JP2013233815A - 複合式筆記具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明複合式筆記具は、軸筒内に複数の筆記体を装備してなり、可逆熱変色性インキを内蔵した熱変色性筆記体と、非変色性インキを内蔵した非変色性筆記体と、弾性体からなる摩擦部材を備える。熱変色性筆記体の熱変色性筆跡に重ねて非変色性筆記体の非変色性筆跡を形成し、摩擦部材による摩擦熱で熱変色性筆記体の熱変色性筆跡のみを消去可能とする。本発明は、例えば、熱変色性筆記体で筆記した下書きの上を非熱変色性筆記体でなぞることにより非変色性筆跡による清書した原稿が得られる。
【選択図】 なし
Description
前記熱変色性筆記具は熱変色性筆跡しか得られないため、熱変色性筆跡と非変色性筆跡を近接して、或いは、重ねて筆記したいときは、少なくとももう一本の非変色性筆記具が必要であった。
尚、本発明における「ペン先没入状態」とは、筆記体のペン先が軸筒内に収容された状態をいい、「ペン先突出状態」とは、ペン先が軸筒先端より外部に突出した状態をいう。
更には、前記可逆熱変色性インキは、色材として(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物を内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を含んでなること、前記熱変色性筆記体がボールペンレフィル、マーキングペンレフィルのいずれかであること、前記非変色性筆記体がボールペンレフィル、マーキングペンレフィルのいずれかであること、摩擦部材を設けてなること等を要件とする。
具体的には、操作部を軸筒の後端より後方に突設させ、前記操作部を前方に押圧操作することにより、ペン先を先端孔より外部に突出させる構成(いわゆる後端ノック式)、操作部を軸筒側壁より径方向外方に突設させ、前記操作部を前方に押圧操作することにより、ペン先を先端孔より外部に突出させる構成(いわゆるスライドノック式)、前記操作部を軸筒側壁より径方向外方に突設させ、前記操作部を筆記体の径方向内方に押圧操作することにより、ペン先を前端孔より外部に突出させる構成(いわゆるサイドノック式)、または、軸筒の後部に設けた操作部を回転させることによりペン先を前端孔より外部に突出させる構成(いわゆる回転式)等を挙げることができる。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、大きなヒステリシス特性を示す、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t1)以下の低温域での発色状態、又は完全消色温度(t4)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t2〜t3の間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で色彩記憶性を有する加熱消色型の可逆熱変色性組成物をマイクロカプセル中に内包させた加熱消色型の可逆変色性マイクロカプセル顔料が好適である。
図1において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全消色状態に達する温度t4(以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、Bは消色を開始する温度t3(以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Cは発色を開始する温度t2(以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Dは完全発色状態に達する温度t1(以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
変色温度域は前記t1とt4間の温度域であり、着色状態と消色状態の両状態が共存でき、色濃度の差の大きい領域であるt2とt3の間の温度域が実質変色温度域である。
また、線分EFの長さが変色のコントラストを示す尺度であり、線分EFの中点を通る線分HGの長さがヒステリシスの程度を示す温度幅(以下、ヒステリシス幅ΔHと記す)であり、このΔH値が小さいと変色前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在しえない。また、前記ΔH値が大きいと変色前後の各状態の保持が容易となる。
本発明の(イ)成分である電子供与性呈色性有機化合物としては、ジフェニルメタンフタリド類、フェニルインドリルフタリド類、インドリルフタリド類、ジフェニルメタンアザフタリド類、フェニルインドリルアザフタリド類、フルオラン類、スチリノキノリン類、ジアザローダミンラクトン類等が挙げられる。
以下にこれらの化合物を例示する。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3,6−ジフェニルアミノフルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、2−メチル−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−メチルアニリノ)−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−キシリジノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−(3−メトキシ−4−ドデコキシスチリル)キノリン、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジエチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−メチル−、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(N−エチル−N−i−アミルアミノ)−4−メチル−、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−フェニル、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド等を挙げることができる。
更には、蛍光性の黄色〜赤色の発色を発現させるのに有効なピリジン系、キナゾリン系、ビスキナゾリン系化合物等を用いることもできる。
活性プロトンを有する化合物を例示すると、フェノール性水酸基を有する化合物としては、モノフェノール類からポリフェノール類があり、さらにその置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、トリス型フェノール等、フェノール−アルデヒド縮合樹脂等を挙げることができる。又、前記フェノール性水酸基を有する化合物の金属塩であってもよい。
フェノール、o−クレゾール、ターシャリーブチルカテコール、ノニルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ドデシルフェノール、n−ステアリルフェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、o−フェニルフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸n−ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸n−オクチル、レゾルシン、没食子酸ドデシル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ドデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン等がある。
前記フェノール性水酸基を有する化合物が最も有効な熱変色特性を発現させることができるが、芳香族カルボン酸及び炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸、カルボン酸金属塩、酸性リン酸エステル及びそれらの金属塩、1、2、3−トリアゾール及びその誘導体から選ばれる化合物等であってもよい。
前記(ハ)成分として好ましくは、色濃度−温度曲線に関し、大きなヒステリシス特性(温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線が、温度を低温側から高温側へ変化させる場合と、高温側から低温側へ変化させる場合で異なる)を示して変色する、色彩記憶性を示す可逆熱変色性組成物を形成できる5℃以上50℃未満のΔT値(融点−曇点)を示すカルボン酸エステル化合物、例えば、分子中に置換芳香族環を含むカルボン酸エステル、無置換芳香族環を含むカルボン酸と炭素数10以上の脂肪族アルコールのエステル、分子中にシクロヘキシル基を含むカルボン酸エステル、炭素数6以上の脂肪酸と無置換芳香族アルコール又はフェノールのエステル、炭素数8以上の脂肪酸と分岐脂肪族アルコール又はエステル、ジカルボン酸と芳香族アルコール又は分岐脂肪族アルコールのエステル、ケイ皮酸ジベンジル、ステアリン酸ヘプチル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸ジラウリル、アジピン酸ジミリスチル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジステアリル、トリラウリン、トリミリスチン、トリステアリン、ジミリスチン、ジステアリン等が用いられる。
具体的には、酢酸n−ペンタデシル、酪酸n−トリデシル、酪酸n−ペンタデシル、カプロン酸n−ウンデシル、カプロン酸n−トリデシル、カプロン酸n−ペンタデシル、カプリル酸n−ノニル、カプリル酸n−ウンデシル、カプリル酸n−トリデシル、カプリル酸n−ペンタデシル、カプリン酸n−ヘプチル、カプリン酸n−ノニル、カプリン酸n−ウンデシル、カプリン酸n−トリデシル、カプリン酸n−ペンタデシル、ラウリン酸n−ペンチル、ラウリン酸n−ヘプチル、ラウリン酸n−ノニル、ラウリン酸n−ウンデシル、ラウリン酸n−トリデシル、ラウリン酸n−ペンタデシル、ミリスチン酸n−ペンチル、ミリスチン酸n−ヘプチル、ミリスチン酸n−ノニル、ミリスチン酸n−ウンデシル、ミリスチン酸n−トリデシル、ミリスチン酸n−ペンタデシル、パルミチン酸n−ペンチル、パルミチン酸n−ヘプチル、パルミチン酸n−ノニル、パルミチン酸n−ウンデシル、パルミチン酸n−トリデシル、パルミチン酸n−ペンタデシル、ステアリン酸n−ノニル、ステアリン酸n−ウンデシル、ステアリン酸n−トリデシル、ステアリン酸n−ペンタデシル、エイコサン酸n−ノニル、エイコサン酸n−ウンデシル、エイコサン酸n−トリデシル、エイコサン酸n−ペンタデシル、ベヘニン酸n−ノニル、ベヘニン酸n−ウンデシル、ベヘニン酸n−トリデシル、ベヘニン酸n−ペンタデシル等を挙げることができる。
また、総炭素数が12乃至24のアリールアルキルケトン類、例えば、n−オクタデカノフェノン、n−ヘプタデカノフェノン、n−ヘキサデカノフェノン、n−ペンタデカノフェノン、n−テトラデカノフェノン、4−n−ドデカアセトフェノン、n−トリデカノフェノン、4−n−ウンデカノアセトフェノン、n−ラウロフェノン、4−n−デカノアセトフェノン、n−ウンデカノフェノン、4−n−ノニルアセトフェノン、n−デカノフェノン、4−n−オクチルアセトフェノン、n−ノナノフェノン、4−n−ヘプチルアセトフェノン、n−オクタノフェノン、4−n−ヘキシルアセトフェノン、4−n−シクロヘキシルアセトフェノン、4−tert−ブチルプロピオフェノン、n−ヘプタフェノン、4−n−ペンチルアセトフェノン、シクロヘキシルフェニルケトン、ベンジル−n−ブチルケトン、4−n−ブチルアセトフェノン、n−ヘキサノフェノン、4−イソブチルアセトフェノン、1−アセトナフトン、2−アセトナフトン、シクロペンチルフェニルケトン等を挙げることができる。
前記式(1)で示される化合物のうち、R1が水素原子の場合、より広いヒステリシス幅を有する可逆熱変色性組成物が得られるため好適であり、更にR1が水素原子であり、且つ、mが0の場合がより好適である。
なお、式(1)で示される化合物のうち、より好ましくは下記一般式(2)で示される化合物が用いられる。
前記化合物として具体的には、オクタン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ノナン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、デカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ウンデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ドデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、トリデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、テトラデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ペンタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘキサデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘプタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、オクタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチルを例示できる。
前記化合物として具体的には、オクタン酸1,1−ジフェニルメチル、ノナン酸1,1−ジフェニルメチル、デカン酸1,1−ジフェニルメチル、ウンデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ドデカン酸1,1−ジフェニルメチル、トリデカン酸1,1−ジフェニルメチル、テトラデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ペンタデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ヘキサデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ヘプタデカン酸1,1−ジフェニルメチル、オクタデカン酸1,1−ジフェニルメチルを例示できる。
前記化合物としては、マロン酸と2−〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、こはく酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、こはく酸と2−〔4−(3−メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、グルタル酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、グルタル酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、グルタル酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、グルタル酸と2−〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、アジピン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、アジピン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、アジピン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、ピメリン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−〔4−(3−メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−〔4−(2,4−ジクロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、アゼライン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、セバシン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,10-デカンジカルボン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,18-オクタデカンジカルボン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,18-オクタデカンジカルボン酸と2−〔4−(2−メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステルを例示できる。
ここで、前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料中、或いは、インキ中に非変色性の染料、顔料等の着色剤を配合して、有色(1)から有色(2)への互変的色変化を呈することもできる。
筆記により形成される筆跡は、前記マイクロカプセル顔料が被筆記面に対して長径側(最大外径側)を密接させて濃密に配向、固着されており、高濃度の発色性を示すと共に、前記筆跡をゴム等の摩擦体による摩擦による外力に対して、前記マイクロカプセル顔料は外力を緩和する形状に微妙に弾性変形し、マイクロカプセルの壁膜の破壊が抑制され、熱変色機能を損なうことなく有効に発現させることができる。
ここで、前記非円形断面形状のマイクロカプセル顔料は、最大外径の平均値が0.5〜5.0μm、好ましくは1〜4μm、より好ましくは1〜3μmの範囲にあり、且つ、可逆熱変色性組成物:壁膜=7:1〜1:1(質量比)、好ましくは6:1〜1:1の範囲を満たすことが好ましい。
前記マイクロカプセル顔料(円形断面形状のものを含む)の最大外径の平均値が5.0μmを越えると毛細間隙からの流出性の低下を生じ易く、最大外径の平均値が0.5μm未満では高濃度の発色性を示し難くなる。
可逆熱変色性組成物の壁膜に対する比率が前記範囲より大になると、壁膜の厚みが肉薄となり過ぎ、圧力や熱に対する耐性の低下を生じ易く、壁膜の可逆熱変色性組成物に対する比率が前記範囲より大になると発色時の色濃度及び鮮明性の低下を生じ易くなる。
5質量%未満では発色濃度が不十分であり、40質量%を越えるとインキ流出性が低下し、筆記性能が阻害される。
更に、前記インキを充填する筆記具がボールペン形態の場合、不使用時のボールとチップの間隙からのインキ漏れを防止したり、筆記先端部を上向き(正立状態)で放置した場合のインキの逆流を防止することができる。
前記水溶性有機溶剤としては、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、スルフォラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等を挙げることができる。
また、炭酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等のpH調整剤、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、サポニン等の防錆剤、石炭酸、1、2−ベンズチアゾリン3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等の防腐剤或いは防黴剤、尿素、ノニオン系界面活性剤、還元又は非還元デンプン加水分解物、トレハロース等のオリゴ糖類、ショ糖、サイクロデキストリン、ぶどう糖、デキストリン、ソルビット、マンニット、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤、消泡剤、分散剤、インキの浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン系の界面活性剤を添加してもよい。
なお、前記染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料等を用いることができる。
前記顔料としては、カーボンブラック、群青などの無機顔料や銅フタロシアニンブルー、ベンジジンイエロー等の有機顔料、各種蛍光染料を樹脂マトリックス中に固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料の他、パール顔料、金属粉顔料、二酸化チタン等の白色顔料等を用いることができる。
又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック、樹脂、ゴム等の0.3〜3.0mm、好ましくは0.3〜1.5mm、より好ましくは0.3〜1.0mm径程度のものが適用できる。
前記インキ逆流防止体組成物は不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。
具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等があげられ、一種又は二種以上を併用することもできる。
更に、前記液状のインキ逆流防止体と、固体のインキ逆流防止体を併用することもできる。
前記摩擦部材としては、弾性感に富み、摩擦時に適度な摩擦を生じて摩擦熱を発生させることのできるエラストマー、プラスチック発泡体等の弾性体が好適であるが、プラスチック成形体、石材、木材、金属、布帛であってもよい。
なお、消しゴムを使用して筆跡を摩擦することもできるが、摩擦時に消しカスが発生するため、好ましくは前述のような摩擦部材が好適に用いられる。
前記摩擦部材の材質としては、シリコーン樹脂やSEBS樹脂(スチレンエチレンブタジエンスチレンブロック共重合体)が好適に用いられるが、シリコーン樹脂は摩擦により消去した部分に樹脂が付着し易く、繰り返し筆記した際に筆跡がはじかれる傾向にあるため、SEBS樹脂がより好適に用いられる。
可逆熱変色性インキAの調製
(イ)成分として2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン4.5部、(ロ)成分として4,4′−(2−メチルプロピリデン)ビスフェノール4.5部、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.5部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料(T1:−20℃、T2:−9℃、T3:40℃、T4:57℃、ΔH:63℃、平均粒子径:2.5μm、可逆熱変色性組成物/壁膜=2.6/1.0、黒色から無色に色変化する)25.7部、サクシノグリカン(剪断減粘性付与剤)0.2部、尿素5.5部、グリセリン7.5部、ノニオン系浸透性付与剤0.03部、変性シリコーン系消泡剤0.15部、防黴剤0.1部、潤滑剤0.5部、トリエタノールアミン0.5部、水59.82部からなる可逆熱変色性インキAを調製した。
(イ)成分として2−(ブチルアミノ)−8−(ジフェニルアミノ)−4−メチルスピロ〔5H−〔1〕ベンゾピラノ〔2−3−g〕ピリミジン−5,1(3′H)−イソベンゾフラン〕−3−オン2.0部、(ロ)成分として2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5.0部、4,4′−(2−メチルプロピリデン)ビスフェノール3.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料(T1:−16℃、T2:−8℃、T3:48℃、T4:58℃、ΔH:65℃、平均粒子径:2.5μm、可逆熱変色性組成物/壁膜=2.6/1.0、ピンク色から無色に色変化する)12.5部、サクシノグリカン(剪断減粘性付与剤)0.33部、尿素10部、グリセリン10部、ノニオン系浸透性付与剤0.6部、変性シリコーン系消泡剤0.1部、防黴剤0.1部、水66.37部からなる可逆熱変色性インキBを調製した。
前記インキ(予め−20℃以下に冷却してマイクロカプセル顔料を発色させた後、室温下で放置したもの)を、先端に筆記先端部(ボールペンチップ)を固着したインキ収容管に充填し、次いで、ポリブテンを主成分とする粘弾性を有するインキ追従体を充填して熱変色性筆記体(ボールペンレフィル)を得た。
蛍光黄色顔料15.0部、グリセリン20.0部、トリエタノールアミン1.0部、防黴剤0.1部、水63.9部からなる非変色性インキを調製した。
前記インキをインキ吸蔵体に含浸し、該インキ吸蔵体を先端に筆記先端部(マーキングペンチップ)を固着したインキ収容管に収容して非変色性筆記体(マーキングペンレフィル)を得た。
前記のようにして得た三本の筆記体を軸筒内に収容し、軸筒側壁に設けた窓孔から突出させたレバーのスライド操作により筆記先端部を出没させる構造の複合式筆記具を得た。
なお、前記複合式筆記具は、軸筒後端部にSEBS樹脂製の摩擦部材を設けてなる。
更に、前記複合式筆記具は、マーキングペンチップが乾燥することを防止するため、軸筒内に全ての筆記体が収容された状態で軸筒先端部を覆う被覆部材を備えてなる。
前記複合式筆記具は一本の筆記具で黒色或いはピンク色の熱変色性筆跡と蛍光黄色の非変色性筆跡を形成することができる。
熱変色性筆記体で筆記して形成した熱変色性筆跡(文字や絵柄)の修正したい箇所等は摩擦部材で摩擦することにより簡単に消去でき、熱変色性筆跡に重ねて或いは近傍に非変色性筆記体を用いて蛍光黄色の非変色性筆跡を形成することができる。
可逆熱変色性インキの調製
(イ)成分として3−(4−ジエチルアミノ−2−ヘキシルオキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド2.0部、(ロ)成分として4,4′−(2−メチルプロピリデン)ビスフェノール3.0部、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料(T1:−14℃、T2:−6℃、T3:48℃、T4:60℃、ΔH:64℃、平均粒子径:2.5μm、可逆熱変色性組成物/壁膜=2.6/1.0、青色から無色に色変化する)10.0部、キサンタンガム(剪断減粘性付与剤)0.5部、N-ビニル-2−ピロリドンオリゴマー10.0部、潤滑剤(リン酸エステル系界面活性剤)0.2部、防黴剤0.1部、水79.2部からなる可逆熱変色性インキを調製した。
前記インキ(予め−14℃以下に冷却してマイクロカプセル顔料を発色させた後、室温下で放置したもの)を、先端に筆記先端部(ボールペンチップ)を固着したインキ収容管に充填し、次いで、ポリブテンを主成分とする粘弾性を有するインキ追従体を充填して熱変色性筆記体(ボールペンレフィル)を得た。
黒色顔料5.0部、キサンタンガム(剪断減粘性付与剤)0.5部、N-ビニル-2−ピロリドンオリゴマー10.0部、潤滑剤(リン酸エステル系界面活性剤)0.2部、防黴剤0.1部、ポリビニルピロリドン2.0部、水82.2部からなる非変色性インキを調製した。
前記インキを、先端に筆記先端部(ボールペンチップ)を固着したインキ収容管に充填し、次いで、ポリブテンを主成分とする粘弾性を有するインキ追従体を充填して熱変色性筆記体(ボールペンレフィル)を得た。
前記のようにして得た二本の筆記体を軸筒内に収容し、軸筒側壁に設けた窓孔から突出させたレバーのスライド操作により筆記先端部を出没させる構造の複合式筆記具を得た。
なお、前記複合式筆記具は、軸筒後端部にSEBS樹脂製の摩擦部材を設けてなる。
前記複合式筆記具の熱変色性筆記体を用いて原稿用紙に熱変色性筆跡(下書き)を形成した。次いで、レバーのスライド操作により非変色性筆記体を筆記状態にして、下書きの文字をなぞることにより非変色筆跡(清書)を形成することができる。熱変色性筆記体で書いた下書きは摩擦部材による摩擦熱やドライヤーの熱で消去することができる。
可逆熱変色性インキの調製
(イ)成分として2−(ブチルアミノ)−8−(ジフェニルアミノ)−4−メチルスピロ〔5H−〔1〕ベンゾピラノ〔2−3−g〕ピリミジン−5,1(3′H)−イソベンゾフラン〕−3−オン2.0部、(ロ)成分として2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5.0部、4,4′−(2−メチルプロピリデン)ビスフェノール3.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料(T1:−16℃、T2:−8℃、T3:48℃、T4:58℃、ΔH:65℃、平均粒子径:2.5μm、可逆熱変色性組成物/壁膜=2.6/1.0、ピンク色から無色に色変化する)20.0部、グリセリン20.0部、トリエタノールアミン1.0部、防黴剤0.1部、水58.9部からなる可逆熱変色性インキを調製した。
前記インキ(予め−16℃以下に冷却してマイクロカプセル顔料を発色させた後、室温下で放置したもの)をインキ吸蔵体に含浸し、該インキ吸蔵体を先端に筆記先端部(マーキングペンチップ)を固着したインキ収容管に収容して熱変色性筆記体(マーキングペンレフィル)を得た。
黒色顔料6.0部、重合体組成物エマルジョン〔酢酸ビニル、メチルメタクリレート、メタクリル酸の三種の単量体から構成される重合物、商品名:レオレート1、レオックス社製、有効成分30%〕2.0部、防黴剤0.1部、潤滑剤0.5部、トリエタノールアミン(pH調整剤)1.0部、尿素5.0部、エチレングリコール20部、水65.4部からなる非変色性インキを調製した。
前記インキを、先端に筆記先端部(ボールペンチップ)を固着したインキ収容管に充填し、次いで、ポリブテンを主成分とする粘弾性を有するインキ追従体を充填して熱変色性筆記体(ボールペンレフィル)を得た。
前記のようにして得た二本の筆記体を軸筒内に収容し、軸筒後部に設けた操作部を軸筒の前部に対して回転させることにより筆記先端部を出没させる構造の複合式筆記具を得た。
なお、前記複合式筆記具は、軸筒後端部にSEBS樹脂製の摩擦部材を設けてなる。
更に、前記複合式筆記具は、マーキングペンチップが乾燥することを防止するため、軸筒内に全ての筆記体が収容された状態で軸筒先端部を覆う被覆部材を備えてなる。
前記複合式筆記具は一本の筆記具でピンク色の熱変色性筆跡と黒色の非変色性筆跡を形成することができる。
前記非変色性筆記体を用いて形成した黒色の非変色性筆跡に、重ねて或いは近傍に熱変色性筆記体を用いて熱変色性筆跡を形成でき、前記熱変色性筆跡は摩擦部材で摩擦することにより簡単に消去できる。
可逆熱変色性インキの調製
(イ)成分として2−(ブチルアミノ)−8−(ジフェニルアミノ)−4−メチルスピロ〔5H−〔1〕ベンゾピラノ〔2−3−g〕ピリミジン−5,1(3′H)−イソベンゾフラン〕−3−オン2.0部、(ロ)成分として2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5.0部、4,4′−(2−メチルプロピリデン)ビスフェノール3.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料(T1:−16℃、T2:−8℃、T3:48℃、T4:58℃、ΔH:65℃、平均粒子径:2.5μm、可逆熱変色性組成物/壁膜=2.6/1.0、ピンク色から無色に色変化する)20.0部、グリセリン20.0部、トリエタノールアミン1.0部、防黴剤0.1部、水58.9部からなる可逆熱変色性インキを調製した。
前記インキ(予め−16℃以下に冷却してマイクロカプセル顔料を発色させた後、室温下で放置したもの)をインキ吸蔵体に含浸し、該インキ吸蔵体を先端に筆記先端部(マーキングペンチップ)を固着したインキ収容管に収容して熱変色性筆記体(マーキングペンレフィル)を得た。
青色顔料10.0部、グリセリン20.0部、トリエタノールアミン1.0部、防黴剤0.1部、水68.9部からなる非変色性インキを調製した。
前記インキをインキ吸蔵体に含浸し、該インキ吸蔵体を先端に筆記先端部(マーキングペンチップ)を固着したインキ収容管に収容して非変色性筆記体(マーキングペンレフィル)を得た。
前記のようにして得た二本の筆記体を軸筒内に収容し、軸筒側壁に設けた窓孔から突出させたレバーのスライド操作により筆記先端部を出没させる構造の複合式筆記具を得た。
なお、前記複合式筆記具は、軸筒後端部にSEBS樹脂製の摩擦部材を設けてなる。
更に、前記複合式筆記具は、マーキングペンチップが乾燥することを防止するため、軸筒内に全ての筆記体が収容された状態で軸筒先端部を覆う被覆部材を備えてなる。
前記複合式筆記具は一本の筆記具でピンク色の熱変色性筆跡と非変色の青色の非変色性筆跡を形成することができる。
熱変色性筆記体で筆記して形成した熱変色性筆跡の修正したい箇所等は摩擦部材で摩擦することにより簡単に消去でき、熱変色性筆跡に重ねて或いは近傍に非変色性筆記体を用いて青色の非変色性筆跡を形成することができる。
t2 発色開始温度
t3 消色開始温度
t4 完全消色温度
ΔH ヒステリシス幅
Claims (5)
- 軸筒内に複数の筆記体を装備した複合式筆記具であって、
可逆熱変色性インキを内蔵した熱変色性筆記体と、
非変色性インキを内蔵した非変色性筆記体と、
弾性体からなる摩擦部材を備え、
前記熱変色性筆記体の熱変色性筆跡に重ねて前記非変色性筆記体の非変色性筆跡を形成し、前記摩擦部材による摩擦熱で熱変色性筆記体の熱変色性筆跡のみを消去可能とする複合式筆記具。 - 前記可逆熱変色性インキは、色材として(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物を内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を含んでなる請求項1記載の複合式筆記具。
- 前記熱変色性筆記体がボールペンレフィル、マーキングペンレフィルのいずれかである請求項1又は2記載の複合式筆記具。
- 前記非変色性筆記体がボールペンレフィル、マーキングペンレフィルのいずれかである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の複合式筆記具。
- 前記摩擦部材を、前記軸筒先端周辺、グリップ部、軸筒後端部、クリップ部のいずれかに設けてなる請求項1乃至4のいずれか一項に記載の複合式筆記具。
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