JP2013229335A - 管内流制御方法、管路要素、流体機器および流体機器システム - Google Patents

管内流制御方法、管路要素、流体機器および流体機器システム Download PDF

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Abstract

【課題】管路要素の形状の最適化において、変動する流れに追随することができ、設置スペースに制限がある場合や既設配管を利用しなければならない場合に全体形状を最適化することができる管内流制御方法、管路要素、流体機器および流体機器システムの提供。
【解決手段】流体16が通流する第1の通路を有する第1の管路と、前記第1の通路に接続され前記第1の通路よりも径が小さい第2の通路(縮小管24)を備える第2の管路と、前記第1及び第2の通路の境界部の下流側における前記第2の管路内部または第2の管路内表面に設けられた1以上の一対の電極9と、1以上の一対の電極9間に電圧を印加する電源とを設けて、1以上の一対の電極9付近にプラズマ17を発生させることによって前記第1の通路から第2の通路方向への誘起気流7を発生させる気流発生手段とを備える。
【選択図】図17

Description

本発明は、管内流制御方法、管路要素、流体機器および流体機器システムに関する。
流体機器や流体機器システムにおける動力低減は、省エネルギーの観点から重要性が高まっている。また、流体機器や流体機器システムに起因する振動や騒音の抑制は、プラントの安全性確保、作業環境向上の観点から非常に重要である。流体機器や流体機器システムを構成する管路要素は、平行管路、管路入口、異径管路、広がり管路、縮小管路、曲がり管路、分岐管路、分配管路、合流管路、集合管路、管路出口、弁、コック、ダンパ等の様々な要素で構成されているが、各要素についての損失等の特性については従来から多くの研究者によって研究されており、これに基づいて損失や振動騒音等の課題を解決するための方法が研究されている(たとえば非特許文献1参照)。
特に、各管路要素の形状の最適化が試みられてきた(たとえば特許文献1〜4参照)。
たとえば特許文献1で示されたスイング逆止弁は、弁全開時に弁体の背後に剥離渦が生じないよう、弁体の後方の流路の形状を工夫することで圧力損失を低減できるとされている。
また、特許文献2で示された流体抵抗の低減された流体輸送配管は、通常のU字ベンドの曲がり管部分を平行方向から3次元方向に曲線的に傾斜させた変形曲がり管で構成することにより、流体の摩擦抵抗を低減することができるとされている。
また、特許文献3で示された曲がり部を有する流体通路は、流体通路の曲がり部の曲がり内側を流れる流体とその曲がり部の外側を流れる流体との速度差を低減する構造を備える曲がり部を有することにより、管路内部の剥離現象を抑制して圧力損失を低減できるとされている。
また、特許文献4で示された送風ダクトは、円筒ダクトから幅方向に広がる送風流路部を介して吹き出し部から空気流を噴出すように構成された送風ダクトにおいて、送風流路部の形状を工夫することで、送風流路部内での流れの剥離や噴流状の衝突を緩和して空力騒音を低減できるとされている。
技術資料 管路・ダクトの流体抵抗(日本機械学会編、丸善)
特開平8−105556号公報 特開平10−252715号公報 特開2003−254490号公報 特開2006−38443号公報
以上のような従来の施策はすべて管路要素の形状を最適化することにより実現されてきた。しかし、形状の最適化だけで達成できる性能には限界があるのに加え、変動する流れには追随することができない、設置スペースに制限がある場合や既設配管を利用しなければならない場合に全体形状を最適化することができない等の課題がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、本発明の管内流制御方法は、流体が通流する第1の通路を有する第1の管路と、前記第1の通路に接続され前記第1の通路よりも径が小さい第2の通路を備える第2の管路と、前記第1及び第2の通路の境界部の下流側における前記第2の管路内部または第2の管路内表面に設けられた1以上の一対の電極と、前記1以上の一対の電極間に電圧を印加する電源とを設けて、前記1以上の一対の電極付近にプラズマを発生させることによって前記第2の通路から第1の通路方向への気流を発生させる気流発生手段とを備える管路要素における管内流制御方法において、前記1以上の一対の電極間に電圧を印加するステップと、前記電圧の印加によって前記流体の一部をプラズマ化して、前記第2の通路から第1の通路方向への気流を発生させるステップとを備えることを特徴とする。
流体の一部をプラズマ化することにより、流れを制御することができる現象については、発明者は、プラズマの作用により気流を発生させる気流発生装置において確認している。このプラズマ気流発生装置によれば非常に薄い層状の流れを、適宜制御しながら発生させることが可能となり、流れの境界層の速度分布を変化させたり、層流から乱流への遷移を強制的に引き起こしたり、渦を発生消滅させたりすることで気流制御が実現できる。
また、これと似た現象として、従来より知られているコロナ放電に由来するイオン風現象がある。コロナ放電を用いる場合は上記の気流発生装置に比べると投入可能な電力がむやみに高くできない低い等の問題はあるが、誘起気流を生成できるので気流制御が可能である。
本発明はプラズマによって管路要素内の管内流を制御することを目的としているので、流体の一部をプラズマ化する方法としては上記の気流発生装置に限らずコロナ放電を用いてもよい。また、管内の流体を非接触でプラズマ化したい場合には、誘導結合型やマイクロ波導入型のプラズマ発生方法を用いてもよい。
いずれのプラズマ発生方法を用いても印加電圧や周波数等の電気的特性を制御することで、誘起される気流の大きさや周期を適宜制御できるので、時間的に変動する気流に対して、機器の特性をリアルタイムで追随させることができる。
本発明の管内流制御方法、管路要素、流体機器および流体機器システムによって、動力低減による省エネルギーや、振動・騒音の低減による安全性確保、作業環境向上が可能になる。
気流発生装置の第1の構成図である。 誘起気流の時間変化を説明する図である。 気流発生装置の第2の構成図である。 誘起気流の別の時間変化を説明する図である。 誘起気流のさらに別の時間変化を説明する図である。 気流発生装置の第3の構成図である。 気流発生装置の第4の構成図である。 気流発生装置の第5の構成図である。 直管の助走区間の説明図である。 直管の発達した流れの説明図である。 管路入口通常の流路の説明図である。 気流発生装置の第6の構成図である。 管路入口のオリフィスがある流路の説明図である。 断面積が急変する管路(拡大管)の説明図である。 気流発生装置の第7の構成図である。 断面積が急変する管路(縮小管)の説明図である。 気流発生装置の第8の構成図である。 円錐型ディフューザの説明図である。 円錐型ディフューザの別の説明図である。 円錐型ディフューザのさらに別の説明図である。 2次元ディフューザの説明図である。 断面形状の変わるディフューザの説明図である。 後部切断の短縮ディフューザの説明図である。 内面の渦の説明図である。 境界層制御つきディフューザの説明図である。 ノズル(細まり管)の説明図である。 ノズル(細まり管)の別の説明図である。 ノズル(細まり管)のさらに別の説明図である。 重ね継ぎ手管の説明図である。 仕切弁の説明図である。 半開時の仕切弁の説明図である。 全開時の仕切弁の説明図である。 ちょう型弁の説明図である。 ホック・ボール弁の説明図である。 曲がり管の説明図である。 ベンドの説明図である。 ベンドの別の説明図である。 エルボの説明図である。 案内羽根入りベンドの説明図である。 案内羽根入りベンドの別の説明図である。 ねじ込み式エルボの説明図である。 曲がりディフューザの説明図である。 曲がりディフューザの別の説明図である。 流体機器の実施例の説明図である。 流体機器の実施例の別の説明図である。 流体機器システムの実施例の説明図である。
以下、本発明に係る管内流制御方法、管路要素、流体機器、流体機器システムの実施例について、図面を参照しながら説明する。
実施例1では、管内流制御方法について説明する。
まず、放電プラズマを利用した気流発生装置について説明する。図1は気流発生装置1の一例を示したものである。気流発生装置1は、誘電体2内に埋設された第1の電極3と、この電極3と誘電体2の表面からの距離を同じにし、かつ誘電体2の表面と水平な方向にずらして離間され、誘電体2内に埋設された第2の電極4と、ケーブル5を介して電極3、4間に電圧を印加する放電用電源6とから構成されている。
誘電体2は、公知な固体の誘電材料で構成される。誘電体2を構成する材料として、具体的には、アルミナやガラス、マイカなどの無機絶縁物、ポリイミド、ガラスエポキシ、ゴムなどの有機絶縁物などの電気的絶縁材料が挙げられるが、これらに限られるものではなく、気流発生装置が使用される環境下において公知な固体の誘電材料から適宜に選択される。
電極3,4としては公知な固体の導電材料から適宜に選択できるが、一般的な銅板を使用することもできるので、気流発生装置自体の厚みを数100μm以下で構成することが容易に可能である。
次に、この気流発生装置1によって誘起気流が発生する現象について説明する。この気流発生装置1に放電用電源6から第1の電極と第2の電極との間に電圧が印加され、一定の閾値以上の電位差となると、第1の電極3と第2の電極4との間に放電が誘起される。
本装置では、第1の電極3と第2の電極4間に誘電体2を介在させているので、高温下や含塵環境下においてもアーク放電にはいたらずに安定に放電を維持することが可能なバリア放電が生じ、低温プラズマが生成される。このバリア放電においては、アーク放電に至らないため、気体をほとんど加熱せずに気体を電離して電子およびイオンを生成することができる。生成された電子やイオンは、電界によって駆動され、それらが気体分子と衝突することで運動量が気体分子に移行する。すなわち、放電を生じることで電極付近に誘起気流7を発生することができる。この誘起流7の大きさや向きは、電極に印加する電圧、周波数、電流波形、デューティ比などの電流電圧特性を変化させることで制御可能である。
上記したような大気圧下におけるバリア放電において、電極3、4間に直流電圧を印加すると、放電の進展とともに誘電体2の表面に電荷が蓄積して電極、3,4間の電界が緩和され、最終的には電界が空間の電離を維持できなくなり、放電が停止する。この放電の停止を防止するためには、誘電体2の表面に蓄電された電荷を除去することが必要であり、そのためには、電極3,4間に、パルス状の正負の両極性電圧である交番電圧や交流電圧を印加する必要がある。このように電極3,4間に交番電圧または交流電圧を印加することで、持続的にバリア放電を行うことが可能となる。
ここで、電極3,4間に交番電圧を印加すると、印加される電圧の極性によって、電極3,4間にかかる電界の向きが逆転する。そのため、電子やイオンが中性気体分子に与える運動量の向きも電圧の極性によって逆転する。その結果、印加される電圧の極性によって、気流発生装置1の表面、すなわち誘電体2の表面に沿って発生した誘起気流7の流れる方向は反転する。また、電圧の極性を交互に変化させることで、その変化に伴って誘起気流7の流れる方向も変化するので、図2のように誘起気流7の流速は所定の位置で振動する。
気流発生装置1を図3のように構成することもできる。本例の気流発生装置1は誘電体2の表面と同一面に露出された電極3と、この電極3と誘電体2の表面からの距離を異にし、かつ誘電体2の表面と水平な方向にずらして離間され、誘電体2内に埋設された電極4と、ケーブル5を介して電極3,4間に電圧を印加する放電用電源6とから構成されている。
この気流発生装置1においても、放電用電源6によって電極3,4間に、所定値以下の周波数の交流電圧や交番電圧を印加すると、図4に示すように、気流発生装置1の表面、すなわち誘電体2の表面に沿って流れる方向が反転し、かつ、それぞれの方向に向かう流速が異なって振動する誘起気流7を発生させることができる。
本気流発生装置1では、電極3を露出させることで空間にかかる電界強度を高めることができるので、電極3が誘電体2内に埋設されている場合よりも、より低い印加電圧で駆動することが可能となる。また印加する電圧値を調整することで図5に示すように、印加された電圧値に伴う気流速度を得ることもできる。上述のように印加電圧の調整によって、時間平均的に一方向に流れる誘起気流7を発生させることもできる。
図6は、特に金属の構造物表面にプラズマによる誘起気流7(以下にプラズマ気流とも呼ぶ)を生成したい場合に有効な気流発生装置の構成である。気流発生装置1は、誘電体からなる誘電ブロック8と、誘電ブロック8内に埋設された電極9と、ケーブル5を介して金属からなる構造体10と電極9との間に電圧を印加する放電用電源6とから構成されている。
電極9は、平板状の電極で構成されている。ここで、例えば、誘電ブロック8としてセラミックスを用いた場合には、セラミックスを積層で作成し、その途中に金属の薄板を挿入したり、金属ペーストを塗布することで電極9を構成することができる。積層時にセラミックスに曲率をもたせることにより、任意の形状の誘電ブロック8が成形可能となり、管路などの複雑な形状に対応した気流発生装置1を作製することができる。
図6に示すように、気流発生装置1は、金属などの導電体からなる構造体10に形成された溝部に設置される。この設置の際、電極9が配設された誘電ブロック8の側面11を構造体10に密着させることが好ましい。このように誘電ブロック8の側面11を構造体10に密着させて放電空隙を作らないことで、側面11と構造体10との間における誘電体バリア放電を防止し、誘電ブロック8の表面上においては、誘電体バリア放電を発生させることができる。
また、図6に示すように、誘電ブロック8の側面11と対向する側の側面12と構造体10との間には、所定の幅の空隙13を設けることが好ましい。この空隙13を設けることで、構造体10と誘電ブロック8の熱膨張率が異なる場合に生じる熱膨張による破損などを防止することができる。
図6の構成によれば、セラミックス等の誘電体で覆われた電極を1本、構造物のくぼみに配置するだけで、所定の誘起気流7を得ることができるため、既設管路への取り付け等に有効である。
一方、気流発生装置の電極構成として、従来より知られているコロナ放電に由来するイオン風現象を用いることもできる。
図7は、気流発生装置の他例を示したものである。気流発生装置1は、誘電体表面に露出した第1の電極3と、この電極からずらして離間され、誘電体表面に露出した第2の電極4、ケーブル5を介して電極3,4間に電圧を印加する放電用電源6とから構成されている。
誘電体2は、公知な固体の誘電材料で構成される。誘電体2を構成する材料として、具体的には、アルミナやガラス、マイカなどの無機絶縁物、ポリイミド、ガラスエポキシ、ゴムなどの有機絶縁物などの電気的絶縁材料が挙げられるが、これらに限られるものではなく、気流発生装置が使用される環境下において公知な固体の誘電材料から適宜に選択される。
電極3,4としては、公知な固体の導電材料から適宜選択可能であるが、一般的な銅板も使用することができるので気流発生装置自体の厚みを数100μm以下で構成することが容易に可能である。
次に、この気流発生装置によって誘起気流が発生する現象について説明する。この気流発生装置1に放電用電源6から第1の電極3と第2の電極4との間に電圧が印加され、一定の閾値以上の電位差となると、第1の電極3と第2の電極4との間に放電が誘起される。
放電は、はじめ、電極近傍だけに電離領域が限定されたコロナ放電となる。電極3,4同志がまったく対称でない場合、どちらかの電極だけにコロナ放電が発生することもある。電圧をさらに増加させていくと、両方の電極間を短絡させるアーク放電に移行するが、アーク放電では、放電のエネルギーが気体を加熱するのに使われるため、熱を気流制御に利用したい場合を除いては、アークが生じない電圧で使用するのが望ましい。
コロナ放電が生じている状態では、電極近傍で電離によって生じた電子またはイオンは、対向する電極との間に形成されている電界によって加速される。この電子またはイオンが気体分子に衝突することで運動量が気体分子に移行する。すなわち、放電を印加することで電極付近に誘起気流7を発生することができる。この誘起気流7の大きさや向きは、電極に印加する電圧、周波数、電流波形、デューティ比などの電流電圧特性を変化させることで制御可能である。
上記したような大気圧下におけるコロナ放電においては、電極表面への電荷の蓄積は考慮しなくてよいので、電極3,4間に直流電圧を印加することが好適であるが、交流電圧を印加しても気流誘起現象は実現可能である。
ここで、電極3,4間に交番電圧を印加すると、印加される電圧の極性によって、電極3,4間にかかる電界の向きが逆転する。そのため、電子やイオンが中性気体分子に与える運動量の向きも電圧の極性によって逆転する。その結果、印加される電圧の極性によって、気流発生装置1の表面、すなわち誘電体2の表面に沿って発生した誘起気流7の流れる方向は反転する。また、電圧の極性を交互に変化させることで、その変化に伴って誘起気流7の流れる方向も変化し、図2のように、誘起気流7は所定の位置で振動する。
図8は、特に金属の構造物表面にプラズマ気流を生成したい場合に有効な気流発生装置1の構成図である。気流発生装置1は、誘電体からなる誘電ブロック8と、誘電ブロック表面に露出された電極9と、ケーブル5を介して金属からなる構造体10と電極9との間に電圧を印加する放電用電源6とから構成されている。
電極9は、平板状の電極で構成されている。ここで、例えば、誘電ブロック8としてセラミックスを用いた場合には、セラミックスを積層で作成し、その表面に金属の薄板を挿入したり、金属ペーストを塗布することで電極9を構成することができる。積層時にセラミックスに曲率をもたせることにより、任意の形状の誘電ブロック8が成形可能となり、管路などの複雑な形状に対応した気流発生装置50を作製することができる。
図8に示すように、気流発生装置1は、金属などの導電体からなる構造体10に形成された溝部に設置される。この設置の際、電極9が配設された誘電ブロック8の側面11を構造体10に密着させることが好ましい。このように誘電ブロック8の側面11を構造体10に密着させることで、側面11と構造体10との間の空隙における誘電体バリア放電を防止し、誘電ブロック8の表面上において誘電体バリア放電を発生させることができる。
また、図8に示すように、誘電ブロック8の側面11と対向する側の側面12と構造体10との間には、所定の幅の空隙13を設けることが好ましい。この空隙13を設けることで、構造体10と誘電ブロック8の熱膨張率が異なる場合に生じる熱膨張による破損などを防止することができる。
図8の構成によれば、セラミックス等の誘電体を含む電極を1本、構造物のくぼみに配置するだけで、所定の誘起気流を得ることができるため、既設管路への取り付け等に有効である。
本発明はプラズマによって管路要素内の管内流を制御することを目的としているので、管内の流体を非接触でプラズマ化したい場合には、誘導結合型やマイクロ波導入型のプラズマ発生方法を用いてもよく、この場合、管内にプラズマを形成する既知の手法が適用可能である。
さらに、図8のように、2つの金属が対向する電極においては、片側の金属電極に対して、誘電体をはさんでさらにもうひとつの電極を設置し、この誘電体をはさんだ一組の電極間に交番電圧を印加してバリア放電を生成して電子・イオンの供給源とし、これを、誘電体をはさまないで対向している電極間に印加した電界により駆動して運動量を発生させて、この運動量を気流に移行させる方法も有効である。本発明者は、特願2004−138831号公報において、沿面放電と直流電界を組み合わせた装置を排ガス処理装置にて検証しており、今回この装置の動作原理が気流の発生にも有効であることを確認している。
実施例2では、上に例を挙げた気流発生装置によって、各種管路要素における流体損失を低減させる方法について述べる。本発明で述べる方法は、管内に発生する境界層等の渦層の領域や剥離泡の領域を小さく縮小させること、または流体と管壁の間の摩擦係数を低減させることによって損失の低減を狙っており、その目的を達成することができれば以下に述べる詳細の構成以外の方法も可能である。
(A.直管への適用方法)
(ア)助走区間
広い空間から、十分に丸めてベルマウス状にしたノズルを通って管路に入るときの速度分布は、入口付近の速度分布はほぼ一様で、境界層は非常に薄い。下流に進むに従って境界層の厚みが増して行く。この助走区間においては管壁付近の速度勾配が大きいために摩擦応力が大きくなり大きな圧力損失が生じる。
そこで、この助走区間の管壁にプラズマを発生させ、速度勾配を緩和するように気流を制御すると管摩擦係数を低減させることができる。たとえば図9のように、直管14の管壁15に誘電体2と電極9からなる円筒状の気流制御装置1を備え、カバー部18(金属)と電極9との間に高周波電圧を印加すると、図9に示した部分の流体16がプラズマ化され、これによって生じたイオンが電界方向に運動することで矢印の方向に誘起気流が形成される。この誘起気流7によって壁面15付近の流体16の速度を低下させることができ、速度勾配を緩和することで摩擦係数を低減することができる。
また、逆に、壁面付近の流速を増加させることにより、境界層排除厚さを薄くする方法がある。境界層は渦層であり、必ず損失が発生するので、境界層を薄くすることは損失を低減する効果がある。
なお、電極9は、円筒状でなくて、周方向に分割されているものでもかまわないが、周方向の一様性を持った流れの場合は、分割された電極はできるだけ全周一様にプラズマを生成できるように配置するのが好ましい。
(イ)発達した流れ
直管における発達した流れにおいては、一般に層流のほうが乱流よりも管摩擦係数が大きくなる。そこで、特に流量の変化する場合において、本発明の管内流制御方法が有効になる。すなわち、図10のように管路の流れ方向に一様に配置した気流発生装置1に対して、流量が低下して層流域となり管摩擦係数が大きいときには、電極9に電圧を印加して内部流体16の一部をプラズマ化させることにより流れに乱れをあたえて乱流に近い状態にし損失を低下させる。流量が増大して乱流となり、管摩擦係数が低下したときには電圧を停止する。
また、レイノルズ数2000付近では、層流のほうが乱流よりも損失が小さい領域があり、遷移領域と呼ばれている。このような領域では、速度が増大して乱流に変化しようとするときに気流発生装置を作動させて、均一で一様な流れを誘起することで流れを整流し、乱流への遷移を遅らせることにより損失の増加を防ぐことができる。
図10に示したような、管路の内面全体にプラズマを生成する方法は、特に直管に限らず以降で説明するどの管路要素に対しても、管摩擦係数の低減効果が期待できる。
(B.管路入口への適用)
(ウ)通常の流路
入口損失はほとんどが管入口の形状で決まり、特にかどの丸みが最も影響が大きいことが知られている。かどが鋭い場合、流れは図11のように入口で一旦収縮してから管内に広がるので損失が増加する。図11に点群で示した部分は剥離泡20とよばれ、その内部は渦層であり、損失の原因となる。
そこでこの剥離泡20の領域をできるだけ収縮させることが損失の低減にとって有効である。プラズマによって、たとえば図12のように誘起気流7を発生すると境界層を薄くすることができ、損失を低減することができる。また、このような誘起気流7でどうしても剥離泡20をなくすことができない場合には、たとえば図12とは逆方向に気流を誘起して、渦流と壁面の摩擦を低減することで損失を低減する方法も可能である。
また、剥離泡の後端の再付着点付近に誘起気流を発生させることで、剥離泡の大きさを小さくする方法も可能である。
(エ)オリフィスがある流路
入口にオリフィスがある場合、オリフィス下流側に渦ができて損失が非常に大きくなる。そこで、プラズマによって、たとえば図13のように誘起気流7を発生すると、損失を低減することができる。
また、このような誘起気流でどうしても渦をなくすことができない場合には、たとえば図13と逆方向に気流を誘起して、渦流と壁面の摩擦を低減することで損失を低減する方法も可能である。
(オ)制御
以上の損失は、レイノズル数Reが小さくなると増加する傾向にある。たとえば図12のような角のするどい入口管路ではレイノルズ数が極めて大きい時に比べて、Re<2000の層流の時では損失係数が約2倍になる。そこで、流量が変化する場合には、その変化に応じて電源を制御してプラズマを作用させるようにすれば、損失の平準化により、流体駆動動力の平準化が可能になる。
(C.断面積が急変する管路への適用方法)
(カ)拡大管
損失係数は流路の拡大比によって決まる。図14のようにオリフィスのある管路入口と同様に、拡大によって生じる渦22によって損失が発生するので、図15のように渦を減じるために、プラズマ気流を誘起すれば、渦の領域を小さくすることができ、損失を低減することができる。また、渦の領域を小さくすることが困難な場合には上記と逆向きの気流を誘起することで、渦と壁面の摩擦抵抗を減ずることにより、損失を低減することが可能である。また、断面内の速度分布が一様でないとき、特に大小両管の軸芯が偏心していて下流側で大きな偏流を生じたときには損失が低減することが知られている。この現象は、管の形状や偏心の度合いがある特定の条件の時のみおこると思われるが、拡大する流れがより滑らかに流れることによって損失が低減していると考えられる。そこで、管路の条件によっては、プラズマによって流れに偏流を生じるように、たとえば流路の片側のみに誘起気流を作用させるようにすれば、流れをより滑らかに境界層や渦の領域が小さくなるように流すことで損失を低減させることもできる。
(キ)縮小管
縮小管では管路入口と同様に図16のように流れが一旦収縮してから管内に広がる場合に剥離泡20により損失が増加する。プラズマによって、たとえば図17のように誘起気流を発生すると境界層を薄くしたり、渦の領域を小さくすることができ、損失を低減することができる。また、これと逆向きに気流を発生することにより、渦と壁面の摩擦係数を低減して損失を低減することもできる。
(ク)穴
穴を通る場合は、急拡大と急縮小の両方の損失を連続して受けることになるので、それらによる損失を低減するように、穴部または穴後方の管壁付近にプラズマ気流を誘起するのが望ましい。
(D.断面積が緩やかに変化する管路への適用方法)
(ケ)円錐型ディフューザ(拡大管)
ディフューザは流速を減じて圧力を増すために用いられるので、圧力係数Cpが性能指標として用いられる。圧力係数と損失の関係は、圧力係数が上昇すると損失が低減されるという関係にある。つまり圧力係数を大きくするように改良すれば損失が低減できる。
ディフューザの損失は、広がり角、拡大面積比、ディフューザ長さによって変化する。
ディフューザ下流に後続管があると、圧力係数Cpは増大する。後続管の長さとCp増大の割合の関係を、l2(後続管長さ)/d2(出口口径)との関係で見ると、L2/d2>4程度の後続管でCpが大きく増大する。これは、ディフューザ出口で速度分布が中央によっていたのが、後続管で平坦になるために、最大速度が減じて圧力上昇が生じるからであるといわれている。この後続管のかわりにプラズマ気流によって後続管に入った場合と同様の流速分布を形成し、Cpを増大させることができる。たとえば図18のように誘起気流7を形成すれば、壁面付近の速度を増速させることにより中央付近の速度を減じさせ、後方に後続管がある場合と同様の速度分布が実現できる。
また、Cpの入口管の長さ依存性は、l1(入口管長さ)/d1(入口口径)との関係で見ると、入口管の長さl1/d1<5でCpが上昇するのは、入口の境界層厚さが薄くなり速度分布が平坦になるためといわれている。つまり、入口管内で境界層が発達する前にディフューザに入ることでディフューザ内の速度分布を平坦にすることができ、損失が低減する。そこで、この入口管の代わりにディフューザ入口部分にプラズマを生じて、境界層を薄くしてCpを増大させると、入口管があってもCpを増加させることができる。たとえば図19のように誘起気流を形成すれば、前方に後続管がある場合と同様の速度分布が実現できる。また、入口管の壁面付近の速度を増大するように入口管内にプラズマ気流を生成することで、入口管内の境界層を薄くすることができれば、入口管が長い場合でも損失を低減させることができる。
ディフューザ入口速度分布が一様でない場合の例として、直前に曲がり管がある場合には、損失係数が大きくなり効率は下がる。しかし、曲がり管とディフューザの間に直管を置いた場合、あまり効率が下がらないという現象が知られている。
そこで、曲がり管の後ろにディフューザを置く場合は、間に直管を入れる代わりにディフューザ入口付近にプラズマ気流を誘起してディフューザ入口の流れの偏りを緩和することで損失を低減することができる。たとえば図20のようにディフューザ入口付近に気流発生装置1を設置してプラズマ気流26を誘起することは有効である。この場合、たとえば電極を周方向複数に分割した上で、損失を最も低減できるように、おのおのの電極に印加する電圧が制御されることが望ましい。電極の構成も、主流に対して順方向に気流を生成するだけでなく逆方向や垂直な方向に気流を生成することが有効な場合もある。
(コ)2次元ディフューザ
ディフューザでは、広がり角が大きくなると壁面近傍の流れが減速し、さらに大きくなると逆流して壁からはがれる。このはがれの状態は、開き角、管長、入口高さ、流速(レイノルズ数)等に応じて異なり、そのはがれの度合いは、剥離のない流れ、出口付近の壁の一部に断続的に剥離が生じる流れ、壁面のどこかで必ず剥離が生じ剥離点は絶えず変動している流れ、入口付近で剥離が生ずる流れ、両方の面からはがれて噴流となる流れというように進展することがわかっている。
また、たとえば出口付近で剥離が生じる場合には、図21のようにディフューザ後半にプラズマ気流を生成して剥離を防止することができる。特に、ディフューザのCp最大の条件は、出口付近で流れが剥離し始めた領域にあることがわかっているが、この状態は流れが不安定で、わずかな擾乱により剥離が進行する可能性のある領域である。
そこで、表面圧力等で剥離の兆候を検知して、剥離が進行しかけたら、剥離箇所にプラズマ気流を発生する制御方法が有効である。これによりCp最大でも安定して剥離が進行しない状態の運転が可能になる。また、剥離の状態が出口付近以外で剥離を生ずる状態の場合は、その剥離点近傍に気流を発生させることが有効である。
(サ)断面形状の変わるディフューザ
設置空間を有効に利用したい場合に、円断面から角ダクトへ拡大する場合がある。この場合、同じ長さ同じ面積比の円錐ディフューザに比べ圧力係数Cpが低下する。これは、角ダクト隅角部付近に生成する渦によるものと考えられる。
そこで、角ダクトの隅角部付近の壁面にプラズマ気流を生成して損失の発生を抑えることができる。たとえば図22のように角部分に気流発生装置を設置して壁面付近の速度を高めることによって損失の低減が可能となる。
(シ)後部切断の短縮ディフューザ
面積比が大きく長さの短いディフューザでは、圧力係数Cpが低下する。この場合、面積比が小さいディフューザの後ろで急拡大させるほうがCpが増加する場合がある。
そこで、この場合、急拡大部の損失をできるだけ抑えるために出口急拡大した後の管路の付近にプラズマ気流を作用させることが望ましい。また、このとき、場合は急拡大後の渦の発生は避けられない場合があるため、渦が生成しても渦と壁面の摩擦係数を低減するような方向に気流を生成することも全体の損失低減に有効である。たとえば図23のような位置に気流発生装置を設置することで損失の低減が可能になる。
(ス)内面の渦生成
一般に、内面が粗いと管路の抵抗係数が大きくなるが、流れの剥離点近傍では突起によって渦が発生し、性能が向上する例がある。表面粗さと損失係数の関係において、広がり角が小さい時は荒さによって損失が増加するが、広がり角が大きい場合はかえってよくなる。これは、剥離点の存在する場合は、剥離点近傍に渦が発生すると、損失が低下するものと解釈できる。
そこで、これまでのような流れに対して順方向なプラズマ気流ではなく、逆方向の気流や、たて渦を発生するような形状の電極を剥離点近傍に置くことも効果があると考えられる。図24のような位置に気流発生装置1を設置することで、損失の低減が可能になる。
(セ)境界層制御つきディフューザ
広がり角の大きいディフューザを使用する場合には、吸い込みや噴出しによって境界層を制御して剥離を防止する手段がある。吸い込みの効果は境界層を薄くしていることにほかならないので、同様の効果をプラズマ気流によって与えれば効率を向上させることができる。
図25のように主流に対して順方向に誘起気流7発生して、壁面付近の速度を増加させてやれば、境界層が薄くなり効率が向上する。境界層の厚さはディフューザの位置によって変化するので電極は流れ方向に分割して、全体として最も効果が大きくなるように誘起気流7の強さを制御することが望ましい。
(ソ)ノズル(細まり管)
細まり管の損失はほとんど摩擦損失のみである。そこで管摩擦を低減するためにプラズマ気流をつかう。図26のようにノズルの壁面にプラズマ気流を生成させ、摩擦係数を低減させることが有効である。
また、後続管があるとき、その接続部の角の曲率の影響が大きい。そこで後続管での渦を防止するために、図27のような位置に気流発生装置1を置いて、プラズマ気流を使うことで損失を低減することができる。
一般的にノズルの速度分布で、壁面付近の速度は中心速度を上回ってしまう。この上回りが大きすぎると、一旦増加して再び減少して出口速度となり、出口付近に剥離泡が生ずる。
そこで、ディフューザの壁面に主流と逆向きの気流を生成して壁面付近の速度を抑えるか、出口管の剥離点近傍にプラズマ気流を発生させて剥離を抑制することが有効である。すなわち、図28のように、ノズル出口付近に気流発生装置を設置することで損失を低減することが可能である。
剥離泡の大きさはレイノルズ数Reの影響を強くうけ、Reが小さい時剥離泡が大きくなり損失も大きくなるので、流速に応じてプラズマ気流の強さや方向に制御をかけるのが効果的である。
風洞等の収縮ノズルでは、1)ノズル出口における速度分布を一様にする、2)ノズル内面の剥離を防止する、3)速度が出口で減速しないようにすることが必要であり、このために上記の技術が使える。
(E.重ね継ぎ手管への適用方法)
重ね継ぎ手管は滑らかな管に比べて損失が増大する。壁面の段差部分の渦発生を抑制するようにプラズマ気流を利用すると、段差部分での損失を低減できる。本発明の方法は、壁面の非常に薄いところに噴流を生成することができるので、図29のように、継ぎ手管のわずかな段差27に設置することで損失の低減が可能である。
(F.弁への適用方法)
(タ)仕切り弁
図30のような仕切り弁において、損失は、弁の開きLと弁座口径dの比によって変化する。半開時の損失は、図31(A)のように弁の後方の渦によるので、たとえば(B)のように気流発生装置1を設置してこの渦をできるだけ少なくするか、(C)のように気流発生装置1を設置して渦と壁面の摩擦を低減するようにプラズマ気流を発生することで損失を低減することが可能である。
全開時も、たとえば図32(A)のように弁座の影響で損失が発生する。そこでたとえば図32(B)に示すように、弁座の後ろで渦を防止するように、プラズ気流を発生する。
(チ)玉型弁
玉型弁の場合、弁体半開時の弁体付近や弁座付近に生じる渦により損失が生じる。そこで、弁体や弁座や、その他渦の生じる部分の管壁に気流発生装置を備えることにより、損失を低減することができる。
(ツ)ちょう型弁・ダンパ
図33(A)に示すようなちょう型の場合、全開のときでも配管内部に弁板が残るため、弁板が流れに対する抵抗となり損失が生じる。そこで、たとえば図33(B)におけるように弁板28上に気流発生装置1をもうけて、弁板表面での摩擦抵抗を低減したり、弁板が厚い場合は、その後流にできる渦を打消したりすることで損失を低減することができる。また、ダンパについても形状が類似しているため同様の効果が期待できる。
(テ)コック・ボール弁
図34(A)に示すようなコックやボール弁の場合、全開のときは損失が少ないが、半開のときは、同図に示すように弁体や弁座や配管等の各所で渦が生じて損失が発生する。そこで、たとえば図34(B)に示すように弁体29や弁座30や、その他渦の生じる部分の管壁に気流発生装置1を備えることにより、損失を低減することができる。
弁への適用については、ここにあげた以外でも、円錐弁やその他の弁にも適用が可能である。
(G.曲がり管への適用方法)
曲がり管では、中心軸上の粒子が壁面付近の粒子よりも慣性力を多く受けるため図35(A)のような対称な2次流れ32を生じるため、直管に比べて損失が大きくなる。
そこで、(B)のように2次流れ32の分岐部分や合流部分、その他の管壁15に気流発生装置1を設置することで、管壁と2次流れとの摩擦を低減して損失を低減することができる。
(ト)層流または乱流螺旋管
円形断面の螺旋管の管摩擦係数に対する慣性力の影響は、特に層流の時に顕著になる。そこで、層流の場合に2次流れに対する管摩擦係数を低減するようにプラズマ気流を作用させる制御方法が有効である。
一方、乱流の場合は、流体塊の混合があるので管断面の速度分布はかなり均一化され、曲率の影響が小さくなるので、そのような場合はプラズマ気流を発生しないか、または管壁表面の境界層厚さを制御する目的で、プラズマ気流を作用させることが有効である。
また、螺旋管は、直管に比べて臨界レイノルズ数が高くなる傾向が知られており、流速が上がっても乱流に遷移しにくい場合がある。そのようなときは、管壁に設置した気流発生装置により表面流れにランダムな擾乱をあたえて、人為的に乱流に遷移させることが有効である。
(ナ)ピッチが大きい螺旋管
ピッチが大きくなると、管内の速度分布にピッチの影響が現れ、2次流れの対称性が失われる。そこで、それぞれの2次流れに対して気流を発生させ、それぞれの気流強さを2次流れの非対称性に応じて最適化することで損失を低下することができる。
(ニ)2次元曲がり管
縦横比の特に大きい長方形断面の2次元曲がり管では、2次流れは流路の上下壁面近傍に限定され、中央部では2次元流れとなる。そこで、たとえば上下壁面近傍の2次流れの摩擦を低減するようにプラズマ気流を発生することで、損失を低減することができる。
縦横比が比較的小さい場合は、層流の場合において、あるレイノルズ数以上で外壁側にそって規則的なうずが発生する。
そこで、外壁側に気流発生装置を設置して、生じた渦の抵抗を低減する方向にプラズマ気流を発生する。この場合、特に外壁側に設置する電極を分割しておき、また、発生させる気流の向きを可変にしておき、それぞれを独立に制御できるようにしておくと、渦の周回方向に合わせて、その渦を打消す向き、または渦と壁との摩擦を低減させる向きに気流を発生させることで損失を低減することができる。
(ヌ)ベンド
半径比の小さいベンドでは、2次流れのみではなく、内壁や外壁からの流れの剥離も発生する。このかく乱はベンド直後に直管があった場合、その直管内深くまで保持され、かく乱が消滅して直管流れ同様の流れに回復するには50d(dは直管の内径)ほどを要する。そこで、たとえばベンドの内壁や外壁の剥離を抑える場所にプラズマ気流を発生したり、ベンド後ろの直管内の、特に損失の大きい20〜30dの間の管摩擦抵抗を減らすようにプラズマをつけるとよい。
後続直管長が1.5d以下の場合はベンド出口が周囲圧力に等しくなるので、ベンド内の流れが変形され、内壁の曲がり後半の圧力上昇が増加し損失係数がかなり大きくなる。そこで、この変形を抑制するようにベンド内にプラズマ気流を発生することにより、損失を低減することができる。
粗いベンドは滑らかなベンドに比べて損失が大きい。そこで壁面摩擦を低減する方向にプラズマ気流を発生することで損失を低減することができる。
正方形断面を有するベンドの損失は、管壁が滑らかな場合には円形断面とほぼ同じになる。長方形の場合は縦横比2のベンドのほうが縦横比0.5のベンドよりかなり損失は小さい。そこで、どうしても縦横比の小さいベンドが必要な場合は外壁側に気流発生装置を設置して外壁側にプラズマ気流を発生させることで損失を低下させることができる。
ベンド下流側に直管を接続した場合、後続直管長が1.5b(bは図36に示す部分の長さ)以下の場合は、円形断面と同じように、ベンド出口が周囲圧力に等しくなるので、ベンド内の流れが変形され、内壁の曲がり後半の圧力が増加し損失係数がかなり大きくなる。
そこで、この変形を抑制するようにベンド内にプラズマ気流を発生することで、損失の低減が可能である。
半径比の小さいベンドの下流を広い空間に開放するときは、ベンドの下流側に0.75b〜2b程度の長さの直管をつけると損失が最小になる。何らかの理由でこの直管をつけることができない場合に、ベンド内部の流れ変形を抑制するように、ベンド内壁またはベンド出口にプラズマ気流を発生し、直管の役割を担わせることで、この後続管の分の損失を低減できる。
長方形断面の特殊形状のベンドの損失係数を見ると、翼列案内羽根をつけたエルボは損失が最も小さい。しかし、流量が設計点から大きく変化した場合、案内羽根において表面摩擦抵抗や剥離や渦が発生して、かえって損失が大きくなる場合がある。このような場合に、たとえば案内羽根の前縁や後縁に気流発生装置を設置して剥離を防止したり、表面に気流発生装置を設置して摩擦抵抗を低減することにより損失を低減させることができる。
一般に、半径比が大きく流路幅一定のベンドも損失が小さい。このようなベンドの内壁に気流発生装置を設置して摩擦抵抗を低減することで、より損失の小さいベンドが可能になる。
また、内側壁に鋭い角があると損失が大きくなる。これは内壁部分に沿った流れが剥離を生じるためと考えられる。そこで、このようなベンドに対しては内壁部分の剥離による損失を低減させるように気流発生装置を設置するとよい。たとえば図37(A)のような剥離を生じている場合に(B)のように気流発生装置1を設置することで、損失を低減させることができる。
曲がりの中央部の断面が狭まったり広がったりする管は、レイノルズ数に対して損失の極大値や極小値がある。そこで、管内の流速が変化するような場合に、損失が大きくなるレイノルズ数領域に対して、より強い気流を発生させるなど、レイノルズ数に応じた制御をすることが有効である。
(ネ)エルボ
直管をつぎあわせた形のエルボにおいて、損失係数は、レイノルズ数の増加とともにいったん低減して極小値をとり、ふたたび増加して、乱流域になると一定になることが知られている。そこで、管内流速が変化するような場合には、このレイノルズ数の変化に対応して、損失係数が大きくなる領域でプラズマ気流を作動させる制御方法が有効である。
エルボの後方に発生する2次流れは、図38(A)のように回転方向の異なる旋回流が交互に繰り返される流れとなる。この繰り返しは配管に振動をあたえ、騒音や破損の原因ともなる。そこで、図38(B)に示すように、たとえばエルボの曲がり移行に、断面中に対称的な二つの2次流れを、強制的に生じさせるように気流発生装置1を配置する。これにより、断面内の流れは図34に示すベンドと同様の安定した流れになる。
また、エルボの損失の原因である剥離泡を小さくするために、たとえば図38(C)に示すように気流発生装置1を設置することで、損失の低減が可能となる。
(ノ)案内羽根入りベンド
ベンドの半径比が2より小さい場合、損失係数が急激に増大することが知られている。このような場合、図39のように案内羽根34を設けると損失係数が低減する。案内羽根の位置は、案内羽根によって区切られた部分通路の半径比がたがいに同一になる位置が最適である。
しかし、流量が設計点から大きく変化した場合、案内羽根34において表面摩擦抵抗や剥離や渦が発生して、かえって損失が大きくなる場合がある。このような場合に、たとえば案内羽根の前縁や後縁に気流発生装置を設置して剥離を防止したり、表面に気流発生装置を設置して摩擦抵抗を低減することにより損失を低減させることができる。
長方形断面の場合の損失をもっとも低減できる形状は、翼列案内羽根を設置した場合である。案内羽根として翼列を用いると、内壁側からの流れの剥離や2次流れをなくし、管内流速分布が一様になる結果、損失が低減する。
この場合も上記したのと同様に、翼面に気流発生装置をつけることで損失を低減させることができる。また、翼列で発生する剥離は騒音や振動の原因となるので、気流発生装置により翼面剥離を押さえ込むことで、騒音や振動の低減にも寄与する。案内羽根としては、流路幅の減少を抑えるために、厚みの少ない薄板で形成するのがのぞましい。一般的な翼列案内羽根と同様、翼の迎え角は4〜5度、流出角は0度〜1度、翼の縦横比は3以上、翼の枚数は15〜20以上であることがのぞましい。
また、流速の大きな場所に隣接したうず流れの領域がなくなるように案内羽根を設置することでも損失を低減でき、この場合にも、翼の前縁、後縁、表面等に、または配管の内壁に気流発生装置を取り付けることでより損失を低減することができる。
次に損失が低いのは、ベンドの内側の剥離領域を埋めたものである。そこで、図40(A)に示すように気流発生装置を設置して、剥離領域の壁面速度を上げることで、あたかも剥離領域を埋めたかのような流れを誘導することで、損失を低減することができる。
また、外側の角部を埋めても損失は低減する。そこで、図40(B)のように外側の角に気流発生装置1を設置して、壁面付近の境界層を薄くすることにより損失の低減が可能となる。
(ハ)ねじこみ式エルボ
ねじこみ式エルボでは、ねじこんだ部分の内面に流路断面積の拡大または縮小、段差、粗い表面等が存在するため、損失係数が上昇してしまう。このエルボは配管を組み立てて簡単に自由な形状をつくれるメリットを生かすために使われるので、配管の段差部分の平滑化等、配管に対する後処理等はおこなわれないことが通常である。
そこで、ねじこみ式エルボ48のねじ先または受けネジ部分付近に、たとえば図41のように気流発生装置1を設置しておけば、配管の後処理等は一切不要で、配管後に電圧を印加するだけで段差部分の損失を低減することができる。
(ヒ)曲がりディフューザ
図42に示すような曲がりディフューザでは、入口内径d1に対する入口境界層の厚さδが小さいほど損失が小さくなる。
そこで、入口内壁付近、または入口より上流側に接続されている管の内壁付近に気流発生装置を設置して壁面に気流を誘起することにより境界層厚さを薄くし、特にδ/d1<3%となるように制御することで損失を低減させることができる。
また、図43(A)のように、ディフューザの内径側の剥離の可能性のある位置に気流発生装置1をもうけ、表面に気流を発生させることで、内径側の剥離を押さえ込み損失を低減させることができる。このとき、図43(B)のように旋回流を生じさせるように配置するとより損失低減効果が期待できる。また、この気流発生装置のかわりに案内羽根をもうけた場合は、案内羽根の前縁、後縁、表面部分に気流発生装置を設置して、羽根における剥離や摩擦を低減するように作用させることが可能である。
(H.分岐管・合流管・分配管・集合管への適用方法)
分岐管・合流管・分配管・集合管においては、流路方向の変化を生じる部分で剥離や渦を生じ損失が発生する。そこで、そのような部分付近に気流発生装置を設置することで、剥離や渦を抑制したり境界層厚さを薄くしたりして損失を低減することができる。
また、これらの配管では、接続されている各配管の流量分配率を調整したい場合がある。このような場合、従来は各配管にニードル弁等の流量調整器を設置するのが通常であるが、機械的駆動部を有する弁は、高温や腐食環境での使用に制限があり、破損・メンテナンスのリスクも大きい。また、時定数の短い流量調整には不向きである。
そこで、たとえば、接続されている各管路の損失を、その管やその周囲の管の内表面に設置した気流発生装置により変化させ、圧力損失の差によって各配管への流量分配率を変化させることができる。この方法によれば、使用環境の制限が少なく、破損のリスクが少なく、制御装置自体が発生する損失も少なく、時定数の短い流量分配率の制御方法が実現できる。
(フ)Y字管
Y字管では、分岐・合流部分の角部の丸みの半径によって、損失が大きく変化することが知られている。そこで、当該角部の付近に気流発生装置を設置して、管内壁表面にプラズマ気流を誘起し、その流速を増減させることで、Y字管の損失を任意に制御することが可能となる。
(ヘ)T字管
T字分岐管では、直角に曲がる方向への管路の内側角部にできる渦・剥離泡が、その方向に流れる流れの圧力損失に大きく寄与している。そこで、この渦・剥離泡を小さくするように気流を発生させることで、損失を低減することができる。
T字合流管では、直角に曲がる方向への管路の内側角部が損失に寄与している。そこで、これらの部分にプラズマ気流を発生させることで、損失を低減することができる。
(I.管路出口への適用方法)
管路出口に広がり管をつけると、出口部での損失が低減することが知られている。しかし、広がり角度が大きすぎると、拡大部でのながれの剥離が生じ、広がり管をつけたメリットが出なくなる。そこで、上述したディフューザと同様に、流れの剥離を減じるようにプラズマを生成すれば、損失を低減することができる。管路出口にオリフィスをつけたときは、オリフィスの径が小さいほど損失は大きくなることが知られており、このときも上述したオリフィスのある管路入口と同様にプラズマにより損失を低減することができる。
(J.損失の干渉への適用方法)
管路要素が連続して配置される場合、それらの損失に干渉が生じ、干渉は単なる足し算にはならず、実際の流れの特性は流体を通流して見ないとわからない場合が多い。そこで、たとえば内面に気流発生装置を備えた単管を準備しておき、様々な管路要素を接続する場合に、間にこの単管を挿入する。そして接続された管路要素同士の特性が最適になるように単管内の流れを制御することが可能である。
以上、様々な管路要素に対する実施例を記述したが、このほかの管路要素についても、それぞれの損失発生機構に応じて損失を低減する気流を発生する箇所にプラズマ気流を誘起して、管内流を制御することで、管路要素の損失、それに起因する流体機器や流体機器システムの効率低下を抑えることが可能となる。
さらに、ここで述べた管内流の制御方法は、主に流体損失を低減する目的で作用させることを記したが、そのほかに管路要素における騒音、振動を低減するように制御することも効果的である。
また、騒音・振動だけでなく、加熱、冷却、沸騰、凝縮などの熱伝達を含む物理的過程や、燃焼等の化学的過程に関する効率を最適にする目的にも使える。
なお、図12〜図17においては電極の構造を図6の構造で示してあるが、電極の構成はこれに限られるものではなく、2本の電極を用いるものでもよいし、電極間に誘電体をはさまないコロナ放電型の構成でもよく、その他の、プラズマによって気流を誘起できる構造のものであれば何でもよい。
また、図18〜図28においては、気流発生装置の位置を黒線で示しているが、この位置は、管内の誘起気流を図示するような形で生成させることができる位置であれば管内部でもよいし管の外側でもよいし、複数の電極を組み合わせて配置してもよい。
流体の一部をプラズマ化する場合に、作動ガスがプラズマ化しにくい場合には、別の添加ガスを壁面近くに微量注入してもよい。ガス分子としては、電離しやすいガスや、プラズマから気体分子への運動量移行が起こりやすいガスを選ぶのが有効である。
図44は、本発明における流体機器の実施例を示す。当該流体機器37は、上記に記載したプラズマ気流による管内流制御方法を用いた管路要素38の上流側または下流側に連通されており、上記管内流を制御することにより当該流体機器37の特性を制御することができるようになっている。
たとえば、流体機器としてタービンを想定した場合、その入口側に連通されたディフューザを管路要素として、ディフューザ内の管内流を最適に制御することにより、タービンの損失を最低にするようにタービンに到達する流体の速度、圧力を制御することが可能である。
本発明の流体機器は、管路要素から図44のように必ずしも離間されている必要はなく、図45のように当該流体機器37内に管路要素38が組み込まれていてもよい。
たとえば、タービンにおけるノズルは、流体機器内部に組み込まれた管路要素である。
本発明の流体機器システムは、それを構成する流体機器と管路要素が連通されていないシステムであるが、管路要素の管内流を制御することにより、流体機器システム全体の特性を制御できることを特徴としている、たとえば、流体機器37と管路要素38が、図46のように、熱交換器39を挟んで設置されている場合に、冷媒の通流する管路要素38の管内流を制御することにより、熱交換機部分の熱交換効率を最大にすることができ、これによって流体機器の特性を最適化することが可能である。
1…気流発生装置、2…誘電体、3…第1の電極、4…第2の電極、5…ケーブル、6…放電用電源、7…誘起気流、8…誘電ブロック、9…電極、10…構造体、11…誘電ブロックの側面、12…誘電ブロックの対向する側面、13…空隙、14…直管、15…管壁、16…流体、17…プラズマ、18…カバー、19…フランジ、20…剥離泡、21…オリフィス、22…渦、23…拡大管、24…縮小管、25…曲がり管、26…プラズマ気流、27…段差、28…弁板、29…弁体、30…弁座、31…配管、32…2次流れ、33…旋回流、34…案内羽根、35…エルボ、36…銅管、37流体機器、38…管路要素、39…熱交換器、40…流体機器システム、41…ディフューザ、42…円ダクト、43…角ダクト、44…継ぎ手管、45…仕切り弁、46…弁座、47…ベンド、48…ねじ込み式エルボ、49…曲がりディフューザ。

Claims (9)

  1. 流体が通流する第1の通路を有する第1の管路と、
    前記第1の通路に接続され前記第1の通路よりも径が小さい第2の通路を備える第2の管路と、
    前記第1及び第2の通路の境界部の下流側における前記第2の管路内部または第2の管路内表面に設けられた1以上の一対の電極と、前記1以上の一対の電極間に電圧を印加する電源とを設けて、前記1以上の一対の電極付近にプラズマを発生させることによって前記第2の通路から第1の通路方向への気流を発生させる気流発生手段と
    を備えることを特徴とする管路要素。
  2. 流体が通流する第1の通路を有する第1の管路と、
    前記第1の通路に接続され前記第1の通路よりも径が大きい第2の通路を備える第2の管路と、
    前記第1及び第2の通路の境界部の下流側における前記第2の管路内部または第2の管路内表面に設けられた1以上の一対の電極と、前記1以上の一対の電極間に電圧を印加する電源とを設けて、前記1以上の一対の電極付近にプラズマを発生させることによって前記第1の通路から第2の通路方向への気流または前記第2の通路から第1の通路方向への気流または前記境界部における流体の流れる方向に直交する方向への気流を発生させる気流発生手段と
    を備えることを特徴とする管路要素。
  3. 端面が、該端面の断面積より大きい空間に解放され、前記空間中の流体が前記端面を介して流入するように構成された管路を備える管路要素であって、
    前記空間と前記管路要素の境界部の下流側における管路内部または管路内表面に設けられた1以上の一対の電極と、
    前記1以上の一対の電極間に電圧を印加する電源とを設けて、前記1以上の一対の電極付近にプラズマを発生させることによって前記管路から前記空間方向への気流または前記空間から前記下流方向への気流を発生させる気流発生手段と
    を備えることを特徴とする管路要素。
  4. 前記第1及び第2の通路の境界部の上流側の前記第1の管路内部または前記第1の管路内表面に設けられた1以上の一対の第2の電極を更に備え、
    前記気流発生手段が、前記1以上の一対の第2の電極付近にプラズマを発生させることによって前記第2の通路から第1の通路方向または前記第1の通路から第2の通路方向への気流または前記境界部の流体の流れる方向に直交する方向への気流を発生させること
    を特徴とする請求項1に記載の管路要素。
  5. 前記請求項1ないし4のいずれか1項に記載の管路要素と連通される連通部を備えることを特徴とする流体機器。
  6. 前記請求項1ないし4のいずれか1項に記載の管路要素と、
    前記管路要素と連通される連通部を備える流体機器と
    を備えることを特徴とする流体機器システム。
  7. 流体が通流する第1の通路を有する第1の管路と、前記第1の通路に接続され前記第1の通路よりも径が小さい第2の通路を備える第2の管路と、前記第1及び第2の通路の境界部の下流側における前記第2の管路内部または第2の管路内表面に設けられた1以上の一対の電極と、前記1以上の一対の電極間に電圧を印加する電源とを設けて、前記1以上の一対の電極付近にプラズマを発生させることによって前記第2の通路から第1の通路方向への気流を発生させる気流発生手段とを備える管路要素における管内流制御方法において、
    前記1以上の一対の電極間に電圧を印加するステップと、
    前記電圧の印加によって前記流体の一部をプラズマ化して、前記第2の通路から第1の通路方向への気流を発生させるステップと
    を備えることを特徴とする管内流制御方法。
  8. 流体が通流する第1の通路を有する第1の管路と、前記第1の通路に接続され前記第1の通路よりも径が大きい第2の通路を備える第2の管路と、前記第1及び第2の通路の境界部の下流側における前記第2の管路内部または第2の管路内表面に設けられた1以上の一対の電極と、前記1以上の一対の電極間に電圧を印加する電源とを設けて、前記1以上の一対の電極付近にプラズマを発生させることによって前記第1の通路から第2の通路方向への気流または前記第2の通路から第1の通路方向への気流または前記境界部における流体の流れる方向に直交する方向への気流を発生させる気流発生手段とを備える管路要素における管内流制御方法において、
    前記1以上の一対の電極間に電圧を印加するステップと、
    前記電圧の印加によって流体の一部をプラズマ化して、前記第1の通路から第2の通路方向への気流または前記第2の通路から第1の通路方向への気流または前記境界部における流体の流れる方向に直交する方向への気流を発生させるステップと
    を備えることを特徴とする管内流制御方法。
  9. 端面が、該端面の断面積より大きい空間に解放され、前記空間中の流体が前記端面を介して流入するように構成された管路を備える管路要素であって前記空間と前記管路要素の境界部の下流側における管路内部または管路内表面に設けられた1以上の一対の電極と、前記1以上の一対の電極間に電圧を印加する電源とを設けて、前記1以上の一対の電極付近にプラズマを発生させることによって前記管路から前記空間方向への気流または前記空間から前記下流方向への気流を発生させる気流発生手段を備える管路要素における管内流制御方法において、
    前記1以上の一対の電極間に電圧を印加するステップと、
    前記電圧の印加によって前記流体の一部をプラズマ化して、前記管路から前記空間方向への気流または前記空間から前記下流方向への気流を発生させるステップと
    を備えることを特徴とする管内流制御方法。
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