JP2013231575A - 燃焼器 - Google Patents

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Abstract

【課題】改善された燃焼器を提供すること。
【解決手段】燃焼器が、燃焼器の少なくとも一部分に跨がって径方向に延在するエンドキャップを含み、このエンドキャップは、軸方向に下流側表面から分離される上流側表面を有する。シュラウドが、円周方向にエンドキャップの少なくとも一部分を囲み、このシュラウドは、上流側表面と下流側表面との間の燃料プレナムを少なくとも部分的に画定する。エンドキャップの下流にある燃焼室が、長手方向軸を画定する。複数の管が、エンドキャップの上流側表面から下流側表面を通るように延在して、エンドキャップを経て燃焼室までの流体連通が形成される。移行ダクトが、エンドキャップの下流側において、円周方向に燃焼室の少なくとも一部分を囲み、長手方向軸から接線方向に湾曲する。
【選択図】図1

Description

本発明は、概して、燃焼器に関する。本発明の特定の実施形態では、この燃焼器は、ガスタービンまたは別のターボ機械に組み込むことが可能である。
燃焼器は、産業用の動力発生工程において、高い温度および高い圧力を有する燃焼ガスを生成するために燃料を点火するのに広く使用されている。例えば、ガスタービンは、通常、動力または推力を発生させるために1つまたは複数の燃焼器を含む。電力を発生させるのに使用される典型的なガスタービンは、前方にある軸流圧縮機と、中間付近にある1つまたは複数の燃焼器と、後方にあるタービンとを含む。周囲空気が圧縮機に供給され得、圧縮機内の回転ブレードおよび固定された静翼が作動流体(空気)に漸進的に運動エネルギーを与えて、高エネルギー状態の圧縮作動流体が生成される。圧縮作動流体は圧縮機を出て、燃焼器内の1つまたは複数の燃料ノズルを通って流れ、ここで、圧縮作動流体が燃料と混合されて燃焼室内で点火し、それにより高い温度および高い圧力を有する燃焼ガスが生成される。この燃焼ガスは移行部片を通過してタービンまで流れ、ここで、固定されたノズルと回転バケットとの交互のステージが燃焼ガスの方向を変え、燃焼ガスを加速させ、さらには燃焼ガスを膨張させ、それにより仕事が生成される。例えば、タービン内で燃焼ガスを膨張させることにより、ジェネレータに接続されるシャフトを回転させて、電気を発生させることができる。
種々の設計および種々の運転パラメータが燃焼器の設計および運転に影響する。例えば、燃焼ガスの温度が高いと、一般には、燃焼器の熱力学的効率が向上する。しかし、燃焼ガスの温度が高いと、ノズルによって供給されている燃料の方へと燃焼火炎が移動する火炎保持状態(flame holding condition)が促進されることにもなり、可能性として、比較的短時間でのノズルの損傷を加速させることにもなる。加えて、燃焼ガスの温度が高いと、一般には、二原子窒素の解離速度が増加し、窒素酸化物(NOX)の生成量が増加する。逆に、燃料流量の低下および/または部分負荷運転(ターンダウン)に付随して、燃焼ガスの温度が低下すると、一般には、燃焼ガスの化学反応速度が低下し、一酸化炭素または未燃炭化水素の生成量が増加する。燃焼器の広範囲の運転レベルにわたって、燃焼器の熱力学的効率、加速する損傷、および/または、望ましくない排出物質のバランスを維持するための1つの解決策は、燃焼のための燃料と作動流体との希薄混合物を生成するために、燃料と圧縮作動流体との間での混合を促進することである。
米国特許第7721547号公報
燃料と圧縮作動流体との間での混合を促進することは、しばしば、燃焼室内の局所的なホットスポットを縮小することを目的として、燃焼前に燃料および/または作動流体を噴射すること、噴霧することおよび/または渦流させることを種々に組み合わせることによって実現される。一部のタービン設計では、タービンの第1のステージ内にある固定されたノズルが、渦流する燃焼ガスが種々の入射角度で第1のステージのノズルに当たるのを許容するための大きい半径を有する湾曲型のリーディングエッジを含む。しかし、特定のタービン設計では、固定されたノズルの第1のステージは、各燃焼器とタービンとの間にある移行ダクトに置き換えることができる。移行ダクトは、第1のステージのノズルの代わりに、タービン内に流れ込む燃焼ガスを加速させ、さらにはその方向を変更させる。燃焼ガスを過度に渦流させることは、タービン出力および/またはタービン効率を向上させることには効果的であるが、移行ダクトの効果を低下させる。したがって、排出物に悪影響を与えることなく燃焼器の性能を向上させるには、燃焼ガスが渦流するのを強めることなく燃料と作動流体との間での混合を促進するような改善された燃焼器設計が有用になる。
本発明の態様および利点は、以下の記述に記載され、すなわち、以下の記述から明確になることも、または本発明を実施することにより理解されることもあり得る。
本発明の一実施形態は、燃焼器であり、この燃焼器は、燃焼器の少なくとも一部分に跨がって径方向に延在するエンドキャップを備え、ここでは、エンドキャップが、軸方向に下流側表面から分離される上流側表面を有する。シュラウドが、円周方向にエンドキャップの少なくとも一部分を囲み、ここでは、シュラウドは、上流側表面と下流側表面との間の燃料プレナムを少なくとも部分的に画定する。エンドキャップの下流にある燃焼室が、長手方向軸を画定する。複数の管が、エンドキャップの上流側表面から下流側表面を通るように延在して、エンドキャップを経て燃焼室までの流体連通を形成する。移行ダクトが、エンドキャップの下流において、円周方向に燃焼室の少なくとも一部分を囲み、長手方向軸から接線方向に湾曲する。
本発明の別の実施形態は、燃焼器であり、この燃焼器は、燃焼器の少なくとも一部分に跨がって径方向に延在するエンドキャップを備え、ここでは、エンドキャップが、軸方向に下流側表面から分離される上流側表面を有する。燃料プレナムが、上流側表面と下流側表面との間にあり、エンドキャップの下流にある移行ダクトが、長手方向軸、接線方向軸(tangential axis)および径方向軸を画定する。複数の管が、エンドキャップの上流側表面から下流側表面を通るように延在して、エンドキャップを経て移行ダクトまでの流体連通を形成する。移行ダクトは、入口と、長手方向軸および接線方向軸に沿う方向において入口からずらされる出口とを含む。
本発明はまた、燃焼器を含むことができ、この燃焼器は、燃料プレナムと、燃料プレナムの下流にある燃焼室とを備え、ここでは、燃焼室が、長手方向軸を画定する。複数の管が、燃料プレナムから燃焼室までの流体連通を形成し、移行ダクトが、複数の管の下流において、円周方向に燃焼室の少なくとも一部分を囲み、長手方向軸から接線方向に湾曲する。
当業者であれば、本明細書を読むことにより、これらの実施形態および別の実施形態の特徴および態様をより良く認識するであろう。
当業者を対象とする、最良の形態を含めた本発明の完全で実施可能な開示が、添付図の参照を含む本明細書の残りの部分でより詳細に示される。
例示のガスタービンを示す簡略化された側面断面図である。 本発明の一実施形態による、図1に示される例示の燃焼器を示す簡略化された断面図である。 本発明の一実施形態による、図1および図2に示される燃焼器の一部分を示す拡大断面図である。 本発明の代替の実施形態による、図1に示される燃焼器の一部分を示す拡大断面図である。 図4に示される燃焼器のエンドキャップ部分を示す部分斜視図である。 本発明の一実施形態によるエンドキャップを示す下流側の軸方向図(axial view)である。 本発明の代替の実施形態によるエンドキャップを示す下流側の軸方向図である。 本発明の代替の実施形態によるエンドキャップを示す下流側の軸方向図である。 図2に示される移行ダクトおよび衝突スリーブを示す斜視図である。 図1に示されるガスタービンの周りで円周上に配置される複数の移行ダクトを示す斜視図である。
次に、本発明の好適な実施形態を詳細に参照し、その1つまたは複数の例を添付図面に示す。この詳細な説明は、図面内の特徴を示すために数値的呼称および文字的呼称を使用する。図面および記述内の同様または類似の呼称は、本発明の同様または類似の部分を参照するのに使用される。本明細書で使用される「第1」、「第2」および「第3」という用語は、1つの構成要素を別の構成要素と区別するのに交換可能に使用され得、個別の構成要素の位置または重要度を示すことを意図していない。また、「上流」および「下流」という用語は流体経路における構成要素の相対的位置を示す。例えば、構成要素Aから構成要素Bまで流体が流れる場合、構成要素Aは構成要素Bの上流にある。逆に、構成要素Bが構成要素Aの流体流れを受ける場合、構成要素Bは構成要素Aの下流にある。
各例は本発明を説明することにより提供されるが、本発明を限定するものではない。実際に、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、本発明において修正および変形を行うことが可能であることは当業者には明白であろう。例えば、一実施形態の一部として示されるまたは説明される特徴は、さらに別の実施形態を生み出すために別の実施形態で使用され得る。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の範囲またはその均等物の範囲内にあるそのような修正形態および変形形態を包含することを意図される。
本発明の種々の実施形態は、例えばガスタービンまたは別のターボ機械に組み込むことができる燃焼器を含む。この燃焼器は、概して、従来の燃料ノズルと比較して渦流の程度が低減される燃料と作動流体との希薄混合物を生成することを目的として燃料を圧縮作動流体に混合するのを可能にする複数のプレミキサ管を含む。この燃料と作動流体との希薄混合物は燃焼室内に流れ込み、燃焼室内で点火され、それにより高い温度および高い圧力を有する燃焼ガスが生成される。この燃焼ガスは移行ダクトを通過するように流れ、移行ダクトが燃焼ガスを加速させ、かつ/または燃焼ガスを回転ブレードの第1のステージ上まで誘導し、そこで燃焼ガスが膨張され、それにより回転ブレードへとエネルギーが伝達されて仕事が生成される。本発明の例示の実施形態は、概して、説明を目的としてガスタービンに組み込まれる燃焼器の文脈で説明されるが、当業者であれば、本発明の実施形態が任意の燃焼器に適用可能であり、特許請求の範囲で具体的に説明されていない限りガスタービンの燃焼器のみに限定されないことを容易に認識するであろう。
図1は、本発明の種々の実施形態を組み込むことができる例示のガスタービン10の簡略化された断面図を提示する。示されるように、ガスタービン10は概して、前方にある圧縮機12と、中間付近で放射状に配置される1つまたは複数の燃焼器14と、後方にあるタービン16とを含むことができる。圧縮機12およびタービン16は、電気を発生させるためのジェネレータ20に接続される共通のロータ18を共有することができる。
圧縮機12は軸流圧縮機(axial flow compressor)であってもよく、ここでは、周囲空気などの作動流体22が、圧縮機12に入り、固定された静翼24と回転ブレード26との交互のステージを通過する。圧縮機ケーシング28が作動流体22を収容し、ここでは、固定された静翼24および回転ブレード26が作動流体22を加速させてその方向を変更させ、それにより圧縮作動流体22の連続する流れが生成される。圧縮作動流体22の大部分は圧縮機排出プレナム(compressor discharge plenum)30を通って燃焼器14まで流れる。
燃焼器14は当技術分野で知られる任意のタイプの燃焼器であってもよい。例えば、図1に示されるように、圧縮機12から流れる圧縮作動流体22を収容するために、燃焼器ケーシング32が、円周方向に燃焼器14の一部または全体を囲んでいてもよい。1つまたは複数の燃料ノズル34が、燃料ノズル34の下流の燃焼室38に燃料を供給するために、エンドカバー36内で放射状に配置されてもよい。考えられる燃料には、例えば、高炉ガス、コークス炉ガス、天然ガス、蒸発した液化天然ガス(LNG)(vaporized liquefied natural gas)、水素、および、プロパンのうちの1つまたは複数が含まれる。圧縮作動流体22は、圧縮機排出通路30から燃焼室38の外側に沿って流れることができ、その後、エンドカバー36に到達し、方向を逆転させ、燃料ノズル34を通って流れて燃料に混合される。燃料と圧縮作動流体22との混合物が燃焼室38内に流れ込み、燃焼室38内で点火して高い温度および高い圧力を有する燃焼ガスを生成させる。移行ダクト40が円周方向に燃焼室38の少なくとも一部分を囲んでおり、燃焼ガスが移行ダクト40を通ってタービン16まで流れる。
タービン16は回転バケット42と固定された静翼44との交互のステージを含むことができる。後でより詳細に説明するように、移行ダクト40は燃焼ガスの方向を変更させ、燃焼ガスを回転バケット42の第1のステージに集中させる。燃焼ガスは、回転バケット42の第1のステージ上を通過するときに膨張し、それにより回転バケット42およびロータ18が回転する。次いで、燃焼ガスは固定された静翼44の次のステージまで流れ、この固定された静翼44の次のステージが燃焼ガスの方向を、回転バケット42の次のステージの方へ変更し、以下のステージではこのプロセスが繰り返される。
図2は、本発明の一実施形態による、図1に示される例示の燃焼器14の簡略化された断面図である。示されるように、燃焼器ケーシング32およびエンドカバー36が、圧縮機12から流れる作動流体22を収容するために燃焼器14を囲んでもよい。衝突スリーブ46が移行ダクト40を囲んでもよく、作動流体22は衝突スリーブ46内の流れ孔48を通過することができ、移行ダクト40の外側に沿って流れて移行ダクト40を対流冷却する。作動流体22は、エンドカバー36に到達すると、方向を逆転させ、1つまたは複数の燃料ノズル34および/または管50を通って燃焼室38内まで流れる。
図3は、本発明の一実施形態による、図1および図2に示される燃焼器14の一部分の拡大断面図である。示されるように、1つまたは複数の燃料ノズル34および管50が、燃焼室38の上流においてエンドキャップ52内に放射状に配置されてもよい。燃焼器14の種々の実施形態は、多様な数および配置構成の燃料ノズル34および管50を含むことができる。例えば、図1〜3に示される実施形態では、燃焼器14は、燃焼器14の軸方向中心線54に位置合わせされる単一の燃料ノズル34を含み、管50がエンドキャップ52内で単一の燃料ノズル34の周りに放射状に配置される。燃料ノズル34はエンドキャップ52を通って延在してもよく、それによりエンドキャップ52を介する燃焼室38までの流体連通が形成される。燃料ノズル34は燃焼室38内に入る前に燃料を作動流体22に混合するための当業者には既知の任意適当な構造を含むことができ、本発明は特許請求の範囲で具体的に説明されていない限り何らかの特定の構造または設計のみに限定されない。例えば、図3に示されるように、燃料ノズル34は中央本体56およびベルマウス開口部58を含むことができる。中央本体56は、エンドカバー36から中央本体56を通して燃焼室内38内まで燃料を流すための流体連通を形成する。ベルマウス開口部58は中央本体56の少なくとも一部分を囲み、それにより、中央本体56とベルマウス開口部58との間に環状通路60が画定される。このようにして、作動流体22は環状通路60を通って流れることができ、中央本体56からの燃料に混合され、その後燃焼室38に到達する。所望される場合、燃料ノズル34は、燃焼室38に到達する前の燃料と作動流体との混合物に渦流を加えるために、中央本体56とベルマウス開口部58との間を径方向に延在する1つまたは複数のスワラベーン(swirler vane)62をさらに含むことができる。
図3に示されるように、エンドキャップ52は燃焼器14の少なくとも一部分に跨がって径方向に延在し、概して、軸方向に下流側表面66から分離される上流側表面64を含む。管50は、概して、軸方向に、エンドキャップ52の上流側表面64から下流側表面66を通るように延在して、作動流体22をエンドキャップ52を通して燃焼室38内まで流すための流体連通が形成される。円筒形の管が示されるが、管50の断面は任意の幾何形状であってもよく、本発明は、特許請求の範囲で具体的に説明されていない限り何らかの特定の断面のみに限定されない。シュラウド68が円周方向にエンドキャップ52の少なくとも一部分を囲み、それにより上流側表面64と下流側表面66との間に燃料プレナム70が部分的に画定される。
燃料導管72が、エンドカバー36からエンドキャップ52の上流側表面64を通るように延在してもよく、それにより、エンドカバー36から燃料導管72を通って燃料プレナム70内まで燃料が流れるための流体連通が形成される。1つまたは複数の管50は、燃料プレナム70から管50のうちの1つまたは複数まで流体連通を形成するための燃料ポート74を含むことができる。燃料ポート74は、突出するように、および/または、燃料ポート74を通って管50内に流れる燃料に渦流を加えるように、径方向、軸方向および/または方位角方向に角度がつけられてもよい。このようにして、作動流体22は管50内に流れ込むことができ、燃料導管72からの燃料が燃料プレナム70内の管50の周りを流れることができ、それにより、燃料ポート74を通過して管50内に流れ込んで作動流体22に混合される前に、管50を対流冷却することが可能となる。次いで、燃料と作動流体との混合物は管50を通過して燃焼室38内に流れ込むことができる。
図4は、本発明の代替の実施形態による、図1に示される燃焼器14の一部分の拡大断面図を提示し、図5は、図4に示される燃焼器14のエンドキャップ52部分の部分斜視図を提示する。図4および図5に示されるように、エンドキャップ52もやはり、図3に示される実施形態に関連させて上で説明したように、上流側表面64、下流側表面66、シュラウド68および燃料プレナム70を含むことができる。さらに、エンドキャップ52は、軸方向に燃料プレナム70を空気プレナム76から分離するために、上流側表面64と下流側表面66との間を径方向に延在する概して水平方向のバリア74を含むことができる。このようにして、上流側表面64、シュラウド68およびバリア74が、管50の上流側部分の周りで燃料プレナム70を包囲すなわち画定し、また、下流側表面66,シュラウド68およびバリア74が、管50の下流側部分の周りで空気プレナム76を包囲すなわち画定する。図5で最も明瞭に示されるような特定の実施形態では、概して垂直方向の1つまたは複数のバッフル78が、軸方向に、上流側表面64からバリア74まで、または、エンドキャップ52を完全に通過して下流側表面66まで延在してもよく、それにより、エンドキャップ52内で複数の管50が放射状の複数のグループまたはバンドル80に分離される。バッフル78(存在する場合)は、管50の各バンドル80が専用の燃料プレナム70および/または空気プレナム76を有するのを可能にし、それにより、管50の各バンドル80に供給される燃料および/または燃料流量を多様にすることが可能となる。別法として、バッフル78(存在する場合)は、管50の各バンドル80に付随する燃料プレナム70の間で燃料が流れるのを促進するための流れ孔82または別の穿孔を有することができる。
図4および図5で最も明瞭に示されるように、シュラウド68は、作動流体22がシュラウド68を通って空気プレナム76内に流れ込むのを可能にするための流体連通を形成する複数の空気ポート84を含むことができる。図4で最も明瞭に示されるような特定の実施形態では、1つまたは複数の管50と下流側表面66との間の空気通路86が、下流側表面66を介した空気プレナム76から燃焼室38までの流体連通を形成することができる。このようにして、作動流体22の一部がシュラウド68内の空気ポート84を通過して空気プレナム76内に流れ込むことでき、それにより、空気通路86を通過して燃焼室38内に流れ込む前に管50の下側部分の周りで対流冷却が行われる。
燃焼器14の種々の実施形態は、多様な数および配置構成の燃料ノズル34および管50を含むことができ、図6〜図8が、本発明の範囲内にある種々の配置構成を示すエンドキャップ52の下流側の軸方向図を提示する。例えば図6に示される特定の実施形態では、管50はエンドキャップ52に跨がって放射状に配置され、燃料および作動流体22が管50を経て燃焼室38に供給され得る。図7に示される特定の実施形態では、概して垂直方向のバッフル78が、中央の円形管バンドル80の周りで概して円形の管バンドル80が放射状に配置されるように、複数の管50を分離することができる。別法として、図8に示されるように、概して垂直方向のバッフル78は、中央の燃料ノズル34の周りで三角形またはパイ形状の管バンドル80が放射状に配置されるように、複数の管50を分離することができる。当業者であれば、本発明のこれらの特定の実施形態が、特許請求の範囲で具体的に説明されていない限り何らかの特定の配置構成、形状および数の燃料ノズル34、管50および/または管バンドル80のみに限定されないことを、本明細書の教示に基づき容易に認識するであろう。
図9は、図2に示される移行ダクト40および衝突スリーブ46の斜視図を提示し、図10は、図1に示されるガスタービン10の周りで円周方向に放射状に配置される複数の移行ダクト40の斜視図を提示する。上で示したように、移行ダクト40は、概して、燃焼室38の少なくとも一部分を囲み、エンドキャップ52およびタービン16内をそれぞれ延在する。このようにして、各移行ダクト40は、各燃焼器14からタービン16までの燃焼ガスの流れを調整する経路を提供する。特定の実施形態では、移行ダクト40の向きおよび/または断面により、回転バケット42の第1のステージのすぐ上流の固定された静翼44の必要性を代わりに補うかまたはその必要性を排除することができ、それによりタービン16の効率および/または出力を向上させることができる。
図9および図10に示されるように、各移行ダクト40は、概して、入口90と、入口90の下流にある出口92とを含む。入口90の断面は、概して、エンドキャップ52に近接する燃焼室38の径方向断面に従い、移行ダクト40の断面は、タービン16内に入る燃焼ガスを加速させるために出口92に近づくにつれて漸進的に狭くなってもよい。さらに、移行ダクト40は、燃焼ガスがタービン16に流れ込むところの角度を拡大するために入口90と出口92との間で湾曲してもよい。例えば、図9および図10に示されるように、移行ダクト40上に重ねられる長手方向軸94、接線方向軸96および径方向軸98が、移行ダクト40が長手方向軸94から、横方向、接線方向および/または径方向に湾曲してもよいことを示す。径方向軸96、接線方向軸98が、図10に示される移行ダクト40の環状アレイによって画定される円周を基準として各移行ダクト40に対して個別に画定されること、ならびに、径方向軸96および接線方向軸98が、長手方向軸94の周りに環状アレイとして配置される移行ダクト40の数に基づいた円周の周りで移行ダクト40ごとに異なることを理解されたい。図9および10に示されるように、移行ダクト40の出口92は長手方向軸94および接線方向軸98の両方に沿って入口90からずらされてもよく、すなわちオフセットされてもよい。特定の実施形態では、移行ダクト40はまた、回転バケット42に対する燃焼ガスの衝突角度を拡大するために長手方向軸94から径方向に湾曲してもよい。その結果、移行ダクト40の出口92は、図10で最も明瞭に示されるように径方向軸96に沿って入口90からずらされ得、すなわちオフセットされ得る。入口90に対して出口92を接線方向および/または径方向の組み合わせでオフセットさせることにより、回転バケット42の第1のステージの上流での固定された静翼44の必要性を排除することができる。
図2〜図10で説明し、示した実施形態は、現行の燃焼器、および、燃焼器に燃料を供給するための現行の方法に優る1つまたは複数の利益を提供する。例えば、従来の燃焼器は、しばしば、燃焼前の混合を促進するために燃料および作動流体を渦流させるように設計される燃料ノズルを含む。望ましくないNOXの排出量を低減するのに効果的ではあるものの、得られる渦流燃焼ガスの方向を回転バケットの第1のステージの方へと変更するために、燃焼器と、回転バケットの第1のステージの上流のタービンとの間に、しばしば、固定された静翼の第1のステージが含まれる。本発明の種々の実施形態に組み込まれる移行ダクトは固定された静翼の第1のステージの必要性を排除し、それによりタービンの効率が向上する。
ここに記載される説明は、最良の形態を含めた本発明を開示するために、さらには、任意のデバイスまたはシステムを製造および使用することならびに採用される任意の方法を実施することを含めて、当業者が本発明を実施することを可能にするために、複数の例を使用する。特許を受けることができる本発明の範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者に思い付く別の例を含むことができる。このような別の例は、特許請求の範囲の文字通りの文言と違わない構造的要素を含む場合には、または、特許請求の範囲の文字通りの文言とほぼ違わない等価の構造的要素を含む場合には、特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。
10 ガスタービン
12 圧縮機
14 燃焼器
16 タービン
22 作動流体
24 固定された静翼
26 回転ブレード
28 圧縮機ケーシング
30 圧縮機排出プレナム
32 燃焼器ケーシング
34 燃料ノズル
36 エンドカバー
38 燃焼室
40 移行ダクト
42 回転バケット
44 固定された静翼
46 衝突スリーブ
48 流れ孔
50 管
52 エンドキャップ
54 軸方向中心線
56 中央本体
58 ベルマウス開口部
60 環状通路
62 スワラベーン
64 上流側表面
66 下流側表面
68 シュラウド
70 燃料プレナム
72 燃料導管
74 燃料ポート
76 空気プレナム
78 バッフル
80 バンドル
82 流れ孔
84 空気ポート
86 空気通路
90 入口
92 出口
94 長手方向軸
96 接線方向軸
98 径方向軸

Claims (20)

  1. 燃焼器であって、
    a.前記燃焼器の少なくとも一部分に跨がって径方向に延在するエンドキャップであって、軸方向に下流側表面から分離される上流側表面を有する、エンドキャップと、
    b.円周方向に前記エンドキャップの少なくとも一部分を囲むシュラウドであって、前記上流側表面と前記下流側表面との間の燃料プレナムを少なくとも部分的に画定する、シュラウドと、
    c.前記エンドキャップの下流にある燃焼室であって、長手方向軸を画定する、燃焼室と、
    d.前記エンドキャップの前記上流側表面から前記下流側表面を通るように延在する複数の管であって、前記エンドキャップを経て前記燃焼室までの流体連通を形成する、複数の管と、
    e.前記エンドキャップの下流において、円周方向に前記燃焼室の少なくとも一部分を囲む移行ダクトであって、前記長手方向軸から接線方向に湾曲する、移行ダクトと
    を備える、燃焼器。
  2. 前記燃料プレナムから前記複数の管のうちの1つまたは複数の管への流体連通を形成する燃料ポートをさらに備える、請求項1記載の燃焼器。
  3. 前記上流側表面と前記下流側表面との間、かつ前記燃料プレナムの下流に空気プレナムをさらに備える、請求項1記載の燃焼器。
  4. 前記シュラウドを経て前記空気プレナムまでの流体連通を形成する1つまたは複数の空気ポートをさらに備える、請求項3記載の燃焼器。
  5. 前記エンドキャップを通るように延在する燃料ノズルをさらに備え、前記燃料ノズルが、前記エンドキャップを経て前記燃焼室までの流体連通を形成する、請求項1記載の燃焼器。
  6. 前記複数の管が円周方向に前記燃料ノズルを囲む、請求項5記載の燃焼器。
  7. 軸方向に前記上流側表面から前記下流側表面まで延在するバッフルをさらに備え、前記バッフルが、前記エンドキャップ内で前記複数の管を複数の管バンドルに分離する、請求項1記載の燃焼器。
  8. 前記移行ダクトが、前記長手方向軸から径方向に湾曲する、請求項1記載の燃焼器。
  9. 燃焼器であって、
    a.前記燃焼器の少なくとも一部分に跨がって径方向に延在するエンドキャップであって、軸方向に下流側表面から分離される上流側表面を有する、エンドキャップと、
    b.前記上流側表面と前記下流側表面との間にある燃料プレナムと、
    c.前記エンドキャップの下流にある移行ダクトであって、長手方向軸、接線方向軸および径方向軸を画定する、移行ダクトと、
    d.前記エンドキャップの前記上流側表面から前記下流側表面を通って延在する複数の管であって、前記エンドキャップを経て前記移行ダクトまでの流体連通を形成する、複数の管と、
    e.前記移行ダクトへの入口と、
    f.前記長手方向軸および前記接線方向軸に沿って前記入口からずらされる、前記移行ダクトの出口と
    を備える、燃焼器。
  10. 前記上流側表面と前記下流側表面との間、かつ前記燃料プレナムの下流に空気プレナムをさらに備える、請求項9記載の燃焼器。
  11. 前記エンドキャップを経て前記空気プレナムまでの流体連通を形成する1つまたは複数の空気ポートをさらに備える、請求項10記載の燃焼器。
  12. 前記複数の管のうちの1つまたは複数の管と前記エンドキャップの前記下流側表面との間に空気通路をさらに備える、請求項10記載の燃焼器。
  13. 前記エンドキャップを通るように延在する燃料ノズルをさらに備え、前記燃料ノズルが、前記エンドキャップを経て前記移行ダクトまでの流体連通を形成する、請求項9記載の燃焼器。
  14. 軸方向に前記上流側表面から前記下流側表面まで延在するバッフルをさらに備え、前記バッフルが、前記エンドキャップ内で前記複数の管を複数の管バンドルに分離する、請求項9記載の燃焼器。
  15. 前記移行ダクトの前記出口が、前記径方向軸に沿って前記入口からずらされる、請求項9記載の燃焼器。
  16. 燃焼器であって、
    a.燃料プレナムと、
    b.前記燃料プレナムの下流にある燃焼室であって、長手方向軸を画定する、燃焼室と、
    c.前記燃料プレナムから前記燃焼室までの流体連通を形成する複数の管と、
    d.前記複数の管の下流において、円周方向に前記燃焼室の少なくとも一部分を囲む移行ダクトであって、前記長手方向軸から接線方向に湾曲する、移行ダクトと
    を備える、燃焼器。
  17. 前記燃料プレナムと前記燃焼室との間に空気プレナムをさらに備える、請求項16記載の燃焼器。
  18. 前記移行ダクトが、前記長手方向軸から径方向に湾曲する、請求項16記載の燃焼器。
  19. 軸方向に前記燃料プレナムを通るように延在するバッフルをさらに備え、前記バッフルが、前記複数の管を複数の管バンドルに分離する、請求項16記載の燃焼器。
  20. 前記燃焼室に流体連通される燃料ノズルをさらに備え、前記複数の管が円周方向に前記燃料ノズルを囲む、請求項16記載の燃焼器。
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