JP2013249205A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートに高い表裏見当精度で両面印刷可能な小型のデジタル方式による印刷装置を提案する。
【解決手段】シートS1を保持して搬送する印刷胴33と、印刷胴33により搬送されるシートS1にデジタル印刷処理を施すデジタル印刷処理部34と、シートS1の先端をくわえ爪装置39aで保持し搬送する反転前搬送胴39と、反転前搬送胴39のシート搬送方向下流側に設けられシートS1の後端をくわえ爪装置31btで保持し搬送する搬送部31bとを有し、デジタル印刷処理部34でデジタル印刷処理されたシートS1を反転前搬送胴39及び搬送部31bによりくわえ替えして表裏反転させた後に印刷胴33へ受け渡すシート反転部39,31bとを備え、反転前搬送胴39は、シートS1を保持して搬送する有効面39mと、それよりも小径の小径面39sとを有し、有効面39mには搬送部31bのくわえ爪装置31btと対向する箇所に円周方向に延設された溝39bが形成される。
【選択図】図3
【解決手段】シートS1を保持して搬送する印刷胴33と、印刷胴33により搬送されるシートS1にデジタル印刷処理を施すデジタル印刷処理部34と、シートS1の先端をくわえ爪装置39aで保持し搬送する反転前搬送胴39と、反転前搬送胴39のシート搬送方向下流側に設けられシートS1の後端をくわえ爪装置31btで保持し搬送する搬送部31bとを有し、デジタル印刷処理部34でデジタル印刷処理されたシートS1を反転前搬送胴39及び搬送部31bによりくわえ替えして表裏反転させた後に印刷胴33へ受け渡すシート反転部39,31bとを備え、反転前搬送胴39は、シートS1を保持して搬送する有効面39mと、それよりも小径の小径面39sとを有し、有効面39mには搬送部31bのくわえ爪装置31btと対向する箇所に円周方向に延設された溝39bが形成される。
【選択図】図3
Description
本発明は、シートに対してインクジェット方式により印刷を行う印刷装置に関する。
従来、シートに対してインクジェット方式により印刷を行うデジタル印刷装置としては、一方向に移動するテーブルの表面にシート状の記録媒体を爪により正確に装着した状態で搬送し、4色のインクジェットノズルからインクを吐出して画像記録を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながらかかる特許文献1では、テーブルを介して水平方向へ記録媒体を搬送し、そのテーブルに沿って直列に配置されたインクジェットノズルのヘッドにより画像記録を行うものであるが、記録媒体に対して両面印刷を行うことができないという問題があった。
本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、シートに高い表裏見当精度で両面印刷することが可能な小型のデジタル方式による印刷装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため請求項1の発明においては、シートを保持して搬送する印刷胴と、前記印刷胴により搬送されるシートに対してデジタル印刷処理を施すデジタル印刷処理部と、シートの先端をくわえ爪装置により保持して搬送する反転前搬送胴と、当該反転前搬送胴のシート搬送方向下流側に設けられ、当該シートの後端をくわえ爪装置により保持して搬送する搬送部とを有し、前記デジタル印刷処理部によりデジタル印刷処理されたシートを前記反転前搬送胴及び前記搬送部によりくわえ替えして表裏反転させた後に前記印刷胴へ受け渡すシート反転部とを備え、前記反転前搬送胴は、前記シートを保持して搬送する有効面と、当該有効面よりも小径でなる小径面とを有し、前記有効面には前記搬送部の前記くわえ爪装置と対向する箇所に円周方向に延設された溝が形成されているようにする。
また請求項2の発明において、前記反転前搬送胴は、前記くわえ爪装置を収容する切り欠きを備え、前記溝が前記切り欠きと前記小径面とを連絡しているようにする。
さらに請求項3の発明において、前記反転前搬送胴は、前記シートを保持するための単一のくわえ爪装置を有するようにする。
請求項1の発明によれば、反転前搬送胴は、シートを保持して搬送する有効面と、当該有効面よりも小径でなる小径面とを有しているため、シートを搬送することのない小径面では軽量化を図ることが出来ると共に、有効面と搬送部のくわえ爪装置とが対向したときでも、有効面の溝により当該有効面と搬送部のくわえ爪装置とが干渉することがないので、有効面の破損を予め防止することができる。
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
<デジタル印刷装置の構成>
図1に示すように、印刷装置としてのデジタル印刷装置1は、供給部としての給紙装置2、処理部としてのデジタル印刷ユニット3及び排出部としての排紙装置4を備える。
図1に示すように、印刷装置としてのデジタル印刷装置1は、供給部としての給紙装置2、処理部としてのデジタル印刷ユニット3及び排出部としての排紙装置4を備える。
給紙装置2には、複数のシートS1が積載された積載台21および、その積載台21の最上段のシートS1をフィーダボードFBへ搬送するサッカー装置23が設けられている。サッカー装置23は、第1吸23aおよび第2吸23bを備え、第1吸23aおよび第2吸23bが連続供給バルブ26および間欠供給バルブ27を介して負圧源25と接続されている。
連続供給バルブ26と間欠供給バルブ27とは、共に第1吸23aおよび第2吸23bの負圧源25からの吸引を断接するものであるが、後述するように吸引を断接するタイミングがそれぞれ異なっている。
フィーダボードFBのシート搬送方向先端側には、デジタル印刷ユニット3のフレーム3aに揺動自在に支持され、シートS1の一方の端部である先端(くわえ側端部)をくわえて保持する図示しないくわえ爪装置を備えたスイング装置31fが配設されている。スイング装置31fには給紙側渡し胴32が対向して配置され、その給紙側渡し胴32がフレーム3aに回転自在に支持されている。
給紙側渡し胴32には、スイング装置31fのくわえ爪装置により受け渡されるシートS1の先端をくわえた状態で保持するくわえ爪装置32aが設けられている。なおデジタル印刷ユニット3では、スイング装置31fおよび給紙側渡胴32により上流側シート搬送装置を構成している。
給紙側渡し胴32には、スイング装置31fよりもシート搬送方向下流側に印刷胴33が対接配置され、その印刷胴33がフレーム3aに回転自在に支持されている。印刷胴33は、給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aからシートS1の先端を受け取って保持する印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cと、この印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cに対応して設けられシートS1を支持する支持面33d、33e、33fとを備え、本実施の形態においては、印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cと支持面33d、33e、33fとの組が設けられた3倍胴として構成されており、その直径も給紙側渡し胴32の3倍の直径を有している。ここで、シートS1を保持する印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cは円周方向に互いに120度位相をずらした状態で設けられている。
印刷胴33の支持面33d、33e、33fには多数の複数の吸引用孔が形成されており、その複数の吸引用孔が負圧源と接続されている。この印刷胴33の給紙側渡し胴32との対接部分よりもシート搬送方向下流側には、当該印刷胴33の周面に対向してインクジェットノズル部34が配置されている。
デジタル印刷処理部としてのインクジェットノズル部34には、互いに異なる色のインキがセットされた複数のインクジェットノズルヘッド34a〜34dが印刷胴33の周面に沿ってシート搬送方向に並設され、それぞれが印刷胴33の周面を指向している。インクジェットノズルヘッド34a〜34dは、印刷胴33の支持面33d、33e、33fに全面吸着されたシートS1との隙間が僅かな間隔となるよう印刷胴33に近接して配設されている。なお、印刷胴33、インクジェットノズル部34によりシート印刷装置を構成している。
印刷胴33のインクジェットノズル部34よりもシート搬送方向下流側には、印刷胴33に対接配置され、シートS1に赤外線や紫外線などの光を照射して当該シートS1上に印刷されたインキを乾燥させる乾燥装置としてのインキ乾燥ランプ35が設けられている。ここで、乾燥とは熱エネルギーを与えてインキの水分を蒸発させることやインキを硬化させることを含むものであり、固化と言い換えることができる。
印刷胴33には、インクジェットノズル部34よりもシート搬送方向下流側に、第1の排紙側渡し胴36が対接配置され、その第1の排紙側渡し胴36がフレーム3aに回転自在に支持されている。第1の排紙側渡し胴36には、印刷胴33により搬送されるシートS1の先端を印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cから受け取って保持するくわえ爪装置36aが設けられている。
第1の排紙側渡し胴36の印刷胴33との対接部分よりもシート搬送方向下流側には、第2の排紙側渡し胴37が第1の排紙側渡し胴36と対接配置され、その第2の排紙側渡し胴37がフレーム3aに回転自在に支持されている。第2の排紙側渡し胴37には、第1の排紙側渡し胴36により搬送されるシートS1の先端を受け取って保持するくわえ爪装置37aが設けられている。
第2の排紙側渡し胴37の第1の排紙側渡し胴36との対接部分よりもシート搬送方向下流側には紙取胴38が対接配置され、その紙取胴38がフレーム3aに回転自在に支持されている。紙取胴38には、第2の排紙側渡し胴37により搬送されるシートS1の先端を受け取って保持するくわえ爪装置38aが設けられている。
紙取胴38の下方には、シートS1を搬送するベルトコンベア状のデリバリーベルト40が配設されている。デリバリーベルト40のシート搬送方向先端側には、デジタル印刷ユニット3によりデジタル印刷処理の施されたシートS1を積載する積載台41が設けられている。なお、紙取胴38、デリバリーベルト40、積載台41により排紙装置4を構成し、紙取胴38およびデリバリーベルト40により搬送されるシートS1の経路がシート排出経路を構成する。
第2の排紙側渡し胴37の紙取胴38との対接部分よりもシート搬送方向下流側には、反転前搬送胴としての反転前倍胴39が対接配置され、その反転前倍胴39がフレーム3aに回転自在に支持されている。反転前倍胴39は、第2の排紙側渡し胴37の2倍の直径を有する2倍胴であり、第2の排紙側渡し胴37により搬送されるシートS1の先端を受け取って保持する単一のくわえ爪装置39aが設けられている。ここで、反転前倍胴39は、両面印刷モードが選択されてシートS1が間欠給紙される場合に用いられるものであるため、くわえ爪装置39aが少なくとも1つ単独で備えられていれば十分であり、それにより構成が簡素化されている。
反転前倍胴39には、図2に示されるように、くわえ爪装置39が設けられる切り欠き39cと、シートS1を支持する有効面39mと、当該有効面39mよりも小径の小径面39sとが設けられている。有効面39mは、デジタル印刷装置1で印刷可能な最大のシートS1の天地方向長さ(最大長さ)よりも長い円周長さを有している。
図3に示されるように、反転前倍胴39の有効面39mには、当該有効面39mの円周方向全長に延設された溝39bが反転前倍胴39の軸方向に複数形成されている。この溝39bは、第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aおよび後述する搬送部としての反転スイング装置31bの反転くわえ爪装置31btと対向する位置に設けられている。
また、溝39bは切り欠き39cと小径面39sとを連絡しており、溝39bと切り欠き39cと小径面39sとにより、反転前倍胴39の全周において有効面39mよりも小径な部分が形成される。第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37a、反転スイング装置31bの反転くわえ爪装置31btが当該反転前倍胴39に干渉することを防止する干渉回避部を形成している。
反転前倍胴39の第2の排紙側渡し胴37との対接部分よりもシート搬送方向下流側には、図4に示されるように、シートS1の他方の端部としての後端(尻側端部)を反転くわえ爪装置31btにより受け取って保持する反転スイング装置31bが対向して配置されている。ここで反転前倍胴39および反転スイング装置31bによりシート反転部を構成している。
反転スイング装置31bは、印刷胴33の第1の排紙側渡し胴36との対接部分よりも印刷胴33の回転方向下流側かつ給紙側渡し胴32との対接部分よりも印刷胴33の回転方向上流側において印刷胴33に対向して配置されている。そして、この反転スイング装置31bは、反転前倍胴39により搬送されるシートS1の後端を受け取る破線で示された受取位置(図1)と、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cにシートS1の後端を受け渡す実線で示された受渡位置(図1)との間で揺動自在にフレーム33aに支持されている。なお、第1の排紙側渡し胴36、第2の排紙側渡し胴37、反転前倍胴39、反転スイング装置31bにより反転機構を構成し、第1の排紙側渡し胴36、第2の排紙側渡し胴37、反転前倍胴39、反転スイング装置31bにより搬送されるシートS1の経路がシート反転経路を構成する。
第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aは、紙取胴38のくわえ爪装置38aと反転前倍胴39のくわえ爪装置39aとに選択的にシートS1を受け渡すことが可能に駆動される。また、紙取胴38のくわえ爪装置38aは、第2の排紙側渡し胴37により搬送されるシートS1の先端を選択的に受け取ることが可能に駆動され、これらくわえ爪装置37a、38aはシートS1の搬送先を排紙装置4または反転スイング装置31bに切替える、すなわち、シートS1の搬送経路をシート排出経路またはシート反転経路に切替える搬送経路切替手段82を構成する。
<デジタル印刷装置の制御系の構成>
図5に示すように、デジタル印刷装置1は、全体を統括制御するためのCPU(Central processing Unit)構成でなる制御装置81を備えている。制御装置81には、シートS1の片面だけにデジタル印刷処理を施す片面印刷モード、シートS1の表面および裏面の両面にデジタル印刷処理を施す両面印刷モードの何れかを作業者に選択させる印刷モード選択スイッチ80、給紙装置2の連続供給バルブ26および間欠供給バルブ27、インクジェットノズル部34の各インクジェットノズルヘッド34a〜34d、搬送経路切替手段82が接続されている。
図5に示すように、デジタル印刷装置1は、全体を統括制御するためのCPU(Central processing Unit)構成でなる制御装置81を備えている。制御装置81には、シートS1の片面だけにデジタル印刷処理を施す片面印刷モード、シートS1の表面および裏面の両面にデジタル印刷処理を施す両面印刷モードの何れかを作業者に選択させる印刷モード選択スイッチ80、給紙装置2の連続供給バルブ26および間欠供給バルブ27、インクジェットノズル部34の各インクジェットノズルヘッド34a〜34d、搬送経路切替手段82が接続されている。
<デジタル印刷装置の印刷動作>
このように構成されたデジタル印刷装置1の印刷動作について、片面印刷モードが選択された場合と、両面印刷モードが選択された場合に分けて説明する。
このように構成されたデジタル印刷装置1の印刷動作について、片面印刷モードが選択された場合と、両面印刷モードが選択された場合に分けて説明する。
図1に示されるように、作業者の印刷モード選択スイッチ80の操作により片面印刷モードが選択されると、制御装置81は連続供給バルブ26を作動させ、これにより第1吸23aおよび第2吸23bが積載台21のシートS1を吸着しフィーダボードFBへ搬送する。
図6に示すように、連続供給バルブ26は、印刷胴33の1回転中に当該印刷胴33に設けられた印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cの数と同じ枚数のシートS1を供給するタイミング、換言すると、印刷胴33における印刷胴くわえ爪装置33a乃至33cと、給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aとが対向するタイミング(周期)ごとにバルブが「開」して第1吸23aおよび第2吸23bの負圧源25からの吸引が行なわれるように制御される。このように、印刷胴33の全ての印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cがシートS1をくわえるように当該シートS1を供給することを連続給紙と呼び、連続給紙における連続供給バルブ26の開閉周期を第1の周期と呼ぶ。連続供給バルブ26の作動により、サッカー装置23はシートS1を第1の周期でフィーダボードFBへ供給する。
フィーダボードFBにより搬送されるシートS1はその先端がスイング装置31fのくわえ爪装置によって保持された後に給紙側渡し胴32へ向かって揺動して搬送され、その給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aに当該シートS1の先端がくわえ替えされる。
給紙側渡し胴32の回転に伴って搬送されるシートS1は、印刷胴33との対接部分において給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aから印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cの何れかにその先端がくわえ替えされた後、印刷胴33の回転とともに搬送される。このときシートS1の全面は、印刷胴33における複数の吸引用孔を介して当該印刷胴33の支持面33d〜33fに吸着されて当該支持面33d〜33fに密着する。
印刷胴33により搬送されるシートS1の表面には、インクジェットノズル部34のインクジェットノズルヘッド34a〜34dから微滴化されたインクが吐出されることによりデジタル印刷処理が施される。シートS1は印刷胴33の支持面33d〜33fに密着しているため、インクジェットノズルヘッド34a〜34dとの間の微小間隔が維持された状態で搬送される。この微小間隔が維持されることにより吐出されたインクがシートS1に高精度で着弾することができ、高品質な印刷を行うことができる。
インクジェットノズル部34による印刷が行われたシートS1は、印刷胴33とインキ乾燥ランプ35との間を通過し、当該インキ乾燥ランプ35からの光が照射され、これによりシートS1のインキが乾燥する。その後シートS1は第1の排紙側渡し胴36へ搬送される。
図7に示すように、印刷胴33と第1の排紙側渡し胴36との対接部分において印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cから第1の排紙側渡し胴36のくわえ爪装置36aにシートS1の先端がくわえ替えされる。その後、図8に示すように、第1の排紙側渡し胴36のくわえ爪装置36aに保持されたシートS1は、第1の排紙側渡し胴36と第2の排紙側渡し胴37との対接部分において、第1の排紙側渡し胴36のくわえ爪装置36aから第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aにその先端がくわえ替えされる。
片面印刷モードの場合、第2の排紙側渡し胴37と紙取胴38との対接部分において、第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aがシートS1の先端の保持を解除するとともに、紙取胴38のくわえ爪装置38aがシートS1の先端をくわえて保持し、くわえ替えが行なわれる。これによりシートS1は第2の排紙側渡し胴37から紙取胴38へくわえ替えされて搬送される。
紙取胴38にくわえ替えされたシートS1は、デリバリーベルト40の上方に紙取胴38のくわえ爪装置38aが位置したタイミングで当該くわえ爪装置38aによる保持が解除され、デリバリーベルト40上に載せられる。
デリバリーベルト40上に載せられたシートS1は当該デリバリーベルト40の走行とともに搬送され、表面にデジタル印刷処理の施されたシートS1が積載台41上に排出される。
一方、作業者の印刷モード選択スイッチ80の操作により両面印刷モードが選択された場合、制御装置81は間欠供給バルブ27を作動し、第1吸23aおよび第2吸23bにより積載台21のシートS1を吸着しフィーダボードFBへ搬送する。
図9に示すように、間欠供給バルブ27は、連続給紙のタイミングに対して1枚おきのタイミングでシートS1を供給するタイミング、換言すると、印刷胴33における印刷胴くわえ爪装置33a乃至33cと、給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aとが対向するタイミング(周期)で、バルブが「開」、「閉」、「開」、「閉」、…、となるように制御される。これは、連続供給の周期の2倍の周期である。このように、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cが一つおきにシートS1をくわえるように当該シートS1を供給することを間欠給紙と呼び、間欠給紙における間欠供給バルブ27の開閉周期を第2の周期と呼ぶ。間欠供給バルブ27の作動により、サッカー装置23はシートS1を第2の周期で1枚おきに間欠的に吸着しフィーダボードFBへ搬送する。
サッカー装置23によりフィーダボードFBへ送り出されたシートS1は、片面印刷モードの場合と同様にスイング装置31fおよび給紙側渡し胴32を介して印刷胴33に受け渡されるが、シートS1は間欠給紙のタイミングで送り出されているため、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cは一つおきに給紙側渡し胴32から搬送される新規なシートS1を受取る。
その後、シートS1はインクジェットノズル部34に搬送され、その一方の面(表面)に表面用の印刷が施される。ここで、制御装置81は、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cの一つおきに保持された新規なシートS1に対して印刷を施し、シートS1を保持していない印刷胴くわえ爪装置33a〜33cに対応する支持面33d〜33fに対して印刷を行なわないようにインクジェットノズル部34の各インクジェットノズルヘッド34a〜34dを制御する。
両面印刷モードの場合には、インクジェットノズル部34により表面に印刷が施されたシートS1は、第2の排紙側渡し胴37から紙取胴38へ受け渡されずに、反転前倍胴39に受け渡される。
このように両面印刷モードの場合であって、表面に印刷が施されているが他方の面(裏面)には印刷が施されていない場合には、制御装置81により搬送経路切替手段82が制御され、第2の排紙側渡し胴37と紙取胴38との対接部分において第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aの爪は開かずに閉じたままの状態、すなわちシートS1の先端を保持した状態が維持されるとともに、紙取胴38のくわえ爪装置38aの爪は閉じずに開いた状態が維持される。
これによりシートS1は第2の排紙側渡し胴37から紙取胴38へくわえ替えされることなく反転前倍胴39へ搬送される。第2の排紙側渡し胴37と反転前倍胴39との対接部分において反転前倍胴39のくわえ爪装置39aの爪を閉じてシートS1の先端を保持させるとともに、第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aの爪を開いてシートS1の先端の保持を解除させ、図10に示すように、第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aから反転前倍胴39のくわえ爪装置39aにシートS1の先端がくわえ替えされる。
図11に示すように、反転前倍胴39の回転とともに搬送されるシートS1は、反転スイング装置31bが実線で示される受渡位置から破線で示される受取位置へ揺動し、シートS1の後端を当該反転スイング装置31bのくわえ爪装置31btにより保持すると同時に、反転前倍胴39のくわえ爪装置39aによるシートS1の先端に対する保持を解除する。
ここで、反転前倍胴39には、図2に示されたように、くわえ爪装置39が設けられる切り欠き39Cと、シートS1を支持する有効面39mと、当該有効面39mよりも小径の小径面39sとが設けられているため、第2の排紙側渡し胴37から受取ったシートS1はその先端から後端にわたって反転前倍胴39の有効面39mに支持されて搬送され、シートS1の後端が有効面39Mに支持されている状態で反転スイング装置31bの反転くわえ爪装置31btによりくわえられるので、当該反転くわえ爪装置31btによる確実かつ高い見当精度のくわえ替えが行なわれる。
また、図3に示されたように、反転前倍胴39の有効面39mに形成された溝39b、切り欠き39c、小径面39sにより、有効面39mと第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aおよび反転スイング装置31bの反転くわえ爪装置31btとの干渉が回避されているので、反転前倍胴39のシリンダや第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aおよび反転スイング装置31bの反転くわえ爪装置31btの損傷が防止される。
図10に示すように、反転スイング装置31bの破線で示す受取位置から実線で示す受渡位置への揺動によりシートS1はその後端を先頭にして印刷胴33に向けて搬送され、反転スイング装置31bのくわえ爪装置31btから印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cの何れかに表裏反転状態のシートS1の後端がくわえ替えされる。
ここで、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cは給紙側渡し胴32から搬送される新規なシートS1を一つおきに保持しているのであるが、反転スイング装置31bは新規なシートS1を保持していない印刷胴くわえ爪装置33a〜33cと対向するタイミングで受渡位置へ位置付けられ、反転スイング装置31bのくわえ爪装置31btからシートS1の後端を印刷胴くわえ爪装置33a〜33cへ受け渡す。これにより、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cには、給紙側渡し胴32から受け渡された新規なシートS1と反転スイング装置31bのくわえ爪装置31btから受け渡された表裏反転状態のシートS1とが交互に保持され、インクジェットノズル部34へ搬送される。
このとき反転スイング装置31bのくわえ爪装置31btから受け渡された表裏反転状態のシートS1は、インクジェットノズル部34により既にデジタル印刷処理の施された表面(デジタル印刷処理済みの面)が印刷胴33の支持面33d、33e、33fと対接し、シートS1の裏面(デジタル印刷未処理の面)が露出した状態で、シートS1の後端が印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cにより保持された状態のまま搬送され、すなわちシートS1が表裏反転状態で搬送されインクジェットノズル部34によりシートS1の裏面にデジタル印刷処理が施される。
ここで、制御装置81は、反転スイング装置31bのくわえ爪装置31btから受け渡された表裏反転状態のシートS1に対しては裏面用の印刷を施し、印刷胴33のくわえ爪装置33a〜33cのひとつおきに保持された新規なシートS1に対しては表面用の印刷を施すようにインクジェットノズル部34の各インクジェットノズルヘッド34a〜34dを制御する。これにより、インクジェットノズルヘッド34a〜34dは、印刷胴33に交互に保持された新規なシートS1と表裏反転状態のシートS1に対応して表面用の印刷と裏面用の印刷を交互に行うことになる。
その後、裏面に裏面用の印刷が施されたシートS1は、片面印刷モードの場合と同様に、第1の排出側渡し胴36、第2の排紙側渡し胴37、紙取胴38を順次介してデリバリーベルト40から排紙装置4の積載台41へ排出される。
このようにデジタル印刷装置1は、同じ印刷胴33及び同じインクジェットノズル部34によりシートS1の表面および裏面にデジタル印刷処理を施すことができるので、裏面印刷処理用の印刷胴及びインクジェットノズル部を別個設ける場合に比べ、省スペース化を図りながら、効率良くシートS1の両面印刷処理を施すことができる。
またデジタル印刷装置1は、給紙側渡し胴32、印刷胴33、第1の排紙側渡し胴36、第2の排紙側渡し胴37、反転前倍胴39及び反転スイング装置31bへ順次シートS1をくわえ爪装置により受け渡すので、シートS1の表面及び裏面に対する当該シートS1の搬送方向や幅方向に対する高い見当精度を得ることができると共に、高い表裏見当精度を得ることができ、シートS1に対する印刷品質を向上させることができる。
さらにデジタル印刷ユニット3では、印刷胴33に3倍胴を用いたことにより、印刷装置のサイズを抑えつつ、印刷胴33の周囲に給紙側渡し胴32、インクジェットノズル部34、インキ乾燥ランプ35、第1の排紙側渡し胴36、第2の排紙側渡し胴37、紙取胴38、反転前倍胴39及び反転スイング装置31bを配置することができる。
特にデジタル印刷ユニット3は、第1の排紙側渡し胴36および第2の排紙側渡し胴37を、表面印刷処理及び裏面印刷処理の双方において用いることができるので、両面印刷が可能なデジタル印刷装置1を小型化することができる。
<他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態においては、2倍胴でなる反転前倍胴39を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、3倍胴、4倍胴でなる反転前倍胴を用いたり、或いは、1.5倍胴でなる反転前倍胴を用いても良く、要は有効面39M以外の小径面39Sを少なくとも有する大きさであれば、その他種々の大きさでなる反転前倍胴を用いるようにしても良い。
なお、上述した実施の形態においては、2倍胴でなる反転前倍胴39を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、3倍胴、4倍胴でなる反転前倍胴を用いたり、或いは、1.5倍胴でなる反転前倍胴を用いても良く、要は有効面39M以外の小径面39Sを少なくとも有する大きさであれば、その他種々の大きさでなる反転前倍胴を用いるようにしても良い。
また上述した実施の形態においては、印刷胴33から第1の排紙側渡胴36及び第2の
排紙側渡胴37を介して反転前倍胴39にシートS1を搬送するようにした場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、印刷胴33から反転前倍胴39へ直接シートS1を搬送するようにしても良い。
排紙側渡胴37を介して反転前倍胴39にシートS1を搬送するようにした場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、印刷胴33から反転前倍胴39へ直接シートS1を搬送するようにしても良い。
さらに、上述した実施の形態においては、3倍胴でなる印刷胴33を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、2倍胴、4倍胴、6倍胴等でなる印刷胴を用いるようにしてもよい。
1…デジタル印刷装置(印刷装置)、2…シートフィーダ、3…デジタル印刷ユニット、4…排紙装置、21、41…積載台、23…サッカー装置、25…負圧源、26…連続供給バルブ、27…間欠供給バルブ、31b…反転スイング装置(搬送部)、31f…スイング装置、32…給紙側渡し胴、33…印刷胴、33a〜33c…印刷胴くわえ爪装置、33d〜33f…支持面、34…インクジェットノズル部(デジタル印刷処理部)、35…インキ乾燥ランプ、36…第1の排紙側渡し胴、37…第2の排紙側渡し胴、38…紙取胴、39…反転前倍胴(反転前搬送胴)、39c…切り欠き、39m…有効面、39s…小径面、40…デリバリーベルト、80…印刷モード選択スイッチ、81…制御装置、82…搬送経路切替手段、FB…フィーダボード、S1…シート。
Claims (3)
- シートを保持して搬送する印刷胴と、
前記印刷胴により搬送されるシートに対してデジタル印刷処理を施すデジタル印刷処理部と、
シートの先端をくわえ爪装置により保持して搬送する反転前搬送胴と、当該反転前搬送胴のシート搬送方向下流側に設けられ、当該シートの後端をくわえ爪装置により保持して搬送する搬送部とを有し、前記デジタル印刷処理部によりデジタル印刷処理されたシートを前記反転前搬送胴及び前記搬送部によりくわえ替えして表裏反転させた後に前記印刷胴へ受け渡すシート反転部と
を備え、
前記反転前搬送胴は、前記シートを保持して搬送する有効面と、当該有効面よりも小径でなる小径面とを有し、前記有効面には前記搬送部の前記くわえ爪装置と対向する箇所に円周方向に延設された溝が形成されている
ことを特徴とする印刷装置。 - 前記反転前搬送胴は、前記くわえ爪装置を収容する切り欠きを備え、
前記溝が前記切り欠きと前記小径面とを連絡している
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 前記反転前搬送胴は、前記シートを保持するための単一のくわえ爪装置を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013068064A JP2013249205A (ja) | 2012-05-02 | 2013-03-28 | 印刷装置 |
Applications Claiming Priority (3)
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JP2012105382 | 2012-05-02 | ||
JP2012105382 | 2012-05-02 | ||
JP2013068064A JP2013249205A (ja) | 2012-05-02 | 2013-03-28 | 印刷装置 |
Publications (1)
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ID=49848268
Family Applications (1)
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JP2013068064A Pending JP2013249205A (ja) | 2012-05-02 | 2013-03-28 | 印刷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013249205A (ja) |
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2013
- 2013-03-28 JP JP2013068064A patent/JP2013249205A/ja active Pending
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