[概要]
以下、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態、及び、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態による撮像画像譲渡システム1は、撮像画像の評価額を譲受人(例えば、メディア各社の関係者)が指定し、最高の評価額を指定した1人の譲受人に撮像画像を提供する画像譲渡システムである。第2の実施形態によるによる撮像画像譲渡システム2は、撮像画像の評価額を撮像者が指定し、指定された評価額に応じた1人以上の譲受人(例えば、メディア各社の関係者)に撮像画像を提供する画像譲渡システムである。画像譲渡システム1(画像譲渡システム2も同様)は、1又は2以上の電子機器から構成されたシステムである。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態による画像譲渡システム1の機能ブロック図の一例である。図2は、画像記憶部90に記憶される情報の一例である。図3、図4は、表示部40の表示例である。
画像譲渡システム1は、図1に示すように、画像受信部10、抽出部20、表示制御部30、表示部40、評価額受付部50、譲渡決定部60、画像提供部70、画像記憶部90、及び、譲渡情報記憶部92を備える。また、画像譲渡システム1は、破線にて示したように特典付与部80を更に備えていてもよい。なお、画像譲渡システム1の少なくとも一部(例えば、画像受信部10、表示部40、特典付与部80)は、スポーツ等の開催場所(例えば、サッカー場、野球場、陸上競技場、体育館(大相撲開催時を含む)、スケート場、スキー場(ジャンプ台、ハーフパイプを含む)、競馬場、サーキット、…)に設置してもよい。
画像受信部10は、観戦者が使用するカメラによって撮像された撮像画像を受信する。例えば、あるサッカー場にてあるサッカーの試合を観戦している観戦者Aが使用する通信機能付カメラ(A自身が持参した通信機能付カメラ、又は、サッカー場にて貸与された通信機能付カメラ)によって撮像されたゴールシーンの撮像画像であって当該通信機能付カメラから送信された撮像画像を受信する。画像受信部10は、各カメラから受信した撮像画像を画像記憶部90に記憶する。
なお、撮像画像の受信方法及び記憶方法は限定しない。例えば、ファイル受信機能(画像受信部10に相当)を有するサーバ内の画像格納領域(画像記憶部90に相当)のURIを各カメラに予め通知しておき、各カメラに当該URI宛に撮像画像をアップロードさせて、各カメラから撮像画像を受信し、受信した撮像画像を画像格納領域に記憶してもよい。また例えば、メール受信機能(画像受信部10に相当)とメール処理機能と画像格納領域(画像記憶部90に相当)とを有するサーバのメールアドレスを各カメラに予め通知しておき、各カメラに当該メールアドレス宛に撮像画像を添付したメールを送信させて、各カメラから撮像画像を添付したメールを受信し、受信したメールから撮像画像を抽出し、抽出した撮像画像を画像格納領域に記憶してもよい。また例えば、画像格納領域(画像記憶部90に相当)を有するサーバと通信可能な端末であって、各カメラとのアドホック通信機能(画像受信部10に相当)を有する端末を開催場所に複数設置しておき、各カメラに何れかの端末宛に撮像画像を送信させて、各カメラから撮像画像を受信し、受信した撮像画像を画像格納領域に記憶してもよい。
画像受信部10は、撮像画像に加えて撮像画像以外の情報を受信する。例えば、画像受信部10は、撮像画像以外の情報として、撮像者(又はカメラ)を識別する撮像者ID(又はカメラID。以下、同様)を各カメラから受信する。なお、各カメラは、内部に撮像者IDを保持しておき、撮像画像とともに撮像者IDを送信してもよい。また、各カメラは、撮像画像の送信時に、撮像者が撮像者IDを入力し、撮像画像とともに送信してもよい。
また例えば、画像受信部10は、撮像画像以外の情報として、撮像位置情報を各カメラから受信してもよい。例えば、画像受信部10は、GPS機能を有するカメラから撮像位置情報として緯度経度情報を受信してもよい。
また、画像受信部10は、撮像位置情報として、スポーツの開催場所の夫々について予め複数のエリアに区分した各エリアを識別するエリアIDを受信してもよい。エリアとは、例えばサッカー場の場合、ホーム(アウェイ)側のゴール裏の応援席、ホーム(アウェイ)側の右コーナー付近の応援席等々、野球場の場合、一塁側(三塁側)側の内野席、ライト(レフト)側の外野席等々である。
なお、各カメラは、撮像画像とともにエリアIDを送信してもよい。なお、各カメラはエリアIDを保持していてもよいし、撮像画像の送信時に撮像者の入力によって得てもよいし、撮像画像の送信時に外部(例えば、開催場所に設置された電子機器)から受信して得てもよい。また、GPS機能を有し、かつ、内部に緯度経度情報−エリアID対応テーブルを保持する各カメラは、GPS機能によって得られた緯度経度情報からエリアIDを得てもよい。緯度経度情報−エリアID対応テーブルは、外部(例えば、開催場所に設置された電子機器)から受信してもよい。
なお、画像受信部10は、撮像画像に対応付けて撮像画像以外の情報(撮像者ID、撮像位置情報)を受信してもよいし、撮像画像のメタ情報として、撮像画像以外の情報を受信してもよい。
画像記憶部90は、上述の如く、画像受信部10が受信した撮像画像を記憶する。例えば、画像受信部10が、撮像者IDと撮像画像を受信する場合、画像記憶部90は、図2(a)に示すように、撮像日時と撮像者IDと画像IDと撮像画像とを対応付けて記憶する。また例えば、画像受信部10が、撮像者IDと撮像位置情報と撮像画像を受信する場合、画像記憶部90は、図2(b)に示すように、撮像日時と撮像者IDと画像IDと撮像位置情報と撮像画像とを対応付けて記憶する。
なお、図2(a)(b)において、画像IDは、例えば、撮像画像のファイル名である。また、撮像日時は、撮像画像のメタデータから得てもよい。また、撮像日時に代えて、所定の時間内(例えば、2012年2月12日19時10分15秒〜同24秒の10秒間)を同一のシーンとしシーン毎に採番したシーンIDを記憶してもよい。
抽出部20は、画像記憶部90から撮像画像を抽出する。例えば、抽出部20は、同一シーンを撮像した撮像画像を纏めて抽出する。即ち、画像記憶部90に撮像日時が記憶されている場合には、抽出部20は、所定の時間内に撮像された撮像画像を纏めて抽出し、画像記憶部90にシーンIDが記憶されている場合には、抽出部20は、同一のシーンIDの撮像画像を纏めて抽出する。なお、抽出部20は、あるシーンの終了後直ちに、当該シーンの撮像画像を抽出してもよいし、試合等の終了後に、順次、シーン毎に撮像画像を抽出してもよい。
抽出部20は、画像記憶部90から抽出した撮像画像を他の情報とともに表示制御部30、譲渡決定部60に出力する。
例えば、図2(a)に示すように、画像記憶部90に撮像日時と撮像者IDと画像IDと撮像画像とが対応付けて記憶されている場合、抽出部20は、撮像画像、画像IDを表示制御部30に出力し、撮像画像、撮像者ID、画像IDを譲渡決定部60に出力する。
つまり、抽出部20は、撮像日時(又はシーンID)をキーとして、撮像日時(又はシーンID)、撮像者ID、画像ID、撮像画像の組(図2(a)の行)を抽出し、画像ID、撮像画像を表示制御部30に出力し、撮像者ID、画像ID、撮像画像を譲渡決定部60に出力する。なお、抽出部20は、更に撮像日時を表示制御部30に出力してもよい。
なお、図2(b)に示すように、画像記憶部90に撮像日時と撮像者IDと画像IDと撮像位置情報(エリアID又は緯度経度情報)と撮像画像とが対応付けて記憶されている場合、抽出部20は、撮像画像、画像ID、撮像位置情報を表示制御部30に出力し、撮像画像、撮像者ID、画像IDを譲渡決定部60に出力する。
つまり、抽出部20は、撮像日時(又はシーンID)をキーとして、撮像日時(又はシーンID)、撮像者ID、画像ID、撮像位置情報、撮像画像の組(図2(b)の行)を抽出し、画像ID、撮像位置情報、撮像画像を表示制御部30に出力し、撮像者ID、画像ID、撮像画像を譲渡決定部60に出力する。なお、抽出部20は、更に撮像日時を表示制御部30に出力してもよい。
表示制御部30は、撮像画像の表示部40への表示を制御する。例えば、表示制御部30は、一定時間内に撮像された複数の撮像画像を表示部40に並べて表示するよう制御する。即ち、表示制御部30は、同一シーンを撮像した撮像画像を抽出部20から纏めて取得するが、纏めて取得した撮像画像を表示部40に並べて表示するよう制御する。
例えば、表示制御部30は、図3に示すように、抽出部20から取得した撮像画像を表示部40に並べて表示するよう制御する。また、表示制御部30は、撮像位置情報を抽出部20から取得した場合には、図4に示すように、アングル別に並べて表示部40に表示するよう制御してもよい。また、表示制御部30は、抽出部20から撮像日時を取得した場合には、撮像日時順(又は、アングル別の撮像日時順)に表示するように制御してもよい(図3、図4参照)。なお、表示制御部30は、表示部40への表示に際し、表示部40の各表示位置と、各表示位置に表示した撮像画像の画像IDとの対応関係を記憶する。
また、表示制御部30は、ある撮像画像について評価額(後述)を譲渡決定部60から取得する。ある撮像画像について評価額(後述)を取得した表示制御部30は、当該評価額を表示するように制御する。例えば、評価額を取得した撮像画像の上部(図3、図4の点線枠内)又は下部(図3、図4の一点鎖線枠内)の何れか一方に評価額を表示するように制御する。また、表示制御部30は、ある撮像画像について譲受希望人名を譲渡決定部60から取得した場合についても同様に、当該譲受希望人名を表示するように制御する。
なお、図3、図4(図10、図11も同様)は、抽出部20から纏めて取得した撮像画像(一定時間内に撮像された複数の撮像画像)を1画面に表示した例であるが、表示制御部30は、抽出部20から纏めて取得した撮像画像の数が多く、1画面に全て表示したならば個々の撮像画像が見難くなるときは、複数画面に分割して表示するよう制御してもよい。例えば、1画面に最大表示枚数を予め設定しておき、表示制御部30は、抽出部20から纏めて取得した撮像画像の枚数が最大表示枚数以下の場合には全てを1画面に表示し、最大表示枚数超の場合には2画面以上に分けて表示するよう制御してもよい。
評価額受付部50は、表示部40に表示された撮像画像の評価額の提示を受け付ける。具体的には、評価額受付部50は、撮像画像の譲受を希望する譲受希望人(例えば、メディア各社の関係者)の使用する端末から、端末ID(又は、譲受希望人ID。以下、同様)、所望の撮像画像の画像ID、評価額を受信する。評価額受付部50は、譲受希望人の端末から受信した情報を譲渡決定部60に出力する。端末IDは、譲受希望人の端末を識別するための識別情報である。譲受希望人IDは、譲受希望人を識別するための識別情報である。なお、評価額受付部50は、各撮像画像について、現時点の最高の評価額を超える評価額のみを受け付けるようにしてもよい。
第1の実施形態において、撮像画像の評価額とは、当該撮像画像(又は、当該撮像画像を使用する権利)の譲受に際し譲受人が望む金額(支払可能な金額)である。なお、第1の実施形態では、撮像画像が譲渡人(撮像者)から譲受人に譲渡された場合、譲受人は自己の提示した評価額を支払うが、譲渡人は当該評価額(若しくは当該評価額に応じた金額)を取得するとは限らない。具体的には、画像譲渡システム1が特典付与部80を備えない場合、譲渡人は当該評価額(若しくは当該評価額に応じた金額)を取得しない。
また、譲渡決定部60は、撮像画像の評価額、及び、端末IDを評価額受付部50から取得する。なお、評価額受付部50が現時点の最高の評価額を超える評価額のみを受け付ける場合には、譲渡決定部60は、撮像画像の最高の評価額、及び、端末IDを取得する。
譲渡決定部60は、最高の評価額及び端末IDを取得する都度、当該最高の評価額を表示制御部30に出力する。これにより、各撮像画像の最高の評価額を表示部40にてリアルタイムに確認することができる。
また、譲渡決定部60は、最高の評価額及び端末IDを取得する都度、当該最高の評価額を提示した譲受希望人名を表示制御部30に出力してもよい。譲受希望人名を出力すれば、各撮像画像の最高の評価額を提示した譲受希望人名を表示部40にてリアルタイムに確認することができる。なお、譲渡決定部60は、端末IDと譲受希望人名の対応テーブルを参照し、評価額受付部50から受信した端末IDから譲受希望人名を得る。
譲渡決定部60は、評価額に応じて撮像画像の譲渡の成否を決定する。具体的には、譲渡決定部60は、所定のオークション期間において、最高の評価額を提示した譲受希望人に対する譲渡の成立を決定する。例えば、譲渡人(撮像者)Aの撮像した撮像画像に対し、所定のオークション期間に、譲受希望人B、C、Dが評価額を提示し、譲受希望人Bの提示した評価額が1800円、譲受希望人Cの提示した評価額が2600円と3800円、譲受希望人Dの提示した評価額が2700円であった場合、譲渡決定部60は、当該撮像画像について譲渡人Aから最高の評価額3800円を提示した譲受希望人Cへの譲渡の成立を決定する。
より詳細には、譲渡決定部60は、最高の評価額を提示した譲受希望人が当該最高の評価額に応じた金額によって撮像画像を取得する旨を決定する。例えば、上述の例の場合、譲渡決定部60は、最高の評価額3800円を提示した譲受希望人Cが当該評価額3800円に応じた金額(例えば、評価額3800円、若しくは、評価額3800円に諸費用等を上乗せした金額)を主催者サイドに支払うことを条件に、当該撮像画像について譲渡人Aから譲受希望人Cへの譲渡の成立を決定する。
なお、譲渡決定部60は、上述の如く、所定のオークション期間内に評価額受付部50が提示を受け付けた1以上の評価額のうち最も高い評価額を提示した譲受希望人を、最高の評価額を提示した譲受希望人とし、譲渡の成立を決定するが、評価額受付部50による評価額の受付を所定のオークション期間内に限定し、譲渡決定部60は、評価額受付部50が受け付けた評価額の中から最高の評価額を選択し、当該最高の評価額を提示した譲受希望人に対して譲渡の成立を決定してもよい。また、評価額受付部50による評価額の受付期間を設定せずに、譲渡決定部60は、評価額受付部50が所定期間内に受け付けた評価額の中から最高の評価額を選択し、当該最高の評価額を提示した譲受希望人に対して譲渡の成立を決定してもよい。
譲渡決定部60は、撮像画像の譲渡に関する情報(譲渡情報)を譲渡情報記憶部92に記憶する。例えば、譲渡決定部60は、所定のオークション期間の終了後、譲渡情報を譲渡情報記憶部92に記憶する。
譲渡情報記憶部92は、譲渡情報を記憶する。具体的には、譲渡情報記憶部92は、図5(a)に示すように、譲渡情報として、撮像者ID、画像ID、端末ID(又は、譲受人ID)、最高の評価額、撮像画像を対応付けて記憶する。なお、譲受人IDは、譲受人(最高の評価額を入力した譲受希望人)を識別するための識別情報である。
画像提供部70は、ある撮像画像の譲受人に対し、当該撮像画像を提供(送信)する。例えば、譲渡情報記憶部92が、図5(a)に示した譲渡情報を記憶している場合に、画像提供部70は、譲受人ID「Y036」によって識別される譲受人から画像ID「G0001」によって識別される撮像画像に係る最高の評価額「3800」円(若しくは、評価額3800円に諸費用等を上乗せした金額)を受領した旨(入金)の通知を外部のシステム(例えば、入金を管理するシステム)から受信した場合、譲渡情報記憶部92から当該撮像画像を読み出して当該譲受人に送信する(若しくは、当該譲受人による当該撮像画像をダウンロードするための譲渡情報記憶部92へアクセスを許可する)。
(特典付与部80を備える場合)
特典付与部80は、譲渡の成立が決定した撮像画像の譲渡人に特典(報酬)を付与する。例えば、特典付与部80は、譲渡の成立が決定した撮像画像の譲渡人に対し、当該撮像画像の評価額(若しくは、評価額から諸費用等を控除した金額)に応じた特典(例えば、電子マネー、ポイント、割引クーポン、無料クーポン)を付与する。なお、クーポンは、当該開催場所に関係するもの(例えば、入場割引券、入場優待券)が好適である。
なお、特典付与の時間的条件は、譲受人による入金の確認後(即ち、譲受人に撮像画像の提供後)が一般安全であるが、譲受人の身元は明らかであるため、譲受人による入金の確認前(即ち、譲受人に撮像画像の提供前)であってもよい。
なお、譲受人による入金の確認後に特典を付与する態様の場合、譲渡情報記憶部92には、譲渡情報として、図5(b)に示すように、撮像者ID、画像ID、端末ID(又は、譲受人ID)、最高の評価額、撮像画像、入金済フラグ(又は、画像送信済フラグ)を対応付けて記憶しておき、画像提供部70は、当該端末ID(又は、当該譲受人ID)を含む入金通知を外部のシステムから受信した場合に入金済フラグの値をオフ(未入金)からオン(入金済)に変更するか、当該端末IDの端末に対して当該撮像画像を提供した場合に画像送信済フラグの値をオフ(未送信)からオン(送信済)に変更するようにする。これにより、特典付与部80は、画像送信済フラグ(又は入金済フラグ)の値がオン(送信済又は入金済)である撮像画像の譲渡人に特典を付与することが可能になる。
また、譲受人による入金の確認後に特典を付与する態様の場合において、撮像者への特典の2重付与を防止するため、特典付与部80は、特典の付与後に、譲渡情報記憶部92の該当する譲渡情報(該当する行)を削除してもよい。例えば、特典付与部80は、図5(b)において、画像ID「G0001」の撮像画像の撮像者(撮像者ID「X0101」)に特典を付与した場合、画像ID「G0001」の行を削除してもよい。
また、譲受人による入金の確認前であっても特典を付与する態様の場合において、撮像者への特典の2重付与を防止するため、譲渡情報記憶部92には、譲渡情報として、図5(c)に示すように、撮像者ID、画像ID、端末ID(又は、譲受人ID)、最高の評価額、撮像画像、画像送信済フラグ(又は入金済フラグ)、特典付与済フラグを対応付けて記憶しておく。そして、特典付与部80は、特典の付与後に、当該撮像画像の特典付与済フラグの値をオフ(未付与)からオン(付与済)に変更するとともに、当該撮像画像の画像送信済フラグ(又は入金済フラグ)の値がオン(送信済又は入金済)であるときは、当該行を削除してもよい。また、画像提供部70は、ある撮像画像の譲受人に対し、当該撮像画像を提供(送信)した場合に、当該撮像画像の画像送信済フラグ(又は入金済フラグ)の値をオフ(未送信又は未入金)からオン(送信済又は入金済)に変更するとともに、当該撮像画像の特典付与済フラグの値がオン(付与済)であるときは、当該行を削除してもよい。
(特典付与部80を備えない場合)
画像譲渡システム1が特典付与部80を備えない場合には、譲渡決定部60は、ある撮像画像に最高の評価額を提示した譲受希望人に対し、当該最高の評価額の主催者サイドへの支払いに加え、当該撮像画像の譲渡人(撮像者)の氏名(又はニックネーム)を媒体上に掲載することを条件に、当該撮像画像について譲渡人から譲受希望人への譲渡の成立を決定するようにしてもよい。なお、撮像画像の譲渡人は評価額(若しくは評価額に応じた金額)を取得するとは限らないと説明したが、金品的なインセンティブだけでなく、名誉的なインセンティブも撮像の動機付けになるため有効である。
図6及び図7は、画像譲渡システム1の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、図6のフローチャートは、試合等の終了後に、順次、シーン毎に撮像画像を抽出する態様における、像画像の取得から譲渡情報の記憶迄の処理の流れを表している。また、図7のフローチャートは、譲受人による入金の確認前であっても特典を付与する態様における、ある撮像画像に最高の評価額を提示した譲受人への当該撮像画像の提供、当該撮像画像の撮像者である譲渡人への特典の付与の流れを表している。
図6において、画像受信部10は、撮像画像等を受信し(ステップS10)、画像記憶部90に記憶する(ステップS12)。画像譲渡システム1は、試合等が終了したか否かを判断する(ステップS14)。例えば、画像譲渡システム1は、入力受付部(非図示)を備え、入力受付部(非図示)は、係員による所定の入力(試合等が終了した旨を示す入力)を受け付けた場合に、試合等が終了したと判断する。試合等が終了していない場合(ステップS14:No)、ステップS10に戻る。
試合等が終了した場合(ステップS14:Yes)、抽出部20は、画像記憶部90に記憶されている撮像画像の中から、あるシーンに撮像画像を抽出する(ステップS16)。例えば、ステップS12において画像記憶部90に撮像日時を記憶した場合には、抽出部20は、所定の時間内に撮像された撮像画像を纏めて抽出する。また、ステップS12において撮像記憶部90にシーンIDを記憶した場合には、抽出部20は、あるシーンIDの撮像画像を纏めて抽出する。
表示制御部30は、抽出部20が纏めて抽出したあるシーンの撮像画像を表示部40に並べて表示するよう制御する(ステップS18)。評価額受付部50は、表示部40に表示されたあるシーンの撮像画像の最高の評価額を受信したか否かを判断する(ステップS20)。
ある撮像画像の最高の評価額を受信した場合(ステップS20:Yes)、評価額受付部50は、当該撮像画像の最高の評価額等を譲渡決定部60に出力する。当該撮像画像の最高の評価額等を取得した譲渡決定部60は、当該撮像画像に関する譲渡情報を譲渡情報記憶部92に記憶し(ステップS22)、当該撮像画像の最高の評価額(又は、当該最高の評価額と譲受希望人名)を表示制御部30に出力する。なお、譲渡決定部60は、既に当該撮像画像に関する譲渡情報が譲渡情報記憶部92に記憶されている場合には更新する(ステップS22)。当該撮像画像の最高の評価額(又は、当該最高の評価額と譲受希望人名)を取得した表示制御部30は、当該撮像画像について提示された当該最高の評価額(又は、当該最高の評価額と譲受希望人名)を表示するように制御する(ステップS24)。
ある撮像画像の最高の評価額の受信していない場合(ステップS20:No)、ステップS22、S24を飛ばしてS26に進む。
ステップS24又はステップS20(No)に続いて、譲渡決定部60は、所定のオークション期間が終了したか否かを判断する(ステップS26)。所定のオークション期間が終了していない場合(ステップS26:No)、ステップS20に戻る。
一方、所定のオークション期間が終了した場合(ステップS26:Yes)、抽出部20は、画像記憶部90から全シーンの撮像画像、即ち、全部の撮像画像を抽出したか否かを判断する(ステップS28)。全シーンの撮像画像を抽出していない場合(ステップS28:No)、ステップS16に戻る。即ち、ステップS16において別のシーンに撮像画像を抽出してステップS18以降を実行する。全シーンの撮像画像を抽出した場合(ステップS28:Yes)、図6のフローチャートは終了する。
なお、図6のフローチャートの終了後には、ステップS10において受信した撮像画像のうち評価額一回以上提示された撮像画像に関する譲渡情報が譲渡情報記憶部92に記憶されている。以下、撮像画像Gに関する譲渡情報が譲渡情報記憶部92に記憶されているものとして図7のフローチャートを説明する。
図7において、画像提供部70は、撮像画像Gの譲受人Yから入金があったか否かを判断する(ステップS40)。例えば、画像提供部70は、撮像画像Gの最高の評価額Pに応じた金額の入金の通知を外部のシステムから受信した場合に譲受人Yから入金があったと判断する。入金があった場合(ステップS40:Yes)、画像提供部70は、撮像画像Gを譲渡情報記憶部92から読み出して譲受人Yに送信する(ステップS42)。ステップS42に続いて、画像提供部70は、撮像画像Gの画像送信済フラグの値をオフからオンに変更する(ステップS44)。一方、入金がなかった場合(ステップS40:No)、ステップS42、S44は飛ばしてステップS46に進む。
ステップS44又はステップS40(No)に続いて、特典付与部80は、撮像画像Gの撮像者Xから特典の付与を要求されたか否かを判断する(ステップS46)。例えば、特典付与部80は、撮像者Xの撮像者IDを含む特典付与要求を受信した場合に、撮像者Xから特典の付与を要求されたと判断する。撮像者Xから特典の付与を要求された場合(ステップS46:Yes)、特典付与部80は、撮像者Xに対し、撮像画像Gの最高の評価額Pに応じた特典を付与する(ステップS48)。ステップS48に続いて、特典付与部80は、撮像画像Gの特典付与済フラグの値をオフからオンに変更する(ステップS50)。一方、撮像者Xから特典の付与を要求されなかった場合(ステップS46:No)、ステップS48、S50は飛ばしてステップS52に進む。
ステップS50又はステップS46(No)に続いて、特典付与部80は、撮像画像Gの画像送信済フラグの値、及び、特典付与済フラグの値が、何れもオフであるか否かを判断する(ステップS52)。即ち、特典付与部80は、撮像画像Gの譲受人Yによる入金、撮像画像Gの撮像者Xへの特典の付与の両方が完了していないか否かを判断する。
ステップS52において、何れもオフである場合(ステップS52:Yes)、即ち、撮像画像Gの譲受人Yによる入金、撮像画像Gの撮像者Xへの特典の付与の両方が完了していない場合、ステップS40に戻る。
ステップS52において、少なくとも一方がオンである場合(ステップS52:No)、特典付与部80は、撮像画像Gの画像送信済フラグの値、及び、特典付与済フラグの値が、何れもオンであるか否かを判断する(ステップS54)。即ち、特典付与部80は、撮像画像Gの譲受人Yによる入金、撮像画像Gの撮像者Xへの特典の付与の両方が完了したか否かを判断する。
ステップS54において、少なくとも一方がオフである場合(ステップS54:No)、即ち、撮像画像Gの譲受人Yによる入金か撮像画像Gの撮像者Xへの特典の付与のどちらか一方が完了し、他の一方が完了していない場合、特典付与部80は、撮像画像Gの画像送信済フラグの値がオフであるか否かを判断する(ステップS56)。
ステップS56において、画像送信済フラグの値がオフである場合(ステップS56:Yes)、画像提供部70は、ステップS40と同様、撮像画像Gの譲受人Yから入金があったか否かを判断し(ステップS60)、入金があった場合(ステップS60:Yes)、画像提供部70は、ステップS42と同様、撮像画像Gを譲渡情報記憶部92から読み出して譲受人Yに送信し(ステップS62)、ステップS44と同様、撮像画像Gの画像送信済フラグの値をオフからオンに変更する(ステップS64)。一方、入金がなかった場合(ステップS60:No)、ステップS62、S64は飛ばしてステップS54に戻る。
ステップS56において、画像送信済フラグの値がオフでない場合(ステップS56:No)、換言すれば、特典付与済フラグの値がオフである場合、特典付与部80は、ステップS46と同様、撮像画像Gの撮像者Xから特典の付与を要求されたか否かを判断し(ステップS66)、特典の付与を要求された場合(ステップS66:Yes)、特典付与部80は、ステップS48と同様、撮像者Xに対し、撮像画像Gの最高の評価額Pに応じた特典を付与し(ステップS68)、ステップS50と同様、撮像画像Gの特典付与済フラグの値をオフからオンに変更する(ステップS70)。一方、特典の付与を要求されなかった場合(ステップS66:No)、ステップS68、S70は飛ばしてステップS54に進む。
ステップS54において、何れもオンである場合(ステップS54:Yes)、撮像画像Gに関する譲渡情報を譲渡情報記憶部92から削除し(ステップS72)、図8のフローチャートは終了する。
なお、図7のフローチャートは、ステップS46、ステップS66に示したように、撮像者からの明示的な要求に応じて特典を付与する態様を表したものであるが、撮像者からの明示的な要求によらずに特典を付与してもよい(フローチャートは省略)。なお、特典付与機能(特典付与部80に相当)を有するサーバから特典(例えば、評価額相当の電子マネー、クーポン)をダウンロードさせる場合、撮像者による上記サーバへのアクセスが、特典付与の要求の具体例である。また、特典付与機能(特典付与部80に相当)を有するサーバにおいて、バッチ処理にて、撮像者毎の特典記憶領域の情報を更新(値の加算、アイテムの追加)する態様が、撮像者からの明示的な要求によらずに特典を付与する態様の具体例である。
[第2の実施形態]
図8は、第2の実施形態による画像譲渡システム2の機能ブロック図の一例である。図9は、画像記憶部190に記憶される情報の一例である。図10、図11は、表示部140の表示例である。
画像譲渡システム2は、図8に示すように、画像受信部110、評価額受信部112、抽出部120、表示制御部130、表示部140、受諾情報受付部150、譲渡決定部160、画像提供部170、特典付与部180、画像記憶部190、及び、譲渡情報記憶部192を備える。なお、画像譲渡システム2の少なくとも一部(例えば、画像受信部110、表示部140、特典付与部180)は、スポーツ等の開催場所に設置してもよい。
画像受信部110は、画像譲渡システム1の画像受信部10と同様、観戦者が使用するカメラによって撮像された撮像画像を受信し、各カメラから受信した撮像画像を画像記憶部190に記憶する。また、画像受信部110は、画像譲渡システム1の画像受信部10と同様、撮像画像以外の情報として、撮像者IDを各カメラから受信する。また、画像受信部110は、画像譲渡システム1の画像受信部10と同様、撮像画像以外の情報として、撮像位置情報(エリアID、緯度経度情報等)を各カメラから受信してもよい。
評価額受信部112は、撮像者から撮像画像の評価額の提示を受け付ける。具体的には、評価額受信部112は、各カメラから撮像者IDとともに撮像画像の評価額を受信する。評価額受信部112は、撮像者IDとともに撮像画像の評価額を受信した場合、撮像者IDをキーにして評価額を画像記憶部190に記憶する。
第2の実施形態において、撮像画像の評価額とは、当該撮像画像(又は、当該撮像画像を使用する権利)の譲渡に際し譲渡人(撮像者)が望む金額(譲渡可能な金額)である。
画像記憶部190は、上述の如く、画像受信部110及び評価額受信部112が受信した情報を記憶する。例えば、画像記憶部190は、図9(a)に示すように、撮像日時と撮像者IDと画像IDと評価額と撮像画像とを対応付けて記憶する。また、画像受信部110が、撮像位置情報も受信する場合、画像記憶部190は、図9(b)に示すように、撮像日時と撮像者IDと画像IDと撮像位置情報と評価額と撮像画像とを対応付けて記憶する。つまり、画像譲渡システム2の画像記憶部190は、画像譲渡システム1の画像記憶部90が記憶する情報に加え、撮像者自身による評価額を記憶している。
抽出部120は、画像譲渡システム1の抽出部20と同様、画像記憶部190から撮像画像等を抽出し、画像記憶部190から抽出した撮像画像等を表示制御部130、譲渡決定部160に出力する。例えば、図9(a)に示すように、画像記憶部190に撮像日時と撮像者IDと画像IDと評価額と撮像画像とが対応付けて記憶されている場合、抽出部120は、撮像画像、画像ID、評価額を表示制御部130に出力し、撮像画像、撮像者ID、画像IDを譲渡決定部160に出力する。また、図9(b)に示すように、画像記憶部190に撮像日時と撮像者IDと画像IDと撮像位置情報(エリアID又は緯度経度情報)と評価額と撮像画像とが対応付けて記憶されている場合、抽出部120は、撮像画像、画像ID、評価額、撮像位置情報を表示制御部130に出力し、撮像画像、撮像者ID、画像IDを譲渡決定部160に出力する。
表示制御部130は、撮像画像の表示部140への表示を制御する。例えば、表示制御部130は、図10に示すように、抽出部120から取得した撮像画像及び評価額を表示部140に並べて表示するよう制御する。また、表示制御部130は、撮像位置情報を抽出部120から取得した場合には、図11に示すように、アングル別に並べて表示部140に表示するよう制御してもよい。また、表示制御部130は、抽出部120から撮像日時を取得した場合には、撮像日時順(又は、アングル別の撮像日時順)に表示するように制御してもよい(図10、図11参照)。また、表示制御部130は、評価額順(又は、アングル別の評価額順)に表示するように制御してもよい。なお、表示制御部130は、表示部140への表示に際し、表示部140の各表示位置と、各表示位置に表示した撮像画像の画像IDとの対応関係を記憶する。また、図10、図11は、各撮像画像の上部に評価額を表示させた例であるが、表示制御部130は、各撮像画像の下部に評価額を表示するように制御してもよい。
また、表示制御部130は、ある撮像画像について受諾情報(後述)を取得した旨の通知を譲渡決定部160から取得する。ある撮像画像について受諾情報を取得した旨の通知を取得した表示制御部130は、当該撮像画像の人気度を表示するように制御する。例えば、評価額を取得した撮像画像の評価額の右側に通知数(即ち、譲受希望人の人数)を示す数字、記号(例えば、星印)を表示するように制御する。また、表示制御部130は、ある撮像画像について譲受希望人名を譲渡決定部160から取得した場合についても同様に、当該譲受希望人名を表示するように制御する。
受諾情報受付部150は、表示部140に表示された撮像画像の評価額に応じる意志を示す受諾情報を受け付ける。具体的には、受諾情報受付部150は、撮像画像の譲受を希望する譲受希望人(例えば、メディア各社の関係者)の使用する端末から、受諾情報として、端末ID(又は、譲受希望人ID。以下、同様)、所望の撮像画像の画像IDを受信する。受諾情報受付部150は、譲受希望人の端末から受信した受諾情報を譲渡決定部160に出力する。
譲渡決定部160は、所定の売買期間において、受諾情報を受諾情報受付部150から取得する。譲渡決定部160は、受諾情報受付部150から取得した受諾情報に基づいて、撮像画像の譲渡(売買)を決定する。例えば、譲渡決定部160は、端末ID(譲受希望人Cの端末ID)、画像ID(撮像者Aが撮像した評価額2500円の撮像画像の画像ID)を含む受諾情報、及び、端末ID(譲受希望人Dの端末ID)、画像ID(撮像者Aが撮像した評価額2500円の撮像画像の画像ID)を含む受諾情報を所定の売買期間に受諾情報受付部150から取得した場合、譲渡人Aの撮像した撮像画像について、譲渡人Aから譲受希望人C及び譲受希望人Dへの譲渡(売買)の成立を決定する。換言すれば、譲渡決定部160は、所定の売買期間に、撮像者Aが撮像した撮像画像の評価額2500円に応じる意志を示した譲受希望人C及び譲受希望人Dへの譲渡(売買)の成立を決定する。つまり、譲渡決定部160は、所定の売買期間内に、ある撮像画像の評価額に応じる意志を示した全ての譲受希望人への当該撮像画像の譲渡(売買)の成立を決定する。
譲渡決定部160は、所定の売買期間の終了後、撮像画像の譲渡(売買)に関する情報(譲渡情報)を譲渡情報記憶部192に記憶する。
また、譲渡決定部160は、受諾情報を取得する都度、受諾情報を取得した旨の通知(画像IDを含む)を表示制御部130に出力する。これにより、各撮像画像の人気度を表示部140にてリアルタイムに確認することができる。また、譲渡決定部160は、受諾情報を取得する都度、受諾した譲受希望人名を表示制御部130に出力してもよい。譲受希望人名を出力すれば、各撮像画像の入手予定者を表示部140にてリアルタイムに確認することができる。なお、譲渡決定部160は、端末IDと譲受希望人名の対応テーブルを参照し、受諾情報受付部150から受信した端末IDから譲受希望人名を得る。
なお、譲渡決定部160は、所定の売買期間内に、ある撮像画像の評価額に応じる意志を示した全ての譲受希望人への当該撮像画像の譲渡の成立を決定するという決定方法に代えて、ある撮像画像の評価額に最も早く応じる意志を示した一人の譲受希望人への当該撮像画像の譲渡の成立を決定するという決定方法を採ってもよい。つまり、譲渡決定部160は、最先の一人に限定して、譲渡の成立を決定してもよい。
譲渡情報記憶部192は、譲渡情報を記憶する。例えば、譲渡情報記憶部192は、図12に示すように、譲渡情報として、取引番号、撮像者ID、画像ID、端末ID(又は、譲受人ID)、評価額、撮像画像を対応付けて記憶する。即ち、画像譲渡システム2においては、画像譲渡システム1とは異なり、1枚の撮像画像が複数人に提供され得るため(1枚の撮像画像から複数の譲渡が成立し得るため)、画像譲渡システム2の譲渡情報記憶部192が記憶する譲渡情報は、画像譲渡システム1の譲渡情報記憶部92が記憶する譲渡情報に比べ、取引番号を追加している。また、譲渡情報記憶部192は、画像譲渡システム1の譲渡情報記憶部92と同様、必要に応じて、入金済フラグ、又は、画像送信済フラグを記憶してもよい((図5(b)(c)参照))。
画像提供部170は、画像譲渡システム1の画像提供部70と同様、ある撮像画像の譲受人に対し、当該撮像画像を提供(送信)する。例えば、譲渡情報記憶部192が、図12に示した譲渡情報を記憶している場合に、画像提供部170は、譲受人ID「Y036」によって識別される譲受人から画像ID「G0001」によって識別される撮像画像に係る評価額「4000」円(若しくは、評価額4000円に諸費用等を上乗せした金額)を受領した旨(入金)の通知を外部のシステム(例えば、入金を管理するシステム)から受信した場合、譲渡情報記憶部192から当該撮像画像を読み出して当該譲受人に送信する(若しくは、当該譲受人による当該撮像画像をダウンロードするための譲渡情報記憶部192へアクセスを許可する)。
特典付与部180は、画像譲渡システム1の特典付与部80と同様、譲渡の成立が決定した撮像画像の譲渡人に特典(報酬)を付与する。特典付与の時間的条件は、第1の実施形態と同様である。
図13は、画像譲渡システム2の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、図13のフローチャートは、試合等の終了後に、順次、シーン毎に撮像画像を抽出する態様における、像画像の取得から譲渡情報の記憶迄の処理の流れを表している。なお、撮像画像の提供、特典の付与に関する処理の流れは、画像譲渡システム1と同様であるため説明を省略する。なお、図13のフローチャートのステップ114、S116、S118、S122、S128は、図6のフローチャートのステップ14、S16、S18、S22、S28と同様であるため、説明の一部又は全部を省略する。
図13において、画像受信部110は撮像画像等を受信し(ステップS110)、評価額受信部112は評価額等を受信し(ステップS110)、画像記憶部190に記憶する(ステップS112)。画像譲渡システム2は、試合等が終了したか否かを判断する(ステップS114)。試合等が終了していない場合(ステップS114:No)、ステップS110に戻る。
試合等が終了した場合(ステップS114:Yes)、抽出部120は、画像記憶部190に記憶されている撮像画像の中から、あるシーンに撮像画像を抽出する(ステップS116)。表示制御部130は、抽出部120が纏めて抽出したあるシーンの撮像画像を表示部140に並べて表示するよう制御する(ステップS118)。受諾情報受付部150は、表示部140に表示されたあるシーンの撮像画像の受諾情報を受信したか否かを判断する(ステップS120)。
ある撮像画像の受諾情報を受信した場合(ステップS120:Yes)、受諾情報受付部150は、当該撮像画像の受諾情報を譲渡決定部160に出力する。当該撮像画像の受諾情報を取得した譲渡決定部160は、当該撮像画像に関する譲渡情報を譲渡情報記憶部192に記憶し(ステップS122)、受諾情報を取得した旨の通知(又は、当該通知と譲受希望人名)を表示制御部130に出力する。受諾情報を取得した旨の通知(又は、当該通知と譲受希望人名)を取得した表示制御部130は、当該撮像画像の人気度(又は、人気度と譲受希望人名)を表示するように制御する(ステップS124)。
ある撮像画像の受諾情報を受信していない場合(ステップS120:No)、ステップS122、S124を飛ばしてS126に進む。
ステップS124又はステップS120(No)に続いて、譲渡決定部160は、所定の売買期間が終了したか否かを判断する(ステップS126)。所定の売買期間が終了していない場合(ステップS126:No)、ステップS120に戻る。
一方、所定の売買期間が終了した場合(ステップS126:Yes)、抽出部120は、画像記憶部190から全シーンの撮像画像、即ち、全部の撮像画像を抽出したか否かを判断する(ステップS128)。全シーンの撮像画像を抽出していない場合(ステップS128:No)、ステップS116に戻る。全シーンの撮像画像を抽出した場合(ステップS128:Yes)、図13のフローチャートは終了する。
以上、第1の実施形態による画像譲渡システム1、第2の実施形態による画像譲渡システム2によれば、マスメディア側は、多数の観戦者によって撮像された多数の静止画像のなかから媒体に掲載に最適な静止画像を見つけることができる。また、観戦者は、カメラマンとして試合に参加できるなど新たな楽しみを得ることができる。また、主催者サイド(例えば、チーム、球場)は、上記新たな楽しみの提供によって集客を伸ばすことができる。
なお、画像譲渡システム1の評価額受付部50は、画像譲渡システム1を構成する電子機器以外の機器端末(譲受希望人の使用する端末)から評価額等を受信すると説明したが、画像譲渡システム1を構成する電子機器が評価額受付部50を備え、当該電子機器(評価額受付部50)が譲受希望人による評価額等の入力を直接受け付けるようにしてもよい。また、画像譲渡システム2の受諾情報受付部150は、画像譲渡システム2を構成する電子機器以外の機器端末(譲受希望人の使用する端末)から受諾情報を受信すると説明したが、画像譲渡システム2を構成する電子機器が受諾情報受付部150を備え、当該電子機器(受諾情報受付部150)が譲受希望人による受諾情報の入力を直接受け付けるようにしてもよい。
また、図6(図13も同様)のフローチャートでは、試合等の終了後に、表示部40(140)に各シーンの撮像画像を表示したが、試合途中(各シーンの終了後の区切りがよい時間)に、表示部40(140)に各シーンの撮像画像を表示してオークション(売買)を開始してもよい。例えば、野球の場合には、各イニング(若しくは指定されたイニング)の終了後に、未表示の撮像画像を大型スクリーン(バックスクリーン)に表示するようにしてもよい。なお、試合途中に撮像画像を表示する態様では、試合終了の判断(図6のステップS14、図13のステップS114)は不要である。
[適用例]
以下、画像譲渡システム1の適用例として、サッカーの試合が可能な競技場Sに画像譲渡システム1を適用した場合について説明する。図14は、チームZの本拠地である競技場Sに適用した画像譲渡システム1の概念図である。競技場Sには、通信ゲート装置、サーバ、ストレージ、表示装置、メディア担当者用端末を設置する。
(通信ゲート装置)
通信ゲート装置は、例えば、図14(a)に示すように、競技場Sの出入口に設置する。通信ゲート装置は、観戦者持参のカメラ、又は、チームZ貸与のカメラと非接触通信する。通信ゲート装置は、エリアに関する情報(自席の属するエリアID、緯度経度情報−エリアID対応テーブル)を送信する。例えば、通信ゲート装置は、カメラ内に保持された座席情報に応じたエリアIDを送信する。カメラ内に座席情報を保持されていない場合には、通信ゲート装置の近傍に配属された球場係員が観戦者の座席を確認し、座席に応じたエリアIDを送信するように通信ゲート装置を制御してもよい。
また、通信ゲート装置は、ストレージにアクセスし、撮像画像を譲渡して得た特典(例えば、電子マネー、クーポン)をカメラに送信する。つまり、通信ゲート装置は、図14(b)に示すように、特典付与部80の機能を有する。
(サーバ)
サーバは、例えば、図14(a)に示すように、競技場Sの管理室に設置する。サーバは、カメラ、ストレージ、表示装置、メディア担当者用端末、外部のシステム(例えば、入金を管理するシステム)と通信する。サーバは、図14(b)に示すように、画像受信部10、抽出部20、表示制御部30、譲渡決定部60、画像提供部70の機能を有する。
(ストレージ)
ストレージは、例えば、図14(a)に示すように、競技場Sの管理室に設置する。ストレージは、サーバ、通信ゲート装置からアクセスされる。ストレージは、図14(b)に示すように、画像記憶部90、譲渡情報記憶部92の機能を有する。
(表示装置)
表示装置は、図14(a)に示すように、競技場Sの大型スクリーンである。表示装置は、サーバによって制御される。表示装置は、図14(b)に示すように、表示部40の機能を有する。
(メディア担当者用端末)
メディア担当者用端末は、図14(a)に示すように、競技場S内のメディア各社の関係者席に設置する。メディア担当者用端末は、サーバと通信する。メディア担当者用端末は、図14(b)に示すように、評価額受付部50の機能を有する(即ち、画像譲渡システム1を構成する電子機器自体が評価額受付部50を備える態様である)。
つまり、図14によれば、スポーツ等の開催場所に設置された装置(表示装置)が、第1の実施形態の画像譲渡システム1の表示部40の機能を有し、当該開催場所に設置された装置(メディア担当者用端末)が、第1の実施形態の画像譲渡システム1の評価額受付部50の機能を有し、また、当該開催場所に設置された装置(通信ゲート装置)が、第1の実施形態の画像譲渡システム1の特典付与部80の機能を有する。従って、例えば、各メディアの担当者は、現地にて、表示装置に表示される撮像画像を見つつ専用端末を操作して所望の撮像画像を入手し、一方の撮像画像を譲渡した撮像者は、現地にて、特典を得ることができる。
なお、メディア担当者用端末に、表示装置と同様の表示内容を表示するようにしてもよい。また、通信ゲート装置以外(例えば、コンビニエンスストアの端末)から、撮像画像を譲渡して得た特典を撮像者側に付与してもよい。
また、図14は、画像譲渡システム1の適用例であるが、画像譲渡システム2を適用する場合も同様である。例えば、スポーツ等の開催場所に存在する表示装置が、第2の実施形態の画像譲渡システム2の表示部140の機能を有し、当該開催場所に設置した装置(メディア担当者用端末)が、第2の実施形態の画像譲渡システム2の受諾情報受付部150の機能を有し、また、当該開催場所に設置した装置(通信ゲート装置)が、第2の実施形態の画像譲渡システム2の特典付与部180の機能を有してもよい。
また、図14は、サッカーの試合が可能な競技場Sへの適用例であるが、他の開催場所に画像譲渡システム1、画像譲渡システム2を適用する場合も同様である。
なお、画像譲渡システム1及び画像譲渡システム2は、図14に示したように、現地の装置(表示装置、メディア担当者用端末、通信ゲート装置)を利用して構築してもよいが、インターネットを用いて構築してもよい。つまり、インターネットを利用して、画像譲渡システム1による撮像画像のオークション、及び、画像譲渡システム2の撮像画像の売買を構築してもよい。
例えば、インターネット上のサーバが、撮像画像を受信する画像受信部10と、メディア担当者のパーソナルコンピュータの表示部40への撮像画像の表示を制御する表示制御部30と、上記パーソナルコンピュータから撮像画像の評価額を受信する評価額受付部(受信部)50と、評価額に応じて撮像画像の譲渡の成否を決定する譲渡決定部60とを備え、画像譲渡システム1による撮像画像のオークションを実現してもよい。
また、インターネット上のサーバが、撮像画像を受信する画像受信部110と、撮像者による撮像画像の評価額を受信する評価額受信部112と、メディア担当者のパーソナルコンピュータの表示部140への撮像画像及び評価額の表示を制御する表示制御部130と、上記パーソナルコンピュータから受諾情報(メディア担当者による評価額の受諾の意志)を受信する受諾情報受信部(受信部)150と、上記受諾情報に応じて撮像画像の譲渡の成否を決定する譲渡決定部160とを備え、画像譲渡システム2の撮像画像の売買を実現してもよい。
なお、インターネットを利用して実現する、画像譲渡システム1による撮像画像のオークション、及び、画像譲渡システム2の撮像画像の売買の場合、譲渡の成立前は、メディア担当者のパーソナルコンピューに実際の撮像画像ではなく縮小画像(サムネイル)を表示させるか、実際の撮像画像をローカルディスクに保存できないような形式にて表示させるとよい。
なお、第1、第2の実施形態において、撮像画像の譲受人(譲受希望人)はメディア担当者であると説明したが、メディア担当者以外を譲受人(譲受希望人)とすることも可能である。例えば、インターネットを利用して、画像譲渡システム1による撮像画像のオークション、画像譲渡システム2の撮像画像の売買を実現すれば、多くの者を譲受希望人としてオークション、売買に参加させることができる。
なお、本発明の各実施形態による画像譲渡システム1、2の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本発明の各実施形態による画像譲渡システム1、2の各処理に係る上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、SDカード、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。