JP2013229812A - 送信回路及びそれを備えた半導体集積回路 - Google Patents

送信回路及びそれを備えた半導体集積回路 Download PDF

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晃一 武田
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Abstract

【課題】誤動作を回避した信号伝達が可能な送信回路を提供すること。
【解決手段】一実施の形態によれば、送信回路Tx1は、一端T1に電源電圧VDD0が供給される一次側コイルL11の他端T2と、電源電圧端子VDD0及び接地電圧端子GND0と、の間にそれぞれ設けられたトランジスタMP21,MN21と、一次側コイルL11に電流を流さない場合、トランジスタMP21をオンし、トランジスタMN21をオフする制御回路と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は送信回路及びそれを備えた半導体集積回路に関し、例えば交流結合素子を介して信号を送信する送信回路及びそれを備えた半導体集積回路に関する。
電源電圧の異なる複数の半導体チップ間で信号を伝達する場合、配線により直接信号を伝達すると、伝達する信号の直流電圧成分に生じた電圧差によって半導体チップの破損や信号伝達の不具合が生じることがある。そこで、電源電圧の異なる複数の半導体チップ間で信号を伝達する場合、半導体チップ間を交流結合素子で接続し、交流信号のみを伝達することが行われる。この交流結合素子には、コンデンサやトランスフォーマがある。
トランスフォーマは、一次側コイルと二次側コイルとが磁気的に結合される交流結合素子である。交流結合素子としてトランスフォーマを用いた場合、トランスフォーマの一次側コイルと二次側コイルとの巻線比を調整することにより、送信側の半導体チップから送信される信号(送信信号)の電圧振幅に関わらず、受信側の半導体チップに適切な電圧振幅の信号(受信信号)が伝達される。そのため、異なる電源電圧で動作する半導体チップ間の通信をトランスフォーマを介して行うことにより、送信信号又は受信信号の電圧振幅を半導体チップ上で調整する必要が無くなる。以下の説明では、半導体チップ上に形成されたトランスフォーマを場合に応じてオンチップトランスフォーマと称す。
関連する技術が、非特許文献1に開示されている。
非特許文献1に開示されたアイソレータは、一次側コイルの一端及び他端にそれぞれ設けられたトランジスタをオンすることにより、当該一次側コイルに一時的に電流を流している。それにより、二次側コイルには、一次側コイルに流れる電流の変化に応じた起電力(パルス信号)が発生する。
S, Kaeriyama, S. Uchida, M. Furumiya, M. Okada, M. Mizuno, "A 2.5kV isolation 35kV/us CMR 250Mbps 0.13mA/Mbps digital isolator in standard CMOS with an on-chip small transformer", 2010 Symposium on VLSI Circuits, Technical Digest of Technical Papers, 2010, pp197-198
非特許文献1に開示されたアイソレータは、一次側コイルに電流を流さない場合、当該一次側コイルの一端(又は他端)に設けられたトランジスタの全てをオフにしている。つまり、このアイソレータは、一次側コイルに電流を流さない場合、当該一次側コイルの一端又は他端をオープン状態(HiZ状態)にしている。
そのため、送信側チップの接地電圧と受信側チップの接地電圧との差電圧(コモンモード電圧)が大きく変動すると、コイル間に形成される寄生容量により、一次側コイルのオープン状態の端の電圧は大きく変動してしまう。それにより、一次側コイルに意図しない電流が流れてしまい、誤動作を引き起こすという問題があった。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、送信回路は、一端が第1電源に接続された前記一次側コイルの他端と、第1及び第2電源と、の間にそれぞれ設けられた第1及び第2トランジスタと、前記一次側コイルに電流を流さない場合、前記第1トランジスタをオンし、前記第2トランジスタをオフする制御回路と、を備える。
また、一実施の形態によれば、送信回路は、一端が第1電源に接続された前記一次側コイルの他端と、第1及び第2電源と、の間にそれぞれ設けられた第1及び第2トランジスタと、前記第1及び第2トランジスタをオンすることにより、前記一次側コイルに中間電流を流す制御回路と、を備える。
前記一実施の形態によれば、誤動作を回避した信号伝達が可能な送信回路を提供することができる。
実施の形態1にかかる半導体集積回路を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1にかかる半導体集積回路の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態1にかかるドライブ回路の等価回路を示す図である。 実施の形態1にかかるドライブ回路の等価回路を示す図である。 実施の形態1にかかるドライブ回路の等価回路を示す図である。 実施の形態1にかかる半導体集積回路の効果を説明するための図である。 実施の形態1にかかる半導体集積回路の効果を説明するための図である。 実施の形態1にかかる半導体集積回路の効果を説明するための図である。 実施の形態2にかかる受信回路の第1の構成例を示すブロック図である。 実施の形態2にかかる正パルス判定回路(負パルス判定回路)の具体的構成例を示す図である。 実施の形態2にかかる受信回路の第2の構成例を示すブロック図である。 実施の形態2にかかる受信回路の第3の構成例を示すブロック図である。 実施の形態2にかかる正パルス判定回路(負パルス判定回路)の具体的構成例を示す図である。 実施の形態3にかかる送信回路の構成例を示す図である。 実施の形態3にかかる半導体集積回路の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態3にかかるドライブ回路の等価回路を示す図である。 実施の形態3にかかるドライブ回路の等価回路を示す図である。 実施の形態3にかかるドライブ回路の等価回路を示す図である。 実施の形態3にかかるドライブ回路の等価回路を示す図である。 実施の形態3にかかるドライブ回路の等価回路を示す図である。 実施の形態4にかかる半導体集積回路の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態5にかかる送信回路の構成例を示す図である。 実施の形態5にかかる半導体集積回路の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態6にかかる半導体集積回路の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態7にかかる送信回路の構成例を示す図である。 実施の形態7にかかる半導体集積回路の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態8にかかる送信回路の構成例を示す図である。 実施の形態8にかかる送信回路の動作の一例を示すタイミングチャートである。 実施の形態8にかかる送信回路の動作の一例を示すタイミングチャートである。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の実装状態を示す模式図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路が適用されるインバータ装置を示す図である。 実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路が適用されるインバータ装置の動作を示すタイミングチャートである。 従来のアイソレータの構成を示す図である。 従来のアイソレータの動作を示すタイミングチャートである。 従来のアイソレータに発生し得る問題点を説明するための図である。 従来のアイソレータに発生し得る問題点を説明するための図である。 従来のアイソレータに発生し得る問題点を説明するための図である。 従来のアイソレータに発生し得る問題点を説明するための図である。 従来のアイソレータに発生し得る問題点を説明するための図である。 従来のアイソレータに発生し得る問題点を説明するための図である。 従来のアイソレータに発生し得る問題点を説明するための図である。
<発明者らによる事前検討>
実施の形態の説明をする前に、本発明者らが従来のアイソレータについて事前検討した内容を説明する。
図39は、非特許文献1に開示されたアイソレータの構成を示す図である。図39に示すアイソレータでは、一次側コイル(送信側コイル)L11'の一端T1'と、電源電圧端子VDD0'と、の間に、PチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MP61が設けられる。一次側コイルL11'の一端T1'と、接地電圧端子GND0'と、の間に、NチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MN61が設けられる。また、一次側コイルL11'の他端T2'と、電源電圧端子VDD0'と、の間に、PチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MP62が設けられる。一次側コイルL11'の他端T2'と、接地電圧端子GND0'と、の間に、NチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MN62が設けられる。トランジスタMP61のゲートには、送信データVINの反転信号が供給され、トランジスタMP62のゲートには、送信データVINの正転信号が供給される。したがって、トランジスタMP61,MP62では、相補的にオンオフが制御される。さらに、送信データVINを受け、トランジスタMN61,MN62の各ゲートにそれぞれN1,N2の制御信号を出力するパルスジェネレータ(Pulse Generator)と2つのプリドライバ(Pre-driver)と、が設けられている。
図40、図42A,図42Bは、図39に示すアイソレータの動作を示すタイミングチャートである。図40、図42A、図42Bでは、図39に示すアイソレータに入力される送信データVINが、Lレベル→Hレベル→Lレベルの順に変化する場合の動作の例を示している。なお、本明細書では、Lレベルはローレベル(Low-level)、Hレベルはハイレベル(High-level)の電位を表すものとし、以下、Lレベル、Hレベルと称する。
まず、図40に示すように、図39に示すアイソレータは、送信データVINがLレベルからHレベルに変化する場合、信号N2を一時的にLレベルからHレベルに上げる。その後、徐々に信号N2をLレベルに戻す。また、送信データVINがHレベルからLレベルに変化する場合、信号N1を一時的にLレベルからHレベルに上げる。その後、徐々に信号N1をLレベルに戻す。
図42Bは、図39に示すアイソレータに送信データVINがLレベル→Hレベル→Lレベルのように入力された場合の一次側コイルL11'の端子T1'の電圧V1',端子T2'の電圧V2'、端子T1'から端子T2'に流れる電流I1'、二次側コイルL12'の両端間の電圧V34'を示す。
図40、図42Bに示すように、送信データVINがLレベルの状態を保持している場合、トランジスタMP61,MN61,MN62がオフし、トランジスタMP62がオンする。このとき、一次側コイルL11'には電流I1'が流れないため、二次側コイル(受信側コイル)L12'の電圧V34'は変化しない。
次に、送信データVINがLレベルからHレベルに変化すると(時刻t00)、トランジスタMP61がオンし、信号N2が一時的にHレベルとなってトランジスタMN62もオンし、トランジスタMP62,MN61がオフする。端子T1'はトランジスタMP61を介して電源電圧端子VDD0'に接続されるため電圧変動は小さい。図42Bでは、説明を簡素化するため、トランジスタMP61のオン抵抗をほぼ0として実質的に端子T1'の電圧V1'の電圧変動が無いものとして記している。一方、端子T2'はトランジスタMN62を介して接地電圧端子GND0'に接続されるため、接地電圧GND0'のレベル(≒0V)に下がる。したがって、端子T1'と端子T2'との間に、V1'−V2'=VDD0−GND0'の電位差を発生させる。それにより、一次側コイルL11'の一端T1'から他端T2'に向けて電流I1'が流れるため、二次側コイルL12'には、一次側コイルL11'の電流変化(dI1'/dt)に応じた起電力が発生する。それにより、二次側コイルL12'の電圧V34'は一時的に上昇する。つまり、二次側コイルL12'には、正振幅のパルス信号が発生する。
その後、信号N2の緩やかな立ち下がりによりトランジスタMN62が緩やかにオンからオフに切り替わる(時刻t01)。つまり、トランジスタMN62の抵抗値が緩やかに上昇する。それにより、一次側コイルL11'の一端T1'から他端T2'に向けて流れていた電流の流れが止まる。また、信号N2の緩やかな立ち下りとともに電流I1'が減少に転じるので、この減少の変化(dI1'/dt)に応じた起電力が二次側コイルL12'に発生する。二次側コイルの電圧V34'は一時的に低下する。つまり、二次側コイルには、負振幅のパルス信号(カウンターパルス)が発生する。図39に示すアイソレータは、信号N2の緩やかな立ち下りを実現することによりカウンターパルスの振幅を小さくし、カウンターパルスが受信回路側で問題とならないようにしている。
送信データVINがHレベルの状態を保持している場合、トランジスタMP61がオンし、トランジスタMP62,MN61,MN62がオフする。このとき、一次側コイルL11'には電流I1'が流れないため、二次側コイルL12'の電圧V34'は変化しない。
次に、送信データVINがHレベルからLレベルに変化すると(時刻t03)、トランジスタMP62がオンし、信号N1が一時的にHレベルとなってトランジスタMN61もオンし、トランジスタMP61,MN62がオフする。それにより、一次側コイルL11'の他端T2'から一端T1'に向けて電流I1'が流れるため、二次側コイルL12'には一次側コイルL11'の電流変化(dI1'/dt)に応じた起電力が発生する。それにより、二次側コイルL12'の電圧V34'は一時的に低下する。つまり、二次側コイルL12'には、負振幅のパルス信号が発生する。
その後、信号N1の緩やかな立ち下がりによりトランジスタMN61が緩やかにオフからオンに切り替わる(時刻t04)。つまり、トランジスタMN61の抵抗値が緩やかに上昇する。それにより、一次側コイルL11'の他端T2'から一端T1'に向けて流れていた電流の流れが止まる。なお、時刻t04においてもカウンターパルスが発生する。
図42Aは、図39に示すアイソレータにおいて、送信側コイルL11'の端子T1'及び端子T2'と、電源電圧端子VDD0'又は接地電圧端子GND0'間のインピーダンスの変化を示す図である。ここで、RT1'−VDD0'は端子T1'とVDD0'間のインピーダンス、RT1'−GND0'は端子T1'とGND0'間のインピーダンス、RT2'−VDD0'は端子T2'とVDD0'間のインピーダンス、RT2'−GND0'は端子T2'とGND0'間のインピーダンスを示す。したがって、実質的に、RT1'−VDD0'はトランジスタMP61、RT1'−GND0'はトランジスタMN61、RT2'−VDD0'はトランジスタMP62、RT2'−GND0'はトランジスタMN62のインピーダンスである。したがって、各トランジスタがオンのときはオン抵抗値となり、オフのときはHigh−Z(オープン状態)である。また、説明の都合上、RT1'−VDD0'とRT1'−GND0'との合成インピーダンスをT1'側のインピーダンス、RT2'−VDD0'とRT2'−GND0'との合成インピーダンスをT2'側のインピーダンスと称す。また、説明の簡易化のため、各トランジスタ(MP61,MP62,MN61,MN62)は、同じオン抵抗(Ron)を有するものとする。オン抵抗Ronの抵抗値は、図中、RONと記されている。
ここで、図39に示すアイソレータは、送信データVINがLレベルからHレベルに変化した際に、T1'側、T2'側双方のインピーダンスが低くなる。送信データVINがHレベルからLレベルに変化した際にも、T1'側、T2'側双方のインピーダンスが低くなる。一方、送信データVINがLレベルの状態を保持している場合(一次側コイルL11'に電流を流さない場合)、一次側コイルL11'の一端T1'側に設けられたトランジスタMP61,MN61を何れもオフにしている。つまり、一次側コイルL11'の一端T1'がオープン状態(HiZ状態)になっている。換言すると、T1'側のインピーダンスがほぼHigh−Zと高くなっている。また、図39に示すアイソレータは、送信データVINがHレベルの状態を保持している場合(一次側コイルL11'に電流を流さない場合)、一次側コイルL11'の他端T2'側に設けられたトランジスタMP62,MN62を何れもオフにしている。つまり、一次側コイルL11'の他端T2'がオープン状態(HiZ状態)になっている。換言すると、T2'側のインピーダンスがほぼHigh−Zと高くなっている。
そのため、送信側チップの接地電圧GND0'と受信側チップの接地電圧との差電圧(コモンモード電圧)が大きく変動すると、コイル間に形成される寄生容量により、一次側コイルの両端T1',T2'のうちオープン状態の端の電圧は大きく変動してしまう。このコモンモード電圧の変動をコモンモードノイズとも称する。それにより、一次側コイルL11'に意図しない電流が流れてしまい、誤動作を引き起こす可能性がある。以下、より詳細に説明する。
図41A及び図41Bは、コモンモード電圧が変動した場合における、従来のアイソレータの動作を示すタイミングチャートである。ここでは、図39に示す回路において、送信側コイルL11'を駆動するドライバ(あるいは送信側チップ)の接地電圧GND0'と受信側コイルL12'を備えた受信回路(あるいは受信側チップ)の接地電圧との差電圧であるコモンモード電圧VCM'が変動する場合について考察する。図41A,図41Bではコモンモード電圧VCM'の変動が500V、送信側チップのVDD0'が5V、GND0'が0Vのケースを例示的に示している。なお、図41Aは、理想的な動作を示し、図41Bは、実際に起こり得る動作を示している。また、図41A及び図41Bでは、一次側コイルL11'の他端T2'がオープン状態(HiZ状態)である場合を例に説明する。また、V1'は、一次側コイルL11'の一端T1'の電圧を示し、V2'は、一次側コイルの他端T2'の電圧を示す。
図41Aに示すように、理想的には、コモンモード電圧VCM'が変動した場合でも、一次側コイルL11'の両端T1',T2'の電圧V1',V2'は変動しないことが望ましい。しかしながら、図41Bに示すように、実際には、コモンモード電圧VCM'が変動した場合、電源電圧端子VDD0'に接続された端子T1'の電圧V1'はほとんど変動しないが、オープン状態の端子T2'の電圧V2'は、コイル間に形成された寄生容量により大きく変動してしまう。
それにより、一次側コイルL11'の両端T1',T2'には電位差が生じるため、当該一次側コイルL11'には意図しない電流が流れてしまう。それにより、二次側コイルL12'には、一次側コイルL11'の電流変化に応じた起電力が発生してしまう。つまり、二次側コイルL12'には、意図しないパルス信号が発生してしまう。その結果、誤動作を引き起こす可能性がある。つまり、送信側コイルの一方の端子をオープン状態に据え置くと、送信回路と受信回路との設置電位の差電圧(コモンモード電圧VCM')の変動によるノイズにより誤動作を引き起こす怖れがある。また、送信側コイルの一方の端子と接地線あるいは電源線との間のインピーダンスが高ければ、程度の差はあるが、同様の現象が生じる。
続いて、このコモンモード電圧VCM'の変動によるノイズの発生タイミングによる影響を、図42C,図42D,図42Eを参照して考察する。図42C、図42D、図42Eは、コモンモード電圧VCM'が変動した場合における、従来のアイソレータの動作を示すタイミングチャートである。なお、図42Cは、コモンモード電圧VCM'が送信データVINの変化と同時に、図42Dは、コモンモード電圧VCM'がカウンターパルスの発生するタイミングで、図42Eは、コモンモード電圧VCM'がアイソレータのアイドル状態(すなわち、伝送データVINの変化がない)のタイミングでそれぞれ変化した場合を示している。
まず、図42Cを参照して、コモンモード電圧VCM'が送信データVINの変化と同時に変化した場合について考える。この場合、コモンモード電圧VCM'の変動によるノイズは、時刻t00付近で発生する。このとき、一次側コイルL11'はまさに電流I1'を流したタイミングであり、トランジスタMP61,MN62が何れもオンの状態となる。このとき、端子T1'はVDD0'に端子T2'はGND0'にそれぞれ低いインピーダンスで接続される。したがって、コモンモード電圧VCM'の変動によるノイズは小さい。また、コモンモード電圧VCM'の変動によるノイズは一次側コイルL11'と二次側コイルL12'とのカップリング容量によるものなので、端子T1'の電圧V1'と端子T2'の電圧V2'が同じように変動する。したがって、V1'−V2'の電位差はほとんど変動せず、I1',V34'は影響をほとんど受けない。
次に、図42Dを参照して、コモンモード電圧VCM'がカウンターパルスの発生するタイミングで変化した場合について考える。この場合、コモンモードVCM'の変動によるノイズは、時刻t01付近で発生する。このとき、電流I1'は徐々に減少するタイミングであり、カウンターパルスが生じている。また、このとき、トランジスタMP61がオンであるが、MトランジスタN62がオンからオフの状態に変わっていくため、次第に端子T2'側のインピーダンスが増加する。そのため端子T2'がコモンモードVCM'の変動の影響を受けやすくなる。そして、電圧V34'はそもそも発生するカウンターパルスの振幅に、このコモンモード電圧VCM'の変動によるノイズの振幅が重畳されるので、誤判定(誤動作)が起こりやすくなる。
次に、図42Eを参照して、コモンモード電圧VCM'がアイソレータのアイドル状態(すなわち、伝送データVINの変化がない)のタイミングで変化した場合について考える。この場合、コモンモード電圧VCM'の変動によるノイズは、時刻t02付近で発生する(時刻t01から時刻t03の間)。端子T2'がほぼ完全にオープンなので、端子T2'だけコモンモード電圧VCM'の変動の影響を受けやすくなる。V1'とV2'とでコモンモード電圧VCM'の変動の影響の受け方が異なるので、コモンモード電圧VCM'の変動によって電流が流れ、ノイズが発生して電圧V34'が変動するため、誤判定(誤動作)が起こりやすくなる。
以上は、送信データVINがLレベルからHレベルに変化した場合について記したが、HレベルからLレベルに変化する場合も同様である。
要するに、コモンモード電圧VCM'の変動によるノイズ(コモンモードノイズ)は、コモンモード電圧VCM'が、アイソレータのアイドル状態(端子T1'又は端子T2'がオープン状態)のタイミングで変化する場合のみならず、カウンターパルスの発生するタイミングで変化する場合も問題となる。
従来のアイソレータは、カウンターパルスについて考慮しているが、コモンモード電圧VCM'の変動によるノイズについては一切考慮されていない。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。なお、図面は簡略的なものであるから、この図面の記載を根拠として実施の形態の技術的範囲を狭く解釈してはならない。また、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(動作ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
以下の実施の形態の説明において、回路動作について説明する場合には、説明の容易のため、コモンモード電圧VCMの変動が500V、送信側チップの電源電圧VDD0が5V、接地電圧GND0が0Vである場合を例に説明する。また、以下の説明では、オン抵抗Ronの抵抗値はRONと記載され、容量結合成分CCの容量値はCcと記載されている。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1にかかる送信回路を備え、アイソレータを構成した半導体集積回路1の構成例を示すブロック図である。本実施の形態にかかる送信回路は、一次側コイルに電流を流さない場合、一次側コイルの両端と電源電圧VDD0とを比較的低いインピーダンスで接続する。それにより、本実施の形態にかかる送信回路は、コモンモード電圧VCMが変動した場合でも、一次側コイルの電圧変動を抑制して、精度良く信号伝達すること(誤動作を回避した信号伝達)ができる。以下、具体的に説明する。
図1に示す半導体集積回路1は、送信回路Tx1と、受信回路Rx1と、交流結合素子ISO1と、を少なくとも備える。
送信回路Tx1及び交流結合素子ISO1は、半導体チップCHP0に形成される。なお、半導体チップCHP0は、電源(第1電源)から供給される電源電圧VDD0と、電源(第2電源)から供給される接地電圧GND0と、によって駆動される。
受信回路Rx1は、半導体チップCHP1に形成される。なお、半導体チップCHP1は、電源から供給される電源電圧VDD1と、電源から供給される接地電圧GND1と、によって駆動される。
以下では、交流結合素子ISO1が、一次側コイルL11と二次側コイルL12とからなるインダクタ(以下、単にトランスフォーマと称す)である場合を例に説明するが、これに限られない。交流結合素子ISO1として、GMR素子等が用いられても良い。したがって、本実施の形態は、交流結合素子ISO1にインダクタを用いたインダクタ型アイソレータのみならず、GMR素子を用いたGMR素子型アイソレータにも適用が可能である。
トランスフォーマは、一次側コイルL11を用いて電気信号を磁気に変換し、二次側コイルL12を用いて磁気を電気信号に変換することにより、交流信号を一次側コイルL11から二次側コイルL12に伝達する交流結合素子である。
図2は、半導体集積回路1の実装状態の一例を示す図である。なお、図2は、主として送信回路Tx1,受信回路Rx1及びこれらの間に設けられた交流結合素子ISO1の実装状態を説明するものである。
図2に示す実装状態では、半導体パッケージPKG0に半導体チップCHP0及び半導体チップCHP1が搭載される。半導体チップCHP0及び半導体チップCHP1は、それぞれパッドPdを有する。そして、半導体チップCHP0及び半導体チップCHP1のそれぞれのパッドPdは、図示しないボンディングワイヤを介して半導体パッケージPKG0に設けられた複数のリード端子(外部端子)Tに接続される。
図2に示すように、半導体チップCHP0には、送信回路Tx1と、交流結合素子ISO1を構成する一次側コイルL11及び二次側コイルL12と、が形成される。半導体チップCHP1には、受信回路Rx1が形成される。さらに、半導体チップCHP0には、二次側コイルL12の両端にそれぞれ接続されたパッドが形成される。また、半導体チップCHP1には、受信回路Rx1の入力に接続されたパッドと、接地電圧端子GND1に接続されたパッドと、が形成される。そして、受信回路Rx1は、これらパッドとボンディングワイヤWとを介して、半導体チップCHP0に形成された二次側コイルL12と接続される。
なお、図2に示す実装状態の例では、一次側コイルL11及び二次側コイルL12が、それぞれ一つの半導体チップ内において上下方向に積層される第1の配線層及び第2の配線層に形成されている。
図1に戻り、半導体集積回路1の構成例の詳細について説明する。なお、上記したように、送信回路Tx1は、電源電圧VDD0及び接地電圧GND0によって駆動される。一方、受信回路Rx1は、電源電圧VDD1及び接地電圧GND1によって駆動される。
送信回路Tx1は、外部から供給される送信データVINの遷移方向に応じた振幅方向のパルス信号を送信信号として出力する。送信回路Tx1は、制御回路11と、ドライブ回路12と、を有する。ドライブ回路12は、PチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MP11,MP21と、NチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MN11,MN21と、を有する。
トランジスタ(第3トランジスタ)MP11では、ソースが電源電圧端子VDD0に接続され、ドレインが一次側コイルL11の一端T1に接続され、ゲートに制御回路11からの制御信号S1が供給される。トランジスタ(第4トランジスタ)MN11では、ソースが接地電圧端子GND0に接続され、ドレインが一次側コイルL11の一端T1に接続され、ゲートに制御回路11からの制御信号S2が供給される。トランジスタ(第1トランジスタ)MP21では、ソースが電源電圧端子VDD0に接続され、ドレインが一次側コイルL11の他端T2に接続され、ゲートに制御回路11からの制御信号S3が供給される。トランジスタ(第2トランジスタ)MN21では、ソースが接地電圧端子GND0に接続され、ドレインが一次側コイルL11の他端T2に接続され、ゲートに制御回路11からの制御信号S4が供給される。
なお、電源電圧端子VDD0には、電源(第1電源)から電源電圧VDD0が供給される。接地電圧端子GND0には、電源(第2電源)から接地電圧GND0が供給される。
制御回路11は、送信データVINに基づいてトランジスタMP11,MN11,MP21,MN21のオンオフを制御するための制御信号S1〜S4を生成する回路である。
例えば、送信データVINがLレベル又はHレベルの状態を保持している場合、制御回路11は、Lレベルの制御信号S1〜S4を出力する。それにより、トランジスタMP11,MP21がオンし、トランジスタMN11,MN21がオフする。このとき、一次側コイルL11に電流I1は流れない。
一方、送信データVINがLレベルからHレベルに変化した場合、制御回路11は、一時的に、Lレベルの制御信号S1,S2の出力を継続し、Hレベルの制御信号S3,S4を出力する。それにより、トランジスタMP11,MN21がオンし、トランジスタMN11,MP21がオフする。このとき、一次側コイルL11の一端T1から他端T2に向けて電流I1(第1電流)が流れる。所定の時間が経過した後、制御回路11は、Lレベルの制御信号S1〜S4を出力する。
また、送信データVINがHレベルからLレベルに変化した場合、制御回路11は、一時的に、Hレベルの制御信号S1,S2を出力し、Lレベルの制御信号S3,S4の出力を継続する。それにより、トランジスタMP11,MN21がオフし、トランジスタMN11,MP21がオンする。このとき、一次側コイルL11の他端T2から一端T1に向けて電流I1(第3電流)が流れる。所定の時間が経過した後、制御回路11は、Lレベルの制御信号S1〜S4を出力する。
交流結合素子ISO1は、送信回路Tx1から出力された送信信号を、受信信号V34として受信回路Rx1に伝達する。具体的には、交流結合素子ISO1は、一次側コイルL11に流れる電流の電流変化に応じた電圧レベルの受信信号V34を二次側コイルL12に発生させる。
例えば、一次側コイルL11の一端T1から他端T2に向けて一時的に電流I1が流れた場合、二次側コイルL12には、正の起電力(正振幅のパルス信号)が受信信号V34として発生する。一方、一次側コイルL11の他端T2から一端T1に向けて一時的に電流I1が流れた場合、二次側コイルL12には、負の起電力(負振幅のパルス信号)が受信信号V34として発生する。
受信回路Rx1は、交流結合素子ISO1からの受信信号V34に基づいて送信データVINを再生し、出力データVOとして出力する。具体的には、受信回路Rx1は、二次側コイルL12に発生した正振幅のパルス信号に同期して、出力データVOを立ち上げ、二次側コイルL12に発生した負振幅のパルス信号に同期して、出力データVOを立ち下げる。
次に、図3、図4A〜図4Cを参照して、図1に示す半導体集積回路1の動作について説明する。図3は、半導体集積回路1の動作を示すタイミングチャートである。図4A〜図4Cは、送信回路Tx1に設けられたドライブ回路12の各動作状態における等価回路を示す図である。
図4A〜図4Cでは、抵抗素子RP1及びスイッチ素子SWP1がトランジスタMP11に相当し、抵抗素子RP2及びスイッチ素子SWP2がトランジスタMP21に相当し、抵抗素子RN1及びスイッチ素子SWN1がトランジスタMN11に相当し、抵抗素子RN2及びスイッチ素子SWN2がトランジスタMN21に相当する。なお、抵抗素子RP1は、一次側コイルL11の一端T1と電源電圧端子VDD0との間のインピーダンスを、抵抗素子RN1は、一次側コイルL11の一端T1と接地電圧端子GND0との間のインピーダンスを、それぞれ明示的に示したものである。同様に、抵抗素子RP2は、一次側コイルL11の他端T2と電源電圧端子VDD0との間のインピーダンスを、抵抗素子RN2は、一次側コイルL11の他端T2と接地電圧端子GND0との間のインピーダンスをそれぞれ明示的に示したものである。以下の説明では、抵抗素子RP1,RN1,RP2,RN2のそれぞれのインピーダンス値を、インピーダンスRP1,RN1,RP2,RN2と称す。
図3において、初期状態(時刻t0)では、送信データVINがLレベルの状態を保持している。このとき、制御回路11がLレベルの制御信号S1〜S4を出力するため、トランジスタMP11,MP21はオンし、トランジスタMN11,MN21はオフする(図4Aに示す動作状態A)。換言すると、一次側コイルL11の一端T1は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP1(例えば、10Ω)で接続され、一次側コイルL11の他端T2は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP2(例えば、10Ω)で接続される。そのため、一次側コイルL11に電流I1は流れない。したがって、二次側コイルL12の受信信号V34は変化しない。
送信データVINがLレベルからHレベルに変化すると(時刻t1)、制御回路11は、一時的に、Lレベルの制御信号S1,S2の出力を継続し、Hレベルの制御信号S3,S4を出力する。それにより、トランジスタMP11,MN21はオンし、トランジスタMN11,MP21はオフする(図4Bに示す動作状態B)。換言すると、一次側コイルL11の一端T1は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP1で接続され、一次側コイルL11の他端T2は、接地電圧端子GND0と比較的低いインピーダンスRN2(例えば、10Ω)で接続される。そのため、一次側コイルL11の一端T1から他端T2に向けて電流I1が流れる。それにより、二次側コイルL12には、一次側コイルL11の電流変化に応じた正振幅のパルス信号が受信信号V34として発生する。なお、所定の時間が経過した後、制御回路11は、Lレベルの制御信号S1〜S4を出力する。
次に、送信データVINがHレベルの状態を保持している場合(時刻t2)、制御回路11は、Lレベルの制御信号S1〜S4を出力する。それにより、トランジスタMP11,MP21はオンし、トランジスタMN11,MN21はオフする(動作状態A)。換言すると、一次側コイルL11の一端T1は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP1で接続され、一次側コイルL11の他端T2は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP2で接続される。そのため、一次側コイルL11に電流I1は流れない。したがって、二次側コイルL12の受信信号V34は変化しない。
送信データVINがHレベルからLレベルに変化すると(時刻t3)、制御回路11は、一時的に、Hレベルの制御信号S1,S2を出力し、Lレベルの制御信号S3,S4の出力を継続する。それにより、トランジスタMP11,MN21はオフし、トランジスタMN11,MP21はオンする(図4Cに示す動作状態C)。換言すると、一次側コイルL11の一端T1は、接地電圧端子GND0と比較的低いインピーダンスRN1(例えば、10Ω)で接続され、一次側コイルL11の他端T2は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP2で接続される。そのため、一次側コイルL11の他端T2から一端T1に向けて電流I1が流れる。それにより、二次側コイルL12には、一次側コイルL11の電流変化に応じた負振幅のパルス信号が受信信号V34として発生する。なお、所定の時間が経過した後、制御回路11は、Lレベルの制御信号S1〜S4を出力する。
次に、送信データVINがLレベルの状態を保持している場合(時刻t4)、制御回路11は、Lレベルの制御信号S1〜S4を出力する。それにより、トランジスタMP11,MP21はオンし、トランジスタMN11,MN21はオフする(動作状態A)。換言すると、一次側コイルL11の一端T1は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP1で接続され、一次側コイルL11の他端T2は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP2で接続される。そのため、一次側コイルL11に電流I1は流れない。したがって、二次側コイルL12の受信信号V34は変化しない。
受信回路Rx1は、二次側コイルL12に発生する正振幅のパルス信号に同期して出力データVOを立ち上げ(時刻t1)、二次側コイルL12に発生する負振幅のパルス信号に同期して出力データVOを立ち下げる(時刻t3)。
このように、送信回路Tx1は、一次側コイルL11に電流を流さない場合、トランジスタMP11,MP21をオンし、トランジスタMN11,MN21をオフすることにより、一次側コイルL11の両端T1,T2と電源電圧端子VDDとを比較的低いインピーダンス(少なくともコイルの直流抵抗(100Ω程度)より低いインピーダンス)で接続する。それにより、図5に示すように、コモンモード電圧VCMの変動に伴う一次側コイルL11の電圧変動は抑制される。
なお、図5では、送信側チップの接地電圧(GND0)と受信側チップの接地電圧(GND1)との差電圧(コモンモード電圧VCM)の変動が500Vである場合を示している。ここでは、VCM=GND1−GND0と定義する。また、V1、V2はそれぞれ一次側コイルL11の一端(端子T1)および他端(端子T2)の電圧を示し、I1は一次側コイルL11に流れる電流を示す。また、V34は、二次側コイルL12の両端間の電位差を示す。本ケースでは、二次側コイルL12の一端は接地電圧GND1に接続されているので、V34は、GND1から見た2次側コイルL12の他端側の電圧に相当する。このV34が受信信号レベルになる。なお、図5中のVCM,V1,V2の電圧レベル値は、一例を示すものである。
つまり、本実施の形態にかかる送信回路Tx1は、コモンモード電圧VCMが変動した場合でも、一次側コイルの電圧変動を抑制して、精度良く信号伝達すること(誤動作を回避した信号伝達)ができる。
以下、本実施の形態と従来技術それぞれにおけるコモンモード電圧VCMの変動に伴う電圧V2の変動について、図6、7を用いて説明する。なお、ここでは、コモンモード電圧VCMと容量結合成分(CC)の影響で変動するノイズ(GND1が揺れることによるノイズ)のAC成分にのみ着目する。
図6は、VINがLレベル又はHレベルを保った状態での、本実施の形態にかかる送信回路内のドライブ回路の等価回路を示す。前述のように、VINがLレベルのとき、制御回路11がLレベルの制御信号S1〜S4を出力するため、トランジスタMP11、MP21がオンし、トランジスタMN11,MN21がオフしている。したがって、図6は、一次側コイルL11の両端T1,T2にオン状態のトランジスタMP11、MP12を介して電源電圧VDD0が印加された場合における、ドライブ回路の等価回路を示している。ここで、オン状態のトランジスタMP11、MP21はともにオン抵抗Ronを有するものとして近似する。また、一次側コイルL11と二次側コイルL12とは近接して配置されるので、両者の間に形成された寄生容量の容量(CC:容量結合成分)を有する。
また、図1の回路では、二次側コイルL12の一端はGND1に接地され、他端の電圧はV34である。したがって、V34はGND1との電位差として捉えることができる。つまり、V34が、二次側コイルL12の両端の電位差であり、二次側コイルL12の出力となる。
まず、図6に示す等価回路を参照すると、電圧V1,V2,V34は、それぞれ以下の式(1)、式(2)、式(3)のように表すことができる。なお、ここでは、コモンモード電圧VCM及び容量結合成分(CC)の影響で変動するノイズのAC成分にのみ着目しているので、電圧V1,V2、V34を電圧V1(ω),V2(ω)、V34(ω)として記す。

Figure 2013229812

Figure 2013229812

Figure 2013229812
上述のように、ここで、Ccはコイル間に形成された寄生容量の容量値(容量結合成分)、Ronはトランジスタのオン抵抗、L11は一次側コイルL11のインダクタンス、L12は二次側コイルL12のインダクタンス、kは一次側コイルL11と二次側コイルL12との間の結合係数をそれぞれ示す。式(1)〜(3)中では、一次側コイルL11、二次側コイルL12の参照番号を、それぞれインダクタンス値として代用している。
次に、従来技術におけるコモンモード電圧VCMの変動に伴う電圧V2の変動について再度詳細に検討する。図7は、VINがLレベル又はHレベルを保った状態(出力の変化がない状態)での、図39に示す送信回路内のドライブ回路の等価回路を示す。図39に示す従来の回路では、前述のとおり出力の変化がない状態では、一次側コイルの一端がオープンとなる。ここで、図7は、図6との比較のため、仮に図6に示す一次側コイルの一端がオープンであった場合の等価回路として示す。したがって、ここでは、各パラメータならびに構成物の参照番号は図1に構成物と同じにしている。それゆえ、図39の従来回路との対比に当たっては、VDD0が一次側の電源電圧、RonはMP61あるいはMP62のオンしているトランジスタのオン抵抗、L11が一次側コイルのインダクタンス、L12が二次側のインダクタンス、CCが一次側コイルと二次側コイルとの間に形成された寄生容量、V1が端子T2の電圧、V2が端子T1の電圧、GND1がレシーバ(受信回路)の接地電圧、V34が二次側コイルL12の両端間の電位差に相当する。V34が二次側コイルL12の出力に相当するのは図6の場合と同じである。
ここで、図7に示す等価回路を参照すると、電圧V1,V2,V34は、それぞれ以下の式(4)、式(5)、式(6)のように表すことができる。図6の場合と同様に、ここでは、コモンモード電圧VCMと容量結合成分(CC)の影響で変動するノイズのAC成分にのみ着目しているので、電圧V1,V2、V34を電圧V1(ω),V2(ω)、V34(ω)として記す。

Figure 2013229812

Figure 2013229812

Figure 2013229812
式(3)及び式(6)を比較するとわかるように、一次側コイルL11の両端T1,T2にスイッチ素子をONにして電源電圧VDD0を印加させた場合の方が、コモンモード電圧VCMの変動に伴う電圧V2の変動を小さくすることができる。そして上式から明らかなように、図7のケースに比べ図6のケースのほうがコモンモード電圧VCMの変動に伴う電圧V34も小さくできる。また、図7で示したように、従来技術では、送信側コイルの一方の端子をオープン状態に据え置くと、送信回路と受信回路との接地電位の差電圧(VCM)の変動によるノイズを生じ、その結果誤動作を引き起こす怖れがある。
本実施の形態において、受信回路Rx1は、二次側コイルL12に発生した正振幅のパルス信号に同期して、出力データVOを立ち上げ、二次側コイルL12に発生した負振幅のパルス信号に同期して、出力データVOを立ち下げるものとしたが、このほかに図22に示すような受信回路を利用してもよい。また、本実施の形態において、受信回路Rx1は、一次側コイルL11に流れる電流を止める際に二次側コイルL12に発生するパルス信号(カウンターパルス)を除去可能とする構成としてもよい。このような受信回路を利用すれば、受信回路Rx1は、一次側コイルL11に流れる電流を止める際に二次側コイルL12に発生するパルス信号(カウンターパルス)を除去することが可能となる。
<実施の形態2>
上記したように、送信データVINが立ち上がった場合において、一次側コイルL11の一端T1から他端T2に向けて一時的に流れている電流I1を止めると、二次側コイルL12には、一次側コイルL11の電流変化に応じた負の起電力(負振幅のカウンターパルス)が発生する。同様に、送信データVINが立ち下がった場合において、一次側コイルL11の他端T2から一端T1に向けて一時的に流れている電流I1を止めると、二次側コイルL12には、一次側コイルL11の電流変化に応じた正の起電力(正振幅のカウンターパルス)が発生する。そのため、受信回路Rx1は、何も対策しなければ、これらカウンターパルスを、送信データVINの変化に応じて発生した正規のパルス信号として誤って取り込んでしまう可能性がある。つまり、受信回路Rx1は、何も対策しなければ、データの論理値を誤判定してしまう可能性がある。
そこで、受信回路Rx1は、これらカウンターパルスを除去する構成を採用している。以下、受信回路Rx1の具体的構成例について説明する。
(受信回路Rx1の第1の構成例)
図8は、受信回路Rx1の第1の構成例を受信回路Rx1aとして示すブロック図である。図8に示す受信回路Rx1aは、パルス検出回路71と、正パルス判定回路(正パルス判定部)72と、負パルス判定回路(負パルス判定部)73と、ラッチ回路(データ生成部)74と、を有する。
パルス検出回路71は、二次側コイルL12に発生した正振幅及び負振幅のパルス信号(受信信号V34)を検出し、それぞれ検出結果(第1検出結果)d1及び検出結果(第2検出結果)d2として出力する回路である。例えば、受信信号V34の電圧レベルが高レベル側の閾値電圧Vth+以上の場合、パルス検出回路71は、正振幅のパルス信号を検出し、その期間中、Hレベルの検出結果d1を出力する。一方、受信信号V34の電圧レベルが高レベル側の閾値電圧Vth+より低い場合、パルス検出回路71は、正振幅のパルス信号を検出せず、Lレベルの検出結果d1を出力する。同様にして、受信信号V34の電圧レベルが低レベル側の閾値電圧Vth−以下の場合、パルス検出回路71は、負振幅のパルス信号を検出し、その期間中、Hレベルの検出結果d2を出力する。一方、受信信号V34の電圧レベルが低レベル側の閾値電圧Vth−より高い場合、パルス検出回路71は、負振幅のパルス信号を検出せず、Lレベルの検出結果d2を出力する。
正パルス判定回路72は、検出結果d2がHレベルになってから検出結果d1,d2が何れもLレベルになるまでの期間(第1期間)、Lレベル(第1論理値)の判定結果(第1判定結果)s1を出力し、それ以外の期間で検出結果d1がHレベルの場合にHレベル(第2論理値)の判定結果(第1判定結果)s1を出力する。
負パルス判定回路73は、検出結果d1がHレベルになってから検出結果d1,d2が何れもLレベルになるまでの期間(第2期間)、Lレベル(第1論理値)の判定結果(第2判定結果)s2を出力し、それ以外の期間で検出結果d2がHレベルの場合にHレベル(第2論理値)の判定結果(第2判定結果)s2を出力する。
ラッチ回路74は、正パルス判定回路72の判定結果s1と、負パルス判定回路73の判定結果s2と、に基づき出力データVOを出力する。ラッチ回路74は、いわゆる、SRラッチ回路である。ラッチ回路74では、セット入力端子Sに判定結果s1が入力され、リセット入力端子Rに判定結果s2が入力され、出力端子Qから出力データVOが出力される。
続いて、正パルス判定回路72及び負パルス判定回路73の具体的構成について説明する。図9は、正パルス判定回路72の具体的構成の一例を示す図である。図9に示す正パルス判定回路72は、SRラッチ回路721と、論理積回路(以下、単にAND回路と称す)722と、を有する。
SRラッチ回路721では、セット入力端子Sに入力端子IN2の信号(検出結果d2)が入力され、リセット入力端子Rに入力端子IN1の信号(検出結果d1)が入力され、出力端子Qから中間信号が出力される。AND回路722は、入力端子IN1の信号と、SRラッチ回路721からの中間信号と、の論理積(判定結果s1)を出力端子OUTに出力する。
負パルス判定回路73の具体的構成については、正パルス判定回路72と同一の回路構成であるため、その説明を省略する。ただし、正パルス判定回路72では、入力端子IN1に検出結果d1が供給され、入力端子IN2に検出結果d2が供給され、出力端子OUTから判定結果s1が出力される。一方、負パルス判定回路73では、入力端子IN1に検出結果d2が供給され、入力端子IN2に検出結果d1が供給され、出力端子OUTから判定結果s2が出力される。
このような回路構成により、受信回路Rx1aは、正規のパルス信号を検出している期間とカウンターパルスを検出している期間とがオーバーラップしている場合に、カウンターパルスを除去し、精度良く(誤動作を回避して)データを受信(再生)することができる。このとき、送信回路Tx1は、カウンターパルスの振幅を小さくするために一次側コイルに流す電流を微調整する必要が無い。そのため、消費電力の増大も抑制される。
(受信回路Rx1の第2の構成例)
図10は、受信回路Rx1の第2の構成例を受信回路Rx1bとして示すブロック図である。図10に示す受信回路Rx1bは、図8に示す受信回路Rx1aと比較して、遅延回路75をさらに備える。なお、遅延回路75と正パルス判定回路72とにより正パルス判定部が構成される。遅延回路75と負パルス判定回路73とにより負パルス判定部が構成される。
遅延回路75は、パルス検出回路71の検出結果d1,d2の立ち下がりを立ち上がりよりも大きく遅延させて検出結果d1',d2'として出力する回路である。
正パルス判定回路72は、検出結果d1,d2に代えて検出結果d1',d2'に基づいて判定結果s1を出力する。具体的には、正パルス判定回路72では、入力端子IN1に検出結果d1'が供給され、入力端子IN2に検出結果d2'が供給され、出力端子OUTから判定結果s1が出力される。それにより、正パルス判定回路72は、検出結果d2'がHレベルなってから検出結果d1',d2'が何れもLレベルになるまでの期間(第1期間)、Lレベル(第1論理値)の判定結果(第1判定結果)s1を出力し、それ以外の期間で検出結果d1'がHレベルの場合にHレベル(第2論理値)の判定結果(第1判定結果)s1を出力する。
負パルス判定回路73は、検出結果d1,d2に代えて検出結果d1',d2'に基づいて判定結果s2を出力する。具体的には、負パルス判定回路73では、入力端子IN1に検出結果d2'が供給され、入力端子IN2に検出結果d1'が供給され、出力端子OUTから判定結果s2が出力される。それにより、負パルス判定回路73は、検出結果d1'がHレベルになってから検出結果d1',d2'が何れもLレベルになるまでの期間(第2期間)、Lレベル(第1論理値)の判定結果(第2判定結果)s2を出力し、それ以外の期間で検出結果d2'がHレベルの場合にHレベル(第2論理値)の判定結果(第2判定結果)s2を出力する。
図10に示す受信回路Rx1bのその他の回路構成については、図8に示す受信回路Rx1aと同様であるため、その説明を省略する。
このような回路構成により、受信回路Rx1bは、正規のパルス信号を検出している期間とカウンターパルスを検出している期間とがオーバーラップしていなくても、カウンターパルスを除去し、精度良く(誤動作を回避して)データを受信(再生)することができる。このとき、送信回路Tx1は、カウンターパルスの振幅を小さくするために一次側コイルに流す電流を微調整する必要が無い。そのため、消費電力の増大も抑制される。
(受信回路Rx1の第3の構成例)
図11は、受信回路Rx1の第3の構成例を受信回路Rx1cとして示すブロック図である。図11に示す受信回路Rx1cは、図8に示す受信回路Rx1aと比較して、正パルス判定回路72に代えて正パルス判定回路82を備え、負パルス判定回路73に代えて負パルス判定回路83を備える。
正パルス判定回路82は、検出結果d2がHレベルになってから所定期間、Lレベル(第1論理値)の判定結果(第1判定結果)s1を出力し、それ以外の期間で検出結果d1がHレベルの場合にHレベル(第2論理値)の判定結果(第1判定結果)s1を出力する。
負パルス判定回路83は、検出結果d1がHレベルになってから所定期間、Lレベル(第1論理値)の判定結果(第2判定結果)s2を出力し、それ以外の期間で検出結果d2がHレベルの場合にHレベル(第2論理値)の判定結果(第2判定結果)s2を出力する。
続いて、正パルス判定回路82及び負パルス判定回路83の具体的構成について説明する。図12は、正パルス判定回路82の具体的構成の一例を示す図である。図12に示す正パルス判定回路82は、遅延回路821と、AND回路822と、を有する。
遅延回路821は、入力端子IN2の信号(検出結果d2)の立ち下がりを立ち上がりよりも大きく遅延させて出力する。AND回路822は、入力端子IN1の信号(検出結果d1)と、遅延回路821の出力と、の論理積(判定結果s1)を出力端子OUTに出力する。
負パルス判定回路83の具体的構成については、正パルス判定回路82と同一の回路構成であるため、その説明を省略する。ただし、正パルス判定回路82では、入力端子IN1に検出結果d1が供給され、入力端子IN2に検出結果d2が供給され、出力端子OUTから判定結果s1が出力される。一方、負パルス判定回路83では、入力端子IN1に検出結果d2が供給され、入力端子IN2に検出結果d1が供給され、出力端子OUTから判定結果s2が出力される。
このような回路構成により、受信回路Rx1cは、正規のパルス信号を検出してから所定期間中に発生するカウンターパルスを除去し、精度良く(誤動作を回避して)データを受信(再生)することができる。このとき、送信回路Tx1は、カウンターパルスの振幅を小さくするために一次側コイルに流す電流を微調整する必要が無い。そのため、消費電力の増大も抑制される。
<実施の形態3>
図13は、実施の形態3にかかる送信回路の構成例を示す図である。図13に示す送信回路Tx2は、一次側コイルL11に流れる電流I1を止める際に段階的に小さくすることにより、二次側コイルL12に発生するカウンターパルスの振幅を十分に小さくする。それにより、仮に受信回路Rx1がカウンターパルスを除去しない一般的な構成であっても、精度の高い(誤動作を回避した)信号伝達が可能である。以下、具体的に説明する。
なお、送信回路Tx2は、図1に示す送信回路Tx1に対応する。また、送信回路Tx2を備えた半導体集積回路2は、図1に示す半導体集積回路1に対応する。
図13に示す送信回路Tx2は、制御回路21と、ドライブ回路22と、を有する。ドライブ回路22は、PチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MP11〜MP14,MP21〜MP24と、NチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MN11〜MN14,MN21〜MN24と、を有する。
トランジスタ(第3トランジスタ)MP11〜MP14では、それぞれ、ソースが電源電圧端子VDD0に接続され、ドレインが一次側コイルL11の一端T1に接続され、ゲートに制御回路11からの制御信号S1が供給される。より具体的には、トランジスタMP11〜MP14のゲートには、それぞれ、制御信号S1[0]〜S1[3]が供給される。トランジスタ(第4トランジスタ)MN11〜MN14では、それぞれ、ソースが接地電圧端子GND0に接続され、ドレインが一次側コイルL11の一端T1に接続され、ゲートに制御回路11からの制御信号S2が供給される。より具体的には、トランジスタMN11〜MN14のゲートには、それぞれ、制御信号S2[0]〜S2[3]が供給される。
トランジスタ(第1トランジスタ)MP21〜MP24では、それぞれ、ソースが電源電圧端子VDD0に接続され、ドレインが一次側コイルL11の他端T2に接続され、ゲートに制御回路11からの制御信号S3が供給される。より具体的には、トランジスタMP21〜MP24のゲートには、それぞれ、制御信号S3[0]〜S3[3]が供給される。トランジスタ(第2トランジスタ)MN21〜MN24では、それぞれ、ソースが接地電圧端子GND0に接続され、ドレインが一次側コイルL11の他端T2に接続され、ゲートに制御回路11からの制御信号S4が供給される。より具体的には、トランジスタMN21〜MN24のゲートには、それぞれ、制御信号S4[0]〜S4[3]が供給される。
制御回路21は、送信データVINに基づいてトランジスタMP11〜MP14,MN11〜MN14,MP21〜MP24,MN21〜MN24のオンオフを制御するための制御信号S1〜S4を生成する回路である。
半導体集積回路2のその他の構成及び動作については、図1に示す半導体集積回路1と同様であるため、各要素に同一の符号を付して重複する説明を省略する。
次に、図14、図15A〜図15Eを参照して、送信回路Tx2を備えた半導体集積回路2の動作について説明する。図14は、半導体集積回路2の動作を示すタイミングチャートである。図15A〜図15Eは、送信回路Tx1に設けられたドライブ回路22の各動作状態における等価回路を示す図である。
図15A〜図15Eでは、抵抗素子RP1及びスイッチ素子SWP1がトランジスタMP11〜MP14に相当し、抵抗素子RP2及びスイッチ素子SWP2がトランジスタMP21〜MP24に相当し、抵抗素子RN1及びスイッチ素子SWN1がトランジスタMN11〜MN14に相当し、抵抗素子RN2及びスイッチ素子SWN2がトランジスタMN21〜MN24に相当する。なお、抵抗素子RP1は、一次側コイルL11の一端T1と電源電圧端子VDD0との間のインピーダンスを、抵抗素子RN1は、一次側コイルL11の一端T1と接地電圧端子GND0との間のインピーダンスを、それぞれ明示的に示したものである。同様に、抵抗素子RP2は、一次側コイルL11の他端T2と電源電圧端子VDD0との間のインピーダンスを、抵抗素子RN2は、一次側コイルL11の他端T2と接地電圧端子GND0との間のインピーダンスをそれぞれ明示的に示したものである。以下の説明では、抵抗素子RP1,RN1,RP2,RN2のそれぞれのインピーダンス値を、インピーダンスRP1,RN1,RP2,RN2と称す。
図14において、初期状態(時刻t0)では、送信データVINがLレベルの状態を保持している。このとき、制御回路21がLレベルの制御信号S1〜S4を出力するため、トランジスタMP11〜MP14,MP21〜MP24はオンし、トランジスタMN11〜MN14,MN21〜MN24はオフする(図15Aに示す動作状態A)。換言すると、一次側コイルL11の一端T1は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP1(例えば、10Ω)で接続され、一次側コイルL11の他端T2は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP2(例えば、10Ω)で接続される。そのため、一次側コイルL11に電流I1は流れない。したがって、二次側コイルL12の受信信号V34は変化しない。
送信データVINがLレベルからHレベルに変化すると(時刻t1)、制御回路21は、Lレベルの制御信号S1,S2及びHレベルの制御信号S3,S4を出力する。それにより、トランジスタMP11〜MP14,MN21〜MN24はオンし、トランジスタMN11〜MN14,MP21〜MP24はオフする(図15Bに示す動作状態B)。換言すると、一次側コイルL11の一端T1は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP1で接続され、一次側コイルL11の他端T2は、接地電圧端子GND0と比較的低いインピーダンスRN2(例えば、10Ω)で接続される。そのため、一次側コイルL11の一端T1から他端T2に向けて電流I1(第1電流)が流れる。それにより、二次側コイルL12には、一次側コイルL11の電流変化に応じた正振幅のパルス信号が受信信号V34として発生する。
その後、制御回路21は、4ビット幅の制御信号S3,S4をそれぞれ1ビットずつHレベルからLレベルに変化させる(時刻t2〜t3)。それにより、トランジスタMP21〜MP24が順にオフからオンに切り替わり、トランジスタMN21〜MN24が順にオンからオフに切り替わる(図15Cに示す動作状態C)。それにより、一次側コイルL11の一端T1から他端T2に向けて流れている電流I1は段階的に小さくなっていき、最終的にゼロになる。そのため、二次側コイルL12に発生する負振幅のカウンターパルスの振幅は十分に小さくなる。なお、この場合のように、通常よりも少ない電流を第2電流(又は中間電流)とも称する。
なお、制御信号S3,S4の変化期間中(時刻t2〜t3)、一次側コイルL11の他端T2は、比較的低い並列インピーダンス(RP2・RN2)/(RP2+RN2)で電源電圧端子VDD0及び接地電圧端子GND0に接続されている。したがって、この変化期間中にコモンモード電圧VCMが変動した場合でも、一次側コイルL11の電圧変動は抑制される。
次に、送信データVINがHレベルの状態を保持している場合(時刻t4)、制御回路21は、Lレベルの制御信号S1〜S4を出力する。それにより、トランジスタMP11〜MP14,MP21〜MP24はオンし、トランジスタMN11〜MN14,MN21〜MN24はオフする(動作状態A)。換言すると、一次側コイルL11の一端T1は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP1で接続され、一次側コイルL11の他端T2は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP2(例えば、10Ω)で接続される。そのため、一次側コイルL11に電流I1は流れない。したがって、二次側コイルL12の受信信号V34は変化しない。
送信データVINがHレベルからLレベルに変化すると(時刻t5)、制御回路21は、Hレベルの制御信号S1,S2及びLレベルの制御信号S3,S4を出力する。それにより、トランジスタMP11〜MP14,MN21〜MN24はオフし、トランジスタMN11〜MN14,MP21〜MP24はオンする(図15Dに示す動作状態D)。換言すると、一次側コイルL11の一端T1は、接地電圧端子GND0と比較的低いインピーダンスRN1(例えば、10Ω)で接続され、一次側コイルL11の他端T2は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスRP2で接続される。そのため、一次側コイルL11の他端T2から一端T1に向けて電流I1が流れる。それにより、二次側コイルL12には、一次側コイルL11の電流変化に応じた負振幅のパルス信号が受信信号V34として発生する。
その後、制御回路21は、4ビット幅の制御信号S1,S2をそれぞれ1ビットずつHレベルからLレベルに変化させる(時刻t6〜t7)。それにより、トランジスタMP11〜MP14が順にオフからオンに切り替わり、トランジスタMN11〜MN14が順にオンからオフに切り替わる(図15Eに示す動作状態E)。それにより、一次側コイルL11の他端T2から一端T1に向けて流れている電流I1は段階的に小さくなっていき、最終的にゼロになる。そのため、二次側コイルL12に発生する正振幅のカウンターパルスの振幅は十分に小さくなる。
なお、制御信号S1,S2の変化期間中(時刻t6〜t7)、一次側コイルL11の一端T1は、比較的低い並列インピーダンス(RP1・RN1)/(RP1+RN1)で電源電圧端子VDD0及び接地電圧端子GND0に接続されている。したがって、この変化期間中にコモンモード電圧VCMが変動した場合でも、一次側コイルL11の電圧変動は抑制される。
受信回路Rx1は、二次側コイルL12に発生する正振幅のパルス信号に同期して出力データVOを立ち上げ(時刻t1)、二次側コイルL12に発生する負振幅のパルス信号に同期して出力データVOを立ち下げる(時刻t5)。
このように、本実施の形態にかかる送信回路Tx1は、一次側コイルL11に流れる電流を段階的に小さくして止めることにより、二次側コイルL12に発生するカウンターパルスの振幅を十分に小さくする。それにより、仮に受信回路Rx1がカウンターパルスを除去しない一般的な構成であっても、精度の高い(誤動作を回避した)信号伝達が可能である。さらに、本実施の形態にかかる送信回路Tx2は、制御信号S1〜S4の何れかが段階的に変化している期間中、一次側コイルL11の両端T1,T2と、電源電圧端子VDD0及び接地電圧端子GND0と、の間の並列インピーダンスを比較的低い値(少なくともコイルの直流抵抗(100Ω程度)より低い値。例えば、20Ω以下)に維持している。それにより、本実施の形態にかかる送信回路Tx2は、当該制御信号の変化期間中にコモンモード電圧VCMが変動した場合でも、一次側コイルL11の電圧変動を抑制して、精度良く信号伝達すること(誤動作を回避した信号伝達)ができる。本実施例にあっては、VCM変動によるノイズの影響を抑えた上で、カウンターパルスも抑えることが可能となり、誤動作を回避した信号伝達ができる。
なお、本実施の形態では、端子T1に接続されるPチャネルMOSトランジスタ(MP11〜MP14)、NチャネルMOSトランジスタ(MN11〜MN14)、端子T2に接続されるPチャネルMOSトランジスタ(MP21〜MP24)、NチャネルMOSトランジスタ(MN21〜MN24)をそれぞれ4つ備える、4段構成の場合を示した(例えば、端子T1に接続されるPチャネルMOSトランジスタの総合の駆動能力を4段階に切り替えられる)。しかしながら、これに限られず、各トランジスタが2つ以上設けられる構成に適宜変更可能である。また、上記した並列インピーダンスは、常に一定である必要はなく、少なくともコイルの直流抵抗より低い値に維持されていれば良い。
<実施の形態4>
本実施の形態にかかる送信回路Tx2は、実施の形態3の場合と比較して、各トランジスタのオンオフのタイミングを変更することにより、二次側コイルL12に発生させるパルス信号の振幅をさらに大きくする。それにより、さらに精度の高い(誤動作を回避した)信号伝達が可能である。本実施の形態にかかる送信回路Tx2の構成及びそれを備えた半導体集積回路2の構成については、実施の形態3と同様であるため、各要素に同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図16は、本実施の形態にかかる半導体集積回路2の動作を示すタイミングチャートである。以下では、図14に示すタイミングチャートと異なる内容についてのみ説明する。
例えば、送信データVINがLレベルからHレベルに変化すると(時刻t0')、制御回路21は、4ビット幅の制御信号S1,S2をそれぞれ1ビットずつLレベルからHレベルに変化させる(時刻t0'〜t1)。それにより、トランジスタMP11〜MP14が順にオンからオフに切り替わり、トラジスタMN11〜MN14が順にオフからオンに切り替わる。それにより、一次側コイルL11の他端T2から一端T1に向けて徐々に電流I1が流れ始める。
なお、制御信号S1,S2の変化期間中(時刻t0'〜t1)、一次側コイルL11の一端T1は、比較的低い並列インピーダンス(RP1・RN1)/(RP1+RN1)で電源電圧端子VDD0及び接地電圧端子GND0に接続されている。したがって、この変化期間中にコモンモード電圧VCMが変動した場合でも、一次側コイルL11の電圧変動は抑制される。
トランジスタMP11〜MP14が何れもオフし、トランジスタMN11〜MN14が何れもオンすると、制御回路21は、制御信号S1,S2を一斉にHレベルからLレベルに変化させ、かつ、制御信号S3,S4を一斉にLレベルからHレベルに変化させる(時刻t1)。それにより、トランジスタMP11〜MP14,MN21〜MN24はオンし、トランジスタMN11〜MN14,MP21〜MP24はオフする。そのため、それまでとは逆向きの、一次側コイルL11の一端T1から他端T2に向けて電流I1が流れ始める。つまり、一次側コイルL11に流れる電流I1が大きく変化する。なお、このときの電流変化(dI1/dt)は、図14の場合と比較して約2倍である。それにより、二次側コイルL12には、振幅の大きな正振幅のパルス信号が受信信号V34として発生する。
時刻t1〜t4での動作については、図14の時刻t1〜t4と同様であるため、その説明を省略する。
一方、送信データVINがHレベルからLレベルに変化すると(時刻t4')、制御回路21は、4ビット幅の制御信号S3,S4をそれぞれ1ビットずつLレベルからHレベルに変化させる(時刻t4'〜t5)。それにより、トランジスタMP21〜MP24が順にオンからオフに切り替わり、トランジスタMN21〜MN24が順にオフからオンに切り替わる。それにより、一次側コイルL11の一端T1から他端T2に向けて徐々に電流が流れ始める。
なお、制御信号S3,S4の変化期間中(時刻t4'〜t5)、一次側コイルL11の他端T2は、比較的低い並列インピーダンス(RP2・RN2)/(RP2+RN2)で電源電圧端子VDD0及び接地電圧端子GND0に接続されている。したがって、この変化期間中にコモンモード電圧VCMが変動した場合でも、一次側コイルL11の電圧変動は抑制される。
トランジスタMP21〜MP24が何れもオフし、トランジスタMN21〜MN24が何れもオンすると、制御回路21は、制御信号S3,S4を一斉にHレベルからLレベルに変化させ、かつ、制御信号S1,S2を一斉にLレベルからHレベルに変化させる(時刻t5)。それにより、トランジスタMP11〜MP14,MN21〜MN24はオフし、トランジスタMN11〜MN14,MP21〜MP24はオンする。そのため、それまでとは逆向きの、一次側コイルL11の他端T2から一端T1に向けて電流I1が流れ始める。つまり、一次側コイルL11に流れる電流I1が大きく変化する。なお、このときの電流変化(dI1/dt)は、図14の場合と比較して約2倍である。それにより、二次側コイルL12には、振幅の大きな正振幅のパルス信号が受信信号V34として発生する。
時刻t5〜t7での動作については、図14の時刻t5〜t7と同様であるため、その説明を省略する。
このように、本実施の形態にかかる送信回路Tx2は、二次側コイルL12に発生させるパルス信号の振幅を大きくすることにより、さらに精度良く信号伝達すること(誤動作を回避した信号伝達)ができる。
なお、本実施の形態では、4段のトランジスタが設けられた場合を例に説明したが、これに限られず、2段以上のトランジスタが設けられる構成に適宜変更可能である。また、上記した並列インピーダンスは、常に一定である必要はなく、比較的低い値に維持されていれば良い。
<実施の形態5>
図17は、実施の形態5にかかる送信回路の構成例を示す図である。図17に示す送信回路Tx3では、実施の形態3の場合と異なり、一次側コイルL11の一端T1側で用いられるトラジスタと、他端T2側で用いられるトランジスタと、が共通のトランジスタによって共用される。以下、具体的に説明する。
なお、送信回路Tx3は、送信回路Tx2に対応する。また、送信回路Tx3を備えた半導体集積回路3は、半導体集積回路2に対応する。
図17に示す送信回路Tx3は、制御回路31と、ドライブ回路32と、を有する。ドライブ回路32は、PチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MP31〜MP34,Tr1,Tr3と、NチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MN31〜MN34と、PチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタとからなるトランスミッションゲートTr2,Tr4と、を有する。なお、Tr1〜Tr4により、一次側コイルL11の両端T1,T2と、電源電圧端子VDD0及びノード(第1ノード)TAILと、の間の接続経路を切り替える切替部が構成される。
トランジスタMP31〜MP34では、それぞれ、ソースが電源電圧端子VDD0に接続され、ドレインがノードTAILに接続され、ゲートに制御回路31からの制御信号S1が供給される。より具体的には、トランジスタMP31〜MP34のゲートには、それぞれ、制御信号S1[0]〜S1[3]が供給される。トランジスタMN31〜MN34では、それぞれ、ソースが接地電圧端子GND0に接続され、ドレインがノードTAILに接続され、ゲートに制御回路31からの制御信号S2が供給される。より具体的には、トランジスタMN31〜MN34のゲートには、それぞれ、制御信号S2[0]〜S2[3]が供給される。
トランジスタTr1では、ソースが電源電圧端子VDD0に接続され、ドレインが一次側コイルL11の一端T1に接続され、ゲートに切替信号DLYDの反転信号が供給される。トランスミッションゲートTr2では、第1端子がノードTAILに接続され、第2端子が一次側コイルL11の一端T1に接続され、NMOS側のゲートに切替信号DLYDの反転信号が供給され、PMOS側のゲートに切替信号DLYDが供給される。
トランジスタTr3では、ソースが電源電圧端子VDD0に接続され、ドレインが一次側コイルL11の他端T2に接続され、ゲートに切替信号DLYDが供給される。トランスミッションゲートTr4では、第1端子がノードTAILに接続され、第2端子が一次側コイルL11の他端T2に接続され、NMOS側のゲートに切替信号DLYDが供給され、PMOS側のゲートに切替信号DLYDの反転信号が供給される。
なお、トランスミッションゲートTr2,Tr4が用いられることにより、ノードTAILの電位が電源電圧VDD0付近にまで上昇した場合でも、それぞれ、ノードTAILと一次側コイルL11の一端T1及び他端T2との間の導通状態を維持できる。
制御回路31は、送信データVINに基づいてトランジスタMP31〜MP34,MN31〜MN34のオンオフを制御するための制御信号S1,S2を生成する。さらに、制御回路31は、送信データVINに応じた切替信号DLYDを出力する。例えば、制御回路31は、送信データVINがLレベルの場合にLレベルの切替信号DLYDを出力し、送信データVINがHレベルの場合にHレベルの切替信号DLYDを出力する。
半導体集積回路3のその他の構成及び動作については、半導体集積回路2と同様であるため、各要素に同一の符号を付して重複する説明を省略する。
次に、図18を参照して、送信回路Tx3を備えた半導体集積回路3の動作について説明する。図18は、半導体集積回路3の動作を示すタイミングチャートである。なお、以下では、図14に示すタイミングチャートと異なる内容についてのみ説明する。
例えば、送信データVINがLレベルの場合、制御回路31は、Lレベルの切替信号DLYDを出力する。それにより、トランジスタTr1,トランスミッションゲートTr4がオフし、トランスミッションゲートTr2,トランジスタTr3がオンする。つまり、一次側コイルL11の一端T1とノードTAILとがトランスミッションゲートTr2を介して導通し、一次側コイルL11の他端T2と電源電圧端子VDD0とがトランジスタTr3を介して導通する。このとき、トランジスタMP31〜MP34,MN31〜MN34は、それぞれ、図13に示すトランジスタMP11〜MP14,MN11〜MN14と同様の働きをする。
一方、送信データVINがHレベルの場合、制御回路31は、Hレベルの切替信号DLYDを出力する。それにより、トランジスタTr1,トランスミッションゲートTr4がオンし、トランスミッションゲートTr2,トランジスタTr3がオフする。つまり、一次側コイルL11の一端T1と電源電圧端子VDD0とがトランジスタTr1を介して導通し、一次側コイルL11の他端T2とノードTAILとがトランスミッションゲートTr4を介して導通する。このとき、トランジスタMP31〜MP34,MN31〜MN34は、それぞれ、図13に示すトランジスタMP21〜MP24,MN21〜MN24と同様の働きをする。
制御信号S1,S2は、それぞれ、送信データVINがLレベルの場合に、図13における制御信号S1,S2として用いられ、送信データVINがHレベルの場合に、図13における制御信号S3,S4として用いられる。
図18に示すタイミングチャートのその他の動作については、図14に示すタイミングチャートの場合と同様であるため、その説明を省略する。
このように、本実施の形態にかかる送信回路Tx3は、実施の形態3と同等の効果を奏することができる。さらに、本実施の形態にかかる送信回路Tx3は、ドライブ回路内のトランジスタの数を少なくすることができるため、回路規模の増大を抑制することができる。なお、本実施の形態にかかる送信回路Tx3は、トランジスタのオンオフのタイミングを変更することにより、実施の形態4と同等の効果を奏することもできる。
<実施の形態6>
本実施の形態にかかる送信回路Tx1は、一次側コイルL11に流れる電流I1を緩やかに止めることにより、二次側コイルL12に発生するカウンターパルスの振幅を十分に小さくする。それにより、仮に受信回路Rx1がカウンターパルスを除去しない一般的な構成であっても、精度の高い(誤動作を回避した)信号伝達が可能である。本実施の形態にかかる送信回路Tx1の構成及びそれを備えた半導体集積回路1の構成については、実施の形態1と同様であるため、各要素に同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図19は、本実施の形態にかかる半導体集積回路1の動作を示すタイミングチャートである。以下では、図3に示すタイミングチャートと異なる内容についてのみ説明する。
例えば、送信データVINがLレベルからHレベルに変化すると(時刻t1)、制御回路11は、Lレベルの制御信号S1,S2及びHレベルの制御信号S3,S4を出力する。それにより、トランジスタMP11,MN21はオンし、トランジスタMN11,MP21はオフする。そのため、一次側コイルL11の一端T1から他端T2に向けて電流I1が流れる。それにより、二次側コイルL12には、一次側コイルL11の電流変化に応じた正振幅のパルス信号が受信信号V34として発生する。
その後、制御回路11は、制御信号S3,S4をHレベルからLレベルに緩やかに変化させる。それにより、トランジスタMP21が緩やかにオフからオンに切り替わり、トランジスタMN21が緩やかにオンからオフに切り替わる。それにより、一次側コイルL11の一端T1から他端T2に向けて流れている電流I1は緩やかに小さくなり、最終的にゼロになる。そのため、二次側コイルL12に発生する負振幅のカウンターパルスの振幅は十分に小さくなる。
なお、制御信号S3,S4の変化期間中、一次側コイルL11の他端T2は、比較的低い並列インピーダンス(RP2・RN2)/(RP2+RN2)で電源電圧端子VDD0及び接地電圧端子GND0に接続されている。したがって、この変化期間中にコモンモード電圧VCMが変動した場合でも、一次側コイルL11の電圧変動は抑制される。
一方、送信データVINがHレベルからLレベルに変化すると(時刻t3)、制御回路11は、Hレベルの制御信号S1,S2及びLレベルの制御信号S3,S4を出力する。それにより、トランジスタMP11,MN21はオフし、トランジスタMN11,MP21はオンする。そのため、一次側コイルL11の他端T2から一端T1に向けて電流I1が流れる。それにより、二次側コイルL12には、一次側コイルL11の電流変化に応じた負振幅のパルス信号が受信信号V34として発生する。
その後、制御回路11は、制御信号S1,S2をHレベルからLレベルに緩やかに変化させる。それにより、トランジスタMP11が緩やかにオフからオンに切り替わり、トランジスタMN11が緩やかにオンからオフに切り替わる。それにより、一次側コイルL11の他端T2から一端T1に向けて流れている電流I1は緩やかに小さくなり、最終的にゼロになる。そのため、二次側コイルL12に発生する正振幅のカウンターパルスの振幅は十分に小さくなる。
なお、制御信号S1,S2の変化期間中、一次側コイルL11の一端T1は、比較的低い並列インピーダンス(RP1・RN1)/(RP1+RN1)で電源電圧端子VDD0及び接地電圧端子GND0に接続されている。したがって、この変化期間中にコモンモード電圧VCMが変動した場合でも、一次側コイルL11の電圧変動は抑制される。
受信回路Rx1は、二次側コイルL12に発生する正振幅のパルス信号に同期して出力データVOを立ち上げ(時刻t1)、二次側コイルL12に発生する負振幅のパルス信号に同期して出力データVOを立ち下げる(時刻t3)。
このように、本実施の形態にかかる送信回路Tx1は、一次側コイルL11に流れる電流を緩やかに止めることにより、二次側コイルL12に発生するカウンターパルスの振幅を十分に小さくする。それにより、仮に受信回路Rx1がカウンターパルスを除去しない一般的な構成であっても、精度の高い(誤動作を回避した)信号伝達が可能である。さらに、本実施の形態にかかる送信回路Tx1は、制御信号S1〜S4の何れかが緩やかに変化している期間中、一次側コイルL11の両端T1,T2と、電源電圧端子VDD0及び接地電圧端子GND0と、の間の並列インピーダンスを比較的低い値(少なくともコイルの直流抵抗(100Ω程度)より低い値。例えば20Ω以下)に維持している。それにより、本実施の形態にかかる送信回路Tx1は、当該制御信号の変化期間中にコモンモード電圧VCMが変動した場合でも、一次側コイルL11の電圧変動を抑制して、精度良く信号伝達すること(誤動作を回避した信号伝達)ができる。
<実施の形態7>
図20は、実施の形態7にかかる送信回路の構成例を示す図である。図20に示す送信回路Tx4では、実施の形態6の場合と異なり、一次側コイルL11の一端T1側で用いられるトランジスタと、他端T2側で用いられるトランジスタと、が共通のトランジスタによって共用される。以下、具体的に説明する。
なお、送信回路Tx4は、送信回路Tx1に対応する。また、送信回路Tx4を備えた半導体集積回路4は、半導体集積回路1に対応する。
図20に示す送信回路Tx4は、制御回路41と、ドライブ回路42と、を有する。ドライブ回路42は、PチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MP31,Tr1,Tr3と、NチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MN31と、トランスミッションゲートTr2,Tr4と、を有する。
トランジスタMP31では、ソースが電源電圧端子VDD0に接続され、ドレインがノードTAILに接続され、ゲートに制御回路41からの制御信号S1が供給される。トランジスタMN31では、ソースが接地電圧端子GND0に接続され、ドレインがノードTAILに接続され、ゲートに制御回路41からの制御信号S2が供給される。
トランジスタTr1では、ソースが電源電圧端子VDD0に接続され、ドレインが一次側コイルL11の一端T1に接続され、ゲートに切替信号DLYDの反転信号が供給される。トランスミッションゲートTr2では、第1端子がノードTAILに接続され、第2端子が一次側コイルL11の一端T1に接続され、NMOS側のゲートに切替信号DLYDの反転信号が供給され、PMOS側のゲートに切替信号DLYDが供給される。
トランジスタTr3では、ソースが電源電圧端子VDD0に接続され、ドレインが一次側コイルL11の他端T2に接続され、ゲートに切替信号DLYDが供給される。トランスミッションゲートTr4では、第1端子がノードTAILに接続され、第2端子が一次側コイルL11の他端T2に接続され、NMOS側のゲートに切替信号DLYDが供給され、PMOS側のゲートに切替信号DLYDの反転信号が供給される。
なお、トランスミッションゲートTr2,Tr4が用いられることにより、ノードTAILの電位が電源電圧VDD0付近にまで上昇した場合でも、それぞれ、ノードTAILと一次側コイルL11の一端T1及び他端T2との間の導通状態を維持できる。
制御回路41は、送信データVINに基づいてトランジスタMP31,MN31のオンオフを制御するための制御信号S1,S2を生成する。さらに、制御回路41は、送信データVINに応じた切替信号DLYDを出力する。例えば、制御回路41は、送信データVINがLレベルの場合にLレベルの切替信号DLYDを出力し、送信データVINがHレベルの場合にHレベルの切替信号DLYDを出力する。
半導体集積回路4のその他の構成及び動作については、半導体集積回路1と同様であるため、各要素に同一の符号を付して重複する説明を省略する。
次に、図21を参照して、送信回路Tx4を備えた半導体集積回路4の動作について説明する。図21は、半導体集積回路4の動作を示すタイミングチャートである。なお、以下では、図19に示すタイミングチャートと異なる内容についてのみ説明する。
例えば、送信データVINがLレベルの場合、制御回路41は、Lレベルの切替信号DLYDを出力する。それにより、トランジスタTr1,トランスミッションゲートTr4がオフし、トランスミッションゲートTr2,トランジスタTr3がオンする。つまり、一次側コイルL11の一端T1とノードTAILとがトランスミッションゲートTr2を介して導通し、一次側コイルL11の他端T2と電源電圧端子VDD0とがトランジスタTr3を介して導通する。このとき、トランジスタMP31,MN31は、それぞれ、図1に示すトランジスタMP11,MN11と同様の働きをする。
一方は、送信データVINがHレベルの場合、制御回路41は、Hレベルの切替信号DLYDを出力する。それにより、トランジスタTr1,トランスミッションゲートTr4がオンし、トランスミッションゲートTr2,トランジスタTr3がオフする。つまり、一次側コイルL11の一端T1と電源電圧端子VDD0とがトランジスタTr1を介して導通し、一次側コイルL11の他端T2とノードTAILとがトランスミッションゲートTr4を介して導通する。このとき、トランジスタMP31,MN31は、それぞれ、図1に示すトランジスタMP21,MN21と同様の働きをする。
制御信号S1,S2は、それぞれ、送信データVINがLレベルの場合に、図1における制御信号S1,S2として用いられ、送信データVINがHレベルの場合に、図1における制御信号S3,S4として用いられる。
図21に示すタイミングチャートのその他の動作については、図19に示すタイミングチャートの場合と同様であるため、その説明を省略する。
このように、本実施の形態にかかる送信回路Tx4は、実施の形態6と同等の効果を奏することができる。
<実施の形態8>
図22は、実施の形態8にかかる送信回路の構成例を示す図である。図22に示す送信回路Tx5は、他の実施の形態と異なり、一次側コイルに流す電流の向きが一方向のみである。
より具体的には、例えば、送信回路Tx5は、一次側コイルに流す電流の向きに代えて、一次側コイルに連続的にパルス電流を流すか否かにより送信データVINの論理値を表現する。あるいは、送信回路Tx5は、一次側コイルに流す電流の向きに代えて、一次側コイルに流す電流パルスの数の違いにより送信データVINの立ち上がり及び立ち下がりを表現する。
図22に示す送信回路Tx5は、制御回路51と、ドライブ回路52と、を有する。ドライブ回路52は、PチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MP51と、NチャネルMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)MN51と、を有する。なお、図22には、一次側コイルL51及び二次側コイルL52からなる交流結合素子ISO5と、受信回路Rx5と、が示されている。
一次側コイルL51の一端T1は、電源電圧端子VDD0に接続される。トランジスタMN51では、ソースが接地電圧端子GND0に接続され、ドレインが一次側コイルL51の他端T2に接続され、ゲートに制御回路51からの制御信号PLSが供給される。トランジスタMP51では、ソースが電源電圧端子VDD0に接続され、ドレインが一次側コイルL51の他端T2に接続され、ゲートに制御回路51からの制御信号IDLEが供給される。
二次側コイルL52の一端は、電源電圧端子VDD1に接続される。受信回路Rx5は、二次側コイルL52の他端の電圧(受信信号VR)に基づいて送信データVINを再生し、出力データVOとして出力する。
図23の例では、送信データVINがLレベルの場合、制御回路51は、Lレベルの制御信号PLS及びLレベルの制御信号IDLEを出力する。それにより、トランジスタMN51はオフし、トランジスタMP51はオンする。このとき、一次側コイルL51の他端T2は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスで接続される。また、一次側コイルL51の一端T1は、電源電圧端子VDD0に接続されている。そのため、一次側コイルL51に電流は流れない。
一方、送信データVINがHベルの場合、制御回路51は、H,Lを交互に繰り返す制御信号PLSを出力し、Hレベルの制御信号IDLEを出力する。それにより、トランジスタMN51はオンオフを繰り返し、トランジスタMP51はオフする。それにより、一次側コイルL51には連続するパルス電流が流れる。
また、図24の例では、送信データVINに変化がない場合、制御回路51は、Lレベルの制御信号PLS及びLレベルの制御信号IDLEを出力する。それにより、トランジスタMN51はオフし、トランジスタMP51はオンする。このとき、一次側コイルL51の他端T2は、電源電圧端子VDD0と比較的低いインピーダンスで接続される。また、一次側コイルL51の一端T1は、電源電圧端子VDD0に接続されている。そのため、一次側コイルL51に電流は流れない。
一方、送信データVINが変化すると、制御回路51は、制御信号PLSを1回又は2回立ち上げ、制御信号IDLEを1回又は2回立ち上げる。それにより、トランジスタMN51は1回又は2回オンし、トランジスタMP51は1回又は2回オフする。それにより、一次側コイルL51には、1回又は2回のパルス電流が流れる。
このように、送信回路Tx5は、一次側コイルL51に電流を流さない場合、トランジスタMP51をオンし、MN51をオフすることにより、一次側コイルL11の両端T1,T2と電源電圧端子VDDとを比較的低いインピーダンスで接続する。それにより、コモンモード電圧VCMの変動に伴う一次側コイルL51の電圧変動は抑制される。つまり、本実施の形態にかかる送信回路Tx5は、コモンモード電圧VCMが変動した場合でも、一次側コイルの電圧変動を抑制して、精度良く信号伝達すること(誤動作を回避した信号伝達)ができる。
以上のように、上記実施の形態1〜8にかかる送信回路は、一次側コイルL51に電流を流さない場合、一次側コイルの両端と電源電圧VDD0とを比較的低いインピーダンスで接続する。それにより、コモンモード電圧VCMの変動に伴う一次側コイルL51の電圧変動は抑制される。
さらに、一次側コイルに通常よりも少ない電流(第2電流)を流す場合でも、一次側コイルの両端と、電源電圧VDD0及び接地電圧端子GNDと、を比較的低いインピーダンスで接続する。それにより、それにより、コモンモード電圧VCMの変動に伴う一次側コイルL51の電圧変動は抑制される。
(半導体集積回路1〜8のその他の実装状態の例)
半導体集積回路1〜8の実装状態は、図2に示した実装状態に限られるものではない。以下、代表して、半導体集積回路1のその他の実装状態の例について、図25〜図36を用いて説明する。なお、図25〜図35は、交流結合素子ISO1としてトランスフォーマが用いられた場合の実装状態の例では、図36は、交流結合素子ISO1としてGMR素子が用いられた場合の実装状態の例である。
図25に示す実装状態では、半導体チップCHP0に、送信回路Tx1が形成され、半導体チップCHP1に、交流結合素子ISO1を構成する一次側コイルL11及び二次側コイルL12と、受信回路Rx1と、が形成される。さらに、半導体チップCHP0には、送信回路Tx1の出力に接続されたパッドが形成される。また、半導体チップCHP1には、一次側コイルL11の両端にそれぞれ接続されたパッドが形成される。そして、送信回路Tx1は、これらパッドとボンディングワイヤWとを介して、半導体チップCHP1に形成された一次側コイルL11と接続される。
なお、図25に示す実装状態では、一次側コイルL11及び二次側コイルL12が、それぞれ一つの半導体チップ内において上下方向に積層される第1の配線層及び第2の配線層に形成されている。
図26に示す実装状態では、図2と異なり、一次側コイルL11及び二次側コイルL12が同一の配線層に形成されている。図27に示す実装状態では、図25と異なり、一次側コイルL11及び二次側コイルL12が同一の配線層に形成されている。
図28に示す実装状態では、図2と異なり、一次側コイルL11が2つの巻線により形成され、二次側コイルL12がセンタータップを挟んで2つの巻線により形成される。なお、二次側コイルL12のセンタータップは、別途設けられたパッド及びボンディングワイヤWを介して、半導体チップCHP1側の接地電圧端子GND1に接続される。
図29に示す実装状態では、図25と異なり、一次側コイルL11が2つの巻線により形成され、二次側コイルL12がセンタータップを挟んで2つの巻線により形成される。なお、二次側コイルL12のセンタータップは、半導体チップCHP1側の接地電圧端子GND1に接続される。
図30に示す実装状態では、半導体チップCHP0に送信回路Tx1が形成され、半導体チップCHP1に受信回路Rx1が形成され、半導体チップCHP0,CHP1とは異なる半導体チップCHP3に交流結合素子ISO1を構成する一次側コイルL11及び二次側コイルL12が形成される。さらに、半導体チップCHP0には、送信回路Tx1の出力に接続されたパッドが形成される。半導体チップCHP1には、受信回路Rx1の入力に接続されたパッドが形成される。また、半導体チップCHP3には、一次側コイルL11の両端にそれぞれ接続されたパッド及び二次側コイルL12の両端にそれぞれ接続されたパッドが形成される。そして、送信回路Tx1は、これらパッド及びボンディングワイヤWを介して、半導体チップCHP3に形成された一次側コイルL11と接続される。また、受信回路Rx1は、これらパッド及びボンディングワイヤWを介して、半導体チップCHP3に形成された二次側コイルL12と接続される。
なお、図30に示す実装状態では、一次側コイルL11と二次側コイルL12とが、それぞれ一つの半導体チップにおいて上下方向に積層される第1の配線層及び第2の配線層に形成される。
図31及び図32に示す実装状態では、半導体チップCHP0に送信回路Tx1及び一次側コイルL11が形成され、半導体チップCHP1に受信回路Rx1及び二次側コイルL12が形成され、半導体チップCHP0と半導体チップCHP1とは、積層された状態において、一次側コイルL11の中心位置と二次側コイルL12の中心位置とが同一直線状になるように配置される。
図33に示す実装状態では、共通の半導体チップCHP4上に送信回路Tx1、受信回路Rx1、交流結合素子ISO1を構成する一次側コイルL11及び二次側コイルL12が形成される。図33の例では、一次側コイルL11と二次側コイルL12とが、それぞれ半導体チップCHP4上において上下方向に積層される第1の配線層と第2の配線層に形成される。そして、送信回路Tx1が配置される領域と受信回路Rx1が配置される領域とは、半導体チップCHP4の基板中に形成される絶縁層により互いに絶縁される。
図34及び図35は、図33に示す半導体チップCHP4の基板の断面図である。図34に示す例では、送信回路Tx1が形成される領域と受信回路Rx1が形成される領域とが絶縁層により電気的に分断される。そして、一次側コイルL11及び二次側コイルL12は、受信回路Rx1が形成される領域に設けられる。一方、図35に示す例では、送信回路Tx1が形成される領域と受信回路Rx1が形成される領域とが絶縁層により電気的に分断される。そして、一次側コイルL11及び二次側コイルL12は、送信回路Tx1が形成される領域に設けられる。
図36は、交流結合素子ISO1として用いられるトランスフォーマを、GMR素子に置き換えたものである。より具体的には、一次側コイルL11をそのままにして、二次側コイルL12をGMR素子R12に置き換えたものである。
上記したように、交流結合素子ISO1の種類、交流結合素子ISO1の配置に関しては、趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更可能である。なお、ここでは、交流結合素子ISO1が半導体チップ上に形成される場合を例に説明したが、これに限られない。交流結合素子ISO1は、外付け部品として設けられても良い。
(製品への適用事例)
上記実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路の制御対象は、例えば、パワートランジスタである。この場合、上記実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路は、受信回路によって再生されたデータVOに応じてパワートランジスタのオンオフを制御することにより、電源と負荷との間の導通状態を制御する。
さらに、上記実施の形態1〜8にかかる半導体集積回路は、例えば、図37に示すような、モータ(負荷)を駆動するインバータ装置に適用される。図37に示すインバータ装置は、ハイサイド側及びローサイド側にそれぞれ3つのゲートドライバを有し、マイコンから出力されたPWM変調された送信データ(例えばUH,UL)に基づき、モータに流れる電流(例えばIU)をアナログ的に制御する(図38参照)。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
上記実施の形態では、一次側コイルL11に電流を流さない場合、当該一次側コイルL11の両端T1,T2と、電源電圧端子VDD0と、を比較的低いインピーダンスで接続する場合を例に説明したが、これに限られない。一次側コイルL11に電流を流さない場合、一次側コイルL11の両端T1,T2と、接地電圧端子GND0と、を比較的低いインピーダンスで接続するようにしても良い。ただし、一次側コイルL11の両端T1,T2と電源電圧端子VDD0とを接続した場合の方が、電流を流し始めるときに、NチャネルMOSトランジスタ(例えば、トランジスタMN21)をオフからオンに切り替えればよいため、電流変化をより大きくすることができる。
上記実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない
(付記1)
一次側コイルと二次側コイルとによって構成される交流結合素子を介して、絶縁された受信回路に信号を送信する送信回路であって、
一端が第1電源に接続された前記一次側コイルの他端と、第1及び第2電源と、の間にそれぞれ設けられた第1及び第2トランジスタと、
前記一次側コイルに電流を流さない場合、前記第1トランジスタをオンし、前記第2トランジスタをオフする制御回路と、を備えた送信回路。
(付記2)
前記制御回路は、前記一次側コイルに第1電流を流す場合、前記第1トランジスタをオフし、前記第2トランジスタをオンする、付記1に記載の送信回路。
(付記3)
前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流より小さい第2電流を流す場合、前記第1トランジスタをオンし、前記第2トランジスタをオンする、付記2に記載の送信回路。
(付記4)
前記制御回路は、前記一次側コイルに流れる前記第1電流を止める場合、前記第1トランジスタを、オンからオフに切り替えるときよりも緩やかにオフからオンに切り替えるとともに、前記第2トランジスタを、オフからオンに切り替えるときよりも緩やかにオンからオフに切り替える、付記2に記載の送信回路。
(付記5)
並列接続された複数の前記第1トランジスタと、
並列接続された複数の前記第2トランジスタと、を備え、
前記制御回路は、前記一次側コイルに電流を流さない場合、前記複数の第1トランジスタをオンし、前記複数の第2トランジスタをオンする、付記1に記載の送信回路。
(付記6)
前記制御回路は、前記一次側コイルに第1電流を流す場合、前記複数の第1トランジスタをオフし、前記複数の第2トランジスタをオンする、付記5に記載の送信回路。
(付記7)
前記制御回路は、前記一次側コイルの前記第1電流よりも小さい第2電流を流す場合、前記複数の第1トランジスタのうち少なくとも一つをオンし、前記複数の第2トランジスタのうち少なくとも一つをオンする、付記6に記載の送信回路。
(付記8)
前記制御回路は、前記一次側コイルに流れる前記第1電流を止める場合、前記複数の第1トランジスタを順にオフからオンに切り替えるとともに、前記複数の第2トランジスタを順にオンからオフに切り替える、付記6に記載の送信回路。
(付記9)
前記一次側コイルの一端と、前記第1及び第2電源と、の間にそれぞれ設けられた第3及び第4トランジスタをさらに備え、
前記制御回路は、前記一次側コイルに電流を流さない場合、前記第1及び第3トランジスタをオンし、前記第2及び第4トランジスタをオフする、付記1に記載の送信回路。
(付記10)
前記制御回路は、前記一次側コイルに第1電流を流す場合、前記第1及び第4トランジスタをオフし、前記第2及び第3トランジスタをオンする、付記9に記載の送信回路。
(付記11)
前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流よりも小さい第2電流を流す場合、前記第1乃至第3トランジスタをオンし、前記第4トランジスタをオフする、付記10に記載の送信回路。
(付記12)
前記制御回路は、前記一次側コイルに流れる前記第1電流を止める場合、前記第1トランジスタを、オンからオフに切り替えるときよりも緩やかにオフからオンに切り替えるとともに、前記第2トランジスタを、オフからオンに切り替えるときよりも緩やかにオンからオフに切り替える、付記10に記載の送信回路。
(付記13)
前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流を流す場合、前記第1及び第4トランジスタをオンし、前記第2及び第3トランジスタをオフした後、前記第1及び第4トランジスタをオンからオフに切り替え、前記第2及び第3トランジスタをオフからオンに切り替える、付記9に記載の送信回路。
(付記14)
並列接続された複数の前記第1トランジスタと、
並列接続された複数の前記第2トランジスタと、
並列接続された複数の前記第3トランジスタと、
並列接続された複数の前記第4トランジスタと、を備え、
前記制御回路は、前記一次側コイルに電流を流さない場合、前記複数の第1及び第3トランジスタをオンし、前記複数の第2及び第4トランジスタをオンする、付記9に記載の送信回路。
(付記15)
前記制御回路は、前記一次側コイルに第1電流を流す場合、前記複数の第1及び第4トランジスタをオフし、前記複数の第2及び第3トランジスタをオンする、付記14に記載の送信回路。
(付記16)
前記制御回路は、前記一次側コイルの前記第1電流よりも小さい第2電流を流す場合、前記複数の第3トランジスタをオンし、前記複数の第4トランジスタをオフし、前記複数の第1トランジスタのうち少なくとも一つをオンし、前記複数の第2トランジスタのうち少なくとも一つをオンする、付記15に記載の送信回路。
(付記17)
前記制御回路は、前記一次側コイルに流れる前記第1電流を止める場合、前記複数の第1トランジスタを順にオフからオンに切り替えるとともに、前記複数の第2トランジスタを順にオンからオフに切り替える、付記15に記載の送信回路。
(付記18)
前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流を流す場合、前記複数の第1及び第4トランジスタをオンし、前記複数の第2及び第3トランジスタをオフした後、前記複数の第1及び第4トランジスタをオンからオフに切り替え、前記複数の第2及び第3トランジスタをオフからオンに切り替える、付記14に記載の送信回路。
(付記19)
外部から供給されるデータに応じたパルス信号を生成し、送信信号として出力する付記1〜18のいずれか一項に記載の送信回路と、
受信信号に基づいて前記データを再生する受信回路と、
前記送信回路と前記受信回路とを絶縁するとともに、前記送信信号を前記受信信号として伝達する交流結合素子と、を備えた半導体集積回路。
(付記20)
一次側コイルと二次側コイルとによって構成される交流結合素子を介して、絶縁された受信回路に信号を送信する送信回路であって、
一端が第1電源に接続された前記一次側コイルの他端と、第1及び第2電源と、の間にそれぞれ設けられた第1及び第2トランジスタと、
前記第1及び第2トランジスタをオンすることにより、前記一次側コイルに中間電流を流す制御回路と、を備えた送信回路。
(付記21)
前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流とは逆向きの第3電流を流す場合、前記第1及び第4トランジスタをオンし、前記第2及び第3トランジスタをオフする、付記9に記載の送信回路。
(付記22)
前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流より小さい第2電流を流す場合、前記一次側コイルの他端と、前記第1及び第2電源と、の間の並列インピーダンスを略一定に保つように、前記第1トランジスタをオンし、前記第2トランジスタをオンする、付記2に記載の送信回路。
(付記23)
前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流よりも小さい第2電流を流す場合、前記一次側コイルの他端と、前記第1及び第2電源と、の間の並列インピーダンスを略一定に保つように、前記複数の第1トランジスタのうち少なくとも一つをオンし、前記複数の第2トランジスタのうち少なくとも一つをオンする、付記6に記載の送信回路。
(付記24)
前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流よりも小さい第2電流を流す場合、前記一次側コイルの他端と、前記第1及び第2電源と、の間の並列インピーダンスを略一定に保つように、前記第1乃至第3トランジスタをオンし、前記第4トランジスタをオフする、付記10に記載の送信回路。
(付記25)
前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流よりも小さい第2電流を流す場合、前記一次側コイルの他端と、前記第1及び第2電源と、の間の並列インピーダンスを略一定に保つように、前記複数の第3トランジスタをオンし、前記複数の第4トランジスタをオフし、前記複数の第1トランジスタのうち少なくとも一つをオンし、前記複数の第2トランジスタのうち少なくとも一つをオンする、付記15に記載の送信回路。
(付記26)
一次側コイルと二次側コイルとによって構成される交流結合素子を介して、絶縁された受信回路に信号を送信する送信回路であって、
前記一次側コイルの一端及び他端と、第1電源及び第1ノードと、の間の接続経路を相補的に切り替える切替部と、
前記第1ノードと、前記第1電源及び第2電源と、の間にそれぞれ設けられた第1及び第2トランジスタと、
前記一次側コイルに電流を流さない場合、前記第1トランジスタをオンし、前記第2トランジスタをオフする制御回路と、を備えた送信回路。
1〜4 半導体集積回路
11,21,31,41,51 制御回路
12,22,32,42,52 ドライブ回路
71 パルス検出回路
72,82 正パルス判定回路
73,83 負パルス判定回路
74 ラッチ回路
75,821 遅延回路
721 SRラッチ回路
722,822 論理積回路
CHP0,CHP1,CHP3,CHP4 半導体チップ
ISO1,ISO5 交流結合素子
L11,L51 一次側コイル
L12,L52 二次側コイル
MP11〜MP14,MP21〜MP24,MP31〜MP34 トランジスタ
MN11〜MN14,MN21〜MN24,MN31〜MN34 トランジスタ
MP51,MN51,Tr1,Tr3 トランジスタ
Tr2,Tr4 トランスミッションゲート
Pd パッド
PKG0 半導体パッケージ
R12 GMR素子
Rx1,Rx1a〜Rx1c,Rx5 受信回路
Tx1〜Tx5 送信回路
W ボンディングワイヤ

Claims (20)

  1. 一次側コイルと二次側コイルとによって構成される交流結合素子を介して、絶縁された受信回路に信号を送信する送信回路であって、
    一端が第1電源に接続された前記一次側コイルの他端と、第1及び第2電源と、の間にそれぞれ設けられた第1及び第2トランジスタと、
    前記一次側コイルに電流を流さない場合、前記第1トランジスタをオンし、前記第2トランジスタをオフする制御回路と、を備えた送信回路。
  2. 前記制御回路は、前記一次側コイルに第1電流を流す場合、前記第1トランジスタをオフし、前記第2トランジスタをオンする、請求項1に記載の送信回路。
  3. 前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流より小さい第2電流を流す場合、前記第1トランジスタをオンし、前記第2トランジスタをオンする、請求項2に記載の送信回路。
  4. 前記制御回路は、前記一次側コイルに流れる前記第1電流を止める場合、前記第1トランジスタを、オンからオフに切り替えるときよりも緩やかにオフからオンに切り替えるとともに、前記第2トランジスタを、オフからオンに切り替えるときよりも緩やかにオンからオフに切り替える、請求項2に記載の送信回路。
  5. 並列接続された複数の前記第1トランジスタと、
    並列接続された複数の前記第2トランジスタと、を備え、
    前記制御回路は、前記一次側コイルに電流を流さない場合、前記複数の第1トランジスタをオンし、前記複数の第2トランジスタをオンする、請求項1に記載の送信回路。
  6. 前記制御回路は、前記一次側コイルに第1電流を流す場合、前記複数の第1トランジスタをオフし、前記複数の第2トランジスタをオンする、請求項5に記載の送信回路。
  7. 前記制御回路は、前記一次側コイルの前記第1電流よりも小さい第2電流を流す場合、前記複数の第1トランジスタのうち少なくとも一つをオンし、前記複数の第2トランジスタのうち少なくとも一つをオンする、請求項6に記載の送信回路。
  8. 前記制御回路は、前記一次側コイルに流れる前記第1電流を止める場合、前記複数の第1トランジスタを順にオフからオンに切り替えるとともに、前記複数の第2トランジスタを順にオンからオフに切り替える、請求項6に記載の送信回路。
  9. 前記一次側コイルの一端と、前記第1及び第2電源と、の間にそれぞれ設けられた第3及び第4トランジスタをさらに備え、
    前記制御回路は、前記一次側コイルに電流を流さない場合、前記第1及び第3トランジスタをオンし、前記第2及び第4トランジスタをオフする、請求項1に記載の送信回路。
  10. 前記制御回路は、前記一次側コイルに第1電流を流す場合、前記第1及び第4トランジスタをオフし、前記第2及び第3トランジスタをオンする、請求項9に記載の送信回路。
  11. 前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流よりも小さい第2電流を流す場合、前記第1乃至第3トランジスタをオンし、前記第4トランジスタをオフする、請求項10に記載の送信回路。
  12. 前記制御回路は、前記一次側コイルに流れる前記第1電流を止める場合、前記第1トランジスタを、オンからオフに切り替えるときよりも緩やかにオフからオンに切り替えるとともに、前記第2トランジスタを、オフからオンに切り替えるときよりも緩やかにオンからオフに切り替える、請求項10に記載の送信回路。
  13. 前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流を流す場合、前記第1及び第4トランジスタをオンし、前記第2及び第3トランジスタをオフした後、前記第1及び第4トランジスタをオンからオフに切り替え、前記第2及び第3トランジスタをオフからオンに切り替える、請求項9に記載の送信回路。
  14. 並列接続された複数の前記第1トランジスタと、
    並列接続された複数の前記第2トランジスタと、
    並列接続された複数の前記第3トランジスタと、
    並列接続された複数の前記第4トランジスタと、を備え、
    前記制御回路は、前記一次側コイルに電流を流さない場合、前記複数の第1及び第3トランジスタをオンし、前記複数の第2及び第4トランジスタをオンする、請求項9に記載の送信回路。
  15. 前記制御回路は、前記一次側コイルに第1電流を流す場合、前記複数の第1及び第4トランジスタをオフし、前記複数の第2及び第3トランジスタをオンする、請求項14に記載の送信回路。
  16. 前記制御回路は、前記一次側コイルの前記第1電流よりも小さい第2電流を流す場合、前記複数の第3トランジスタをオンし、前記複数の第4トランジスタをオフし、前記複数の第1トランジスタのうち少なくとも一つをオンし、前記複数の第2トランジスタのうち少なくとも一つをオンする、請求項15に記載の送信回路。
  17. 前記制御回路は、前記一次側コイルに流れる前記第1電流を止める場合、前記複数の第1トランジスタを順にオフからオンに切り替えるとともに、前記複数の第2トランジスタを順にオンからオフに切り替える、請求項15に記載の送信回路。
  18. 前記制御回路は、前記一次側コイルに前記第1電流を流す場合、前記複数の第1及び第4トランジスタをオンし、前記複数の第2及び第3トランジスタをオフした後、前記複数の第1及び第4トランジスタをオンからオフに切り替え、前記複数の第2及び第3トランジスタをオフからオンに切り替える、請求項14に記載の送信回路。
  19. 外部から供給されるデータに応じたパルス信号を生成し、送信信号として出力する請求項1〜18のいずれか一項に記載の送信回路と、
    受信信号に基づいて前記データを再生する受信回路と、
    前記送信回路と前記受信回路とを絶縁するとともに、前記送信信号を前記受信信号として伝達する交流結合素子と、を備えた半導体集積回路。
  20. 一次側コイルと二次側コイルとによって構成される交流結合素子を介して、絶縁された受信回路に信号を送信する送信回路であって、
    一端が第1電源に接続された前記一次側コイルの他端と、第1及び第2電源と、の間にそれぞれ設けられた第1及び第2トランジスタと、
    前記第1及び第2トランジスタをオンすることにより、前記一次側コイルに中間電流を流す制御回路と、を備えた送信回路。
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