JP2013234716A - ガス貯蔵容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な構成を必要とすること無く、急速充填時にもガスの温度上昇を抑制することができるガス貯蔵容器を提供する。
【解決手段】ガスに対して不溶性且つ不活性な液体をガス貯蔵容器内に収容し、ガスの充填時にジュール−トムソン効果により発生する熱量を当該液体に受け取らせる。尚、ガスの充填時に当該液体が流動するよう、ガス貯蔵容器内へのガス導入配管を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスを貯蔵するためのガス貯蔵容器に関する。より詳しくは、本発明は、急速充填時にもガスの温度上昇を抑制することができるガス貯蔵容器に関する。
種々の用途において、限られた大きさ及び重量を有する貯蔵容器に大量のガスを貯蔵することを可能とする技術に対する要求が存在する。かかる要求に応えるための1つの方策として、例えば、高い耐圧性を有するガス貯蔵容器中にガスを高圧で貯蔵することが広く行われている。
例えば、当業者には周知であるように、燃料電池においては、アノードに水素等の燃料ガスが供給され、カソードに酸素等の酸化剤ガスが供給され、これらを反応させることにより、発電する。従って、例えば、燃料電池を電源として搭載する燃料電池自動車(以降、「FCV」と称する場合がある)においては、一般的に、水素が充填されたガス貯蔵容器が搭載され、当該ガス貯蔵容器から供給される水素と酸化剤ガスとしての大気とを燃料電池において反応させて発電し、斯くして発電された電力によって駆動される電動機等を動力源として走行する。
従って、上記のようなFCVの航続距離を長くするためには、上記ガス貯蔵容器の耐圧性を高め、貯蔵される水素ガスの圧力を高めることにより、上記ガス貯蔵容器における水素ガスの貯蔵量を増大させることが望ましい。
しかしながら、上記に示した例のように高い耐圧性を有するガス貯蔵容器中にガスを高圧で貯蔵する場合、当該ガス貯蔵容器中にガスを充填する際に、断熱圧縮に伴ってガスの温度上昇が発生する。この際の温度上昇幅は、充填圧力が高いほど大きくなり、例えば、ガス貯蔵容器の変形、ガス貯蔵容器を構成する部材の脱離や破損等の問題を生ずる場合がある。
そこで、当該技術分野においては、例えば、ガス貯蔵容器の内部に放熱部材を配設し、当該容器内に充填されるガスを当該放熱部材に向かって吹き付けるように構成することにより、ガスの充填に伴う温度上昇を抑制することが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また、ガス貯蔵容器の内部に衝突部材を配設し、当該容器内に充填されるガスを当該衝突部材に向かって吹き付けるように構成すると共に、当該衝突部材から熱を伝達する放熱部材又は当該衝突部材から(熱媒体を用いて)熱を吸収する熱吸収材を設けることにより、ガスの充填に伴う温度上昇を抑制することも提案されている(例えば、特許文献2を参照)。これらの先行技術文献に記載されている発明を始めとする従来技術に係るガス貯蔵容器においては、ガスの充填に伴う温度上昇を抑制することができるものの、上記のように、放熱部材等を含む複雑な構成を必要とするため、ガス貯蔵容器の製造コストや重量の増大を招く虞がある。
また、相対的に高い圧力にてガスを貯蔵するガス供給源(例えば、FCVのための水素(ガス)ステーション等)から、相対的に低い圧力にてガスを貯蔵するガス貯蔵容器内へとガスを充填する際には、ジュール−トムソン効果(Joule−Thomson effect)によりガスの温度が変化する。当業者に周知であるように、ジュール−トムソン効果によりガスの温度が上昇するか低下するかは、当該ガスの種類によって定まる。例えば、前述のように燃料電池の反応ガスとして使用される水素は、ガス供給源からガス貯蔵容器へと充填する際にジュール−トムソン効果により温度が上昇することが知られている。
従って、上記のようにジュール−トムソン効果により温度が上昇するガス(例えば、水素等)においては、ガス供給源からガス貯蔵容器へと充填する際にガスの温度が上昇する要因として、前述した断熱圧縮に伴う温度上昇のみならず、ジュール−トムソン効果による温度上昇もまた、考慮する必要がある。そのため、ジュール−トムソン効果により温度が上昇するガス(例えば、水素等)においては、温度上昇に起因するガス貯蔵容器の変形、ガス貯蔵容器を構成する部材の脱離や破損等の問題が更に深刻である。
一方、上記のように温度が上昇したガスの温度を下降させる要因としては、例えば、ガスからガス貯蔵容器への熱伝導、ガス貯蔵容器から外部への放熱を挙げることができる。ところで、例えば、前述のようなFCVの稼働率や利便性の向上の観点からは、ガス供給源からガス貯蔵容器へのガスの充填速度を高めて、充填に要する時間を短縮することが望ましい。しかしながら、ガスの充填速度を高めて充填時間を短縮するほど、ガスからガス貯蔵容器への熱伝導やガス貯蔵容器から外部への放熱によるガスの温度降下がより小さくなり、結果としてガスの温度が上昇する。
上記のように、ジュール−トムソン効果により温度が上昇するガス(例えば、水素等)をガス供給源からガス貯蔵容器へと急速に充填する場合、ガスの温度上昇に起因するガス貯蔵容器の変形、ガス貯蔵容器を構成する部材の脱離や破損等の問題がより一層深刻なものとなる。また、当業者に周知であるように、水素は可燃性ガスであり、かかる可燃性ガスの貯蔵においては、ガス貯蔵容器の温度が過度に上昇しないように管理することが安全保安上望まれる。例えば、前述のようなFCVにおける反応ガスとしての水素のガス貯蔵容器としての高圧水素タンクについては、水素充填時に同タンク内の温度が許容上限温度を超えないことが求められている。
従って、当該技術分野においては、複雑な構成を必要とすること無く、急速充填時にもガスの温度上昇を抑制することができるガス貯蔵容器に対する継続的な要求が存在する。
特開2008−151283号公報 特開2008−151280号公報
前述のように、当該技術分野においては、複雑な構成を必要とすること無く、急速充填時にもガスの温度上昇を抑制することができるガス貯蔵容器に対する継続的な要求が存在する。本発明は、かかる要求に応えるために為されたものである。即ち、本発明は、複雑な構成を必要とすること無く、急速充填時にもガスの温度上昇を抑制することができるガス貯蔵容器を提供することを1つの目的とする。
上記1つの目的は、
高圧ガスを内部に貯蔵するガス貯蔵容器であって、
前記ガス貯蔵容器の内部に収容された液体、及び
前記ガス貯蔵容器の外部から内部へと前記ガスを導入可能に配設されたガス導入配管、
を備え、
前記液体が、前記ガスに対して不溶性且つ不活性であり、
前記ガス導入配管が、前記ガスの導入に起因して前記液体を少なくとも流動させる、
ガス貯蔵容器によって達成される。
本発明によれば、複雑な構成を必要とすること無く、急速充填時にもガスの温度上昇を抑制することができるガス貯蔵容器を提供することができる。
本発明の1つの実施態様に係るガス貯蔵容器の構成を示す模式図である。
前述のように、本発明の1つの目的は、複雑な構成を必要とすること無く、急速充填時にもガスの温度上昇を抑制することができるガス貯蔵容器を提供することである。本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究の結果、ガスの充填時にジュール−トムソン効果により発生する熱量を受け取る液体をガス貯蔵容器の内部に収容することにより、複雑な構成を必要とすること無く、急速充填時にもガスの温度上昇を抑制することができることを見出し、本発明を想到するに至ったものである。
即ち、本発明の第1の実施態様は、
高圧ガスを内部に貯蔵するガス貯蔵容器であって、
前記ガス貯蔵容器の内部に収容された液体、及び
前記ガス貯蔵容器の外部から内部へと前記ガスを導入可能に配設されたガス導入配管、
を備え、
前記液体が、前記ガスに対して不溶性且つ不活性であり、
前記ガス導入配管が、前記ガスの導入に起因して前記液体を少なくとも流動させる、
ガス貯蔵容器である。
上記のように、本実施態様に係るガス貯蔵容器は、高圧ガスを内部に貯蔵するガス貯蔵容器である。従って、当該ガス貯蔵容器は、内部に貯蔵するガスの圧力に応じた十分な耐圧性及び気密性を有することが望ましい。また、当該ガス貯蔵容器の材料としては、耐圧容器の材料として広く使用されている種々の材料(例えば、ステンレス鋼やアルミニウム合金等の金属、ガラスFRPやカーボンFRP等の樹脂、又はこれらを含む多種多様な材料から選ばれる複数の材料を含んでなる複合材料等)を挙げることができる。即ち、本実施態様に係るガス貯蔵容器は、例えば、高圧ボンベや高圧タンク等の高圧容器と同様の構成を有することができる。尚、ガス貯蔵容器を軽量化する観点からは、樹脂製の容器とすることが望ましい。
加えて、本実施態様に係るガス貯蔵容器は、上記のように、前記ガス貯蔵容器の内部に収容された液体、及び前記ガス貯蔵容器の外部から内部へと前記ガスを導入可能に配設されたガス導入配管、を備える。ここで、前記ガス貯蔵容器の内部に収容される液体を構成する材料は、後述するように前記ガスに対して不溶性且つ不活性である限り、特に限定されるものではなく、本実施態様に係るガス貯蔵容器に貯蔵しようとするガスの種類等に応じて、適宜選択することができる。例えば、本実施態様に係るガス貯蔵容器に貯蔵しようとするガスが水素である場合、かかる液体の具体例としては、例えば、「アイオニック液」として当該技術分野において知られているものを挙げることができる。このアイオニック液は、当業者に周知であるように、例えば、水素用の液圧式コンプレッサ(アイオニックフリュードコンプレッサ)のシリンダ内に注入されて、水素ガスの圧縮に使用される液体であり、水素に溶け込み難く、水素に対して不活性であることが知られている。
また、前記ガス導入配管の構成は、後述するようにガスの供給源(例えば、水素(ガス)ステーション等)から供給されたガスを本実施態様に係るガス貯蔵容器の内部に導く際に、前記ガスの導入に起因して前記液体を少なくとも流動させることができる限り、特に限定されるものではなく、本実施態様に係るガス貯蔵容器に貯蔵しようとするガスの圧力や流量、ガス貯蔵容器の設計仕様等に応じて、適宜選択することができる。尚、前記ガス導入配管の材料としては、耐圧容器の材料として広く使用されている種々の材料(例えば、ステンレス鋼やアルミニウム合金等の金属、ガラスFRPやカーボンFRP等の樹脂、又はこれらを含む多種多様な材料から選ばれる複数の材料を含んでなる複合材料等)を挙げることができる。
更に、当然のことながら、本実施態様に係るガス貯蔵容器は、上述した構成要素に加えて、例えば、ガスの供給源からガスを充填するためのガス充填配管、ガスの供給先(例えば、燃料電池等)にガスを供給するためのガス供給配管、これらの配管を介するガスの流れを制御するバルブ、これらの構成要素とガス貯蔵容器との間の気密性を保つパッキンや封止材等、圧力容器の構成要素として一般的に用いられる種々の部材を更に備えていてもよい。
ところで、上述したように、本実施態様に係るガス貯蔵容器において、前記液体は、前記ガスに対して不溶性且つ不活性である。本明細書において「不溶性」とは、当該ガス貯蔵容器内に貯蔵しようとするガスに対する当該液体の溶解度が完全に0(ゼロ)であるという状態のみを指すものではなく、同溶解度が極めて小さく、実質的に0(ゼロ)である状態をも含む概念である。従って、当該ガスに対して極僅かしか溶け込まない液体もまた本実施態様に係るガス貯蔵容器において使用することができる。また、本明細書において「不活性」とは、当該ガス貯蔵容器内に貯蔵しようとするガスに対する当該液体の安定性が高く、両者の間での反応に起因する組成や性質の変化を全く又は実質的に生じない状態を指す概念である。尚、前記液体が揮発性である場合、前記液体の蒸気が前記ガスに混入する虞があるので、前記液体は不揮発性であることが望ましい。
更に、上述したように、本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、前記ガス導入配管が、前記ガスの導入に起因して前記液体を少なくとも流動させる。より具体的には、前記ガス導入配管は、例えば、前記ガス貯蔵容器の内部に導入される前記ガスが前記液体の液面に向かって吹き出して、前記ガスと前記液体との衝突によって前記液体が流動するように、前記ガス導入配管の前記ガス貯蔵容器の内部に設けられたガス導入口の位置や角度等を定めることにより、前記ガスの導入に起因して前記液体を少なくとも流動させるように構成されていてもよい。また、前記ガス導入配管は、上記のような構成により、前記ガスの導入に起因して、前記液体を流動させるのみならず、前記液体の液面を波立たせたり、前記ガス貯蔵容器の内部において前記液体を飛散させたりしてもよい。
あるいは、前記ガス導入配管は、例えば、前記ガス貯蔵容器の内部における前記ガスの吹き出し口となるガス導入口が前記液体の液面よりも下に配置されることにより、前記ガスの導入時に前記液体の中に前記ガスの気泡を生じさせたり、前記液体の液面を波立たせたりするように構成されていてもよい。換言すれば、前記ガス導入配管は、例えば、前記ガス導入配管が備えるガス導入口が前記液体の中に配置されて、前記ガスの導入時に前記液体の中に前記ガスの気泡を生じさせたり、前記液体の液面を波立たせたりするように構成されていてもよい。この場合、上記ガス導入口は必ずしもその全てが前記液体の液面よりも下に位置する必要は無い。即ち、前記ガス導入配管の前記ガス貯蔵容器の内部に設けられたガス導入口の少なくとも一部が、前記液体の液面よりも鉛直方向における下側に配置されていてもよい。
尚、前記ガス導入配管の構成に関する上記説明はあくまでも例示に過ぎず、前記ガス導入配管は、前記ガスの導入に起因して前記液体を少なくとも流動させることができる限り、如何なる構成を有するものであってもよい。斯くして、本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、前記ガス導入配管が、前記ガスの導入に起因して前記液体を少なくとも流動させる。これにより、前記ガス貯蔵容器への前記ガスの充填時に前記ガス貯蔵容器内での膨張(減圧)に伴うジュール−トムソン効果により高温化した前記ガスから熱量を受け取った前記液体の部分は、上記のような構成を有する前記ガス導入配管により、前記ガスの導入に起因して少なくとも流動させられる。
従って、本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、前記ガス貯蔵容器内に充填される前記ガスから受け取った熱量が前記ガス全体に迅速に分散される。また、上述のように前記ガスの導入に起因して前記液体を流動させるのみならず、前記液体の液面を波立たせたり、前記ガス貯蔵容器の内部において前記液体を飛散させたり、前記液体の中に前記ガスの気泡を生じさせたりすることができる場合においては、前記ガス貯蔵容器内に充填される前記ガスと前記液体との接触面積を増大させることができ、結果として、前記ガス貯蔵容器内への充填に伴って高温化した前記ガスから前記液体に熱量をより効率的に移すことができるので、より望ましい。
尚、上記のように、本実施態様に係るガス貯蔵容器の内部に収容される前記液体は、前記ガス貯蔵容器内への充填に伴って高温化した前記ガスから熱量を受け取り、前記ガスの温度を下降させる役割を担う。従って、前記液体としては、より大きい比熱を有するものを使用することが望ましい。
ところで、ガス貯蔵容器内への充填に伴って高温化したガスの熱量は、ガス貯蔵容器の内壁(ライナ)や外殻(シェル)等を介して、やがて外部へと放熱される。従って、ガス貯蔵容器内への充填に伴うガスの温度上昇を抑制するという観点からは、高温化したガスからガス貯蔵容器への熱伝導率が高いことが望ましい。本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、上述のように、前記ガス貯蔵容器内への充填に伴って高温化した前記ガスの熱量は前記液体に一旦受け取られ、前記液体から前記ガス貯蔵容器の内壁(ライナ)や外殻(シェル)等を介して、やがて外部へと放熱される。即ち、本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、ガス貯蔵容器内への充填に伴って高温化したガスの熱量は、前記液体を介して、ガス貯蔵容器へと伝導される。
従って、本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、例えば、ガス貯蔵容器の内部に配設された放熱部材等を介してガス貯蔵容器へと熱量が伝導される従来技術に係るガス貯蔵容器と比較して、ガス貯蔵容器へと熱量を伝達する媒体(前記液体)とガス貯蔵容器の内壁との接触面積が大きい。これにより、本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、従来技術に係るガス貯蔵容器と比較して、ガス貯蔵容器内への充填に伴って高温化したガスの熱量を、より効率的に外部に放熱することができる。結果として、本実施態様に係るガス貯蔵容器によれば、複雑な構成を必要とすること無く、急速充填時にもガスの温度上昇を抑制することができる。
ところで、上述のように、前記ガス導入配管は、例えば、前記ガス貯蔵容器の内部における前記ガスの吹き出し口となるガス導入口が前記液体の液面よりも下に配置されることにより、前記ガスの導入時に前記液体の中に前記ガスの気泡を生じさせたり、前記液体の液面を波立たせたりするように構成されていてもよい。換言すれば、前記ガス導入配管は、例えば、前記ガス導入配管が備えるガス導入口が前記液体の中に配置されて、前記ガスの導入時に前記液体の中に前記ガスの気泡を生じさせたり、前記液体の液面を波立たせたりするように構成されていてもよい。
従って、本発明の第2の実施態様は、
本発明の前記第1の実施態様に係るガス貯蔵容器であって、
前記ガス導入配管の前記ガス貯蔵容器の内部に設けられたガス導入口の少なくとも一部が、前記液体の液面よりも鉛直方向における下側に配置されている、
ガス貯蔵容器である。
上記のように、本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、前記ガス導入配管の前記ガス貯蔵容器の内部に設けられたガス導入口の少なくとも一部が、前記液体の液面よりも鉛直方向における下側に配置されている。即ち、本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、前記ガス導入配管は、前記ガス貯蔵容器の内部における前記ガスの吹き出し口となるガス導入口が前記液体の液面よりも下に配置される。これにより、前記ガスの導入時に前記液体の中に前記ガスの気泡を生じさせたり、前記液体の液面を波立たせたりすることができる。従って、本実施態様に係るガス貯蔵容器によれば、上述のように、前記ガス貯蔵容器内に充填される前記ガスと前記液体との接触面積を増大させることができ、結果として、前記ガス貯蔵容器内への充填に伴って高温化した前記ガスから前記液体に熱量をより効率的に移すことができる。
尚、上記のように、本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、前記ガス導入配管の前記ガス貯蔵容器の内部に設けられたガス導入口の少なくとも一部が、前記液体の液面よりも鉛直方向における下側に配置されている。即ち、上記ガス導入口は、上述のように、必ずしもその全てが前記液体の液面よりも下に位置する必要は無い。より具体的には、前記ガスの導入時に前記液体の中に前記ガスの気泡を生じさせたり、前記液体の液面を波立たせたりすることができる限り、前記ガス導入配管の前記ガス貯蔵容器の内部に設けられたガス導入口の少なくとも一部が、前記液体の液面よりも鉛直方向における下側に配置されていればよい。
ここで、添付図面を参照しながら、本実施態様に係るガス貯蔵容器の構成につき、改めて説明する。前述のように、図1は、本発明の1つの実施態様に係るガス貯蔵容器の構成を示す模式図である。図1に示す実施態様に係るガス貯蔵容器10は、例えば水素(ガス)ステーション等のガス供給源(図示せず)からガス貯蔵容器10にガスを充填するためのガス充填配管50と、例えばFCVに搭載される燃料電池等のガス供給先(図示せず)に対してガス貯蔵容器10からガスを供給するためのガス供給配管60と、これらの配管とガス貯蔵容器10との間のガスの導入及び排出を制御するバルブ70を備える。尚、ガス充填配管50、ガス供給配管60、及びバルブ70については、当業者に周知であるので、本明細書における詳細な説明は割愛する。
ガス貯蔵容器10は、高圧ガスを内部に貯蔵するガス貯蔵容器である。従って、ガス貯蔵容器10は、前述のように、内部に貯蔵するガスの圧力に応じた十分な耐圧性及び気密性を発揮するように、例えば、ステンレス鋼やアルミニウム合金等の金属、ガラスFRPやカーボンFRP等の樹脂、又はこれらを含む多種多様な材料から選ばれる複数の材料を含んでなる複合材料等、耐圧容器の材料として広く使用されている種々の材料によって形成することができる。
図1に示す実施態様に係るガス貯蔵容器10の内部には、上記ガスに対して不溶性且つ不活性な液体20が収容されており、ガス供給源(図示せず)からガス充填配管50を介してガス貯蔵容器10に充填されるガスをガス貯蔵容器10の内部に導入するためのガス導入配管30、ガス貯蔵容器10の内部に貯蔵されたガスをガス供給配管60を介してガス供給先(図示せず)に供給されるガスをガス貯蔵容器10から排出するためのガス排出配管40が配設されている。
図1に示すように、ガス導入配管30の先端部は液体20の液面よりも低い位置に配置されている。これにより、ガス導入配管30を介してガス貯蔵容器10の内部に導入されるガスは、液体20の中に気泡を生じさせたり、液体20の液面を波立たせたりしながら、ガス貯蔵容器10の内部において液体20を流動させることができる。その結果、ガス貯蔵容器10の内部への充填時にジュール−トムソン効果によりガスの温度が上昇しても、高温化したガスから液体20が熱量を効率的に受け取り、受け取った熱量を液体20の全体に迅速に分散させることができる。更に、液体20が受け取った熱量は、やがてガス貯蔵容器10(のライナ及びシェル)を介して外部に放熱することができる。
尚、図1に示す実施態様に係るガス貯蔵容器10においては、上記のように、ガス導入配管30の先端部(ガス導入口)が液体20の中に配置されているが、前述のように、本発明の他の実施態様に係るガス貯蔵容器においては、ガス導入配管がガスの導入に起因して液体を少なくとも流動させることができる限り、必ずしもガス導入配管の先端部(ガス導入口)が液体の中に配置されている必要は無い。
ところで、前述のように、相対的に高い圧力にてガスを貯蔵するガス供給源(例えば、FCVのための水素(ガス)ステーション等)から、相対的に低い圧力にてガスを貯蔵するガス貯蔵容器内へとガスを充填する際に、ジュール−トムソン効果により温度が上昇するガスの代表的な例として、水素を挙げることができる。また、水素は、前述のように、燃料電池を電源として搭載する燃料電池自動車(FCV)において反応ガスとして使用される。従って、例えば、今後のFCVの普及等に伴い、複雑な構成を必要とすること無く急速充填時にもガスの温度上昇を抑制することができるガス貯蔵容器を提供することができる本発明を、高圧水素タンク等の水素貯蔵容器に適用することの有効性は今後益々高まるものと考えられる。
従って、本発明の第3の実施態様は、
本発明の前記第1又は前記第2の実施態様の何れか1つに係るガス貯蔵容器であって、
前記ガスが水素である、
ガス貯蔵容器である。
上記のように、本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、前記ガスが水素である。即ち、本実施態様に係るガス貯蔵容器に貯蔵されるガスは水素である。従って、本実施態様に係るガス貯蔵容器を、例えば、FCVに搭載される高圧水素タンクとして利用することにより、複雑な構成を必要とすること無く急速充填時にもガスの温度上昇を抑制することができ、FCVにおける信頼性及び安全性の向上、並びにコスト削減に寄与することができる。
ところで、本発明に係るガス貯蔵容器が利用される種々の用途において、ガス貯蔵容器の軽量化が望まれる場合がある。例えば、上記FCV用途を始めとする移動体用途においては、FCV等の移動体の走行におけるエネルギー効率(以降、単に「燃費」と称する場合がある)を改善する観点から、反応ガス(例えば、水素等)を貯蔵するガス貯蔵容器も、他の構成要素と同様に、できるだけ小型、軽量化を進めることが望ましい。かかる要請から、本発明に係るガス貯蔵容器を形成する材料としては、当該ガス貯蔵容器の内部に貯蔵するガスの圧力に応じた十分な耐圧性及び気密性を維持することができる限りにおいて、できるだけ軽い材料を使用することが望ましい。
上記のような観点から、本発明の第4の実施態様は、
本発明の前記第1乃至前記第3の実施態様の何れか1つに係るガス貯蔵容器であって、
前記ガス貯蔵容器が樹脂ライナを更に備える、
ガス貯蔵容器である。
上記のように、本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、前記ガス貯蔵容器が樹脂ライナを更に備える。これにより、ガス貯蔵容器全体としての重量を抑えることができるので、例えば、上述のようなFCVにおける燃費改善等の観点から、本実施態様に係るガス貯蔵容器はより望ましい。尚、本実施態様に係るガス貯蔵容器のライナを形成する樹脂の具体例としては、例えば、ガラスFRPやカーボンFRP等の繊維強化を挙げることができる。また、本実施態様に係るガス貯蔵容器においては、上記のようにライナ(内壁)を形成する材料として樹脂を採用したが、例えばガス貯蔵容器のシェル(外殻)等の他の構成部材を樹脂等の軽量材料によって形成してもよい。
ところで、一般的に、樹脂は、金属等と比較して、熱伝導率が低い。従って、従来技術に係るガス貯蔵容器のように、ガス貯蔵容器内に充填する際にジュール−トムソン効果により温度が上昇したガスから熱量を一旦受け取る液体が存在しないガス貯蔵容器において樹脂ライナを使用すると、ジュール−トムソン効果により温度が上昇したガスから樹脂製のライナ(内壁)を介するシェル(外殻)への熱伝導が不十分であることから、充填されたガスの温度を効率的に下げることが困難となる虞が高まる。
一方、ガス貯蔵容器内に充填する際にジュール−トムソン効果により温度が上昇したガスから熱量を一旦受け取る液体がガス貯蔵容器の内部に収容されている本発明に係るガス貯蔵容器においては、たとえ樹脂ライナを採用しても、ジュール−トムソン効果により温度が上昇したガスの熱量が上記液体に一旦受け取られるため、充填されたガスの温度を効率的に下げることができ、当該ガスの温度上昇を抑制することができる。
以上、本発明を説明することを目的として、特定の構成を有する幾つかの実施態様について説明してきたが、本発明の範囲は、これらの例示的な実施態様に限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書に記載された事項の範囲内で、適宜修正を加えることができることは言うまでも無い。
10…ガス貯蔵容器、20…液体、30…ガス導入配管、40…ガス排出配管、50…ガス充填配管、60…ガス供給配管、及び70…バルブ。

Claims (4)

  1. 高圧ガスを内部に貯蔵するガス貯蔵容器であって、
    前記ガス貯蔵容器の内部に収容された液体、及び
    前記ガス貯蔵容器の外部から内部へと前記ガスを導入可能に配設されたガス導入配管、
    を備え、
    前記液体が、前記ガスに対して不溶性且つ不活性であり、
    前記ガス導入配管が、前記ガスの導入に起因して前記液体を少なくとも流動させる、
    ガス貯蔵容器。
  2. 請求項1に記載のガス貯蔵容器であって、
    前記ガス導入配管の前記ガス貯蔵容器の内部に設けられたガス導入口の少なくとも一部が、前記液体の液面よりも鉛直方向における下側に配置されている、
    ガス貯蔵容器。
  3. 請求項1又は2の何れか1項に記載のガス貯蔵容器であって、
    前記ガスが水素である、
    ガス貯蔵容器。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載のガス貯蔵容器であって、
    前記ガス貯蔵容器が樹脂ライナを更に備える、
    ガス貯蔵容器。
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