JP2013252034A - 希土類磁石の回収方法、及び希土類磁石の回収装置 - Google Patents

希土類磁石の回収方法、及び希土類磁石の回収装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単かつ工数が少なく、更にローターから希土類磁石が出し易い希土類磁石の回収方法及び回収装置の提供。
【解決手段】回転軸に取り付けられたシャフト、前記シャフトの周囲において前記シャフトの軸方向に積層された複数の電磁鋼板から形成された積層体、前記積層体を前記シャフトの軸方向に貫通するようにして前記積層体に形成された磁石収容孔内に収容された希土類磁石、及び前記積層体の前記磁石収容孔を塞ぐ保護部を有するローターを少なくとも有するモーターから前記希土類磁石を回収する希土類磁石の回収方法であって、前記ローターから前記保護部を取り外す取外し工程と、前記ローターからの前記シャフトの取外し及び前記シャフトの切断をすることなく、前記磁石収容孔内から前記希土類磁石を出す磁石出し工程とを含む希土類磁石の回収方法である。
【選択図】図2B

Description

本発明は、希土類磁石の回収方法、及び希土類磁石の回収装置に関する。
希土類金属を用いた永久磁石である希土類磁石を用いたモーターは、エアコン、洗濯機等の電化製品、自動車などの各種装置における回転駆動の駆動源として用いられている。
昨今、環境保全の一環として、モーターから希土類磁石を回収することが行われている。例えば、ローターのシャフトを切る、又はローターからシャフトを抜いてから、希土類磁石を脱磁して、更に電磁鋼板を外して希土類磁石を取り出す方法が提案されている。また、ローターからローターコアを抜き出し、ローターコアを加熱してローターコア中の樹脂を溶解又は熱劣化させた後に、希土類磁石を押し出す方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ローターのシャフトを切る、又はローターのシャフトを抜くのは、ローターとブラケットを分離することにより全体の容量を減らし、保管や持ち運びの際のハンドリングを容易にするためである。
しかし、これらの提案の技術は、シャフトを切る工程、ローターからシャフトを抜く工程、電磁鋼板を外す工程、ローターからローターコアを抜く工程などを要し、工程数が多く、作業に時間が掛かるという問題がある。
また、ローターからシャフトを抜く場合には、中心軸を固定していたシャフトが抜けることにより、積層されていた電磁鋼板が移動又は変形して希土類磁石に接触し、希土類磁石が取り出しにくくなるという問題がある。
したがって、簡単かつ工数が少なく、更にローターから希土類磁石が出し易い希土類磁石の回収方法及び回収装置の提供が求められているのが現状である。
特開2010−110167号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、簡単かつ工数が少なく、更にローターから希土類磁石が出し易い希土類磁石の回収方法及び回収装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 回転軸に取り付けられたシャフト、前記シャフトの周囲において前記シャフトの軸方向に積層された複数の電磁鋼板から形成された積層体、前記積層体を前記シャフトの軸方向に貫通するようにして前記積層体に形成された磁石収容孔内に収容された希土類磁石、及び前記積層体の前記磁石収容孔を塞ぐ保護部を有するローターを少なくとも有するモーターから前記希土類磁石を回収する希土類磁石の回収方法であって、
前記ローターから前記保護部を取り外す取外し工程と、
前記ローターからの前記シャフトの取外し及び前記シャフトの切断をすることなく、前記磁石収容孔内から前記希土類磁石を出す磁石出し工程とを含むことを特徴とする希土類磁石の回収方法である。
<2> モーターが、ローターを保持するブラケットを更に有してなり、
取外し工程が、前記ローターが前記ブラケットに保持された状態で、前記ブラケットを固定して行われる前記<1>に記載の希土類磁石の回収方法である。
<3> 磁石出し工程の前に、希土類磁石を脱磁する脱磁工程を含む前記<1>から<2>のいずれかに記載の希土類磁石の回収方法である。
<4> 回転軸に取り付けられたシャフト、前記シャフトの周囲において前記シャフトの軸方向に積層された複数の電磁鋼板から形成された積層体、前記積層体を前記シャフトの軸方向に貫通するようにして前記積層体に形成された磁石収容孔内に収容された希土類磁石、及び前記積層体の前記磁石収容孔を塞ぐ保護部を有するローターを少なくとも有するモーターから前記希土類磁石を回収する希土類磁石の回収装置であって、
前記ローターから前記保護部を取り外す取外し手段と、
前記ローターからの前記シャフトの取外し及び前記シャフトの切断をすることなく、前記磁石収容孔内から前記希土類磁石を出す磁石出し手段とを有することを特徴とする希土類磁石の回収装置である。
<5> モーターが、ローターを保持するブラケットを更に有してなり、
取外し手段が、前記ローターが前記ブラケットに保持された状態で、前記ブラケットを固定する固定部材を有する前記<4>に記載の希土類磁石の回収装置である。
<6> 希土類磁石を脱磁する脱磁手段を有する前記<4>から<5>のいずれかに記載の希土類磁石の回収装置である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、簡単かつ工数が少なく、更にローターから希土類磁石が出し易い希土類磁石の回収方法及び回収装置を提供することができる。
図1は、モーターの一例を示す分解斜視図である。 図2Aは、実施例1で用いたモーターの概略側面図である。 図2Bは、図2Aに示すモーターの概略断面図である。 図3は、ステーター収容器の一部を切断した図2Aに示すモーターの概略側面図である。 図4は、ステーターを外した図3に示すモーターの概略側面図である。 図5Aは、図4に示すモーターを固定部材に固定した概略側面図である。 図5Bは、図4に示すモーターを固定部材に固定した概略上面図である。 図6は、保護部を外した図4に示すモーターの概略上面図である。 図7Aは、脱磁工程において、積層体の外周を加熱ヒーターで囲んだ状態を示す概略側面図である。 図7Bは、脱磁工程において、積層体の外周を加熱ヒーターで囲んだ状態を示す概略上面図である。 図8は、保護部を外した面を下方向にして希土類磁石を出す状態を示す概略図である。 図9は、希土類磁石を出した後のモーターの概略上面図である。 図10は、シャフトを抜かない状態のローターの概略断面図である。 図11は、シャフトを抜いた状態のローターの概略断面図である。
(希土類磁石の回収方法及び希土類磁石の回収装置)
本発明の希土類磁石の回収方法は、少なくとも取外し工程と、磁石出し工程とを含み、好ましくは脱磁工程を含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記希土類磁石の回収方法は、ローターを少なくとも有するモーターから希土類磁石を回収する方法である。
本発明の希土類磁石の回収装置は、少なくとも取外し手段と、磁石出し手段とを有し、好ましくは脱磁手段を有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
前記希土類磁石の回収装置は、ローターを少なくとも有するモーターから希土類磁石を回収する装置である。
前記希土類磁石の回収方法は、前記希土類磁石の回収装置により好適に実施でき、前記取外し工程は、前記取外し手段により好適に実施でき、前記磁石出し工程は、前記磁石出し手段により好適に実施でき、前記脱磁工程は、前記脱磁手段により好適に実施でき、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に実施できる。
<モーター>
前記モーターは、少なくともローター(回転子)を有し、好ましくはブラケットを有し、更に必要に応じて、ステーター(固定子)などのその他の部材を有する。
−ローター−
前記ローターは、少なくともシャフトと、積層体と、希土類磁石と、保護部とを有し、更に必要に応じて、その他の部を有する。
−−シャフト−−
前記シャフトは、前記ローターの回転軸に取り付けられている。
例えば、家庭用ルームエアコンなどの空気調和機では、前記シャフトにクロスフローファン、プロペラファンなどのファンが取り付けられている。前記シャフトが回転することにより、前記ファンが回転する。
前記シャフトの材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−積層体−−
前記積層体は、前記シャフトの周囲において前記シャフトの軸方向に積層された複数の電磁鋼板から形成される。
前記電磁鋼板の形状及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平均厚みが0.05mm〜0.5mmの板状などが挙げられる。
前記電磁鋼板の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ケイ素鋼板等の強磁性体などが挙げられる。
前記複数の電磁鋼板は、前記シャフトと接していてもよいし、接していなくてもよい。
前記複数の電磁鋼板は、互いに接着されていてよいし、接着されていなくてもよい。前記接着の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、樹脂により接着させる方法などが挙げられる。
前記複数の電磁鋼板が、互いに接着されておらず、かつ前記シャフトと接している場合には、前記ローターからの前記シャフトの取外し又は前記シャフトの切断を行うと、前記電磁鋼板が移動して、前記積層体に形成された磁石収容孔を不規則に狭くする。そのため、前記磁石収容孔から前記希土類磁石を出すことが困難になる。
一方、本発明では、前記磁石収容孔内から前記希土類磁石を出す際に、前記ローターからの前記シャフトの取外し及び前記シャフトの切断をすることがない。そのため、前記複数の電磁鋼板が、互いに接着されておらず、かつ前記シャフトと接している場合においても、前記磁石収容孔を不規則に狭くすることがなく、前記希土類磁石を出しやすい。
前記積層体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円筒状などが挙げられる。
−−希土類磁石−−
前記希土類磁石は、前記積層体を前記シャフトの軸方向に貫通するようにして前記積層体に形成された磁石収容孔内に収容されている。
前記希土類磁石の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サマリウムコバルト磁石、ネオジム磁石、プラセオジム磁石、サマリウム鉄窒素磁石などが挙げられる。
前記希土類磁石の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記磁石収容孔から出し易い点で、直方体が好ましい。
前記希土類磁石の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−保護部−−
前記保護部としては、前記積層体の前記磁石収容孔を塞ぐ部であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記保護部は、前記シャフトの軸方向における前記積層体の少なくとも一方の面の全体を覆っていてもよい。
前記保護部は、例えば、前記磁石収容孔から前記希土類磁石が出ることを防止するために設置される。
前記保護部の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス、真鍮などが挙げられる。
前記保護部の形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記保護部は、例えば、前記積層体に固定されている。前記保護部を前記積層体に固定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リベットで固定する方法などが挙げられる。
−ブラケット−
前記ブラケットは、前記ローターを保持する部材である。
前記ブラケットは、例えば、前記シャフトの軸方向の一方で前記シャフトを支持する軸受を有する。
前記モーターから前記希土類磁石を回収する際には、前記モーターは、前記ローターが前記ブラケットにより保持されていることが好ましい。そうすることにより、前記ローターは、倒れることなく、軸方向を重力方向と略平行にして立つことができることから、取り扱いが容易になる。
前記ブラケットは、前記ステーターの側面を覆うステーター収容器を有していてもよい。
−ステーター−
前記ステーターは、前記ローターの外周を囲み、前記ローターと相互作用して回転モーメントを発生させる部材である。
前記ステーターと前記ローターの間には、空隙が設けられている。
前記ステーターは、例えば、複数のスロットが設けられた円筒状のステーターコアと、前記各スロット内に挿入された巻線とを有する。
前記巻線の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅などが挙げられる。
<取外し工程及び取外し手段>
前記取外し工程としては、前記ローターから前記保護部を取り外す工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記取外し手段により行うことができる。
前記取外し手段としては、前記ローターから前記保護部を取り外す手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドリルなどが挙げられる。
前記保護部が、リベットにより前記電磁鋼板に固定されている場合には、前記リベットを外すことにより、前記ローターから前記保護部を外すことができる。
前記リベットを外す方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記リベットをドリルで壊す方法などが挙げられる。
前記取外し工程は、前記モーターが前記ローターを保持する前記ブラケットを更に有してなり、前記ローターが前記ブラケットに保持された状態で、前記ブラケットを固定して行われることが好ましい。そうすることにより、前記保護部の取外しが容易になる。
前記固定は、例えば、下記固定部材により行うことができる。
前記希土類磁石の回収装置においては、前記モーターが、前記ローターを保持するブラケットを更に有してなり、前記取出し手段は、更に、前記ローターが前記ブラケットに保持された状態で、前記ブラケットを固定する固定部材を有することが好ましい。そうすることにより、前記保護部の取外しが容易になる
前記固定部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、万力などが挙げられる。前記万力としては、例えば、横万力、マシンバイス、スーパーバイスなどが挙げられる。
<磁石出し工程及び磁石出し手段>
前記磁石出し工程としては、前記ローターからの前記シャフトの取外し及び前記シャフトの切断をすることなく、前記磁石収容孔内から前記希土類磁石を出す工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、希土類磁石の自重を利用して出す工程などが挙げられる。
前記磁石出し手段としては、前記ローターからの前記シャフトの取外し及び前記シャフトの切断をすることなく、前記磁石収容孔内から前記希土類磁石を出す手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、希土類磁石の自重を利用して出す手段などが挙げられる。
前記磁石出し工程としては、具体的には、例えば、前記保護部が前記ローターから外され、前記磁石収容孔が露出した面を略重力方向(下方向)を向くようにして、前記希土類磁石の自重による重力落下によって、前記磁石収容孔内から前記希土類磁石を出す工程などが挙げられる。その際には、前記ローターに衝撃を与えることより、前記希土類磁石が前記磁石収容孔内からより出易くなる。前記ローターへの衝撃は、例えば、衝撃付与部材により与えることができる。衝撃を与える際には、前記ローターの向きは、特に限定されない。前記衝撃付与部材としては、例えば、ハンマーなどが挙げられる。
前記磁石出し工程は、前記モーターが前記ローターを保持する前記ブラケットを更に有してなり、前記ローターが前記ブラケットに保持された状態で、前記ブラケットを固定して行われることが好ましい。そうすることにより、前記衝撃付与部材による衝撃をより確実に前記ローターに与えることができる。
前記固定は、例えば、前記固定部材により行うことができる。
前記希土類磁石の回収装置においては、前記モーターが、前記ローターを保持するブラケットを更に有してなり、前記磁石出し手段は、更に、前記ローターが前記ブラケットに保持された状態で、前記ブラケットを固定する前記固定部材を有することが好ましい。そうすることにより、前記衝撃付与部材による衝撃をより確実に前記ローターに与えることができる。
<脱磁工程及び脱磁手段>
前記脱磁工程としては、前記磁石出し工程の前に、前記希土類磁石を脱磁する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記脱磁手段により行うことができる。
前記脱磁手段としては、前記希土類磁石を脱磁する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加熱ヒーターなどが挙げられる。
前記加熱ヒーターの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、円筒状であることが、前記積層体を囲み、前記希土類磁石を効率的に加熱でき、効率的に前記希土類磁石を脱磁できる点で好ましい。
前記脱磁工程は、前記ステーターが外された前記モーターにおいて前記積層体を円筒状の加熱ヒーターにより囲んで行うことがより好ましい。そうすることにより、前記希土類磁石を効率的に加熱することができ、効率的に前記希土類磁石を脱磁できる。
なお、前記ステーターの前記巻線は、通常、回収され再利用されるため、前記ステーターを外す工程は無駄な工程ではない。
前記脱磁工程は、前記モーターが前記ローターを保持する前記ブラケットを更に有してなり、前記ローターが前記ブラケットに保持された状態で、前記ブラケットを固定して行われることが好ましい。前記モーターが固定されていないと、前記モーターが動いて前記シャフトが邪魔になり、前記脱磁工程の際(例えば、加熱の際)に、前記加熱ヒーターが前記シャフトに当たり前記シャフトが加熱されることにより、やけどなどの危険を伴う可能性があるが、前記好ましい態様にすることにより、前記ローターが前記シャフトを有する状態でも、前記シャフトが邪魔にならず、前記脱磁工程の操作が安全かつ容易になる。
前記固定は、例えば、前記固定部材により行うことができる。
前記希土類磁石の回収装置においては、前記モーターが前記ローターを保持するブラケットを更に有してなり、前記脱磁手段は、更に、前記ローターが前記ブラケットに保持された状態で、前記ブラケットを固定する前記固定部材を有することが好ましい。そうすることにより、安全かつ容易に脱磁を行うことができる。
前記脱磁工程における脱磁時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、作業時間を短縮するため、1分間〜10分間が好ましい。
前記脱磁工程における脱磁温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、確実に脱磁できる点で、前記希土類磁石のキュリー温度以上の温度が好ましく、キュリー温度以上かつキュリー温度足す200℃以内がより好ましい。
なお、脱磁温度は、加熱される希土類磁石自体の温度である。
ここで、前記希土類磁石の回収方法、及び前記希土類磁石の回収装置に供する前記モーターの一例を、図を用いて説明する。図1は、前記モーターの一例を示す分解斜視図である。図1のモーターは、ローター1と、ローター1の外周を囲みローター1と相互作用して回転モーメントを発生させるステーター11と、ローター1及びステーター11を保持するブラケット21とを有する。ローター1は、回転軸に取り付けられたシャフト2と、複数の電磁鋼板から形成される積層体3と、積層体3の磁石収容孔を塞ぐ保護部4と、ベアリング5とを有する。積層体3には磁石収容孔が形成されており、希土類磁石が収容されている。ステーター11は、複数のスロットが設けられた円筒状のステーターコア12と、前記各スロット内に挿入された巻線13とを有する。ブラケット21は、下部で軸受23によりシャフト2を支持し、かつステーター収容器22によりステーター11の側面を覆っている。ステーター11には、電源又は駆動回路に接続するためのリード線31が配されている。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
本発明の希土類磁石の回収方法及び希土類磁石の回収装置を用いて、エアコン用のモーターから希土類磁石を回収した。以下、図を用いて詳細に説明する。
モーターとしては、図2A及び図2Bに示すようなモーター(DDN−X8型コンプレッサ、三洋電機社製)を用いた。このモーターは、ローターと、ステーターと、ブラケットとを有している。図2Aは、モーターの概略側面図である。図2Bは、モーターの概略断面図である。
前記ローターは、回転軸に取り付けられたシャフト2、シャフト2の周囲においてシャフト2の軸方向に積層された複数の電磁鋼板から形成された積層体3、積層体3をシャフト2の軸方向に貫通するようにして積層体3に形成された磁石収容孔内に収容された8枚の希土類磁石6、及び積層体3の前記磁石収容孔を塞ぐ保護部4を有する。
前記ステーターは、円筒状のステーターコア12を有している。ステーターコア12は、前記ローターの外周を囲んでいる。
前記ブラケットは、ステーター収容器22、及び軸受23を有している。ステーター収容器22は、前記ステーターの側面を覆っている。軸受23は、シャフト2を支持している。
前記複数の電磁鋼板の個々は、樹脂などによる接着はされていない。
シャフト2は、複数の電磁鋼板と接している。
まず、ステーター収容器22の下部から約1/3のところを切断し、ステーターコア12が露出するようにした(図3参照)。
続いて、ステーターをモーターから外した(図4参照)。この際、ローターは依然としてブラケットに保持されている。
<取外し工程>
続いて、ステーターを外したモーターを固定台52の上に載せ、更にステーター収容器22の側面に固定部材である万力51を当て、モーターが動かないように固定した(図5A及び図5B参照)。
モーターが固定された状態で、ドリルを用いて保護部4に取り付けられたリベットを外した。保護部4が外されたローターは、上部から見ると、積層体3に形成された磁石収容孔7に収容された希土類磁石6が確認できる(図6参照)。
<脱磁工程>
続いて、万力51及び固定台52でモーターを固定した状態で、円筒状の加熱ヒーター61により積層体3を囲み、加熱を行うことで、希土類磁石の脱磁を行った。脱磁は、希土類磁石(ネオジム磁石)のキュリー温度付近の温度(300℃)で、1分間行った(図7A及び図7B参照)。
<磁石外し工程>
続いて、保護部を外した面が重力方向(下方向)を向くようにした後、ハンマーで積層体3を軽く叩き、積層体3に衝撃を与えた。そうすることにより、希土類磁石6は、自重により、磁石収容孔7から出た(図8及び図9参照)。
シャフト2を抜かない実施例1のローターでは、図10に示す断面概略図のように、シャフト2が電磁鋼板と接しているために、電磁鋼板は移動せず、磁石収容孔の形状が保持されており、積層体3と希土類磁石6との間には、一定の空隙が保持されており、磁石収容孔内で希土類磁石6は、動くことができた。そのため磁石出し工程において、上記のとおり、容易に磁石収容孔から希土類磁石を出すことができた。
(比較例1)
実施例1において、取外し工程の後であって脱磁工程の前に、シャフトを抜いた以外は、実施例1と同様にして、取外し工程、脱磁工程、及び磁石外し工程を行った。
そのところ、図11に示す断面図のように、ローターはシャフトがないために、電磁鋼板が不規則に移動して、磁石収容孔の形状が変化し、磁石収容孔内で希土類磁石6が動くことが困難になり、実施例1のように、希土類磁石の自重のみによって磁石収容孔から希土類磁石6を出すことはできなかった。
本発明の希土類磁石の回収方法、及び希土類磁石の回収装置は、簡単かつ工数が少なく、更にローターから希土類磁石が出し易いことから、モーターから希土類磁石を回収する方法、及び装置に好適に用いることができる。
1 ローター
2 シャフト
3 積層体
4 保護部
5 ベアリング
6 希土類磁石
7 磁石収容孔
11 ステーター
12 ステーターコア
13 巻線
21 ブラケット
22 ステーター収容器
23 軸受
31 リード線
51 万力
52 固定台

Claims (6)

  1. 回転軸に取り付けられたシャフト、前記シャフトの周囲において前記シャフトの軸方向に積層された複数の電磁鋼板から形成された積層体、前記積層体を前記シャフトの軸方向に貫通するようにして前記積層体に形成された磁石収容孔内に収容された希土類磁石、及び前記積層体の前記磁石収容孔を塞ぐ保護部を有するローターを少なくとも有するモーターから前記希土類磁石を回収する希土類磁石の回収方法であって、
    前記ローターから前記保護部を取り外す取外し工程と、
    前記ローターからの前記シャフトの取外し及び前記シャフトの切断をすることなく、前記磁石収容孔内から前記希土類磁石を出す磁石出し工程とを含むことを特徴とする希土類磁石の回収方法。
  2. モーターが、ローターを保持するブラケットを更に有してなり、
    取外し工程が、前記ローターが前記ブラケットに保持された状態で、前記ブラケットを固定して行われる請求項1に記載の希土類磁石の回収方法。
  3. 磁石出し工程の前に、希土類磁石を脱磁する脱磁工程を含む請求項1から2のいずれかに記載の希土類磁石の回収方法。
  4. 回転軸に取り付けられたシャフト、前記シャフトの周囲において前記シャフトの軸方向に積層された複数の電磁鋼板から形成された積層体、前記積層体を前記シャフトの軸方向に貫通するようにして前記積層体に形成された磁石収容孔内に収容された希土類磁石、及び前記積層体の前記磁石収容孔を塞ぐ保護部を有するローターを少なくとも有するモーターから前記希土類磁石を回収する希土類磁石の回収装置であって、
    前記ローターから前記保護部を取り外す取外し手段と、
    前記ローターからの前記シャフトの取外し及び前記シャフトの切断をすることなく、前記磁石収容孔内から前記希土類磁石を出す磁石出し手段とを有することを特徴とする希土類磁石の回収装置。
  5. モーターが、ローターを保持するブラケットを更に有してなり、
    取外し手段が、前記ローターが前記ブラケットに保持された状態で、前記ブラケットを固定する固定部材を有する請求項4に記載の希土類磁石の回収装置。
  6. 希土類磁石を脱磁する脱磁手段を有する請求項4から5のいずれかに記載の希土類磁石の回収装置。
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