JP2013231017A - 大腸デリバリーシームレスカプセル製剤及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】小腸から大腸にかけて適切な部位でビフィズス菌及び乳酸菌などの菌を放出することができる製剤を提供すること。
【解決手段】有効成分としてビフィズス菌が封入され且つ表面にキトサン膜が施されたシームレスカプセル及び小腸で活性を有する成分をハードカプセルに充填してなる、大腸デリバリーシームレスカプセル製剤、好ましくは、小腸で活性を有する成分が乳酸菌であり、製剤のハードカプセルの表面を耐酸性皮膜でコーティングを施す。
【選択図】なし

Description

本発明は、小腸から大腸にかけて適切な部位でビフィズス菌及び乳酸菌などの菌を提供することが可能な大腸デリバリーシームレスカプセル製剤及びその製造方法に関する。
ビフィズス菌を口から服用して、消化管下部、特に大腸まで到達させるには強い殺菌作用をもつ胃酸を通過する必要があるが、ビフィズス菌は、胃酸などの低pH環境では生存することができないことが知られている。したがって、ビフィズス菌をそのまま服用した場合には、生菌のままその活躍の場である大腸まで到達させることは困難であり、十分な医療効果乃至保健効果が得られないという問題があった。
大腸まで有効成分を到達させようとする試みは以前よりなされており、高分子であるキトサンでカプセルを成形して、これに有効成分を配合してなる製剤や、特許文献1には、キトサンをコーティング液として、固形製剤を被覆してなる製剤が提案されている。しかしながら、これらの製剤は、大腸までいかに有効成分を到達させるかということを目的としたものであり、小腸で働く乳酸菌などを一緒に配合することは困難であった。一方、特許文献2には、腸溶性シームレスカプセルに乳酸菌又はビフィズス菌を封入した製剤が提案されている。しかしながら、この製剤は、小腸から大腸にわたって乳酸菌又はビフィズス菌を放出するものであり、小腸から大腸にかけて適切な部位でビフィズス菌及び乳酸菌などの菌を放出しようとするものではなかった。
再表2008−075448号公報 特開2004−277296号公報
本発明の目的は、小腸から大腸にかけて適切な部位でビフィズス菌及び乳酸菌などの菌を放出することができる製剤を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明者らは鋭意検討した結果、以下のような知見を得た。即ち、ビフィズス菌を配合したシームレスカプセルを製し、そのシームレスカプセルにキトサンコーティングを施すか、又はキトサンコーティングを施した上にヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、シェラックなどの耐酸性皮膜のコーティングを施す。このシームレスカプセルとその他の小腸で活性を有する成分をハードカプセルに封入し、その表面に更に耐酸性などのコーティングを施すことにより、品質の優れたコスト低減された大腸デリバリーシームレスカプセル製剤を得ることが可能となることを突き止めた。この順に被覆することにより、耐酸性皮膜により胃をそのまま通過し、小腸で耐酸性皮膜が溶解・崩壊して小腸で機能する成分が放出し、次いでキトサン含有皮膜で保護されたシームレスカプセルがそのまま大腸へ移行し、ビフィズス菌を大腸で放出させる技術を有するという知見である。
また、前記記載のキトサンコーティングを施したシームレスカプセルを用い、ハードカプセルに乳酸菌などとともにシームレスカプセルを投入し、一緒の内容物とするものである。
この後、ハードカプセルの緘口部をバンドシールを行い、通常の方法にて耐酸性コーティングを施し腸溶性製剤とする。この順に被覆することにより、耐酸性皮膜により胃をそのまま通過し、小腸で耐酸性皮膜が溶解・崩壊し、乳酸菌が放出し、次いでキトサン含有皮膜で保護されたシームレスカプセルがそのまま大腸へ移行し、ビフィズス菌を大腸で放出させる技術を有するという知見である。
本発明は、前記知見に基づいてなされたもので、下記の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤を提供することにより、前記目的を達成したものである。
有効成分としてビフィズス菌が封入され且つ表面にキトサン膜が施されたシームレスカプセル及び小腸で活性を有する成分をハードカプセルに充填してなる、大腸デリバリーシームレスカプセル製剤。
また、本発明は、上記の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤の好ましい製造方法として、下記の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤の製造方法を提供するものである。
有効成分としてビフィズス菌が封入されたシームレスカプセルを製造し、該シームレスカプセルの表面を、キトサンコーティング液をコーティングして、キトサン膜被覆シームレスカプセルを製造し、該キトサン被覆シームレスカプセルと、小腸で活性を有する成分とを、ハードカプセルに充填し、該ハードカプセルの表面を耐酸性皮膜でコーティングすることを特徴とする大腸デリバリーシームレスカプセル製剤の製造方法。
本発明の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤は、ビフィズス菌を効率よく大腸に届けるシステムで、且つ腸溶性コーティングが小腸で溶解して乳酸菌などの菌を放出し、更に大腸でキトサン膜が溶解してビフィズス菌を放出し、小腸から大腸にかけて適切な部位で乳酸菌やビフィズス菌を提供することが可能である。
まず、本発明の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤に用いるシームレスカプセルについて、以下に説明する。
本発明のシームレスカプセルは、ビフィズス菌を有効成分として含むものである。該ビフィズス菌としては、人に対して有用な作用をもたらすものである限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属のビフィドバクテリウム ロンガム( B.longum) 、ビフィドバクテリウム ビフィダム( B.bifidum) 、ビフィドバクテリウム ブレーベ( B.breve) 、ビフィドバクテリウム アドレセンティス( B.adolescentis) 、ビフィドバクテリウム インファンティス( B.infantis) 、ビフィドバクテリウム アニマリス( B.animalis) 、ビフィドバクテリウム シュードロンガム( B.pseudolongum) などが挙げられる。これらの中でも、ビフィドバクテリウム ロンガム(B.longum)、ビフィドバクテリウム ビフィダム(B.bifidum)、ビフィドバクテリウム ブレーベ(B.breve)が、生菌のまま大腸に到達させ、且つ生体に有害な作用を示さず、整腸作用などの有益な効果を期待できるという観点から好ましい。
シームレスカプセルの製法については、従来のものを用いることができ、その製造も液中滴下法などの従来法により行うことができる。
シームレスカプセル皮膜の組成成分としては、ゼラチン、澱粉、カラギーナン、寒天、グルコマンナン、アルギン酸、アクリレート系オリゴマー、不飽和ポリエステル系オリゴマー、エポキシ系オリゴマー、ビニルエーテル系オリゴマー、ポリエチレン・チオール系オリゴマー、及びケイ皮酸系オリゴマーなどが挙げられる。皮膜には可塑剤としてグリセリンやグリセリン脂肪酸エステルなどを添加してもよい。さらにこのカプセル皮膜には、皮膜の強度的に問題がない範囲で、キトサンを含有していてもよい。
シームレスカプセルの封入物は、前記のビフィズス菌を安定的にシームレスカプセルに封入しうる成分であれば問題なく用いることができるが、ビフィズス菌末を疎水性物質に懸濁したものを用いると、シームレスカプセルの製造が行いやすく、しかもビフィズス菌を、本発明の製剤の製造時から保管中にわたって安定的に維持できるという点で好ましい。疎水性物質としては、食用油脂、食用硬化油脂、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
シームレスカプセルのコーティングは、通常のコーティング基材を用いても良いが、最外層にキトサン膜を製することが必須である。コーティング基材としては、キトサン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、アルキルセルロース(例えば、メチルセルロースなど)、ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなど)、大豆多糖類(ヘミロース)が用いられる。
また、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、メタクリル酸コポリマー、トウモロコシ蛋白ツエイン(ゼイン)、精製セラック、白色セラック、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)などが腸溶性基材として挙げられ、公知の方法によりコーティングを施すことができる。
最外層のキトサン膜を形成するキトサンとしては、その脱アセチル化度や分子量に特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。キトサンの脱アセチル化度としては、60モル%以上が、酸への溶解性及びコーティング法への適性の点で、好ましい。
最外層のキトサン膜は、キトサンコーティング液を、シームレスカプセルの表面に塗布したり、噴霧したりすることにより、形成される。
例えば、流動層造粒コーティング装置(フローコーター、フロイント産業株式会社製)、遠心転動造粒コーティング装置(CFグラニュレーター、グラニュレックス、フロイント産業株式会社製)、複合型造粒コーティング装置(スパイラフロー、フロイント産業株式会社製)、糖衣フィルムコーティング装置(ハイコーター、アクアコーター:フロイント産業株式会社製)、通気式コーティング装置(パウレックコーター:株式会社パウレック社製)などの各種コーティング装置を用いて、シームレスカプセルを装置内で流動させ、乾燥空気を給気させつつ、スプレーなどを用いてシームレスカプセル表面に前記キトサンコーティング液を噴霧し、コーティングする方法が挙げられる。
キトサンコーティング液としては、フロイント産業株式会社製の製品名:キトコートなどの市販品を用いることもできる。
前記キトサン膜には、キトサン以外に、必要に応じて更にその他の成分(例えば、乳化剤や増粘剤など)を含有させることもできる。
シームレスカプセルの大きさ及びキトサン膜の厚さは特に制限されるものではないが、シームレスカプセルの大きさは、通常、直径約0.5〜10mmとすると良く、好ましくは直径約1〜5mmである。キトサン膜の厚さは、質量比として通常、シームレスカプセルに対し約0.5〜2.5%程度とするとよく、好ましくは0.8〜1.5%程度である。
次に、本発明の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤について説明する。
本発明の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤は、充填物として、「ビフィズス菌を含み、且つ表面にキトサン膜が施されているシームレスカプセル」、即ち前述したシームレスカプセルをハードカプセルに充填した組成物である。
本発明の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤には、前記シームレスカプセルと共に、乳酸菌などの小腸で活性を有する成分などを充填しても良く、通常の機能成分を配合しても良い。
乳酸菌としては、ガッセリ(L.gasseri)、アシドフィルス(L.acidophilus)、ラムノーサ(L.rhamnosus)、乳酸菌RIE粉末、植物由来乳酸菌類、乳由来乳酸菌類、菌属名としてラクトバチルス属、ストレプトコッカス属が用いられる。なお、本発明で用いる乳酸菌には、前述のビフィズス菌は含まれない。
通常の機能成分としては、例えばパラチノース、ラフィノース、大豆オリゴ糖、ラクチュロースなどのオリゴ糖を充填しても良い。
また、本発明の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤には、必要に応じて、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、賦形剤など、製剤に通常用いられる種々の成分を配合することができる。
本発明の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤は、さらにその表面を耐酸性皮膜でコーティングを施すことが好ましい。該耐酸性皮膜は、腸溶性基材コーティング液を用い、製剤の表面をコーティングすることにより形成される。
耐酸性皮膜の厚さは、質量比として通常、製剤の重量に対し0.3〜8%程度とするとよく、好ましくは約0.8〜5%程度である。
腸溶性基材コーティング液としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、メタクリル酸コポリマー、シェラックなどが挙げられる。
また、コーティング装置としては、例えば、フィルムコーティング装置であればハイコーターミニ型、フロイント産業株式会社製)、通気式コーティング装置(パウレックコーター:株式会社パウレック社製)などが挙げられる。
本発明の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤は、各種の食品、医薬品及び動物用飼料に添加することができる。添加時機は特に制限されるものではなく、食品、医薬品及び動物用飼料の製造前に原料に添加してもよく、製造工程中に添加してもよく、製造後に添加してもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
皮膜の組成は、精製水を適量とし、ゼラチン(新田ゼラチン株式会社製)100質量部に対し、グリセリン(花王株式会社製)30質量部を添加し、溶解させた。内容液はビフィズス菌末(森永乳業株式会社製)を2質量%含む中鎖脂肪酸トリグリセライド(花王株式会社製)及びグリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を含む溶液とし、シームレスカプセル製造機(フロイント産業株式会社製)を用いて約35℃で保存したままシームレスカプセルを液中滴下法によってカプセルを成形し、乾燥した。次に、シームレスカプセルにコーティングを行う為、キトサン濃度が2質量%になるようにキトサン(日本水産株式会社製)を酢酸水に溶解し、グリセリン(花王株式会社製)を添加し十分に撹伴してキトサンコーティング液とした。調製したキトサンコーティング液を、フィルムコーティング装置ハイコーターミニ型パン(フロイント産業株式会社製)を用いて、フィルムコーティングし、キトサンの質量がカプセル質量に対して、1.0質量%に相当する量のキトサン膜を製した。得られたシームレスカプセルは、直径が約2mmであり、質量比にして1.5%のビフィズス菌を含有していた。
このシームレスカプセル120mgと乳酸菌Rie(オリエンタル酵母工業株式会社製)20mg及び、オリゴ糖粉末(森永乳業株式会社製)20mgを3号HPMCカプセル(クオリカプス株式会社製)に充填した。得られたカプセルにバンドシール機(クオリカプス株式会社製)により、嵌合部にバンドシールを施した。バンドシール液としては、HPMC16gを水34mL及び無水エタノール50mLの混合液に溶解したものを使用した。なお、バンドシールの条件としては、以下の通りである。
−バンドシール条件−
塗布幅:3mm
塗布回数:2回
調製液の温度:20℃〜22℃

バンドシールを施したカプセルにコーティングを行う為、脱色シェラック(株式会社岐阜セラック製造所製)と、グリセリン脂肪酸エステル(イーストマン・ケミカル・カンパニー(eastman chemical campany)社製、マイバセット9−45)とをエタノール溶液に溶解し、腸溶性基材コーティング液を調製した。前記腸溶性基材コーティング液を用い、シェラックの質量がカプセル質量に対して1.2質量%となるようにコーティングした。なお、フィルムコーティング装置ハイコーターミニ型(フロイント産業株式会社製)を用いた。
このようにして、製剤のハードカプセルの表面を耐酸性皮膜でコーティングを施した大腸デリバリーシームレスカプセル製剤を得た。
〔実施例2〕
実施例1と同様にして、ビフィズス菌を含有するシームレスカプセルを製造してキトサンをコーティングし、これを乳酸菌Rie(オリエンタル酵母工業株式会社製)及びオリゴ糖とともにHPMCカプセルに充填してバンドシールを施した。
HPMCP(信越化学工業株式会社製)と、グリセリン脂肪酸エステル(イーストマン・ケミカル・カンパニー社製、マイバセット9−45)とをエタノール溶液に溶解し、腸溶性基材コーティング液を調製した。フィルムコーティング装置ハイコーターミニ型パン(フロイント産業株式会社製)を用いて、バンドシールを施したカプセルにフィルムコーティングし、HPMCPの質量がカプセル質量に対して、5.0質量%なるようにコーティングした。
このようにして、製剤のハードカプセルの表面を耐酸性皮膜でコーティングを施した大腸デリバリーシームレスカプセル製剤を得た。
〔比較例1〕
皮膜の組成は、精製水を適量とし、ゼラチン(新田ゼラチン株式会社製)100質量部に対し、グリセリン(花王株式会社製)30質量部を添加し、溶解させた。内容液はビフィズス菌末(森永乳業株式会社製)を2質量%含む中鎖脂肪酸トリグリセライド(花王株式会社製)及びグリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を含む溶液とし、シームレスカプセル製造機(フロイント産業株式会社製)を用いて約35℃で保存したままシームレスカプセルを液中滴下法によってカプセルを成形し、乾燥した。次に、シームレスカプセルにコーティングを行う為、脱色シェラック(株式会社岐阜セラック製造所製)と、グリセリン脂肪酸エステル(イーストマン・ケミカル・カンパニー(eastman chemical campany)社製、マイバセット9−45)とをエタノール溶液に溶解し、腸溶性基材コーティング液を調製した。調製した腸溶性基材コーティング液を、フィルムコーティング装置ハイコーターミニ型パン(フロイント産業株式会社製)を用いて、フィルムコーティングし、シェラックの質量がカプセル質量に対して1.2質量%となるようにコーティングした。得られたシームレスカプセルは、直径が約2mmであり、質量比にして1.5%のビフィズス菌を含有していた。
このシームレスカプセル120mgと乳酸菌Rie(オリエンタル酵母工業株式会社製)20mg及び、オリゴ糖粉末(森永乳業株式会社製)20mgを3号HPMCカプセル(クオリカプス株式会社製)に充填した。得られたカプセルにバンドシール機(クオリカプス株式会社製)により、嵌合部にバンドシールを施した。バンドシール液としては、HPMC16gを水34mL及び無水エタノール50mLの混合液に溶解したものを使用した。なお、バンドシールの条件としては、以下の通りである。
−バンドシール条件−
塗布幅:3mm
塗布回数:2回
調製液の温度:20℃〜22℃

バンドシールを施したカプセルにコーティングを行う為、脱色シェラック(株式会社岐阜セラック製造所製)と、グリセリン脂肪酸エステル(イーストマン・ケミカル・カンパニー(eastman chemical campany)社製、マイバセット9−45)とをエタノール溶液に溶解し、腸溶性基材コーティング液を調製した。前記腸溶性基材コーティング液を用い、シェラックの質量がカプセル質量に対して1.2質量%となるようにコーティングした。なお、フィルムコーティング装置ハイコーターミニ型(フロイント産業株式会社製)を用いた。
このようにして、製剤のハードカプセルの表面を耐酸性皮膜でコーティングを施したシームレスカプセル製剤を得た。
〔試験例〕
評価:崩壊試験
実施例1〜2及び比較例1で得られた製剤について、日本薬局方の崩壊試験装置を用いて、崩壊試験を行った。試験手順の概略としては、実施例及び比較例の製剤各6個を、補助盤無しの条件で崩壊試験第I液へ1時間浸漬し、次いで、補助盤無しの条件で崩壊試験第II液へ2時間浸漬し、その後、大腸想定液には、pH3.5の酢酸緩衝液(Michaelisの緩衝液)を使用した。
各液で処理した後の製剤について、膨潤及び変形の有無、並びに内容物の放出の有無を目視で観察した。結果を表1に示す。なお、前記第I液及び前記第II液で処理した後のカプセルについては、下記評価基準に従い、3段階で判定した。
−評価基準−
◎:崩壊せず。
○:シームレスカプセルは崩壊せず。
×:全て1 時間以内に崩壊。


Figure 2013231017
本発明の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤は、ビフィズス菌が胃及び小腸で溶出することなく、大腸で速やかに溶出し、かつ、胃及び小腸での水分の侵入を抑え、ビフィズス菌の失活を抑えることができること、更にコーティング量を抑え、有利な製造コストで製造できることから、ビフィズス菌を用いた整腸剤などの医薬品、保健食品、健康補助食品及びそれらの製造方法などに好適に利用することができる。

Claims (5)

  1. 有効成分としてビフィズス菌が封入され且つ表面にキトサン膜が施されたシームレスカプセル及び小腸で活性を有する成分をハードカプセルに充填してなる、大腸デリバリーシームレスカプセル製剤。
  2. 小腸で活性を有する成分が乳酸菌である請求項1に記載の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤。
  3. 製剤のハードカプセルの表面を耐酸性皮膜でコーティングを施した請求項1又は2に記載の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の大腸デリバリーシームレスカプセル製剤を含有する食品、医薬品又は動物用飼料。
  5. 有効成分としてビフィズス菌が封入されたシームレスカプセルを製造し、該シームレスカプセルの表面を、キトサンコーティング液をコーティングして、キトサン膜被覆シームレスカプセルを製造し、該キトサン被覆シームレスカプセルと、小腸で活性を有する成分とを、ハードカプセルに充填し、該ハードカプセルの表面を耐酸性皮膜でコーティングすることを特徴とする大腸デリバリーシームレスカプセル製剤の製造方法。
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