JP2013234707A - 環状シール組付け治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボールジョイントの球状体に環状シールを容易に組付けることができる治具を提供する。
【解決手段】球状体２を球状凹部に嵌め込んで構成されるボールジョイントの球状体２に環状シール３を組付けるときに用いる環状シール組付け治具１であって、環状シール３を設置可能な１つのテーブル６を構成する複数の分割テーブル７と、分割テーブル７に固定され、ガイドレール５ａに沿ってスライド自在なスライダ５と、スライダ５を他の分割テーブル７側に付勢するコイルバネ８２と、テーブル６上に載置された環状シール３の内側から引っ掛かることができるように各分割テーブル７に設けられた爪部７２ａとを備え、爪部７２ａに上方から球状体２を押し付けることにより、スライダ５がガイドレール５ａに沿って、分割テーブル７同士が離隔する方向に移動して、環状シール３が爪部７２ａで広げられ、球状体２に環状シール３が組付けられる。
【選択図】図２

Description

本発明は、球状体と球状体を受け入れる球状凹部とからなるボールジョイントの球状体に環状シールを組付けるときに用いられる治具である。
従来、ワイパー等に設けられるリンク機構が知られている（例えば、特許文献１参照）。
このリンク機構は、球状体と、この球状体を受け入れる球状凹部とからなるボールジョイントを備える。そして、球状体と球状凹部との間に、外部からの水やごみの侵入を防いで、球状体と球状凹部との間の汚染や錆の発生を防止すべく、球状体には、環状シールが組付けられる。
特開２００５−５３４４３号公報
従来、環状シールは、手作業によって、球状体に組付けられていた。しかしながら、環状シールは比較的固く、球状体に組付けるのは困難である。また、組付けのときに、環状シールを大きく広げ過ぎると、環状シールが裂けてしまう虞もある。
本発明は、以上の点に鑑み、環状シールを球状体に容易に組付けることができる治具を提供することを目的とする。
［１］上記目的を達成するため、本発明は、ボールジョイントの球状体に環状シールを組付けるときに用いられる環状シール組付け治具であって、前記環状シールを設置可能な１つのテーブルを構成する複数の分割テーブルと、該分割テーブルに固定され、ガイドレールに沿ってスライド自在なスライダと、該スライダを他の分割テーブル側に付勢する付勢手段と、前記テーブル上に載置された前記環状シールの内側から引っ掛かることができるように各分割テーブルに設けられた爪部とを備え、該爪部に上方から球状体を押し付けることにより、前記スライダが前記ガイドレールに沿って、前記分割テーブル同士が離隔する方向に移動して、前記爪部で前記環状シールが広げられ、前記球状体に前記環状シールが組付けられることを特徴とする。
本発明によれば、環状シールを球状体に容易に組付けることができる。また、手作業の場合と異なり、必要以上に環状シールを引張ることがなく、環状シールが裂けることを防止できる。これにより、環状シールの組付け作業の歩留まりが向上される。
［２］また、本発明においては、爪部を横断面円弧状に形成することが好ましい。かかる構成によれば、爪部の円弧状の先端で球状体を受け易くなる。また、球状体と共に環状シールを治具から引き抜き易くすることができる。
本発明の環状シール組付け治具の実施形態を示す説明図。 本実施形態の環状シール組付け治具を一部断面で示す説明図。 本実施形態の環状シール組付け治具の使用方法を示す説明図。 本実施形態の環状シール組付け治具で環状シールを組付けた状態を示す説明図。
図１〜図４を参照して、本発明の環状シール組付け治具の実施形態を説明する。本実施形態の環状シール組付け治具１は、ワイパーリンクのピボットアッセンブリを備えるリンク機構等に設けられるボールジョイントの球状体２に環状シール３を組付けるときに用いられるものである。環状シール組付け治具１は、土台４と、土台４上に配置されたガイドレール５ａと、ガイドレール５ａに沿ってスライド自在な２つのスライダ５，５とを備える。
各スライダ５には、半円状の分割テーブル７が取り付けられている。２つの半円状の分割テーブル７を当接させることにより、円盤状のテーブル６が構成され、このテーブル６上に１つの環状シール３を載置することができる。
各分割テーブル７は、スライダ５に固定される半円状の下部７１と、下部７１の上面に固定される半円状の上部７２とで構成される。上部７２は、摩擦係数の低い合成樹脂で構成されている。また、下部７１は、土台４と同一の金属で構成されている。下部７１は、上部７２よりも分割テーブル７の間で接近するようにスライダ５に取り付けられている。従って、分割テーブル７同士が当接して、円盤状のテーブル６を構成するときには、下部７１同士が当接し、上部７２同士の間には隙間が形成される。
各分割テーブル７の上面には、分割テーブル７が当接する側に位置させて、上方に突出する爪部７２ａが設けられている。爪部７２ａは、環状シール３の内周面に沿うように、横断面円弧状に形成されている。
また、土台４上には、ガイドレール５ａの両端側に位置させて一対の柱部８１，８１が設けられる。柱部８１とテーブル６との間には、テーブル６を互いに接近する方向に付勢する付勢手段としてのコイルバネ８２が設けられている。両コイルバネ８２の弾性係数は、同一に設定されている。これにより、両スライダ５が一方に偏ることなく中央に位置することができる。
次に、ボールジョイントの球状体２に環状シール３を組付ける方法について説明する。まず、図２に示すように、テーブル６に環状シール３を載置する。このとき、環状シール３内に爪部７２ａが挿入された状態となる。
また、爪部７２ａは、その上端がテーブル６に載置された環状シール３よりも上方に位置するように、構成されている。そして、図３に示すように、球状体２を上方から爪部７２ａの上端に当接させるようにして、下方に押圧する。球状体２の下降に伴い、爪部７２ａの上端が球状体２の表面を滑るようにして、スライダ５がガイドレール５ａに沿って押し広げられる。
これにより、両分割テーブル７同士が離隔し、環状シール３も爪部７２ａの側面で内側から引き伸ばされる。このとき、球状体２は、環状シール３に挿入される。
そして、図４に示すように、球状体２を引き上げると、スライダ５のスライド方向に直交する方向（図１〜３では、紙面垂直方向）に位置する環状シール３の部分が球状体２に引掛り、環状シール３も一緒に引き上げられる。このようにして、環状シール３の球状体２への組付けが完了する。
本実施形態の環状シール組付け治具１によれば、球状体２を押し付けるだけで環状シール３を容易に組付けることができる。また、手作業で組付ける場合と比較して、環状シール３を必要以上に広げることを防止でき、環状シール３が裂けることを防止することができる。
なお、本実施形態においては、両分割テーブル７の夫々にスライダ５を設けたものを説明したが、本発明の構成はこれに限らず、例えば、一方の分割テーブルのみにスライダを設け、他方の分割テーブルを土台に固定としてもよい。
この場合、球状体を治具に押し付けるときに、スライダの移動と共に球状体も斜めに移動することとなり、実施形態のものと比較すると若干組付け難くなるが、手作業で環状シールを組付ける場合と比較すれば、組み付け作業が容易となる。
また、本実施形態においては、分割テーブル７及びスライダ５を２つ設けているが、本発明はこれに限らず、分割テーブル及びスライダを３つ以上設けてもよい。この場合、スライダに合わせて複数のガイドレールを設ける必要がある。
１…環状シール組付け治具、２…球状体、３…環状シール、４…土台、５…スライダ、５ａ…ガイドレール、６…テーブル、７…分割テーブル、７１…下部、７２…上部、７２ａ…爪部、８１…柱部、８２…コイルバネ（付勢手段）。

Claims (2)

  1. ボールジョイントの球状体に環状シールを組付けるときに用いられる環状シール組付け治具であって、
    前記環状シールを設置可能な１つのテーブルを構成する複数の分割テーブルと、
    該分割テーブルに固定され、ガイドレールに沿ってスライド自在なスライダと、
    該スライダを他の分割テーブル側に付勢する付勢手段と、
    前記テーブル上に載置された前記環状シールの内側から引っ掛かることができるように各分割テーブルに設けられた爪部とを備え、
    該爪部に上方から球状体を押し付けることにより、前記スライダが前記ガイドレールに沿って前記分割テーブル同士が離隔する方向に移動して、前記環状シールが前記爪部で広げられ、前記球状体に前記環状シールが組付けられることを特徴とする環状シール組付け治具。
  2. 請求項１記載の環状シール組付け治具であって、
    前記爪部は、横断面円弧状に形成されていることを特徴とする環状シール組付け治具。
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