JP2013245093A - エレベータの非常呼び釦装置 - Google Patents

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Takahiro Kondo
貴大 近藤
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Abstract

【課題】視覚障害者の利用を考慮した上で、誤操作の防止と操作性の改善の両立を図ることのできるエレベータの非常呼び釦装置を得る。
【解決手段】エレベータのかご内に設けられた非常呼び釦(3)の手前に配置されたカバー(5)を操作者の外力により左右方向に移動可能とするとともに、外力が解除された際にカバーを非常呼び釦の手前の位置に復元させる復元機構を有する横スライド方式のカバー機構部(6〜8)を備え、カバーの横スライド方向であり、非常呼び釦の横位置に相当する位置に、視覚障害者に対して非常呼び釦の存在を知らせるための点字(4)を設けている。
【選択図】図3

Description

本発明は、エレベータのかご内に設けられる非常呼び釦に関して、誤操作の防止と操作性の改善の両立を図ったエレベータの非常呼び釦装置に関する。
非常呼び釦の誤操作を防止する釦カバーの操作性および堅牢性の向上を図るものとして、カバーに軸体がついており、左右の案内ガードにて軸体を支持しながら上下に遥動させるものがある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1では、釦カバーを開く場合には、カバーを上に動かし、自重で元の位置に下がってくる構造となっている。
特開2008−150199号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
この特許文献1に開示された従来技術では、下から上にカバーを動かす必要があり、低い位置にインターホン釦(非常呼び釦に相当)がある場合には、釦を押す際の操作性が悪いといった問題がある。また、視覚障害者が利用する場合には、点字を読んでインターホン釦を押そうとするが、その際のカバーの動かし方が分かりづらく、スムーズに釦を押すことができないといった問題もある。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、視覚障害者の利用を考慮した上で、誤操作の防止と操作性の改善の両立を図ることのできるエレベータの非常呼び釦装置を得ることを目的とする。
本発明に係るエレベータの非常呼び釦装置は、エレベータのかご内に設けられた非常呼び釦の手前に配置されたカバーを操作者の外力により左右方向に移動可能とするとともに、外力が解除された際にカバーを非常呼び釦の手前の位置に復元させる復元機構を有する横スライド方式のカバー機構部を備え、カバーの横スライド方向であり、非常呼び釦の横位置に相当する位置に、視覚障害者に対して非常呼び釦の存在を知らせるための点字を設けたものである。
本発明に係るエレベータの非常呼び釦装置によれば、自然に基準位置までカバーが戻り、誤操作防止の機能を維持でき、かつ、不用意な外力に対して十分な強度を持つ構造の横スライド方式の誤操作防止カバーを採用するとともに、横スライド方式のカバーと対応するように、視覚障害者用の点字を非常呼び釦の横方向に設けることにより、視覚障害者の利用を考慮した上で、誤操作の防止と操作性の改善の両立を図ることのできるエレベータの非常呼び釦装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1におけるエレベータの非常呼び釦装置を含む操作盤が、かご内に設けられている状態を示した図である。 本発明の実施の形態1における図1に示した操作盤のレイアウト図である。 本発明の実施の形態1におけるエレベータの非常呼び釦装置の具体的な構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における図3に示したエレベータの非常呼び釦装置のカバーを左にスライドさせた状態の説明図である。 本発明の実施の形態1における図3に示したエレベータの非常呼び釦装置のカバーを右にスライドさせた状態の説明図である。 本発明の実施の形態1における図3〜図5に示したカバーの構造を詳細に示した図である。 本発明の実施の形態1における図3〜図5に示した上部ガイドの構造を詳細に示した図である。 本発明の実施の形態1における図3〜図5に示した下部ガイドの構造を詳細に示した図である。
以下、本発明のエレベータの非常呼び釦装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるエレベータの非常呼び釦装置を含む操作盤が、かご内に設けられている状態を示した図である。また、図2は、本発明の実施の形態1における図1に示した操作盤のレイアウト図である。
図1に示したように、かご1内には、かご操作盤2が設けられている。そして、図2に示したように、かご操作盤2には、非常時に外部と連絡するためのインターホン釦3(非常呼び釦に相当)が取り付けられる。本発明では、このインターホン釦3の誤操作防止構造を含む全体構成のことを、「エレベータの非常呼び釦装置」と称しており、以下に、本発明のエレベータの非常呼び釦装置の具体的な構成について説明する。
図3は、本発明の実施の形態1におけるエレベータの非常呼び釦装置の具体的な構成を説明するための図である。本実施の形態1におけるエレベータの非常呼び釦装置は、インターホン釦3、点字4、カバー5、上部ガイド6、下部ガイド7、およびバネ8a、8bを備えて構成されている。そして、上部ガイド6および下部ガイド7は、操作盤2に対して、ネジ9により固定されている。
また、図4は、本発明の実施の形態1における図3に示したエレベータの非常呼び釦装置のカバー5を左にスライドさせた状態の説明図である。さらに、図5は、本発明の実施の形態1における図3に示したエレベータの非常呼び釦装置のカバー5を右にスライドさせた状態の説明図である。
また、図6は、本発明の実施の形態1における図3〜図5に示したカバー5の構造を詳細に示した図である。また、図7は、本発明の実施の形態1における図3〜図5に示した上部ガイド6の構造を詳細に示した図である。さらに、図8は、本発明の実施の形態1における図3〜図5に示した下部ガイド7の構造を詳細に示した図である。
基本構造としては、カバー5を、上部ガイド6と下部ガイド7による一対のガイドで支持し、インターホン釦3を覆うことで、誤操作を防いでいる。さらに、カバー5を横(左方向あるいは右方向)に移動させることで、インターホン釦3を押すことができるようになっている。
さらに、本実施の形態1におけるエレベータの非常呼び釦装置は、横スライド方式でカバー5を左方向あるいは右方向に動かした後に、基準位置(カバー5が、インターホン釦3の前面を覆う位置)にカバーが自動的に戻ってくる構造を有している。
すなわち、本実施の形態1におけるカバー5は、横から力を加えると、左右どちらにでも動き、上部ガイド6と下部ガイド7の溝に沿って移動する。ここで、上部ガイドは1列の溝であるのに対して(図7参照)、下部ガイド7には、2列の溝があり(図8参照)、それぞれにバネ8a、バネ8bが配置されている(図3〜図5の各断面図参照)。
また、カバー5には、下部の左右に突起5aと突起5bが付いている(図6参照)。そして、カバー5と、上部ガイド6および下部ガイド7とを組み合わせると、バネ8a、8bのそれぞれに、カバー5の突起5a、5bが引っかかるようになっている。
カバー5を左方向に動かそうとした場合には、カバー突起5bによってバネ8bが縮み(図4参照)、力を抜くと、バネ8bの反発力で、カバー5は、自動的に図3に示した基準位置に戻る。逆に、右方向に動かそうとした場合には、カバー突起5aによってバネ8aが縮み(図5参照)、力を抜くと、バネ8aの反発力で、カバー5は、自動的に図3に示した基準位置に戻る。このような復元機構によって、カバーを動かした後にも、誤操作防止機能が有効な状態を維持できることとなる。
さらに、インターホン釦3の横方向の同一線上には、点字4が配置されており、視覚障害者が点字を読み取ることで、インターホン釦3の存在を知ることができる。さらに、本実施の形態1におけるエレベータの非常呼び釦装置は、カバーを横にスライドさせる構造であるため、視覚障害者は、点字を読み取った後に、そのまま指を横に動かしていくだけで、カバー5を動かし、インターホン釦3を押すことができるメリットがある。
また、このような横スライド方式を採用することで、特許文献1に開示されたような上に上げてカバーを開口させるよりも、より低い位置での操作が簡単にできるようになる。
また、カバー5は、左右の側面形状がくびれ形状となっている(図6参照)。このように、横スライド方向におけるカバー5の両側面を凹面形状とすることで、指の側面でカバー5を動かす際に、上下に指がぶれずに動かしやすく、自然とインターホン釦3の中心に指を運ぶことができる。
以上のように、実施の形態1によれば、自然に基準位置までカバーが戻り、誤操作防止の機能を維持でき、かつ、不用意な外力に対して十分な強度を持つ構造の横スライドの誤操作防止カバーを備えている。さらに、視覚障害者が点字を読み取った後に、スムーズにカバーを横スライドできるように、横スライド方式のカバーと対応するように、インターホン釦の横方向に点字を配置している。この結果、視覚障害者の利用を考慮した上で、誤操作の防止と操作性の改善の両立を図ることのできるエレベータの非常呼び釦装置を得ることができる。
1 かご、2 操作盤、3 インターホン釦、4 点字、5 カバー、5a、5b カバー突起、6 上部ガイド、7 下部ガイド、8a、8b バネ、9 ネジ。

Claims (3)

  1. エレベータのかご内に設けられた非常呼び釦の手前に配置されたカバーを操作者の外力により左右方向に移動可能とするとともに、前記外力が解除された際に前記カバーを前記非常呼び釦の手前の位置に復元させる復元機構を有する横スライド方式のカバー機構部を備え、
    前記カバーの横スライド方向であり、前記非常呼び釦の横位置に相当する位置に、視覚障害者に対して前記非常呼び釦の存在を知らせるための点字を設けた
    ことを特徴とするエレベータの非常呼び釦装置。
  2. 請求項1に記載のエレベータの非常呼び釦装置において、
    前記横スライド方式のカバー機構部は、
    前記かご内に設けられた操作盤に横スライド方向と一致する方向で取り付けられ、互いに対向する一対の上部ガイドおよび下部ガイドと、
    下部の左右に突起を有するとともに、前記一対の上部ガイドおよび下部ガイドで支持されることで左右方向に移動可能なカバーと、
    前記下部ガイド内に配設され、前記操作者の外力により前記カバーが左右にスライド移動した際に、前記カバーの下部の左右に設けられた前記突起のそれぞれの移動に応じて縮み、前記外力が解除された際に前記カバーを前記非常呼び釦の手前の位置に復元させるための前記復元機構として機能するバネ機構と
    を備えることを特徴とするエレベータの非常呼び釦装置。
  3. 請求項1または2に記載のエレベータの非常呼び釦装置において、
    前記カバーは、横スライド方向の両側面が凹面形状として形成されている
    ことを特徴とするエレベータの非常呼び釦装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016023071A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 三菱電機株式会社 エレベータの非常呼びボタン装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016023071A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 三菱電機株式会社 エレベータの非常呼びボタン装置

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