JP2013239056A - メンテナンス手法選択装置、メンテナンス手法選択方法およびプログラム - Google Patents
メンテナンス手法選択装置、メンテナンス手法選択方法およびプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】検出部33は、所定の範囲に含まれる電柱間における劣化度データの分布と時間データの分布と関係を検出する。判定部34は、検出部33が検出した関係に基づいて所定の範囲に含まれる電柱に対してタイムベースメンテナンスおよびリスクベースメンテナンスの何れを実施するかを判定する。これにより、リスクベースメンテナンスを適用すべき範囲等を簡便にスクリーニングすることができる。
【選択図】 図3
Description
図1に示すように、本実施の形態に係るメンテナンスシステムは、広域に多数設置された電柱に対するメンテナンスを計画する担当者が使用するクライアント端末1と、電柱に関する各種情報を記憶した情報サーバ2と、電柱に対してリスクベースメンテナンスとタイムベースメンテナンスの何れを行うかを選択するメンテナンス手法選択装置3とを備えている。このようなメンテナンスシステムの各構成要素は、それぞれネットワーク4に接続されており、このネットワーク4を介して互いに各種情報の送受信を行う。
クライアント端末1は、公知のPC(Personal Computer)等からなり、メンテナンスを計画する計画担当者が使用する端末装置である。このようなクライアント端末1は、所定の範囲に含まれる電柱に対して行うべきメンテナンス手法を問い合わせるために、その所定の範囲に関する操作入力を検出すると、この内容(以下、「問い合わせ情報」と言う。)をメンテナンス手法選択装置3に送信し、この問い合わせ情報に対してメンテナンス手法選択装置3から受信した回答を出力する。ここで、問い合わせ情報には、上記所定の範囲に関する情報が少なくとも含まれる。この所定の範囲とは、電柱をグループ分けする特定の条件を示すものであり、例えば、○○区××町1丁目に設置された電柱といった特定の地域などの地理的な条件、2010年1月から2011年12月に製造された電柱といった製造日などの時間的な条件が含まれる。
情報サーバ2は、各種情報を記憶する公知の記憶装置から構成され、メンテナンスシステムの動作等に関する各種情報を記憶する。この各種情報は、電柱の設置やメンテナンスを行う作業員による操作入力、ネットワーク4や公知の記憶媒体を介して情報を受信する等により入力される。このような情報サーバ2には、設備DB21と、点検DB22とが少なくとも含まれている。
また、識別データとしては、電柱を特定するための識別番号や製造番号などが含まれる。なお、図2に示す識別データは、電柱を特定する識別番号を示している。
また、位置データとしては、電柱が設置された地域を示す識別番号、電柱が設置された座標、電柱が設置された住所などが含まれる。なお、図2における位置データは、電柱が設置された地域の識別番号を示している。
また、劣化度データとしては、所定の機能を維持している程度を示す情報からなり、電柱の劣化度合いを示す数値、計測値、指標、故障情報などが含まれる。なお、図2における劣化度データは、電柱の劣化度合いを示す数値を示している。この数値は、例えば電柱が鉄鋼からなる場合、電柱と地面との境界の状態を作業員が目視により確認し、電柱の腐食の度合いを複数の段階の中から評価した値である。
また、時間データとしては、劣化度データを取得した時点における、電柱が設置されてからの経過時間や電柱が製造されてからの経過時間などが含まれる。なお、図2における時間データは、電柱が設置されてから最新の劣化度データを判定した時点までの経過時間を示している。
これらのデータうち、種別データ、識別データおよび位置データは、例えば、設備DB21に最初に電柱の各情報を登録したときに生成される。また、劣化度データおよび時間データは、作業員が劣化度を評価した値を設備DB21に入力したときに生成される。なお、時間データについては、設備DB21に電柱の使用開始日時に関する情報を登録しておき、劣化度データが入力されたときにこの入力日時とその使用開始日時に基づいて生成するようにしてもよい。
メンテナンス手法選択装置3は、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置と、メモリ、HDD(Hard Disc Drive)等の記憶装置、キーボード、マウス、ポインティングデバイス、ボタン、タッチパネル等の外部から情報の入力を検出する入力装置、外部との情報の送受を行うI/F(Interface)装置、カメラや赤外線センサなどの外部から情報を取得する装置、および、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)等の表示装置を備えたコンピュータと、このコンピュータにインストールされたプログラムとから構成されている。このようなメンテナンス手法選択装置3は、上記プログラムにより上記ハードウェア資源が制御されて、ハードウェア資源とソフトウェアが協働することにより、図3に示すように、データ受信部31、データ取得部32、検出部33、判定部34および結果出力部35が実現される。
次に、メンテナンス手法選択装置3の動作について、図4を参照して説明する。
そこで、本実施の形態では、所定の地域に設置された電柱の時間データを対応する劣化度データの降順に並べ、時間データの値が劣化度データとが正の相関を示す、すなわち、同様の下降傾向を示す電柱の範囲と、時間データの値が劣化度データとが負の相関を示す、すなわち、同様の下降傾向を示さない電柱の範囲との境界である変化点を検出し、この変化点を基準としてその所定の地域に設置された電柱に対するメンテナンス手法を選択するようにしている。
ここで、劣化度データの値が、変化点における劣化度データの値よりも大きい範囲に含まれる電柱については、劣化度データと時間データとの間に正の相関が見られ、時間データが連続した下降傾向を示しているので、タイムベースメンテナンスとの適合性がよいと言うことができる。一方、劣化度データの値が、変化点における劣化度データ値よりも小さい範囲に含まれる電柱については、電柱の劣化を使用時間のみで判断することが困難であるので、リスクベースメンテナンスとの適合性がよいと言うことができる。
これに対して、例えば特許文献3は、プラント設備・機器の保全活動において、例えば時間計画保全(TBM)、状態監視保全(CBM)、事後保全(BDM)、オンライン保全(ULM)およびこれらの組合せの中から適切な保全方式を選択することを提案しているが、対象設備に関する詳細なデータや入力データを作成するための新たなデータや判断が必要とするものである。したがって、特許文献3では、通常のタイムベースメンテナンスで得られるデータのみで算出することが困難である。
このように、本実施の形態は、より簡便にスクリーニングを実現することができる。
Claims (5)
- 複数の設備に対して前記設備の劣化の度合いに応じて行うリスクベースメンテナンスと前記設備の使用時間に応じて行うタイムベースメンテナンスの何れを実施するかを選択するメンテナンス手法選択装置であって、
前記複数の設備のそれぞれについて、前記設備の劣化の度合いに関する劣化度データと、この劣化度データを取得した時点における前記設備の使用時間に関する時間データとを取得する取得手段と、
前記複数の設備間における前記劣化度データの分布と前記時間データの分布との関係を検出する検出手段と、
この検出手段により検出された前記関係に基づいて、前記複数の設備に対してタイムベースメンテナンスおよびリスクベースメンテナンスの何れを実施するかを判定する判定手段と
を備えることを特徴とするメンテナンス手法選択装置。 - 前記検出手段は、前記劣化度データの大きさに応じて対応する前記複数の設備の前記時間データを並べたとき、前記時間データの変化の傾向が前記劣化度データの変化の傾向と同じ傾向を示す設備の数量を求め、前記複数の設備の数量に対する割合を検出し、
前記選択手段は、前記検出手段により検出された割合に基づいて、前記複数の設備に対して前記タイムベースメンテナンスまたは前記リスクベースメンテナンスの何れかを実施すると判定する
ことを特徴とする請求項1記載のメンテナンス手法選択装置。 - 前記検出手段は、前記劣化度データの大きい順に対応する前記複数の設備の前記時間データを並べたとき、前記時間データの変化の傾向が前記劣化度データの変化の傾向と同じく下降傾向を示す設備の数量を求め、前記複数の設備の数量に対する割合を検出し、
前記選択手段は、前記検出手段により検出された割合としきい値とを比較し、この比較結果に基づいて前記複数の設備に対して前記タイムベースメンテナンスまたは前記リスクベースメンテナンスの何れかを実施すると判定する
ことを特徴とする請求項2記載のメンテナンス手法選択装置。 - 複数の設備に対して前記設備の劣化の度合いに応じて行うリスクベースメンテナンスと前記設備の使用時間に応じて行うタイムベースメンテナンスの何れを実施するかを選択するメンテナンス手法選択方法であって、
前記複数の設備のそれぞれについて、前記設備の劣化の度合いに関する劣化度データと、この劣化度データを取得した時点における前記設備の使用時間に関する時間データとを取得する取得ステップと、
前記複数の設備間における前記劣化度データの分布と前記時間データの分布との関係を検出する検出ステップと、
この検出ステップにより検出された前記関係に基づいて、前記複数の設備に対してタイムベースメンテナンスおよびリスクベースメンテナンスの何れを実施するかを判定する判定ステップと
を有することを特徴とするメンテナンス手法選択方法。 - コンピュータを、請求項1乃至3の何れか1項に記載のメンテナンス手法選択装置の各手段として機能させることを特徴とするプログラム。
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