JP2013232974A - 動画像符号化装置および復号装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】参照画像の高域成分減少による予測効率低下を防止する。
【解決手段】局所復号画像信号にフィルタ処理を行う際の制御情報であるループフィルタ情報を得る符号化制御部113と、ループフィルタ情報に基づき局所復号画像信号にフィルタ処理を行い再生画像信号を得るループフィルタ処理部107と、再生画像信号が表す画像の整数画素から水平方向または垂直方向に4分の1画素ずれた小数画素の画素値を整数画素のみを用いて算出し、整数画素と小数画素とを含む参照画像を得る補間フィルタ処理部110と、参照画像に対して動き補償予測を行い予測画像信号を生成する予測画像生成部111と、入力画像信号と予測画像信号との差分を示す残差信号を変換し変換係数情報を得る変換部102と、変換係数情報を量子化して量子化変換係数情報を得る量子化部103と、量子化変換係数情報とループフィルタ情報とを符号化する符号化部112と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本実施形態は、動画像を符号化または復号するために用いる動画像符号化装置および復号装置に関する。
小数画素精度の動き補償に用いる参照画像を生成するための補間フィルタの技術は、動画像符号化技術として広く使われており、動画像符号化の国際標準規格の一つであるH.264/MPEG−4AVC(以下、H.264という)でも用いられている。H.264の補間フィルタは、はじめに2分の1画素を算出し、算出された2分の1画素と整数画素の平均により、水平方向に4分の1画素ずれた画素及び垂直方向に4分の1画素ずれた画素を算出する。このため、高域成分が大きく減少することとなる。また、この補間フィルタを適応的に変更してより動き補償の効率の改善を図ったAIF(Adaptive Interpolation Filter)と呼ばれる技術がある(例えば、非特許文献1参照)。AIFは符号化側で補間フィルタの係数を含む情報を設定して伝送し、復号側ではその情報を用いて補間フィルタを適用する。
動き補償による予測効率の改善する別の手法としては、符号化側でフィルタ係数を含むフィルタ情報を設定して伝送し、復号側で用いて画質を向上させるループフィルタとしてALF(Adaptive Loop Filter)が存在する(例えば、非特許文献2参照)。
Y. Vatis, B. Edler, D. T. Nguyen, J. Ostermann, "Two-dimensional non-separable Adaptive Wiener Interpolation Filter for H.264/AVC", ITU-T SGI 6/Q.6 VCEG-Z17, Busan, South Korea, April 2005. T. Chujoh, N. Wada, G. Yasuda, "Quadtree-based Adaptive Loop Filter," ITU-T Q.6/SG16 Doc., C181, Geneva, January 2009.
しかし、H.264の補間フィルタとALFとを同時に用いた場合、ALFは基本的にLPF(Low Pass Filter)であるので、ALFが適用された参照画像に対して高域成分を大きく減少させる補間フィルタが適用されることになり、補間された参照画像の高域成分が過度に減少してしまう問題がある。
また、AIFとALFとを同時に用いた場合は予測効率は向上するが、適応型のフィルタを2種類併用するため、フィルタ係数の符号量が増加する問題があり、さらに、AIFは補間フィルタを乗算器で構成する必要があるため、LSIの回路規模が増加する問題がある。
本発明の目的は、動き補償予測における予測効率を向上することができる動画像符号化装置および復号装置を提供することにある。
上述の課題を解決するため、本実施形態に係る動画像符号化装置は、処理ブロック単位内で画素ごとに復号した画像信号を示す局所復号画像信号にフィルタ処理を行う際の制御情報であるループフィルタ情報を生成する符号化制御部と、前記ループフィルタ情報に基づいて前記局所復号画像信号にフィルタ処理を行い再生画像信号を生成するループフィルタ処理部と、前記再生画像信号が表す画像の整数画素から水平方向または垂直方向に4分の1画素ずれた小数画素の画素値を整数画素のみを用いて算出し、整数画素と小数画素とを含む参照画像を生成する補間フィルタ処理部と、前記参照画像に対して動き補償予測を行い、予測画像を示す予測画像信号を生成する予測画像生成部と、入力された画像信号である入力画像信号と前記予測画像信号との差分を示す残差信号を変換して画素の周波数成分値を示す変換係数情報を生成する変換部と、前記変換係数情報を量子化して量子化変換係数情報を生成する量子化部と、前記量子化変換係数情報と前記ループフィルタ情報とを符号化する符号化部と、を具備することを特徴とする。
また、本実施形態に係る動画像復号装置は、符号化されたデータから、画素ごとに復号した画像信号を示す復号画像信号にフィルタ処理を行う際の制御情報であるループフィルタ情報と、残差信号を変換して量子化した信号である量子化変換係数情報とを復号する復号部と、前記量子化変換係数情報を逆量子化して再生された変換係数情報である再生変換係数情報を生成する逆量子化部と、前記再生変換係数情報を逆変換して再生された残差信号を生成する再生残差信号を生成する逆変換部と、再生画像信号が表す画像の整数画素から水平方向または垂直方向に4分の1画素ずれた小数画素の画素値を整数画素のみを用いて算出し、整数画素と小数画素とを含む参照画像を生成する補間フィルタ処理部と、前記参照画像に対して動き補償予測を行い、予測画像を表す予測画像信号を生成する予測画像生成部と、前記ループフィルタ情報に基づいて、前記再生残差信号と前記予測画像信号とを加算し画素ごとに復号した画像信号を示す復号画像信号にフィルタ処理を行うループフィルタ処理部と、を具備することを特徴とする。
第1の実施形態に係る動画像符号化装置を示すブロック図。 第1の実施形態に係る補間フィルタ処理部のフィルタ処理の一例を示す図。 補間フィルタ処理部のフィルタ処理の動作を示すフローチャート。 第1の実施形態に係るループフィルタ処理部のフィルタ処理の一例を示す図。 第2の実施形態に係る動画像復号装置を示すブロック図。 第3の実施形態に係るループフィルタ処理部を示すブロック図。 第3の実施形態に係るループフィルタ処理部の動作を示すフローチャート。 フィルタ部に含まれるフィルタの一例を示す図。 フィルタ部に含まれるフィルタの第1の変形例を示す図。 フィルタ部に含まれるフィルタの第2の変形例を示す図。 フィルタ部に含まれるフィルタの第3の変形例を示す図。 フィルタ部に含まれるフィルタの第4の変形例を示す図。 シンタクス構造の一例を示す図。 ループフィルタデータシンタクスのシンタクス構造の一例を示す図。 ループフィルタデータシンタクスの一例を示す図。 第5および第6の実施形態に係る補間フィルタ処理部のフィルタ処理の一例を示す図。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係る動画像符号化装置および復号装置について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る動画像符号化装置について図1を参照して詳細に説明する。
第1の実施形態に係る動画像符号化装置100は、減算器101、変換部102、量子化部103、逆量子化部104、逆変換部105、加算器106、ループフィルタ処理部107、フレームメモリ108、補間フィルタ処理部110、予測画像生成部111、可変長符号化部112、および符号化制御部113を含む。また、補間フィルタ処理部110および予測画像生成部111をまとめて動き補償予測部109とも呼ぶ。
減算器101は、外部から入力画像信号を、後述する予測画像生成部111から予測画像信号をそれぞれ受け取り、入力画像信号と予測画像信号との差分を残差信号として出力する。
変換部102は、減算器101から残差信号を受け取り、残差信号を変換し、周波数成分値である変換係数情報を生成する。
量子化部103は、変換部102から変換係数情報を受け取り、変換係数情報を量子化し、量子化変換係数情報として得る。
逆量子化部104は、量子化部103から量子化変換係数情報を受け取り、量子化変換係数情報を逆量子化し、再生された変換係数情報である再生変換係数情報を生成する。
逆変換部105は、逆量子化部104から再生変換係数情報を受け取り、再生変換係数情報を逆変換し、再生された残差信号である再生残差信号を生成する。
加算器106は、逆変換部105から再生残差信号を、後述する予測画像生成部111から予測画像信号をそれぞれ受け取る。そして加算器106は、再生残差信号と予測画像信号とを加算し、局所復号画像信号を生成する。局所復号画像信号は、処理ブロック単位内の画素の画素値を復号した画像信号である。
ループフィルタ処理部107は、加算器106から局所復号画像信号を、後述する符号化制御部113からループフィルタ情報をそれぞれ受け取り、ループフィルタ情報に基づいて局所復号画像信号にフィルタ処理を行い、再生画像信号を生成する。ループフィルタ情報は、フィルタ処理を制御するための情報であり、フィルタ係数情報を含み、例えばスライス単位に生成される。フィルタ係数情報は、フィルタ処理において整数画素に用いるフィルタ係数を示す情報である。また、フィルタ係数情報は、符号化制御部113において局所復号画像と入力画像とから画像復元で一般的に用いられるWiener filterを設計することにより予め算出しておく。
フレームメモリ108は、ループフィルタ処理部107から再生画像信号を受け取り、再生画像信号を蓄積する。
補間フィルタ処理部110は、フレームメモリ108から再生画像信号を読み出し、再生画像信号に対してフィルタ処理を行い、小数画素精度の参照画像を生成する。なお、以下で記述される整数画素および小数画素は、画素の位置に加えおよび画素の画素値も意味する。
予測画像生成部111は、補間フィルタ処理部110から参照画像を受け取り、参照画像を用いて小数画素精度の動き補償予測を行い、予測画像信号を生成する。
可変長符号化部112は、量子化部103から量子化変換係数情報を、後述する符号化制御部113からループフィルタ情報をそれぞれ受け取る。そして可変長符号化部112は、量子化変換係数情報とループフィルタ情報とを符号化し、符号化データを生成する。
符号化制御部113は、動き補償予測に用いる動きベクトルの生成や予測モードなどの決定を行うが、特にループフィルタ処理部107で用いるフィルタを設計してループフィルタ情報を生成する。
次に、補間フィルタ処理部110のフィルタ処理の一例について図2と図3とを参照して詳細に説明する。
図2はフレームメモリ108に蓄積される画像のある領域を示し、A1からA8、B1からB8、C1からC8、D1からD8、E1からE8、F1からF8、G1からG8、およびH1からH8は整数画素を表す。また、aからo、aa1からaa3、bb1からbb3、cc1からcc3、dd1からdd3、ee1からee3、ff1からff3、gg1からgg3は小数画素を表す。
図3は補間フィルタ処理部110の動作を示すフローチャートである。
ステップS301では、補間フィルタ処理部110が、動き補償予測で用いられる動きベクトルが指す画素を判定する。そして、判定した動きベクトルが小数画素を指している場合、ステップS302−1からステップS302−15までのうち対応するステップに進む。例えば、動きベクトルの指す画素が小数画素aである場合はステップS302−1へ進み、動きベクトルの指す画素が小数画素nである場合はステップS302−2へ進む。なお、動きベクトルの指す画素が整数画素である場合は終了する。
ステップS302では、ステップS302−1からステップS302−15までの各ステップにおいて、小数画素aからoまでをそれぞれ生成する。
ここで具体的に、ステップS302における小数画素aからoまでの生成方法を説明する。
まず、小数画素a、c、d、lの生成方法について説明すると、図2の例では、補間フィルタ処理部110は、整数画素D4に対して水平方向に右へ4分の1画素ずれた小数画素aと、D5に対して水平方向に左へ4分の1画素ずれた小数画素cとを、水平方向に同列の整数画素から直接算出する。すなわち図2では、D4およびD5と水平方向に同列にあるD1からD8までの整数画素のみを用いて小数画素a、cを算出する。小数画素a、cの算出には、小数画素bを用いない。
同様に、整数画素D4に対して垂直方向に下へ4分の1画素ずれた小数画素dと、E4に対して垂直方向に上へ4分の1画素ずれた小数画素lとを、垂直方向に同列の整数画素から直接算出する。すなわち図2では、D4およびE4と垂直方向に同列にあるA4、B4、C4、D4、E4、F4、G4、およびH4までの整数画素のみを用いて小数画素d、lを算出する。小数画素d、lの算出には、小数画素hを用いない。
具体的に、小数画素a、c、d、lについては、それぞれ式(1−1)および式(1−2)、式(2−1)および式(2−2)、式(3−1)および式(3−2)、式(4−1)および式(4−2)を用いて算出する。
Figure 2013232974
ここで、式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)、および式(4−2)中にある式(5)に示す各整数画素の係数は、それぞれ小数画素a,c,d,lを算出するための補間フィルタ係数を示す。
Figure 2013232974
また、num_shiftは画素のビットシフト数を示し、r_ofstはビットの丸めを調整する値を示す。r_ofstは、例えば2num_shiftの半分の値に設定される。「>>」はビットシフト演算を示す演算子であり、この演算子の左辺の値をnum_shiftビット右へビットシフトすることで割り算を行う。これは、10進数で左辺の値を表した場合に、左辺の値を2num_shiftで割り算することと同様の演算となる。
具体的に、式(6−1)から式(8)に示すパラメータを与えた場合を仮定する。
Figure 2013232974
この場合、補間フィルタ処理部110において、小数画素a,c,d,lはそれぞれ、式(9−1)および式(9−2)、式(10−1)および式(10−2)、式(11−1)および式(11−2)、式(12−1)および式(12−2)に示すように算出される。
Figure 2013232974
次に、小数画素b、hの生成方法について説明する。具体的には、小数画素bはD4およびD5の2分の1画素であり、小数画素hはD4およびE4の2分の1画素であるので、上述した小数画素a、c、d、lと同様の手法で小数b、hを算出することができる。式(13−1)および式(13−2)、式(14−1)および式(14−2)に小数画素b、hの算出結果を示す。
Figure 2013232974
次に、小数画素e、i、m、f、j、n、g、k、oの生成方法について説明する。
小数画素e、i、mの算出の前に、小数画素aa1、bb1、cc1、dd1、ee1、ff1、gg1に対して、それぞれ式(9−2)と同様にaa1’、bb1’、cc1’、dd1’、ee1’、ff1’、gg1’を予め算出しておく。そして、小数画素e、i、mを式(15)、式(16)、式(17)のように算出すればよい。
Figure 2013232974
小数画素f、j、nについても同様に、小数画素aa2、bb2、cc2、dd2、ee2、ff2、gg2に対して、式(13−2)と同様にaa2’、bb2’、cc2’、dd2’、ee2’、ff2’、gg2’を予め算出しておき、ステップS301およびステップS302と同様に、小数画素f、j、nを式(18)、式(19)、式(20)により算出すればよい。
Figure 2013232974
小数画素g、k、oについても同様に、小数画素aa3、bb3、cc3、dd3、ee3、ff3、gg3に対して、式(10−2)と同様にaa3’、bb3’、cc3’、dd3’、ee3’、ff3’、gg3’を予め算出しておき、ステップS301およびステップS302と同様に、小数画素g、k、oを式(21)、式(22)、式(23)により算出すればよい。
Figure 2013232974
以上のステップS301およびステップS302を各小数画素に適応することにより、補間フィルタ処理対象となるブロック内の小数画素を算出した小数画素精度の参照画像を生成することができる。
なお、図2では小数画素e、i、m、f、j、n、g、k、oについて垂直方向の小数画素を用いて算出したが、水平方向の小数画素を用いて算出してもよい。例えば、小数画素e、f、gを算出する場合、予め水平方向同列の小数画素(図2では、例えば整数画素D4の垂直方向下に4分の1画素ずれたところの小数画素d)を先に算出し、水平方向同列の小数画素を用いることで小数画素e、f、gを算出することができる。
次に、ループフィルタ処理部107におけるフィルタ処理について図4を参照して詳細に説明する。図4は、一例として9×9のタップで表される2次元フィルタを用いる場合を示す。X1からX81までは整数画素を表す。
ループフィルタ処理部107は、符号化制御部113からループフィルタ情報として、式(24)に示す9×9のタップで表される2次元フィルタの係数情報が入力される。
Figure 2013232974
ここで、整数画素X41をフィルタ処理の対象とするとき、式(25)を用いてフィルタ処理を行う。
Figure 2013232974
ループフィルタ処理部107は、式(24)の演算を局所復号画像信号の各画素に対して行うことで、フィルタ処理の行われた再生画像信号を生成することができる。
以上に示した第1の実施形態によれば、整数画素から水平方向または垂直方向のいずれか一方向に4分の1画素ずれたところの小数画素を整数画素から直接算出することにより、補間された参照画像の高域成分が過度に減少することを防止できるので動き補償予測における予測効率を向上することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る動画像復号装置について図5を参照して詳細に説明する。
第2の実施形態に係る動画像復号装置500は、可変長復号部501、逆量子化部502、逆変換部503、加算器504、ループフィルタ処理部505、フレームメモリ506、補間フィルタ処理部508、予測画像生成部509、および復号制御部510を含む。なお、補間フィルタ処理部508および予測画像生成部509をまとめて動き補償予測部507とも呼ぶ。
可変長復号部501は、第1の実施形態に係る動画像符号化装置100において生成された符号化データを受け取り、符号化データから符号化された量子化変換係数情報と符号化されたループフィルタ情報を復号し、量子化変換係数情報およびループフィルタ情報を生成する。
逆量子化部502は、可変長復号部501から量子化変換係数情報を受け取り、量子化変換係数情報を逆量子化し、再生された変換係数情報である再生変換係数情報を生成する。
逆変換部503は、逆量子化部502から再生変換係数情報を受け取り、再生変換係数情報を逆変換し、再生された残差信号である再生残差信号を生成する。
加算器504は、逆変換部503から再生残差信号を、後述する予測画像生成部509から予測画像信号をそれぞれ受け取る。そして加算器504は、再生残差信号と予測画像信号とを加算し、復号画像信号を生成する。
ループフィルタ処理部505は、第1の実施形態に係るループフィルタ処理部107と同様の動作を行う。具体的には、可変長復号部501からループフィルタ情報を、加算器504から復号画像信号をそれぞれ受け取り、ループフィルタ情報に基づいて復号画像信号にフィルタ処理を行い、再生画像信号を生成する。また、ループフィルタ処理部505は、生成した再生画像信号を外部へ出力する。
フレームメモリ506は、ループフィルタ処理部505から再生画像信号を受け取り、再生画像信号を蓄積する。
補間フィルタ処理部508は、第1の実施形態に係る補間フィルタ処理部110と同様の動作を行う。具体的には、フレームメモリ506から再生画像信号を読み出し、再生画像信号に対して補間フィルタ処理を行い、小数画素精度の参照画像を生成する。参照画像の生成においては,整数画素及び図2の小数画素aからoまでのうち動き補償予測で用いられる動きベクトルによって、参照される画素が生成される。
予測画像生成部509は、補間フィルタ処理部508から参照画像を受け取り、参照画像を用いて小数画素精度の動き補償予測を行い、予測画像信号を生成する。
復号制御部510は、復号装置500の全体の制御、例えば、フレームメモリ506の再生画像信号の蓄積量の制御、補間フィルタ処理部508の補間フィルタ係数の制御を行う。
以上に示した第2の実施形態によれば、整数画素から4分の1画素ずれた小数画素を整数画素から算出することにより、補間された参照画像の高域成分が過度に減少しないように符号化された信号を復号することができ、動き補償予測における予測効率を向上することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る動画像符号化装置では、ループフィルタ処理部が複数のフィルタを有する点と、ループフィルタ情報がフィルタ係数情報に加え、さらにフィルタ適用情報およびフィルタ指定情報を含む点とが第1の実施形態と異なる。フィルタ適用情報は、画面内の領域に対してフィルタを適用するかどうかを指定する情報である。フィルタ指定情報は、適用するフィルタを指定する情報である。このループフィルタ情報に基づいて、ループフィルタ処理部はフィルタを適用するかどうかを決定することができ、さらに適用するフィルタを選択して切り替えることができる。
第3の実施形態に係る動画像符号化装置のループフィルタ処理部について図6を参照して詳細に説明する。
ループフィルタ処理部600は、切替器601および602、フィルタ部603を含む。
切替器601は、加算器106から局所復号画像信号を、符号化制御部102からループフィルタ情報をそれぞれ受け取り、ループフィルタ情報に含まれるフィルタ適用情報を参照して局所復号画像信号の出力先を切り替える。
切替器602は、符号化制御部102からループフィルタ情報を受け取り、ループフィルタ情報に含まれるフィルタ指定情報を参照して局所復号画像信号を後述するフィルタ部603中の指定されたフィルタへ送る。
フィルタ部603は、1以上のフィルタ(図6では、フィルタF、フィルタF、…、フィルタF(nは自然数))を含み、符号化制御部102からループフィルタ情報を受け取る。そしてフィルタ部503は、ループフィルタ情報に含まれるフィルタ係数情報を参照して、指定されたフィルタにフィルタ係数を設定して局所復号画像信号に対してフィルタ処理を行い、再生画像信号を生成する。
次に、ループフィルタ処理部600の動作について図7のフローチャートを参照して詳細に説明する。
ステップS701では、ループフィルタ処理部600がループフィルタ情報と局所復号画像信号とを受けとる。
ステップS702では、切替器601がフィルタ適用情報に基づいてフィルタ処理を行うかどうかを決定する。フィルタ適用情報が画面内の領域に対してフィルタを適用するという情報であった場合、切替器601は切替器602へ局所復号画像信号を送る。一方、フィルタ適用情報が画面内の領域に対してフィルタを適用しないという情報であった場合、切替器601は局所復号画像信号に対してフィルタ処理を行わずに終了する。なお、この場合、切替器601はフレームメモリ108へ局所復号画像信号を送る。
ステップS703では、切替器601から局所復号画像信号が送られた場合に、切替器602がフィルタ指定情報に基づいて適用するフィルタを決定する。
ステップS704では、切替器602から指定されたフィルタに局所復号画像信号が送られたときに、フィルタ係数情報に基づいて指定されたフィルタに対しフィルタ係数を設定してフィルタ処理を行う。以上により、ループフィルタ処理部600の動作を終了する。
なお、切替器601および602、フィルタ部603のそれぞれにループフィルタ情報を送る代わりに、切替器601および602、フィルタ部603が必要とする情報を送ってもよい。具体的には、ループフィルタ処理部600がループフィルタ情報を受け取ったときに、ループフィルタ処理部600はループフィルタ情報に含まれるフィルタ適用情報、フィルタ指定情報、およびフィルタ係数情報をそれぞれ分離し、フィルタ適用情報を切替器601、フィルタ指定情報を切替器602、フィルタ係数情報をフィルタ部603へそれぞれ送ればよい。
ここで、フィルタ部603に含まれるフィルタの一例について図8から図12までを参照して詳細に説明する。
図8から図12までに示されるX1からX81までは、9×9の正方形で表される局所復号画像の整数画素である。また、X41はフィルタ処理対象画素とする。また、図8にはフィルタF、図9にはフィルタF、図10にはフィルタF、図11にはフィルタF、図12にはフィルタFをそれぞれ示す。なお、具体例として、図8に示すフィルタFを用いたフィルタ処理を説明するが、他のフィルタについても同様の手法を適用することができる。
各フィルタは、フィルタ処理対象画素からのユークリッド距離によって、フィルタ処理に用いる整数画素の数が異なる。言い換えると、フィルタ処理対象画素から水平方向または垂直方向にある整数画素までの整数画素の数を半径として、その半径により描かれる画素領域を示す円に含まれる整数画素をフィルタ処理に用いる。例えば、フィルタFは、フィルタ処理対象画素であるX41からX43までの2画素分を半径として円を描き、その円内に含まれる整数画素をフィルタ処理に用いる。図8の場合は、斜線で示される整数画素X23、X31、X32、X33、X39、X40、X41、X42、X43、X49、X50、X51、およびX59の合計13個がフィルタ処理に用いられる。なおここでは、フィルタ処理対象画素から2画素分の距離を、フィルタFのユークリッド距離R(F)が2であるという。他のフィルタも同様に、図9のフィルタF、図10のフィルタF、図11のフィルタF、および図12のフィルタFのユークリッド距離R(F)、R(F)、R(F)、R(F)は、以下の通りである。
Figure 2013232974
補間フィルタ処理部110は、式(26)を用いてフィルタ処理を行う。
Figure 2013232974
ここで、フィルタ処理に用いる画素のインデクスをI(F)={23,31,32,33,39,40,41,42,43,49,50,51,59}とする。また、式(27)はフィルタ係数を示す。
Figure 2013232974
フィルタFのフィルタ処理は、第1の実施形態に係るループフィルタ処理部107のフィルタ処理と比較すると演算回数が少なくなる。具体的には、第1の実施形態に係るループフィルタ処理部107でのフィルタ処理において、式(25)に示すように加算および乗算の回数が81回に対して、第2の実施形態に係るループフィルタ処理部505でのフィルタ処理では、式(26)に示すように13回で済む。また、フィルタ係数の個数については、式(25)が81個に対して式(26)が13個であり、フィルタ係数に関する符号量を削減することができる。
フィルタFのフィルタ処理に関する式(26)は、フィルタ処理対象画素からの距離が近く、フィルタ処理対象画素と相関が高い画素を利用する。そのため、フィルタ係数の個数を減らしても、第1の実施形態に係るループフィルタ処理部107のフィルタ処理の符号化ひずみを除去する効果に比べて大きく低下するのを防止しつつ、演算の処理量を減らせる点で有効である。
なお、フィルタ処理に用いる整数画素全てにフィルタ係数を設定せずに、フィルタ処理対象画素を中心とした対称性を用いてフィルタ係数を設定してもよい。例えば、フィルタFでは、フィルタ処理対象画素X41を中心として、式(28)、式(29)、式(30)に示すように点対称となる位置にある整数画素同士のフィルタ係数を同一に設定してもよい。
Figure 2013232974
よって、ループフィルタ処理部107に送られるフィルタ係数として、式(31)に示すフィルタ係数が設定されればよい。
Figure 2013232974
符号化制御部102はこれらの含むループフィルタ情報を生成し、可変長符号化部112がこのループフィルタ情報を符号化する。このような対称性を利用することにより、対称性を利用しない場合と比較して乗算回数およびフィルタ係数の符号量を削減することができる。
次に、第3の実施形態で用いられるシンタクス構造の一例について図13および図14を参照して説明する。
シンタクスは主に3つの部分からなり、ハイレベルシンタクス1300は、スライス以上の上位レイヤのシンタクス情報が記述される。スライスレベルシンタクス1303は、スライスごとに必要な情報が記述される。マクロブロックレベルシンタクス1307は、マクロブロックごとに必要とされる変換係数データや予測モード、動きベクトルなどが記述される。
それぞれのシンタクスは、さらに詳細なシンタクスを含み、ハイレベルシンタクス1300は、シーケンスパラメータセットシンタクス1301とピクチャパラメータセットシンタクス1302といった、シーケンスまたはピクチャレベルのシンタクスを含む。スライスレベルシンタクス1303は、スライスヘッダーシンタクス1304、スライスデータシンタクス1305、およびループフィルタデータシンタクス1306を含む。さらに、マクロブロックレベルシンタクス1307は、マクロブロックレイヤーシンタクス1308、マクロブロックプレディクションシンタクス1309を含む。
さらに、図14に示すようにループフィルタデータシンタクス1306は、ループフィルタに関するパラメータであるループフィルタ情報が記述される。ループフィルタデータシンタクス1306は、フィルタ指定情報1401、フィルタ係数情報1402、およびフィルタ適用情報1403を含む。
次に、ループフィルタデータシンタクス1306の一例について図15を参照して詳細に説明する。
filter_idxはフィルタ指定情報を示す。例えば、フィルタ部503が既に説明した5つのフィルタを備える場合、フィルタFからフィルタFまでの中からフィルタを指定するために数値0、1、2、3、および4を用いればよい。すなわち、filter_idxは、フィルタFからフィルタFまでのフィルタ処理に用いる画素領域を示す円の半径となるユークリッド距離R(F1)、R(F)、R(F)、R(F)およびR(F)のそれぞれに対応するインデクスとなる。よって、ループフィルタ処理部107は、filter_idxのインデクスを参照することによりフィルタを選択することができる。
num_of_filter_coeff[filter_idx]は、filter_idxで指定されたフィルタの係数の数を示し、この値で指定された数のフィルタ係数がループフィルタ処理部107へ送られる。例えば、filter_idxでフィルタFが指定された場合、num_of_filter_coeff[filter_idx]の値は13となる。
filter_coeff[idx]は、指定されたフィルタのidx番目の係数を示す。filter_coeff[idx]については、符号化済みのスライスで用いたフィルタ係数を用いて予測したフィルタ係数と実際にスライスに対して設計されたフィルタ係数との差分情報を用いてもよい。
filter_block_sizeは、画面の領域を分割する単位となるブロック(以下、分割単位ブロック)のサイズを示す。NumOfBlockはスライス内に含まれる分割単位ブロックの個数を示し、この値で指定された数の領域に対するフィルタ適用情報がループフィルタ処理部107へ送られる。例えば、320×240のスライスにおいて分割単位ブロックのサイズとして16×16が指定された場合、NumOfBlockの値は300となる。
filter_flag[i]は、i番目の分割単位ブロックに対してのフィルタ適用情報を示す。例えば、filter_flag[i]が1であればi番目の分割単位ブロックにフィルタを適用し、0であればフィルタを適用しない。
以上に示した第3の実施形態によれば、ループフィルタ処理部は、ループフィルタ情報に基づいてフィルタを適用するかどうかを決定することができ、さらに適用するフィルタを選択して切り替えることができる。また、フィルタ処理対象画素と相関の強い整数画素を選択してフィルタ処理に適用することによりフィルタ係数の数を減らすことができ、フィルタ係数に関する符号量を削減することができる。また、フィルタ処理対象画素について対称性を利用することによりさらにフィルタ係数の数を減らして符号量を削減することができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る動画像復号装置は、図5に示す第2の実施形態に係る動画像復号装置とほぼ同様であるが、ループフィルタ処理部505が、第3の実施形態に係るループフィルタ処理部600と同様の動作を行う点が異なる。第4の実施形態の動画像復号装置には、第3の実施形態の動画像符号化装置で出力された符号化データが入力される。
可変長復号部501は、図13に示されるシンタクス構造に従って、ハイレベルシンタクス1300、スライスレベルシンタクス1303、マクロブロックレベルシンタクス1307のそれぞれに対して、順次符号化データの各シンタクスの符号列を処理し、量子化変換係数情報、ループフィルタ情報などを復号する。第3の実施形態と同様のループフィルタデータシンタクス1306であった場合、filter_idxのインデクスを参照することにより、適用するフィルタが指定され、フィルタ処理に用いる画素領域を示す円の半径を特定することができる。
以上に示した第4の実施形態によれば、ループフィルタ情報に含まれるフィルタ適用情報、フィルタ指定情報、およびフィルタ係数情報に基づいて第3の実施形態に係る動画像符号化装置によりフィルタ処理された符号化データを復号することができる。
(第5の実施形態)
一般に動画像符号化技術では、動き補償予測において小数精度の画素補間を行う目的は2つある。第1の目的は、画像内の物体の動きの精度をより正確に表現するために、整数単位よりも細かい精度で予測画像を生成するためである。第2の目的は、補間フィルタとしてローパスフィルタを用いることによる符号化歪の除去効果である。
例えば、H.264/AVCにおいては、4分の1画素精度までの補間フィルタ処理を行うが、4分の1画素精度の位置の画素値は、整数精度または2分の1画素精度の位置の2つの画素値の平均値となる。これは、4分の1画素精度の位置に関して、平均値を用いる強いローパスフィルタとなることから、第2の目的を実現している。この動き補償予測において、小数精度の画素補間を行う方式では、結果として、動きベクトルによる画素位置の選択により、適応的にフィルタ処理にもなっているという見方もできる。第2の目的のために、補間フィルタ処理部に周囲の2画素または4画素の平均値とするローパスフィルタを用いる方式は、MPEG−1、MPEG−2、H.263、MPEG−4 Visual、H.264/AVC等の国際標準化規格に広く採用されている。
本願においては、従来の補間フィルタ処理の第2の目的である符号化歪の除去に関しては、ループフィルタ処理部107の構成によって達成されている。つまり、このループフィルタ処理部107は、図13、図14で説明されるループフィルタデータシンタクス1306を用いて、ある符号化単位ごとに、復号画像の整数精度の画素値に関して適応的な画像復元処理を実現している。したがって、補間フィルタ処理部110においては、符号化歪みの除去を考慮することなく純粋に動きの精度を実現することを目的とすることができる。
具体的には、2分の1画素精度のみならず、4分の1画素精度または8分の1画素精度についても、平均値フィルタのようなローパスフィルタを用いずに、複数の整数画素位置の画素値を用いたFIR(Finite Impulse Response)フィルタを用いることができる。
本実施形態のループフィルタ処理部107を含まない動画像符号化装置において、本実施形態の補間フィルタ処理部110を適用した場合を想定する。この場合、第2の目的である符号化歪の除去効果がないため、従来の補間フィルタ処理部を適用した場合と比較した場合、符号化効率が低下してしまう。また、本実施形態のループフィルタ処理部107を含む動画像符号化装置において、従来の補間フィルタ処理部を適用した場合、第2の目的のためにローパスフィルタを用いる必要があるため、ローパスフィルタの効果で、正確な動きを推定できず、符号化効率の改善の度合いが小さくなる。
したがって、本実施形態で示されるような適応的な画像復元フィルタを含むループフィルタ処理部と、小数点画素位置の画素値を整数画素から直接求めるような高精度の補間フィルタ処理部との組合せは、符号化効率を高める上で相乗効果がある。このことは、輝度信号のみならず、色差信号についても同様の効果が得られる。
第5の実施形態に係る動画像符号化装置は、第1の実施形態及び第3の実施形態に係る動画像符号化装置の動作を組み合わせた動作を行う。
第5の実施形態に係る動画像符号化装置について図1を参照して説明する。
第5の実施形態に係る動画像符号化装置100は、減算器101、変換部102、量子化部103、逆量子化部104、逆変換部105、加算器106、ループフィルタ処理部107、フレームメモリ108、補間フィルタ処理部110、予測画像生成部111、可変長符号化部112、および符号化制御部113を含む。
減算器101は、外部から入力画像信号を、後述する予測画像生成部111から予測画像信号をそれぞれ受け取り、入力画像信号と予測画像信号との差分を残差信号として出力する。
変換部102は、減算器101から残差信号を受け取り、残差信号を変換して変換係数情報を生成する。
量子化部103は、変換部102から変換係数情報を受け取り、変換係数情報を量子化して量子化変換係数情報として得る。
逆量子化部104は、量子化部103から量子化変換係数情報を受け取り、量子化変換係数情報を逆量子化して再生変換係数情報を生成する。
逆変換部105は、逆量子化部104から再生変換係数情報を受け取り、再生変換係数情報を逆変換し、再生された残差信号である再生残差信号を生成する。
加算器106は、逆変換部105から再生残差信号を、後述する予測画像生成部111から予測画像信号をそれぞれ受け取り、再生残差信号と予測画像信号とを加算して局所復号画像信号を生成する。
ループフィルタ処理部107は、加算器106から局所復号画像信号を、後述する符号化制御部113からループフィルタ情報をそれぞれ受け取り、ループフィルタ情報に基づいて局所復号画像信号にフィルタ処理を行い、再生画像信号を生成する。ループフィルタ情報には、フィルタ適用情報、フィルタ指定情報及びフィルタ係数情報を含み、これらの情報に基づいて、ループフィルタ処理部107はフィルタを適用するかどうかを決定することができ、さらに適用するフィルタを選択して切り替えることができる。このような処理により、ループフィルタ処理部107では、局部復号画像信号に対する画像復元処理を行うことができる。なお、ループフィルタ処理部の具体的な動作については後述する。
フレームメモリ108は、ループフィルタ処理部107から再生画像信号を受け取り、再生画像信号を蓄積する。
補間フィルタ処理部110は、フレームメモリ108から再生画像信号を読み出し、再生画像信号に対してフィルタ処理を行い、小数画素精度の参照画像を生成する。
予測画像生成部111は、補間フィルタ処理部110から参照画像を、後述する符号化制御部113から動きベクトル情報をそれぞれ受け取り、参照画像を用いて、動きベクトル情報に基づいて小数画素精度の動き補償予測を行い、予測モード情報に基づいて予測画像信号を生成する。
可変長符号化部112は、量子化部103から量子化変換係数情報を、後述する符号化制御部113から予測モード情報とループフィルタ情報と動きベクトル情報とをそれぞれ受け取る。そして可変長符号化部112は、量子化変換係数情報と予測モード情報とループフィルタ情報と動きベクトル情報とを符号化し、符号化データを生成する。
符号化制御部113は、動き補償予測に用いる動きベクトル情報の生成、予測モード情報などの決定、ループフィルタ処理部107で用いるフィルタの設計を行い、動きベクトル情報とループフィルタ情報とを生成する。
次に、補間フィルタ処理部110について図16を用いて説明する。
図16においてA1からA8、B1からB8、C1からC8、D1からD8、E1からE8、F1からF8、G1からG8、H1からH8は整数画素を、aからoは補間する小数画素を表す。
第5の実施形態では、整数画素D4を基準として4分の1画素ずれた4分の1画素精度位置のa,dについては、フィルタ係数が[−1,4,−10,57,19,−7,3,−1]となるような8タップの非対称のFIRフィルタを用いる。2分の1画素ずれた2分の1画素精度位置のb,hについては、フィルタ係数が[−1,5,−12,40,40,−12,5,−1]となる8タップの対称のFIRフィルタを用いる。4分の3画素ずれた4分の3画素精度位置のc,lについては、フィルタ係数が[−1,3,−7,19,57,−10,4,−1]となるような非対称のFIRフィルタを用いる。また、その実現方法については、本実施形態においては、加減算とシフト演算とで実現する方法で説明する。ここで、関数“Clip”は、入力値を、画素値の最小値と最大値との間の値に制限する。“<<”は左論理シフト演算、“>>”は右論理シフト演算である。
まず、小数画素a,b,cについては、水平方向に1次元のFIRフィルタを適用することによって補間値を生成する。具体的には、以下の式(32)から式(34)までの演算により小数画素a,b,cの補間値をそれぞれ求める。
Figure 2013232974
Figure 2013232974
Figure 2013232974
小数画素d,h,lについては、垂直方向に1次元のFIRフィルタを適用することによって補間値を生成する。具体的には、以下の式(35)から式(37)までの演算で補間値を求める。
Figure 2013232974
Figure 2013232974
Figure 2013232974
上述の小数画素a,b,c,d,h,lとは異なり、小数画素e,f,g,i,j,k,m,n,oについては、垂直方向に1次元のFIRフィルタを適用して生成した中間値に対して、水平方向に1次元のFIRフィルタを適用して補間値を生成する。
まず、小数画素e,f,gについては、小数画素dの補間値の生成の途中までの方法で、垂直方向に1次元のFIRフィルタを適用して生成した中間値aa1,bb1,cc1,DD6,dd1,ee1,ff1,gg1を生成し、これに、小数画素a,b,cの補間値の生成と類似の方法で、水平方向にFIRフィルタを適用して補間値を生成する。
ここで、具体的に小数画素eの補間値の生成について説明する。
まず、小数画素aa1について、整数画素A1,B1,C1,D1,E1,F1,G1,H1を用いて以下の式(38)の演算で中間値を求める。
Figure 2013232974
小数画素bb1に対しても同様に、整数画素A2,B2,C2,D2,E1,F2,G2,H2を用いて式(38)と同様の演算で、中間値を求める。
小数画素cc1に対しても同様に整数画素A3,B3,C3,D3,E3,F3,G3,H3を用いて式(38)と同様の演算で、中間値を求める。
小数画素dに対しては、式(35)のDD6を中間値として用いればよい。
小数画素dd1に対しても同様に、整数画素A5,B5,C5,D5,E5,F5,G5,H5を用いて式(38)と同様の演算で、中間値を求める。
小数画素ee1に対しても同様に整数画素A6,B6,C6,D6,E6,F6,G6,H6を用いて式(38)と同様の演算で、中間値を求める。
小数画素ff1に対しても同様に整数画素A7,B7,C7,D7,E7,F7,G7,H7を用いて式(38)と同様の演算で、中間値を求める。
小数画素gg1に対しても同様に整数画素A8,B8,C8,D8,E8,F8,G8,H8を用いて式(38)と同様の演算で、中間値を求める。
画素eの補間値は、上述の手法で算出された中間値の8点、aa1,bb1,cc1,DD6,dd1,ee1,ff1,gg1を用いて、以下の式(39)の演算を行うことにより生成することができる。
Figure 2013232974
小数画素f,gについても、中間値の8点、aa1,bb1,cc1,DD6,dd1,ee1,ff1,gg1を用いて水平方向にFIRフィルタを適用することで、同様に補間値を生成することができる。
小数画素i,j,kについては、まず、小数画素hの補間値の生成の途中までの方法で、垂直方向に1次元のFIRフィルタを適用して生成した中間値aa2,bb2,cc2,HH5,dd2,ee2,ff2,gg2を生成する。これに、小数画素a,b,cの補間値の生成と同様の方法で、水平方向にFIRフィルタを適用して補間値を生成する。
小数画素m,n,oについては、まず、小数画素lの補間値の生成の途中までの方法で、垂直方向に1次元のFIRフィルタを適用して生成した中間値aa3,bb3,cc3,LL6,dd3,ee3,ff3,gg3を生成する。これに、小数画素a,b,cの補間値の生成と類似の方法で、水平方向にFIRフィルタを適用して補間値を生成する。
上述の処理を各小数画素に適用することにより、各小数画素の補間値を算出することができる。
次に、ループフィルタ処理部107について図6を用いて説明する。
補間フィルタ処理部110は、予め決まった固定のフィルタ係数を用いる。それに対して、ループフィルタ処理部107では、符号化制御部113で設計したフィルタ指定情報とフィルタ係数情報とフィルタ適用情報を用いた適用的な画像復元処理を行う。符号化制御部113では、ループフィルタのため、入力画像と局部復号画像から、画像復元されるようなフィルタとフィルタ係数を設計し、フィルタ指定情報とフィルタ係数情報とする。更に、画面内の領域に対してフィルタの適用/非適用を判定し、フィルタ処理によって局部復号画像が入力画像に対して復元される領域に対してフィルタを適用し、そうでない領域にはフィルタを非適用とするように決定した結果をフィルタ適用情報として用いる。
ループフィルタ処理部107は、切替器601、切替器602及びフィルタ部603を含む。フィルタ部603は内部に複数のフィルタを備える。ループフィルタ処理部107には符号化制御器113よりループフィルタ情報が入力される。ループフィルタ情報には、フィルタ指定情報、フィルタ係数情報及びフィルタ適用情報が含まれる。ループフィルタ情報のうちフィルタ指定情報は切替器602に、フィルタ係数情報はフィルタ部606に、フィルタ適用情報は切替器601に入力される。
切替器601は、画面内の領域に対してフィルタ適用情報に基づいて、局所復号画像信号の出力先を切り替える。局所復号画像信号のうち、フィルタを適用すると指定された領域の画像信号は切替器602に出力され、適用しないと指定された領域の画像信号は切替器602、フィルタ部603を経由せずにループフィルタ処理部107の外部に出力される。
切替器602は、フィルタ指定情報に基づいて、指定されたフィルタに局所復号画像信号を入力する。
フィルタ部603は、フィルタ係数情報に基づいて、指定されたフィルタにフィルタの係数を設定し、局所復号画像信号に対してフィルタ処理を行い、画像信号を生成する。
第5の実施形態で用いられるシンタクス構造の一例について図13および図14を参照して説明する。
シンタクスは主に3つの部分からなり、ハイレベルシンタクス1300は、スライス以上の上位レイヤのシンタクス情報が記述される。スライスレベルシンタクス1303は、スライスごとに必要な情報が記述される。マクロブロックレベルシンタクス1307は、マクロブロックごとに必要とされる変換係数データや予測モード、動きベクトルなどが記述される。
それぞれのシンタクスは、さらに詳細なシンタクスを含み、ハイレベルシンタクス1300は、シーケンスパラメータセットシンタクス1301とピクチャパラメータセットシンタクス1302といった、シーケンスまたはピクチャレベルのシンタクスを含む。スライスレベルシンタクス1303は、スライスヘッダーシンタクス1304、スライスデータシンタクス1305、およびループフィルタデータシンタクス1306を含む。さらに、マクロブロックレベルシンタクス1307は、マクロブロックレイヤーシンタクス1308、マクロブロックプレディクションシンタクス1309を含む。
さらに、図14に示すようにループフィルタデータシンタクス1306は、ループフィルタに関するパラメータであるループフィルタ情報が記述される。ループフィルタデータシンタクス1306は、フィルタ指定情報1401、フィルタ係数情報1402、およびフィルタ適用情報1403を含む。
第5の実施形態においては、4分の1画素精度補間処理について、8タップの非対称及び対称のFIRフィルタを用いて、実現する方法について説明した。加減算とシフト演算とで実現する方法で説明したが、フィルタ係数を整数画素値に乗算してフィルタ処理を行う方法で実現可能であることは言うまでもない。なお、この処理は、輝度信号に用いてもよいし、色差信号に用いてもよい。例えば、輝度信号と色差信号とのサンプリングレートが異なる場合、例えば4:2:0フォーマットの場合は、色差の画素数は、水平、垂直方向ともに2分の1となる。よって、スケールを合わせるために、輝度信号が4分の1画素精度補間処理の場合、色差信号は、8分の1画素精度の補間処理とし、輝度信号が8タップの場合は、4タップの処理とする方法としてもよい。
また、従来の手法では、長いタップ長のフィルタを補間フィルタ処理に適用すると整数画素値に符号化歪が存在するため、補間画像にリンギング歪が生じ、符号化効率が低下してしまう。よって、H.264/AVCでは、輝度信号に関してはフィルタのタップ長が6タップのフィルタを用いている。しかし、本実施形態では、適応的な画像復元フィルタを含むループフィルタ処理と組み合わせることにより、符号化歪を除去した整数画素値が得られるため、補間フィルタとして適用できなかったタップ長の長いフィルタも適用することが可能となる。例えば、8タップや10タップ、12タップといった従来よりもタップ長の長いフィルタが有効である。具体的に12タップの場合の例を示すと、整数画素D4を基準として4分の1画素ずれた4分の1画素精度位置のa,dについては、フィルタ係数が[−1,5,−12,20,−40,229,76,−32,16,−8,4,−1]となるような12タップの非対称のFIRフィルタを用いる。2分の1画素ずれた2分の1画素精度位置のb,hについては、フィルタ係数が[−1,8,−16,24,−48,161,161,−48,24,−16,8,−1]となる12タップの対称のFIRフィルタを用いる。4分の3画素ずれた4分の3画素精度位置のc,lについては、フィルタ係数が[−1,4,−8,16,−32,76,229,−40,20,−12,5,−1]となるような非対称の12タップのFIRフィルタを用いてもよい。
以上に示した第5の実施形態によれば、適応的な画像復元フィルタを含むループフィルタ処理部と、小数点画素位置の画素値を整数画素から直接求めるような高精度の補間フィルタ処理部との組合せによって、相乗的に符号化効率を高めることができる。 (第6の実施形態)
第6の実施形態に係る動画像復号装置では、第2の実施形態及び第4の実施形態に係る動画像復号装置の動作を組み合わせた動作を行う。
第6の実施形態に係る動画像復号装置について図2を参照して説明する。
第6の実施形態に係る動画像復号装置500は、可変長復号部501、逆量子化部502、逆変換部503、加算器504、ループフィルタ処理部505、フレームメモリ506、補間フィルタ処理部508、予測画像生成部509、および復号制御部510を含む。
可変長復号部501は、第5の実施形態に係る動画像符号化装置100において生成された符号化データを受け取る。可変長復号部501は、図13に示されるシンタクス構造に従って、ハイレベルシンタクス1300、スライスレベルシンタクス1303、マクロブロックレベルシンタクス1307のそれぞれに対して、順次符号化データの各シンタクスの符号列を処理し、符号化された量子化変換係数情報、符号化されたループフィルタ情報、及び符号化された動きベクトル情報を復号する。結果として、量子化変換係数情報、予測モード情報、ループフィルタ情報、及び動きベクトル情報が得られる。
逆量子化部502は、可変長復号部501から量子化変換係数情報を受け取り、量子化変換係数情報を逆量子化し、再生変換係数情報を生成する。
逆変換部503は、逆量子化部502から再生変換係数情報を受け取り、再生変換係数情報を逆変換して再生残差信号を生成する。
加算器504は、逆変換部503から再生残差信号を、後述する予測画像生成部509から予測画像信号をそれぞれ受け取る。加算器504は、再生残差信号と予測画像信号とを加算して復号画像信号を生成する。
ループフィルタ処理部505は、第5の実施形態に係るループフィルタ処理部107と同様の動作を行う。具体的には、可変長復号部501からループフィルタ情報を、加算器504から復号画像信号をそれぞれ受け取り、ループフィルタ情報に基づいて復号画像信号にフィルタ処理を行い、再生画像信号を生成する。また、ループフィルタ処理部505は、生成した再生画像信号を外部へ出力する。
フレームメモリ506は、ループフィルタ処理部505から再生画像信号を受け取り、再生画像信号を蓄積する。
補間フィルタ処理部508は、第5の実施形態に係る補間フィルタ処理部110と同様の動作を行う。具体的には、補間フィルタ処理部508は、フレームメモリ506から再生画像信号を読み出し、可変長復号部501から動きベクトル情報を受け取る。再生画像信号に対して補間フィルタ処理を行い、動きベクトル情報に基づいて、小数画素精度の参照画像を生成する。参照画像の生成においては,整数画素及び図16の小数画素aからoまでのうち動き補償予測で用いられる動きベクトルによって、参照される画素が生成される。
予測画像生成部509は、補間フィルタ処理部508から参照画像と動きベクトル情報とを受け取り、参照画像を用いて、動きベクトル情報に基づいて、小数画素精度の動き補償予測を行い、予測モード情報に基づいて予測画像信号を生成する。
復号制御部510は、復号装置500の全体の制御、例えば、フレームメモリ506の再生画像信号の蓄積量の制御、補間フィルタ処理部508の補間フィルタ係数の制御を行う。
以上に示した第6の実施形態によれば、第5の実施形態に係る動画像符号化装置によりフィルタ処理された符号化データを復号することができ、適応的な画像復元フィルタを含むループフィルタ処理部と、小数点画素位置の画素値を整数画素から直接求めるような高精度の補間フィルタ処理部との組合せによって、相乗的に復号効率を高めることができる。
また、上述の実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用の計算機システムが、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した動画像符号化装置および復号装置による効果と同様な効果を得ることも可能である。上述の実施形態で記述された指示は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RWなど)、半導体メモリ、又はこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータまたは組み込みシステムが読み取り可能な記録媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した実施形態の動画像符号化装置および復号装置と同様な動作を実現することができる。もちろん、コンピュータがプログラムを取得する場合又は読み込む場合はネットワークを通じて取得又は読み込んでもよい。
また、記録媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
さらに、本願発明における記録媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記録媒体も含まれる。
また、記録媒体は1つに限られず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も、本実施形態における記録媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
なお、本願発明におけるコンピュータまたは組み込みシステムは、記録媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
また、本願発明の実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100・・・動画像符号化装置、101・・・減算器、102・・・変換部、103・・・量子化部、104,502・・・逆量子化部、105,503・・・逆変換部、106,504・・・加算器、107,505,600・・・ループフィルタ処理部、108,506・・・フレームメモリ、109,507・・・動き補償予測部、110,508・・・補間フィルタ処理部、111,509・・・予測画像生成部、112・・・可変長符号化部、113・・・符号化制御部、500・・・動画像復号装置、501・・・可変長復号部、510・・・復号制御部、601,602・・・切替器、603・・・フィルタ部、1300・・・ハイレベルシンタクス、1301・・・シーケンスパラメータセットシンタクス、1302・・・ピクチャパラメータセットシンタクス、1303・・・スライスレベルシンタクス、1304・・・スライスヘッダーシンタクス、1305・・・スライスデータシンタクス、1306・・・ループフィルタデータシンタクス、1307・・・マクロブロックレベルシンタクス、1308・・・マクロブロックレイヤーシンタクス、1309・・・マクロブロックプレディクションシンタクス、1401・・・フィルタ指定情報、1402・・・フィルタ係数情報、1403・・・フィルタ適用情報。

Claims (6)

  1. 画面内の処理ブロック単位内で画素ごとに復号した画像信号を示す局所復号画像信号にフィルタ処理を行なう場合に、フィルタ処理を行なうかどうかを示す情報と、複数のフィルタのうち適用するフィルタを指定する情報と、フィルタ係数の情報とを含むループフィルタ情報を生成する符号化制御部と、
    前記ループフィルタ情報に基づいて、前記局所復号画像信号にフィルタ処理を行うかどうかと、前記フィルタ処理を行なう場合に前記複数のフィルタのうちどのフィルタを適用するかと、を決定する切替器と、
    前記フィルタ係数の情報に基づいてフィルタ処理を行ない再生画像信号を生成するループフィルタ処理部と、
    基準となる整数画素から水平方向または垂直方向のいずれか一方向に4分の1画素ずれたところの小数画素の画素値の動き補償予測を行なう場合に、前記再生画像信号が表す画像の整数画素の画素値から、予め定義された1次元のFIR(Finite Impulse Response)フィルタを用いて直接算出し、整数画素と小数画素とを含む参照画像を生成する補間フィルタ処理部と、
    前記参照画像に対して動き補償予測を行い、予測画像を示す予測画像信号を生成する予測画像生成部と、
    入力された画像信号である入力画像信号と前記予測画像信号との差分を示す残差信号を変換して画素の周波数成分値を示す変換係数情報を生成する変換部と、
    前記変換係数情報を量子化して量子化変換係数情報を生成する量子化部と、
    前記量子化変換係数情報と前記ループフィルタ情報とを符号化する符号化部と、を具備することを特徴とする動画像符号化装置。
  2. 前記補間フィルタ処理部は、ある整数画素と該整数画素の1つ隣の整数画素との間の小数画素の画素値を算出する場合に、該小数画素の属する行または列の整数画素の画素値と該整数画素ごとに対応する補間フィルタ係数とを乗算した値を全て加算した第1値を算出し、該第1値にビットシフト演算による丸めを調整する値である調整値を加算した第2値を算出し、シフト数が示すビット数のビットシフト演算を該第2値に対して行うことにより前記小数画素の画素値を算出することを特徴とする請求項1に記載の動画像符号化装置。
  3. 前記補間フィルタ処理部は、基準となる整数画素から右に4分の1画素ずれた小数画素の画素値、または下に4分の1画素ずれた小数画素の画素値を算出する場合には前記補間フィルタ係数を{−3,12,−37,229,71,−21,6,−1}に設定し、基準となる整数画素から右に4分の3画素ずれた小数画素の画素値、または下に4分の3画素ずれた小数画素の画素値を算出する場合には前記補間フィルタ係数を{−1,6,−21,71,229,−37,12,−3}に設定し、前記調整値を128に設定し、および前記シフト数を8に設定することを特徴とする請求項2に記載の動画像符号化装置。
  4. 符号化されたデータから、画面内の処理ブロック単位内で画素ごとに復号した画像信号を示す復号画像信号にフィルタ処理を行なう場合に、該フィルタ処理を行なうかどうかを示す情報と、複数のフィルタのうち適用するフィルタを指定する情報と、フィルタ係数の情報とを含むループフィルタ情報と、残差信号を変換して量子化した信号である量子化変換係数情報とを復号する復号部と、
    前記量子化変換係数情報を逆量子化して再生された変換係数情報である再生変換係数情報を生成する逆量子化部と、
    前記再生変換係数情報を逆変換して再生された残差信号を生成する再生残差信号を生成する逆変換部と、
    基準となる整数画素から水平方向または垂直方向のいずれか一方向に4分の1画素ずれたところの小数画素の画素値の動き補償予測をおこなう場合に、再生画像信号が表す画像の整数画素の画素値から、予め定義された1次元のFIR(Finite Impulse Response)フィルタを用いて直接算出し、整数画素と小数画素とを含む参照画像を生成する補間フィルタ処理部と、
    前記参照画像に対して動き補償予測を行い、予測画像を表す予測画像信号を生成する予測画像生成部と、
    前記ループフィルタ情報に基づいて、前記再生残差信号と前記予測画像信号とを加算し画素ごとに復号した画像信号を示す復号画像信号にフィルタ処理を行なうかどうかと、前記複数のフィルタのうちどのフィルタを適用するかと、を決定する切替器と、
    前記フィルタ処理を行なう場合に前記フィルタ係数の情報に基づいてフィルタ処理を行うループフィルタ処理部と、を具備することを特徴とする動画像復号装置。
  5. 前記補間フィルタ処理部は、ある整数画素と該整数画素の1つ隣の整数画素との間の小数画素の画素値を算出する場合に、該小数画素の属する行または列の整数画素の画素値と該整数画素ごとに対応する補間フィルタ係数とを乗算した値を全て加算した第1値を算出し、該第1値にビットシフト演算による丸めを調整する値である調整値を加算した第2値を算出し、シフト数が示すビット数のビットシフト演算を該第2値に対して行うことにより前記小数画素の画素値を算出することを特徴とする請求項4に記載の動画像復号装置。
  6. 前記補間フィルタ処理部は、基準となる整数画素から右に4分の1画素ずれた小数画素の画素値、または下に4分の1画素ずれた小数画素の画素値を算出する場合には前記補間フィルタ係数を{−3,12,−37,229,71,−21,6,−1}に設定し、基準となる整数画素から右に4分の3画素ずれた小数画素の画素値、または下に4分の3画素ずれた小数画素の画素値を算出する場合には前記補間フィルタ係数を{−1,6,−21,71,229,−37,12,−3}に設定し、前記調整値を128に設定し、および前記シフト数を8に設定することを特徴とする請求項5に記載の動画像復号装置。
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