JP2013248074A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】メモリの記憶領域を無闇に消費することなく遊技性を豊富化することができ、また、設計変更も容易な構成を有する遊技機を提供する。
【解決手段】複数N種類の抽選役について、乱数値RNDと、N種類の抽選役に対応して規定される判定値Hitと、を対比するN回の当否判定処理を一連に実行する遊技機である。ゼロを含んだ判定値を記憶する判定テーブルTBLと、当否判定処理で使用すべき判定値の記憶位置を、当否判定処理の判定対象となる抽選役に対応して特定する抽選テーブルLOTと、を設け、当選可能性のない抽選役については、ゼロの判定値を使用するよう抽選テーブルを構成することで当否判定処理の処理内容を共通化した。
【選択図】図10

Description

本発明は、コンピュータ装置を内蔵する電子遊技機に関し、特に、弾球遊技機や回胴遊技機に好適に適用される。
スロットマシンなどの回胴遊技機では、遊技者がメダル投入口にメダルを投入してスタートレバーを操作すると、これに応じて、回転リールの回転が開始される。そして、遊技者がストップボタンを押して回転リールを停止させたとき、有効な停止ライン(以下、有効ラインという)に図柄が揃うと、その図柄に応じた配当メダルが払い出されるようになっている。但し、実際には、各ゲームの当否状態は、遊技者が停止操作を開始するまでに、内部抽選処理によって予め決定されており、この抽選処理によって内部当選した当選役に対応する図柄を、遊技者が有効ライン上に揃えることで配当メダルが払出される。
当選役として特に価値が高いのが、BB(ビッグボーナス)当選役である。このBB当選役に内部当選して、遊技者が、対応するBB図柄を有効ライン上に揃えると、ビッグボーナスゲームが開始され、その後は、小役図柄の当選確率が格段に高く維持されることで、大量の配当メダル数が期待できるようになっている。
しかし、ビッグボーナスゲームは、ゲーム価値が高いので、その分だけ当選確率を低く設定せざるを得ない。そのため、ビッグボーナスゲーム以外でも遊技者を十分に楽しませるよう、BB当選役以外の当選役や、ビッグボーナスゲーム以外の遊技状態も用意されている。
例えば、リプレイタイム(RT)と称する遊技状態を設け、このリプレイタイム中のゲームでは、メダルを投入することなく再遊技を開始できるリプレイ当選役の当選確率を一般遊技中より増加させることで、メダルの消費を抑制できるようにしている。
この場合、リプレイ当選役の当選確率の相違や、アシスト機能の有無など、遊技者にとっての価値が異なる複数種類のリプレイタイムRT0〜RTnを設けることで、遊技の多様性を図ることが考えられる(特許文献1〜特許文献3)。ここで、アシスト機能とは、例えば、3つの回転リールの停止順序を遊技者に報知し、その順番に回転リールを停止させれば、内部当選したリプレイ当選役に対応するリプレイ図柄を、必ず整列させることができる機能である。
特開2012−045026号公報 特開2011−078851号公報 特開2011−000168号公報
上記の通り、スロットマシンでは、遊技内容を豊富化することが望まれるので、例えば、各リプレイタイム(RT0〜RTn)でのリプレイ当選役を一種類とするのではなく、複数態様のリプレイ当選役(RP1〜RPm)を設けることが考えられる。そして、各リプレイ当選役(RP1〜RPm)を実効化するためのリプレイ図柄の組合せ(停止図柄態様)を複数態様設ければ、遊技内容を更に豊富化することができる。
図18は、このような遊技内容を図示したものであり、遊技状態としてn+1種類のリプレイタイム(RT0〜RTn)を設けると共に、各リプレイタイム(RTi)中のリプレイ当選役を、各々、複数種類(a,b,・・・x)設けている。そして、各リプレイ当選役を実効化するために有効ライン上に停止させるべき図柄の停止図柄態様についても、リプレイ当選役毎に、各々、複数種類を規定している。
したがって、例えば、リプレイタイム(RT0)中に、リプレイ当選役RP0aに内部当選した場合には、遊技者の停止操作によって、停止図柄態様05(*−*−○)か、停止図柄態様08(○−*−○)か、・・・、その他、停止図柄態様0k(○−△−*)かの何れかを、有効ライン上に整列させるとリプレイ当選役RP0aが実効されることになる。
このように、複数種類のリプレイタイムを設けると共に、各リプレイタイムにおいて、多種類の当選役と、多種類の停止図柄態様を設けることが望まれるものの、一方、この種の遊技機では、制御プログラムやデータを格納するメモリの記憶容量が法的に制限されるので、簡単には上記の要請に応えることができない。また、一般に、スロットマシンは、ライフサイクルが非常に短く、次々とゲーム性を変更する必要があるので、そのような設計変更が容易な構成も強く望まれるところである。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、メモリの記憶領域を無闇に消費することなく遊技性を豊富化することができ、また、設計変更も容易な構成を有する遊技機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、遊技者に利益を与える複数N種類の抽選役について、所定のスイッチ信号に基づいて取得される乱数値と、N種類の抽選役に対応して規定される判定値と、を対比するN回の当否判定処理を一連に実行して、各抽選役についての当選結果を決定する遊技機であって、ゼロを含んだ判定値を記憶する判定テーブルと、当否判定処理で使用すべき判定値の記憶位置を、当否判定処理の判定対象となる抽選役に対応して特定する抽選テーブルと、を設け、当選可能性のない抽選役については、ゼロの判定値を使用するよう抽選テーブルを構成することで、当選可能性のある抽選役の増減に拘らず、当否判定処理の処理内容を共通化したことを特徴とする。
本発明では、遊技性などの変更に拘らず、当否判定処理の処理内容が共通化されるので、設計変更が容易である。また、例えば、遊技の進行などに応じて、当選可能性のある抽選役を適宜に増減させることができるので、メモリを無駄に消費することなく遊技性を豊富化することができる。
なお、当選可能性のある抽選役の個数をN個以下に抑制するのが好適である。また、本発明の当否判定処理は、乱数値RNDと判定値Hitとを使用して一連に実行されるが、実施例のように、RND←RND−Hitの処理を繰り返し、RND<0を当選条件とする必要は必ずしもない。すなわち、実施例のように乱数値RNDを、減少方向に更新する動作に代えて、判定値Hitを増加方向に更新しつつ(TO←TO+Hit)、乱数値RNDと対比して、RND<TOを当選条件としても良い。また、判定値の総和値TOTAL=ΣHitを初期値として、初期値ΣHit>RNDを条件として、初期値(総和値)を減少方向に更新しつつ(TOTAL←TOTAL−Hit)、乱数値RNDと対比して、RND>TOTALを当選条件としても良い。
何れの方式を採った場合にも、判定値Hit=0についての当否判定処理は、実質的にスキップされて必ずハズレ状態となるので、メモリを浪費することなく遊技性の豊富化を実現することができる。また、本発明では、当選可能性のある抽選役の個数をN個以下に抑制するので、遊技進行などに伴って、当選可能性のある抽選役を適宜に変更することで、遊技バリエーションを増加させることができる。また、判定値を増加させることで、必要な抽選役の当選確率を適宜に上げることができる。
すなわち、本発明は、好ましくは、遊技者に与える利益が同一か又は類似する一群の抽選役を設けると共に、前記一群に含まれる当選可能性のない抽選役の個数が、遊技進行に伴って適宜に変化するよう構成されるべきである。この場合、遊技進行に拘らず、当選可能性のない抽選役が常に存在するよう構成されていると更に好適である。
当選可能性のない抽選役は適宜に選択されるが、典型的には、遊技媒体を消費することなく、次回の遊技を実行できるリプレイ抽選役が含まれている。この場合、一群の抽選役として、複数M種類のリプレイ抽選役を設けると共に、リプレイ抽選役毎に当否判定処理をM回実行するよう構成され、ゼロの判定値が、前記M回の当否判定処理の一部において使用されるのが典型的である。また、当否判定処理において何れかの抽選役に当選した場合に、この当選状態は、所定の停止態様で図柄を整列させることを条件に実効化され、規定の利益が遊技者に与えられるよう構成され、前記リプレイ抽選役の当選状態を実効化する停止態様として、複数態様が設けられているのが好適である。
前記判定テーブルは、好ましくは、1バイト長の判定値を記憶するバイトテーブルと、2バイト長の判定値を記憶するワードテーブルと、に区分されている。また、遊技者が享受可能な利益の期待値を、段階的に特定する複数の設定値を設け、この設定値は係員によって設定可能に構成され、前記判定テーブルは、同一の抽選役に対して前記設定値の相違に拘らず共通する単一の判定値を記憶する共通テーブルと、同一の抽選役に対して前記設定値毎に規定された一群の判定値を記憶する個別テーブルと、に区分されているのも好適である。
前記抽選テーブルには、当否判定処理の判定対象となる抽選役を特定する役情報と、前記当否判定処理において参照すべき判定テーブルを特定するテーブル情報と、前記当否判定処理で使用すべき判定値の記憶位置を、テーブル情報で特定された判定テーブル内で特定する位置情報と、が対応して記憶されているのが好ましく、前記役情報、前記テーブル情報、及び前記位置情報は、全体として2バイト長以下で構成されているのが更に好ましい。
上記した本発明によれば、メモリの記憶領域を無闇に消費することなく遊技性を豊富化することができ、また、設計変更も容易な構成を有する遊技機を実現できる。
実施例に係るスロットマシンの正面図である。 図1のスロットマシンの右側面図(a)と平面図(b)である。 スロットマシンの前面パネルを背面から図示した図面である。 スロットマシンの本体ケースの内部正面図である。 図1のスロットマシンの回路構成を示すブロック図である。 主制御基板の回路構成を示すブロック図である。 カウンタ回路を示す回路図である。 電源基板の回路構成を示すブロック図である。 主制御部におけるメイン処理と、タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 内部抽選処理を説明するフローチャートである。 小役当選役を例示すると共に、抽選テーブルのデータ構造を説明する図面である。 抽選テーブルを例示したものである。 抽選テーブルを例示したものである。 判定テーブルを例示したものである。 判定テーブルを例示したものである。 リプレイ当選役RP1〜RP11を例示したものである。 リプレイタイムRT0〜RT3の推移を説明する図面である。 リプレイタイム毎に規定される複数種類のリプレイ当選役と、各リプレイ当選役を実効化するための停止図柄態様とを一般的に図示したものである。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。図1〜図4は、実施例に係るスロットマシンSLを図示したものである。本スロットマシンSLは、矩形箱状の本体ケース1と、各種の遊技部材を装着した前面パネル2とが、ヒンジ3を介して連結され、前面パネル2が本体ケース1に対して開閉可能に構成されている(図2)。そして、図1は前面パネル2の正面図、図2はスロットマシンSLの右側面図(a)と平面図(b)、図3は前面パネル2の背面図、図4は本体ケース1の内部正面図を示している。
図4に示す通り、本体ケース1の略中央には、3つの回転リール4a〜4cを備える図柄回転ユニット4が配置され、その下側に、メダル払出装置5が配置されている。各回転リール4a〜4cには、BB図柄、RB図柄、各種のフルーツ図柄、及びリプレイ図柄などが描かれている。メダル払出装置5には、メダルを貯留するメダルホッパー5aと、払出モータMと、メダル払出制御基板55と、払出中継基板63と、払出センサ(不図示)などが設けられている。ここで、メダルは、払出モータMの回転に基づいて、払出口5bから図面手前に向けて導出される。なお、限界量を越えて貯留されたメダルは、オーバーフロー部5cを通して、補助タンク6に落下するよう構成されている。
上記のメダル払出装置5に隣接して電源基板62が配置され、また、図柄回転ユニット4の上部に主制御基板50が配置され、主制御基板50に隣接して回胴設定基板54が配置されている。なお、図柄回転ユニット4の内部には、回胴LED中継基板58と回胴中継基板57とが設けられ、図柄回転ユニット4に隣接して外部集中端子板56が配置されている。
図1に示すように、前面パネル2の上部には液晶表示ユニット7が配置され、その下部には、回転リール4a〜4cに対応する3つの表示窓8a〜8cが配置されている。表示窓8a〜8cを通して、各回転リール4a〜4cの回転方向に、各々3個程度の図柄が見えるようになっており、合計9個の図柄の水平方向の三本と、対角線方向の二本が仮想的な停止ラインとなる。なお、有効ラインは、必ずしも、この五本の停止ラインに限定されるものではなく、適宜に変更することができる。
このような表示窓8aの左側には、遊技状態を示すLED群9が設けられ、その下方には、遊技成果として払出されるメダル数を表示する払出表示部10や、クレジット状態のメダル数を表示する貯留数表示部11が設けられている。
前面パネル2の垂直方向中央には、メダルを投入するメダル投入口12が設けられ、これに隣接して、メダル投入口12に詰まったメダルを返却させるための返却ボタン13が設けられている。また、クレジット状態のメダルを払出すクレジット精算ボタン14と、メダル投入口12へのメダル投入に代えてクレジット状態のメダルを擬似的に一枚投入する投入ボタン15と、クレジット状態のメダルを擬似的に三枚投入するマックス投入ボタン16とが設けられている。
これらの遊技部材の下方には、回転リール4a〜4cの回転を開始させるスタートレバー17と、回転中の回転リール4a〜4cを停止させるためのストップボタン18a〜18cが設けられている。その他、前面パネル2の下方には、メダルを蓄える横長の受け皿19と、払出装置5の払出口5bに連通するメダル導出口20とが設けられている。なお、メダル導出口20の左右にはスピーカSPが配置されている。
図3に示すように、前面パネル3の裏側には、メダル投入口12に投入されたメダルの選別を行うメダル選別装置21と、メダル選別装置21により不適正と判別されたメダルをメダル導出口20に案内する返却通路22とが設けられている。また、前面パネル3の裏側上部には、演出制御基板51、演出インタフェイス基板52、及び液晶制御基板61などを収容する基板ケース23が配置されている。そして、メダル選別装置21の上部には、図1に示す各種の遊技部材と主制御基板50との間の信号を中継する遊技中継基板53が設けられている。
図5は、実施例に係るスロットマシンSLの回路構成を示すブロック図である。図示の通り、このスロットマシンSLは、回転リール4a〜4cを含む各種の遊技部材の動作を制御する主制御基板50と、主制御基板50から受けた制御コマンドに基づいて演出動作を実現する演出制御基板51と、交流電圧(24V)を直流電圧(5V,12V,24V)に変換して装置各部に供給する電源基板62とを中心に構成されている。
主制御基板50は、演出制御基板51に対して、スピーカSPによる音声演出、LEDランプや冷陰極線管放電管によるランプ演出、及び、液晶表示ユニット7による図柄演出を実現するための制御コマンドを出力している。そして、演出制御基板51は、演出インタフェイス基板52を通して、液晶制御基板61に接続されており、液晶制御基板61は、液晶表示(LCD)ユニット7における図柄演出を実現している。
演出制御基板51は、演出インタフェイス基板52と共に、LED基板59やインバータ基板60や回胴LEDドライブ基板58を経由して、各種のLEDや冷陰極線管放電管におけるランプ演出を実現している。また、演出制御基板51は、演出インタフェイス基板52を通してスピーカSPを駆動して音声演出を実現している。
主制御基板50は、遊技中継基板53を通して、スロットマシンの各種遊技部材に接続されている。具体的には、スタートレバー17の始動スイッチ、ストップボタン18a〜18cの停止スイッチ、投入ボタン15,16の投入スイッチ、清算ボタン14の清算スイッチ、投入枚数判定部21dを構成するフォトインタラプタPH1,PH2、投入メダル返却部21cを構成するブロッカーソレノイド31、及び、各種LED素子9〜11などに接続されている。
また、主制御基板50は、回胴中継基板57を経由して、回転リール4a〜4cを回転させる3つのステッピングモータ、及び、回転リール4a〜4cの基準位置を検出するためのインデックスセンサに接続されている。そして、ステッピングモータを駆動又は停止させることによって、回転リール4a〜4cの回転動作と、目的位置での停止動作を実現している。
主制御基板50は、払出中継基板63を通してメダル払出装置5にも接続されている。メダル払出装置5には、メダル払出制御基板55と、メダル払出センサと、払出モータMとが設けられており、メダル払出制御基板55は、主制御基板50からの制御コマンドに基づいて払出モータMを回転させて、所定量のメダルを払出している。
その他、主制御基板50は、外部集中端子板56と、回胴設定基板54にも接続されている。外部集中端子板56は、例えばホールコンピュータHCに接続されており、主制御基板50は、外部集中端子板56を通して、メダルの投入枚数やメダルの払出枚数などを出力している。また、回胴設定基板54は、係員が設定キーで設定した設定値を示す設定キー信号などを出力している。
ここで、設定値とは、当該遊技機で実行される抽選処理の当選確率などを、設定1から設定6まで6段階で規定するもので、遊技ホールの営業戦略に基づいて適宜に設定される。例えば、最高ランクに設定された遊技機は、メダル払出枚数の期待値が最高レベルであるため、遊技者にとって最も有利である。
図6は、主制御基板50の回路構成を図示したものである。図示の通り、主制御基板50は、ワンチップマイコン64と、8bitパラレルデータを入出力するI/Oポート回路65と、ハードウェア的に乱数値を生成するカウンタ回路66と、演出制御基板51などの外部基板とのインタフェイス回路とを中心に構成されている。ここで、ワンチップマイコン64は、Z80相当品のCPUコア64a、ROM、RAMなどの他に、CTC(Counter/Timer Circuit) 64bや、割込みコントローラ64cなどを内蔵している。
CTC64bは、8bitのカウンタやタイマを集積した回路であり、Z80システムに、周期的割り込みや一定周期のパルス出力作成機能(ビットレートジェネレータ)や時間計測の機能を付与するものである。そこで、本実施例では、CTC64bを利用して、Z80CPU64aに1.5mS程度の時間間隔τでタイマ割込み(図13(a))をかけている。
インタフェイス回路としては、電源回路とのインタフェイス回路67、遊技中継基板53とのインタフェイス回路68と、回胴モータ駆動回路69と、演出制御基板と51のインタフェイス回路70などが設けられている。そして、電源遮断時には、インタフェイス回路67を通して、Z80CPU64aに電圧降下割込みをかけている。なお、回胴モータ駆動回路69は、回転リール4a〜4cのステッピングモータの駆動信号を生成する回路であり、インタフェイス回路70は、演出制御基板51に制御コマンドを出力するための8ビットパラレルポートである。
図7は、カウンタ回路66をより詳細に例示した回路図である。図示のカウンタ回路66は、スタートレバー17のON操作を示す始動スイッチ信号SGを受ける入力部24と、2つのD型フリップフロップ25a,25bによる信号取得部25と、ハードウェア乱数の下位8ビット(LOW)を生成するICカウンタ26Lと、ハードウェア乱数の上位8ビット(HI)を生成するICカウンタ26Hとを中心に構成されている。そして、ICカウンタ26H,26Lの各出力端子(QA〜QH)は、データバスを通して、ワンチップマイコン64(CPUコア64a)に接続されている。
入力部24は、抵抗とコンデンサによるローパスフィルタと、シュミットトリガ型のインバータとで構成されている。そのため、負論理の始動スイッチ信号SGは、論理変換されて信号取得部25に供給される。
信号取得部25は、直列接続された2つのD型フリップフロップ25a,25bで構成されている。そして、各クロック端子CLKには、基準パルスΦが供給されており、基準パルスΦの立ち上がりエッジのタイミングで、D入力端子のデータが取得されてQ出力端子に出力される。したがって、始動スイッチ信号SGがLレベルに変化した後、2つ目の基準パルスΦの立ち上がりエッジで、各ICカウンタ26L,26Hのロック端子RCLKが、Hレベルに立ち上がる。
基準パルスΦは、専用の発振回路によって、システムクロックとは別に発振させるのが好ましいが、簡易的には、ワンチップマイコン64を動作させるシステムクロックを基準パルスΦに代用しても良い。
2つのICカウンタ26は、いずれも、8ビットのバイナリカウンタと8ビットの出力レジスタとを内蔵している。そして、クロック端子CCLKに供給されるクロック信号を2進カウントする一方、ロック端子RCLKに保持信号を受けると、その瞬間のバイナリカウンタのカウンタ値が、内蔵する出力レジスタに記憶されるようになっている。なお、出力レジスタに記憶されたカウンタ値は、出力イネーブル端子OEがLレベルであることを条件に、外部出力端子(QA〜QH)に出力される。
図示の通り、このカウンタ回路66では、電源電圧値(DC5V)が正常値である限り、基準パルスΦが、NANDゲートを経由して下位ICカウンタ26Lのクロック端子CCLKに供給される。一方、上位ICカウンタ26Hには、下位ICカウンタ26Lの桁上げ信号RCOが供給されている。そのため、2つのICカウンタ26は、全体として16ビットカウンタとして機能することになり、2つの内部カウンタは、0000H〜FFFFH(10進数65535)カウンタ値の間で循環することになる。なお、添字Hは、以下の場合も含め、16進数を意味する。
先に説明した通り、始動スイッチ信号SGがLレベルに変化すると、これに対応して、各ICカウンタ26L,26Hのロック端子RCLKがHレベルに立ち上がり、内部のバイナリカウンタの値が出力レジスタに保持される。一方、各ICカウンタ26L,26Hの出力イネーブル端子OEには、ワンチップマイコン64からチップセレクト信号CS0,CS1が供給されている。そのため、ワンチップマイコン64は、必要時に、チップセレクト信号CS0,CS1をLレベルに変化させることによって、ICカウンタ26L,26Hに内蔵の出力レジスタが保持するデータQA〜QHを取得できることになる。
図8は、電源基板62の回路構成を示すブロック図である。この電源基板62は、交流24Vを受けて脈流電圧に変換する整流部80と、脈流電圧を直流5Vに変換する第1電圧変換部81と、脈流電圧を直流12Vに変換する第2電圧変換部82と、脈流電圧を直流24Vに変換する第3電圧変換部83と、第1電圧変換部81の出力電圧を蓄電する蓄電部84と、電源遮断状態を検出して検出信号RESを出力する電源監視部85とで構成されている。
蓄電部84は、大容量(1ファラッド程度)のコンデンサCと、過電流用の制限抵抗r1、r2と、逆方向電流を阻止するダイオードDとで構成されている。なお、制限抵抗r1は75Ω程度、制限抵抗r2は10Ω程度である。コンデンサCの両端電圧は、バックアップ電源として、ワンチップマイコン64に供給されている。
このバックアップ電源は、ワンチップマイコン64に内蔵されたSRAM(static ram)に供給されており、電源電圧の遮断状態でも、通常7〜8日はRAM(Random Access Memory)の記憶内容を保持するようにしている。なお、RAMの記憶容量は、この実施例では、遊技機のワークエリアとして使用される512バイト程度である。
電源監視部85は、交流入力電圧24Vの電圧レベルと、直流電源電圧5Vの電圧レベルとを監視している。そして、何れか一方のレベルが所定値を下回ると、検出信号RESがLレベルに変化するよう構成されている。瞬停や停電などの異常時には、先ず、交流入力電圧の電圧降下に対応して、検出信号RESが素早く出力される。
この検出信号RESは、主制御基板50のインタフェイス回路67(図6)に供給されて、正論理の異常信号ALMと、負論理の異常信号ALMバーとなる。そして、正論理の異常信号ALMがI/Oポート回路65に供給される一方、負論理の異常信号ALMバーは、ワンチップマイコン64の割込み端子INT(maskable Interrupt)に供給される。したがって、この時、CPUコア64aが割込み許可状態であれば、負論理の異常信号ALMバーに基づいて、電圧降下割込み処理が開始されることになる。
図6のインタフェイス回路67には電源リセット回路も内蔵されている。そして、電源投入時には、インタフェイス回路67で生成されたリセット信号が、ワンチップマイコン64のリセット端子RST0に供給される。その結果、CPUコア64aがリセット状態となり、ROMの先頭アドレス以降の制御プログラムの実行が開始されることになる。
続いて、主制御基板50のワンチップマイコン64(以下、主制御部50という)が実現する制御動作を説明する。図9〜図11は、主制御部50が実行する制御プログラムを説明するフローチャートである。主制御部50の制御プログラムは、電源投入時に開始される無限ループ状のメイン処理(図9(a))と、CTCからの定時割込みで起動されるタイマ割込み処理(図9(b))と、電源遮断時に電源基板62からの検出信号RESで起動される電圧降下割込み処理(不図示)とで構成されている。ここで、タイマ割込み、及び電圧降下割込みは、共にマスク可能な割込みであり(maskable interrupt)、タイマ割込みの割込み周期τは、1.5mS程度である。
先ず、図9(a)のメイン処理から説明すると、電源が投入されると初期処理(ST1)の後、CPUを割込み許可状態に設定すると共に、RAMのワークエリアをクリアする(ST2)。
ステップST2の処理が終われば、次に、メダル投入口12から実際に投入されたメダル、及び、投入ボタン15、16の押下によって擬似的に投入されたメダルについてのメダル投入処理を行う(ST3)。メダル投入処理(ST3)では、遊技者が投入又は擬似投入したメダルを検出して、その投入枚数を判定し、スタートレバー17がON操作されるとサブルーチン処理を終了する。なお、図7に関して説明した通り、スタートレバー17がON操作されると、始動スイッチ信号SGがLレベルに変化し、その瞬間のカウンタ値が、各ICカウンタ26H,26Lに内蔵された出力レジスタに保持記憶される(図7参照)。
そこで、メダル投入処理(ST3)に続いて、乱数取得処理(ST4)が実行される。具体的には、ワンチップマイコン64は、チップセレクト信号CS0,CS1をLレベルに変化させて、カウンタ回路66に保持されているカウンタ値を取得し、これを、乱数値RND(数値範囲:0〜65535)としてRAMの該当番地に記憶する。
<内部抽選処理(ST5)>
次に、記憶した乱数値RNDに基づいて、小役当選状態か否か、ボーナス当選状態か否かを決定する内部抽選処理を実行する(ST5)。内部抽選処理の詳細な動作は詳述するが、概略説明すると、ステップST4の処理で取得した乱数値RNDから、92種類の抽選役毎に規定された判定値Hitを順番に減算してゆき(RND←RND−Hit)、RND<0となった段階で、その抽選役に当選したと判定している(図10のST64〜65参照)。したがって、乱数値RNDが、判定値Hitの総加算値ΣHitより小さい場合には、必ず何らかの当選状態となり、乱数値RNDが判定値の総加算値ΣHitより大きい場合には、全ての抽選役に外れることになる。
ところで、この実施例では、小役当選役として、図11(a)に示す50種類が汎用的に存在し、ボーナス当選役として、図11(b)に示す4種類(BB1当選役、BB2当選役、RB1当選役、RB2当選役)が存在している。なお、本実施例は、小役当選役の種類や個数、及び、各小役当選役の当選確率を変更して、遊技機の機種毎にゲーム性を変更しても、制御プログラムやメモリ構造を共通化できるよう、データ領域として使用可能な最大限のメモリを確保している。
そのため、全ての機種において、図11(a)や図11(b)に示す小役当選役やボーナス当選役について、必ずしも、その全てを使用するとは限らず、例えば、この実施例では、50種類の小役当選役のうち、チェリーD当選役と、チェリーE当選役を使用しておらず、実際に使用する小役当選役は48種類となる。
このような機種毎の微差はさておき、遊技機の遊技状態としては、ボーナス遊技状態と、それ以外の一般遊技状態に大別され、本実施例の一般遊技状態では、内部抽選処理(ST5)において、図12〜図13に示す抽選テーブルLOT1が使用される。そして、この一般遊技状態は、更に、リプレイ当選役への当選確率などが相違する4つの遊技状態(リプレイタイムRT0〜リプレイタイムRT3)に細分されている。
ここで、リプレイ当選役への当選確率で評価すると、低確率のリプレイタイムRT0(初期状態)→低確率のリプレイタイムRT1→中確率のリプレイタイムRT3→高確率のリプレイタイムRT2のように、遊技進行と共に順番に昇格可能に構成されている(図17参照)。但し、運が悪いと、高確率のリプレイタイムRT2から、低確率のリプレイタイムRT1に一気に転落する(図17参照)。
一方、ボーナス遊技状態は、BB(ビッグボーナス)遊技状態と、RB(レギュラーボーナス)遊技状態とに細分され、各々、図13(b)と図13(c)に示すBB用の抽選テーブルLOT2aと、RB用の抽選テーブルLOT2bが使用される。何れの抽選テーブルLOT2a、LOT2bも、一般遊技状態で使用される抽選テーブルLOT1より小役当選役への当選確率が大幅に高く設定されており、遊技者が大量のメダルを取得できるよう構成されている。
<抽選テーブルLOT1の構成>
一般遊技状態で使用される抽選テーブルLOT1は、図12〜図13に示す通りであり、48種類の小役当選役と、4種類のボーナス当選役とを適宜に組合せて、合計92種類の抽選役を設けている。具体的に確認すると、図12に示す抽選役1〜抽選役46は、「チェリーC当選役」と、「チャンスD当選役」とを除いた小役当選役についての単独抽選役を意味している。したがって、この実施例では、「チェリーC当選役」と「チャンスD当選役」の小役当選役は、それ単独では当選しない。
一方、図13に示す抽選役47〜抽選役88は、小役当選役とボーナス当選役との複合抽選役であり、抽選役52と抽選役58に示す通り、「チェリーC当選役」と「チャンスD当選役」とは、ボーナス当選役BB1と組合せて当選可能に設定されている。なお、抽選役89〜抽選役92は、ボーナス当選役(BB1,BB2,RB1,RB2)についての単独抽選役を意味している。
本実施例では、このように構成された抽選役の総数92は、抽選テーブルLOT1によって特定される判定値Hitと、ステップST4の処理で取得される乱数値RNDとを対比する当否判定処理の処理回数を意味しており、92回の何れかの当否判定処理で内部当選状態となるか、それとも、92回の当否判定処理に全て外れるかが、内部抽選処理(ST5)において判定される。
以上を踏まえて、一般遊技状態(一般遊技中)に使用される抽選テーブルLOT1のデータ構造について、図11(c)を参照しつつ説明する。図12〜図13に示す抽選テーブルLOT1は、総数92個の抽選役のうち、11種類のリプレイ当選役(抽選役1〜11)を除いた81個は、各々、図11(c)に示す2バイト長で、当否判定処理で使用すべき判定値Hitを特定している。一方、11種類のリプレイ当選役RP1〜RP11(抽選役1〜11)は、4種類の遊技状態(リプレイタイムRT0〜RT3)に対応して、各々、合計4バイト長で判定値Hitを特定している。
図11(c)に示す通り、抽選テーブルLOT1の各欄(2バイト長又は4バイト長)を構成する第一バイトの下位6ビット(D5〜D0)は、小役当選役についての情報を示しており、具体的には、その6ビットに基づいて、抽選対象となる小役当選役が特定される。すなわち、図11(a)に示す50種類の小役当選役の何れかが、第一バイトの下位6ビット(D5〜D0)に基づいて特定される。
一方、抽選テーブルLOT1の各欄の第二バイトの下位3ビット(D2〜D0)は、ボーナス当選役についての情報を示しており、具体的には、その3ビットに基づいて、抽選対象となるボーナス当選役(BB1,BB2,RB1,RB2)が特定される。なお、単独抽選役としてのボーナス当選役については、小役当選役を特定する第一バイトの下位6ビットは、ゼロに設定されている。この点は、単独抽選役としての小役当選役についても同様であり、ボーナス当選役を特定する第二バイトの下位3ビットは、ゼロに設定されている。
但し、本実施例では、単独抽選役としての小役当選役や、単独抽選役としてのボーナス当選役だけでなく、小役当選役とボーナス当選役とを組み合わせた複合抽選役を設けている。そして、このような複合抽選役では、第一バイトの下位6ビット(D5〜D0)と、第二バイトの下位3ビット(D2〜D0)に、各々、有意なデータが規定されている。例えば、抽選テーブルLOT1の抽選役88の欄は、その第一バイトの下位6ビット(D5〜D0)が、小役当選役である「チャンスC当選役」を特定し、その第二バイトの下位3ビット(D2〜D0)が、ボーナス当選役である「RB2当選役」を特定している。
ところで、抽選テーブルLOT1各欄の第一バイトの上位2ビット(D7,D6)は、その抽選役(抽選役1〜92の何れか)の当否判定処理において使用する判定値Hitが格納されている判定テーブルTBL(ALB/ALW/RKB/RKW)を特定している。
ここで、本実施例の判定テーブルTBLは、営業開始前に係員がキー設定した設定値毎に、判定値Hitが相違するか否かで大別されている。そして、本実施例では、係員が設定した設定値に基づいて、内部抽選処理の当選確率その他が六区分されている。
また、判定テーブルTBLは、1バイト長の判定値(バイト判定値)を格納しているか、或いは、2バイト長の判定値(ワード判定値)を格納しているかで、更に細分されている。なお、判定値Hitは、その抽選役への当選確率を規定するので、バイト判定値で当否判定される抽選役より、ワード判定値で当否判定される抽選役の方が、一般に当選確率が高いことになる。
図16〜図17は、上記のように区分された4種類の判定テーブルを例示したものである。すなわち、図16には、設定値の相違に拘らず共通使用されるバイト判定値Hitを記憶する「共通BYTE判定テーブルALB」(図16(a))と、設定値の相違に拘らず共通使用されるワード判定値Hitを記憶する「共通WORD判定テーブルALW」(図16(b))とが示されている。
また、図17には、バイト判定値Hitを設定値毎に記憶する「設定差ありBYTE判定テーブルRKB」(図17(a))と、ワード判定値Hitを設定値毎に記憶する「設定差ありWORD判定テーブルRKW」(図16(b))とが示されている。
図11(c)に示すように、抽選テーブルLOT1各欄の第二バイトの上位5ビット(D7〜D3)は、4種類に区分された判定テーブルにおいて、判定値Hitの記憶位置を特定するインデックス値INDXを意味している。したがって、例えば、単独抽選役38の「AT27当選役」についての当否判定では、図16(b)に示す「共通WORD判定テーブルALW」における、先頭から+0番目の判定値(=624)が使用されることになる。また、例えば、複合抽選役49の「ベル当選役」+「BB1当選役」についての当否判定では、図16(a)に示す「共通BYTE判定テーブルALB」における、先頭から+6番目の判定値(=2)が使用されることになる。
以上、抽選テーブルLOT1の各欄について、その第一バイトと、第二バイトについて説明したが、11種類のリプレイ当選役RP1〜RP11(単独抽選役1〜11)については、4種類の遊技状態(リプレイタイムRT0〜RT3)に対応して、第三バイトと第四バイトが存在する。
第三バイトと第四バイトの内容は、第二バイトの上位5ビット(D7〜D3)と同じであり、各遊技状態(リプレイタイムRT1〜RT3)において、判定値Hitの記憶位置を特定するインデックス値INDXが記憶されている。したがって、例えば、単独抽選役1の「RP1当選役」についての当否判定では、リプレイタイムRT0では、「共通WORD判定テーブルALW」における、先頭から+6番目の判定値が使用され、リプレイタイムRT1では、先頭から+8番目の判定値が使用され、リプレイタイムRT2では、先頭から+6番目の判定値が使用され、リプレイタイムRT3では、先頭から+11番目の判定値が使用されることになる。
<抽選テーブルLOT2の構成>
以上、一般遊技状態で使用される抽選テーブルLOT1について説明したが、ボーナス遊技状態で使用される抽選テーブルLOT2a,LOT2bは、図13(b)と図13(c)に示す通りである。ボーナス遊技状態での内部抽選処理では、ボーナス当選役が存在せず、図示の小役当選役が高確率で当選するので、抽選テーブルLOT2の第二バイトの下位3ビット(D2〜D0)は未使用となる。但し、その他の構成は、抽選テーブルLOT1の場合と同じであり、第一バイトの上位2ビット(D7〜D6)が、ALB/ALW/RKB/RKWの何れかを規定するテーブル識別子となり、下位6ビット(D5〜D0)が、小役当選役を特定している。もっとも、この実施例では、テーブル識別子は、全て「共通WORD判定テーブルALW」を特定している(図13(b)(c)参照)。
また、抽選テーブルLOT2の第二バイトの上位5ビットは、テーブル識別子で特定された「共通WORD判定テーブルALW」における、判定値Hitの記憶位置を特定している。
<リプレイ当選役>
ところで、例えば、「ベル当選役」の内部当選状態を実効化するための停止図柄態様[ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄]のように、全ての当選役について、当選役と、停止図柄態様とを1対1に対応させたのでは、ゲーム性が単調化してしまうおそれがある。そこで、本実施例では、当選役と停止図柄態様とを1対Nに対応させることで、ゲーム性の多様化を図っている。例えば、リプレイ当選役RP1〜RP11では、当選役と停止図柄態様とを1対Nに対応させており、図16のように、一つの内部当選役に対して、これを実効化するための停止図柄態様を多様に設けていることで、遊技内容の豊富化を図っている。
ここで、リプレイ当選役RP1〜RP11は、メダルを消費することなく次回遊技を実行することができる当選役であり、各当選役RP1〜RP11には、図12に示す停止図柄態様が各々対応している。図示の通り、例えば、リプレイ当選役RP1に内部当選した場合には、(1)[リプレイ図柄R1−リプレイ図柄R1−リプレイ図柄R1]を有効ラインに停止させるか、(2)[リプレイ図柄R1−リプレイ図柄R1−リプレイ図柄R2]を有効ラインに停止させるか、(3)[リプレイ図柄R2−リプレイ図柄R1−リプレイ図柄R1]を有効ラインに停止させるか、(4)[リプレイ図柄R2−リプレイ図柄R1−リプレイ図柄R2]を有効ラインに停止させることができれば、内部当選状態のリプレイ当選役RP1が実効化されることになる。
同様に、例えば、リプレイ当選役RP11に内部当選した場合には、(1)[ベル図柄−リプレイ図柄R1−リプレイ図柄R1]を有効ラインに停止させるか、(2)[ベル図柄R1−リプレイ図柄R1−リプレイ図柄R2]を有効ラインに停止させるか、(3)[赤7図柄−リプレイ図柄R1−赤7図柄]を有効ラインに停止させることができれば、内部当選状態のリプレイ当選役RP11が実効化されることになる。
また、この実施例では、遊技のバリエーションを豊富化するため、11種類のリプレイ当選役(RP1〜RP11)を、定常的に内部当選可能とするのではなく、(a)どのリプレイ当選役が内部当選可能か、(b)どの程度の当選確率で内部当選可能か、が各々相違する複数種類の遊技状態(リプレイタイムRT0〜RT3)を設けている。
図17は、4種類のリプレイタイムRT0〜RT3と、各リプレイタイム中に内部当選可能なリプレイ当選役と、各リプレイ当選役に内部当選した場合に、それを実効化するための停止図柄態様との関係を例示している。なお、図17の記載内容は、単なる例示であって、適宜に変更可能であることは言うまでもない。
図17の構成では、電源投入後の初期状態や、ボーナスゲーム終了後は、自動的にリプレイタイムRT0の遊技状態となり、1種類のリプレイ当選役RP10だけが内部当選可能となる。そして、リプレイ当選役RP10の当選確率も適宜に低い低確率に設定されている。なお、リプレイ当選役RP10に内部当選した場合には、[リプレイ図柄R1−リプレイ図柄R1−ベル図柄]、[リプレイ図柄R2−リプレイ図柄R1−ベル図柄]、[ベル図柄−リプレイ図柄R1−ベル図柄]、[赤7図柄−リプレイ図柄R1−すいか図柄]の何れかの停止態様で、有効ライン上に停止図柄が揃うと、リプレイ当選役RP10が実効化され(図16参照)、メダルを消費することなく、次回ゲームを開始することができる。
このような遊技状態(RT0)において、所定の停止図柄態様(例えば[ベル図柄−リプレイ図柄R1−ベル図柄])でリプレイ当選役RP10が実効化されると、その後は、リプレイタイムRT1の遊技状態に移行する。そして、リプレイタイムRT1の遊技状態では、リプレイ当選役RP10に加えて、リプレイ当選役RP1〜RP6も内部当選可能に設定されている。但し、何れかのリプレイ当選役に内部当選する当選確率は、リプレイタイムRT0の場合とほぼ同一であり、当選確率は低確率に設定されている。なお、7種類のリプレイ当選役の何れかに内部当選した場合に、これを実効化するための停止図柄態様は、図12に示す通りである。
そして、この実施例では、リプレイタイムRT1の遊技状態において、所定の停止図柄態様(例えば[ベル図柄−リプレイ図柄R1−ベル図柄])で、何れかのリプレイ当選役(RP1〜RP6+RP10)が実効化されると、その後は、リプレイタイムRT3の遊技状態に移行する。移行したリプレイタイムRT3の遊技状態では、8種類のリプレイ当選役(RP1〜RP6+RP10+RP11)が内部当選可能に設定され、何れかのリプレイ当選役に内部当選する当選確率は、それまでのリプレイタイムRT1より、やや高く設定されている(中確率)。なお、8種類のリプレイ当選役の何れかに内部当選した場合に、これを実効化するための停止図柄態様は、図12に示す通りである。
そして、リプレイタイムRT3の遊技状態において、リプレイ当選役RP3やRP11に内部当選し、且つ、所定の停止図柄態様(例えば、[赤7図柄−リプレイ図柄R1−赤7図柄])で、そのリプレイ当選役(RP11)が実効化されると、その後は、リプレイタイムRT2の遊技状態に昇格する。
リプレイタイムRT2の遊技状態では、リプレイ当選役(RP11)に加えて、それまで出現しなかった3種類のリプレイ当選役(RP7〜RP9)が内部当選可能に設定されている。そして、何れかのリプレイ当選役(RP7〜RP9+RP10)に内部当選する当選確率は、それまでのリプレイタイムRT3より、大幅に高い高確率に設定されている。そのため、遊技者は、メダルの消費を大幅に抑制することができる利益を得ることになる。
但し、このようなリプレイタイムRT2の遊技状態において、もし、所定の停止図柄態様(例えば[リプレイ図柄R2−リプレイ図柄R1−リプレイ図柄R2])で、リプレイ当選役(RP7)が実効化されると、その後は、リプレイタイムRT1の遊技状態に転落する。したがって、その後は、何れかのリプレイ当選役(RP1〜RP6+RP10)に内部当選する当選確率が低く、メダルの消費を余り抑制することができないことになる。
したがって、遊技者としては、リプレイタイムRT1の遊技状態からリプレイタイムRT3の遊技状態に移行できることを祈って遊技操作をすることになる。なお、先に説明した遊技状態の移行(RT1→RT3)や、遊技状態の昇格(RT3→RT2)を容易化するために、本実施例では、何らかのリプレイ当選役に内部当選した場合に、回転リールの正しい押順を報知するアシスト機能が発揮される。なお、このアシスト機能が発揮された場合には、報知内容にしたがうことで、内部当選状態のリプレイ当選役が実効化され、且つ、遊技状態の移行や、遊技状態の昇格が可能となる。
<判定値の共通化と不使用の判定値>
上記の通り、本実施例では、多様なリプレイ当選役(RP1〜RP11)を含んだ多数の小役当選役を、単独抽選役及び/又は複合抽選役として使用している。そして、遊技機の機種毎にゲーム性を変更するために、小役当選役(単独抽選役+複合抽選役)やボーナス当選役を適宜に増減させるとともに、各当選役の当選率を適宜に変更する必要がある。このような場合に、従来の機器構成であれば、ゼロから設計をやり直す必要があり、非常に繁雑であり、機器完成までに非常に時間を要していた。また、遊技性を多様化するためのメモリを浪費する傾向もあった。
そこで、本実施例では、先ず、(a)当選役を変更してもデータ構造を変更する必要がないよう、また、(b)各当選役への当選率の変更を容易化するため、実質的に使用しない当選役には、その判定値をゼロに設定することで、抽選テーブルのデータ構造の変更を不要にしている。
本実施例で使用しない当選役とは、具体的には、(1)リプレイタイムRT0におけるリプレイ当選役RP1〜RP9及びRP11、(2)リプレイタイムRT1におけるリプレイ当選役RP7〜RP9及びRP11、(3)リプレイタイムRT2におけるリプレイ当選役RP1〜RP6及びRP11、(4)リプレイタイムRT3におけるリプレイ当選役RP7〜RP9である。
そして、これらの当選役についても、他の当選役と同様の手順で、内部抽選処理を実行するものの、判定値Hitがゼロであることから、事実上、その当選役が存在しないことになる。すなわち、上記した(1)〜(4)のリプレイ当選役については、テーブル識別子が「共通BYTE判定テーブルALB」(図16(a))を特定し、インデックスINDが6であるところ、(1)〜(4)のリプレイ当選役の当否判定処理で参照される「共通BYTE判定テーブルALB」の6番目にはゼロが記憶されているので、実質的には判定処理(ST64〜ST65)がスキップされる。なお、ゼロの判定値Hitに基づいて、判定処理(ST64〜ST65)をスキップするプログラム構成としても良いが、そのような構成ではメモリのプログラム領域を消費するので、本実施例では、そのようなメモリ浪費を避けるために、無駄な判定処理(ST64〜ST65)を敢えて実行している。
以上の通り、本実施例では、使用しない当選役については、その判定値Hitをゼロにするので、図12〜図13に示す抽選テーブルや、図14〜図15の判定テーブルについて、そのデータ構造を変更する必要がなく、設計変更が極めて容易である。また、リプレイタイムRT2とリプレイタイムRT3のインデックス値INDXを全て一致させることで、抽選テーブルLOTや判定テーブルのデータ構造を変更することなく、リプレイタイムRT3の存在しないリプレイタイムRT0〜RT2だけの遊技機を構成することもできる。
また、本実施例では、六区分の設定差に関係なく共通して参照される図14の判定テーブル(ALB/ALW)については、必ず、異なる判定値を記憶することで、メモリの浪費を解消している。但し、当選確率の設計上、同一の判定値を使用する必要も生じるので、そのような場合には、同一のテーブルを参照するように抽選テーブルLOT1を構成している。
具体的に確認すると、「共通BYTE判定テーブルALB」の+2番目、及び+5番目〜+15番目の判定値Hit(=2及び5)は、複数の当選役の当否判定処理において、各々共用することで、メモリの消費を抑制している。また、「共通WORD判定テーブルALW」の+0番目の判定値Hit(=624)についても、複数の当選役(AT1〜AT27)の当否判定処理において、共通的に使用されている。
本実施例では、このように構成することで、判定テーブルの容量を増加させることなく、当選役の種別を適宜に増加させることができる。なお、図15の判定テーブル(RKB/RKW)については、設定差に対応する遊技性の要請から、判定値の一部が共通するが、この判定テーブルにおいても、複数の当選役の当否判定処理において、設定毎の判定値を共用することで、メモリの消費を抑制している。
以上、抽選テーブルLOT(図12〜図13)と判定テーブルTBL(図14〜図15)とを説明したので、この点を踏まえて、内部抽選処理(ST5)について確認的に説明する。
図10に示す通り、内部抽選処理では、最初に、そのタイミングの遊技状態を把握する(ST51)。先に説明した通り、遊技状態には、一般遊技状態とボーナス遊技状態(BB/RB)に大別され、一般遊技状態(一般遊技中)は、更にリプレイタイムRT0〜RT3の遊技状態に区分されている。
そして、特定した遊技状態に基づいて参照すべき抽選テーブルLOTを選択する。一般遊技中であれば、図12〜図13の抽選テーブルLOT1が選択され、ボーナス遊技状態であれば、BBボーナス中かRBボーナス中かに応じて、図13(b)の抽選テーブルLOT2aか、図13(c)の抽選テーブルLOT2bが選択される。
次に、ステップST4の処理で取得した乱数値RNDと、抽選テーブルで特定される判定値Hitとを対比する当否判定処理を実行する(ST53)。当否判定処理(ST53)では、先ず、遊技状態に応じた当否判定回数をZ80CPUのBレジスタに初期設定する(ST60)。なお、当否判定回数は、図12〜図13の抽選テーブルに現れる通り、そのタイミングが、一般遊技状態(一般遊技中)であれば92回、ボーナス遊技状態(ボーナス遊技中)であれば3回である。
続いて、ステップST51の処理で把握した遊技状態で特定される抽選テーブルLOTにおける、Bレジスタで特定される該当欄から、第一バイトの下位6ビットと、第二バイトの下位3ビットを取得し、当否判定の対象となる抽選役を把握する(ST61)。先に説明した通り、図12に示す抽選番号1〜46は、小役当選役の単独抽選役であり、図13に示す抽選番号47〜88は、小役当選役とボーナス当選役の複合抽選役であり、図13に示す抽選番号89〜92は、ボーナス当選役の単独抽選役である。
次に、遊技状態で特定される抽選テーブルLOTにおける、Bレジスタで特定される該当欄から、第一バイトの上位2ビット(テーブル識別子)と、第二バイトの上位5ビット(テーブルインデックスINDX)を取得する(ST62)。そして、テーブル識別子(ALB/ALW/RKB/RKW)で特定される抽選テーブルTBLにおいて、テーブルインデックスINDXで特定される判定値Hitを取得する(ST63)。
しかる後、乱数値RNDから判定値Hitを減算して乱数値RNDの値を更新し(ST64)、更新後の乱数値RNDが負であるか否かを判定する(ST65)。ここで、RND<0となる場合には、ステップST61で特定された抽選役に今回の判定で当選したことを意味する。そこで、RND<0となる場合には、Bレジスタに基づいて、当選した抽選役を特定し、その当選番号を記憶して処理を終える(ST68)。
一方、ステップST64の処理後の乱数値RNDが≧0となる場合には、Bレジスタをデクリメントして(ST66)、デクリメント後のBレジスタがゼロになるまで、ステップST61〜ST66の処理を繰り返す(ST67)。
以上の繰返し処理によって、RND<0となれば、Bレジスタに基づいて、当選した抽選役を特定し、その当選番号を記憶して処理を終えるが、最後まで、RND<0とならない場合には、全ての抽選役に外れたことを記憶して処理を終える。
以上、図10に基づいて、内部抽選処理について説明したので、図9に戻って、その後の処理を説明する。乱数値RNDによる内部抽選処理(ST5)が終われば、次に、回転リール4a〜4cを回転させるための準備作業を行い、タイマ割込みによる回転リール4a〜4cの回転制御を可能にし(ST6〜ST8)、その後、ストップボタン18a〜18cが押されたら、対応する回転リール4a〜4cを停止させる回胴停止処理を行う(ST8)。
この回胴停止処理では、内部抽選処理(ST5)の当否結果に沿うように、停止制御が実行される。すなわち、内部抽選処理(ST5)の結果、何らかの内部当選状態であれば、遊技者の適切な停止操作を条件として、当選結果に合うよう回転リール4a〜4cの図柄を整列させる。但し、遊技者がストップボタンを押すタイミングや、停止操作の順番が不適切である場合には、ハズレ状態の図柄で停止される。この結果、折角の小役当選も無駄になるが、ボーナス当選については、次回のゲーム以降も持ち越される。
このようにして、全ての回転リール4a〜4cが停止したら、有効ライン上に、当選図柄が揃ったか否かが判定され(ST9)、必要数のメダルが払出される(ST10)。
そして、RT(リプレイタイム)のゲーム消化数などを管理して必要な処理を実行する(ST11)。次に、リプレイ当選状態か否か判定され(ST12)、リプレイ当選状態であれば、再遊技動作の開始処理(ST15)を実行した後、ステップST2に移行する。なお、リプレイ当選状態となる図柄の組合せは、1種類ではなく、多種類存在することは前記した通りである。
リプレイ当選状態でない場合には、現在がボーナスゲーム中(RB1作動中、又はRB2作動中)か否か判定され、ボーナスゲーム中であれば、対応する処理を実行してステップST2に移行する。
一方、ステップST13の判定がNOの場合には、ボーナス図柄が揃っているか否か判定され(ST14)、ボーナス図柄が揃っている場合には、ボーナスゲームの開始処理(ST17)を実行した後、ステップST2に移行する。なお、ボーナス図柄の組合せについても多種類が用意されている。
<タイマ割込み処理>
続いて、図9(b)に示すタイマ割込み処理について説明する。なお、このタイマ割込み処理は、ワンチップマイコン64内部のCTCからのマスク可能な割込み信号(タイマ信号)に基づいて、一定時間間隔τで起動される。
タイマ割込みがかかると、CPUのレジスタを退避した後(ST21)、ポート入力処理を行う(ST22)。ポート入力処理では、始動スイッチ、停止スイッチ、貯留メダルスイッチ、清算スイッチ、ドアスイッチなど、スロットマシンに配置された全てのスイッチからの信号が、I/Oポート回路65を通して入力される。また、ポート入力処理では、フォトインタラプタPH1、PH2からの検出信号S1,S2も、I/Oポート回路65を通して入力される。なお、検出信号S1,S2は、メダルの通過を、通路の上流側と下流側とで検出したことを示す信号である。
次に、3つの回転リール4a〜4cの現在位置を常に把握するために、回胴回転制御処理が実行される(ST23)。主制御部50は、インデックセンサからの入力信号の入力タイミングと、その後、ステッピングモータに供給する駆動パルスの個数によって、各回転リール4a〜4cの現在位置を把握することができる。なお、回胴回転制御処理(ST23)では、回転リール4a〜4cの起動処理や停止処理も実施しており、例えば、停止状態から定速回転まで、段階的に回転リールを加速させる駆動信号も生成している。
回胴回転制御処理(ST23)が終われば、定期更新処理を実行する(ST24)。定時更新処理では、遊技動作を管理する各種のソフトウェアタイマ値が、デクリメント処理(−1)によって更新される。
続いて、演出制御部51に対して制御コマンドの1バイト分を出力する(ST25)。1つの制御コマンドは2バイト長であるので、連続する二回のタイマ割込みで1つの制御コマンドを送信することになる。なお、制御コマンドは、主制御部50の遊技状態を示すもので、スタートレバー17やストップボタン18a〜18cが操作されたことも含んだ遊技状態が、制御コマンドによって演出制御部51に通知される。このような制御コマンドを受けた演出制御部51ではLEDランプを点灯させたり、効果音を発生させるべく制御動作を実行する。
次に、メダル情報出力処理を実行して、外部集中端子板56に対して、例えば、各々1ビット信号であるメダル投入信号やメダル払出信号を出力する(ST26)。このメダル投入信号や払出信号によって、ホールコンピュータHCは、各スロットマシンSLの投入されたメダル数や、各スロットマシンSLから払出されたメダル数を把握することができる。また、主制御部50は、各LEDランプ群を駆動するための駆動データを、遊技中継基板53や回胴中継基板57に対して出力する(ST27)。
その後、メダル払出センサやドア開放センサなどの異常の有無を判定した後(ST28)、退避しておいたレジスタを復帰させて割込み処理を終える(ST29)。
以上、本発明の実施例について具体的に説明したが、具体的な記載内容は特に本発明を限定する趣旨ではなく、適宜に変更可能である。
RND 乱数値
Hit 判定値
TBL 判定テーブル
LOT 抽選テーブル

Claims (10)

  1. 遊技者に利益を与える複数N種類の抽選役について、所定のスイッチ信号に基づいて取得される乱数値と、N種類の抽選役に対応して規定される判定値と、を対比するN回の当否判定処理を一連に実行して、各抽選役についての当選結果を決定する遊技機であって、
    ゼロを含んだ判定値を記憶する判定テーブルと、当否判定処理で使用すべき判定値の記憶位置を、当否判定処理の判定対象となる抽選役に対応して特定する抽選テーブルと、を設け、
    当選可能性のない抽選役については、ゼロの判定値を使用するよう抽選テーブルを構成することで、当選可能性のある抽選役の増減に拘らず、当否判定処理の処理内容を共通化したことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技者に与える利益が同一か又は類似する一群の抽選役を設けると共に、
    前記一群に含まれる当選可能性のない抽選役の個数が、遊技進行に伴って適宜に変化するよう構成されている請求項1に記載の遊技機。
  3. 遊技進行に拘らず、当選可能性のない抽選役が常に存在するよう構成されている請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 当選可能性のない抽選役には、遊技媒体を消費することなく、次回の遊技を実行できるリプレイ抽選役が含まれている請求項1〜3の何れかに記載の遊技機。
  5. 一群の抽選役として、複数M種類のリプレイ抽選役を設けると共に、リプレイ抽選役毎に当否判定処理をM回実行するよう構成され、
    ゼロの判定値が、前記M回の当否判定処理の一部において使用されるよう構成されている請求項4に記載の遊技機。
  6. 当否判定処理において何れかの抽選役に当選した場合に、この当選状態は、所定の停止態様で図柄を整列させることを条件に実効化され、規定の利益が遊技者に与えられるよう構成され、
    前記リプレイ抽選役の当選状態を実効化する停止態様として、複数態様が設けられている請求項4又は5に記載の遊技機。
  7. 前記判定テーブルは、1バイト長の判定値を記憶するバイトテーブルと、2バイト長の判定値を記憶するワードテーブルと、に区分されている請求項1〜6の何れかに記載の遊技機。
  8. 遊技者が享受可能な利益の期待値を、段階的に特定する複数の設定値を設け、この設定値は係員によって設定可能に構成され、
    前記判定テーブルは、
    同一の抽選役に対して前記設定値の相違に拘らず共通する単一の判定値を記憶する共通テーブルと、同一の抽選役に対して前記設定値毎に規定された一群の判定値を記憶する個別テーブルと、に区分されている請求項1〜7の何れかに記載の遊技機。
  9. 前記抽選テーブルには、当否判定処理の判定対象となる抽選役を特定する役情報と、前記当否判定処理において参照すべき判定テーブルを特定するテーブル情報と、前記当否判定処理で使用すべき判定値の記憶位置を、テーブル情報で特定された判定テーブル内で特定する位置情報と、が対応して記憶されている請求項1〜8の何れかに記載の遊技機。
  10. 前記役情報、前記テーブル情報、及び前記位置情報は、全体として2バイト長以下で構成されている請求項9に記載の遊技機。
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