以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1に係る情報処理装置を説明する図であり、図1(a)は、この情報処理装置の外観を示し、図1(b)は、この情報処理装置の信号処理システムとしての構成を示し、図1(c)は、この情報処理装置のシステム制御部の構成を示している。また、図2はこの実施形態1の情報処理装置を構成するタッチパネル表示装置(図2(a))、仮想キーボード設定手段(図2(b))、およびメモリ(図2(c))を示している。図3は、この情報処理装置を構成する周辺機器を具体的に示している。
この情報処理装置1000は、図1(a)に示すようにテーブル型の情報処理装置であり、この情報処理装置1000のテーブル部分は数人掛けのテーブルとして利用されるものであり、そのテーブル部分を構成する天板部分1100は長方形の4隅を曲線状になるよう面取りした略長方形の平面形状を有しており、その天板部分1100にはタッチパネル表示部100が設けられ、この天板部分1100の各側面にはボタンスイッチが設けられている。
なお、図1(a)ではボタンスイッチ202、203のみ示している。また、図1(a)中、1200はこのテーブル型の情報処理装置1000の天板部分1100を支持する脚部であり、ここでは、この情報処理装置1000を操作する操作者のための椅子は図示していない。
このタッチパネル表示部100は、図2(a)に示すようにタッチパネル部504と表示部505とを組み合わせたものである。
この情報処理装置1000は、例えば、図33に示すように、複数の操作者102a、102b、102cがそれぞれタッチパネル表示部100に各人専用に表示させた仮想キーボード101a1、101d、101cのタッチ操作により、操作対象のアプリケーションI(メモ帳)103、アプリケーションII(辞典)107、アプリケーションIII(文書作成ツール)105に対して情報入力を行うことができるよう構成されている。なお、図33は、このテーブル型の情報処理装置1000の典型的な使用例を示している。
この情報処理装置1000の信号処理システムは、コンピュータシステムとして構成されており、この情報処理装置1000は、図1(b)に示すように、仮想キーボードを用いた情報入力を可能とするタッチパネル表示装置500と、1以上の仮想キーボードを設定するための仮想キーボード設定手段540と、各種データを記憶するメモリ529とを有している。また、この情報処理装置1000は、これらのタッチパネル表示装置500、仮想キーボード設定手段540、およびメモリ529にデータバス503を介して接続されたシステム制御部521を有しており、このシステム制御部521には、データバス503を介してボタンスイッチ回路508および周辺機器530が接続されている。
以下、この情報処理装置1000の信号処理システムを構成する各部の構成についてより詳しく説明する。
〔タッチパネル表示装置500〕
図2(a)は、タッチパネル表示装置500の構成を示している。
このタッチパネル表示装置500は、図2(a)に示すように、タッチ操作を行うためのタッチ面(図示せず)を有するタッチパネル部504と、このタッチ面と重なるようその下側に配置された表示面(図示せず)を有する表示部505とを備え、表示部505に表示した仮想キーボードに対する情報入力をタッチ操作により行うよう構成したものである。
また、このタッチパネル表示装置500は、タッチパネル部504を駆動制御するタッチパネル制御回路506と、表示部505にて画像表示が行われるよう表示部505を制御する表示制御部507とを有している。ここで、表示部505とタッチパネル部504とはタッチパネル表示部100を構成している。
(タッチパネル部504)
ここで、タッチパネル部504は、そのタッチ面(図示せず)を構成する部分が光透過性を有するものであり、タッチ面が表示部505の表示面(図示せず)上に重なって位置し、表示部505の表示面の、タッチ操作により押圧された押圧点の座標が抵抗膜方式または静電容量方式、あるいはその他の方式によってタッチ位置として検出されるように構成されている。このタッチパネル部504は複数のタッチ位置を同時に検知可能なものが望ましいが、複数タッチに対応していなくてもよい。タッチパネル部504で検出された信号はタッチパネル制御回路506へ送られ、このタッチパネル制御回路506からは、タッチ操作によるタッチ位置を示す情報(タッチ位置情報)を含むタッチ情報が出力される。
(表示部505)
表示部505は、表示制御部507より送られてくる表示信号に基づいて画像を形成して表示面に表示するものである。
(タッチパネル制御回路506)
タッチパネル制御回路506は、タッチパネル部504にその駆動信号を供給するとともに、タッチパネル部504で検出された検出信号を受け取り、該検出信号に基づいてタッチ位置を示すタッチ位置情報、タッチの強さ、タッチの大きさを含むタッチ情報を出力するものであり、このタッチパネル制御回路506からのタッチ位置情報はデータバス503を介してシステム制御部521に供給される。
(表示制御部507)
表示制御部507は、表示部505の表示面に画像が表示されるよう表示部505に表示信号を供給するものであり、例えば、システム制御部521が、仮想キーボードの画像とその他の画像とを合成して得られる合成画像の画像データを表示制御部507に供給すると、この表示制御部507が、画像データに基づいて、合成画像を表示するための表示信号を表示部505に供給するようになっている。
〔仮想キーボード設定手段540〕
図2(b)は、仮想キーボード設定手段540の構成を示している。
この仮想キーボード設定手段540は、図2(b)に示すように、1以上の仮想キーボードを設定するための機能を有しており、仮想キーボードの表示形態を設定する表示形態設定手段540aと、1以上の仮想キーボードの各々から入力される情報を受け付けるアプリケーションを設定するアクセスアプリケーション設定手段(以下、アプリケーション設定手段ともいう。)540bと、表示形態設定手段540aおよびアプリケーション設定手段540bを制御するコントローラ540cとを有している。
ここで、表示形態設定手段540aは、仮想キーボードの識別情報(フラグ)に対応付けて、仮想キーボードの環境設定情報に含まれる各項目の情報を決定するものである。また、アプリケーション設定手段540bは、仮想キーボードの識別情報(フラグ)に対応付けて、仮想キーボードの入力先情報に含まれる各項目の情報を決定するものである。
図4は、仮想キーボードの環境設定情報1300(図4(a))と入力先情報1400(図4(b))を説明する図である。
環境設定情報1300は、図4(a)のように、仮想キーボードのフラグを示す情報(以下、仮想キーボードのフラグという。)1310、仮想キーボードの名前を示す情報(以下、仮想キーボードの名前という。)1320、仮想キーボードの種類を示す情報(以下、仮想キーボードの種類という。)1330、仮想キーボードのキーピッチを示す情報(以下、仮想キーボードのキーピッチという。)1340、仮想キーボードのサイズを示す情報(以下、仮想キーボードのサイズという。)1350、仮想キーボードの表示部上の表示位置を示す情報(以下、仮想キーボードの表示位置という。)1360を含んでいる。ここで、仮想キーボードのフラグとは、仮想キーボードを構築する時にその構築順に付けられる、他の仮想キーボードと区別するための識別情報である。
仮想キーボードの名前とは、操作者が任意に付ける仮想キーボードの名称のことであり、仮想キーボードの種類とは、フルキーボードやテンキー、あるいはひらがなキーボードなど、情報を入力する目的に応じたキーボードの構造の違いを表すものであり、キーピッチは各キーの配置間隔を示すものであり、サイズはキーボードの大きさを表すものであり、表示位置は、表示部505の表示面上に仮想キーボードを表示するときのキーボードの位置を意図しており、具体的には、表示部505の表示面に表示する仮想キーボードの位置を、この表示面の基準位置に対する位置座標で示すものであり、この位置座標とともに、表示位置での仮想キーボードの基準線に対する、表示面の基準線の角度を含んでいてもよい。
入力先情報1400は、図4(b)に示すように、仮想キーボードのフラグを示す情報(以下、仮想キーボードのフラグという。)1410と、仮想キーボードによるキー入力先であるアプリケーションの名前(アプリケーション名)を示す情報(以下、アプリケーション名という。)1420と、アプリケーションのキー入力位置、つまり仮想キーボードにてキー入力されたデータをアプリケーションのどの位置に入力するかを示す情報(以下、キー入力データ入力位置という。)1430とを含んでいる。
これらの環境設定情報1300と入力先情報1400とはメモリ529に記憶され、仮想キーボードのフラグ1310および1410により関連付けされ、仮想キーボード毎に管理されるものである。
〔メモリ529〕
図2(c)は、この実施形態1の情報処理装置1000を構成するメモリ529の構成を示している。
このメモリ529は、データを格納しておくものの総称であり、このメモリ529には、揮発性メモリおよび不揮発性メモリが含まれる。このメモリ529は、図2(c)に示すように、この情報処理装置1000における信号処理を制御する制御プログラムを記憶している制御プログラム記憶部529aと、この情報処理装置1000に対する正規の操作者であるか否かを判定するための認証情報などのセキュリティー情報を記憶するセキュリティー情報記憶部529bと、この情報処理装置1000で処理される種々の情報を一時的に記憶する一時情報記憶部529cとを有している。
また、このメモリ529は、この情報処理装置1000におけるユーザー操作環境を実現する基本ソフトウエア(OSプログラム)、およびこの情報処理装置1000で実行するアプリケーション(アプリケーションプログラム)を格納したものであり、OSプログラムは、システム制御部521がメモリ529、タッチパネル制御回路506、および表示制御部507を制御するプログラムを含んでいる。また、このメモリ529は、各仮想キーボードの環境設定情報1300と入力先情報1400を複数記憶する領域(メモリ空間)を有している。
〔ボタンスイッチ回路508〕
上記情報処理装置1000を構成するボタンスイッチ回路508は、データバス503に接続されたインターフェース回路であり、テーブル型の情報処理装置の天板部分1100の側面に取り付けられているボタンスイッチ202〜205からのボタン操作信号を受け、このボタン操作信号をこれがシステム制御部521に供給されるようデータバス503に出力するものである。
〔周辺機器530〕
図3は、この実施形態1の情報処理装置1000を構成する周辺機器530の構成を示している。
この周辺機器530は、図3に示すように、種々のデータを含む信号を無線で送受信する無線送受信部522と、この無線送受信部522に接続されたアンテナ523と、種々のデータを含む信号を有線で送受信する有線送受信部524と、被写体の撮影を行う画像撮影用カメラ525と、音声信号の処理を行う音声処理部526と、音声信号あるいは音声を出力する音声出力部5271と、受信した音声信号、あるいは集音により得られた音声信号を出力する集音部5272と、経時動作を行うタイマ528とを有している。
(無線送受信部522)
無線送受信部522は、システム制御部521から送られてくる信号をアンテナ523から送信するとともに、アンテナ523で受信した信号をシステム制御部521に供給するものである。
(アンテナ523)
アンテナ523は、無線送受信部522より送られてくる信号を空間に電波として伝搬させ、空間より電波として伝搬されてきた信号を無線送受信部522に送るものである。(有線送受信部524)
有線送受信部524は、外部機器に信号線(有線)により接続され、システム制御部521からの信号を外部機器へ送信するとともに、外部機器からの信号をシステム制御部521へ供給するものである。
(画像撮像用カメラ525)
画像撮像用カメラ525は、システム制御部521からの制御信号に基づいて被写体の撮像により画像信号を生成してシステム制御部521に供給するものである。
(音声処理部526)
音声処理部526は、システム制御部521と相互通信し、システム制御部521より送られてくる信号を処理して音声信号を音声出力部5271に送信し、集音部5272より送られてくる音声信号を処理してシステム制御部521に送信するものである。
(音声出力部5271)
音声出力部5271は、音声処理部526によってシステム制御部521からの信号を処理して得られた音声信号、あるいは該音声信号から再生された音声を出力する部分であり、音声出力端子またはスピーカにより構成されている。
(集音部5272)
集音部5272は、音声信号を受信する部分、あるいは音声を音声信号に変換する部分であり、音声入力端子またはマイクにより構成されており、受信した音声信号あるいは音声からの変換により得られた音声信号を音声処理部526に出力する部分である。
(タイマ528)
タイマ528は計時機能を有し、設定時刻に応じて計時動作を行って要求される計時信号を出力するものである。
〔データバス503〕
データバス503は、システム制御部521、メモリ529、タッチパネル表示装置500、周辺機器530、および仮想キーボード設定手段540を相互通信可能となるよう接続するものである。
〔システム制御部521〕
図1(c)は、システム制御部521の構成を示している。
この実施形態1の情報処理装置1000を構成するシステム制御部(CPU)521は、メモリ529に格納されている制御プログラムをプログラム領域に展開して情報処理装置1000内の各部を制御する処理を実行するものであり、メモリ529、タッチパネル表示装置500、周辺機器530、および仮想キーボード設定手段540とデータバス503により相互にデータの受け渡しが可能となるよう接続されている。またシステム制御部521は、ボタンスイッチ回路508からの信号を受け取るようデータバス503を介してこのボタンスイッチ回路508に接続されている。
また、このシステム制御部521は、図1(c)に示すように、アプリケーションの実行によりアプリケーション実行処理環境を1つ以上構築し、このアプリケーション実行処理環境に対する入力情報に基づいて情報の処理を行うアプリケーション実行部521aと、該アプリケーション実行部521a、メモリ529、タッチパネル表示装置500、周辺機器530、および仮想キーボード設定手段540を制御する動作制御部521bとを有している。
なお、動作制御部521bは、タッチパネル制御回路506からのタッチ位置情報に基づいて、タッチ位置座標、複数タッチ情報、フリックなどのジェスチャー情報を解析する。具体的には、動作制御部521bは、タッチ位置情報に基づいて、仮想キーボードの環境設定情報1300を解析する処理、およびアプリケーションの情報とそのキー入力先の位置情報を解析する処理を行い、これらの解析した情報を、メモリ529に環境設定情報1300や入力先情報1400として格納する。
次に、動作について説明する。
本実施形態の情報処理装置の動作を、詳細な処理手順(フロー)により具体的に説明する。
なお、以下の説明では、標準キーボードという用語は、一般的なキーボードを意味しており、一般的なキーボードには、例えば、フルキーボード、テンキー、ひらがなキーボードなどがある。また、既存仮想キーボードという用語は、操作者があらかじめ、環境設定情報における各項目、つまり、名前、種類、キーピッチ、サイズ、表示部上の表示位置などの設定を行った仮想キーボードを意味しており、既存の環境設定情報という用語は、これらの項目が既に設定されてメモリに格納されている環境設定情報を意味している。また、タッチパネル部は接触または近接する事により情報を入力する情報入力手段を意味する。
図8〜図26に示す操作を、図5〜図7に示す動作フローを用いて説明する。
ここで、図5〜図7は、本発明の実施形態1に係る情報処理装置の動作を説明する図であり、図5は、この情報処理装置にて仮想キーボードの環境設定情報を作成する処理(以下、仮想キーボードの環境設定処理ともいう。)をフローチャートで示している。また、図6は、この情報処理装置のタッチパネル表示部100にて表示されている仮想キーボードを、その入力対象とするアプリケーションと関連付ける処理をフローチャートにより示している。図7は、この情報処理装置にて、電源の投入後、2つの仮想キーボードから対応する2つのアプリケーションへの情報入力を可能とするまでの処理をフローチャートにより示している。
また、図8〜図25は、この情報処理装置1000にて、タッチパネル表示部100に2つの仮想キーボードを表示してそれぞれの仮想キーボードを個々のアプリケーションに対応付けるまでの操作手順における、主要な操作を行った時点での表示状態を示している。図26は、この情報処理装置1000で設定する環境設定情報(図26(a)および図26(c))および入力先情報(図26(b)および図26(d))を具体的に示している。
また、環境設定情報1300および入力先情報1400については、特に、仮想キーボード101a、101b、101cに対応するものを、環境設定情報1301、1302、1303および入力先情報1401、1402、1403とし、環境設定情報1301、1302を変更して得られるものを環境設定情報1301a、1302a(図32、図34参照)とし、入力先情報1402を変更して得られるものを入力先情報1402a(図27参照)とする。
なお、図8〜図25、図28、図29において、102a〜102cはこの情報処理装置1000に対する1人目〜3人目の操作者であり、101a〜101cは1人目〜3人目の操作者が表示させた仮想キーボードであり、さらに、202〜205はテーブル型の情報処理装置1000のテーブル部分を構成する天板部分1100の側面に設けられたボタンスイッチである。
最初に操作者は、テーブル型の情報処理装置1000における信号処理システム(以下、単にシステムともいう。)の電源をONにする。
この状態では図8のようにタッチパネル表示部100上には仮想キーボードは表示されていない。
システムの電源がONになったら、情報処理装置1000のシステム制御部(CPU)521が、仮想キーボードの設定や表示、非表示といった動作を制御する仮想キーボード設定アプリケーションプログラムを自動実行する。仮想キーボード設定アプリケーションは常駐プログラムであることが望ましい。
この仮想キーボード設定アプリケーションプログラムはメモリ529に格納されており、システム制御部521がこのプログラムを実行することにより、上述した、アプリケーション実行部521aおよび動作制御部521bがシステム制御部(CPU)521内に構築される。
ここでは、まず、2つの仮想キーボードから対応する2つのアプリケーションに対する情報入力を可能とする状態(図25)を実現するための処理手順について、図7を用いて説明する。
図5は、仮想キーボードを表示状態あるいは非表示情報とする制御全体の動作フローを示しており、図7は、図5に示す動作フローにおける、2つの仮想キーボードから対応する2つのアプリケーションに対する情報入力が可能な状態(図25)を実現する動作フローを示している。
以下、1人の操作者が1つの仮想キーボードを表示させる手順(図7のステップF12〜F23)について、図5に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。
まず、図8に示す状態で、操作者102aが情報処理装置1000に取り付けられているボタンスイッチ(以下、設定要求釦ともいう。)203を押すと、動作制御部521bは、ボタンスイッチ回路508からの操作信号に基づいてこの設定要求釦203が操作されたと判断して(図5のステップF12)、動作制御部521bがメモリ529から選択メニュー画面の表示データを読み出して表示制御部507を介して表示部505に供給すると、図9に示すように選択メニュー画面(仮想キーボード選択画面)1053がタッチパネル表示部100上に表示される(ステップF13)。
この選択メニュー画面1053には、仮想キーボードの環境設定情報1300の変更要求(タッチ釦S11)、既存仮想キーボードの表示要求(タッチ釦S12)、仮想キーボードの非表示要求(タッチ釦S13)といった三つ選択枝を選択するボタン表示106、107、108が含まれている。これらのボタン表示のいずれかを操作者がタッチ操作により選択すると、動作制御部521bはタッチパネル制御回路506からのタッチ位置信号に基づいていずれの選択枝が選択されたかを判断し、その結果、タッチパネル表示部100上の表示状態が選択された選択枝に応じて三つの状態に分岐する(ステップF14〜F15)。
変更要求(ボタン表示106)が選択された場合は、動作制御部521bは環境設定情報の変更処理フロー(動作S11a)を実行し、表示要求(ボタン表示107)が選択された場合は、動作制御部521bは既存仮想キーボード表示処理フロー(動作S12a)を実行し、非表示要求(ボタン表示108)が選択された場合は、動作制御部521bは仮想キーボード非表示処理フロー(動作S13a)を実行する。
図14は、1人目の操作者102aが仮想キーボード101aをタッチパネル表示部100上に表示させた状態を示している。
例えば、操作者102aが、図14に示す表示状態を実現するために、変更要求が選択されるようボタン表示106(タッチ釦S11)をタッチすると、動作制御部521bが動作S11aを実行する。このように変更要求(ボタン表示106)が選択された場合、タッチパネル表示部100に表示されている選択メニュー画面1053は、動作制御部521bによる表示制御部507の制御により選択メニュー画面1054に切り換わる。
動作S11aでは、まず仮想キーボードの環境設定情報を新規に構築するか否かの選択が行われる。つまり、図10に示すように、選択メニュー画面1054には、新規に仮想キーボードの環境設定情報1300を構築する動作を選択するボタン表示(仮想キーボードの新規構築)109と、既存の仮想キーボードの環境設定情報1300の設定を変更する動作を選択するボタン表示(既存の仮想キーボードの設定変更)110の二つの選択枝が含まれている。
ここで、操作者102aがタッチパネル表示部100に対するタッチ操作によりボタン表示(仮想キーボードの新規構築)109を選択すると、動作制御部521bは、新規に仮想キーボードの環境設定情報1300を構築する動作が選択されたと判断し(ステップF16)、メモリ529のメモリ空間に、新たに環境設定情報1300を記憶するための記憶領域が確保されるようメモリ529を制御し(ステップF17)、仮想キーボード設定手段540に仮想キーボードの環境設定情報1300の新規構築を指令する。これにより仮想キーボード設定手段540の表示形態設定手段540aは、図26(a)に示すように、1つの環境設定情報1301に対して、他の仮想キーボードと区別するための仮想キーボードのフラグ〔FL01〕1311を設定し、このフラグ〔FL01〕に対して、以下に示す環境設定情報1301の5つの仮想キーボード属性情報を設定するための動作(ステップF18)を実行する。
この動作(ステップF18)が実行されると、タッチパネル表示部100に表示されている選択メニュー画面1054は、動作制御部521bによる表示制御部507の制御により図11に示す選択メニュー画面1055に変化する。この選択メニュー画面1055は環境設定情報1301のうちキーボードの種類1331を設定するためのメニュー画面である。
選択メニュー画面1055は、図11に示すようにテンキーを選択するボタン表示S51、フルキーボードを選択する表示ボタンS52、ひらがなキーボードを選択するボタン表示S53、ユーザーが独自にキー配置を設定したキーボードを選択するボタン表示(図示せず)といった複数種類の仮想キーボードの選択枝を含んでいる。
例えば、操作者102aがタッチ操作、つまりタッチパネル表示部100におけるフルキーボードの画像が表示されている部分(ボタン表示S52)をタッチすることによってフルキーボードを選択すると、動作制御部521bではキーボードの種類の選択がなされたと判定され、仮想キーボード設定手段540にキーボードの種類が通知されるとともに、タッチパネル表示部100の選択メニュー画面1055は動作制御部521bによる表示制御部507の制御により、図12に示す選択メニュー画面1056に変化する。この選択メニュー画面1056は、キーボードのサイズとキーピッチを設定するためのメニュー画面である。
この選択メニュー画面1056は、図12に示すように仮想キーボードのサイズを選択するための数値の配列S6を含んでおり、操作者がこの数値の配列をスクロールして特定の数値の表示部分をタッチすることで、その数値に応じたサイズが選択されるように構成されている。操作者のタッチ操作により仮想キーボードのサイズが選択されると、動作制御部521bではキーボードのサイズの選択がなされたと判定され、仮想キーボード設定手段540にキーボードのサイズが通知される。
なお、仮想キーボードのサイズは、操作者の複数の指のタッチ位置の情報に基づいて動作制御部521bが決定し、決定したサイズを仮想キーボード設定手段540に通知するようにしてもよい。
さらに、仮想キーボードのキーピッチは、上記のように設定したサイズに合わせて自動で設定するか、または動作制御部521bが、操作者の複数の指のタッチ位置の情報より指の位置座標の間隔を計算して決定し、仮想キーボード設定手段540に通知するようにしてもよい。
このように仮想キーボードのサイズとキーピッチが決定された後に、例えば、動作制御部521bは、仮想キーボードの表示位置を設定するための表示位置設定モードに移行し、このモードであることを表示制御部507の制御によりタッチパネル表示部100に表示させ、この表示位置設定モードにて操作者のタッチ操作より得られた操作者の指のタッチ位置情報を基に仮想キーボードの表示位置を決定し、決定した仮想キーボードの表示位置を仮想キーボード設定手段540に通知する。
このように仮想キーボードの表示位置が設定されると、選択メニュー画面1056は、動作制御部521bによる表示制御部507の制御により図13に示すキー入力画面1057に変化する。この状態では、操作者102aが今設定した仮想キーボード101aに対するタッチ操作によりキー入力を行うと、このキー入力画面1057に対する入力が行われるようになっている。従って、操作者は、図13に示すように、今設定している仮想キーボード101aに対して、今設定した仮想キーボード101aよりキー入力を行い操作者が名前を付けることができる。この名前は、後に操作者がこの仮想キーボードの環境設定情報1301(図26(a))を再度使用する際に他の仮想キーボードと区別がつくように付けるものである。
このようなタッチ操作によるタッチパネルからのタッチ位置情報に基づいて、動作制御部521bは、入力されたキー入力情報を仮想キーボード設定手段540に通知する。
このように仮想キーボード101aの環境設定情報1301に含まれる環境設定情報すべてが決定されると、仮想キーボード設定手段540の表示形態設定手段540aは、コントローラ540cを介して仮想キーボード101aの環境設定情報1301をメモリ529に保存する(ステップF21)。
なお、この環境設定情報1301では、図26(a)に示すように、仮想キーボードフラグ〔FL01〕1311に対応付けて、仮想キーボードの名前〔Name1〕1321、仮想キーボードの種類〔Full〕1331、仮想キーボードのキーピッチ〔18〕1341、仮想キーボードのサイズ〔280〕1351、および仮想キーボードの表示位置〔(x1,y1)〕1361が設定されている。ここでは、仮想キーボードの種類〔Full〕はフルキーボードを示し、キーピッチ〔18〕は隣接するキーの間隔が18mmであることを示し、仮想キーボードのサイズ〔280〕は、例えば、左端のコントロールキーからエンターキーまでのキーボードの幅方向の寸法が280mmであることを示し、さらに表示位置(x1,y1)は、表示部505の表示面の基準位置(例えば、左下隅の位置)を原点とするXY座標で、仮想キーボードの基準点(例えば、左下隅の位置)を示すものである。
動作制御部521bは、この動作S11aを行った後に、環境設定情報を設定した仮想キーボード101aと他の画像とを合成して画像データを表示制御部507に供給すると、タッチパネル表示部100上には仮想キーボードと他の画像との合成画像が表示される(ステップF23)。これにより仮想キーボード変更要求動作が終了する(ステップF27)。
このように図7に示す処理開始(ステップS80)から仮想キーボードの表示(ステップF23)までの動作により操作者102aが仮想キーボード101aをタッチパネル表示部100に表示させた状態(図14参照)が実現される(図7のステップF81)。
この状態では仮想キーボード101aのキー入力データ入力先(アプリケーション)が決まっていないので、仮想キーボードとアプリケーションのキー入力先とを関連付ける関連付け処理を行って、仮想キーボードからの対応するアプリケーションへのキー入力が可能な状態にする。
以下、この関連付け処理について具体的に説明する。
この関連付け処理では、動作制御部521bが、仮想キーボードが表示されている状態にて図6に示す動作S09を実行して、仮想キーボードから対応するアプリケーションへのキー入力が可能な状態を実現する。
具体的には、操作者102aは、図14に示すように、仮想キーボード101aをタッチパネル表示部100に表示させた状態で、ボタンスイッチ203を長押しすることにより、ボタンスイッチ回路508がボタンスイッチ203の長押し操作を検出してこの長押し操作の検出信号を出力すると、動作制御部521bがこの検出信号を受け取る。これにより動作制御部521bは動作S09の処理を開始する(ステップF01)。
つまり、システム制御部521では、動作制御部521bが、長押し操作の検出信号に基づいて、キー入力が可能なアプリケーションを表すアイコンの集合体であるアイコン群201の表示情報を表示制御部507に出力する。これにより、タッチパネル表示部100上には図15に示すようにアイコン群201が表示される。このキー入力が可能なアプリケーションのアイコン群より、操作者は、アプリケーションとしてメモ帳、ウェブブラウザ、文書作成ツールなどを選択することができる。
続いて、操作者102aが、キー入力が可能なアプリケーションのアイコン群201における特定のアイコン210をタッチすると、このタッチ位置情報がタッチパネル制御回路506からシステム制御部521に供給され、システム制御部521では、動作制御部521bが、アプリケーション実行部521aがタッチ操作により選択されたアイコンに対応するアプリケーションプログラムをメモリ529から読み出すようアプリケーション実行部521aを制御し、これによりアプリケーション実行部521aは、メモリ529から読み込んだアプリケーションプログラムを実行することで、選択されたアプリケーションを起動させる(ステップF02)。ここでは、第1のアプリケーションIとしてアプリケーション(メモ帳)103が起動されている。このとき、アプリケーション実行部521aは、起動したアプリケーションが表示されるよう、表示制御部507に動作制御部512bを介して表示情報を供給する。これにより、図16に示すようにタッチパネル表示部100にはアプリケーション(メモ帳)103が表示される。
このようにアプリケーション(メモ帳)103が表示されている状態にて、図17に示すように操作者102aが、仮想キーボード101a上に存在する仮想キーボード101aのキー入力先を指定する設定キー130aを押すと、タッチパネル制御回路506からのタッチ位置情報に基づいて、動作制御部521bは、仮想キーボード設定手段540によりキー入力位置を取得するモードへと移行する(ステップF03)。
仮想キーボード設定手段540では、コントローラ540cの制御の下で、アクセスアプリケーション設定手段540bは、操作者102aが操作した仮想キーボード101aのフラグにてメモリ529上に、入力先情報1401(図26(b))を記憶する領域を確保し(ステップF04)、環境設定情報1301(図26(a))の同じ仮想キーボードのフラグ〔FL01〕にて以下に記述するキー入力先の情報を記憶させる動作を行う。
ここで、動作制御部521bは、仮想キーボード101a上の設定キー130aによりキー入力位置を取得するモードに移行することによって、環境設定情報1301のフラグ〔FL01〕1311をメモリ529上より読み取り、他のメモリ領域に記憶される入力先情報1401にこのフラグ〔FL01〕1411を設定し、これにより環境設定情報1301と入力先情報1401との関連付けL1が確立される。
この状態にて、図18に示すように、操作者102aはアプリケーション103上のキー入力させる位置をタッチすると、動作制御部521bはその位置情報を取得する(ステップF05)。
動作制御部521bはキー入力位置情報を取得すると、コントローラ540cの制御の下で、アクセスアプリケーション設定手段540bが、メモリ529上に記憶されている仮想キーボードの入力先情報1401に、タッチ操作によって選択されたキー入力可能なアプリケーション103の情報(メモ長)1421と、そのアプリケーション103のキー入力位置の情報(m行n桁)1431を書き込む(ステップF06)。
このようにキー入力位置情報1431が書き込まれた入力先情報1401がメモリ529上に保存されることにより、仮想キーボード101aのタッチ操作により得られたタッチ位置情報に基づいて、アプリケーション実行部521aは、アプリケーション103のキー入力位置に対するキー入力を受け付けるキー入力モードとなり(ステップF07)、アクセスアプリケーション設定手段540bによる関連付け処理が終了する(ステップF08)。
ここまでの動作により、図19に示す表示状態が実現される(ステップF82(図7))。
なお、ここでは、ボタンスイッチの操作により表示されるメニュー画面や仮想キーボードの向きは、情報処理装置の天板部分に設けられているボタンスイッチの位置に応じて、操作者が見る方向に揃うようになっている。
操作者102aと同様の手順により、図20に示すように操作者102bがボタンスイッチ(仮想キーボード変更要求)204を押すと、動作制御部521bの制御により選択メニュー画面1053(図9参照)が表示され、操作者102bがこの選択メニュー画面1053におけるボタン表示(環境設定情報1300の変更要求)106を選択することで、選択メニュー画面1054が表示され、さらに、操作者102bがこの選択メニュー画面1054(図10参照)におけるボタン表示(仮想キーボードの新規構築)109を選択することで、仮想キーボードの選択メニュー画面1055(図11参照)が表示される。そして、操作者102bがこの選択メニュー画面1055におけるフルキーボードを選択するボタン表示S52を選択すると、キーボードのサイズとキーピッチを設定する選択メニュー画面1056(図12参照)が表示される。
続いて、操作者102bがこの選択メニュー画面1056で仮想キーボードのサイズとピッチを決定すると、情報処理装置1000の動作モードは仮想キーボードの表示位置を設定するための表示位置設定モードに移行する。この表示位置設定モードで、操作者のタッチ操作より表示位置が決定されると、キー入力画面1057(図13参照)が表示され、このキー入力画面1057で、今設定している仮想キーボード101bに対して、今設定した仮想キーボード101bよりキー入力を行い、操作者102bが名前を付ける。このように仮想キーボード101bの環境設定情報1302に含まれる設定情報すべてが決定されると(図26(c))、仮想キーボード設定手段540の表示形態設定手段540aは、仮想キーボード101bの環境設定情報1302をメモリ529に保存する。
動作制御部521bは、この動作S11aを行った後に、環境設定情報を設定した仮想キーボード101bと他の画像とを合成して表示するための表示情報(画像データ)を表示制御部507に供給すると、タッチパネル表示部100上には仮想キーボードと他の画像との合成画像が表示される(ステップF23)。これにより仮想キーボード変更要求動作が終了する(ステップF27)。
このようにステップF12〜F23(図7)の動作フローにより図21に示すように仮想キーボード101bが、仮想キーボード101aとともにタッチパネル表示部100に表示される(ステップF83)。
この場合、仮想キーボード101bのフラグ1312は、ステップF16で操作者102bが仮想キーボードの環境設定情報1302の新規構築(ボタン表示109)を選択した際に、操作者101aによる仮想キーボードの環境設定情報1301の新規構築の時とは別のフラグ〔FL02〕が付けられ、環境設定情報1302(図26(c))が構築される。
なお、この環境設定情報1302では、仮想キーボード101aの環境設定情報1301と同様に、仮想キーボードフラグ〔FL02〕1312に対応付けて、仮想キーボードの名前〔Name2〕1322、仮想キーボードの種類〔Full〕1332、仮想キーボードのキーピッチ〔18〕1342、仮想キーボードのサイズ〔280〕1352、および仮想キーボードの表示位置〔(x2,y2)〕1362が設定されている。
そして、操作者102bは、仮想キーボード101bを構築した後に、仮想キーボード変更要求のためのボタンスイッチ204を長押しすることにより、アイコン群を表示させ、アイコン群における特定のアイコンをタッチ操作により選択することにより、図22に示すように、選択されたアイコンに対応するアプリケーション、例えばWebブラウザ104を起動させる。
そして操作者102aと同様の手順により操作者102bが、図6に示す動作S09にて仮想キーボードと入力対象のアプリケーションとを対応付けると、入力先情報1402がメモリ529上に保存され、アプリケーション実行部521aは、アプリケーション(例えばWebブラウザ)104に対するキー入力を受け付けるキー入力モードとなる。
つまり、この動作S09では、操作者102bが、図23に示すように仮想キーボード101bの設定キー130bを押すことにより、動作制御部521bは入力先情報1402を取得するモードになる。このモードで、操作者102bが図24に示すようにキー入力先をタッチ操作により選択すると、この時、入力先情報1402に記憶されるフラグ〔FL02〕1412は仮想キーボード101bの環境設定情報1302におけるフラグ〔FL02〕1312と同じものとなる。この入力先情報1402は、図26(d)に示すようにフラグ〔FL02〕1412に対応付けられたキー入力可能なアプリケーション104の情報(Webブラウザ)1422と、フラグ〔FL02〕の情報1412に対応付けられたアプリケーション104のキー入力位置の情報(j行k桁)1432とを含んでいる。
以上の動作フローにより、図25に示す状態が実現される(ステップF85)。これにより仮想キーボード101aの環境設定情報1301と入力先情報1401とは、フラグ〔FL01〕により関連付けてメモリ529に記憶され、仮想キーボード101bの環境設定情報1302と入力先情報1402とは、別のフラグ〔FL02〕により関連付けてメモリ529に記憶される。つまり操作者102aと操作者102bは別々のキー入力先、つまりアプリケーション(メモ帳)103とアプリケーション(Webブラウザ)104にキー入力を行うことが可能となり、複数人が同時にキー入力を行うことが可能となる。
なお、このようにアプリケーション(メモ帳)103およびアプリケーション(Webブラウザ)104が表示され、操作者102aが仮想キーボード101aによりアプリケーション(メモ帳)103にキー入力が可能であり、操作者102bが仮想キーボード101bによりアプリケーション(Webブラウザ)104にキー入力が可能である状態で、操作者102aが仮想キーボード101aの設定キー130aを押すことにより、入力先情報1401が呼び出され、この状態で、操作者102aがブラウザ104をタッチ操作することにより、図27(b)および図27(c)に示すように、入力先情報1401のアプリケーション名(メモ帳)1421がアプリケーション名(Webブラウザ)1421aに変更され、またキー入力データの入力位置(m行n桁)1431が入力位置(j1行k1桁)1431aに変更され、このように変更された入力先情報1401aが、入力先情報1401に上書きされることとなる。
これにより、操作者102aが仮想キーボード101aによりアプリケーション(Webブラウザ)104の入力位置(j1行k1桁)に入力可能となる。
なお、図27に示す環境設定情報1301、1302(図27(a)、(d))および入力先情報1401、1402(図27(b)、(e))はそれぞれ、図26に示すものと同一である。
続いて、図5の動作フローにおける、上で説明した処理以外の処理について図28〜図31を用いて説明する。
操作者102cが図5に示す仮想キーボードの環境設定処理を実行する場合について説明する。
ここでは、操作者102cは、操作者102aが仮想キーボードの環境設定情報の新規構築を行ったのと同様の手順で仮想キーボード102cの環境設定を終えており、その設定を再利用することとする。このため、操作者102cは、図9に示す選択メニュー画面1053では、タッチ釦S12をタッチして、選択メニュー画面1053におけるボタン表示(既存仮想キーボードの表示要求)107を選択する。
従って、図5に示すステップF15の分岐では、動作制御部521bは、表示形態設定手段540aを、これがメモリ529に記憶させて置いた既存の仮想キーボードの環境設定情報を読み出し表示させる動作S12a(ステップF22)を行うよう制御する。
この動作S12aでは、動作制御部521bが、メモリ529上に記憶されている環境設定情報1301〜1303の仮想キーボードの名前として図37に示すようにボタン表示(既存の仮想キーボードXX)121、ボタン表示(既存の仮想キーボードYY)122、ボタン表示(既存の仮想キーボードZZ)123を含む選択メニュー画面1062をタッチパネル表示部100上に表示させると、操作者102cは、タッチ操作によって所望の仮想キーボード名のものを選択する。
ここでは、図30(a)、図30(c)、図30(e)は、既存の仮想キーボード101a〜101cの環境設定情報1301〜1303を示しており、仮想キーボード101aおよび101bの環境設定情報1301および1303はそれぞれ図26(a)および図26(c)に示すものと同一であり、仮想キーボード101cの環境設定情報1303は、図30(e)に示すように、仮想キーボードフラグ〔FL03〕1313に対応付けて、仮想キーボードの名前〔Name3〕1323、仮想キーボードの種類〔Full〕1333、仮想キーボードのキーピッチ〔18〕1343、仮想キーボードのサイズ〔280〕1353、および仮想キーボードの表示位置〔(x3,y3)〕1363が設定されている。
従って、既存の仮想キーボードXXの名前はName1、既存の仮想キーボードYYの名前はName2、既存の仮想キーボードZZの名前はName3である。
また、仮想キーボード101aの入力先情報1401(図30(b))は、フラグ〔FL01〕の情報1411に対応付けられたキー入力可能なアプリケーション103の情報(メモ帳)1421と、フラグ〔FL01〕の情報1411に対応付けられたアプリケーション105のキー入力位置の情報(m行n桁)1431とを含んでいる。
また、仮想キーボード101bの入力先情報1402(図30(d))は、フラグ〔FL02〕の情報1412に対応付けられたキー入力可能なアプリケーション104の情報(Webブラウザ)1422と、フラグ〔FL02〕の情報1412に対応付けられたアプリケーション105のキー入力位置の情報(j行k桁)1432とを含んでいる。
操作者102cは、キーボードの種類に仮想フルキーボード〔Full〕が設定されている環境設定情報1303をタッチ操作により選び(ステップF22)、表示部505上に仮想フルキーボード101cを表示させる(ステップF23)。これらの処理を実行することで、図25に示す表示状態から図28に示す表示状態になる。
この状態では仮想キーボード101cよりキー入力ができないので、情報処理装置1000では、操作者102cの操作により、動作制御部521bに仮想キーボード101cを入力対象のアプリケーションに関連付ける動作S09を実行させてキー入力が可能な状態とさせる。つまり、動作制御部521bの制御により仮想キーボード設定手段540が仮想キーボード101cの入力先情報1403(図30(f))を設定する。この入力先情報1403は、フラグ〔FL03〕の情報1413に対応付けられたキー入力可能なアプリケーション105の情報(文書作成ツール)1423と、フラグ〔FL03〕の情報1413に対応付けられたアプリケーション105のキー入力位置の情報(p行q桁)1433とを含んでいる。
これにより、3人目の操作者102cの仮想キーボード101cと対応するアプリケーション105との関連付けL3が確立されて、図29に示すように、3人の操作者がそれぞれの仮想キーボード101a〜101cを用いて、対応するアプリケーション103〜105に対するキー入力を行うことができる。
次に、図29に示す状態で、3人の操作者のうちの2人の操作者が仮想キーボードの種類を変更する場合について説明する。
操作者102aは図5に示す処理を実行し仮想キーボードの種類を変更する。
まず、タッチパネル表示部100における図9に示す表示状態(選択メニュー画面1053が表示された状態)を実現させるために、操作者102aは、仮想キーボードの変更要求のため、ボタンスイッチ203を押圧操作する。これにより動作制御部521bが仮想キーボードの環境設定処理のステップF12を実行し、タッチパネル表示部100に選択メニュー画面1053が表示されると、操作者102aは、選択メニュー画面1053のタッチ釦S11をタッチして、環境設定情報1301を変更する動作(ボタン表示)106を選択する。
これにより動作制御部521bが、ステップF15での判断により環境設定情報1301の変更処理S11aを選択して実行すると、タッチパネル表示部100には選択メニュー画面1054が表示される。
操作者102aは、既存の仮想キーボードの環境設定情報1301を変更する動作(ボタン表示)110を選択メニュー画面1054にて選択する。これにより選択メニュー1054は、図35に示す選択メニュー画面1060に変化する。例えば、操作者102aは、この選択メニュー画面1060にて既存の仮想キーボードXX(ボタン表示)111、仮想キーボードYY(ボタン表示)112、仮想キーボードZZ(ボタン表示)113のうちからボタン表示113を選択すると、選択メニュー画面1060は、図36に示す選択メニュー画面1061に変化する。なお、これらの選択メニュー画面の表示情報はメモリ529に格納されており、動作制御部521bがその表示情報をメモリ529から読み出して表示制御部507に供給することでタッチパネル表示部100に選択メニュー画面1060および1061が表示されることとなる。
この選択メニュー画面1061は、選択肢として、ボタン表示(キーボードの種類)114、ボタン表示(キーボードのキーピッチ)115、ボタン表示(キーボードのサイズ)116、ボタン表示(キーボードの表示位置)117、ボタン表示(キーボードの名前変更)118、ボタン表示(キーボードの削除)119を含んでいる。
この場合は、上記のとおり、操作者102aは仮想キーボードの種類を変更しようとしているので、操作者102aは、この選択メニュー画面1061よりキーボードの種類114を選択し(ステップF19)、操作者102aが、ステップF20にてフルキーボードからテンキーへ変更することによって、その内容がメモリ529上の環境設定情報1301が記録されている領域に上書きされ(ステップF21)、環境設定情報1301が環境設定情報1301aに更新される。
なお、仮想キーボード101aの環境設定情報1301a(図32(a))では、仮想キーボードフラグ〔FL01〕1311に対応付けて、仮想キーボードの名前〔Name1〕1321、仮想キーボードの種類〔Ten〕1331a、仮想キーボードのキーピッチ〔16〕1341a、仮想キーボードのサイズ〔100〕1351a、および仮想キーボードの表示位置〔(x1,y1)〕1361が設定されている。ただし、ここでは、仮想キーボードの種類の変更に合わせて、キーピッチおよびサイズも変更したものとしている。
また、仮想キーボード101aの入力先情報1401(図32(b))は、図29に示す表示状態のもの(図30(b)参照)と同一である。
以下、仮想キーボードの新規構築などの場合と同様の手順によって仮想キーボード101a1が表示され(ステップF23)、処理が終了する(ステップF27)。
続いて、操作者102bが一度仮想キーボード101bを非表示にし、新しく仮想キーボードを表示させる処理を説明する。
操作者102bは、仮想キーボード変更要求のため、ボタンスイッチ(設定要求釦)204を押圧操作する。これにより動作制御部521bは仮想キーボードの設定要求釦が押されたか否かの判断(ステップF12)を実行し、タッチパネル表示部100に選択メニュー画面1053が表示されると、操作者102bは、ボタン表示(仮想キーボードの非表示要求)108を選択する。
これにより動作制御部521bは、ステップF15にて、仮想キーボードを非表示化する動作S13aを選択して実行する。
操作者102bは、非表示化する仮想キーボードをタッチパネル表示部100上に表示されている仮想キーボードからタッチ選択する。この場合、操作者102bは仮想キーボード101bを選択する。
また、図29に示す状態では、非表示化する仮想キーボード101bの入力先情報1402にキー入力先のアプリケーションの情報1422が存在するので、非表示化する仮想キーボードを選択した後(ステップF24)、キー入力先のアプリケーションの情報1422を削除し(ステップF25)、仮想キーボード101bを非表示にした後(ステップF26)に、一旦処理を終了する(ステップF27)。
その後、操作者102bは、図10に示す選択メニュー画面1054でボタン表示(仮想キーボードの新規構築)109を選択して仮想キーボードの種類を選択するための選択メニュー画面1055を表示させ、この選択メニュー画面1055で仮想ひらがなキーボードS51を選択し、さらにその環境設定を行って仮想ひらがなキーボードをタッチパネル表示部100上に表示させる。
これらの処理を実行することで図29に示す表示状態から図31に示す表示状態が実現される。
図32は、図31に示す表示状態における各仮想キーボードの環境設定情報および入力先情報を示している。
なお、仮想キーボード101dの環境設定情報1302a(図32(c))では、仮想キーボードフラグ〔FL04〕1312aに対応付けて、仮想キーボードの名前〔Name2a〕1322a、仮想キーボードの種類〔Kana〕1332a、仮想キーボードのキーピッチ〔16〕1342a、仮想キーボードのサイズ〔80〕1352a、および仮想キーボードの表示位置〔(x2a,y2a)〕1362aが設定されている。ここでは、仮想キーボード101dは、仮想キーボード101bに変えて新規に作成したものであるので、キーピッチ、サイズ、表示位置も、仮想キーボード101bのものとは異なっている。また、仮想キーボード101dの入力先情報は設定されていない。また、仮想キーボード101cの環境設定情報1303および入力先情報1403(図32(d)および図32(e))は、図29に示す表示状態のもの(図30(e)および図30(f)参照)と同一である。
この状態では仮想キーボード101dよりキー入力ができないので、動作S09を実行させ、仮想キーボード101dのフラグにて入力先情報1402aを取得しキー入力モードとさせる。これにより、図33に示すように仮想キーボード101dよりキー入力ができる状態となる。
図34は、この状態での各仮想キーボードの環境設定情報および入力先情報を示している。
つまり、仮想キーボード101dの環境設定情報1302a(図34(c))は、図31に示す表示状態のもの(図32(c))と同一であり、また、仮想キーボード101dの入力先情報1402a(図34(d))は、フラグ〔FL04〕1412aに対応付けられたキー入力可能なアプリケーション(辞典)107と、フラグ〔FL04〕の情報1412aに対応付けられたアプリケーション107のキー入力位置(1行先頭)1432aとを含んでいる。
なお、図34に示す仮想キーボード101a1、101cの環境設定情報1301a、1303(図34(a)、(e))は、図32に示すもの(図32(a)、(d))と同一であり、また、図34に示す仮想キーボード101a1、101cの入力先情報1401、1403(図34(b)、(f))は、図32に示すもの(図32(b)、(e))と同一である。
以下、本実施形態1の作用効果について説明する。
本実施形態では、所定のキー配列を有する複数の仮想キーボードを表示する表示部505と情報入力手段であるタッチパネル部504とを備えたタッチパネル表示装置500と、該複数の仮想キーボードを設定するための仮想キーボード設定手段540とを含み、該仮想キーボード設定手段540は、該複数の仮想キーボードから入力される情報を受け付けるアプリケーションをそれぞれの仮想キーボードに対して設定するアプリケーション設定手段540bを有しているので、タッチパネル表示部100上に仮想キーボードを複数表示し、しかもそれぞれの仮想キーボードに対する操作により複数のアプリケーションのいずれに対する情報入力をも行うことが可能となり、これにより複数の操作者による複数の仮想キーボードの同時操作を行うことができ、複数の操作者が1つのタッチパネルシステムを利用する状況で、仮想キーボードを用いた入力操作の操作性を向上させることができる。
また、複数の仮想キーボードの各々に対してキー入力先、つまりアプリケーションを設定することから、仮想キーボードとアプリケーションとが関連付けられることとなり、これにより仮想キーボード毎にキー入力先のアプリケーションを選択することができ、キー入力作業の高効率化を図ることができる。
また、環境設定情報1300には仮想キーボードの種類1330、キーピッチ1340、サイズ1350、表示位置1360を仮想キーボード毎に記憶する領域を備えることで、仮想キーボード毎にまとめて環境設定情報を記憶することが可能となり、操作性をより向上させることができる。
また、仮想キーボードの環境設定情報1300には、仮想キーボードの種類1330を設定する領域が含まれているので、仮想キーボード毎に、仮想キーボードの種類をフルキーボード、テンキー、ひらがなキーボード、操作者が独自のキー配置を設定したキーボードなどに設定でき、このように仮想キーボード毎にキーボードの種類を変えられることから、用途に合ったキーボードを操作者毎に設定でき、より操作性の向上を図ることができる。
また、仮想キーボードの環境設定情報1300には、仮想キーボードのキーピッチ1340を設定する領域が含まれるので、仮想キーボード毎に仮想キーボードのキーピッチを変えることができ、それぞれの操作者に合った仮想キーボードを配置でき、より操作性の向上を図ることができる。
また、仮想キーボードの環境設定情報1300には、仮想キーボードのサイズ1350を設定する領域が含まれるので、仮想キーボード毎に仮想キーボードのサイズを変えることができ、表示部上の使用環境に合わせて仮想キーボードを配置でき、より操作性の向上を図ることができる。
また、仮想キーボードの環境設定情報1300には、仮想キーボードの表示位置1360を設定する領域が含まれるので、仮想キーボード毎に仮想キーボードの表示位置を変えることができ、表示部上の使用環境に合わせて仮想キーボードを配置でき、より操作性の向上を図ることができる。
また、仮想キーボードとアプリケーションとを関連付ける関連付け情報(入力先情報)1400には、仮想キーボードに対応するアプリケーション内のキー入力位置1430を設定する領域を含むので、複数の仮想キーボードに対して同じアプリケーションをキー入力先として設定でき、このように同一のアプリケーションに対して複数人が同時にキー入力できることから、利便性をさらに向上させることができる。
また、環境設定情報1300はメモリ529に記憶するので、一度設定し表示された仮想キーボードの環境設定情報を仮想キーボード毎に変更できる。このように使用状況に応じて仮想キーボードの設定を変更できるので、操作性のさらなる向上を図ることができる。また、一度設定し表示された仮想キーボードからのキー入力位置を変更できる。つまり、仮想キーボードの種類、サイズ、キーピッチ、表示位置を変更することなく、キー入力先のみを変更でき、操作性が高い。
さらに、タッチパネル表示装置500を備えた情報処理装置1000において、被写体の撮影により画像信号を出力するカメラ525、音声信号の処理を行う音声処理部526、該画像信号および該音声信号の少なくとも一方を含む信号の送受信を行う無線送受信部522および有線送受信部524などを備えることで、種々の信号処理システムが一体化されることとなり、ユーザーの利便性がさらに向上する。
このように本実施形態では、タッチパネル表示部100を有する情報処理装置1000において、タッチパネル表示部100に仮想キーボードを複数表示し、これらの複数の仮想キーボードを複数の操作者により同時に操作することができる効果がある。
また、操作者は、複数種類の仮想キーボードから、用途に合わせ最適な仮想キーボードを選択でき、入力操作が容易となる。
また、複数の操作者において其々が必要とする用途に従って各種の仮想キーボード毎にサイズやキーピッチ、さらに表示位置などの操作環境を設定できる。これにより、タッチキー入力の操作が容易となり、利便性を大幅に改善できる。
なお、上記実施形態1では、仮想キーボードの環境設定処理(図5に示す処理)をボタンスイッチ202〜205の操作により実行するようにしているが、仮想キーボードの環境設定処理(図5に示す処理)の実行は、タッチパネル表示部100に表示した仮想スイッチに対するタッチ操作により行うようにしてもよい。
(実施形態2)
図38および図39は、本発明の実施形態2に係る情報処理装置を説明する図であり、図38は、この情報処理装置のシステム構成を示し、図39は、仮想キーボード変更要求のためのスイッチをタッチパネル表示部に表示した状態を示している。
この実施形態2に係る情報処理装置2000は、実施形態1の情報処理装置1000におけるボタンスイッチ202〜205の代わりに、タッチパネル表示部100に表示した仮想スイッチ202a〜205aを用いるものであり、その他の構成は実施形態1の情報処理装置1000と同一である。
つまり、この実施形態2の情報処理装置2000のシステム制御部520は、実施形態1のシステム制御部521の機能に加えて、仮想スイッチ202a〜205aがタッチパネル表示装置500のタッチパネル表示部に表示されるよう表示制御部を制御する機能を有している。
このような構成の実施形態2の情報処理装置2000においても、実施形態1による情報処理装置1000と同様の効果が得られる。
また、上記実施形態1の情報処理装置にてシステム制御部521における動作制御部521bが実行する仮想キーボードの環境設定処理(図5に示す処理)は1つのアプリケーションとして実現してもよく、この場合、実施形態2の情報処理装置で用いる仮想スイッチ202a〜205aをこのようなアプリケーションを起動するアイコンとすることができる。
このように仮想キーボード変更要求のためのボタンスイッチは、テーブル型の情報処理装置の天板部分の側面に取り付けられている物理的なスイッチに限定されるものではない。
(実施形態2の変形例)
また、仮想キーボード変更要求処理(図5に示す処理)の実行は、情報処理装置の電源をONにした後に、操作者がタッチパネル表示部100の表示面のどこかにタッチしたときに行われるようにしてもよい。
図40は、本実施形態2の変形例に係る情報処理装置を説明する図である。
この実施形態2の変形例に係る情報処理装置は、実施形態2の情報処理装置2000において、情報処理装置の電源をONにした後に、図40に示すように、操作者がタッチパネル表示部100の表示面のどこかにタッチしたときに、仮想キーボード変更要求処理(図5に示す処理)を実行するようにしたものであり、電源の投入後の、操作者によるタッチパネル表示部100の表示面のタッチ操作により、図9に示すようにタッチパネル表示部100には選択メニュー画面1053が表示される。
さらに、この実施形態1あるいは2の情報処理装置では、入力先情報を設定する処理(図6に示す動作フローS09)は、図27で説明したように、すでに入力先情報1401が記憶されている仮想キーボードについても実行が可能であり、この動作によって入力先情報1401に新しいキー入力先が上書きされて入力先情報1401aに更新されてメモリ529上に保存される。
また、図6に示す入力先情報を設定する動作フローS09では、個々の仮想キーボードを表示させた後すぐにキー入力位置を取得してキー入力可能なモードとしているが、各操作者による仮想キーボードの環境設定情報を全て設定した後、つまり全ての操作者の仮想キーボードをタッチパネル表示部100上に表示させた後に、各仮想キーボードに対する入力先情報、さらにはキー入力データの入力位置を設定して、全ての仮想キーボードに対するキー入力が可能な状態としてもよい。
また、上記実施形態1および2では、一度構築されたキー入力モード(つまり、仮想キーボードからアプリケーションへのキー入力が可能な状態)にて、仮想キーボードのキー入力位置がずれた場合については言及していないが、例えば、仮想キーボードから入力された単語からタッチ位置を計算して、実際にタッチされた位置と、単語から計算した、操作者が意図した位置とのずれを自動で修正し、キー入力位置を自動で修正するようにしてもよい。
また、上記実施形態1あるいは2の情報処理装置では、入力先情報の設定は操作者によるタッチ操作により行うようにしているが、この入力先情報の設定、つまり仮想キーボードとアプリケーションとの関連付けは、自動で行うようにしてもよい。
例えば、アプリケーションを起動させたとき、このアプリケーションを、その起動直前に表示した仮想キーボードに関連付けるようにしてもよい。
(実施形態3)
図41は、本発明の実施形態3による情報処理装置を説明する図であり、実施形態1による情報処理装置で2つの仮想キーボードに対してそれぞれアプリケーションを設定する動作フローに相当する動作フローを示している。図41(a)は、仮想キーボードから入力する情報を受け付けるアプリケーションを自動で設定する処理をフローチャートにより示し、図41(b)はアプリケーションの設定処理を具体的に示している。
つまり、この実施形態3の情報処理装置では、システム制御部における動作制御部は、実施形態1の図7に示す処理におけるステップS09に代えてステップS09a(図41(a))を行うものであり、具体的には、動作制御部は、図41(b)に示すように、仮想キーボードが表示された後にアプリケーションが起動されたか否かを判定する処理(ステップF01a)を行い、アプリケーションが起動されたと判定したときは、このアプリケーションの起動直前に表示された仮想キーボードと同じフラグを入力先情報に設定する(ステップF02a)ように構成されている。この実施形態3のその他の構成は実施形態1におけるものと同一である。
このような構成の本発明の実施形態3の情報処理装置では、実施形態1あるいは2の情報処理装置の効果に加えて、入力先情報の設定、つまり仮想キーボードとアプリケーションとの関連付けを操作者の操作によらずに自動で行うことができ、仮想キーボードとアプリケーションとの関連付けの手間を省くことができる効果がある。
さらに、上記実施形態1ないし3のいずれか1つの情報処理装置は、この情報処理装置で処理する画像データやテキストデータを印刷(印字)して出力(プリントアウト)する画像出力部を有していてもよい。
また、上記実施形態1から3では、仮想キーボード設定手段540は、この情報処理装置の起動後に仮想キーボードを設定し、さらにその後にアプリケーションを立ち上げたときに、手動(操作者のタッチ操作)あるいは自動で仮想キーボードにアプリケーションを関連付ける場合について説明したが、仮想キーボード設定手段540のアプリケーション設定手段540bは、設定される仮想キーボードには、予め決められたアプリケーション(例えばメモ帳)を関連付けるようにしたものでもよい。
さらに、上記実施形態1から3では、アプリケーション実行部は情報処理装置に含まれている場合について説明したが、アプリケーション実行部は情報処理装置の外部に設けられていてもよい。つまり、情報処理装置は、この情報処理装置のタッチパネル表示部で表示する仮想キーボードには、インターネット上の所定サイトで実行されるアプリケーションを入力先情報として関連付け、仮想キーボードからは、この情報処理装置外部で実行されるアプリケーションに対して情報入力を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態1から3では、情報処理装置として、設定した仮想キーボードを情報処理装置の表示部に表示し、この仮想キーボードにこの情報処理装置にて実行するアプリケーションを関連付けるものを示したが、本発明の情報処理装置は、設定した仮想キーボードはこの情報処理装置の外部の携帯端末などの表示部に表示し、この携帯端末の表示部に表示する仮想キーボードに、この情報処理装置にて実行するアプリケーションを関連付けるものでもよい。
(実施形態4)
図43から図50は、本発明の実施形態4による情報処理装置を説明する図である。
図43(a)は、この実施形態4の情報処理装置とともに、この情報処理装置とネットワークを介して接続される他の情報処理機器を示し、図43(b)は、この実施形態4の情報処理装置の信号処理システムとしての構成を示している。
この実施形態4の情報処理装置4000は、図43(a)に示すように、この情報処理装置4000で表示した仮想キーボードから、この情報処理装置4000とインターネットなどの通信ネットワーク2001aを介して接続可能な他の情報処理機器(以下、ネットワーク機器ともいう。)で実行されるアプリケーションに対してキー入力が可能となるように構成したものである。
以下、ネットワーク機器の具体例として、アプリケーション(メモアプリW)401aを実行するネットワーク機器(モバイルコンピュータ端末)4001と、アプリケーション(アプリN)402aを実行するネットワーク機器(電子黒板)4002とを挙げて説明する。本実施形態の情報処理装置4000と接続されるネットワーク機器はここで示すように2つのネットワーク機器4001および4002に限定されるものではなく、1つでも3つ以上でもよい。また、以下の説明では、ネットワーク機器で実行されるアプリケーションに対するキー入力を行う仮想キーボードとして、仮想キーボード101aのみを挙げているが、このような仮想キーボードは2つ以上情報処理装置にて設定可能であることはいうまでもない。
この実施形態4の情報処理装置4000は、図1(a)に示す実施形態1のテーブル型の情報処理装置1000と同様に、そのテーブル部分を構成する略長方形状の天板部分1100および該天板部分110を支持する脚部1200とを有し、その天板部分1100にはタッチパネル表示部100が設けられ、この天板部分1100の各側面にはボタンスイッチ202および203が設けられている。
また、この実施形態4の情報処理装置4000の信号処理システムを構成するコンピュータシステムは、図1(b)に示す実施形態1の情報処理装置1000のものと同様に、仮想キーボードを用いた情報入力を可能とするタッチパネル表示装置500と、1以上の仮想キーボードを設定するための仮想キーボード設定手段544と、各種データを記憶するメモリ529とを有している。
また、この情報処理装置4000は、これらのタッチパネル表示装置500、仮想キーボード設定手段544、およびメモリ529にデータバス503を介して接続されたシステム制御部524を有しており、このシステム制御部524には、データバス503を介してボタンスイッチ回路508および周辺機器534が接続されている。
図44は、このコンピュータシステムの構成要素の具体的な構成を示す図である。
ここで、タッチパネル表示装置500(図44(a))およびメモリ529(図44(e))は、これらの図に示すように実施形態1の情報処理装置1000におけるものと同一の構成となっている。
また、仮想キーボード設定手段544(図44(c))は、実施形態1の情報処理装置1000における仮想キーボード設定手段540のアプリケーション設定手段540bに代えて、アクセスアプリケーション設定手段(以下、アプリケーション設定手段ともいう。)544bを備えたものである。
このアプリケーション設定手段544bは、実施形態1の情報処理装置1000におけるアプリケーション設定手段540bの機能に加えて、複数の仮想キーボードの少なくとも1つから入力される情報を受け付けるアプリケーションとして、ネットワーク上に設けられている他の情報処理機器(ネットワーク機器)で実行されるアプリケーション(外部アプリケーション)を設定するように構成されている。
また、システム制御部(図44(b))524は、実施形態1の情報処理装置1000におけるシステム制御部521の機能に加えて、ネットワーク2001上に設けられている例えばネットワーク機器4001および4002に搭載されているアプリケーション実行部401および402に対する情報通信を行う機能を有している。
具体的には、このシステム制御部524は、この情報処理装置4000のメモリ529に格納されているアプリケーションプログラムを実行するアプリケーション実行部521aと、該アプリケーション実行部521aを制御するとともに、ネットワーク2001上のネットワーク機器4001および4002に搭載されているアプリケーション実行部401および402に対して情報交換を行う動作制御部524bとを有している。ここで、この実施形態4のアプリケーション実行部521aは、実施形態1のものと同一であるが、この実施形態4の動作制御部524bは、実施形態1の動作制御部521bの機能に加えて、ネットワーク機器のアプリケーション実行部との相互通信を行う機能を有している。
また、この実施形態4の情報処理装置4000の周辺機器534(図44(d))は、実施形態1の情報処理装置1000を構成する周辺機器530における有線送受信部524に代えて、インターネットプロトコルなどの通信ネットワーク2001aに対応したネットワークプロトコルにより通信ネットワーク上の情報処理機器(ネットワーク機器)との間での信号の送受信を可能に構成した有線送受信部524aを有するものであり、この周辺機器534のその他の部分は、実施形態1のものと同一である。ただし、ネットワーク機器との間での信号の送受信を行う情報処理装置は、上記のように有線送受信部524aによりネットワーク機器との間での信号の送受信を行うものに限定されず、無線送受信部によりネットワーク機器との間での信号の送受信を行うものでもよく、さらに有線送受信部および無線送受信部のいずれも、情報処理装置とネットワーク機器との間での信号の送受信を可能に構成したものでもよい。
図45(a)は、情報処理装置4000の動作制御部524bがネットワーク機器との通信に用いる通信コードの形式(データ構造)を示し、図45(b)は、この通信コードに含まれる、情報処理装置およびネットワーク機器を特定するための通信機器識別コードの形式(データ構造)を示している。
この通信コード2010は、スタートコード2110、通信機器識別コード2210、通信情報2310、およびエンドコード2410から構成されている。
ここで、スタートコード2110は通信を開始するためのコードであり、通信機器識別コード2210は、図45(b)に示すように、メモリ529上に保存される入力先情報2201と、キー入力先となるネットワーク機器(例えば、モバイルコンピュータ端末4001)のIPアドレス(IPa1)2241と、仮想キーボードが構築されている情報処理装置4000のIPアドレス(IPa0)2251とから構成されている。また、通信情報2310は仮想キーボードから入力されたキー入力情報(つまり、アルファベットや仮名などの文字情報)であり、エンドコード2410は通信を終了するためのコードである。
なお、入力先情報2201は、図4(b)に示す入力先情報1400と同様に、仮想キーボードとそのキー入力先のアプリケーションとを関連付けるものであり、図45(b)に示すように、キー入力を行う仮想キーボードのフラグを示す情報(仮想キーボードのフラグ)2211と、仮想キーボードによるキー入力先であるアプリケーションの名前を示す情報(アプリケーション名)2221と、アプリケーションのキー入力位置、つまり仮想キーボードにてキー入力されたデータをアプリケーションのどの位置に入力するかを示す情報(キー入力データ入力位置)2231とを含んでいる。ここでは、仮想キーボードのフラグ2211は、1人目の操作者102aが作成した仮想キーボード101aのフラグ(FL01)であり(図49参照)、アプリケーション名2221は、この仮想キーボード101aからキー入力を行う入力対象のネットワーク機器(例えば、モバイルコンピュータ端末4001)で実行されるアプリケーション名(メモアプリW)であり、キー入力データ入力位置2231は、このメモアプリWのm1行n1桁となっている。ここでは、操作者は、ネットワーク機器で実行されているアプリケーションの表示領域に直接タッチ操作することができないため、キー入力データ入力位置2231については、キー入力先のアプリケーションが選択された後の最初のキー入力位置のみ自動的にデフォルト設定の位置に決まるようになっている。
また、図50(a)は、情報処理装置4000の仮想キーボード102aよりキー入力データをネットワーク機器4001に送信する際に動作制御部524bが自動生成する通信コード(送信側通信コード)2010aを示しており、この送信側通信コード2010aは、スタートコード2110aおよびエンドコード2410aに加えて、通信機器識別コード2210aと通信情報2310aとしてのキー入力データを含んでいる。また、図50(b)は、キー入力先のネットワーク上機器4001から、キー入力を行った情報処理装置4000へ送信される通信コード(受信側通信コード)2010bを示しており、この受信側通信コード2010bには、スタートコード2210bおよびエンドコード2410bに加えて、通信機器識別コード2210bと通信情報2310bとしての処理データとを含んでいる。この処理データは、ネットワーク機器4001でアプリケーション401aが情報処理装置4000からのキー入力データに対する処理を行って得られたデータであり、例えば、メモアプリWで、キー入力データ(あ、い、う、え、お)が入力された状態の入力画面を示す画像データである。ここで、通信機器識別コード2210aおよび2210bは、図45(b)に示す通信機器識別コード2210と同じ情報を含んでいる。
また、この実施形態4の情報処理装置4000では、動作制御部524bは、アイコン群2001からネットワーク機器(例えば、モバイルコンピュータ端末)4001で実行されるアプリケーションが選択されたときには、ネットワーク機器4001のアプリケーション実行部401が実行するアプリケーション(メモアプリW)の入力画面401aをこの情報処理装置4000のタッチパネル表示部100に表示する表示用アプリケーション160を、この情報処理装置400を構成するシステム制御部524のアプリケーション実行部521aに起動させる構成となっている。
ただし、情報処理装置4000で作成した仮想キーボード102aから、この情報処理装置4000と通信ネットワークで繋がっているネットワーク機器(例えば、電子黒板)4002(図43(a)参照)で起動されるアプリケーション(アプリN)402aにキー入力を行う場合は、操作者102aは、電子黒板を見てキー入力位置を確認することができるため、上記表示用アプリケーション160を起動する必要はない。
従って、動作制御部524bは、情報処理装置4000との間でデータ通信を行う可能性のあるネットワーク機器の種類に応じて、表示用アプリケーションを起動するか否かを切り替え可能な構成としたものでも、あるいは、表示用アプリケーションのプログラムを含まない構成としたものでもよい。
次に動作について説明する。
この実施形態4による情報処理装置4000では、仮想キーボードによるキー入力先が、この情報処理装置4000のアプリケーション実行部521aが実行するアプリケーションである場合は、実施形態1の情報処理装置1000と同様の処理が行われるので、仮想キーボードによるキー入力先が、情報処理装置4000のアプリケーション実行部521aが実行するアプリケーションではなく、ネットワーク上の他の情報処理機器で実行されるアプリケーション(例えば、ネットワーク機器4001のアプリケーション実行部401が実行するアプリケーション)である場合の処理について説明する。
この情報処理装置4000の信号処理システムの電源をONにすると、情報処理装置1000のシステム制御部(CPU)524が、仮想キーボードの設定や表示、非表示といった動作を制御する仮想キーボード設定アプリケーションプログラムを自動実行し、これによりアプリケーション実行部521aおよび動作制御部524bがシステム制御部(CPU)524内に構築される。
また、この動作制御部524bは、有線送受信部524がインターネットプロトコルなどの一般的な通信手順に従って、この情報処理装置4000とネットワーク機器4001および4002とが通信ネットワーク2001aを介して相互通信可能な状態(図43(a)参照)を確立するようにこの有線送受信部524を制御する。これにより、本実施形態4の情報処理装置4000とネットワーク機器4001および4002とが通信ネットワーク2001aを介して相互通信可能な状態が確立され、情報処理装置4000とネットワーク機器4001および4002とは互いに送信相手のIPアドレスが通知された状態となっている。
なお、この状態では、この情報処理装置4000のタッチパネル表示部100上には仮想キーボードは表示されていない(図8参照)。
このように情報処理装置4000のタッチパネル表示部100に仮想キーボードが表示されていない状態(図8参照)から、操作者102aの操作により前述の実施形態1で説明した仮想キーボードの新規構築処理(図9〜図13)が実行されることにより、情報処理装置4000のタッチパネル表示部100上に仮想キーボード101aが表示された状態(図14参照)が実現される。
この状態にて、操作者102aがボタンスイッチ203を長押しすると、ボタンスイッチ回路508がボタンスイッチ203の長押し操作を検出してこの長押し操作の検出信号を出力する。システム制御部524の動作制御部524bはこの検出信号を受け取ると、仮想キーボードとアプリケーションおよびそのキー入力先とを関連付ける関連付け処理(動作S20の処理)を開始する(ステップF201)。
このとき、図43(a)に示すように、本実施形態4の情報処理装置4000とネットワーク機器4001および4002とが通信ネットワーク2001aを介して相互通信可能な状態が確立されているので、動作制御部524bは、情報処理装置4000だけでなくネットワーク機器4001および4002で実行されるキー入力可能なアプリケーションを検索する処理を開始する。このとき、ネットワーク機器に対するアプリケーションの検索は、ネットワーク機器ですでに起動されているアプリケーションに対してのみ行われる。ただし、ネットワーク機器に対するアプリケーションの検索は、ネットワーク機器で実行可能なアプリケーションに対して検索を行うようにしてもよい。また、ネットワーク機器4001および4002で実行されるアプリケーションについては、アクセスアプリケーション設定手段544bが動作制御部524bおよび有線送受信部524aとともに、ネットワーク機器で実行されるアプリケーションとそのアプリケーションにデフォルトで設定されている最初のキー入力位置とを取得してメモリ529の一時情報記憶部529c(図2(c)参照)に保存する処理(ステップF202、F202a、F203〜F205)、つまり仮想キーボードとそのキー入力先のアプリケーションとを関連付ける処理を行う。なお、情報処理装置4000で実行されるアプリケーションについては、アクセスアプリケーション設定手段544bが、実施形態1の情報処理装置1000と同様の処理(図6に示す関連付け処理S09)により仮想キーボードとそのキー入力先のアプリケーションとの関連付けを行う。
以下、情報処理装置にて設定した仮想キーボードとネットワーク機器で実行されるアプリケーションとを関連付ける処理S20について具体的に説明する。
ステップF202では、システム制御部524の動作制御部524bが、上記長押し操作の検出信号に基づいて、キー入力が可能なアプリケーションを検索する処理を行い、情報処理装置4000で実行されるキー入力が可能なアプリケーションの情報に加えて、有線送受信部524を介して、ネットワーク機器4001及び情報処理装置4002で実行されるキー入力が可能なアプリケーションの情報を取得してメモリ529の一時情報記憶部529cに保存する。
ステップF202aでは、動作制御部524bは、取得したキー入力が可能なアプリケーションを表すアイコンの集合体であるアイコン群2101の表示情報を表示制御部507に出力する。これにより、情報処理装置4000のタッチパネル表示部100上には、図47に示すようにアイコン群2001が表示される。このキー入力が可能なアプリケーションのアイコン群2001より、操作者は、アプリケーションとして、情報処理装置4000で実行されるアプリケーションの他に、ネットワーク機器4001、4002で実行されるアプリケーション401a、402aなどを選択することができる。
このようにアイコン群2001が表示されている状態で、操作者102aが仮想キーボード101aの設定キー130aを押すと(図47参照)、動作制御部524bは設定キー130aが押されたことを検知して、入力先情報を取得するモードに移行する(ステップF203)。
アクセスアプリケーション設定手段544bは、動作制御部524bの制御の下で、仮想キーボードをアプリケーションに関連付ける処理S09のステップF04と同様の手順により、入力先情報2201を記憶する領域をメモリ529上に確保する(ステップF204)。つまり、仮想キーボード101aの環境設定情報1301におけるフラグ(FL01)と同じフラグにてメモリ529上に入力先情報2201(図26(a)に示す入力先情報1401と同様な情報)を記憶する領域を確保する。
続いて、図48に示すように操作者102aが、キー入力が可能なアプリケーションのアイコン群201におけるネットワーク機器で実行されるアプリケーションを表わす特定のアイコン2101をタッチすると、このタッチ位置情報がタッチパネル制御回路506からシステム制御部524に供給され、アクセスアプリケーション設定手段544bは、このシステム制御部524の動作制御部524bの制御の下で、ステップF202にてメモリ529の一時情報記憶部529c(図1(c)参照)に保存したアイコン2101に対応するネットワーク機器で実行されるアプリケーション(メモアプリW)の情報とそのアプリケーションのキー入力位置(m1行n1桁)の情報を、選択された入力先情報として取得してメモリ529の一時情報記憶部529cに保存する(ステップF205)。
さらに、システム制御部524では、動作制御部524bが、タッチ操作により選択されたアイコンに対応するアプリケーションプログラムが保存されているネットワーク機器と通信するための通信機器識別コード2210を作成して保存する(ステップF206)。
この通信機器識別コード2210は、図45(b)に示すようにメモリ529の一時情報記憶部529cに保存される入力先情報2201を含み、この入力先情報2201は、図4(b)に示す入力先情報1400と同様に、仮想キーボードのフラグ(FL01)2211と、仮想キーボードによるキー入力先であるアプリケーションの名前(メモアプリW)2221と、アプリケーションのキー入力位置(m1行n1桁)2231とを含んでいる。通信機器識別コード2210は、入力先情報2201、キー入力先(例えば、ネットワーク機器4001)のIPアドレス(IPa1)2241、および仮想キーボードを構築した情報処理装置4000のIPアドレス(IPa0)2251を用いて自動的に生成されるものである。
このように、通信機器識別コード2210が自動生成されてメモリ529の一時情報記憶部529cに保存されることにより、情報処理装置4000は、タッチパネル表示部100に表示させた仮想キーボード101aから、選択したネットワーク機器のアプリケーション(例えば、ネットワーク機器4001のアプリケーション(メモアプリW)401a)に対してキー入力が可能なキー入力モードとなる(ステップF207)。つまり、情報処理装置4000で設定した仮想キーボード101aとネットワーク機器4001で実行されるアプリケーション401aとの関連付けL1aがなされる(図49参照)。
この状態より仮想キーボード101aからキー入力が行われると、動作制御部524bが通信コード2010を自動生成する(ステップF208)。
この通信コード2010は図45(a)に示すようにスタートコード2110、通信機器識別コード2210、通信情報2310およびエンドコード2410から形成されている。スタートコード2110は通信を開始するためのコードであり、通信情報2310は仮想キーボードから入力されたキー情報であり、エンドコード2410は通信を終了するためのコードである。
情報処理装置4000の仮想キーボード101aよりキー入力データを送信する際には、動作制御部524bは、通信コード2010として、スタートコード2110aおよびエンドコード2410aに加えて、通信機器識別コード2210bと通信情報2310aとしてのキー入力データを含めた送信側通信コード2010aを形成して有線送受信部524aを介してネットワーク機器4001に送信する。キー入力先のネットワーク機器4001は、情報処理装置4000からの送信側通信コード2010aを解読し、ネットワーク機器4001のアプリケーション実行部401がキー入力データ(通信情報)2310aに基づいてアプリケーション(メモアプリW)401aによる情報処理を行う。その後、ネットワーク機器4001は、情報処理装置4000への通信コード2010として、スタートコード2210bおよびエンドコード2410bに加えて、通信機器識別コード2210bとアプリケーション401aによる情報処理で得られた処理データ(通信情報)2310bとを含めた受信側通信コード2010bを生成し、この受信側通信コード2010bを情報処理装置4000へ送信する。
情報処理装置4000では、有線送受信部524aが情報処理装置4001から送信された受信側通信コード2010bを受信し、動作制御部524bが受信された受信側送信コード2010bを解読し、動作制御部524bは、受信した処理データ(通信情報)2310bに対応する処理を実行する。ここでは、表示用アプリケーション160により、情報処理装置4000のタッチパネル表示部100には、受信した処理データを表す画像データに基づいてメモアプリW401aのキー入力画面が表示される。この状態では、情報処理装置4000の操作者102aは、タッチパネル表示部100に表示されたキー入力画面から、ネットワーク機器(モバイルコンピュータ端末)4001で実行されているアプリケーション(メモアプリW)401aに対するキー入力位置を認識することができ、仮想キーボード101aのカーソルキーのキー入力操作によりアプリケーション(メモアプリW)401aに対して任意の位置にキー入力することができる。
このようにして、操作者102aが、情報処理装置4000のタッチパネル表示部に表示した仮想キーボード101aから、ネットワーク機器4001で実行されているアプリケーション401aに対してキー入力が行われることとなる(ステップF209)。
このような構成の本実施形態4による情報処理装置4000では、実施形態1の情報処理装置1000の効果に加えて、以下の効果が得られる。
つまり、本実施形態4の情報処理装置4000では、周辺機器534に含まれる有線送受信部524aを、インターネットプロトコルなどの通信ネットワーク2001aに対応したネットワークプロトコルにより通信ネットワーク上の情報処理機器(ネットワーク機器)との間での信号の送受信を行うように構成したので、この情報処理装置1000とネットワーク機器4001、4002との間で情報の相互通信を行うことができる。
また、この実施形態4の情報処理装置4000では、システム制御部524の動作制御部524bを、この情報処理装置4000に設定した仮想キーボード102aからキー入力可能なアプリケーションとして、この情報処理装置4000で実行されるアプリケーションに加えて、この情報処理装置4000とネットワークを介して接続されるネットワーク機器で実行されるアプリケーションを検索するよう構成したので、仮想キーボード102aからのキー入力先となるアプリケーションのアイコンを含むアイコン群には、ネットワーク機器で実行されるアプリケーションのアイコンを含めることができ、操作者は、仮想キーボード102aからのキー入力先となるアプリケーションとして、ネットワーク機器で実行されるアプリケーションを選択することができる。
また、この実施形態4の情報処理装置4000では、動作制御部524bが、仮想キーボード101aからの入力先となるアプリケーションおよびそのキー入力データ入力位置の情報を入力先情報として含む通信機器識別コード2210を生成し、さらにこの通信機器識別コード2210を、仮想キーボード101aで生成したキー入力データである通信情報2310aとともに含む通信コード2010aを作成してネットワーク機器4001に送信するので、仮想キーボード101aから、ネットワーク機器4001で実行されるアプリケーション(メモアプリW)401aに対してキー入力を行うことが可能となる。
また、この実施形態4の情報処理装置4000では、動作制御部524bは、ネットワーク機器4001から送信された、処理データである通信情報2310bを通信機器識別コード2210bとともに含む受信側送信コード2010bを解析するように構成されているので、受信側通信コード2110bの解析により処理データを取得して、この処理データに応じた処理を行うことができる。
さらに、この実施形態4の情報処理装置4000では、動作制御部524bは、アイコン群2001からネットワーク機器で実行されるアプリケーションが選択されたときには、ネットワーク機器4001のアプリケーション実行部401が実行するアプリケーション(メモアプリW)401aの入力画面をこの情報処理装置4000のタッチパネル表示部100に表示する表示用アプリケーション160を、この情報処理装置4000のアプリケーション実行部521aに起動させる構成となっているので、ネットワーク機器で実行されるアプリケーションの表示画面を、情報処理装置4000で設定した仮想キーボード101aを操作する操作者102aが見ることができ、これにより仮想キーボード101aからネットワーク機器で実行されるアプリケーションへのキー入力操作を、ネットワーク機器を直接操作するのと同様な感覚でスムーズに行うことができる。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。