JP2013243552A - 撮像装置およびその制御方法、プログラム、並びに記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像装置の傾きに応じて水平補正を行うか否かを適正に判定できる傾き補正技術を実現する。
【解決手段】撮像装置は、少なくとも装置の重力方向に対する撮像光学系の光軸回り方向の傾きを検出する検出手段と、前記検出された傾きに応じて装置の傾きを補正するための指標を表示する表示手段と、前記装置が前記光軸回り方向に傾いた状態で撮影された画像の傾きを補正する補正手段と、前記傾きが所定量以下になるまで前記補正を実行しないように前記補正手段を制御する制御手段と、を有する。
【選択図】図5
【解決手段】撮像装置は、少なくとも装置の重力方向に対する撮像光学系の光軸回り方向の傾きを検出する検出手段と、前記検出された傾きに応じて装置の傾きを補正するための指標を表示する表示手段と、前記装置が前記光軸回り方向に傾いた状態で撮影された画像の傾きを補正する補正手段と、前記傾きが所定量以下になるまで前記補正を実行しないように前記補正手段を制御する制御手段と、を有する。
【選択図】図5
Description
本発明は、撮影時の撮像装置の傾きに起因する撮影画像の傾きを補正する傾き補正技術に関する。
近年、デジタルカメラ等の撮像装置において、加速度センサ等を用いて撮影時の撮像装置の傾きを検出することにより、撮影画像の傾きを表示する機能が知られている。例えば、特許文献1には、撮影時の撮像装置の重力方向に対する傾き情報を用いて撮影画像を撮影時の傾きと反対方向に補正して水平な画像を得る技術が開示されている。また、特許文献2には、レリーズスイッチをオンすることで水平補正を行う技術が開示されている。
加速度センサ等によって姿勢検出を行い、水準器表示等の傾き指標表示を行うことでユーザに水平出しを行わせる場合は、正確に水平を合わせるのに時間がかかり撮影タイミングを逃してしまう可能性がある。このため、上記特許文献1,2のように自動的に水平補正を行うことは望ましいが、撮影時に常に水平補正を行うので、ユーザが意図的に斜めの画像を撮影したい場合にはユーザの意図に反したものとなってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、撮像装置の傾きに応じて水平補正を行うか否かを適正に判定できる傾き補正技術を実現することである。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明の撮像装置は、少なくとも装置の重力方向に対する撮像光学系の光軸回り方向の傾きを検出する検出手段と、前記検出された傾きに応じて装置の傾きを補正するための指標を表示する表示手段と、前記装置が前記光軸回り方向に傾いた状態で撮影された画像の傾きを補正する補正手段と、前記傾きが所定量以下になるまで前記補正を実行しないように前記補正手段を制御する制御手段と、を有する。
本発明によれば、撮像装置の傾きに応じて水平補正を行うか否かを適正に判定できる。
以下に、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。また、後述する各実施形態の一部を適宜組み合わせて構成しても良い。
[実施形態1]以下、本発明を、例えば、デジタルカメラ等の撮像装置に搭載した実施形態について説明する。
<装置構成>図1を参照して、本発明に係る実施形態の撮像装置の構成及び機能の概略について説明する。
図1において、撮像装置100は、変倍(ズーム)レンズ10、焦点(フォーカス)レンズ12、絞りとシャッタが組み込まれた絞りシャッタユニット13、被写体像を光電変換してアナログ画像信号を出力する撮像素子14、を含む撮像光学系を備える。
また、撮像装置100は、撮像素子14のアナログ信号出力を増幅して撮像装置の感度を設定するゲインアンプ15、撮像素子14のアナログ信号出力をデジタル信号に変換するA/D変換器16を備える。
また、撮像装置100は、撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生部18を備える。タイミング発生部18は、メモリ制御部22及びシステム制御部50により制御される。
また、撮像装置100は、画像処理部20を備える。画像処理部20は、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御部22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。
また、画像処理部20は傾き補正処理部303を備える。傾き補正処理部303は、撮影された画像データを所定の角度に回転したり、画像データの一部を切り抜く(画像の一部の領域を抽出する)画像処理を行う。
また、画像処理部20は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行う。得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が、露出制御部40、焦点制御部42、AWB(オートホワイトバランス)処理を行う。メモリ制御部22は、A/D変換器16、タイミング発生部18、画像処理部20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮伸長部32を制御する。
A/D変換器16のデータが、画像処理部20、メモリ制御部22を介して、或いはA/D変換器16のデータが、直接メモリ制御部22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
撮像装置100全体を制御するシステム制御部50は、メモリ制御部22を介してTTLによって測光された輝度レベルを基に、適正露出値を演算して露出制御部40を制御するものである。
画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器26を介してTFT、LCD等からなる画像表示部28により表示される。画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダ機能を実現することが可能である。
メモリ30は、撮像した静止画像や動画像を格納するためのものであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮像するパノラマ撮影、連写撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。
また、メモリ30は、システム制御部50の作業領域としても使用することが可能である。メモリ30は、被写体像を変倍する変倍手段としてのズーム制御部44の動作に対する焦点制御部42の相対情報を記憶する記憶手段として機能する。
適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮伸長する圧縮伸長部32は、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。
メモリ52は、システム制御部50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶する。露出制御部40は、絞り機能とシャッタ機能を備える絞りシャッタユニット13を制御する。
焦点制御部42は、フォーカスレンズ12のフォーカシングを制御する。ズーム制御部44は、ズームレンズ10のズーミングを制御する。
撮像素子14は光軸を中心に回転可能な撮像素子回転機構309を備え、撮像素子回転制御部308によって撮像素子14の回転位置制御を行う。これにより、撮像素子14は光軸を中心に回転して(ロール方向に回転して)、撮像装置100のロール方向の傾きを変更することができる。
露出制御部40、焦点制御部42はTTL方式を用いて制御されており、撮像した画像データを画像処理部20によって演算した演算結果に基づき、システム制御部50がこれら露出制御部40、焦点制御部42に対して制御を行う。
表示部54は、システム制御部50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカー等で構成される。表示部54は、撮像装置100の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数箇所設置される。
表示部54の表示内容のうち、LCD等に表示するものとしては、シングルショット/連写撮像表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮像可能枚数表示、シャッタスピード表示、絞り値表示、露出補正表示がある。また、LCD等に表示するものとしては、赤目緩和表示、マクロ撮像表示、ブザー設定表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示がある。更に、LCD等に表示するものとしては、記録媒体70の着脱状態表示、日付け・時刻表示がある。
電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリ56は例えば、フラッシュROM等が用いられる。
次に、システム制御部50の各種の動作指示を入力するための操作手段61、62、64は、ボタンやダイアルで構成される。ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
シャッタスイッチSW1(62)は、不図示のシャッタスイッチ部材の操作途中でオンとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(ストロボプリ発光)処理等の撮像準備動作開始を指示する。
シャッタスイッチSW2(64)は、不図示のシャッタスイッチ部材の操作完了でオンとなり、一連の処理の開始を指示する。
一連の処理とは、撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御部22を介してメモリ30に書き込む露光処理であり、さらに画像処理部20やメモリ制御部22での演算を用いた現像処理である。また、一連の処理とは、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮伸長部32で圧縮を行い、記録媒体70に画像データを書き込む記録処理である。
加速度センサ300は撮像装置100に加わる加速度を検出するセンサである。この加速度センサ300は、例えば3軸の加速度センサであり、撮像装置100に加わる重力加速度や、撮像装置100に加わる振れの加速度成分などを検出する。システム制御部50に備わる傾き検出部301は加速度センサ300によって撮像装置100に加わる加速度のうち重力加速度を検出し、撮像装置100の姿勢(傾き)を判定する。本実施形態においては、この姿勢情報(傾き情報)として、少なくとも撮像光学系の光軸回り方向(ロール方向)を含むものとする。他には、例えば水準器に利用するためにあおり方向(ピッチ方向)を含んでも良い。
傾き検出部301は外的加速度検出部302を備える。外的加速度検出部302は、加速度センサ300が重力加速度とは異なる加速度(例えば撮像装置100に加わる振れの加速度成分)を検出したとき、撮像装置100に加わる外的な加速度として検出する。
システム制御部50に備わる撮像素子回転補正部305は、傾き検出部301で検出された撮像装置100の姿勢情報(傾き情報)を用いて撮像素子14を回転する制御量を演算する。つまり、撮像素子が鉛直方向に対してどのくらい傾いているかを検出して、この傾き量を補正する制御量を演算する。
撮像素子回転補正部305は撮像素子回転機構309が回転可能な範囲を記憶しておく回転制御範囲記憶部306を備え、不揮発性メモリ56に記憶される。
さらに、撮像素子回転補正部305は回転範囲判定部307を備え、傾き検出部301により検出された撮像装置100の姿勢情報と、回転制御範囲記憶部306に記憶している撮像素子回転機構309の回転可能範囲とを比較する。回転範囲判定部307は、撮像装置100の傾きが撮像素子回転機構309によって補正可能であるかを判定する。そして、傾きが補正可能であると判定された場合は撮像素子回転制御部308によって撮像素子をロール方向に(光軸に対して直交する面内で)回転して水平補正を行う。
システム制御部50は撮影情報生成部304を備え、撮影情報(シャッタ速度、絞り値、感度、ホワイトバランス、撮影モードなどの他に撮影時の傾き角度など)が生成される。撮影情報生成部304で生成された撮影情報は画像データ内或いは画像データに関連付けられたファイルに記録される。
操作部61は各種ボタンやタッチパネル等からなるユーザ操作を受け付ける操作手段である。
フラッシュ発光部60は、システム制御部50によって測光された輝度レベルを基に適正発光量を演算して発光制御する。
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り換えるスイッチ回路等により構成され、電源部86はとコネクタ82、84を介して接続される。
インタフェース(I/F)部90は、記録媒体70に対するデータの書き込みや読み出しを行うインタフェース(I/F)部、コネクタ92は、記録媒体70との接続を行う。
記録媒体70は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部72、撮像装置100とのインタフェース(I/F)部74、撮像装置100と接続を行うコネクタ76を備える。
[傾き指標表示]図2を参照して、本実施形態の撮像装置による傾き指標表示について説明する。
図2(a)は撮像装置が傾いていない状態で静止しているときに加速度センサ300が受ける加速度の状態を示し、加速度センサにより重力加速度としてY軸−(マイナス)方向に加速度gのみが検出されている。図2(a)の下方にある目盛は撮像装置の姿勢状態を表す水準器表示等といった傾き指標である。この傾き指標201を撮像装置の表示部に表示して、操作者に視覚的に撮像装置の姿勢状態を表示する。ここでは目盛の中心位置に▲がある状態を撮像装置が水平な状態としている。
一方、図2(b)は撮像装置がロール方向にθ傾いた状態を示している。このときの装置のロール方向に傾き量は加速度センサ300で検出することが可能である。図2(b)の下方にある傾き指標201の目盛は、図2(a)の下方にある目盛の状態からθに相当する分だけ目盛の表示位置がずれた状態を示している。
[傾き補正処理]次に、図3を参照して、撮影時に撮像装置が静止状態かつ水平状態から傾いていた場合の傾き補正処理について説明する。
図3(a)は図3(d)のように撮像装置が重力方向(鉛直方向)に対してロール方向にθ傾いた状態で撮影された画像を示している。図3(b)は重力に対する傾き補正例を示し、上述したように、検出された撮像装置の重力方向に対する傾き角度θだけ画像のロール方向の傾きを補正する方向に回転処理を行った状態を示している。一方、図3(c)はロール方向の傾きが補正された画像を示している。図3(c)は、図3(b)の回転処理された画像から4辺が水平垂直になるように所定のサイズに切り出し処理(以下、トリミング処理)を行った画像であり、これら一連の画像処理を傾き補正処理とする。
次に、傾き指標表示(水準器表示やグリッドライン等)の有無で自動水平機能の切替を行う例を説明する。
ここでいう傾き指標表示とは、撮像装置の傾きをユーザに視覚で判りやすくするための水準器表示やグリッドライン等の表示のことである。傾き指標表示は予めメニュー等といったユーザインターフェイス(UI)により、傾き指標表示の有無をユーザが設定できるようにしておく。
傾き指標表示をユーザが有りに設定しているときは、ユーザの意思で水平に合わせたい撮影の場合が多いが、撮影シーンによっては意図的に斜めに撮影したいシーンもある。
また、水準器を表示させてユーザが水平を合わる場合には、水平への追い込み(ユーザが撮像装置をロール方向に回転させて水平に合わせようとすること)に時間がかかり、撮影タイミングを逃してしまう場合もある。そこで傾き指標表示がある場合はロール方向に傾きが所定量以下になるまでユーザによる水平への追い込みができたら自動で水平補正を行う。具体的には、ロール方向に傾きが所定量以下になるまでユーザによる水平への追い込みができたら、その傾きを撮像素子を回転させて補正するか、撮影画像を画像処理で回転させて水平出しを行う。
水平補正を行うときに地面に対する水平を基準に行うモードとカメラの傾きを中心にモードを切り替える。なお、水平補正を行うときに、動画と静止画で補正処理(補正基準)を変える。すなわち、動画を撮影するときは地面に対して重力を検出して水平を基準に水平補正を行うが、静止画を撮影するときはカメラの傾きを中心に水平補正を行う。また、動画撮影モードと静止画撮影モードの切替時の補正基準の変更はフレームレートに合わせて段階的に行う。また、ロール方向(光軸回り方向)の振れに水平補正の補正量が振れ補正可能範囲を超える場合は、画像切り出しで水平補正する。
[実施形態1]図5を参照して、本実施形態の撮像装置による水平自動補正処理について説明する。なお、図5の処理は、システム制御部50が、ROM等の不揮発性メモリ56に格納された制御プログラムを、RAM等のメモリ52のワークエリアに展開し、実行することで実現される。
図5において、システム制御部50は、加速度センサ300により撮像装置の傾きを検出する(S501)。ここで、水平を基準にした撮影は、被写体に対して撮像装置を正面に向けた撮影である。
S502では、システム制御部50は、S501で検出した撮像装置の傾きから、撮像装置が正面を向いているか判定する。この正面を向いているかの判定は、3軸の加速度センサを傾き検出に用いることにより判定可能である。そして、撮像装置が正面を向いていないと判定した場合は(S502でNO)、水平補正や傾き指標表示を行わないため、本処理を終了する。一方、撮像装置が正面を向いていると判定した場合は(S502でYES)、S503に進む。
S503では、システム制御部50は、傾き指標表示を行うか判定する。ここでは、予めメニュー等といったユーザインタフェース(UI)により、傾き指標表示の有無をユーザが設定できるようにしておき、システム制御部50が設定の有無に基づき判定する。そして、傾き指標表示がない場合は(S503でNO)、本処理を終了する。一方、傾き指標表示がある場合は(S503でYES)、S504に進む。
S504では、システム制御部50は、ロール方向の傾きが所定量以下であるか判定する。この所定量はユーザが水平に合わせる動作を判定可能な値に設定される。例えば、図2に示す傾き指標表示が2目盛り以下になったらユーザが水平に合わせている動作と判定する。
S505では、システム制御部50は、水平補正を行う。この水平補正は、S501で検出した傾きが重力方向に対する傾きになるので、撮像素子を回転させてその傾きを補正するか、撮影画像を画像処理で回転させてその傾きを補正すればよい。具体的には、撮像素子回転補正部305は、傾き検出部301で検出された撮像装置100の姿勢情報(傾き情報)を用いて撮像素子14を回転する制御量を演算する。そしてこの制御量に基づいて、撮像素子回転制御部308によって撮像素子をロール方向に回転して水平補正を行う。
S505での水平補正後はS501で検出した傾きをそのまま傾き指標表示に使用できないので、システム制御部50は、S501で検出した傾きにS505の水平補正に用いた補正値を減算して、補正後の傾きを算出する(S506)。
ここで算出された補正後の傾きは、基本的には水平となるが、例えば機械的に水平補正を行う場合など、機構要素の可動範囲により水平補正を完全に行えないときは、それを考慮した計算結果となる。
S507では、システム制御部50は、傾き指標を表示する。
なお、S504で傾きが所定量以下でない場合は(S504でNO)、S505での水平補正、S506での補正後の傾き算出を行わずに、S507に進み、傾き指標表示を行う。
[実施形態2]次に、図6を参照して、撮影対象の被写体に応じて自動水平補正を行う例について説明する。なお、図6の処理は、システム制御部50が、ROM等の不揮発性メモリ56に格納された制御プログラムを、RAM等のメモリ52のワークエリアに展開し、実行することで実現される。
以下では、図6のS601、S602、S604、S605は、図5のS501、S502、S504、S505と同様の処理であるので、図5とは異なるS603での処理について主に説明する。
図6において、システム制御部50は、S601で傾きを検出し、S602で正面を向いていると判定すると、重力方向と水平または垂直の直線成分を検出する(S603)。ここで、図4を参照して、被写体がビル等の建造物の場合の直線成分の検出例について説明する。図4は、撮像装置のファインダ画像がロール方向にθ傾いている場合に、重力加速度方向gとビル等の建造物のエッジ401の方向を示している。自動で水平補正を行う被写体がビル等の建造物の場合は、建造物のエッジ部分をファインダ画像から抽出して判定する。建造物のエッジ検出は既知の技術で背景と建造物を切り分けてエッジを検出すればよい。建造物のエッジ部分を抽出すると直線になるため、その直線が重力方向と水平または垂直になっている場合は建造物と判定する。重力方向の検出は、加速度センサを用いて容易に検出できる。図4では重力加速度方向gとビル等の建造物のエッジ401の方向が垂直になっている。
S603で重力方向と水平または垂直に直線成分が検出された場合は(S603でYES)、S604に進み、検出されなかった場合は、水平補正処理は行わずに、本処理を終了する。
[実施形態3]次に、図7を参照して、傾き指標表示の有無と撮影対象の被写体の両方の条件で自動水平補正を行う例について説明する。なお、図7の処理は、システム制御部50が、ROM等の不揮発性メモリ56に格納された制御プログラムを、RAM等のメモリ52のワークエリアに展開し、実行することで実現される。
図7において、システム制御部50は、水平補正を行うか判定するフラグを補正なしに初期化する(S701)。
S702では、システム制御部50は、S501と同様に、加速度センサにより撮像装置の傾きを検出する(S702)。水平を基準にして撮影する被写体は、撮像装置を正面に向けたときの撮影である。3軸の加速度センサを傾き検出に用いる場合は、撮像装置が正面に向いているかも判定が可能である。
S703では、システム制御部50は、S502と同様に、撮像装置の傾きにより正面を向いているか判定する。そして、撮像装置が正面を向いていない場合は(S703でNO)、本処理を終了する。一方、撮像装置が正面を向いている場合は(S703でYES)、S704に進む。
S704では、システム制御部50は、S603と同様に、重力方向と水平または垂直の直線成分の検出を行う。そして、直線成分が検出された場合は(S704でYES)、後で水平補正を行うか判定するためのフラグを補正有りに設定した後(S705)、S706に進み、検出されない場合は(S704でNO)、S705を経ずにS706に進む。
S706では、システム制御部50は、S503と同様に、傾き指標表示の有無を判定する。そして、傾き指標表示がある場合は(S706でYES)、後で水平補正を行うか判定するためのフラグを補正有りに設定した後(S707)、S708に進み、傾き指標表示がない場合は(S706でNO)、S707を経ずにS708に進む。
S708では、システム制御部50は、水平補正フラグを判定する。そして、水平補正フラグが補正有りの場合は(S708でYES)、S709に進み、補正無しの場合は、S711に進む。
S709では、システム制御部50は、S504と同様に、傾きが所定量以下か判定する。そして、傾きが所定量以下の場合は(S709でYES)、S505と同様に水平補正を行う(S710)。
S711では、システム制御部50は、S503と同様に、傾き指標表示があるか判定する。そして、傾き指標表示がある場合は(S711でYES)、S712に進み、傾き指標表示がない場合は(S711でNO)、本処理を終了する。
S712では、システム制御部50は、S506と同様に、補正後の傾きを算出する。
S713では、システム制御部50は、S507と同様に、傾き指標を表示する。
以上のように、本実施形態によれば、撮像装置の傾きや被写体の種類といった撮影状況に応じて水平補正を行うか否かを適正に判定できる。よって、撮影時の撮像装置の傾きに応じて画像の回転補正を行う場合や、外的要因によって加速度が加えられた環境下では撮影画像に傾き補正を行わないようにすることができる。
[他の実施形態]本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、本実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPUなど)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (8)
- 少なくとも装置の重力方向に対する撮像光学系の光軸回り方向の傾きを検出する検出手段と、
前記検出された傾きに応じて装置の傾きを補正するための指標を表示する表示手段と、 前記装置が前記光軸回り方向に傾いた状態で撮影された画像の傾きを補正する補正手段と、
前記傾きが所定量以下になるまで前記補正を実行しないように前記補正手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記制御手段は、前記装置が正面を向いているときに前記補正を実行するように前記補正手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記検出手段は、撮影画像の中から重力方向に水平または垂直な直線成分を検出し、
前記制御手段は、前記検出手段によって撮影画像の中から重力方向に水平または垂直な直線成分が検出されたときに前記補正を実行するように前記補正手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。 - 前記撮像装置は、動画撮影モードと静止画撮影モードとが切り替え可能であり、
前記制御手段は、前記動画撮影モードのときは装置の重力方向に対する水平を基準に補正を行い、前記静止画撮影モードのときは前記検出手段によって検出された装置の傾きを基準に補正を行うように前記補正手段を制御することを特徴とした請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記傾きが所定量を超える場合に前記指標を表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 少なくとも装置の重力方向に対する撮像光学系の光軸回り方向の傾きを検出する検出手段と、前記検出された傾きに応じて装置の傾きを補正するための指標を表示する表示手段と、を有する撮像装置の制御方法であって、
前記装置が前記光軸回り方向に傾いた状態で撮影された画像の傾きを補正する補正工程と、
前記傾きが所定量以下になるまで前記補正を実行しないように制御する制御工程と、を有することを特徴とする制御方法。 - コンピュータを、請求項1ないし5のいずれか1項に記載された撮像装置の各手段として機能させるプログラム。
- コンピュータを、請求項1ないし5のいずれか1項に記載された撮像装置の各手段として機能させるプログラムを格納した記憶媒体。
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