JP2013234898A - オイル状態センサーおよびそれを備えた機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】 機械のオイル中の汚染物質の種類および量を即時に特定可能にすることができるオイル状態センサーを提供する。
【解決手段】 産業用ロボットに設置されて産業用ロボットの潤滑油131aの劣化を検出するためのオイル状態センサーであって、光を発する白色LED52と、受けた光の色を検出するRGBセンサー53と、潤滑油131aが侵入するための隙間である油用隙間40aが形成された隙間形成部材40とを備えており、隙間形成部材40は、白色LED52によって発せられる光を透過させ、油用隙間40aは、白色LED52からRGBセンサー53までの光路10a上に配置されており、隙間形成部材40のうち油用隙間40aを形成する膜41d、42dは、透明なシリコーン樹脂によって形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図9

Description

本発明は、機械のオイルの状態を検出するためのオイル状態センサーに関する。
従来、機械のオイルの状態を検出するためのオイル状態センサーとして、オイルである潤滑油が侵入するためのオイル侵入用空隙部を赤外LED(Light Emitting Diode)からフォトダイオードまでの光路上に形成し、赤外LEDの出射光に対するオイル侵入用空隙部内の潤滑油による光吸収量をフォトダイオードの受光量によって測定することによって、測定した光吸収量と相関する潤滑油の劣化度を判定するオイル劣化度センサーが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
しかしながら、特許文献1、2に記載されたオイル劣化度センサーは、潤滑油の劣化度として潤滑油中の不溶解分の濃度を測定することができるが、潤滑油中の汚染物質の種類を特定することができないという問題がある。
潤滑油中の汚染物質の種類を特定する技術としては、潤滑油の濾過後のメンブランフィルタにLEDによって光を照射して、メンブランフィルタ上の汚染物質からの反射光を受光素子でRGBのデジタル値に変換し、変換したRGBのデジタル値に基づいて潤滑油中の汚染物質の種類を特定する技術が知られている(例えば、非特許文献1、2参照。)。
特開平7−146233号公報 特開平10−104160号公報 山口 智彦、外4名、「潤滑油汚染物質の色相判別法」、福井大学 工学部 研究報告、2003年3月、第51巻、第1号、p.81-88 本田 知己、「潤滑油の劣化診断・検査技術」、精密工学会誌、2009年、第75巻、第3号、p.359-362
しかしながら、非特許文献1、2に記載された技術は、機械から潤滑油を抜き取ってメンブランフィルタで濾過する必要があり、即時性に欠けるという問題がある。
そこで、本発明は、機械のオイル中の汚染物質の種類および量を即時に特定可能にすることができるオイル状態センサーを提供することを目的とする。
本発明のオイル状態センサーは、機械本体に設置されて前記機械本体のオイルの状態を検出するためのオイル状態センサーであって、光を発する発光素子と、受けた光の色を検出するカラー受光素子と、前記オイルが侵入するための隙間である油用隙間が形成された隙間形成部材とを備えており、前記隙間形成部材は、前記発光素子によって発せられる光を透過させ、前記油用隙間は、前記発光素子から前記カラー受光素子までの光路上に配置されており、前記隙間形成部材のうち少なくとも前記油用隙間を形成する部分は、透明なシリコーン樹脂によって形成されていることを特徴とする。
この構成により、本発明のオイル状態センサーは、発光素子によって発せられた光のうち油用隙間においてオイル中の鉄粉などの汚染物質によって吸収されなかった波長の光に対して、カラー受光素子によって色を検出するので、機械本体のオイル中の汚染物質の色を即時に検出することができる。つまり、本発明のオイル状態センサーは、カラー受光素子によって検出した色に基づいて機械本体のオイル中の汚染物質の種類および量を即時に特定可能にすることができる。また、本発明のオイル状態センサーは、隙間形成部材のうち油用隙間を形成する部分が表面張力の小さいシリコーン樹脂によって形成されているので、オイルが劣化することによって発生するスラッジなどの汚れが隙間形成部材のうち油用隙間を形成する部分に付着し難い。したがって、本発明のオイル状態センサーは、隙間形成部材のうち油用隙間を形成する部分への汚れの付着によって、オイル中の汚染物質の色の検出精度が低下することを抑えることができる。また、本発明のオイル状態センサーは、隙間形成部材のうち油用隙間を形成する部分がフッ素樹脂によって形成されていると仮定した場合、撥油性が高いフッ素樹脂によって形成された油用隙間内に気体が存在する状態で油用隙間にオイルが浸入するときに、フッ素樹脂の撥油性によってオイルがはじかれるので、油用隙間に侵入したオイル中に気泡が生じ易い。本発明のオイル状態センサーは、油用隙間に侵入したオイル中に気泡が生じると、発光素子から発せられた光の進行方向がこの気泡によって予定外の方向に変化させられるので、カラー受光素子による光の色の検出の感度、すなわち、オイル中の汚染物質の色の検出の感度が低下する。しかしながら、本発明のオイル状態センサーは、隙間形成部材のうち油用隙間を形成する部分が、フッ素樹脂と比べて撥油性が低いシリコーン樹脂によって形成されているので、油用隙間を形成する部分がフッ素樹脂によって形成されている構成と比較して、油用隙間に侵入したオイル中に気泡が生じ難く、オイル中の汚染物質の色の検出の感度が低下することを抑えることができる。
また、本発明のオイル状態センサーにおいて、前記隙間形成部材は、前記油用隙間を形成する部分が前記シリコーン樹脂としてのシリコーンゴムの膜によって形成されていても良い。
この構成により、本発明のオイル状態センサーは、隙間形成部材のうち油用隙間を形成する部分がシリコーンゴムの膜によって形成されるので、隙間形成部材のうち油用隙間を形成する部分以外の部分がシリコーンゴム以外の物質によって形成されることができる。したがって、本発明のオイル状態センサーは、隙間形成部材全体がシリコーンゴムによって形成される構成と比較して、シリコーンゴム用の隙間形成部材の金型の費用を不要にすることができ、製造コストを低減することができる。
また、本発明のオイル状態センサーにおいて、前記隙間形成部材は、前記光路を90度曲げる反射面がそれぞれ形成されている2つの直角プリズムを備えており、前記2つの直角プリズムの前記反射面によって前記光路を180度曲げ、前記油用隙間は、前記2つの直角プリズムの間に形成されていても良い。
この構成により、本発明のオイル状態センサーは、部品点数の少ない簡単な構成で小型化することができる。
本発明の機械は、上述のオイル状態センサーと、前記機械本体とを備えていることを特徴とする。
この構成により、本発明の機械は、オイル状態センサーによってオイル中の汚染物質の種類および量を即時に特定可能にすることができる。また、本発明の機械は、オイル状態センサーによるオイル中の汚染物質の色の検出精度が低下することを隙間形成部材のシリコーン樹脂によって抑えることができるので、即時の故障の予知の正確性を長期間維持することができる。
本発明の機械は、上述のオイル状態センサーと、前記機械本体とを備えており、前記機械は、産業用ロボット用減速機であり、前記機械本体は、減速機本体であり、前記オイルは、前記減速機本体の潤滑油であっても良い。
この構成により、本発明の産業用ロボット用減速機は、オイル状態センサーによって潤滑油中の汚染物質の種類および量を即時に特定可能にすることができる。また、本発明の産業用ロボット用減速機は、オイル状態センサーによる潤滑油中の汚染物質の色の検出精度が低下することを隙間形成部材のシリコーン樹脂によって抑えることができるので、即時の故障の予知の正確性を長期間維持することができる。産業用ロボットは、潤滑油中の汚染物質として100μm以上の長さの鉄粉が部品の摩耗によって発生する場合がある。しかしながら、本発明の産業用ロボット用減速機は、オイル状態センサーの隙間形成部材のうち油用隙間を形成する部分がシリコーンゴムの膜によって形成されているので、隙間形成部材のうち油用隙間を形成する部分が例えばフッ素シリコーン系の材料の膜によって形成されている場合と比較して、膜を厚くすることができる。したがって、本発明の産業用ロボット用減速機は、部品の摩耗によって発生した鉄粉が隙間形成部材のうち油用隙間を形成する膜に接触したとしても、膜が鉄粉によって削り取られることを防止することができる。
本発明の機械は、上述のオイル状態センサーと、前記機械本体とを備えており、前記機械は、産業用ロボットであり、前記機械本体は、アームと、前記アームの関節部に使用される減速機とを備えており、前記オイルは、前記減速機の潤滑油であっても良い。
この構成により、本発明の産業用ロボットは、オイル状態センサーによって潤滑油中の汚染物質の種類および量を即時に特定可能にすることができる。また、本発明の産業用ロボットは、オイル状態センサーによる潤滑油中の汚染物質の色の検出精度が低下することを隙間形成部材のシリコーン樹脂によって抑えることができるので、即時の故障の予知の正確性を長期間維持することができる。産業用ロボットは、潤滑油中の汚染物質として100μm以上の長さの鉄粉が部品の摩耗によって発生する場合がある。しかしながら、本発明の産業用ロボットは、オイル状態センサーの隙間形成部材のうち油用隙間を形成する部分がシリコーンゴムの膜によって形成されているので、隙間形成部材のうち油用隙間を形成する部分が例えばフッ素シリコーン系の材料の膜によって形成されている場合と比較して、膜を厚くすることができる。したがって、本発明の産業用ロボットは、部品の摩耗によって発生した鉄粉が隙間形成部材のうち油用隙間を形成する膜に接触したとしても、膜が鉄粉によって削り取られることを防止することができる。
本発明のオイル状態センサーは、機械のオイル中の汚染物質の種類および量を即時に特定可能にすることができる。
本発明の一実施の形態に係る産業用ロボットの側面図である。 図1に示す産業用ロボットの関節部の断面図である。 図2に示すオイル状態センサーの正面図である。 アームに取り付けられた状態での図3に示すオイル状態センサーの正面断面図である。 (a)は、図3に示すオイル状態センサーの平面図である。(b)は、図3に示すオイル状態センサーの底面図である。 (a)は、図3に示す筐体の正面図である。(b)は、図3に示す筐体の正面断面図である。 (a)は、図3に示す筐体の側面図である。(b)は、図3に示す筐体の側面断面図である。 (a)は、図3に示す筐体の平面図である。(b)は、図3に示す筐体の底面図である。 図4に示す白色LEDからRGBセンサーまでの光路を示す図である。 図9に示す油用隙間の近傍の拡大図である。 (a)は、図3に示すカバーの正面図である。(b)は、図3に示すカバーの正面断面図である。 (a)は、図3に示すカバーの平面図である。(b)は、図3に示すカバーの底面図である。 図9に示すシリコーン樹脂の膜によって汚れの付着が防止されることを確認する実験の構成を示す図である。 図13に示す実験の結果を示すグラフである。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係る機械としての産業用ロボットの構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る産業用ロボット100の側面図である。
図1に示すように、産業用ロボット100は、床、天井などの設置部分900に取り付けられる取付部111と、アーム112〜116と、取付部111およびアーム112を接続する関節部120と、アーム112およびアーム113を接続する関節部130と、アーム113およびアーム114を接続する関節部140と、アーム114およびアーム115を接続する関節部150と、アーム115およびアーム116を接続する関節部160と、アーム116および図示していないハンドを接続する関節部170とを備えている。
なお、産業用ロボット100のうち、後述の潤滑油131aなどの潤滑油と、後述のオイル状態センサー137a、137b、139a、139bなどのオイル状態センサーとを除いた部分は、産業用ロボット100が本発明の機械である場合に本発明の機械本体を構成している。
図2は、関節部130の断面図である。なお、以下においては、関節部130について説明するが、関節部120、140〜170についても同様である。
図2に示すように、関節部130は、アーム112およびアーム113を接続する産業用ロボット用減速機である減速機131と、ボルト138aによってアーム112に固定されたモーター138と、減速機131の可動部に生じる摩擦を軽減するためのオイルである潤滑油131aの状態として潤滑油131aの劣化を検出するためのオイル状態センサー139aおよびオイル状態センサー139bとを備えている。
減速機131は、減速機本体132と、減速機本体132の潤滑油131aの劣化を検出するためのオイル状態センサー137aおよびオイル状態センサー137bとを備えている。減速機本体132は、減速機131が本発明の機械である場合に本発明の機械本体を構成している。
減速機本体132は、ボルト133aによってアーム112に固定されたケース133と、ボルト134aによってアーム113に固定された支持体134と、モーター138の出力軸に固定された歯車135aと、減速機131の中心軸の周りに等間隔に3個配置されていて歯車135aと噛み合う歯車135bと、減速機131の中心軸の周りに等間隔に3個配置されていて歯車135bに固定されたクランク軸135cと、ケース133に設けられた内歯歯車と噛み合う2個の外歯歯車136とを備えている。
支持体134は、ケース133に軸受133bを介して回転可能に支持されている。ケース133と、支持体134との間には、潤滑油131aの漏れを防止するためのシール部材133cが設けられている。
クランク軸135cは、支持体134に軸受134bを介して回転可能に支持されているとともに、外歯歯車136に軸受136aを介して回転可能に支持されている。
オイル状態センサー137aおよびオイル状態センサー137bは、ケース133に固定されている。オイル状態センサー139aは、アーム112に固定されている。オイル状態センサー139bは、アーム113に固定されている。
図3は、オイル状態センサー139bの正面図である。図4は、アーム113に取り付けられた状態でのオイル状態センサー139bの正面断面図である。図5(a)は、オイル状態センサー139bの平面図である。図5(b)は、オイル状態センサー139bの底面図である。なお、以下においては、オイル状態センサー139bについて説明するが、オイル状態センサー137a、137b、139aなど、オイル状態センサー139b以外のオイル状態センサーについても同様である。
図3〜図5に示すように、オイル状態センサー139bは、オイル状態センサー139bの各部品を支持するアルミニウム合金製の筐体20と、筐体20に保持された隙間形成部材40と、電子部品群50と、2本のネジ11によって筐体20に固定されて電子部品群50の殆どの電子部品を覆うアルミニウム合金製のカバー60とを備えている。
隙間形成部材40は、2つのガラス製の直角プリズム41、42によって構成されており、潤滑油131aが侵入するための隙間である油用隙間40aが2つの直角プリズム41、42の間に形成されている。
電子部品群50は、スペーサー12を介して4本の六角穴付ボルト13によって筐体20に固定された回路基板51と、回路基板51に実装された白色LED52と、回路基板51に実装されたRGBセンサー53と、白色LED52およびRGBセンサー53側とは反対側に回路基板51に実装されたコネクター54と、コネクター54に電気的に接続されることが可能であるコネクター55と、カバー60に固定された防水コネクター56と、コネクター55および防水コネクター56を電気的に接続する複数本のリード線57とを備えている。
回路基板51には、白色LED52、RGBセンサー53およびコネクター54以外にも、複数の電子部品が実装されている。
白色LED52は、白色の光を発する電子部品であり、本発明の発光素子を構成している。白色LED52として、例えば、日亜化学工業株式会社製のNSPW500GS-K1が使用されても良い。
RGBセンサー53は、受けた光の色を検出する電子部品であり、本発明のカラー受光素子を構成している。RGBセンサー53として、例えば、浜松ホトニクス株式会社製のS9032-02が使用されても良い。
防水コネクター56は、オイル状態センサー139bの外部の装置のコネクターが接続されて、外部の装置のコネクターを介して外部の装置から電力が供給されるとともに、オイル状態センサー139bの検出結果を電気信号として外部の装置のコネクターを介して外部の装置に出力するようになっている。
図6(a)は、筐体20の正面図である。図6(b)は、筐体20の正面断面図である。図7(a)は、筐体20の側面図である。図7(b)は、筐体20の側面断面図である。図8(a)は、筐体20の平面図である。図8(b)は、筐体20の底面図である。
図3〜図8に示すように、筐体20は、アーム113のネジ穴113aに固定されるためのネジ部21と、アーム113のネジ穴113aに対してネジ部21が回転させられるときにスパナなどの工具によって掴まれるための六角柱状の工具接触部22と、直角プリズム41が収納されるプリズム収納部23と、直角プリズム42が収納されるプリズム収納部24と、白色LED52が収納されるLED収納部25とを備えている。
また、筐体20は、プリズム収納部23およびLED収納部25を連通する穴26と、穴26と平行に延在していてプリズム収納部24に繋がっている穴27と、ネジ11がねじ込まれるためのネジ穴28と、六角穴付ボルト13がねじ込まれるためのネジ穴29と、筐体20およびアーム113の間からの潤滑油131aの漏れを防止するOリング14が嵌る溝30とが形成されている。
なお、アーム113のネジ穴113aは、オイル状態センサー139bが取り外されている状態のときに、減速機131への潤滑油131aの供給と、減速機131からの潤滑油131aの廃棄とに利用されても良い。
プリズム収納部23は、直角プリズム41を挟み込む2つの壁23aを備えており、壁23aにおいて接着剤によって直角プリズム41を固定している。プリズム収納部24は、直角プリズム42を挟み込む2つの壁24aを備えており、壁24aにおいて接着剤によって直角プリズム42を固定している。
筐体20は、例えば艶消しの黒アルマイト処理のように、光の反射を防止する処理が表面に施されていると好ましい。
なお、筐体20は、回路基板51を介して白色LED52およびRGBセンサー53を支持している。また、筐体20は、隙間形成部材40を直接支持している。
図9は、白色LED52からRGBセンサー53までの光路10aを示す図である。
図9に示すように、隙間形成部材40の油用隙間40aは、白色LED52からRGBセンサー53までの光路10a上に配置されている。
直角プリズム41、42は、白色LED52によって発せられる光を透過させる。直角プリズム41は、白色LED52によって発せられる光が入射する入射面41aと、入射面41aから入射した光を反射して光の進行方向を90度曲げる反射面41bと、反射面41bで反射した光が出射する出射面41cとが形成されている。直角プリズム42は、直角プリズム41の出射面41cから出射した光が入射する入射面42aと、入射面42aから入射した光を反射して光の進行方向を90度曲げる反射面42bと、反射面42bで反射した光が出射する出射面42cとが形成されている。
直角プリズム41の入射面41a、反射面41bおよび出射面41cと、直角プリズム42の入射面42a、反射面42bおよび出射面42cとは、光学研磨されている。また、直角プリズム41の反射面41bと、直角プリズム42の反射面42bとは、アルミ蒸着膜が施されている。そして、硬度や密着力が弱いアルミ蒸着膜を保護するために、SiO2膜がアルミ蒸着膜上に更に施されている。
光路10aは、直角プリズム41の反射面41bで90度曲げられていて、直角プリズム42の反射面42bでも90度曲げられている。すなわち、光路10aは、隙間形成部材40によって180度曲げられている。
図10は、図9に示す油用隙間40aの近傍の拡大図である。
図10に示すように、直角プリズム41の出射面41cは、透明なシリコーン樹脂の膜41dが施されている。直角プリズム41の出射面41cと、膜41dとの間には、両者の接着力を強めるためのプライマーが塗布されている。同様に、直角プリズム42の入射面42aは、透明なシリコーン樹脂の膜42dが施されている。直角プリズム42の入射面42aと、膜42dとの間には、両者の接着力を強めるためのプライマーが塗布されている。なお、膜41d、42dの塗布方法としては、例えば、ロールコーターによってシリコーンゴムを塗布する方法、スピンコートによってシリコーンゴムを塗布する方法、スプレーコーティングによってシリコーンゴムを塗布する方法、ディッピングによってシリコーンゴムを塗布する方法などが採用されることができる。このシリコーンゴムとして、例えば、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製のLSR7080が使用されても良い。またシリコーンゴム以外にも親油性の性質を有する素材であれば使用されても良い。
直角プリズム41の膜41dと、直角プリズム42の膜42dとの距離、すなわち、油用隙間40aの長さは、例えば1mmである。油用隙間40aの長さが短過ぎる場合、潤滑油131a中の汚染物質が油用隙間40aを適切に流通し難いので、潤滑油131a中の汚染物質の色の検出精度が落ちる。一方、油用隙間40aの長さが長過ぎる場合、白色LED52から発せられた光が油用隙間40a内の潤滑油131a中の汚染物質によって吸収され過ぎてRGBセンサー53まで届き難いので、やはり潤滑油131a中の汚染物質の色の検出精度が落ちる。したがって、油用隙間40aの長さは、潤滑油131a中の汚染物質の色の検出精度が高くなるように、適切に設定されることが好ましい。
図11(a)は、カバー60の正面図である。図11(b)は、カバー60の正面断面図である。図12(a)は、カバー60の平面図である。図12(b)は、カバー60の底面図である。
図3〜図5、図11および図12に示すように、カバー60は、防水コネクター56が挿入される穴61と、ネジ11が挿入されるための穴62とが形成されている。
カバー60は、例えば艶消しの黒アルマイト処理のように、光の反射を防止する処理が表面に施されている。
次に、オイル状態センサー139bの組立方法について説明する。なお、以下においては、オイル状態センサー139bについて説明するが、オイル状態センサー137a、137b、139aなど、オイル状態センサー139b以外のオイル状態センサーについても同様である。
まず、筐体20のプリズム収納部23のうち直角プリズム41の入射面41aと接触する面と、直角プリズム41の面のうちプリズム収納部23の2つの壁23aとそれぞれ接触する2つの面とに接着剤が塗られ、その接着剤によってプリズム収納部23に直角プリズム41が固定される。また、筐体20のプリズム収納部24のうち直角プリズム42の出射面42cと接触する面と、直角プリズム42の面のうちプリズム収納部24の2つの壁24aとそれぞれ接触する2つの面とに接着剤が塗られ、その接着剤によってプリズム収納部24に直角プリズム42が固定される。また、筐体20のLED収納部25に白色LED52が接着剤によって固定される。
次いで、RGBセンサー53、コネクター54など、各種の電子部品が実装された回路基板51が筐体20にスペーサー12および六角穴付ボルト13によって固定され、白色LED52が回路基板51にハンダによって固定される。
次いで、リード線57を介してコネクター55が電気的に接続されている防水コネクター56がカバー60に取り付けられる。
次いで、コネクター54と、コネクター55とが電気的に接続される。
最後に、Oリング14が取り付けられた筐体20に、カバー60がネジ11によって固定される。
次に、アーム113へのオイル状態センサー139bの設置方法について説明する。なお、以下においては、オイル状態センサー139bについて説明するが、オイル状態センサー137a、137b、139aなど、オイル状態センサー139b以外のオイル状態センサーについても同様である。
まず、筐体20の工具接触部22が工具によって掴まれて、アーム113のネジ穴113aに筐体20のネジ部21がねじ込まれることによって、アーム113にオイル状態センサー139bが固定される。
そして、オイル状態センサー139bの外部の装置のコネクターが防水コネクター56に接続される。
次に、産業用ロボット100の動作について説明する。
まず、関節部130の動作について説明する。なお、以下においては、関節部130について説明するが、関節部120、140〜170についても同様である。
関節部130のモーター138の出力軸が回転すると、モーター138の回転力は、減速機131によって減速されて、減速機131のケース133に固定されたアーム112に対して、減速機131の支持体134に固定されたアーム113を動かす。
次に、オイル状態センサー139bの動作について説明する。なお、以下においては、オイル状態センサー139bについて説明するが、オイル状態センサー137a、137b、139aなど、オイル状態センサー139b以外のオイル状態センサーについても同様である。
オイル状態センサー139bは、防水コネクター56を介して外部の装置から供給される電力によって白色LED52から白色の光を発する。
そして、オイル状態センサー139bは、RGBセンサー53によって受けた光のRGBの各色の光量を電気信号として防水コネクター56を介して外部の装置に出力する。
オイル状態センサー139bは、RGBセンサー53以外のセンサーを別途搭載していても良い。例えば、オイル状態センサー139bは、潤滑油131aの温度を検出する温度センサーが電子部品群50に含まれている場合には、温度センサーによって検出された温度も電気信号として防水コネクター56を介して外部の装置に出力することができる。
なお、オイル状態センサー139bの外部の装置は、RGBセンサー53によって検出された色に基づいて減速機131の潤滑油131a中の汚染物質の種類および量を特定することができる。すなわち、オイル状態センサー139bは、潤滑油131a中の汚染物質の色を検出することによって、潤滑油131aの劣化の程度を検出することができる。
潤滑油131aの劣化の検出の精度は、RGBセンサー53によって検出された色の黒色に対する色差ΔEで判断されることができる。RGBセンサー53によって検出された色の黒色に対する色差ΔEは、RGBセンサー53によって検出された色のR、G、Bの各値を使用して、次の数1で示す式で計算することができる。
Figure 2013234898
以上に説明したように、オイル状態センサー139bなどの各オイル状態センサーは、白色LED52によって発せられた白色の光のうち油用隙間40aにおいて潤滑油131a中の汚染物質によって吸収されなかった波長の光に対して、RGBセンサー53によって色を検出するので、減速機131の潤滑油131a中の汚染物質の色を即時に検出することができる。つまり、各オイル状態センサーは、RGBセンサー53によって検出した色に基づいて減速機131の潤滑油131a中の汚染物質の種類および量をコンピューターなどの外部の装置によって即時に特定可能にすることができる。なお、各オイル状態センサーは、RGBセンサー53によって検出した色に基づいて潤滑油中の汚染物質の種類および量を特定する電子部品が電子部品群50に含まれていても良い。
一般的に、産業用ロボットは、関節部に使用されている減速機の性能によってアームの軌跡の精度などが大きく左右される。したがって、産業用ロボット用の減速機は、性能が落ちた場合に適切に交換されることが大切である。しかしながら、産業用ロボット用の減速機が交換される場合、その減速機を備えている産業用ロボットや、その産業用ロボットが設置されている生産ラインが停止されなければならない。そこで、産業用ロボット用の減速機の交換時期を把握するために、産業用ロボット用の減速機の故障が適切に予知されることは非常に重要である。ここで、産業用ロボット100の各オイル状態センサーは、上述したように、RGBセンサー53によって検出した色に基づいて減速機131の潤滑油131a中の汚染物質の種類および量をコンピューターなどの外部の装置によって即時に特定可能にすることができる。したがって、産業用ロボット100と、産業用ロボット用減速機、すなわち、産業用ロボット100の各減速機とは、即時の故障の予知を可能にすることができる。
潤滑油131aには、摩擦面の摩擦を低減するためのモリブデンジチオカルバメート(MoDTC)、モリブデンジチオホスフェート(MoDTP)などの有機モリブデン(Mo)などの摩擦低減剤、摩擦面の焼き付きを抑える性能である極圧性を向上するためのSP系添加剤などの極圧添加剤、スラッジの発生や付着を抑えるためのCaスルフォネートなどの分散剤など、各種の添加剤が添加される場合がある。これらの添加剤は、潤滑油131aの劣化とともに、例えば、産業用ロボット100および各減速機の金属表面に付着、結合したり、沈降したりして潤滑油131aから分離される。各オイル状態センサーは、潤滑油131a中の鉄粉の量だけでなく、潤滑油131aに添加されている各種の添加剤の減少に伴う基油の劣化度やスラッジ等の汚染物質の増加を、検出した色に基づいて特定することができる。したがって、産業用ロボット100および各減速機は、鉄粉濃度のみに基づいて減速機の故障を予知する技術と比較して、故障の予知の精度を向上することができる。
なお、潤滑油131aは、MoDTC、MoDTPなど、モリブデンを添加剤として含んでいないことが好ましい。
各オイル状態センサーは、隙間形成部材40のうち油用隙間40aを形成する部分が表面張力の小さいシリコーン樹脂の膜41d、42dによって形成されているので、潤滑油131aが劣化することによって発生するスラッジなどの汚れが隙間形成部材40のうち油用隙間40aを形成する部分に付着し難い。したがって、各オイル状態センサーは、隙間形成部材40のうち油用隙間40aを形成する部分への汚れの付着によって、潤滑油131a中の汚染物質の色の検出精度が低下することを抑えることができる。
本願の発明の発明者は、シリコーン樹脂の膜41d、42dによって汚れの付着が防止されることを、以下に説明する実験によって確認した。
図13は、シリコーン樹脂の膜41d、42dによって汚れの付着が防止されることを確認する実験の構成を示す図である。
まず、膜41d、42dと同様なシリコーン樹脂の膜をガラス基板に施すことによって、試験片を作成する。
次いで、劣化した潤滑油に試験片を1分間浸漬させた後、4分間200℃で加熱するという工程を、一定のサイクル数、繰り返す。
そして、図13に示すように、白色LED91と、入力された光の強度を検出するパワーメーター92との間に試験片93を配置した後、白色LED91によって発せられて試験片93を透過した光の強度(以下「透過光強度」と言う。)をパワーメーター92によって測定する。なお、白色LED91と、試験片93との距離90aは、20mmであり、パワーメーター92と、試験片93との距離90bは、10mmである。
図14は、図13に示す実験の結果を示すグラフである。
図14において、黒丸が付された線は、膜41d、42dと同様なシリコーン樹脂の膜をガラス基板に施すことによって作成された試験片93の実験結果である。白丸が付された線は、膜を施さなかったガラス基板を試験片93とした場合の実験結果である。各サイクル数における透過光強度は、サイクル数が0の時点の透過光強度を1として正規化されている。
図14に示すように、膜41d、42dと同様なシリコーン樹脂の膜を施したガラス基板は、膜を施さなかったガラス基板と比較して、サイクル数の増加に対する透過光強度の低下が抑えられている。すなわち、シリコーン樹脂の膜41d、42dによって汚れの付着が防止されることは明らかである。
また、オイル状態センサー139bなどの各オイル状態センサーは、隙間形成部材40のうち油用隙間40aを形成する部分がフッ素樹脂によって形成されていると仮定した場合、撥油性が高いフッ素樹脂によって形成された油用隙間40a内に気体が存在する状態で油用隙間40aに潤滑油131aが浸入するときに、フッ素樹脂の撥油性によって潤滑油131aがはじかれるので、油用隙間40aに侵入した潤滑油131a中に気泡が生じ易い。オイル状態センサー139bなどの各オイル状態センサーは、油用隙間40aに侵入した潤滑油131a中に気泡が生じると、白色LED52から発せられた光の進行方向がこの気泡によって予定外の方向に変化させられるので、RGBセンサー53による光の色の検出の感度、すなわち、潤滑油131a中の汚染物質の色の検出の感度が低下する。しかしながら、オイル状態センサー139bなどの各オイル状態センサーは、隙間形成部材40のうち油用隙間40aを形成する部分が、フッ素樹脂と比べて撥油性が低いシリコーン樹脂によって形成されているので、油用隙間40aを形成する部分がフッ素樹脂によって形成されている構成と比較して、油用隙間40aに侵入した潤滑油131a中に気泡が生じ難く、潤滑油131a中の汚染物質の色の検出の感度が低下することを抑えることができる。
産業用ロボット100および各減速機は、各オイル状態センサーによる潤滑油131a中の汚染物質の色の検出精度が低下することを隙間形成部材40のシリコーン樹脂によって抑えることができるので、即時の故障の予知の正確性を長期間維持することができる。
産業用ロボット100は、潤滑油131a中の汚染物質として100μm以上の長さの鉄粉が部品の摩耗によって発生する場合がある。しかしながら、産業用ロボット100および各減速機は、隙間形成部材40のうち油用隙間40aを形成する部分がシリコーンゴムの膜41d、42dによって形成されているので、隙間形成部材40のうち油用隙間40aを形成する部分が例えばフッ素シリコーン系の材料の膜によって形成されている場合と比較して、膜を厚くすることができる。したがって、産業用ロボット100および各減速機は、部品の摩耗によって発生した鉄粉が隙間形成部材40のうち油用隙間40aを形成する膜に接触したとしても、膜が鉄粉によって削り取られることを防止することができる。例えば、シリコーンゴムの膜41d、42dは、20μmの厚さで塗布されることができる。
なお、シリコーンゴムの膜41d、42dは、例えば300μmなどの厚さで塗布されると、表面に凹凸が生じて光の散乱の原因になる場合がある。しかしながら、表面に凹凸が生じた場合であっても、膜41d、42dは、研磨によって表面が平坦化されることが可能である。
各オイル状態センサーは、隙間形成部材40のうち油用隙間40aを形成する部分がシリコーンゴムの膜41d、42dによって形成されるので、隙間形成部材40のうち油用隙間40aを形成する部分以外の部分がシリコーンゴム以外の物質によって形成されることができる。したがって、各オイル状態センサーは、隙間形成部材40全体がシリコーンゴムによって形成される構成と比較して、シリコーンゴム用の隙間形成部材40の金型の費用を不要にすることができ、製造コストを低減することができる。
直角プリズム41の出射面41cは、膜41dが鉄粉などの汚染物質によって削り取られて薄くなった場合、薄くなった膜41dが研磨などによって削り取られた後で、再び透明なシリコーン樹脂の膜41dが施されることが可能である。同様に、直角プリズム42の入射面42aは、膜42dが鉄粉などの汚染物質によって削り取られて薄くなった場合、薄くなった膜42dが研磨などによって削り取られた後で、再び透明なシリコーン樹脂の膜42dが施されることが可能である。
なお、隙間形成部材40の直角プリズム41、42は、本実施の形態においてガラス製であるが、例えばシリコーン樹脂など、ガラス以外の材質で形成されていても良い。シリコーン樹脂で直角プリズム41、42を形成することにより、シリコーン樹脂の膜41d、42dを設けなくても、油用隙間40aを形成する面に汚れが付着し難くすることができる。
また、産業用ロボット100および各減速機の各オイル状態センサーは、発光素子が白色の光を発する白色LEDであるので、発光素子が例えばLED以外のランプである構成と比較して、小型化することができる。したがって、産業用ロボット100および各減速機は、小型化することができる。なお、本発明の発光素子は、白色LED以外のものであっても良い。例えば、発光素子は、LED以外のランプであっても良い。また、発光素子は、赤色のLED、あるいは、LED以外の赤色のランプと、緑色のLED、あるいは、LED以外の緑色のランプと、青色のLED、あるいは、LED以外の青色のランプとを備えており、それらのLED、あるいは、LED以外のランプから発せられる各色の光を合成して白色の光を発するものであっても良い。
また、各オイル状態センサーは、隙間形成部材40に光路10aを曲げる反射面41b、42bが形成されているので、白色LED52からRGBセンサー53までの光路10aが一直線である構成と比較して、白色LED52およびRGBセンサー53を近くに配置して全体を小型化することができる。また、各オイル状態センサーは、隙間形成部材40が油用隙間40aを形成する役割だけでなく、光路10aを曲げる役割も備えているので、隙間形成部材40の代わりに光路10aを曲げる部材を別途備える構成と比較して、部品点数を減らすことができる。したがって、産業用ロボット100および各減速機は、小型化することができるとともに、部品点数を減らすことができる。
特に、各オイル状態センサーは、光路10aを90度曲げる反射面41b、42bがそれぞれ形成されている2つの直角プリズム41、42によって隙間形成部材40が構成されており、2つの直角プリズム41、42の反射面41b、42bによって光路10aを180度曲げ、2つの直角プリズム41、42の間に油用隙間40aが形成されている構成であるので、部品点数の少ない簡単な構成で小型化することができる。したがって、産業用ロボット100および各減速機は、部品点数の少ない簡単な構成で小型化することができる。
また、各オイル状態センサーは、光路10aの少なくとも一部を囲む筐体20を備えており、光の反射を防止する処理が筐体20の表面に施されている構成であるので、不要な反射光をRGBセンサー53が受けることを防止することができる。そのため、各オイル状態センサーは、不要な反射光をRGBセンサー53が受ける構成と比較して、潤滑油131a中の汚染物質の色の検出精度を向上することができる。したがって、産業用ロボット100および各減速機は、故障の予知の精度を向上することができる。
減速機の故障の予知の精度は、本発明のオイル状態センサーと、潤滑油の温度を測定する温度センサーやモーターの電流値等のモニタリング機構などとが併用されることによって、更に向上させられることができる。
また、隙間形成部材40は、本実施の形態において2つの直角プリズム41、42によって構成されているが、3つ以上のプリズムによって構成されていても良い。
なお、各オイル状態センサーは、白色LED52およびRGBセンサー53の配置が本実施の形態において説明した配置以外の配置であっても良い。例えば、各オイル状態センサーは、白色LED52からRGBセンサー53までの光路10aが一直線であっても良い。
また、各オイル状態センサーは、直角プリズム以外の構成によって、光路10aを曲げるようになっていても良い。
また、各オイル状態センサーは、電力の供給手段として、例えば、電池などのバッテリーを使用し、外部の装置への検出結果の出力手段として、例えば、ワイヤレス通信を使用しても良い。
なお、各オイル状態センサーの設置位置は、本実施の形態において示した位置に限らず、産業用ロボットの用途などに合わせて適宜設定されることが好ましい。
また、本発明の機械は、本実施の形態において産業用ロボットまたは産業用ロボット用減速機であるが、これら以外の機械であっても良い。例えば、鉄道車両において用いられる圧縮空気を生成する空気圧縮装置が本発明の機械として採用される場合、本発明のオイル状態センサーは、この空気圧縮装置の潤滑油の劣化を検出するものであっても良い。また、建築機械用走行モーターや建築機械用バルブが本発明の機械として採用される場合、本発明のオイル状態センサーは、この建築機械用走行モーターの潤滑油の劣化や、この建築機械用バルブの作動油の劣化を検出するものであっても良い。また、本発明の機械として風車が採用される場合、本発明のオイル状態センサーは、この風車の潤滑油の劣化を検出するものであっても良い。また、船舶などの乗り物のエンジンが本発明の機械として採用される場合、本発明のオイル状態センサーは、このエンジンのエンジンオイルの劣化を検出するものであっても良い。また、航空機の飛行姿勢を制御するフライトコントロールアクチュエーターが本発明の機械として採用される場合、本発明のオイル状態センサーは、このフライトコントロールアクチュエーターの作動油の劣化を検出するものであっても良い。また、本発明の機械として工作機械が採用される場合、本発明のオイル状態センサーは、この工作機械の切削油の劣化を検出するものであっても良い。また、トラックなどの商用車用のエアードライヤーが本発明の機械として採用される場合、本発明のオイル状態センサーは、このエアードライヤー内の圧縮空気に紛れ込んだオイルの有無を検出するものであっても良い。また、本発明の機械として真空ポンプが採用される場合、本発明のオイル状態センサーは、この真空ポンプの潤滑油の劣化を検出するものであっても良い。
10a 光路
40 隙間形成部材
40a 油用隙間
41 直角プリズム
41b 反射面
41d 膜
42 直角プリズム
42b 反射面
42d 膜
52 白色LED(発光素子)
53 RGBセンサー(カラー受光素子)
100 産業用ロボット(機械)
112、113、114、115、116 アーム
120、130 関節部
131 減速機(機械、産業用ロボット用減速機)
131a 潤滑油(オイル)
132 減速機本体(機械本体)
137a、137b、139a、139b オイル状態センサー
140、150、160、170 関節部

Claims (6)

  1. 機械本体に設置されて前記機械本体のオイルの状態を検出するためのオイル状態センサーであって、
    光を発する発光素子と、受けた光の色を検出するカラー受光素子と、前記オイルが侵入するための隙間である油用隙間が形成された隙間形成部材とを備えており、
    前記隙間形成部材は、前記発光素子によって発せられる光を透過させ、
    前記油用隙間は、前記発光素子から前記カラー受光素子までの光路上に配置されており、
    前記隙間形成部材のうち少なくとも前記油用隙間を形成する部分は、透明なシリコーン樹脂によって形成されていることを特徴とするオイル状態センサー。
  2. 前記隙間形成部材は、前記油用隙間を形成する部分が前記シリコーン樹脂としてのシリコーンゴムの膜によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイル状態センサー。
  3. 前記隙間形成部材は、前記光路を90度曲げる反射面がそれぞれ形成されている2つの直角プリズムを備えており、前記2つの直角プリズムの前記反射面によって前記光路を180度曲げ、
    前記油用隙間は、前記2つの直角プリズムの間に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のオイル状態センサー。
  4. 請求項1から請求項3までの何れかに記載のオイル状態センサーと、前記機械本体とを備えていることを特徴とする機械。
  5. 請求項2に記載のオイル状態センサーと、前記機械本体とを備えており、
    前記機械は、産業用ロボット用減速機であり、
    前記機械本体は、減速機本体であり、
    前記オイルは、前記減速機本体の潤滑油であることを特徴とする機械。
  6. 請求項2に記載のオイル状態センサーと、前記機械本体とを備えており、
    前記機械は、産業用ロボットであり、
    前記機械本体は、アームと、前記アームの関節部に使用される減速機とを備えており、
    前記オイルは、前記減速機の潤滑油であることを特徴とする機械。
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