JP2013248615A - ガソリンベーパ回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガソリンベーパ凝縮容器内に充填される不凍液が所定の温度以下になり、ガソリンベーパに含まれる水分が凍結する可能性が生じた場合でも、ガソリン回路内の圧力損失の増大あるいは閉塞を回避することを可能にしたガソリンベーパ回収装置を提供する。
【解決手段】ガソリンベーパ回収装置100は、ガソリンベーパを吸引するガソリンポンプ1と、ガソリンポンプ1により吸引されたガソリンベーパを冷却する凝縮筒2と、ガソリンポンプ1と凝縮筒2とを接続しているガソリン吸着用配管29をガソリンポンプ1と凝縮筒2との間で分岐し、凝縮筒2を迂回させて凝縮筒2の出口側で接続させるバイパス回路60と、バイパス回路60を開閉する開閉弁61と、ガソリン吸着用配管29を開閉する開閉弁62と、第1開閉弁61及び第2開閉弁62の開閉を制御する制御手段と、を有している。
【選択図】図6

Description

本発明は、気化したガソリン(以下、ガソリンベーパと称する)を回収するガソリンベーパ回収装置に関するものである。
自動車のガソリンタンク内部は、下部に液化しているガソリンが貯留しており、上部にガソリンベーパが飽和状態で存在している。そして、自動車にガソリンを給油すると、ガソリンタンク内に存在しているガソリンベーパが給油口から追い出され、大気中へ放出されることになっていた。このように、ガソリンベーパをそのまま大気中へ放出してしまうと、光化学スモッグの原因となり、人体や環境に悪影響を及ぼすという問題に発展することになる。
そこで、ガソリンベーパを回収し、回収したガソリンベーパを液化して再利用するようにしたガソリンベーパ回収装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。このガソリンベーパ回収装置には、ガソリンベーパを内部に流通させるガソリンベーパ凝縮管を冷却手段で冷却し、ガソリンベーパを凝縮及び回収するガソリンベーパ凝縮容器が搭載されている。このガソリンベーパ凝縮容器の内部には、不凍液(たとえば、ブライン(プロピレングリコール等)やガソリン、灯油といった石油系物質)が充填されており、冷却手段となる冷凍サイクル等によって、不凍液の所定の温度に保つようにしている。
特開2005−177563号公報(第5〜7頁、第2図)
ただし、状況によって、ガソリンベーパ凝縮容器内に充填される不凍液の温度が予想以上に低下してしまう場合がある。このような場合にガソリンベーパ回収装置の運転を継続して行なうと、ガソリンベーパとともに含まれている水分が凍結してしまうことになる。そうすると、ガソリンベーパ回収装置に設けられているガソリン回路内の圧力損失が増大してしまい、最悪の場合にはガソリン回路(ガソリンベーパ凝縮回路)が閉塞してしまうことになってしまう。上記のガソリンベーパ回収装置で不凍液の温度低下を防止するためには、ガソリンベーパ凝縮容器に過剰な断熱を施すようにすることが考えられるが、現実的ではない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ガソリンベーパ凝縮容器内に充填される不凍液が所定の温度以下になり、ガソリンベーパに含まれる水分が凍結する可能性が生じた場合でも、ガソリン回路内の圧力損失の増大あるいは閉塞を回避することを可能にしたガソリンベーパ回収装置を提供するものである。
本発明に係るガソリンベーパ回収装置は、ガソリンタンクから排出されたガソリンベーパを吸引するガソリンポンプと、内部にブラインが充填され、前記ガソリンポンプにより吸引された前記ガソリンベーパを冷却する凝縮筒と、前記ガソリンポンプと前記凝縮筒とを接続しているガソリン吸着用配管を前記ガソリンポンプと前記凝縮筒との間で分岐し、前記凝縮筒を迂回させて前記凝縮筒の出口側で接続させるバイパス回路と、前記バイパス回路に設けられ、前記バイパス回路を開閉する第1開閉弁と、前記バイパス回路の分岐点と前記凝縮筒との間の前記ガソリン吸着用配管に設けられ、前記ガソリン吸着用配管を開閉する第2開閉弁と、前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁の開閉を制御する制御手段と、を有しているものである。
本発明に係るガソリンベーパ回収装置によれば、複雑な回路構成とすることなく、ブラインの温度が低下した場合でもガソリン回路内を導通している水分の凍結によって発生する可能性のある不具合(たとえば、ガソリン回路内の圧力損失の増大や閉塞等)を未然に防止することができる。
実施の形態1に係るガソリンベーパ回収装置全体の回路構成を示す概略構成図である。 ガソリンポンプの部分を拡大して示す構成図である。 ブラインの別の加温方法を示す概略図である。 ブラインの更に別の加温方法を示す概略図である。 ブラインの更にまた別の加温方法を示す概略図である。 実施の形態2に係るガソリンベーパ回収装置全体の回路構成を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るガソリンベーパ回収装置100全体の回路構成を示す概略構成図である。図1に基づいて、ガソリンベーパ回収装置100の回路構成、基本的な動作及び特徴的な動作について説明する。このガソリンベーパ回収装置100は、吸引したガソリンベーパを凝縮筒で冷却して回収するとともに、ガソリンベーパを吸着又は脱着する2つの吸脱着塔を設け、この2つの吸脱着塔の機能を適宜切り替えてガソリンベーパを回収(吸着)及び再利用(脱着)するものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
ガソリンベーパ回収装置100は、自動車等にガソリンを給油するためのガソリン計量機101とともに、ガソリンスタンド等に設置されるようになっている。そして、ガソリンベーパ回収装置100は、自動車等の給油口から大気中に放出されるガソリンベーパを回収し、再利用するようになっている。このガソリンベーパ回収装置100は、大きく分けてガソリンベーパ液化回収回路Aと、冷媒回路Bと、ブライン回路Cとで構成されている。また、このガソリンベーパ液化回収回路Aは、ガソリンベーパ凝縮/吸着回路Aと、ガソリンベーパ脱着回路Aとで構成されている。
[ガソリンベーパ凝縮/吸着回路A
吸脱着塔4aでガソリンベーパを吸着する場合のガソリンベーパ凝縮/吸着回路Aは、給油ノズル102と、第1電磁弁22と、ガソリンポンプ1と、ガソリン凝縮器24と、気液分離器3と、第2電磁弁26aと、吸脱着塔4aと、第3電磁弁27aと、第1減圧弁28と、排出口10とがガソリン吸着用配管29で順次接続されて構成されている。一方、吸脱着塔4bでガソリンベーパを吸着する場合のガソリンベーパ凝縮/吸着回路Aは、給油ノズル102と、第1電磁弁22と、ガソリンポンプ1と、ガソリン凝縮器24と、気液分離器3と、第2電磁弁26bと、吸脱着塔4bと、第3電磁弁27bと、第1減圧弁28と、排出口10とがガソリン吸着用配管29で順次接続されて構成されている。
すなわち、第2電磁弁26aと第2電磁弁26bの切り替えと、第3電磁弁27aと第3電磁弁27bの切り替えと、を制御することで、吸脱着塔4a又は吸脱着塔4bの一方でガソリンベーパを吸着させるようになっている。したがって、ガソリンベーパ回収装置100は、上記の各電磁弁を制御することで、吸脱着塔4a又は吸脱着塔4bの一方をガソリンベーパの吸着を行なう吸脱着塔として機能させ、他方をガソリンベーパの脱着を行なう脱着塔として機能させるようになっているのである。なお、吸脱着塔4aと吸脱着塔4bとの切り替えは、所定の油量ごとで行なったり、吸着塔として機能しているものの出口近傍のガソリンベーパ濃度に応じて行なったりするとよい。
ガソリン計量機101は、自動車等に給油するガソリンを計量するものである。給油ノズル102は、ガソリン計量機101からガソリンを給油する際に自動車等の給油口に挿入されるものである。この給油ノズル102は、給油口から大気中に放出されるガソリンベーパを吸引する際の入口としての機能も有している。ここでは、1つの給油ノズル102が設けられている場合を例に示しているが、給油ノズル102の設置数を特に限定するものではない。第1電磁弁22は、給油ノズル102から吸引されたガソリンベーパの逆流を防止する機能を有している。この第1電磁弁22は、給油ノズル102の設置数に応じて設けるようにするとよい。
ガソリンポンプ1は、ガソリンベーパを給油ノズル102から吸引・加圧するものである。ガソリン凝縮器24は、ガソリンベーパ凝縮容器等の凝縮筒2内に備えられており、内部を導通するガソリンベーパを冷却して凝縮液化するものである。ここでは、ガソリン凝縮器24がらせん状に構成されている場合を例に示しているが、これに限定するものではない。気液分離器3は、凝縮液化されたガソリンを捕捉することで、液化ガソリンとガソリンベーパとを分離するものである。なお、図1に示すように、気液分離器3で分離された液化ガソリンを導通させる配管に開閉弁30を設けておくとよい。
第2電磁弁26a及び第2電磁弁26bは、開閉が制御されることで、凝縮筒2で回収できなかったガソリンベーパを含む空気を導通したりしなかったりするものである。吸脱着塔4a及び吸脱着塔4bは、ガソリンベーパを吸着する吸着塔としての機能と、ガソリンベーパを脱着する脱着塔としての機能と、を有している。吸脱着塔4aの内部には、後述する吸着剤冷却器13aと吸着剤9aとが設けられている。吸脱着塔4bの内部にも同様に、後述する吸着剤冷却器13bと吸着剤9bとが設けられている。
吸着剤冷却器13aは、凝縮筒2内に充填されているブライン7によって、吸脱着塔4aの内部を冷却する機能を有している。吸着剤冷却器13bも吸着剤冷却器13aと同様に、凝縮筒2内に充填されているブライン7によって、吸脱着塔4bの内部を冷却する機能を有している。つまり、吸着剤冷却器13a及び吸着剤冷却器13bを吸脱着塔4a及び吸脱着塔4bに設けることによって、少量の吸着剤9a及び吸着剤9bでガソリンベーパの吸着を行なうことが可能になっている。
吸着剤9a及び吸着剤9bは、ガソリンベーパを含む空気からガソリンベーパを吸着するものであり、たとえば空気に含まれているガソリンベーパを吸着することで平均1vol%以下のガソリンベーパを含む空気とするものである。この吸着剤9a及び吸着剤9bとしては、たとえばシリカゲルやゼオライト、活性炭等を使用するとよい。つまり、吸脱着塔4a又は吸脱着塔4bの吸着剤9a又は吸着剤9bにガソリンベーパを吸着させ、他方の吸着剤9a又は吸着剤9bでガソリンベーパを脱着させている。そして、吸着と脱着とを交互に切り替えて、連続運転可能になっているのである。
第3電磁弁27a及び第3電磁弁27bは、開閉が制御されることで、吸脱着塔4a又は吸脱着塔4bの一方で更にガソリンベーパが吸着された後の空気を導通したりしなかったりするものである。第1減圧弁28は、吸脱着塔4a又は吸脱着塔4bを経由した後の空気を減圧するものである。排出口10は、第1減圧弁28で減圧された空気を大気中に排出させるものである。ガソリン吸着用配管29は、ガソリンベーパを含む空気を導通する配管である。なお、各電磁弁は、マイクロコンピュータ等の制御手段(図示省略)が行なうようになっている。
[ガソリンベーパ脱着回路A
吸脱着塔4bでガソリンベーパを脱着する場合のガソリンベーパ脱着回路Aは、吸気口11と、第2減圧弁31と、第4電磁弁32bと、吸脱着塔4bと、第5電磁弁33bと、脱着ポンプ5とがガソリン脱着用配管35で順次接続されて構成されている。一方、吸脱着塔4bでガソリンベーパを吸着する場合のガソリンベーパ脱着回路Aは、吸気口11と、第2減圧弁31と、第4電磁弁32aと、吸脱着塔4aと、第5電磁弁33aと、脱着ポンプ5とがガソリン脱着用配管35で順次接続されて構成されている。
第4電磁弁32a及び第4電磁弁32bの切り替えと、第5電磁弁33a及び第5電磁弁33bの切り替えを、ガソリンベーパ凝縮/吸着回路Aでの各電磁弁との制御に応じて制御することで、吸脱着塔4a及び吸脱着塔4bの一方でガソリンベーパを脱着させるようになっている。すなわち、ガソリンベーパ脱着回路Aの各電磁弁を、ガソリンベーパ凝縮/吸着回路Aの各電磁弁と併せて制御することで、吸脱着塔4aの機能と吸脱着塔4bの機能とを適宜切り替えるようになっているのである。
吸気口11は、ガソリンベーパの脱着に使用する空気を外気から取り込むものである。第2減圧弁31は、吸気口11から取り込まれた空気を減圧するものである。第4電磁弁32a及び第4電磁弁32bは、開閉が制御されることで、第2減圧弁31で減圧された空気を導通したりしなかったりする機能を有している。ガソリンベーパ脱着回路Aを構成する吸脱着塔4bは、上述したようにガソリンベーパを脱着する脱着塔として機能する。また、吸脱着塔4aも吸脱着塔4bと同様に、ガソリンベーパ脱着回路Aを構成する場合には、ガソリンベーパを脱着する脱着塔として機能することになる。
第5電磁弁33a及び第5電磁弁33bは、開閉が制御されることで、ガソリンベーパを含む空気を導通したりしなかったりする機能を有している。脱着ポンプ5は、空気を吸脱着塔4b又は吸脱着塔4aに供給するために、吸気口11を介して外気から空気を吸引する機能を有している。ガソリン脱着用配管35は、空気やガソリンベーパを含む空気を導通する配管である。このガソリン脱着用配管35は、ガソリンベーパ凝縮/吸着回路Aの第1電磁弁22とガソリンポンプ1との間におけるガソリン吸着用配管29に接続されている。
[冷媒回路B]
冷媒回路Bは、冷凍機6に搭載され、圧縮機41と、凝縮器42と、絞り装置43と、冷媒蒸発器44とが冷媒配管45で順次接続されたヒートポンプサイクルとして構成されている。つまり、冷媒回路Bは、冷媒配管45内に冷媒を導通し、この冷媒が各構成機器を循環することで、凝縮筒2内に充填されているブライン7を冷却するようになっているのである。また、凝縮器42の近傍には、凝縮器42に空気を供給するためのファン等の送風機46が設けられている。
圧縮機41は、冷媒配管45を流れる冷媒を吸入して、その冷媒を圧縮して高温・高圧の状態にするものである。凝縮器42は、冷媒の凝縮熱を放出し、その冷媒を凝縮液化するものである。絞り装置43は、減圧弁や電子式膨張弁、温度式膨張弁、キャピラリーチューブ等で構成されており、その冷媒を減圧して膨張させるものである。冷媒蒸発器44は、ブライン7から熱を奪い(つまり、ブライン7を冷却し)、その冷媒を蒸発ガス化するものである。なお、冷媒回路Bに使用できる冷媒を特に限定するものではなく、どのような冷媒でも使用することができる。
[ブライン回路C]
ブライン回路Cは、凝縮筒2と、ブラインポンプ8と、吸着剤冷却器13a及び吸着剤冷却器13bとがブライン配管54で順次接続されて構成されている。凝縮筒2は、設置面積の低減を図るために筒状に構成されており、ブライン7を貯留するブラインタンクとしての機能を有している。ブライン7は、たとえばプロピレングリコールやガソリン、灯油といった石油系物質等で構成される不凍液である。このブライン7は、冷媒回路Bが制御されることによって、所定の温度範囲(たとえば、1〜3℃程度の範囲)を維持するようになっている。つまり、凝縮筒2内では、ブライン7が冷却されることでブライン7が攪拌されるようになっており、温度の調節がされているのである。
ブラインポンプ8は、凝縮筒2に貯留されているブライン7を吸引・加圧するものである。つまり、ブライン7は、ブラインポンプ8によってブライン回路Cを循環するようになっているのである。吸着剤冷却器13a及び吸着剤冷却器13bは、凝縮筒2から供給されるブライン7によって吸脱着塔4a及び吸脱着塔4bの内部を冷却するようになっている。吸脱着塔4a及び吸脱着塔4bの内部温度を低くすることにより、ガソリンベーパの吸着容量を大きくすることができる。
たとえば、吸脱着塔4aでガソリンベーパが吸着されている場合、吸着剤冷却器13aでは、吸着剤9aにガソリンベーパを吸着する際の吸着熱によってブライン7の温度が上昇し、吸着剤冷却器13bでは、吸着剤9bからガソリンベーパを脱着する際の脱着熱によってブライン7の温度が低下することになっている。吸着剤冷却器13a及び吸着剤冷却器13bのそれぞれから流出したブライン7は、合流し、凝縮筒2に再度流入するようになっている。
また、凝縮筒2の側面には、内部のブライン7の液面を検出するための液面計55が設けられている。さらに、凝縮筒2には、内部のブライン7の温度を検知するためのサーミスタや温度計等のブライン温度検知器12が設けられている。このブライン温度検知器12で検知された温度情報は、図示省略の制御手段に送られて、ブライン7の温度を所定範囲内で維持するように冷媒回路Bが制御されるようになっている。この制御手段は、各電磁弁の開閉や、各ポンプの駆動周波数、圧縮機41の駆動周波数、送風機46の回転数、各減圧弁の開度等を制御する。
ここで、ガソリンベーパ回収装置100の基本的な動作について説明する。
まず、冷媒回路Bを動作させて、冷媒蒸発器44の温度を低下させる。具体的には、圧縮機41を駆動させ、冷媒を循環させることによって、凝縮筒2内に設けられている冷媒蒸発器44の温度を低下させる。このとき、凝縮筒2内に充填されているブライン7が所定の温度まで低下することになる。そして、ブライン7が所定の温度に達したら、圧縮機41の駆動を停止する。ブライン7の温度が所定の範囲より上昇したら、圧縮機41の駆動を再開する。
つまり、図示省略の制御手段は、ブライン温度検知器12からの温度情報に基づいて、冷媒回路Bの圧縮機41を制御し、ブライン7の温度を所定の範囲で維持するようになっているのである。このように、凝縮筒2内のブライン7の温度が所定の範囲に制御されることで、ガソリンベーパ回収運転の準備が整うことになる。そして、ガソリン計量機101から液化ガソリンが自動車等に給油されると同時に、ガソリンベーパ回収運転が開始される。
ガソリンベーパ回収運転は、給油ノズル102から液化ガソリンが自動車等のガソリンタンクに給油される際に、給油口から追い出されるガソリンベーパをガソリンベーパ液化回収回路A内に吸引することから開始する。つまり、ガソリンベーパ液化回収回路Aを構成するガソリンポンプ1の運転によって、給油ノズル102を介してガソリンベーパ液化回収回路A内にガソリンベーパが吸引されることでガソリンベーパ回収運転が開始するのである。吸引されたガソリンベーパは、凝縮筒2内のガソリン凝縮器24内を徐々に冷却されながら上方から下方へと流れる。冷却されたガソリンベーパは、その一部が液化して凝縮筒2から流出する。
液化したガソリンは、気液分離器3で捕捉、回収され、ガソリンベーパを含む空気から分離される。気液分離器3で捕捉された液化ガソリンは、ガソリン計量機101に戻され、再利用される。また、液化しなかったガソリンベーパは、吸脱着塔4a又は吸脱着塔4bに流入する。つまり、凝縮筒2のみでは、ガソリンベーパの全部を液化、回収することはできないために、ガソリンベーパは吸脱着塔4a及び吸脱着塔4bで吸着及び脱着され、回収されることになる。
吸脱着塔4aでガソリンベーパを吸着する場合は、第2電磁弁26aが開制御、第2電磁弁26bが閉制御され、気液分離器3を流出したガソリンベーパを含む空気が吸脱着塔4aに流入する。吸脱着塔4aでは、吸脱着塔4aの内部に設けられている吸着剤9aでガソリンベーパが吸着される。したがって、ガソリンベーパを含む空気からガソリンベーパが吸着されるので、ガソリンベーパ濃度が低減する。たとえば、吸着剤9aは、ガソリンベーパを吸着することによって、ガソリンベーパの含有量を1vol%以下にする。そして、この空気は、開制御されている第3電磁弁27a及び第1減圧弁28を経て、排出口10から大気に放出される。
一方、吸脱着塔4bでは、吸着剤9bに吸着されているガソリンベーパの脱着が行なわれる。具体的には、脱着ポンプ5が駆動されることにより、吸気口11から取り込まれた空気が第2減圧弁31で減圧され、第4電磁弁32bを経て吸脱着塔4bに流入する。つまり、吸着剤9bに吸着されているガソリンベーパは、吸脱着塔4bに流入した空気によって、吸着剤9bから脱着されるのである。そして、空気に含まれるガソリンベーパの含有量を増加し(つまりガソリンベーパ濃度を高くし)、吸脱着塔4bから流出させ、再利用する。
吸脱着塔4bから流出したガソリンベーパは、脱着ポンプ5に吸引され、再度ガソリン吸着用配管29(つまりガソリンベーパ凝縮/吸着回路A)に流入する。そして、給油ノズル102から流入したガソリンベーパと合流して、凝縮筒2に流入する。このようにして、ガソリンベーパ回収装置100では、ガソリンベーパの回収率の向上を図るようにしている。なお、吸脱着塔4a及び吸脱着塔4b内を低温に維持するのは、凝縮性能及び吸着性能を向上させるためであり、ブライン7の温度をプラスに維持させるのは、ガソリンベーパとともに含まれている水分の凍結を防止するためである。
吸脱着塔4a及び吸脱着塔4bは、所定の給油量ごとや、吸脱着塔4a又は吸脱着塔4bの出口近傍のガソリンベーパ濃度によって、機能を切り替えるようになっている。それは、吸着剤9a及び吸着剤9bでガソリンベーパを吸着できる量には、所定の限界が存在し、連続運転を実行するには、ガソリンベーパの吸着と脱着とを切り替える必要があるからである。上述した例では、吸着塔として機能していた吸脱着塔4aを脱着塔として機能させ、脱着塔として機能していた吸脱着塔4bを吸着塔として機能させる場合を想定したものである。なお、吸脱着塔4a及び吸脱着塔4bの切り替えは、各電磁弁の開閉を制御することで行われるようになっている。
ここで、凝縮筒2内のブライン7の温度維持について詳しく説明する。
給油ノズル102から吸引されたガソリンベーパは、通常、周囲温度以上の温度となっている。このガソリンベーパが凝縮筒2のガソリン凝縮器24内を導通すると、ブライン7は、ガソリンベーパの温度の影響及びガソリンベーパの凝縮熱によって加温されることになる。また、吸脱着塔4a又は吸脱着塔4b内ではガソリンベーパが吸着剤9a又は吸着剤9bに吸着される際に吸着熱が発生し、吸脱着塔4a又は吸脱着塔4bに流入したブライン7は、吸着熱によって加温されることにもなる。そのブライン7の温度上昇を抑制して温度を所定の範囲で維持するために冷凍機6を運転するようにしている。
図示省略の制御手段は、ブライン温度検知器12が検知した温度情報から凝縮筒2内のブライン7の温度が所定の範囲以上に上昇したと判断した場合には、冷凍機6を運転させ、ブライン温度検知器12が検知した温度情報から凝縮筒2内のブライン7の温度が所定の範囲内まで低下したと判断した場合には、冷凍機6の運転を停止させる。また、凝縮筒2は、凝縮筒2への熱侵入を防止するため断熱施行されており、高外気や低外気等の外気温度の変化の影響を受けにくくしている。
しかしながら、たとえば冬季等で外気温度がマイナス温度域を長時間継続する場合には、外気温度の影響で凝縮筒2内のブライン7の温度が所定より低下してしまう可能性がある。その一例として、冬季においてガソリンスタンドを長期間に渡って停止させるような時が挙げられる。ブライン7の温度が所定範囲よりも低下してしまうと、ガソリン凝縮器24内を導通するガソリンベーパとともに含まれている水分が凍結してしまうことになる。そうなると、ガソリンベーパ液化回収回路A内の圧力損失が増大してしまい、最悪の場合にはガソリンベーパ液化回収回路Aが閉塞してしまうことになってしまう。そこで、ガソリンベーパ回収装置100では以下のような水分凍結回避動作1を実行するようにしている。
[水分凍結回避動作1]
ガソリンスタンドの長期停止中でもブライン7の温度を常時モニタしたり、ガソリンベーパ回収装置100の電源を投入してから給油/回収運転を行なう前にブライン7の温度をモニタしたりして、ガソリンベーパ回収運転の可否を判断する。たとえば、制御手段は、ガソリンベーパ回収運転に入る前のブライン7の温度がたとえば−2℃以下であると判断した場合には、ガソリンポンプ1の駆動を停止させる。すなわち、ガソリンベーパ回収装置100は、ガソリン計量機101からの給油動作を可能としつつガソリンベーパ回収運転を行なわない通常給油運転に切り替えると同時に、ブライン7の加温運転を開始する水分凍結回避動作1を実行するのである。
凝縮筒2内のブライン7は、ブラインポンプ8を駆動させ、このとき発生するブラインポンプ8の発熱で加温されることができる。そして、ブライン7の温度がたとえば+2℃に到達した場合には、制御手段は、ガソリンベーパとともに含まれている水分が凍結しないものと判断して、ガソリンポンプ1の動作を開始させる。つまり、ガソリン計量機101からの給油動作を可能としつつガソリンベーパ回収運転を行なう運転に切り替えるのである。このようにすることで、ガソリンベーパ回収装置100では、凝縮筒2内における水分の凍結を回避するようにしている。
図2は、ガソリンポンプ1の部分を拡大して示す構成図である。図2に基づいて、水分凍結回避動作1を開始する際の判断基準の別の例について説明する。図1では、ブライン温度検知器12で検知したブライン7の温度を水分凍結回避動作1の判断基準とした場合を例に説明したが、図2では、ガソリンポンプ1へ供給される電流を水分凍結回避動作1の判断基準とした場合を例に示している。図2に示すように、ガソリンポンプ1によって吸引・加圧されたガソリンベーパの圧力を検知するための圧力検知器70をガソリンポンプ1の吐出側に設けている。
この圧力検知器70で検知された圧力情報は、図示省略の制御手段に送られて、ブライン7の温度が所定範囲以下に低下しているかどうかの判断に利用される。ガソリンベーパとともに含まれている水分が凍結すると、ガソリンベーパ液化回収回路A内の圧力損失が増大あるいはガソリンベーパ液化回収回路Aが閉塞していると考えられるため、ガソリンポンプ1から吐出されるガソリンベーパの吐出圧力を増加させようとガソリンポンプ1の負担が増大し、圧力検知器70で検知される圧力が上昇するとともにガソリンポンプ1へ供給される電流の値が増加することになる。そこで、検知圧力情報に基づいて、その圧力上昇が所定の値以上であるかどうかを判断すること、または、検知情報から求めた電流値の変化を検知することによって、ブライン7の温度が所定範囲以下に低下しているかどうかが判断できるようになっている。
たとえば、制御手段は、ガソリンベーパ回収運転に入る前のガソリンポンプ1への供給電流値が所定以上であると判断した場合には、ガソリンポンプ1の駆動を停止させる。すなわち、ガソリンベーパ回収装置100は、水分凍結回避動作1を実行するのである。なお、図2では、圧力検知器70を用いてガソリンポンプ1に供給される電流の値を検知する場合を例に説明したが、これに限定するものではなく、ガソリンポンプ1に供給される電流の値を検知するための電流検知器を設けてガソリンポンプ1に供給される電流の値を検知するようにしてもよい。
また、ガソリンスタンド(詳しくはガソリン計量機101)の停止期間(たとえば、1日以上の停止期間)を水分凍結回避動作1の判断基準とすることもできる。つまり、たとえば冬季等にガソリンスタンドが長期間にわたって停止されると、ブラインの温度が所定範囲以下に低下している可能性が高いと判断できるのである。そこで、制御手段は、ガソリンスタンドの停止期間によって、ブライン7の温度が所定範囲以下に低下していると判断し、水分凍結回避動作1を実行するようにしてもよい。なお、これらの水分凍結回避動作1を開始する際の判断基準を適宜組み合わせるようにしてもよい。
図3は、ブライン7の別の加温方法を示す概略図である。図3に基づいて、ブライン7の別の加温方法について説明する。図1では、ブラインポンプ8を駆動し、ブライン7を循環させることでブライン7を加温した場合を例に説明したが、図3では、凝縮筒2に加熱手段であるヒータ71を設けてブライン7を加温する場合を例に示している。図3に示すように、ブライン7を加温するためのヒータ71を凝縮筒2に設けている。このヒータ71は、凝縮筒2の内部に設けてもよく、外部に設けてもよい。
このように、ブライン7が所定温度よりも低下した場合には、ヒータ71を駆動させてブライン7を直接的に加温してもよい。すなわち、水分凍結回避動作1におけるブライン7の加温運転がヒータ71の駆動によって実行されるようにしてもよいのである。なお、ブラインポンプ8の駆動とともにヒータ71を駆動させて、ブライン7の加温運転を実行するようにしてもよい。また、ヒータ71の設置位置を図3に図示しているような凝縮筒2の下方に限定するものではない。
図4は、ブライン7の更に別の加温方法を示す概略図である。図4に基づいて、ブライン7の更に別の加温方法について説明する。図3では、凝縮筒2に加熱手段であるヒータ71を設けてブライン7を加温する場合を例に示したが、図4では、圧縮機41から吐出された冷媒(ホットガス)を凝縮筒2内に設けられている冷媒蒸発器44に導くことでブライン7を加温する場合を例に示している。図4に示すように、圧縮機41に接続されている吐出側配管を分岐したホットガス回路73を設け、圧縮機41からの吐出された冷媒を凝縮器42を経由させずに冷媒蒸発器44に導くようにしている。また、ホットガス回路73には、ホットガス回路73を開閉する開閉弁74が設けられている。
このように、ブライン7が所定温度よりも低下した場合には、開閉弁74を開制御して圧縮機41から吐出された冷媒を凝縮器42を迂回させて凝縮筒2内の冷媒蒸発器44に導き、ブライン7を加温してもよい。すなわち、水分凍結回避動作1におけるブライン7の加温運転がホットガス回路73へのホットガスの導通によって実行されるようにしてもよいのである。なお、ブラインポンプ8やヒータ71の駆動とともに、ホットガス回路73に冷媒を導通させて、ブライン7の加温運転を実行するようにしてもよい。
図5は、ブライン7の更にまた別の加温方法を示す概略図である。図5に基づいて、ブライン7の更にまた別の加温方法について説明する。図4では、ホットガス回路73にホッガスを導通させてブライン7を加温する場合を例に示したが、図5では、冷凍機6における冷媒の流れを逆転(リバース)させてブライン7を加温する場合を例に示している。図5に示すように、圧縮機41の吐出側配管と冷媒蒸発器44の出口側配管とを接続する第1接続配管76と、圧縮機41の吸入側配管と凝縮器42の入口側配管とを接続する第2接続配管77と、を設け、圧縮機41からの吐出された冷媒を逆転させて冷媒蒸発器44に導くようにしている。
このように、ブライン7が所定温度よりも低下した場合には、第1接続配管76及び第2接続配管77に冷媒を導通させて、冷媒を凝縮筒2内の冷媒蒸発器44に導き、ブライン7を加温してもよい。すなわち、水分凍結回避動作1におけるブライン7の加温運転が冷媒のリバース運転によって実行されるようにしてもよいのである。なお、ブラインポンプ8やヒータ71の駆動とともに、リバース運転させて、ブライン7の加温運転を実行するようにしてもよい。また、冷凍機6に流路切替装置である四方弁を設けて、冷媒の流れを逆転させるようにしてもよい。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係るガソリンベーパ回収装置100a全体の回路構成を示す概略構成図である。図6に基づいて、ガソリンベーパ回収装置100aの回路構成、基本的な動作及び特徴的な動作について説明する。このガソリンベーパ回収装置100aは、吸引したガソリンベーパを凝縮筒で冷却して回収するとともに、ガソリンベーパを吸着又は脱着する2つの吸脱着塔を設け、この2つの吸脱着塔の機能を適宜切り替えてガソリンベーパを回収及び再利用するものである。なお、この実施の形態2では、実施の形態1と同一部分には同一符号を付し、実施の形態1との相違点を中心に説明するものとする。
ガソリンベーパ回収装置100aの基本的な構成及び基本的な動作は、実施の形態1に係るガソリンベーパ回収装置100と同様であるが、凝縮筒2を迂回するバイパス回路60を設けている点でガソリンベーパ回収装置100と相違している。バイパス回路60は、ガソリンポンプ1と凝縮筒2との間の分岐点でガソリン吸着用配管29を分岐し、凝縮筒2と気液分離器3との間、つまり凝縮筒2の出口側の接続点でガソリン吸着用配管29に接続するように設けられている。また、バイパス回路60には、バイパス回路60を開閉する開閉弁(第1開閉弁)61が設けられている。さらに、分岐点と凝縮筒2との間のガソリン吸着用配管29には、ガソリン吸着用配管29を開閉する開閉弁(第2開閉弁)62が設けられている。
すなわち、ガソリンベーパ回収装置100aは、開閉弁61及び開閉弁62の開閉を制御することで、ガソリンポンプ1により吸引されたガソリンベーパを凝縮筒2に導通させるか、バイパス回路60に導通させるかを切り替え可能になっているのである。したがって、開閉弁61を開制御、開閉弁62を閉制御すれば、ガソリンベーパを凝縮筒2ではなく、バイパス回路60に導通させることができ、開閉弁61を閉制御、開閉弁62を開制御すれば、ガソリンベーパをバイパス回路60ではなく、凝縮筒2に導通させることができる。このガソリンベーパ回収装置100aでは以下のような水分凍結回避動作2を実行するようにしている。
[水分凍結回避動作2]
水分凍結回避動作2は、ガソリンポンプ1を停止させない点で実施の形態1で説明した水分凍結回避動作1と異なっている。ガソリンベーパ回収運転を実行するときは、開閉弁61を閉制御、開閉弁62を開制御してガソリンベーパを凝縮筒2に導き、水分凍結回避動作2を実行するときは、開閉弁61を開制御、開閉弁62を閉制御してガソリンベーパをバイパス回路60に導くようにしている。具体的には、制御手段は、ガソリンベーパ回収運転に入る前のブライン7の温度がたとえば−2℃以下であると判断した場合には、水分凍結回避動作2を実行するために開閉弁61を開制御、開閉弁62を閉制御する。
すなわち、水分凍結回避動作2では、ガソリンベーパをバイパス回路60に導通させて凝縮筒2をバイパスさせるようになっているのである。凝縮筒2をバイパスされたガソリンベーパは、気液分離器3を経由してから吸脱着塔4a又は吸脱着塔4bの一方に流入することになる。吸脱着塔4a又は吸脱着塔4bに流入したガソリンベーパは、吸着剤9a又は吸着剤9bで吸着され、ガソリンベーパ濃度が低減された後、排出口10から大気に放出される。水分凍結回避動作2を水分凍結回避動作1と比較すると、吸脱着塔4a又は吸脱着塔4bにガソリンベーパを流通させる分だけガソリンベーパ濃度を低減することができる。
また、併せてブラインポンプ8を駆動させることで、ブライン7の加温を行なってガソリンベーパ回収運転の復帰を早めることができる。さらに、吸脱着塔4a又は吸脱着塔4bでは、吸着剤9a又は吸着剤9bにガソリンベーパが吸着される際に吸着熱が発生し、その熱分だけブライン7を加温することができ、ブライン7の加温を早めることができる。そして、ブライン7の温度がたとえば+2℃に到達した場合には、制御手段は、ガソリンベーパとともに含まれている水分が凍結しないものと判断して、開閉弁61を閉制御、開閉弁62を開制御してガソリンベーパを凝縮筒2に導くようにする。このようにすることで、ガソリンベーパ回収装置100aでは、凝縮筒2内における水分の凍結を回避するようにしている。
なお、実施の形態1で説明した水分凍結回避動作1を開始する際の判断基準(たとえば、ブライン温度、ガソリンポンプ1への供給電流値あるいはガソリンスタンドの停止期間)を、水分凍結回避動作2を開始する際の判断基準に適用することができるものとする。また、実施の形態1で説明したブライン7の加温方法(たとえば、ヒータ71の駆動、ホットガス回路73あるいは冷媒のリバース運転)を、水分凍結回避動作2に適用することができるものとする。
1 ガソリンポンプ、2 凝縮筒、3 気液分離器、4a 吸脱着塔、4b 吸脱着塔、5 脱着ポンプ、6 冷凍機、7 ブライン、8 ブラインポンプ、9a 吸着剤、9b 吸着剤、10 排出口、11 吸気口、12 ブライン温度検知器、13a 吸着剤冷却器、13b 吸着剤冷却器、22 第1電磁弁、24 ガソリン凝縮器、26a 第2電磁弁、26b 第2電磁弁、27a 第3電磁弁、27b 第3電磁弁、28 第1減圧弁、29 ガソリン吸着用配管、30 開閉弁、31 第2減圧弁、32a 第4電磁弁、32b 第4電磁弁、33a 第5電磁弁、33b 第5電磁弁、35 ガソリン脱着用配管、41 圧縮機、42 凝縮器、43 絞り装置、44 冷媒蒸発器、45 冷媒配管、46 送風機、54 ブライン配管、55 液面計、60 バイパス回路、61 開閉弁、62 開閉弁、70 圧力検知器、71 ヒータ、73 ホットガス回路、74 開閉弁、76 第1接続配管、77 第2接続配管、100 ガソリンベーパ回収装置、100a ガソリンベーパ回収装置、101 ガソリン計量機、102 給油ノズル、A ガソリンベーパ液化回収回路、Aガソリンベーパ凝縮/吸着回路、A ガソリンベーパ脱着回路、B 冷媒回路、C ブライン回路。

Claims (13)

  1. ガソリンタンクから排出されたガソリンベーパを吸引するガソリンポンプと、
    内部にブラインが充填され、前記ガソリンポンプにより吸引された前記ガソリンベーパを冷却する凝縮筒と、
    前記ガソリンポンプと前記凝縮筒とを接続しているガソリン吸着用配管を前記ガソリンポンプと前記凝縮筒との間で分岐し、前記凝縮筒を迂回させて前記凝縮筒の出口側で接続させるバイパス回路と、
    前記バイパス回路に設けられ、前記バイパス回路を開閉する第1開閉弁と、
    前記バイパス回路の分岐点と前記凝縮筒との間の前記ガソリン吸着用配管に設けられ、前記ガソリン吸着用配管を開閉する第2開閉弁と、
    前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁の開閉を制御する制御手段と、を有している
    ことを特徴とするガソリンベーパ回収装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記ブラインが所定温度よりも低下したと判断したとき、前記第1開閉弁を開、前記第2開閉弁を閉に制御して前記ガソリンポンプにより吸引された前記ガソリンベーパを前記バイパス回路に導く
    ことを特徴とする請求項1に記載のガソリンベーパ回収装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記ブラインが所定温度以上となったと判断したとき、前記第1開閉弁を閉、前記第2開閉弁を開に制御して前記ガソリンポンプにより吸引された前記ガソリンベーパを前記凝縮筒に導く
    ことを特徴とする請求項2に記載のガソリンベーパ回収装置。
  4. 前記ブラインの温度を検知するブライン温度検知器を設け、
    前記制御手段は、
    前記ブライン温度検知器からの検知情報に基づいて、前記ブラインが所定温度よりも低下したかどうかを判断する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガソリンベーパ回収装置。
  5. 前記ガソリンポンプにより吸引されたガソリンベーパの圧力を検知する圧力検知器を設け、
    前記制御手段は、
    前記圧力検知器からの検知情報から求めた前記ガソリンポンプへのポンプ駆動用の供給電流値に基づいて、前記ブラインが所定温度よりも低下したかどうかを判断する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガソリンベーパ回収装置。
  6. 前記ガソリンポンプにより吸引されたガソリンベーパの圧力を検知する圧力検知器を設け、
    前記制御手段は、
    前記圧力検知器からの検知圧力情報に基づいて、前記ブラインが所定温度よりも低下したかどうかを判断する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガソリンベーパ回収装置。
  7. 給油するガソリンを計量するためのガソリン計量機を設け、
    前記制御手段は、
    前記ガソリン計量機の停止時間に基づいて、前記ブラインが所定温度よりも低下したかどうかを判断する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガソリンベーパ回収装置。
  8. 前記ブラインを循環させるブラインポンプを設け、
    前記制御手段は、
    前記ブラインポンプを駆動させることで前記ブラインの加温運転を実行する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のガソリンベーパ回収装置。
  9. 前記ガソリンベーパを吸着あるいは脱着する吸脱着塔を設け、
    前記制御手段は、
    前記ブラインポンプを駆動させ、前記ブラインを前記凝縮筒と前記吸脱着塔との間で循環させることで前記ブラインの加温動作を実行する
    ことを特徴とする請求項8に記載のガソリンベーパ回収装置。
  10. 前記ブラインを加温するヒータを前記凝縮筒に設け、
    前記制御手段は、
    前記ヒータを駆動させることで前記ブラインの加温運転を実行する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のガソリンベーパ回収装置。
  11. 圧縮機、凝縮器、絞り装置及び冷媒蒸発器を順に接続した冷凍機を備え、
    前記冷媒蒸発器を前記凝縮筒内に設置し、
    前記制御手段は、
    前記圧縮機からの吐出冷媒を前記冷媒蒸発器に導くことで前記ブラインの加温運転を実行する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のガソリンベーパ回収装置。
  12. 前記圧縮機に接続されている吐出側配管を分岐し、前記冷媒蒸発器の入口側に接続させたホットガス回路と、
    前記ホットガス回路に設けられ、前記ホットガス回路を開閉する開閉弁と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記開閉弁を開制御し、前記圧縮機からの吐出冷媒を前記ホットガス回路を介して前記冷媒蒸発器に導く
    ことを特徴とする請求項11に記載のガソリンベーパ回収装置。
  13. 前記圧縮機の吐出側配管と冷媒蒸発器の出口側配管とを接続する第1接続配管と、
    前記圧縮機の吸入側配管と前記凝縮器の入口側配管とを接続する第2接続配管と、
    を設け、
    前記制御手段は、
    前記第1接続配管及び前記第2接続配管を介して冷媒のリバース運転を実行することで前記圧縮機からの吐出冷媒を前記冷媒蒸発器に導く
    ことを特徴とする請求項12に記載のガソリンベーパ回収装置。
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