JP2013255805A - 少なくとも1つのコイル状部材を使用してステントの一部分を展開するシステムおよび方法 - Google Patents

少なくとも1つのコイル状部材を使用してステントの一部分を展開するシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】少なくとも1つのコイル状部材を使用してステントの一部分を展開するシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】システムは、外表面を有するカニューレ130と、近位端部、遠位端部、およびそれらの間に配置された複数回の巻回を有する少なくとも1つのコイル状部材140とを含む。コイル状部材の近位端部および遠位端部の一方は、カニューレの外表面に結合され、コイル状部材の近位端部および遠位端部の他方は、カニューレの外表面に対して固定されていない。ステントの一部分は、コイル状部材の固定されていない端部を取り囲むループ状に形成され、かつコイル状部材の隣接する巻回間のスペースすなわち間隔内に配置される。カニューレがその後に回転することにより、ステントの一部分がコイル状部材から外される。保護ケージがコイル状部材を取り囲み得る。
【選択図】図15

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2013年3月12日出願の米国特許出願第13/796,395号(「Systems And Methods For Deploying A Portion Of A Stent Using At Least One Coiled Member」)の優先権を主張し、さらに、2013年3月12日出願の米国特許出願第13/796,591号(「Systems And Methods For Deploying A Portion Of A Stent Using At Least One Coiled Member」)の優先権を主張し、さらに、2012年6月13日出願の米国仮特許出願第61/659,255号(「Systems And Methods For Deploying A Portion Of A Stent Using At Least One Coiled Member」)の優先権を主張し、さらに、2012年12月21日出願の米国仮特許出願第61/745,181号(「Systems And Methods For Deploying A Portion Of A Stent Using At Least One Coiled Member」)の優先権を主張し、これらすべての開示の全体を、参照により本書に組み込む。
本実施形態は、概して、医学的状態を治療するための装置および方法に関し、より具体的には、少なくとも1つのコイル状部材を使用してステントの一部分を展開するシステムおよび方法に関する。
ステントは、様々な目的のために解剖学的な血管または管に挿入され得る。ステントは、例えばバルーン血管形成処置に続いて、元は遮断または収縮していた通路の開存性を維持または復元し得る。他のステントを異なる処置に使用してもよく、例えば、移植片(グラフト)内にまたはその周辺に配置されたステントは、移植片を開放構成に保持して動脈瘤を治療するために使用されている。さらに、移植片の一方の端部または両端部に結合されたステントは、移植片に近位にまたはそこから遠位に延在して、動脈瘤の病んだ部分から離れた血管壁の健康な部分に係合して、血管内移植片を固定し得る。
ステントは、自己拡張型またはバルーン拡張型のいずれとしてもよいし、あるいは両タイプのステントの特徴を有することができる。自己拡張型ステントは、圧縮された構成で標的部位まで送達され、その後、デリバリーシースを除去し、トリガーワイヤを除去し、および/または直径を小さくするタイ(tie)を解放することによって、拡張される。自己拡張型ステントでは、ステントは、さらなる機械的な拡張を必要とせずに、主にそれら自体の拡張力に基づいて拡張する。ニチノールなどの形状記憶合金で作製されたステントでは、ステントをその展開前形体に維持するシースまたは他の装置を除去すると、ステントが予め定められた形体に戻るようにするために、形状記憶合金を用い得る。
トリガーワイヤが展開制御機構として使用されるとき、トリガーワイヤは、ステントまたはステント−グラフトの近位端部および/または遠位端部をデリバリーカテーテルに解放可能に結合し得る。一般に、1本以上のトリガーワイヤが、ステントの頂点付近のステント部分を通ってループ状にされる。例えば、トリガーワイヤを使用して、一連の曲がったセグメントに組み込まれた一連の実質的に直線のセグメントを含む「Z−ステント」またはGianturcoステントを拘束し得る。トリガーワイヤは、曲がったセグメントを通って配置され、かつ引っ張られて、デリバリーカテーテルに対してステントを近づけるように引っ張り得る。
トリガーワイヤはまた、比較的鋭いまたは先のとがった屈曲部を有するカニューレ切断ステントなどの異なるステント設計と併用され得る。カニューレ切断ステントの設計は、ステントを、先端の屈曲をきつくすることにより比較的小さな送達プロファイルへ、容易に圧縮し得る。そのようなステントを用いて、トリガーワイヤは、近位および/または遠位先端の真下に形成された1つ以上の頂点、例えば、個々の先端が2つの別個のストラットセグメントに分裂する個所の周りでループ状にされ得る。
トリガーワイヤがそのようなカニューレ切断ステントの頂点に通される場合、トリガーワイヤは、ステントが小径の送達プロファイルに圧縮している間は、頂点において波形になる。トリガーワイヤがストラットセグメント間で波形になる場合、トリガーワイヤおよび/またはステントセグメントは、特に表面欠陥の影響を受けやすいとし得るニッケル−チタンステントの場合、送達の間に破損され得る。さらに、比較的鋭い屈曲部を有するカニューレ切断ステントを、かなり小さい半径方向プロファイルに圧縮するとき、ステントの先端付近に配置されたバーブ(かえし)が、ステントストラットおよび/またはトリガーワイヤと絡むことがある。さらに、一部の例では、トリガーワイヤは、引っ込められるときに比較的高い展開力を必要とし、かつ、複数のトリガーワイヤの装備が、送達システムのプロファイルを増大させ得る。
国際公開第98/53761号パンフレット
本実施形態は、ステントの少なくとも一部分を展開するシステムおよび方法を提供する。一実施形態では、システムは、外表面を有するカニューレと、近位端部、遠位端部、およびそれらの間に配置された複数回の巻回を有する少なくとも1つのコイル状部材とを含む。コイル状部材の近位端部および遠位端部の一方はカニューレの外表面に固定され、およびコイル状部材の近位端部および遠位端部の他方はカニューレの外表面に対して固定されていない。ステントの一部分は、コイル状部材の固定されていない端部を取り囲むループ状に形成されており、かつコイル状部材の隣接する巻回間に作られたスペース、すなわち間隔内に配置される。後工程でカニューレが回転することにより、ステントの部分がコイル状部材から外されることとなる。
一実施形態では、コイル状部材の遠位端部はカニューレの外表面に固定され、およびコイル状部材の近位端部はカニューレの外表面に対して固定されていない。この例では、ステントの一部分は、コイル状部材の近位端部を取り囲むループ状に形成されており、およびさらに、送達の段階では、コイル状部材の隣接する巻回間のスペースすなわち間隔内に配置される。
代替的な実施形態では、コイル状部材の近位端部はカニューレの外表面に固定され、およびコイル状部材の遠位端部はカニューレの外表面に対して固定されておらず、およびステントの一部分は、コイル状部材の遠位端部の周りを取り囲むループ状に形成されており、およびさらに、送達の段階では、コイル状部材の隣接する遠位巻回間のスペースすなわち間隔内に配置される。この実施形態では、コイル状部材の一連の遠位巻回は、一連の近位巻回間のスペースすなわち間隔と比較して、互いにさらに離れて離間され得る。さらに、コイル状部材の近位端部における第1の直径は、カニューレの外表面への取り付けを可能にする一方、コイル状部材の遠位端部における第2の直径は第1の直径よりも大きく、およびコイル状部材の遠位端部と、カニューレの外表面との間には間隙が配置されている。
一実施形態では、第1および第2のコイル状部材が提供され、かつカニューレの長さに沿って互いに長手方向に離間されている。この例では、第1のコイル状部材は、送達の段階において第1のステント部分を係合し、および第2のコイル状部材は、送達の段階において第2のステント部分を係合する。第1のコイル状部材は、カニューレに対して固定されていない巻回を、第2のコイル状部材よりも多い巻回数で含み、それにより、カニューレが一定の方向(uniform direction)に回転されるとき、第1のステント部分が第1のコイル状部材から外れる前に、第2のステント部分を第2のコイル状部材から外すことができるようにし得る。様々な実施形態では、リング部分がステントから延出し得、かつその寸法は、送達の段階においては、コイル状部材の隣接する巻回間のスペースすなわち間隔内に収容されるような寸法である。
さらなる代替的な実施形態では、少なくとも1つの縫合糸ループは、カニューレに結合された近位領域と、送達の段階では、コイル状部材の複数回の巻回のうちの1つ内に保持される遠位領域とを含む。縫合糸ループは、送達の段階においては、ステントの一部分の周りにさらに結合される。カニューレが回転することによって、縫合糸ループの近位領域に対する縫合糸ループの遠位領域の長手方向運動が発生し、それにより、縫合糸ループのたるみが変化し、かつ縫合糸ループに結合されたステントの部分の拡張が変化する。
保護ケージがコイル状部材を取り囲み得る。一実施形態では、保護ケージは、カニューレに対して周方向に回転可能である。非外傷性先端部の少なくとも一部分が保護ケージの下方に配置されるように、非外傷性先端部がカニューレに結合されてもよく、および保護ケージは、非外傷性先端部およびカニューレに対して周方向に回転できる。遠位ストッパ部材が、カニューレに結合され、かつ保護ケージの遠位端部に隣接して位置決めされ得る。遠位ストッパ部材は、カニューレに対して保護ケージを回転できるようにするが、保護ケージがカニューレにわたって遠位に摺動しないようにする。
保護ケージは、複数のスロットによって分離された複数のストラットを含み得る。コイル状部材に一時的に結合されたステントの一部分は、複数のスロットのうちの1つを通って延在する。一実施形態では、複数のストラットの各々および複数のスロットの各々は、装置の長手方向軸に沿って延びる方向において互いにほぼ平行である。任意選択的に、複数のスロットの少なくとも1つは近位領域および遠位領域を有し、および近位領域におけるその幅は、遠位領域における幅よりも広い。
本発明の他のシステム、方法、特徴および利点は、以下の図面および詳細な説明を検討すれば、当業者に明白であるまたは明白となる。全てのそのような追加的なシステム、方法、特徴および利点は、本発明の範囲内にあり、および以下の特許請求の範囲に包含されるものとする。
本発明は、以下の図面および説明を参照すると、より理解できる。図面の構成要素は、必ずしも縮尺通りではなく、本発明の原理を示すにあたって強調されている。さらに、図面では、同様の参照符号は、異なる図面にわたって対応する部分を指す。
少なくとも1つのコイル状部材を使用してステントの一部分を展開する装置の第1の実施形態の側面図である。 図1のコイル状部材の拡大図である。 図1〜2のコイル状部材を使用して展開され得る部分を有する例示的なステント−グラフトを示す。 図1〜2の装置への図3のステント−グラフトの結合を示す側面図である。 図1〜2の装置への図3のステント−グラフトの結合を示す側面図である。 コイル状部材に結合され得るステントの近位先端の斜視図である。 図6ステントの近位先端の一部分のねじりを示す側面図である。 図6ステントの近位先端の一部分のねじりを示す側面図である。 コイル状部材に結合され得るステントの代替的な近位先端の斜視図である。 コイル状部材に結合され得るステントのさらなる代替的な近位先端を示す側面図である。 コイル状部材に結合され得るステントのさらなる代替的な近位先端を示す側面図である。 コイル状部材に結合され得るステントのさらなる代替的な近位先端の側面図である。 コイル状部材に結合され得るステントのさらに別の代替的な近位先端の側面図である。 第1および第2のコイル状部材を使用してステント部分を展開する装置の代替的な実施形態の側面図である。 図14の装置へのステント−グラフトの結合を示す側面図である。 図15のステント−グラフトの内側ステントとして使用するのに好適なステントの一部分の側面図である。 図15のステント−グラフトの内側ステントとして使用するのに好適な代替的なステントの一部分の側面図である。 第1および第2のコイル状部材を使用してステント部分を展開する装置のさらなる代替的な実施形態の側面図である。 送達状態における、少なくとも1つのコイル状部材を使用してステントの一部分を展開する装置のさらに別の代替的な実施形態の側面図である。 部分的に展開された状態における、少なくとも1つのコイル状部材を使用してステントの一部分を展開する装置のさらに別の代替的な実施形態の側面図である。 コイル状部材と共に使用し得る保護ケージの実施形態の側面図である。 図21の装置と共に使用するステントの一部分を示す側面図である。 線A−−Aに沿って取った、図21の保護ケージの断面図である。 線B−−Bに沿って取った、図21の保護ケージの断面図である。 線C−−Cに沿って取った、図21の保護ケージの断面図である。 図21の保護ケージの側断面図である。 代替的な保護ケージの側面図である。 さらなる代替的な保護ケージの側面図である。 コイル状部材を使用した展開に好適である、扁平な圧縮状態で示すステントの側面図である。 コイル状部材を使用した展開に好適である、扁平な圧縮状態で示す、代替的なステントの側面図である。 代替的な非外傷性先端部およびコイル状部材配置の側面図である。 さらなる代替的な非外傷性先端部およびコイル状部材配置の側面図である。 図30のコイル状部材の第1の状態を示す図である。 図30のコイル状部材の第2の状態を示す図である。 コイル状部材配置と共に使用するためのさらなる代替的な非外傷性先端部の側面図である。 図33の端面図である。 コイル状部材が近傍に配置された図33〜34の非外傷性先端部の側面図である。
本出願では、用語「近位」は、医療処置の最中に全体的に心臓に最も近い方向を指しており、一方、用語「遠位」は、医療処置の最中に心臓から最も離れている方向を指す。
図1〜2を参照すると、少なくとも1つのコイル状部材を使用してステントの一部分を展開する装置20の第1の実施形態を示す。装置20は、一般的に、外表面31を有するカニューレ30と、カニューレ30の外表面31に固定される領域を有する少なくとも1つのコイル状部材40とを含む。
カニューレ30は、幅の広いステントまたはステント−グラフト送達システムの一部として組み込まれ、かつ長手方向長に延びていて、その遠位セグメントが患者の身体の外側に延在していてもよく、かつコイル状部材40を含む近位セグメント34が患者の体内の標的部位まで送達される。1つ以上の外側カニューレまたはシースがカニューレ30を覆って同軸に配置される限りでは、カニューレ30を内側カニューレとして使用し得る。例えば、カニューレ30の外面をステント−グラフトで覆い、および1つ以上の外側カニューレまたはシース内に配置することにより、送達の段階中ステント−グラフトを包囲し得る。
カニューレ30はチューブ状部材を含み、そのチューブ状部材のルーメンは、カニューレ30を送達中にワイヤガイドに沿って前進させることができるようなサイズとし得る。カニューレ30の近位領域は、非外傷性先端部35と一体的に形成されていても、またはそれに外部結合されていてもよい。非外傷性先端部35は、近位領域36および遠位領域37をそれぞれ含み、およびそれらの間に中心領域38が配置され得る。近位領域36および遠位領域37は、中心領域38よりも小さな外径を有し、第1のテーパは、近位領域36と中心領域38との間の平滑な遷移を可能にし、および第2のテーパは、遠位領域37と中心領域38との間の平滑な遷移を可能にする。
図1〜2に示すように、コイル状部材40は、近位端部41、遠位端部42、およびそれらの間に配置された複数回の巻回43を含む。この非限定的な例では、コイル状部材40の近位端部41は、はんだ付け、溶接、機械的な取り付け、摩擦嵌合、クリンプ、またはこれらもしくは他の技術および機構の組み合わせなどの好適な機構を使用して、カニューレ30の外表面31に固定される。その結果、コイル状部材40の近位端部41は、カニューレ30の外表面31に対して動くことができない。コイル状部材40の近位端部41は、カニューレ30の外径とほぼ同じ直径、またはわずかに大きいとし得る第1の直径dを有する。
図1〜2に示すように、コイル状部材40の遠位端部42は、カニューレ30の外表面31に対して固定されていない。コイル状部材40の遠位端部42は、コイル状部材40の近位端部41の第1の直径dよりも大きい第2の直径dを有し得る。図2から最もよく分かるように、コイル状部材40の遠位端部42とカニューレ30の外表面31との間には隔たりまたは間隙44がある。
複数回の巻回43は、第1の直径dを有する一連の近位巻回43aと、第2の直径dを有する一連の遠位巻回43bとに分割される。図2に示すように、一連の近位巻回43aは、互いにごく接近してまたは当接して配置され得る。対照的に、一連の遠位巻回43bは、一連の近位巻回43aよりも長い距離で、互いに離間し得る。図2では、一連の遠位巻回43bは、スペースすなわち間隔45で示す予め定められた距離だけ離間されている。以下さらに図4〜5で説明するように、ステント60の一部分は、一連の遠位巻回43bの少なくとも1つに結合され、かつ隣接する遠位巻回間のスペースすなわち間隔45に固定され得る。
例示的なコイル状部材40は、ステンレス鋼、ニチノール、チタン、または他の好適な生体適合性材料から形成され得る。ニチノールから製造される場合、コイル状部材の固定されていない端部は、体内に配置されたときカニューレ30の外表面31の周りで収縮するようにヒートセット(熱固定)されていて、それにより、コイル状部材40がステント60または他の構成要素に引っ掛かる事態を低減させ得る。一例では、コイル状部材40は、放射線不透過性を有する材料から形成される。
ここで図3を参照して説明すると、移植片材料90に結合された、近位に配置されたステント60を有する例示的なステント−グラフト50は、さらに以下の図4〜5の例示的な結合順序に示すように、図1〜2のコイル状部材40を使用して制御されながら展開され得る。この非限定的な実施形態では、ステント60は連続的なシリンダーから製造され、シリンダーにレーザまたは化学エッチングによってパターンを切り込み、シリンダーの壁にスリットを生成して製造し得る。次いで、その結果得られる構造がヒートセットされて、構造に所望の最終的な構成を与え得る。図3に示すように、最終的な構成は、一連の近位先端および一連の遠位先端を有する形状を含み得る。図3に示すように、ステント60の近位端部62は、複数の隣接する近位先端62aおよび62bを含む一方、ステント60の遠位端部64は、複数の隣接する遠位先端64aおよび64bを含み得る。
図3では、少なくとも一対の隣接する近位先端62aおよび62bが、異なる形体を含み得る。例えば、図3に示すように、第1の近位先端62aは、内部にボア71が形成された端部領域70を含んでもよく、下記でさらに説明するように、ボア71は、縫合糸ループ65を通せるように構成される。第2の隣接する近位先端62bは、図3に示すように、内部に一体的バーブ77が形成された端部領域75を含んでもよい。バーブ77は、端部領域75に所望のバーブ形状をレーザカッティングすることによって形成され得る。それゆえ、図3に示すように、所望のバーブ形状の形成後、各端部領域75にスリット76が形成される。所望のバーブ形状がカッティングされたら、バーブ77の本体は、端部領域75に対して半径方向外向きの方向に曲げられ得る。角度は、任意の鋭角を含んでもよいし、またはその角度の代わりに、実質的に直角または鈍角でもよい。所望の場合、例えばバーブの先端部を研磨することによってバーブ77を尖らせて、標的組織部位での係合を容易にしてもよい。
引き続き図3を参照して説明すると、ステント60は、近位先端と遠位先端との間に配置された少なくとも1つのストラットセグメントを含み得る。例えば、複数の角度のつけられたストラットセグメントが、第1の近位先端62aと、対応する遠位先端64aとの間に配置され、および角度のつけられたストラットセグメントと同一のセットが、隣接する第2の近位先端62bと、対応する遠位先端64bとの間に配置され得る。一例として、図3に示すように、第1の近位先端62aは遠位に延在して、第1および第2の角度のつけられたストラットセグメント67および68にそれぞれ分かれ、それにより、近位頂点78を形成する。圧縮状態では、第1および第2の角度のつけられたストラットセグメント67および68は、互いに実質的に平行となるように圧縮され得る。同様に、各遠位先端64aおよび64bは近位方向に延在して、第1および第2の角度のつけられたストラットセグメント67および68にそれぞれ分かれ、それにより、遠位頂点79を形成し得る。第1の角度のつけられたストラットセグメント67は、隣接する第2の角度のつけられたストラットセグメント68と合流し、それにより、遷移領域80を形成し得る。このように、図3に示すように、ステント60は、連続的なほぼシリンダー形状に形成され得る。
ステント60の拡張は、角度のつけられたストラットセグメント67および68によって少なくとも部分的にもたらされ、これら角度のつけられたストラットセグメントは、圧縮状態では互いに実質的に平行とし得るが、図3に示す拡張状態では、互いに離れて外側へ湾曲する傾向を有し得る。ステント60は、レーザカッティングニチノールカニューレなど、任意の好適な材料から形成し得る。ニチノールから製造する場合、ステント60は、下記で図4〜5を参照して説明するように、デリバリーシースを除去すると、またはコイル状部材40と係合すると、図3に示す拡張状態をとる傾向があり得る。
遷移領域は、実質的に複数の異なる角度のつけられたセグメント67および68で構成されているため、各遷移領域80は、角度のつけられたセグメントと比較してより大きな表面積を含み得る。ステント60は、遷移領域80のうちの少なくとも1つに配置された少なくとも1つのバーブ82を含み得る。バーブ82は、ストラットの一部として一体的に形成されてもよいし、または遷移領域80の表面に接着された外部バーブを含んでもよい。図3に示すように、複数の一体的バーブ82が設けられる。上述のバーブ77と同様に、バーブ82は、遷移領域80に所望のバーブ形状をレーザカッティングすることによって形成され得る。それゆえ、図3に示すように、所望のバーブ形状の形成後に、遷移領域80にスリット81が形成される。遷移領域80は、ステント60の他の領域に比べて大きな表面積を有し得るので、ステントの構造的完全性に悪影響を与えることなく、遷移領域80の複数の部分に容易に穴をあけ得る。所望のバーブ形状がカッティングされたら、バーブ82の本体は、遷移領域80に対して任意の角度で外向き方向に曲げられ、かつ任意選択的に、先を尖らせて、標的組織部位での係合を容易にし得る。
図3に示すように、遠位先端64aおよび64bの各々は、内部にボア89が形成された端部領域88を含み得る。ステント60の遠位端部64は、移植片材料90の近位端部92に結合され得る。遠位先端64aおよび64bは、例えば、移植片材料とステント60のボア89とを通ってループ状にされる1本以上の縫合糸を使用して、移植片材料に結合され得る。このように、ステント60を血管内移植片固定の取り付けステントとして使用し得る。例えば、移植片材料90は、動脈瘤に重なって、動脈瘤への流体の流れを封止し得る一方、ステント60の近位端部62は、移植片材料から近位方向に延在して、例えば、動脈瘤の病んだ部分から離れた血管壁の健康な部分に係合し得る。1つ以上の追加的なステントを移植片材料90の内表面または外表面、すなわち、ステント60に対して遠位の位置に結合して、移植片材料全体にわたる開存性の維持を支援してもよいことが明白である。図4〜5では、複数の例示的なジグザグ状のステント95が、移植片材料90の近位端部92と遠位端部94との間で移植片材料90に結合されて示されているが、任意の形状のステントを使用し得ること、およびそのようなステントは、移植片材料90の内表面または外表面に結合され得ることが明らかである。
ステント60は、送達段階の状態は小径であるので、血管内または管内の標的位置まで前進させ得る。ステント60はまた、展開状態は拡張していて、血管または管の少なくとも一部分に半径方向外向きの力を加え、例えば、通路内の開存性を維持する、または移植片のルーメンを開いた状態に保持する。拡張状態では、流体の流れは、ステント60の中心ルーメンを通って可能にされる。さらに、ステント60のストラットは、実質的に平坦なワイヤプロファイルを含んでも、または丸みを帯びたプロファイルを含んでもよい。図3から最もよく分かるように、ステント60のストラットは、一般的に平坦なワイヤプロファイルを含む。
ステント60は、超弾性材料から製造し得る。単なる一例であるが、超弾性材料は、ニッケルチタン合金(ニチノール)などの形状記憶合金を含み得る。ステント60が、ニチノールなどの自己拡張型材料を含む場合、ステントは、所望の拡張状態にヒートセットされ得、それにより、ステント60は、その構成では、特定の冷媒または高温媒体が適用されたときに、第1の事前設定拡張内径をとるという、緩和した構成をとることができる。あるいは、ステント60は、圧縮による材料の永久歪みを含まずに、展開したときにステント60がその元の拡張構成に戻ることができるようにする他の金属および合金から作製し得る。単なる一例であるが、ステント60は、ステンレス鋼、コバルト−クロム合金、非晶質金属、タンタル、白金、金およびチタンなどの他の材料を含み得る。ステント60はまた、熱可塑性樹脂および他のポリマーなどの非金属材料から作製し得る。
1つの例示的なステント60を図3に示し、かつ下記で図4〜5において説明するが、様々な代替的なステント構成を、図1〜2のコイル状部材40と併用し得る。さらに、本明細書で説明するように、ステントは、単独で、またはステント−グラフトシステムの一部として展開され得る。
ここで図4〜5を参照して、図1〜2の展開装置への図3のステント−グラフト50の例示的な結合を示し、かつ説明する。ステント−グラフト50は、図4に示すように、ステント−グラフト50が、カニューレ30を覆って同軸上に位置決めされ、ステント60の近位端部62が、コイル状部材40の遠位端部42に長手方向に近接している非結合状態にある。組立中、好ましくは全ての縫合糸ループ65がコイル状部材40に結合されるまで、ステント60の近位先端62aに結合された各縫合糸ループ65に1つずつコイル状部材40の遠位端部42を通す。そのような結合は、図5に示すように、ステント60の近位端部62が半径方向内向きの方向に十分に圧縮されるまで、カニューレ30を時計回りの方向に回転させることによって、達成され得る。コイル状部材40の遠位端部42とカニューレ30の外表面31との間の間隙44は、一連の遠位巻回43bの周りへの縫合糸ループ65の位置決めを可能にすることに留意されたい。
縫合糸ループ65は、さらに一連の遠位巻回43b間の間隔45に収容される。好ましくは、少なくとも1つの縫合糸ループ65が、コイル状部材40の遠位端部42において一連の遠位巻回43bの1つを少なくとも完全に一周して、および好ましくは少なくとも1.5周して位置決めされるように、縫合糸ループ65はコイル状部材40に結合され、それにより、コイル状部材40からの縫合糸ループ65の想定外に分離される恐れを低減させる。
図5に示す結合によって、カニューレ30とステント−グラフト50とを含む部分組立品を後工程で外側シースに容易に挿入し得るように、コイル状部材40を介してステント60をカニューレ30に固定する。外側シースは、ステント−グラフト50の他の領域を半径方向に拘束して患者の解剖学的構造内の標的部位に送達するように構成されることが明らかである。
この実施形態では、縫合糸ループ65は、1つおきに近位先端62aに結合され、送達の間、ステント60を拘束する。縫合糸ループ65は、バーブ77を含む第2の近位先端62bに結合される。コイル状部材40に結合された縫合糸ループ65を使用して交互に近位先端62aを拘束することによって、隣接する第2の近位先端62bも、送達の間に、半径方向内向きの方向に間接的に引っ張られる。ステント60の構成、特に遷移領域80で合流する角度のつけられたセグメント67および68の構成は、隣接する第2の近位先端62bの間接的な圧縮を容易にする。近位先端のうちの選択した近位先端のみが送達の間は拘束されるため、縫合糸ループ65の数を減少させ得る。さらに、バーブ77は1つおきに先端に配置されるだけであるため、バーブの絡み合いが少なくなるかまたは排除され得る。
(特許文献1)(「A Prosthesis and a Method and Means of Deploying a Prosthesis」)(その全体を本願明細書に援用する)において説明されているものと同様の誘導針を使用して、ステント−グラフト50を展開する。(特許文献1)では、管腔内プロテーゼ用の展開システムが説明されており、それにより、プロテーゼがデリバリーカテーテル上へ半径方向に圧縮され、かつ外側シースによって覆われている。システムを展開するために、操作者は、デリバリーカテーテルを覆っている外側シースを摺動させまたは引っ込め、それにより、プロテーゼを露出させる。プロテーゼは、シースを除去すると外向きに拡張する。操作者は、シースおよびデリバリーカテーテルを直接操作でき、それにより、処置中、操作者が比較的高い程度で制御できるようにする。しかしながら、現在の実施形態では、トリガーワイヤとそれらの関連のスリーブのいずれかとが、ステント−グラフト50の展開には必要ではない可能性がある。むしろ、本実施形態のカニューレ30、130、130および230およびコイル状部材40、140および180は、展開システムの一部として組み込まれ、ステント−グラフト50がカニューレ30と外側シースとの間で同軸上に位置決めされ得る。ピンバイスなどの機構を用いて、本出願で説明するような意図した回転の前の、カニューレ30の想定外の回転を防止し得る。
本実施形態では、ワイヤガイドを標的部位まで前進させ、かつカニューレ30をこのワイヤガイド上に沿って前進させて、標的部位に近接した所望の個所に装置20を位置決めさせる。これは、非外傷性先端部35により、送達の際中に身体通路(bodily passageway)を損傷させる恐れを低減させながら、実施する。外側シースは、標的部位へ挿入する最中にカニューレ30およびステント−グラフト50の上側を覆って配置される。所望の画像診断技術を用いて標的部位に適切に位置決めすると、外側シースは引っ込められて、ステント60の少なくとも一部分を露出させる。
ステント60が少なくとも部分的に露出されると、およびステント60の近位端部62を展開することが望ましい場合、カニューレ30が、縫合糸ループ65がコイル状部材40から分離されるまで反時計回りの方向に、すなわち、縫合糸ループ65がコイル状部材40に結合されたのと逆の方法で、回転され得る。次いで、ステント60は、図4に示すように展開され、およびステント−グラフト50の残りの部分が、外側シースをさらに引っ込めることによって、またはステント−グラフト50の残りの部分を半径方向に拘束する任意の他の装置を作動させることによって、展開され得る。下記で図14〜15を参照してさらに説明するように、複数のコイル状部材を使用して、ステント−グラフト50の複数のステント部分を選択的に展開し得る。
好都合には、ステント60の近位端部62は、送達システムの長手方向全長にわたる従来のトリガーワイヤを使用することなく、半径方向に拘束されている。その結果、複数のトリガーワイヤと、トリガーワイヤを収容する1つ以上の関連のスリーブとを設けずに、送達システムの半径方向プロファイルを低減させ、それにより、システムのパッキング密度を低減させ得る。さらに、展開は、従来のトリガーワイヤの使用と比較して、必要な展開力は低下すると見込まれるため、簡易化し得る。
さらなる利点として、少なくとも1つのコイル状部材40を含む装置20を使用するステント60の展開は、ステント60のより正確な位置決めを可能にし得る。特に、コイル状部材40を使用する展開は、より制御してステント60の関連部分をほどくようにし得る一方、従来のトリガーワイヤの解放には、ステントの一部分が長手方向に跳ね上がる原因となり得る高い展開力が必要とされ、それにより、意図した標的部位からずれてステントを展開させる可能性があり得る。
ここで図6〜8を参照して、図1〜2および図4〜5で説明したような少なくとも1つのコイル状部材40を含む装置20と使用するための代替的なステント60’の一部分を説明する。代替的なステント60’は図3のステント60と同様であり、主な例外は、代替的な近位端部62’が、鳩目72を含む領域を有する少なくとも1つの代替的な近位先端62b’を含むことである。
鳩目72は、近位延出セグメント74の近位端部に配置されるリング部分73内に形成され得る。近位延出セグメント74は、図6〜8に示すように、一体的バーブ77を有する端部領域75から離れる近位方向に延出する。
一態様によれば、図6から最もよく分かるように、リング部分73および近位延出セグメント74の壁の厚さは、一体的バーブ77を有する端部領域75の壁の厚さよりも薄い。好都合には、リング部分73および近位延出セグメント74の壁の厚さが薄いことによって、少なくともリング部分73の周方向のねじれを可能にし、コイル状部材40の周囲を取り囲むように近位先端62’を容易に装着させることができる。図示の例では、リング部分73は、図7に示す第1の状態と、図8に示す第2の状態との間で周方向に約90度ねじれている。リング部分73は、90度超または90度未満ねじれてもよく、および図7の状態と図8の状態との例示的な図はなんらこれらに限定されることを意図するものではないことが明らかである。さらに、近位延出セグメント74の少なくとも一部分は、周方向にねじれ得る。壁の厚さがより厚い端部領域75からの取り付け部からリング部分が離れているため、近位延出セグメント74は近位においてより多くねじれ得る。
別の利点として、近位延出セグメント74は、鳩目72を収容するリング部分73を、一体的バーブ77を有する端部領域75から長手方向に離している。その結果、鳩目72にコイル状部材40を通すとき、近位延出セグメント74は、長手方向に間隔を生じさせ、それにより、コイル状部材40と端部領域75の一体的バーブ77とが絡み合う恐れを低減させる。
図6〜8に示す例では、リング部分73および近位延出セグメント74は、端部領域75と一体的に形成され得る。ステント60’がニチノールまたは同様の材料から形成される場合、そのような材料の超弾性特性により、図7に示す第1の状態と図8に示す第2の状態との間でのリング部分73の周方向のねじれを容易に達成できる。
図6〜8に示す代替的な近位先端62b’は、ステント60’の全ての近位先端に設けられ得る。あるいは、代替的な近位先端62b’は、ステント60’の近位先端の全てには設けられなくてもよく、例えば上述の図3の近位先端62bに示すように、残りの近位先端にはバーブのみが設けられてもよいし、または近位先端は、他の形体を含んでもよい。
ここで図9を参照して説明すると、さらなる代替的なステント60”は、図6〜8の近位先端62b’と同様の少なくとも1つ近位先端62b”を有する近位端部62”を有し、主な例外は、鳩目72’を有する代替的なリング部分73’と近位延出セグメント74’とが、端部領域75とは別個に形成されていることである。この例では、図9に示すように、端部領域75の近位縁部には、一体的バーブ77から近位に離間した位置にボア83が形成されている。近位延出セグメント74’の遠位部分84のサイズは、端部領域75のボア83内に収容されるようなサイズである。そこで、近位延出セグメント74’の遠位部分84は、例えばはんだ付けや溶接を使用して、端部領域75のボア83内に固定され、図9に示す近位先端62b”を形成し得る。この代替的な実施形態では、リング部分73’および近位延出セグメント74’は、任意選択的に、異なる材料、例えばステント60”の残りの部分と比較してより可撓性のある材料で形成され得る。
ここで図10〜11を参照して説明すると、さらなる代替的なステント60”’は、少なくとも1つ近位先端62b”’を有する近位端部62”’を有する。この例では、端部領域75に形成されたスリット76の一部分の周りにワイヤループ54を巻き付けることによって、ワイヤループ54が、一体的バーブ77を有する端部領域75に結合される。図10に示すように、端部領域75の下側に、次いでバーブ77の周りに第1のループ部分55を配置し、スロット76を通って近位に折り畳むことによって、ワイヤループ54はしっかりと巻き付けられ得る。その後、第1のループ部分55よりも大きくかつ主として第1のループ部分55に対して近位に配置される第2のループ部分56が、図11に示すように近位方向に引っ張られ得る。第2のループ部分56を近位に引っ張ることによって、図11に示すように、第1のループ部分55は短くなり、かつ端部領域75を締め付ける。任意選択的に、端部領域75の周りで第1のループ部分55をきつく絞めて保持するためにはんだ付けが適用され得る。得られる構造は、端部領域75から近位に延在する第2のループ部分56を含み、全体的に縫合糸ループ65に関して上述したように、第2のループ部分56を図1〜2および図4〜5に示すようなコイル状部材40の周りに巻き付けることができるようにする。
好都合には、ワイヤループ54は可撓性材料から形成し得る。ニチノールまたは同様の材料から形成される場合、そのような材料の超弾性特性は、図7の第1の状態と図8の第2の状態との間での第2のループ部分56の周方向のねじれを容易に生じさせることができ、それにより、コイル状部材40の周りでの係合を容易にする。さらに、ワイヤループ54は、コイル状部材40の周りでの係合を容易にするために、例えば、既に説明したように、装着するときに必要となる第2のループ部分56のねじれを可能にすることによって、かつまた、コイル状部材40の周りの間隙44および間隔45内に簡単に嵌ることができる、厚さの薄いワイヤループを有することによって、端部領域75よりもかなり薄くし得る。
ここで図12〜13を参照して、コイル状部材40を有する装置20を介した展開に好適な、例示的なステントのさらなる代替的な近位端部を示し、かつ説明する。図12では、ステントの代替的な近位領域は、代替的な近位先端62a’および62bを含む。近位先端62bは、図3で既に説明した近位先端62bと実質的に同一である。しかしながら、縫合糸ループ65を収容するように構成されたボア71を有する端部領域70を、リング部分73”内に一体的な鳩目72”を有する代替的な端部領域70”で置き換えることによって、近位先端62a’は、図3の近位先端62aとは異なる。図12の実施形態では、リング部分73”は、端部領域70”の近位端部に配置され得る。次いで、リング部分73”は、例えば、カニューレをレーザカッティングすることによってステントの残りの部分が一体的となるように、このパターンにカッティングされ得る。その後、リング部分73”は、45度〜90度などの所望の角度で半径方向内向きに曲げられてから、曲がった位置でヒートセットされて、上述のコイル状部材40との係合を容易にし得る。
図13の代替的な実施形態は、図12と同様であり、例外は、代替的な近位先端62a”が、さらに遠位に、すなわち端部領域70”’の近位端部から離間して位置決めされる鳩目72”’を収容するリング部分73”’を有する端部領域70”’を含むことである。鳩目の位置決めは、本実施形態の趣旨から逸脱することなく修正し得ることは明らかである。さらに、いくつかの実施形態では、鳩目を収容するリング部分は、図12に示すものよりもさらに近位に配置され、リング部分は、隣接する近位先端62bの端部を越えて近位に延出してもよい。
ここで図14〜15を参照すると、複数のコイル状部材を使用して複数のステント部分を展開する代替的な装置120を示す。装置120は、図1〜2および図4〜5の装置20と同様であり、主な例外を以下述べる。特に、図14〜15の装置120は、第1のコイル状部材140および第2のコイル状部材180を含み、それらは、互いに長手方向に離間した個所でカニューレ130の外表面131に結合されている。
第1のコイル状部材140は、近位端部141、遠位端部142、およびそれらの間に配置された複数回の巻回143を含む。この実施形態では、第1のコイル状部材140の遠位端部142は、概して既に説明したような、はんだ付け、溶接、機械的な取り付け、摩擦嵌合、クリンプ、またはこれらもしくは他の技術および機構の組み合わせなどの好適な機構を使用して、カニューレ130の外表面131に固定される。図14に示すように、第1のコイル状部材140の近位端部141は、非外傷性先端部135のすぐ近くの位置では、カニューレ130の外表面131に対して固定されていない。第1のコイル状部材140の近位端部141は、好ましくは、上記の図2に示す第2の直径dを含み、および第1のコイル状部材140の近位端部141とカニューレ130の外表面131との間に、図2を参照して説明したのと同じ隔たりまたは間隙44を生じさせる。
同様に、第2のコイル状部材180は、近位端部181、遠位端部182、およびそれらの間に配置された複数回の巻回183を含む。概して既に説明したように、第2のコイル状部材180の遠位端部182は、図14〜15に示すように、第1のコイル状部材140から遠位に離間した位置で、カニューレ130の外表面131に固定される。第2のコイル状部材180の近位端部181は、図14に示すように、カニューレ130の外表面131に対して固定されていない。第2のコイル状部材180の近位端部181は、好ましくは、第2の直径dを含み、かつ第2のコイル状部材180の近位端部181とカニューレ130の外表面131との間に同じ隔たりまたは間隙44を生じさせる。
送達の段階では、第1のコイル状部材140は、ステント−グラフト50’の第1の部分に結合される一方、第2のコイル状部材180は、ステント−グラフト50’の第2の部分に結合される。この例では、第1のコイル状部材140は、図3〜5を参照して既に説明したように、ステント60の近位先端62aに結合されている縫合糸ループ65に結合される一方、第2のコイル状部材180は、移植片材料90の中心領域に結合される。特に、少なくとも1つの内側ステント195が、移植片材料90の内表面に結合され、かつ概して図1〜5に関して説明した方法で、コイル状部材180を係合するように構成される。図15では、第2のコイル状部材180とカニューレ130の一部分とが移植片材料90内に配置されるが、説明のために、これらの構成要素を破線ではなく実線で示すことに留意されたい。好都合には、第1および第2のコイル状部材140および180は、展開している間は、ステント−グラフト50’の異なる離間したセクションを半径方向に拘束し得る。
さらに、図14〜15の例では、第1のコイル状部材140は、第2のコイル状部材180の遠位巻回183bよりもさらに離間した間隔の近位巻回183aの巻回数に対して、遠位巻回143bよりもさらに離間した間隔の近位巻回143aの巻回数をより多くして、ステント−グラフト50’の一部分を収容する。従って、第1および第2のコイル状部材140および180上の近位に離間した巻回143aおよび183aの巻回数をそれぞれ変更することによって、ステント−グラフト50’の一部分を、ステント−グラフト50’の他の部分よりも前に、その個々のコイル状部材140または180から外し得る。図14〜15のこの例では、第2のコイル状部材180の、ステント195を収容するように離間した近位巻回183aの巻回数は少数であるため、ステント195は、カニューレ130が回転された直ぐ後に、ステント−グラフト50’の中心部分を展開させるために比較的速く近位巻回183aから外れる。続いて、カニューレ130がさらに回転されると、ステント60の近位先端62aに結合された縫合糸ループ65は、ステント−グラフト50の中心部分が展開された後に、第1のコイル状部材140のより巻回数の多い近位巻回143aから外れて、近位ステント60を展開させる。
任意の巻回数のコイル状部材が、カニューレの長さに沿って設けられ、ステントまたはステント−グラフトに沿った任意の巻回数の対応する領域の展開を選択的に制御し得ることが分かる。離間した巻回の巻回数を変更することによって、ステントまたはステント−グラフトの異なる部分が、単に複数のコイル状部材を含む単一のカニューレを回転させ続けることによって、他の部分よりも前に選択的に展開され得る。
さらに、第1および第2のコイル状部材140および180に結合されたステント−グラフト50’の複数の部分は、少なくとも部分的に開放および閉鎖して、最終的な展開前にある程度再配置できるようにする。例えば、第1の方向にカニューレ130を回転させることによって、ステント−グラフト50’の複数の部分を少なくとも部分的に半径方向外向きに拡張させる一方、反対方向への回転は、ステント−グラフト50’の複数の部分を半径方向内向きに収縮させ、これを、最終的な展開前に任意の回数繰り返し得る。
図14〜15に示すように、コイル状部材がカニューレに対してそれらの近位端部で固定されていない場合、その遠位端部で固定されていない図1〜2のコイル状部材40と比較すると、カニューレを反対方向に回転させて展開を達成し得る。本明細書の実施形態のいずれかでは、カニューレは、近位端部で固定されていない、またはそれらの遠位端部で固定されていない、またはこれらの組み合わせの1つ以上のコイル状部材を含み、少なくとも1つのコイル状部材は近位に固定されておらず、および少なくとも1つのコイル状部材は遠位に固定されていないとし得る。
図16〜17を参照して、第2のコイル状部材180に結合され得る、図15の内側ステント195として使用するのに好適なステントの例を示し、かつ説明する。図16では、ステント195aは、第1および第2のほぼ直線のセグメント191および192を含むジグザグ形状を含み、それらほぼ直線のセグメントは、互いに対して角度がつけられ、かつ複数の先端193によって分離している。図16に示すように、先端193のうちの1つ、またはステント195aの任意の他の好適なセグメントに、鳩目194が結合され得る。使用時、第2のコイル状部材180の固定されていない離間した近位巻回183aは、ステント195aの鳩目194を通って配置され、それにより、ステント195aを第2のコイル状部材180に固定し得る。
図17では、ステント195bは、ある間隔だけ分離している第1および第2のセル196aおよび196bを有するカニューレ切断構造を含む。この間隔に部分的な周方向スリット197を形成してリング部材198を作製し、次いで、図17に示すように、リング部材198内にボア199が形成する。次いで、図12〜13のリング部材73”および73”’に関して概して説明したように、ボア199を有するリング部材198は、半径方向内向きに所望の角度、例えば45〜90度で曲げられてから、曲った位置にヒートセットされ、第2のコイル状部材180との係合を容易にし得る。
図18を参照すると、複数のコイル状部材を使用して複数のステント部分を展開するための代替的な装置120’を示し、この装置は、図14〜15の装置120と同様であり、主な例外を以下に述べる。特に、装置120’の代替的なカニューレ130’は、遠位方向から近位方向に直径が増大する複数のテーパ165および166を含む。テーパ165および166の最大直径は、図2で上述したような第1および第2のコイル状部材140および180の第2の直径dにそれぞれほぼ適合する。その結果、テーパ165および166の近位端部は、第1および第2のコイル状部材140および180の外径dと実質的に同一平面にある。この実施形態では、第1および第2のコイル状部材140および180の遠位端部142および182は、例えばはんだ付けや他の好適な技術を使用して、テーパ165および166の近位端部にそれぞれ固定され、それにより、第1および第2のコイル状部材140および180により少数回の巻回を設けることをなくし得る。
ここで図19〜20を参照すると、コイル状部材240を使用してステント260の一部分を展開するためのさらなる代替的な装置220を示す。図19〜20では、上述のカニューレ30と同様のカニューレ230が、外表面231、非外傷性先端部235、およびワイヤガイドルーメン239を含む。コイル状部材240は、それぞれ近位端部241および遠位端部242、およびそれらの間に複数回の巻回243を含む。図19〜20に示すように、コイル状部材240の遠位端部242は、例えばはんだ付けや溶接249を使用してカニューレ230の外表面231に固定される一方、コイル状部材240の近位端部241は、カニューレ230の外表面231に対して固定されていない。
装置220は、コイル状部材240に近接した位置でカニューレ230に結合されたスイベル270、および複数の縫合糸ループ275aおよび275bをさらに含む。図19〜20に示すように、縫合糸ループ275aおよび275bの各々は、例えば、スイベル270にあるボア271を通って配置することによって、スイベル270に結合された近位領域276を含み、かつコイル状部材240の複数回の巻回243のうちの1つの巻回の下側で送達状態に保持される遠位領域277をさらに含む。ステント260は、縫合糸ループ275aに結合された第1の近位先端262aを含み、かつ縫合糸ループ275bに結合された第2の近位先端262bをさらに含む。縫合糸ループ275aおよび275bは、第1および第2の近位先端262aおよび262bを図19の送達状態に拘束するように、第1および第2の近位先端262aおよび262bのそれぞれの部分の周りに配置される。
ステント260の第1および第2の近位先端262aおよび262bは、半径方向内向きに拘束される図19の第1の構成と、半径方向外向きに少なくとも部分的に展開される図20の第2の構成と、完全に展開される最終的な構成との間で可動である。図19の第1の構成では、縫合糸ループ275aおよび275bの遠位領域277は、スイベル270から遠位の個所で複数回の巻回243の下側に位置決めされ、それにより、相対張力状態に縫合糸ループ275aおよび275bを維持し、相対張力状態では、縫合糸ループ275aおよび275bがカニューレ230に全体的に平行にあり、このことにより、第1および第2の近位先端262aおよび262bを半径方向に拘束された状態に保つ。図20の第2の構成では、カニューレ230は、縫合糸ループ275aおよび275bの遠位領域277をスイベル270の近くに動かすようにする方向に回転し、それにより、縫合糸ループ275aおよび275bをたるませ、かつ第1および第2の近位先端262aおよび262bがそれらの弾力性に基づいて半径方向外向きに少なくとも部分的に展開できるようにし得る。
好都合には、図20の部分的に展開された状態において、医師が最終的に第1および第2の近位先端262aおよび262bを展開させたくない場合、医師は、カニューレ230を反対方向に回転させて、縫合糸ループ275aおよび275bが相対張力状態を取り戻すようにして、第1および第2の近位先端262aおよび262bを図19の状態まで半径方向内向きに移動させ、それにより、部分的な展開後でも第1および第2の近位先端262aの再配置を何度でも可能にするようにし得る。それゆえ、図19〜20の実施形態は、最終的な展開前に、ある程度の可逆性をもたらす。最終的に、医師は、カニューレ230を回転させて縫合糸ループ275aおよび275bの遠位領域277がコイル状部材240の近位端部241を越えて近位に通過するようにすることによって、所望の個所に第1および第2の近位先端262aおよび262bを展開できる。そこで、縫合糸ループ275aおよび275bは、第1および第2の近位先端262aおよび262bとの係合から自由になり、およびカニューレ230は、縫合糸ループ275aおよび275bが依然としてスイベル270に結合された状態で、患者の身体から除去され得る。
任意選択的であるが、ステント260の周方向の向きが重要である場合、ステント260の近位端部において周方向の位置決めをより良くできるようにするために、単一のトリガーワイヤまたは他の手段を使用して、ステント260が体内に位置決めされるときに、スイベル270を周方向の適所に一時的にロックし得る。この例では、単一のトリガーワイヤまたは他の手段は、例えば、ステント260が依然として送達の段階にあるときに体内の適切な向きでスイベル270のボア271のうちの1つから引き抜くことによって、スイベル270から外すことができ、それにより、スイベル270を続けて回転させることができ、かつカニューレ230が回転されるときに、縫合糸ループ275aおよび275bをコイル状部材240からほどくことが可能になる。
ここで図21〜24を参照すると、少なくとも1つのコイル状部材140を使用してステント360の一部分を展開するための装置320を示し、この装置は、コイル状部材140を囲むための保護ケージ370を含む。この例では、例示的なコイル状部材140は、図14で既に説明したようなカニューレ130の外表面131に固定されたコイル状部材と同じであるが、保護ケージ370を、本明細書で示す代替的なコイル状部材などを含む他のコイル状部材と一緒に使用し得ることが考慮される。
保護ケージ370は、図21および図24から最もよく分かるように、外径dcを有する第1の端部371と、第2の外径dcを有する第2の端部372とを含む。図21〜24の実施形態では、例示的なコイル状部材140が、その遠位端部でカニューレ130に固定されおり、かつその近位端部では固定されておらず、第1の外径dcを有する第1の端部371は、保護ケージ370の近位端部である一方、第2の外径dcを有する第2の端部372は、保護ケージ370の遠位端部である。保護ケージ370の第1のすなわち近位端部371における直径は大きく、既に説明した、図2に隔たりまたは間隙44によって示すように、カニューレ130から離間した固定されていない近位端部における、大きな直径のコイルを収容し得ることに留意されたい。保護ケージ370の第2のすなわち遠位端部372では、コイル状部材140の直径が、カニューレ130に結合するために小さくされているために、小さな第2の外径dcとし得る。さらに、保護ケージ370の第2のすなわち遠位端部372は、図21に示すようにコイル状部材140の遠位に位置決めされ、および第2の外径dcは、カニューレ130の外表面131よりもわずかに大きいとし得る。テーパ374によって、外径dcを有する第1の端部と、小さい外径dcを有する第2の端部との間で保護ケージ370の直径を減少させていることに留意されたい。
コイル状部材の固定されていない端部が、近位にではなく遠位に配置される場合、保護ケージ370の軸方向の向きは逆とし得ることに留意されたい。例えば、遠位端部において固定されていない、図1〜2および図4〜5のコイル状部材40を使用する場合、保護ケージ370は、大きな直径の第1の端部371を遠位に配置し得る一方、小さな直径の第2の端部372が近位に配置され、それにより、コイル状部材の形状に全体的に対応する。
図21〜24の実施形態では、保護ケージ370は、複数のスロット376によって分離された複数のストラット375をさらに含む。この非限定的な例では、様々な図21〜22、図23A〜23Cおよび図24に示すように、4つのスロット376a〜376dによって分離されている4つのストラット375a〜375dを示す。しかしながら、任意の数のスロットおよびストラットを設けてもよい。さらに、図22に全体的に示しかつ以下説明するように、スロットの数は、拘束される必要のあるステント360の近位先端361の数に直接対応してもよいし、またはスロットの数とステント360の近位先端の数とは、異なっていてもよい。
図21に示すように、ストラット375a〜375dおよびスロット376a〜376dの各々は、近位端部および遠位端部を有し、および装置の長手方向軸に沿って延びる方向において、互いにほぼ平行である。図22に示すように、スロット376a〜376dの各々の幅は、ステント360の近位先端361の幅よりも大きく、それにより、近位先端361の部分が関連のスロットを通って延在できるようにしている。スロット376a〜376dの各々は、1つの近位先端361、または複数の近位先端を収容し得る。
一実施形態では、保護ケージ370は、非外傷性先端部335の少なくとも一部分と協働するように設計される。図21〜24では、非外傷性先端部335は、それぞれ近位領域および遠位領域336および337と、それらの間に配置された中心領域338とを含み得る。近位領域および遠位領域336および337は、中心領域338に対して小さな外径を含み、第1のテーパが、近位領域336と中心領域338との間の平滑な遷移を可能にし、かつ第2のテーパが、遠位領域337と中心領域338との間の平滑な遷移を可能にし得る。近位領域336は、図1および図4〜5の非外傷性先端部35の近位領域36と同様の形状を含み得る。
非外傷性先端部335の遠位領域337は、保護ケージ370の近位領域における内表面の形状に対応する外表面を含み得る。特に、図24に示すように、保護ケージ370は、近位内側テーパ381を含む。非外傷性先端部335の遠位領域337の外表面は、組み立てた状態では近位内側テーパ381に全体的に環状に当接する。
一態様によれば、保護ケージ370は、非外傷性先端部335およびカニューレ130に対して周方向に回転できる。特に、保護ケージ370の近位内側テーパ381は、非外傷性先端部335の遠位領域337の周りに配置される一方、保護ケージ370の遠位端部372は、カニューレ130の外表面131の周りに配置される。保護ケージ370の近位領域および遠位領域は、非外傷性先端部335およびカニューレ130にそれぞれ固定されないため、保護ケージ370は、これらの隣接する構成要素に対して、周方向に回転できる。
図21に示すように、保護ケージ370の遠位端部372に隣接して遠位ストッパ部材379が位置決めされ得る。遠位ストッパ部材379は、カニューレ130に対して保護ケージ370が回転できるようにするが、保護ケージ370がカニューレ130の上側で遠位に摺動しないようにする。遠位ストッパ部材379は、カニューレ130と一体的に形成されても、またはカニューレの外表面131に固定された外部部品として形成されてもよく、および任意の好適な生体適合性材料を含み得る。
図24に示すように、保護ケージ370の近位内側テーパ381は、開口部382まで内側に向けて延在し、この開口部の直径は、カニューレ130が通過でき、そのためカニューレ130を非外傷性先端部335に結合できるようになっている。さらに、図24に示すように、段付き面383が開口部382に対してすぐ遠位に設けられる。段付き面383は、カニューレ130の長手方向軸にほぼ垂直とし得る。段付き面383は、ステント360の近位先端361がコイル状部材140から永久的に滑り落ちないようにし、かつステント360の近位先端361がストラット375a〜375dの下側に想定外に留まる恐れを低減し得る。好ましくは、図21に示すように、コイル状部材140の近位端部141は、段付き面383にすぐ隣接して配置され、それにより、カニューレ130の所望の回転の前に、コイル状部材140からステント360の近位先端361が想定外に分離する恐れをさらに低減する。
図24に示すように、保護ケージ370は、段付き面383と遠位端部372との間に配置された主ハウジング384をさらに含む。主ハウジング384のサイズは、内部にコイル状部材140を収容するようなサイズであり、およびその内径は、その長手方向長に沿ってコイル状部材よりも大きいままであり、それにより、主ハウジング384内でコイル状部材140が回転できるようにしている。
保護ケージ370は、ステンレス鋼、ニチノール、ポリマー、または他の好適な生体適合性材料から形成し得る。さらに、保護ケージ370は、単一の構成部品として、または互いに固定される複数の構成部品として製造し得る。一実施形態では、保護ケージ370は、外殻材を形成し、その後、近位内側テーパ381および段付き面383を形成する材料を挿入し、および外殻にスロット376a〜376dを別々に切り込むことによって、製造し得る。
図22の非限定的な例では、ステント360は、一連の近位先端361および一連の遠位先端363を含む。近位先端および遠位先端361および363の各々は、複数のストラットセグメント365および366によって分離され、それにより、図22に示す圧縮状態から、図4に示すステント60と同様の全体的にシリンダー状の拡張状態まで、半径方向の拡張を可能にする。遠位先端363は、図22に示すように移植片材料に重なる遠位先端363に形成された1つ以上のボア364に通された縫合糸を使用して、移植片材料90に結合され得る。
装置320を使用する方法は、上述の装置20および120を使用する方法と同様である。しかしながら、図21〜24の実施形態では、ステント360の近位先端361は、スロット376a〜376dを通ってコイル状部材に結合される。例えば、第1の近位先端361aは、図22に示すように、スロット376aに沿って位置決めされ、およびコイル状部材140の近位端部141は、第1の近位先端361aの結合部材362と位置合わせされ得る。図22の結合部材362は、上述の縫合糸ループ65、ワイヤループ54、または鳩目72、72’、72”、72”’のいずれか1つの形態とし得るか、またはコイル状部材140の近位端部141に結合できるまたはその周りでループ状にできる近位先端361aに結合された別の好適なコネクタとし得る。近位先端361aは、半径方向内向きに押され、およびその状態を保たれる一方、カニューレ130およびコイル状部材140は、第1の方向に回転され、それにより、近位先端361aの結合部材362が、コイル状部材140の周りで近位から遠位への方向にしっかりとらせん状に進む。その後、第2の近位先端361bが、スロット376bを覆って位置決めされ、第2の近位先端361bをコイル状部材140の周りに結合するために、同じプロセスが達成され、このプロセスは、図22に示すように、ステント360の近位先端361が全て、スロット376a〜376dを通ってコイル状部材140に結合されるまで、繰り返され得る。上述の通り、ステント360の近位先端361と、保護ケージ370にあるスロットとに1対1の割合の関係があってもよいし、またはその代わりに、ステント360の複数の近位先端361が、保護ケージ370にある同じスロットを通してコイル状部材140に結合されてもよい。
ステント360の近位先端361が全て、保護部材のスロット376a〜376dを通してコイル状部材140に結合された後、医師は、図4〜5で上述したのと同じ方法で、ステント360を展開し得る。特に、所望の画像診断技術を使用して標的部位に適切に位置決めすると、外側シースを引っ込めて、ステント360の少なくとも一部分を露出させる。ステント360が少なくとも部分的に露出されると、およびステント360の近位端部を展開することが望ましい場合、カニューレ130は、第1の近位先端361aの結合部材362がコイル状部材140から分離されるまで反時計回りの方向に、すなわち、これらのコネクタがコイル状部材140に結合されたのとは逆の方法で、回転され得る。次いで、ステント360は、上記で図4に示すように展開され、およびステント−グラフトの残りの部分は、外側シースをさらに引っ込めることによって、またはステント−グラフトの残りの部分を半径方向に拘束する任意の装置の作動によって、展開され得る。
好都合には、保護ケージ370を使用したステント360を展開する際に、保護ケージ370は、非外傷性先端部335およびカニューレ130に対して周方向に回転できる。これにより、保護ケージ370およびステント先端361の向きをほぼ同じままにする一方、カニューレ130およびコイル状部材140は、展開の際に周方向に回転される。
さらなる利点として、保護ケージ370はコイル状部材140を囲み、かつ送達装置の操作および除去の最中に、コイル状部材140が、様々な血管内ステントまたは移植片構造に干渉する、それらを破損させる、または引っ掛ける恐れを低減させる。保護ケージ370はまた、先端を誘導して解放することによって、ステント360の先端がコイル状部材140につかまる恐れが低減され得る。
上述の通り、コイル状部材の固定されていない端部が、近位にではなく遠位に配置される場合、保護ケージ370の軸方向の向きは逆とし得る。さらに、例えば図14〜15の実施形態のように、複数のコイル状部材を使用する場合、異なるコイル状部材をそれぞれ囲む複数の保護ケージ370が設けられ得る。
ここで図25を参照して説明すると、代替的な保護ケージ370’は、図21〜24と同様の保護ケージ370であり、同様の参照符号は、以下述べるものを除いて同様の部分を表す。この例では、囲み部材390が、コイル状部材140の遠位端部142を取り囲み、かつカニューレ130の外表面131に固定される。図25に示すように、囲み部材390は、コイル状部材140の一部分を収容するためにカニューレ130から離間した第1の端部391と、カニューレ130の外表面131に固定された第2の端部392と、第1および第2の端部391および392の異なる直径の橋渡しをするテーパ付き領域394とを含み得る。代替的な保護ケージ370’は、図25に示すように、中間外径dcを含む長手方向領域374’を含み、この中間外径の寸法は、図24の先の実施形態に示すように、外径dcを有する第1の端部371よりも小さく、かつ外径dcを有する第2の端部372よりも大きい。長手方向領域374’は、さらに、囲み部材390の第1の端部391における外径よりもわずかに大きい内径を有する。好都合には、囲み部材390は、コイル状部材140の一部分と保護ケージ370’との間に障壁を設け、それにより、コイル状部材140の遠位端部142と保護ケージ370’とが直接干渉することから生じる潜在的な欠点を減らし得る。
ここで図26を参照して説明すると、代替的な保護ケージ370”は、上述の保護ケージ370および370’と同様であり、主な例外は、複数のスロット376’が、遠位領域378よりも幅の広い近位領域377を有することである。スロット376’の近位領域377を広げることによって、装着中にステント360をコイル状部材140に容易に結合するタイミングを得、かつコイル状部材140からのステント360の解放を容易にし、スロット376’が近位領域377から干渉を受ける恐れを少なくし得る。ステント360の近位先端361はまた、例えば拡大近位先端部によって修正できるので、スロット376’の近位領域377において保護ケージ370”と並ぶにすぎない。
ここで図27〜28を参照すると、2つの異なるステント設計を示し、それらは上述のステント60および360の代替形態である。図27では、扁平な圧縮状態で示すステント360’は、一連の近位先端361’および一連の遠位先端363’を含む。近位先端および遠位先端361’および363’の各々は、複数のストラットセグメント365’および366’によって分離され、図27に示す圧縮状態から、図4に示すステント60と同様の全体的にシリンダー状の拡張状態まで、半径方向の拡張できるようにする。
近位先端361’の各々は、図22に関連して上述したように結合部材362を含み、および一体的バーブ367をさらに含む。遠位先端363’の各々は、縫合糸ボア364’、撮影用マーカ368、および一体的バーブ369を含む。縫合糸ボア364’は、図22に示すように移植片材料90に重なり、かつ各遠位先端363’の一部分を移植片材料90に縫いつけることができるようにする。縫合糸ボア364’に対して近位に配置される撮影用マーカ368は、移植片材料90の近位縁部に正確に位置合わせされて、画像診断技術下で近位縁部を正確に配置できるようにし得る。
ステント360’は、任意の数nの近位先端361’を含んでもよく、ここで、「n」は先端の数である。図27の例では、「n」は12に等しく、および12個の近位先端361a’〜361n’の各々が、軸方向長を含めて同一の特徴を有する。第1の近位先端361a’は、上述の方法で、結合部材362との係合を介してコイル状部材40または140に装着され、およびそれぞれそれに続く近位先端361が、最終的な近位先端361n’がコイル状部材に固定されるまで、コイル状部材40または140に固定される。近位先端361a’〜361n’の各々が、切り欠き領域389が内部に形成された比較的薄いストラットセグメント388を有する領域を含み、これは、好都合に、図6〜8の近位延出セグメント74に関して上述した方法で、近位先端のこの領域が回転するまたは曲がることができるようにし、コイル状部材40または140への結合を容易にし得ることに留意されたい。
ここで図28を参照して説明すると、代替的なステント360”は、図27のステント360’と同一であり、例外は、代替的な近位先端361”が、互いに対して異なる軸方向長を含むことである。図28の例では、代替的な近位先端361”の各々は、漸次に長くなる軸方向長を含んで、第1の近位先端361a”が最も短い軸方向長を含む一方、最後の近位先端361n”が最も長い軸方向長を含むようにする。図28に示すように、比較的薄いストラットセグメント388’およびそれらの関連の切り欠き領域389’の軸方向長は、隣接する近位先端361a”〜361n”で長さに差を出すために変化し、各先端の結合部材362に、少しずつずらした軸方向の位置決めを生じ得る。第1の近位先端361a”は、結合部材362との係合を介して上述の方法でコイル状部材40または140に装着され、およびそれぞれそれに続く近位先端361は、最終的な近位先端361n”がコイル状部材に固定されるまで、コイル状部材40または140に固定される。
隣接する近位先端361a”〜361n”の結合部材362間の軸方向長の差は、式i=p/n(式中、「i」は、隣接する近位先端361a”〜361n”の結合部材362間の軸方向長であり、「p」は、コイル状部材のピッチであり、および「n」は、近位先端数である)によって求めることができる。例えば、12個の近位先端361a”〜361n”がある場合、「i」の値は0.167mmに等しくてもよく、コイル状部材のピッチは2.0mmであり、すなわち、i=p/nは0.167mm=2.0mm/12に対応する。
好都合には、隣接する近位先端361a”〜361n”の間で軸方向長を修正し、かつ各先端の結合部材362を少しずつずらした軸方向の位置決めを生じることによって、コイル状部材40および140へ固定させる最中の結合部材362の捕捉を容易にし得る。さらに、装着の最中に、他の点を収容するために第1の近位先端361a”をより曲げる必要がないため、結合部材362が耐える歪みを小さくできる。それゆえ、近位先端361a”〜361n”を、コイル状部材40または140の周りで均一に半径方向に位置決めできる。
ここで図29を参照して説明すると、代替的な非外傷性先端部435が、それぞれ近位領域および遠位領域436および437と、それらの間に配置された中心領域438とを含む。近位領域および遠位領域436および437は、中心領域438と比較して小さな外径を含み、第1のテーパによって、近位領域436と中心領域438との間の平滑な遷移が可能になり、および第2のテーパによって、遠位領域437と中心領域438との間の平滑な遷移が可能になる。この例では、遠位テーパ439が、中心領域438およびまた装置の主長手方向軸に対して角度αで形成される。角度αは、好ましくは、ステントの結合部材362をコイル状部材40および140に通したり外したりするための最小距離を達成するために、最小にされる。さらに、この例では、上記で示したように、非外傷性先端部439の遠位面449の長さは、コイル状部材140の第2の外径dよりも大きい。コイル状部材140の第2の外径dが非外傷性先端部439の遠位面449の長さより小さいことによって、コイル状部材140の近位端部141が想定外に引っ掛ける恐れを低減し得る。
さらに、コイル状部材140の近位端部141と、非外傷性先端部435の遠位端部との間の距離xを最適にして、距離xを、ステントの結合部材362をコイル状部材40および140に結合したり外したりするのに必要な軸方向長よりわずかに長くなるようにし得る。距離xを最小にすることによって、ステントの結合部材362が、コイル状部材40および140から想定外に外される可能性を低減する。さらに、距離xを最小にすることによって、コイル状部材140が送達システムの別の部分または身体構造を引っ掛ける可能性を低減し得る。
ここで図30〜32を参照して説明すると、代替的な非外傷性先端部435’は、図29の非外傷性先端部435と同様であるが、非外傷性先端部435’の遠位面に形成された切り欠き領域440を有する代替的な遠位領域437’を含む。図30に示すように、切り欠き領域440は、全体的に、コイル状部材140のプロファイルの少なくとも一部分に従う。さらに、コイル状部材の近位端部141と、非外傷性先端部435’の遠位端部との間の距離xは、図29で説明したように、図30〜32の実施形態において維持され得るが、図30から最もよく分かるように、コイル状部材140の角度プロファイルに対応する角度がつけられている。
この例では、切り欠き領域440は、長手方向の切り欠き441および角度のつけられたセグメント442および443の外形を辿り、これらがまとめて、コイル状部材140と非外傷性先端部435’との間の分離距離xの維持を可能にする一方、コイル状部材140の近位端部141は、少なくとも部分的に、非外傷性先端部435’に軸方向に重なる。送達システムの第1の状態を図30および図31に示し、ここでは、少なくとも部分的に、非外傷性先端部435’に軸方向に重なるコイル状部材140の近位端部141を、患者の血管系へのおよびそこからの送達の段階で使用し得る。送達システムの第2の状態を図32に示し、ここでは、コイル状部材140の近位端部141は、非外傷性先端部の遠位に配置されるように回転されており、この状態は、ステント−グラフトが長手方向にそのままの状態を保たれている展開の最中に発生し得る。もう1つの実施形態では、非外傷性先端部435’は、コイル状部材140に対して長手方向に可動とし、ステント−グラフトの展開が完了すると、後工程で血管系から除去するためにコイル状部材の近位端部141が少なくとも部分的に非外傷性先端部435’の切り欠き領域440内に載置されるまで、非外傷性先端部435’がコイル状部材140に対して遠位に前進させられ得る。
図30〜32の実施形態では、複数の利点が得られる。第1に、ステントの結合部材362がコイル状部材140から想定外に外される恐れが低減される。さらに、コイル状部材140の近位端部141が、少なくとも部分的に、非外傷性先端部435’に軸方向に重なるため、コイル状部材140が送達システムの別の個所または身体構造に引っ掛かる恐れが著しく低減され得る。
ここで図33〜35を参照して説明すると、さらなる代替的な非外傷性先端部435”は、図29〜32の非外傷性先端部435および435’と同様であるが、切り欠き領域440”を有する代替的な遠位領域437”と、チャネル450を有する代替的な中心領域438”とを含む。図33では、明白にするためにコイル状部材140を省略しているが、図35には図示していることに留意されたい。
切り欠き領域440”は、テーパ付き壁部分441および442を含んでもよく、このテーパは、谷443まで半径方向内向きに角度がつけられている。谷443は、図35に示すように、それぞれ近位端部および遠位端部443aおよび443bを有する。谷443の近位端部443aは、非外傷性先端部435”の中心領域438”のチャネル450まで移行し得る。チャネル450は、フラッシング流体を送達するための導管として使用し得る、このフラッシング流体は、遠位から近位への方向に、谷443を通って、その後チャネル450を通ってもたらされ得る。
谷443の遠位端部443bは、コイル状部材140の近位端部141に長手方向においてごく近接して、好ましくはわずかに近位に配置される。コイル状部材140の近位端部141と、非外傷性先端部435”の遠位端部との間の距離は、上述のように、ステントの結合部材362がコイル状部材140から解放されるように十分な空間があるままとなるようにする。さらに、コイル状部材140の近位端部141は、谷443の中心からわずかにずれた周方向の位置で終端し得る。例えば、図35では、コイル状部材140の近位端部141は、谷443の中心からわずかに上方にあり、テーパ付き壁部分441とほぼ同じ位置で示す。このように、谷443の中心は、コイル状部材140の近位端部141との係合から外れるために、結合部材362と正確に位置合わせされる。
図33〜35の実施形態では、複数の利点が得られる。一例として、谷443は、非外傷性先端部435”が、半径方向に展開された結合部材362につかまる恐れを著しく低減し得る。特に、ステントの展開後、非外傷性先端部435”を含む送達システムは、患者の外部に遠位に引っ込められ、かつ初期の引き戻しフェーズの最中、谷443は、斜面様の形体を提供するのを助け、ステントの展開された結合部材362が、それが除去されるときに、確実に非外傷性先端部435”につかまらないようにする。
切り欠き領域440”の谷443はまた、結合部材362に、コイル状部材140の近位端部141から血管壁の方へ半径方向外向きに移動するときに辿る斜面様の経路を提供する。その結果、谷443を設けることにより、展開後に加えて展開の最中に、ステントの結合部材362が非外傷性先端部435”につかまる可能性を著しく低減し得る。
本発明の様々な実施形態を説明したが、本発明は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物を踏まえる以外、限定されるものではない。さらに、本明細書で説明した利点は、必ずしも本発明の唯一の利点ではなく、および必ずしも、本発明の全ての実施形態が、説明の利点の全てを達成するとは期待されない。
20、120、120’、220、320 装置
30、130、130’、230 カニューレ
31、131、231 カニューレの外表面
34 近位セグメント
35、135、235、335、435、435’、435” 非外傷性先端部
36、336、436 非外傷性先端部の近位領域
37、337、437、437’、437” 非外傷性先端部の遠位領域
38、338、438、438” 非外傷性先端部の中心領域
40、140、180、240 コイル状部材
41、141、181、241 コイル状部材の近位端部
42、142、182、242 コイル状部材の遠位端部
43、143、183、243 巻回
43a、143a、183a 一連の近位巻回
43b、143b、183b 一連の遠位巻回
44 間隙
45 スペース
50、50’ ステント−グラフト
54 ワイヤループ
55 第1のループ部分
56 第2のループ部分
60、60’、60”、60”’、195、195a、195b、260、360、360’、360” ステント
62、62’、62”、62b”’ ステントの近位端部
62a、62a’、62a”、62b、62b’、62b”、262a、262b、361、361’、361” 近位先端
64a、64b、363、363’ 遠位先端
64 ステントの遠位端部
65、275a、275b 縫合糸ループ
67、68、365、366、365’、366’、388、388’ ストラットセグメント
70、70”、70”’ 端部領域
71、83、89、199、271、364 ボア
72、72’、72”、72”’、194 鳩目
73、73’、73”、73”’ リング部分
73”、73”’、198 リング部材
74、74’ 近位延出セグメント
75 端部領域
76、81、197 スリット
77、82、367、369 バーブ
78 近位頂点
79 遠位頂点
80 移行領域
84 近位延出セグメントの遠位部分
90 移植片材料
92 移植片材料の近位端部
94 移植片材料の遠位端部
165、166、374 テーパ
191、192 ほぼ直線のセグメント
193 先端
196a、196b セル
239 ワイヤガイドルーメン
249 溶接
270 スイベル
276 縫合糸ループの近位領域
277 縫合糸ループの遠位領域
362 結合部材
364’ 縫合糸ボア
368 撮影用マーカ
370、370’、370” 保護ケージ
371 保護ケージの第1の端部
372 保護ケージの第2の端部
376、376’ スロット
374’ 長手方向領域
375 ストラット
377 スロットの近位領域
378 スロットの遠位領域
379 遠位ストッパ部材
381 近位内側テーパ
382 開口部
389’、440、440” 切り欠き領域
383 段付き面
384 主ハウジング
390 囲み部材
391 囲み部材の第1の端部
392 囲み部材の第2の端部
394 テーパ付き領域
439 遠位テーパ
441 テーパ付き壁部分
442、443 角度のつけられたセグメント
443 谷
443a 谷の近位端部
443b 谷の遠位端部
449 非外傷性先端部の遠位面
450 チャネル

Claims (20)

  1. ステントの少なくとも一部分を展開するシステムであって、
    外表面を有するカニューレ;
    近位端部、遠位端部、およびそれらの間に配置された複数回の巻回を有する少なくとも1つのコイル状部材;および
    ステント
    を含み、
    前記コイル状部材の前記近位端部および前記遠位端部の一方が、前記カニューレの前記外表面に固定され、前記コイル状部材の前記近位端部および前記遠位端部の他方が、前記カニューレの前記外表面に対して固定されておらず、
    前記ステントの一部分が、前記コイル状部材の前記固定されていない端部を取り囲むループ状に形成され、およびさらに、送達の段階では、前記コイル状部材の隣接する巻回間のスペースすなわち間隔内に配置される、システム。
  2. 前記コイル状部材の前記近位端部は前記カニューレの前記外表面に固定され、前記コイル状部材の前記遠位端部は前記カニューレの前記外表面に対して固定されておらず、前記ステントの前記一部分は、前記コイル状部材の前記遠位端部を取り囲むループ状に形成され、前記送達の段階では、前記コイル状部材の隣接する遠位巻回間のスペースすなわち間隔内に配置される、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記コイル状部材の一連の遠位巻回が、一連の近位巻回間のスペースすなわち間隔と比較して互いにより離れるように離間されている、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記コイル状部材の前記近位端部が、前記カニューレの前記外表面への取り付けを可能にする第1の直径を含み、前記コイル状部材の前記遠位端部が、前記第1の直径よりも大きい第2の直径を含み、および前記コイル状部材の前記遠位端部と、前記カニューレの前記外表面との間に間隙が配置されている、請求項2に記載のシステム。
  5. 前記コイル状部材の前記遠位端部が前記カニューレの前記外表面に固定され、および前記コイル状部材の前記近位端部が前記カニューレの前記外表面に対して固定されておらず、前記ステントの前記一部分が、前記コイル状部材の前記近位端部を取り囲むループ状に形成され、前記送達の段階では、前記コイル状部材の隣接する近位巻回間のスペースすなわち間隔内に配置される、請求項1に記載のシステム。
  6. 第1および第2のコイル状部材が提供され、前記カニューレの長さに沿って互いに長手方向に離間されており、前記第1のコイル状部材が前記送達の段階では第1のステント部分に係合し、前記第2のコイル状部材が、前記送達の段階では第2のステント部分に係合する、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記第1のコイル状部材が、前記カニューレに対して固定されていない巻回を、前記第2のコイル状部材よりも多い巻回数で含み、それにより、前記カニューレが一定の方向に回転されるときに、前記第1のステント部分が前記第1のコイル状部材から外れる前に、前記第2のステント部分が前記第2のコイル状部材から外れることができるようにしている、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記コイル状部材を取り囲む保護ケージをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記保護ケージが、複数のスロットによって分離された複数のストラットを含み、前記コイル状部材に解放可能に固定された前記ステントの一部分が、送達の段階においては、前記複数のスロットのうちの1つを通って延在する、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記複数のストラットの各々および前記複数のスロットの各々が、前記装置の長手方向軸に沿って延びる方向において、互いに対してほぼ平行である、請求項9に記載のシステム。
  11. 前記複数のスロットの少なくとも1つが近位領域および遠位領域を有し、および前記近位領域における幅が前記遠位領域における幅よりも大きい、請求項8に記載のシステム。
  12. 前記保護ケージが前記カニューレに対して周方向に回転可能である、請求項8に記載のシステム。
  13. 前記カニューレに結合されかつ前記保護ケージの遠位端部に隣接して位置決めされた遠位ストッパ部材をさらに含み、前記遠位ストッパ部材によって、前記保護ケージが前記カニューレに対して回転できるようにするが、前記保護ケージが前記カニューレにわたって遠位に摺動しないようにする、請求項8に記載のシステム。
  14. 前記カニューレに結合された非外傷性先端部をさらに含み、前記非外傷性先端部は少なくとも1つの切り欠き領域を含み、前記コイル状部材は、患者の血管系から前記システムを除去している最中に、前記非外傷性先端部の前記切り欠き領域に少なくとも部分的に載置される、請求項1に記載のシステム。
  15. 前記ステントの近位端部または遠位端部の一方が、前記コイル状部材に解放可能に固定された結合部材を各々含む複数の先端を含み、隣接する先端の前記結合部材の長手方向位置が、互いに軸方向に少しずつずれている、請求項1に記載のシステム。
  16. 隣接する近位先端間の前記軸方向長の差が、前記コイル状部材の少なくともピッチの点を考慮に入れた式に基づいて計算される、請求項15に記載のシステム。
  17. 前記ステントの一部分に結合された縫合糸ループをさらに含み、前記縫合糸ループの寸法は、前記送達の段階においては、前記コイル状部材の前記隣接する巻回間のスペースすなわち間隔内に収容されるような寸法にされている、請求項1に記載のシステム。
  18. 前記ステントから延出するリング部分をさらに含み、前記リング部分の寸法は、前記送達の段階においては、前記コイル状部材の隣接する巻回間のスペースすなわち間隔内に収容されるような寸法にされている、請求項1に記載のシステム。
  19. ステントの少なくとも一部分を展開するシステムであって、
    外表面を有する回転可能なカニューレ;
    近位端部、遠位端部、およびそれらの間に配置された複数回の巻回を有する少なくとも1つのコイル状部材であって、前記コイル状部材の前記遠位端部が前記カニューレの前記外表面に固定され、前記コイル状部材の前記近位端部が前記カニューレの前記外表面に対して固定されていない、コイル状部材;
    前記カニューレに配置されたステント;および
    前記カニューレに結合された近位領域と、前記コイル状部材の前記複数回の巻回のうちの1つの巻回に保持された遠位領域とを含む少なくとも1つの縫合糸ループ
    を含み、
    前記縫合糸ループが、ステントの一部分の周りにさらに結合され、および
    前記カニューレが回転することによって、前記縫合糸ループの前記近位領域に対する前記縫合糸ループの前記遠位領域の長手方向運動が生じ、それにより、前記縫合糸ループのたるみが変化し、かつ前記縫合糸ループに結合された前記ステントの前記一部分の拡張が変化する、システム。
  20. 前記カニューレに結合されたスイベルをさらに含み、前記縫合糸ループの前記近位領域が前記スイベルに結合されている、請求項19に記載のシステム。
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