JP2013250472A - 表示装置 - Google Patents

表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013250472A
JP2013250472A JP2012125932A JP2012125932A JP2013250472A JP 2013250472 A JP2013250472 A JP 2013250472A JP 2012125932 A JP2012125932 A JP 2012125932A JP 2012125932 A JP2012125932 A JP 2012125932A JP 2013250472 A JP2013250472 A JP 2013250472A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
wavelength
display device
layer
light source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012125932A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Shibata
諭 柴田
Tomoko Nango
智子 南郷
Yuka Utsumi
夕香 内海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2012125932A priority Critical patent/JP2013250472A/ja
Publication of JP2013250472A publication Critical patent/JP2013250472A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Abstract

【課題】光学的クロストークが抑制された蛍光体励起変換方式の表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置1は、蛍光体層32と、蛍光体層32に含まれる蛍光体を励起する励起光を射出する光源16と、光源16から射出された光の透過率を制御し、蛍光体層32に入射する光量を制御する光シャッター41と、を備えている。光源16と光シャッター41との間には、誘電体多層膜からなる第1バンドパスフィルター17が配置され、光シャッター17と蛍光体層32との間には、光源16から射出された励起光を透過し蛍光体層32から放射された蛍光を反射する第2バンドパスフィルター34が配置されており、第1バンドパスフィルター17の反射帯域の短波長端の波長をλ11とし、第2バンドパスフィルター34の反射帯域の短波長端の波長をλ21としたときに、λ11とλ21とが、λ11≦λ21の関係を満たすように構成されている。
【選択図】図10

Description

本発明は、蛍光体励起変換方式の表示装置に関する。
表示装置の一形態として、蛍光体励起変換方式の表示装置が知られている。蛍光体励起変換方式の表示装置は、バックライトとして青色発光ダイオード(LED)や近紫外発光ダイオード(LED)などの単色の光源を用い、液晶パネルのカラーフィルタに相当する部位に蛍光体を配置したものである。蛍光体励起色変換方式の表示装置は、バックライトから射出された光を蛍光体で波長変換し、所望の色(RGBなど)を表示する。この表示装置は、カラーフィルタ方式のものと比較して、光の吸収による損失がなく、蛍光体によって波長変換するため、光利用効率が高いという特長がある。
蛍光体励起色変換方式の表示装置では、斜め方向から蛍光体に入射した光も蛍光に変換されて一部が正面方向に取り出される。そのため、蛍光体を用いない通常の表示装置に比べて、バックライトの指向性が表示装置の正面コントラストに大きな影響を与える。よって、指向性の高いバックライトが必要となる。バックライトの指向性を高める技術としては、例えば特許文献1に開示された技術が知られている。
特許文献1の技術は、三波長型冷陰極管を用いたバックライトとカラーフィルタとを組み合わせた表示装置において、バックライトの光射出面に赤、緑、青の三つの波長の光を透過し、各色の中間の波長の光を反射する誘電体多層膜を形成したものである。誘電体多層膜は、入射する光の角度が大きくなるほど反射帯域が短波長側にシフトする特性(ブルーシフト)を有するため、このような誘電体多層膜をバックライトの光射出面に形成することで、バックライトから斜めに射出される赤、緑、青の光成分がカットされ、指向性の高いバックライトが提供される。
特開2002−169026号公報
ところで、蛍光体励起色変換方式の表示装置では、全方向に等方発光する蛍光体を用いて表示を行うため、蛍光体からバックライト側に射出された蛍光を表示側に反射させて表示に利用することが必要となる。そのため、蛍光体と液晶層との間に蛍光を反射しバックライト光(励起光)を透過するバンドパスフィルターを設けることが知られている。バンドパスフィルターとしては、通常、誘電体多層膜が利用される。よって、このような誘電体多層膜に特許文献1のようなバックライトの指向性を高める機能を持たせれば、正面コントラストが高く、明るい表示が可能な表示装置が提供できる。
しかしながら、誘電体多層膜に蛍光反射機能とバックライトの指向性を向上する機能を兼備させようとすると、誘電体多層膜の反射帯域をバックライト光の長波長端近傍まで広げる必要がある。一般に誘電体多層膜の反射帯域を広げると誘電体多層膜の厚みは大きくなるが、誘電体多層膜の厚みが大きくなると、液晶パネルで調光し所望の画素から射出された光が、意図しない隣の画素の蛍光体に入射するという光学的クロストークが発生する。また、特許文献1の誘電体多層膜は、青と緑の中間の波長の光を透過するように設計されているが、このような誘電体多層膜を蛍光体励起変換方式の表示装置に適用すると、誘電体多層膜の透過帯域がブルーシフトによってバックライトの発光帯域まで移動し、隣接画素間の光学的クロストークがさらに大きくなる。その結果、色純度の低下やコントラストの低下を引き起こすという問題があった。
本発明の目的は、色純度の低下やコントラストの低下が抑制された蛍光体励起変換方式の表示装置を提供することにある。
本発明の表示装置は、蛍光体層と、前記蛍光体層に含まれる蛍光体を励起する励起光を射出する光源と、前記光源から射出された励起光の透過率を制御し、前記蛍光体層に入射する光量を制御する光シャッターと、を備えた蛍光体励起変換方式の表示装置であって、前記光源と前記光シャッターとの間に、誘電体多層膜からなる第1バンドパスフィルターが配置され、前記光シャッターと前記蛍光体層との間に、前記励起光を透過し前記蛍光体層から放射された蛍光を反射する第2バンドパスフィルターが配置され、前記第1バンドパスフィルターの反射帯域の短波長端の波長をλ11とし、前記第2バンドパスフィルターの反射帯域の短波長端の波長をλ21としたときに、前記λ11と前記λ21とが、λ11≦λ21の関係を満たす。
前記第1バンドパスフィルターの反射帯域の長波長端の波長をλ12とし、前記光源の最大強度を示す極大波長をλ0としたときに、前記λ11、前記λ12および前記λ0が、0≦λ11−λ0≦40、且つ、λ12−λ11≧180nmの関係を満たしてもよい。
前記λ11および前記λ0が、0≦λ11−λ0≦35の関係を満たしてもよい。
前記λ11および前記λ12が、λ12−λ11≧200nmの関係を満たしてもよい。
前記光シャッターは、液晶層と、前記液晶層を挟む一対の偏光層と、を備え、前記一対の偏光層のうちの一方の偏光層は、前記第1バンドパスフィルターと一体化されていてもよい。
前記第1バンドパスフィルターは、前記光源の光射出面に接着されていてもよい。
本発明によれば、光学的クロストークが抑制された蛍光体励起変換方式の表示装置を提供することができる。
照明装置の一実施形態の構成および作用を説明する図である。 第1バンドパスフィルターの一例を示す概略断面図である。 実施例1の照明装置の光学特性を示す図である。 第1バンドパスフィルターおよび光源の光学特性を説明する図である。 第1バンドパスフィルターの反射帯域の大きさと第1バンドパスフィルターを斜めに透過する光の透過率との関係を示す図である。 第1バンドパスフィルターの反射帯域の大きさと第1バンドパスフィルターを斜めに透過する光の透過率との関係を示す図である。 実施例1と比較例1の照明装置の等輝度曲線を示す図である。 実施例2の照明装置の光学特性を示す図である。 実施例3の照明装置の光学特性を示す図である。 蛍光体励起変換方式の表示装置の第1実施形態を示す断面模式図である。 実施例4および比較例2の表示装置の光学特性を示す図である。 蛍光体励起変換方式の表示装置の第2実施形態を示す断面模式図である。 蛍光体励起変換方式の表示装置の第3実施形態を示す断面模式図である。 蛍光体励起変換方式の表示装置の第4実施形態を示す断面模式図である。 蛍光体励起変換方式の表示装置の第5実施形態を示す断面模式図である。
図1(a)は、照明装置10の一実施形態を示す分解斜視図である。図1(b)は、照明装置10の作用を示す模式図である。
照明装置10は、発光素子11、導光板12、第1光学シート14、第2光学シート15および反射フィルム13を含むサイドライト型の光源16と、光源16の光射出面上に配置された第1バンドパスフィルター17と、を備えている。
発光素子11は、波長410nm〜490nmの範囲に少なくとも1つの発光強度の極大値を有する青色発光素子である。発光素子11としては、例えばLED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)が用いられるが、CCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp;冷陰極管)などの他の発光素子を用いてもよい。図1では、青色LEDからなる複数の発光素子11が導光板12の端面に沿って配置されている。
発光素子11から導光板12の端面に入射した光は、導光板12の内部を全反射しつつ伝播し、導光板12の上面(光射出面)から概ね均一な強度で射出される。導光板12の下面(上面とは反対側の面)には導光板12の外部に漏れる光を導光板12の内部に向けて反射する反射フィルム(反射層)13が設けられている。
導光板12の上面には、第1光学シート14と第2光学シート15が順に積層されている。第1光学シート14および第2光学シート15は、互いに集光方向が直交するプリズムシートである。第1光学シート14および第2光学シート15の表面には、集光効果を有するプリズムパターンが均一に形成されており、導光板12の上面から射出された光は、第1光学シート14および第2光学シート15によって集光され、概ね平行化されて射出される。第1光学シート14および第2光学シート15としては、例えば、住友3M社製のBEF(商品名)が用いられる。
第2光学シート15の上面(光射出面)には、第1バンドパスフィルター17が積層されている。第1バンドパスフィルター17は、発光素子11の極大波長(発光強度の極大値を示す波長)の光を透過し、それよりも長波長側の光を反射する誘電体多層膜である。誘電体多層膜の反射スペクトルは、入射極角が大きくなるに従って短波長側にシフトするブルーシフトと言う特徴がある。第1バンドパスフィルター17は、この特徴を利用して、第1バンドパスフィルター17に対して垂直に近い角度で入射した光L1を透過し、第1バンドパスフィルター17に対して斜めに入射した光L2を反射する。
照明装置10では、導光板12の上面から射出された光が、第1光学シート14、第2光学シート15および第1バンドパスフィルター17を透過することにより、導光板12の上面に対して概ね垂直な方向にコリメートされて射出される。よって、指向性の高い照明装置(指向性光源)10が提供される。
図2は、第1バンドパスフィルター17の一例を示す概略断面図である。図2(a)は全体を示す断面図であり、図2(b)は一部を拡大した断面図であり、図2(c)は図2(b)の一部をさらに拡大した断面図である
第1バンドパスフィルター17は、例えば、複数の有機膜を積層、延伸して形成した多層膜フィルムである。第1バンドパスフィルター17は、光源16側から順に、第1フィルター部171から第5フィルター部175までが積層されたものである。
第1フィルター部171は、1つの繰り返し単位が高屈折率層171B−Hと低屈折率層171B−Lからなり、繰り返し単位が連続的に変調された構造をなしている。繰り返し単位のうち1単位の層間隔が小さい側を171A、1単位の層間隔が大きい側を171Bとしている。
高屈折率層171B−Hをポリエチレンナフタレートで形成し、低屈折率層171B−Lをポリエチレンテレフタレートで形成した場合、高屈折率層171B−Hと低屈折率層171B−Lの屈折率差は0.12である。高屈折率層171B−Hを形成する材料としては、フルオレン系樹脂、低屈折率層171B−Lを形成する材料としては、フッ素系樹脂なども用いることができる。
第1バンドパスフィルター17の厚さ方向に沿って、繰り返し単位の厚さが第1フィルター部171から第5フィルター部175に通して連続的に変調されており、その繰り返し単位の厚さが、光源16側で最小、反対側で最大となっている。
第1バンドパスフィルター17の繰り返し単位の厚さ(層間隔)と、第1バンドパスフィルター17の繰り返し単位における反射波長と、媒質(第1バンドパスフィルター17を構成する材質)の屈折率との間には、以下の式(1)の関係がある。
1単位の厚さ=反射波長/[2×(媒質の屈折率)] (1)
例えば、第1バンドパスフィルター17の中の一部の繰り返し単位における反射波長が550nm、第1バンドパスフィルター17の媒質の平均屈折率が1.52の場合、上記の式(1)から、1単位の厚さは約181nmである。
第1フィルター部171から第5フィルター部175の各層の厚さは、それぞれの層における反射波長に合わせて適宜決定される。
なお、図2では、第1バンドパスフィルター17を第1から第5フィルター部に分けて説明したが、第1バンドパスフィルター17は、5層の独立したバンドパスフィルターを積層したものであってもよいし、1層のバンドパスフィルターの中で、連続的に繰り返し単位の厚さが変調されたものであってもよい。また、繰り返し単位の変調は、光源側が最大、反対側で最小となっていても構わない。また、変調は単調増加や単調減少である必要はなく、両側が大きく、中央付近に最小部が存在するように変調されていてもよい。
[第1バンドパスフィルターの実施例1]
図3(a)は、第1バンドパスフィルター17の反射スペクトルと発光素子11(光源16)の発光スペクトルの一例(実施例1)を示す図である。
前述のように、誘電体多層膜の反射スペクトルは、入射極角が大きくなるに従って短波長側にシフトするブルーシフトと言う特徴がある。誘電体多層膜に垂直に入射した光は緑〜赤色領域において反射するが、例えば斜め50度入射した光は青〜緑領域より短波長の光を反射するなどの現象が起きる。このため、本実施形態では、反射が生じる光の角度を制御するために、第1バンドパスフィルター17の反射帯域の短波長端の波長を所望の範囲に制御している。また、反射帯域が大きくブルーシフトすることによって、第1バンドパスフィルター17に大きな角度で入射した光が、第1バンドパスフィルター17をそのまま透過してしまうことを抑制するために、第1バンドパスフィルター17の反射帯域の長波長端の波長を所望の範囲に制御している。
例えば、第1バンドパスフィルター17の反射帯域の短波長端の波長をλ11、第1バンドパスフィルター17の反射帯域の長波長端の波長をλ12、発光素子11(光源16)の発光強度の極大値を示す波長(極大波長)をλ0、発光素子11の発光帯域の長波長端の波長をλ02とすると、λ11とλ12は、λ12−λ11≧180nm、好ましくは、λ12−λ11≧200nmの関係を満たすように設計されており、λ0とλ11は、0≦λ11−λ0≦40nm、好ましくは、0≦λ11−λ0≦35nmの関係を満たすように設計されている。図3(a)の例では、λ11=455nm、λ12=655nm、λ0=450nm、λ02=485nm、λ12−λ11=200nm、λ11−λ0=5nm、λ11<λ02である。
図3(b)および図3(c)は、光源16の光射出面に第1バンドパスフィルター17を設置しない例(比較例1:図3(b))と光源16の光射出面に第1バンドパスフィルター17を設置した例(実施例1:図3(c))の光束分布の違いを示している。それぞれの全光束を100%とし、±何度のコーン内に何%の光束が含まれるかを示している。図3(b)および図3(c)は、比較例1と実施例1のそれぞれの光束と積算光量を射出角(極角)ごとにプロットしたものである。
図3(b)および図3(c)に示すように、第1バンドパスフィルター17を設けることによって、光源16から射出される光の広角側(入射角の大きい成分)が第1バンドパスフィルター17で反射され、カットされる。結果として、照明装置10から射出される全光束のうち、±20度コーン内に含まれる光束の割合が高くなり、指向性が向上する効果が確認された。第1バンドパスフィルター17によって、斜め成分の光がカットされるため、照明装置10全体の光束のうち、第1バンドパスフィルター17を透過できる光束は61.1%となった。
指向性の高い光源16を用いれば、第1バンドパスフィルター17による指向性向上効果は相対的に小さくなり、透過率は相対的に高くなる。このため、用いる光源16の指向性(光束分布)に合せて、所望の透過率や所望の指向性(斜め入射光をどの程度カットするか)等を適宜設計することが可能である。
なお、前述した第1バンドパスフィルター17の各波長λ11、λ12は、次のようにして定義される。すなわち、λ11は第1バンドパスフィルター17の短波長側透過領域における最大透過率Aを100%としたときに、A×0.9の透過率を示す波長と定義される。λ12は、第1バンドパスフィルター17の長波長側透過領域における最大透過率Bを100%としたときに、B×0.9の透過率を示す波長と定義される。干渉による反射スペクトルの波打ちが生じて境界部の波長を厳密に定義しにくい場合には、B×0.9の透過率を示す最大の波長がλ12と定義される。なお、第1バンドパスフィルター17の反射スペクトルは、分光光度計を用いて測定される。
例えば、図4(a)の反射スペクトルを有する第1バンドパスフィルター17を用いた場合、最大透過率Aは98.5%であるため、A×0.9=88.6%の透過率を示す波長λ11は465nmとなる。また、最大透過率Bは98.5%であるため、B×0.9=88.6%の透過率を示す最大波長λ12は630nmとなる。
また、前述した発光素子11(光源16)の各波長λ0、λ02は、次のようにして定義される。すなわち、λ0は、発光素子11(光源16)の発光スペクトルにおいて発光強度が最大となる波長(発光強度が極大値を示す波長)として定義される。また、λ02は、発光強度が最大強度(波長λ0における発光強度)の5%以下になる波長として定義される。なお、発光素子11(光源16)の発光スペクトルは、分光光度計を用いて測定される。
例えば、図4(b)の発光スペクトルを有する発光素子11(光源16)を用いた場合、λ0=450nm、λ02=485nmとなる。
図5および図6は、第1バンドパスフィルター17の反射帯域の大きさと第1バンドパスフィルター17を斜めに透過する光の透過率との関係を示す図である。図5(a)および図6(a)は、第1バンドパスフィルター17の反射スペクトルを示す図であり、図5(b)および図6(b)は、波長450nmにおける第1バンドパスフィルター17の透過率の入射角依存性を示す図であり、図5(c)および図6(c)は、波長480nmにおける第1バンドパスフィルター17の光の透過率の入射角依存性を示す図である。
なお、図5の第1バンドパスフィルター17では、λ11=465nm、λ12=630nm、(λ12−λ11)=165nmであり、図6の第1バンドパスフィルター17ではは、λ11=455nm、λ12=655nm、(λ12−λ11)=200nmである。
図5に示すように、波長450nmの光の透過率の入射角依存性を測定すると、極角30度以上の光は透過率がゼロとなり、透過光を抑制できることがわかる。一方、480nmの光は、極角60度付近から透過率が上昇し、光抜けが生じることがわかる。これに対して、図6の例では、波長450nm、480nmの光に対する入射角依存性を測定すると、極角90度付近まで透過率がゼロとなり、透過光を抑制できることがわかる。これらの結果から、第1バンドパスフィルター17の反射帯域(λ12−λ11)は200nm以上であることが好ましい。
図7(a)は、第1バンドパスフィルター17を光源16の光射出面に設置しない例(比較例1)における等輝度曲線を示す図であり、図7(b)は、第1バンドパスフィルター17を光源16の光射出面に設置した例(実施例1)における等輝度曲線を示す図である。図7(a)および図7(b)では、方位角が0°〜360°、極角0°(第1バンドパスフィルター17の光射出面の法線方向)〜90°の座標における等輝度曲線を示している。
図7(a)に示すように、図1に示した第1光学シート14および第2光学シート15を用いたXBEF(クロスベフ)方式の照明装置においては、広角方向の特定の方位において、大きな光漏れが発生する。このような広角方向の光漏れは、通常の液晶表示装置においては正面方向のコントラスト低下には繋がらないが、蛍光体励起変換方式の表示装置においては、蛍光体に斜めに入射した光も蛍光に変換されると正面方向に射出されるため、正面方向のコントラストに大きな影響を与える。
一方、図7(b)に示すように、XBEF方式の光源16に誘電体多層膜からなる第1バンドパスフィルター17を積層すると、極角の大きい方向での光漏れがなくなるため、このような光漏れによる正面コントラストの低下は抑制される。よって、コントラストの高い表示装置が提供できる。
[第1バンドパスフィルターの実施例2]
図8(a)は、第1バンドパスフィルター17の反射スペクトルと発光素子11の発光スペクトルの一例(実施例2)を示す図である。
図8(a)の例では、λ11=465nm、λ12=675nm、λ0=450nm、λ02=485nm、(λ12−λ11)=210nm、(λ11−λ0)=15nm、λ11<λ02である。
図8(b)および図8(c)は、光源16の光射出面に第1バンドパスフィルター17を設置しない例(比較例1:図8(b))と光源16の光射出面に第1バンドパスフィルター17を設置した例(実施例2:図8(c))の光束分布の違いを示している。それぞれの全光束を100%とし、±何度のコーン内に何%の光束が含まれるかを示している。図8(b)および図8(c)は、比較例1と実施例2のそれぞれの光束と積算光量を射出角(極角)ごとにプロットしたものである。
図8(b)および図8(c)に示すように、実施例2においても実施例1(図3(b)参照)と同様に、±20度コーン内に収まる光束量が増えており、照明装置の指向性向上の効果が確認された。第1バンドパスフィルター17によって、斜め成分の光がカットされるため、照明装置10全体の光束のうち、第1バンドパスフィルター17を透過できる光束は80.8%となった。第1バンドパスフィルター17の透過/反射境界部の波長が長波長側に設定されているため、指向性向上効果としては、実施例1と比較して大きくないが、透過率を高くすることができる。
[第1バンドパスフィルターの実施例3]
図9(a)は、第1バンドパスフィルター17の反射スペクトルと発光素子11の発光スペクトルの一例(実施例3)を示す図である。
図9(a)の例では、λ11=485nm、λ12=695nm、λ0=450nm、λ02=485nm、(λ12−λ11)=210nm、(λ11−λ0)=35nm、λ11=λ02である。
図9(b)および図9(c)は、光源16の光射出面に第1バンドパスフィルター17を設置しない例(比較例1:図9(b))と光源16の光射出面に第1バンドパスフィルター17を設置した例(実施例3:図9(c))の光束分布の違いを示している。それぞれの全光束を100%とし、±何度のコーン内に何%の光束が含まれるかを示している。図9(b)および図9(c)は、比較例1と実施例3のそれぞれの光束と積算光量を射出角(極角)ごとにプロットしたものである。
図9(b)および図9(c)に示すように、実施例3では、非常に高い透過率を得ることができた、また照明装置10の指向性向上効果も確認できた。第1バンドパスフィルター17によって、斜め成分の光がカットされるため、照明装置10全体の光束のうち、第1バンドパスフィルター17を透過できる光束は88.6%となった。ただし、実施例1、2と比較すると、(λ11−λ0)の値が大きいため、斜め入射光が受ける第1バンドパスフィルター17のブルーシフトの効果が小さく、光源16からの斜め光を反射する効果、すなわち指向性向上効果は小さい。
これらの結果から、第1バンドパスフィルター17による指向性向上効果は、(λ11−λ0)の値が小さいほど高いことがわかる。一方、透過率は(λ11−λ0)の値が大きい程高いことがわかる。(λ11−λ0)の値を実施例3の値である35よりも大きくすると、さらに高い透過率が期待できるが、指向性向上効果はほとんど期待できなくなる。本実施例3で用いた光源16は光束分布が±40度の範囲に広がるものであるが、蛍光体励起変換方式の表示装置を実現する上では指向性のより高い光源16を用いることが求められる。本実施例3で用いた光源16よりも高い指向性のものを用いた場合、斜め入射光の成分は少なく、第1バンドパスフィルター17による指向性向上効果はさらに小さくなることから、指向性向上を目的とする場合の反射帯域は、短波長端部λ11が、(λ11−λ0)≦35であることが好ましい。
[表示装置の第1実施形態]
図10は、蛍光体励起変換方式の表示装置の第1実施形態を示す断面模式図である。
表示装置1は、照明装置10と、照明装置10から射出された光を蛍光体層32で波長変換し、所望の色(RGBなど)を表示する液晶パネル50と、を備えている。
照明装置10は、例えば図1に示した照明装置であり、波長410〜490nmの範囲に少なくとも最大強度を示す極大値を有する光源16と、光源16の光射出面上に配置された第1バンドパスフィルター17とを備えている。
液晶パネル50は、第1基板20と、第2基板30と、第1基板20と第2基板30との間に挟持された液晶層40と、を備えている。液晶層40は、照明装置10からの光の偏光状態を制御する。液晶層40としては、VA(Vertical Alignment)方式やIPS(In-Plane Switching)方式など、公知の種々の表示方式を採用することができる。
第1基板20は、第1透明基板21と、第1透明基板21の外面側(液晶層40とは反対側)に配置された第1偏光層22と、を備えている。第1透明基板21の内面側には、液晶層40の配向を制御するための回路層、画素電極、配向膜などが形成されているが、図10ではそれらの図示を省略している。
第2基板30は、第2透明基板31と、第2透明基板31の内面側(液晶層40側)に配置された蛍光体層32と、蛍光体層32の内面側に配置された平坦化層33と、平坦化層33の内面側に配置された第2バンドパスフィルター34と、第2バンドパスフィルター34の内面側に配置された第1保護層35と、第1保護層35の内面側に配置された第2偏光層36と、第2偏光層36の内面側に配置された第2保護層37と、を備えている。第2保護層37の内面側には、液晶層40の配向を制御するための対向電極、配向膜などが形成されているが、図10ではそれらの図示を省略している。
液晶層40と、液晶層40を挟持する第1偏光層22および第2偏光層36によって光シャッター41が形成されている。光シャッター41は、照明装置10から射出された光の透過率を制御し、蛍光体層32に入射する光量を制御する。
偏光層22,36としては、二色性色素を基材に塗布したもの、或いは、ポリビニルアルコール(PVA)に二色性色素を含浸した後、そのポリビニルアルコールを延伸させたものが用いられる。二色性色素としては、照明装置10の極大波長(450nm)付近に二色比の最大部が存在するものが好ましい。このような二色性色素としては、例えば、Acid red 266、Benzopurpurin、C.I.Direct Blue 67、Violet 20、Cyanine dye、Methyl Orange、Perylenebiscarboximides、RU 31.156、Sirius Supra Brown RLL、AH 6556などが挙げられる。
液晶パネル50を構成する各構成部材(第1透明基板21、第1偏光層22、第2透明基板31、蛍光体層32、平坦化層33、第2バンドパスフィルター34、第1保護層35、第2偏光層36、第2保護層37、液晶層40)は、照明装置10から射出された光を透過する透明な材料で構成されている。ここでいう「透明な材料」とは、照明装置10から射出される光、すなわち、発光素子11(光源16)の発光スペクトルの短波長端λ01と長波長端λ02の間の波長領域(λ01≦λ≦λ02)の光を透過する透明な材料を意味する。λ01は、発光強度が最大強度(波長λ0における発光強度)の5%以下になる波長として定義される(図4(b)参照)。「透明な材料」は、前記波長領域(λ01≦λ≦λ02)全体で高い透過率を示すものが好ましいが、少なくとも前記波長領域において表示画像が視認できる程度の透過率を有していればよい。また、液晶パネル50を構成する各構成部材のうち、液晶層40以外で、第1偏光層22と第2偏光層36との間に位置する部材(例えば第2保護層37)は、複屈折を実質的に持たない層であることが好ましい。
蛍光体層32には、赤色蛍光体層と、緑色蛍光体層と、青色散乱体層と、が1画素内に互いに隣接して設けられている。赤色蛍光体層は、第2偏光層36を透過した青色の励起光によって励起され、赤色の蛍光を放射する赤色蛍光体を含む。緑色蛍光体層は、第2偏光層36を透過した青色の励起光によって励起され、緑色の蛍光を放射する緑色蛍光体を含む。青色散乱体層は、第2偏光層36を透過した青色の励起光を散乱し、青色の散乱光を放射する散乱体を含む。
第2バンドパスフィルター34は、第2偏光層36を透過した青色の励起光を透過し、蛍光体層32から放射された蛍光(緑色蛍光体層から放射された緑色の蛍光および赤色蛍光体層から放射された赤色の蛍光)を反射する誘電体多層膜である。第2バンドパスフィルター34も第1バンドパスフィルター17と同様に、複数の有機膜を積層、延伸して形成した多層膜フィルムとして構成されており、高屈折率層と低屈折率層からなる繰り返し単位が連続的に変調された構造をなしている。
図11(a)は、第2バンドパスフィルター34の反射スペクトルと、発光素子11、緑色蛍光体層および赤色蛍光体層の発光スペクトルの一例(実施例4)を示す図である。図11(b)は、第2バンドパスフィルター34の反射スペクトルと発光素子11、緑色蛍光体層および赤色蛍光体層の発光スペクトルの他の一例(比較例2)を示す図である。
緑色蛍光体層は、520nm付近に発光強度の極大値を示す波長(極大波長)を有し、赤色蛍光体層は、620nm付近に発光強度の極大値を示す波長(極大波長)を有する。第2バンドパスフィルター34は、全方向に放射される蛍光を漏れなく反射できるように、緑色蛍光体層の発光帯域の短波長端付近の波長から近赤外領域の波長までの広い波長範囲に反射帯域を有する。図11(a)の例(実施例4)では、第2バンドパスフィルター34の反射帯域の短波長端の波長をλ21、第2バンドパスフィルター34の反射帯域の長波長端の波長をλ22、発光素子11の発光強度の極大値を示す波長(極大波長)をλ0、発光素子11の発光帯域の長波長端の波長をλ02とすると、λ21=485nm、λ22=1000nm、λ0=450nm、λ02=485nmである。
なお、λ22は、赤色の蛍光が第2バンドパスフィルター34に斜めに入射した際のブルーシフトを考慮して近赤外領域の波長(1000nm)に設定されているが、この波長λ22は用いる蛍光体の発光スペクトルに合わせて適宜選択すればよい。
第2バンドパスフィルター34の各波長λ21、λ22の定義は、第1バンドパスフィルター17の各波長λ11、λ12の定義と同じである。すなわち、λ21は第2バンドパスフィルター34の短波長側透過領域における最大透過率Aを100%としたときに、A×0.9の透過率を示す波長と定義される。λ22は、第2バンドパスフィルター34の長波長側透過領域における最大透過率Bを100%としたときに、B×0.9の透過率を示す波長と定義される。干渉による反射スペクトルの波打ちが生じて境界部の波長を厳密に定義しにくい場合には、B×0.9の透過率を示す最大の波長がλ22と定義される。なお、第2バンドパスフィルター34の反射スペクトルは、分光光度計を用いて測定される。
第1バンドパスフィルター17の反射帯域の短波長端の波長λ11と第2バンドパスフィルター34の反射帯域の短波長端の波長λ21とは、λ11≦λ21の関係を満たす。前述のように、表示装置1では、第1バンドパスフィルター17によって液晶パネル50に大きな角度で入射する光がカットされる。そのため、第2バンドパスフィルター34では、このような光をカットする必要がなく、そのぶん反射帯域の短波長端の波長λ21を第1バンドパスフィルター17の反射帯域の短波長端の波長λ11よりも長波長側に設定することができる。一般にバンドパスフィルターの厚みは、反射帯域が広くなるほど必要な多層膜の数が多くなるため、厚くなる。そのため、第2バンドパスフィルター34の反射帯域の短波長端の波長λ21を長波長側に設定すれば、第2バンドパスフィルター34の厚みが薄くなる。
例えば、図11(b)の例(比較例2)は、光源16の光射出面に第1バンドパスフィルター17を設けずに、第2バンドパスフィルター34のみで蛍光の反射と斜め励起光のカットを行う例である。この例では、第2バンドパスフィルター34で斜め励起光をカットするため、第2バンドパスフィルター34の反射帯域を発光素子11の極大波長λ0(450nm)付近まで広げる必要がある。そのため、第2バンドパスフィルター34の厚みが厚くなり、視差が大きくなる。また、第2バンドパスフィルター34の厚みが厚くなると、例えば緑色蛍光体層から放射された緑色光が、第2バンドパスフィルター34で反射されて赤色蛍光体層に入射し、赤色蛍光体層から放射された赤色光と混ざって黄色光となるという色クロストークが発生し、色純度が低下する惧れがある。
本実施形態の表示装置1では、蛍光体層32と光源16との間に2つバンドパスフィルターを設け、光源16に近い第1バンドパスフィルター17に照明装置10の指向性を高める機能を持たせ、光源16から遠い(蛍光体層32に近い)第2バンドパスフィルター34に蛍光を反射する機能を持たせている。照明装置10の指向性を高める機能と蛍光反射機能を分離して別々のバンドパスフィルター17,34に負担させることで、両方の機能を兼ね備えたバンドパスフィルターを1層のみ設ける場合(比較例2)に比べて、第2バンドパスフィルター34の厚みを薄くしている。例えば、図11(b)の例(比較例2)では、第2バンドパスフィルター34の厚みは79.3μmであるが、図11(a)の例(実施例4)では、第2バンドパスフィルター34の厚みは68.7μmである。このような構成を採用すれば、視差が少なく、色クロストークによる色純度の低下も抑制される。
以上のように、本実施形態の表示装置1においては、光源16と光シャッター41との間に、誘電体多層膜からなる第1バンドパスフィルター17が配置され、光シャッター41と蛍光体層32との間に、光源16から射出された励起光を透過し蛍光体層32から放射された蛍光を反射する第2バンドパスフィルター34が配置されて、且つ、第1バンドパスフィルター17の反射帯域の短波長端の波長をλ11とし、第2バンドパスフィルター34の反射帯域の短波長端の波長をλ21としたときに、λ11とλ21とが、λ11≦λ21の関係を満たすように構成されている。そのため、視差が少なく、光学的クロストークおよび色クロストークが抑制された表示装置1を提供することができる。
[表示装置の第2実施形態]
図12は、蛍光体励起変換方式の表示装置の第2実施形態を示す断面模式図である。本実施形態の表示装置2において第1実施形態の表示装置1と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、第1バンドパスフィルター17が第1偏光層22と一体化されている点である。
第1偏光層22は、第1バンドパスフィルター17を支持基材とし、この支持基材上に第1偏光層22の形成材料を塗布することにより形成されたものである。第1偏光層22と第1バンドパスフィルター17は、一体のフィルムとして提供され、第1透明基板21および光源16に接着される。
第1偏光層22は、例えば、種々の有機溶媒に二色性色素を溶解して溶液を調製し、ダイコータ、スリットコータ、バーコータなどの塗布装置を用いて、第1バンドパスフィルター17の一方の面に、その溶液を塗布し、乾燥することによって形成される。
二色性色素を配向させる方法としては、例えば、第1バンドパスフィルター17に、二色性色素を溶解した溶液を、剪断力を加えながら塗布する方法が挙げられる。この方法によれば、剪断力を加えた方向、すなわち、溶液の塗布方向が第1偏光層22の透過軸となり、剪断力を加えた方向と直交する方向が第1偏光層22の吸収軸となる。
また、二色性色素を配向させる方法としては、第1バンドパスフィルター17の一方の面に所定の配向処理を施された配向膜を形成し、その配向膜に、二色性色素を溶解した溶液を塗布することにより、二色性色素を配向させる方法が挙げられる。第1バンドパスフィルター17に配向処理を施した後、二色性色素を溶解した溶液を塗布した場合、配向処理方向に二色性色素が配向するので、第1偏光層22の吸収軸が配向処理方向と一致する。
本実施形態の表示装置2によれば、第1偏光層22と第1バンドパスフィルター17との間の空間をなくすことができるので、第1実施形態の表示装置1に比べて薄型化が可能となる。また、第1偏光層22を塗布で形成すれば、PVAに二色性色素を含浸させて延伸するものに比べて第1偏光層22の厚みを薄くすることができ、さらに薄型の表示装置が提供できる。
[表示装置の第3実施形態]
図13は、蛍光体励起変換方式の表示装置の第3実施形態を示す断面模式図である。本実施形態の表示装置3において第1実施形態の表示装置1と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、第1バンドパスフィルター17が光源16と一体化されている点である。
第1バンドパスフィルター17は、光源16若しくは光源16の最上層の光学部材(例えば第2光学シート15)を支持基材とし、この支持基材上に第1バンドパスフィルター17を構成する高屈折率層と低屈折率層を順次成膜することにより形成されたものである。第1バンドパスフィルター17と光源16若しくは光源16の最上層の光学部材(例えば第2光学シート15)は、一体の部材として提供され、第1偏光層22に接着される。
本実施形態の表示装置3によれば、第1バンドパスフィルター17と光源16との間の空間をなくすことができるので、第1実施形態の表示装置1に比べて薄型化が可能となる。
[表示装置の第4実施形態]
図14は、蛍光体励起変換方式の表示装置の第4実施形態を示す断面模式図である。本実施形態の表示装置4において第1実施形態の表示装置1と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、第1実施形態では、第2偏光層36が第2透明基板31の内面側に配置されるインセル構成が採用されていたが、本実施形態では、第2偏光層62が第2透明基板61の外面側に配置されるアウトセル構成が採用され、第2偏光層62の外面側(液晶層40側とは反対側)に第2バンドパスフィルター64および蛍光体層66が配置されている点である。
本実施形態の液晶パネル70は、第1基板20と、第2基板60と、第1基板20と第2基板60との間に挟持された液晶層40と、を備えている。
第2基板60は、第2透明基板61と、第2透明基板61の外面側(液晶層40とは反対側)に配置された第2偏光層62と、第2偏光層62の外面側に配置された保護層63と、保護層63の外面側に配置された第2バンドパスフィルター64と、第2バンドパスフィルター64の外面側に配置された平坦化層65と、平坦化層65の外面側に配置された蛍光体層66と、を備えている。第2透明基板61の内面側には、液晶層40の配向を制御するための対向電極、配向膜などが形成されているが、図14ではそれらの図示を省略している。
第2バンドパスフィルター64および蛍光体層66は第1実施形態の第2バンドパスフィルター34および蛍光体層32と同じものである。液晶層40と、液晶層40を挟持する第1偏光層22および第2偏光層62によって光シャッター42が形成されている。光シャッター42は、照明装置10から射出された光の透過率を制御し、蛍光体層66に入射する光量を制御する。
本実施形態の表示装置4では、液晶層40と蛍光体層66との間に第2透明基板61が配置されているため、第2透明基板61の厚みが厚いと、視差が大きくなり、表示特性上好ましくないが、第2透明基板61をエッチングや研磨等により薄型化すれば、このような問題は十分に抑制される。この場合、第2偏光層62として一般的なもの、例えば二色性色素をPVAなどに含浸させ延伸させたものなどを利用でき、従来の製造方法が概ねそのまま踏襲できる。
なお、本実施形態では、照明装置10側の構成として、第2実施形態や第3実施形態に示した構成を採用することも可能である。その場合、本実施形態の効果に加えて、第2実施形態や第3実施形態で説明した効果がさらに付加される。
[表示装置の第5実施形態]
図15は、蛍光体励起変換方式の表示装置の第5実施形態を示す断面模式図である。本実施形態の表示装置5において第1実施形態の表示装置1と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、第1実施形態では、第1偏光層22が第1透明基板21の外面側に配置されるアウトセル構成が採用されていたが、本実施形態では、第1偏光層82が第1透明基板81の内面側に配置されるインセル構成が採用されている点である。
本実施形態の液晶パネル90は、第1基板80と、第2基板30と、第1基板80と第2基板30との間に挟持された液晶層40と、を備えている。
第1基板80は、第1透明基板81と、第1透明基板81の内面側(液晶層40側)に配置された第1偏光層82と、第1偏光層82の内面側に配置された保護層83と、を備えている。保護層83の内面側には、液晶層40の配向を制御するための回路層、画素電極、配向膜などが形成されているが、図15ではそれらの図示を省略している。
第1偏光層82は、第1透明基板81を支持基材とし、この支持基材上に第1偏光層82の形成材料を塗布することにより形成されたものである。第1偏光層82の形成方法は、第2実施形態で説明した第1偏光層22の形成方法と同様である。
液晶層40と、液晶層40を挟持する第1偏光層82および第2偏光層36によって光シャッター43が形成されている。光シャッター43は、照明装置10から射出された光の透過率を制御し、蛍光体層32に入射する光量を制御する。第1透明基板81は、照明装置10の第1バンドパスフィルター17に接着されている。
本実施形態の表示装置5では、第1偏光層82を塗布で形成しているので、PVAに二色性色素を含浸させて延伸するものに比べて第1偏光層82の厚みを薄くすることができる。よって、薄型の表示装置が提供できる。
なお、本実施形態では、照明装置10側の構成として、第2実施形態や第3実施形態に示した構成を採用することも可能である。その場合、本実施形態の効果に加えて、第2実施形態や第3実施形態で説明した効果がさらに付加される。
[変形形態]
上記実施形態では、光源16として、発光素子から射出された光を導光板によって面状に広げるサイドライト型の光源16を用いたが、光源16はこれに限らない。複数の発光素子を液晶パネルの下方に敷き詰めて、その上に拡散板を設置する直下型の光源を光源16として用いてもよい。
また、上記実施形態では、第1バンドパスフィルター17を光源16の光射出面上に配置したが、第1バンドパスフィルター17の位置はこの位置に限らない。第1バンドパスフィルター17は、光源16と液晶層40との間の任意の位置に配置することができる。
本発明は、蛍光体励起変換方式の表示装置に利用することができる。
1,2,3,4,5…表示装置、16…光源、17…第1バンドパスフィルター、22…第1偏光層、32…蛍光体層、34…第2バンドパスフィルター、36…第2偏光層、40…液晶層、41,42,43…光シャッター、62…第2偏光層、64…第2バンドパスフィルター、66…蛍光体層、82…第1偏光層

Claims (6)

  1. 蛍光体層と、前記蛍光体層に含まれる蛍光体を励起する励起光を射出する光源と、前記光源から射出された励起光の透過率を制御し、前記蛍光体層に入射する光量を制御する光シャッターと、を備えた蛍光体励起変換方式の表示装置であって、
    前記光源と前記光シャッターとの間に、誘電体多層膜からなる第1バンドパスフィルターが配置され、
    前記光シャッターと前記蛍光体層との間に、前記励起光を透過し前記蛍光体層から放射された蛍光を反射する第2バンドパスフィルターが配置され、
    前記第1バンドパスフィルターの反射帯域の短波長端の波長をλ11とし、前記第2バンドパスフィルターの反射帯域の短波長端の波長をλ21としたときに、前記λ11と前記λ21とが、λ11≦λ21の関係を満たす表示装置。
  2. 前記第1バンドパスフィルターの反射帯域の長波長端の波長をλ12とし、前記光源の最大強度を示す極大波長をλ0としたときに、前記λ11、前記λ12および前記λ0が、0≦λ11−λ0≦40、且つ、λ12−λ11≧180nmの関係を満たす請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記λ11および前記λ0が、0≦λ11−λ0≦35の関係を満たす請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記λ11および前記λ12が、λ12−λ11≧200nmの関係を満たす請求項2又は3に記載の表示装置。
  5. 前記光シャッターは、液晶層と、前記液晶層を挟む一対の偏光層と、を備え、
    前記一対の偏光層のうちの一方の偏光層は、前記第1バンドパスフィルターと一体化されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の表示装置。
  6. 前記第1バンドパスフィルターは、前記光源の光射出面に接着されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の表示装置。
JP2012125932A 2012-06-01 2012-06-01 表示装置 Pending JP2013250472A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012125932A JP2013250472A (ja) 2012-06-01 2012-06-01 表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012125932A JP2013250472A (ja) 2012-06-01 2012-06-01 表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013250472A true JP2013250472A (ja) 2013-12-12

Family

ID=49849203

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012125932A Pending JP2013250472A (ja) 2012-06-01 2012-06-01 表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013250472A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10595367B2 (en) 2017-10-23 2020-03-17 Nichia Corporation Light-emitting module and integrated light-emitting module
JPWO2020209109A1 (ja) * 2019-04-12 2020-10-15
JP2021522553A (ja) * 2018-05-02 2021-08-30 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 多層リフレクタ
JP2022523429A (ja) * 2019-03-08 2022-04-22 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ディスプレイ光学フィルム及びバックライトユニット

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10595367B2 (en) 2017-10-23 2020-03-17 Nichia Corporation Light-emitting module and integrated light-emitting module
US10993296B2 (en) 2017-10-23 2021-04-27 Nichia Corporation Light-emitting module and integrated light-emitting module
JP2021522553A (ja) * 2018-05-02 2021-08-30 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 多層リフレクタ
CN112041735B (zh) * 2018-05-02 2023-09-01 3M创新有限公司 多层反射器
JP2022523429A (ja) * 2019-03-08 2022-04-22 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ディスプレイ光学フィルム及びバックライトユニット
US11829024B2 (en) 2019-03-08 2023-11-28 3M Innovative Properties Company Display optical film and backlight unit
JP7561750B2 (ja) 2019-03-08 2024-10-04 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ディスプレイ光学フィルム及びバックライトユニット
JPWO2020209109A1 (ja) * 2019-04-12 2020-10-15
WO2020209109A1 (ja) * 2019-04-12 2020-10-15 ソニー株式会社 表示装置、発光素子及び発光部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10168460B2 (en) Integrated quantum dot optical constructions
JP5877347B2 (ja) バックライト装置、およびそのバックライト装置を用いた液晶表示装置、およびそれらに用いる発光ダイオード
US20160004124A1 (en) High color gamut quantum dot display
JP4124186B2 (ja) 液晶表示装置
WO2019244351A1 (ja) 液晶表示装置およびその製造方法
JP2008198602A (ja) 偏光導光板及びその製作方法
JP2014067580A (ja) 光源装置および表示装置
JP2013250472A (ja) 表示装置
JP2002277867A (ja) カラー表示装置
JP2016008998A (ja) 液晶表示装置と液晶表示装置に使用する光源セットおよび波長カット素子
US20140240640A1 (en) High efficiency polarized and collimated backlight
JP6460732B2 (ja) 光学積層体、液晶パネル及び液晶表示装置
TW200914934A (en) A liquid crystal display device
TWI464461B (zh) 彩色濾光片以及其側光式背光模組
JP3808048B2 (ja) 光学素子及びこれを用いた面光源装置並びに液晶表示装置
EP3935423B1 (en) Display optical film and backlight unit
KR102423969B1 (ko) 광학 부재, 이를 포함하는 백라이트 어셈블리 및 액정 표시 장치
US11709304B2 (en) Light source module and display device
KR102423970B1 (ko) 광학 부재, 이를 포함하는 백라이트 어셈블리 및 액정 표시 장치
JP2003337334A (ja) バックライト及びこれを用いた液晶表示装置
JP6924560B2 (ja) 液晶表示装置、光源装置および光源装置の製造方法
KR101904354B1 (ko) 파장 선택 소자, 광원 장치 및 표시 장치
JP2021522553A (ja) 多層リフレクタ
JP2010048888A (ja) 液晶表示装置
TWI500977B (zh) 廣色域膜、具有廣色域膜的顯示裝置與製作廣色域膜的方法