JP2013239934A - 時間相関演算システムおよび時間相関カメラ - Google Patents

時間相関演算システムおよび時間相関カメラ Download PDF

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Abstract

【課題】時間相関演算システムによる相関画像生成に、従来のイメージセンサと略同じ大きさおよび略同じ画素数のイメージセンサから出力される撮像信号を用いることができるようにする。
【解決手段】本発明による時間相関演算システムは、イメージセンサから、複数の撮像信号を所定タイミング毎に読み出すとともに、複数の画素の各画素に対応する複数の参照信号を、所定タイミングに同期して取得する読み出し手段と、複数の撮像信号のうちの、各画素によって生成される各撮像信号と、各画素に対応する前記複数の参照信号のそれぞれとを、乗算して複数の積を算出する乗算手段と、所定枚数のフレームについて、各画素毎に、各撮像信号および複数の積をそれぞれ合計することによって、強度画像と複数の相関画像とを表す画像データを生成する相関画像生成手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、時間相関演算システムおよび時間相関カメラに関する。
ディジタルカメラにおいては、光学系によって結像された被写体の光学像の単位フレーム時間の平均をイメージセンサが光電変換してディジタル信号としてフレーム出力することにより、ディジタル画像が得られる。こうした従来のイメージセンサのセンシングへの応用に際しては、光学像の変化に追従できる程度に高いフレームレートでの複数回のフレーム出力動作により得られる複数の画像の画像解析を行う必要がある。さらに、それら複数の画像の各画像の撮影時刻とその撮影時刻に応じた撮影条件との関係を精密に特定することが、高精度なセンシングを行う上で必要となる。
しかし、各画像が時刻情報を含まない形で時間的にとびとびの画像データとして得られる複数の画像から、光学像の精密な時間変化を再現したり、それら複数の画像それぞれの撮影時刻およびその撮影時刻に応じた撮影条件を、フレーム出力後に事後的に精密に推定するのは容易ではない。こうした推定を行うには、多くの画像データに基づく大きな演算量を必要とするが、それでも精度の低下を避けることができない。
そのような大きな演算量を排するため、イメージセンサの各画素において、撮影条件や時刻情報を有する参照信号と光学像との間の時間相関積分演算を行っておくことで、その時間相関積分演算によって時間相関画像データを得ることができる時間相関検出型イメージセンサが開示されている(例えば、特許文献1参照)。その時間相関検出型イメージセンサにおいては、得られた時間相関画像データから、画像解析に必要となる光学像の変化の情報を捉え、撮影時刻およびその撮影時刻に応じた撮影条件が特定された比較的少数の画像を抽出し、高精度なセンシングを行うことが可能である。
特開平10−281868号公報
特許文献1に記載の時間相関検出型イメージセンサは、各画素に時間相関積分演算回路を設けているため、従来のイメージセンサよりも画素サイズが倍程度に大きくなってしまう。そのため、従来と同じ大きさのディジタルカメラに搭載するために画素数を大幅に少なくするか、あるいは大幅なコスト増のもとでチップサイズや光学系の撮像面積を大きくするなどというようにディジタルカメラ自体を大型化しなければならないという課題がある。
(1) 請求項1に記載の時間相関演算システムは、被写体の光学像を結像させる光学系を透過した被写体からの光束を受光して光電変換することにより、時系列で順次作成される複数のフレームの各フレームを構成する複数の撮像信号を生成する複数の画素が、2次元平面状に配列されたイメージセンサから、複数の撮像信号を所定タイミング毎に読み出すとともに、複数の画素の各画素に対応する複数の参照信号を、所定タイミングに同期して取得する読み出し手段と、読み出し手段によって読み出された複数の撮像信号のうちの、各画素によって生成される各撮像信号と、読み出し手段によって取得された、各画素に対応する複数の参照信号のそれぞれとを、乗算して複数の積を算出する乗算手段と、複数のフレームのうちの所定枚数のフレームについて、各画素毎に、各撮像信号および複数の積をそれぞれ合計することによって、強度画像と複数の相関画像とを表す画像データを生成する相関画像生成手段とを備えることを特徴とする。
(2) 請求項7に記載の時間相関カメラは、請求項1〜6のいずれか1項に記載の時間相関演算システムと、光学系と、イメージセンサとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、サイズが小さくかつ画素数が多いイメージセンサから出力される撮像信号を時間相関演算システムによる相関画像生成に用いることができる。
第1の実施の形態における制御装置を含むディジタル時間相関カメラの構成を例示する図である。 フレームの概念を説明するための図である。 ディジタル時間相関カメラの制御装置によって行われる相関画像生成処理を表すフローチャートである。 第2の実施の形態における制御装置を含むディジタル時間相関カメラの構成を例示する図である。 外部装置が照明装置である場合の本実施の形態における制御装置を含むディジタル時間相関カメラの適用例を示す図である。 ディジタル時間相関カメラの制御装置によって行われる相関画像生成処理を表すフローチャートである。 第3の実施の形態における制御装置を含むディジタル時間相関カメラの構成を例示する図である。 短時間露光制御装置によるイメージセンサに対する電子シャッター制御を例示した図である。 第3の実施の形態の変形例における制御装置を含むディジタル時間相関カメラの構成を例示する図である。
−−−第1の実施の形態−−−
図1、2および3を参照して、本発明の第1の実施の形態における時間相関演算システムに対応する制御装置を含むディジタル時間相関カメラを説明する。
図1は、第1の実施の形態における制御装置125を含むディジタル時間相関カメラ100の構成を例示する図である。ディジタル時間相関カメラ100は、光学系110と、イメージセンサ115と、撮像信号データバッファ120と、制御装置125と、参照信号メモリ150と、相関画像データバッファ155とを含む。図2は、後述するフレームの概念を説明するための図である。
光学系110は、撮影レンズ等を含み、ディジタル時間相関カメラ100の外部の被写体からの光束を透過し、その光束により形成される被写体の光学像を結像させる。
イメージセンサ115は、例えば汎用のイメージセンサであり、行方向すなわちx方向および列方向すなわちy方向の2種類の方向からなる2次元平面状に配列された複数の画素P(1,1),...,P(x,y),...,P(i,j)を含む。それら複数の画素は、光学系110によって透過された被写体からの光束を受光して光電変換することにより、図2に示すような、時系列で順次作成される複数のフレームのうちの時刻t(t=t1,t2,...,tn)における各フレームFk(k=1,2,...,n)を構成する複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)を、生成する。それら複数の画素P(1,1),...,P(x,y),...,P(i,j)を構成する各画素P(x,y)(x=1,2,...,i;y=1,2,...,j)が、各フレームFk毎に各撮像信号G(x,y,t)を生成する。図2では、説明の便宜上、フレームF1,F2,...,Fk,...,Fnのそれぞれに含まれる撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)に、イメージセンサ115に配列された各画素P(1,1),...,P(x,y),...,P(i,j)を対応づけて表している。フレームF1,F2,...,Fk,...,Fnの各フレームをイメージセンサ115に見立てて、x方向およびy方向の2種類の方向からなる2次元平面状に配列された各画素P(1,1),...,P(x,y),...,P(i,j)を示すとともに、後述するベイヤ配列の最小単位BUを構成する緑(g)、青(b)および赤(r)の3種類の4画素を示している。
撮像信号データバッファ120には、後述する制御装置125の撮像信号転送装置130によって読み出された複数の撮像信号が、各フレームFk毎に格納される。
参照信号メモリ150には、各撮像信号G(x,y,t)の時間相関による相関信号を生成するための参照信号M(t)が格納される。イメージセンサ115に配列された複数の画素の種類毎に少なくとも2つの参照信号が格納される。画素の種類は、例えば画素が有する色フィルタの色の種類に対応する。例えば、イメージセンサ115上で複数の画素がベイヤ配列に従って配列されている場合、ベイヤ配列の最小単位BUを構成する緑(g)、青(b)および赤(r)の3種類の画素の各画素について、例えば、互いにヒルベルト変換対をなす正弦波および余弦波の時間関数としてそれぞれ表わされる2つの参照信号Mc1(t)およびMc2(t)が、参照信号メモリ150に格納される。すなわち、緑(g)、青(b)および赤(r)の3種類の画素の各画素に対して2つずつの参照信号Mc1(t)およびMc2(t)ゆえ、合計で6種類の参照信号Mg1(t)、Mg2(t)、Mb1(t)、Mb2(t)、Mr1(t)およびMr2(t)が参照信号メモリ150に格納される。6種類の参照信号の繰り返し周期は、撮像信号転送装置130がイメージセンサ115から各フレームを構成する複数の撮像信号を読み出す際の後述するフレーム間隔INTの整数n倍に一致する周期であり、所定枚数n枚分のフレームで構成される後述する相関フレームCFの相関フレーム間隔に一致する周期である。以下では、こうした例に基づいて本実施の形態を説明するが、画素の種類は4種類以上であってもよいし、各画素には3つ以上の参照信号が対応づけられることとしてもよい。
相関画像データバッファ155には、後述する制御装置125の相関画像生成装置145によって生成された強度画像Imiならびに2つの相関画像Imc1およびImc2が格納される。
制御装置125は、例えばCPU、FPGA、またはASICで実現され、撮像信号転送装置130と、読み出し装置135と、乗算装置140と、相関画像生成装置145とを物理的または論理的に含む。制御装置125の撮像信号転送装置130は、上述したイメージセンサ115に配列された複数の画素P(1,1),...,P(x,y),...,P(i,j)によって時刻tに生成された複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)をイメージセンサ115から読み出し、読み出した複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)を撮像信号データバッファ120に転送して格納する。このとき読み出された複数の撮像信号は、時刻tに作成される1枚のフレームFkを構成する。撮像信号転送装置130は、各フレームFkを構成する複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)を、所定のフレーム間隔INTでイメージセンサ115から読み出す。所定のフレーム間隔INTはフレームレートFRTの逆数として得られ、例えばフレームレートFRTが32フレーム/秒であれば所定のフレーム間隔は1/32[s]、フレームレートFRTが128フレーム/秒であれば所定のフレーム間隔は1/128[s]である。時刻t=t1におけるフレームF1作成から所定のフレーム間隔INT経過後の時刻t=t2=t1+INTにフレームF2が作成される。
制御装置125の読み出し装置135は、撮像信号データバッファ120に格納された複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)を所定タイミングT毎に読み出すとともに、読み出した複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)を構成する各撮像信号G(x,y,t)に対応して、各撮像信号G(x,y,t)を生成した各画素P(x,y)の種類(緑(g)、青(b)および赤(r))に応じた2つずつの参照信号M1(t)およびM2(t)を、複数の撮像信号読み出し時と同じ所定タイミングTで読み出す。読み出し装置135は、読み出した複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)を制御装置125の相関画像生成装置145へ引き渡すとともに、その読み出した複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)と、各撮像信号に対応する2つずつの参照信号M1(t)およびM2(t)とを、乗算装置140へ引き渡す。
制御装置125の乗算装置140は、読み出し装置135から取得した各撮像信号G(x,y,t)と、その各撮像信号G(x,y,t)を生成した各画素P(x,y)に対応する2つずつの参照信号Mc1(t)およびMc2(t)のそれぞれとを乗算し、2つの積を算出する。参照信号Mc1(t)は、緑(g)、青(b)または赤(r)にそれぞれ対応する参照信号Mg1(t)、Mb1(t)またはMr1(t)である。参照信号Mc2(t)は、緑(g)、青(b)または赤(r)にそれぞれ対応する参照信号Mg2(t)、Mb2(t)またはMr2(t)である。乗算装置140は、各画素P(x,y)について算出した2つの積G(x,y,t)・Mc1(t)およびG(x,y,t)・Mc2(t)を、制御装置125の相関画像生成装置145へ引き渡す。
制御装置125の相関画像生成装置145は、時刻t=t1からtnまでの間の所定枚数n枚のフレームについて、各画素P(x,y)毎に、読み出し装置135から取得した各画素P(x,y)によって生成される撮像信号G(x,y,t)を合計するとともに、乗算装置140から取得した2つの積G(x,y,t)・Mc1(t)およびG(x,y,t)・Mc2(t)をそれぞれ合計する。撮像信号G(x,y,t)を合計して得られる強度画像Imiの各画素値G(x,y)は、式(1)のように表される。2つの積G(x,y,t)・Mc1(t)およびG(x,y,t)・Mc2(t)をそれぞれ合計して得られる2つの相関画像Imc1およびImc2の各画素値C1(x,y)およびC2(x,y)は式(2)および(3)のように表される。なお、図2に示すように、時刻tにフレームFkが作成され、撮像信号G(x,y,t)=G(x,y,k)ならびに2つの積G(x,y,t)・Mc1(t)=G(x,y,k)・Mc1(k)およびG(x,y,t)・Mc2(t)=G(x,y,k)・Mc2(k)が得られるものとする。したがって、時刻t=t1にフレームF1が作成されるとともに、2つの積G(x,y,1)・Mc1(1)およびG(x,y,1)・Mc2(1)が得られ、時刻t=t2にフレームF2が作成されるとともに、2つの積G(x,y,2)・Mc1(2)およびG(x,y,2)・Mc2(2)が得られ、時刻t=tnにフレームFnが作成されるとともに、2つの積G(x,y,n)・Mc1(n)およびG(x,y,n)・Mc2(n)が得られるものとする。


こうして得られた強度画像の各画素値G(x,y)ならびに2つの相関画像の各画素値C1(x,y)およびC2(x,y)は、所定枚数n枚のフレームで規定される相関フレームCFの強度画像および2つの相関画像の各画素P(x,y)における画素値を表す。所定枚数nがフレームレートFRT(例えば16,32,64,128等)に等しいとすれば、単位時間毎に相関フレームCFが規定される。
本実施の形態においては、制御装置125の相関画像生成装置145は、式(1)〜(3)によって、所定枚数n枚のフレームで規定される相関フレームCFの強度画像および2つの相関画像の各画素P(x,y)における画素値を得る際、次のようにして合計値を順次算出していく。相関画像生成装置145は、1枚目のフレームにおいて取得した各画素P(x,y)の撮像信号G(x,y,1)、ならびに2つの積G(x,y,1)・Mc1(1)およびG(x,y,1)・Mc2(1)を、それぞれ強度画像の各画素値G(x,y)の暫定値、相関画像の各画素値C1(x,y)の暫定値、および相関画像の各画素値C2(x,y)の暫定値として、相関画像データバッファ155に格納する。相関画像生成装置145は、次の2枚目のフレームにおける各画素P(x,y)の撮像信号G(x,y,2)を取得すると、相関画像データバッファ155に格納した強度画像の各画素値G(x,y)の暫定値を読み出して、撮像信号G(x,y,2)と強度画像の各画素値G(x,y)の暫定値との合計値を、新たに、強度画像の各画素値G(x,y)の暫定値として、相関画像データバッファ155に格納する。同様に、相関画像生成装置145は、2枚目のフレームにおける各画素P(x,y)の積G(x,y,2)・Mc1(2)を取得すると、相関画像データバッファ155に格納した相関画像の各画素値C1(x,y)の暫定値を読み出して、積G(x,y,2)・Mc1(2)と相関画像の各画素値C1(x,y)の暫定値との合計値を、新たに、相関画像の各画素値C1(x,y)の暫定値として、相関画像データバッファ155に格納する。相関画像生成装置145は、2枚目のフレームにおける各画素P(x,y)の積G(x,y,2)・Mc2(2)を取得すると、相関画像データバッファ155に格納した相関画像の各画素値C2(x,y)の暫定値を読み出して、積G(x,y,2)・Mc2(2)と相関画像の各画素値C2(x,y)の暫定値との合計値を、新たに、相関画像の各画素値C2(x,y)の暫定値として、相関画像データバッファ155に格納する。
相関画像生成装置145は、3枚目以降のフレームにおいても同様のΣ演算を繰り返して、n枚目のフレームにおける各画素P(x,y)の撮像信号G(x,y,n)、ならびに2つの積G(x,y,n)・Mc1(n)およびG(x,y,n)・Mc2(n)を取得すると、それらと、1枚目から(n−1)枚目までのフレームにおける強度画像の各画素値G(x,y)の暫定値、相関画像の各画素値C1(x,y)の暫定値、および相関画像の各画素値C2(x,y)の暫定値とをそれぞれ足し合わせて得られる合計値として、相関フレームCFの強度画像の各画素値G(x,y)ならびに2つの相関画像の各画素値C1(x,y)およびC2(x,y)を最終的に得ることができる。相関画像生成装置145は、最終的に得た相関フレームCFの強度画像の各画素値G(x,y)ならびに2つの相関画像の各画素値C1(x,y)およびC2(x,y)で表わされる画像データを、相関画像データバッファ155に格納するとともに、制御装置125の外部やディジタル時間相関カメラ100の外部へも出力することができる。
図3は、本実施の形態におけるディジタル時間相関カメラ100の制御装置125によって行われる相関画像生成処理を表すフローチャートである。相関画像生成処理が開始されると、ステップS310において、制御装置125の撮像信号転送装置130は、各フレームFkを構成する複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)を、所定のフレーム間隔INTでイメージセンサ115から読み出し、撮像信号データバッファ120へ転送して格納する。
ステップS320において、制御装置125の読み出し装置135は、撮像信号データバッファ120に格納された複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)を所定タイミングT毎に読み出すとともに、同じ所定タイミングTで参照信号メモリ150から2つの参照信号M1(t)およびM2(t)を、複数の撮像信号と同期して読み出す。
ステップS330において、制御装置125の乗算装置140は、各フレームFkの各画素毎に、各撮像信号G(x,y,t)と2つの参照信号Mc1(t)およびMc2(t)のそれぞれとを乗算し、2つの積G(x,y,t)・Mc1(t)およびG(x,y,t)・Mc2(t)を算出する。2つの参照信号Mc1(t)およびMc2(t)は、撮像信号G(x,y,t)を生成した画素P(x,y,t)が有する色フィルタの種類に応じて定まる。
ステップS340において、制御装置125の相関画像生成装置145は、各フレームFkの各画素P(x,y,t)毎に算出された2つの積G(x,y,t)・Mc1(t)およびG(x,y,t)・Mc2(t)を、1つの相関フレームCFに対応する時刻t=t1からtnまでの間の所定枚数n枚のフレームについて、それぞれ合計する。こうして合計することにより、式(1)に表す強度画像Imiの各画素値G(x,y)と、式(2)および(3)に表す2つの相関画像Imc1およびImc2の各画素値C1(x,y)およびC2(x,y)とを取得し、これらの各画素値に基づく強度画像Imiならびに2つの相関画像Imc1およびImc2の画像データを生成する。相関画像生成装置145は、強度画像Imiの各画素値G(x,y)と、2つの相関画像Imc1およびImc2の各画素値C1(x,y)およびC2(x,y)とで表わされる画像データを、相関画像データバッファ155に格納するとともに、制御装置125の外部やディジタル時間相関カメラ100の外部へ出力する。
ステップS350において、次の相関フレームCFに対応する所定枚数n枚のフレームについて、強度画像Imiならびに2つの相関画像Imc1およびImc2の画像データを生成するか否かを判定する。肯定判定であれば、本処理はステップS310に戻る。否定判定であれば、本処理を終了する。
以上にて説明した第1の実施の形態におけるディジタル時間相関カメラ100の制御装置125は、読み出し装置135と、相関画像生成装置145とを含む。
光学系110は、被写体からの光束を透過し、光束により形成される光学像を結像させる。イメージセンサ115には、複数の画素P(1,1),...,P(x,y),...,P(i,j)が、2次元平面状に配列される。複数の画素P(1,1),...,P(x,y),...,P(i,j)は、光束を受光して光電変換することにより、時系列で順次作成される複数のフレームの各フレームFkを構成する複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)を生成する。
制御装置125に含まれる読み出し装置135は、イメージセンサ115から、複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)を所定タイミングT毎に読み出すとともに、複数の画素の各画素P(x,y)に対応づけられる2つの参照信号M1(t)およびM2(t)を、所定タイミングTに同期して参照信号メモリ150から読み出す。
制御装置125の相関画像生成装置145は、読み出し装置135によって読み出された複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)のうちの、各画素P(x,y)によって生成される各撮像信号G(x,y,t)と、読み出し装置135によって読み出された、各画素P(x,y)に対応する2つの参照信号M1(t)およびM2(t)のそれぞれとに基づいて、2つの相関画像Imc1およびImc2とを表す画像データを生成する。
したがって、第1の実施の形態においては、サイズが小さく画素数が多い汎用のイメージセンサ115から出力される撮像信号を、ディジタル時間相関カメラ100の制御装置125による相関画像生成に用いることができるという効果が得られる。また、汎用のイメージセンサ115におけるLSIの微細化および高速化に起因する高速度イメージングや、高速度AD変換等のメリットを享受可能という効果も得られる。
制御装置125の乗算装置140は、読み出し装置135によって読み出された複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)のうちの、各画素P(x,y)によって生成される各撮像信号G(x,y,t)と、読み出し装置135によって読み出された、各画素P(x,y)に対応する2つの参照信号M1(t)およびM2(t)のそれぞれとを、乗算して2つの積G(x,y,t)・Mc1(t)およびG(x,y,t)・Mc2(t)を算出する。なお、それら2つの積は、各撮像信号G(x,y,t)と2つの参照信号M1(t)およびM2(t)の和との積G(x,y,t)・{Mc1(t)+M2(t)}、ならびに各撮像信号G(x,y,t)と2つの参照信号M1(t)およびM2(t)の差との積G(x,y,t)・{Mc1(t)−M2(t)}であってもよい。
制御装置125の相関画像生成装置145は、複数のフレームのうちの所定枚数n枚のフレームについて、各画素P(x,y)毎に、2つの積G(x,y,t)・Mc1(t)およびG(x,y,t)・Mc2(t)とをそれぞれ合計することによって、2つの相関画像Imc1およびImc2を表す画像データを生成することとしてもよい。さらに、制御装置125の相関画像生成装置145は、複数のフレームのうちの所定枚数n枚のフレームについて、各画素P(x,y)毎に、2つの積G(x,y,t)・Mc1(t)およびG(x,y,t)・Mc2(t)をそれぞれ合計するとともに各撮像信号G(x,y,t)を合計することによって、2つの相関画像Imc1およびImc2とともに強度画像Imiを表す画像データを生成することとしてもよい。
なお、本実施の形態における制御装置125の読み出し装置135は、図3に示すステップS320において、参照信号メモリ150から2つの参照信号M1(t)およびM2(t)を、複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)と同期して読み出すこととした。しかし、読み出し装置135は、不図示の外部入力装置から入力される2つの参照信号M1(t)およびM2(t)を、複数の撮像信号G(1,1,t),...,G(x,y,t),...,G(i,j,t)と同期して取得することとしてもよい。
本実施の形態における制御装置125を含むディジタル時間相関カメラ100の参照信号メモリ150には、イメージセンサ115に配列された複数の画素の種類毎に少なくとも2つの参照信号が格納されることとし、画素の種類は、画素が有する色フィルタの色の種類に対応することとした。画素の種類は、画素P(x,y)におけるx,yの値の偶奇に対応することとしてもよい。例えば、(x,y)の値の4通りの組合せ(偶数,偶数)、(偶数,奇数)、(奇数,偶数)、および(奇数,奇数)の各組合せ毎に少なくとも2つの参照信号(撮像フレーム周期の整数n倍の周期で変動する正弦波および余弦波)、すなわち合計4組8種類の参照信号が参照信号メモリ150に格納されることとしてもよい。
この場合、制御装置125の読み出し装置135は、撮像信号データバッファ120に格納された各撮像信号G(x,y,t)を所定タイミングT毎に読み出すとともに、各撮像信号G(x,y,t)を生成した各画素P(x,y)の種類(上述した(x,y)の値の4通りの組合せ)に応じた2つずつの参照信号M1(t)およびM2(t)を、複数の撮像信号読み出し時と同じ所定タイミングTで読み出す。乗算装置140による各撮像信号G(x,y,t)と参照信号との乗算や、時刻t=t1からtnまでの間に乗算により得られた積を合計することで、相関画像生成装置145により強度画像Imiならびに2つの相関画像Imc1およびImc2が得られる処理は、上述した第1の実施の形態と同様である。
−−−第2の実施の形態−−−
第1の実施の形態における制御装置125を含むディジタル時間相関カメラ100は、例えば時刻とともに位置や照明光等が変化する被写体を撮影する場合、すなわち被写体像が時刻情報を含んでいる場合に有用であるが、被写体が時刻に応じて変化しない場合には、撮像信号が時間相関性を有しないため、有用性が得られにくくなる。被写体もディジタル時間相関カメラ100もともに静止しているような場合は、例えば照明光を時刻に応じて変化させることで、上記有用性の低減を抑えることができる。その照明光を時刻に応じて変化させるために、参照信号メモリ150に格納された外部装置供給用参照信号(被写体に対する能動駆動信号)をディジタル時間相関カメラ外部の照明装置に供給する能動駆動用参照信号供給装置を、図1に示した第1の実施の形態における制御装置125に対して追加的に設けることとしてもよい。その一例として、図4、5および6を参照して、本発明の第2の実施の形態における制御装置を含むディジタル時間相関カメラを説明する。
図4は、第2の実施の形態における制御装置125を含むディジタル時間相関カメラ100の構成を例示する図である。本実施の形態においては、ディジタル時間相関カメラ100は、図1に示す第1の実施の形態と同様に、光学系110と、イメージセンサ115と、撮像信号データバッファ120と、制御装置125と、参照信号メモリ150と、相関画像データバッファ155とを含む。これらの説明は、第1の実施の形態における制御装置125を含むディジタル時間相関カメラ100と同様なので、省略する。なお、外部装置供給用参照信号は、参照信号メモリ150に格納されている。本実施の形態における制御装置125は、内部に能動駆動用参照信号供給装置165をさらに含む。
能動駆動用参照信号供給装置165は、参照信号メモリ150に格納された外部装置供給用参照信号を、ディジタル時間相関カメラ100の外部装置、例えば照明装置や振動装置等へ供給する。上述したように、被写体およびディジタル時間相関カメラ100がともに静止していて、かつ被写体を照明する照明光が1種類のみであってその照明光の時間変動が無い場合、イメージセンサ115の各画素によって生成される撮像信号に基づく相関画像は得られない。しかし、外部装置へ外部装置供給用参照信号が供給されることにより、その外部装置供給用参照信号に基づいて、照明光が変調されたり、被写体またはディジタル時間相関カメラ100が振動すると、被写体からの光束が外部装置供給用参照信号で変調されることとなる。すなわち、被写体を能動駆動させることができる。このとき、イメージセンサ115の各画素によって生成される撮像信号に基づいて相関画像を生成することが可能となる。
図5は、外部装置が照明装置である場合の本実施の形態における制御装置125を含むディジタル時間相関カメラ100の適用例を示す。
図5(a)は、平板710の表面における窪み720を検出する検出装置(窪み検出センサ)に、本実施の形態における制御装置125を含むディジタル時間相関カメラ100を適用した例を示す。複数の照明装置700が円730に沿ってリング状に配置され、これらの複数の照明装置700が例えば反時計回り740にしたがって一定の間隔で順々に平板710を照明し、被写体である窪み720からの反射光束に基づく相関画像が、ディジタル時間相関カメラ100の制御装置125によって生成される。この例において、ディジタル時間相関カメラ100の参照信号メモリ150には、円730に沿ってリング状に配置された複数の照明装置700の装置数に応じた複数種類の外部装置供給用参照信号を予め格納しておく。このようにして生成された相関画像に基づいて、ディジタル時間相関カメラ100の外部に、その相関画像を解析する外部解析装置を設けることで、人間が照明光を照射してその反射光を様々な方向から観察することによって窪みを検出することができるのと同様にして、その外部解析装置によって窪み720を検出することができる。
図5(b)は、浮上する物体760の3次元形状を計測する計測装置に、本実施の形態における制御装置125を含むディジタル時間相関カメラ100を適用した例を示す。3つの照明装置700が正三角形750に沿って配置され、これらの3つの照明装置700が被写体である浮上する物体760を照明し、物体760からの反射光束に基づく相関画像が、ディジタル時間相関カメラ100において生成される。この例において、3つの照明装置700による照明がそれぞれ2π/3ずつずれた位相の正弦波状に強度変調されるように、ディジタル時間相関カメラ100の参照信号メモリ150には、2π/3ずつずれた位相の正弦波状に変動する3種類の外部装置供給用参照信号を予め格納しておく。このようにして生成された相関画像に基づいて、ディジタル時間相関カメラ100の外部に、その相関画像を解析する外部解析装置を設けることで、その外部解析装置によって、浮上する物体760の動きを三次元計測することができる。
図6は、本実施の形態におけるディジタル時間相関カメラ100の制御装置125によって行われる相関画像生成処理を表すフローチャートである。相関画像生成処理が開始されると、ステップS610において、制御装置125の能動駆動用参照信号供給装置165は、照明装置700がs個設置されている場合、例えば2π/sずつ位相がずれたs種類の外部装置供給用参照信号R1(t),...,Re(t),...,Rs(t)を、参照信号メモリ150から読み出す。s種類の外部装置供給用参照信号R1(t),...,Re(t),...,Rs(t)の繰り返し周期は、後段のステップS310において、撮像信号転送装置130がイメージセンサ115から各フレームFkを構成する複数の撮像信号G(x,y,t)を読み出す際のフレーム間隔INTの整数n倍に一致する周期であり、所定枚数n枚分のフレームで構成される相関フレームCFの相関フレーム間隔に一致する周期である。
能動駆動用参照信号供給装置165は、参照信号メモリ150から読み出したs種類の外部装置供給用参照信号R1(t),...,Re(t),...,Rs(t)を、s個の照明装置700のそれぞれに供給する。s個の照明装置700は供給されたs種類の外部装置供給用参照信号R1(t),...,Re(t),...,Rs(t)に応じて被写体を照明する照明光を変調する。その後、第1の実施の形態において図3を用いて説明したステップS310〜ステップS350における処理が行われる。
以上にて説明した第2の実施の形態におけるディジタル時間相関カメラ100の制御装置125は、第1の実施の形態における各装置に加えて能動駆動用参照信号供給装置165をさらに有する。能動駆動用参照信号供給装置165は、参照信号メモリ150に格納されたs種類の外部装置供給用参照信号Re(t)に基づき被写体からの光束を変調させるように照明光を変調する照明装置700へ、s種類の外部装置供給用参照信号Re(t)を供給する。s種類の外部装置供給用参照信号の各々は、複数のフレームFkのフレーム間隔INTに応じた周期で変動する。これにより、第1の実施の形態における作用効果に加え、被写体が静止している場合や、ディジタル時間相関カメラ100が1つしか設置されていない場合であっても、イメージセンサ115の各画素によって生成される撮像信号に基づく相関画像を得ることができるという作用効果が得られる。
上述した第2の実施の形態において、能動駆動用参照信号供給装置165は、s個の外部装置に対して、s種類の外部装置供給用参照信号R1(t),...,Re(t),...,Rs(t)を供給することとした。しかし、能動駆動用参照信号供給装置165は、ディジタル時間相関カメラ100の適用例によっては、s個の外部装置に対して、1種類の外部装置供給用参照信号を供給することとしてもよいし、s種類よりも非常に多種類の外部装置供給用参照信号を供給することとしてもよい。
上述した第2の実施の形態において、能動駆動用参照信号供給装置165は制御装置125の内部に含まれることとした。しかし、能動駆動用参照信号供給装置165は、制御装置125の外部に設けられることとしてもよいし、ディジタル時間相関カメラ100のカメラボディの外部に配置されることとしてもよい。
−−−第3の実施の形態−−−
図7および8を参照して、本発明の第3の実施の形態における制御装置を含むディジタル時間相関カメラを説明する。
図7は、第3の実施の形態における制御装置125を含むディジタル時間相関カメラ100の構成を例示する図である。本実施の形態においては、ディジタル時間相関カメラ100は、図4に示す第2の実施の形態と同様に、光学系110と、イメージセンサ115と、撮像信号データバッファ120と、制御装置125と、相関画像データバッファ155とを含む。これらの説明は、第2の実施の形態におけるディジタル時間相関カメラ100と同様なので、省略する。本実施の形態における制御装置125は、内部に短時間露光制御装置160をさらに含む。
短時間露光制御装置160は、イメージセンサ115に配列された各画素P(x,y)の露光時間を制御するため、イメージセンサ115に対していわゆる電子シャッター制御を行う。電子シャッター制御は、グローバルシャッターによる制御であってもよいし、ローリングシャッターによる制御であってもよい。
図8は、短時間露光制御装置160によるイメージセンサ115に対する電子シャッター制御を例示した図である。図8に示すように、イメージセンサ115に配列された露光対象の複数の画素P(x,y)は、短時間露光制御装置160による電子シャッター制御510に応じて、フレーム間隔INTのうちの所定の露光時間Δtの間だけ露光される。すなわち、所定の露光時間Δtはフレーム間隔INTよりも常に短い。また、被写体からの光束により形成される被写体の光学像520がフレーム間隔INTに対応するフレームレートFRTよりも高周波で光変動する場合において、所定の露光時間Δtがその光変動周期よりも短ければ、その光変動を検出することができる。すなわち、短時間露光制御装置160によって行われる電子シャッター制御510に基づいて、フレーム間隔INT毎に、露光対象の複数の画素P(x,y)が被写体からの光束を所定の露光時間Δtの間だけ受光する。その結果として、高周波で光変動する撮像信号530が、フレーム間隔INT毎にサンプリング抽出されることにより、フレームレートFRTよりも低周波の信号540として検出される。
こうして高周波で光変動する撮像信号530がフレームレートFRTよりも低周波の信号540として検出されることにより、制御装置125の読み出し装置135は、その低周波の信号540をイメージセンサ115から読み出す所定タイミングTに同期して、2つの参照信号M1(t)およびM2(t)を参照信号メモリ150から読み出すことになる。低周波の信号540をイメージセンサ115から読み出す所定タイミングTに同期して2つの参照信号M1(t)およびM2(t)が読み出されるように、短時間露光制御装置160は読み出し装置135を制御する。
上述したように、被写体の光学像520がフレーム間隔INTに対応するフレームレートFRTよりも高周波で光変動する場合において、所定の露光時間Δtがその光変動周期よりも短ければ、その光変動を検出することができる。所定の露光時間Δtよりも長い周期で、かつフレームレートFRTよりも高周波でその光変動が生じるようにするには、その光変動に対応して被写体からの光束が変調されるように、照明装置700が被写体を照明する照明光を変調する必要がある。そうした照明装置700による照明光の変調がなされるための外部装置供給用参照信号が、参照信号メモリ150から読み出されて照明装置700へ供給されるように、短時間露光制御装置160は能動駆動用参照信号供給装置165を制御する。
以上にて説明した第3の実施の形態におけるディジタル時間相関カメラ100の制御装置125は、第2の実施の形態における各装置に加えて短時間露光制御装置160をさらに有する。被写体の光学像520が複数のフレームF1,...,FnのフレームレートFRTよりも高周波で光変動するとき、短時間露光制御装置160は、複数の画素P(x,y)が被写体からの光束を被写体の光学像520の光変動周期よりも短い所定の露光時間Δtだけ受光するように、電子シャッター制御を行う。したがって、第3の実施の形態においては、第1および第2の実施の形態で得られる効果に加えて、電子シャッター制御510により、フレーム間隔INTよりも小さな時間での光変動を検出することができるため、フレーム間隔INTによる時間分解能の制約が生じないという効果が得られる。
なお、第3の実施の形態におけるディジタル時間相関カメラ100の制御装置125は、図4に示す第2の実施の形態における各装置に加えて短時間露光制御装置160をさらに有することとしたが、図1に示す第1の実施の形態における各装置に加えて短時間露光制御装置160をさらに有することとしてもよい。その場合、上述した短時間露光制御装置160による能動駆動用参照信号供給装置165の制御は行われない。
上述したように、第3の実施の形態におけるディジタル時間相関カメラ100の制御装置125の読み出し装置135は、短時間露光制御装置160からの制御を受けて、2つの参照信号M1(t)およびM2(t)を参照信号メモリ150から読み出すこととしたが、参照信号メモリ150に格納されている参照信号がアナログ信号の場合、読み出し装置135は、2つのアナログ信号をそれぞれディジタル化することによって、2つの参照信号M1(t)およびM2(t)を取得することとしてもよい。図9は、第3の実施の形態の変形例における制御装置を含むディジタル時間相関カメラの構成を例示する図である。
制御装置125の読み出し装置135は、参照信号生成装置170を含む。参照信号生成装置170は、参照信号メモリ150から、例えば、互いにヒルベルト変換対をなす正弦波および余弦波の時間関数としてそれぞれ表わされる2つのアナログ信号を読み出す。短時間露光制御装置160が参照信号生成装置170を制御することにより、参照信号生成装置170は、上記2つのアナログ信号のそれぞれについて、所定の露光時間Δtの間の例えば平均値を算出する。すなわち、参照信号生成装置170は、上記2つのアナログ信号のそれぞれをディジタル化することにより、2つの参照信号M1(t)およびM2(t)を生成する。こうして生成された2つの参照信号M1(t)およびM2(t)が読み出し装置135によって取得される。こうして取得された参照信号と各撮像信号G(x,y,t)との乗算装置140による乗算や、時刻t=t1からtnまでの間に乗算により得られた積を合計することで、相関画像生成装置145により強度画像Imiならびに2つの相関画像Imc1およびImc2が得られる処理は、上述した各実施の形態と同様である。
上述したように、各実施の形態または各変形例におけるディジタル時間相関カメラ100の制御装置125の乗算装置140は、読み出し装置135から取得した各撮像信号G(x,y,t)と、その各撮像信号G(x,y,t)を生成した各画素P(x,y)に対応する2つずつの参照信号Mc1(t)およびMc2(t)のそれぞれとを乗算し、2つの積を算出する。しかし、各撮像信号G(x,y,t)と、各撮像信号G(x,y,t)を生成した各画素P(x,y)の周辺の画素の撮像信号との和や差や平均値等の演算値を取得し、その取得した演算値と、上述した2つずつの参照信号Mc1(t)およびMc2(t)のそれぞれとを乗算することによって、2つの積を算出することとしてもよい。
上述した各実施の形態および各変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。また、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における機器構成に何ら限定されない。
100 ディジタル時間相関カメラ、110 光学系、115 イメージセンサ、
120 撮像信号データバッファ、125 制御装置、130 撮像信号転送装置、
135 読み出し装置、140 乗算装置、145 相関画像生成装置、
150 参照信号メモリ、155 相関画像データバッファ、
160 短時間露光制御装置、165 能動駆動用参照信号供給装置、
170 参照信号生成装置、
510 電子シャッター制御、520 被写体の光学像、530 撮像信号、
540 低周波の信号、
700 照明装置、710 平板、720 窪み、730 円、740 反時計回り、
750 正三角形、760 物体

Claims (5)

  1. 被写体の光学像を結像させる光学系を透過した前記被写体からの光束を受光して光電変換することにより、時系列で順次作成される複数のフレームの各フレームを構成する複数の撮像信号を生成する複数の画素が、2次元平面状に配列されたイメージセンサから、前記複数の撮像信号を所定タイミング毎に読み出すとともに、前記複数の画素の各画素に対応する複数の参照信号を、前記所定タイミングに同期して取得する読み出し手段と、
    前記読み出し手段によって読み出された前記複数の撮像信号のうちの、前記各画素によって生成される各撮像信号と、前記読み出し手段によって取得された、前記各画素に対応する前記複数の参照信号のそれぞれとを、乗算して複数の積を算出する乗算手段と、
    前記複数のフレームのうちの所定枚数のフレームについて、前記各画素毎に、前記各撮像信号および前記複数の積をそれぞれ合計することによって、強度画像と複数の相関画像とを表す画像データを生成する相関画像生成手段とを備えることを特徴とする時間相関演算システム。
  2. 請求項1に記載の時間相関演算システムにおいて、
    参照信号メモリに格納された複数の外部装置供給用参照信号に基づき前記光束を変調させる外部装置へ、前記複数の外部装置供給用参照信号を供給する参照信号供給手段をさらに備え、
    前記複数の外部装置供給用参照信号の各々は、前記複数のフレームのフレーム間隔に応じた周期で変動することを特徴とする時間相関演算システム。
  3. 請求項1または2に記載の時間相関演算システムにおいて、
    前記光学像が前記複数のフレームのフレームレートよりも高周波で光変動するとき、前記複数の画素が前記光束を前記光学像の光変動周期よりも短い所定の露光時間受光するように、電子シャッター制御を行う短時間露光制御手段をさらに備えることを特徴とする時間相関演算システム。
  4. 請求項3に記載の時間相関演算システムにおいて、
    複数のアナログ信号を前記所定の露光時間に基づきディジタル化することにより前記複数の参照信号を生成する参照信号生成手段をさらに備えることを特徴とする時間相関演算システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の時間相関演算システムと、
    前記光学系と、
    前記イメージセンサとを備えることを特徴とする時間相関カメラ。
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