度計が、前記散乱光の周波数を高速フーリエ変換する手段と、該高速フーリエ変換から得られたパワースペクトルからドップラー周波数を求める演算手段と、該ドップラー周波数から前記移動機の走行速度を求める演算手段とを有していることを特徴とする請求項1に記載のコークス炉用移動機の位置制御装置。
  3. 前記ドップラー速度計からレーザ光は半導体レーザ光であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコークス炉用移動機の位置制御装置。
  4. 前記ドップラー速度計は、レーザ発振器と前記軌条面を反射した散乱光を検出する光検出器とが断熱・防塵ケースに収納されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のコークス炉用移動機の位置制御装置。
  5. 軌条上を走行するコークス炉用移動機の位置制御方法において、
    前記移動機に配設したドップラー速度計からレーザ光を軌条面に照射し、該軌条面を反射した散乱光の周波数の変化を速度変換して該移動機の走行速度を測定すると共に、前記走行速度の測定値を逐次積分して、移動機の基準位置からの移動距離を求めることにより移動機の位置を逐次検出し、
    前記検出された移動機の位置に基づいて、該移動機をあらかじめ設定された作業に応じた位置に移動することを特徴とするコークス炉用移動機の位置制御方法。
  6. 前記移動機の走行速度の測定値は、前記軌条面に照射したレーザ光の反射された前記散乱光の周波数を高速フーリエ変換し、該高速フーリエ変換から得られるパワースペクトルからドップラー周波数を求め、該ドップラー周波数に基づいて算出することを特徴とする請求項5に記載のコークス炉用移動機の位置制御方法。
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