JP2013254163A - コヒーレントミキサ、コヒーレントミキサを作製する方法 - Google Patents

コヒーレントミキサ、コヒーレントミキサを作製する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013254163A
JP2013254163A JP2012131071A JP2012131071A JP2013254163A JP 2013254163 A JP2013254163 A JP 2013254163A JP 2012131071 A JP2012131071 A JP 2012131071A JP 2012131071 A JP2012131071 A JP 2012131071A JP 2013254163 A JP2013254163 A JP 2013254163A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
waveguide
mmi
coherent mixer
interference device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012131071A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5900174B2 (ja
Inventor
Yutaka Onishi
裕 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2012131071A priority Critical patent/JP5900174B2/ja
Priority to US13/905,698 priority patent/US9164237B2/en
Publication of JP2013254163A publication Critical patent/JP2013254163A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5900174B2 publication Critical patent/JP5900174B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/26Optical coupling means
    • G02B6/262Optical details of coupling light into, or out of, or between fibre ends, e.g. special fibre end shapes or associated optical elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/10Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings of the optical waveguide type
    • G02B6/12Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings of the optical waveguide type of the integrated circuit kind
    • G02B6/12004Combinations of two or more optical elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/10Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings of the optical waveguide type
    • G02B6/12Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings of the optical waveguide type of the integrated circuit kind
    • G02B2006/12035Materials
    • G02B2006/12078Gallium arsenide or alloys (GaAs, GaAlAs, GaAsP, GaInAs)

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Abstract

【課題】所望の偏差特性及び所望の位相特性に近づけることができる構造を有するコヒーレントミキサを提供する。
【解決手段】コヒーレントミキサ11では、第1入力導波路19及び第2入力導波路21の一方に信号光Sが伝搬すると共に第1入力導波路19及び第2入力導波路21の他方に参照光Lが伝搬する。多モード干渉デバイス15は、その入力ポート14a、14bを介して、これらの光S、Lをそれぞれ第1入力導波路19及び第2入力導波路21から受ける。コヒーレントミキサ11が、多モード干渉デバイス15の表面の少なくとも一部分が保護層25に開口25aに露出されている形態を有するとき、評価特性を所望の偏差及び所望の位相ズレに近づける構造を有するコヒーレントミキサ11を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、コヒーレントミキサ、コヒーレントミキサ装置、及びコヒーレントミキサを作製する方法に関する。
非特許文献1には、モノリシックに集積された90度ハイブリットが記載されている。この90度ハイブリットはInP系材料で作製される。また、この90度ハイブリットでは、2×2MMIにおいて位相関係に精密さが求められるので、90度ハイブリットに位相シフタを用いている。
位相変調光通信方式における光受信器では、光信号の位相情報を抽出するために、信号光を参照光として局所発振光に混合するコヒーレントミキサが使用される。コヒーレントミキサは、化合物半導体やシリコン半導体を用いる光導波路を含む。位相変調光通信方式、例えばQPSK方式では、コヒーレントミキサに90度ハイブリッドが用いられる。
しかしながら、発明者らのコヒーレントミキサに関する検討によれば、コヒーレントミキサの評価特性は、設計値に対して予想よりも大きな偏差(チャネル間の出力差)及び位相ズレ(チャネル間の位相差)を示す。この原因は、製造時のばらつきに起因する外乱に因る、設計値からのずれであると考えられる。発明者は、この外乱の主要因について検討してきた。
本発明は、このような背景の下に為されたものであり、所望の偏差特性及び所望の位相特性に近づけることを可能にする構造を有するコヒーレントミキサを提供することにあり、またこのコヒーレントミキサを作製する方法を提供することを目的とする。
本発明に係るコヒーレントミキサは、(a)第1エリア及び第2エリアを含む主面を有する基板と、(b)前記基板の前記第1エリア上に設けられた多モード干渉デバイスと、(c)複数の導波路型フォトダイオードを含み、前記基板の前記第2エリア上に設けられた受光デバイスと、(d)前記多モード干渉デバイスに光学的に結合された第1入力導波路と、(e)前記多モード干渉デバイスに光学的に結合された第2入力導波路と、(f)前記多モード干渉デバイスを前記複数の導波路型フォトダイオードに光学的にそれぞれ結合する複数の光導波路と、(g)前記基板の前記第1エリアに位置する開口を有すると共に前記基板の前記第2エリア及び前記複数の導波路型フォトダイオードを覆う保護層とを備える。前記多モード干渉デバイスの表面の少なくとも一部分は、前記保護層の前記開口に露出されており、前記多モード干渉デバイスは、前記基板の前記主面の法線軸の方向に順に配列された第1クラッド層、コア層及び第2クラッド層を含む半導体積層を有し、前記光導波路、前記第1入力導波路及び前記第2入力導波路の各々は、コア半導体層を含み、前記導波路型フォトダイオードの各々は、受光半導体層を含む。
また、本発明に係るコヒーレントミキサは、(a)第1エリア及び第2エリアを含む主面を有する基板と、(b)前記基板の前記第1エリア上に設けられた多モード干渉デバイスと、(c)前記多モード干渉デバイスに光学的に結合された第1入力導波路と、(d)前記多モード干渉デバイスに光学的に結合された第2入力導波路と、(e)前記多モード干渉デバイスに光学的に結合する第1出力導波路と、(f)前記多モード干渉デバイスに光学的に結合する第2出力導波路と、(g)前記基板の前記第1エリアに位置する開口を有すると共に前記基板の前記第2エリアを覆う保護層とを備える。前記多モード干渉デバイスの表面の少なくとも一部分は、前記保護層の前記開口に露出されており、前記多モード干渉デバイスは、前記基板の前記主面の法線軸の方向に順に配列された第1クラッド層、コア層及び第2クラッド層を含む半導体積層を有し、前記光導波路、前記第1入力導波路及び前記第2入力導波路の各々は、コア半導体層を含む。
このコヒーレントミキサでは、第1入力導波路及び第2入力導波路の一方に信号光が伝搬すると共に第1入力導波路及び第2入力導波路の他方に参照光が伝搬する。多モード干渉デバイスは、その入力ポートを介して、これらの光を第1入力導波路及び第2入力導波路から受ける。これら信号光及び参照光が多モード干渉デバイスに入力されると、多モード干渉デバイスにおいてこれら信号光及び参照光から多モードが生成されて、これらが互いに干渉することにより混合光がいくつの出力ポートの各々に生成される。混合光は、信号光及び参照光の位相差に応じた振幅を有する。出力ポートの各々からの出力光は、光導波路に出力され、例えば光導波路を介して受光デバイスに提供される。保護層は、導波路型フォトダイオードにおける光電変換特性を得るために、導波路型フォトダイオードの側面及び上面を覆う。
発明者の知見によれば、コヒーレントミキサの評価特性は、設計値に対して予想よりも大きな偏差及び位相ズレを示す。この原因は、製造時のばらつきに起因する外乱に因る、設計値からのずれであると考えられる。発明者の検討によれば、外乱の主要因は、多モード干渉デバイスを覆う保護層にある。これまで、保護層は、コヒーレントミキサの全体にわたって多モード干渉デバイス上も保護のために覆うことがよいと考えられてきた。しかしながら、コヒーレントミキサが、多モード干渉デバイスの表面の少なくとも一部分が保護層に開口に露出されている形態を有するとき、コヒーレントミキサの評価特性を、所望の偏差及び所望の位相ズレに近づけることができる。
本発明に係るコヒーレントミキサでは、前記多モード干渉デバイスはMMI型90度ハイブリット及びカプラ編み込み型90度ハイブリットの少なくともいずれかを含むことができる。
このコヒーレントミキサは、MMI型90度ハイブリット及びカプラ編み込み型90度ハイブリットの少なくともいずれかを含む多モード干渉デバイスに適用できる。
本発明に係るコヒーレントミキサでは、前記多モード干渉デバイスはMMI型90度ハイブリットを含むことができる。前記MMI型90度ハイブリットの上面及び側面の少なくとも一部分は、前記保護層から露出されていることが好ましい。
このコヒーレントミキサは、MMI型90度ハイブリットを含む多モード干渉デバイスに適用されることができる。MMI型90度ハイブリットにおいて、その上面及び側面の少なくとも一部分が保護層から露出されるとき、MMI型90度ハイブリットを用いるコヒーレントミキサにおいて、偏差及び位相ズレを所望の値に近づけることができる。
本発明に係るコヒーレントミキサでは、前記多モード干渉デバイスはカプラ編み込み型90度ハイブリットを含むことができる。前記多モード干渉デバイスの前記カプラ編み込み型90度ハイブリットは、前記第1入力導波路に接続された第1MMIと、前記第2入力導波路に接続された第2MMIと、第1内部導波路及び第2内部導波路を介してそれぞれ前記第1MMI及び前記第2MMIに接続された第3MMIと、第3内部導波路及び第4内部導波路を介してそれぞれ前記第1MMI及び前記第2MMIに接続された第4MMIとを含み、前記第3MMIは、前記複数の光導波路のうちの一光導波路を介して前記受光デバイスに接続されており、前記第4MMIは、前記複数の光導波路のうちの別の光導波路を介して前記受光デバイスに接続されており、前記第1MMI、前記第2MMI、前記第3MMI及び前記第4MMIの少なくともいずれか一つは、前記開口に露出されていることができる。
このコヒーレントミキサは、カプラ編み込み型90度ハイブリットを含む多モード干渉デバイスに適用されることができる。カプラ編み込み型90度ハイブリットにおいて、第1MMI〜第4MMIの少なくともいずれか一つが保護層の開口に露出されているとき、カプラ編み込み型90度ハイブリットを用いるコヒーレントミキサにおいて、偏差及び位相ズレを所望の値に近づけることができる。
本発明に係るコヒーレントミキサでは、前記第1MMI、前記第2MMI、前記第3MMI及び前記第4MMIのいずれか一つは、前記保護層に覆われていることができる。
このコヒーレントミキサがカプラ編み込み型90度ハイブリットを含む形態において、第1MMI〜第4MMIの少なくともいずれか一つが、保護層に覆われているとき、カプラ編み込み型90度ハイブリットを用いるコヒーレントミキサにおいて、偏差及び位相ズレの値を調整できる。
本発明に係るコヒーレントミキサでは前記保護層はシリコン窒化物を備え、前記基板は半絶縁性のInP基板を含み、前記光導波路の前記コア層は、InGaAsPを備え、前記導波路型フォトダイオードの前記受光半導体層はInGaAsを備えることができる。
このコヒーレントミキサが上記の構造を有するとき、コヒーレントミキサにおいて偏差及び位相ズレが変動し、また偏差及び位相ズレの値を調整できる。
本発明に係るコヒーレントミキサ装置は、(a)本件のいずれかに記載されたコヒーレントミキサと、(b)前記コヒーレントミキサを搭載するサブマウントと、(c)前記コヒーレントミキサと前記サブマウントを接合する半田部材とを備える。
このコヒーレントミキサ装置では、半田部材を用いてサブマウントを接合する際に、コヒーレントミキサに熱応力が加わる。上記のコヒーレントミキサによれば、実装の際の熱応力がコヒーレントミキサに加わるけれども、所望の偏差及び位相ズレの特性が低減されたコヒーレントミキサを提供できる。
本発明は、コヒーレントミキサを作製する方法に係る。この方法は、(a)第1エリア及び第2エリアを含む基板と、前記基板の前記第1エリア上に設けられIII−V化合物半導体からなる多モード干渉デバイスと、複数の導波路型フォトダイオードを含み、前記基板の前記第2エリア上に設けられた受光デバイスと、前記多モード干渉器に光学的に結合されておりIII−V化合物半導体からなる第1入力導波路と、前記多モード干渉デバイスに結合されておりIII−V化合物半導体からなる第2入力導波路と、前記多モード干渉デバイスを前記複数の導波路型フォトダイオードに光学的にそれぞれ結合する複数の光導波路とを備える基板生産物を準備する工程と、(b)前記基板生産物の全体を覆うように保護膜を成長する工程と、(c)前記保護膜を加工して、前記基板の前記第2エリア及び前記複数の導波路型フォトダイオードを覆うと共に前記基板の前記第1エリアに位置する開口を有する保護層を形成する工程とを備える。前記多モード干渉デバイスの表面の少なくとも一部分は、前記保護層の前記開口に露出されており、前記多モード干渉デバイスは、前記基板の前記主面の法線軸の方向に順に配列された第1クラッド層、コア層及び第2クラッド層を含む半導体積層を有し、前記光導波路は、III−V化合物半導体からなるコア層を含み、前記導波路型フォトダイオードの各々は、III−V化合物半導体からなる受光層を含む。
このコヒーレントミキサを作製する方法では、コヒーレントミキサが、多モード干渉デバイスの表面の少なくとも一部分が保護層に開口に露出されている形態を有するとき、コヒーレントミキサの評価特性を、所望の偏差及び所望の位相ズレに近づけることができる。
本発明に係る作製方法は、(d)第1エリア及び第2エリアを含む基板と、前記基板の前記第1エリア上に設けられIII−V化合物半導体からなる多モード干渉デバイスと、複数の導波路型フォトダイオードを含み、前記基板の前記第2エリア上に設けられた受光デバイスと、前記多モード干渉器に光学的に結合されておりIII−V化合物半導体からなる第1入力導波路と、前記多モード干渉デバイスに結合されておりIII−V化合物半導体からなる第2入力導波路と、前記多モード干渉デバイスを前記複数の導波路型フォトダイオードに光学的にそれぞれ結合する複数の光導波路とを備える試行用基板生産物を準備する工程と、(e)前記試行用基板生産物の全体を覆うように保護膜を成長する工程と、(f)前記保護膜の加工により前記保護膜の一部分を除去して、前記加工された保護層を有する試行用コヒーレントミキサを作製する工程と、(g)前記試行用コヒーレントミキサの特性評価を行う工程とを備えることができる。前保護層を形成する前記工程では、前記特性評価に基づき、前記保護膜を加工して前記開口を形成する。
このコヒーレントミキサを作製する方法では、試行用コヒーレントミキサの特性評価に基づき決定された条件(例えば、開口サイズ)でコヒーレントミキサの保護膜を加工して開口を形成するので、保護膜の影響を考慮して偏差及び位相ズレの変動が調整されたコヒーレントミキサを提供できる。作製されたコヒーレントミキサは所望の範囲の偏差の値及び位相ズレの値を有する。
本発明に係る作製方法は、(h)第1エリア及び第2エリアを含む基板と、前記基板の前記第1エリア上に設けられIII−V化合物半導体からなる多モード干渉デバイスと、複数の導波路型フォトダイオードを含み、前記基板の前記第2エリア上に設けられた受光デバイスと、前記多モード干渉器に光学的に結合されておりIII−V化合物半導体からなる第1入力導波路と、前記多モード干渉デバイスに結合されておりIII−V化合物半導体からなる第2入力導波路と、前記多モード干渉デバイスを前記複数の導波路型フォトダイオードに光学的にそれぞれ結合する複数の光導波路を備える試行用基板生産物を準備する工程と、(i)前記試行用基板生産物の全体を覆うように保護膜を成長する工程と、(j)前記保護膜の加工により前記保護膜の一部分を除去して、前記加工された保護層を有する試行用コヒーレントミキサを作製する工程と、(k)前記試行用コヒーレントミキサをサブマウント上に実装して、試行用コヒーレントミキサ装置を作製する工程と、(m)前記試行用コヒーレントミキサ装置の特性評価を行う工程とを備えることができる。前保護層を形成する前記工程では、前記特性評価に基づき、記保護膜を加工して前記開口を形成する。
このコヒーレントミキサを作製する方法では、試行用コヒーレントミキサの特性評価に基づき決定された条件(例えば、開口サイズ)でコヒーレントミキサの保護膜を加工して開口を形成するので、保護膜の成膜の影響及び実装に起因する熱応力の影響を考慮して偏差及び位相ズレの変動が調整されたコヒーレントミキサを提供できる。作製されたコヒーレントミキサは所望の範囲の偏差の値及び位相ズレの値を有する。
以上説明したように、本発明によれば、所望の偏差特性及び所望の位相特性に近づけることが可能な構造を有するコヒーレントミキサが提供される。また、本発明によれば、所望の偏差特性及び所望の位相特性に近づけることができる構造を有するコヒーレントミキサを作製する方法を提供できる。
図1は、第1の実施形態に従うコヒーレントミキサ及びコヒーレントミキサ装置を概略的に説明する図面である。 図2は、表面の全体を保護層で覆ったコヒーレントミキサの評価結果を示す図面である。 図3は、コヒーレントミキサを作製するために作製した基板生産物の反りと、この基板生産物上のコヒーレントミキサの偏差との関係を示す図面である。 図4は、実施例に従うコヒーレントミキサの特性を示す図面である。 図5は、実施例に従うコヒーレントミキサの特性を示す図面である。 図6は、実施例に従うコヒーレントミキサの構造及び特性を示す図面である。 図7は、実施例に従うコヒーレントミキサの構造及び特性を示す図面である。 図8は、第2の実施形態に従うコヒーレントミキサ及びコヒーレントミキサ装置を概略的に説明する図面である。 図9は、実験例に従うコヒーレントミキサの構造及び特性を示す図面である。 図10は、実施例に従うコヒーレントミキサの構造及び特性を示す図面である。 図11は、実施例に従うコヒーレントミキサの構造及び特性を示す図面である。 図12は、コヒーレントミキサ11を作製する方法に係る主要な工程を示す図面である。 図13は、コヒーレントミキサ11を作製する方法に係る主要な工程を示す図面である。 図14は、コヒーレントミキサ11を作製する方法に係る主要な工程を示す図面である。
添付図面を参照しながら、本発明のコヒーレントミキサ、コヒーレントミキサ装置、及びコヒーレントミキサを作製する方法に係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
(第1実施の形態)
図1は、コヒーレントミキサ及びコヒーレントミキサ装置を概略的に説明する図面である。コヒーレントミキサ11は、基板13と、多モード干渉デバイス15と、受光デバイス17と、第1入力導波路19と、第2入力導波路21と、光導波路デバイス23(光導波路23a、23b、23c、23d)と、保護層25とを備える。基板13は主面13aを有し、主面13aは第1エリア13b及び第2エリア13cを含む。多モード干渉デバイス15は、基板13の第1エリア13b上に設けられる。受光デバイス17は、基板13の第2エリア13b上に設けられ、また受光デバイス17は複数の導波路型フォトダイオード17a、17b、17c、17dを含む。第1入力導波路19は、多モード干渉デバイス15に光学的に結合される。第2入力導波路21は、多モード干渉デバイスに光学的に結合される。多モード干渉デバイス15は、受光デバイス17に光導波路デバイス23を介して光学的に結合される。受光デバイス17は、本実施例では導波路型フォトダイオード17a、17b、17c、17dを含み、導波路型フォトダイオード17a、17b、17c、17dは、それぞれ、光導波路(出力光導波路)23a、23b、23c、23dに光学的に結合される。保護層25は、基板13の第2エリア13c及び複数の導波路型フォトダイオード17a、17b、17c、17dを覆い、また基板13の第1エリア13bに位置する開口25aを有する。
図1の(a)部に示されるように、多モード干渉デバイス15の表面の少なくとも一部分が保護層25の開口25aに露出されており、本実施例では、多モード干渉デバイス15の表面の全てが保護層25の開口25aに露出されている。図1の(b)部に示されるように、多モード干渉デバイス15は半導体積層27を有しており、この半導体積層27は、第1クラッド層31、コア半導体層33及び第2クラッド層35を含む。また、第1クラッド層31、コア半導体層33及び第2クラッド層35は、基板13の主面13aの法線軸の方向に順に配列される。本実施例では、光導波路デバイス23、第1入力導波路19及び第2入力導波路21の各々は第1クラッド層31、コア半導体層33及び第2クラッド層35を含み、これらの層31、33、35は基板13の主面13aの法線軸の方向に順に配列される。
図1の(c)部に示されるように、導波路型フォトダイオード17a、17b、17c、17dの各々は、半導体積層29を有しており、この半導体積層29は、第1クラッド層37、受光半導体層39及び第2クラッド層41を含み、これらの層37、39、41は基板13の主面13aの法線軸の方向に順に配列される。半導体積層29は、必要な場合には、コンタクト層43を更に含むことができる。
このコヒーレントミキサ11では、第1入力導波路19及び第2入力導波路21の一方に信号光Sが伝搬すると共に第1入力導波路19及び第2入力導波路21の他方に参照光Lが伝搬する。多モード干渉デバイス15は、その入力ポート14a、14bを介して、これらの光S、Lをそれぞれ第1入力導波路19及び第2入力導波路21から受ける。これら信号光S及び参照光Lが多モード干渉デバイス15に入力されると、多モード干渉デバイス15においてこれら信号光S及び参照光Lから多モードが生成されて、これらが互いに干渉することにより混合光Mがいくつの出力ポート16a、16b、16c、16dの各々に生成される。混合光Mは、信号光S及び参照光Lの位相差に応じた振幅を有する。出力ポート16a、16b、16c、16dの各々からの出力光は、光導波路23a、23b、23c、23dを介して受光デバイス17に提供される。保護層25は、導波路型フォトダイオード17a、17b、17c、17dにおける光電変換特性を得るために、導波路型フォトダイオード17a、17b、17c、17dの側面18a及び上面18bを保護する。
発明者の知見によれば、コヒーレントミキサ11と異なるコヒーレントミキサの特性の評価結果は、設計値に対して予想よりも大きな偏差及び位相ズレを示す。この原因は、製造時のばらつきに起因する外乱に因る、設計値からのずれであると考えられる。発明者の検討によれば、外乱の主要因は、多モード干渉デバイスを覆う保護層にある。これまで、保護層は、受光デバイス上だけでなく多モード干渉デバイス上も保護のために覆うことがよいと考えられてきた。
しかしながら、コヒーレントミキサ11が、多モード干渉デバイス15の表面の少なくとも一部分が保護層25に開口25aに露出されている形態を有するとき、評価特性を所望の偏差及び所望の位相ズレに近づける構造を有するコヒーレントミキサ11を得ることができる。
図1の(b)部に示されるように、保護層25は、基板13の第1エリア13bに位置する開口25aを有する。この形態の例示として以下のものがある。
第1例:第1エリア13bの全て、多モード干渉デバイス15、第1入力導波路19及び第2入力導波路2が保護層25に覆われることなく、露出されている。また、光導波路デバイス23(光導波路23a、23b、23c、23d)は、多モード干渉デバイス15に接続される第1部分と、受光デバイス17に接続される第2部分とを含み、光導波路デバイス23(光導波路23a、23b、23c、23d)の第1部分は、保護層25に覆われることなく、露出されている。光導波路デバイス23の受光デバイス17に接続される第2部分は、保護層25に覆われており、露出されていない。
第2例:第1エリア13bにおける多モード干渉デバイス15の全てが保護層25に覆われることなく、露出されている。第1入力導波路19及び第2入力導波路21の各々は、コヒーレントミキサ11の入力光を受ける端部を含む第1部分と、多モード干渉デバイス15に接続された第2部分とを含む。第1入力導波路19及び第2入力導波路21の第1部分は、保護層25に覆われており、露出されていない。第1入力導波路19及び第2入力導波路2の第2部分は、保護層25に覆われておらず、露出されている。また、光導波路デバイス23(光導波路23a、23b、23c、23d)は、多モード干渉デバイス15に接続される第1部分と、受光デバイス17に接続される第2部分とを含み、光導波路デバイス23(光導波路23a、23b、23c、23d)の第1部分は、保護層25に覆われることなく、露出されている。光導波路デバイス23の受光デバイス17に接続される第2部分は、保護層25に覆われており、露出されていない。
第3例:第1エリア13bにおける多モード干渉デバイス15の一部分が保護層25に覆われることなく、露出されている。また、第1エリア13bにおける多モード干渉デバイス15の残り部分が保護層25に覆われており、露出されていない。第1入力導波路19及び第2入力導波路21の全てが保護層25に覆われており、露出されていない。光導波路デバイス23の受光デバイス17に接続される第2部分は、保護層25に覆われており、露出されていない。
図1の(c)部に示されるように、導波路型フォトダイオード17a、17b、17c、17dの各々は、半導体積層29を有しており、この半導体積層29は、第1クラッド層43、受光半導体層45及び第2クラッド層47を含み、これらの層43、45、49は基板13の主面13aの法線軸の方向に順に配列される。半導体積層29は、必要な場合には、コンタクト層43を更に含むことができる。半導体積層29の上面18b上には、電極45(例えばp側電極)が設けられている。半導体積層29において部分的に露出されたクラッド層37の表面18cには電極47(例えばn側電極)が設けられている。第2エリア13c上においては、保護層25は、半導体積層29の上面18a及びクラッド層37の表面18cに設けられたコンタクト開口25b、25cを有する。
半導体積層29の側面18a及び上面18bは保護層25に覆われている。必要な場合には、半導体積層29の側面18a及び上面18bはi型半導体層で覆われることが好ましい。保護層25は、開口25aに加えて、半導体積層29の上面18b及びクラッド層37の部分的に露出された表面18cにそれぞれ設けられた開口25b、25cを有する。
コヒーレントミキサ11では、多モード干渉デバイス15はMMI型90度ハイブリット及びカプラ編み込み型90度ハイブリットの少なくともいずれかを含むことができる。このコヒーレントミキサ11は、MMI型90度ハイブリット及びカプラ編み込み型90度ハイブリットの少なくともいずれかを含む多モード干渉デバイスに適用されることができる。非特許文献1にも示されるように、コヒーレントミキサ11では、多モード干渉デバイス15はMMI型90度ハイブリット及びカプラ編み込み型90度ハイブリットの少なくともいずれかを含むことができる。これらの構造は、化合物半導体に係る半導体素子の製造方法の工程(例えば、エピタキシャル成長、フォトリソグラフィ、エッチング、絶縁膜のCVD成膜等)を用いて作製されることができる。
図1を参照すると、コヒーレントミキサ装置51は、コヒーレントミキサ11と、サブマウント53と、半田部材55を備える。コヒーレントミキサ11はサブマウント53の主面53a上に搭載されている。コヒーレントミキサ11とサブマウント53はこれらの間の半田部材55を介して接合される。
このコヒーレントミキサ装置51では、半田部材55を用いてサブマウント53を接合する際に、コヒーレントミキサ11に熱応力が加わる。上記のコヒーレントミキサ装置51によれば、実装の際の熱応力がコヒーレントミキサ11に加わるけれども、所望の偏差及び位相ズレの特性を低減できるコヒーレントミキサ11を提供できる。
コヒーレントミキサ11では、導波路型フォトダイオード17a、17b、17c、17dは、それぞれ、電流信号I1、I2、Q1、Q2を出力する。これらの電気信号は電気配線を介して信号処理回路57に提供される。電流信号I1、I2、Q1、Q2の各々は、信号光S及び参照光Lの位相差に応じた振幅を有する。これらの信号から、信号処理回路57は復調のための信号(I1−I2)及びその複素信号(Q1−Q2)を生成する。この生成が容易になるように、コヒーレントミキサ11では、出力導波路23を交差させている。
図2は、表面の全体を保護層(SiN層)で覆ったコヒーレントミキサの評価結果を示す図面である。図2の(a)部を参照すると、1350nm以上1570nm以下の波長範囲における位相ずれ(縦軸)が示されている。図2の(b)部を参照すると、1350nm以上1570nm以下の波長範囲における偏差(縦軸)が示されている。
MMI型90度ハイブリッドといった多モード干渉デバイス15は、理想的には、ポート14aから入力された信号光とポート14bから入力された局所発振光を干渉させて、干渉光を4つの出力ポート16a、16b、16c、16dにおける光の位相をそれぞれ90度ずつずらした出力光Mを出力する。信号光Sと局所発振光Lの位相差に応じて、出力されるポートおよび光強度が変化するので、MMI型90度ハイブリッドは、信号光のもつ位相情報を強度情報に変換できる。これらの出力光Mはフォトダイオードに受光される。
しかしながら、理想的な構造から変位した差異をMMI型90度ハイブリッドが含むようになるとき、この差異に起因して、信号光と局所発振光の位相差が正確に光強度に変換されず、クロストークや受信感度の低下につながる。この差異は、外観等から判断可能な形状的なものもあれば、外観からは判断できない原因に起因するものも考えられる。図2の(c)部に示されるように、理想的なQPSK信号を受信したとき、そのコンスタレーションでは、各シンボルが等間隔かつ、座標中心と各シンボルとの間の距離も等しくなる。コンスタレーションにおいて、各座標軸から離れてシンボルが位置することは、受信感度が良好であることを示す。チャネル間で偏差や位相ズレが発生したとき、図2の(d)部及び図2の(e)部に示されるように、各シンボルは理想的な位置からずれシンボル間距離も不均一になる。このコンスタレーションは受信感度の低下を示している。
図2の(c)部、図2の(d)部及び図2の(e)部は、復調されたシンボルを示すコンスタレーションを示す。コンスタレーションにおいて、横軸は、復調された値の振幅を示し、縦軸は、復調された値の位相角を示す。図2の(c)部を参照すると、復調された信号が偏差及び位相角に関して適切な値を有するとき、コンスタレーションにおけるシンボルの配置を示す。図2の(d)部を参照すると、復調された信号が偏差を有するとき、コンスタレーションではシンボルが縦軸に沿った方向に変位することを示す。図2の(e)部を参照すると、復調された信号が位相ズレを有するとき、コンスタレーションではシンボルが横軸に沿った方向に変位することを示す。これらのコンスタレーションは、コヒーレントミキサ11の特性評価では、フォトダイオードからの電気信号が測定器を用いて生成される。
引き続き、本実施の形態に係るコヒーレントミキサを、その特性評価の結果を参照しながら説明する。このような評価において、以下の構造のコヒーレントミキサが準備或いは作製される。
一例のコヒーレントミキサ11では保護層25は例えばシリコン窒化物(例えばプラズマSiN)を備えることができる。基板13は半絶縁性のInP基板を含む。光導波路のコア層は、InGaAsPを備える。導波路型フォトダイオード17の受光半導体層39はInGaAsを備えることができる。このコヒーレントミキサ11が上記の構造を有するとき、コヒーレントミキサにおいて偏差及び位相ズレが変動するし、また偏差及び位相ズレの値を調整できる。
導波路構造の一例。
半絶縁InP基板、i−InP(厚さ1.2μm)/i−InGaAsP(厚さ0.5μm、λg=1.05μm)、i−InP(厚さ1.0μm)。これらはエピタキシャル成長により作製される。
導波路幅:2.5μm。
メサ高さ:2.3μm。
MMI構造の一例。
層構造は導波路と同じ。
MMI構造の幅:20μm。
MMI構造の長さ:806μm。
MMI構造のメサ高さ:2.3μm。
PD構造の一例。
半絶縁InP基板、n−InP(厚さ1.2μm、5×1018cm−3)、i−InGaAs吸収層(厚さ0.5μm)、p−InP(厚さ0.7μm、7×1017cm−3)、p−InGaAsコンタクト層(厚さ0.3μm、1×1019cm−3。これらはエピタキシャル成長により作製される。
メサ側面を埋め込むi−InP保護層(0.3μm)。これはエピタキシャル成長により作製される。
PD幅:12μm。
PD長:12μm。
PDメサ高さ:2.0μm。
メサ上部にp電極。
メサ底面にn電極。
保護層:SiN保護層(厚さ:500nm)
半導体素子作製後における加工中の導波路へのダメージ抑制のために、およびPDの信頼性・絶縁性確保のために、厚さ500nmのSiN保護層(好ましくは、100nm以上1000nm以下)を成膜している。
図2は、入力ポートLから光を入射したときのIチャネル間(I2−I1)位相差(а)および偏差(b)を示す。Cバンド内での位相ズレが最大−8度、偏差が−1dBあることがわかる。理論的には位相ズレは0度、偏差は0dBであるが、絶縁膜の応力によりMMIの屈折率分布が一様ではなくなったため、MMI内部での光の干渉が理想的な状態ではなくなり、位相ズレおよび偏差が生じたと考えられる。
コヒーレントミキサ11では、多モード干渉デバイス15はMMI型90度ハイブリットを含むことができる。このMMI型90度ハイブリットの上面及び側面(例えば)の少なくとも一部分は、保護層24から露出されていることが好ましい。
このコヒーレントミキサは、MMI型90度ハイブリットを含む多モード干渉デバイスに適用されることができる。MMI型90度ハイブリットにおいて、その側面15a及び上面15bの少なくとも一部分が保護層から露出されるとき、MMI型90度ハイブリットを用いるコヒーレントミキサ11において、偏差及び位相ズレを所望の値に近づけることができる。
また、図3は、コヒーレントミキサ11を作製するために作製した基板生産物の反りと、この基板生産物上のコヒーレントミキサの偏差との関係を示す図面である。図3の評価は、発明者に、コヒーレントミキサにおける特性に係る課題が応力に関連していることを教示している。
ウエハの反り量と偏差の関係によれば、応力の異なるSiN、SiON、SiOを保護用の被覆する絶縁膜として用いて、ウエハ(例えば3インチのサイズ)の反り量を意図的に変化させる(反り量の定義は、ウエハを平坦な場所に置いたときの、ウエハ外周(ウエハ淵から2mmの位置)とウエハ中心の高さの差である)。この実験結果は、ウエハの反り量は膜応力と膜厚の積にほぼ比例することを示す。図3における横軸はMMIにかかる応力と読み替えることができる。図3は、MMIにかかる応力が小さいほど偏差が小さくなる傾向にあり、ウエハの反りがゼロであるとき、つまり膜がないときに、MMIの偏差がほぼ解消されることを示す。
(実施例1)
この知見に基づいて、図4の(a)部に示されるように、このコヒーレントミキサでは、フォトダイオードを選択的に厚さ500nmのSiN膜で覆うと共に多モード干渉デバイス(フォトダイオード以外のデバイス)をSiN膜で選択的に覆わないようにSiN膜を部分的に除去する。図4の(b)部及び(c)部は、それぞれ、入力ポートLから光を入射したときのIチャネル間位相差及び偏差を示す。位相ズレの最大値は1.4度であり、偏差の最大値は0.25dB程度である。これは、ほぼ許容可能な範囲であり、理想的な値に非常に近い。多モード干渉デバイス(フォトダイオード以外のデバイス)において、SiN膜による応力がなくなったので、MMIの屈折率分布の均一性が高めされたと考えられる。MMIの特性を安定化させるには、MMIを覆う保護層を設けないことが有効であるを示す。一方、フォトダイオードは信頼性・絶縁性確保のために、保護層を設けている。
(実施例2)
実施例1におけるコヒーレントミキサをAlNサブマウントにAuSnを用いて実装して、コヒーレントミキサ装置を作製する。実施例1と同様に位相ズレ及び偏差の評価をする。図5は、コヒーレントミキサ装置における位相ズレ及び偏差の評価結果を示す。コヒーレントミキサ装置の位相ズレが4度であり、コヒーレントミキサ装置の偏差が0.7dBである。
(実施例3)
図6の(a)部に示すように、コヒーレントミキサのMMI部のSiN膜を一部分だけ除去したコヒーレントミキサを作製する。このMMI部は、入力ポートから出力ポートへの方向に配列された第1部分、第2部分及び第3部分を含む。第1部分は入力ポートを含み、第3部分は出力ポートを含む。第2部分は、SiN膜で覆われていない。このコヒーレントミキサをAlNサブマウントにAuSnを用いて実装して、コヒーレントミキサ装置を作製する。図6の(b)部及び(c)部は、この構造のコヒーレントミキサ装置の特性を示す。その特性が向上されて、位相ズレは1度以下であり、偏差は0.25dBである。
次いで、図7の(a)部に示されるように、このコヒーレントミキサ装置のコヒーレントミキサのMMI部のSiN膜をすべて除去した後に、コヒーレントミキサ装置の特性を評価する。図7の(b)部及び(c)部は、この構造のコヒーレントミキサ装置の特性を示す。位相ズレは2度以下であり、偏差は0.4dBである。
コヒーレントミキサ装置を作製する際のAuSn実装により、コヒーレントミキサのMMI部に応力が加わると考えられる。この応力がMMIの特性を変化させていると考えられる。実施例1では、MMI部上のSiN膜をすべて除去すれば理想的な位相・偏差にかなり近づけることができ、実施例2では、MMI部上のSiN膜の一部を除去して、高い効果が得られる。この違いは、特性の改善は、MMI部への応力の分布に依存していることを示す。
(第2実施の形態)
コヒーレントミキサ11では、多モード干渉デバイス15はカプラ編み込み型90度ハイブリットを含むことができる。
図8は、カプラ編み込み型90度ハイブリットを含むコヒーレントミキサを概略的に示す図面である。コヒーレントミキサ11では、多モード干渉デバイス15のカプラ編み込み型90度ハイブリットは、第1MMI(N1)、第2MMI(N2)、第3MMI(N3)、及び第4MMI(N4)を含む。第1MMI(N1)は、第1入力導波路61に接続される。第2MMI(N2)は、第2入力導波路63に接続される。第3MMI(N3)は、第1入力導波路61及び第3入力導波路65に接続される。第4MMI(N4)は、第2入力導波路63及び第4入力導波路67に接続される。第3MMI(N3)は、第1内部導波路61及び第2内部導波路63を介してそれぞれ第1MMI(N1)及び第2MMI(N2)に接続される。第4MMI(N4)は、第3内部導波路65及び第4内部導波路67を介してそれぞれ第1MMI(N1)及び第2MMI(N2)に接続される。第3MMI(N3)は、複数の光導波路23a〜23dのうちの一光導波路23a、23bを介して受光デバイス17に接続されている。第4MMI(N4)は、複数の光導波路23a〜23dのうちの別の光導波路23c、23dを介して受光デバイスに接続されている。
第1MMI(N1)は、信号光Sを第1内部導波路61及び第3内部導波路65に分配する。第2MMI(N2)は、参照光Lを第2内部導波路63及び第4内部導波路67に分配する。第3MMI(N3)は、第1MMI(N1)からの分配された信号光S及び第2MMI(N2)からの分配された参照光Lを受ける。第3MMI(N3)は、これらの光S、Lの干渉から出力ポート16a、16bに一対の混合光を生成する。これらの混合光の一方はフォトダイオード17aに供給され、これらの混合光の他方はフォトダイオード17bに供給される。第4MMI(N4)は、第1MMI(N1)からの分配された信号光S及び第2MMI(N2)からの分配された参照光Lを受けて、これらの光S、Lの干渉から出力ポート16c、16dに一対の混合光を生成する。第4MMI(N4)は、これらの光S、Lの干渉から出力ポート16c、16dに一対の混合光を生成する。これらの混合光の一方はフォトダイオード17cに供給され、これらの混合光の他方はフォトダイオード17dに供給される。
第1MMI(N1)、第2MMI(N2)、第3MMI(N3)及び第4MMI(N4)の少なくともいずれか一つは、保護層25の開口25aに露出されていることができる。
このコヒーレントミキサ11は、カプラ編み込み型90度ハイブリットを含む多モード干渉デバイス15に適用されることができる。カプラ編み込み型90度ハイブリットにおいて、第1MMI(N1)〜第4MMI(N4)の少なくともいずれか一つが、保護層25の開口25aに露出されているとき、カプラ編み込み型90度ハイブリットを用いるコヒーレントミキサ11において、偏差及び位相ズレを所望の値に近づけることができる。
本実施の形態に係るコヒーレントミキサ11では、第1MMI(N1)、第2MMI(N2)、第3MMI(N3)及び第4MMI(N4)のいずれか一つは、保護層25に覆われていることができる。このコヒーレントミキサ11がカプラ編み込み型90度ハイブリットを含む形態において、第1MMI(N1)〜第4MMI(N4)の少なくともいずれか一つが保護層25に覆われているとき、カプラ編み込み型90度ハイブリットを用いるコヒーレントミキサ11において、偏差及び位相ズレの値を調整できる。
(実施例4)
図8は、PDを集積すると共にされたカプラ編み込み型90度ハイブリッドを含むコヒーレントミキサを示す。カプラ編み込み型90度ハイブリッドは、第1の実施形態1と同じく、ポートSから入力された信号光とポートLから入力された局所発振光を干渉させ、4つの出力ポートにおける光の位相をそれぞれ90度ずつずらして出力する機能をもつ。信号光S及び局部発振光Lはカプラ編み込み型90度ハイブリッドの入力ポートに提供されて、カプラ編み込み型90度ハイブリッドの出力ポートからは個々のPDに混合光が提供される。個々のPDは、電気信号I1、I2、Q1、Q2を生成する。信号光と局所発振光の位相差に応じて、光が出力されるポートおよび出力される光の強度が変化するので、信号光のもつ位相情報が強度情報に変換される。これらの信号をPDで受光できる。
導波路及びPD部は第1の実施形態1と同じように構成されることができる。加工中の導波路へのダメージ抑制のために、およびPDの信頼性及び絶縁性を得るために、コヒーレントミキサに厚さ500nmのSiN膜を成膜する。
2×2MMI構造の一例。
層構造は実施の形態1における導波路と同じ。
2×2MMI構造の幅:6μm。
2×2MMI構造の長さ:158μm。
2×2MMI構造のメサ高さ:2.3μm。
図9の(а)部及び(b)部は、それぞれ、カプラ編み込み型90度ハイブリッドの全体をSiN膜で覆ったコヒーレントミキサにおいて評価されたIチャネル間位相差および偏差を示す。図9を参照すると、Cバンド内での位相ズレの最大値が7.3度であり、偏差の最大値が1.5dBある。理論的な位相ズレ及び偏差は、それぞれ、0度及び0dBである。しかしながら、絶縁膜の応力によりMMIの屈折率分布の一様性が崩れて、崩れた屈折率分布は、MMI内部での光の干渉を乱した。これが、位相ズレおよび偏差の原因であると考えられる。
図10の(a)部に示されるように、コヒーレントミキサのSiN層(保護層25)は、フォトダイオードの全てを覆うと共に第1及び第2MMI(N1、N2)の全てを覆う。一方、SiN層は、第3及び第4MMI(N3、N4)の全てを覆わないように設けられた開口(保護層25の開口25a)を有する。
図10の(b)部及び(c)部は、それぞれ、MMI(N3、N4)のみSiN層を除去したコヒーレントミキサの位相ズレ及び偏差の測定結果を示す。位相ズレの最大値は1.7度であり、偏差の最大値は0.5dBである。多モード干渉デバイスの一部分、例えばMMI(N3、N4)にSiN膜による応力がないので、MMIの屈折率分布の均一性が向上されると考えられる。
図11の(a)部に示されるように、コヒーレントミキサのSiN層(保護層25)は、フォトダイオードの全てを覆うと共に第1〜第4MMI(N1、N2、N3、N4)の全てを覆わないように設けられた開口(保護層25の開口25a)を有する。
図11の(b)部及び(c)部は、それぞれ、MMI(N1、N2、N3、N4)のSiN層を除去したコヒーレントミキサの位相ズレ及び偏差の測定結果を示す。図10の(b)部及び(c)部と図11の(b)部及び(c)部はとの比較から、SiN層の除去したエリアを広げたことは、位相ズレ及び偏差ともにわずかに低減しているけれども、MMI(N3、N4)のSiN膜を除去したコヒーレントミキサと比べてほとんど変化はない。このコヒーレントミキサでは、4つあるMMIのうち後段の2個の応力が大きく、及び/又は後段の2個の屈折率変化が光の混合に大きく影響している。これらの結果から、90度ハイブリッドを構成するすべてのMMIからSiN膜を除去することに限定されない。
以上のように、コヒーレントミキサを構成する要素部品すべて、または一部のSiN膜を除去することで、位相ズレおよび偏差を調整することができる。ここでは保護層としてSiN膜を用いたが、保護層として、シリコン系無機絶縁膜(例えばSiO、SiON)、樹脂(例えばポリイミド、BCB)等を用いることができ、それぞれの応力に応じた同様の調整が可能である。また、本実施の形態ではフォトダイオードを含むコヒーレントミキサを説明さたけれども、フォトダイオードを集積しないコヒーレントミキサでも同様の効果が期待できる。
図12は、コヒーレントミキサ11を作製する方法に係る主要な工程を示す図面である。引き続く説明において、デバイスは図1及び図2等に用いられる参照符号で示される。工程S101では、基板生産物を準備する。基板生産物は、基板13と、多モード干渉デバイス15とを備える。基板13の主面13aは第1エリア13b及び第2エリア13cを含む。多モード干渉デバイス15は、基板13の第1エリア13b上に設けられIII−V化合物半導体からなる。このコヒーレントミキサ11は、MMI型90度ハイブリット及びカプラ編み込み型90度ハイブリットの少なくともいずれかを含む多モード干渉デバイスに適用されることができる。これらの構造は、化合物半導体に係る半導体素子の製造方法の工程(例えば、MOCVD法によるエピ成長、フォトリソグラフィ、エッチング、絶縁膜のCVD成膜等)を用いて作製されることができる。
必要な場合には、基板生産物は受光デバイス17を含むことができ、受光デバイス17は、複数の導波路型フォトダイオード17aから17dを備える。基板13の第2エリア13c上に設けられる。基板生産物は、また、第1入力導波路19と、第2入力導波路21と、複数の光導波路23を含むことができる。この第1入力導波路19は、多モード干渉デバイス15に光学的に結合されておりIII−V化合物半導体からなる。第2入力導波路21は、多モード干渉デバイス15に結合されておりIII−V化合物半導体からなる。複数の光導波路23a〜23dは、それぞれ、多モード干渉デバイスを複数の導波路型フォトダイオード17a〜17dに光学的に結合される。
工程S102では、多モード干渉デバイス15上に開口25aを有する保護層25を形成する。このために、工程S103では、基板生産物の全体を覆うように保護膜を成長する。この保護膜を工程S104で加工(例えばエッチング)して、基板13の第2エリア13cを覆うと共に基板13の第1エリア13bに位置する開口25aを保護膜に形成して、保護層25を形成する。多モード干渉デバイス15の表面の少なくとも一部分は、保護層25に開口25aに露出されている。多モード干渉デバイス15は、基板13の主面13aの法線軸の方向に順に配列された第1クラッド層、コア層及び第2クラッド層を含む半導体積層を有する。光導波路23は、III−V化合物半導体からなるコア層を含む。
コヒーレントミキサが導波路型フォトダイオード17a〜17dを含むとき、保護層25は、これら導波路型フォトダイオード17a〜17dを覆う。導波路型フォトダイオード17a〜17dの各々は、III−V化合物半導体からなる受光層を含む。
この作製方法では、コヒーレントミキサ11が、多モード干渉デバイス15の表面の少なくとも一部分が保護層25に開口25aに露出されている形態を有するとき、コヒーレントミキサ11の評価特性を、所望の偏差及び所望の位相ズレに近づけることができる。
図13は、コヒーレントミキサ11を作製する方法に係る主要な工程を示す図面である。工程201では、試行用基板生産物を準備する。試行用基板生産物は、基板13及び多モード干渉デバイス15を備え、基板生産物と実質的に同一の構造を有することができるが、特性評価に影響しない範囲で異なる構造を有することができる。基板13の主面13aは第1エリア13b及び第2エリア13cを含む。多モード干渉デバイス15は、基板13の第1エリア13b上に設けられIII−V化合物半導体からなる。このコヒーレントミキサ11は、MMI型90度ハイブリット及びカプラ編み込み型90度ハイブリットの少なくともいずれかを含む多モード干渉デバイスに適用されることができる。これらの構造は、化合物半導体に係る半導体素子の製造方法の工程(例えば、エピタキシャル成長炉、フォトリソグラフィ及びエッチング装置、絶縁膜のCVD装置等)を用いて作製されることができる。必要な場合には、基板生産物は受光デバイス17を含むことができる。
工程S202では、基板生産物の全体を覆うように保護膜を成長する。工程S203では、保護膜の加工により護膜の一部分を除去して、加工された保護層を有する試行用コヒーレントミキサを作製する。保護膜の加工は、例えばエッチングにより行われる。工程S204では、作製された試行用コヒーレントミキサの特性評価を行う。工程S205では、特性評価に基づき加工条件を決定する。工程S206では、工程100で行われるように、基板生産物を用いてコヒーレントミキサ11を作製する。この作製において、保護層を形成する工程(工程S104)では、上記の特性評価に基づき決定された開口の位置及び開口のサイズ、絶縁膜の種類、絶縁膜の厚さ、絶縁膜の成膜方法等に従って、保護膜を加工して開口を形成する。この作製方法では、試行用コヒーレントミキサの特性評価に基づき、コヒーレントミキサの保護膜を加工して開口を形成するので、保護膜の影響を考慮して偏差及び位相ズレの変動が調整されたコヒーレントミキサを提供できる。作製されたコヒーレントミキサは所望の範囲の偏差の値及び位相ズレの値を有する。
図14は、コヒーレントミキサ11を作製する方法に係る主要な工程を示す図面である。工程301では、試行用基板生産物を準備する。試行用基板生産物は、基板13及び多モード干渉デバイス15を備え、基板生産物と実質的に同一の構造を有することができるが、特性評価に影響しない範囲で異なる構造を有することができる。このコヒーレントミキサ11は、MMI型90度ハイブリット及びカプラ編み込み型90度ハイブリットの少なくともいずれかを含む多モード干渉デバイスに適用されることができる。これらの構造は、化合物半導体に係る半導体素子の製造方法の工程(例えば、エピ成長工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、絶縁膜のCVD成膜工程等)を用いて作製されることができる。必要な場合には、基板生産物は受光デバイス17を含むことができる。
工程S302では、基板生産物の全体を覆うように保護膜を成長する。工程S303では、保護膜の加工により護膜の一部分を除去して、加工された保護層を有する試行用コヒーレントミキサを作製する。保護膜の加工は、例えばエッチングにより行われる。工程S304では、試行用コヒーレントミキサをサブマウント上に半田により実装して、試行用コヒーレントミキサ装置を作製する。工程S305では、作製された試行用コヒーレントミキサ装置の特性評価を行う。工程S306では、この特性評価に基づき加工条件を決定する。工程S307では、工程100で行われるように、基板生産物を用いてコヒーレントミキサ11を作製する。この作製において、保護層を形成する工程では、上記の特性評価に基づき決定された開口の位置及び開口のサイズ、絶縁膜の種類、絶縁膜の厚さ、絶縁膜の成膜方法等に従って、保護膜を加工して開口を形成する。コヒーレントミキサは、試行用の実装条件に従って決定された実装条件に従って実装されて、コヒーレントミキサ装置が作製される。この作製方法では、試行用コヒーレントミキサの特性評価に基づき、コヒーレントミキサ装置の保護膜を加工して開口を形成するので、保護膜の影響を考慮して偏差及び位相ズレの変動が調整されたコヒーレントミキサ装置を提供できる。作製されたコヒーレントミキサ装置は所望の範囲の偏差の値及び位相ズレの値を有する。
本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。
本実施の形態によれば、所望の偏差特性及び所望の位相特性に近づけることができる構造を有するコヒーレントミキサが提供される。また、本実施の形態によれば、所望の偏差特性及び所望の位相特性に近づけることができる構造を有するコヒーレントミキサを作製する方法を提供できる。
11…コヒーレントミキサ、13…基板、13a…基板主面、14a、14b…入力ポート、15…多モード干渉デバイス、16a、16b、16c、16d…出力ポート、17…受光デバイス、17a、17b、17c、17d…導波路型フォトダイオード、19…第1入力導波路、21…第2入力導波路、23…光導波路デバイス、23a、23b、23c、23d…光導波路、25…保護層、25a、25b、25c…保護層開口、27…半導体積層、29…半導体積層、31…第1クラッド層、33…コア半導体層、35…第2クラッド層、37…第1クラッド層、39…受光半導体層、41…第2クラッド層、43…コンタクト層、51…コヒーレントミキサ装置、53…サブマウント、55…半田部材。

Claims (11)

  1. 第1エリア及び第2エリアを含む主面を有する基板と、
    前記基板の前記第1エリア上に設けられた多モード干渉デバイスと、
    複数の導波路型フォトダイオードを含み、前記基板の前記第2エリア上に設けられた受光デバイスと、
    前記多モード干渉デバイスに光学的に結合された第1入力導波路と、
    前記多モード干渉デバイスに光学的に結合された第2入力導波路と、
    前記多モード干渉デバイスを前記複数の導波路型フォトダイオードに光学的に、それぞれ、結合する複数の光導波路と、
    前記基板の前記第1エリアに位置する開口を有すると共に前記基板の前記第2エリア及び前記複数の導波路型フォトダイオードを覆う保護層と、
    を備え、
    前記多モード干渉デバイスの表面の少なくとも一部分は、前記保護層の前記開口に露出されており、
    前記多モード干渉デバイスは、前記基板の前記主面の法線軸の方向に順に配列された第1クラッド層、コア層及び第2クラッド層を含む半導体積層を有し、
    前記光導波路、前記第1入力導波路及び前記第2入力導波路の各々は、コア半導体層を含み、
    前記導波路型フォトダイオードの各々は、受光半導体層を含む、コヒーレントミキサ。
  2. 前記多モード干渉デバイスはMMI型90度ハイブリット及びカプラ編み込み型90度ハイブリットの少なくともいずれかを含む、請求項1に記載されたコヒーレントミキサ。
  3. 前記多モード干渉デバイスはMMI型90度ハイブリットを含み、
    前記MMI型90度ハイブリットの上面及び側面の少なくとも一部分は、前記保護層から露出されている、請求項1又は請求項2に記載されたコヒーレントミキサ。
  4. 前記多モード干渉デバイスはカプラ編み込み型90度ハイブリットを含み、
    前記多モード干渉デバイスの前記カプラ編み込み型90度ハイブリットは、前記第1入力導波路に接続された第1MMIと、前記第2入力導波路に接続された第2MMIと、第1内部導波路及び第2内部導波路を介してそれぞれ前記第1MMI及び前記第2MMIに接続された第3MMIと、第3内部導波路及び第4内部導波路を介してそれぞれ前記第1MMI及び前記第2MMIに接続された第4MMIとを含み、
    前記第3MMIは、前記複数の光導波路のうちの一光導波路を介して前記受光デバイスに接続されており、
    前記第4MMIは、前記複数の光導波路のうちの別の光導波路を介して前記受光デバイスに接続されており、
    前記第1MMI、前記第2MMI、前記第3MMI及び前記第4MMIの少なくともいずれか一つは、前記開口に露出されている、請求項3に記載されたコヒーレントミキサ。
  5. 前記第1MMI、前記第2MMI、前記第3MMI及び前記第4MMIのいずれか一つは、前記保護層に覆われている、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載されたコヒーレントミキサ。
  6. 前記保護層はシリコン窒化物を備え、
    前記基板は半絶縁性のInP基板を含み、
    前記光導波路の前記コア層は、InGaAsPを備え、
    前記導波路型フォトダイオードの前記受光半導体層はInGaAsを備える、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載されたコヒーレントミキサ。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載されたコヒーレントミキサと、
    前記コヒーレントミキサを搭載するサブマウントと、
    前記コヒーレントミキサと前記サブマウントを接合する半田部材と、
    を備える、コヒーレントミキサ装置。
  8. コヒーレントミキサを作製する方法であって、
    第1エリア及び第2エリアを含む主面を有する基板と、前記基板の前記第1エリア上に設けられIII−V化合物半導体からなる多モード干渉デバイスと、複数の導波路型フォトダイオードを含み、前記基板の前記第2エリア上に設けられた受光デバイスと、前記多モード干渉デバイスに光学的に結合されておりIII−V化合物半導体からなる第1入力導波路と、前記多モード干渉デバイスに結合されておりIII−V化合物半導体からなる第2入力導波路と、前記多モード干渉デバイスを前記複数の導波路型フォトダイオードに光学的に、それぞれ、結合する複数の光導波路とを備える基板生産物を準備する工程と、
    前記基板生産物の全体を覆うように保護膜を成長する工程と、
    前記保護膜を加工して、前記基板の前記第2エリア及び前記複数の導波路型フォトダイオードを覆うと共に前記基板の前記第1エリアに位置する開口を有する保護層を形成する工程と、
    を備え、
    前記多モード干渉デバイスの表面の少なくとも一部分は、前記保護層の前記開口に露出されており、
    前記多モード干渉デバイスは、前記基板の前記主面の法線軸の方向に順に配列された第1クラッド層、コア層及び第2クラッド層を含む半導体積層を有し、
    前記光導波路は、III−V化合物半導体からなるコア層を含み、
    前記導波路型フォトダイオードの各々は、III−V化合物半導体からなる受光層を含む、コヒーレントミキサを作製する方法。
  9. 第1エリア及び第2エリアを含む主面を有する基板と、前記基板の前記第1エリア上に設けられIII−V化合物半導体からなる多モード干渉デバイスと、複数の導波路型フォトダイオードを含み前記基板の前記第2エリア上に設けられた受光デバイスと、前記多モード干渉デバイスに光学的に結合されておりIII−V化合物半導体からなる第1入力導波路と、前記多モード干渉デバイスに結合されておりIII−V化合物半導体からなる第2入力導波路と、前記多モード干渉デバイスを前記複数の導波路型フォトダイオードに光学的に、それぞれ、結合する複数の光導波路とを備える試行用基板生産物を準備する工程と、
    前記試行用基板生産物の全体を覆うように保護膜を成長する工程と、
    前記保護膜の加工により前記保護膜の一部分を除去して、前記加工された保護層を有する試行用コヒーレントミキサを作製する工程と、
    前記試行用コヒーレントミキサの特性評価を行う工程と、
    を備え、
    前記保護層を形成する前記工程では、前記特性評価に基づき、前記保護膜を加工して前記開口を形成する、請求項8に記載されたコヒーレントミキサを作製する方法。
  10. 第1エリア及び第2エリアを含む主面を有する基板と、前記基板の前記第1エリア上に設けられIII−V化合物半導体からなる多モード干渉デバイスと、複数の導波路型フォトダイオードを含み前記基板の前記第2エリア上に設けられた受光デバイスと、前記多モード干渉デバイスに光学的に結合されておりIII−V化合物半導体からなる第1入力導波路と、前記多モード干渉デバイスに結合されておりIII−V化合物半導体からなる第2入力導波路と、前記多モード干渉デバイスを前記複数の導波路型フォトダイオードに光学的に、それぞれ、結合する複数の光導波路とを備える試行用基板生産物を準備する工程と、
    前記試行用基板生産物の全体を覆うように保護膜を成長する工程と、
    前記保護膜の加工により前記保護膜の一部分を除去して、前記加工された保護層を有する試行用コヒーレントミキサを作製する工程と、
    前記試行用コヒーレントミキサをサブマウント上に実装して、試行用コヒーレントミキサ装置を作製する工程と、
    前記試行用コヒーレントミキサ装置の特性評価を行う工程と、
    を備え、
    前記保護層を形成する前記工程では、前記特性評価の結果に基づき前記保護膜を加工して前記開口を形成する、請求項8又は請求項9に記載されたコヒーレントミキサを作製する方法。
  11. 第1エリア及び第2エリアを含む主面を有する基板と、
    前記基板の前記第1エリア上に設けられた多モード干渉デバイスと、
    前記多モード干渉デバイスに光学的に結合された第1入力導波路と、
    前記多モード干渉デバイスに光学的に結合された第2入力導波路と、
    前記多モード干渉デバイスに光学的に結合する複数の光導波路と、
    前記基板の前記第1エリアに位置する開口を有すると共に前記基板の前記第2エリアを覆う保護層と、
    を備え、
    前記多モード干渉デバイスの表面の少なくとも一部分は、前記保護層の前記開口に露出されており、
    前記多モード干渉デバイスは、前記基板の前記主面の法線軸の方向に順に配列された第1クラッド層、コア層及び第2クラッド層を含む半導体積層を有し、
    前記光導波路、前記第1入力導波路及び前記第2入力導波路の各々は、コア半導体層を含む、コヒーレントミキサ。
JP2012131071A 2012-06-08 2012-06-08 コヒーレントミキサ、コヒーレントミキサを作製する方法 Active JP5900174B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012131071A JP5900174B2 (ja) 2012-06-08 2012-06-08 コヒーレントミキサ、コヒーレントミキサを作製する方法
US13/905,698 US9164237B2 (en) 2012-06-08 2013-05-30 Coherent mixer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012131071A JP5900174B2 (ja) 2012-06-08 2012-06-08 コヒーレントミキサ、コヒーレントミキサを作製する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013254163A true JP2013254163A (ja) 2013-12-19
JP5900174B2 JP5900174B2 (ja) 2016-04-06

Family

ID=49715389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012131071A Active JP5900174B2 (ja) 2012-06-08 2012-06-08 コヒーレントミキサ、コヒーレントミキサを作製する方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9164237B2 (ja)
JP (1) JP5900174B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160116677A1 (en) * 2014-10-22 2016-04-28 Nec Corporation Optical waveguide device and method for manufacturing an optical waveguide device
JP2016194655A (ja) * 2015-04-01 2016-11-17 日本電信電話株式会社 光導波路素子
WO2016194349A1 (ja) * 2015-05-29 2016-12-08 日本電信電話株式会社 光コヒーレントミキサ回路
JP2017092137A (ja) * 2015-11-05 2017-05-25 住友電気工業株式会社 半導体光素子、半導体組立体

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014219509A (ja) * 2013-05-07 2014-11-20 住友電気工業株式会社 コヒーレントミキサ、2×2マルチモード干渉器
JP6364830B2 (ja) * 2014-03-11 2018-08-01 住友電気工業株式会社 半導体光集積素子
US9684131B2 (en) * 2014-04-04 2017-06-20 Huawei Technologies., Ltd. Apparatus and method for an optical switch having a 2×1 multi-mode interferometer and photodetector
JP6346803B2 (ja) * 2014-06-23 2018-06-20 株式会社フジクラ 光受信回路およびその調整方法
CN104320199B (zh) * 2014-10-27 2017-05-03 中国科学院半导体研究所 InP基单片集成少模光通信接收器芯片
JP2017032629A (ja) * 2015-07-29 2017-02-09 住友電気工業株式会社 光モジュール
US10613274B2 (en) * 2016-05-13 2020-04-07 Luxtera, Inc. Method and system for integrated multi-port waveguide photodetectors
US10514516B2 (en) * 2017-03-03 2019-12-24 Sumitomo Electric Device Innovations, Inc. Semiconductor optical device monolithically integrating optical waveguides with photodiodes having a shared bias pad and apparatus implementing the same
JP7037958B2 (ja) * 2018-02-27 2022-03-17 住友電気工業株式会社 半導体光集積デバイス
US20220244464A1 (en) * 2021-02-02 2022-08-04 Macom Technology Solutions Holdings, Inc. Multimode splitter for narrowing input width photodetector connections

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05226634A (ja) * 1992-02-10 1993-09-03 Canon Inc 集積型光検出器及びそれを備えたコヒーレント光通信システム
WO2010095018A2 (en) * 2009-02-17 2010-08-26 Oclaro Technology Plc Optical chips and devices for optical communications

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7327913B2 (en) * 2001-09-26 2008-02-05 Celight, Inc. Coherent optical detector and coherent communication system and method
KR100960044B1 (ko) * 2008-10-21 2010-05-31 국방과학연구소 전송선로에 3차원 dgs를 갖는 공진기
US9103985B2 (en) * 2010-12-21 2015-08-11 Nec Corporation Optical waveguide device and a manufacturing method for an optical waveguide device
US8634726B2 (en) * 2011-05-13 2014-01-21 Opnext Subsystems, Inc. Polarization and differential-group-delay insensitive digital timing error detection for polarization-multiplexed coherent optical systems
US9122003B2 (en) * 2012-07-18 2015-09-01 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Semiconductor optical device

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05226634A (ja) * 1992-02-10 1993-09-03 Canon Inc 集積型光検出器及びそれを備えたコヒーレント光通信システム
WO2010095018A2 (en) * 2009-02-17 2010-08-26 Oclaro Technology Plc Optical chips and devices for optical communications

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6015043978; IEEE International Conference on Indium Phosphide & Related Materials, IPRM '09 , p.167-170 *

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160116677A1 (en) * 2014-10-22 2016-04-28 Nec Corporation Optical waveguide device and method for manufacturing an optical waveguide device
US9897755B2 (en) * 2014-10-22 2018-02-20 Nec Corporation Optical waveguide device and method for manufacturing an optical waveguide device
US10422952B2 (en) 2014-10-22 2019-09-24 Nec Corporation Optical waveguide device and method for manufacturing an optical waveguide device
JP2016194655A (ja) * 2015-04-01 2016-11-17 日本電信電話株式会社 光導波路素子
WO2016194349A1 (ja) * 2015-05-29 2016-12-08 日本電信電話株式会社 光コヒーレントミキサ回路
JPWO2016194349A1 (ja) * 2015-05-29 2017-11-02 日本電信電話株式会社 光コヒーレントミキサ回路
US10295744B2 (en) 2015-05-29 2019-05-21 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Coherent optical mixer circuit
JP2017092137A (ja) * 2015-11-05 2017-05-25 住友電気工業株式会社 半導体光素子、半導体組立体

Also Published As

Publication number Publication date
US20130330038A1 (en) 2013-12-12
JP5900174B2 (ja) 2016-04-06
US9164237B2 (en) 2015-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5900174B2 (ja) コヒーレントミキサ、コヒーレントミキサを作製する方法
Guan et al. Widely-tunable, narrow-linewidth III-V/silicon hybrid external-cavity laser for coherent communication
Jeong et al. Novel Optical 90$^{\circ} $ Hybrid Consisting of a Paired Interference Based 2$\,\times\, $4 MMI Coupler, a Phase Shifter and a 2$\,\times\, $2 MMI Coupler
US8676009B2 (en) Monolithic photonic integrated circuit
Van Dijk et al. Integrated InP heterodyne millimeter wave transmitter
US7724991B1 (en) Compact optical receiver
US8969989B2 (en) Optical-to-electrical converter unit and semiconductor light-receiving device
US8724938B2 (en) Optical receiver
US11796888B2 (en) Method and system for a vertical junction high-speed phase modulator
US9696496B2 (en) Semiconductor optical device and semiconductor assembly
JP2012198292A (ja) 光ハイブリッド回路及び光受信機
WO2021097560A1 (en) Vertically integrated electro-absorption modulated lasers and methods of fabrication
Houtsma et al. Manufacturable monolithically integrated InP dual-port coherent receiver for 100G PDM-QPSK applications
Yagi et al. High-efficient InP-based balanced photodiodes integrated with 90 hybrid MMI for compact 100 Gb/s coherent receiver
US11837620B2 (en) Photo receiver
JP5758779B2 (ja) 光ハイブリッド回路、光受信器および光カプラ
Inoue et al. InP-based photodetector monolithically integrated with 90 hybrid for 100 Gbit/s compact coherent receivers
Lee et al. Cost Effective Silica‐Based 100 G DP‐QPSK Coherent Receiver
Bach et al. 100 Gb/s photoreceivers for coherent and direct detection
Ye et al. Fabrication and photo-response of monolithic 90° hybrid-photodetector array chip for QPSK detection
Beling et al. InP-based waveguide integrated photodetectors for high-speed optical communication systems
Hu et al. High-yield manufacturing of InP dual-port coherent receiver photonic integrated circuits for 100G PDM-QPSK application
Inoue et al. Simultaneous formation of spot-size converters and photodiode waveguides to 90° hybrid for compact coherent receiver by selective regrowth
Yagi et al. Highly reliable InP-based PIN-photodiode array monolithically integrated with 90° hybrid MMI using butt-joint regrowth
JPS584986A (ja) 分波光検出器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5900174

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250