JP2013236160A - 撮像素子、撮像装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents
撮像素子、撮像装置、画像処理方法およびプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】複数の視差を生じさせる画像を取得するには、その数に応じた複雑な撮影光学系を用意しなければならなかった。
【解決手段】撮像素子であって、入射光を電気信号に光電変換する、二次元的に配列された複数の光電変換素子と、複数の視差に対応した、入射光の断面領域内の部分領域からの光を、対応する複数の光電変換素子にそれぞれ入射させる開口部とを備え、複数の視差は、互いの差異により奥行き情報を得られる視差対を複数有し、開口部は、複数の視差対ごとに部分領域の面積が異なる。
【選択図】図1
【解決手段】撮像素子であって、入射光を電気信号に光電変換する、二次元的に配列された複数の光電変換素子と、複数の視差に対応した、入射光の断面領域内の部分領域からの光を、対応する複数の光電変換素子にそれぞれ入射させる開口部とを備え、複数の視差は、互いの差異により奥行き情報を得られる視差対を複数有し、開口部は、複数の視差対ごとに部分領域の面積が異なる。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮像素子、撮像装置、画像処理方法およびプログラムに関する。
2つの撮影光学系を用いて、右目用の画像と左目用の画像とから成るステレオ画像を撮像するステレオ撮像装置が知られている。このようなステレオ撮像装置は、2つの撮像光学系を一定の間隔で配置することにより、同一の被写体を撮像して得られる2つの画像に視差を生じさせる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開平8−47001号公報
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開平8−47001号公報
しかしながら、複数の視差を生じさせる画像を取得するには、その数に応じた複雑な撮影光学系を用意しなければならなかった。
本発明の第1の形態においては、撮像素子であって、入射光を電気信号に光電変換する、二次元的に配列された複数の光電変換素子と、複数の視差に対応した、入射光の断面領域内の部分領域からの光を、対応する複数の光電変換素子にそれぞれ入射させる開口部とを備え、複数の視差は、互いの差異により奥行き情報を得られる視差対を複数有し、開口部は、複数の視差対ごとに部分領域の面積または位置の少なくとも一方が異なる。
本発明の第2の形態においては、撮像装置であって、上記撮像素子と、撮像素子により撮像された、複数の視差対に対応する複数の第1視差画像対を含む第1視差画像群を取得する視差画像取得部と、複数の第1視差画像対に基づいて、新たな視差対に対応する第2視差画像対を生成する視差画像生成部とを備える。
本発明の第3の形態においては、画像処理装置であって、入射光を電気信号に光電変換する、二次元的に配された複数の光電変換素子に対して、複数の視差に対応した、入射光の断面領域内の部分領域からの光がそれぞれ入射する撮像素子により撮像された、複数の視差に対応する第1視差画像群を取得する視差画像取得部と、視差画像取得部により取得された第1視差画像群を用いた演算により、複数の視差とは異なる新たな視差に対応する第2視差画像を生成する視差画像生成部とを備える。
本発明の第3の形態においては、画像処理方法であって、入射光を電気信号に光電変換する、二次元的に配された複数の光電変換素子に対して、複数の視差に対応した、入射光の断面領域内の部分領域からの光がそれぞれ入射する撮像素子により撮像された、複数の視差に対応する第1視差画像群を取得する視差画像取得手順と、視差画像取得手順で取得された第1視差画像群を用いた演算により、複数の視差とは異なる新たな視差に対応する第2視差画像を生成する視差画像生成手順とを備える。
本発明の第3の形態においては、プログラムであって、入射光を電気信号に光電変換する、二次元的に配された複数の光電変換素子に対して、複数の視差に対応した、入射光の断面領域内の部分領域からの光がそれぞれ入射する撮像素子により撮像された、複数の視差に対応する第1視差画像群を取得する視差画像取得手順、および、視差画像取得手順で取得された第1視差画像群を用いた演算により、複数の視差とは異なる新たな視差に対応する第2視差画像を生成する視差画像生成手順をコンピュータに実行させる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
撮像装置の一形態である本実施形態に係るデジタルカメラは、1つのシーンについて複数の視点数の画像を生成する。さらに、本実施形態に係るデジタルカメラは、同一のシーンについて撮影時に生成した上記複数の視点とは別の視点に対応する画像を生成する。互いに視点の異なるそれぞれの画像を視差画像と呼ぶ。
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ10の構成を説明する図である。デジタルカメラ10は、撮影光学系としての撮影レンズ20を備え、光軸21に沿って入射する被写体光束を撮像素子100へ導く。撮影レンズ20は、デジタルカメラ10に対して着脱できる交換式レンズであっても構わない。デジタルカメラ10は、絞り40、撮像素子100、駆動部204、制御部201、A/D変換回路202、メモリ203、画像処理部220、メモリカードIF207、操作部208、表示部209、LCD駆動回路210およびAFセンサ211を備える。
なお、図示するように、撮像素子100へ向かう光軸21に平行な方向をz軸プラス方向と定め、z軸と直交する平面において紙面手前へ向かう方向をx軸プラス方向、紙面上方向をy軸プラス方向と定める。以降のいくつかの図においては、図1の座標軸を基準として、それぞれの図の向きがわかるように座標軸を表示する。
撮影レンズ20は、複数の光学レンズ群から構成され、シーンからの被写体光束をその焦点面近傍に結像させる。なお、図1では撮影レンズ20を説明の都合上、瞳近傍に配置された仮想的な1枚のレンズで代表して表している。
絞り40は、撮影レンズ20と共に光軸21に沿って配置される。図1で絞り40は光軸21に沿って撮影レンズ20よりも撮像素子100側に配置されているが、撮影レンズ20が複数のレンズ群を有する場合には、光軸21に沿って当該光学レンズ群のいずれか間に配置される。絞り40の一例は、複数の絞り羽根を有する虹彩絞りである。絞り40が虹彩絞りの場合には、制御部201の制御により、複数の絞り羽根が電磁駆動されて、被写体光束の通過光量を段階的に制限する。例えば、絞り40は、撮像素子100の全体に対して1つ設けられる。
撮像素子100は、撮影レンズ20の焦点面近傍に配置されている。撮像素子100は、二次元的に複数の光電変換素子が配された、例えばCCD、CMOSセンサ等のイメージセンサである。撮像素子100は、駆動部204によりタイミング制御されて、受光面上に結像された被写体像を画像信号に変換してA/D変換回路202へ出力する。
A/D変換回路202は、撮像素子100が出力する画像信号をデジタル画像信号に変換してメモリ203へ出力する。画像処理部220は、メモリ203をワークスペースとして種々の画像処理を施し、画像データを生成する。
画像処理部220は、他にも、撮像素子100の画素配列に即して、入力される画像信号から、視差画像データ、非視差画像データとしての2D画像データ等を生成したり、選択された画像フォーマットに従って画像データを調整する機能も担う。画像処理部220はさらに、視差画像データを取得する視差画像取得部222と、当該視差画像データから新たな視差を有する視差画像データを生成する視差画像生成部224とを有する。
生成された画像データは、LCD駆動回路210により表示信号に変換され、表示部209に表示される。また、メモリカードIF207に装着されているメモリカード205に記録される。
AFセンサ211は、被写体空間に対して複数の測距点が設定された位相差センサであり、それぞれの測距点において被写体像のデフォーカス量を検出する。一連の撮影シーケンスは、操作部208がユーザの操作を受け付けて、制御部201へ操作信号を出力することにより開始される。撮影シーケンスに付随するAF,AE等の各種動作は、制御部201に制御されて実行される。例えば、制御部201は、AFセンサ211の検出信号を解析して、撮影レンズ20の一部を構成するフォーカスレンズを移動させる合焦制御を実行する。なお、以下の撮像素子100をAFセンサ211の代わりに用いてもよく、その場合には別個のAFセンサ11は設けなくてよい。
次に、撮像素子100の構成について詳細に説明する。図2は、本発明の実施形態に係る撮像素子の断面を表す概略図である。図2(a)は、カラーフィルタ102と開口マスク103が別体で構成される撮像素子100の断面概略図である。また、図2(b)は、撮像素子100の変形例として、カラーフィルタ部122と開口マスク123が一体的に構成されたスクリーンフィルタ121を備える撮像素子120の断面外略図である。
図2(a)に示すように、撮像素子100は、被写体側から順に、マイクロレンズ101、カラーフィルタ102、開口マスク103、配線層105および光電変換素子108が配列されて構成されている。光電変換素子108は、入射する光を電気信号に変換するフォトダイオードにより構成される。光電変換素子108は、基板109の表面に二次元的に複数配列されている。
光電変換素子108により変換された画像信号、光電変換素子108を制御する制御信号等は、配線層105に設けられた配線106を介して送受信される。また、各光電変換素子108に一対一に対応して設けられた開口104を有する開口マスク103が、配線層に接して設けられている。開口104は、後述するように、対応する光電変換素子108ごとにシフトされて、相対的な位置が厳密に定められている。詳しくは後述するが、この開口104を備える開口マスク103の作用により、光電変換素子108が受光する被写体光束に視差が生じる。
一方、視差を生じさせない光電変換素子108上には、開口マスク103が存在しない。別言すれば、対応する光電変換素子108に対して入射する被写体光束を制限しない、つまり有効光束の全体を通過させる開口104を有する開口マスク103が設けられているとも言える。視差を生じさせることはないが、実質的には配線106によって形成される開口107が入射する被写体光束を規定するので、配線106を、視差を生じさせない有効光束の全体を通過させる開口マスクと捉えることもできる。開口マスク103は、各光電変換素子108に対応して別個独立に配列しても良いし、カラーフィルタ102の製造プロセスと同様に複数の光電変換素子108に対して一括して形成しても良い。
カラーフィルタ102は、開口マスク103上に設けられている。カラーフィルタ102は、各光電変換素子108に対して特定の波長帯域を透過させるように着色された、光電変換素子108のそれぞれに一対一に対応して設けられるフィルタである。カラー画像を出力するには、互いに異なる少なくとも2種類のカラーフィルタが配列されれば良いが、より高画質のカラー画像を取得するには3種類以上のカラーフィルタを配列すると良い。例えば赤色波長帯を透過させる赤フィルタ、緑色波長帯を透過させる緑フィルタ、および青色波長帯を透過させる青フィルタを格子状に配列すると良い。具体的な配列については後述する。
マイクロレンズ101は、カラーフィルタ102上に設けられている。マイクロレンズ101は、入射する被写体光束のより多くを光電変換素子108へ導くための集光レンズである。マイクロレンズ101は、光電変換素子108のそれぞれに一対一に対応して設けられている。マイクロレンズ101は、撮影レンズ20の瞳中心と光電変換素子108の相対的な位置関係を考慮して、より多くの被写体光束が光電変換素子108に導かれるようにその光軸がシフトされていることが好ましい。さらには、開口マスク103の開口104の位置と共に、後述の特定の被写体光束がより多く入射するように配置位置が調整されても良い。
このように、各々の光電変換素子108に対応して一対一に設けられる開口マスク103、カラーフィルタ102およびマイクロレンズ101の一単位を画素と呼ぶ。特に、視差を生じさせる開口マスク103が設けられた画素を視差画素、視差を生じさせる開口マスク103が設けられていない画素を視差なし画素と呼ぶ。例えば、撮像素子100の有効画素領域が24mm×16mm程度の場合、画素数は1200万程度に及ぶ。
なお、集光効率、光電変換効率が良いイメージセンサの場合は、マイクロレンズ101を設けなくても良い。また、裏面照射型イメージセンサの場合は、配線層105が光電変換素子108とは反対側に設けられる。
カラーフィルタ102と開口マスク103の組み合わせには、さまざまなバリエーションが存在する。図2(a)において、開口マスク103の開口104に色成分を持たせれば、カラーフィルタ102と開口マスク103を一体的に形成することができる。また、特定の画素を被写体の輝度情報を取得する画素として特化させる場合、その画素には、対応するカラーフィルタ102を設けなくても良い。あるいは、可視光のおよそ全ての波長帯域を透過させるように、着色を施さない透明フィルタを配列しても良い。
輝度情報を取得する画素を視差画素とする場合、つまり、視差画像をモノクロ画像として出力するのであれば、図2(b)として示す撮像素子120の構成を採用し得る。すなわち、カラーフィルタとして機能するカラーフィルタ部122と、開口104を有する開口マスク123とが一体的に構成されたスクリーンフィルタ121を、マイクロレンズ101と配線層105の間に配設することができる。
スクリーンフィルタ121は、カラーフィルタ部122において例えば青緑赤の着色が施され、開口マスク123において開口104以外のマスク部分が黒の着色が施されて形成される。スクリーンフィルタ121を採用する撮像素子120は、撮像素子100に比較して、マイクロレンズ101から光電変換素子108までの距離が短いので、被写体光束の集光効率が高い。
次に、開口マスク103の開口104と、生じる視差の関係について説明する。図3は、第1の実施形態に係る撮像素子100の一部を拡大した様子を表す概略図である。ここでは、説明を簡単にすべく、カラーフィルタ102の配色については後に言及するまで考慮しない。カラーフィルタ102の配色に言及しない以下の説明においては、同色のカラーフィルタ102を有する視差画素のみを寄せ集めたイメージセンサであると捉えることができる。したがって、以下に説明する繰り返しパターンは、同色のカラーフィルタ102における隣接画素として考えても良い。
図3に示す例で、開口マスク103は4種類の開口104l、104r、114l、114rを有する。開口104l、104r、114l、114rはいずれもy方向に長い長方形である。開口104l、114lは−x方向にシフトしており、開口104r、114rは+x方向にシフトしている。
同じ−x方向にシフトしている開口104l、114l同士を比較すると、開口104lのほうか開口114lよりも大きい。また、開口104lと開口114lとで、中央側の辺はそれぞれの画素内においてほぼ同じ中央に近い位置にある。一方、開口104lの−x側の辺は、開口114lの−x側の辺よりも−x側にある。これにより、開口104lの幾何学的な重心位置は、開口114lの幾何学的な重心位置よりも−x側にある。また、開口104lの面積は、開口114lの面積の2倍である。
また、開口104lと開口104rとは、形状および大きさが同じであって、シフトの方向は反対であるが、シフト量の絶対値は同じである。同様に、開口114lと開口114rとは、形状および大きさが同じであって、シフトの方向は反対であるが、シフト量の絶対値は同じである。
撮像素子100の全体は、開口104l、104r、114l、114rを有する4つの視差画素がx方向に並んだ光電変換素子群が、二次元的かつ周期的に配列されている。すなわち、撮像素子100は、上記光電変換素子群を含む繰り返しパターン110が、周期的に敷き詰められている。図3に示す例においては、開口104lのy方向に隣接した画素も開口104lとなるように並べられているが、他の開口が隣接するように並べられてもよい。ここで、x方向は、例えば、デジタルカメラ10を横位置で撮像する場合における水平方向である。
図4は、視差画素と被写体の関係を説明する概略図である。特に図4(a)は撮像素子100のうち光軸21と直交する中心に配列されている繰り返しパターン110tの光電変換素子群を示し、図4(b)は周辺部分に配列されている繰り返しパターン110uの光電変換素子群を模式的に示している。なお、図4では説明を簡単にすべく、繰り返しパターン内の開口104l、104rの画素対について、視差画素と被写体の関係を説明する。
また、図4(a)、図4(b)における被写体30は、撮影レンズ20に対して合焦位置に存在する。図4(c)は、図4(a)に対応して、撮影レンズ20に対して非合焦位置に存在する被写体30を捉えた場合の関係を模式的に示している。
まず、撮影レンズ20が合焦状態に存在する被写体30を捉えている場合の、視差画素と被写体の関係を説明する。被写体光束は、撮影レンズ20の瞳を通過して撮像素子100へ導かれるが、被写体光束が通過する全体の断面領域に対して、2つの部分領域PlおよびPrが規定されている。そして、例えば繰り返しパターン110t、110uを構成する光電変換素子群の+x側の視差画素は、拡大図からもわかるように、部分領域Prから射出された被写体光束のみが光電変換素子108へ到達するように、開口マスク103の開口104rの位置が定められている。同様に、−x側の視差画素に向かって、部分領域Plに対応して開口104lの位置が定められている。
別言すれば、例えば部分領域Prと+x側の視差画素の相対的な位置関係によって定義される、部分領域Prから射出される被写体光束の主光線Rrの傾きにより、開口104rの位置が定められていると言っても良い。そして、合焦位置に存在する被写体30からの被写体光束を、開口104rを介して光電変換素子108が受光する場合、その被写体光束は、点線で図示するように、光電変換素子108上で結像する。同様に、−x側の視差画素に向かって、主光線Rlの傾きにより開口104lの位置が、定められていると言える。
図4(a)で示すように、合焦位置に存在する被写体30のうち、光軸21と交差する被写体30上の微小領域Otから放射される光束は、撮影レンズ20の瞳を通過して、繰り返しパターン110tを構成する光電変換素子群の各画素に到達する。すなわち、繰り返しパターン110tを構成する光電変換素子群の各画素は、それぞれ2つの部分領域PrおよびPlを介して、一つの微小領域Otから放射される光束を受光している。微小領域Otは、繰り返しパターン110tを構成する光電変換素子群の各画素の位置ずれに対応する分だけの広がりを有するが、実質的には、ほぼ同一の物点と近似することができる。
同様に、図4(b)で示すように、合焦位置に存在する被写体30のうち、光軸21から離間した被写体30上の微小領域Ouから放射される光束は、撮影レンズ20の瞳を通過して、繰り返しパターン110uを構成する光電変換素子群の各画素に到達する。すなわち、繰り返しパターン110uを構成する光電変換素子群の各画素は、それぞれ2つの部分領域PrおよびPlを介して、一つの微小領域Ouから放射される光束を受光している。微小領域Ouも、微小領域Otと同様に、繰り返しパターン110uを構成する光電変換素子群の各画素の位置ずれに対応する分だけの広がりを有するが、実質的には、ほぼ同一の物点と近似することができる。
つまり、被写体30が合焦位置に存在する限りは、撮像素子100上における繰り返しパターン110の位置に応じて、光電変換素子群が捉える微小領域が異なり、かつ、光電変換素子群を構成する各画素は互いに異なる部分領域を介して同一の微小領域を捉えている。そして、それぞれの繰り返しパターン110において、対応する画素同士は同じ部分領域からの被写体光束を受光している。つまり、図においては、例えば繰り返しパターン110t、110uのそれぞれの+x側の視差画素は、同じ部分領域Prからの被写体光束を受光している。
光軸21と直交する中心に配列されている繰り返しパターン110tにおいて+x側の視差画素が部分領域Prからの被写体光束を受光する開口104rの位置と、周辺部分に配列されている繰り返しパターン110uにおいて+x側の視差画素が部分領域Prからの被写体光束を受光する開口104rの位置は厳密には異なる。しかしながら、機能的な観点からは、部分領域Prからの被写体光束を受光するための開口マスクという点で、これらを同一種類の開口マスクとして扱うことができる。したがって、図3および図4の例では、撮像素子100上に配列される視差画素のそれぞれは、4つの視差に対応する4種類の開口マスクの一つを備えると言える。
次に、撮影レンズ20が非合焦状態に存在する被写体30を捉えている場合の、視差画素と被写体の関係を説明する。この場合も、非合焦位置に存在する被写体30からの被写体光束は、撮影レンズ20の瞳の2つの部分領域PrおよびPlを通過して、撮像素子100へ到達する。ただし、非合焦位置に存在する被写体30からの被写体光束は、光電変換素子108上ではなく他の位置で結像する。例えば、図4(c)に示すように、被写体30が被写体30よりも撮像素子100に対して遠い位置に存在すると、被写体光束は、光電変換素子108よりも被写体30側で結像する。逆に、被写体が図4(a)および(b)の被写体30よりも撮像素子100に対して近い位置に存在すると、被写体光束は、光電変換素子108よりも被写体30とは反対側で結像する。
したがって、非合焦位置に存在する被写体30のうち、微小領域Ot'から放射される被写体光束は、2つの部分領域PrおよびPlのいずれを通過するかにより、異なる組の繰り返しパターン110における対応画素に到達する。例えば、部分領域Plを通過した被写体光束は、図4(c)の拡大図に示すように、主光線Rl'として、繰り返しパターン110t'に含まれる、開口104lを有する光電変換素子108へ入射する。そして、微小領域Ot'から放射された被写体光束であっても、他の部分領域を通過した被写体光束は、繰り返しパターン110t'に含まれる光電変換素子108へは入射せず、他の繰り返しパターンにおける対応する開口を有する光電変換素子108へ入射する。換言すると、繰り返しパターン110t'を構成する各光電変換素子108へ到達する被写体光束は、被写体30の互いに異なる微小領域から放射された被写体光束である。すなわち、−x側の開口104lに対応する光電変換素子108へは主光線をRl'とする被写体光束が入射し、+x側の開口104rに対応する光電変換素子108へは主光線をRr+とする被写体光束が入射するが、この被写体光束は、被写体30のOt'とは異なる微小領域から放射された被写体光束である。このような関係は、図4(b)における周辺部分に配列されている繰り返しパターン110uにおいても同様である。
すると、撮像素子100の全体で見た場合、例えば、開口104lに対応する光電変換素子108で被写体30を捉えた−x側の視差画像と、開口104rに対応する光電変換素子108で被写体30を捉えた+x側の視差画像は、合焦位置に存在する被写体に対する画像であれば互いにずれが無く、非合焦位置に存在する被写体に対する画像であればずれが生じることになる。そして、そのずれは、非合焦位置に存在する被写体が合焦位置に対してどちら側にどれだけずれているかにより、また、部分領域Prと部分領域Plの距離により、方向と量が定まる。つまり、−x側の視差画像と+x側の視差画像は、互いに視差像を形成する。
したがって、このように構成されたそれぞれの繰り返しパターン110において、互いに対応する画素の出力を寄せ集めると、複数の視差画像が得られる。上記図4(a)から図4(c)においては二種類の開口104l、104rで説明したが、図3で示した撮像素子100は四種類の開口104l、104r、114l、114rを有するので、4つの視差画像が形成される。
ここで4つの視差画像のうち、互いに異なる一対の視差画像上の視差によって、画像上の被写体の奥行き情報を得ることができる。この場合に、視差以外の条件はなるべく同じで、視差が大きくとれる視差画像を一対とすることが好ましい。よって、繰り返しパターン内で、開口の大きさが互いに同じでシフト量の絶対値が同じでシフト方向が異なる画素が対となることが好ましい。そのような画素の対に対応する視差の対を視差対と表記することがある。図3で示した撮像素子100においては、開口104l、104rの画素の対に対応する視差の対が一の視差対であり、開口114l、114rの画素の対に対応する視差の対が他の視差対となる。また、一の視差対と他の視差対とは開口の面積が異なる。
図5は、合成開口を説明する概略図である。ここで、各画素の開口が撮影レンズ20の瞳上に投影された像を、合成開口と呼ぶとすれば、当該合成開口は各画素の開口と略相似な形状を有する。以下、特に断らない限り、各画素の開口に代えて合成開口を用いて説明する。
撮像素子100には二つの視差対があるとし、当該二つの視差対に対応する四種類の開口があるとする。図5には当該四種類の開口に対応して四種類の合成開口230l、230r、232l、232rが示される。当該合成開口230l、230r、232l、232rは、y方向の辺が短い点の他は、図3の開口104l、104r、114l、114rと互いに同じ関係にある。よって、合成開口320l、320rが一の視差対に対応し、合成開口232l、232rが他の視差対に対応する。また、一の視差対と他の視差対とは合成開口の面積が異なる。
各画素に入射する光束は、当該合成開口230l等のみならず、撮像素子100の全体に対して設けられた絞り40との組み合わせで規定される。図5に示すように、絞り40が円形であって開放状態、例えばF値が1.8であるとする。
この場合に、合成開口230l、230rの外側の領域は絞り40によって光束が遮られることになり、光学的に有効になるのは、合成開口234l、234rである。すなわち、絞り40と開口104lとの両方を透過して光電変換素子に到達する光は、絞り40の位置に、当該絞り40と開口104lとを光学的に重畳した合成開口234l、234rを透過した光と光学的に等価である。よって、光学的に有効な開口部は、物理的な構成としての開口104l等および絞り40により形成されるともいえる。また、合成開口232l、232rは、合成開口230l、230rよりも外辺が内側に寄っているので、絞り40によって光束がほとんど遮られることなく、光学的に有効になるのは、合成開口236l、236rである。
図6は、合成開口234l、234rによって撮像される被写体30の物点32と視差画像との関係を示す。図6(a)は物点32に撮影レンズ20の焦点が合っている場合であり、図6(b)は光軸方向で物点32が当該焦点34よりも遠くにあり、図6(c)はさらに遠くにある状態を示す。
図6(a)において、撮像素子100に到達した物点32からの光束のうち合成開口234lを透過した光束は、合成開口234lに対応する光電変換素子に入射する。また、撮像素子100に到達した光束のうち合成開口234rを透過した光束は、合成開口234rに対応する光電変換素子に入射する。ここで図6(a)のように物点32が焦点34にある場合には、合成開口234lによる像と、合成開口234rによる像とは撮像素子100上のほとんど同じ位置の光電変換素子に入射する。
一方、図6(b)においても、撮像素子100に到達した物点32光束のうち合成開口234l、234rを透過した光束は、合成開口234l、234rに対応する光電変換素子にそれぞれ入射する。この場合は図6(a)の場合とは異なり、合成開口234lによる像と、合成開口234rによる像とは撮像素子100上における異なる位置にある光電変換素子に入射する。さらに、物点32からの光束の集光点が撮像素子100よりも手前になるので、光束が広がってより多くの光電変換素子に入射する、いわゆるボケが生じる。
さらに、図6(c)においては、合成開口234lによる像と、合成開口234rによる像とは、図6(b)よりも撮像素子100上におけるさらに離れた位置にある光電変換素子に入射する。さらに、図6(b)よりも物点32からの光束がより広がって、より多くの光電変換素子に入射して、ボケが大きくなる。
図7は、図6(b)および図6(c)における合成開口234lによる像と、合成開口234rによる像の一例である。図7に示すように、光軸方向で物点32が焦点34から離れるほど、視差対の像のピークが離れて視差が大きく表れるとともに、幅が広くなってボケが大きくなっている。
図8は、合成開口236l、236rによって撮像される物点32と視差画像との関係を示す。図8(a)は物点32に撮影レンズ20の焦点が合っている場合であり、図8(b)は光軸方向で物点32が当該焦点34よりも遠くにあり、図8(c)はさらに遠くにある状態を示す。さらに図9は、図7(b)および図7(c)における合成開口236lによる像と、合成開口236rによる像の一例である。
図8および図9においても、図6および図7と同様に、物点32が焦点34にある場合には、合成開口236lによる像と、合成開口236rによる像とは撮像素子100上のほとんど同じ位置にある光電変換素子に入射し、焦点34から離れるほど撮像素子100上において互いにより離れた位置にある光電変換素子に入射する。また、物点32が焦点34から離れるほど、ボケが大きくなる。
図7と図9とを比較すると、合成開口234l、234rの対と合成開口236l、236rの対の位置、特にその幾何学的な重心間の距離に対応して、合成開口234l、234lによる像のピークの間隔の方が、合成開口236l、236lによる像のピークの間隔よりも大きく、視差がより大きく現れている。一方、合成開口234l、234rの対と合成開口236l、236rの対の面積に対応して、合成開口234l、234lによる像の広がりの方が、合成開口236l、236lによる像の広がりよりも大きく、ボケが大きく表れている。
図10は、新たに生成される視差画像と合成開口との関係を示す概略図である。例えば、一の視差対の一方に対応する合成開口234lの像から、他の視差対の一方に対応する236lの像を引き算すると、合成開口240lによる像と光学的に等価な像が得られる。同様に、一の視差対の他方に対応する合成開口234rの像から、他の視差対の他方に対応する合成開口236rの像を引き算すると、合成開口240rによる像と光学的に等価な像が得られる。
合成開口240lは、x方向の外側の辺が合成開口234lの外側の辺と同じ位置にあり、x方向の内側の辺が合成開口236lの外側の辺と同じ位置にある。よって、合成開口240lの幾何学的な重心は、合成開口234l、236lのいずれよりも外側にあり、面積は合成開口234lの面積から合成開口236lの面積を引いた大きさになる。ここで、合成開口240l、240rは、撮像素子100上のいずれの光電変換素子の上の開口とも対応しない、仮想の合成開口である。
図11は、物点32と合成開口240l、240rに対応する視差画像との関係を示す。図11(a)は物点32に撮影レンズ20の焦点34が合っている場合であり、図11(b)は光軸方向で物点32が当該焦点34よりも遠くにあり、図11(c)はさらに遠くにある状態を示す。さらに図12は、図11(b)および図11(c)における合成開口240lによる像と、合成開口240rによる像の一例である。
図11および図12においても、図6および図7等と同じく、物点32が焦点34にある場合には、合成開口236lによる像と、合成開口236rによる像とは撮像素子100上のほとんど同じ位置にある光電変換素子に入射し、焦点34から離れるほど撮像素子100上において互いにより離れた位置にある光電変換素子に入射することと対応する。また、物点32が焦点34から離れるほど、ボケが大きくなることと対応する。
しかしながら、図11に示すように、合成開口240l、240rはいずれも、入射光の光束のうち中央領域を遮ることに対応する。よって、図12を図7および図9と比較すると、合成開口240l、240rの像のピーク間隔が、他の合成開口234l、234r、236l、236rの像のピーク間隔より大きく、オーバーラップも小さい。また、合成開口240l、240rの大きさに対応して、ボケは合成開口236l、236rと同程度か、それより小さい。
図13は、新たな視差画像を生成する処理を説明する概略図である。右列から順に、合成開口236r、236l、234lに対応する視差画素の出力を集めて生成される視差画像データの生成の様子、および、合成開口240lに対応する視差画像データの生成の様子を説明する。
図5の合成開口に対応する撮像素子100を有するデジタルカメラ10の一度の撮影により、合成開口236r、236l、234lに対応する視差画像が得られる。視差対を二つ、計4種類の視差画素を一組とする光電変換素子群から成る繰り返しパターン110は、例えばx方向一列に配列されている。したがって、開口104lを有する視差画素は、例えば撮像素子100上において、x方向に4画素おき、かつ、上下方向に連続して存在する。これら各画素は、上述のようにそれぞれ異なる部分領域からの被写体光束を受光している。したがって、これらの視差画素の出力を寄せ集めて配列すると、合成開口236r等に対応した4つの視差画像が得られる。図5には4つのうち3つの視差画像を示している。
しかし、上記撮像素子100の各画素は正方画素であるので、単に寄せ集めただけでは、x方向の画素数が1/4に間引かれた結果となり、縦長の画像データが生成されてしまう。そこで、視差画像生成部224は、補間処理を施してx方向に4倍の画素数とすることにより、本来のアスペクト比の画像として視差画像データを生成する。ただし、そもそも補間処理前の視差画像データがx方向に1/4に間引かれた画像であるので、x方向の解像度は、y方向の解像度よりも低下している。つまり、生成される視差画像データの数と、解像度の向上は相反関係にあると言える。
上記補完処理後の一の視差画像と他の視差画像とを用いた演算により、視差画像生成部224は、新たな視差画像を生成する。この場合に例えば、画像上で対応する画素位置のそれぞれについて、一の視差対の一方に対応する合成開口234lの視差画像の画素値から、他の視差対の一方に対応する合成開口236lの視差画像の画素値を引き算する。これにより、合成開口240lに対応する新しい視差画像が得られる。
同様に、上記補完処理後に、画像上で対応する画素位置のそれぞれについて、一の視差対の他方に対応する合成開口234rの視差画像の画素値から、他の視差対の他方に対応する236rの視差画像の画素値を引き算する。これにより、合成開口240rに対応する新しい視差画像が得られる。以上により、新しい視差対に対応する視差画像の対(視差画像対ということがある)を得ることができる。なお、すでに補完処理後の視差画像を引き算しているので、合成開口240l、240rに対応する視差画像に対しては補完処理をしなくてよい。
以上、本実施形態によれば、一の撮像素子100に設けられた異なる視差対に対応する複数の視差画像対から、新たな視差対に対応する視差画像対を生成することができる。よって、撮像素子100上の分解能を低下させずに多くの視差画像対を得ることができる。また、新たな視差画像対に対応する合成開口の重心が、撮像素子100の合成開口の重心よりもより外側に位置する場合には、撮像素子100から直接的に得られる視差画像対よりも、新たに生成された視差画像対から、より鮮明で正確な奥行き情報を得ることができる。
また、一度の撮影で複数の視差画像対を得ることができるので、複数回の撮影で複数の視差画像対を得る場合に比べて、撮影の時間差による画像の差がなく、より精密な奥行き情報を得ることができる。
図14は、デジタルカメラ10において絞り40を変えた場合の合成開口を説明する概略図である。図5と同じ合成開口230l等に対して、図5よりも絞り40を狭くする。例えばF値が5.6であるとする。これにより、入射光の光束のうち周辺光がより遮られる。よって、合成開口230l、230rに対して光学的に有効なのは、より狭い合成開口250l、250rとなる。なお、合成開口232l、232rは、絞り40によって光束がほとんど遮られることなく、光学的に有効になるのは、合成開口252l、252rである。
よって、図14に示す場合も、一度の撮影で、合成開口250l、250rの視差画像対、合成開口252l、252rの視差画像対の、計4つの視差画像が得られる。さらに、一の視差対の一方に対応する合成開口250lの視差画像から、他の視差対の一方に対応する252lの視差画像を引き算すると、合成開口260lによる視差画像が得られる。同様に、一の視差対の他方に対応する合成開口250rの像から、他の視差対の他方に対応する252rの像を引き算すると、合成開口260rによる像と光学的に等価な像が得られる。以上により、絞り40を変えた場合でも、新たな視差画像対を得ることができる。
図15は、本実施形態をカラー画像に適用する繰り返しパターンの一例を示す。図15の繰り返しパターンは、2種類の開口群300A、300Bを有する。両方の開口群300A、300Bは同じ数の画素、図15においては4つの画素を含む。当該4つの画素に配されるカラーフィルタは、いわゆるベイヤー配列であって、斜めに2つの緑色のカラーフィルタが配されるとともに、他の箇所に一つずつ青色のカラーフィルタおよび赤色のカラーフィルタが配される。なお、図15以降において、緑色、青色、赤色のカラーフィルタが配されていることをそれぞれ斜線、縦線、横線のハッチングで示す。また、図示の都合上、開口内は白抜きで示されているが、当該開口内もカラーフィルタで覆われている。
一方の開口群300Aにおいて、緑色のカラーフィルタを有する開口301、304はそれぞれ画素に対して±x方向にシフトしており、その位置と大きさは例えば図3における開口104l、104rと同じである。また、青色のカラーフィルタを有する開口302および赤色のカラーフィルタを有する開口303は画素に対して中央に配される。よって、これらの画素は入射光の光束における中央領域が入射するので、視差なし画素となる。さらに、開口302、303はともに、開口301の面積と開口304の面積との和に等しい面積を有する。
他方の開口群300Bにおいて、開口群300Aに対応して、緑色のカラーフィルタを有する開口305、308はそれぞれ画素に対して±x方向にシフトしており、青色のカラーフィルタを有する開口306および赤色のカラーフィルタを有する開口307は画素に対して中央に配される。また、開口305、308の位置と大きさは、例えば図3における開口114l、114rと同じである。また、開口306、307はともに、開口305の面積と開口308の面積との和に等しい面積を有する。
図16は、本実施形態をカラー画像に適用する繰り返しパターンの他の例を示す。以下、図16の繰り返しパターンについて図15の繰り返しパターンと異なる点を説明する。図16の繰り返しパターンにおいては、開口群310Bにおける青色のカラーフィルタを有する開口および赤色のカラーフィルタを有する開口は、開口群310Aにおける青色のカラーフィルタを有する開口および赤色のカラーフィルタを有する開口と同じ面積を有する。
図17は、本実施形態をカラー画像に適用する繰り返しパターンのさらに他の例を示す。以下、図17の繰り返しパターンについて図15の繰り返しパターンと異なる点を説明する。図17の繰り返しパターンにおいては、いずれの開口321から328も、図15の開口301から308よりもy方向が狭い。その点を除き、開口321から328の位置および大きさの関係は、開口301から308の位置および大きさの関係と同じである。
図18は、本実施形態をカラー画像に適用する繰り返しパターンのさらに他の例を示す。以下、図18の繰り返しパターンについて図17の繰り返しパターンと異なる点を説明する。図18の繰り返しパターンにおいては、開口群330Bにおける青色のカラーフィルタを有する開口および赤色のカラーフィルタを有する開口は、開口群330Aの青色のカラーフィルタを有する開口および赤色のカラーフィルタを有する開口と同じ面積を有する。
図19は、本実施形態をカラー画像に適用する場合の繰り返しパターンを配列する例を示す。図19において「A」は図15から図18の開口群300A、310A、320A、330Aのいずれか一つを表し、「B」は当該「A」と対になる図15から図18の開口群300B、310B、320B、330Bのいずれか一つを表す。
図19(a)は、「A」の開口群と「B」の開口群とがx方向に並んだ繰り返しパターンであって、y方向には「A」と「B」とが交互に配されている。図19(b)は、「A」の開口群と「B」の開口群とがy方向に並んだ繰り返しパターンであって、x方向には「A」だけまたは「B」だけが並んでいる。図19(c)は、「A」の開口群と「B」の開口群とがx方向に並んだ繰り返しパターンであって、y方向には「A」だけまたは「B」だけが並んでいる。上記図15から図19において、繰り返しパターンを光電変換素子上の開口で説明したが、瞳位置でこれらと等価になる合成開口が形成されればよく、撮影レンズ20の光学系によっては光電変換素子上の開口が上記図15から図19と異なる形状および大きさになってもよい。
図20は、視差画素をカラー化する方法を示す概念図である。図20(a)および図20(e)は、一例として図18の繰り返しパターンを示している。
ここで、図20(a)のように色ごとに配置された開口群300Aの各開口と、図20(b)に示される絞り40とを合成すると、図20(c)に示されるような合成開口群332Aが得られる。合成開口群332Aにおいても、緑画素Gの−x側の合成開口と+x側の合成開口を足し合わせると、赤画素Rおよび青画素Bの合成開口と等しくなる。同様に、図20(e)に示される開口群330Bと、図20(f)の絞り40とを合成すると、図20(g)に示されるような合成開口群332Bが得られる。なお、図20(a)の開口群330Aと図20(e)の開口群330Bとは同一の撮像素子100上に設けられているので、一度の撮影で図20(c)の合成開口332Aによる画像と図20(g)の合成開口332Bによる画像とを取得することができる。
緑画素Gについては、−x側の合成開口の緑画素と+x側の合成開口の緑画素を対にすることで、x方向に視差を有する対の視差画素が構成される。一方、青画素Bおよび赤画素Rは視差無し画素である。したがって、このままでは緑単色の視差画像は得られるが、フルカラーの視差画像を得ることができない。そこで、±x側の緑画素Gの光強度等の画素値を、青画素Bおよび赤画素Rに適用することにより、青色および赤色についても仮想的にx方向に対の画素値を得る。
この場合に、視差画像生成部224は、例えばまず図13と同じように、合成開口の種類毎に各画素から寄せ集めた画像に補完処理をする。ここで青画素Bは、合成開口群332Aと合成開口群332Bとで同一の合成開口であるから、合成開口群332Aと合成開口群332Bとで合成開口が異なる緑画素Gよりも2倍の解像度を有している。同様に、赤画素Rも緑画素Gの2倍の解像度を有している。よって、補完処理の一例は、青画素Bについて合成開口群332Aと合成開口群332Bとの両方から画素を寄せ集めてx方向y方向に2倍ずつ補完し、赤画素Rについても青画素Bと同様に補完する。一方、緑画素Gについては4種類の合成開口があるのでそれぞれの合成開口からの画素を寄せ集めて、繰り返しパターンに合わせてx方向およびy方向の一方には2倍、他方には4倍補完する。これにより、一つの青色の視差無し画像と、一つの赤色の視差無し画像と、4つの緑色の視差画像とが生成される。他の補完処理の例については後述する。
視差画像生成部224は、さらに補完後の一つの赤色の視差無し画像と、4つの緑色の視差画像のうちの合成開口群232Aに対応する2つの緑色の視差画像について、画像上の対応する画素位置毎に下記演算を行う。
R(lt)=R(n)×G(lt)/(G(lt)+G(rt)) …数式1
R(rt)=R(n)×G(rt)/(G(lt)+G(rt)) …数式2
R(lt)=R(n)×G(lt)/(G(lt)+G(rt)) …数式1
R(rt)=R(n)×G(rt)/(G(lt)+G(rt)) …数式2
これにより、x方向に対になった赤画素の画素値R(lt)およびR(rt)が得られ、赤単色の一の視差画像対が生成される。ここで、R(lt)およびR(rt)は、演算される赤色の−x側の視差画素および+x側の視差画素の画素値を示し、R(n)は、補完後の視差なし赤画素Rの画素値を示し、G(lt)およびG(rt)は、補完後の合成開口群232Aに対応する−x側の視差の緑画素および+x側の視差の緑画素の画素値を示す。
視差画像生成部224は、同様に、補完後の一つの青色の視差無し画像と、4つの緑色の視差画像のうちの合成開口群232Aに対応する2つの緑色の視差画像について、画像上の対応する画素位置毎に下記演算を行う。
B(lt)=B(n)×G(lt)/(G(lt)+G(rt)) …数式3
B(rt)=B(n)×G(rt)/(G(lt)+G(rt)) …数式4
B(lt)=B(n)×G(lt)/(G(lt)+G(rt)) …数式3
B(rt)=B(n)×G(rt)/(G(lt)+G(rt)) …数式4
これにより、x方向に対になった青画素の画素値B(lt)およびB(rt)が得られ、青単色の一の視差画像対が生成される。B(lt)およびB(rt)は、計算される−x側の視差の青画素および+x側の視差の青画素の画素値を示し、B(n)は、補完後の視差なし青画素Bの画素値を示す。図20(d)は、このようにして得られたx方向の視差を有する赤緑青画素に対応する合成開口を示す。
また、視差画像生成部224は、補完後の一つの青色の視差無し画像と、4つの緑色の視差画像のうちの合成開口群232Bに対応する2つの緑色の視差画像について、上記数式1および2と同様の演算をして青単色の他の視差画像対を生成する。同様に、視差画像生成部224は、補完後の一つの赤色の視差無し画像と、4つの緑色の視差画像のうちの合成開口群232Bに対応する2つの緑色の視差画像について、上記数式1および2と同様の演算をして、赤単色の他の視差画像対を生成する。図20(h)は、これにより得られた、x方向の視差を有する赤緑青画素に対応する合成開口を示す。
図21は、図20で得られたカラー視差画像対から新たな視差対に対応する対のカラー視差画像を得る方法を示す概念図である。図21(a)は図20(d)の合成開口に対応し、図21(b)は図20(h)の合成開口に対応する。図21(a)の合成開口に対応する視差画像と図21(b)の合成開口に対応する視差画像とに基づいて、図21(c)の合成開口に対応する視差画像を得る。この場合に、色ごとに、図13と同様に、画像上で対応する画素位置のそれぞれについて、一の視差対の一方に対応する合成開口の視差画像の画素値から、他の視差対の一方に対応する合成開口の視差画像の画素値を引き算する。
図22は、図21(a)、図21(b)、図21(c)の合成開口に対応する画像の一例である。 図21(c)の合成開口は、図21(a)および図21(b)の合成開口と比較して、重心の位置が画素の中心から離れている。よって、図22に示すように、図21(c)の合成開口に対応する視差画像は、図21(a)および図21(b)の合成開口に対応する視差画像と比較して、ピーク間距離が離れており、視差量が大きくなって立体感が強調される。
さらに、図21(c)の合成開口は、少なくとも図21(a)の合成開口と比較して開口面積が小さい。よって、図22に示すように、図21(c)の合成開口に対応する視差画像は、少なくとも図21(a)の合成開口に対応する視差画像と比較して、広がりが小さくなっており、被写界深度が深くボケが生じにくい。したがって、この方法によれば、視差がより強調された鮮明なカラー視差画像を得ることができる。
また、図21(c)の合成開口に対応する視差画像は演算によって生成されている。よって、空間的な解像度を低下させることなく、より多くの視差対による視差画像を得ることができる。
ここで、図20における補完処理の他の例について説明する。当該補完処理は、合成開口群または開口群における視差無し画素の開口の種類に基づいて選ばれることが好ましい。例えば、図20で説明した開口群310A、310Bの場合、および、図18に示す開口群330A、330Bの場合には、視差画像生成部224は、青色赤色ともに、視差無し画素の開口が1種類なので、青画素Bについて合成開口群332Aと合成開口群332Bとの両方から画素を寄せ集めてx方向y方向に2倍ずつ補完し、赤画素Rについても青画素Bと同様に補完する。これにより、視差無し画像については高解像度を保って補完することができる。
一方、図15の開口群300A、300Bの場合、および、図17に示す開口群320A、320Bの場合には、青色赤色ともに、視差無し画素の開口が2種類ある。視差無し画素の開口のそれぞれの種類は、対の視差画素の開口を合わせたものと光学的に等価である。この場合には、視差画像生成部224は、青画素Bについて合成開口群300A(または320A)から画素を寄せ集めて緑画素Gと同様に補完する。またこれとは別個に、青画素Bについて合成開口群300B(または320B)から画素を寄せ集めて緑画素Gと同様に補完する。
これにより、開口群300A等に対応した青色の視差無し画像と、開口群300B等に対応した青色の視差無し画像とが得られる。そこで、視差画像生成部224は、開口群300A等に対応した青色の視差画像対を生成するときには、上記数式1および2において開口群300A等に対応した補完後の青色の視差無し画像を用い、開口群300B等に対応した青色の視差画像対を生成するときには、上記数式1および2において開口群300B等に対応した補完後の青色の視差無し画像を用いてもよい。赤色についても青色と同様の補完処理および視差画像対を生成する。これにより、各色の視差画像対の生成において、撮像素子100上で視差無し画素が割り当てられた色と、視差画素が割り当てられた色との間のバランスの再現性を向上させることができる。
図23は、デジタルカメラ10の他の例を示す概念図である。図23のデジタルカメラ10においては、図1のデジタルカメラ10の撮像素子100に代えて、ハーフミラー150と二枚の撮像素子152、154を有する。ハーフミラー150は撮影レンズ20および絞り40を通過した入射光の強度を二つに分割する。撮像素子152、154はそれぞれハーフミラー150により分割された入射光の一方を受光して撮像する。撮像後の処理は上記実施形態と同様である。
撮像素子152と撮像素子154には、互いに異なる視差対に対応する開口が配される。例えば、撮像素子152には図15から図18の開口群300A、310A、320A、330Aのいずれか一つが繰り返しパターンとして繰り返し配され、撮像素子154には、撮像素子152で配された開口群と対をなす、図15から図18の開口群300B、310B、320B、330Bのいずれか一つが繰り返しパターンとして繰り返し配される。なお、撮像素子152と撮像素子154はそれぞれの複数の互いに異なる視差対に対応する開口を有していてもよい。また、入射光を三つ以上に分割して、互いに異なる視差対に対応する開口を有する三枚以上の撮像素子で撮像してもよい。
図24は、本実施形態をカラー画像に適用する繰り返しパターンのさらに他の例を示す。図3から図23の実施形態においては、複数の視差対に対応する複数の視差画像対の引き算により、新たな視差対に対応する視差画像対を生成している。図24は、これに代えて、複数の視差対に対応する複数の視差画像対の足し算により、新たな視差対に対応する視差画像対を生成する場合の繰り返しパターンの例である。
図24の繰り返しパターンは、二種類の開口群340B、340Cを有する。開口群340Bは、図16の開口群310Bと同じである。開口群340Cの緑画素の開口は、図16の開口群310Aの緑画素の開口から開口群310Bの緑画素の開口を引き算したものに対応する。したがって、図21に示した方法において、開口群340Bの視差画像から開口群340Cの視差画像を引き算することに変えて、開口群340Bの視差画像と開口群340Cの視差画像とを足し算することにより、図16の開口群310Aに対応した視差画像を得ることができる。
図25は、複数の視差画像対の足し算により新たな視差画像対を得る場合の繰り返しパターンのさらに他の例を示す。図25の繰り返しパターンは、二種類の開口群350B、350Cを有する。開口群350Bは、図15の開口群300Bと同じである。開口群350Cの緑画素の開口は、図15の開口群300Aの緑画素の開口から開口群310Bの緑画素の開口を引き算したものに対応する。したがって、図21に示した方法において、開口群350Bの視差画像と開口群350Cの視差画像とを足し算することにより、図15の開口群300Aに対応した視差画像を得ることができる。
図26は、複数の視差画像対の足し算により新たな視差画像対を得る場合の繰り返しパターンのさらに他の例を示す。図26の繰り返しパターンは、二種類の開口群360B、360Cを有する。開口群36Cは、図25の開口群350Bと同じである。開口群360Bの緑画素の開口は、図25の開口群350Cの緑画素の開口と同じである。開口群360Bの青画素および赤画素はそれぞれ2つの分離した開口を有している。青画素および赤画素における一方の開口は、緑画素の開口と同じ位置および大きさであり、他方は当該一方の開口と対称な位置に配される。図21に示した方法において、開口群360Bの視差画像と開口群360Cの視差画像とを足し算することにより、図15の開口群300Aに対応した視差画像を得ることができる。
図27は、複数の視差画像対の足し算により新たな視差画像対を得る場合の繰り返しパターンのさらに他の例を示す。図27の繰り返しパターンは、二種類の開口群370B、370Cを有する。開口群370Bは、図18の開口群330Bと同じである。開口群370Cの緑画素の開口は、図18の開口群330Aの緑画素の開口から開口群330Bの緑画素の開口を引き算したものに対応する。したがって、図21に示した方法において、開口群370Bの視差画像と開口群370Cの視差画像とを足し算することにより、図18の開口群330Aに対応した視差画像を得ることができる。
図28は、複数の視差画像対の足し算により新たな視差画像対を得る場合の繰り返しパターンのさらに他の例を示す。図28の繰り返しパターンは、二種類の開口群380B、380Cを有する。開口群380Bは、図17の開口群320Bと同じである。開口群380Cの緑画素の開口は、図17の開口群320Aの緑画素の開口から開口群320Bの緑画素の開口を引き算したものに対応する。したがって、図21に示した方法において、開口群380Bの視差画像と開口群380Cの視差画像とを足し算することにより、図17の開口群320Aに対応した視差画像を得ることができる。
なお、上記図24から図28において、繰り返しパターンを光電変換素子上の開口で説明したが、瞳位置でこれらと等価になる合成開口が形成されればよく、撮影レンズ20の光学系によっては光電変換素子上の開口が上記図24から図28と異なる形状および大きさになってもよい。
図15から図28の実施形態において、カラーフィルタの色配列はベイヤー配列でなくてもよい。例えば、単位開口群のいずれかの画素が色のないホワイト画素Wであってもよい。また、x方向にシフトした開口は、緑画素Gでなく、赤画素R、青画素B、またはホワイト画素Wに割り当てられても良い。
上記実施形態において開口および合成開口はいずれも略四角形を有するが、開口および合成開口の形状はこれに限られない。例えば、開口および合成開口は角が丸みを帯びた四角形、楕円、真円等であってもよい。また、上記実施形態において、異なる視差対に対応する開口間で面積と位置の両方が異なっているが、面積が同じで位置が異なっていてもよいし、位置、例えば重心位置が同じで面積が異なっていてもよい。
また、図1から図28の実施形態において、視差画像生成部224はデジタルカメラ10で撮像された視差画像に基づいて新たな視差対に対応する視差画像を生成している。これに代えてまたはこれに加えて、視差画像取得部222が、他の撮像装置で撮像された複数の視差対に対応する複数の視差画像対、視差無画像等を取得し、視差画像生成部224が当該視差画像に基づいて、カラーまたはモノクロの新たな視差対に対応する視差画像対を生成してもよい。この場合に、視差画像取得部222および視差画像生成部224はデジタルカメラ10とは別個に、例えばパーソナルコンピュータ等に設けられてもよい。その場合に、視差画像取得部222および視差画像生成部224の機能がコンピュータプログラムとして、当該パーソナルコンピュータ等にインストールされてもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 デジタルカメラ、20 撮影レンズ、21 光軸、30 被写体、32 物点、34 焦点、40 絞り、100 撮像素子、101 マイクロレンズ、102 カラーフィルタ、103 開口マスク、104、104l、104r、114l、114r 開口、105 配線層、106 配線、107 開口、108 光電変換素子、109 基板、110 繰り返しパターン、120 撮像素子、121 スクリーンフィルタ、122 カラーフィルタ部、123 開口マスク、150 ハーフミラー、152 撮像素子、154 撮像素子、201 制御部、202 A/D変換回路、203 メモリ、204 駆動部、204l、204r 開口部、205 メモリカード、207 メモリカードIF、208 操作部、209 表示部、210 LCD駆動回路、211 AFセンサ、220 画像処理部、222 視差画像取得部、224 視差画像生成部、230l、230r、232l、232r、234l、234r、236l、236r、240l、240r、250l、250r、252l、252r、260l、260r 合成開口、300A、300B、310A、310B、320A、320B、330A、330B、340A、340B、350A、350B、360A、360B、370A、370B、380A、380B 開口群、301、302、303、304、305、306、307、308、321、328 開口、332A、332B 合成開口群
Claims (14)
- 入射光を電気信号に光電変換する、二次元的に配列された複数の光電変換素子と、
複数の視差に対応した、前記入射光の断面領域内の部分領域からの光を、対応する前記複数の光電変換素子にそれぞれ入射させる開口部と
を備え、
前記複数の視差は、互いの差異により奥行き情報を得られる視差対を複数有し、
前記開口部は、前記複数の視差対ごとに前記部分領域の面積または位置の少なくとも一方が異なる撮像素子。 - 前記開口部は、さらに、前記入射光の前記断面領域内の中央領域からの光を、前記複数の光電変換素子のうち前記複数の視差対に対応する前記複数の光電変換素子とは異なる他の前記複数の光電変換素子に入射させる請求項1に記載の撮像素子。
- 前記開口部において、前記中央領域は、前記複数の視差対のうちの少なくとも一つの視差対に対応する一対の部分領域の和と光学的に等価である請求項2に記載の撮像素子。
- 前記複数の光電変換素子のそれぞれに一対一に対応して設けられるカラーフィルタをさらに備え、
前記複数の視差対に対応する前記複数の光電変換素子にはカラー画像を構成するいずれかの色のカラーフィルタが配されるとともに、前記中央領域に対応する前記複数の光電変換素子には前記カラー画像を構成する他の色のカラーフィルタが配される請求項2または3に記載の撮像素子。 - 前記開口部は、前記複数の光電変換素子のそれぞれに一対一に対応して設けられ、前記視差に対応して開口が位置づけられるとともに前記視差対ごとに前記開口の面積が異なる開口マスクを有する請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像素子。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像素子と、
前記撮像素子により撮像された、前記複数の視差対に対応する複数の第1視差画像対を含む第1視差画像群を取得する視差画像取得部と、
前記複数の第1視差画像対に基づいて、新たな視差対に対応する第2視差画像対を生成する視差画像生成部と
を備える撮像装置。 - 前記視差画像取得部は、前記複数の視差対ごとに前記部分領域の面積または位置の少なくとも一方が異なる前記複数の第1視差画像対を取得する請求項6に記載の撮像装置。
- 前記視差画像取得部は、カラー画像を構成するいずれかの色における前記複数の第1視差画像対、および、前記撮像素子において前記入射光の前記断面領域内の中央領域からの光を撮像した、前記カラー画像を構成する他の色における視差無画像を含む前記第1視差画像群を取得し、
前記視差画像生成部は、前記複数の第1視差画像対および前記視差無画像に基づいて、前記他の色における前記第2視差画像対を生成する請求項6または7に記載の撮像装置。 - 入射光を電気信号に光電変換する、二次元的に配された複数の光電変換素子に対して、複数の視差に対応した、前記入射光の断面領域内の部分領域からの光がそれぞれ入射する撮像素子により撮像された、前記複数の視差に対応する第1視差画像群を取得する視差画像取得部と、
前記視差画像取得部により取得された前記第1視差画像群を用いた演算により、前記複数の視差とは異なる新たな視差に対応する第2視差画像を生成する視差画像生成部と
を備える画像処理装置。 - 前記視差画像取得部は、互いの差異により奥行き情報を得られる視差対に対応する第1視差画像対を、複数の前記視差対に対して複数含む、前記第1視差画像群を取得し、
前記視差画像生成部は、前記複数の第1視差画像対に基づいて、前記第2視差画像として新たな視差対に対応する第2視差画像対を生成する請求項9に記載の画像処理装置。 - 前記視差画像取得部は、前記複数の視差対ごとに前記部分領域の面積または面積の少なくとも一方が異なる前記複数の第1視差画像対を取得する請求項10に記載の画像処理装置。
- 前記視差画像取得部は、カラー画像を構成するいずれかの色における前記第1視差画像対、および、前記撮像素子において前記入射光の前記断面領域内の中央領域からの光を撮像した、前記カラー画像を構成する他の色における視差無画像を含む前記第1視差画像群を取得し、
前記視差画像生成部は、前記第1視差画像対および前記視差無画像に基づいて、前記他の色における前記第2視差画像対を生成する請求項10または11に記載の画像処理装置。 - 入射光を電気信号に光電変換する、二次元的に配された複数の光電変換素子に対して、複数の視差に対応した、前記入射光の断面領域内の部分領域からの光がそれぞれ入射する撮像素子により撮像された、前記複数の視差に対応する第1視差画像群を取得する視差画像取得手順と、
前記視差画像取得手順で取得された前記第1視差画像群を用いた演算により、前記複数の視差とは異なる新たな視差に対応する第2視差画像を生成する視差画像生成手順と
を備える画像処理方法。 - 入射光を電気信号に光電変換する、二次元的に配された複数の光電変換素子に対して、複数の視差に対応した、前記入射光の断面領域内の部分領域からの光がそれぞれ入射する撮像素子により撮像された、前記複数の視差に対応する第1視差画像群を取得する視差画像取得手順、および、
前記視差画像取得手順で取得された前記第1視差画像群を用いた演算により、前記複数の視差とは異なる新たな視差に対応する第2視差画像を生成する視差画像生成手順
をコンピュータに実行させるプログラム。
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JP2012105908A JP2013236160A (ja) | 2012-05-07 | 2012-05-07 | 撮像素子、撮像装置、画像処理方法およびプログラム |
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2012
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