JP2013235196A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013235196A
JP2013235196A JP2012108865A JP2012108865A JP2013235196A JP 2013235196 A JP2013235196 A JP 2013235196A JP 2012108865 A JP2012108865 A JP 2012108865A JP 2012108865 A JP2012108865 A JP 2012108865A JP 2013235196 A JP2013235196 A JP 2013235196A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
sacrificial layer
crystal display
display device
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012108865A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Misono
健司 御園
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2012108865A priority Critical patent/JP2013235196A/ja
Publication of JP2013235196A publication Critical patent/JP2013235196A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】優れた量産性でフレキシブル液晶表示装置の製造を行う。
【解決手段】支持基板211上に犠牲層221を形成する犠牲層形成ステップにおいて、シール領域12に対応した開口を有するパターンとなるように犠牲層221を設け、第3の工程において、犠牲層221の開口を通るように光照射を行ってシール材を硬化し、第1積層体及び第2積層体を貼り合わせる。
【選択図】図4

Description

本発明は、可撓性を有する液晶表示装置の製造方法に関する。
フラットパネルディスプレイとして、液晶表示装置が広く使用されている。その中でも、近年、可撓性を有する基体を有するフレキシブル液晶表示装置が注目されている。
液晶表示装置の製造方法としては、直接、支持基板上に表示素子を作り込む方法と、仮の基板上に作製した表示素子を表示装置の支持基材上に移動させる方法とがある。前者の方法は、支持基板が、ガラス基板等の所定の程度の強度を有している必要がある。フレキシブル液晶表示装置では、基体が強度を有しないので、後者の方法により作製される。
例えば、特許文献1には、ガラス基板、プラスチック基板、画素回路のアレイ、及びディスプレイ層を順に積層形成し、その後、プラスチック基板から硬質キャリア層を剥離するステップを含むアクティブマトリクスディスプレイ装置の製造方法が開示されている。プラスチック基板をガラス基板から剥離する方法としては、3つの方法が挙げられている。1つ目は、ガラス基板側から直接レーザー照射を行って、プラスチック層を剥離させる方法である。2つ目の方法は、ガラス基板とプラスチック基板との間に剥離層を形成しておき、剥離層にレーザー照射を行って剥離する方法である。3つ目の方法は、2つ目と同様にガラス基板とプラスチック基板との間に剥離層を形成しておき、ランプ又はホットプレートを用いて剥離層を高速に加熱して剥離する方法である。また、2つ目及び3つ目の方法の剥離層としては、アモルファスシリコン(a−Si)やクロム、ポリイミド等の黄色プラスチック等で形成することが開示されている。
特表2007−512568号公報
特許文献1に挙げられた上記3つの方法のうち、剥離層を形成しない1つ目の方法によってガラス基板及びプラスチック基板の剥離を行うと、レーザーのアブレーション時の加工痕(デブリやショット痕)がプラスチック基板上に直接残ってしまうこととなり、表示品位や光学特性が低下する虞がある。
一方、2つ目や3つ目の方法のようにガラス基板とプラスチック基板との間に剥離層を形成している場合には、プラスチック基板にレーザーの加工痕が残る問題を抑制することができる。しかしながら、基板の全面に透過性を有しない剥離層を設けると、シール領域に紫外線や可視光を照射することができず、シール材の硬化を、光硬化以外の方法で行うこととなる。そして、シール材の硬化を光硬化以外の方法で行うことにより、液晶層の形成において液晶滴下注入方式を採用できず、液晶材料を、毛細管現象を利用した真空含浸注入方式により2枚の基板間に導入することとなり、タクトタイムが大幅に延びてしまう。
但し、剥離層としてポリイミド等の黄色プラスチックを採用する場合には、剥離層は近紫外光を透過する。そのため、シール材を光硬化によって硬化することが可能である。しかしながら、黄色ポリイミドをレーザーアブレーションにより剥離すると、レーザー照射によって、照射側のポリイミド膜の表層の分子鎖が切断されるので、ポリイミド膜は完全に除去されず、表示装置に黄色膜が残ってしまうこととなる。従って、剥離層を黄色のポリイミド膜で形成する場合は、反射型液晶ディスプレイにしか適用することができない。
本発明は、可撓性を有する液晶表示装置を、量産性の優れた製造方法により作製することを目的とする。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、支持基板上に犠牲層を形成する犠牲層形成ステップと、上記犠牲層上に素子層保護膜を形成する素子層保護膜形成ステップと、上記素子層保護膜上に、表示領域に対応して表示素子層を形成する表示素子層形成ステップと、をそれぞれ経ることにより、支持基板、犠牲層、素子層保護膜、及び表示素子層がこの順に形成された第1積層体及び第2積層体を作製する第1の工程と、上記第1積層体及び第2積層体のいずれか一方の表示素子層側表面に液晶材料を滴下すると共に、該第1積層体及び第2積層体のいずれか一方又は他方の表示素子層側表面に、上記表示領域を囲う枠状のシール領域にシール材を塗布し、その後、各々の表示素子層間の上記シール材に囲まれた領域に上記液晶材料が介在されるように第1積層体及び第2積層体を重ね合わせる第2の工程と、を備え、上記第1の工程の犠牲層形成ステップにおいて、上記第1積層体及び第2積層体のうち少なくとも一方の犠牲層が、上記シール領域に対応した開口を有するパターンとなるように形成され、上記第1積層体又は上記第2積層体の上記支持基板の表面から上記犠牲層の開口を通るように光照射を行ってシール材を硬化し、上記第1積層体及び第2積層体を貼り合わせる第3の工程と、上記第1積層体及び第2積層体のそれぞれにおいて、上記犠牲層及び上記支持基板を除去して上記素子層保護膜を露出する第4の工程と、
上記第1積層体及び第2積層体のそれぞれにおいて、上記露出した素子層保護膜に基体層を貼り付ける第5の工程と、をさらに備えることを特徴とする。
上記の製造方法によれば、犠牲層形成ステップにおいて、犠牲層がシール領域に対応した開口を有するので、第3の工程において、犠牲層が不透明であっても、犠牲層の開口を通るように光照射してシール材の硬化を行うことができる。シール材に光照射すると短時間でシール材を硬化することができるため、基板の貼合せアライメント決めやセルギャップ決めを短時間で処理する必要がある液晶滴下注入方式を採用することができ、優れた量産性で液晶表示装置を製造することができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記支持基板が複数の表示領域がマトリクス状に配置されたマザー基板であって、上記第5の工程の後、上記基体層を貼り付けた積層体を分断してパネルサイズに分断する第6の工程をさらに備える場合、上記犠牲層形成ステップにおいて、互いに隣接する表示領域に設けられた犠牲層は非連続に設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、犠牲層が非連続に形成されている、即ち、各パネル毎に犠牲層が独立して設けられていることにより、犠牲層の応力が隣のパネルの犠牲層にまで伝わらないので、TFT基板側の積層体に反りが生じるのが抑制される。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記第4の工程において、上記犠牲層及び支持基板の除去を、支持基板の全面に、波長が340〜360nmのレーザーを照射することが好ましい。
上記の方法によれば、犠牲層が設けられている領域においては、340〜1200nm程度の波長のレーザーを照射することにより犠牲層の材料が昇華するので、犠牲層が表示素子層から剥離される。一方、犠牲層が設けられない領域においては、100〜360nm程度の波長のレーザーを照射することによりレーザーアブレーションによって支持基板が表示素子層から剥離される。そのため、それぞれの波長の範囲である340〜360nm程度の波長のレーザー光を基板全面に照射することにより、犠牲層が設けられているか否かにかかわらず、犠牲層及び支持基板を除去することが可能となる。
また、本発明の液晶表示装置の製造方法は、第4の工程において、支持基板の全面にフラッシュランプを照射すると共に、犠牲層が存在しない領域には波長が100〜360nmのレーザーを照射して、上記犠牲層及び支持基板の除去を行ってもよい。
上記の方法によれば、基板全面に対するフラッシュランプ照射によって犠牲層が昇華されて表示素子層から剥離されるので、レーザー照射時のように基板全面に対して走査する必要が無く、基板全面に一度に光照射を行うことができる。従って、全面にレーザー照射を行う場合よりもタクトタイムを短縮することができ、さらに優れた量産性が得られる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記犠牲層形成ステップで設けた犠牲層の開口に、透明導電膜をパターン形成してもよい。
この場合、第4の工程において、支持基板の全面にフラッシュランプを照射すると共に、上記透明導電膜に電流を流すことにより、上記犠牲層及び支持基板の除去を行うことが好ましい。
上記の方法によれば、基板全面に対するフラッシュランプ照射によって犠牲層が昇華されて表示素子層から剥離される一方、犠牲層が無い領域では、電流を流したときに発生するジュール熱によって支持基板が剥離される。従って、基板に対してレーザーの走査を行う必要が無く、タクトタイムを短縮することができ、さらに優れた量産性が得られる。
上記犠牲層は、チタン膜やアルミニウム膜で形成されていてもよい。また、犠牲層は、アモルファスシリコン膜で形成されていてもよい。
上記素子層保護膜は、ポリイミド膜と、該ポリイミド膜の上記表示素子層側表面に積層されたパッシベーション膜とで形成されていることが好ましい。
本発明によれば、可撓性を有する液晶表示装置を、量産性の優れた製造方法により作製することができる。
実施形態1に係る液晶表示装置の平面図である。 図1のII−II線における断面図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造方法を示すフローチャートである。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程において、犠牲層の形成パターンを示す平面図である。 図4のV−V線における断面図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態1の液晶表示装置の製造工程の説明図である。 実施形態3の液晶表示装置の製造工程において、犠牲層の形成パターンを示す平面図である。 実施形態3の液晶表示装置の製造工程において、TFT基板側積層体とCF基板側積層体を重ねた状態を示す断面図である。 変形例1の液晶表示装置の製造工程において、犠牲層の形成パターンを示す断面図である。 変形例2の液晶表示装置の製造工程において、TFT基板側積層体とCF基板側積層体を重ねた状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る液晶表示装置を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
《実施形態1》
<液晶表示装置>
図1は、本発明の実施形態1に係る液晶表示装置1の液晶表示パネル10の模式的に示す平面図である。また、図2は、図1のII−II線における断面図である。この液晶表示装置1は、例えば、携帯情報機器やテレビのディスプレイ用途のものである。
液晶表示装置1は、液晶表示パネル10を備え、これに、不図示の偏光板やバックライトユニット等が取り付けられて構成されている。液晶表示パネル10は、TFT基板101及びCF基板102が互いに対向して配置された構成を有する。両基板101,102間に構成された空間のうちシール材140で囲まれた領域に液晶層150が設けられている。TFT基板101は、周縁部のうちの一辺において、CF基板102から延出し、CF基板102よりも一回り大きく形成されている。
液晶表示装置1は、周縁部の枠状の領域が非表示領域11となっており、非表示領域11に沿って、シール材140が設けられるシール領域12を備える。シール領域12に囲まれた矩形の領域は、例えばマトリクス状に配置された複数の画素等で構成される表示領域13となっている。非表示領域11のうち、TFT基板101のCF基板102から延出する領域は周辺回路領域14を構成し、ゲートドライバやソースドライバ等のドライバ15やフレキシブルプリント配線板(不図示)等が実装されている。また、液晶表示装置1は、後述するように基体層111,112が可撓性を有しており、液晶表示装置1全体としても良好な可撓性を有する。
TFT基板101は、基体層111上に素子層保護膜121及び表示素子層131が積層された構成を有する。
基体層111は、例えば、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シロキサン複合ポリマー等の可撓性を有する材料で構成されている。基体層111は、例えば厚さが30〜300μmである。
素子層保護膜121は、ポリイミド膜とその表示素子層131側のパッシベーション膜とが積層された構成を有する。ポリイミド膜の膜厚は、例えば3〜15μm程度である。ポリイミド膜は、例えば、スリットコータ、オフセット印刷、スピン塗布等の方法で成膜される。パッシベーション膜は、例えば、SiOx膜、SiON膜、SiNx膜等の無機膜やそれらの積層膜等で形成されている。パッシベーション膜の膜厚は、例えば100〜400nm程度である。パッシベーション膜は、例えば、スパッタ法やCVD法等の方法で成膜される。
ポリイミド膜と表示素子層131との間にパッシベーション膜が設けられていることにより、薄膜トランジスタや液晶層への不純物の混入が抑制される。また、ポリイミド膜と表示素子層131との間にパッシベーション膜が設けられていることにより、素子層保護膜121上に半導体等を形成するときの膜の密着力が高まることが期待される。さらに、ポリイミド膜と表示素子層との間にパッシベーション膜が設けられていることにより、素子層保護膜121上に表示素子層131の薄膜トランジスタや配線を形成するために、支持基板211,犠牲層221及び素子層保護膜121の積層体に真空蒸着、スパッタ処理を施しても、素子層保護膜121の表面には、ポリイミド膜ではなくパッシベーション膜が露出しているので、低分子のポリイミドやイミド化残留物などがポリイミド膜から拡散するのが抑制され、結果として、スパッタ装置や蒸着装置が汚染されるのが防止できる。
表示素子層132は、詳細な構成は図示しないが、各画素に対応するように複数のTFT素子がマトリクス状に形成され、それらを覆うように層間絶縁膜や平坦化膜が設けられ、複数のTFT素子のドレイン電極のそれぞれに導通する複数の画素電極が設けられ、さらに、基板全面を覆うように配向膜が形成された構成を有する。TFT素子、層間絶縁膜、平坦化膜、画素電極、及び配向膜のそれぞれは、一般に公知の構成のものである。
CF基板102は、基体層112上に素子層保護膜122及び表示素子層132が積層された構成を有する。
基体層112は、例えば、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シロキサン複合ポリマー等の可撓性を有する材料で構成されている。基体層112は、例えば厚さが30〜300μmである。
素子層保護膜122は、ポリイミド膜とその表示素子層132側のパッシベーション膜とが積層された構成を有する。ポリイミド膜の膜厚は、例えば3〜15μm程度である。ポリイミド膜は、例えば、スリットコータ、オフセット印刷、スピン塗布等の方法で成膜される。パッシベーション膜は、例えば、SiOx膜、SiON膜、SiNx膜等の無機膜やそれらの積層膜等で形成されている。パッシベーション膜の膜厚は、例えば100〜400nm程度である。パッシベーション膜は、例えば、スパッタ法やCVD法等の方法で成膜される。ポリイミド膜と表示素子層132との間にパッシベーション膜が設けられていることにより、カラーフィルタや液晶層への不純物の混入が抑制される。
表示素子層132は、各画素に対応するように形成された赤色、緑色、及び青色のカラーフィルタと、それらを区画するブラックマトリクスで構成されたカラーフィルタ層が形成され、カラーフィルタ層上の全面を覆うように平坦化膜、対向電極及び配向膜が形成された構成を有する。カラーフィルタ層、平坦化膜、対向電極及び配向膜のそれぞれは、一般に公知の構成のものである。
<液晶表示装置の製造方法>
次に、図3のフローチャートに従って、本実施形態の液晶表示装置の製造方法について説明する。
[TFT基板側積層体の作製]
(犠牲層パターン形成)
まず、TFT基板側の積層体の支持体となる支持基板211を準備する。支持基板211は、例えば、厚さが0.7mm程度のガラス基板である。支持基板211は、液晶表示パネル10を複数個、多面取りして作製するためのマザー基板のサイズのものである。
次に、図4及び5に示すように、ステップS11において、支持基板211上に犠牲層221を形成する。
犠牲層221は、チタン(Ti)やアルミニウム(Al)等の金属膜で形成してもよく、アモルファスシリコン(a−Si)膜等で形成してもよい。犠牲層221を金属膜で構成する場合には、例えば、スパッタ法を用いて、厚さが100〜300nmとなるように形成する。犠牲層221をa−Si膜で構成する場合には、例えば、CVD法やスパッタ法を用いて、厚さが100〜300nmとなるように形成する。
金属膜又はa−Si膜を支持基板211の全面に成膜した後、ドライエッチングを行うことにより、金属膜又はa−Si膜をパターニングして犠牲層221とする。このとき、犠牲層221を形成するパターン(図4の斜線で示す領域を参照。)は、シール材140を設けることとなるシール領域12に対応して、矩形枠状の開口部を有するものとする。また、犠牲層221は、各液晶表示パネル10毎に独立して、島状に形成されていることが好ましい。換言すると、犠牲層221は、作製する複数の液晶表示パネル10のうち隣接する2つを区画するマージン領域においては、非連続であることが好ましい。これにより、犠牲層221の膜応力が隣の液晶表示パネル10のところにまで伝わらないので、TFT基板側の積層体に反りが生じるのが抑制される。
(素子層保護膜形成)
素子層保護膜121の形成に先行して、犠牲層221の表面処理を行う。まず、水洗浄により犠牲層221表面の塵埃(パーティクル)除去を行った後、犠牲層221表面の膜密着力を高める目的で、シランカップリング剤の塗布、プラズマ処理、界面活性剤の塗布、エキシマUV処理等の処理のうち任意のものを行う。
続いて、ステップS12において、犠牲層221の表面にポリイミド膜及びパッシベーション膜を順番に成膜して、素子層保護膜121を形成する(図6を参照。)。
まず、例えばスリットコータ、オフセット印刷、スピン塗布等の方法を用いて、例えば厚さが3〜15μmのポリイミド膜を成膜する。次に、溶剤飛ばしやイミド化処理をする目的で、このポリイミド膜を焼成する。次いで、ポリイミド膜表面を水洗浄してパーティクル除去し、続いて、スパッタ法やCVD法等を用いて、例えば厚さが100〜400nmのパッシベーション膜を成膜する。
ここで形成される素子層保護膜121は、前工程で形成した犠牲層(厚さ100〜300nm程度)と比較して厚さが大きいので、犠牲層221の開口部であるかどうかにかかわらず、基板全面に亘って平坦な表面を有する膜となる。
(表示素子層形成)
次いで、図6に示すように、ステップS13において、素子層保護膜121上に表示素子層131を形成する。具体的には、表示素子層131として、公知の方法により、TFT素子、層間絶縁膜、平坦化膜、画素電極、及び配向膜を順番に形成する。
これにより、TFT基板側の積層体201が作製される。
[CF基板側積層体の作製]
(犠牲層パターン形成)
TFT基板側の積層体201の作製とは独立して、CF基板側の積層体202の作製を行う。
まず、CF基板側の積層体の支持体となる支持基板212を準備する。支持基板212は、例えば、厚さが0.7mm程度のガラス基板である。支持基板212は、液晶表示パネル10を複数個、多面取りして作製するためのマザー基板のサイズのものである。
次に、ステップS21において、支持基板212上に犠牲層222を形成する。
犠牲層222は、チタン(Ti)やアルミニウム(Al)等の金属膜で形成してもよく、アモルファスシリコン(a−Si)膜等で形成してもよい。犠牲層222を金属膜で構成する場合には、例えば、スパッタ法を用いて、厚さが100〜300nmとなるように形成する。犠牲層222をa−Si膜で構成する場合には、例えば、CVD法やスパッタ法を用いて、厚さが100〜300nmとなるように形成する。
金属膜又はa−Si膜を支持基板212の全面に成膜した後、ドライエッチングを行うことにより、金属膜又はa−Si膜をパターニングして犠牲層222とする。このとき、犠牲層222を形成するパターンは、シール材140を設けることとなるシール領域12に対応して、矩形枠状の開口部を有するものとする。また、犠牲層222は、各液晶表示パネル10毎に独立して、島状に形成されていることが好ましい。換言すると、犠牲層222は、作製する複数の液晶表示パネル10のうち隣接する2つを区画するマージン領域においては、非連続であることが好ましい。これにより、犠牲層222の膜応力が隣の液晶表示パネル10のところにまで伝わらないので、TFT基板側の積層体に反りが生じるのが抑制される。
(素子層保護膜形成)
素子層保護膜122の形成に先行して、犠牲層222の表面処理を行う。まず、水洗浄により犠牲層222表面の塵埃(パーティクル)除去を行った後、犠牲層222表面の膜密着力を高める目的で、シランカップリング剤の塗布、プラズマ処理、界面活性剤の塗布、エキシマUV処理等の処理のうち任意のものを行う。
続いて、ステップS12において、犠牲層222の表面にポリイミド膜及びパッシベーション膜を順番に成膜して、素子層保護膜122を形成する。
まず、例えばスリットコータ、オフセット印刷、スピン塗布等の方法を用いて、例えば厚さが3〜15μmのポリイミド膜を成膜する。次に、溶剤飛ばしやイミド化処理をする目的で、このポリイミド膜を焼成する。次いで、ポリイミド膜表面を水洗浄してパーティクル除去し、続いて、スパッタ法やCVD法等を用いて、例えば厚さが100〜400nmのパッシベーション膜を成膜する。素子層保護膜122は、前工程で形成した犠牲層(厚さ100〜300nm程度)と比較して厚さが大きいので、犠牲層222の開口部であるかどうかにかかわらず、基板全面に亘って平坦な表面を有する膜となる。
(表示素子層形成)
次いで、ステップS23において、素子層保護膜122上に表示素子層132を形成する。具体的には、表示素子層132として、公知の方法により、カラーフィルタ層、平坦化膜及び対向電極を順番に形成する。
その後、CF基板積層体202の液晶層側からレーザーを照射して、素子層保護膜122及び表示素子層132のうち端子領域に対応する部分を分離する(事前切り込み)。ここでは、例えばCOレーザーを、素子層保護膜122及び犠牲層222の界面まで達するように照射する。事前切り込みをすることにより、ステップS51において支持基板212を剥離した後、素子層保護膜122及び表示素子層132のうち端子領域に対応する部分を、簡単に、精度よく除去することができる。
続いて、例えばオフセット印刷やインクジェット法等の公知の方法を用いてポリイミド膜を成膜し、配光膜とする。
これにより、図7に示すように、CF基板側の積層体202が作製される。
(シール材塗布)
次に、ステップS31において、CF基板側の積層体202のシール領域12に対して、例えばディスペンサ法等を用いてシール材140aを枠状に描画する。ここでは、シール材140aとして、紫外線により硬化する成分と熱により硬化する成分を共に含んだ一液性の樹脂シール材を用いる。
なお、ここでは、CF基板側積層体202上にシール材140aを塗布するとして説明したが、TFT基板側積層体201にシール材140aの塗布を行ってもよい。但し、タクトタイムを短くする観点からは、CF基板側の積層体202上にシール材を塗布することが好ましい。
(液晶材料滴下・基板重ね合わせ)
続いて、TFT基板側積層体201、及びシール材140aの塗布を行ったCF基板側積層体202を真空雰囲気下に移動させる。
そして、ステップS32において、TFT基板側積層体201の表示素子層131の表面に、液晶滴下注入方式を用いて、液晶材料を滴下する。その後、図8に示すように、ステップS33において、TFT基板側積層体201の液晶材料が滴下された側の表面と、CF基板側積層体202の配向膜が形成された側の表面とが対向するようにアライメントをとり、両積層体201,202の重ね合わせを行う。重ね合わせ後、積層体201,202の重ね合わせ体の圧力雰囲気を常圧に戻す。
なお、ここでは、TFT基板側積層体201上に液晶材料の滴下を行うとして説明したが、例えば、基板の膜構成等からTFT基板側では液晶材料の広がりを制御しにくい場合には、CF基板側積層体202に液晶材料を滴下してもよい。また、シール材140aを塗布したのと同じ側の積層体に対して液晶材料の滴下を行ってもよい。
(シール材硬化)
積層体201,202を重ね合わせ、両者の間のセルギャップが所定の大きさになった後、図9に示すように、ステップS34において、TFT基板側積層体201の支持基板211側からシール領域12に対して紫外線の照射を行い(図9の矢印Aを参照。)、シール材140aを硬化して、積層体201,202間のセルギャップを固定する。
さらに、紫外線硬化されたシール材140aに対して、例えば120〜140℃程度で30〜90分程度加熱を行い、シール材140aを本硬化して積層体201,202間の空間を封止する。なお、加熱を行うことにより、シール材140aの本硬化と同時に、シール材140aのうち紫外線硬化性の成分がアニールされて歪みがとれると共に、液晶材料の再配向処理が行われる。
なお、上記の紫外線硬化の工程においては、シール材140aの成分やその他の構成に応じて、紫外線の代わりに近紫外線や可視光を照射してもよい。
(支持基板剥離(TFT基板側))
次に、ステップS41において、積層体201,202の重ね合わせ体から、TFT基板側積層体201の支持基板211及び犠牲層221を剥離する。
具体的には、まず、図10に矢印Bで示すように、支持基板211の表面から犠牲層221に対して、レーザーの照射を行う。このとき、支持基板211と犠牲層221の界面付近に焦点を合わせてレーザー照射を行う。
レーザー照射により支持基板211及び犠牲層221が剥離される原理は、犠牲層221が存在する領域と、シール領域12や各パネルの区画部分のように犠牲層221が無い領域とで異なっている。
犠牲層221が存在する領域では、犠牲層221を構成する材料が昇華することにより犠牲層221が剥離される。犠牲層221の材料がガス放出、気化、昇華等の相変化を起こすためのレーザーの波長としては、340〜1200nm程度であることが好ましい。犠牲層221を構成する材料は、レーザーが照射された瞬間に昇華し、昇華した後は、支持基板211の表面でただちに凝固するので、素子層保護膜121の表面には残らないで完全に除去される。
一方、犠牲層221が無い領域では、レーザーアブレーションにより、素子層保護膜121が支持基板211から剥離される。レーザーアブレーションを生じさせるためのレーザーの波長としては、100〜360nm程度であることが好ましい。
従って、照射するレーザーとして、波長が340〜360nm程度のものを用いることにより、基板全面に一括してレーザーの照射を行うことができる。このようなレーザーとしては、例えば、波長が355nmのYAGレーザーや波長が351nmのエキシマレーザーが挙げられる。
これにより、図11に示すように、支持基板211及び犠牲層221が除去される。
なお、犠牲層221のある領域と無い領域とで別々にレーザーの照射を行ってもよく、例えば、犠牲層221のある領域には波長が530nmのYAGレーザーを照射する一方で、犠牲層221の無い領域には波長が308nmのエキシマレーザーを照射して、支持基板211の剥離を行ってもよい。
(基体層貼り付け)
続いて、図12に示すように、ステップS42において、露出した素子層保護膜121の表面に、シ−ト状又は液体状の熱硬化性接着剤又は光硬化性接着剤を用いて、基体層111を貼り付ける。なお、基体層111の貼り付け表面が装飾的理由から凸凹になっているときや、高い貼り付け精度が必要とされるときは、液体系の接着剤を用いることが好ましく、この場合には、真空雰囲気下で貼合せを行う。基体層111は、光学的等方性を有する材料で構成されている。液晶表示装置1が透過型液晶表示装置の場合、後工程において周辺回路等を実装するときのプロセス温度への耐性が要求されるので、基体層111は、ガラス転移点Tgが150℃以上の耐熱性を有する材料で構成されている。基体層111は、例えば、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シロキサン複合ポリマー等からなるフィルムで構成されている。
これにより、TFT基板側において、基体層111、素子層保護膜121及び表示素子層131からなるTFT基板101が構成される。
(剛体貼り付け)
次いで、図13に示すように、ステップS43において、前ステップS42で貼り付けた基体層111の表面に剛体231を貼り付ける。これにより、後工程においてCF基板側積層体202から支持基板212を除去しても、これら積層体が撓むことなく平板状に支持される。剛体231は、大気下での貼り付け、引き剥がしが容易な微粘着シート等で仮貼りしてもよく、基体層111の表面に吸着させてもよい。剛体231は、基体層111に傷を付けないように、表面が平滑なもので構成されている。剛体231は、例えば、ガラス板やステンレス鋼(SUS)で構成されている。
(支持基板剥離(CF基板側))
次に、ステップS51において、剛体231,TFT基板101及び積層体202の重ね合わせ体から、CF基板側積層体202の支持基板212及び犠牲層222を剥離する。
具体的には、まず、図14に矢印Cで示すように、支持基板212の表面から犠牲層222に対して、レーザーの照射を行う。
レーザー照射により支持基板212及び犠牲層222が剥離される原理は、犠牲層222が存在する領域と、シール領域12や各パネルの区画部分のように犠牲層222が無い領域とで異なっている。
犠牲層222が存在する領域では、犠牲層222を構成する材料が昇華することにより犠牲層222が剥離される。犠牲層222の材料がガス放出、気化、昇華等の相変化を起こすためのレーザーの波長としては、340〜1200nm程度であることが好ましい。犠牲層222を構成する材料は、素子層保護膜122と犠牲層222の界面側の表層がレーザーで照射された瞬間に昇華し、昇華した後は、支持基板212の表面でただちに凝固するので、素子層保護膜122の表面には残らないで完全に除去される。
一方、犠牲層222が無い領域では、レーザーアブレーションにより、素子層保護膜122が支持基板212から剥離される。レーザーアブレーションを生じさせるためのレーザーの波長としては、100〜360nm程度であることが好ましい。
従って、照射するレーザーとして、波長が340〜360nm程度のものを用いることにより、基板全面に一括してレーザーの照射を行うことができる。このようなレーザーとしては、例えば、波長が355nmのYAGレーザーや波長が351nmのエキシマレーザーが挙げられる。
これにより、図15に示すように、支持基板212及び犠牲層222が除去される。
なお、犠牲層222のある領域と無い領域とで別々にレーザーの照射を行ってもよく、例えば、犠牲層222のある領域には波長が530nmのYAGレーザーを照射する一方で、犠牲層222の無い領域には波長が308nmのエキシマレーザーを照射して、支持基板212の剥離を行ってもよい。
支持基板212を剥離した後は、上記ステップS23においてCF基板積層体202のうち事前切り込みを行った部分を切断して、素子層保護膜122及び表示素子層132のうち端子領域を除去する。
なお、ステップS23において、CF基板積層体202の対向電極を作製した後に素子層保護膜122及び表示素子層132に切り込みを入れる代わりに、CF基板積層体202の液晶層側となる表面に、レーザーストッパ層を形成してもよい。この場合、ステップS51において支持基板212を剥離した後、CF基板側の積層体202の外側からレーザーを照射して端子領域に対応する部分を除去して端子出ししてもよい。なお、端子出しは、ステップS51の直後でなくてもよく、支持基板212を剥離した後であって、ステップS63において回路部材を実装する前の任意のタイミングで行う。
(基体層貼り付け)
続いて、図16に示すように、ステップS52において、露出した素子層保護膜122の表面に、シ−ト状又は液体状の熱硬化性接着剤又は光硬化性接着剤を用いて、基体層112を貼り付ける。なお、基体層112の貼り付け表面が装飾的理由から凸凹になっているときや、高い貼り付け精度が必要とされるときは、液体系の接着剤を用いることが好ましく、この場合には、真空雰囲気下で貼合せを行う。基体層112は、光学的等方性を有する材料で構成されている。基体層112は、例えば、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シロキサン複合ポリマー等からなるフィルムで構成されている。なお、ここで貼り付ける基体層112としては、パネルの周辺回路領域14を覆わないよう、例えば、周辺回路領域14に対応する部分に開口を有するフィルムを用いる。
これにより、CF基板側において、基体層112、素子層保護膜122及び表示素子層132からなるCF基板102が構成される。
なお、ここでは、CF基板側のガラス基板の剥離に先行して、TFT基板側のガラス基板の剥離を行ったが、CF基板側のガラス基板の剥離をTFT基板側よりも先に行ってもよい。但し、CF基板側は、端子部対応領域とそれ以外の領域との境界に段差が存在するので、TFT側の基体層の貼り付け時に接着剤に気泡が入る虞があるため、TFT基板側を先に行うことが好ましい。
(剛体除去)
続いて、図17に示すように、ステップS53において、剛体を持ち上げることにより、基体層111から剛体231を除去する。
(パネル分断)
次いで、図18に示すように、ステップS61において、上記工程を経て作製した重ね合わせ体を各パネルサイズに分断する。
(偏光板貼り付け・回路部材実装)
最後に、ステップS62において、基体層111,112の表面に偏光板を貼り付け、さらに、ステップS63において、TFT基板101の周辺回路領域14へ回路部材の実装等を行うことにより、液晶表示装置1が完成する。
<実施形態1の効果>
本実施形態によれば、犠牲層形成ステップS11,S12において、犠牲層221,222がシール領域12に対応した開口を有するので、シール材140aを硬化するステップS34において、犠牲層221,222が不透明であっても光照射によりシール材140aの硬化を行うことができる。そのため、液晶層150を液晶滴下注入方式によって形成することができ、優れた量産性で液晶表示装置1を製造することができる。
《実施形態2》
次に、実施形態2に係る液晶表示装置1について説明する。なお、実施形態1と同一又は対応する構成については実施形態1と同一の参照符号を用いて説明する。
実施形態2に係る液晶表示装置1は、実施形態1と同一の構成を有する(図1及び2を参照。)。
<液晶表示装置の製造方法>
この液晶表示装置1は、製造工程中のステップS41及びステップS51における支持基板211,212及び犠牲層221,222の剥離方法が異なる点を除いて、実施形態1と同一の方法で作製される。
(支持基板の剥離)
ステップS41においては、レーザー照射ではなく、フラッシュランプ照射を行うことにより、積層体201,202の重ね合わせ体から、TFT基板側積層体201の支持基板211及び犠牲層221を剥離する。
具体的には、まず、支持基板211の表面の全面に、フラッシュランプ光を照射する。このとき用いるフラッシュランプとしては、例えば、ハロゲンランプやキセノンランプ等が挙げられる。これにより、犠牲層221が昇華し、素子層保護膜121の表面から犠牲層221が剥離される。
一方、犠牲層221が無い領域では、フラッシュランプ照射により素子層保護膜121から支持基板211を剥離することができないので、シール領域12等の犠牲層221が設けられていない領域に対して波長が100〜360nm程度のレーザーを照射し、レーザーアブレーションにより、支持基板211を素子層保護膜121から剥離する。
TFT基板側の支持基板211及び犠牲層221を剥離した後は、ステップS42及びS43において、実施形態1と同様に基体層111の貼り付け及び剛体231の貼り付けを行う。
続いて、ステップS51において、TFT基板側の支持基板211と同様にして支持基板212及び犠牲層222の剥離を行う。
<実施形態2の効果>
実施形態2によれば、レーザー照射ではなくフラッシュランプ照射によって犠牲層221、222の剥離を行うので、レーザー照射時のように基板全面に対して走査する必要が無く、基板全面に一度に光照射を行うことができる。従って、実施形態1の場合よりもタクトタイムを短縮することができ、さらに優れた量産性が得られる。
実施形態2において得られるその他の効果については、実施形態1と同様である。
《実施形態3》
次に、実施形態3に係る液晶表示装置1について説明する。なお、実施形態1と同一又は対応する構成については実施形態1と同一の参照符号を用いて説明する。
実施形態3に係る液晶表示装置1は、実施形態1と同一の構成を有する(図1及び2を参照。)。
<液晶表示装置の製造方法>
この液晶表示装置1の製造方法は、ステップS11やステップS21における犠牲層パターンの形成において、シール領域12に対応する矩形枠状の領域を、実施形態1では開口部としていたのに対し、実施形態3では、図19に示すように透明導電膜241,242を形成する点で、実施形態1と異なっている。
具体的には、ステップS11やステップS21において、犠牲層221や222のパターン形成の後に、例えばスパッタ法等を用いて、透明導電膜241,242を成膜する。透明導電膜241,242は、例えば、ITOやIZO等の透明導電材料で形成される。透明導電膜241,242の厚さは、各犠牲層221,222の厚さと同一であっても、異なっていても構わないが、透明導電材料の成膜時間の短縮や材料の消費を抑制する観点からは、透明導電膜241,242の厚さの方が犠牲層221、222よりも薄いことが好ましい。透明導電膜241,242は、例えば、厚さが50〜300nmである。
透明導電膜241,242を形成したシール領域12では、ステップS41,S51における支持基板211,212の剥離の工程において、実施形態2のように基板全面にランプの照射を行って、表示素子層131、132から犠牲層221,222を剥離する。一方、犠牲層221,222が設けられていない透明導電膜241,242の領域には、透明導電膜241,242に電流を流し、発生したジュール熱によって支持基板211,212を剥離する。なお、犠牲層221,222及び透明導電膜241,242のうちいずれも設けられていない領域(各パネルを区画する領域)については、レーザー照射を行ってレーザーアブレーションにより支持基板211,212を剥離する。
なお、透明導電膜241,242のそれぞれを、各パネルを区画する領域をも覆うように形成し、ジュ−ル熱によって支持基板211,212を剥離してもよい。
なお、ステップS41,S51において、実施形態1と同様に基板全面にレーザー照射を行って支持基板211,212を剥離することも可能である。
なお、本実施形態では、ステップS12,S22において、透明導電膜241,242がシール領域12にのみ形成されるようにウェットエッチングを行うとして説明したが、透明導電膜241,242が各支持基板211,212の全面を覆うように成膜した後のエッチングの工程を省略してもよい。但し、ジュール熱によって透明導電膜241,242を剥離すると、透明導電膜241,242と素子層保護膜121、122の表面に剥離ムラが生じ表示品位が低下する虞があるため、透明導電膜241,242は表示領域13に対応する部分に形成されていないことが好ましい。
また、本実施形態では、実施形態1と同様に、剥離層221,222を表示領域13及びシール領域12を除いた非表示領域11に対応するようにパターン形成するとしたが、図21に変形例1として示すように、剥離層221,222を、表示領域13に対応する領域にのみ設け、シール領域12を含む非表示領域11を覆って透明導電膜241,242を形成することとしてもよい。
<実施形態3の効果>
実施形態3によれば、ステップS41,S51における支持基板211,212の剥離の工程において、ランプ照射によって犠牲層221、222を素子層保護膜121、122から剥離し、且つ、ジュール熱により透明導電膜241,242を素子層保護膜121、122から剥離するので、レーザーを基板全面に対して走査することなく、支持基板211,212を剥離することができ、タクトタイムの短縮により優れた生産性が得られる。また、レーザーを基板全面に対して走査することなく、支持基板211,212を剥離することができるので、設備投資のコストを抑制できるメリットもある。
実施形態3において得られるその他の効果については、実施形態1と同様である。
《その他の実施形態》
実施形態1では、TFT基板側の犠牲層221とCF基板側の犠牲層222の両方において、シール領域12に対応する矩形枠状の開口部が設けられているとして説明したが、図22に変形例2として示すように、ステップS11におけるTFT基板側の犠牲層221の形成においては実施形態1と同様にシール領域12に対応する開口部を有するパターンとする一方、ステップS21における犠牲層パターンの形成においてはシール領域12の矩形枠状領域には開口部を形成しなくてもよい。
この場合でも、ステップS34のシール材硬化の工程において、TFT基板側の積層体201の表面から紫外線照射することにより、シール材140aの紫外線硬化を行うことができる。
なお、変形例2の他、CF基板側の犠牲層222がシール領域12に対応する開口部を有するパターンとする一方、TFT基板側の犠牲層221はシール領域12の矩形枠状領域に開口部を形成しないとしてもよい。この場合には、ステップS34のシール材硬化の工程において、CF基板側の積層体202の表面から紫外線照射することにより、シール材140aの紫外線硬化を行うこととなる。
本発明は、可撓性を有する液晶表示装置の製造方法について有用である。
1 液晶表示装置
10 液晶表示パネル
12 シール領域
13 表示領域
111,112 基体層
121,122 素子層保護膜
131,132 表示素子層
140 シール材
150 液晶層
201 TFT基板側積層体(第1積層体)
202 CF基板側積層体(第2積層体)
211,212 支持基板
221,222 犠牲層
241,242 透明導電膜

Claims (9)

  1. 支持基板上に犠牲層を形成する犠牲層形成ステップと、
    上記犠牲層上に素子層保護膜を形成する素子層保護膜形成ステップと、
    上記素子層保護膜上に、表示領域に対応して表示素子層を形成する表示素子層形成ステップと、
    をそれぞれ経ることにより、支持基板、犠牲層、素子層保護膜、及び表示素子層がこの順に形成された第1積層体及び第2積層体を作製する第1の工程と、
    上記第1積層体及び第2積層体のいずれか一方の表示素子層側表面に液晶材料を滴下すると共に、該第1積層体及び第2積層体のいずれか一方又は他方の表示素子層側表面に、上記表示領域を囲う枠状のシール領域にシール材を塗布し、その後、各々の表示素子層間の上記シール材に囲まれた領域に上記液晶材料が介在されるように第1積層体及び第2積層体を重ね合わせる第2の工程と、
    を備え、
    上記第1の工程の犠牲層形成ステップにおいて、上記第1積層体及び第2積層体のうち少なくとも一方の犠牲層が、上記シール領域に対応した開口を有するパターンとなるように形成され、
    上記第1積層体又は上記第2積層体の上記支持基板の表面から上記犠牲層の開口を通るように光照射を行ってシール材を硬化し、上記第1積層体及び第2積層体を貼り合わせる第3の工程と、
    上記第1積層体及び第2積層体のそれぞれにおいて、上記犠牲層及び上記支持基板を除去して上記素子層保護膜を露出する第4の工程と、
    上記第1積層体及び第2積層体のそれぞれにおいて、上記露出した素子層保護膜に基体層を貼り付ける第5の工程と、
    をさらに備えることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載された液晶表示装置の製造方法において、
    上記支持基板は、複数の表示領域がマトリクス状に配置されたマザー基板であって、
    上記第5の工程の後、上記基体層を貼り付けた積層体を分断してパネルサイズに分断する第6の工程をさらに備え、
    上記犠牲層形成ステップにおいて、互いに隣接する表示領域に設けられた犠牲層は非連続に設けられていることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載された液晶表示装置の製造方法において、
    上記第4の工程において、上記犠牲層及び支持基板の除去を、支持基板の全面に、波長が340〜360nmのレーザーを照射することにより行うことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載された液晶表示装置の製造方法において、
    上記第4の工程において、支持基板の全面にフラッシュランプを照射すると共に、犠牲層が存在しない領域には波長が100〜360nmのレーザーを照射して、上記犠牲層及び支持基板の除去を行うことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載された液晶表示装置の製造方法において、
    上記犠牲層形成ステップで設けた犠牲層の開口に、透明導電膜をパターン形成することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  6. 請求項5に記載された液晶表示装置の製造方法において、
    上記第4の工程において、支持基板の全面にフラッシュランプを照射すると共に、上記透明導電膜に電流を流すことにより、上記犠牲層及び支持基板の除去を行うことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載された液晶表示装置の製造方法において、
    上記犠牲層は、チタン膜又はアルミニウム膜で形成されていることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載された液晶表示装置の製造方法において、
    上記犠牲層は、アモルファスシリコン膜で形成されていることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載された液晶表示装置の製造方法において、
    上記素子層保護膜は、ポリイミド膜と、該ポリイミド膜の上記表示素子層側表面に積層されたパッシベーション膜とで形成されていることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
JP2012108865A 2012-05-10 2012-05-10 液晶表示装置及びその製造方法 Pending JP2013235196A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012108865A JP2013235196A (ja) 2012-05-10 2012-05-10 液晶表示装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012108865A JP2013235196A (ja) 2012-05-10 2012-05-10 液晶表示装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013235196A true JP2013235196A (ja) 2013-11-21

Family

ID=49761345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012108865A Pending JP2013235196A (ja) 2012-05-10 2012-05-10 液晶表示装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013235196A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014074757A (ja) * 2012-10-03 2014-04-24 Japan Display Inc 表示装置の製造方法
JP2017058509A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置の製造方法、および、表示装置
US9778499B2 (en) 2016-01-07 2017-10-03 Japan Display Inc. Liquid crystal display device
US9921429B2 (en) 2015-07-03 2018-03-20 Japan Display Inc. Display device
US10048534B2 (en) 2015-11-13 2018-08-14 Japan Display Inc. Display device
US10553794B2 (en) 2017-07-13 2020-02-04 Japan Display Inc. Display device and method of manufacturing display device
CN110989235A (zh) * 2019-12-09 2020-04-10 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 透明显示面板及其制备方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014074757A (ja) * 2012-10-03 2014-04-24 Japan Display Inc 表示装置の製造方法
US9921429B2 (en) 2015-07-03 2018-03-20 Japan Display Inc. Display device
JP2017058509A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置の製造方法、および、表示装置
US10048534B2 (en) 2015-11-13 2018-08-14 Japan Display Inc. Display device
US9778499B2 (en) 2016-01-07 2017-10-03 Japan Display Inc. Liquid crystal display device
US9983425B2 (en) 2016-01-07 2018-05-29 Japan Display Inc. Display device
US10203532B2 (en) 2016-01-07 2019-02-12 Japan Display Inc. Device having a liquid crystal layer provided between substrates
US10553794B2 (en) 2017-07-13 2020-02-04 Japan Display Inc. Display device and method of manufacturing display device
US10854817B2 (en) 2017-07-13 2020-12-01 Japan Display Inc. Display device and method of manufacturing display device
CN110989235A (zh) * 2019-12-09 2020-04-10 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 透明显示面板及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013235196A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
KR101552729B1 (ko) 플렉서블 표시장치의 제조 방법
JP5550357B2 (ja) フロントウインドウ付き表示装置
JP4961271B2 (ja) 液晶表示パネルの製造方法及び液晶表示パネル
WO2012147322A1 (ja) 表示装置、それを備えた電子機器、及び表示装置の製造方法
TWI451610B (zh) 發光裝置之母板結構以及發光裝置及其製造方法
KR102469311B1 (ko) 유연성 디스플레이 장치의 제조 방법
US9360728B2 (en) Liquid crystal display panel and method of manufacturing the same
JP2014013266A (ja) 表示装置及びその製造方法
TWI390286B (zh) 可撓式液晶顯示面板及其製造方法
JP2018169459A (ja) 表示装置及び表示装置の製造方法
WO2011058796A1 (ja) 表示パネル及び液晶表示装置
JP2016090855A (ja) 表示装置およびその製造方法
WO2017014136A1 (ja) デバイス基板、液晶表示装置、及びデバイス基板の製造方法
JP2008139555A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
JP2011033912A (ja) 表示装置
JP5242777B2 (ja) 液晶パネルの製造方法、液晶パネル用ガラス基板およびこれを備えた液晶パネル
KR102023925B1 (ko) 액정 표시 패널의 제조 방법
JP2017090775A (ja) 表示装置
JP5242776B2 (ja) 液晶パネルの製造方法、液晶パネル用ガラス基板およびこれを備えた液晶パネル
JP4999836B2 (ja) 表示パネルの製造方法
JP2008203475A (ja) 液晶光学素子とその製造方法
KR101252847B1 (ko) 가요성 표시장치의 제조방법
JP2016184148A (ja) 液晶表示パネル、その製造方法及び表示装置
JP2018159817A (ja) 液晶表示装置の製造方法