JP2013229115A - 高圧放電ランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 箔シール構造を有するものにおいて、シール部におけるクラックの発生や、箔浮きの発生が確実に防止または抑制され、所望のランプ寿命が得られる高圧放電ランプを提供すること。
【解決手段】 この高圧放電ランプは、発光部の両端に封止部が形成されてなるガラス製の発光管と、この発光管における発光部の内部において発光管の管軸方向に沿って互いに対向して配置された一対の電極と、封止部の各々に埋設された封止用箔を介して電極と電気的に接続された、封止部の外部に突出する外部リード棒とを備えたものにおいて、外部リード棒はモリブデンまたはモリブデン合金からなり、外部リード棒の少なくとも内端面を含む端部が箔材によって覆われてなる緩衝部を有する構成とされている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、例えばプロジェクタ装置の光源、半導体素子製造用または液晶表示素子製造用の露光装置の光源、或いは紫外線を利用した検査装置の光源などに用いられる高圧放電ランプに関するものである。
例えば、プロジェクタ装置の光源、半導体基板、液晶基板およびプリント基板等にパターン形成を行うための露光装置の光源、或いは紫外線を利用した検査装置の光源としては、ショートアーク型の高圧放電ランプが用いられている。
このような高圧放電ランプのある種のものは、発光部とその両端の各々に連続して形成された封止部からなる例えば石英ガラス製の発光管と、この発光管における発光部の内部において当該発光管の管軸方向に沿って互いに対向して配置された一対の電極と、各々の電極の他端が電気的に接続された、封止部に埋設された例えばモリブデンよりなる封止用箔と、この封止用箔の他端に一端が電気的に接続されると共に他端が前記封止部の外端面から外部に突出する例えばタングステンよりなる外部リード棒とを備えており、封止部が例えばシュリンクシールにより形成された構成とされている(例えば特許文献1参照。)。
而して、外部リード棒を構成する材料としてのタングステンは加工性が低いものであるため、製造工程上、工数がかかる、という問題がある。
そこで、本発明者らは、外部リード棒を構成する材料として、タングステンよりも加工性に優れた例えばモリブデン合金を用いて箔シール構造の高圧放電ランプを作製したところ、次のような問題が生ずることが判明した。すなわち、ランプの点灯時に、シール部の温度が上がり、封止用箔や外部リード棒が例えば350℃以上の温度になると、封止用箔と外部リード棒の表面は急速に酸化が進行する。このため、外部リード棒の体積が膨張することによってシール部にクラックが発生したり、シール部を構成する石英ガラスと封止用箔とを剥離させる応力が発生して箔浮きが生じたりする。その結果、シール部が破損し、所望のランプ寿命が得られない。また、外部リード棒は、例えば後端部が外部に露出していることから、酸化しやすい状態にあり、当該露出部分の表面酸化がシール部における封止用箔と外部リード棒の表面の酸化を進行させる要因となる。
特開2012−022780号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、箔シール構造を有する高圧放電ランプにおいて、シール部においてガラスにクラックが発生することや、箔浮きが生ずることを確実に防止することができ、所望のランプ寿命を得ることのできる高圧放電ランプを提供することを目的とする。
本発明の高圧放電ランプは、発光部の両端に封止部が形成されてなるガラス製の発光管と、この発光管における発光部の内部において当該発光管の管軸方向に沿って互いに対向して配置された一対の電極と、前記封止部の各々に埋設された封止用箔を介して当該電極と電気的に接続された、前記封止部の外部に突出する外部リード棒とを備えた高圧放電ランプにおいて、
前記外部リード棒はモリブデンまたはモリブデン合金からなり、
当該外部リード棒の少なくとも内端面を含む端部が箔材によって覆われてなる緩衝部を有することを特徴とする。
本発明の高圧放電ランプにおいては、前記緩衝部は、前記封止用箔を構成する箔材が折り返されて形成された構成とすることができる。
また、本発明の高圧放電ランプにおいては、前記外部リード棒と前記封止用箔は溶接されて接合されており、
前記緩衝部は、前記外部リード棒と前記封止用箔との溶接領域を覆う状態で形成された構成とされていることが好ましい。
本発明の高圧放電ランプによれば、例えば、モリブデンまたはモリブデン合金よりなる外部リード棒の表面が酸化されることより、あるいは当該外部リード棒の熱膨張により、当該外部リード棒の体積が増加した場合であっても、封止用箔が塑性変形することに加えて、緩衝部を構成する箔材が塑性変形することにより、外部リード棒の体積増加が緩和吸収される。これにより、シール部におけるガラスにクラックが発生したり、箔浮きが生じたりすることを確実に防止することができ、所望のランプ寿命を得ることができる。
また、外部リード棒がモリブデンまたはモリブデン合金よりなることにより、外部リード棒が例えばタングステンよりなるものに比して高い加工性を有するものとなるので、ランプの製造工程において、外部リード棒の加工に起因して製造工数が多くかかってしまうという問題が生ずることを回避することができる。
本発明の高圧放電ランプの一例における構成の概略を示す、発光管の管軸に沿った断面図である。 図1に示す高圧放電ランプの一部を示す拡大断面図である。 図1に示す高圧放電ランプにおける陰極として動作する一方の電極を備えた電極マウントの構成を一部を断面で示す側面図である。 図3に示す電極マウントの構成を一部を省略して示す斜視図である。 図3に示す電極マウントの一部を示す拡大断面図であって、(a)軸方向断面図、(b)(a)におけるA−A線断面図(幅方向断面図)である。 本発明の高圧放電ランプに係る電極マウントの他の構成例を一部を断面で示す側面図である。 図6に示す電極マウントの一部を示す拡大断面図であって、(a)軸方向断面図、(b)(a)におけるA−A線断面図(幅方向断面図)である。 本発明の高圧放電ランプに係る電極マウントのさらに他の構成例を一部を省略して示す斜視図である。 封止部に気密に配設された状態の図8に示す電極マウントの一部を示す拡大断面図であって、(a)軸方向断面図、(b)(a)におけるA−A線断面図(幅方向断面図)である。 本発明の高圧放電ランプに係る電極マウントのさらに他の構成例における一部を示す拡大断面図であって、(a)軸方向断面図、(b)(a)におけるA−A線断面図(幅方向断面図)である。 比較例1に係る比較用の高圧放電ランプにおける、陰極として動作する一方の電極を備えた電極マウントの構成を一部を断面で示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の高圧放電ランプの一例における構成の概略を示す、発光管の管軸に沿った断面図、図2は、図1に示す高圧放電ランプの一部を示す拡大図、図3は、図1に示す高圧放電ランプにおける、陰極として動作する一方の電極を備えた電極マウントの構成を一部を断面で示す側面図である。
この高圧放電ランプは、例えば直流電源によって点灯駆動されるものであって、内部に放電空間を形成する外形が略楕円球状の発光部11と、この発光部11の両端の各々に一体に形成された、それぞれ管軸方向に沿って外方に伸びるロッド状の一方の封止部12aおよび他方の封止部12bとよりなる発光管10を有する。
発光管10は例えば石英ガラスにより構成されており、この発光管10の発光部11内には、適宜の発光物質が封入されている。例えば、高圧水銀ランプを構成する場合には、例えば0.05mg/mm3 以上の水銀が発光物質として封入されると共に、希ガス、ハロゲンなどが封入される。また、例えば、メタルハライドランプを構成する場合には、これらの封入物の他に、ガリウム、鉄などの金属が封入され、キセノンランプを構成する場合には、キセノンガスが発光物質として封入される。
発光管10における発光部11内には、陰極として動作する一方の電極21および陽極として動作する他方の電極26がそれぞれ発光管10の管軸方向に沿って互いに対向するよう配置されている。
一方の電極21は、先端から後端に向かって拡径するテーパ部23およびこのテーパ部23の後端から発光管10の一方の封止部12aに向かって伸びる電極軸部24よりなる電極本体22と、この電極本体22の外周面に沿って螺旋状に巻き回されたコイル(図示せず)とにより構成されている。
電極本体21およびコイルの各々を構成する材料としては、例えばタングステン、トリウムタングステン、モリブデン等を例示することができる。
電極軸部24の最大外径は、例えばφ0.6〜φ6mmであり、電極軸部24の後端部24aの外径は、例えばφ0.5〜φ2.0mmである。
他方の電極26は、略円柱状の電極頭部27と、この電極頭部27の後端に連続して軸方向に伸びる電極軸部28とにより構成されている。
他方の電極26を構成する材料としては、例えばタングステン、トリウムタングステン等を例示することができる。
電極頭部27の最大外径は、例えばφ2〜φ6mmであり、電極軸部28の後端部28aの外径は、例えばφ0.8〜φ2.0mmである。
発光管10における一方の封止部12aには、一方の電極マウント20が気密に配設されている。一方の電極マウント20は、一方の電極21と、円柱状の外部リード棒45と、一端に一方の電極21における電極軸部24の後端部24aが電気的に接続されると共に他端に外部リード棒45の先端部46が電気的に接続された、例えばモリブデンよりなる封止用箔30とにより構成されている。一方の電極21における、電極軸部24の後端部24aには、例えばタンタル製の線材よりなるバインダー40が外周面の一部(図2および図3において下方面)に設けられることによってバインダー加工が施されている。
一方の電極21における電極軸部24の後端部24aは、一方の封止部12aにおいて気密に埋設された封止用箔30の一面30aにおける先端部に溶接されて電気的に接続され、これにより、電極軸部24の後端部24aが一方の封止部12aに埋設されて保持されている。一方、以下において詳述するように、封止用箔30の後端部には、外部リード棒45の先端部46が溶接されて電気的に接続されている。
また、発光管10における他方の封止部12bには、他方の電極マウント25が気密に配設されている。他方の電極マウント25は、他方の電極26と、円柱状の外部リード棒45と、一端に他方の電極26における電極軸部28の後端部28aが電気的に接続されると共に他端に外部リード棒45の先端部46が電気的に接続された、例えばモリブデンよりなる封止用箔30とにより構成されている。他方の電極26における電極軸部28の後端部28aには、例えばタンタル製の線材よりなるバインダー40が外周面の一部(一方の電極マウント20に係る電極軸部24のバインダー加工が施された部分と同方向の外周面部分)に設けられることによってバインダー加工が施されている。
他方の電極26における電極軸部28の後端部28aが、他方の封止部12bにおいて気密に埋設された封止用箔30の一面30aにおける先端部に溶接されて電気的に接続され、これにより、電極軸部28の後端部28aが他方の封止部12bに埋設されて保持されている。一方、以下において詳述するように、封止用箔30の後端部には、外部リード棒45の先端部46が溶接されて電気的に接続されている。
他方の電極マウント25は、例えば一方の電極マウント20において一方の電極21に代えて他方の電極26を備えていること以外は、一方の電極マウント20と同様の構成を有するものであり、一方の電極マウント20と同一の構成部材については、同一の符号が付してある。
外部リード棒45は、モリブデンまたはモリブデン合金により構成されている。
モリブデン合金としては、例えば、カリウム(K)などのアルカリ金属;カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)などのアルカリ土類金属;ランタン(La)、セリウム(Ce)などのランタノイド;トリウム(Th)などのアクチノイド;イットリウム(Y)などの遷移金属、および、これらの酸化物の群より選ばれた一種または複数種の金属がモリブデンに含有(ドープ)されたものが好ましい。
また、モリブデン合金におけるモリブデン以外の金属の含有量は、例えば0.8〜1.2wt%であることが好ましい。
外部リード棒45がモリブデンまたはモリブデン合金により構成されていることにより、安定した電流を供給することができると共に、優れた加工性を有するものとなる。特に、外部リード棒45がモリブデン合金により構成されることにより、外部リード棒45の再結晶化による変形ないしは破損を抑制することができる。
外部リード棒45の外径は、例えばφ0.8〜φ2.0mmである。
而して、上記の高圧放電ランプは、少なくとも外部リード棒45の内端面(先端面)を含む端部(先端部46)が箔材によって覆われてなる緩衝部35を有する。
図示の例における緩衝部35の構成について具体的に説明すると、図4および図5に拡大して示すように、封止用箔30は、当該封止用箔30を構成する箔材の後端側部分が第1湾曲部31および第2湾曲部32を介して軸方向に折り返されて、微小空隙Sが介在する状態または密接した状態で三重に重ねられてなる積重部33が形成されており、側面視で例えばS字状の形態を有する。外部リード棒45の先端部46には、例えばタンタルよりなる線材がコイル状に巻き回されてなるバインダー41が外周面に設けられることによってバインダー加工が施されており、当該先端部46が、積重部33における箔材の他面30b同士が対面する箇所において溶接されて電気的に接続されている。これにより、外部リード棒45の先端部46における外周面の全周が箔材によって覆われた緩衝部35が形成され、外部リード棒45の先端部46が直接発光管10を構成するガラスと接触しない状態とされている。
緩衝部35は、図示の例のように、外部リード棒45と封止用箔30との溶接領域W(外部リード棒45におけるバインダー加工された領域)が覆われた状態で形成されていることが好ましい。
このような構成とされていることにより、ランプ点灯時において、外部リード棒45と封止用箔30との溶接箇所が変形することに起因してシール部におけるガラスにクラックが発生することや、箔浮きが生ずることを確実に防止することができる。
封止用箔30を構成する箔材の厚みは、例えば0.025〜0.03mmであり、幅方向の寸法(図5(b)における左右方向寸法)は、例えば3〜6mmである。
また、バインダー41を構成する線材の外径は、φ0.25〜φ0.5mmであり、溶接領域Wの大きさ(軸方向長さ)は、例えば1.2〜3.5mmである。
緩衝部35における積重部33が微小間隙Sを介在する状態で形成される場合には、当該微小間隙Sの大きさは、例えば0.010〜0.015mmである。
上記の高圧放電ランプにおける一方の封止部12aおよび他方の封止部12bは、例えば、筒状の発光管形成用材料内に電極マウントを挿入して適正な位置に配置した状態において、発光管形成用材料の端部領域(電極マウントにおける封止用箔の周囲を囲繞する領域)を外面から加熱してシュリンクすることにより形成される。
而して、上記構成の高圧放電ランプによれば、外部リード棒45がモリブデンまたはモリブデン合金よりなることにより、当該外部リード棒45が例えばタングステンよりなるものに比して高い加工性を有するものとなるので、ランプの製造工程において、外部リード棒の加工に起因して製造工数が多くかかってしまうという問題が生ずることを回避することができる。特に、外部リード棒45がモリブデン合金よりなることにより、当該外部リード棒45が例えばタングステンよりなるものより、再結晶化することを抑制することができるので、例えばリード線や口金との溶接時の衝撃や振動が加わった場合であっても、当該外部リード棒45の変形ないしは破損が生ずることを確実に防止することができる。
しかも、封止用箔30を構成する箔材の後端側部分が第1湾曲部31および第2湾曲部32を介して軸方向に折り返されて三重に重ねられてなる積重部33において外部リード棒45の先端部46が封止用箔30と溶接されて接合され、これにより、外部リード棒45の内端面を含む先端部46が箔材によって覆われた緩衝部35を有する構成とされている。このような構成とされていることにより、シール部(例えば外部リード棒45と箔材(封止用箔30)との溶接個所)の温度が過熱状態となることにより、あるいは、外部リード棒45の例えば外部に露出された部分の表面酸化が進行することにより、当該溶接個所における外部リード棒45の表面が酸化すること自体を防止または抑制することができる。仮に、外部リード棒45の表面が酸化されることによって外部リード棒45の体積が増加した場合であっても、封止用箔30が塑性変形することに加えて、緩衝部35を構成する箔材が塑性変形することにより、緩和吸収されるので、シール部におけるガラスにクラックが発生したり、箔浮きが生じたりすることを確実に防止することができる。また、ランプ点灯時において、外部リード棒45を構成するモリブデンまたはモリブデン合金とガラスとの熱膨張係数の差に起因して生ずる応力(ガラスに生ずる圧縮歪み)が、封止用箔30が塑性変形することに加えて、緩衝部35を構成する箔材が塑性変形することにより緩和吸収されることによっても、シール部におけるガラスにクラックが発生したり、箔浮きが生じたりすることを確実に防止することができ、従って、所望のランプ寿命を得ることができる。
また、緩衝部35が微小空隙Sが介在する状態で形成された構成とされていることにより、上記効果を一層確実に得ることができる。
以上、本発明の高圧放電ランプの一実施形態について説明したが、本発明は、上記の形態に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、外部リード棒および封止用箔の両者がバインダーを用いて溶接されることにより接合された構成である必要はなく、図6および図7に示すように、外部リード棒45および封止用箔30の両者がいわゆるプロジェクション溶接により接合された構成とされていてもよい。
この例における一方の電極マウント20の外部リード棒45は、封止用箔30の後端側部分によって覆われて緩衝部35が形成されるべき先端部47aと、この先端部47aに段部を介して連続する当該先端部47aより大きな外径を有する本体部47bとを有する。
外部リード棒45の先端部47aの外周面の一部には、複数(この例では2つ)の突起部(プロジェクション)48が軸方向に離間して形成されており、当該先端部47aが、積重部33における箔材の他面30b同士が対面する箇所において突起部48が箔材の他面30bに溶接されて電気的に接続されている。これにより、外部リード棒45の先端部47aにおける外周面の全周が箔材によって覆われた緩衝部35が形成され、外部リード棒の先端部47aが直接発光管10を構成するガラスと接触しない状態とされている。
各々の突起部48の大きさおよび突起部48の数は、特に限定されるものではないが、例えば、各々の突起部48の軸方向寸法が0.3〜0.7mm、幅方向の寸法が0.8〜2.0mmであり、突起部48の数は2〜5個である。
このような構成のものにおいても、上記と同様の効果が得られる。しかも、上述したように、外部リード棒45は、モリブデンまたはモリブデン合金により構成されていることから、例えばタングステン等に比して優れた加工性を有するものとなる。このため、突起部48の形成を容易に行うことができると共に、例えばバインダーを用いなくても、十分に高い溶接強度を得ることができ、従って、所期の電極マウントを容易に作製することができる、という付随的な効果が得られる。
さらにまた、本発明の高圧放電ランプにおける緩衝部は、外部リード棒の先端部が直接発光管を構成するガラスと接触しない状態で形成されていれば、上記実施の形態に係る構成に限定されない。例えば図8に示すように、電極マウントにおける緩衝部35が、封止用箔30の一部が外部リード45の先端部46の外周面に巻き回されて円筒状の形態をなす状態に構成されていてもよい。この例における封止用箔30は、短冊状の箔材の長さ方向における後端部において一方の側縁より幅方向外方に延びる短冊状の延在部34を有している。そして、当該封止用箔30の延在部34が一面30a同士が対面するよう幅方向に折り返され、さらに当該延在部34の幅方向の端部が、外部リード棒45の先端部46に巻き回され、これにより、緩衝部35が構成されている。外部リード棒45の先端部46には、バインダー加工が施されており、当該外部リード棒45の内端面(先端面)が例えば緩衝部35の内端縁(先端縁)より軸方向外方側に位置された状態において、先端部46が箔材に溶接されて電気的に接続されている。これにより、外部リード棒45の先端部46における外周面の全周が箔材によって覆われた状態とされている。
このような電極マウントにおいては、ランプの製造工程における封止部を形成する過程において、箔材における外部リード棒45の先端面より突出して延びる部分がつぶされて、図9に示すように、外部リード棒45の内端面(先端面)を先端部46が箔材によって覆われた状態とされる。
さらにまた、本発明の高圧放電ランプにおける緩衝部は、封止用箔を構成する箔材の一部により構成されている必要はない。例えば、図10に示すように、緩衝部35が、封止用箔30を構成する箔材とは別個の箔材による緩衝用箔38によって構成されていてもよい。この例においては、外部リード棒45の例えばバインダー加工が施された先端部46が、封止用箔30を構成する箔材の後端部における一面30a上に位置され、さらに、その外周面および内端面(先端面)が緩衝用箔38を構成する箔材によって覆われた状態とされている。この状態において、外部リード棒45の先端部46が封止用箔30を構成する箔材および緩衝用箔38を構成する箔材の各々に溶接されて接合されており、これにより、緩衝部35が構成されている。
さらにまた、本発明の高圧放電ランプにおける緩衝部は、外部リード棒45と封止用箔30との溶接領域W(外部リード棒45におけるバインダー加工された領域)が覆われた状態で形成されている必要はない。
さらにまた、本発明の高圧放電ランプは、例えば交流電源によって駆動される構成のものであってもよく、また、ピンチシールによって封止部が形成された構成のものであってもよい。
さらにまた、本発明の高圧放電ランプは、封止部の一方または両方に口金が設けられた構成のものであってもよい。このような構成のものにおいては、通常例えば口金は発光管に対して接着剤によって固定される構成上、接着剤に含まれる水分によって外部リード棒の酸化が促進されやすくなる。然るに、緩衝部を有する構成とされることにより、シール部における外部リード棒の酸化に起因するクラックの発生や箔浮き現象の発生を抑制または防止することができる。
<実施例1>
図1乃至図5に示す構成に従い、下記の仕様の高圧放電ランプを合計で30本作製した。
発光管(10)は、石英ガラスよりなり、発光部(11)の最大外径がφ13mm、発光部(11)の内容積が275mm3 、封止部の外径がφ8mm、軸方向長さが30mmのものである。
発光管(10)の発光部(11)内には、キセノンガスを静圧で2MPa封入した。
一方の電極(21)の電極本体(22)は、トリウムタングステンおよびタングステンよりなり、電極軸部(24)における最大外径がφ2mm、後端部(24a)の外径がφ0.8mm、電極軸部(24)の全長が5mmのものである。
他方の電極(26)は、トリウムタングステンおよびタングステンよりなり、電極頭部(27)の最大外径がφ3mm、電極頭部(27)の長さが18mm、電極軸部(28)における後端部(28a)の外径がφ0.8mm、電極軸部(28)の長さが6mmのものである。また、一方の電極(21)と他方の電極(26)との間の電極間距離が1.5mmである。
外部リード棒(45)は、セリウムが含有されたモリブデン合金よりなり、外径がφ0.8mm、全長が12mmのものである。
外部リード棒(45)に設けられたバインダー(41)は、線径がφ0.25mmのタンタル線材がコイル状に巻き回されて構成され、巻回数が2ターンで、バインダー加工が施された領域(溶接領域W)の大きさが1.5mmである。
封止用箔(30)は、軸方向寸法が20mm(電極軸部の後端から外部リード棒の先端までの長さが11mm)、幅方向寸法が4mm、厚みが0.025mmの短冊状の箔材よりなる。緩衝部(35)は、当該箔材の外端部が折り返されて微小間隙(S)が介在する状態で3重に重ね合わせられて構成され、積重部(33)の軸方向の長さが4mm(溶接領域Wを覆う状態)、微小間隙(S)の大きさが幅で0.01mmである。
上記の30本の高圧放電ランプについて、直流電源によって75Wの電力を30分間供給した後、電力の供給を30分間間停止する操作を合計で500回行う点灯消灯試験を行い、500回の電力供給のうち1回以上点灯しなかった高圧放電ランプの数を調べた。
また、供給電力を150W、200Wおよび300Wに変更したこと以外は上記と同様にして点灯消灯試験を行い、500回の電力供給のうち1回以上点灯しなかった高圧放電ランプの数を調べた。結果を表1に示す。
<比較例1>
図11に示すように、外部リード棒(45)と封止用箔(30)との接合部において緩衝部を有さないことの他は実施例1に係る高圧放電ランプにおける電極マウントと同一の構成を有する電極マウント(20A)を用いたこと以外は実施例1に係る高圧放電ランプと同一の構成を有する比較用の高圧放電ランプを合計で30本作製した。これらの比較用の高圧放電ランプについて、実施例1と同様にして、点灯消灯試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2013229115
表1の結果から明らかなように、実施例1に係る高圧放電ランプにおいては、供給電力が75W、150W、200Wおよび300Wのいずれであっても、確実に定常点灯されることが確認された。また、点灯消灯試験後における高圧放電ランプにおいては、いずれのものも、封止部における溶接部にクラックや箔浮きは確認されなかった。
これに対して、比較例1に係る比較用の高圧放電ランプにおいては、供給電力が75W、150W、200Wおよび300Wのいずれにおいても、定常点灯しないものがあり、これらの高圧放電ランプにおいては、いずれも、封止部における溶接部にクラックが発生していること、あるいは、箔浮きが生じていることが確認された。これは、比較用の高圧放電ランプにおいては、点灯、消灯による温度負荷が繰り返し作用されることで、外部リード棒とガラスとの熱膨張係数の差に起因する応力を、封止用箔自体の塑性変形のみによっては吸収することができなかったためであると考えられる。
10 発光管
11 発光部
12a 一方の封止部
12b 他方の封止部
20,20A 一方の電極マウント
21 一方の電極
22 電極本体
23 テーパ部
24 電極軸部
24a 後端部
25 他方の電極マウント
26 他方の電極
27 電極頭部
28 電極軸部
28a 後端部
30 封止用箔
30a 一面
30b 他面
31 第1湾曲部
32 第2湾曲部
33 積重部
34 延在部
35 緩衝部
38 緩衝用箔
40,41 バインダー
45 外部リード棒
46 先端部
47a 先端部
47b 本体部
48 突起部
S 微小空隙
W 溶接領域

Claims (3)

  1. 発光部の両端に封止部が形成されてなるガラス製の発光管と、この発光管における発光部の内部において当該発光管の管軸方向に沿って互いに対向して配置された一対の電極と、前記封止部の各々に埋設された封止用箔を介して当該電極と電気的に接続された、前記封止部の外部に突出する外部リード棒とを備えた高圧放電ランプにおいて、
    前記外部リード棒はモリブデンまたはモリブデン合金からなり、
    当該外部リード棒の少なくとも内端面を含む端部が箔材によって覆われてなる緩衝部を有することを特徴とする高圧放電ランプ。
  2. 前記緩衝部は、前記封止用箔を構成する箔材が折り返されて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の高圧放電ランプ。
  3. 前記外部リード棒と前記封止用箔は溶接されて接合されており、
    前記緩衝部は、前記外部リード棒と前記封止用箔との溶接領域を覆う状態で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高圧放電ランプ。
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