JP2013234493A - グラウンドの排水方法及びそれに用いる濾過構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単なメンテナンス作業で、安価且つ効果的に浸透水を排水調整できるグラウンドの排水方法を提供することである。
【解決手段】土又は芝生のグラウンドの周囲において、該グラウンドの内外を隔てる仕切り3又は側溝2の内側に副側溝4を設ける副側溝設置工程と、グラウンドの表層10から基盤13の上までの余分な浸透水を副側溝4に排水させる浸透水排水工程とを備え、浸透水排水工程において、表層10から基盤13の上までを切断及び/又は掘削することで、地中に浸透した水の捌け道を造り、余分な浸透水を副側溝4に導水し側溝2に排水させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、土又は芝生のグラウンドの浸透水の排水方法に関し、特に、メンテナンスが容易で、安価且つ効果的に浸透水を排水できるグラウンドの排水方法及びそれに用いる濾過構造体に関する。
従来から、我が国では、土又は芝生のグラウンドは、図6に示すように、グラウンドの周囲を取り囲むように、側溝102が設けられている。この側溝102は、通常、コンクリート等の水を通さない材料からなるため、内側の側面が仕切り107として機能してしまい地中の水が側溝102の側面を介して排水されない構造となっている。
このため、従来の土又は芝生のグラウンドの排水方法は、グラウンドの地中に透水管103を設置して、グラウンドに染み込んだ浸透水を、地中に布設された透水管103を介して、副側溝102の外側4隅に設けられた集水枡104に集水する形でグラウンド外に排水される方法がとられている。なお、地中の浸透能力を超えた雨水等は、グラウンド表面を流れ、グラウンドの周囲に設けられた側溝102に流れ込むようになっている。
この排水方法によれば、グラウンドの周囲の側溝102と、地中の透水管103や集水枡104等を一度設置すれば、周期的にメンテナンス作業を行うことで長期間に渡る排水効果が期待されていた。
しかしながら、このグラウンドの排水方法には以下のような問題点がある。地中に布設された透水管103には、グラウンドの表層,中層,下層を経て集まった浸透水が、管の外側から管の内部に向かって浸透するが、図7に示すように、透水管103の全周には不織布106が填装されており、土砂に含まれる粘土質のシルト成分が、この不織布106に粘着することで、透水管103が目詰まりを起こす。
このように透水管103が目詰まりすると、グラウンドに染み込んだ浸透水が透水管103の内部まで届かず、前記浸透水を集水枡104まで導水し、グラウンド外に排水することができなくなる。行き場を失った浸透水は地中に蓄積され、過剰な水分を含んだ土壌となる。この浸透水過剰状態は、芝生の根腐れや芝枯れ、土壌中の酸素欠乏により有毒な硫化水素ガスが発生し、芝の生育を妨げるブラックレイヤーの要因となる。
この浸透水過剰状態の解消方法としては、グラウンド中に布設された透水管103を一度掘り起こし、新しい透水管103に交換する透水管交換作業や、トレンチャー等の機材を使用して、比較的幅が狭く深い穴を掘り、グラウンドに染み込んだ浸透水を前記穴に集める集水穴穿設作業等が知られている。
また、従来の芝生及び土グラウンドの排水不良改善方法として、古くからスリットドレーン又はトレンチャー等の掘削機材で表層から下層まで溝を切る方法も知られている。
「財団法人日本体育施設協会発行屋外体育施設の建設指針」
しかしながら、この従来の透水管交換作業による浸透水過剰状態の解消方法は、グラウンド中に布設された透水管の中から、目詰まりしたポイントを特定するのが困難で、結局、全ての透水管の交換作業が必要となる。この交換作業は、グラウンド中の透水管を専用又はその他の機材によって一度掘り起こし、新しい透水管を設置するため、膨大な時間と費用を要し、自治体等のグラウンド管理者にとって大きな負担となっていた。
また、従来の集水穴穿設作業による浸透水過剰状態の解消方法は、掘削した穴に、周辺に蓄積されていた過剰な水分が流れ込むことによって、一定期間において効果が得られるものの、次第に、粘土質のシルト成分によって穴の内壁が覆われていくため、効果が得られなくなってしまう。加えて、土砂によって掘削した穴が少しずつ埋まるため、重畳的に効果は一時的なものとなり、長期的に十分な効果が得られないという問題があった。
さらに、スリットドレーン又はトレンチャー等の掘削機材で表層から下層まで溝を切る方法は、ゴルフ場のグリーンの様に周囲が仕切り等の構造物で囲まれていない解放された施設では有効であり使用されてきたが、一般的な芝生及び土グラウンドのように周囲を側溝及び仕切り等の構造物で囲まれているところでは効果がなく実施されてこなかった。
なぜなら、スリットドレーン及びトレンチャー等で溝を設け表層、中層、下層の目詰まりが改善されても、周囲を側溝等で囲まれている施設では、殆ど透水管経由でしか過剰な浸透水を外部に排出することができず、加えて、この透水管が目詰まりをするとスリットドレーン、トレンチャー等の工法も機能しなくなるためである。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、簡単なメンテナンス作業で、安価且つ効果的に浸透水を排水調整できるグラウンドの排水方法及びそれに用いる濾過構造体を提供することである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載のグラウンドの排水方法は、土又は芝生のグラウンドの周囲において、該グラウンドの内外を隔てる仕切り又は側溝の内側に副側溝を設ける副側溝設置工程と、前記グラウンドの表層から基盤の上までの余分な浸透水を前記副側溝に排水させる浸透水排水工程とを備えることを特徴としている。
請求項1に記載のグラウンドの排水方法によれば、グラウンドの周囲において、該グラウンドの内外を隔てる仕切り又は側溝の内側に副側溝を設けることで、浸透水が仕切りによって阻まれることがなくなる。このため、従来のような透水管交換作業や集水穴穿設作業等の大掛かりな作業を必要とせず、簡単なメンテナンス作業によって、芝生劣化の原因となる地中の過剰な浸透水をグラウンド外に排水することができる。
また、請求項1に記載のグラウンドの排水方法によれば、従来の芝生及び土のグラウンドでは、コンクリート等の固定構造物で仕切られており、側溝の近傍では土圧の逃げ場がなく、土と固定構造物との境界面が経年劣化により固化し、側溝の側面に穴が設けられていたとしても、排水不良が発生するという問題があったが、副側溝を設けたことにより、この問題を解消することができる。
請求項2に記載のグラウンドの排水方法は、請求項1において、前記浸透水排水工程は、前記表層から基盤の上までを切断及び/又は掘削することで、地中に浸透した水の捌け道を造り、余分な浸透水を前記副側溝に排水させることを特徴としている。
請求項2に記載のグラウンドの排水方法によれば、請求項1に記載の効果に加えて、前記浸透水排水工程は、トラクタ等の専用又はその他の掘削機材によってグラウンド内を走るだけで、グラウンド表層から基盤の上までの過剰な浸透水の捌け道を造り、短時間で効率的な排水を実現する。同時に、古い根を切ることで、芝生の発育を刺激し、病気を改善する根切りの効果が得られる。
また、請求項2に記載のグラウンドの排水方法によれば、副側溝設置工程は、グラウンド新設時若しくは初回メンテナンス時の1回で足り、後は、定期的なメンテナンス作業はトラクタ等の専用又はその他の掘削機材による浸透水排水工程と構造体挿着工程のみとなり、従来の透水管交換作業や集水穴穿設作業に比べ、短時間且つ低コストでのメンテナンス作業が可能となる。
請求項3に記載のグラウンドの排水方法は、請求項1又は請求項2の何れか1つにおいて、前記副側溝と前記側溝との間に流路を設け、該流路において、水量を調節することを特徴としている。
請求項3に記載のグラウンドの排水方法によれば、請求項1又は請求項2の効果に加えて、流路によって副側溝と側溝とを連結することで、副側溝に集まるグラウンド上の余剰水及び地中の過剰な浸透水を側溝を介してグラウンド外へと排水することができる。
また、請求項3に記載のグラウンドの排水方法によれば、流路の水量を調節可能な水門式又はダイヤル式等の排水調整具を設けることで、グラウンドの含水状況に応じて排水する水量を調整することができる。したがって、地域性,季節,気象条件によって生じる日照時間や降水量の違いにより、大きく変わるグラウンドの含水状況を管理することができる。
請求項4に記載のグラウンドの排水方法は、請求項1乃至請求項3のうち何れか1つにおいて、前記副側溝の内部に、濾過機能を有する濾過構造体を着脱可能に挿着する構造体挿着工程を備えることを特徴としている。
請求項4に記載のグラウンドの排水方法によれば、請求項1乃至請求項3のうち何れか1つの効果に加えて、副側溝に濾過構造体を挿着することで、浸透水に混じる、土砂,芝生の残滓が側溝や河川へ流れ込むのを防ぎ、芝生の残滓等に残る農薬,肥料によって生じる河川水の汚染が低減されるとともに、濾過構造体に付着した微生物が、水の汚れの原因物質であるチッソやリン等を栄養分として取り込み、分解しながら生き続けることで、排水を浄化できるので環境に優しい。
また、請求項4に記載のグラウンドの排水方法によれば、濾過構造体を着脱可能にしたことにより、副側溝に溜まった土砂を取り除いたり、構造体に絡まった芝生の残滓を除去する副側溝や濾過構造体の清掃作業が容易になり、浸透水排水工程によるグラウンド排水効果を永続的に維持することができるとともに、挿着して間もなく芝が張るようになるので見栄えもよい。
さらに、請求項4に記載のグラウンドの排水方法によれば、濾過構造体を十分な強度を有する構造体にし、副側溝に挿着することで、グラウンド上の競技者が踏みつけても踏動することなく、安全に競技を続けることができる。
請求項5に記載の濾過構造体は、グラウンドの内外を隔てる仕切り又は側溝の内側に設けた副側溝に、グラウンドの表層から基盤の上までを切断及び/又は掘削することで、地中に浸透した水の捌け道を造り、余分な浸透水を前記副側溝に排水させる工程において、前記副側溝の内部に、濾過機能を有し、着脱可能に挿着されることを特徴としている。
請求項5に記載の濾過構造体によれば、浸透水に混じる、土砂,芝生の残滓,微生物が側溝や河川へ流れ込むのを防ぎ、芝生の残滓等に残る農薬,肥料によって生じる河川水の汚染が低減されるとともに、濾過構造体に付着した微生物が、水の汚れの原因物質であるチッソやリン等を栄養分として取り込み、分解しながら生き続けることで、排水を浄化できるので環境に優しい。
また、請求項5に記載の濾過構造体によれば、濾過構造体を着脱可能にしたことにより、副側溝に溜まった土砂を取り除いたり、構造体に絡まった芝生の残滓を除去する副側溝や濾過構造体の清掃作業が容易になり、浸透水排水工程によるグラウンド排水効果を長期間維持することができるとともに、挿着して間もなく芝が張るようになるので見栄えもよい。
さらに、請求項5に記載の濾過構造体によれば、濾過構造体を十分な強度を有する構造体にし、副側溝に挿着することで、グラウンド上の競技者が踏みつけても踏動することなく、安全に競技を続けることができる。
本発明によれば、簡単なメンテナンス作業で、安価且つ効果的に過剰な浸透水を排水できるグラウンドの排水方法及びそれに用いる濾過構造体を提供することができる。
グラウンドの排水構造の一実施形態を示す部分断面図である。 本発明の一実施形態に係るグラウンドの排水方法のフローチャートである。 本発明に係るグラウンドの排水方法に用いる濾過構造体を模式的に示した図である。 本発明に係る副側溝設置工程の説明に供する図であって、(A)副側溝設置前のグラウンドの断面図,(B)芝生層除去後のグラウンドの断面図,(C)副側溝掘削後のグラウンドの断面図,(D)排水量調整具設置後のグラウンドの断面図,(E)濾過構造体挿着後のグラウンドの断面図,(F)芝生層復元後のグラウンドの断面図である。 本発明に係る浸透水排水工程の説明に供する図である。 従来のサッカーグラウンドの排水配管の説明に供する図である。 透水管の説明に供する図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明を適用したグラウンドの排水構造1は、例えば、図1に示すような構成となる。
先ず、図1を参照して、グラウンドの排水構造1の構成の概略について説明する。このグラウンドの排水構造1は、図1に示すように、グラウンドの内外を隔てる仕切りとなり、排水機能を有する側溝2と、グラウンドの内外を隔てる仕切り3又は側溝2の内側に設けられ、グラウンド表面の余剰水と地中の過剰な浸透水とを集水し側溝2へと流す副側溝4と、グラウンド中に等間隔に敷設され、地中の過剰な浸透水を排水管18を介して集水枡14まで導水する透水管6と、副側溝4に挿着され、グラウンド上の競技者の踏圧に耐え得る十分な強度と濾過機能を有する濾過構造体8とを主要部として備えている。
側溝2は、一般的にグラウンドの外周に設けられ、グラウンドの内外を隔てる仕切りとしての役割を果たすとともにグラウンドの表層で雨水等が浸透できない過剰水を排水する。
また、側溝2は、副側溝4との間に流路5及び排水調整具15を設け、副側溝4と連結することで、副側溝4に集まるグラウンド表面の余剰水及び地中の過剰な浸透水をグラウンド外へ排水する。
さらに、側溝2の外側の4隅には集水枡14が備えられており、集水枡14には、基盤13に敷設された透水管6及び排水管18により排出された余剰水が集水する。
流路5には、流路5の流量を調節可能な水門式又はダイヤル式等の排水量調整具15が設けられており、日照時間が長く、降水量の少ない時季には排水量を少なくすることで、グラウンドに適度な水分を蓄え、浸透水過剰状態にある場合には排水量を多くすることで、グラウンドの含水状況を適切に保てるように調整することができる。なお、通常は、側溝2に排水口を設け、副側溝4から流れ込んだグラウンド表面の余剰水及び地中の過剰な浸透水をグラウンド外へ排水するが、施設によっては側溝2が設置されておらず、仕切り3が単独で存在している場合もある。
副側溝4は、グラウンドの内外を隔てる仕切り3又は側溝2の内側を、スリットドレーン等の掘削機材によって、グラウンド表面から基盤13の上までを掘削することで設けられている。副側溝4の幅及び深さは特に定められておらず、グラウンド表面の余剰水と、地中の過剰な浸透水を副側溝4から流路5を経由して側溝2まで導水するのに十分な幅及び深さを有していれば足りる。
副側溝4には、芝生の残滓等が地面に堆積して層を成したサッチ層16等によって地中への浸透が妨げられグラウンド表面に残った余剰水、又はグラウンドの浸透能力を超えた余剰水と、トラクタ等の専用又はその他の掘削機材によってグラウンドの表面から基盤の上までを切断及び/又は掘削することで、それまで行き場を失っていた地中の過剰な浸透水とが流れ込む。副側溝4に流れ込んだ水は、側溝2との間に設けられた流路5及び側溝2を介して、グラウンド外へ排水される。
一般的に、透水管6は、グラウンド基盤13に等間隔に布設されており、透水管6の管体には、透水管6の外側からの表層土等に含まれる粘土質のシルト成分及び有機物が混合された余剰水を濾過する濾過部7が設けられている。濾過部7は、例えば不織布からなるが、小孔等のフィルタとして機能するものであれば足り、特に限定されない。濾過部7で濾過された浸透水は、透水管6及び排水管18を介して集水枡14に導水される。
しかし、時間経過とともに、濾過部7が、表層土等に含まれる粘土質のシルト成分及び有機物が混合された余剰水によって目詰まりを起こす。このように濾過部7が、目詰まりを起こすと浸透水が透水管6内部まで届かず、排水機能を維持することができなくなるため、透水管6の交換作業が必要になる。
グラウンドの排水構造1は、透水管6に設けられた濾過部7が粘土質のシルト成分等により目詰まりを起こし排水機能を失った場合、副側溝4を設ける副側溝設置工程、及び、余剰水を副側溝4に導く捌け道19を造る浸透水排水工程によるメンテナンスで排水機能を復帰させることができ、また、新設のグラウンドには透水管6の敷設が不要となり、それに伴い大幅に施設整備コストを削減することができる。
濾過構造体8は、図3に示すように、例えばハニカム構造体のような構造をしており、競技中の激しい踏圧に耐え得る十分な強度を有し、グラウンド上の競技者が踏みつけても踏動することがなく安全に競技を続けることができる。
また、濾過機能を有していることで、浸透水に混じる、土砂,芝生の残滓,微生物の側溝や河川への流れ込みを最小限に留めるとともに、濾過構造体8に付着したボルティケラやエピスティリス等の微生物が、水の汚れの原因物質を栄養分として取り込み、分解しながら生き続けることで、排水される水を浄化し、環境に配慮した配水を可能にする。
さらに、手動で容易に着脱が可能であり、副側溝4に溜まった土砂や、濾過構造体8に絡まった芝生の残滓を除去する清掃作業を定期的に行う事で、高い排水効果を長期間維持するとともに、濾過構造体8を透水ネット、若しくは不織布で包むことで、土砂や芝生の残滓の絡みつきを防ぎ、濾過構造体8の清掃作業を容易にすることができる。なお、副側溝4への挿着物は、必ずしも濾過構造体8である必要はなく、例えば、砂利,炭,木チップ等の資材でもよい。
次に、図2のフローチャートを参照して、グラウンドの排水方法について説明する。このグラウンドの排水方法は、グラウンドの内外を隔てる仕切り3又は側溝2の内側に副側溝4を設けるステップST1(請求項1の副側溝設置工程に対応)と、グラウンド上に残った余剰水と、グラウンド地中の過剰な浸透水をステップST1によって設けた副側溝4に排水するステップST2(請求項1の浸透水排水工程に対応)と、ステップST1によって設けた副側溝4に踏圧に耐え得る十分な強度と、濾過機能とを有する濾過構造体8を挿着するステップST3(請求項3の構造体挿着工程に対応)とで構成されている。
ステップST1では、図1に示すように、グラウンドの内外を隔てる仕切り3又は側溝2と、芝床側面との間の表層10,中層11,下層12の各層を、トレンチャー等の専用又はその他の機材によって掘削し、掘削によってできた副側溝4を、既存の側溝2とに連結することで副側溝4とする。この副側溝4を仕切り3の内側に設けることで、従来、仕切り3によって側溝2への流れ込みを妨げられ、行き場を失っていたグラウンド上の余剰水及び地中の過剰な浸透水を、副側溝4,流路5及び副側溝4に連結された側溝2を介して流量を調節しながらグラウンド外へ排水することができる。
また、ステップST1では、側溝2のグラウンド側の側面に流路5を設け、副側溝4と側溝2とを複数の箇所において連結する。そして、副側溝4から側溝2の流路5の位置に、排水量調整具15を取り付ける。
次に、ステップST1において、図4を参照して具体的な副側溝4の設置方法について説明する。先ず、図4(B)に示すように、グラウンドの表面をターフカッターやソドカッター等の掘削機材を使用してグラウンド内から仕切り3までの芝生層20を取り除く。取り除いた芝生層20は、最後の工程において使用するのでそれまで保管しておく。
そして、図4(C)に示すように、芝生層20をターフカッター等で50mm前後の厚さでカットし、さらに、その下の表層10から基盤13までをトレンチャー等の機材で掘削し、副側溝4を設ける。さらに、側溝2のグラウンド側の外壁である仕切り3と副側溝4とを連結する流路5を設け、側溝2に流れ込む浸透水の水量を調節できるように水門式又はダイヤル式等の排水量調整具15を流路5内に設ける。
次に、図4(D)に示すように、副側溝4の崩れ防止も兼ねて濾過機能を有し透水性に優れる濾過構造体8を挿着、若しくは、砂利,炭,木チップ等の資材を投入する。
最後に、図4(F)に示すように、保管しておいた芝生層20を床土及び副側溝4に被せることでグラウンド内の凹凸をなくすとともに景観を美しく保つことができる。
また、雨量の多い地域等で、表面排水を速やかに行いたい場合には、濾過構造体8を芝生表面のGL(グラウンドレベル)に合わせ露出した状態にすることによりさらに速く余剰水の排出ができる。
ステップST2では、図5に示すように、スリットドレーン等の専用又はその他の掘削機材によって、グラウンド上を往来することで、地中で行き場を失っていた浸透水を副側溝4に流す溝状の捌け道19を造る。
ステップST3では、ステップST1によって設けられた副側溝4に、図3に示すような濾過構造体8を装着する。この濾過構造体8の着脱は手動で容易に行う事ができ、定期的に外して土砂や芝生の残滓を取り除くことで高い排水効果を維持できる。
このグラウンドの排水方法によれば、ステップST1の副側溝設置工程は、グラウンド新設時若しくは初回メンテナンス時の1回のみで足り、後は、定期的なメンテナンス作業はステップST2の浸透水排水工程とステップST3の構造体挿着工程のみとなる。この浸透水排水工程は、トラクタ等の専用又はその他の掘削機材でグラウンド内を走るだけでよく、従来の透水管交換作業や集水穴穿設作業と比べて短時間且つ低コストでのメンテナンス作業が可能なため、自治体等のグラウンド管理者の負担を大幅に軽減することができる。
また、このグラウンドの排水方法によれば、挿着して間もなく濾過構造体8の上にも芝が張り、又は、保管しておいた芝生層を濾過構造体8の上に被せるので、グラウンドの芝9と、濾過構造体8上の芝が溶け込み一体化して、濾過構造体8の挿着場所が目立たなくなり景観を美しく保つことができる。
なお、本発明は前述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、このグラウンドの排水方法は、芝に関しては人工であるか天然であるかを問わず、また、土の種類も限定されず、公園や学校等のグラウンド施設に広く活用することができる。
1 グラウンドの排水構造
2 側溝
3 仕切り
4 副側溝
5 流路
6 透水管
7 濾過部
8 濾過構造体
9 芝
10 表層
11 中層
12 下層
13 基盤
14 集水枡
15 排水量調整具
16 サッチ層
17 上蓋
18 排水管
19 捌け道
20 芝生層
101 従来の排水方法
102 側溝
103 透水管
104 集水枡
106 不織布
107 仕切り

Claims (5)

  1. 土又は芝生のグラウンドの周囲において、該グラウンドの内外を隔てる仕切り又は側溝の内側に副側溝を設ける副側溝設置工程と、
    前記グラウンドの表層から基盤の上までの余分な浸透水を前記副側溝に排水させる浸透水排水工程とを備えることを特徴とするグラウンドの排水方法。
  2. 前記浸透水排水工程において、前記表層から基盤の上までを切断及び/又は掘削することで、地中に浸透した水の捌け道を造り、余分な浸透水を前記副側溝に排水させることを特徴とする請求項1に記載のグラウンドの排水方法。
  3. 前記副側溝と前記側溝との間に流路を設け、該流路において、水量を調節することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のグラウンドの排水方法。
  4. 前記副側溝の内部に、濾過機能を有する濾過構造体を着脱可能に挿着する構造体挿着工程を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち何れか1つに記載のグラウンドの排水方法。
  5. グラウンドの内外を隔てる仕切り又は側溝の内側に設けた副側溝に、グラウンドの表層から基盤の上までを切断及び/又は掘削することで、地中に浸透した水の捌け道を造り、余分な浸透水を前記副側溝に排水させる工程において、前記副側溝の内部に、濾過機能を有し、着脱可能に挿着される濾過構造体。
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