JP2013234943A - パルス圧縮装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リニアチャープパルス圧縮後の信号の圧縮率が低い場合でも、距離分解能を高めることができるようにする。
【解決手段】周波数領域の受信ビデオ信号Fv(n,kr)と周波数領域の参照信号FEx(kr)との相関処理を実施する相関処理部12を設け、正規化窓関数処理部14が、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)における信号スペクトルの形状がsinc関数の形状と一致するように、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)における信号スペクトルの信号強度を略一定にする正規化窓関数wNorm(kr)を用いて、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施する。
【選択図】図1

Description

この発明は、距離分解能を高めるパルス圧縮装置に関するものである。
以下の特許文献1に開示されているパルス圧縮装置では、所定の時間間隔でキャリア信号をパルス変調し、パルス変調後のキャリア信号をパルス内変調することで送信信号を生成する。
そして、その送信信号を空間に放射する一方、その送信信号が目標に反射されて戻ってくる信号を受信し、その受信信号と参照信号(送信信号と同じ変調成分を有する信号)との相関処理を実施することで、リニアチャープパルス圧縮を行うようにしている。
これにより、距離分解能が高められるが、リニアチャープパルス圧縮後のサイドローブを抑圧するために、送信信号に窓関数を乗算することで、送信信号の振幅に対する重み付けを実施している。
特開平5−27019号公報(段落番号[0009])
従来のパルス圧縮装置は以上のように構成されているので、距離分解能を高めることができる。しかし、距離分解能を高めるには、リニアチャープパルス圧縮後の信号における信号スペクトルの形状がsinc関数の形状になるように、送信信号のパルス幅と変調帯域幅の積から算出される圧縮率TBを十分大きくする必要があるが、その圧縮率TBが低い場合、リニアチャープパルス圧縮後の信号における信号スペクトルの形状がsinc関数の形状と異なり、距離分解能が劣化することがある課題があった(図15を参照)。
また、圧縮率TBが低い場合、窓関数を乗算することでサイドローブの抑圧性能が劣化することがある課題があった(図16を参照)。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、リニアチャープパルス圧縮後の信号の圧縮率が低い場合でも、距離分解能を高めることができるパルス圧縮装置を得ることを目的とする。
この発明に係るパルス圧縮装置は、所定の時間間隔でキャリア信号をパルス変調し、パルス変調後のキャリア信号をパルス内変調することで送信信号を生成する送信信号生成手段と、送信信号生成手段により生成された送信信号を放射する一方、その送信信号が目標に反射されて戻ってくる信号を受信する送受信手段とを設け、パルス圧縮手段が、送受信手段の受信信号と参照信号との相関処理を実施し、相関処理後の信号に対する正規化窓関数処理を実施するようにしたものである。
この発明によれば、所定の時間間隔でキャリア信号をパルス変調し、パルス変調後のキャリア信号をパルス内変調することで送信信号を生成する送信信号生成手段と、送信信号生成手段により生成された送信信号を放射する一方、その送信信号が目標に反射されて戻ってくる信号を受信する送受信手段とを設け、パルス圧縮手段が、送受信手段の受信信号と参照信号との相関処理を実施し、相関処理後の信号に対する正規化窓関数処理を実施するように構成したので、リニアチャープパルス圧縮後の信号の圧縮率が低い場合でも、距離分解能を高めることができる効果がある。
この発明の実施の形態1によるパルス圧縮装置を示す構成図である。 送信信号及び受信信号における周波数と時間の関係を示す説明図である。 高圧縮率及び低圧縮率の場合における相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)の信号スペクトルを示す説明図である。 正規化窓関数処理によって相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)の信号強度が一定になることを示す説明図である。 正規化窓関数処理が実施されることで、低圧縮率のリニアチャープパルス圧縮後の信号のsinc形状や距離分解能が改善することを示す説明図である。 正規化窓関数処理と窓関数処理が実施されることで、低圧縮率のリニアチャープパルス圧縮後の信号のサイドローブ抑圧性能が向上することを示す説明図である。 CFAR処理に関わる注目セル、ガードセル、サンプルセルを示す説明図である。 この発明の実施の形態2によるパルス圧縮装置を示す構成図である。 正規化窓関数処理に伴って雑音が増大する例を示す説明図である。 正規化窓関数の調整幅を示す説明図である。 正規化窓関数の調整幅とパルス圧縮後の信号対雑音比との関係のほか、正規化窓関数処理部21による正規化窓関数の幅の選択を示す説明図である。 正規化窓関数処理部21によるパルス圧縮後の信号対雑音比の改善を示す説明図である。 この発明の実施の形態3によるパルス圧縮装置を示す構成図である。 正規化窓関数処理と窓関数処理が実施されることで、高圧縮率のリニアチャープパルス圧縮後の信号のサイドローブ抑圧性能が向上することを示す説明図である。 リニアチャープパルス圧縮後の信号における信号スペクトルの形状を示す説明図である。 圧縮率TBが低い場合、窓関数を乗算することでサイドローブの抑圧性能が劣化する例を示す説明図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるパルス圧縮装置を示す構成図であり、図2は送信信号及び受信信号における周波数と時間の関係を示す説明図である。
図1において、送信信号生成器1は局部発振器2、パルス変調器3、パルス内変調信号発生器4及び送信機5から構成されており、所定の時間間隔で局部発振信号L0(t)(キャリア信号)をパルス変調し、パルス変調後の局部発振信号L’0(t)をパルス内変調することで送信RF信号Tx(t)を生成する処理を実施する。なお、送信信号生成器1は送信信号生成手段を構成している。
送信信号生成器1の局部発振器2はパルス繰り返し周期Tpriで一定周波数の局部発振信号L0(t)を生成し、その局部発振信号L0(t)をパルス変調器3及び受信機8に出力する。
パルス変調器3は局部発振器2から出力された局部発振信号L0(t)をパルス変調し、パルス変調後の局部発振信号L’0(t)を送信機5に出力する。
パルス内変調信号発生器4はリニアチャープされたパルス内変調信号φ(t)を生成し、そのパルス内変調信号φ(t)を送信機5に出力する。
送信機5はパルス内変調信号発生器4から出力されたパルス内変調信号φ(t)を用いて、パルス変調後の局部発振信号L’0(t)をパルス内変調し、パルス内変調後の局部発振信号を送信RF信号Tx(t)として送受切替器6に出力する。
送受切替器6は送信信号生成器1の送信機5から出力された送信RF信号Tx(t)を空中線7に出力する一方、空中線7から出力された反射RF信号Rxtgt(n,t)を受信機8に出力する。
空中線7は送受切替器6から出力された送信RF信号Tx(t)を空間に放射する一方、その送信RF信号Tx(t)が目標に反射されて戻ってくる反射RF信号Rxtgt(n,t)を受信する。
受信機8は局部発振器2から出力された局部発振信号L0(t)を用いて、送受切替器6から出力された反射RF信号Rxtgt(n,t)をダウンコンバートし、ダウンコンバート後の反射RF信号に対する増幅処理や位相検波処理を実施することで受信ビデオ信号S(n,m)を求め、その受信ビデオ信号S(n,m)を信号処理器9に出力する。
なお、送受切替器6、空中線7及び受信機8から送信信号生成手段が構成されている。
信号処理器9はパルス圧縮部10、目標候補検出部17及び目標相対距離算出部18から構成されており、受信機8から出力された受信ビデオ信号S(n,m)に対して所定の信号処理を実施することで、目標候補までの相対距離R’0を算出する処理を実施する。
図1の例では、信号処理器9の構成要素であるパルス圧縮部10、目標候補検出部17及び目標相対距離算出部18が、例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどの専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、信号処理器9がコンピュータで構成されていてもよい。
信号処理器9がコンピュータで構成されている場合、パルス圧縮部10、目標候補検出部17及び目標相対距離算出部18の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
パルス圧縮部10は周波数領域変換部11、相関処理部12、正規化窓関数選択部13、正規化窓関数処理部14、窓関数処理部15及び時間領域変換部16から構成されており、受信機8から出力された受信ビデオ信号S(n,m)に対して所定の信号処理を実施することで、リニアチャープパルス圧縮後の信号RPC(n,l)を目標候補検出部17に出力する処理を実施する。なお、パルス圧縮部10はパルス圧縮手段を構成している。
パルス圧縮部10の周波数領域変換部11は受信機8から出力された受信ビデオ信号S(n,m)を高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)して、周波数領域の受信ビデオ信号Fv(n,kr)を生成し、周波数領域の受信ビデオ信号Fv(n,kr)を相関処理部12に出力する。
相関処理部12は送信RF信号Tx(t)のパルス内変調成分と同じA/D変換後の参照信号Ex(mτ)を生成するとともに、その参照信号Ex(mτ)を高速フーリエ変換して、周波数領域の参照信号FEx(kr)を生成し、周波数領域の受信ビデオ信号Fv(n,kr)と周波数領域の参照信号FEx(kr)との相関処理を実施し、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を正規化窓関数選択部13に出力する。
正規化窓関数選択部13は相関処理部12から出力された相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)の圧縮率TBが、予め設定された正規化窓関数選択用の圧縮率α以上であれば、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を窓関数処理部15に出力し、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)の圧縮率TBが正規化窓関数選択用の圧縮率αより低ければ、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を正規化窓関数処理部14に出力する。
正規化窓関数処理部14はパルス圧縮後の信号RPC(n,l)における信号スペクトルの形状がsinc関数の形状と一致するように、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)における信号スペクトルの信号強度(振幅)を略一定にする正規化窓関数wNorm(kr)を用いて、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施する。
ここで、後述する窓関数処理部15が実施する窓関数処理における窓関数は、例えば、ハミング窓など、サイドローブを抑圧するために広く用いられている窓関数(相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)における信号スペクトルの信号強度が一定であることを想定して設計された窓関数)であるのに対して、正規化窓関数処理における正規化窓関数wNorm(kr)は、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)における信号スペクトルの信号強度を一定にするために圧縮率によって形状が異なる窓関数であり、両者の窓関数は相違している。
窓関数処理部15は正規化窓関数選択部13から出力された相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)、または、正規化窓関数処理部14による正規化窓関数処理後の信号F’v・Ex(n,kr)に対する窓関数処理を実施してサイドロープを抑圧し、窓関数処理後の信号Fv・Ex・w(n,kr)を時間領域変換部16に出力する。
時間領域変換部16は受信ビデオ信号S(n,m)のサンプリング数よりも大きい点数で、窓関数処理後の信号Fv・Ex・w(n,kr)を高速フーリエ逆変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)して、時間領域の信号であるパルス圧縮後の信号RPC(n,l)を生成し、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)を目標候補検出部17に出力する。
目標候補検出部17はパルス圧縮部10の時間領域変換部16から出力されたパルス圧縮後の信号RPC(n,l)に対するCFAR(Constant False Alarm Rate)処理を実施することで目標候補RPC,CFAR(n,l)を検出する。
目標相対距離算出部18は目標候補検出部17により検出された目標候補RPC,CFAR(n,l)までの相対距離R’0を算出する。
表示器19は目標情報として、目標相対距離算出部18により算出された相対距離R’0とパルス圧縮後の信号RPC(n,l)を画面上に表示する。
次に動作について説明する。
送信信号生成器1は、所定の時間間隔で局部発振信号L0(t)をパルス変調し、パルス変調後の局部発振信号L’0(t)をパルス内変調することで送信RF信号Tx(t)を生成する。
図2を参照しながら、送信信号生成器1の処理内容を具体的に説明する。
図2において、f0は送信信号の中心周波数、T0は送信信号のパルス幅、B0は送信信号の周波数変調帯域幅、Tpriはパルス繰り返し周期である。
ここでは、送信信号の周波数変調として、アップチャープ変調を行うものとして説明する。
まず、送信信号生成器1の局部発振器2は、図2に示すようなパルス繰り返し周期Tpriで、一定周波数の局部発振信号L0(t)を生成し、その局部発振信号L0(t)をパルス変調器3及び受信機8に出力する。
パルス変調器3は、局部発振器2から局部発振信号L0(t)を受けると、その局部発振信号L0(t)をパルス変調し、パルス変調後の局部発振信号L’0(t)を送信機5に出力する。
一方、パルス内変調信号発生器4は、リニアチャープされたパルス内変調信号φ(t)を生成し、そのパルス内変調信号φ(t)を送信機5に出力する。
送信機5は、パルス変調器3からパルス変調後の局部発振信号L’0(t)を受け、パルス内変調信号発生器4からパルス内変調信号φ(t)を受けると、そのパルス内変調信号φ(t)を用いて、パルス変調後の局部発振信号L’0(t)をパルス内変調し、パルス内変調後の局部発振信号を送信RF信号Tx(t)として送受切替器6に出力する。
送信RF信号Tx(t)は、図2に示すように、パルス幅がT0で、中心周波数がf0の信号である。
送受切替器6は、送信信号生成器1の送信機5から送信RF信号Tx(t)を受けると、その送信RF信号Tx(t)を空中線7に出力する。
これにより、空中線7から送信RF信号Tx(t)が空間に放射される。
送信RF信号Tx(t)は空間に放射されたのち、その一部が目標に反射され、反射RF信号Rxtgt(n,t)として空中線7に戻ってくる。
空中線7は、目標に反射されて戻ってくる反射RF信号Rxtgt(n,t)を受信し、その反射RF信号Rxtgt(n,t)を送受切替器6に出力する。
送受切替器6は、空中線7から反射RF信号Rxtgt(n,t)を受けると、その反射RF信号Rxtgt(n,t)を受信機8に出力する。
受信機8は、送受切替器6から反射RF信号Rxtgt(n,t)を受けると、局部発振器2から出力された局部発振信号L0(t)を用いて、その反射RF信号Rxtgt(n,t)をダウンコンバートする。
受信機8は、反射RF信号Rxtgt(n,t)をダウンコンバートすると、ダウンコンバート後の反射RF信号に対する増幅処理や位相検波処理を実施することで、下記の式(1)に示すような受信ビデオ信号S(n,m)を求め、その受信ビデオ信号S(n,m)を信号処理器9に出力する。
Figure 2013234943
ここで、ASは受信ビデオ信号の振幅、nはパルス番号、Nはパルス数、mは1PRI内のサンプリング番号、Mは1PRI内のサンプリング点数、Δtは1PRI内のサンプリング時間、cは光速、R0は目標相対距離(図2を参照)、vは目標相対速度を表している。
信号処理器9は、受信機8から受信ビデオ信号S(n,m)を受けると、その受信ビデオ信号S(n,m)に対して所定の信号処理を実施することで、目標候補までの相対距離R’0を算出する。
以下、信号処理器9の処理内容を具体的に説明する。
信号処理器9のパルス圧縮部10は、受信機8から受信ビデオ信号S(n,m)を受けると、その受信ビデオ信号S(n,m)に対して所定の信号処理を実施することで、リニアチャープパルス圧縮後の信号RPC(n,l)を目標候補検出部17に出力する。
即ち、パルス圧縮部10の周波数領域変換部11は、下記の式(2)に示すように、受信機8から出力された受信ビデオ信号S(n,m)を高速フーリエ変換して、周波数領域の受信ビデオ信号Fv(n,kr)を生成し、周波数領域の受信ビデオ信号Fv(n,kr)を相関処理部12に出力する。
Figure 2013234943
式(2)において、lはPRI内のサンプリング番号、L’はFFT点数を表している。ただし、L’>MのときはS(n,m)に0が代入される。
相関処理部12は、下記の式(3)に示すように、送信RF信号Tx(t)のパルス内変調成分と同じA/D変換後の参照信号Ex(mτ)を生成する。
Figure 2013234943
式(3)において、AEは参照信号の振幅、mτはサンプリング番号、Mτは1PRIのサンプリング点数(式(4)を参照)、Fsampはサンプリング周波数、floor(X)は変数Xを越えない最大の整数を表している。
ここでは、相関処理部12が参照信号Ex(mτ)を近似計算している例を示しているが、パルス内変調信号発生器4により生成されたパルス内変調信号φ(t)を参照信号Ex(mτ)として用いるようにしてもよい。
相関処理部12は、参照信号Ex(mτ)を生成すると、下記の式(5)に示すように、その参照信号Ex(mτ)を高速フーリエ変換して、周波数領域の参照信号FEx(kr)を生成する。
Figure 2013234943
相関処理部12は、周波数領域の参照信号FEx(kr)を生成すると、周波数領域変換部11から出力された周波数領域の受信ビデオ信号Fv(n,kr)と周波数領域の参照信号FEx(kr)との相関処理を実施し、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を正規化窓関数選択部13に出力する。
即ち、相関処理部12は、下記の式(6)に示すように、周波数領域の受信ビデオ信号Fv(n,kr)と、周波数領域の参照信号FEx(kr)の複素共役との乗算を行うことで、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を生成する。
Figure 2013234943
ただし、*は複素共役を表している。
正規化窓関数選択部13は、相関処理部12から相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を受けると、送信信号のパルス幅T0と送信信号の周波数変調帯域幅B0の積から算出される圧縮率TBが、予め設定された正規化窓関数選択用の圧縮率α以上であれば、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を窓関数処理部15に出力し、送信信号のパルス幅T0と送信信号の周波数変調帯域幅B0の積から算出される圧縮率TBが正規化窓関数選択用の圧縮率αより低ければ、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を正規化窓関数処理部14に出力する。
以下、正規化窓関数選択部13の処理内容を具体的に説明する。
図3は高圧縮率及び低圧縮率の場合における相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)の信号スペクトルを示す説明図である。
相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)の信号スペクトルは、高圧縮率の場合、図3(a)に示すように、信号強度がほぼ一定になるが、低圧縮率の場合、図3(b)に示すように、信号強度が一定にならず、信号強度が大きく変化する。圧縮率が低い程、信号強度の変動が大きくなる。
このため、高圧縮率の場合、リニアチャープパルス圧縮後の信号スペクトルの形状がsinc関数の形状と一致するが、低圧縮率の場合、リニアチャープパルス圧縮後の信号スペクトルの形状がsinc関数の形状と異なり、距離分解能の劣化(図15(b)を参照)や、窓関数処理によるサイドローブの抑圧性能が劣化する(図16(b)を参照)。
この実施の形態1では、距離分解能の劣化やサイドローブの抑圧性能の劣化を防止するため、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施する。
ただし、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理では、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に重みを付けるため雑音が増大し、パルス圧縮後の信号における信号対雑音比(SNR:Signal to Noise ratio)が低減する可能性がある。
一方、高圧縮率の場合、十分なパルス圧縮結果が得られており、正規化窓関数処理を実施する必要性が低いため、正規化窓関数処理を実施するよりも、パルス圧縮後の信号のSNRの低減を避けることの方が望ましい。
そこで、正規化窓関数選択部13は、次式による送信信号のパルス幅T0と送信信号の周波数変調帯域幅B0の積から算出される圧縮率TBが正規化窓関数選択用の圧縮率αより低い場合、正規化窓関数処理を実施させるため、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を正規化窓関数処理部14に出力する。
一方、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)の圧縮率TBが正規化窓関数選択用の圧縮率αより高い場合、正規化窓関数処理の実施を避けるため、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を窓関数処理部15に出力する。
TB=T0B0
正規化窓関数処理部14は、正規化窓関数選択部13から相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を受けると、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)における信号スペクトルの形状がsinc関数の形状と一致するように、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)における信号スペクトルの信号強度(振幅)を略一定にする正規化窓関数wNorm(kr)を用いて、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施し、下記の式(7)に示すような正規化窓関数処理後の信号F’v・Ex(n,kr)を生成する。
Figure 2013234943
ここで、正規化窓関数wNorm(kr)は、正規化窓関数処理部14が下記の式(8)にしたがって生成する窓関数である。
Figure 2013234943
このように、正規化窓関数処理部14が相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施することで、図4に示すように、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)における信号スペクトルの信号強度を略一定にすることができるため、図5に示すように、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)における信号スペクトルの形状をsinc関数の形状と一致させることができる。
式(8)では、正規化窓関数処理部14が、パルス内変調信号φ(t)である参照信号Ex(mτ)がFFTされて生成された周波数領域の参照信号FEx(kr)を用いて、正規化窓関数wNorm(kr)を生成しているものを示しているが(パルス内変調信号φ(t)の自己相関後の信号における信号スペクトルの振幅の逆数を正規化窓関数としている)、下記に式(9)に示すように、周波数領域のパルス内変調信号φ(t)である参照信号FEx(kr)を近似計算で求めるようにしてもよい。
Figure 2013234943
式(9)において、Z(u)はフレネル積分であり、u1、u2は下記の式(10)と式(11)で求めることができる。
Figure 2013234943
式(9)で周波数領域の参照信号FEx(kr)を近似計算する場合、大規模なFFTを行うことなく求められるため、装置の処理負荷の低減が可能になる。
また、参照信号Ex(mτ)として、実信号であるパルス内変調信号発生器4により生成されたパルス内変調信号φ(t)を用いずに、設定パラメータに基づいて数値計算を行う場合、事前に容易に正規化窓関数を計算することができるため、装置の処理負荷の低減が可能になる。
窓関数処理部15は、正規化窓関数選択部13から相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を受けると、下記の式(12)に示すように、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する窓関数処理を実施してサイドロープを抑圧し、窓関数処理後の信号Fv・Ex・w(n,kr)を時間領域変換部16に出力する。
Figure 2013234943
式(12)において、wHam(kr)はハミング窓関数である。
式(12)では、窓関数として、ハミング窓関数を用いている例を示しているが、例えば、サイドローブの抑圧効果があるハミング窓関数以外のハニング窓関数、ブラックマン窓関数など、相関処理後の信号における信号スペクトルの信号強度の一定を想定して設計された窓関数を用いてもよい。
窓関数処理部15により窓関数処理が実施されることで、図16(a)に示すように、高圧縮率のパルス圧縮後の信号のサイドローブを抑圧することができる(特に、サイドローブの両端付近を抑圧することができる)。
また、窓関数処理部15は、正規化窓関数処理部14から正規化窓関数処理後の信号F’v・Ex(n,kr)を受けると、正規化窓関数選択部13から相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)が出力された場合と同様の窓関数処理を実施する。
即ち、窓関数処理部15は、下記の式(13)に示すように、正規化窓関数処理後の信号F’v・Ex(n,kr)に対する窓関数処理を実施してサイドロープを抑圧し、窓関数処理後の信号Fv・Ex・w(n,kr)を時間領域変換部16に出力する。
Figure 2013234943

ここで、図6は正規化窓関数処理と窓関数処理が実施されることで、低圧縮率のリニアチャープパルス圧縮後の信号のサイドローブ抑圧性能が向上することを示す説明図である。
図6に示すように、正規化窓関数処理と窓関数処理が実施されることで、低圧縮率の場合でも、サイドローブの抑圧が可能になる。
時間領域変換部16は、窓関数処理部15から窓関数処理後の信号Fv・Ex・w(n,kr)を受けると、下記の式(14)に示すように、L点で窓関数処理後の信号Fv・Ex・w(n,kr)を高速フーリエ逆変換して、時間領域の信号であるパルス圧縮後の信号RPC(n,l)を生成し、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)を目標候補検出部17に出力する。
Figure 2013234943
また、時間領域変換部16は、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)を受信ビデオ信号S(n,m)のサンプリング間隔よりも高精度にサンプリングする場合、下記の式(15)によって“0”を設定する。
ここで、Lは高速フーリエ逆変換の点数であり、下記の式(16)で表される。ただし、qは0以上の整数である。また、q=0の場合は、受信ビデオ信号S(n,m)のサンプリング間隔と同じサンプリング間隔になる。
Figure 2013234943
目標候補検出部17は、パルス圧縮部10の時間領域変換部16からパルス圧縮後の信号RPC(n,l)を受けると、下記の式(17)に示すように、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)に対するCFAR処理を実施することで目標候補を検出する。
Figure 2013234943

式(17)において、RPC,CFAR(n,l)は、CFAR処理による目標候補を表しており、目標候補は0が設定される。
また、CFAR閾値であるCFAR_th(n,l)は、下記の式(18)で算出される。
Figure 2013234943

式(18)において、CFAR_corはCFAR係数、Samp_cell(n,l)はサンプルセル、ave(Z(p))は配列Z(p)の平均値を表している。
ここで、図7はCFAR処理に関わる注目セル、ガードセル、サンプルセルを示す説明図である。
目標相対距離算出部18は、目標候補検出部17による目標候補の検出結果RPC,CFAR(n,l)を受けると、下記の式(19)に示すように、目標候補までの相対距離R’0を算出する。
Figure 2013234943

式(19)において、ΔrPCはパルス圧縮後のサンプリング距離間隔である。
目標相対距離算出部18は、目標候補までの相対距離R’0を算出すると、目標候補までの相対距離R’0とパルス圧縮後の信号RPC(n,l)を表示器19に出力する。
表示器19は、目標相対距離算出部18から目標候補までの相対距離R’0とパルス圧縮後の信号RPC(n,l)を受けると、目標候補までの相対距離R’0とパルス圧縮後の信号RPC(n,l)を画面上に表示する。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、周波数領域の受信ビデオ信号Fv(n,kr)と周波数領域の参照信号FEx(kr)との相関処理を実施する相関処理部12を設け、正規化窓関数処理部14が、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)における信号スペクトルの形状がsinc関数の形状と一致するように、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)における信号スペクトルの信号強度を略一定にする正規化窓関数wNorm(kr)を用いて、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施するように構成したので、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)の信号の圧縮率が低い場合でも、距離分解能を高めることができる効果を奏する。
また、この実施の形態1によれば、相関処理部12から出力された圧縮率TBが、予め設定された正規化窓関数選択用の圧縮率α以上であれば、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を窓関数処理部15に出力し、その圧縮率TBが正規化窓関数選択用の圧縮率αより低ければ、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)を正規化窓関数処理部14に出力する正規化窓関数選択部13を設けるように構成したので、高圧縮率の場合、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)のSNRの低減を避けることができる一方、低圧縮率の場合、距離分解能を高めることができる効果を奏する。
また、この実施の形態1によれば、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)の信号の圧縮率が低い場合、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理と窓関数処理を実施するように構成したので、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)の信号の圧縮率が低い場合でも、距離分解能とサイドローブ抑圧性能の向上を図ることができる効果を奏する。
なお、正規化窓関数wNorm(kr)は、FFT等の信号処理により生成する場合のほかに、近似計算で生成することができる。近似計算で生成する場合、大規模なFFTを行う必要がなく、装置の処理負荷を低減することが可能になる。
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2によるパルス圧縮装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
この実施の形態2では、図1の正規化窓関数処理部14の代わりに、正規化窓関数処理部21が実装されている点だけが、上記実施の形態1と相違している。
即ち、パルス圧縮部20は周波数領域変換部11、相関処理部12、正規化窓関数選択部13、正規化窓関数処理部21、窓関数処理部15及び時間領域変換部16から構成されており、受信機8から出力された受信ビデオ信号S(n,m)に対して所定の信号処理を実施することで、リニアチャープパルス圧縮後の信号RPC(n,l)を目標候補検出部17に出力する処理を実施する。なお、パルス圧縮部20はパルス圧縮手段を構成している。
正規化窓関数処理部21は図1の正規化窓関数処理部14と同様に、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)における信号スペクトルの形状がsinc関数の形状と一致するように、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)における信号スペクトルの信号強度を略一定にする正規化窓関数を用いて、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施するが、正規化窓関数処理を行った場合のパルス圧縮後の信号RPC(n,l)のSNRに応じて正規化窓関数の幅を設定する点で、図1の正規化窓関数処理部14と相違している。
次に動作について説明する。
正規化窓関数処理部21以外は、上記実施の形態1と同様であるため、ここでは、正規化窓関数処理部21の処理内容だけを説明する。
図9は正規化窓関数処理に伴って雑音が増大する例を示す説明図である。
図1の正規化窓関数処理部14では、図9に示すように、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)における信号スペクトルの信号強度が一定になるように、送信信号の周波数変調帯域幅B0全域にわたって正規化窓関数処理によって重みを付けている。
このため、送信信号の周波数変調帯域の両端では、雑音が増大して、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)のSNRが低下することが懸念される。
そこで、この実施の形態2では、正規化窓関数処理部21が、正規化窓関数処理を実施することで、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)のSNRが大きく低下しないようにするために、図10に示すように正規化窓関数の幅を調整する。
以下、正規化窓関数処理部21による正規化窓関数の幅の調整処理を具体的に説明する。
まず、正規化窓関数処理部21は、下記の式(20)に示すように、正規化窓関数処理を実施した場合のパルス圧縮後の信号RPC(n,l)の信号対雑音比SNRNorm(nw)を算出する。

Figure 2013234943

式(20)において、Nwは変調帯域幅の正規化窓関数のサンプリング数、nwは正規化窓関数の調整幅のサンプリング数を表している。
ここで、図11は正規化窓関数の調整幅とパルス圧縮後の信号対雑音比との関係のほか、正規化窓関数処理部21による正規化窓関数の幅の選択を示す説明図である。
正規化窓関数処理部21は、パルス圧縮後の信号RPC(n,l)の信号対雑音比SNRNorm(nw)を算出すると、図11に示されている正規化窓関数の調整幅とパルス圧縮後の信号対雑音比との関係を参照して、正規化窓関数処理を実施した場合のパルス圧縮後の信号RPC(n,l)の信号対雑音比SNRNorm(nw)が最大となる正規化窓関数の幅nw,maxを選択する。
正規化窓関数処理部21は、信号対雑音比SNRNorm(nw)が最大となる正規化窓関数の幅nw,maxを選択すると、下記の式(21)にしたがって正規化窓関数w’Norm(kr)を生成する。
Figure 2013234943

式(21)において、ΔfFFTは周波数領域のサンプリング間隔を表している。
正規化窓関数処理部21は、正規化窓関数w’Norm(kr)を生成すると、正規化窓関数w’Norm(kr)を用いて、正規化窓関数選択部13から出力された相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施し、下記の式(22)に示すような正規化窓関数処理後の信号F’v・Ex(n,kr)を生成する。
Figure 2013234943
ここで、図12は正規化窓関数処理部21によるパルス圧縮後の信号対雑音比の改善を示す説明図である。
正規化窓関数処理部21では、信号対雑音比SNRNorm(nw)が最大となる正規化窓関数w’Norm(kr)を用いて、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施しているので、図12に示すように、図1の正規化窓関数処理部14が正規化窓関数処理を実施する場合よりも、パルス圧縮後のSNRが改善しており、目標の検出性能が向上する。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、正規化窓関数処理部21が、正規化窓関数処理を行った場合のパルス圧縮後の信号RPC(n,l)のSNRに応じて正規化窓関数の幅を設定するように構成したので、SNRを改善して、目標の検出性能を高めることができる効果を奏する。
実施の形態3.
図13はこの発明の実施の形態3によるパルス圧縮装置を示す構成図であり、図において、図1及び図8と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
この実施の形態3では、図8の正規化窓関数処理部21の代わりに、正規化窓関数処理部31が実装されており、また、正規化窓関数選択部13が実装されていない点で、上記実施の形態2と相違している。
即ち、パルス圧縮部30は周波数領域変換部11、相関処理部12、正規化窓関数処理部31、窓関数処理部15及び時間領域変換部16から構成されており、受信機8から出力された受信ビデオ信号S(n,m)に対して所定の信号処理を実施することで、リニアチャープパルス圧縮後の信号RPC(n,l)を目標候補検出部17に出力する処理を実施する。なお、パルス圧縮部30はパルス圧縮手段を構成している。
正規化窓関数処理部31は圧縮率TBに関わらず、上記の式(21)によって、正規化窓関数w’Norm(kr)を生成し(正規化窓関数w’Norm(kr)の生成処理は、図8の正規化窓関数処理部21と同様)、正規化窓関数w’Norm(kr)を用いて、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施する。
次に動作について説明する。
上記実施の形態2では、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)の圧縮率TBが正規化窓関数選択用の圧縮率αより低い場合、図8の正規化窓関数処理部21が、信号対雑音比SNRNorm(nw)が最大となる正規化窓関数w’Norm(kr)を生成して、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施しているが、その圧縮率TBが正規化窓関数選択用の圧縮率αより高い場合、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施していない。
このように、高圧縮率である場合、正規化窓関数処理を実施せずに、窓関数処理部15が窓関数処理を実施すると、図14(a)に示すように、サイドローブの両端が窓関数処理によって抑圧されるが、サイドローブの中心付近が相関処理後の信号の信号強度が一定でないために、相関が乱れて、窓関数処理によるサイドローブの抑圧性能が劣化することがある。
一方、高圧縮率である場合、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対して、正規化窓関数処理と窓関数処理を実施すると、図14(b)に示すように、相関処理後の信号の信号強度が一定になるため、相関が乱れず、窓関数処理によるサイドローブの抑圧性能が向上する。
そこで、この実施の形態3では、正規化窓関数処理部31は圧縮率TBに関わらず、上記の式(21)によって、正規化窓関数w’Norm(kr)を生成するとともに、その正規化窓関数w’Norm(kr)を用いて、相関処理後の信号Fv・Ex(n,kr)に対する正規化窓関数処理を実施するようにしている。
これにより、高圧縮率である場合でも、窓関数処理によるサイドローブの抑圧性能が向上して、近接目標の検出性能が向上する。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 送信信号生成器(送信信号生成手段)、2 局部発振器、3 パルス変調器、4 パルス内変調信号発生器、5 送信機、6 送受切替器(送信信号生成手段)、7 空中線(送信信号生成手段)、8 受信機(送信信号生成手段)、9 信号処理器、10,20,30 パルス圧縮部(パルス圧縮手段)、11 周波数領域変換部、12 相関処理部、13 正規化窓関数選択部、14,21,31 正規化窓関数処理部、15 窓関数処理部、16 時間領域変換部、17 目標候補検出部、18 目標相対距離算出部、19 表示器。

Claims (9)

  1. 所定の時間間隔でキャリア信号をパルス変調し、パルス変調後のキャリア信号をパルス内変調することで送信信号を生成する送信信号生成手段と、
    上記送信信号生成手段により生成された送信信号を放射する一方、上記送信信号が目標に反射されて戻ってくる信号を受信する送受信手段と、
    上記送受信手段の受信信号と参照信号との相関処理を実施し、相関処理後の信号に対する正規化窓関数処理を実施するパルス圧縮手段と
    を備えたパルス圧縮装置。
  2. パルス圧縮手段は、圧縮率が所定の圧縮率より低い場合に限り、相関処理後の信号に対する正規化窓関数処理を実施することを特徴とする請求項1記載のパルス圧縮装置。
  3. パルス圧縮手段は、相関処理後の信号又は正規化窓関数処理後の信号に対する窓関数処理を実施してサイドローブを抑圧することを特徴とする請求項1記載のパルス圧縮装置。
  4. パルス圧縮手段は、送受信手段の受信信号を周波数領域の信号に変換してから、周波数領域の受信信号と周波数領域の参照信号との相関処理を実施する一方、上記受信信号のサンプリング数よりも大きい点数で、窓関数処理後の信号を時間領域の信号に変換することを特徴とする請求項1記載のパルス圧縮装置。
  5. パルス圧縮手段は、相関処理後の信号に対する正規化窓関数処理を実施することで、パルス圧縮後の信号における信号スペクトルの形状をsinc関数の形状にすることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のパルス圧縮装置。
  6. パルス圧縮手段は、相関処理後の信号における信号スペクトルの振幅を略一定にする正規化窓関数を用いて、正規化窓関数処理を実施することを特徴とする請求項5記載のパルス圧縮装置。
  7. 送信信号生成手段は、リニアチャープされたパルス内変調信号を用いて、パルス変調後のキャリア信号をパルス内変調し、
    パルス圧縮手段は、上記送信信号生成手段により用いられたパルス内変調信号の自己相関後の信号における信号スペクトルの振幅の逆数を正規化窓関数として用いることを特徴とする請求項6記載のパルス圧縮装置。
  8. 送信信号生成手段は、リニアチャープされたパルス内変調信号を用いて、パルス変調後のキャリア信号をパルス内変調し、
    パルス圧縮手段は、上記送信信号生成手段により用いられたパルス内変調信号を近似計算で求め、上記パルス内変調信号の自己相関後の信号における信号スペクトルの振幅の逆数を正規化窓関数として用いることを特徴とする請求項6記載のパルス圧縮装置。
  9. パルス圧縮手段は、正規化窓関数処理を行った場合のパルス圧縮後の信号における信号対雑音比に応じて正規化窓関数の幅を設定することを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項記載のパルス圧縮装置。
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