JP2013245855A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性の高い空気調和機を提供する。
【解決手段】気液分離器10は、冷媒を貯留する容器本体11と、一端が容器本体11を貫通して容器本体11の内部に臨むとともに、他端が圧縮機20の外殻21を貫通して圧縮機構部22に接続される吸入管12と、一端が容器本体21を貫通して容器本体21の内部に臨むとともに、他端が吸入管12に接続又は貫通して吸入管12の内部に臨む液戻し管14と、を備え、液戻し管14の前記一端は、吸入管12の前記一端よりも下方に配置され、液戻し管14の前記他端と圧縮機構部22との距離は、吸入管12の径の5倍以内である。
【選択図】図1

Description

本発明は、気液分離器を備える空気調和機に関する。
空気調和機の冷媒回路において、圧縮機の吸入側には、蒸発器から流入する冷媒を気液に分離する気液分離器(アキュムレータ)が設置されている。これによって、冷媒回路内の余剰冷媒を気液分離器に一時的に貯留するとともに、圧縮機で液圧縮が起こることを防止している。なお、液圧縮とは、圧縮機に液冷媒のかたまり(つまり、大域的に連続した状態の液冷媒)が流入し、当該液冷媒の非圧縮性により圧縮機に過大な負荷がかかることを意味している。
また、従来の空気調和機には、冷媒としてR410Aが広く用いられていた。しかしながら、R410Aの二酸化炭素基準での地球温暖化係数は2088であり、より環境負荷が小さい冷媒であるR32を用いることが求められていた。ちなみに、R32の二酸化炭素基準での地球温暖化係数は675(つまり、R410の約3分の1)であり、環境負荷が極めて小さい。
しかしながら、R32の断熱指数はR410Aより大きいため、圧縮機の吐出温度がR410Aより高くなりやすい。したがって、冷媒としてR32を用いる場合、圧縮機の吐出温度を適切に下げる必要がある。
ところで、空気調和機に設置される気液分離器として、次のような技術が開示されている。
すなわち、特許文献1には、吸入管を介して圧縮機に接続されるアキュムレータ(気液分離器)と、アキュムレータの側面から吸入管に接続されるとともに、圧縮機に液冷媒を戻す液戻し管と、を備えた空気調和機について記載されている。
また、特許文献2には、圧縮機とアキュムレータ(気液分離器)とが出口側冷媒配管(吸入管)を介して接続され、アキュムレータの本体容器下部と出口側冷媒配管とが液戻し管を介して接続されたヒートポンプ装置について記載されている。
実開昭62−102970号公報 特開2008−157504号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、液戻し管と吸入管との接続位置が、圧縮機の吸入口から離れている。そうすると、液戻し管を介して吸入管に流入した冷媒の流動様式が、より安定な流動様式(例えば、環状噴霧流)に変化し、液冷媒のかたまりが圧縮機に流入して液圧縮が起こる可能性が高くなる。
また、特許文献2に記載の技術では、アキュムレータの本体容器下部の潤滑油を、液戻し管を介して圧縮機に戻すことができるものの、圧縮機に流入する冷媒の温度を下げることについては考慮されていない。したがって、特許文献2に記載のヒートポンプ装置に、前記した冷媒:R32を用いた場合、圧縮機に高温の冷媒が流入し、その信頼性を低下させてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、信頼性の高い空気調和機を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る空気調和機は、吸入管に接続又は貫通して当該吸入管の内部に臨む液戻し管を有する気液分離器を備え、前記液戻し管の一端は、前記吸入管の一端よりも下方に配置され、前記液戻し管の他端と圧縮機構部との距離は、前記吸入管の径の5倍以内であることを特徴とする。
本発明により、信頼性の高い空気調和機を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る空気調和機の系統図である。 吸入管内の流動様式を説明するための模式図であり、(a)は比較例の気液分離器を用いた場合であり、(b)は本実施形態に係る気液分離器を用いた場合である。 本発明の第2実施形態に係る空気調和機の系統図である。 本発明の第3実施形態に係る空気調和機の系統図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
≪第1実施形態≫
<空気調和機の構成>
以下では、一例として、空気調和機S1に冷媒:R32を用いる場合について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る空気調和機の冷媒回路を示す系統図である。なお、図1では、気液分離器10と、圧縮機20と、を断面図として拡大図示している。
空気調和機S1は、熱源側で室外(非空調空間)に設置される室外ユニットUoと、利用側で室内(空調空間)に設置される室内ユニットUiと、を備えている。
また、空気調和機S1の冷媒回路は、気液分離器10(アキュムレータ)と、圧縮機20と、四方弁30と、室外熱交換器40と、膨張弁50と、室内熱交換器60と、が環状に配管aで接続されている。ちなみに、圧縮機20、四方弁30、室外熱交換器40、及び膨張弁50は室外ユニットUoに設置され、室内熱交換器60は室内ユニットUiに設置されている。
気液分離器10(アキュムレータ)は、流入管a1から流入する気液二相冷媒(又はガス冷媒)を気液に分離するとともに、冷媒回路内の余剰冷媒を一時的に貯留する機能を有している。
また、気液分離器10は、容器本体11と、吸入管12と、遮蔽板13と、液戻し管14と、を備えている。
容器本体11は、冷媒を一時的に貯留するための容器である。容器本体11は、例えば銅製であり、2つの有底円筒状部材の開口部を互いに向かい合わせて溶接することにより形成される。なお、前記したそれぞれの有底円筒状部材の底面は、半球状になっている。
また、容器本体11は、その軸線方向が略鉛直となるように設置される。これによって、安定した状態で冷媒の気液分離が行えるとともに、容器本体11内に冷媒がほとんどない場合でも、油(潤滑油)が半球状の底面に溜まるようになっている。ちなみに、当該油は、油戻し孔12kを介して圧縮機20に供給される。
また、容器本体11の上部には略同軸に流入管a1が貫通し、流入管a1の開口部p1が容器本体11の内部に臨んでいる。
吸入管12は、圧縮機20に向けてガス冷媒を供給するためのS字状の配管であり、容器本体11と圧縮機20とを接続している。吸入管12の一端側(開口部12pの側)は、容器本体11と略同軸に、この容器本体11の下部を貫通している。そして、吸入管12の開口部12pは、容器本体11内の上部域に配置され、容器本体11内に蓄えられたガス冷媒が流入する流入口となっている。
また、吸入管12の他端側(開口部12qの側)は圧縮機20の外殻21(密閉容器)の上部を貫通して圧縮機構部22に接続されている。つまり、吸入管12の開口部12qは、ガス冷媒が圧縮機構部22に流出する流出口となっている。
また、吸入管12は、一端が圧縮機構部22に接続される直管部12aと、この直管部12aの他端から延びる曲管部12bと、を有している。
なお、図1に示すように吸入管12をS字状に形成することで、圧縮機20と気液分離器10とを近接させ、室外ユニットUo内での設置スペースを小さくすることができる。
また、吸入管12のうち、容器本体11の底面よりもわずかに上方の所定位置に、油戻し孔12kが開口している。これによって、容器本体11に底面に溜まっている油(潤滑油)が油戻し孔12kを介して吸入され、吸入管12を通流して圧縮機20に供給されるようになっている。
ちなみに、圧縮機20のモータ部23が駆動している状態において、圧縮機20の吸入側よりも気液分離器10内のほうが高圧となっている。
遮蔽板13は、流入管a1の開口部p1と、吸入管12の開口部12pとの間に介在している。なお、図1では省略しているが、遮蔽板13は、その位置を固定するための支持部を複数有し、それぞれの支持部が容器本体11の内壁面に溶接されている。
図1に示すように、流入管a1の開口部p1と、吸入管12の開口部12pとの間に介在するように遮蔽板13を設置することによって、流入管a1から容器本体11内に流入する冷媒が、吸入管12に直接入らないようにしている。つまり、流入管a1から気液二相冷媒が容器本体11に流入した場合でも容器本体11内でいったん気液分離し、ガス冷媒のみが開口部12pから吸入管12に流入するようになっている。これによって、圧縮機20での液圧縮を防止することができる。
液戻し管14は、気液分離器10内での液冷媒が所定量以上となった場合に、液冷媒を噴霧流として圧縮機20に供給するためのU字状の配管である。このように噴霧流の液冷媒を圧縮機20に供給することによって、圧縮機20での液圧縮を防止しつつ、液冷媒の蒸発潜熱で圧縮機20内の温度(つまり、圧縮機20の吐出温度)を下げることができる。
ちなみに、容器本体11の容積や、液戻し管14の開口部14pの高さは、圧縮機20への液戻しが必要となる条件において容器本体11内の冷媒液面wの高さが開口部14p以上となるように適宜設定される。なお、圧縮機20への液戻しの詳細については、後記する。
また、液戻し管14の径d2(図2参照)は、吸入管12の径d1(図2参照)よりも小さく設定されている。
液戻し管14は、容器本体11の側面を貫通し、その一端である開口部14pが容器本体11の内部に臨んでいる。なお、開口部14pは、吸入管12の開口部12pの高さよりも下方の所定位置に配置されている。これによって、容器本体11内の冷媒液面wの高さが吸入管12の開口部12pを超えて、この開口部12pから吸入管12に流入すること(つまり、オーバーフロー)を防止できる。
また、容器本体11の底面を基準として開口部14pを所定の高さに配置することで、圧縮機20内の冷媒温度が比較的低い場合には、吸入管12を介してガス冷媒のみを圧縮機20に供給するようになっている。
なお、流入管a1からの冷媒が液戻し管14に直接入らないように、開口部14pは斜め下方に向けて開口している。
また、液戻し管14は、吸入管12の曲管部12bを貫通し、直管部12aと略同軸となるように下方に延びている。そして、液戻し管14の他端である開口部14qは、吸入管12の内部に臨んでいる。このように、吸入管12と略同軸に液戻し管14を設けることにより、液戻し管14と吸入管12の内壁面との距離を径方向において均等にしている。
ちなみに、開口部14qは、圧縮機構部22の近傍に配置され、圧縮機構部22に向けて液冷媒を噴霧流として供給するためのノズルとして機能する。
圧縮機20は、気液分離器10の吸入管12及び液戻し管14を介して吸入した冷媒を圧縮し、高温高圧のガス冷媒にして吐出する。圧縮機20は、外殻21(密閉容器)に収められた圧縮機構部22と、モータ部23と、を備えている。また、圧縮機20の吸入側は、吸入管12を介して容器本体11に接続され、圧縮機20の吐出側は、吐出管a2を介して四方弁30に接続されている。
なお、圧縮機20として、例えば、ロータリ式、スクロール式、レシプロ式の圧縮機を用いることができる。
四方弁30は、冷房運転と暖房運転とで室内熱交換器60を通流する冷媒の向きを切り替える。つまり、暖房運転時には、圧縮機20から吐出される高温高圧の冷媒が室内熱交換器60に流入するように切替手段(図示せず)が切り替わる(図1の実線参照)。一方、冷房運転時には、膨張弁50から流入する低温低圧の冷媒が室内熱交換器60に流入するように切替手段(図示せず)が切り替わる(図1の破線参照)。
室外熱交換器40は、室外ファン40fから送られてくる空気(室外空気)と冷媒との熱交換を行う。
また、膨張弁50は、冷媒を減圧する減圧装置として機能する。
室内熱交換器60は、室内ファン60fから送られてくる空気(室内空気)と冷媒との熱交換を行う。
なお、圧縮機20、四方弁30、室外ファン40f、室内ファン60f、及び膨張弁50の各動作は、センサ類(図示せず)やリモコン(図示せず)から入力される信号に基づいて、制御装置(図示せず)により制御される。
<冷媒の流動様式>
図2(a)は、液戻し管を有しない比較例の気液分離器を用いた場合における、吸入管内の流動様式を示し、図1の領域Aに対応する部分を示している。
なお、図2(a)では、気液分離器が液戻し管を備えないために、容器本体11内の冷媒の冷媒液面wが開口部12pよりも高くなってオーバーフローし、ガス冷媒に液冷媒が混入した場合を示している。
吸入管12に気液二相冷媒が流入すると、当該冷媒の流動様式が下流に向かうにつれて遷移する。つまり、吸入管12の下流に向かうにつれて内壁面に液膜c1が形成され、径方向中心付近には液滴c2を含むガスが通流する流動様式(つまり、環状噴霧流)となる。
この場合、環状噴霧流のうち環状の液冷媒c1がかたまりとして圧縮機20に流入する。そうすると、圧縮機20での圧縮過程(容積の縮小過程)において液圧縮を起こしたり、圧縮機構部22の摺動部(図示せず)の潤滑油を洗い流したりして、圧縮機20の信頼性を低下させるという問題があった。
図2(b)は、本実施形態に係る気液分離器を用いた場合における、吸入管内の流動様式を示し、図1の領域Aの部分を拡大している。なお、図2(b)では、本体容器11内の冷媒液面wが、図1に示すように、吸入管12の開口部12pと、液戻し管14の開口部14pとの間にある場合を示している。
前記したように、本実施形態に係る気液分離器10は、液戻し管14を備えている。したがって、気液分離器10内に一時的に貯留される冷媒の液面wが液戻し管14の開口部14pに達すると、圧縮機20の吸入側からの負圧により液冷媒が液戻し管14に吸入される。つまり、吸入管12にはガス冷媒が流入し、液戻し管14には液冷媒(又は、気液二相冷媒)が流入する。これによって、オーバーフローに伴う液圧縮を防止するようになっている。
図2(b)に示すように、吸入管12内を通流するガス冷媒中に開口部14qから流出した液冷媒は、液柱c3を形成した後、分裂してガス冷媒中に浮遊し、噴霧流となる(符号c4参照)。このように、圧縮機20の外殻21の内側であるとともに、圧縮機構部22から所定距離h1にある位置で噴霧流が形成され、当該噴霧流の冷媒が圧縮機構部22に流入する。
噴霧流の液冷媒は、液体の表面積が大きいために蒸発速度が速い。その結果、圧縮機構部22に流入する手前側で液冷媒が蒸発してガス冷媒になる。したがって、液冷媒が蒸発する際の蒸発潜熱によって、圧縮機20の冷媒温度(つまり、吐出温度)を下げることができる。
また、噴霧流の液冷媒が蒸発しきらず,圧縮機構部22内で圧縮される場合でも、圧縮過程での噴霧流の液状態からガス状態への変化(蒸発速度)が速いため、信頼性を損なう液圧縮を防止できる。
つまり、冷媒:R32を使用した場合であっても圧縮機20の吐出温度を抑えつつ、圧縮機20での液圧縮を防止することができる。また、液冷媒がかたまりとして圧縮機20に流入し、圧縮機構部22の摺動部(図示せず)の潤滑油を洗い流すことも防止できる。
ちなみに、図2(b)に示すように、開口部14qから流出する液冷媒が噴霧流となった場合でも、流動様式は下流に向かって徐々に遷移する。
仮に、吸入管12が、液戻し管14の開口部14qから下流側に向かって所定距離以上延びている場合、液戻し管14の開口部14qから噴霧流として流出した液冷媒は、ある位置から環状噴霧流となる。
したがって、吸入管12の開口部12q(図1参照)から圧縮機構部22に向けて、液冷媒を噴霧流の流動様式で流入させるために、液戻し管14の開口部14q(液冷媒をガス冷媒に注入する位置)を、圧縮機構部22の近傍に配置する。
ちなみに、本実施形態の条件(冷媒:R32、吸入管12の径d1、及び液戻し管14の径d2など)において、気相レイノルズ数は約1.57×10であり、液相レイノルズ数は約183.6である。この場合、液戻し管14の開口部14qから、吸入管12の径d1の略5倍の距離までは噴霧流の状態が維持される。
したがって、圧縮機構部22と開口部14との距離が吸入管12の径d1の5倍以内となるように、液戻し管14を配置することが好ましい。
圧縮機構部22と開口部14との距離が吸入管12の径d1の5倍以内とする理由を以下に述べる。文献:高浜ら、外2名「管内環状噴霧流に関する研究」日本機械学会、昭和55年3月、第46巻、第403号、p.501〜509には、空気−水の気液二相流に関し、管内の空気流中にノズルから噴出した水の液滴の様子が示されている。同等のレイノルズ数(文献の表1及び図7:気相レイノルズ数=1.57×10、液相レイノルズ数=183.6)で見ると、噴霧流の領域は管内径の略5倍程度の距離と見積もられるためである。
なお、圧縮機構部22は、外殻21(密閉容器)の内周面の近傍に配置されている。したがって、開口部14qが外殻21の内側に位置するように液戻し管14を配置することが好ましい。これによって、噴霧流の液冷媒を圧縮機構部22に向けて確実に流出させることができる。
また、気液分離器10内の冷媒液面wが、液戻し管14の開口部12pより低い場合、液戻し管14にもガス冷媒が流れる。したがって、液戻し管14の管肉厚を薄くすることが好ましい。これによって、液戻し管14の設置(つまり、ガス冷媒の流路断面積の減少)による圧力損失を抑制することができるからである。
次に、空気調和機S1の暖房運転時での動作について説明する。図1に示す実線矢印は、暖房運転時において冷媒が通流する向きを示している。
以下では、暖房運転時において圧縮機20の吐出温度上昇の抑制が不要である(つまり、圧縮機20への液戻しが不要である)場合と、吐出温度上昇の抑制が必要である(つまり、圧縮機20への液戻しが必要である)場合と、に分けて説明する。ちなみに、圧縮機20への液戻しが必要なのは、室外空気が低温であるために圧縮機20の圧縮比が高くなる場合である。
(1.暖房運転:液戻しが不要である場合)
暖房運転を行う際に圧縮機20への液戻しが不要である場合、気液分離器10には液冷媒が無いか、又は、液冷媒が存在するが液戻し管14の開口部より冷媒液面wが低くなっている。
圧縮機20で圧縮されて高温高圧となったガス冷媒は、四方弁30を介して、凝縮器として機能する室内熱交換器60に流入する。室内熱交換器60を通流する高温高圧のガス冷媒は、室内ファン60fにより送られてくる室内空気と熱交換し、凝縮する。
室内熱交換器60から流出した中温高圧の液冷媒は、膨張弁50で減圧され、低温低圧の気液二相冷媒となり、蒸発器として機能する室外熱交換器40に流入する。室外熱交換器40を通流する気液二相冷媒は、室外ファン40fにより送られてくる室外空気と熱交換して蒸発し、低温低圧のガス冷媒(又は、若干の液冷媒を含む湿りガス冷媒)となる。
室外熱交換器40から流入する低温低圧のガス冷媒は、四方弁30及び流入管a1を介して気液分離器10に流入する。気液分離器10に流入したガス冷媒は、圧縮機20の吸入側からの負圧によって開口部12pから吸入管12に流入するとともに、開口部14pから液戻し管14にも流入し、圧縮機20に還流する。
(2.暖房運転:液戻しが必要である場合)
次に、暖房運転を行う際に、圧縮機20への液戻しが必要である場合について説明する。室外空気の温度が低い場合、圧縮機20の圧縮比が高くなる(つまり、圧縮機20の吐出温度が上昇する可能性がある)ため、圧縮機20への液戻しが必要となる。
また、室外空気の温度が低下するほど、室外熱交換器40(蒸発器)の入口付近における冷媒の乾き度が増加するため、室外熱交換器40全体での冷媒の平均乾き度も増加する。その結果、室外熱交換器40内の冷媒量が減少し、余剰冷媒が気液分離器10の容器本体11に貯溜される。
したがって、室外空気温度が低くなるにつれて、気液分離器10内の冷媒液面wも上昇するため、液戻し管14開口部より上昇した分だけ圧縮機20に液戻しを行うことにより圧縮機20の吐出温度の上昇を抑制することができる。
圧縮機20で圧縮されて高温高圧となったガス冷媒は、四方弁30を介して、凝縮器とし機能する室内熱交換器60に流入する。室内熱交換器60を通流するガス冷媒は、室内ファン60fにより送られてくる室内空気と熱交換し、凝縮する。
室内熱交換器60から流出する中温高圧の液冷媒は、膨張弁50で減圧されて低温低圧の気液二相冷媒となり、蒸発器として機能する室外熱交換器40に流入する。室外熱交換器40を通流する気液二相冷媒は、室外ファン40fにより送られてくる室外空気と熱交換して一部が蒸発しきらないため、気液二相冷媒となる。
室外熱交換器40から流出した気液二相冷媒は、四方弁30及び流入管a1を介して気液分離器10の容器本体11に流入する。容器本体11に流入した気液二相冷媒は、ガス冷媒と液冷媒との重力差によって気液分離される。
さらに、ガス冷媒は開口部12pから吸入管12に流入し、開口部12qから圧縮機20の吸入側に流出する。一方、液冷媒は、開口部14pから液戻し管14に流入し、開口部14qから噴霧流として流出し、さらに蒸発しつつ圧縮機20の吸入側に流入する。
なお、吸入管12と略同軸となるように液戻し管14を設置することにより、吸入管12の流路断面積が、液戻し管14の断面積のぶんだけ縮小する。したがって、吸入管12と液戻し管14とが径方向において重なっている部分において、吸入管12内を通流するガス冷媒の流速が増加し、ガス冷媒の静圧が低下する。その結果、液戻し管14内の液冷媒が開口部14q側で吸引される。これによって、容器本体11内の冷媒液面wの高さと、液戻し管14の開口部14p(液注入口)の高さにヘッド差が生じた場合でも、液戻し管14に噴霧流の液冷媒を確実に供給できる。
また、前記したように、吸入管12と略同軸に液戻し管14を設けることにより、液戻し管14と吸入管12の内周面との距離を径方向において均等にしている。これによって、液戻し管14の内壁面に液膜が形成されるタイミングを遅らせ、噴霧流の流動様式を維持することができる。
(3.冷房運転)
次に、冷房運転時の動作を説明する。図1に示す破線矢印は、冷房運転時において冷媒が通流する向きを示している。
冷房運転時は、暖房運転時と比較して室内空気と室外空気との温度差が小さい。つまり、圧縮機20の圧縮比も小さく、圧縮機20の吐出温度が暖房運転時ほど上昇しない。したがって、冷房運転時には、吐出温度上昇を抑制する必要はなく、圧縮機20への液戻しも必要ない。ちなみに、冷房運転時、気液分離器10の容器本体11には液冷媒がほとんど貯留されない。
圧縮機20で圧縮されて高温高圧となったガス冷媒は、四方弁30を介して凝縮器として機能する室外熱交換器40に流入する。室外熱交換器40を通流するガス冷媒は、室外ファン40fにより送られてくる室外空気と熱交換し、凝縮する。
室外熱交換器40から流出した中温高圧の冷媒は、膨張弁50で減圧され、低温低圧の気液二相冷媒となり、蒸発器として機能する室内熱交換器60に流入する。室内熱交換器60を通流する気液二相冷媒は、室内ファン60fにより送られてくる室内空気と熱交換して蒸発し、低温低圧のガス冷媒となる。
気液分離器10に流入したガス冷媒は、圧縮機20の吸入側からの負圧によって開口部12pから吸入管12に流入するとともに、開口部14pから液戻し管14にも流入し、圧縮機20に還流する。
<効果>
本実施形態に係る空気調和機S1では、吸入管12の開口部12pより所定距離だけ下方に液戻し管14の開口部14pを配置している。また、液戻し管14の開口部14pの高さは、圧縮機20への液戻しが必要となる条件に応じて、容器本体11内の冷媒液面wが開口部14pの高さ以上となるように適宜設定される。
したがって、液戻し管14から吸入管12内に流出する液冷媒の蒸発潜熱で、圧縮機20内の冷媒温度(つまり、圧縮機20の吐出温度)を適切に下げることができる。
その結果、断熱指数が大きい(つまり、圧縮された場合に温度が上昇しやすい)冷媒:R32を用いた場合でも、圧縮機20の吐出温度を適切に下げることができる。つまり、圧縮機20に使用する樹脂材料や軸受(図示せず)などを、耐熱性に優れた特別な仕様とすることなく、環境負荷が極めて小さい冷媒:R32を用いることができる。また、圧縮機20のモータ部23に希土類磁石(例えば、ネオジム磁石)を用いた場合でも、圧縮機20の吐出温度を適切に抑制することで、高温減磁を抑制することができる。
また、液戻し管14の開口部14qを圧縮機構部22の近傍に配置することによって、開口部14qからの冷媒を噴霧流として圧縮機構部22に流出させる。したがって、液冷媒のかたまりが圧縮機構部22に流入しないため、圧縮機20で液圧縮が起こったり、圧縮機20の摺動部(図示せず)の潤滑油を洗い流したりすることを防止することができる。
以上より、本実施形態によれば、簡単な構成で、環境にやさしく、かつ、信頼性の高い空気調和機S1を提供することができる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、第1実施形態と比較して、気液分離器の構成が異なる。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。図3は、本発明の第2実施形態に係る空気調和機の冷媒回路を示す系統図である。なお、図3では、気液分離器10Aと、圧縮機20と、を断面図として拡大図示している。
第2実施形態では、第1実施形態のように余剰冷媒を一時的に貯溜する容器本体11(図1参照)を有していない。したがって、室外熱交換器40の出口側に気液二相冷媒として余剰冷媒の一部を保持するように、膨張弁50の開度(絞り)を適宜調整する。
<気液分離器の構成>
図3に示す気液分離器10Aは、外管15と、内管16(吸入管)と、接合部17と、液戻し管18と、を備えている。
気液分離器10Aは、四方弁30を介して外管15に流入する冷媒を、外管15の内周面と内管16の外周面との間隙に流れる冷媒(液冷媒又は気液二相冷媒)と、外管15の径方向中心を通流して内管16に流入するガス冷媒と、に分離する。
外管15は、一端が四方弁30に接続され、他端側の一部が内管16と略同軸で重なり合って二重管構造を呈している。ちなみに、気液分離器10Aに気液二相冷媒が流入した場合、その流動様式は環状噴霧流であり、外管15の内周面に液膜を形成する。
内管16(吸入管)は、外管15よりも小径であるとともに、一端側(開口部16pの側)が外管15と略同軸で重なり合って二重管構造を呈し、他端側(開口部16qの側)が圧縮機20の外殻21を貫通して圧縮機構部22に接続されている。また、内管16は、圧縮機20からガス冷媒が吸入される「吸入管」として機能する。
なお、図3では、外管15及び内管16により構成される二重管構造の軸線が略水平方向となる場合を示しているが、これに限定されない。
接合部17は、前記した外管15と内管16とで形成されている二重管構造の下流側において、外管15の端部と内管16の外周面とが接合されている円環状の部材である。
液戻し管18は、一端が接合部17に接続されて外管15の内部に連通し、他端が内管16(つまり、吸入管)を貫通して、この内管16の内部に臨むS字状の配管である。外管15内において気液二相冷媒が環状流として存在する場合、環状の冷媒液の径方向厚さは、重力により上側よりも下側のほうが厚くなる。したがって、図3に示すように、液戻し管18は、接合部17の下部に接続することが好ましい。
また、液戻し管18は、第1実施形態と同様に、圧縮機20の近傍に位置する曲管部16bにおいて内管16(吸入管)を貫通し、内管16の直管部16aと略同軸となるように下方に延びている。そして、液戻し管18の他端である開口部18qは、内管16の内部に臨んでいる。また、液戻し管18の径は、内管16(吸入管)の径よりも小さく形成されている。
また、液戻し管18の開口部18qは、圧縮機構部22の近傍、より具体的には、圧縮機構部22と開口部18qとの距離が内管16の径の略5倍以内となるように配置されている。なお、開口部18qが圧縮機20の外殻21の内側に位置するように液戻し管18を配置することが好ましい。これによって、開口部18qから圧縮機構部22に向けて、確実に噴霧流の液冷媒を供給することができる。
<液戻しについて>
次に、気液分離器10Aに気液二相冷媒が流入する場合(つまり、暖房運転時において室外空気が低温の場合)について説明する。なお、気液分離器10Aにガス冷媒のみが流入する場合については、第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。
四方弁30を介して気液分離器10Aに気液二相冷媒が流入すると、当該気液二相冷媒は、気液分離器10Aにおいて気液分離され、環状二相流になる。つまり、外管15の内周面に液膜が形成され、径方向の中心付近では液滴を含むガス冷媒が通流する。
外管15の内周面に沿って通流する環状の液冷媒は、外管15の内周面と、内管16(吸入管)の外周面との間隙g(二重管構造の部分)に流入し、接合部17で流れが堰き止められる。そして、当該液冷媒は、圧縮機20の吸入側からの負圧により吸引されて液戻し管18に流入する。
一方、液滴を含むガス冷媒は、開口部16pから内管16(吸入管)に流入する。そして、内管16内を通流するガス冷媒中に、ノズルとして機能する液戻し管18の開口部18qから液冷媒が流出する。液戻し管18の開口部18qから流出した液冷媒は、液柱形成後、分離してガス中に浮遊して噴霧流となり、蒸発しつつ圧縮機構部22に流入する。
なお、室外空気温度が低下するほど、圧縮機20の吐出温度が上昇しやすくなるとともに、室外熱交換器40から気液分離器10Aに流入する液冷媒の量も増加する。その結果、圧縮機20への液戻り量も増加するため、圧縮機20の吐出温度を下げることができる。
<効果>
本実施形態によれば、室外熱交換器40の出口側に気液二相冷媒として余剰冷媒の一部を保持するように、膨張弁50の開度(絞り)などを適宜調整することで、図3に示す二重管構造の気液分離器10Aを用いることができる。したがって、気液分離器10Aのコンパクト化及び低コスト化を図ることができる。
また、気液分離器10Aを、外管15と内管16(吸入管)とによって形成される二重管構造とすることで、冷媒を適切に気液分離することができる。さらに、接合部17に接続されて外管15に連通する気液戻し管18を備えることによって、液冷媒を圧縮機20側からの負圧により吸引し、噴霧流として圧縮機構部22に流出させることができる。
これによって、簡単な構成で、環境にやさしく、かつ、信頼性の高い空気調和機を提供することができる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、第1実施形態と比較して、吸入管12B及び液戻し管14Bの構成が異なる。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
図4は、本発明の第3実施形態に係る空気調和機の冷媒回路を示す系統図である。なお、図4では、気液分離器10Bと、圧縮機20と、を断面図として拡大図示している。
気液分離器10B(アキュムレータ)が備える吸入管12Bは、上流側及び下流側よりも径が小さい絞り部12cを有している。
また、空気調和機S3では、液戻し管14Bの開口部14qが吸入管12Bの絞り部12cに接続されることによって、液戻し管14Bと吸入管12Bとが連通している。なお、絞り部12cに接続される開口部14qの位置は、第1実施形態に説明した場合と同様に、圧縮機構部22の近傍であり、圧縮機構部22との距離が吸入管12Bの径の5倍以内であることが好ましい。これによって、開口部14qから圧縮機構部22に向けて、確実に噴霧流の液冷媒を供給することができる。
<液戻しについて>
次に、気液分離器10Bに気液二相冷媒が流入する場合(つまり、暖房運転時において室外空気が低温の場合)について説明する。気液分離器10Bにガス冷媒のみが流入する場合については、第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。
吸入管12Bには開口部12pを介してガス冷媒が流入し、液戻し管14Bには開口部14pを介して液冷媒(又は、気液二相冷媒)が流入する。そして、吸入管12Bの絞り部12cではガス冷媒が増速し、静圧が低下する。その結果、圧縮機20の吸入側からの吸引力に加えて、吸入管12Bの絞り部12cでも吸引力が発生し、液戻し管14B内の液冷媒が吸入管16内に吸引される。したがって、気液分離器10B内の冷媒液面wの高さと、液戻し管14Bの開口部14q(つまり、冷媒液の注入口)の高さとにヘッド差が生じた場合でも、確実に噴霧流の液冷媒を圧縮機構部22に流出することができる。
また、吸入管12Bを通流するガス冷媒中に、液戻し管14Bの開口部14qから流出した液冷媒が分離してガス中に浮遊し、噴霧流となる。そして、当該噴霧流の液冷媒は、ガス冷媒の流れに同伴して圧縮機構部22に向かい、その蒸発潜熱によって圧縮機20の冷媒温度(つまり、吐出温度)を下げる。
<効果>
本実施形態によれば、吸入管12Bに絞り部12cを設け、この絞り部12cに液戻し管14Bの開口部14qを接続する。したがって、圧縮機20の吸入側からの吸引力に加えて、絞り部12cでも吸引力が生じるので、液戻し管14Bを介して液冷媒を確実に吸引することができる。そして、液戻し管14Bから流出する噴霧流の液冷媒をガス冷媒に同伴させて圧縮機構部22に供給し、圧縮機20の吐出温度を適切に下げることができる。
また、本実施形態によれば、第1実施形態のように吸入管12に液戻し管14を貫通させ(図1参照)、固定及びロウ付けする作業を行う必要がなくなる。つまり、図4に示す吸入管12Bの絞り部12cに液戻し管14Bの開口部14qをロウ付けすればよく、作業工程を減らしてコスト低減を図ることができる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る空気調和機について各実施形態により説明したが、本発明の実施態様はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更などを行うことができる。
例えば、前記した各実施形態は、適宜組み合わせることができる。すなわち、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせて、気液分離器10Aを二重管構造とし(図3参照)、液戻し管18の開口部14qを吸入管12の絞り部12cに接続することによって(図4参照)、液戻し管18と吸入管12Bとを連通させてもよい。
また、前記各実施形態では、液戻し管14(14B,18)の開口部14qが、圧縮機20の外殻21の内側に配置される場合について説明したが、これに限らない。すなわち、液戻し管14(14B,18)の開口部14qを、圧縮機20の外殻21の外側に配置してもよい。
なお、この場合においても、開口部14qと圧縮機構部22との距離が、吸入管12の径の5倍以内となるように液戻し管14(14B,18)を配置することが好ましい。これによって、開口部14qから圧縮機構部22に向けて、確実に噴霧流の液冷媒を供給することができる。
また、第2実施形態において、液戻し管18が接合部17の下部に接続される場合について説明したが、これに限らない。すなわち、環状の接合部17に液戻し管18を接続する箇所は、その他の箇所(例えば、接合部17の上部)でもよい。この場合でも、外管15の内周面において液冷媒が環状に分布することにより、液絞り管18を介して圧縮機20に噴霧流の液冷媒を供給することができる。
また、第1実施形態及び第3実施形態では、気液分離器10(10B)に遮蔽板13を設置する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、気液分離器10の容器本体11内における流入管a1の軸線と、吸入管12の軸線とをずらすことによって、遮蔽板13を省略することができる。なお、流入管a1の開口部p1と、吸入管12の開口部12pとをそれぞれ気液分離器10の内壁面に対向させ、互いに反対向きとなるように配置することが好ましい。これによって、流入管a1の開口部p1から気液二相冷媒が流入した場合でも、気液分離されていない冷媒が開口部12pから吸入管12に流入することを防止できる。
また、第1実施形態及び第3実施形態では、吸入管12が容器本体11の下部を貫通する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、吸入管12(の一部)をU字状の配管にして、その一端側が容器本体11の側部又は上部を貫通する構成としてもよい。この場合において、油戻し孔12kを、U字状の吸入管12の最下部付近に設けることが好ましい。
また、前記各実施形態では、冷媒としてR32を用いる場合について説明したが、これに限らない。例えば、冷媒として、HFC、R32とHFO−1234yf又はHFO−1234zeとの混合冷媒、自然冷媒(例えば、CO冷媒)などを用いてもよい。
また、前記各実施形態では、空気調和機が四方弁30を備える場合について説明したが、これに限らない。例えば、空気調和機が暖房専用である場合、四方弁30を省略してもよい。この場合、冷媒回路は、気液分離器10と、圧縮機20と、室外熱交換器40と、膨張弁50と、室内熱交換器60と、が環状に順次接続されて構成される。
S1,S2,S3 空気調和機
10 気液分離器
11 容器本体
12 吸入管
12a 直管部
12b 曲管部
12c 絞り部
12k 油戻し孔
13 遮蔽板
14,18 液戻し管
15 外管
16 内管(吸入管)
17 接合部
20 圧縮機
21 外殻
22 圧縮機構部
23 モータ部
30 四方弁
40 室外熱交換器
50 膨張弁
60 室内熱交換器

Claims (6)

  1. 気液分離器と、圧縮機と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器と、が環状に順次接続されて冷媒が通流する冷媒回路を構成し、
    前記気液分離器は、
    冷媒を貯留する容器本体と、
    一端が前記容器本体を貫通して当該容器本体の内部に臨むとともに、他端が前記圧縮機の外殻を貫通して圧縮機構部に接続される吸入管と、
    一端が前記容器本体を貫通して当該容器本体の内部に臨むとともに、他端が前記吸入管に接続又は貫通して当該吸入管の内部に臨む液戻し管と、を備え、
    前記液戻し管の前記一端は、前記吸入管の前記一端よりも下方に配置され、
    前記液戻し管の前記他端と前記圧縮機構部との距離は、前記吸入管の径の5倍以内であること
    を特徴とする空気調和機。
  2. 気液分離器と、圧縮機と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器と、が環状に順次接続されて冷媒が通流する冷媒回路を構成し、
    前記気液分離器は、
    外管と、
    前記外管よりも小径であるとともに、一端側が前記外管と略同軸で重なり合って二重管構造を呈し、他端が前記圧縮機の外殻を貫通して圧縮機構部に接続される吸入管と、
    前記二重管構造の下流側において、前記外管の端部と前記吸入管の外周面とが接合される接合部と、
    一端が前記接合部に接続されて前記外管の内部に連通し、他端が前記吸入管に接続又は貫通して当該吸入管の内部に臨むとともに、前記圧縮機構部から前記吸入管の径の5倍以内の距離に前記他端が配置される液戻し管と、を備えること
    を特徴とする空気調和機。
  3. 前記吸入管は、
    一端が前記圧縮機構部に接続される直管部と、
    前記直管部の他端から延びる曲管部と、を有し、
    前記液戻し管の前記他端は、前記吸入管の前記曲管部を貫通し、前記直管部と略同軸に配置されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記吸入管は、上流側及び下流側よりも径が小さい絞り部を有し、
    前記液戻し管の前記他端が、前記吸入管の前記絞り部に接続されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和機。
  5. 前記液戻し管の前記他端は、前記圧縮機が有する前記外殻の内側に配置されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和機。
  6. 前記冷媒は、R32であること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和機。
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